(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-29
(45)【発行日】2024-12-09
(54)【発明の名称】広告提供装置、広告提供システム、広告提供方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0251 20230101AFI20241202BHJP
【FI】
G06Q30/0251
(21)【出願番号】P 2023183024
(22)【出願日】2023-10-25
【審査請求日】2023-10-25
(73)【特許権者】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天グループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】中村 圭吾
【審査官】上田 智志
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-010351(JP,A)
【文献】特開2016-062358(JP,A)
【文献】特開2023-029003(JP,A)
【文献】特開2022-188823(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のサービスのそれぞれにおける行動対象に対するユーザの行動
であって、かつ、ユーザの行動種別毎に分類されるユーザの行動を取得するユーザ行動取得部と、
前記ユーザの行動種別と前記複数のサービス
との組み合わせ毎にユーザの行動に対応する評価係数を取得する評価係数取得部と、
前記ユーザ行動取得部が取得した
前記ユーザの行動種別毎のユーザの行動と、前記評価係数取得部が取得した
前記ユーザの行動種別毎の評価係数とに基づいて、前記複数のサービスのそれぞれにおけるユーザの行動評価値を取得する行動評価値取得部と、
前記行動評価値取得部が取得したユーザの行動評価値に基づいて、ユーザに広告を提供する広告提供部と、
を備
え、
前記評価係数取得部は、前記複数のサービスのうち第1サービスにおける第1行動種別に分類されるユーザの行動に対する評価係数と、前記複数のサービスのうち第2サービスにおける前記第1行動種別に分類されるユーザの行動に対する評価係数とを異なる係数として取得し、前記第1サービスにおける前記第1行動種別に分類されるユーザの行動に対する評価係数と、前記第1サービスにおける第2行動種別に分類されるユーザの行動に対する評価係数とを異なる係数として取得する、
広告提供装置。
【請求項2】
請求項
1に記載の広告提供装置において、
前記広告提供部は、前記行動評価値取得部が取得した
前記複数のサービス毎のユーザの行動評価値
が、前記複数のサービス毎に設定された基準値
以上であるサービスに対応する広告を、前記基準値未満であるサービスに対応する広告よりも優先してユーザ
に提供
し、
前記第1サービスにおける基準値と、前記第2サービスにおける基準値とは、異なる、
広告提供装置。
【請求項3】
請求項
2に記載の広告提供装置において、
前記行動評価値取得部は、
前記複数のサービスと前記ユーザの行動種別との組み合わせ毎に、前記ユーザ行動取得部が所定期間に取得したユーザの行動
が、前記複数のサービスと前記ユーザの行動種別との組み合わせ毎に設定されている評価基準を満たしているか否かを判定した結果、前記評価基準を満たしていると判定した前記ユーザの行動種別に対応する前記評価係
数に基づいて、前記複数のサービスのそれぞれにおけるユーザの行動評価値を取得
し、
前記第1サービスにおける前記第1行動種別に分類されるユーザの行動に対する評価基準と、前記第2サービスにおける前記第1行動種別に分類されるユーザの行動に対する評価基準とは、異なり、
前記第1サービスにおける前記第1行動種別に分類されるユーザの行動に対する評価基準と、前記第1サービスにおける前記第2行動種別に分類されるユーザの行動に対する評価基準とは、異なる、
広告提供装置。
【請求項4】
請求項
2に記載の広告提供装置において、
前記行動評価値取得部は、
前記複数のサービスと前記ユーザの行動種別との組み合わせ毎に、前記ユーザ行動取得部が所定期間に取得したユーザの行動
が、前記複数のサービスと前記ユーザの行動種別との組み合わせ毎に設定されている複数段階の評価基準のうち第1評価基準を満たしているか否かと、前記複数段階の評価基準のうち第2評価基準を満たしているか否かとを判定した結果、前記第1評価基準を満たしていると判定した前記ユーザの行動種別に対応する前記評価係
数と、前記第2評価基準を満たしていると判定した前記ユーザの行動種別に対応する前記評価係数とに基づいて、前記複数のサービスのそれぞれにおけるユーザの行動評価値を取得する、
広告提供装置。
【請求項5】
請求項1
~請求項4のうち何れか一項に記載の広告提供装置において、
前記複数のサービスのそれぞれと、前記行動評価値取得部が取得したユーザの行動評価値とを対応付けて登録する登録部を備える、
広告提供装置。
【請求項6】
請求項1
~請求項4のうち何れか一項に記載の広告提供装置において、
前記ユーザ行動取得部は、前記広告提供部が提供する広告であり、かつ、前記複数のサービスの何れかに分類される広告を起点とする行動対象に対するユーザの行動を取得する、
広告提供装置。
【請求項7】
請求項
5に記載の広告提供装置において、
前記ユーザ行動取得部は、前記広告提供部が提供する広告であり、かつ、前記複数のサービスの何れかに分類される広告を起点とする行動対象に対するユーザの行動を取得し、
前記登録部は、前記複数のサービスの何れかに対応する広告と、前記行動評価値取得部が取得したユーザの行動評価値とを対応付けて登録する、
広告提供装置。
【請求項8】
請求項1
~請求項4のうち何れか一項に記載の広告提供装置において、
前記行動評価値取得部は、前記ユーザ行動取得部が所定回数のユーザの行動を取得した場合、前記ユーザ行動取得部が取得したユーザの行動と、前記評価係数取得部が取得した評価係数とに基づいて、前記複数のサービスのそれぞれにおけるユーザの行動評価値を取得する、
広告提供装置。
【請求項9】
請求項1
~請求項4のうち何れか一項に記載の広告提供装置において、
ユーザの属性情報を取得する属性情報取得部を備え、
前記広告提供部は、前記行動評価値取得部が取得したユーザの行動評価値と、前記属性情報取得部が取得したユーザの属性情報とに基づいて、ユーザに広告を提供する、
広告提供装置。
【請求項10】
複数のサービスのそれぞれにおける行動対象に対するユーザの行動
であって、かつ、ユーザの行動種別毎に分類されるユーザの行動を取得するユーザ行動取得部と、
前記ユーザの行動種別と前記複数のサービス
との組み合わせ毎にユーザの行動に対応する評価係数を取得する評価係数取得部と、
前記ユーザ行動取得部が取得した
前記ユーザの行動種別毎のユーザの行動と、前記評価係数取得部が取得した
前記ユーザの行動種別毎の評価係数とに基づいて、前記複数のサービスのそれぞれにおけるユーザの行動評価値を取得する行動評価値取得部と、
前記行動評価値取得部が取得したユーザの行動評価値に基づいて、ユーザに広告を提供する広告提供部と、
を備
え、
前記評価係数取得部は、前記複数のサービスのうち第1サービスにおける第1行動種別に分類されるユーザの行動に対する評価係数と、前記複数のサービスのうち第2サービスにおける前記第1行動種別に分類されるユーザの行動に対する評価係数とを異なる係数として取得し、前記第1サービスにおける前記第1行動種別に分類されるユーザの行動に対する評価係数と、前記第1サービスにおける第2行動種別に分類されるユーザの行動に対する評価係数とを異なる係数として取得する、
広告提供システム。
【請求項11】
1又は複数のコンピュータが、
複数のサービスのそれぞれにおける行動対象に対するユーザの行動
であって、かつ、ユーザの行動種別毎に分類されるユーザの行動を取得することと、
前記ユーザの行動種別と前記複数のサービス
との組み合わせ毎にユーザの行動に対応する評価係数を取得することと、
前記ユーザの行動種別毎のユーザの行動と
、前記ユーザの行動種別毎の評価係数とに基づいて、前記複数のサービスのそれぞれにおけるユーザの行動評価値を取得することと、
