IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 維沃移動通信有限公司の特許一覧

<>
  • 特許-中継再選択方法、機器及び媒体 図1
  • 特許-中継再選択方法、機器及び媒体 図2
  • 特許-中継再選択方法、機器及び媒体 図3
  • 特許-中継再選択方法、機器及び媒体 図4
  • 特許-中継再選択方法、機器及び媒体 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-29
(45)【発行日】2024-12-09
(54)【発明の名称】中継再選択方法、機器及び媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/23 20180101AFI20241202BHJP
   H04W 88/04 20090101ALI20241202BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20241202BHJP
   H04W 92/18 20090101ALI20241202BHJP
   H04W 4/46 20180101ALI20241202BHJP
   H04W 40/22 20090101ALI20241202BHJP
【FI】
H04W76/23
H04W88/04
H04W16/28
H04W92/18
H04W4/46
H04W40/22
【請求項の数】 12
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023093693
(22)【出願日】2023-06-07
(62)【分割の表示】P 2022509087の分割
【原出願日】2020-08-14
(65)【公開番号】P2023113842
(43)【公開日】2023-08-16
【審査請求日】2023-06-07
(31)【優先権主張番号】201910754814.7
(32)【優先日】2019-08-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】梁 敬
(72)【発明者】
【氏名】楊 曉東
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0070281(US,A1)
【文献】特表2018-515969(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0152986(US,A1)
【文献】Huawei, HiSilicon,Beamforming for V2X sidelink for FR1 and FR2,3GPP TSG RAN WG1 adhoc_NR_AH_1901 R1-1900862,フランス,3GPP,2019年01月11日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
リモート端末機器に用いられる中継再選択方法であって、
第一の中継再選択条件を満たせば、中継再選択を行うことを含み、
前記第一の中継再選択条件は、
前記リモート端末機器が、中継機器により送信された、中継再選択を行うよう指示するための無線リソース制御メッセージを受信したことを含み、
前記無線リソース制御メッセージには、前記中継機器が満たす中継再選択条件を指示するための第三の指示情報を含み、前記第三の指示情報は、前記無線リソース制御メッセージの原因値に位置するものである、中継再選択方法。
【請求項2】
前記第一の中継再選択条件は、さらに、
前記リモート端末機器が、前記中継機器との間の通信リンクにビーム失敗が発生したことを検出したことと、
前記リモート端末機器が、前記中継機器との間の通信リンクに無線リンク失敗が発生したことを検出したことと
記リモート端末機器が、予め設定される第一の時間の長さ内に、前記中継機器により送信された、無線リンク監視のためのリファレンス信号を受信していなかったことと、
前記リモート端末機器が、予め設定される第二の時間の長さ内に、前記中継機器により送信されたトラフィックデータを受信していなかったことと、
前記リモート端末機器が、予め設定される第三の時間の長さ内に、前記中継機器により送信されたフィードバックメッセージを受信していなかったことと、
前記リモート端末機器が、予め設定される第四の時間の長さ内に、前記中継機器により送信されたサイドリンクディスカバリー信号を受信していなかったことと、のうちの少なくとも一つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記無線リソース制御メッセージは、
無線リソース制御リリースメッセージ、無線リソース制御再配置メッセージ、及び、無線リソース制御接続確立拒否メッセージのうちの少なくとも一つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記リモート端末機器が、前記中継機器との間の通信リンクに無線リンク失敗が発生したことを検出したことは、
前記リモート端末機器が、前記中継機器により送信された無線リンク失敗指示を受信したことと、
前記リモート端末機器自身は、無線リンク監視プロセスを介して無線リンク失敗をトリガしたことと、のうちの少なくとも一つを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記リモート端末機器自身は、無線リンク監視プロセスを介して無線リンク失敗をトリガしたことは、無線リンク監視又は失敗に関連するタイマがタイムアウトしたことを含み、
前記リモート端末機器が、前記中継機器との間の通信リンクに無線リンク失敗が発生したことを検出したことは、さらに、
前記リモート端末機器は、一定の時間内に前記中継機器のフィードバックメッセージ又はトラフィックデータを受信していないことと、
前記リモート端末機器は、MAC層又はRLC層の再送回数が予め設定される再送回数を超えることと、
前記リモート端末機器は、一定の時間内に前記中継機器のサイドリンクディスカバリー信号を受信していないことと、のうちの少なくとも一つを含む、請求項に記載の方法。
【請求項6】
リモート端末機器であって、
第一の中継再選択条件を満たせば、中継再選択を行うための第二の中継再選択モジュールを含み、
前記第一の中継再選択条件は、
前記リモート端末機器が、中継機器により送信された、中継再選択を行うよう指示するための無線リソース制御メッセージを受信したことを含み、
前記無線リソース制御メッセージには、前記中継機器が満たす中継再選択条件を指示するための第三の指示情報を含み、前記第三の指示情報は、前記無線リソース制御メッセージの原因値に位置するものである、リモート端末機器。
