(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-29
(45)【発行日】2024-12-09
(54)【発明の名称】電気光学基板、液晶表示装置および電子機器
(51)【国際特許分類】
G02F 1/1335 20060101AFI20241202BHJP
【FI】
G02F1/1335 510
(21)【出願番号】P 2022527616
(86)(22)【出願日】2021-04-28
(86)【国際出願番号】 JP2021017073
(87)【国際公開番号】W WO2021241127
(87)【国際公開日】2021-12-02
【審査請求日】2024-02-29
(31)【優先権主張番号】P 2020090254
(32)【優先日】2020-05-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】316005926
【氏名又は名称】ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(72)【発明者】
【氏名】名倉 護益
【審査官】横井 亜矢子
(56)【参考文献】
【文献】特開平05-241514(JP,A)
【文献】米国特許第09423646(US,B2)
【文献】特開2015-197578(JP,A)
【文献】特開2003-107505(JP,A)
【文献】特開2010-134270(JP,A)
【文献】特開2007-171802(JP,A)
【文献】国際公開第2019/235046(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/1335
G02F 1/13363
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持基材と支持基材の前面側にマトリクス状に配置された透明画素電極とを有しており、
各透明画素電極に対応した導光部が透明画素電極の裏面側に設けられており、
導光部と透明画素電極との間には偏光子が配置されており、
導光部は、支持基材に対して法線方向に延在すると共に、その壁面が相対的に屈折率の低い材料と接するように配置されている透光性材料を含んでいる、
電気光学基板。
【請求項2】
導光部は、支持基材に対して法線方向に延在すると共に、導光領域に位置する透光性材料の壁面を囲むように配置された遮光性材料を含んでいる、請求項1に記載の電気光学基板。
【請求項3】
遮光性材料は金属材料から成る、請求項2に記載の電気光学基板。
【請求項4】
支持基材と支持基材の前面側にマトリクス状に配置された透明画素電極とを有しており、
各透明画素電極に対応した導光部が透明画素電極の裏面側に設けられており、
導光部と透明画素電極との間には偏光子が配置されており、
偏光子はワイヤーグリッド偏光子から成り、
偏光子には所定の電圧が印加され、
偏光子には透明画素電極に印加される電圧と同じ電圧が印加される、
電気光学基板。
【請求項5】
偏光子の透過方向の透過率と透過方向と直交する方向の透過率の比は、波長550ナノメートルの光に対して3×
10
3
以上である、請求項4に記載の電気光学基板。
【請求項6】
偏光子は電気的にフローティングとされる、請求項4に記載の電気光学基板。
【請求項7】
支持基材の背面側に更に別の偏光子が配置されている、請求項1または請求項4に記載の電気光学基板。
【請求項8】
支持基材と支持基材の前面側にマトリクス状に配置された透明画素電極とを有する電気光学基板と、
電気光学基板と対向するように配置された対向基板と、
電気光学基板と対向基板との間に封入された液晶材料層と、を含んでおり、
各透明画素電極に対応した導光部が透明画素電極の裏面側に設けられており、
導光部と透明画素電極との間には偏光子が配置されており、
導光部は、支持基材に対して法線方向に延在すると共に、その壁面が相対的に屈折率の低い材料と接するように配置されている透光性材料を含んでいる、
液晶表示装置。
【請求項9】
支持基材と支持基材の前面側にマトリクス状に配置された透明画素電極とを有する電気光学基板と、
電気光学基板と対向するように配置された対向基板と、
電気光学基板と対向基板との間に封入された液晶材料層と、を含んでおり、
各透明画素電極に対応した導光部が透明画素電極の裏面側に設けられており、
導光部と透明画素電極との間には偏光子が配置されており、
導光部は、支持基材に対して法線方向に延在すると共に、その壁面が相対的に屈折率の低い材料と接するように配置されている透光性材料を含んでいる、
液晶表示装置を備えた電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電気光学基板、液晶表示装置および電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
マトリクス状に配置された透明画素電極が配置された電気光学基板と、電気光学基板と対向するように配置された対向基板と、電気光学基板と対向基板との間に封入された液晶材料層とを含んでいる液晶表示装置が知られている。液晶表示装置は、画素を光シャッター(ライト・バルブ)として動作させることによって画像を表示する。近年、液晶表示装置にあっては、高精細化と共に高輝度化も要求されている。
【0003】
アクティブマトリクス方式の液晶表示装置にあっては、スイッチング素子(例えばトランジスタ)を介して透明画素電極に電圧を印加した後、トランジスタが非導通状態とされる。そして、画素容量が電圧を保持することによって表示を行う。従って、非導通状態であるべきトランジスタにリーク電流が流れると保持電圧が変化し、結果として表示品質が劣化する。また、トランジスタに光が入射するとキャリアが誘起されリーク電流は増加する。
【0004】
トランジスタに入射する方向に進む光の進行方向を変えて、表示に寄与する光として利用することができれば、表示装置の高輝度化を図り且つトランジスタのリーク電流を低減することができる。例えば、特許文献1には、開口領域に導波路構造を設けることによって、出射する光量の増加を図ると共にトランジスタへの光入射を抑制するといった技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
界面等で反射する光にはグース・ヘンシェンシフトと呼ばれる位相シフトが生ずる。このため、導波路内を反射することなく通過する光と界面等で反射して通過する光との間には、位相差が生ずる。これによって、黒表示状態であるにもかかわらず導波路から出射する光の一部が出射側の偏光子を透過したり、あるいは又、白表示状態において導波路から出射する光の一部が出射側の偏光子を透過しないといったことが生じ得る。これらは、表示される画像のコントラストの低下要因となる。
【0007】
従って、本開示の目的は、界面等で反射する光の位相シフトが表示状態に影響を与えることがない電気光学基板、液晶表示装置および電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するための本開示に係る電気光学基板は、
支持基材と支持基材の前面側にマトリクス状に配置された透明画素電極とを有しており、
各透明画素電極に対応した導光部が透明画素電極の裏面側に設けられており、
導光部と透明画素電極との間には偏光子が配置されている、
電気光学基板である。
【0009】
上記の目的を達成するための本開示に係る液晶表示装置は、
支持基材と支持基材の前面側にマトリクス状に配置された透明画素電極とを有する電気光学基板と、