ユーザの行動評価値に基づいて、ユーザに広告を提供することと、
を実行
し、
前記ユーザの行動評価値を取得することは、
前記複数のサービスのうち第1サービスにおける第1行動種別に分類されるユーザの行動に対する評価係数と、前記複数のサービスのうち第2サービスにおける前記第1行動種別に分類されるユーザの行動に対する評価係数とを異なる係数として取得することと、
前記第1サービスにおける前記第1行動種別に分類されるユーザの行動に対する評価係数と、前記第1サービスにおける第2行動種別に分類されるユーザの行動に対する評価係数とを異なる係数として取得することと、を含む広告提供方法。
【請求項12】
1又は複数のコンピュータに、
複数のサービスのそれぞれにおける行動対象に対するユーザの行動
であって、かつ、ユーザの行動種別毎に分類されるユーザの行動を取得することと、
前記ユーザの行動種別と前記複数のサービス
との組み合わせ毎にユーザの行動に対応する評価係数を取得することと、
前記ユーザの行動種別毎のユーザの行動と
、前記ユーザの行動種別毎の評価係数とに基づいて、前記複数のサービスのそれぞれにおけるユーザの行動評価値を取得することと、
ユーザの行動評価値に基づいて、ユーザに広告を提供することと、
を実行さ
せ、
前記ユーザの行動評価値を取得することは、
前記複数のサービスのうち第1サービスにおける第1行動種別に分類されるユーザの行動に対する評価係数と、前記複数のサービスのうち第2サービスにおける前記第1行動種別に分類されるユーザの行動に対する評価係数とを異なる係数として取得することと、
前記第1サービスにおける前記第1行動種別に分類されるユーザの行動に対する評価係数と、前記第1サービスにおける第2行動種別に分類されるユーザの行動に対する評価係数とを異なる係数として取得することと、を含むプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広告提供装置、広告提供システム、広告提供方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば、特許文献1に示すように、ユーザの行動を取得するとともに、取得したユーザの行動に基づく広告を提供する広告提供システムが開示されている。このような広告提供システムにおいては、ユーザに適した広告を提供することにより、広告の提供に対する価値を高めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような広告提供システムでは、ユーザに適した広告であるかの基準が広告の種別によっては異なる場合がある。このため、より一層、広告の提供に対する価値を高めることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する広告提供装置は、複数のサービスのそれぞれにおける行動対象に対するユーザの行動を取得するユーザ行動取得部と、前記複数のサービス毎にユーザの行動に対応する評価係数を取得する評価係数取得部と、前記ユーザ行動取得部が取得したユーザの行動と、前記評価係数取得部が取得した評価係数とに基づいて、前記複数のサービスのそれぞれにおけるユーザの行動評価値を取得する行動評価値取得部と、前記行動評価値取得部が取得したユーザの行動評価値に基づいて、ユーザに広告を提供する広告提供部と、を備える。
【0006】
上記課題を解決する広告提供システムは、複数のサービスのそれぞれにおける行動対象に対するユーザの行動を取得するユーザ行動取得部と、前記複数のサービス毎にユーザの行動に対応する評価係数を取得する評価係数取得部と、前記ユーザ行動取得部が取得したユーザの行動と、前記評価係数取得部が取得した評価係数とに基づいて、前記複数のサービスのそれぞれにおけるユーザの行動評価値を取得する行動評価値取得部と、前記行動評価値取得部が取得したユーザの行動評価値に基づいて、ユーザに広告を提供する広告提供部と、を備える。
【0007】
上記課題を解決する広告提供方法は、1又は複数のコンピュータが、複数のサービスのそれぞれにおける行動対象に対するユーザの行動を取得することと、前記複数のサービス毎にユーザの行動に対応する評価係数を取得することと、ユーザの行動と評価係数とに基づいて、前記複数のサービスのそれぞれにおけるユーザの行動評価値を取得することと、ユーザの行動評価値に基づいて、ユーザに広告を提供することと、を実行する。
【0008】
上記課題を解決するプログラムは、1又は複数のコンピュータに、複数のサービスのそれぞれにおける行動対象に対するユーザの行動を取得することと、前記複数のサービス毎にユーザの行動に対応する評価係数を取得することと、ユーザの行動と評価係数とに基づいて、前記複数のサービスのそれぞれにおけるユーザの行動評価値を取得することと、ユーザの行動評価値に基づいて、ユーザに広告を提供することと、を実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、広告の提供に対する価値を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、第1実施形態の広告提供システムの全体構成を示す図である。
【
図2】
図2は、第1実施形態の端末装置の電気的構成を示す図である。
【
図3】
図3は、第1実施形態の広告サーバの電気的構成を示す図である。
【
図4】
図4は、第1実施形態の評価基準データベースを示す図である。
【
図5】
図5は、第1実施形態の評価係数データベースを示す図である。
【
図6】
図6は、第1実施形態の基準値データテーブルを示す図である。
【
図7】
図7は、第1実施形態の広告検索制御処理を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、第1実施形態のユーザ行動制御処理を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、第1実施形態の広告提供制御処理を示すフローチャートである。
【
図10】
図10は、第1実施形態の端末表示部の表示態様を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[第1実施形態]
広告提供装置、広告提供システム、広告提供方法及びプログラムの一実施形態を説明する。
【0012】
<広告提供システム10の構成>
図1に示すように、広告提供システム10は、ユーザに広告を提供するシステムである。特に、広告提供システム10は、複数のサービスに関するウェブ広告を提供するシステムであってもよい。広告は、複数のサービスの何れかに分類されてもよい。複数のサービスは、例えば、電子商取引サービス、旅行サービス、動画配信サービス及び電子チラシサービスというようなサービスを含んでもよい。
【0013】
広告提供システム10は、複数のサーバ11~17を備えてもよい。広告提供システム10は、ウェブサーバ11を備えてもよい。ウェブサーバ11は、ユーザに情報を提供するサーバである。特に、ウェブサーバ11は、アプリケーションを介してユーザに広告を提供するサイトを管理するサーバである。
【0014】
広告提供システム10は、広告サーバ12を備える。広告サーバ12は、ユーザに広告を提供するサーバである。広告サーバ12は、ユーザに提供する広告に関する情報を管理するサーバである。広告サーバ12は、広告提供装置の一例に相当する。
【0015】
広告提供システム10は、ユーザ管理サーバ13を備えてもよい。ユーザ管理サーバ13は、ユーザに関する情報を管理するサーバである。特に、ユーザ管理サーバ13は、ユーザに対して報酬を付与するサーバである。ユーザ管理サーバ13は、報酬付与部の一例に相当する。
【0016】
広告提供システム10は、電子商取引サーバ14を備えてもよい。電子商取引サーバ14は、電子商取引サービスを提供するサーバである。電子商取引サーバ14は、電子商取引に関する情報を管理するサーバである。
【0017】
広告提供システム10は、旅行管理サーバ15を備えてもよい。旅行管理サーバ15は、旅行サービスを提供するサーバである。旅行管理サーバ15は、旅行に関する情報を管理するサーバである。
