(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-29
(45)【発行日】2024-12-09
(54)【発明の名称】動作特定装置、携帯端末、動作特定プログラム及び動作特定方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0202 20230101AFI20241202BHJP
【FI】
G06Q30/0202 318
(21)【出願番号】P 2023127377
(22)【出願日】2023-08-03
【審査請求日】2023-08-03
(73)【特許権者】
【識別番号】394013002
【氏名又は名称】三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002491
【氏名又は名称】弁理士法人クロスボーダー特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田所 一貴
(72)【発明者】
【氏名】井上 翔子
(72)【発明者】
【氏名】林 直樹
【審査官】中野 修平
(56)【参考文献】
【文献】特許第7204976(JP,B1)
【文献】特許第7109692(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エリア内にあるユーザの携帯端末から、
前記携帯端末における前記エリア内での商品販売を行う販売者のEC(Electronic Commerce)サイトでのログイン認証により前記販売者の前記エリアごとに設置されているエリア端末との接続確立に基づき生成される前記エリア端末のエリア端末IDを含むエリア端末接続確立情報を取得する情報取得部と、
前記ユーザのエリア内立ち入りと、前記ユーザの前記エリア内での商品購入とを含むユーザ動作種別情報を特定する動作特定部であって、
前記エリア端末接続確立情報から、前記エリア内立ち入りであると動作を特定し、
前記情報取得部が、前記エリア端末接続確立情報に加えて、前記エリア内での前記ECサイトでの商品を購入した情報である購入商品情報を前記携帯端末から取得したとき、前記エリア内での商品購入であると動作を特定する動作特定部と、
前記情報取得部が取得した
前記エリア端末IDからエリアを特定し、前記エリアごとに
前記動作特定部が特定した前記ユーザ動作種別情報を集計する動作集計部と、
を備える動作特定装置。
【請求項2】
前記情報取得部は、前記エリア端末接続確立情報から
、さらに携帯端末
IDを取得し、
前記動作集計部は、同一の
前記携帯端末
IDを含む前記エリア端末接続確立情報を
前記情報取得部が複数回取得したとき、一定期間内であれば1回の前記エリア内立ち入りとして集計する
請求項1に記載の動作特定装置。
【請求項3】
前記情報取得部は、前記エリア端末接続確立情報を取得すると前記エリア端末接続確立情報を受け付けた日時である受付日時を生成し、
前記動作特定部は、前記ユーザ動作種別情報に、前記受付日時と前記エリアの情報と前記携帯端末IDとを対応付けてユーザ動作情報を作成し、
前記動作集計部は前記ユーザ動作情報を用いて前記エリア内立ち入りを集計する
請求項2に記載の動作特定装置。
【請求項4】
さらに、
前記エリアを管理する管理者向けには前記エリアの前記ユーザ動作種別情報毎のレートを乗じた金額を前記エリア毎の請求書データとして表示し、
前記販売者向けには前記エリアの前記ユーザ動作種別情報毎のレートを乗じた金額を前記エリア毎のユーザ動作種別管理データとして表示する動作情報表示部を備える
請求項
3に記載の動作特定装置。
【請求項5】
前記動作集計部は、前記請求書データ及び前記ユーザ動作種別管理データを基準期間ごとに分けて表示する
請求項4に記載の動作特定装置。
【請求項6】
前記動作特定装置は、クラウド上に構築される、
請求項1~5のいずれか1項に記載の動作特定装置。
【請求項7】
請求項1に記載の動作特定装置、
エリアごとに設置されているエリア端末及び
携帯端末における前記エリア内での商品販売を行う販売者のEC
(Electronic Commerce)サイトとネットワーク接続される携帯端末であって、
前記エリア内において前記エリア端末が一定間隔で発信する無線信号を受け付け、
前記エリア内において前記ECサイトへのログイン認証により前記エリア端末IDを含むエリア端末情報と
携帯端末
IDを含む携帯端末情報とを含むエリア端末接続確立情報を
生成する近距離通信部と、
前記エリア内において前記ECサイトへアクセスし、前記ECサイトから購入する商品である購入商品の情報の入力操作を受け付け、
前記商品の購入が完了後、前記商品の情報を含む購入商品情報を
生成する操作受付部
と、
前記携帯端末が前記エリア内に立ち入ったとき、前記近距離通信部が生成した前記エリア端末接続確立情報
を前記動作特定装置へ送信し、
前記エリア内で前記ECサイトから前記商品を購入したとき、前記エリア端末接続確立情報と前記操作受付部が生成した前記購入商品情報
とを前記動作特定装置へ送信する通信部と
を備える携帯端末。
【請求項8】
コンピュータに、エリア内にあるユーザの携帯端末から、
前記携帯端末における前記エリア内での商品販売を行う販売者のEC(Electronic Commerce)サイトでのログイン認証により前記販売者の前記エリアごとに設置されているエリア端末との接続確立に基づき生成される前記エリア端末のエリア端末IDを含むエリア端末接続確立情報を取得する情報取得処理と、
前記ユーザのエリア内立ち入りと、前記ユーザの前記エリア内での商品購入とを含むユーザ動作種別情報を特定する動作特定処理であって、
前記エリア端末接続確立情報から、前記エリア内立ち入りであると動作を特定し、
前記情報取得処理により、前記エリア端末接続確立情報に加えて、前記エリア内での前記ECサイトでの商品を購入した情報である購入商品情報を前記携帯端末から取得したとき、前記エリア内での商品購入であると動作を特定する動作特定処理と、
前記情報取得処理により取得した
前記エリア端末IDからエリアを特定し、前記エリアごとに
前記動作特定処理が特定した前記ユーザ動作種別情報を集計する動作集計処理と、
を実行させる動作特定プログラム。
【請求項9】
動作特定装置のコンピュータが実行する動作特定方法であって、
エリア内にあるユーザの携帯端末から、
前記携帯端末における前記エリア内での商品販売を行う販売者のEC(Electronic Commerce)サイトでのログイン認証により前記販売者の前記エリアごとに設置されているエリア端末との接続確立に基づき生成される前記エリア端末のエリア端末IDを含むエリア端末接続確立情報を取得