【請求項7】
前記第一の中継再選択条件は、さらに、
前記リモート端末機器が、前記中継機器との間の通信リンクにビーム失敗が発生したことを検出したことと、
前記リモート端末機器が、前記中継機器との間の通信リンクに無線リンク失敗が発生したことを検出したことと
記リモート端末機器が、予め設定される第一の時間の長さ内に、前記中継機器により送信された、無線リンク監視のためのリファレンス信号を受信していなかったことと、
前記リモート端末機器が、予め設定される第二の時間の長さ内に、前記中継機器により送信されたトラフィックデータを受信していなかったことと、
前記リモート端末機器が、予め設定される第三の時間の長さ内に、前記中継機器により送信されたフィードバックメッセージを受信していなかったことと、
前記リモート端末機器が、予め設定される第四の時間の長さ内に、前記中継機器により送信されたサイドリンクディスカバリー信号を受信していなかったことと、のうちの少なくとも一つを含む、請求項6に記載のリモート端末機器。
【請求項8】
前記無線リソース制御メッセージは、
無線リソース制御リリースメッセージ、無線リソース制御再配置メッセージ、及び、無線リソース制御接続確立拒否メッセージのうちの少なくとも一つを含む、請求項に記載のリモート端末機器。
【請求項9】
前記リモート端末機器が、前記中継機器との間の通信リンクに無線リンク失敗が発生したことを検出したことは、
前記リモート端末機器が、前記中継機器により送信された無線リンク失敗指示を受信したことと、
前記リモート端末機器自身は、無線リンク監視プロセスを介して無線リンク失敗をトリガしたことと、のうちの少なくとも一つを含む、請求項に記載のリモート端末機器。
【請求項10】
前記リモート端末機器自身は、無線リンク監視プロセスを介して無線リンク失敗をトリガしたことは、無線リンク監視又は失敗に関連するタイマがタイムアウトしたことを含み、
前記リモート端末機器が、前記中継機器との間の通信リンクに無線リンク失敗が発生したことを検出したことは、さらに、
前記リモート端末機器は、一定の時間内に前記中継機器のフィードバックメッセージ又はトラフィックデータを受信していないことと、
前記リモート端末機器は、MAC層又はRLC層の再送回数が予め設定される再送回数を超えることと、
前記リモート端末機器は、一定の時間内に前記中継機器のサイドリンクディスカバリー信号を受信していないことと、のうちの少なくとも一つを含む、請求項に記載のリモート端末機器。
【請求項11】
メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、
前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行する時に、請求項1~のいずれか一項に記載の中継再選択方法を実現させる、リモート端末機器。
【請求項12】
コンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、請求項1~のいずれか一項に記載の中継再選択方法を実現させる、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年8月15日に中国で提出された中国特許出願番号No.201910754814.7の優先権を主張しており、同出願の内容の全ては、ここに参照として取り込まれる。
本開示は通信技術分野に関し、特に中継再選択方法、機器及び媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムにおける中継(Relay)技術は、基地局と端末機器との間に一つ又は複数の中継機器を追加し、無線信号に対して一回又は複数回の転送を行うことを担当し、即ち無線信号は、複数のホップを経てから端末機器に到達する。
【0003】
無線中継技術は、セルカバレッジを拡張し、セルカバレッジの盲点を補うために用いることができるとともに、空間リソースの多重化によってセル容量を向上させることができる。室内カバレッジに対し、Relay技術は、透過損失を克服し、室内カバレッジの品質を向上させるという役割を果たすこともできる。
【0004】
比較的簡単な1ホップ中継を例にして、無線中継は、基地局から端末機器へのリンクを基地局から中継機器へのリンクと中継機器から端末機器へのリンクの二つのリンクに分割することによって、一つの品質が比較的悪いリンクを二つの品質が比較的高いリンクに置換して、より高いリンク容量及びより良いカバレッジを取得する機会がある。
【0005】
現在の端末ツーネットワーク中継(UE-to-network relay)技術は、即ち中継機器の一端が端末機器に接続され、他端がネットワーク側機器に接続される。中継機器に接続される端末機器は、リモート(remote)端末機器と呼ばれる。
【0006】
現在では、リモート端末機器は、サイドリンクディスカバリーリファレンス信号受信パワー(sidelink discovery reference signal received power、SD-RSRP)の測定結果がある閾値より小さいことを発見した時、中継再選択を行うことになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本開示の実施例は、中継再選択を行うことができる中継再選択方法、機器及び媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第一の方面によれば、本開示の実施例は、第一の機器に用いられる中継再選択方法を提供した。方法は、
第一の中継再選択条件を満たせば、相応な中継再選択操作を実行することを含む。
【0009】
第二の方面によれば、本開示の実施例は、中継機器を提供した。この中継機器は、
第一の中継再選択条件を満たせば、相応な中継再選択操作を実行するための第一の中継再選択モジュールを含む。
【0010】
第三の方面によれば、本開示の実施例は、リモート端末機器を提供した。このリモート端末機器は、
第一の中継再選択条件を満たせば、相応な中継再選択操作を実行するための第二の中継再選択モジュールを含む。
【0011】
第四の方面によれば、本開示の実施例は、中継機器を提供した。この中継機器は、メモリと、プロセッサと、メモリに記憶され、且つプロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、
プロセッサがコンピュータプログラムを実行する時に、本開示の実施例による中継機器に用いられる中継再選択方法を実現させる。
【0012】
第五の方面によれば、本開示の実施例は、リモート端末機器を提供した。このリモート端末機器は、メモリと、プロセッサと、メモリに記憶され、且つプロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、