【0018】
広告提供システム10は、動画配信サーバ16を備えてもよい。動画配信サーバ16は、動画配信サービスを提供するサーバである。動画配信サーバ16は、動画の配信に関する情報を管理するサーバである。
【0019】
広告提供システム10は、電子チラシサーバ17を備えてもよい。電子チラシサーバ17は、電子チラシサービスを提供するサーバである。電子チラシサーバ17は、電子チラシに関する情報を管理するサーバである。
【0020】
広告提供システム10は、1又は複数の端末装置18を備えてもよい。具体的な一例として、広告提供システム10は、1又は複数のユーザ端末装置を備えてもよい。ユーザ端末装置は、ユーザにより利用される端末装置である。ユーザ端末装置は、ユーザによって携帯可能である携帯端末装置であってもよい。
【0021】
複数のサーバ11~17及び1又は複数の端末装置18は、ネットワーク19を介して通信可能に接続されている。複数のサーバ11~17及び1又は複数の端末装置18のうち少なくとも何れかの組み合わせは、ネットワーク19を介さずに直接的に通信可能に接続されてもよい。以降、各装置間の通信について、ネットワーク19を介することの説明を省略する。
【0022】
<端末装置18の構成>
図2に示すように、端末装置18は、1又は複数のコンピュータから構成される。端末装置18は、端末制御部20、端末記憶部21、端末通信部22、端末入力部23及び端末表示部24を備える。
【0023】
端末制御部20は、端末装置18を制御するように構成される。端末制御部20は、演算装置及び主記憶媒体を含む。演算装置は、OS(Operating System)及びプログラムを端末記憶部21から主記憶媒体にロードし、主記憶媒体から取り出した命令を実行する。演算装置は、1つ又は複数の回路(circuitry)である。回路は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphic Processing Unit)、又はNPU(Neural network Processing Unit)であってもよい。端末記憶部21は、副記憶媒体であって、プログラムを記憶していてもよい。プログラムは、広告提供システム10を利用するための専用のアプリケーションであってもよい。
【0024】
端末通信部22は、ハードウェア、ソフトウェア、又はこれらの組み合わせとして実装される。端末通信部22は、複数のサーバ11~17との間でデータを送受信する。端末入力部23は、ユーザの操作に応じて情報を入力するように構成される。端末入力部23は、端末表示部24と一体化されたタッチパネルであってもよい。端末入力部23は、操作ボタンのポインティングデバイスであってもよい。端末表示部24は、端末制御部20の出力指示に応じて情報を表示する。
【0025】
<広告サーバ12の構成>
図3に示すように、広告サーバ12は、1又は複数のコンピュータから構成される。広告サーバ12は、制御部30、記憶部31及び通信部32を備える。制御部30は、広告サーバ12を制御するように構成される。制御部30は、演算装置及び主記憶媒体を含む。制御部30は、端末制御部20と同じような構成であり、演算装置及び主記憶媒体の説明を省略する。記憶部31は、副記憶媒体であって、広告サーバ12を管理するための情報を記憶する。
【0026】
通信部32は、ハードウェア、ソフトウェア、又はこれらの組み合わせとして実装される。通信部32は、端末装置18との間でデータを送受信する。広告サーバ12は、情報を提供する提供者が入力操作を行うための操作部を備えてもよく、情報を表示する表示部を備えてもよい。
【0027】
ウェブサーバ11、ユーザ管理サーバ13、電子商取引サーバ14、旅行管理サーバ15、動画配信サーバ16及び電子チラシサーバ17は、広告サーバ12と同じように構成される。ウェブサーバ11、ユーザ管理サーバ13、電子商取引サーバ14、旅行管理サーバ15、動画配信サーバ16及び電子チラシサーバ17の構成について説明を省略する。
【0028】
広告サーバ12において、制御部30は、プログラムを実行することで処理回路を構成する。制御部30は、処理回路として、属性情報取得部30A、ユーザ行動取得部30B、評価係数取得部30C、行動評価値取得部30D、登録部30E、広告提供部30F及び報酬付与制御部30Gを備える。
【0029】
属性情報取得部30Aは、ユーザの属性情報を取得する。属性情報取得部30Aは、ユーザ管理サーバ13との通信により、ユーザの属性情報を取得してもよい。属性情報取得部30Aは、端末装置18との通信により、ユーザの属性情報を取得してもよい。属性情報取得部30Aは、記憶部31からユーザの属性情報を読み出すことにより、ユーザの属性情報を取得してもよい。
【0030】
ユーザの属性情報は、複数のサービスに対する利用登録度合いを示す情報であってもよい。具体的な一例をあげると、ユーザの属性情報は、電子商取引サービスの利用登録をしていること、電子商取引サービスと旅行サービスとの利用登録をしていることを含む。つまり、ユーザの属性情報は、複数のサービスの利用に伴うロイヤリティを示す情報である。
【0031】
ユーザの属性情報は、ユーザのセグメント情報を含んでもよい。ユーザの属性情報は、ユーザの年齢、性別及び住所を含んでもよい。ユーザの属性情報は、ユーザの行動履歴を含んでもよい。特に、ユーザの属性情報は、行動対象に対するユーザの行動を含んでもよい。
【0032】
ユーザ行動取得部30Bは、行動対象に対するユーザの行動を取得する。特に、ユーザ行動取得部30Bは、複数のサービスのそれぞれにおける行動対象に対するユーザの行動を取得する。ユーザ行動取得部30Bは、広告を起点とする行動対象に対するユーザの行動を取得する。特に、ユーザ行動取得部30Bは、ユーザの検索に応じて提供した広告を起点とする行動対象に対するユーザの行動を取得する。
【0033】
ユーザの行動は、ユーザの操作に応じる。ユーザの行動に関する情報は、インプレッション(IMP:impression)を含む。インプレッションは、広告が表示された回数を示す。ユーザの行動に関する情報は、クリック率(CTR:Click Through Rate)を含む。クリック率は、広告が表示された回数に対するクリック数の割合を示す。
【0034】
ユーザの行動に関する情報は、コンバージョン(CV:Conversion)を含む。コンバージョンは、広告を起点として目標としている行動を起した回数を示す。コンバージョンは、電子商取引サービスにおける取引の成立を含み、電子商取引における商品又は役務の購入を含む。コンバージョンは、旅行サービスにおける取引の成立を含み、旅行に関する商品又は役務の購入を含む。コンバージョンは、動画配信サービスにおける取引の成立を含み、動画配信サービス自体に対する契約の成立を含み、動画配信に対する購入を含む。コンバージョンは、電子チラシサービスにおける取引の成立を含み、電子チラシの利用を含む。
【0035】
ユーザの行動に関する情報は、滞在時間を含む。滞在時間は、広告を起点としてサイトに滞在した時間を示す。ユーザの行動に関する情報は、回遊頁数を含む。回遊頁数は、広告を起点としてサイトにおいて閲覧した頁数を示す。
【0036】
行動対象は、広告を起点としたユーザの行動の対象である。行動対象は、複数のサービスの何れかに対応付けられる。行動対象は、電子商取引における商品又は役務を含む。行動対象は、旅行に関する商品又は役務を含む。行動対象は、動画配信サービス自体を含む。行動対象は、配信される動画を含む。行動対象は、電子チラシを含む。
【0037】
評価係数取得部30Cは、ユーザの行動に対応する評価係数を取得する。評価係数取得部30Cは、複数のサービス毎にユーザの行動に対応する評価係数を取得する。評価係数は、ユーザの行動を評価するための係数である。評価係数は、複数のサービス毎に定められている。評価係数は、複数のサービス毎に異なる係数が定められている。評価係数は、ユーザの行動毎に定められている。評価係数は、ユーザの行動毎に異なる係数が定められている。
【0038】
