(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-29
(45)【発行日】2024-12-09
(54)【発明の名称】特典サーバ、特典付与システム、特典付与方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0207 20230101AFI20241202BHJP
【FI】
G06Q30/0207
(21)【出願番号】P 2023183138
(22)【出願日】2023-10-25
【審査請求日】2023-10-25
(73)【特許権者】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天グループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】土家 恒生
【審査官】小原 正信
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-203260(JP,A)
【文献】特開2002-024999(JP,A)
【文献】国際公開第2020/166169(WO,A1)
【文献】特開2021-105855(JP,A)
【文献】特開2014-203216(JP,A)
【文献】特開2005-284787(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0324863(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2022-077561(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のチェックイン場所でチェックインを行ったチェックインユーザに関するチェックインユーザ情報と、前記チェックインが行われたチェックイン時点に関するチェックイン時点情報と、を含むチェックイン情報を
チェックインサーバから受信するチェックイン情報取得部と、
前記チェックイン場所で決済を行った決済ユーザに関する決済ユーザ情報と、前記決済が行われた決済時点に関する決済時点情報と、を含む決済情報を
決済サーバから受信する決済情報取得部と、
ユーザの前記チェックインユーザ情報と、該ユーザの前記決済ユーザ情報と、を関連付けて記憶するデータ記憶部と、
前記データ記憶部を参照して、前記チェックイン情報と、前記決済情報と、に基づいて、所定の期間内に前記チェックイン場所で前記チェックイン及び前記決済の両方を行った付与対象ユーザ
を特定し、該付与対象ユーザに対し、特典を付与する特典付与部と、
を含む
特典サーバ。
【請求項2】
前記
特典サーバは、前記チェックイン場所で、前記特典とは異なる他の特典が付与される他特典ユーザを識別可能な他特典ユーザ情報を取得する他特典ユーザ情報取得部を更に含み、
前記特典付与部は、前記他特典ユーザ情報に更に基づいて、前記他の特典が付与されない前記付与対象ユーザに対し、前記特典を付与する、
請求項1に記載の
特典サーバ。
【請求項3】
前記
特典サーバは、前記決済の決済額のうち、前記特典の対象となる特典対象額を計算する特典対象額計算部を更に含み、
前記特典付与部は、前記付与対象ユーザに対し、前記特典対象額に応じた前記特典を付与する、
請求項1又は2に記載の
特典サーバ。
【請求項4】
前記特典付与部は、前記チェックインユーザ情報と、前記決済ユーザ情報と、が関連付けられたデータベースを参照し、前記付与対象ユーザを特定する、
請求項1又は2に記載の
特典サーバ。
【請求項5】
前記所定の期間は、日であり、
前記特典付与部は、同じ日に前記チェックイン場所で前記チェックイン及び前記決済の両方を行った前記付与対象ユーザに対し、前記特典を付与する、
請求項1又は2に記載の
特典サーバ。
【請求項6】
前記特典付与部は、前記チェックイン場所に応じた長さの前記所定の期間内に前記チェックイン場所で前記チェックイン及び前記決済の両方を行った前記付与対象ユーザに対し、前記特典を付与する、
請求項1又は2に記載の
特典サーバ。
【請求項7】
前記特典付与部は、前記チェックイン時点情報が示す前記チェックイン時点と、前記決済時点情報が示す前記決済時点と、の差に基づいて、前記付与対象ユーザに対し、更なる特典を付与する、
請求項1又は2に記載の
特典サーバ。
【請求項8】
前記
特典サーバは、前記チェックインユーザ情報及び前記決済ユーザ情報の少なくとも一方に関連付けられた、前記特典に関する特典サービスを利用する特典ユーザに関する特典ユーザ情報を取得する特典ユーザ情報取得部を更に含み、
前記特典付与部は、前記付与対象ユーザの前記特典ユーザ情報に基づいて、前記特典を付与する、
請求項1又は2に記載の
特典サーバ。
【請求項9】
前記特典付与部は、前記所定の期間内に前記チェックイン場所で前記チェックインを行った後に前記決済を行った前記付与対象ユーザに対し、前記特典を付与し、かつ、前記所定の期間内に前記チェックイン場所で前記決済を行った後に前記チェックインを行った前記付与対象ユーザに対し、前記特典を付与する、
請求項1又は2に記載の
特典サーバ。
【請求項10】
前記チェックイン場所では、複数のチェックイン可能期間の各々で前記チェックインが可能であり、
前記特典付与部は、前記複数のチェックイン可能期間を含む前記所定の期間内に前記チェックイン場所で前記チェックイン及び前記決済の両方を行った前記付与対象ユーザに対し、前記特典を付与する、
請求項1又は2に記載の
特典サーバ。
【請求項11】
前記チェックイン場所は、前記特典に関する特典サービスと連携する複数の決済サービスの各々に対応しており、
前記特典付与部は、前記複数の決済サービスの何れが前記決済で利用されたとしても、前記付与対象ユーザに対し、前記特典を付与する、
請求項1又は2に記載の
特典サーバ。
【請求項12】
ユーザが所定のチェックイン場所にチェックインした場合に、前記ユーザのユーザ端末に対し、
前記ユーザを識別可能な、前記チェックイン場所における決済によって前記ユーザに特典を付与するための特典ユーザ情報を送信する
特典サーバと、
前記チェックイン場所における決済場所に設置され、前記ユーザ端末から近距離無線通信で前記特典ユーザ情報を受信する決済端末と、を含み、
前記特典サーバは、
前記特典サーバから前記ユーザ端末に送信され、前記ユーザ端末から前記近距離無線通信により前記決済端末が受信した前記特典ユーザ情報を取得する特典ユーザ情報取得部と、
前記決済端末により前記決済が実行された場合に、
前記特典ユーザ情報取得部が取得した前記特典ユーザ情報に基づいて、前記ユーザに対し、特典を付与する特典付与部と、
を含む特典付与システム。
【請求項13】
特典サーバが、所定のチェックイン場所でチェックインを行ったチェックインユーザに関するチェックインユーザ情報と、前記チェックインが行われたチェックイン時点に関するチェックイン時点情報と、を含むチェックイン情報を
チェックインサーバから受信するチェックイン情報取得ステップと、
前記特典サーバが、前記チェックイン場所で決済を行った決済ユーザに関する決済ユーザ情報と、前記決済が行われた決済時点に関する決済時点情報と、を含む決済情報を
決済サーバから受信する決済情報取得ステップと、
前記特典サーバが、ユーザの前記チェックインユーザ情報と、該ユーザの前記決済ユーザ情報と、を関連付けて記憶するデータ記憶ステップと、
前記特典サーバが、前記データ記憶ステップで関連付けて記憶する、前記ユーザの前記チェックインユーザ情報と、該ユーザの前記決済ユーザ情報を参照して、前記チェックイン情報と、前記決済情報と、に基づいて、所定の期間内に前記チェックイン場所で前記チェックイン及び前記決済の両方を行った付与対象ユーザ