プロセッサがコンピュータプログラムを実行する時に、本開示の実施例によるリモート端末機器に用いられる中継再選択方法を実現させる。
【0013】
第六の方面によれば、本開示の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体を提供した。コンピュータ可読記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、コンピュータプログラムがプロセッサにより実行される時に、中継再選択方法を実現させる。
【発明の効果】
【0014】
本開示の実施例における中継再選択方法、機器及び媒体は、中継再選択を行うことができる。それによって、リモート端末機器は、中継再選択された後の中継機器に基づいて他のリモート端末機器及び/又は基地局と通信することができ、リモート端末機器の通信効率を向上させることができる。
【0015】
本開示の実施例の技術案をより明瞭に説明するために、以下は、本開示の実施例において使用される必要がある添付図面を簡単に紹介する。当業者にとって、創造的な労力を払わない前提で、それらの添付図面に基づき、他の添付図面を取得することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本開示の実施例による第一の機器に用いられる中継再選択方法のフローチャート概略図を示した。
図2】本開示の実施例による中継機器の構造概略図を示した。
図3】本開示の実施例によるリモート端末機器の構造概略図を示した。
図4】本開示の実施例による中継機器のハードウェア構造概略図を示した。
図5】本開示の実施例によるリモート端末機器のハードウェア構造概略図を示した。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本開示の発明の目的、技術案及び有益な技術的效果をより明確にするために、以下では、具体的な実施例を結び付けながら、本開示を詳細に説明する。本明細書に記述された実施例は、本開示を解釈するためのものに過ぎず、本開示を限定するためのものではないことが理解されるべきである。
【0018】
簡単にするために、本文は、いくつかの数値範囲のみを明確に開示した。しかしながら、任意の下限は、任意の上限と組み合わせて、明確に記載されていない範囲を形成してもよく、及び、任意の下限は、他の下限と組み合わせて、明確に記載されていない範囲を形成してもよく、同様に、任意の上限は、他の任意の上限と組み合わせて、明確に記載されていない範囲を形成してもよい。なお、明確に記載されていないが、範囲の端点の間の各点又は個別の数値は、この範囲に含まれる。したがって、各点または個別の数値は、自体の下限又は上限として、任意の他の点又は個別の数値と組み合わせて、又は他の下限又は上限と組み合わせて、明確に記載されていない範囲を形成してもよい。
【0019】
本明細書の記述において、なお、特に説明されていない限り、「以上」、「以下」は、その数を含み、「一つ又は複数」のうちの「複数」は二つ以上を意味する。
【0020】
本開示の上記発明の内容は、本開示における各開示された実施形態又は各実現方式を記述することを意図していない。以下の記述は、例示的な実施形態をより具体的に例示する。本出願全体の複数の箇所で、様々な組み合わせの形式で使用できる一連の実施形態によって指導を提供した。各具体例において、代表的なグループのみが挙げられることは、網羅的なものとして解釈されるべきではない。
【0021】
図1は、本開示の実施例による第一の機器に用いられる中継再選択方法のフローチャート概略図を示した。第一の機器に用いられる中継再選択方法は、以下のステップを含んでもよい。
【0022】
S101、第一の中継再選択条件を満たすか否かを検出し、第一の中継再選択条件を満たせば、S102を実行する。
【0023】
S102、相応な中継再選択操作を実行する。
【0024】
そのうち、本開示の一実施例では、S102における相応な中継再選択操作は、第一の機器に応じた中継再選択操作を指す。
【0025】
本開示の一実施例では、第一の機器は、端末ツーネットワーク中継(UE-to-network relay)技術における、一端が端末機器に接続され、他端がネットワーク側機器に接続される中継機器であってもよく、さらに端末ツー端末中継(UE-to-UE relay)技術における、両端がいずれも端末機器に接続される中継機器であってもよい。
【0026】
本開示の一実施例では、第一の機器は、さらにリモート端末機器であってもよい。
【0027】
本開示の実施例における中継機器は、リモート端末機器として他のリモート端末機器又はネットワーク側機器と通信する機器を指し、リモート端末機器は、中継機器を介して他のリモート端末機器又はネットワーク側機器と通信する必要がある機器を指す。
【0028】
本開示の実施例によるネットワーク側機器は、基地局であってもよく、この基地局は、通常使用される基地局であってもよく、進化型基地局(evolved node base station、eNB)であってもよく、さらに5Gシステムにおけるネットワーク側機器(例えば、次世代基地局(next generation node base station、gNB)又は送受信ポイント(transmission and reception point、TRP))又はセル(cell)などの機器、又は後続の進化通信システムにおけるネットワーク側機器であってもよい。しかしながら、上記用語は、本開示の保護範囲を制限するものではない。
【0029】
第一機器が中継機器である場合、中継機器が相応な中継再選択操作を実行することは、中継再選択を行うようリモート端末機器に通知することを指す。
【0030】
本開示の一実施例では、中継機器が中継再選択を行うようリモート端末機器に通知することは、
中継再選択を行うようリモート端末機器に指示するための無線リソース制御(radio resource control、RRC)メッセージをリモート端末機器に送信することと、
リモート端末機器との通信リンクにおいて無線リンク監視(radio link monitoring、RLM)のためのリファレンス信号を送信しないことと、
リモート端末機器との通信リンクにおいてトラフィックデータを送信しないことと、
リモート端末機器との通信リンクにおいてフィードバックメッセージを送信しないことと、
リモート端末機器との通信リンクにおいてサイドリンクディスカバリー(sidelink discovery)信号を送信しないことと、のうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0031】