行動評価値取得部30Dは、ユーザの行動評価値を取得する。行動評価値取得部30Dは、ユーザの行動と評価係数とに基づいて、ユーザの行動評価値を取得する。特に、行動評価値取得部30Dは、所定期間において所定回数のユーザの行動を取得した場合に、ユーザの行動と、評価係数とに基づいて、ユーザの行動評価値を取得する。行動評価値取得部30Dは、複数のサービスのそれぞれにおけるユーザの行動評価値を取得する。
【0039】
ユーザの行動評価値は、ユーザの行動を評価した結果を示す値である。特に、ユーザの行動評価値は、複数のサービス毎に割り当てられる値であり、高い値であるほどユーザが行動し易いことを示す情報である。
【0040】
登録部30Eは、ユーザ毎にユーザの行動評価値を登録する。特に、登録部30Eは、ユーザ毎に、複数のサービスのそれぞれと、ユーザの行動評価値とを対応付けて登録する。
【0041】
広告提供部30Fは、ユーザに広告を提供する。広告提供部30Fは、ユーザの行動評価値に基づいて、ユーザに広告を提供する。広告提供部30Fは、複数のサービス毎に取得したユーザの行動評価値と、複数のサービス毎に設定された基準値との比較結果に基づいて、ユーザに広告を提供する。広告提供部30Fは、ユーザの行動評価値と、ユーザの属性情報とに基づいて、ユーザに広告を提供する。
【0042】
報酬付与制御部30Gは、ユーザに対する報酬の付与に関する制御を行う。報酬付与制御部30Gは、ユーザに対して報酬を付与させる制御を行う。報酬付与制御部30Gは、ユーザ管理サーバ13との通信により、ユーザに対する報酬を付与させるようにユーザ管理サーバ13を制御する。
【0043】
報酬は、複数のサービスにおいて利用可能なポイントであってもよい。報酬価値は、ポイント数であってもよい。報酬は、管理者が同じ複数のサービス間において利用可能であってもよく、管理者が異なる複数のサービス間において利用可能であってもよい。報酬は、ユーザに対する特典であってもよい。
【0044】
<評価基準データベース31A>
図4に示すように、記憶部31は、評価基準データベース31Aを記憶する。評価基準データベース31Aは、ユーザの行動に対する評価基準を示すデータベースである。特に、評価基準データベース31Aは、詳しく後述する行動評価値を取得するための評価基準を示すデータベースである。
【0045】
評価基準データベース31Aにおいて、ユーザの行動と、評価基準とが対応付けられている。特に、評価基準データベース31Aにおいて、ユーザの行動と、複数のサービス毎の評価基準とが対応付けられている。
【0046】
ユーザの行動は、インプレッションと、クリック率と、コンバージョンと、滞在時間と、回遊頁数とを含む。評価基準は、評価対象となるユーザの行動回数と、評価対象となる期間とを含む。
【0047】
具体的な一例をあげると、評価基準としては、電子商取引サービスに対応する1日当たりのインプレッション回数として5回が記憶されていてもよい。評価基準としては、旅行サービスに対応する1日当たりのインプレッション回数として1回が記憶されていてもよい。評価基準としては、電子商取引サービスに対応する1日当たりのコンバージョン回数として1回が記憶されていてもよい。
【0048】
このように、評価基準データベース31Aにおいて、ユーザの行動が同種であっても、複数のサービス毎にユーザの行動回数が異なるように評価基準が記憶されていてもよい。評価基準データベース31Aにおいて、サービスが同種であっても、ユーザの行動種別によってユーザの行動回数が異なるように評価基準が記憶されていてもよい。
【0049】
<評価係数データベース31B>
図5に示すように、記憶部31は、評価係数データベース31Bを記憶する。評価係数データベース31Bは、ユーザの行動に対する評価係数を示すデータベースである。特に、評価係数データベース31Bは、詳しく後述する行動評価値を取得するための評価係数を示すデータベースである。
【0050】
評価係数データベース31Bにおいて、ユーザの行動と、評価係数とが対応付けられている。特に、評価基準データベース31Aにおいて、ユーザの行動と、複数のサービス毎の評価係数とが対応付けられている。つまり、評価係数は、ユーザの行動に対する係数である。
【0051】
評価係数は、評価基準を満たしたときに行動評価値を算出するための係数である。具体的な一例をあげると、電子商取引サービスに対応する評価係数は、インプレッションとして0.2が、クリック率として0.2が、コンバージョンとして0.4が、滞在時間として0.1が、回遊頁数として0.1がそれぞれ記憶されている。動画配信サービスに対応する評価係数は、インプレッションとして0.1が、クリック率として0.1が、コンバージョンとして0.1が、滞在時間として0.4が、回遊頁数として0.3がそれぞれ記憶されている。
【0052】
評価係数は、複数のサービス毎に合計が1.0となるように記憶されている。評価係数は、複数のサービス毎に異なる係数が記憶されている場合がある。つまり、評価係数は、複数のサービスのうち第1サービスと第2サービスとで異なる係数として記憶されている。
【0053】
このように、評価係数データベース31Bにおいて、評価基準を達成したユーザの行動が同種であっても、複数のサービス毎に評価係数が異なるように記憶されていてもよい。評価係数データベース31Bにおいて、サービスが同種であっても、評価基準を達成したユーザの行動種別に応じて評価係数が異なるように記憶されていてもよい。
【0054】
行動評価値は、ユーザの行動を評価するための値である。特に、行動評価値は、ユーザが行動し易いと評価するための値である。行動評価値は、複数のサービス毎に割り当てられる。行動評価値は、評価基準を達成したサービス及び行動に対応する係数が加算された値である。
【0055】
電子商取引サービスは、提供した広告に対するコンバージョンを重要視するサービスである。電子商取引サービスは、コンバージョンに次いでインプレッション及びクリック率を重要視するサービスである。
【0056】
旅行サービスは、提供した広告に対する滞在時間を重要視するサービスである。旅行サービスは、滞在時間に次いでインプレッション、クリック率及びコンバージョンを重要視するサービスである。
【0057】
動画配信サービスは、提供した広告に対するサイトの滞在時間を重要視するサービスである。動画配信サービスは、サイトの滞在時間に次いで回遊頁数を重要視するサービスである。
【0058】
電子チラシサービスは、提供した広告に対するインプレッションを重要視するサービスである。電子チラシサービスは、インプレッションに次いでクリック率及びコンバージョンを重要視するサービスである。
【0059】
具体的な一例をあげると、電子商取引サービスに対してインプレッションとクリック率とが評価基準を達成したときに、電子商取引サービスに対する行動評価値は、0.4となる。動画配信サービスに対してインプレッションとクリック率とが評価基準を達成したときに、電子商取引サービスに対する行動評価値は、0.2となる。電子商取引サービスに対してインプレッションとクリック率とコンバージョンとが評価基準を達成したときに、電子商取引サービスに対する行動評価値は、0.6となる。
【0060】
このように、評価基準を達成したユーザの行動が同種であっても、複数のサービス毎に行動評価値が異なる。サービスが同種であっても、評価基準を達成したユーザの行動に応じて行動評価値が異なる。
【0061】
<基準値データテーブル31C>
図6に示すように、記憶部31は、基準値データテーブル31Cを記憶する。基準値データテーブル31Cは、行動評価値の基準値を示すデータテーブルである。特に、基準値データテーブル31Cは、広告を提供するための基準値を示すデータテーブルである。
【0062】
基準値データテーブル31Cにおいて、複数のサービスと、基準値とが対応付けられている。基準値は、広告を提供する基準となる値である。このように、行動評価値が基準値を超えたサービスに対応する広告が提供される可能性が高まる。基準値は、サービスの提供者により設定可能である。
【0063】
<各種のデータ>
記憶部31は、ユーザに提供する広告を記憶する。広告は、ユーザの属性情報に対応するように記憶部31に記憶される。広告は、広告IDに対応するように記憶部31に記憶される。広告IDは、広告を識別可能な情報である。広告は、複数のサービスの何れかに対応するように記憶部31に記憶される。広告は、広告の依頼者から入稿される。