を特定し、該付与対象ユーザに対し、特典を付与する特典付与ステップと、
を含む特典付与方法。
【請求項14】
所定のチェックイン場所でチェックインを行ったチェックインユーザに関するチェックインユーザ情報と、前記チェックインが行われたチェックイン時点に関するチェックイン時点情報と、を含むチェックイン情報を
チェックインサーバから受信するチェックイン情報取得部、
前記チェックイン場所で決済を行った決済ユーザに関する決済ユーザ情報と、前記決済が行われた決済時点に関する決済時点情報と、を含む決済情報を
決済サーバから受信する決済情報取得部、
ユーザの前記チェックインユーザ情報と、該ユーザの前記決済ユーザ情報と、を関連付けて記憶するデータ記憶部、
前記データ記憶部を参照して、前記チェックイン情報と、前記決済情報と、に基づいて、所定の期間内に前記チェックイン場所で前記チェックイン及び前記決済の両方を行った付与対象ユーザ
を特定し、該付与対象ユーザに対し、特典を付与する特典付与部、
としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、特典付与システム、特典付与方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、店舗等の場所にチェックインしたユーザに対し、特典を付与する技術が知られている。例えば、特許文献1には、金銭登録機のビーコン発信機が商品登録時に発信するビーコン情報を受信した携帯端末から、ビーコン情報に含まれる所定の情報及びユーザ情報と、ビーコン情報の受信日時と、を取得し、金銭登録機から商品登録時に発信されたビーコン情報に含まれる所定の情報及び商品登録に基づく商品購入情報と、当該商品登録が行われた日時と、を取得し、これらの情報に基づいて、商品購入情報に対応するユーザを特定してポイントを付与するポイント付与システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のポイント付与システムは、ビーコン情報の受信日時と、商品登録が行われた日時と、に基づいて、商品購入情報に対応するユーザを特定するので、周囲にいる他人が、商品購入情報に対応するユーザとして誤検出される可能性があった。悪意のある第三者が、ビーコン情報を受信可能な携帯端末を利用して、商品購入情報に対応するユーザになりすます可能性もある。このため、ユーザの手間をかけさせることなく、特典を付与するユーザを正確に特定することが求められている。
【0005】
本開示の目的の1つは、ユーザの手間をかけさせることなく、特典を付与するユーザを正確に特定することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係るポイント付与システムは、所定のチェックイン場所でチェックインを行ったチェックインユーザに関するチェックインユーザ情報と、前記チェックインが行われたチェックイン時点に関するチェックイン時点情報と、を含むチェックイン情報を取得するチェックイン情報取得部と、前記チェックイン場所で決済を行った決済ユーザに関する決済ユーザ情報と、前記決済が行われた決済時点に関する決済時点情報と、を含む決済情報を取得する決済情報取得部と、前記チェックイン情報と、前記決済情報と、に基づいて、所定の期間内に前記チェックイン場所で前記チェックイン及び前記決済の両方を行った付与対象ユーザに対し、特典を付与する特典付与部と、を含む。
【発明の効果】
【0007】
本開示は、例えば、ユーザの手間をかけさせることなく、特典を付与するユーザを正確に特定できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】特典付与システムのハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】ユーザ端末に表示される画面の一例を示す図である。
【
図4】特典付与システムで実現される機能の一例を示す図である。
【
図5】チェックインデータベースの一例を示す図である。
【
図8】特典付与システムで実行される処理の一例を示す図である。
【
図9】変形例で実現される機能の一例を示す図である。
【
図10】変形例7の特典付与システムで実現される機能の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[1.特典付与システムのハードウェア構成]
本開示に係る特典付与システム、特典付与方法、及びプログラムの実施形態の一例を説明する。
【0010】
図1は、特典付与システムのハードウェア構成の一例を示す図である。例えば、特典付与システム1は、チェックインサーバ10、決済サーバ20、特典サーバ30、チェックイン端末40、決済端末50、及びユーザ端末60を含む。チェックインサーバ10、決済サーバ20、特典サーバ30、チェックイン端末40、決済端末50、及びユーザ端末60の各々は、インターネット又はLAN等のネットワークNに接続される。
【0011】
チェックインサーバ10は、チェックインサービスのサーバコンピュータである。チェックインサービスは、所定の場所に対するユーザのチェックインを受け付けるサービスである。以降、チェックインの対象となる場所を、チェックイン場所という。チェックイン場所は、チェックインサービスに加盟する加盟者が管理する場所である。例えば、加盟者は、自身が管理するチェックイン場所の集客効果を高めるために、チェックインサービスに加盟する。ユーザがチェックイン場所にチェックインすると、ユーザは、当該チェックイン場所に応じた特典を獲得できる。
【0012】
本実施形態では、ユーザは、チェックイン場所で、チェックインだけではなく、決済が可能である。例えば、ユーザは、チェックイン場所で販売される商品を購入したり、チェックイン場所で提供されるサービスを利用したりする場合に、決済を行う。チェックイン場所は、チェックイン及び決済が可能な任意の場所であってよい。例えば、チェックイン場所は、店舗、宿泊施設、ショッピングモール、イベント会場、公共施設、観光施設、又はその他の施設である。チェックイン場所は、屋内だけではなく、屋外であってもよい。
【0013】
例えば、チェックインサーバ10は、制御部11、記憶部12、及び通信部13を含む。制御部11は、少なくとも1つのプロセッサを含む。記憶部12は、RAM等の揮発性メモリと、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリと、の少なくとも一方を含む。通信部13は、有線通信用の通信インタフェースと、無線通信用の通信インタフェースと、の少なくとも一方を含む。
【0014】
決済サーバ20は、決済サービスのサーバコンピュータである。決済サービスは、電子決済(キャッシュレス決済)に関するサービスである。本実施形態では、チェックインサービスの加盟者は、決済サービスにも加盟している。ユーザが決済サービスで利用可能な決済手段は、任意の手段であってよい。例えば、ユーザは、決済サービスで、クレジットカード、電子マネー、ポイント、銀行口座、銀行口座以外の他の口座、暗号資産、又はその他の決済手段を利用可能であってもよい。例えば、決済サーバ20は、制御部21、記憶部22、及び通信部23を含む。制御部21、記憶部22、及び通信部23のハードウェア構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様であってよい。