本開示の一実施例では、上記無線リソース制御メッセージは、無線リソース制御リリースメッセージであってもよく、さらに無線リソース制御再配置メッセージであってもよく、さらに無線リソース制御接続確立拒否メッセージであってもよく、さらに上記三つの無線リソース制御メッセージ以外の他の無線リソース制御メッセージであってもよい。
【0032】
本開示の一実施例では、無線リソース制御メッセージは、中継機器が満たす中継再選択条件を指示するための第二の指示情報を含んでもよい。例えば、中継機器は、通信リンクに無線リンク失敗が発生したことを検出した。
【0033】
本開示の一実施例では、この第二の指示情報は、無線リソース制御メッセージの原因値(cause value)に位置してもよい。
【0034】
本開示の実施例による第一の中継再選択条件は、
中継機器が、通信リンクにビーム失敗が発生したことを検出したことと、
中継機器が、通信リンクに無線リンク失敗が発生したことを検出したことと、
中継機器がネットワーク側機器との間の通信リンクに無線リソース制御接続再確立が発生したことと、
中継機器がネットワーク側機器との間の通信リンクに切り替えが発生したことと、
中継機器がネットワーク側機器により送信された第一の指示情報を受信し、第一の指示情報は、相応な中継再選択操作を実行するよう中継機器に指示するために用いられることと、
中継機器が中継としての条件である第一の条件を満たさないことと、のうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0035】
本開示の一実施例では、第一の条件は、
中継機器がサービングセルで測定して得られた少なくとも一つのビーム測定結果が第一の予め設定されるビーム測定結果より大きいこと、及び/又は、中継機器がサービングセルで測定して得られた少なくとも一つのビーム測定結果が第二の予め設定されるビーム測定結果より小さいことを含んでもよい。
【0036】
そのうち、サービングセルは、メインサービングセルであってもよく、セカンダリサービングセルであってもよい。
【0037】
本開示の一実施例では、中継機器が、通信リンクにビーム失敗が発生したことを検出したことは、中継機器がリモート端末機器との間の通信リンクにビーム失敗が発生したことを検出したこと、及び/又は、中継機器が、ネットワーク側機器との間の通信リンクにビーム失敗が発生したことを検出したことを含んでもよい。
【0038】
本開示の一実施例では、中継機器とリモート端末機器との間の通信リンクは、PC5リンクであってもよく、中継機器とネットワーク側機器との間の通信リンクは、Uuリンクであってもよい。
【0039】
本開示の一実施例では、中継機器が、通信リンクに無線リンク失敗が発生したことを検出したことは、中継機器が、リモート端末機器との間の通信リンクに無線リンク失敗が発生したことを検出したこと、及び/又は、中継機器が、ネットワーク側機器との間の通信リンクに無線リンク失敗が発生したことを検出したことを含んでもよい。
【0040】
本開示の一実施例では、中継機器とリモート端末機器との間の通信リンクに無線リンク失敗が発生したことを検出したことについては、複数の判断方式があってもよい。例えば、中継機器は、リモート端末機器により送信された無線リンク失敗指示を受信した。さらに例えば、中継機器自身は、無線リンク監視プロセスを介して無線リンク失敗をトリガした。例えば、無線リンク監視又は失敗に関連するタイマは、タイムアウトした。さらに例えば、中継機器は、一定の時間内にリモート端末機器により送信されたフィードバックメッセージ又はトラフィックデータを受信していない。さらに例えば、中継機器は、メディアアクセス制御(Media Access Control、MAC)層又は無線リンク制御(Radio Link Control、RLC)層の再送回数が予め設定される再送回数を超える。
【0041】
本開示の一実施例では、第一の中継再選択条件が、中継機器が通信リンクにビーム失敗が発生したことを検出したことを含む場合、第一の中継再選択条件は、
中継機器が起動したビーム失敗回復タイマがタイムアウトしたことと、
中継機器によりトリガされた、ビーム失敗回復のためのランダムアクセスプロセスが失敗したことと、
中継機器がビーム失敗回復タイマを起動したことと、
中継機器が、ビーム失敗回復のためのランダムアクセスプロセスをトリガしたことと、
中継機器がビーム失敗検出タイマを起動したことと、
中継機器が起動したビーム失敗検出タイマがタイムアウトしたことと、
ビーム失敗実例カウンタのカウント値が予め設定されるカウント値より大きいことと、のうちの少なくとも一つをさらに含んでもよい。
【0042】
本開示の一実施例では、通信リンクと通信リンクによって採用されたビームに関連するカウンタ又はタイマは、同じであってもよい。
【0043】
本開示の一実施例では、通信リンクと通信リンクによって採用されたビームに関連するカウンタ又はタイマは、さらに異なっていてもよく、即ち通信リンクと通信リンクによって採用されたビームに関連するカウンタ又はタイマは、独立している。
【0044】
本開示の一実施例では、第一の中継再選択条件が、中継機器が通信リンクに無線リンク失敗が発生したことを検出したことを含む場合、第一の中継再選択条件は、
T310タイマが運行する時、及び/又は、T310タイマ運行がタイムアウトしたことをさらに含んでもよい。
【0045】
本開示の実施例による中継再選択方法によって、中継機器は、リモート端末機器の中継再選択をトリガすることができ、それによって、リモート端末機器は、中継機器の通知に基づいて中継再選択を行うことができ、さらにリモート端末機器は、中継再選択された後の中継機器に基づいて他のリモート端末機器及び/又は基地局と通信することができ、リモート端末機器の通信効率を向上させることができる。
【0046】
第一の機器がリモート端末機器である時、リモート端末機器が相応な中継再選択操作を実行することは、リモート端末機器が中継再選択を行うことを指す。
【0047】
本開示の一実施例では、本開示の実施例による第一の中継再選択条件は、
リモート端末機器が、中継機器との間の通信リンクにビーム失敗が発生したことを検出したことと、
リモート端末機器が、中継機器との間の通信リンクに無線リンク失敗が発生したことを検出したことと、
リモート端末機器が、中継機器により送信された、中継再選択を行うよう指示するための無線リソース制御メッセージを受信したことと、
リモート端末機器が、予め設定される第一の時間の長さ内に、中継機器により送信された、無線リンク監視のためのリファレンス信号を受信していなかったことと、
リモート端末機器が予め設定される第二の時間の長さ内に中継機器により送信されたトラフィックデータを受信していなかったことと、