するステップと、
前記ユーザのエリア内立ち入りと、前記ユーザの前記エリア内での商品購入とを含むユーザ動作種別情報を特定するステップであって、
前記エリア端末接続確立情報から、前記エリア内立ち入りであると動作を特定し、
前記エリア端末接続確立情報に加えて、前記エリア内での前記ECサイトでの商品を購入した情報である購入商品情報を前記携帯端末から取得したとき、前記エリア内での商品購入であると動作を特定するステップと、
前記エリア端末IDからエリアを特定し、前記エリアごとに前記ユーザ動作種別情報を集計する
ステップと、
を有する動作特定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エリア内でのユーザの動作情報を集計する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
OMOでは、オフラインである店舗での販売と、オンラインであるECサイト等での販売を融合させることが重要とされている。OMOは、Online Merges with Offlineの略である。ECは、Electronic Commerce(電子商取引)の略である。
店舗で商品を確認してからECサイトで購入する、所謂ショールーミングが増えている。通常、ユーザがECサイトで商品を購入するときユーザの位置情報の取得ができないため、ショールーミングとして店舗が売り上げに貢献したのかを把握することができない。そのためメーカは店舗の有用性を確認することができず、また店舗を提供している商業施設等はECサイトでの購入に対して賃料の対象とすることができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1には、顧客の店舗への入出を認識し、顧客の興味に応じた商品情報を送信することが開示されている。特許文献1は顧客への情報提供を目的としているが、店舗内での顧客の行動を把握することはできない。
本開示は、店舗等の該当エリア内に位置するユーザが有する携帯端末から該当エリアでのユーザの動作を示す情報を受信し、該当エリアごとのユーザの動作を集計することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示に係る動作特定装置は、ユーザの携帯端末からユーザの位置情報とユーザの動作種別情報とを取得する情報取得部と、情報取得部が取得した位置情報からエリアを特定し、エリアごとにユーザ動作種別情報を集計する動作集計部とを備える。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、該当エリア内に位置するユーザが有する携帯端末から該当エリアでのユーザの動作を示す情報を受信し、該当エリアごとのユーザの動作を集計することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】実施の形態1に係る動作特定システムの構成図。
【
図2】実施の形態1に係る動作特定システムの機能構成図。
【
図3】実施の形態1に係る動作特定システムのハードウェア構成図。
【
図4】実施の形態1に係る動作特定システムのマスタデータ構成図。
【
図5】実施の形態1に係る動作特定システムのデータ構成図。
【
図6】実施の形態1に係るユーザ動作種別を取得するフロー図。
【
図7】実施の形態1に係る立ち入り動作種別を取得するフロー図。
【
図8】実施の形態1に係る商品購入動作種別を取得するフロー図。
【
図9】実施の形態1に係るユーザ動作種別の集計と請求書データを表示するフロー図。
【
図10】実施の形態1に係るユーザ動作種別の集計とユーザ動作種別管理データを表示するフロー図。
【
図11】実施の形態1に係る請求書データ表示イメージ図。
【
図12】実施の形態1に係るユーザ動作種別管理データ表示イメージ図。
【
図13】実施の形態2に係る動作特定システムの構成図。
【
図14】実施の形態2に係る立ち入り動作種別を取得するフロー図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施の形態1.
実施の形態1は、動作特定装置と携帯端末とエリア端末とのシステム構成である動作特定システムにおいて、特定のエリア内でのユーザ動作種別を取得し、集計する処理について説明する。
本実施の形態においてエリアとは、ショッピングモール等の施設に入っているテナントの売り場の床面や売り場が占有している空間のことである。
エリア内での商品販売を行う販売者は商品購入可能なウェブサイトであるECサイトをユーザに提供していて、ユーザはECサイトから商品を購入することができる。
ユーザとは、テナント等のエリアを訪れエリア内で商品を見て回る者やエリア内で商品購入を行う者を含む。
ユーザの動作(ユーザ動作種別)とは、エリアを訪れエリア内で商品を見て回ること(立ち入り)や、エリア内で販売者のECサイトから商品購入を行うユーザの動作を含む。
テナント等のエリアは、エリア管理者が販売者に貸し出している場合、賃料が発生する。エリア管理者は、販売者に対して賃料の請求やユーザ動作種別情報を含むユーザ動作種別管理データの提供等を行う。
なお、携帯端末には、販売者が提供するECサイトアプリケーション(以下、ECサイトアプリと言う)がインストールされていて、ユーザはこのアプリにログインして操作を行うことでECサイトへアクセスして商品を購入する。また、ECサイトアプリにログインされていることで、携帯端末はユーザ動作種別を動作特定装置に送信して、動作特定装置はユーザ動作種別を取得することができる。
【0009】
***実施の形態1の構成***
図1は、動作特定システム1の構成図である。
動作特定システム1は、ネットワーク2と動作特定装置10と携帯端末20とエリア端末30と操作端末40と販売装置(ECサイト)50とから構成される。
動作特定装置10と携帯端末20とエリア端末30と操作端末40とは、ネットワーク2を介して接続されている。ネットワーク2は、具体例としてはLAN又はインターネットである。LANは、Local Area Networkの略である。