【0064】
特に、ユーザ管理サーバ13において、記憶部31は、ユーザ管理データベースを記憶する。ユーザ管理データベースにおいて、ユーザID、パスワード、ユーザ住所、ユーザ連絡先、ユーザの属性情報及び報酬価値が対応付けられている。
【0065】
<広告検索制御処理>
次に、
図7を参照して広告検索制御処理について説明する。広告検索制御処理は、所定周期毎に制御部30によって実行される処理である。以降の処理について、発明の理解を容易とするために、ユーザの認証が正常に行われたことを前提として説明する。
【0066】
図7に示すように、広告サーバ12では、ステップS10において、制御部30は、ウェブサーバ11を介して端末装置18との通信により広告検索要求が入力されたか否かを判定する。制御部30は、ウェブサーバ11を介さずに端末装置18との通信により広告検索要求が入力されたか否かを判定してもよい。
【0067】
広告検索要求は、広告の検索を要求するための情報である。広告検索要求は、広告に関する検索条件を含んでもよい。検索条件は、検索ワードを含んでもよい。検索条件は、サービス種別を含んでもよい。広告検索要求は、ユーザIDを含んでもよい。
【0068】
制御部30は、広告検索要求が入力されていないと判定した場合、広告検索制御処理を終了する。制御部30は、広告検索要求が入力されたと判定した場合、ステップS11に処理を移行する。
【0069】
ステップS11において、制御部30は、属性情報取得処理を実行する。属性情報取得処理において、制御部30は、ユーザIDに対応するユーザの属性情報を取得する。詳しくは、制御部30は、広告検索要求に含まれるユーザIDを取得する。制御部30は、ユーザ管理サーバ13にユーザIDを送信する。ユーザ管理サーバ13は、ユーザIDに対応する属性情報を広告サーバ12に送信する。制御部30は、ユーザ管理サーバ13からユーザIDに対応する属性情報を受信する。
【0070】
ステップS12において、制御部30は、サービス種別取得処理を実行する。サービス種別取得処理において、制御部30は、広告検索要求に含まれるサービス種別を取得する。
【0071】
ステップS13において、制御部30は、広告検索処理を実行する。広告検索処理において、制御部30は、広告検索要求に含まれる検索条件に基づいて、提供する広告を検索する。特に、制御部30は、サービス種別に基づいて、提供する広告を検索する。制御部30は、属性情報に基づいて、提供する広告を検索する。
【0072】
ステップS14において、制御部30は、検索広告取得処理を実行する。検索広告取得処理において、制御部30は、検索条件に基づいて検索した結果、提供する広告を記憶部31から読み出す。これにより、制御部30は、提供する広告を取得する。
【0073】
ステップS15において、制御部30は、検索広告提供処理を実行する。検索広告提供処理において、制御部30は、取得した広告を端末装置18に送信する。これにより、制御部30は、取得した広告をユーザに提供する。
【0074】
ステップS16において、制御部30は、行動起点登録処理を実行する。行動起点登録処理において、制御部30は、広告検索要求を行動起点として記憶部31に登録する。特に、制御部30は、広告検索要求に対応するユーザID、サービス種別、検索ワード、広告ID及び日時情報を行動起点として記憶部31に登録する。
【0075】
<ユーザ行動制御処理>
次に、
図8を参照してユーザ行動制御処理について説明する。ユーザ行動制御処理は、所定周期毎に制御部30によって実行される処理である。
【0076】
図8に示すように、広告サーバ12では、ステップS20において、制御部30は、ユーザ行動情報が入力されたか否かを判定する。制御部30は、端末装置18に広告を提供することによりユーザ行動が入力されたか否かを判定してもよい。制御部30は、ウェブサーバ11を介して端末装置18との通信によりユーザ行動情報が入力されたか否かを判定してもよい。制御部30は、ウェブサーバ11を介さずに、端末装置18との通信によりユーザ行動情報が入力されたか否かを判定してもよい。
【0077】
ユーザ行動情報は、広告検索要求を行動起点とした行動を示す情報である。ユーザ行動情報は、広告検索要求を行動起点として広告を提供したことにより取得可能であってもよい。ユーザ行動情報は、広告検索要求を行動起点としてトラッキングした結果に基づいて取得可能な情報であってもよい。ユーザ行動情報は、ユーザIDと、サービス種別と、行動対象と、行動種別と、日時情報とを含んでもよい。
【0078】
制御部30は、ユーザ行動が入力されていないと判定した場合、ユーザ行動制御処理を終了する。制御部30は、ユーザ行動が入力されたと判定した場合、ステップS21に処理を移行する。
【0079】
ステップS21において、制御部30は、ユーザ行動取得処理を実行する。ユーザ行動取得処理において、制御部30は、入力されたユーザ行動情報に基づいて、ユーザ行動と行動対象とを取得する。
【0080】
このように、制御部30は、複数のサービスのそれぞれにおける行動対象に対するユーザの行動を取得する。特に、制御部30は、複数のサービスの何れかに分類される広告を起点とする行動対象に対するユーザの行動を取得する。また、制御部30は、ユーザの検索に応じて提供した広告を起点とする行動対象に対するユーザの行動を取得する。
【0081】
ステップS22において、制御部30は、属性情報取得処理を実行する。属性情報取得処理において、制御部30は、ステップS11と同じように、ユーザIDに対応するユーザの属性情報を取得する。
【0082】
ステップS23において、制御部30は、ユーザ行動登録処理を実行する。ユーザ行動登録処理において、制御部30は、取得したユーザ行動と、ユーザの行動対象と、サービス種別と、ユーザの属性情報とを対応付けて記憶部31に記憶する。これにより、制御部30は、取得したユーザ行動と、ユーザの行動対象と、サービス種別と、ユーザの属性情報とを対応付けて記憶部31に登録する。
【0083】
ステップS24において、制御部30は、ユーザ行動を登録した結果、ユーザID、サービス種別及び行動種別に対応するユーザ行動に基づいて、ユーザ行動が評価基準を達成したか否かを判定する。詳しくは、制御部30は、評価基準データベース31Aを参照し、サービス種別及び行動種別に対応する評価基準を読み出す。制御部30は、ユーザID、サービス種別及び行動種別に対応するユーザ行動が評価基準を達成しているか否かを判定する。
【0084】
制御部30は、ユーザ行動が評価基準を達成していないと判定した場合、ユーザ行動制御処理を終了する。制御部30は、ユーザ行動が評価基準を達成したと判定した場合、ステップS25に処理を移行する。
【0085】
ステップS25において、制御部30は、評価係数取得処理を実行する。評価係数取得処理において、制御部30は、評価係数データベース31Bを参照し、評価基準を達成したサービス種別及び行動種別に対応する評価係数を取得する。
【0086】
これにより、制御部30は、複数のサービス毎にユーザの行動に対応する評価係数を取得する。特に、制御部30は、複数のサービスのうち第1サービスにおけるユーザの行動に対する評価係数を、複数のサービスのうち第2サービスにおけるユーザの行動に対する評価係数と異なる係数として取得する。
【0087】
ステップS26において、制御部30は、行動評価値取得処理を実行する。行動評価値取得処理において、制御部30は、ユーザID及びサービス種別に対応する現状の行動評価値を記憶部31から読み出す。制御部30は、ユーザID及びサービス種別に対応する行動評価値に、ユーザID及びサービス種別に対応する評価係数を加算することにより、ユーザID及びサービス種別に対応する現状の行動評価値を取得する。
【0088】
このように、制御部30は、ユーザの行動と、評価係数とに基づいて、複数のサービスのそれぞれにおけるユーザの行動評価値を取得する。特に、制御部30は、評価基準に含まれる所定期間に取得したユーザの行動と、評価係数とに基づいて、複数のサービスのそれぞれにおけるユーザの行動評価値を取得する。また、制御部30は、評価基準に含まれる所定回数のユーザの行動を取得した場合、ユーザの行動と、評価係数とに基づいて、複数のサービスのそれぞれにおけるユーザの行動評価値を取得する。この所定回数は、1回又は複数回であってもよい。