【0015】
特典サーバ30は、特典サービスのサーバコンピュータである。特典サービスは、ユーザに付与された特典を管理するサービスである。特典は、ユーザに対する利益である。特典は、任意の特典であってよい。例えば、特典は、ポイント、電子マネー、クーポン、くじ、商品の無料引換券、サービスの無料利用券、又はその他の特典であってもよい。本実施形態では、チェックインサービスの加盟者は、特典サービスにも加盟している。例えば、特典サーバ30は、制御部31、記憶部32、及び通信部33を含む。制御部31、記憶部32、及び通信部33のハードウェア構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様であってよい。
【0016】
チェックイン端末40は、チェックイン場所にあるコンピュータである。例えば、チェックイン端末40は、パーソナルコンピュータ、タブレット、又はスマートフォンである。チェックイン端末40は、制御部41、記憶部42、通信部43、操作部44、表示部45、及び超音波発生部46を含む。制御部41、記憶部42、及び通信部43のハードウェア構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様であってよい。例えば、操作部44は、タッチパネル又はボタン等の入力デバイスである。表示部45は、液晶又は有機EL等のディスプレイである。超音波発生部46は、超音波を発生可能なスピーカーである。
【0017】
本実施形態では、超音波発生部46により発生される超音波がチェックインで利用される場合を例に挙げる。チェックインの仕組みは、公知の仕組みであってよい。例えば、チェックイン端末40ではなく、特に計算機能を有さずに発信機能だけを有するビーコンが利用されるチェックインが行われてもよい。また、チェックインの仕組みは、超音波が利用される方法に限られない。チェックインで超音波以外の他の方法が利用される場合には、チェックイン端末40は、他の方法に応じたハードウェアを含めばよい。例えば、チェックインでカメラが利用される場合には、チェックイン端末40は、カメラを含む。チェックインで近距離無線通信が利用される場合には、通信部43は、近距離無線通信が可能である。特にチェックイン端末40が利用されずに、ユーザ端末60だけがチェックインで利用されてもよい。例えば、ユーザ端末60がGPS等を利用して取得した位置情報に基づいて、チェックインが行われてもよい。
【0018】
決済端末50は、チェックイン場所にあるコンピュータである。例えば、決済端末50は、POS端末、ハンディターミナル、タブレット、スマートフォン、又はパーソナルコンピュータである。決済端末50は、制御部51、記憶部52、通信部53、操作部54、表示部55、及び撮影部56を含む。制御部51、記憶部52、通信部53、操作部54、及び表示部55のハードウェア構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、通信部13、操作部44、及び表示部45と同様であってよい。
【0019】
例えば、撮影部56は、少なくとも1つのカメラを含む。決済端末50は、決済で利用される他のハードウェアを含んでもよい。例えば、決済端末50は、バーコード及び二次元コードの少なくとも一方を読み取るコードリーダ、ユーザ端末60のICチップの読み取り及び書き込みの少なくとも一方が可能な装置、クレジットカード又はポイントカード等の物理的なカードの読み取り及び書き込みの少なくとも一方が可能な装置、又はその他の装置を含んでもよい。通信部54が有する近距離無線通信機能が決済で利用されてもよい。
【0020】
ユーザ端末60は、ユーザのコンピュータである。例えば、ユーザ端末60は、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ、又はウェアラブル端末である。例えば、ユーザ端末60は、制御部61、記憶部62、通信部63、操作部64、表示部65、撮影部66、及び超音波検出部67を含む。制御部61、記憶部62、通信部63、操作部64、表示部65、及び撮影部66のハードウェア構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、通信部13、操作部44、表示部45、及び撮影部56と同様であってよい。
【0021】
例えば、超音波検出部67は、超音波を検出可能なマイクである。ユーザ端末60は、チェックイン及び決済の少なくとも一方で利用される他のハードウェアを含んでもよい。例えば、ユーザ端末60は、チェックイン及び決済の少なくとも一方で利用されるICチップを含んでもよい。通信部63が有する近距離無線通信機能が、チェックイン及び決済の少なくとも一方で利用されてもよい。
【0022】
なお、記憶部12,22,32,42,52,62に記憶されるプログラムは、ネットワークNを介して、チェックインサーバ10、決済サーバ20、特典サーバ30、チェックイン端末40、決済端末50、及びユーザ端末60の各々に供給されてもよい。また、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体を読み取る読取部(例えば、メモリカートスロット)と、外部機器とデータの入出力をするための入出力部(例えば、USBポート)と、の少なくとも一方が、チェックインサーバ10、決済サーバ20、特典サーバ30、チェックイン端末40、決済端末50、及びユーザ端末60の各々に含まれてもよい。例えば、情報記憶媒体に記憶されたプログラムが、読取部及び入出力部の少なくとも一方を介して、チェックインサーバ10、決済サーバ20、特典サーバ30、チェックイン端末40、決済端末50、及びユーザ端末60の各々に供給されてもよい。
【0023】
また、特典付与システム1は、少なくとも1つのコンピュータを含めばよい。特典付与システム1に含まれるコンピュータは、
図1の例に限られない。例えば、特典付与システム1は、チェックインサーバ10だけを含んでもよい。この場合、決済サーバ20、特典サーバ30、チェックイン端末40、決済端末50、及びユーザ端末60は、特典付与システム1の外部に存在する。特典付与システム1は、チェックインサーバ10、決済サーバ20、及び特典サーバ30だけを含んでもよい。この場合、チェックイン端末40、決済端末50、及びユーザ端末60は、特典付与システム1の外部に存在する。特典付与システム1は、
図1に示さない他のコンピュータを含んでもよい。
【0024】
[2.特典付与システムの概要]
本実施形態では、ユーザは、ユーザ端末60にインストールされた専用のアプリケーションから、チェックインサービス、決済サービス、及び特典サービスの各々を利用する。例えば、ユーザ端末60には、ユーザがチェックインサービスを利用するためのアプリケーションであるチェックインアプリと、ユーザが決済サービスを利用するためのアプリケーションである決済アプリと、がインストールされている。ユーザは、チェックインアプリ及び決済アプリの各々から、特典サービスも利用できる。ユーザは、専用のアプリケーションではなく、ブラウザからこれらのサービスを利用してもよい。
【0025】
図2は、チェックイン場所の一例を示す図である。
図2の上側の例では、ユーザは、チェックインアプリでチェックイン場所にチェックインした後に、決済アプリでチェックイン場所における決済を行う。例えば、ユーザがユーザ端末60でチェックインアプリを選択すると、チェックインアプリが起動する。ユーザは、チェックインアプリに対し、チェックインのための操作を行う。
