(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-29
(45)【発行日】2024-12-09
(54)【発明の名称】基板処理方法
(51)【国際特許分類】
C23C 16/455 20060101AFI20241202BHJP
H01L 21/31 20060101ALN20241202BHJP
【FI】
C23C16/455
H01L21/31 B
(21)【出願番号】P 2022575848
(86)(22)【出願日】2021-05-17
(86)【国際出願番号】 KR2021006122
(87)【国際公開番号】W WO2021251636
(87)【国際公開日】2021-12-16
【審査請求日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】10-2020-0068774
(32)【優先日】2020-06-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】504210651
【氏名又は名称】ジュスン エンジニアリング カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ソン チェオン
(72)【発明者】
【氏名】ロゥ ジャエ スン
(72)【発明者】
【氏名】ユーン ホン ミン
(72)【発明者】
【氏名】ユーン ホン スゥ
(72)【発明者】
【氏名】チャン ヤン ジュウ
(72)【発明者】
【氏名】チョ ジ ヒュン
(72)【発明者】
【氏名】ジン セ ファン
(72)【発明者】
【氏名】ファン チュル ジュ
【審査官】今井 淳一
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-062370(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0215036(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C23C 16/455
H01L 21/31
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1処理領域と第2処理領域とに分かれた処理空間で支持部に支持された基板に対して処理工程を行う基板処理方法であって、
前記第1処理領域に第1ガスおよび第1パージガスを順に噴射する工程、および
前記第2処理領域に第2パージガスおよび前記第1ガスと反応する第2ガスを順に噴射する工程を含み、
前記第1処理領域に前記第1ガスを噴射
し、その後前記第1処理領域から前記第1ガスを排気するとき、前記第2処理領域に前記第2パージガスを噴射し、
その後前記第2処理領域から前記第2パージガスを排気し、
前記第2処理領域に前記第2ガスを噴射
し、その後前記第2処理領域から前記第2ガスを排気するとき、前記第1処理領域に前記第1パージガスを噴射
し、その後前記第1処理領域から前記第1パージガスを排気することを特徴とする基板処理方法。
【請求項2】
第1処理領域と第2処理領域とに分かれた処理空間で支持部に支持された基板に対して処理工程を行う基板処理方法であって、
前記第1処理領域に第1ガスを噴射し、前記第2処理領域に第2パージガスを噴射する工程、および
前記第1処理領域に第1パージガスを噴射し、前記第2処理領域に前記第1ガスと反応する第2ガスを噴射する工程を含み、
前記の工程を、順に進行させ、
前記第1処理領域に前記第1ガスを噴射
し、その後前記第1処理領域から前記第1ガスを排気するとき、前記第2処理領域に前記第2ガスを噴射せず、
したがって前記第2処理領域から前記第2ガスは排気されず、
前記第2処理領域に前記第2ガスを噴射
し、その後前記第2処理領域から前記第2ガスを排気するとき、前記第1処理領域に前記第1ガスを噴射
せず、したがって前記第1処理領域から前記第1ガスは排気されないことを特徴とする基板処理方法。
【請求項3】
前記第1処理領域と前記第2処理領域を分けるための区画ガスを前記第1処理領域と前記第2処理領域の間に噴射する工程を含むことを特徴とする、請求項1
又は2に記載の基板処理方法。
【請求項4】
前記支持部に支持された少なくとも1つの基板が、前記第1処理領域と前記第2処理領域の間を移動するように前記支持部を回転させる工程を含むことを特徴とする、請求項1
又は2に記載の基板処理方法。
【請求項5】
前記支持部を回転させる工程が、繰り返し行われることを特徴とする、請求項
4に記載の基板処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板に対する蒸着工程、エッチング工程などの処理工程を行う基板処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、太陽電池(Solar Cell)、半導体素子、フラットパネルディスプレイなどを製造するためには、基板上に所定の薄膜層、薄膜回路パターン、または光学パターンを形成しなければならない。このため、基板に特定物質の薄膜を蒸着する蒸着工程、感光性物質を用いて薄膜を選択的に露出させるフォト工程、選択的に露出した部分の薄膜を除去してパターンを形成するエッチング工程などの基板に対する処理工程が行われる。このような基板に対する処理工程は、基板処理装置によって行われる。
【0003】