【0089】
ステップS27において、制御部30は、行動評価値登録処理を実行する。行動評価値登録処理において、制御部30は、取得した現状の行動評価値をユーザID及びサービス種別に対応する行動評価値として記憶部31に記憶する。これにより、制御部30は、ユーザID及びサービス種別に対応する行動評価値を記憶部31に登録する。制御部30は、評価基準となる所定期間毎に、ユーザID及びサービス種別に対応する行動評価値を記憶部31に登録する。このように、制御部30は、複数のサービスのそれぞれと、ユーザの行動評価値とを対応付けて登録する。
【0090】
<広告提供制御処理>
次に、
図9を参照して広告提供制御処理について説明する。広告提供制御処理は、所定周期毎に制御部30によって実行される処理である。
【0091】
図9に示すように、広告サーバ12では、ステップS30において、制御部30は、ウェブサーバ11を介して端末装置18との通信により広告要求が入力されたか否かを判定する。制御部30は、ウェブサーバ11を介さずに端末装置18との通信により広告要求が入力されたか否かを判定してもよい。
【0092】
広告要求は、広告の検索を要求するための情報ではなく、広告の提供を要求するための情報である。つまり、広告要求は、ユーザの検索に関係なくユーザに広告の提供を要求する情報である。広告要求は、ユーザIDを含んでもよい。
【0093】
制御部30は、広告要求が入力されていないと判定した場合、広告提供制御処理を終了する。制御部30は、広告要求が入力されたと判定した場合、ステップS31に処理を移行する。
【0094】
ステップS31において、制御部30は、属性情報取得処理を実行する。属性情報取得処理において、制御部30は、ステップS11と同じように、ユーザIDに対応するユーザの属性情報を取得する。
【0095】
ステップS32において、制御部30は、行動評価値取得処理を実行する。行動評価値取得処理において、制御部30は、ユーザIDに対応する行動評価値を記憶部31から読み出す。これにより、制御部30は、ユーザIDに対応する行動評価値を取得する。
【0096】
特に、制御部30は、予め定めた比較対象期間における行動評価値を取得してもよい。具体的な一例をあげると、制御部30は、行動評価値が確定する所定期間が1日である場合、1週間又は1カ月の行動評価値を取得し、平均することにより比較対象期間における行動評価値を取得してもよい。つまり、制御部30は、所定期間よりも長い比較対象期間における行動評価値を取得し、比較対象期間における行動評価値を平均することにより、比較対象となる行動評価値を取得してもよい。
【0097】
制御部30は、行動評価値が確定する所定期間が1日である場合、1日前の行動評価値を比較対象期間における行動評価値として取得してもよい。制御部30は、行動評価値が確定する所定期間が1日である場合、1週間前の行動評価値を比較対象期間における行動評価値として取得してもよい。つまり、制御部30は、所定期間よりも前の比較対象期間における行動評価値を取得してもよい。
【0098】
ステップS33において、制御部30は、基準値取得処理を実行する。基準値取得処理において、制御部30は、基準値データテーブル31Cを参照し、複数のサービス毎の基準値を読み出す。これにより、制御部30は、複数のサービス毎の基準値を取得する。
【0099】
ステップS34において、制御部30は、基準値比較処理を実行する。基準値比較処理において、制御部30は、ステップS32において取得したユーザIDに対応する行動評価値と、ステップS33において取得した複数のサービス毎の基準値とを比較する。制御部30は、比較結果に基づいて、複数のサービスのうち、行動評価値が基準値以上となるサービスを取得する。
【0100】
ステップS35において、制御部30は、広告取得処理を実行する。広告取得処理において、制御部30は、ユーザの属性情報と、ステップS34において取得した比較結果とに基づいて、広告を取得する。特に、制御部30は、行動評価値が基準値以上となるサービスに対応する広告を、行動評価値が基準値未満となるサービスに対応する広告よりも優先して取得する。
【0101】
ステップS36において、制御部30は、広告提供処理を実行する。広告提供処理において、制御部30は、取得した広告を端末装置18に送信する。これにより、制御部30は、取得した広告をユーザに提供する。
【0102】
このように、制御部30は、ユーザの行動評価値に基づいて、ユーザに広告を提供する。特に、制御部30は、ユーザの行動評価値と、複数のサービス毎に設定された基準値との比較結果に基づいて、ユーザに広告を提供する。また、制御部30は、ユーザの行動評価値と、ユーザの属性情報とに基づいて、ユーザに広告を提供する。また、制御部30は、ユーザの検索に関係なく、ユーザの行動評価値に基づいて、ユーザに広告を提供する。
【0103】
また、制御部30は、ユーザと、ユーザ行動の行動対象に対応するサービスとに基づく優先順位でユーザに広告を提供する。つまり、制御部30は、ユーザと、ユーザ行動の行動対象とに基づく優先順位でユーザに広告を提供する。
【0104】
<第1実施形態の作用>
第1実施形態の作用について説明する。
図10に示すように、端末装置18の端末表示部24に第1画面24Aが表示される場合がある。第1画面24Aは、ユーザに広告を提供するアプリケーションのホーム画面である。第1画面24Aは、アプリケーションを起動させた後に表示される画面である。
【0105】
第1画面24Aには、ユーザを示す画像が表示される。第1画面24Aには、ユーザが所持する報酬価値を示す画像が表示される。第1画面24Aには、広告を示す画像が表示される。第1画面24Aには、広告を示す複数の画像が表示される。特に、第1画面24Aには、ユーザに適した広告を示す画像が表示される。
【0106】
第1画面24Aには、画面を選択するための画像が表示される。詳しくは、第1画面24Aには、ホーム画面を選択するための画像と、検索画面を選択するための画像と、設定画面を選択するための画像とが表示されていてもよい。
【0107】
次に、端末装置18の端末表示部24に第2画面24Bが表示される場合がある。第2画面24Bは、広告を検索するための検索画面である。第2画面24Bは、アプリケーションの起動後、検索画面を選択するための画像が選択されたときに表示される画面である。
【0108】
第2画面24Bには、検索対象となるサービス種別を選択するための画像が表示される。第2画面24Bには、検索対象となる検索ワードを入力するための画像が表示される。第2画面24Bには、サービス種別の選択と、検索ワードの入力とを促す画像が表示される。
【0109】
次に、端末装置18の端末表示部24に第3画面24Cが表示される場合がある。第3画面24Cは、検索対象となるサービス種別を選択するための画面である。第3画面24Cは、アプリケーションの起動後、検索画面においてサービス種別を選択するための画像が選択されたときに表示される画面である。
【0110】
第3画面24Cには、検索対象である複数のサービスの選択肢を示す画像が表示される。これにより、複数のサービスの選択肢を示す画像のうち何れかの画像を選択することにより、検索対象となるサービスを選択することができる。
【0111】
次に、端末装置18の端末表示部24に第4画面24Dが表示される場合がある。第4画面24Dは、検索画面において検索した結果としての広告を表示する画面である。第4画面24Dには、検索結果としての広告を示す画像が表示される。第4画面24Dには、検索結果としての広告を示す複数の画像が表示される。
【0112】
具体的な一例をあげると、サービス種別が電子商取引であり、かつ、検索ワードがドッグフードである検索条件に基づいて、広告検索が行われる。この場合、電子商取引サービスにおいてドッグフードに関連する商品が広告として表示される。広告の一例としては、商品名、値段、付与される報酬及び店舗名が表示される。
【0113】