【0026】
図3は、ユーザ端末60に表示される画面の一例を示す図である。例えば、チェックインアプリが起動すると、ユーザ端末60は、付近のチェックイン場所の一覧を示す一覧画面SC1を表示部65に表示させる。ユーザが、一覧画面SC1から任意のチェックイン場所を選択すると、超音波検出部67が起動する。超音波検出部67が、チェックイン端末40の超音波発生部46が発生させた超音波を検出すると、チェックインが完了する。超音波を利用したチェックインの流れは、公知の流れであってよい。
【0027】
例えば、ユーザがチェックイン場所にチェックインすると、
図3の右上のように、ユーザ端末60は、チェックインが完了したことを示すチェックイン完了画面SC2を表示部65に表示させる。ユーザは、チェックイン場所にチェックインすると、特典を獲得する。なお、チェックインサービスでは、特典が付与されなくてもよい。
図3の例では、ユーザは、チェックインの特典として、くじを引くことができる。チェックインの後に、ユーザは、チェックイン場所で商品を購入するために、又は、チェックイン場所でサービスを利用するために、決済を行う。
【0028】
例えば、ユーザがユーザ端末60で決済アプリを選択すると、決済アプリが起動する。決済アプリが起動すると、
図3の左下のように、ユーザ端末60は、決済に必要なコードC30を含むコード画面SC3を表示部65に表示させる。コードC30は、決済サービスにおいて一時的にユーザを識別可能な情報に基づいて生成される。コードC30を利用した決済の流れは、公知の流れであってよい。
【0029】
例えば、ユーザがボタンB31を選択すると、
図3の右下のように、ユーザ端末60は、特典サービスのポイントカードとしてのコードC40を含むコード画面SC4を表示部65に表示させる。例えば、ポイントカードは、ユーザが決済額に応じたポイントを獲得するためのカードである。コードC40は、特典サービスにおいて一時的にユーザを識別可能な情報に基づいて生成される。コードC40を利用した特典付与の流れは、公知の流れであってよい。ユーザがボタンB41を選択すると、
図3の左下のコード画面SC3に戻る。
【0030】
本実施形態では、決済のためのコードC30は、ポイントカードとして利用されないものとする。例えば、チェックインサービスを利用しないユーザは、チェックイン場所でポイントカードを利用するために、ボタンB31を選択してコードC40を表示部65に表示させる必要がある。ユーザは、コードC40を決済端末50に読み取らせた後に、再びコード画面SC3に戻り、コードC30を決済端末50に読み取らせる。この場合、ユーザの操作と、チェックイン場所における店員の操作と、が煩雑になる。
【0031】
そこで、本実施形態の特典付与システム1は、ユーザのチェックインによって、どのポイントカードを有するユーザが店内にいるのかを特定するようにしている。これにより、特典付与システム1は、ユーザがポイントカードとしてのコードC40を提示しなくても、チェックインによって、どのポイントカードのユーザなのかを特定できるようになっている。決済が完了すると、コードC40が決済端末50で読み取られなくても、ユーザは、決済額に応じたポイントを獲得できる。
【0032】
なお、ユーザは、決済の後にチェックインを行ってもよい。例えば、
図2の下側のように、ユーザは、決済アプリでチェックイン場所における決済を行った後に、チェックインアプリでチェックイン場所にチェックインしてもよい。ユーザが、コード画面SC3で決済を行った後に、一覧画面SC1からチェックインを行った場合も、ユーザは、コードC40を提示せずに、決済額に応じたポイントを獲得できる。ただし、本実施形態では、ユーザは、チェックイン又は決済の何れを先に行ってもよいが、チェックイン及び決済の両方を同じ日に行う必要があるものとする。以降、本実施形態の詳細を説明する。
【0033】
[3.特典付与システムで実現される機能]
図4は、特典付与システム1で実現される機能の一例を示す図である。以降、チェックインサービスにおけるユーザを、チェックインユーザという。決済サービスにおけるユーザを、決済ユーザという。特典サービスにおけるユーザを、特典ユーザという。決済額に応じたポイントの付与対象となるユーザを、付与対象ユーザという。チェックインユーザ、決済ユーザ、特典ユーザ、及び付与対象ユーザを区別しない時は、単にユーザという。
【0034】
[3-1.チェックインサーバで実現される機能]
例えば、チェックインサーバ10は、データ記憶部100及びチェックイン実行部101を含む。データ記憶部100は、記憶部12により実現される。チェックイン実行部101は、制御部11により実現される。
【0035】
[データ記憶部]
データ記憶部100は、チェックインサービスの提供に必要なデータを記憶する。例えば、データ記憶部100は、チェックインデータベースDB1を記憶する。
【0036】
図5は、チェックインデータベースDB1の一例を示す図である。後述のチェックインデータベースDB3も、
図5と同様のデータ構造であってよい。チェックインデータベースDB1は、チェックインユーザが行ったチェックインに関するチェックイン情報が格納されたデータベースである。チェックイン情報は、チェックインの実行結果を示す情報ということもできる。チェックイン情報は、公知のチェックインサービスで採用されている公知の情報であってよい。チェックインデータベースDB1には、任意の情報が格納されてよい。チェックインデータベースDB1に格納される情報は、
図5の例に限られない。例えば、チェックインデータベースDB1には、ユーザがチェックインサービスに登録した個人情報が格納されてもよい。
【0037】
例えば、チェックイン情報は、チェックインユーザ情報と、チェックイン時点情報と、を含む。本実施形態では、チェックイン情報は、更にチェックイン場所情報を含む場合を例に挙げる。チェックイン情報は、チェックイン場所情報を含まなくてもよい。
【0038】
チェックインユーザ情報は、チェックインユーザに関する情報である。チェックインユーザ情報は、チェックインユーザを識別可能な情報である。例えば、チェックインユーザ情報は、文字、数字、その他の記号、又はこれらの組み合わせである。例えば、チェックインユーザ情報は、チェックインサービスにおけるユーザのログインアカウント、チェックインサーバ10がユーザに発行した一時的なID、ユーザのメールアドレス、ユーザの電話番号、又はその他の情報であってもよい。
【0039】
チェックイン時点情報は、チェックインが行われたチェックイン時点に関する情報である。チェックイン時点情報は、チェックイン時点を識別可能な情報である。チェックイン時点情報は、チェックイン時点をピンポイントで示す情報、又は、チェックイン時点を含む期間を示す情報である。本実施形態では、チェックイン時点情報が、チェックインが行われた日時(日と時刻の組み合わせ)を示す場合を例に挙げる。チェックイン時点情報は、チェックイン時点を直接的又は間接的に示す情報であればよい。チェックイン時点情報は、日時に限られない。例えば、チェックイン時点情報は、チェックインが行われた日だけ、チェックインが行われた曜日だけ、チェックインが行われた時刻だけ、又はチェックインが行われた時間帯だけを示してもよい。
【0040】
チェックイン場所情報は、チェックインが行われたチェックイン場所に関する情報である。チェックイン場所情報は、チェックイン場所を識別可能な情報である。本実施形態では、チェックイン場所を識別可能なIDがチェックイン場所情報に相当する場合を例に挙げる。チェックイン場所情報は、チェックイン場所に関する何らかの情報であればよい。例えば、チェックイン場所情報は、チェックインが行われた場所の名前、住所、緯度経度、電話番号、メールアドレス、又はその他の情報であってもよい。