このような基板に対する処理工程は、基板処理装置により行われる。基板処理装置は、処理空間を提供するチャンバ、基板を支持する支持部、前記支持部に向かってガスを噴射するガス噴射部、および前記処理空間からガスを排気する排気部を含む。基板処理装置は、前記ガス噴射部が噴射したソースガスと反応ガスを用いて、基板に対する処理工程を行う。ソースガスと反応ガスは、前記排気部を介して排気される。前記排気部は、複数個の排気ラインで構成され、それぞれ前記チャンバに連結する。前記排気部は、ソースガスを排気するための排気ラインと反応ガスを排気するための排気ラインを別々に含むこともできる。
【0004】
ここで、前記処理空間で未反応のソースガスは、前記排気部を介して完全に排気されなければならない。このような未反応のソースガスは、反応性の高い物質を含んでいる。したがって、前記排気部内部に未反応ソースガスが残留して蓄積したり、前記排気部を介して排気された反応ガスと反応して前記排気部に蒸着する場合、前記排気部内部で発火や目詰まり等が発生することにより、前記排気部の排気性能と安全性が低下し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記のような問題点を解決しようとしたものであり、未反応のソースガスが排気される過程で排気部内部に残留して蓄積することを防止できる基板処理方法を提供するためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述したような課題を解決するために、本発明は以下のような構成を含むことができる。
【0007】
本発明による基板処理方法は、第1処理領域と第2処理領域とに分けられた処理空間で支持部に支持された基板に対して処理工程を行うことである。
【0008】
本発明による基板処理方法は、前記第1処理領域に第1ガスおよび第1パージガスを順に噴射する工程、および前記第2処理領域に第2パージガスおよび前記第1ガスと反応する第2ガスを順に噴射する工程を含むことができる。前記第1処理領域に前記第1ガスを噴射するとき、前記第2処理領域に前記第2パージガスを噴射することができる。前記第2処理領域に前記第2ガスを噴射するとき、前記第1処理領域に前記第1パージガスを噴射することができる。
【0009】
本発明による基板処理方法は、前記第1処理領域に第1ガスを噴射し、前記第2処理領域に第2パージガスを噴射する工程、および前記第1処理領域に第1パージガスを噴射し、前記第2処理領域に前記第1ガスと反応する第2ガスを噴射する工程を含むことができる。前記工程は、順に進行させることができる。前記第1処理領域に前記第1ガスを噴射するとき、前記第2処理領域に前記第2ガスが噴射されないことがあり得る。前記第2処理領域に前記第2ガスが噴射されるとき、前記第1処理領域に前記第1ガスが噴射されないことがあり得る。
【0010】
本発明による基板処理方法は、前記第1処理領域に第1ガスを噴射し、前記第2処理領域に第2パージガスを噴射し、前記第1ガスと前記第2パージガスをそれぞれ排気する工程、および前記第1処理領域に第1パージガスを噴射し、前記第2処理領域に前記第1ガスと反応する第2ガスを噴射し、前記第1パージガスと前記第2ガスをそれぞれ排気する工程を含むことができる。前記工程は、順に進行させることができる。前記第1処理領域から前記第1ガスを排気するとき、前記第2処理領域から前記第2パージガスを排気することができる。前記第2処理領域から前記第2ガスを排気するとき、前記第1処理領域から前記第1パージガスを排気することができる。
【0011】
本発明による基板処理方法は、前記第1処理領域に第1ガスを噴射し、前記第2処理領域に第2パージガスを噴射し、前記第1ガスと前記第2パージガスをそれぞれ排気する工程、および前記第1処理領域に第1パージガスを噴射し、前記第2処理領域に前記第1ガスと反応する第2ガスを噴射し、前記第1パージガスと前記第2ガスをそれぞれ排気する工程を含むことができる。前記工程は、順に進行させることができる。前記第1処理領域から前記第1ガスを排気するとき、前記第2処理領域から前記第2ガスが排気されないことがあり得る。前記第2処理領域から前記第2ガスを排気するとき、前記第1処理領域から前記第1ガスが排気されないことがあり得る。
【0012】
本発明による基板処理方法は、前記第1処理領域と前記第2処理領域を分けるための区画ガスを前記第1処理領域と前記第2処理領域の間に噴射する工程を含むことができる。
【0013】
本発明による基板処理方法は、前記支持部に支持された少なくとも1つの基板が、前記第1処理領域と前記第2処理領域の間を移動するように、前記支持部を回転させる工程を含むことができる。
【0014】
本発明による基板処理方法において、前記支持部を回転させる工程は、繰り返し行うことができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、次のような効果を得ることができる。
【0016】
本発明は、処理空間からガスを排気する過程で、未反応の第1ガスと未反応の第2ガスとが合流することを防止することができるように具現される。したがって、本発明は、処理空間からガスを排気する過程での異物発生量を低減することができる。また、本発明は、処理空間からガスを排気するための排気性能を向上させることができ、ガスを排気する過程での安全性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明による基板処理装置の概略分解斜視図である。
【
図2】
図1のI-I線を基準とする本発明による基板処理装置の概略側面断面図である。
【
図3】本発明による基板処理装置における支持部の概略平面図である。
【