動作特定装置10は、指示された処理を特定して実行する装置である。動作特定装置10は、具体例としては、サーバ等のコンピュータである。携帯端末20は、ユーザが使用するスマートフォン等の通信装置である。エリア端末30は、店舗等のエリアを管理する事業者が使用する装置である。Bluetooth(登録商標)などの近距離通信が行える信号を使って情報を発信する端末でありBeacon等の装置である。エリア端末30は、1つのエリアに複数設置されていていてもよい。また、商業施設等の複数の異なる施設内の複数の各エリア内に設置されていてもよい。操作端末40は、動作特定装置10に対する指示の入力を受け付ける装置である。操作端末40は、具体例としては、PCである。PCは、Personal Computerの略である。操作端末40は、タブレットや他の入力装置であっても構わない。販売装置(ECサイト)50は、販売者が使用する装置で、様々な商品を掲載しており、ユーザがアクセスして商品を購入できる。
【0010】
図2は、システムの機能的な構成を示す機能構成図である。
動作特定装置10は、記憶部11と通信部12と情報取得部13と動作集計部14と動作特定部15と表示部16とを備える。記憶部11には、エリア端末データ111とエリアデータ112とユーザ動作データ113が保存される。情報取得部13は、携帯端末20から送信されたユーザの位置情報とエリア内のユーザの動作に関する情報とを取得する。動作集計部14は、エリアごとのユーザ動作種別情報を集計する。さらに、エリアごとに集計したユーザ動作種別情報からエリアの請求金額を算出する。動作特定部15は、情報取得部13で取得したユーザの動作に関する情報からユーザ動作種別を特定する。表示部16は、エリアごと且つ基準期間ごとのユーザ動作種別情報とエリア請求金額の表やユーザ動作種別管理データを表示する。
携帯端末20は、記憶部21と通信部22と入力部23と表示部24と操作受付部25と近距離通信部26とを備える。
エリア端末30は、記憶部31と通信部32と近距離通信部33とを備える。
操作端末40は、記憶部41と通信部42と入力部43と表示部44と操作受付部45を備える。
販売装置(ECサイト)50は、記憶部51と通信部52と処理部53とを備え、ECサイトが稼働している。
【0011】
以上のような構成の動作特定装置10の各機能は、
図3に示したようなハードウェアにより実現される。このハードウェアは、CPU(CENTRAL PROCES
SING UNIT)等の処理装置101と、ROM(READ ONLY MEMORY)やハードディスク装置等の保存装置102、他のハードウェアとネットワーク2によって接続される通信装置103、キーボードやマウス、スピーカーやディスプレイ等の入出力装置104とがバス接続された構成となっている。
CPUは自身にメモリを備えていてもよい。
処理装置101は複数であってもよく、複数の処理装置101が、各機能を実現するプログラムを連携して実行してもよい。
【0012】
図4は、マスタデータ構成図である。
エリア端末データ111は、エリア端末30に関するデータを含み、エリア内に設置しているエリア端末30を識別するエリア端末IDとエリア端末が設置されているエリアを特定するエリアコードとを含む。
エリアデータ112は、エリアに関するデータを含み、エリアコードと、エリアの位置を示す位置情報と、エリア内でのユーザ動作を示すユーザ動作種別と、エリアのユーザ動作種別に対応したレート金額とを含む。
なお、エリア端末データ111とエリアデータ112とは、予めシステム管理者により設定されているとする。
【0013】
図5は、データ構成図である。
ユーザ動作データ113は、ユーザ動作種別に関するデータを示す、ユーザ動作種別レコードからなる。ユーザ動作種別レコードには各レコードを識別するシーケンス番号と、ユーザ動作種別の情報を受け付けた受付日付と受付時刻とエリアを特定するエリアコードとエリア端末を識別するエリア端末IDと該当ユーザの携帯端末を識別する携帯端末IDとユーザ動作種別とを含む。
【0014】
***実施の形態1の動作***
図6は、エリア端末30がエリア内に存在するユーザの携帯端末20と近距離通信接続し、ユーザのエリア内立ち入り及びエリア内でECサイト50にアクセスして商品購入を行った動作を含むユーザ動作の情報を動作特定装置10が取得する処理フローである。
本フロー図を用いて、動作を説明する。
実施の形態1に係る動作特定システム1の動作手順は、実施形態1に係る動作特定方法に相当する。また、実施形態1に係る動作特定システム1の動作を実現するプログラムは、実施の形態1に係る動作特定プログラムに相当する。
【0015】
エリア端末30の近距離通信部33は、一定間隔でエリア内にある携帯端末20に対して近距離通信の接続を要求する(ステップS101)。
ここでは、エリア端末30は、数秒に1回、エリア内にある携帯端末20を含む通信部を有する端末が受信可能の無線信号を発信する機器である。
【0016】
携帯端末20の近距離通信部26は、エリア端末30からの近距離通信接続の要求を受け付け、エリア端末30を識別するエリア端末IDの情報を受信し、エリア端末接続を確立する(ステップS102)。
なお、携帯端末20がエリア端末30の接続要求を受け付けた時、エリア端末30の近距離通信部33を用いて、エリア端末30を識別するエリア端末IDの情報が携帯端末20に送信される。
【0017】
続いて、携帯端末20の表示部24は、販売者のECサイトアプリへのログイン画面を表示し、ユーザにECサイトアプリへのログイン認証を行うログインIDとパスワードを含むログインデータを入力させる。携帯端末20の操作受付部25は、ユーザからエリア内の販売店のECサイト50へのログインデータを作成し、通信部22は、ECサイト50へログインデータを送信する(ステップS103)。
この時、ECサイト50へのログイン入力は、携帯端末20に予め記憶されているログイン情報を用いて、携帯端末20の操作受付部25で自動的にログインすることもできる。
【0018】
ECサイト50の通信部51を通して携帯端末20から受信したログインデータを基に、処理部53は、該当ユーザのログイン認証を行い、通信部52を通してログイン認証の結果を携帯端末20に送信する(ステップS104)。
【0019】
携帯端末20の通信部22は、エリア端末30とエリア端末接続が確立した情報として受信したエリア端末IDと携帯端末20の識別番号である携帯端末IDとを含むエリア端末接続確立情報を作成する。続いて、携帯端末20の通信部22を用いて、エリア端末接続確立情報を動作特定装置10に対して送信する(ステップ105)。
【0020】
動作特定装置10の通信部12を通してエリア端末接続確立情報を受信した情報取得部13は、受付た日付と受付時刻とを生成し、エリア端末接続確立情報に含まれるエリア端末IDと、携帯端末IDの情報とを取得する。取得したエリア端末IDを指定して、エリア端末データ111から、対応するエリアの位置を表すエリアコードを含むエリア端末レコードを取得する。