【0041】
なお、データ記憶部100に記憶されるデータは、上記の例に限られない。データ記憶部100は、チェックインサービスに必要なデータを記憶すればよい。例えば、データ記憶部100は、チェックインによってユーザが獲得可能な特典を示すデータベースを記憶してもよい。データ記憶部100は、チェックイン場所と、当該チェックイン場所におけるチェックイン端末40から発生される超音波のパターンと、の関係を示すデータベースを記憶してもよい。チェックイン実行部は、当該関係と、ユーザ端末60が検出した超音波のパターンと、に基づいて、チェックインユーザがどのチェックイン場所にチェックインしたかを特定してもよい。
【0042】
[チェックイン実行部]
チェックイン実行部101は、チェックインユーザがチェックイン場所にチェックインするための処理を実行する。例えば、ユーザ端末60は、チェックイン端末40の超音波発生部46が発生させた超音波を超音波検出部67で検出すると、チェックインサーバ10に対し、チェックイン要求を送信する。チェックイン要求は、チェックインの要求であることを示す所定の形式のデータである。チェックインサーバ10は、ユーザ端末60からチェックイン要求を受信する。チェックイン要求は、ユーザ端末60以外の他のコンピュータ(例えば、チェックイン端末40又は決済端末50)によって送信されてもよい。
【0043】
例えば、チェックイン要求は、ユーザ端末60に記憶されたチェックインユーザ情報と、超音波発生部46が発生させた超音波のパターンを示すパターン情報と、を含む。チェックイン実行部101は、パターン情報に基づいて、チェックインユーザがチェックインするチェックイン場所のチェックイン場所情報を取得する。チェックイン実行部101は、チェックイン要求に含まれるチェックインユーザ情報と、現在日時を示すチェックイン時点情報と、パターン情報に基づいて取得されたチェックイン場所情報と、を含むチェックイン情報を、チェックインデータベースDB1に追加する。なお、ユーザ端末60がチェックイン場所を特定する場合には、チェックイン要求にチェックイン場所情報が含まれていてもよい。
【0044】
なお、チェックイン実行部101が実行する処理は、公知のチェックインサービスで採用されている処理であってよい。例えば、チェックイン実行部101は、チェックイン端末40がカメラでユーザ端末60に表示された何らかのコードを撮影して取得したチェックインユーザ情報、チェックイン端末40が近距離無線通信でユーザ端末60から取得したチェックインユーザ情報、ユーザ端末60から取得した位置情報、チェックイン端末40がユーザ端末60から読み取った情報、ユーザ端末60がチェックイン端末40から読み取った情報、又は他の情報に基づいて、チェックインの処理を実行してもよい。
【0045】
[3-2.決済サーバで実現される機能]
例えば、決済サーバ20は、データ記憶部200及び決済実行部201を含む。データ記憶部200は、記憶部22により実現される。決済実行部201は、制御部21により実現される。
【0046】
[データ記憶部]
データ記憶部200は、決済サービスの提供に必要なデータを記憶する。例えば、データ記憶部200は、決済データベースDB2を記憶する。
【0047】
図6は、決済データベースDB2の一例を示す図である。後述の決済データベースDB4も、
図6と同様のデータ構造であってよい。決済データベースDB2は、決済ユーザが行った決済に関する決済情報が格納されたデータベースである。決済情報は、決済の実行結果を示す情報ということもできる。決済情報は、公知の決済サービスで採用されている公知の情報であってよい。決済データベースDB2には、任意の情報が格納されてよい。決済データベースDB2に格納される情報は、
図6の例に限られない。例えば、決済データベースDB2には、ユーザが決済サービスに登録した個人情報が格納されてもよい。
【0048】
例えば、決済情報は、決済ユーザ情報と、決済時点情報と、を含む。本実施形態では、決済情報は、決済場所情報を更に含む場合を例に挙げる。決済情報は、決済場所情報を含まなくてもよい。
【0049】
決済ユーザ情報は、決済ユーザに関する情報である。決済ユーザ情報は、決済ユーザを識別可能な情報である。例えば、決済ユーザ情報は、文字、数字、その他の記号、又はこれらの組み合わせである。例えば、決済ユーザ情報は、決済サービスにおけるユーザのログインアカウント、決済サーバ20がユーザに発行した一時的なID(例えば、コードC30にコード化されるID)、ユーザのメールアドレス、ユーザの電話番号、又はその他の情報であってもよい。決済ユーザ情報は、クレジットカード番号、電子マネーID、又は銀行口座番号のように、決済手段を識別可能な情報であってもよい。
【0050】
決済時点情報は、決済が行われた決済時点に関する情報である。決済時点情報は、決済時点を識別可能な情報である。決済時点情報は、決済時点をピンポイントで示す情報、又は、決済時点を含む期間を示す情報である。本実施形態では、決済時点情報が、決済が行われた日時(日と時刻の組み合わせ)を示す場合を例に挙げる。決済時点情報は、決済時点を直接的又は間接的に示す情報であればよい。決済時点情報は、日時に限られない。例えば、決済時点情報は、決済が行われた日だけ、決済が行われた曜日だけ、決済が行われた時刻だけ、又は決済が行われた時間帯だけを示してもよい。
【0051】
決済場所情報は、決済が行われた決済場所に関する情報である。本実施形態では、チェックイン場所で決済が実行されるので、決済場所は、チェックイン場所でもある。決済場所情報は、決済場所を識別可能な情報である。本実施形態では、決済場所を識別可能なIDが決済場所情報に相当する場合を例に挙げる。決済場所情報は、決済場所に関する何らかの情報であればよい。例えば、決済場所情報は、決済が行われた場所の名前、住所、緯度経度、電話番号、メールアドレス、又はその他の情報であってもよい。
【0052】
なお、決済情報は、他の情報を含んでもよい。例えば、決済情報は、決済額、決済の対象となった商品又はサービスの情報、ポイント利用の有無、又は他の情報を含んでもよい。また、データ記憶部200に記憶されるデータは、上記の例に限られない。データ記憶部200は、決済サービスに必要なデータを記憶すればよい。例えば、データ記憶部200は、ユーザが決済サービスで利用可能な決済手段(例えば、ユーザが決済アプリに登録した決済手段)に関する情報が格納されたデータベースを記憶してもよい。データ記憶部200は、ユーザによる決済サービスの利用履歴に関する情報を記憶してもよい。
【0053】
[決済実行部]
決済実行部201は、決済サービスに関する各種処理を実行する。例えば、決済端末50は、撮影部56でコードC30を読み取ると、決済サーバ20に対し、決済要求を送信する。決済要求は、決済の要求であることを示す所定の形式のデータである。決済サーバ20は、決済端末50から、決済要求を受信する。決済要求は、決済端末50以外の他のコンピュータ(例えば、チェックイン端末40又はユーザ端末60)によって送信されてもよい。
【0054】