図4】排気部を説明するために、本発明による基板処理装置を
図1のI-I線を基準にして示す概略側面断面図である。
【
図5】本発明による基板処理装置が第1ガス、第1パージガス、第2ガス、及び第2パージガスそれぞれを噴射する区間と噴射しない区間を示すタイミング図である。
【
図6】本発明による基板処理装置が第1ガス、第1パージガス、第2ガス、及び第2パージガスそれぞれを噴射する区間と噴射しない区間を示すタイミング図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下では、本発明による基板処理装置の実施例を添付の図を参照して詳細に説明する。
【0019】
図1及び
図2を参照すると、本発明による基板処理装置1は、基板(S)に対する処理工程を行うものである。前記基板(S)は、シリコン基板、ガラス基板、メタル基板などであり得る。本発明に係る基板処理装置1は、前記基板(S)に薄膜を蒸着する蒸着工程、前記基板(S)に蒸着した薄膜の一部を除去するエッチング工程等を行うことができる。以下では、本発明に係る基板処理装置1を、上記蒸着工程を行う実施例に基づいて説明するが、このことから本発明に係る基板処理装置1が上記エッチング工程等のように異なる処理工程を行う実施例を導出することは、本発明が属する技術分野に属する当業者には自明であろう。
【0020】
本発明に係る基板処理装置1は、チャンバ2、支持部3、ガス噴射部4、ガス供給部5、及び排気部6を含むことができる。
【0021】
<チャンバ>
図1~
図3を参照すると、前記チャンバ2は、処理空間100を提供するものである。前記処理空間100では、基板(S)に対する蒸着工程、エッチング工程などの処理工程を行うことができる。前記処理空間100は、前記チャンバ2の内部で第1処理領域110、第2処理領域120、及び前記第1処理領域110と前記第2処理領域120の間の第3処理領域130を含むことができる。前記チャンバ2には、前記支持部3と前記ガス噴射部4を設置することができる。
【0022】
<支持部>
図1~
図3を参照すると、前記支持部3は、前記チャンバ2の内部に配置することができる。前記支持部3は、1つの基板(S)を支持することもでき、複数の基板(S1、S2、S3、S4)(
図3に示す)を支持することもできる。前記処理空間100が前記第1処理領域110、前記第2処理領域120、及び前記第3処理領域130を含む場合、前記支持部3の一部は、前記第1処理領域110に位置し、前記支持部3の他の一部は、前記第2処理領域120に位置し、前記支持部3のまた他の一部は、前記第3処理領域130に位置することができる。前記支持部3に複数の基板(S1、S2、S3、S4)が支持された場合、前記複数の基板(S1、S2、S3、S4)のうちの一部は、前記第1処理領域110に位置し、他の一部は、前記第2処理領域120に位置するように前記支持部3によって支持され得る。
【0023】
前記支持部3は、前記チャンバ2内で前記支持部3の支持軸30(
図3に示す)を中心に回転することもできる。前記支持部3の回転によって前記支持部3に支持された前記基板(S)は、前記チャンバ2内で各々異なる処理領域に移動することができる。前記支持部3が回転するとき、前記複数の基板(S1、S2、S3、S4)のうちの一部の基板は、前記第1処理領域110から前記第3処理領域310を経て前記第2処理領域120に移動し、前記第2処理領域120から前記第3処理領域130を経て再び前記第1処理領域110に移動することができる。前記支持部3の回転は、停止と回転を繰り返し行うこともでき、停止せずに連続的に行うこともできる。これにより、前記支持部3に支持された基板(S)は、停止と移動を繰り返しながら、各々異なる処理領域間を移動することができ、停止せずに連続的に移動することもできる。
【0024】
<ガス噴射部>
図1~
図3を参照すると、前記ガス噴射部4は、前記支持部3に向かってガスを噴射するものである。前記ガス噴射部4は、ガス供給部5に連結することができる。これにより、前記ガス噴射部4は、前記ガス供給部5から供給されたガスを前記支持部3に向けて噴射することができる。前記ガス噴射部4は、前記支持部3と対向して配置することができる。前記ガス噴射部4と前記支持部3の間には、前記処理空間100を配置することができる。前記ガス噴射部4は、チャンバリッド20に結合することもできる。前記チャンバリッド20は、前記チャンバ2の上部を覆うように前記チャンバ2に結合したものである。
【0025】
前記ガス噴射部4は、第1噴射ユニット41および第2噴射ユニット42を含むことができる。
【0026】
前記第1噴射ユニット41は、前記第1処理領域110にガスを噴射するものである。前記第1処理領域110は、前記処理空間100の一部に該当し得る。前記第1噴射ユニット41は、前記支持部3から上側に離隔して配置することができる。この場合、前記第1処理領域110は、前記第1噴射ユニット41と前記支持部3の間の領域であり得る。前記第1噴射ユニット41は、前記第1処理領域110に第1ガス(G1)と第1パージガス(PG1)を噴射することができる。前記第1ガス(G1)は、ソースガスであり得る。前記第1パージガス(PG1)は、アルゴン(Ar)などの不活性ガスであり得る。
【0027】