このように、電子商取引サービスに対応する広告検索がユーザにより行われることに応じて広告が表示されると、電子商取引サービスに対応するインプレッションが1回と計数される。その後、ユーザにより商品がクリックされると、電子商取引サービスに対応するクリック率が増加し、電子商取引サービスに対応する回遊頁数が1頁と計数される。そして、ユーザにより商品が購入されると、電子商取引サービスに対応するコンバージョンが1回と計数される。また、電子商取引サービスに対応する広告検索の検索結果が閲覧される時間により、電子商取引サービスに対応する滞在時間が増加する。
【0114】
そして、このように算出されたユーザ行動が評価基準を達成したときに、電子商取引サービスに対応する評価係数に基づいて、電子商取引サービスに対応する行動評価値が更新される。
【0115】
次に、アプリケーションのホーム画面が表示されるときには、更新された行動評価値に基づく広告が端末表示部24に表示される。例えば、電子商取引サービスに対応する行動評価値が基準値未満から基準委以上となった場合、電子商取引サービスに対応する広告が表示され易くなる。
【0116】
また、複数のサービスとユーザ行動とに応じて、評価基準、評価係数、基準値が異なる。これにより、複数のサービスとユーザ行動とに応じて適切な広告を提供することができる。
【0117】
<第1実施形態の効果>
第1実施形態の効果について説明する。
(1)制御部30は、複数のサービスのそれぞれにおけるユーザの行動と、複数のサービス毎にユーザの行動に対応する評価係数とに基づいて、複数のサービスのそれぞれにおけるユーザの行動評価値を取得する。制御部30は、ユーザの行動評価値に基づいて、ユーザに広告を提供する。このため、複数のサービスのそれぞれにおけるユーザの行動と、複数のサービスの特性との両方を考慮したユーザの行動評価値に基づいて、ユーザに広告を提供することができる。したがって、広告の提供に対する価値を高めることができる。
【0118】
(2)制御部30は、複数のサービスのそれぞれと、ユーザの行動評価値とを対応付けて登録する。このため、複数のサービスのそれぞれに対応するユーザの行動評価値を管理することができる。
【0119】
(3)制御部30は、複数のサービスの何れかに分類される広告を起点とする行動対象に対するユーザの行動を取得する。このため、複数のサービスの何れかに分類される広告を起点としたユーザの行動を考慮して、再度、ユーザに広告を提供することができる。これにより、実際に提供された広告を起点としたユーザの行動に基づいて、複数のサービス毎に広告を提供することができる。したがって、広告の提供に対する価値を高めることができる。
【0120】
(4)制御部30は、ユーザの行動評価値と、複数のサービス毎に設定された基準値との比較結果に基づいて、ユーザに広告を提供する。このため、複数のサービス毎に、ユーザの行動評価値自体以外に、ユーザの行動評価値との比較対象となる基準値にも基づいて、ユーザに広告を提供することができる。したがって、広告の提供に対する価値を高めることができる。
【0121】
(5)制御部30は、所定期間に取得したユーザの行動と、評価係数とに基づいて、複数のサービスのそれぞれにおけるユーザの行動評価値を取得する。このため、所定期間という時期的なユーザの行動を考慮して、ユーザに広告を提供することができる。したがって、広告の提供に対する価値を高めることができる。
【0122】
(6)制御部30は、所定回数のユーザの行動を取得した場合、ユーザの行動と評価係数とに基づいて、複数のサービスのそれぞれにおけるユーザの行動評価値を取得する。このため、ユーザの行動回数を考慮して、ユーザに広告を提供することができる。したがって、広告の提供に対する価値を高めることができる。
【0123】
(7)制御部30は、ユーザの行動評価値と、ユーザの属性情報とに基づいて、ユーザに広告を提供する。このため、ユーザの行動評価値以外に、ユーザの属性情報にも基づいて、ユーザに広告を提供することができる。したがって、広告の提供に対する価値を高めることができる。
【0124】
(8)制御部30は、複数のサービスのうち第1サービスにおけるユーザの行動に対する評価係数を、複数のサービスのうち第2サービスにおけるユーザの行動に対する評価係数と異なる係数として取得する。このため、第1サービスと第2サービスとでユーザの行動に対する評価係数を異ならせることができる。これにより、第1サービスの特性と第2サービスの特性とを考慮して、ユーザに広告を提供することができる。したがって、広告の提供に対する価値を高めることができる。
【0125】
[変更例]
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0126】
・制御部30は、ユーザ毎に、複数のサービスの何れかではなく、複数のサービスの何れかに対応する広告と、ユーザの行動評価値とを対応付けて登録してもよい。これにより、複数のサービスに対応する広告自体と、ユーザの行動評価値とを対応付けて管理することができる。
【0127】
・ユーザの属性情報は、ユーザが保持する報酬価値を含んでもよい。ユーザの属性情報は、予め定めた期間内にユーザに付与された報酬価値を含んでもよい。この場合、制御部30は、報酬価値が少ないユーザよりも、報酬価値が多いユーザを優先して広告を提供してもよい。
【0128】
・ユーザの属性情報は、予め定めた期間内にユーザが決済した金額を含んでもよい。この場合、制御部30は、決済した金額が少ないユーザよりも、決済した金額が多いユーザを優先して広告を提供してもよい。
【0129】
・ユーザの属性情報は、予め定めた期間内にユーザが決済した回数を含んでもよい。この場合、制御部30は、決済した回数が少ないユーザよりも、決済した回数が多いユーザを優先して広告を提供してもよい。
【0130】
・ユーザの属性情報は、予め定めた期間内にユーザが閲覧した回数を含んでもよい。この場合、制御部30は、閲覧した回数が少ないユーザよりも、閲覧した回数が多いユーザを優先して広告を提供してもよい。
【0131】
・ユーザの属性情報は、複数のサービスのそれぞれにおける情報を含んでもよい。この場合、制御部30は、複数のサービスのそれぞれにおける情報に基づく優先順位で、複数のサービスのそれぞれに対応する広告を提供してもよい。
【0132】
・制御部30は、一つのサービスに対応する複数の評価基準のうち何れかをユーザの行動が達成したときに評価係数を行動評価値に加算してもよい。詳しくは、制御部30は、一つのサービスに対応する複数の評価基準のうち第1評価基準をユーザの行動が達成したときに評価係数を行動評価値に加算してもよい。制御部30は、一つのサービスに対応する複数の評価基準のうち第2評価基準をユーザの行動が達成したときに評価係数を行動評価値に加算してもよい。具体的な一例をあげると、制御部30は、電子商取引サービスに対応する3回目のインプレッションで、評価係数としての0.1を行動評価値に加算する。制御部30は、電子商取引サービスに対応する5回目のインプレッションで、評価係数としての0.1を更に行動評価値に加算する。このように、行動評価値は、評価係数に1を乗算することで算出されるだけではなく、評価係数に2以上を乗算することで算出されてもよい。評価係数は、同じサービス及びユーザの行動に対応する係数として、複数の評価基準で異なる係数であってもよい。
【0133】
・評価基準に含まれるユーザの行動回数は、1回であっても複数回であってもよい。評価基準に含まれる所定期間は、任意の期間であってもよく、連続するか否かを含まなくてもよい。具体的な一例としては、所定期間は、1カ月のうち土曜日、日曜日及び祝日の期間であってもよい。
【0134】
・複数のサービスは、電子商取引サービス、旅行サービス、動画配信サービス及び電子チラシサービスのうち少なくとも何れかを含まなくてもよい。複数のサービスは、電子商取引サービス、旅行サービス、動画配信サービス及び電子チラシサービスとは別のサービスを含んでもよい。具体的な一例をあげると、複数のサービスは、決済サービスを含んでもよい。決済サービスは、決済サーバにより提供されてもよい。決済サービスは、提供した広告に対するコンバージョンを重要視するサービスである。決済サービスは、コンバージョンに次いでクリック率及び回遊頁数を重要視するサービスである。