例えば、決済要求は、コードC30から読み取られた決済ユーザ情報、決済額、及び決済場所情報を含む。決済場所情報は、決済端末50に予め記憶されているものとする。決済実行部201は、決済ユーザ情報に基づいて決済ユーザを特定し、ユーザが予め決済サービスに登録した支払元の決済手段に基づいて、決済要求に含まれる決済額の決済を実行する。決済実行部201は、決済要求に含まれる決済ユーザ情報と、現在日時を示す決済時点情報と、決済要求に含まれる決済場所情報と、を含む決済情報を、決済データベースDB2に追加する。
【0055】
なお、決済実行部201が実行する処理は、公知の決済サービスで採用されている処理であってよい。例えば、決済実行部201は、ユーザ端末60が決済端末50に表示されたコードを撮影して取得した情報、ユーザ端末60がチェックイン場所に掲示されたコードを撮影した取得した情報、ユーザ端末60に対して入力された決済場所等の情報、決済端末50が近距離無線通信等を利用して取得した情報、又は他の情報に基づいて、決済の処理を実行してもよい。
【0056】
[3-3.特典サーバで実現される機能]
例えば、特典サーバ30は、データ記憶部300、チェックイン情報取得部301、決済情報取得部302、特典ユーザ情報取得部303、及び特典付与部304を含む。データ記憶部300は、記憶部32により実現される。チェックイン情報取得部301、決済情報取得部302、特典ユーザ情報取得部303、及び特典付与部304は、制御部31により実現される。
【0057】
[データ記憶部]
データ記憶部300は、特典サービスに必要なデータを記憶する。例えば、データ記憶部300は、チェックインデータベースDB3、決済データベースDB4、及び特典データベースDB5を記憶する。
【0058】
例えば、データ記憶部300のチェックインデータベースDB3は、データ記憶部100のチェックインデータベースDB1と同様である。チェックインサーバ10は、データ記憶部100のチェックインデータベースDB1が更新されると、データ記憶部300のチェックインデータベースDB3に更新を反映させる。これにより、データ記憶部300のチェックインデータベースDB3と、データ記憶部100のチェックインデータベースDB1と、の整合性が取られる。
【0059】
例えば、データ記憶部300の決済データベースDB4は、データ記憶部200の決済データベースDB2と同様である。決済サーバ20は、データ記憶部200の決済データベースDB2が更新されると、データ記憶部300の決済データベースDB4に更新を反映させる。これにより、データ記憶部300の決済データベースDB4と、データ記憶部200の決済データベースDB2と、の整合性が取られる。
【0060】
図7は、特典データベースDB5の一例を示す図である。特典データベースDB5は、特典ユーザに関する各種情報が格納されたデータベースである。例えば、特典データベースDB5には、特典ユーザ情報、チェックインユーザ情報、決済ユーザ情報、及び特典情報が格納される。特典データベースDB5には、任意の情報が格納されてよい。特典データベースDB5に格納される情報は、
図7の例に限られない。例えば、チェックインサービス、決済サービス、及び特典サービスに共通のユーザ情報が存在する場合には、当該共通のユーザ情報が特典データベースDB5に格納されてもよい。
【0061】
特典ユーザ情報は、特典サービスでユーザを識別可能な情報である。例えば、特典ユーザ情報は、文字、数字、その他の記号、又はこれらの組み合わせである。例えば、特典ユーザ情報は、特典サービスにおけるユーザのログインアカウント、特典サーバ30がユーザに発行した一時的なID(例えば、コードC40にコード化されるID)、ユーザのメールアドレス、ユーザの電話番号、又はその他の情報であってもよい。特典ユーザ情報は、ポイントカードを識別可能なポイントカード番号であってもよい。
【0062】
本実施形態では、特典データベースDB5に、特典ユーザ情報、チェックインユーザ情報、及び決済ユーザ情報が関連付けられている。特典サービス、チェックインサービス、及び決済サービスが互いに連携し、これらの情報が共有される。特典サーバ30は、これらの関連付けに基づいて、どのチェックインユーザ情報が示すユーザと、どの決済ユーザ情報が示すユーザと、が同じなのかを特定できる。特典データベースDB5には、決済ユーザ情報が格納されていなくてもよい。チェックインサーバ10は、チェックインユーザ情報を更新した場合には、特典サーバ30に対し、更新前のチェックインユーザ情報と、更新後のチェックインユーザ情報と、を送信する。特典サーバ30は、これらを受信して、特典データベースDB5のチェックインユーザ情報を最新のものに更新する。同様に、決済サーバ20は、決済ユーザ情報を更新した場合には、特典サーバ30に対し、更新前の決済情報と、更新後の決済情報と、を送信する。特典サーバ30は、これらを受信して、特典データベースDB5の決済情報を最新のものに更新する。
【0063】
なお、特典データベースDB5には、特典ユーザ情報が格納されなくてもよい。即ち、特典データベースDB5には、チェックインユーザ情報及び決済ユーザ情報の関連付けだけが示されていてもよい。また、チェックインユーザ情報及び決済ユーザ情報が同じ情報場合(ユーザを識別可能な情報がチェックインサービス及び決済サービスで共通の場合)には、当該同じ情報だけが特典データベースDB5に格納されていてもよい。
【0064】
特典情報は、特典に関する情報である。例えば、特典情報は、ユーザに付与された特典の具体的な内容、特典の合計、ユーザに特典が付与された日時、又はその他の情報を示す。例えば、ポイントが特典に相当する場合には、特典情報は、ユーザが保有するポイントの残高を示してもよい。特典情報は、ポイントの利用履歴と、ポイントの獲得履歴と、を示してもよい。クーポンが特典に相当する場合には、特典情報は、ユーザが獲得したクーポンを示してもよい。
【0065】
なお、データ記憶部300に記憶されるデータは、上記の例に限られない。データ記憶部300は、特典サービスに必要なデータを記憶すればよい。例えば、データ記憶部300は、ポイント還元率等の特典の付与に必要なデータを記憶してもよい。
【0066】
[チェックイン情報取得部]
チェックイン情報取得部301は、所定のチェックイン場所でチェックインを行ったチェックインユーザに関するチェックインユーザ情報と、チェックインが行われたチェックイン時点に関するチェックイン時点情報と、を含むチェックイン情報を取得する。本実施形態では、チェックイン情報がチェックイン場所情報も含むので、チェックイン情報取得部301は、チェックイン場所情報を含むチェックイン情報を取得する。
【0067】
本実施形態では、チェックイン情報が、データ記憶部300のチェックインデータベースDB3に格納されているので、チェックイン情報取得部301は、データ記憶部300のチェックインデータベースDB3から、チェックイン情報を取得する。なお、チェックイン情報取得部301は、任意のコンピュータ又は情報記憶媒体から、チェックイン情報を取得可能である。例えば、チェックイン情報がデータ記憶部300で管理されていない場合には、チェックイン情報取得部301は、チェックインサーバ10から、チェックイン情報を取得してもよい。例えば、チェックイン情報取得部301は、チェックイン端末40又はユーザ端末60から、チェックイン情報を取得してもよい。
【0068】
[決済情報取得部]
決済情報取得部302は、チェックイン場所で決済を行った決済ユーザに関する決済ユーザ情報と、決済が行われた決済時点に関する決済時点情報と、を含む決済情報を取得する。本実施形態では、決済情報が決済場所情報も含むので、決済情報取得部302は、決済場所情報を含む決済情報を取得する。
【0069】