電気光学基板と対向するように配置された対向基板と、
電気光学基板と対向基板との間に封入された液晶材料層と、
を含んでおり、
各透明画素電極に対応した導光部が透明画素電極の裏面側に設けられており、
導光部と透明画素電極との間には偏光子が配置されている、
液晶表示装置である。
【0010】
上記の目的を達成するための本開示に係る電子機器は、
支持基材と支持基材の前面側にマトリクス状に配置された透明画素電極とを有する電気光学基板と、
電気光学基板と対向するように配置された対向基板と、
電気光学基板と対向基板との間に封入された液晶材料層と、
を含んでおり、
各透明画素電極に対応した導光部が透明画素電極の裏面側に設けられており、
導光部と透明画素電極との間には偏光子が配置されている、
液晶表示装置を備えた電子機器である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、本開示の第1の実施形態に係る液晶表示装置の模式図である。
【
図2】
図2Aは、液晶表示装置の基本的な構成を説明するための模式的な断面図である。
図2Bは、液晶表示装置における画素を説明するための模式的な回路図である。
【
図3】
図3は、液晶表示装置における遮光領域の平面形状を説明するための模式的な一部平面図である。
【
図4】
図4は、液晶表示装置における導光部の平面形状を説明するための模式的な一部平面図である。
【
図5】
図5は、液晶表示装置において導光部と透明画素電極との間に配置される偏光子の平面形状を説明するための模式的な一部平面図である。
【
図6】
図6は、液晶表示装置における透明画素電極の平面形状を説明するための模式的な一部平面図である。
【
図7】
図7は、
図6においてA-Aで示す部分で液晶表示装置を切断したときの模式的な断面図である。
【
図8】
図8は、
図6においてB-Bで示す部分で液晶表示装置を切断したときの模式的な断面図である。
【
図9】
図9は、
図6においてC-Cで示す部分で液晶表示装置を切断したときの模式的な断面図である。
【
図10】
図10は、参考例の液晶表示装置に入射する光の様子を説明するための模式的な一部断面図である。
【
図11】
図11は、参考例の液晶表示装置が黒表示状態であるときに導光部を通過する光の様子を説明するための模式的な一部断面図である。
【
図12】
図12は、第1の実施形態に係る液晶表示装置に入射する光の様子を説明するための模式的な一部断面図である。
【
図13】
図13は、第1の実施形態に係る液晶表示装置の製造方法を説明するための基材等の模式的な一部平面図である。
【
図14】
図14は、
図13に引き続き、第1の実施形態に係る液晶表示装置の製造方法を説明するための基材等の模式的な一部平面図である。
【
図15】
図15は、
図14に引き続き、第1の実施形態に係る液晶表示装置の製造方法を説明するための基材等の模式的な一部平面図である。
【
図16】
図16は、
図15に引き続き、第1の実施形態に係る液晶表示装置の製造方法を説明するための基材等の模式的な一部平面図である。
【
図17】
図17は、
図16に引き続き、第1の実施形態に係る液晶表示装置の製造方法を説明するための基材等の模式的な一部平面図である。
【
図18】
図18は、
図17に引き続き、第1の実施形態に係る液晶表示装置の製造方法を説明するための基材等の模式的な一部平面図である。
【
図19】
図19は、
図18に引き続き、第1の実施形態に係る液晶表示装置の製造方法を説明するための基材等の模式的な一部平面図である。
【
図20】
図20は、
図19に引き続き、第1の実施形態に係る液晶表示装置の製造方法を説明するための基材等の模式的な一部平面図である。
【
図21】
図21は、
図20に引き続き、第1の実施形態に係る液晶表示装置の製造方法を説明するための基材等の模式的な一部平面図である。
【
図24】
図24は、
図21に引き続き、第1の実施形態に係る液晶表示装置の製造方法を説明するための基材等の模式的な一部平面図である。
【
図26】
図26は、
図24に引き続き、第1の実施形態に係る液晶表示装置の製造方法を説明するための基材等の模式的な一部平面図である。
【
図27】
図27は、本開示の第2の実施形態に係る液晶表示装置の模式的な一部断面図である。
【
図28】
図28は、第2の実施形態に係る液晶表示装置の導光部の平面形状を説明するための基材等の模式的な一部平面図である。
【
図31】
図31は、本開示の第3の実施形態に係る液晶表示装置の模式的な一部断面図である。
【
図33】
図33は、レンズ交換式一眼レフレックスタイプのデジタルスチルカメラの外観図であり、
図33Aにその正面図を示し、
図24Bにその背面図を示す。
【
図34】
図34は、ヘッドマウントディスプレイの外観図である。
【
図35】
図35は、シースルーヘッドマウントディスプレイの外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、実施形態に基づいて本開示を説明する。本開示は実施形態に限定されるものではなく、実施形態における種々の数値や材料は例示である。以下の説明において、同一要素または同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。尚、説明は、以下の順序で行う。
1.本開示に係る、電気光学基板、液晶表示装置および電子機器、全般に関する説明
2.第1の実施形態
3.第2の実施形態
4.第3の実施形態
5.電子機器の説明
6.その他
【0013】
[本開示に係る、電気光学基板、液晶表示装置および電子機器、全般に関する説明]
以下の説明において、本開示に係る液晶表示装置および本開示に係る電子機器に用いられる液晶表示装置を、単に、「本開示の液晶表示装置」と呼ぶ場合がある。また、本開示に係る電気光学基板および本開示の液晶表示装置に用いられる電気光学基板を、単に、「本開示の電気光学基板」と呼ぶ場合がある。
【0014】
上述したように、本開示の電気光学基板は、支持基材と支持基材の前面側にマトリクス状に配置された透明画素電極とを有しており、各透明画素電極に対応した導光部が透明画素電極の裏面側に設けられており、導光部と透明画素電極との間には偏光子が配置されている。
【0015】
この場合において、導光部は、支持基材に対して法線方向に延在すると共に、その壁面が相対的に屈折率の低い材料と接するように配置されている透光性材料を含んでいる構成とすることができる。例えば、シリコン酸化物層に開口を設け、その中にシリコン酸窒化物を埋め込むことによって導光部を構成することができる。導光部やその周辺を構成する材料は特に限定するものではなく、電気光学基板の構成に応じて、適宜選択すればよい。
【0016】
あるいは又、導光部は、支持基材に対して法線方向に延在すると共に、導光領域に位置する透光性材料の壁面を囲むように配置された遮光性材料を含んでいる構成とすることができる。この場合において、遮光性材料は、アルミニウム(Al)、Al-CuやAl-Si等のアルミニウム合金、銀(Ag)等の金属材料から成る構成とすることができる。
【0017】
上述した各種の好ましい構成を含む本開示の電気光学基板において、偏光子はワイヤーグリッド偏光子から成る構成とすることができる。この場合において、ワイヤーグリッド偏光子の透過方向の透過率と透過方向と直交する方向の透過率の比は、波長550ナノメートルの光に対して3×103以上であることが好ましい。ワイヤーグリッド偏光子は、例えばアルミニウム(Al)の薄膜にパターニングを施し、適宜保護膜で覆うなどといった工程によって得ることができる。
【0018】