続いて、動作特定部15は、エリア端末接続確立情報のみであることを基に、ユーザ動作種別が立ち入りであることを判定し、エリア端末接続確立情報とエリア端末レコードを基に、受付日時と受付時刻とエリアコードとエリア端末IDと携帯端末IDとユーザがエリア内に立ち入ったことを示すユーザ動作種別とを含むエリア内立ち入り情報を作成する。
動作特定部15は、ユーザ動作データ113に、ユーザ動作を一意に識別するシーケンス番号と、受付日付と受付時刻と、受信したエリア端末IDと、携帯端末IDと、エリア内立ち入りを示すユーザ動作種別とを、エリア内にユーザが立ち入ったエリア内立ち入り情報であるエリア内立ち入り情報としてユーザ動作データレコードを登録する(ステップS106)。
例えば、エリア端末ID「00001」のエリア端末30が発信する接続要求を、携帯端末IDが「0000001」であるユーザの携帯端末20が受信する。受信することで近距離通信が確立され、携帯端末20はエリア端末ID「00001」を含むエリア端末情報を受け取る。携帯端末20の通信部22は、動作特定装置10に対して、エリア端末ID「00001」、携帯端末ID「0000001」を含むエリア端末接続確立情報を作成し送信する。
動作特定装置10の情報取得部13は、携帯端末20からのデータを受け付けると、エリア端末接続確立情報からエリア端末ID「00001」を取得し、エリア端末データ111からエリア端末ID「00001」に対応するエリアコード「00001」のレコードを取得する。さらに、動作特定部15は、受け付けた日時を取得し、受付日時「2023/07/10」と受付時刻「10:00:00」の情報を作成し、ユーザ動作データ113に対して、受付日時「2023/07/10」と受付時刻「10:00:00」とエリアコード「00001」とエリア端末ID「00001」と携帯端末ID「0000001」とユーザがエリア内に立ち入ったことを示すユーザ動作種別「立ち入り」とのエリア内立ち入り情報を作成する。続いて、ユーザ動作データ113に対して登録処理を実施し、レコードを一意に識別するシーケンス番号「1」が発行されてエリア内立ち入り情報を登録する。
【0021】
続いて、携帯端末20の表示部24は、ユーザがエリア内で商品購入をする場合、ユーザの操作により、商品を購入するための操作画面を表示し、ユーザにECサイト50から購入したい商品情報を操作画面から入力させ、商品購入操作を行う。通信部22を通して、商品番号を含む購入商品情報をECサイト50に送信する(ステップS107)。
【0022】
ECサイト50の通信部52を通して携帯端末20から購入商品情報を受信し、処理部53は該当商品の購入処理を行う(ステップS108)。
この時、商品購入が完了した商品購入完了結果は通信部52を通して携帯端末20に送信される。
【0023】
携帯端末20の通信部22は、商品購入完了結果を受信すると、近距離通信接続確立しているエリア端末30と近距離通信接続が確立していることを判定し、エリア端末IDと携帯端末IDとを含むエリア端末接続確立情報と購入した商品の情報である購入商品情報とを動作特定装置10に送信する(ステップS109)。
【0024】
動作特定装置10の通信部12を通して情報取得部13は、エリア端末接続確立情報と購入商品情報とを受信し、受付日付と受付時刻とを生成し、エリア端末接続確立情報に含まれるエリア端末IDと携帯端末IDの情報と購入商品情報とを取得する。取得したエリア端末IDを指定して、エリア端末データ111から、対応するエリア端末レコードを取得する。
続いて、動作特定部15は、エリア端末レコードと購入商品情報に含まれる商品情報を基に、ユーザがエリア内で商品購入したことを判定し、エリア端末IDとエリアコードと商品情報とを含むエリア内購入実績情報を作成する。
続いて、動作特定部15は、ユーザ動作を一意に識別するシーケンス番号と、受付日付と受付時刻と、受信したエリア端末IDとエリアコードと携帯端末IDとエリア内購入ユーザ動作種別とを、エリア内購入実績情報としてユーザ動作データ113に登録する(ステップ110)。
例えば、エリア端末IDが「00001」のエリア端末30と携帯端末IDが「0000001」の携帯端末20でエリア端末接続が確立済みの状態の時、携帯端末20は、動作特定装置10に対して、エリア端末ID「00001」、携帯端末ID「0000001」とを含むエリア端末接続確立情報と、商品番号「ABC001」とを含む購入商品情報を送信する。
動作特定装置10の情報取得部13は、携帯端末20から送信されたエリア端末接続確立情報と購入商品情報とを受信すると、エリア端末データ111からエリア端末ID「00001」に対応するエリアコード「00001」のレコードを取得し、さらに、受け付けた日時「2023/07/10」と受付時刻「10:10:00」の情報を生成し、さらに、受信データに「ABC001」を含む購入商品情報が含まれていることを基に商品購入動作であることを判定し、受付日時「2023/07/10」と受付時刻「10:10:00」とエリアコード「00001」とエリア端末ID「00001」と携帯端末ID「0000001」とユーザがエリア内で商品を購入したことを示すユーザ動作種別「購入」との情報を含むエリア内購入実績情報を作成し、ユーザ動作データ113に対して、ユーザ動作データレコードとして登録する。ユーザ動作データ113に登録する時に、レコードを一意に識別するシーケンス番号「2」が発行される。
【0025】
図7は、ユーザがエリア内に立ち入った場合に、携帯端末20とエリア端末30とで接続が確立され、エリア端末接続確立情報を基に、動作特定装置10にて、エリア内立ち入り情報を取得する処理のフロー図である。
本フロー図を用いて、動作を説明する。
【0026】
エリア端末30の近距離通信部33は、エリア内に存在する携帯端末20に対して近距離通信の接続を要求する(ステップS201)。
エリア端末30は、数秒に1回、エリア内にある携帯端末20を含む通信部を有する端末が受信可能の無線信号を発信する機器である。
【0027】
携帯端末20の近距離通信部26は、エリア端末30からの近距離通信接続の要求を受け、エリア端末30と近距離通信接続し、エリア端末30の機器を識別するエリア端末IDの情報を受信する(ステップS202)。
【0028】
携帯端末20の通信部22は、エリア端末30とすでに接続が確立済みかを判定するため、メモリ(保存装置102)に記憶されているエリア端末接続確立情報を取得する(ステップS203)。
エリア端末接続確立情報が取得できなかった場合は、ステップS204の処理を実行する。