本実施形態では、決済情報が、データ記憶部300の決済データベースDB4に格納されているので、決済情報取得部302は、データ記憶部300の決済データベースDB4から、決済情報を取得する。なお、決済情報取得部302は、任意のコンピュータ又は情報記憶媒体から、決済情報を取得可能である。例えば、決済情報がデータ記憶部300で管理されていない場合には、決済情報取得部302は、決済サーバ20から、決済情報を取得してもよい。例えば、決済情報取得部302は、決済端末50又はユーザ端末60から、決済情報を取得してもよい。
【0070】
[特典ユーザ情報取得部]
特典ユーザ情報取得部303は、チェックインユーザ情報及び決済ユーザ情報の少なくとも一方に関連付けられた、特典に関する特典サービスを利用する特典ユーザに関する特典ユーザ情報を取得する。本実施形態では、特典ユーザ情報が、チェックインユーザ情報及び決済ユーザ情報の両方に関連付けられているが、特典ユーザ情報は、チェックインユーザ情報又は決済ユーザ情報の何れか一方にのみ関連付けられていてもよい。
【0071】
本実施形態では、特典ユーザ情報が、データ記憶部300の特典データベースDB5に格納されているので、特典情報取得部は、データ記憶部300の特典データベースDB5から、特典ユーザ情報を取得する。例えば、特典ユーザ情報取得部303は、チェックインユーザ情報に関連付けられた特典ユーザ情報を取得する。特典ユーザ情報取得部303は、決済ユーザ情報に関連付けられた決済ユーザ情報を取得する。
【0072】
なお、特典情報取得部は、任意のコンピュータ又は情報記憶媒体から、特典ユーザ情報を取得可能である。例えば、特典ユーザ情報がデータ記憶部300で管理されていない場合には、特典情報取得部は、特典サーバ30以外の他のコンピュータから、特典ユーザ情報を取得してもよい。例えば、特典情報取得部は、決済端末50又はユーザ端末60から、特典ユーザ情報を取得してもよい。
【0073】
[特典付与部]
特典付与部304は、チェックイン情報と、決済情報と、に基づいて、所定の期間内にチェックイン場所でチェックイン及び決済の両方を行った付与対象ユーザに対し、特典を付与する。所定の期間は、特典を付与するか否かの基準となる期間である。所定の期間は、予め定められた固定の期間であってもよいし、チェックイン時点又は決済時点に応じて定まる動的な期間(例えば、チェックイン時点又は決済時点から10分以内等)であってもよい。
【0074】
例えば、特典付与部304は、チェックイン情報に含まれるチェックイン時点情報と、決済情報に含まれる決済時点情報と、が所定の期間に含まれるか否かを判定する。特典付与部304は、チェックイン情報に含まれるチェックイン場所情報と、決済情報に含まれる決済場所情報と、が同じ場所を示すか否かを判定する。特典付与部304は、チェックイン情報に含まれるチェックインユーザ情報と、決済情報に含まれる決済ユーザ情報と、が同じユーザを示すか否かを判定する。本実施形態では、同じユーザとは、チェックインユーザ情報及び決済ユーザ情報が特典データベースDB5に関連付けられていることを意味する。チェックインユーザ情報及び決済ユーザ情報が一致することが、同じユーザであることに相当してもよい。特典付与部304は、多数のチェックイン情報と、多数の決済情報と、に基づいて、これら3つの判定を実行する。例えば、特典付与部304は、バッチ処理として、これら3つの判定を実行する。
【0075】
例えば、特典付与部304は、上記3つの判定結果に基づいて、所定の期間内にチェックイン場所でチェックイン及び決済の両方を行った付与対象ユーザを特定する。特典付与部304は、当該特定された付与対象ユーザに対し、特典を付与する。特典を付与するための処理は、公知の処理であってよい。例えば、ポイントが特典に相当する場合には、特典付与部304は、付与対象ユーザが保有するポイントが増えるように、付与対象ユーザの特典情報を更新する。特典付与部304は、付与対象ユーザに対し、決済額に応じた特典(例えば、決済額に所定のポイント還元率を乗じたポイント)を付与してもよいし、決済額に関係のない特典を付与してもよい。
【0076】
本実施形態では、所定の期間が日(1日)である場合を例に挙げる。特典付与部304は、同じ日にチェックイン場所でチェックイン及び決済の両方を行った付与対象ユーザに対し、特典を付与する。例えば、バッチ処理の実行タイミングは、1日ごとに訪れる。特典付与部304は、多数のチェックイン情報と、多数の決済情報と、の中から、バッチ処理の対象となる日に行われたチェックインを示すチェックイン情報と、当該日に行われた決済を示す決済情報と、を取得する。当該取得されたチェックイン情報に含まれるチェックイン場所情報と、当該取得された決済情報に含まれる決済場所情報と、が同じ場所を示すか否かを判定する。特典付与部304は、当該取得されたチェックイン情報に含まれるチェックインユーザ情報と、当該取得された決済情報に含まれる決済ユーザ情報と、が同じユーザを示すか否かを判定する。
【0077】
例えば、特典付与部304は、チェックインユーザ情報と、決済ユーザ情報と、が関連付けられた特典データベースDB5を参照し、付与対象ユーザを特定する。本実施形態では、ユーザを識別可能な情報として、チェックインユーザ情報及び決済ユーザ情報以外にも特典ユーザ情報が存在するので、特典付与部304は、付与対象ユーザの特典ユーザ情報に基づいて、特典を付与する。例えば、特典付与部304は、チェックインユーザ情報及び決済ユーザ情報が同じ特典ユーザ情報に関連付けられている場合に、チェックインユーザ情報と、決済ユーザ情報と、が同じユーザを示すと判定する。当該同じユーザが、付与対象ユーザである。特典付与部304は、チェックインユーザ情報及び決済ユーザ情報が同じ特典ユーザ情報に関連付けられていない場合に、チェックインユーザ情報と、決済ユーザ情報と、が同じユーザを示さないと判定する。特典付与部304は、上記同じ特典ユーザ情報に関連付けられた特典情報を更新することによって、付与対象ユーザに対し、特典を付与する。
【0078】
なお、特典ユーザ情報が存在しない場合には、特典付与部304は、特典データベースDB5の同じレコードにチェックインユーザ情報及び決済ユーザ情報が格納されている場合に、チェックインユーザ情報と、決済ユーザ情報と、が同じユーザを示すと判定する。特典付与部304は、特典データベースDB5の同じレコードにチェックインユーザ情報及び決済ユーザ情報が格納されていない場合に、チェックインユーザ情報と、決済ユーザ情報と、が同じユーザを示さないと判定する。特典データベースDB5は、チェックインユーザ情報と、決済ユーザ情報と、が関連付けられたデータベースの一例である。これらの関連付けは、特典データベースDB5以外の他のデータベースに示されてもよい。
【0079】
また、チェックインユーザ情報と、決済ユーザ情報と、が同じであってもよい。この場合、特にチェックインユーザ情報と、決済ユーザ情報と、が関連付けられていなくてもよい。特典付与部304は、チェックインユーザ情報と、決済ユーザ情報と、が一致するか否かを判定する。特典付与部304は、チェックインユーザ情報と、決済ユーザ情報と、が一致する場合に、チェックインユーザ情報と、決済ユーザ情報と、が同じユーザを示すと判定する。特典付与部304は、チェックインユーザ情報と、決済ユーザ情報と、が一致しない場合に、チェックインユーザ情報と、決済ユーザ情報と、が同じユーザを示さないと判定する。
【0080】