この場合において、偏光子は電気的にフローティングとされる構成とすることができる。あるいは又、偏光子には所定の電圧が印加される構成とすることができる。例えば、偏光子には透明画素電極に印加される電圧と同じ電圧が印加されるといった構成とすることができる。あるいは又、所謂共通電位線(コモン電位線)と偏光子とを導通させ、共通電位が偏光子に供給される構成とすることもできる。
【0019】
上述した各種の好ましい構成を含む本開示の電気光学基板にあっては、支持基材の背面側に更に別の偏光子が配置されている構成とすることができる。例えば、ワイヤーグリッド偏光子による消光比が不足している場合に、更に別の偏光子を配置することによって、必要とされる消光比を確保することができる。
【0020】
電気光学基板に用いられる支持基材として、ガラスや石英などの透明材料から成る基板を用いることができる。対向基板に用いられる基材についても同様である。透明画素電極や対向基板に設けられる対向電極は、インジウムスズ酸化物(ITO)やインジウム亜鉛酸化物(IZO)などの透明導電材料を用いて形成することができる。尚、場合によっては、光透過性を有するほどに薄膜化した金属膜を用いることもできる。対向電極は、液晶表示装置の各画素に対する共通電極として機能する。
【0021】
本開示の電気光学基板において、スイッチング素子を構成する薄膜トランジスタは、基材上に半導体材料層等を形成し加工することによって構成することができる。
【0022】
本開示に用いられる各種の配線やコンタクトを構成する材料は特に限定するものではなく、例えば、アルミニウム(Al)、Al-CuやAl-Si等のアルミニウム合金、タングステン(W)、タングステンシリサイド(WSix)などのタングステン合金といった金属材料を用いることができる。
【0023】
本開示に用いられる絶縁層や絶縁膜を構成する材料は、本開示の実施に支障がない限り、特に限定するものではない。例えば、シリコン酸化物などの無機材料や、ポリイミドなどの有機材料を用いることができる。
【0024】
液晶表示装置は、モノクロ画像を表示する構成であってもよいし、カラー画像を表示する構成であってもよい。液晶表示装置の画素(ピクセル)の値として、U-XGA(1600,1200)、HD-TV(1920,1080)、Q-XGA(2048,1536)の他、(3840,2160)、(7680,4320)等、画像用解像度の幾つかを例示することができるが、これらの値に限定するものではない。
【0025】
また、本開示の液晶表示装置を備えた電子機器として、直視型や投射型の表示装置の他、画像表示機能を備えた各種の電子機器を例示することができる。
【0026】
本明細書における各種の条件は、厳密に成立する場合の他、実質的に成立する場合にも満たされる。設計上あるいは製造上生ずる種々のばらつきの存在は許容される。また、以下の説明において用いる各図面は模式的なものであり、実際の寸法やその割合を示すものではない。
【0027】
[第1の実施形態]
第1の実施形態は、本開示に係る、電気光学基板、液晶表示装置および電子機器に関する。
【0028】
図1は、本開示の第1の実施形態に係る液晶表示装置を説明するための模式図である。
【0029】
第1の実施形態に係る液晶表示装置は、アクティブマトリクス方式の液晶表示装置である。
図1に示すように、液晶表示装置1は、マトリクス状に配置されている画素PX、画素PXを駆動するための水平駆動回路11および垂直駆動回路12といった各種回路を備えている。符号SCLは画素PXを走査するための走査線であり、符号DTLは画素PXに各種の電圧を供給するための信号線である。画素PXは、例えば水平方向にM個、垂直方向にN個、合計M×N個が、マトリクス状に配置されている。
図1に示す対向電極は、各液晶セルについて共通の電極として設けられている。尚、
図1に示す例において、水平駆動回路11および垂直駆動回路12は、それぞれ、液晶表示装置1の一端側に配置されているとしたが、これは例示に過ぎない。
【0030】
図2Aは、液晶表示装置の基本的な構成を説明するための模式的な断面図である。
図2Bは、液晶表示装置における画素を説明するための模式的な回路図である。
【0031】
図2Aに示すように、液晶表示装置1は、
支持基材と支持基材の前面側にマトリクス状に配置された透明画素電極とを有する電気光学基板100と、
電気光学基板100と対向するように配置された対向基板180と、
電気光学基板100と対向基板180との間に封入された液晶材料層170と、
を含んでいる。電気光学基板100と対向基板180とは、シール部190によって封止されている。シール部190は液晶材料層170を囲む環状である。液晶表示装置1は透過型の液晶表示装置である。
【0032】
対向基板180には、例えばITOといった透明導電材料から成る対向電極が設けられている。より具体的には、対向基板180は、例えば石英ガラスから成る矩形状の基板と、液晶材料層170側の面に設けられた対向電極、対向電極上に設けられた配向膜などから構成されている。また、対向基板180には適宜偏光板などが貼付等される。尚、図示の都合上、
図2Aの電気光学基板100や対向基板180は簡略化して示した。
【0033】
図2Bに示すように、画素PXを構成する液晶セルは、電気光学基板100に設けられる透明画素電極と、透明画素電極に対応する部分の液晶材料層や対向電極によって構成される。液晶材料層の劣化を防ぐために、液晶表示装置1の駆動の際に、対向電極には正極性あるいは負極性の共通電位V
comが交互に印加される。尚、画素PXにおいて液晶材料層と対向電極とを除いた各要素は、
図2Aに示す電気光学基板100に形成されている。
【0034】
図2Bに示すように、薄膜トランジスタTRの一方のソース/ドレイン領域は信号線DTLに接続され、他方のソース/ドレイン領域は透明画素電極および容量部CSの一方の電極に接続されている。信号線DTLから供給される画素電圧は、走査線SCLの走査信号によって導通状態とされた薄膜トランジスタTRを介して、透明画素電極に印加される。透明画素電極と容量部CSの一方の電極は導通しているので、画素電圧は、容量部CSの一方の電極にも印加される。尚、容量部の他方の電極には共通電位V
comが印加される。この構成においては、薄膜トランジスタTRが非導通状態とされた後においても、透明画素電極の電圧は、液晶セルの容量および容量部CSによって保持される。
【0035】
電気光学基板100には、各透明画素電極に対応した導光部が形成されており、導光部と透明画素電極との間には偏光子が配置されている。先ず、これらの平面形状や積層関係について簡単に説明する。
【0036】
図3は、液晶表示装置における遮光領域の平面形状を説明するための模式的な一部平面図である。
図4は、液晶表示装置における導光部の平面形状を説明するための模式的な一部平面図である。
図5は、液晶表示装置において導光部と透明画素電極との間に配置される偏光子の平面形状を説明するための模式的な一部平面図である。
図6は、液晶表示装置における透明画素電極の平面形状を説明するための模式的な一部平面図である。
【0037】
電気光学基板100には、走査線SCLや信号線DTLの他、種々の配線等が形成されている。これら種々の配線によって、液晶表示装置1には遮光領域が形成される。
図3においてハッチングを付した部分は、種々の配線等によって形成された遮光領域SHAの平面形状を示す。画素の開口領域は、遮光領域SHAと重ならない領域に設けられる。
【0038】
尚、電気光学基板100では多数の構成要素が積層されているため、平面図上に全ての要素を図示すると判読性が損なわれる。このため、