リモート端末機器が予め設定される第三の時間の長さ内に中継機器により送信されたフィードバックメッセージを受信していなかったことと、
リモート端末機器が、予め設定される第四の時間の長さ内に、中継機器により送信されたサイドリンクディスカバリー信号を受信していなかったことと、のうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0048】
本開示の一実施例では、予め設定される第一の時間の長さ、予め設定される第二の時間の長さ、予め設定される第三の時間の長さと予め設定される第四の時間の長さは、同じであってもよく、異なっていてもよい。
【0049】
リモート端末機器と中継機器との間の通信リンクに無線リンク失敗が発生したことを検出したことについては、複数の判断方式があってもよい。例えば、リモート端末機器は、中継機器により送信された無線リンク失敗指示を受信した。さらに例えば、リモート端末機器自身は、無線リンク監視プロセスを介して無線リンク失敗をトリガした。例えば、無線リンク監視又は失敗に関連するタイマがタイムアウトした。さらに例えば、リモート端末機器は、一定の時間内に中継機器のフィードバックメッセージ又はトラフィックデータを受信していない。さらに例えば、リモート端末機器は、MAC層又はRLC層の再送回数が予め設定される再送回数を超える。さらに例えば、リモート端末機器は、一定の時間内に中継機器のサイドリンクディスカバリー信号を受信していない。
【0050】
本開示の一実施例では、上記無線リソース制御メッセージは、無線リソース制御リリースメッセージであってもよく、さらに無線リソース制御再配置メッセージであってもよく、さらに無線リソース制御接続確立拒否メッセージであってもよく、さらに上記三つの無線リソース制御メッセージ以外の他の無線リソース制御メッセージであってもよい。
【0051】
本開示の一実施例では、無線リソース制御メッセージは、中継機器が満たす中継再選択条件を指示するための第三の指示情報を含んでもよい。例えば、中継機器は、通信リンクに無線リンク失敗が発生したことを検出した。
【0052】
本開示の一実施例では、この第三の指示情報は、無線リソース制御メッセージの原因値に位置してもよい。
【0053】
本開示実施例による中継再選択方法によって、リモート端末機器は、上記第一の中継再選択条件に基づいて中継再選択を行うことができる。さらにリモート端末機器は、中継再選択された後の中継機器に基づいて他のリモート端末機器及び/又は基地局と通信することができ、リモート端末機器の通信効率を向上させることができる。
【0054】
本開示の実施例は、中継機器をさらに提供する。図2に示されるように、図2は、本開示の実施例による中継機器の構造概略図を示した。中継機器400は、
第一の中継再選択条件を満たせば、相応な中継再選択操作を実行するための第一の中継再選択モジュール401を含んでもよい。
【0055】
本開示の一実施例では、第一の中継再選択モジュール401は、具体的には、
第一の中継再選択条件を満たせば、中継再選択を行うようリモート端末機器に通知するために用いられてもよい。
【0056】
本開示の一実施例では、第一の中継再選択モジュール401は、具体的には、
中継再選択を行うようリモート端末機器に指示するための無線リソース制御メッセージをリモート端末機器に送信することと、
リモート端末機器との通信リンクにおいて無線リンク監視のためのリファレンス信号を送信しないことと、
リモート端末機器との通信リンクにおいてトラフィックデータを送信しないことと、
リモート端末機器との通信リンクにおいてフィードバックメッセージを送信しないことと、
リモート端末機器との通信リンクにおいてサイドリンクディスカバリー信号を送信しないことと、のうちの少なくとも一つに用いられてもよい。
【0057】
本開示の一実施例では、第一の中継再選択条件は、
中継機器が、通信リンクにビーム失敗が発生したことを検出したことと、
中継機器が、通信リンクに無線リンク失敗が発生したことを検出したことと、
中継機器がネットワーク側機器との間の通信リンクに無線リソース制御接続再確立が発生したことと、
中継機器がネットワーク側機器との間の通信リンクに切り替えが発生したことと、
中継機器がネットワーク側機器により送信された第一の指示情報を受信し、第一の指示情報は、相応な中継再選択操作を実行するよう中継機器に指示するために用いられてもよいことと、
中継機器が中継としての条件である第一の条件を満たさないことと、のうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0058】
本開示の一実施例では、第一の条件は、
中継機器がサービングセルで測定して得られた少なくとも一つのビーム測定結果が第一の予め設定されるビーム測定結果より大きいこと、及び/又は、
中継機器がサービングセルで測定して得られた少なくとも一つのビーム測定結果が第二の予め設定されるビーム測定結果より小さいことを含んでもよい。
【0059】
本開示の一実施例では、中継機器が、通信リンクにビーム失敗が発生したことを検出したことは、
中継機器がリモート端末機器との間の通信リンクにビーム失敗が発生したことを検出したこと、及び/又は、
中継機器が、ネットワーク側機器との間の通信リンクにビーム失敗が発生したことを検出したことを含んでもよい。
【0060】
本開示の一実施例では、中継機器が、通信リンクに無線リンク失敗が発生したことを検出したことは、
中継機器が、リモート端末機器との間の通信リンクに無線リンク失敗が発生したことを検出したこと、及び/又は、
中継機器が、ネットワーク側機器との間の通信リンクに無線リンク失敗が発生したことを検出したことを含んでもよい。
【0061】
本開示の一実施例では、第一の中継再選択条件は、中継機器が、通信リンクにビーム失敗が発生したことを検出したことを含み、第一の中継再選択条件は、
中継機器が起動したビーム失敗回復タイマがタイムアウトしたことと、
中継機器によりトリガされた、ビーム失敗回復のためのランダムアクセスプロセスが失敗したことと、
中継機器がビーム失敗回復タイマを起動したことと、
中継機器が、ビーム失敗回復のためのランダムアクセスプロセスをトリガしたことと、
中継機器がビーム失敗検出タイマを起動したことと、
中継機器が起動したビーム失敗検出タイマがタイムアウトしたことと、
ビーム失敗実例カウンタのカウント値が予め設定されるカウント値より大きいことと、のうちの少なくとも一つをさらに含んでもよい。
【0062】
本開示の一実施例では、無線リソース制御メッセージは、
無線リソース制御リリースメッセージ、無線リソース制御再配置メッセージ、無線リソース制御接続確立拒否メッセージ及び上記三つの無線リソース制御メッセージ以外の他の無線リソース制御メッセージのうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0063】