これにより、前記第1処理領域110に位置した基板(S)に対して前記第1ガス(G1)を用いた処理工程を行うことができる。前記処理工程は、前記第1ガス(G1)が反応ガスと反応して薄膜を蒸着するソースガスである場合、前記基板(S)の表面にソースガスが吸着する過程であり得る。また、前記第1パージガス(PG1)は、前記第1処理領域110において前記基板(S)に吸着しない前記第1ガス(G1)をパージすることができる。前記第1処理領域110に前記支持部3に支持された複数の基板(S1、S2、S3、S4)のうちの一部の基板(S1、S2)が位置する場合、前記基板(S1、S2)には、前記第1噴射ユニット41から噴射された第1ガス(G1)と第1パージガス(PG1)を順に噴射することができる。
【0028】
前記第2噴射ユニット42は、前記第2処理領域120にガスを噴射するものである。前記第2処理領域120は、前記処理空間100の一部に該当し得る。前記第2噴射ユニット42は、前記支持部3から上側に離隔して配置することができる。この場合、前記第2処理領域120は、前記第2噴射ユニット42と前記支持部3の間の領域であり得る。
【0029】
前記第2噴射ユニット42は、前記第2処理領域120に第2ガス(G2)と第2パージガス(PG2)を噴射することができる。前記第2ガス(G2)は、反応ガスであり得る。前記第2ガス(G2)は、ソースガスであってもよく、この場合、前記第1ガス(G1)は反応ガスであり得る。前記第2パージガス(PG2)は、アルゴン(Ar)などの不活性ガスであり得る。前記第2噴射ユニット42は、前記ガス供給部5に連結することができる。
【0030】
これにより、前記第2処理領域120に位置した基板(S)に対して、前記第2ガス(G2)を用いた処理工程を行うことができる。前記処理工程は、前記第2ガス(G2)が前記第1ガス(G1)と反応して薄膜を形成する場合、前記基板(S)上に吸着した第1ガス(G1)と前記第2ガス(G2)が反応して前記基板(S)の表面に薄膜を形成する過程であり得る。また、前記第2パージガス(PG2)は、前記第2処理領域120において前記基板(S)の表面に残留している前記第1ガス(G1)をさらにパージするか、前記第1ガス(G1)と反応しない前記第2ガス(G2)をパージすることができる。前記第1処理領域110に前記支持部3に支持された複数の基板(S1、S2、S3、S4)のうちの一部の基板(S1、S2)が位置する場合、前記第2処理領域120には、他の一部の基板(S3、S4)が位置することができる。前記他の一部の基板(S3、S4)には、前記第2噴射ユニット42から噴射された第2ガス(G2)と第2パージガス(PG2)を噴射することができる。前記第2噴射ユニット42は、前記第2パージガス(PG2)と前記第2ガス(G2)を順に噴射することもできる。
【0031】
前記ガス噴射部4は、第3噴射ユニット43をさらに含むことができる。
【0032】
前記第3噴射ユニット43は、前記第3処理領域130にガスを噴射するものである。前記第3処理領域130は、前記処理空間100の一部に該当し得る。前記第3処理領域130は、前記第1処理領域110と前記第2処理領域120の間の領域であり得る。前記第3噴射ユニット43は、前記支持部3から上側に離隔して配置することができる。前記第3噴射ユニット43は、前記第1噴射ユニット41と前記第2噴射ユニット42の間に配置することができる。
【0033】
前記第3噴射ユニット43は、前記第3処理領域130に区画ガスを噴射することができる。前記区画ガスは、アルゴン(Ar)などの不活性ガスであり得る。前記第3噴射ユニット43が、前記第3処理領域130に前記区画ガスを噴射することにより、前記第1処理領域110と前記第2処理領域120は、互いの間でガスが混合しないように空間的に分離され得る。前記第3噴射ユニット43は、前記ガス供給部5に連結することができる。前記第1処理領域110に前記支持部3に支持された複数の基板(S1、S2、S3、S4)のうちの一部の基板(S1、S2)が位置するとともに、前記第2処理領域120に他の一部の基板(S3、S4)が位置する場合、前記第3噴射ユニット43は、前記第1処理領域110に位置した基板(S1、S2)および前記第2処理領域120に位置した基板(S3、S4)間の空間に、前記区画ガスを噴射することができる。
【0034】
<ガス供給部>
図1~
図3を参照すると、前記ガス供給部5は、前記ガス噴射部4にガスを供給するものである。前記ガス供給部5は、前記ガス噴射部4に前記第1ガス(G1)、前記第1パージガス(PG1)、前記第2ガス(G2)、及び前記第2パージガス(PG2)を供給することができる。前記ガス噴射部4が前記区画ガスを噴射する場合、前記ガス供給部5は、前記ガス噴射部4に前記区画ガスをさらに供給することもできる。この場合、前記ガス供給部5は、前記基板(S)に対する処理工程が行われている間に、間欠的にまたは連続的に前記第3噴射ユニット43に前記区画ガスを供給することができる。
【0035】
<排気部>
図1~
図4を参照すると、前記排気部6は、前記処理空間100からガスを排気させるものである。前記排気部6は、前記チャンバ2の内部に連通するように前記チャンバ2に結合することができる。
【0036】
前記排気部6は、第1排気機構61、第2排気機構62、第1排気部材63、第2排気部材64、及び統合部材65を含むことができる。
【0037】
前記第1排気口61と前記第2排気口62は、複数の排気口として前記チャンバ2に形成することができる。前記第1排気口61は、前記第1処理領域110を排気するために前記チャンバ2に形成することができる。前記第2排気機構62は、前記第2処理領域120を排気するために前記チャンバ2に形成することができる。
【0038】