図3ないし
図6については、限定された要素のみを表示している。各要素の詳細な配置関係は、
図7ないし
図9を参照して詳しく説明する。
【0039】
図4に示すように、遮光領域SHAと重ならない領域には導光部LGが形成されている。導光部LGは支持基材に対して法線方向に延在すると共に、その壁面が相対的に屈折率の低い材料と接するように配置されている透光性材料140を含んでいる。
図4においてハッチングを付した領域は、透光性材料140が配置されている領域を示す。
【0040】
図4に示す導光部LGの上方には、
図5に示す偏光子150が配置されている。
図5においてハッチングを付した領域は、偏光子150が配置されている領域を示す。偏光子150はワイヤーグリッド偏光子から成り、導光部LG毎に対応して配置されている。そして、偏光子150の上方には、
図6に示す透明画素電極161が配置されている。
図6においてハッチングを付した領域は、透明画素電極161が配置されている領域を示す。
【0041】
上述したように、電気光学基板100にあっては、透明画素電極161と偏光子150と導光部LGとが順次積層されている。このため、液晶材料層170を介して透明画素電極161に入射する光は、先ず偏光子150を透過し、次いで、導光部LGに達する。従って、光は偏光子150を透過した後に導光部LGに達する。後で
図12を参照して説明するが、この構造によれば、導光部LGにおける光の反射で位相シフトが生じても表示状態に影響を与えることがない。
【0042】
次いで、断面図を参照して液晶表示装置1の構造について詳しく説明する。
図7は、
図6においてA-Aで示す部分で液晶表示装置を切断したときの模式的な断面図である。
図8は、
図6においてB-Bで示す部分で液晶表示装置を切断したときの模式的な断面図である。
図9は、
図6においてC-Cで示す部分で液晶表示装置を切断したときの模式的な断面図である。尚、各要素の平面形状については、液晶表示装置1の製造方法を説明するための
図13ないし
図26を適宜参照して説明する。
【0043】
図8および
図9に示すように、電気光学基板100を構成する支持基材101上には、図においてX方向に延びる走査線111(
図1におけるSCLに対応する)が支持基材101上に形成されている。
図13においてハッチングを付した部分が走査線111の平面形状を示す。
【0044】
図8および
図9に示すように、走査線111上を含む全面には絶縁膜112が形成されており、その上に、薄膜トランジスタTRを構成する半導体材料層121が形成されている。
図14においてハッチングを付した部分が半導体材料層121の平面形状を示す。
図8および
図9に示すように、半導体材料層121上を含む全面にはゲート絶縁膜122が形成されており、その上に、ゲート電極124が形成されている。
図8に示すように、ゲート絶縁膜122と絶縁膜112には、走査線111が露出する開口が設けられており、この部分にゲート電極124と走査線111とのコンタクト123が形成されている。
図15においてハッチングを付した部分がゲート電極124とコンタクト123の平面形状を示す。
【0045】
図8および
図9に示すように、ゲート電極124上を含む全面には絶縁膜125が形成されている。絶縁膜125上には、薄膜トランジスタTRの上方に位置する遮光膜131などを含む配線層130が形成されている。配線層130は、複数の材料層が積層して構成されており、積層される配線や電極などの間は絶縁層で離隔されている。以下の説明において、配線層130を構成する種々の絶縁層を、符号130Aを用いて表す場合がある。
【0046】
遮光膜131は遮光性を有する導電材料から形成されている。
図9に示すように、絶縁膜125とゲート絶縁膜122とには、半導体材料層121が露出する開口が設けられており、この部分にコンタクト126が形成されている。遮光膜131は、コンタクト126を介して、薄膜トランジスタTRの他方のソース/ドレイン領域と導通する。遮光膜131には、導通状態とされた薄膜トランジスタTRを介して、信号線から画素電圧が印加される。
【0047】
図16においてハッチングを付した部分が遮光膜131とコンタクト126の平面形状を示す。
図15と
図16との対比から明らかであるが、遮光膜131は、薄膜トランジスタTRの上方を覆うように形成されている。
【0048】
図8および
図9に示すように、遮光膜131の上方には電極132が形成されている。後述するように、電極132には共通電位線から共通電位が印加され、容量部CSの電極として機能する。
図17においてハッチングを付した部分が電極132の平面形状を示す。
【0049】
図8および
図9に示すように、電極132の上方には、図においてY方向に延びる信号線134(
図1におけるDTLに対応する)が形成されている。
図9に示すように、配線層130と絶縁膜125とゲート絶縁膜122とには、半導体材料層121が露出する開口が設けられており、この部分にコンタクト133が形成されている。信号線134は、コンタクト133を介して、薄膜トランジスタTRの一方のソース/ドレイン領域と導通する。
図18においてハッチングを付した部分が信号線134とコンタクト133の平面形状を示す。
【0050】
図8および
図9に示すように、信号線134の上方には、図においてY方向に延びる共通電位線136が形成されている。
図8に示すように、配線層130には、電極132が露出する開口が設けられており、この部分にコンタクト135が形成されている。共通電位線136は、コンタクト135を介して、電極132と導通する。電極132と遮光膜131とによって、容量部CSが形成される。
図19においてハッチングを付した部分が共通電位線136とコンタクト135の平面形状を示す。
【0051】
図8および
図9に示すように、共通電位線136の上方には、中継電極138が形成されている。
図8に示すように、配線層130には、遮光膜131が露出する開口が設けられており、この部分にコンタクト137が形成されている。中継電極138は、コンタクト137を介して、遮光膜131と導通する。
図20においてハッチングを付した部分が中継電極138とコンタクト137の平面形状を示す。
【0052】
上述した各種の配線や電極などによって、
図3に示す遮光領域SHAが形成される。遮光領域SHAと重ならない領域には、
図7に示す導光部LGが形成されている。導光部LGは支持基材101に対して法線方向(図においてZ方向)に延在すると共に、その壁面が相対的に屈折率の低い材料と接するように配置されている透光性材料140を含んでいる。例えば、透光性材料140はシリコン酸窒化物から形成されており、その壁面が相対的に屈折率の低いシリコン酸化物と接するように埋め込まれている。従って、透光性材料140の壁面に臨界角を超えて入射する光は全反射する。透光性材料140は、支持基材101や配線層130を彫り込む形で形成されており、端面が中継電極138の面と略同一面となるように形成されている。
図21においてハッチングを付した領域が、透光性材料140が配置されている領域を示す。
【0053】
図8および
図9に示すように、中継電極138上を含む全面には配線層130の表層としての絶縁膜が形成されている。絶縁膜上には、透明導電材料膜が所定のピッチで2次元マトリクス状に分割されて成る透明画素電極161が形成されている。
図8に示す符号139は、透明画素電極161と中継電極138とのコンタクトを示す。透明画素電極161には、コンタクト139を介して、容量部CSが保持した画素電圧が供給される。