【0135】
・制御部30は、例えば、ユーザに対する報酬として割引クーポンを付与してもよい。割引クーポンは、例えば、商品の購入、旅行の提供、サービスの提供のうち少なくとも何れかに対する割引であってもよく、加盟店において利用可能なクーポンであってもよい。また、制御部30は、例えば、ユーザに対する報酬として、商品自体、旅行の提供自体、サービスの提供自体を付与してもよい。制御部30は、ユーザの行動履歴に基づく種類の報酬をユーザに付与してもよい。
【0136】
・ウェブサーバ11、広告サーバ12、ユーザ管理サーバ13、電子商取引サーバ14、旅行管理サーバ15、動画配信サーバ16及び電子チラシサーバ17の組み合わせは、管理者が異なってもよいし、管理者が同じであってもよい。具体的な一例としては、ウェブサーバ11が第1管理者により管理されており、広告サーバ12が第2管理者により管理されており、ユーザ管理サーバ13が第3管理者により管理されてもよい。電子商取引サーバ14と旅行管理サーバ15とが第1管理者により管理されており、動画配信サーバ16が第2管理者により管理されており、電子チラシサーバ17が第3管理者により管理されてもよい。
【0137】
・ウェブサーバ11、広告サーバ12、ユーザ管理サーバ13、電子商取引サーバ14、旅行管理サーバ15、動画配信サーバ16及び電子チラシサーバ17の組み合わせのうち、一方のサーバの機能が、他方のサーバの機能として搭載されてもよい。具体的な一例をあげると、広告サーバ12の一部又は全部の機能がウェブサーバ11に搭載されてもよい。ウェブサーバ11の一部又は全部の機能が広告サーバ12に搭載されてもよい。広告サーバ12の一部又は全部の機能がユーザ管理サーバ13に搭載されてもよい。ユーザ管理サーバ13の一部又は全部の機能が広告サーバ12に搭載されてもよい。
【0138】
・本明細書において使用される「少なくとも何れか」という表現は、所望の選択肢の1つ以上を意味する。一例として、本明細書において使用される「少なくとも何れか」という表現は、選択肢の数が2つであれば1つの選択肢のみ又は2つの選択肢の双方を意味する。他の例として、本明細書において使用される「少なくとも何れか」という表現は、選択肢の数が3つ以上であれば1つの選択肢のみ又は2つ以上の任意の選択肢の組み合わせを意味する。
【0139】
[付記]
以下に、上述した実施形態及び変更例から把握される技術的思想を記載する。
(A)広告提供装置は、複数のサービスのそれぞれにおける行動対象に対するユーザの行動を取得するユーザ行動取得部と、前記複数のサービス毎にユーザの行動に対応する評価係数を取得する評価係数取得部と、前記ユーザ行動取得部が取得したユーザの行動と、前記評価係数取得部が取得した評価係数とに基づいて、前記複数のサービスのそれぞれにおけるユーザの行動評価値を取得する行動評価値取得部と、前記行動評価値取得部が取得したユーザの行動評価値に基づいて、ユーザに広告を提供する広告提供部と、を備える。
【0140】
(B)(A)に記載の広告提供装置は、前記複数のサービスのそれぞれと、前記行動評価値取得部が取得したユーザの行動評価値とを対応付けて登録する登録部を備える。
(C)(A)又は(B)に記載の広告提供装置において、前記ユーザ行動取得部は、前記広告提供部が提供する広告であり、かつ、前記複数のサービスの何れかに分類される広告を起点とする行動対象に対するユーザの行動を取得する。
【0141】
(D)(B)に記載の広告提供装置において、前記ユーザ行動取得部は、前記広告提供部が提供する広告であり、かつ、前記複数のサービスの何れかに分類される広告を起点とする行動対象に対するユーザの行動を取得し、前記登録部は、前記複数のサービスの何れかに対応する広告と、前記行動評価値取得部が取得したユーザの行動評価値とを対応付けて登録する。
【0142】
(E)(A)~(D)のうち何れか一つに記載の広告提供装置において、前記広告提供部は、前記行動評価値取得部が取得したユーザの行動評価値と、前記複数のサービス毎に設定された基準値との比較結果に基づいて、ユーザに広告を提供する。
【0143】
(F)(A)~(E)のうち何れか一つに記載の広告提供装置において、前記行動評価値取得部は、前記ユーザ行動取得部が所定期間に取得したユーザの行動と、前記評価係数取得部が取得した評価係数とに基づいて、前記複数のサービスのそれぞれにおけるユーザの行動評価値を取得する。
【0144】
(G)(A)~(F)のうち何れか一つに記載の広告提供装置において、前記行動評価値取得部は、前記ユーザ行動取得部が所定回数のユーザの行動を取得した場合、前記ユーザ行動取得部が取得したユーザの行動と、前記評価係数取得部が取得した評価係数とに基づいて、前記複数のサービスのそれぞれにおけるユーザの行動評価値を取得する。
【0145】
(H)(A)~(G)のうち何れか一つに記載の広告提供装置は、ユーザの属性情報を取得する属性情報取得部を備え、前記広告提供部は、前記行動評価値取得部が取得したユーザの行動評価値と、前記属性情報取得部が取得したユーザの属性情報とに基づいて、ユーザに広告を提供する。
【0146】
(I)(A)~(H)のうち何れか一つに記載の広告提供装置において、前記評価係数取得部は、前記複数のサービスのうち第1サービスにおけるユーザの行動に対する評価係数を、前記複数のサービスのうち第2サービスにおけるユーザの行動に対する評価係数と異なる係数として取得する。
【0147】
(J)広告提供システムは、複数のサービスのそれぞれにおける行動対象に対するユーザの行動を取得するユーザ行動取得部と、前記複数のサービス毎にユーザの行動に対応する評価係数を取得する評価係数取得部と、前記ユーザ行動取得部が取得したユーザの行動と、前記評価係数取得部が取得した評価係数とに基づいて、前記複数のサービスのそれぞれにおけるユーザの行動評価値を取得する行動評価値取得部と、前記行動評価値取得部が取得したユーザの行動評価値に基づいて、ユーザに広告を提供する広告提供部と、を備える。
【0148】
(K)広告提供方法は、1又は複数のコンピュータが、複数のサービスのそれぞれにおける行動対象に対するユーザの行動を取得することと、前記複数のサービス毎にユーザの行動に対応する評価係数を取得することと、ユーザの行動と評価係数とに基づいて、前記複数のサービスのそれぞれにおけるユーザの行動評価値を取得することと、ユーザの行動評価値に基づいて、ユーザに広告を提供することと、を実行する。
【0149】
(L)プログラムは、1又は複数のコンピュータに、複数のサービスのそれぞれにおける行動対象に対するユーザの行動を取得することと、前記複数のサービス毎にユーザの行動に対応する評価係数を取得することと、ユーザの行動と評価係数とに基づいて、前記複数のサービスのそれぞれにおけるユーザの行動評価値を取得することと、ユーザの行動評価値に基づいて、ユーザに広告を提供することと、を実行させる。
【符号の説明】
【0150】
10…広告提供システム、11…ウェブサーバ、12…広告サーバ、13…ユーザ管理サーバ、14…電子商取引サーバ、15…旅行管理サーバ、16…動画配信サーバ、17…電子チラシサーバ、18…端末装置、20…端末制御部、30…制御部、30A…属性情報取得部、30B…ユーザ行動取得部、30C…評価係数取得部、30D…行動評価値取得部、30E…登録部、30F…広告提供部、30G…報酬付与制御部、31…記憶部、31A…評価基準データベース、31B…評価係数データベース、31C…基準値データテーブル。
【要約】
【課題】広告の提供に対する価値を高めることができる広告提供装置、広告提供システム、広告提供方法及びプログラム。
【解決手段】広告提供装置は、複数のサービスのそれぞれにおける行動対象に対するユーザの行動を取得するユーザ行動取得部と、複数のサービス毎にユーザの行動に対応する評価係数を取得する評価係数取得部と、ユーザ行動取得部が取得したユーザの行動と、評価係数取得部が取得した評価係数とに基づいて、複数のサービスのそれぞれにおけるユーザの行動評価値を取得する行動評価値取得部と、行動評価値取得部が取得したユーザの行動評価値に基づいて、ユーザに広告を提供する広告提供部と、を備える。
【選択図】
図8