前記第1排気部材63は、前記第1排気機構61を介して前記第1処理領域110を排気するために設けられたものであり得る。前記第1処理領域110に噴射されたガスは、前記第1排気機構61と前記第1排気部材63を介して前記チャンバ2の外部に排気され得る。前記第1排気部材63は、一方側が前記チャンバ2に形成された前記第1排気機構61に結合し、他方側が前記統合部材65に結合することができる。
【0039】
前記第2排気部材64は、前記第2排気機構62を介して前記第2処理領域120を排気するために設けられたものであり得る。前記第2処理領域120に噴射されたガスは、前記第2排気機構62と前記第2排気部材64を介して前記チャンバ2の外部に排気され得る。前記第2排気部材64は、一方側が前記チャンバ2に形成された前記第2排気機構62に結合し、他方側が前記統合部材65に結合することができる。
【0040】
前記統合部材65は、前記第1排気部材63と前記第2排気部材64のそれぞれに連結したものである。前記第1排気部材63を介して排気されたガスおよび前記第2排気部材64を介して排気されたガスは、前記統合部材65で合流した後に一緒に排気され得る。前記統合部材65、前記第2排気部材64、及び前記第1排気部材63は、それぞれホース、配管等で具現することができる。
【0041】
前記第1処理領域110に前記第1ガス(G1)が噴射されるとともに、前記第2処理領域120に前記第2ガス(G2)が噴射される場合、前記第1ガス(G1)のうちの未反応ガスは、前記第1排気部材63を介して前記チャンバ2から排気され、前記第2ガス(G2)のうちの未反応ガスは、前記第2排気部材64を介して前記チャンバ2から排気され得る。
【0042】
ここで、前記第1排気部材63から前記第1ガス(G1)が排気されるとともに、前記第2排気部材64から前記第2ガス(G2)が排気される場合、前記統合部材65で前記第1ガス(G1)と前記第2ガス(G2)が合流して互いに反応するようになる。排気過程で起こる前記第1ガス(G1)と前記第2ガス(G2)の反応は、好ましくない反応であり、不安定な反応であり得る。前記反応の結果物は、前記統合部材65及びそれ以降の排気ラインに蓄積するにつれて排気空間を狭くして排気性能を低下させ得、排気ライン交換作業時に発火等の危険を誘発することもあり、装置運用の安全性を低下させる問題がある。
【0043】
これを解決するために、本発明による基板処理装置1は、以下のように具現することができる。
【0044】
図1~
図6を参照すると、前記第1噴射ユニット41が、前記第1ガス(G1)を前記第1処理領域110の支持部3に支持された基板(S)に供給するとき、前記第2噴射ユニット42は、前記第2パージガス(PG2)を前記第2処理領域120の支持部3に支持された基板(S)に供給することができる。
【0045】
これにより、前記第1処理領域110では前記第1ガス(G1)を用いた吸着工程が行われ、前記第2処理領域120では前記第2パージガス(PG2)を用いて前記第2処理領域120に位置した基板(S)の表面をパージするパージ工程を行うことができる。前記第1ガス(G1)は、前記第1処理領域110に対応する前記チャンバ2の下部空間に形成された第1排気口61と前記第1排気部材63を介して排気され得る。前記第2パージガス(PG2)は、前記第2処理領域120に対応する前記チャンバ2の下部空間に形成された第2排気口62と前記第2排気部材64を介して排気され得る。ここで、前記チャンバ2の処理空間100には前記第2ガス(G2)が噴射されないことにより、前記第1排気部材63と前記第2排気部材64には前記第2ガス(G2)が流入しないか、または第2ガス(G2)が流入する流量を減少させることができる。
【0046】
前記第1排気部材63は、前記第1ガス(G1)を分解して反応性を低下させる分解機構60(
図4に示す)を含むことができる。一例として、反応性の高いアミン基を含む第1ガス(G1)が、前記分解機構60を通過しながら分解またはアミン基が除去されることにより、前記第2ガス(G2)との反応性が低くなり得る。
【0047】
前記第1排気部材63と前記第2排気部材64を通過する前記第1ガス(G1)と前記第2パージガス(PG2)は、前記統合部材65で混合し、捕集機構(不図示)を経て排気ポンプ(不図示)を通って排気され得る。
【0048】
前記排気過程を通じて前記第1処理領域110で未反応の前記第1ガス(G1)は、前記第2ガス(G2)と出会っても反応せずに排気され得る。
【0049】
したがって、本発明に係る基板処理装置1は、前記統合部材65における異物発生量を低減することができるだけでなく、安全性を向上させることができる。
【0050】
図1~
図6を参照すると、前記第2噴射ユニット42が前記第2ガス(G2)を前記第2処理領域120の支持部3に支持された基板(S)に供給するとき、前記第1噴射ユニット41は、前記第1パージガス(PG1)を前記第1処理領域110の支持部3に支持された基板(S)に供給することができる。
【0051】
これにより、前記第1処理領域110では前記第1パージガス(PG1)を用いた前記第1ガス(G1)のパージが成され、前記第2処理領域120では前記第2ガス(G2)を用いた反応工程を行うことができる。この場合、前記第2処理領域120に位置した基板(S)の表面に吸着した前記第1ガス(G1)があれば、前記第2ガス(G2)は吸着した前記第1ガス(G1)と、反応して前記基板(S)表面に薄膜を形成することができる。
【0052】