図26においてハッチングを付した部分が透明画素電極161とコンタクト139の平面形状を示す。そして、透明画素電極161上を含む全面には平坦化膜162が形成され、その上に配向膜163が形成されている。
【0054】
また、
図7に示すように、透明画素電極161と導光部LGとの間に、偏光子150が配置されている。偏光子150はワイヤーグリッド偏光子から成る。ワイヤーグリッド偏光子は、ナノオーダーの金属ワイヤが多数並行に配列されて構成されており、金属ワイヤに垂直な電界ベクトルを透過させ、金属ワイヤに平行な電界ベクトルを反射する。従って、ワイヤーグリッド偏光子は光を吸収しないので耐熱性にも優れた特性を有する。
図24においてハッチングを付した領域が、偏光子150が配置されている領域を示す。
【0055】
表示される画像品質の観点から、偏光子150の透過方向の透過率と透過方向と直交する方向の透過率の比(所謂消光比)は、波長550ナノメートルの光に対して3×103以上である構成とすることが好ましい。尚、図に示す例では、偏光子150は電気的にフローティングであるが、これに限るものではない。偏光子150には所定の電圧が印加される構成であってもよい。例えば、適宜必要なコンタクトを形成して、偏光子150に共通電位線136の電圧が印加されたり、偏光子150と中継電極138を導通させて透明画素電極161に印加される電圧と同じ電圧が印加される構成とすることもできる。
【0056】
図7ないし
図9に示すように、電気光学基板100に対向して配置される対向基板180は、例えば石英ガラスから成る矩形状の基材181と、液晶材料層170側の面に設けられた対向電極182、対向電極182上に設けられた配向膜183を含んでおり、更に、基材181上に配置された偏光子184を備えている。この偏光子184と電気光学基板100に設けられた偏光子150とは、偏光軸がお互いに直交する(クロスニコル)状態に配置されている。偏光子184の構成は特に限定するものではなく、吸収型の偏光子であってもよいし、ワイヤーグリッド偏光子であってもよい。耐熱性が要求される場合には、偏光子184をワイヤーグリッド偏光子とすることが好ましい。
【0057】
液晶材料層170は、電気光学基板100の配向膜163と対向基板180の配向膜183とに挟まれている。無電界時の液晶分子171の配向状態は、配向膜163,183によって規定される。液晶表示装置1は、例えば垂直配向(VA)型の液晶表示装置である。
【0058】
以上、液晶表示装置1の構造について詳しく説明した。ここで、本開示の理解を助けるため、参考例の液晶表示装置の構成およびその課題について説明する。
【0059】
図10は、参考例の液晶表示装置に入射する光の様子を説明するための模式的な一部断面図である。
【0060】
参考例の液晶表示装置9は、液晶表示装置1の偏光子150を省略し、支持基材101の裏面に偏光子950を配したといった構成である。偏光子950と偏光子184はクロスニコル状態に配置されている。図示せぬ光源部から液晶表示装置9に入射する光は完全な平行光ではなく、例えば±10度程度の範囲の角度を有している。対向基板180に入射した光は、導光部LGをそのまま通過する場合(
図10に示す光線A)と、導光部LGの壁面で全反射した後に通過する場合(
図10に示す光線B)とがある。
【0061】
界面等で反射する光には、グース・ヘンシェンシフトと呼ばれる位相シフトが生ずる。このため、導波路内を反射することなく通過する光線Aと、界面等で反射して通過する光線Bとの間には、位相の差が生ずる。
【0062】
図11は、参考例の液晶表示装置が黒表示状態であるときに導光部を通過する光の様子を説明するための模式的な一部断面図である。
【0063】
液晶表示装置9が黒表示状態であるとき、液晶材料層170は透過する光に対して位相差を生じさせない。偏光子184と偏光子950はクロスニコル状態であるので、導光部LGを通過する光線Aおよび光線Bのいずれもが偏光子950を透過しないことが、黒表示状態として望ましい。しかしながら、反射による位相シフトによって光線Bは光線Aに対して位相が変化している。従って、光線Bの一部は偏光子950を透過する。このことは、表示される画像のコントラストを低下させる要因となる。また、光線Bが光線Aに対して位相が変化することは、液晶表示装置9が中間調の表示状態においても本来意図した輝度に対してずれを生じさせる要因となる。コントラストの低下や本来意図した輝度に対してずれを生じさせるといったことは、表示される画像の質を損ねる要因となる。
【0064】
以上、参考例の液晶表示装置の構成およびその課題について説明した。以上の課題に鑑み、本開示の液晶表示装置1にあっては、透明画素電極161と導光部LGとの間に、偏光子150が配置されている。
【0065】
図12は、第1の実施形態に係る液晶表示装置に入射する光の様子を説明するための模式的な一部断面図である。
【0066】
この構成によれば、対向基板180に入射した光は、偏光子150を透過した後に導光部LGに達する。従って、液晶表示装置1が黒表示状態であるとき、光線Aおよび光線Bはいずれも偏光子150を透過しない。従って、液晶表示装置9とは異なり、意図した黒表示状態を得ることができる。また、液晶表示装置1が白表示状態である場合、光線Aと光線Bはいずれも偏光子150を透過して導光部LGに達する。そして、光線Bは位相シフトを生ずるが、このことが表示状態に影響を影響を与えることがない。このように、表示装置1にあっては、界面等で反射する光の位相シフトが表示状態に影響を与えることがない。
【0067】
また、導光部LGにおいて壁面に入射する光はその多くが全反射するので、トランジスタに入射する迷光を軽減することができる。これによって、トランジスタのリークを低減することができる。
【0068】
次いで、液晶表示装置1の製造方法について説明する。
【0069】
図13ないし
図26は、液晶表示装置1の製造方法を説明するための各種図面である。尚、
図13ないし
図21、
図24および
図26は模式的な平面図であるが、判読性の観点から、これらの図では絶縁層や絶縁膜の表示を省略している。以下、液晶表示装置1の製造方法について詳しく説明する。
【0070】
[工程-100](
図8、
図9、
図13、
図14および
図15参照)
先ず、支持基材上に走査線を形成する。支持基材101を準備し、その上に、周知の成膜方法やパターニング方法によって、走査線111を形成する(
図13参照)。走査線111は、例えば、タングステン(W)や、Al-Cuといった金属材料から形成されている。後述する他の配線や電極についても同様である。
【0071】
次いで、走査線111の上方に薄膜トランジスタTRを形成する。走査線111上を含む全面に例えばシリコン酸化物から成る絶縁膜112を形成し、その上に、周知の成膜方法やパターニング方法によって、薄膜トランジスタTRを構成する半導体材料層121を形成する(
図14参照)。
【0072】
その後、半導体材料層121上を含む全面に、例えばシリコン酸化物から成るゲート絶縁膜122を形成する。次いで、コンタクト123に対応する部分のゲート絶縁膜122と絶縁膜112とに開口を設ける。その後、開口内に導電材料を埋め込んでコンタクト123を形成した後、周知の成膜方法やパターニング方法によって、ゲート電極124を形成する(
図15参照)。これによって、走査線111の上方に薄膜トランジスタTRが形成される。次いで、ゲート電極124上を含む全面に例えばシリコン酸化物から成る絶縁膜125を形成する。
【0073】
[工程-110](