エリア端末30からの接続要求は一定間隔で受信するため、携帯端末20のメモリからエリア端末接続確立情報が取得できた場合は、ステップS202とS203の処理が繰り返し実行される。ステップS202とS203の処理を繰り返すことでエリア端末接続確立は維持された状態とする。
【0029】
携帯端末20の近距離通信部26は、受信したエリア端末30を識別するエリア端末IDの情報を基に、エリア端末情報を作成し、エリア端末30と携帯端末20との接続を確立する。この時、受信したエリア端末IDを含むエリア端末情報をメモリに記憶しておく(ステップS204)。
【0030】
携帯端末20の表示部24は、ECサイト50にログインした履歴の情報をメモリから取得する(ステップS205)。ECサイトログイン履歴情報が取得できなかった場合は、ステップS206の処理を実行する。
ECサイトログイン履歴情報が取得できた場合は、ステップS207の処理を実行する。
【0031】
携帯端末20の表示部24は、販売者のECサイト50へログインするためのログイン画面を表示し、ユーザに該当のECサイト50にログインIDとパスワードを含むログインデータを入力させる。
携帯端末20の操作受付部25は、ユーザからエリア内の販売店のECサイト50へのログインデータを作成し、通信部22は、ECサイト50へログインデータを送信する。ECサイト50でログイン認証が実施され、通信部22はECサイト50からログイン認証の結果を受信する(ステップS206)。
この時、ECサイト50へのログインは、携帯端末20に予め記憶されているログイン情報を用いて、携帯端末20の操作受付部25で自動的にログインしてもよい。
【0032】
続いて、携帯端末20の通信部22は、エリア端末30とエリア端末接続が確立した情報として、エリア端末IDと携帯端末IDとを含むエリア端末接続確立情報を作成する。続いて、携帯端末20の通信部22を用いて、エリア端末接続確立情報を動作特定装置10に対して送信する(ステップ207)。
【0033】
動作特定装置10の通信部12を通してエリア端末接続確立情報を受信した情報取得部13は、受付日付と受付時刻とを生成し、エリア端末接続確立情報に含まれるエリア端末IDと携帯端末IDの情報とを取得する。取得したエリア端末IDを指定して、エリア端末データ111から、対応するエリア端末レコードを取得する。
続いて、動作特定部15は、エリア端末接続確立情報とエリア端末レコードを基に、ユーザがエリアに立ち入ったと動作を特定し、受付日時と受付時刻とエリアコードとエリア端末IDと携帯端末IDとユーザがエリア内に立ち入ったことを示す立ち入りユーザ動作種別とを含むエリア内立ち入り情報を作成する(ステップS208)。
【0034】
続いて、動作特定部15は、ユーザ動作データ113に、エリア内立ち入り情報を登録する(ステップS209)。
【0035】
図8は、ユーザがエリア内において携帯端末20でECサイト50から商品を購入したとき、エリア端末接続確立情報と購入した商品情報とを基に、動作特定装置10にて、エリア内で商品購入したことを取得する処理のフロー図である。
本フロー図を用いて、動作を説明する。
【0036】
エリア内にある携帯端末20でECサイトアプリにログインされている状態で、携帯端末20の表示部24はECサイト50の商品購入画面を表示させ、ユーザにECサイト50で購入する商品のデータである購入商品データを入力させる(ステップS301)。
【0037】
携帯端末20の操作受付部25は、入力された購入商品データから商品購入商品を識別する商品識別番号を含む購入商品情報を取得する(ステップS302)。
【0038】
操作受付部25は、エリア端末接続確立情報を取得し、エリア端末30と接続が確立されているかを判定する(ステップS303)。
エリア端末接続確立情報が取得できなかった場合は、ステップS303の処理を実行する。
エリア端末接続確立情報が取得できた場合は、ステップS305の処理を実行する。
【0039】
エリア端末30の近距離通信部33が一定間隔でエリア内にある携帯端末20を含む通信部を有する端末が受信可能の無線信号であるエリア端末接続要求を、携帯端末20の近距離通信部26は受信し、近距離通信接続する(ステップS304)。
【0040】
携帯端末20の近距離通信部26は、エリア端末30を識別するエリア端末IDの情報を受信し、エリア端末30と携帯端末20との接続を確立する。この時、受信したエリア端末IDの情報をメモリに記憶しておく(ステップS305)。
【0041】
携帯端末20の通信部22は、エリア端末接続確立情報と購入商品情報とを動作特定装置10に送信する(ステップS306)。
【0042】
動作特定装置10の通信部12を通して情報取得部13は、受信した日付と時刻とを生成し、受信したエリア端末接続確立情報に含まれるエリア端末IDと携帯端末IDの情報と受信した購入商品情報から商品情報とを取得する。取得したエリア端末IDを指定して、エリア端末データ111から、対応するエリア端末レコードを取得する。
続いて、動作特定部15は、受信データに購入商品情報が含まれていることを基に、エリアでの商品購入であると動作を特定し、エリア端末レコードと商品情報から、受付日時と受付時刻とエリアコードとエリア端末IDと携帯端末IDとユーザがエリア内でユーザが商品購入したユーザ動作種別とを含むエリア内購入実績情報を作成する(ステップS307)。
【0043】
続いて、動作特定部15は、ユーザ動作データ113に登録する処理を行い、ユーザ動作を一意に識別するシーケンス番号が発行され、エリア内購入実績情報がユーザ動作データ113に登録される(ステップS308)。
【0044】
図9は、エリア管理者の操作により、該当エリアの請求データ表示要求された場合に、動作特定装置10にて、ユーザ動作種別を集計し、請求書データ作成し、該当エリアの請求書データを表示する処理フローである。
本フロー図を用いて、動作を説明する。
【0045】
操作端末40の表示部44は、操作画面を表示し、エリア管理者から、エリアコードを含むエリア情報と、年や月などの基準期間を含む集計期間情報とが入力させ、通信部42を用いて、入力データとともに、ユーザ動作集計要求を動作特定装置10に送信する(ステップS401)。
【0046】
動作集計部14は、動作集計要求を受け付けると、エリア情報と集計期間情報に対応するユーザ動作データレコードをユーザ動作データ113から取得し、ユーザ動作集計データを作成する。
取得時に、同一の携帯端末IDでエリア内立ち入りを示す種別のレコードが複数あった場合、一定期間内であれば1回のエリア内立ち入りとして集計し、ユーザ動作集計データを作成する。(ステップS402)。