本開示の一実施例では、無線リソース制御メッセージは、
中継機器が満たす中継再選択条件を指示するために用いることができる第二の指示情報を含んでもよい。
【0064】
本開示の一実施例では、第二の指示情報は、無線リソース制御メッセージの原因値に位置してもよい。
【0065】
本開示の実施例は、リモート端末機器をさらに提供する。図3に示されるように、図3は、本開示の実施例によるリモート端末機器の構造概略図を示した。リモート端末機器500は、
第一の中継再選択条件を満たせば、相応な中継再選択操作を実行するための第二の中継再選択モジュール501を含んでもよい。
【0066】
本開示の一実施例では、第二の中継再選択モジュール501は、具体的には、
第一の中継再選択条件を満たせば、中継再選択を行うために用いられてもよい。
【0067】
本開示の一実施例では、第一の中継再選択条件は、
リモート端末機器が、中継機器との間の通信リンクにビーム失敗が発生したことを検出したことと、
リモート端末機器が、中継機器との間の通信リンクに無線リンク失敗が発生したことを検出したことと、
リモート端末機器が、中継機器により送信された、中継再選択を行うよう指示するための無線リソース制御メッセージを受信したことと、
リモート端末機器が、予め設定される第一の時間の長さ内に、中継機器により送信された、無線リンク監視のためのリファレンス信号を受信していなかったことと、
リモート端末機器が予め設定される第二の時間の長さ内に中継機器により送信されたトラフィックデータを受信していなかったことと、
リモート端末機器が予め設定される第三の時間の長さ内に中継機器により送信されたフィードバックメッセージを受信していなかったことと、
リモート端末機器が、予め設定される第四の時間の長さ内に、中継機器により送信されたサイドリンクディスカバリー信号を受信していなかったことと、のうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0068】
本開示の一実施例では、無線リソース制御メッセージは、
無線リソース制御リリースメッセージ、無線リソース制御再配置メッセージ、無線リソース制御接続確立拒否メッセージ及び上記三つの無線リソース制御メッセージ以外の他の無線リソース制御メッセージのうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0069】
本開示の一実施例では、無線リソース制御メッセージは、
中継機器が満たす中継再選択条件を指示するために用いることができる第三の指示情報を含んでもよい。
【0070】
本開示の一実施例では、第三の指示情報は、無線リソース制御メッセージの原因値に位置してもよい。
【0071】
図4は、本開示の実施例による中継機器のハードウェア構造概略図を示した。中継機器は、メモリ201と、プロセッサ202と、送受信機203と、メモリ201に記憶され、且つプロセッサ202上で運行できるコンピュータプログラムとを含んでもよい。
【0072】
プロセッサ202は、第一の中継再選択条件を満たせば、相応な中継再選択操作を実行するために用いられてもよい。
【0073】
そのうち、プロセッサ202による相応な中継再選択操作の実行は、上記方法の実施例における中継機器による相応な中継再選択操作の実行のプロセスと実質的に同じであり、具体的には、上記方法の実施例における説明を参照すればよい。本開示の実施例は、ここでは、これ以上説明しない。
【0074】
そのうち、図4では、バスアーキテクチャは、任意の数の互いに接続されるバスとブリッジを含んでもよく、具体的にはプロセッサ202によって代表される一つまたは複数のプロセッサとメモリ201によって代表されるメモリの様々な回路でリンクされてもよい。バスアーキテクチャは、周辺機器と、電圧レギュレータと、パワー管理回路などのような様々な他の回路をリンクしてもよい。それらは、すべて当分野でよく知っているものであるため、本明細書では、これをさらに説明しない。バスインターフェースは、インターフェースを提供する。送受信機203は、複数の素子であってもよく、即ち、送信機と受信機を含み、伝送媒体で様々な他の装置と通信するためのユニットを提供し、プロセッサ202の制御の下でデータを受信及び送信するために用いられる。プロセッサ202は、バスアーキテクチャと一般的な処理の管理を担当し、メモリ201は、プロセッサ202の操作実行時に使用されるデータを記憶してもよい。
【0075】
選択的に、本開示の施例は、中継機器をさらに提供し、プロセッサ202と、メモリ201と、メモリ201に記憶されており、且つプロセッサ202上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、このコンピュータプログラムがプロセッサ202によって実行される時、本開示の実施例による中継機器に用いられる中継再選択方法の実施例の各プロセスを実現させ、且つ同じ技術的効果を達することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここではこれ以上説明しない。
【0076】
図5は、本開示の実施例によるリモート端末機器のハードウェア構造概略図を示した。このリモート端末機器300は、無線周波数ユニット301と、ネットワークモジュール302と、オーディオ出力ユニット303と、入力ユニット304と、センサ305と、表示ユニット306と、ユーザ入力ユニット307と、インターフェースユニット308と、メモリ309と、プロセッサ310と、電源311などの部品を含むが、それらに限らない。当業者であれば理解できるように、図5に示されるリモート端末機器の構造は、リモート端末機器に対する限定を構成しなく、リモート端末機器には、図示された部品の数よりも多く又は少ない部品、又は何らかの部品の組み合わせ、又は異なる部品の配置が含まれてもよい。本開示の実施例では、リモート端末機器は、携帯電話と、タブレットパソコン、ノートパソコン、パームトップコンピュータ、車載端末、ウェアラブルデバイス、及び歩数計などを含むが、それらに限らない。
【0077】
プロセッサ310は、第一の中継再選択条件を満たせば、相応な中継再選択操作を実行するために用いられてもよい。
【0078】
そのうち、プロセッサ310による相応な中継再選択操作の実行は、上記方法の実施例におけるリモート端末機器による相応な中継再選択操作の実行のプロセスと実質的に同じであり、具体的には、上記方法の実施例における説明を参照すればよい。本開示の実施例は、ここでは、これ以上説明しない。
【0079】