前記第1パージガス(PG1)は、前記第1処理領域110に対応する前記チャンバ2の下部空間に形成された前記第1排気口61と前記第1排気部材63を介して排気され得る。前記第2ガス(G2)は、前記第2処理領域120に対応する前記チャンバ2の下部空間に形成された前記第2排気機構62と前記第2排気部材64を介して排気され得る。ここで、前記チャンバ2の処理空間100には前記第1ガス(G1)が噴射されないことにより、前記第1排気部材63と前記第2排気部材64には前記第1ガス(G1)が流入しないか、または第2ガス(G2)が流入する流量を減少させることができる。
【0053】
前記第1排気部材63と前記第2排気部材64を通過した前記第1パージガス(PG1)は、前記統合部材65で混合し、前記捕集機構を経て前記排気ポンプを介して排気され得る。
【0054】
前記排気過程を通じて前記第1処理領域110で未反応の前記第2ガス(G2)は、前記第1ガス(G1)と出会っても反応せずに排気され得る。
【0055】
したがって、本発明に係る基板処理装置1は、前記統合部材65における異物発生量を低減することができるだけでなく、安全性を向上させることができる。
【0056】
図1~
図6を参照すると、本発明による基板処理装置1は、回転部7をさらに含むこともできる。
【0057】
前記回転部7は、前記支持部3を回転させるものである。前記回転部7は、前記支持軸30を中心として前記支持部3を回転させることができる。前記回転部7は、前記支持部3に支持された少なくとも1つの基板(S)が、前記第1処理領域110と前記第2処理領域120の間を移動するように前記支持部3を回転させることができる。前記支持部3の回転を通じて、前記支持部3に支持された少なくとも1つの基板(S)は、前記第1処理領域110、前記第3処理領域130、前記第2処理領域120、および前記第3処理領域130を順に通過することができる。前記支持部3の回転は、間欠的に行うこともでき、速度調整をすることもできる。前記支持部3に支持された少なくとも1つの基板(S)が、前記第1処理領域110に位置し、前記第1処理領域110に前記第1ガス(G1)または前記第1パージガス(PG1)が噴射されるとき、前記支持部3は、停止したり回転速度を減少したりすることができる。また、前記少なくとも1つの基板(S)が前記第2処理領域120に位置し、前記第2処理領域120で前記第2パージガス(PG2)または前記第2ガス(G2)が噴射されるとき、前記支持部3は、停止したり回転速度を減少したりすることができる。前記支持部3の回転は、前記支持部3に支持された少なくとも1つの基板(S)が、前記第3処理領域130を通過するときは、停止しないことがあり得る。
【0058】
一方、本発明に係る基板処理装置1は、前記第1処理領域110と前記第2処理領域120のうちのいずれか一つの領域にのみ、少なくとも1つの基板(S)が位置した状態で処理工程を行うように具現することができる。これを具体的に見てみると、次のようになる。
【0059】
まず、前記回転部7が前記支持部3の回転を停止することにより、少なくとも1つの基板(S)が前記第1処理領域110に位置すると、
図5に示すように前記第1処理領域110には、前記第1ガス(G1)を噴射することにより吸着工程を行うことができる。ここで、前記第2処理領域120には、前記第2パージガス(PG2)を噴射することができる。これにより、前記排気部6には、前記第1ガス(G1)と前記第2パージガス(PG2)が排気され得る。
【0060】
次に、前記第1処理領域110に対する前記第1ガス(G1)の噴射を中止した後、前記第1処理領域110には、前記第1パージガス(PG1)を噴射することができる。これにより、前記第1処理領域110から前記第1ガス(G1)をパージすることができる。ここで、前記第2処理領域120には、前記第2パージガス(PG2)を噴射することができる。これにより、前記排気部6には、前記第1パージガス(PG1)と前記第2パージガス(PG2)が排気され得る。
図5には、前記第1処理領域110に対する前記第1ガス(G1)の噴射を中止している間、前記第2処理領域120に対する前記第2パージガス(PG2)の噴射も中止することを図に示しているが、これに限定されず、前記第1処理領域110において、前記第1ガス(G1)と前記第1パージガス(PG1)が順に噴射される間、前記第2処理領域120には、前記第2パージガス(PG2)を連続的に噴射することもできる。
【0061】
次に、前記第1処理領域110に対する前記第1ガス(G1)と前記第1パージガス(PG1)を順に噴射、および前記第2処理領域120に対する前記第2パージガス(PG2)の噴射が中止した後に、前記回転部7は、前記支持部3を回転させることができる。これによって、前記第1処理領域110に位置した少なくとも1つの基板(S)は、前記第1処理領域110から前記第3処理領域130を経て前記第2処理領域120に移動することができる。前記回転部7が前記支持部3の回転を停止することにより、少なくとも1つの基板(S)が前記第2処理領域120に位置すると、
図5に示すように前記第2処理領域120には、前記第2ガス(G2)を噴射することにより前記蒸着工程を行うことができる。ここで、前記第1処理領域110には、前記第1パージガス(PG1)を噴射することができる。これにより、前記排気部6には、前記第2ガス(G2)と前記第1パージガス(PG1)を排気することができる。
【0062】
次に、前記第2処理領域120に対する前記第2ガス(G2)の噴射を中止した後、前記第2処理領域120には、前記第2パージガス(PG2)を噴射することができる。これにより、前記第2処理領域120から前記第2ガス(G2)をパージすることができる。ここで、前記第1処理領域110には、前記第1パージガス(PG1)を噴射することができる。これにより、前記排気部6には、前記第2パージガス(PG2)と前記第1パージガス(PG1)を排気することができる。