【0047】
動作集計部14は、エリア情報からエリアコードを取得し、エリアデータ112からエリアコードとユーザ動作種別に対応するレート金額を取得する。ユーザ動作集計データにユーザ動作種別に対応するレート金額を乗じて、請求書データを算出する(ステップS403)。
【0048】
動作集計部14は、エリアデータ112からエリアコードに対応する位置情報を取得し、基準期間の各ユーザ動作種別とを含むユーザ動作集計データとユーザ動作種別情報毎のレートを乗じた金額とを含む請求書データと位置情報と期間情報とを示す請求書データ表示情報を作成し、操作端末40に送信する(ステップS404)。
例えば、操作端末40で、エリアコード「00001」と、基準期間「月間」と期間「2023年7月」との期間情報のデータが入力され、動作特定装置10に送信する。動作特定装置10は、エリア情報と期間情報を受信し、ユーザ動作データ113からエリアコード「00001」と期間「2023年7月」に対応する「2023/07/01」から「2023/07/31」までのレコードであるシーケンス番号「1」と「2」と「3」と「4」のレコードを取得する。この時、集計データの受付日付が同一日で、ユーザ動作種別のエリア内立ち入りを示す「立ち入り」が複数存在する場合、シーケンス番号「1」と「3」のレコードは、1回のエリア内立ち入りとして集計するため、シーケンス番号「3」のレコードは削除し、シーケンス番号「1」と「2」と「4」をエリアコード「00001」、基準期間「月間」、期間「2023年7月」に対応する集計データとして作成する。
続いて、動作集計部は、エリアデータからエリアコード「00001」に対応したユーザ動作種別ごとのレート金額であるエリアコード「00001」、ユーザ動作種別「立ち入り」、レート金額「10」と、エリアコード「00001」、ユーザ動作種別「購入」、レート金額「100」のレコードを取得し、集計データの立ち入りレコード2件にユーザ動作種別が立ち入りのレート金額「10」を乗じて、立ち入り時の立入歩合賃料「20」を算出し、購入レコード1件に購入のレート金額「100」を乗じて、商品購入時の購入歩合賃料「100」を算出する。さらに、立入歩合賃料に購入歩合賃料を加えた合計歩合賃料「120」を算出する。
続いて、動作集計部は、エリアデータ112からエリアコード「00001」に対応する位置情報「ABC新宿店」を取得し、2023年7月のユーザ動作集計データと請求書データと位置情報と期間情報と、日付に対応する曜日、立入数、購入数、立入歩合賃料、購入歩合賃料、合計歩合賃料、立入数合計、購入数合計、立入歩合賃料合計、購入歩合賃料合計、合計歩合賃料、さらに、2023年7月の合計である立入数、購入数、立入歩合賃料、購入歩合賃料、合計歩合賃料を含む請求書表示データを作成する。
【0049】
操作端末40は、通信部42を通して、該当エリアの請求書表示データを受信し、表示部44は、受信データに含まれる請求書表示データを基に、操作端末40に請求書データを表示する。(ステップS405)
【0050】
本実施の形態では、エリア管理者が操作した場合、
図11のように操作端末40に請求書データが表示されたものとする。
さらに、請求書データが表示された画面には、エリア管理者は、販売者に対して、請求書発行が行える「請求書発行」操作や請求書データをダウンロードする「請求データ出力」操作のボタンを用意することもできる。
【0051】
図10は、エリア内での商品販売を行う販売者の操作により、該当エリアのユーザ動作種別管理データ表示要求された場合に、動作特定装置10にて、ユーザ動作種別を集計し、該当エリアのユーザ動作種別管理データを表示する処理フローである。
本フロー図を用いて、動作を説明する。
【0052】
操作端末40の表示部44が、操作画面を表示し、販売者に、エリアコードを含むエリア情報と、年や月などの基準期間を含む集計期間情報とが入力させ、通信部42を用いて、入力データとともに、ユーザ動作集計とユーザ動作種別管理データ作成要求を動作特定装置10に送信する(ステップS501)。
【0053】
動作集計部14は、動作集計要求を受け付けると、エリア情報と集計期間情報に対応するユーザ動作データレコードをユーザ動作データ113から取得し、ユーザ動作集計データを作成する。
取得時に、同一の携帯端末IDでエリア内立ち入りを示す種別のレコードが複数あった場合、一定期間内であれば1回のエリア内立ち入りとして集計し、ユーザ動作集計データを作成する。(ステップS502)。
【0054】
動作集計部14は、エリア情報からエリアコードを取得し、エリアデータ112からエリアコードとユーザ動作種別に対応するレート金額を取得する。ユーザ動作集計データにユーザ動作種別に対応するレート金額を乗じて、ユーザ動作種別管理データを算出する(ステップS503)。
【0055】
動作集計部14は、エリアデータ112からエリアコードに対応する位置情報を取得し、基準期間の各ユーザ動作種別とを含むユーザ動作集計データとユーザ動作種別情報毎のレートを乗じた金額とを含む請求金額データと位置情報と期間情報とを示すユーザ動作種別管理データ表示情報を作成し、操作端末40に送信する
【0056】
操作端末40は、通信部42を通して、該当エリアのユーザ動作種別管理データ表示情報を受信し、表示部44は、受信データに含まれるユーザ動作種別管理データ表示情報を基に、操作端末40にユーザ動作種別管理データを表示する。(ステップS505)
【0057】
本実施の形態では、販売者が操作した場合、
図12のように操作端末40にユーザ動作種別管理データが表示されたものとする。
さらに、ユーザ動作種別管理データが表示された画面には、販売者は、ユーザ動作種別データをダウンロードする「ユーザ動作種別データ出力」操作のボタンを用意することもできる。
【0058】
***実施の形態1の効果***
該当エリア内に位置するユーザが有する携帯端末から該当エリアでのユーザの動作を示す情報を受信し、該当エリアごとのユーザの動作を集計することができる。
【0059】
***他の構成***
<変形例1>
変形例1として、動作特定システム1の動作特定装置10と携帯端末20と操作端末40との一部または全ての機能をまとめて1つの装置にする構成で実現されてもよい。
【0060】
<変形例2>
【0061】
変形例2として、動作特定システム1の動作特定装置10と携帯端末20と操作端末40との一部または全ての機能が、クラウド上に構築されて実現されてもよい。
【0062】
実施の形態2.