なお、本開示の実施例では、無線周波数ユニット301は、情報の送受信又は通話中の信号の送受信に用いられてもよい。具体的には、基地局からの下りリンクのデータを受信してから、プロセッサ310に処理させてもよい。また、上りリンクのデータを基地局に送信してもよい。一般的には、無線周波数ユニット301は、アンテナ、少なくとも一つの増幅器、送受信機、カプラ、低雑音増幅器、デュプレクサなどを含むが、それらに限らない。なお、無線周波数ユニット301は、さらに無線通信システムやネットワークを介して、他の機器と通信することができる。
【0080】
リモート端末機器は、ネットワークモジュール302によってユーザに無線のブロードバンドインターネットアクセスを提供し、例えば、ユーザへ電子メールの送受信、ウェブページの閲覧、ストリーミングメディアへのアクセスなどを支援する。
【0081】
オーディオ出力ユニット303は、無線周波数ユニット301又はネットワークモジュール302によって受信された又はメモリ309に記憶されたオーディオデータをオーディオ信号に変換し、そして音声として出力することができる。そして、オーディオ出力ユニット303は、さらにリモート端末機器300によって実行された特定の機能に関連するオーディオ出力(例えば、呼び信号受信音、メッセージ着信音など)を提供することができる。オーディオ出力ユニット303は、スピーカ、ブザー及び受話器などを含む。
【0082】
入力ユニット304は、オーディオ又はビデオ信号を受信するために用いられる。入力ユニット304は、グラフィックスプロセッサ(Graphics Processing Unit、GPU)3041及びマイクロホン3042を含んでもよく、グラフィックスプロセッサ3041は、ビデオキャプチャモード又は画像キャプチャモードで画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)により得られた静止画像又はビデオの画像データを処理する。処理された画像フレームは、表示ユニット306に表示することができる。グラフィックスプロセッサ3041によって処理された画像フレームは、メモリ309(又は他の記憶媒体)に記憶されてもよく、又は無線周波数ユニット301又はネットワークモジュール302を介して送信されてもよい。マイクロホン3042は、音声を受信することができるとともに、このような音声をオーディオデータとして処理することができる。処理されたオーディオデータは、電話通話モードの場合に、無線周波数ユニット301を介してモバイル通信基地局に送信できるフォーマットに変換して出力することができる。
【0083】
リモート端末機器300は、少なくとも一つのセンサ305、例えば、光センサ、モーションセンサ及び他のセンサをさらに含む。具体的には、光センサは、環境光センサ及び接近センサを含み、そのうち、環境光センサは、環境光の明暗に応じて、表示パネル3061の輝度を調整することができ、接近センサは、リモート端末機器300が耳元に移動した時、表示パネル3061及び/又はバックライトをオフにすることができる。モーションセンサの一種として、加速度計センサは、各方向(一般的には、三軸)での加速度の大きさを検出することができ、静止時、重力の大きさ及び方向を検出することができ、リモート端末機器の姿勢(例えば、縦横スクリーン切り替え、関連ゲーム、磁力計姿勢校正)の識別、振動識別関連機能(例えば、歩数計、タップ)などに用いられてもよい。センサ305は、指紋センサ、圧力センサ、虹彩センサ、分子センサ、ジャイロ、気圧計、湿度計、温度計、赤外線センサなどをさらに含んでもよい。これ以上説明しない。
【0084】
表示ユニット306は、ユーザによって入力された情報又はユーザに提供される情報を表示するために用いられる。表示ユニット306は、表示パネル3061を含んでもよい。液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、LCD)、有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode、OLED)などの形式で表示パネル3061を配置してもよい。
【0085】
ユーザ入力ユニット307は、入力された数字又は文字情報の受信、及びリモート端末機器のユーザによる設定及び機能制御に関するキー信号入力の発生に用いられてもよい。具体的には、ユーザ入力ユニット307は、タッチパネル3071及び他の入力機器3072を含む。タッチパネル3071は、タッチスクリーンとも呼ばれ、その上又は付近でのユーザによるタッチ操作(例えば、ユーザが指、タッチペンなどの任意の適切な物体又は付属品を使用してタッチパネル3071上又はタッチパネル3071付近で行う操作)を収集することができる。タッチパネル3071は、タッチ検出装置とタッチコントローラの二つの部分を含んでもよい。そのうち、タッチ検出装置は、ユーザによるタッチ方位を検出し、且つタッチ操作による信号を検出し、信号をタッチコントローラに伝送する。タッチコントローラは、タッチ検出装置からタッチ情報を受信し、且つそれをタッチポイント座標に変換してから、プロセッサ310に送信し、プロセッサ310によって送信されてきたコマンドを受信して実行する。なお、抵抗式、静電容量式、赤外線及び表面音波などの様々なタイプを採用してタッチパネル3071を実現させてもよい。タッチパネル3071以外、ユーザ入力ユニット307は、他の入力機器3072をさらに含んでもよい。具体的には、他の入力機器3072は、物理的なキーボード、機能キー(例えば、ボリューム制御ボタン、スイッチボタンなど)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、それらに限らない。これ以上説明しない。
【0086】
さらに、タッチパネル3071は、表示パネル3061上に覆われてもよい。タッチパネル3071は、その上又は付近でのタッチ操作を検出すると、プロセッサ310に伝送して、タッチイベントのタイプを特定し、その後、プロセッサ310は、タッチイベントのタイプに応じて表示パネル3061で相応な視覚出力を提供する。図5では、タッチパネル3071と表示パネル3061は、二つの独立した部材としてリモート端末機器の入力と出力機能を実現するものであるが、なんらかの実施例では、タッチパネル3071と表示パネル3061を集積してリモート端末機器の入力と出力機能を実現してもよい。具体的には、ここでは限定しない。
【0087】
インターフェースユニット308は、外部装置とリモート端末機器300との接続のためのインターフェースである。例えば、外部装置は、有線又は無線ヘッドフォンポート、外部電源(又は電池充電器)ポート、有線又は無線データポート、メモリカードポート、識別モジュールを有する装置と接続するためのポート、オーディオ入力/出力(I/O)ポート、ビデオI/Oポート、イヤホンポートなどを含んでもよい。インターフェースユニット308は、外部装置からの入力(例えば、データ情報、電力など)を受信するとともに、受信した入力をリモート端末機器300における一つ又は複数の素子に伝送するために用いられてもよく、又はリモート端末機器300と外部装置との間でのデータ伝送に用いられてもよい。