図5では、前記第2処理領域120に対する前記第2ガス(G2)の噴射が中止した間、前記第1処理領域110に対する前記第1パージガス(PG1)の噴射も中止することを図に示しているが、これに限定されず、前記第2処理領域120において前記第2ガス(G2)と前記第2パージガス(PG2)が順に噴射される間、前記第1処理領域110には、前記第1パージガス(PG1)を連続的に噴射することができる。
【0063】
次に、前記第2処理領域120に対する前記第2ガス(G2)と前記第2パージガス(PG2)を順に噴射、および前記第1処理領域110に対する前記第1パージガス(PG1)の噴射を中止した後に、前記回転部7は、前記支持部3を回転させることができる。これによって、前記第2処理領域120に位置した前記少なくとも1つの基板(S)は、前記第2処理領域120から前記第3処理領域130を経て前記第1処理領域110に移動することができる。
【0064】
上述したような工程を繰り返すことにより、本発明による基板処理装置1は、少なくとも1つの基板(S)に対する処理工程を行うことができる。上記では、前記第1処理領域110と前記第2処理領域120のうちのいずれか1つの領域のみに少なくとも1つの基板(S)が位置した状態で処理工程を行う実施例について説明したが、本発明による基板処理装置1は、前記第1処理領域110に少なくとも1つの基板(S)が位置するとともに、前記第2処理領域120に少なくとも1つの基板(S)が位置した状態で処理工程を行うように具現することもできる。この場合、
図6に示すように、前記第1処理領域110において、前記第1ガス(G1)、前記第1パージガス(PG1)、前記第1パージガス(PG1)、および前記第1パージガス(PG1)が順に噴射される間、前記第2処理領域120において前記第2パージガス(PG2)、前記第2パージガス(PG2)、前記第2ガス(G2)、および前記第2パージガス(PG2)を順に噴射した後、前記回転部7は前記支持部3を回転させることができる。
【0065】
以下では、本発明による基板処理方法の実施例を添付の図を参照して詳細に説明する。
【0066】
図1~
図6を参照すると、本発明による基板処理方法は、前記基板(S)に対する処理工程を行うものである。本発明に係る基板処理方法は、前記基板(S)に対する蒸着工程、前記基板(S)に対するエッチング工程等を行うことができる。以下では、本発明に係る基板処理方法が上記蒸着工程を行う実施例を基準に説明するが、これから本発明に係る基板処理方法が、上記のエッチング工程等のように他の処理工程を行う実施例を導出することは、本発明が属する技術分野に属する当業者には自明であろう。本発明による基板処理方法は、上述した本発明による基板処理装置1によって行うことができる。
【0067】
本発明による基板処理方法は、前記第1処理領域110と前記第2処理領域120に分けられた処理空間100で、前記基板(S)に対する処理工程を行うことができる。このような本発明による基板処理方法は、以下の工程を含むことができる。
【0068】
まず、前記第1処理領域110にガスを噴射する。このような工程は、前記第1噴射ユニット41が前記第1処理領域110にガスを噴射することによって行うことができる。前記第1処理領域にガスを噴射する工程は、前記第1処理領域に第1ガスと第1パージガスを順に噴射する工程を含むことができる。前記第1処理領域110に前記第1ガス(G1)を噴射することで、前記第1処理領域110に位置する少なくとも1つの基板(S)に対する前記第1ガス(G1)の吸着工程を行うことができる。前記第1処理領域110に前記第1パージガス(PG1)を噴射することで、前記第1処理領域110から前記基板(S)に吸着していない前記第1ガス(G1)をパージすることができる。
【0069】
次に、前記第1処理領域110に前記第1ガス(G1)を噴射するとき、前記第2処理領域120に前記第2パージガス(PG2)を噴射する。このような工程は、前記第1噴射ユニット41が前記第1処理領域110に前記第1ガス(G1)を噴射するとき、前記第2噴射ユニット42が前記第2処理領域120に前記第2パージガス(PG2)を噴射することによって行うことができる。前記第1処理領域110から前記第1排気部材63に前記第1ガス(G1)が排気されるとき、前記第2排気部材64には前記第2処理領域120から前記第2パージガス(PG2)を排気することができる。したがって、前記統合部材65では、未反応の第1ガス(G1)と前記第2パージガス(PG2)が合流するようになり、本発明による基板処理方法は、前記第1処理領域110と前記第2処理領域120のそれぞれからガスを排気する過程での異物発生量を減少させることができるだけでなく、安全性を向上させることができる。
【0070】