実施の形態1では、動作特定装置10と各エリアに1台のエリア端末30と携帯端末20と操作端末40と販売装置50とで実現された。
実施の形態2では、動作特定装置10と携帯端末20と操作端末40と販売装置50と各エリアにエリア端末30が複数端末設置された構成である動作特定システム1において、実施の形態1と異なる点を説明する。
なお、本実施の形態では、エリア端末30を2台とする。
【0063】
***実施の形態2の構成***
図13は、動作特定システム1の構成図である。
本実施の形態では、動作特定システム1は、ネットワーク2と動作特定装置10と携帯端末20とエリア端末30aとエリア端末30bと操作端末40と販売装置(ECサイト)50とから構成される。
エリアに設置されているエリア端末の2台は、エリア端末30aとエリア端末30bとし、機能的な構成はエリア端末30と同様とする。
エリア端末30は、1つのエリアに複数設置されていていてもよい。また、商業施設等の複数の異なる施設内の複数の各エリア内に設置されていてもよい。
【0064】
***実施の形態2の動作***
図14は、エリア端末30aがエリア内に存在するユーザの携帯端末20と近距離通信接続し、エリア内立ち入りのユーザ動作の情報を動作特定装置10が取得し、携帯端末20とエリア端末30aの近距離通信が途切れ、エリア端末30bと近距離通信接続し、エリア内立ち入りのユーザ動作の情報を動作特定装置10が取得する処理フローである。
ここでは、複数箇所に設置されたエリア端末30と近距離通信接続し、ユーザ動作の情報を動作特定装置10が取得する処理の動作について、本フロー図を用いて説明する。
【0065】
エリア端末30aの近距離通信部33は、エリア内に存在する携帯端末20に対して近距離通信の接続を要求する(ステップS601)。
エリア端末30aは、数秒に1回、エリア内にある携帯端末20を含む通信部を有する端末が受信可能の無線信号を発信する。
【0066】
携帯端末20の近距離通信部26は、エリア端末30aからの近距離通信接続の要求を受け、携帯端末20の通信部22は、エリア端末とすでに接続が確立されているか、メモリに記憶されているエリア端末接続確立情報を取得する(ステップS602)。
【0067】
携帯端末20の近距離通信部26は、エリア端末30aを識別するエリア端末IDの情報を受信し、エリア端末30aと携帯端末20との接続を確立する。この時、受信したエリア端末IDを含むエリア端末情報をメモリに記憶しておく(ステップS603)。携帯端末20の通信部22は、エリア端末30とエリア端末接続が確立した情報として、エリア端末IDと、携帯端末IDとを含むエリア端末接続確立情報を作成する。その後、携帯端末20の通信部22を用いて、エリア端末30aとエリア端末接続が確立したことを示すエリア端末IDと携帯端末IDとを含むエリア端末接続確立情報を動作特定装置10に対して送信するステップS603)。
【0068】
動作特定装置10の通信部12を通してエリア端末接続確立情報を受信した動作特定部15は、受信した日付と時刻とを生成し、エリア端末接続確立情報に含まれるエリア端末IDと、携帯端末IDの情報とを取得する。取得したエリア端末IDを指定して、エリア端末データ111から、エリア端末IDと対応するエリアの位置を表すエリアコードを含むエリア端末レコードを取得する。
続いて、動作特定部15は、エリア端末接続確立情報とエリア端末レコードを基に、ユーザがエリアに立ち入ったエリア内立ち入り情報を作成する。
ユーザ動作データ113に、ユーザ動作を一意に識別するシーケンス番号と、受付日付と受付時刻と、受信したエリア端末IDと、携帯端末IDと、エリア内立ち入りを示すユーザ動作種別とを、エリア内にユーザが立ち入ったエリア内立ち入り情報であるエリア内立ち入り情報として登録する(ステップS604)。
【0069】
携帯端末20の通信部22は、エリア端末30aから一定時間接続要求を受信できているか判定する処理を行う(ステップS605)。エリア端末30aは、数秒に1回、発信するため、通信部22で行う接続要求受信判定は、エリア端末30aの無線信号発信間隔と合わせてもよい。
エリア端末接続要求を一定時間内で受信できなかった場合は、ステップS606の処理を実行する。
エリア端末接続要求を一定時間内で受信できた場合は、ステップS605の処理を実行し、処理を繰り返す。
【0070】
通信部22は、エリア端末30aからの接続要求が受信できなかったとき、エリア端末30aのエリア端末IDを含むエリア端末接続確立情報をメモリから削除する(ステップS606)。
エリア端末30aから一定時間接続要求が受信できなかったとき、携帯端末20はエリア端末30aの通信範囲から離れたことを示す。
【0071】
続いて、エリア端末30bの近距離通信部33は、数秒に1回、エリア内にある携帯端末20を含む通信部を有する端末が受信可能の無線信号を発信して、携帯端末20に接続を要求する(ステップS607)。
【0072】
携帯端末20の近距離通信部26は、エリア端末30bを識別するエリア端末IDの情報を受信し、エリア端末30bと携帯端末20との接続を確立する。この時、受信したエリア端末IDを含むエリア端末情報をメモリに記憶しておく(ステップS608)。
【0073】
携帯端末20の通信部22は、エリア端末30とエリア端末接続が確立した情報として、エリア端末IDと、携帯端末IDとを含むエリア端末接続確立情報を作成する。続いて、携帯端末20の通信部22を用いて、エリア端末30とエリア端末接続が確立したことを示すエリア端末IDと携帯端末IDとを含むエリア端末接続確立情報を動作特定装置10に対して送信する(ステップS609)。
【0074】
動作特定装置10の通信部12を通して動作特定情報作成要求を受けた動作特定部15は、受信した日付と時刻とを生成し、受信データに含まれるエリア端末IDと、携帯端末IDの情報とを取得する。取得したエリア端末IDを指定して、エリア端末データ111から、エリア端末IDと対応するエリアの位置を表すエリアコードを含むエリア端末レコードを取得する。