図8、
図9、
図16および
図17参照)
その後、薄膜トランジスタTRの上方に、遮光膜131を形成する。先ず、コンタクト126に対応する部分の絶縁膜125などに、半導体材料層121が露出する開口を設ける。次いで、開口内に導電材料を埋め込んでコンタクト126を形成した後、周知の成膜方法やパターニング方法によって、遮光膜131を形成する(
図16参照)。遮光膜131は、コンタクト126を介して半導体材料層121に接続される(
図9参照)。
【0074】
次いで、遮光膜131の上方に、容量部CSを構成する電極132を形成する。遮光膜131上を含む全面に例えばシリコン酸化物から成る絶縁層を形成した後、その上に、周知の成膜方法やパターニング方法によって、電極132を形成する(
図17参照)。
【0075】
[工程-120](
図8、
図9、
図18および
図19参照)
次いで、電極132の上方に、信号線134を形成する。電極132上を含む全面に例えばシリコン酸化物から成る絶縁層を形成した後、コンタクト133に対応する部分に、半導体材料層121が露出する開口を設ける。次いで、開口内に導電材料を埋め込んでコンタクト133を形成した後、周知の成膜方法やパターニング方法によって、信号線134を形成する(
図18参照)。信号線134は、コンタクト133を介して半導体材料層121に接続される(
図9参照)。
【0076】
次いで、信号線134の上方に、共通電位線136を形成する。信号線134上を含む全面に例えばシリコン酸化物から成る絶縁層を形成した後、コンタクト135に対応する部分に、電極132が露出する開口を設ける。次いで、開口内に導電材料を埋め込んでコンタクト135を形成した後、周知の成膜方法やパターニング方法によって、共通電位線136を形成する(
図19参照)。共通電位線136は、コンタクト135を介して電極132に接続される(
図8参照)。
【0077】
[工程-130](
図8、
図9、
図20参照)
次いで、共通電位線136の上方に、中継電極138を形成する。共通電位線136上を含む全面に例えばシリコン酸化物から成る絶縁層を形成した後、コンタクト137に対応する部分に、遮光膜131が露出する開口を設ける。次いで、開口内に導電材料を埋め込んでコンタクト137を形成した後、周知の成膜方法やパターニング方法によって、中継電極138を形成する(
図20参照)。中継電極138は、コンタクト137を介して遮光膜131に接続される(
図8参照)。
【0078】
[工程-140](
図7、
図21、
図22A、
図22B、
図23Aおよび
図23B参照)
次いで、導光部LGを形成する。中継電極138上を含む全面に、例えばシリコン酸化物から成る絶縁層を形成した後、例えば中継電極138が露出するように平坦化を施す(
図22A参照)。次いで、
図21に示す透光性材料140を埋め込むべき部分に開口OPを設ける(
図22B参照)。
【0079】
その後、透光性材料140として全面に例えばシリコン酸窒化物を成膜等して、開口OP内を埋め込む(
図23A参照)。次いで、例えば中継電極138が露出するように平坦化を施す。その後、全面に、例えばシリコン酸化物から成る絶縁膜130Aを形成する(
図23B参照)。以上の工程によって、導光部LGを得ることができる。
【0080】
[工程-150](
図7、
図24、
図25A、
図25B、
図25C、
図25D、
図25Eおよび
図25F参照)
次いで、導光部LGの上方に、偏光子150を形成する。先ず、絶縁膜130Aの上に
、例えばアルミニウム(Al)から成る金属膜151Aを成膜する(
図25A参照)。その後、その上にレジストをパターニングしてマスク152を形成する(
図25B参照)。
次いで、例えばドライエッチング法を用いて、金属膜151Aをパターニングし、
図24に符号150で示す領域に、ナノオーダーの金属ワイヤ151が多数並行で配置された状態とする(
図25C参照)。
【0081】
その後、マスク152を除去し(
図25D)、次いで、例えばシリコン酸化物から成る保護膜153を形成する(
図25E)。以上の工程によって、偏光子150を形成することができる。尚、ワイヤーグリッド偏光子の消光比は、ワイヤーグリッドの間の物質の屈折率が低いほど高くなる。従って、例えば
図25Fに示すように、金属ワイヤ151と金属ワイヤ151との間にボイド154が生ずるように保護膜153を形成してもよい。
【0082】
[工程-160](
図7、
図8、
図9および
図26参照)
その後、偏光子150の上方に、透明画素電極161を形成する。偏光子150上を含む全面に例えばシリコン酸化物から成る絶縁層を形成した後、コンタクト139に対応する部分に、中継電極138が露出する開口を設ける。次いで、開口内に導電材料を埋め込んでコンタクト138を形成した後、周知の成膜方法やパターニング方法によって、透明画素電極161を形成する(
図26参照)。透明画素電極161には、コンタクト139、中継電極138およびコンタクト137を介して、容量部CSの電極を構成する遮光膜131に接続される。
【0083】
次いで、透明画素電極161上を含む全面に例えばシリコン酸化物から成る平坦化膜162を形成した後、更に配向膜163を形成する。以上の工程によって、液晶表示装置1に用いられる電気光学基板100を得ることができる。
【0084】
[工程-170]
次いで、例えば石英ガラスから成る矩形状の基材181と、基材181の一方の面に設けられた対向電極182と、対向電極182上に設けられた配向膜183とを有する対向基板180を準備する。そして、液晶材料層170を挟んだ状態で電気光学基板100と対向基板180を対向させ、周囲を封止する。その後、基材181の他方の面に偏光子184を配置することによって、液晶表示装置1を得ることができる。
【0085】
[第2の実施形態]
第2の実施形態も、本開示に係る、電気光学基板、液晶表示装置および電子機器に関する。
【0086】
図27は、本開示の第2の実施形態に係る液晶表示装置の模式的な一部断面図であって、第1の実施形態で参照した
図7に対応する図面である。第2の実施形態に係る液晶表示装置を説明するための模式的な平面図は、
図1において液晶表示装置1を液晶表示装置2と読み替えればよい。
【0087】
第1の実施形態に係る液晶表示装置1において、導光部は、支持基材に対して法線方向に延在すると共に、導光領域に位置する透光性材料の壁面を囲むように配置された遮光性材料を含んでいた。これに対し、第2の実施形態に係る液晶表示装置2において、導光部は、支持基材に対して法線方向に延在すると共に、導光領域に位置する透光性材料の壁面を囲むように配置された遮光性材料を含んでいる点が相違する。
【0088】
図28は、第2の実施形態に係る液晶表示装置の導光部の平面形状を説明するための基材等の模式的な一部平面図である。
【0089】
液晶表示装置2を構成する電気光学基板200において、導光部LGは、支持基材101に対して法線方向に延在すると共に、導光領域に位置する透光性材料の壁面を囲むように配置された遮光性材料240を含んでいる。遮光性材料240は例えばアルミニウム(Al)や銀(Ag)等の金属材料から成る。
図28において、遮光性材料240で囲まれる領域の中には、配線層130に用いられる絶縁層を構成する材料と同じ材料、例えばシリコン酸化物が埋め込まれている。
【0090】
対向基板180に入射した光は、偏光子150を透過した後に導光部LGに達する。導光部LGの遮光性材料240によって反射した光は位相シフトを生ずるが、第1の実施形態において