次に、前記第2処理領域120に前記第2ガス(G2)を噴射するとき、前記第1処理領域110に前記第1パージガス(PG1)を噴射する。このような工程は、前記第2噴射ユニット42が前記第2処理領域120に前記第2ガス(G2)を噴射するとき、前記第1噴射ユニット41が前記第1処理領域110に前記第1パージガス(PG1)を噴射することによって行うことができる。前記第2処理領域120に前記第2ガス(G2)が噴射されることにより、前記第2処理領域120に位置した少なくとも1つの基板(S)に対して前記蒸着工程を行うことができる。前記蒸着工程は、前記基板(S)上に吸着した第1ガス(G1)と第2ガス(G2)の反応を通じて薄膜が蒸着される過程であり得る。前記第2処理領域120から前記第2排気部材64に前記第2ガス(G2)が排気されるとき、前記第1排気部材63には前記第1処理領域110から前記第1パージガス(PG1)を排気することができる。したがって、前記統合部材65では、未反応の第2ガス(G2)と前記第1パージガス(PG1)が合流するようになるので、本発明による基板処理方法は、前記第1処理領域110と前記第2処理領域120のそれぞれからガスを排気する過程での異物発生量を減少させることができるだけでなく、安全性を向上させることができる。
【0071】
ここで、前記第1処理領域にガスを噴射する工程は、前記第1処理領域に前記第1ガスを噴射する工程と、前記第1ガスをパージするために、前記第1処理領域に前記第1パージガスを噴射する工程を順に行うように具現することができる。
【0072】
また、前記第2処理領域にガスを噴射する工程は、前記第1処理領域に前記第1ガスを噴射するとき、前記第2処理領域に前記第2パージガスを噴射する工程と、前記第1処理領域に前記第1パージガスを噴射するとき、前記第2処理領域に前記第2ガスを噴射する工程を順に行うように具現することができる。
【0073】
したがって、本発明による基板処理方法は、前記第1処理領域と前記第2処理領域のそれぞれからガスを排気する過程で、未反応の第1ガス(G1)と未反応の第2ガス(G2)が前記統合部材65で合流することを、根本的に遮断することができる。これによって、本発明による基板処理方法は、前記第1処理領域と前記第2処理領域のそれぞれからガスを排気する過程での異物発生量を低減することができるだけでなく、安全性を向上させることができる。
【0074】
図1~
図6を参照すると、本発明による基板処理方法は、前記第1処理領域と前記第2処理領域の間に区画ガスを噴射することを含むことができる。このような工程は、前記第3噴射ユニット43が第3処理領域130に前記区画ガスを噴射することによって行うこともできる。これによって、本発明による基板処理方法は、前記第1処理領域110に噴射されたガスと前記第2処理領域120に噴射されたガスが互いに混合することを防止することができる。
【0075】
図1~
図6を参照すると、本発明による基板処理方法は、前記支持部を回転させる工程を含むことができる。このような工程は、前記支持部3に支持された少なくとも1つの基板(S)が前記第1処理領域110と前記第2処理領域120の間を移動するように前記支持部3を回転させることによって行うことができる。
【0076】
本発明による基板処理方法は、前記第1処理領域110と前記第2処理領域120のうちのいずれか1つの領域でのみ、少なくとも1つの基板(S)が位置した状態で処理工程を行うように具現することができる。この場合、前記第1処理領域110に少なくとも1つの基板(S)が位置した状態で、
図5に示すように前記第1処理領域に第1ガスと第1パージガスを順に噴射する工程を行なうとき、前記第2処理領域に前記第2パージガスを噴射する工程を行なうことができる。その後、前記支持部を回転させる工程によって、少なくとも1つの基板(S)が前記第1処理領域110から前記第3処理領域130を経て前記第2処理領域120に移動することができる。前記第2処理領域120に少なくとも1つの基板(S)が位置した状態で、前記第2処理領域に第2ガスと第2パージガスを順に噴射する工程を行なうとき、前記第1処理領域に第1パージガスを噴射する工程を行なうことができる。このような工程を繰り返し行うことにより、本発明による基板処理方法は、少なくとも1つの基板(S)に対して処理工程を行うことができる。
【0077】
本発明による基板処理方法は、前記第1処理領域110に少なくとも1つの基板(S)が位置するとともに、前記第2処理領域120に少なくとも1つの基板(S)が位置した状態で処理する工程を行なうように具現することができる。この場合、前記第1処理領域110および前記第2処理領域120のそれぞれに少なくとも1つの基板(S)が位置した状態で、
図6に示すように前記第1処理領域に第1ガスと第1パージガスを順に噴射する工程を行うとき、前記第2処理領域に第2パージガスを噴射する工程を行うことができる。その後、前記第2処理領域に第2ガスと第2パージガスを順に噴射する工程を行うとき、前記第1処理領域に前記第1パージガスを噴射する工程を行うことができる。これにより、前記第1処理領域110に位置した少なくとも1つの基板(S)に対して吸着工程が行われ、前記第2処理領域120に位置した少なくとも1つの基板(S)に対して前記蒸着工程を行うことができる。その後、前記支持部を回転させる工程を通じて、少なくとも1つの基板(S)が前記第1処理領域110から前記第3処理領域130を経て前記第2処理領域120に移動するとともに、少なくとも1つの基板(S)が前記第2処理領域120から前記第3処理領域130を経て前記第1処理領域110に移動することができる。このような工程を繰り返し行うことにより、本発明による基板処理方法は、複数の基板(S)に対する処理工程を行うことができる。
【0078】
以上説明した本発明は、上述した実施例及び添付の図に限定されるものではなく、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲内で種々の置換、変形及び変更が可能であることが、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者にとって明らかであろう。