続いて、動作特定部15は、受信データとエリア端末レコードを基に、ユーザがエリアに立ち入ったエリア内立ち入り情報を作成する。
ユーザ動作データ113に、ユーザ動作を一意に識別するシーケンス番号と、受信日付と受信時刻と、受信したエリア端末IDと、携帯端末IDと、エリア内立ち入りを示すユーザ動作種別とを、エリア内にユーザが立ち入ったエリア内立ち入り情報であるエリア内立ち入り情報として登録する(ステップS610)。
【0075】
***実施の形態2の効果***
近距離通信を行えるエリア端末を複数設置することで、テナント等の面積や空間が広いエリアにおいても、動作特定システムは該当エリア内に位置するユーザが有する携帯端末から該当エリアでのユーザの動作を示す情報を受信し、該当エリアごとのユーザの動作を集計することができる。
【0076】
なお、以上の説明における「部」を、「回路」、「工程」、「手順」、「処理」又は「処理回路」に読み替えてもよい。
【0077】
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)
エリア内にあるユーザの携帯端末から前記ユーザの位置情報と前記ユーザの動作を示すユーザ動作種別情報を取得する情報取得部と、
前記情報取得部が取得した前記位置情報からエリアを特定し、前記エリアごとに前記ユーザ動作種別情報を集計する動作集計部と、
を備える動作特定装置。
(付記2)
前記ユーザ動作種別情報は、前記ユーザの前記エリア内立ち入りと、前記ユーザの前記エリア内での商品購入とを含み、
さらに、
前記携帯端末における前記エリア内での商品販売を行う販売者のECサイトでのログイン情報を基に、前記販売者の前記エリアごとに設置されているエリア端末のエリア端末種別を含むエリア端末接続確立情報を取得し、
前記エリア内立ち入りであると動作を特定し、前記エリア端末接続確立情報に加えて前記エリア内での前記ECサイトでの購入した実績である購入実績情報を取得したとき前記エリアでの商品購入であると動作を特定する
動作特定部を備える
付記1に記載の動作特定装置。
(付記3)
前記情報取得部は、前記エリア端末接続確立情報からさらに携帯端末種別情報を取得し、
前記動作集計部は、同一の携帯端末種別情報から前記エリア端末接続確立情報を複数回取得したとき、一定期間内であれば1回の前記エリア内立ち入りとして集計する
付記2に記載の動作特定装置。
(付記4)
さらに、
前記エリアを管理する管理者向けには前記エリアの前記ユーザ動作種別情報毎のレートを乗じた金額を前記エリア毎の請求書データとして表示し、
前記販売者向けには前記エリアの前記ユーザ動作種別情報毎のレートを乗じた金額を前記エリア毎のユーザ動作種別管理データとして表示する前記動作情報表示部を備える
付記1~3のいずれか1項に記載の動作特定装置。
(付記5)
前記動作集計部は、前記請求書データ及び前記ユーザ動作種別管理データを基準期間ごとに分けて表示する
付記4に記載の動作特定装置。
(付記6)
前記動作特定装置は、クラウド上に構築される、
付記1~5のいずれか1項に記載の動作特定装置。
(付記7)
動作特定装置、エリア端末及びECサイトとネットワーク接続された携帯端末であって、
前記エリア端末が一定間隔で発信する無線信号を受け付け、前記エリア端末を識別する端末番号を含むエリア端末情報と携帯端末を識別する端末番号とを含むエリア端末接続確立情報を作成する近距離通信部と、
前記ECサイトへアクセスし、前記ECサイトから購入する商品である購入商品の情報の入力操作を受け付け、前記購入商品の情報を含む購入商品情報を作成する操作受付部を備え、
前記エリア端末接続確立情報と購入商品情報とを前記動作特定装置へ送信する通信部とを
備える携帯端末。
(付記8)
ユーザの携帯端末から前記ユーザの位置情報と前記ユーザの動作を示すユーザ動作種別情報を取得する情報取得処理と、
前記情報取得部が取得した前記位置情報からエリアを特定し、前記エリアごとに前記ユーザ動作種別情報を集計する動作集計処理と、
を備える動作特定プログラム。
(付記9)
ユーザの携帯端末から前記ユーザの位置情報と前記ユーザの動作を示すユーザ動作種別情報が取得されると、
前記情報取得部が取得した前記位置情報からエリアを特定し、前記エリアごとに前記ユーザ動作種別情報を集計する
動作特定方法。
【0078】
以上、本開示の実施の形態について説明した。これらの実施の形態のうち、いくつかを組み合わせて実施してもよい。また、いずれか1つ又はいくつかを部分的に実施してもよい。なお、本開示は、以上の実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0079】
1 動作特定システム、2 ネットワーク、10 動作特定装置、11 記憶部、12 通信部、13 情報取得部、14 動作集計部、15 動作特定部、16 表示部、20 携帯端末、21 記憶部、22 通信部、23 入力部、24 表示部、25 操作受付部、26 近距離通信部、30 エリア端末、31 記憶部、32 通信部、33 近距離通信部、40 操作端末、41 記憶部、42 通信部、43 入力部、44 表示部、45 操作受付部、50 販売装置(ECサイト)、51、記憶部、52 通信部、53 処理部、111 エリア端末データ、112 エリアデータ、113 ユーザ動作データ。
【要約】
【課題】店舗等の該当エリア内に位置するユーザが有する携帯端末から該当エリアでのユーザの動作を示す情報を受信し、該当エリアごとのユーザの動作を集計することを目的とする。
【解決手段】本開示に係る動作特定装置は、ユーザの携帯端末からユーザの位置情報とユーザの動作種別情報とを取得する情報取得部と、情報取得部が取得した位置情報からエリアを特定し、エリアごとにユーザ動作種別情報を集計する動作集計部とを備える。
【選択図】
図2