図12を参照して説明したのと同様に、このことが表示状態に影響を影響を与えることがない。
【0091】
また、
図15と
図28との対比から明らかなように、薄膜トランジスタTRは遮光性材料240で囲まれる領域外に位置する。従って、薄膜トランジスタTRに入射する迷光を軽減することができる。これによって、薄膜トランジスタTRのリークを低減することができる。
【0092】
次いで、液晶表示装置2の製造方法について説明する。
【0093】
図29および
図30は、液晶表示装置2の製造方法を説明するための各種図面である。
【0094】
[工程-200]
先ず、第1の実施形態において説明した[工程-100]ないし[工程-130]と同様の工程を行う。
【0095】
[工程-210](
図28、
図29A、
図29B、
図30Aおよび
図30B参照)
次いで、導光部LGを形成する。中継電極138上を含む全面に、例えばシリコン酸化物から成る絶縁層を形成した後、例えば中継電極138が露出するように平坦化を施す。次いで、
図28に示す遮光性材料240を形成する壁面が露出するように開口OPを設ける(
図29A参照)。
【0096】
その後、開口OPの壁面に遮光性材料240を成膜する(
図29B参照)。次いで、全面に、例えばシリコン酸化物から成る絶縁膜130Aを形成して開口内も充填する(
図30A参照)。その後、例えば中継電極138が露出しない程度に平坦化を施す(
図30B参照)。以上の工程によって、導光部LGを得ることができる。
【0097】
[工程-220]
次いで、第1の実施形態において説明した[工程-150]ないし[工程-170]と同様の工程を行う。以上の工程によって、液晶表示装置2を得ることができる。
【0098】
[第3の実施形態]
第3の実施形態も、本開示に係る、電気光学基板、液晶表示装置および電子機器に関する。
【0099】
図31は、本開示の第3の実施形態に係る液晶表示装置の模式的な一部断面図であって、第1の実施形態で参照した
図7に対応する図面である。第2の実施形態に係る液晶表示装置を説明するための模式的な平面図は、
図1において液晶表示装置1を液晶表示装置3と読み替えればよい。
【0100】
第1の実施形態に係る液晶表示装置1において、電気光学基板100の偏光子は、透明画素電極と導光部との間に配置されていた。これに対し、第3の実施形態に係る液晶表示装置3にあっては、電気光学基板の支持基材の背面側に更に別の偏光子が配置されている点が相違する。以上の点を除く他は、液晶表示装置1と同様の構成である。
【0101】
インセルで配置されている偏光子150において所謂透光比が充分確保できていない場合、表示される画像においてコントラストが低下する。このような場合、支持基材の背面側に更に別の偏光子350を配置すると消光比が改善され、コントラストを向上させることができる。尚、第2の実施形態において説明した液晶表示装置2においても、電気光学基板200の支持基材101の背面側に更に別の偏光子350を配置する構成とすることもできる。
【0102】
偏光子350の構成は特に限定するものではなく、吸収型の偏光子であってもよいし、ワイヤーグリッド偏光子であってもよい。耐熱性が要求される場合には、偏光子350をワイヤーグリッド偏光子とすることが好ましい。
【0103】
[電子機器の説明]
以上説明した本開示に係る液晶表示装置は、電子機器に入力された映像信号、若しくは、電子機器内で生成した映像信号を、画像若しくは映像として表示するあらゆる分野の電子機器の表示部(表示装置)として用いることができる。一例として、例えば、テレビジョンセット、デジタルスチルカメラ、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話機等の携帯端末装置、ビデオカメラ、ヘッドマウントディスプレイ(頭部装着型ディスプレイ)等の表示部として用いることができる。
【0104】
本開示の液晶表示装置は、封止された構成のモジュール形状のものをも含む。一例として、画素アレイ部に透明なガラス材料等の対向部が貼り付けられて形成された表示モジュールが該当する。尚、表示モジュールには、外部から画素アレイ部への信号等を入出力するための回路部やフレキシブルプリントサーキット(FPC)などが設けられていてもよい。以下に、本開示の液晶表示装置を用いる電子機器の具体例として、投射型表示装置、デジタルスチルカメラ、及び、ヘッドマウントディスプレイを例示する。但し、ここで例示する具体例は一例に過ぎず、これに限られるものではない。
【0105】
(具体例1)
図32は、本開示の液晶表示装置を用いた投射型表示装置の概念図である。投射型表示装置は、光源部400、照明光学系410、液晶表示装置1、液晶表示装置を駆動する画像制御回路420、投射光学系430、及び、スクリーン440などから構成されている。光源部400は、例えば、キセノンランプ等の各種ランプ、発光ダイオード等の半導体発光素子から構成することができる。照明光学系410は光源部400からの光を液晶表示装置1に導くために用いられ、プリズムやダイクロイックミラーなどの光学素子から構成される。液晶表示装置1はライトバルブとして作用し、投射光学系430を介してスクリーン440に画像が投射される。
【0106】
(具体例2)
図33は、レンズ交換式一眼レフレックスタイプのデジタルスチルカメラの外観図であり、
図33Aにその正面図を示し、
図33Bにその背面図を示す。レンズ交換式一眼レフレックスタイプのデジタルスチルカメラは、例えば、カメラ本体部(カメラボディ)511の正面右側に交換式の撮影レンズユニット(交換レンズ)512を有し、正面左側に撮影者が把持するためのグリップ部513を有している。
【0107】
そして、カメラ本体部511の背面略中央にはモニタ514が設けられている。モニタ514の上部には、ビューファインダ(接眼窓)515が設けられている。撮影者は、ビューファインダ515を覗くことによって、撮影レンズユニット512から導かれた被写体の光像を視認して構図決定を行うことが可能である。
【0108】
上記の構成のレンズ交換式一眼レフレックスタイプのデジタルスチルカメラにおいて、そのビューファインダ515として本開示の液晶表示装置を用いることができる。すなわち、本例に係るレンズ交換式一眼レフレックスタイプのデジタルスチルカメラは、そのビューファインダ515として本開示の液晶表示装置を用いることによって作製される。
【0109】
(具体例3)
図34は、ヘッドマウントディスプレイの外観図である。ヘッドマウントディスプレイは、例えば、眼鏡形の表示部611の両側に、使用者の頭部に装着するための耳掛け部612を有している。このヘッドマウントディスプレイにおいて、その表示部611として本開示の液晶表示装置を用いることができる。すなわち、本例に係るヘッドマウントディスプレイは、その表示部611として本開示の液晶表示装置を用いることによって作製される。
【0110】
(具体例4)
図35は、シースルーヘッドマウントディスプレイの外観図である。シースルーヘッドマウントディスプレイ711は、本体部712、アーム713および鏡筒714で構成される。
【0111】
本体部712は、アーム713および眼鏡700と接続される。具体的には、本体部712の長辺方向の端部はアーム713と結合され、本体部712の側面の一側は接続部材を介して眼鏡700と連結される。なお、本体部712は、直接的に人体の頭部に装着されてもよい。
【0112】