【0088】
メモリ309は、ソフトウェアプログラム及び様々なデータを記憶するために用いられてもよい。メモリ309は、主に記憶プログラム領域と記憶データ領域とを含んでもよい。そのうち、記憶プログラム領域は、オペレーティングシステム、少なくとも一つの機能に必要なアプリケーションプログラム(例えば、音声再生機能、画像再生機能など)などを記憶することができ、記憶データ領域は、携帯電話の使用によって作成されるデータ(例えば、オーディオデータ、電話帳など)などを記憶することができる。なお、メモリ309は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、非揮発性メモリ、例えば、少なくとも一つの磁気ディスクメモリデバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の非揮発性ソリッドステートメモリデバイスをさらに含んでもよい。
【0089】
プロセッサ310は、リモート端末機器の制御センターであり、様々なインターフェースと線路を介してリモート端末機器全体の各部分に接続され、メモリ309に記憶されているソフトウェアプログラム及び/又はモジュールを運行又は実行すること、及びメモリ309に記憶されているデータを呼び出し、リモート端末機器の様々な機能を実行し、データを処理することにより、リモート端末機器に対して全体的にモニタリングを行う。プロセッサ310は、一つ又は複数の処理ユニットを含んでもよい。選択的に、プロセッサ310は、アプリケーションプロセッサとモデムプロセッサを集積してもよい。そのうち、アプリケーションプロセッサは、主にオペレーティングシステム、ユーザインターフェース及びアプリケーションプログラムなどを処理するためのものであり、モデムプロセッサは、主に無線通信を処理するためのものである。理解できるように、上記モデムプロセッサは、プロセッサ310に集積されなくてもよい。
【0090】
リモート端末機器300は、各部品に電力を供給する電源311(例えば、電池)をさらに含んでもよい。選択的に、電源311は、電源管理システムによってプロセッサ310にロジック的に接続することができ、それによって電源管理システムによって充放電管理及び消費電力管理などの機能を実現させることができる。
【0091】
また、端末機器300は、いくつかの示されていない機能モジュールを含む。ここでこれ以上説明しない。
【0092】
選択的に、本開示の施例は、リモート端末機器をさらに提供し、プロセッサ310と、メモリ309と、メモリ309に記憶されており、且つプロセッサ310上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、このコンピュータプログラムがプロセッサ310によって実行される時、本開示の実施例によるリモート端末機器に用いられる中継再選択方法の実施例の各プロセスを実現させ、且つ同じ技術的効果を達することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここではこれ以上説明しない。
【0093】
本開示の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、このコンピュータ可読記憶媒体にコンピュータプログラム指令が記憶されており、このコンピュータプログラム指令がプロセッサによって実行される時、本開示の実施例によるリモート端末機器に用いられる中継再選択方法の実施例的各プロセスを実現させるか、又は本開示の実施例による中継機器に用いられる中継再選択方法の実施例の各プロセスを実現させ、且つ同じ技術的効果を達することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここではこれ以上説明しない。そのうち、前記コンピュータ可読記憶媒体の例は、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体、例えば、リードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク又は光ディスクなどを含む。
【0094】
以上では、本開示の実施例による方法、装置(システム)とコンピュータプログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照して本開示の各方面を記述した。なお、フローチャート及び/又はブロック図における各ブロック及びフローチャート及び/又はブロック図における各ブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム指令によって実現されることができる。これらのコンピュータプログラム指令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラマブルデータプロセッシング装置のプロセッサに提供されて、一つの機械を生成することができ、それによって、コンピュータ、又は他のプログラマブルデータプロセッシング装置のプロセッサによって実行されるこれらの指令は、フローチャート及び/又はブロック図における一つ又は複数のブロックにおいて指定された機能/動作を実現させることができる。このようなプロセッサは、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、特殊アプリケーションプロセッサ、又はフィールドプログラマブル論理回路であってもよいが、これらに限定しない。さらに理解できるように、ブロック図及び/又はフローチャートにおける各ブロック及びブロック図及び/又はフローチャートにおけるブロックの組み合わせは、指定された機能又は動作を実行する専用ハードウェアによって実現してもよく、又は専用ハードウェアとコンピュータ指令との組み合わせによって実現してもよい。
【0095】
なお、本明細書では、上記各実施例を記述したが、本開示の特許請求の範囲がそれらによって限定されるものではない。そのため、本開示の革新理念に基づいて、本明細書に記載の実施例に対して行われた変更及び修正、又は本開示の明細書及び添付図面の内容を利用して行われた等価構造又は等価フロー変換は、以上の技術案を他の関連する技術分野に直接又は間接的に運用するものは、いずれも本開示の特許請求の範囲内に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5