本体部712は、シースルーヘッドマウントディスプレイ711の動作を制御するための制御基板や、表示部を内蔵する。アーム713は、本体部712と鏡筒714とを接続させ、鏡筒714を支える。具体的には、アーム713は、本体部712の端部および鏡筒714の端部とそれぞれ結合され、鏡筒714を固定する。また、アーム713は、本体部712から鏡筒714に提供される画像に係るデータを通信するための信号線を内蔵する。
【0113】
鏡筒714は、本体部712からアーム713を経由して提供される画像光を、接眼レンズを通じて、シースルーヘッドマウントディスプレイ711を装着するユーザの目に向かって投射する。このシースルーヘッドマウントディスプレイ711において、本体部712の表示部に、本開示の液晶表示装置を用いることができる。
【0114】
[その他]
なお、本開示の技術は以下のような構成も取ることができる。
【0115】
[A1]
支持基材と支持基材の前面側にマトリクス状に配置された透明画素電極とを有しており、
各透明画素電極に対応した導光部が透明画素電極の裏面側に設けられており、
導光部と透明画素電極との間には偏光子が配置されている、
電気光学基板。
[A2]
導光部は、支持基材に対して法線方向に延在すると共に、その壁面が相対的に屈折率の低い材料と接するように配置されている透光性材料を含んでいる、
上記[A1]に記載の電気光学基板。
[A3]
導光部は、支持基材に対して法線方向に延在すると共に、導光領域に位置する透光性材料の壁面を囲むように配置された遮光性材料を含んでいる、
上記[A1]に記載の電気光学基板。
[A4]
遮光性材料は金属材料から成る、
上記[A3]に記載の電気光学基板。
[A5]
偏光子はワイヤーグリッド偏光子から成る、
上記[A1]ないし[A4]のいずれかに記載の電気光学基板。
[A6]
偏光子の透過方向の透過率と透過方向と直交する方向の透過率の比は、波長550ナノメートルの光に対して3×103以上である、
上記[A5]に記載の電気光学基板。
[A7]
偏光子は電気的にフローティングとされる、
上記[A5]に記載の電気光学基板。
[A8]
偏光子には所定の電圧が印加される、
上記[A5]に記載の電気光学基板。
[A9]
偏光子には透明画素電極に印加される電圧と同じ電圧が印加される、
上記[A8]に記載の電気光学基板。
[A10]
支持基材の背面側に更に別の偏光子が配置されている、
上記[A1]ないし[A9]のいずれかに記載の電気光学基板。
【0116】
[B1]
支持基材と支持基材の前面側にマトリクス状に配置された透明画素電極とを有する電気光学基板と、
電気光学基板と対向するように配置された対向基板と、
電気光学基板と対向基板との間に封入された液晶材料層と、
を含んでおり、
各透明画素電極に対応した導光部が透明画素電極の裏面側に設けられており、
導光部と透明画素電極との間には偏光子が配置されている、
液晶表示装置。
[B2]
導光部は、支持基材に対して法線方向に延在すると共に、その壁面が相対的に屈折率の低い材料と接するように配置されている透光性材料を含んでいる、
上記[B1]に記載の液晶表示装置。
[B3]
導光部は、支持基材に対して法線方向に延在すると共に、導光領域に位置する透光性材料の壁面を囲むように配置された遮光性材料を含んでいる、
上記[B1]に記載の液晶表示装置。
[B4]
遮光性材料は金属材料から成る、
上記[B3]に記載の液晶表示装置。
[B5]
偏光子はワイヤーグリッド偏光子から成る、
上記[B1]ないし[B4]のいずれかに記載の液晶表示装置。
[B6]
偏光子の透過方向の透過率と透過方向と直交する方向の透過率の比は、波長550ナノメートルの光に対して3×103以上である、
上記[B5]に記載の液晶表示装置。
[B7]
偏光子は電気的にフローティングとされる、
上記[B5]に記載の液晶表示装置。
[B8]
偏光子には所定の電圧が印加される、
上記[B5]に記載の液晶表示装置。
[B9]
偏光子には透明画素電極に印加される電圧と同じ電圧が印加される、
上記[B8]に記載の液晶表示装置。
[B10]
支持基材の背面側に更に別の偏光子が配置されている、
上記[B1]ないし[B9]のいずれかに記載の液晶表示装置。
【0117】
[C1]
支持基材と支持基材の前面側にマトリクス状に配置された透明画素電極とを有する電気光学基板と、
電気光学基板と対向するように配置された対向基板と、
電気光学基板と対向基板との間に封入された液晶材料層と、
を含んでおり、
各透明画素電極に対応した導光部が透明画素電極の裏面側に設けられており、
導光部と透明画素電極との間には偏光子が配置されている、
液晶表示装置を備えた電子機器。
[C2]
導光部は、支持基材に対して法線方向に延在すると共に、その壁面が相対的に屈折率の低い材料と接するように配置されている透光性材料を含んでいる、
上記[C1]に記載の電子機器。
[C3]
導光部は、支持基材に対して法線方向に延在すると共に、導光領域に位置する透光性材料の壁面を囲むように配置された遮光性材料を含んでいる、
上記[C1]に記載の電子機器。
[C4]
遮光性材料は金属材料から成る、
上記[C3]に記載の電子機器。
[C5]
偏光子はワイヤーグリッド偏光子から成る、
上記[C1]ないし[C4]のいずれかに記載の電子機器。
[C6]
偏光子の透過方向の透過率と透過方向と直交する方向の透過率の比は、波長550ナノメートルの光に対して3×103以上である、
上記[C5]に記載の電子機器。
[C7]
偏光子は電気的にフローティングとされる、
上記[C5]に記載の電子機器。
[C8]
偏光子には所定の電圧が印加される、
上記[C5]に記載の電子機器。
[C9]
偏光子には透明画素電極に印加される電圧と同じ電圧が印加される、
上記[C8]に記載の電子機器。
[C10]
支持基材の背面側に更に別の偏光子が配置されている、
上記[C1]ないし[C9]のいずれかに記載の電子機器。
【符号の説明】
【0118】
1,2,3,9・・・液晶表示装置、11・・・水平駆動回路、12・・・垂直駆動回路、100・・・電気光学基板、101・・・支持基材、111・・・走査線、112・・・絶縁膜、121・・・半導体材料層、122・・・ゲート絶縁膜、123・・・コンタクト、124・・・ゲート電極、125・・・絶縁膜、126・・・コンタクト、130・・・配線層、130A・・・配線層を構成する種々の絶縁層、131・・・遮光膜、132・・・電極、133・・・コンタクト、134・・・信号線、135・・・コンタクト、136・・・共通電位線、137・・・コンタクト、138・・・中継電極、139・・・コンタクト、150・・・偏光子、151A・・・金属膜、151・・・ワイヤーグリッド、152・・・マスク、153・・・保護膜、154・・・ボイド、161・・・透明画素電極、162・・・平坦化膜、163・・・配向膜、170・・・液晶材料層、171・・・液晶分子、180・・・対向基板、181・・・基材、182・・・対向電極、183・・・配向膜、184・・・偏光子、SHA・・・遮光領域、LG・・・導光部、SCL・・・走査線、DTL・・・信号線、PX・・・画素、TR・・・薄膜トランジスタ、CS・・・容量部、200・・・電気光学基板、240・・・遮光性材料、300・・・電気光学基板、350・・・偏光子、950・・・偏光子、400・・・光源部、410・・・照明光学系、420・・・画像制御回路、430・・・投射光学系、440・・・スクリーン、511・・・カメラ本体部、512・・・撮影レンズユニット、513・・・グリップ部、514・・・モニタ、515・・・ビューファインダ、611・・・眼鏡形の表示部、612・・・耳掛け部、700・・・眼鏡、711・・・シースルーヘッドマウントディスプレイ、712・・・本体部、713・・・アーム、714・・・鏡筒