本実施形態では、チェックインと決済の何れが先に実行されてもよいので、特典付与部304は、所定の期間内にチェックイン場所でチェックインを行った後に決済を行った付与対象ユーザに対し、特典を付与し、かつ、所定の期間内にチェックイン場所で決済を行った後にチェックインを行った付与対象ユーザに対し、特典を付与する。即ち、特典付与部は、所定の期間内に同じチェックイン場所で同じユーザがチェックイン及び決済を行っていると判定された場合には、チェックイン又は決済の何れが先だったとしても、当該ユーザを付与対象ユーザとして特定する。なお、チェックインが決済よりも先に行われることが特典付与の条件になってもよい。
【0081】
[3-4.チェックイン端末で実現される機能]
例えば、チェックイン端末40は、データ記憶部400及びチェックイン実行部401を含む。データ記憶部400は、記憶部42により実現される。チェックイン実行部401の各々は、制御部41により実現される。
【0082】
[データ記憶部]
データ記憶部400は、チェックインサービスに必要なデータを記憶する。例えば、データ記憶部400は、チェックイン場所に応じた超音波を示す超音波データを記憶する。データ記憶部400は、チェックイン場所情報を記憶してもよい。
【0083】
[チェックイン実行部]
チェックイン実行部401は、チェックインに必要な処理を実行する。例えば、チェックイン実行部401は、超音波データに基づいて、超音波発生部46から超音波を発生させる。チェックイン実行部401は、チェックインのためにチェックインサーバ10又はユーザ端末60等の他のコンピュータとの通信が必要な場合には、当該他のコンピュータと通信する。
【0084】
[3-5.決済端末で実現される機能]
例えば、決済端末50は、データ記憶部500及び決済実行部501を含む。データ記憶部500は、記憶部52により実現される。決済実行部501は、制御部51により実現される。
【0085】
[データ記憶部]
データ記憶部500は、決済に必要なデータを記憶する。例えば、データ記憶部500は、チェックイン場所で取り扱われる商品又はサービスに関する各種情報が格納されたデータベースを記憶してもよい。データ記憶部500は、決済場所情報を記憶してもよい。
【0086】
[決済実行部]
決済実行部501は、決済に必要な処理を実行する。例えば、決済実行部501は、決済サーバ20に対し、決済要求を送信する。本実施形態では、決済実行部501は、コードC30から抽出された決済ユーザ情報と、データ記憶部500に記憶された決済場所情報と、を含む決済要求を、決済サーバ20に送信する。決済実行部501は、商品のバーコードの読み取り等によって取得した決済額等の他の情報を、決済要求に含めてもよい。
【0087】
[3-6.ユーザ端末で実現される機能]
例えば、ユーザ端末60は、データ記憶部600、チェックイン実行部601、及び決済実行部602を含む。データ記憶部600は、記憶部62により実現される。チェックイン実行部601及び決済実行部602は、制御部61により実現される。
【0088】
[データ記憶部]
データ記憶部600は、チェックインサービス、決済サービス、及び特典サービスの各々に必要なデータを記憶する。例えば、データ記憶部600は、チェックインアプリ、決済アプリ、及び特典アプリの各々を記憶する。ユーザがブラウザからチェックインサービス、決済サービス、及び特典サービスの各々を利用する場合には、データ記憶部600は、ブラウザを記憶してもよい。データ記憶部600は、チェックインユーザ情報、決済ユーザ情報、及び特典ユーザ情報を記憶してもよい。
【0089】
[チェックイン実行部]
チェックイン実行部601は、チェックインに必要な処理を実行する。例えば、チェックイン実行部601は、チェックインサーバ10に対し、チェックイン要求を送信する。本実施形態では、チェックイン実行部601は、チェックインアプリが起動した状態で超音波が検出されると、データ記憶部600に記憶されたチェックインユーザ情報と、当該超音波の検出結果と、を含むチェックイン要求を、チェックインサーバ10に送信する。チェックイン実行部601は、ユーザが選択したチェックイン場所又は現在位置から特定されるチェックイン場所を示すチェックイン場所情報を、チェックイン要求に含めてもよい。
【0090】
[決済実行部]
決済実行部602は、決済に必要な処理を実行する。例えば、決済実行部602は、コードC30をコード画面SC3に表示させる。決済端末50に表示されたコードをユーザ端末60で読み取るタイプの決済、又は、ユーザ端末60に対する操作だけで完結するタイプの決済が実行される場合には、決済実行部602は、決済サーバ20に対し、決済要求を送信してもよい。
【0091】
[4.特典付与システムで実行される処理]
図8は、特典付与システム1で実行される処理の一例を示す図である。
図8では、特典付与システム1で実行される処理のうち、チェックインサーバ10、決済サーバ20、及び特典サーバ30の処理が示されている。制御部11,21,31が、記憶部12,22,32に記憶されたプログラムを実行することによって、
図8の処理が実行される。
図8の処理が実行されるにあたり、種々のチェックイン場所でチェックイン及び決済が行われているものとする。
【0092】
図8のように、特典サーバ30は、チェックインサーバ10との間で、チェックイン情報を取得するための処理を実行する(S1)。S1の処理は、定期的に実行されてもよいし、チェックインのたびに実行されてもよい。S1では、特典サーバ30は、チェックインサーバ10から取得されたチェックイン情報を、チェックインデータベースDB3に格納する。特典サーバ30は、決済サーバ20との間で、決済情報を取得するための処理を実行する(S2)。S2の処理は、定期的に実行されてもよいし、決済のたびに実行されてもよい。S2では、特典サーバ30は、決済サーバ20から取得された決済情報を、決済データベースDB4に格納する。
【0093】
特典サーバ30は、バッチ処理の実行タイミングが訪れたか否かを判定する(S3)。例えば、バッチ処理は、1日に1回実行される。毎日午前2時が実行タイミングだったとすると、前日に実行されたチェックインのチェックイン情報と、前日に実行された決済の決済情報と、に基づいて、後述のS4の処理が実行される。S3において、バッチ処理の実行タイミングが訪れたと判定されない場合(S3:N)、本処理は、終了する。
【0094】
S3において、バッチ処理の実行タイミングが訪れたと判定された場合(S3:Y)、特典サーバ30は、チェックインデータベースDB3に格納されたチェックイン情報と、決済データベースDB4に格納された決済情報と、に基づいて、バッチ処理の対象となる日に同じチェックイン場所でチェックイン及び決済の両方を行った付与対象ユーザに対し、特典を付与し(S4)、本処理は終了する。S4における処理の詳細は、特典付与部304の処理として説明した通りである。S4では、特典サーバ30は、付与対象ユーザに対し、決済額に応じた特典を付与する。
【0095】
[5.実施形態のまとめ]
本実施形態の特典付与システム1は、チェックイン情報と、決済情報と、に基づいて、所定の期間内にチェックイン場所でチェックイン及び決済の両方を行った付与対象ユーザに対し、特典を付与する。これにより、特典付与システム1は、ユーザの手間をかけさせることなく、特典を付与するユーザを正確に特定できる。例えば、ユーザが、チェックイン場所にチェックインした後の決済で、ポイントカードとしてのコードC40を提示した後に、コード画面SC3に戻ってコードC30を提示するといった操作をしなくても、ユーザは、決済額に応じたポイントを獲得できる。このため、特典付与システム1は、ユーザの操作負担と、チェックイン場所の担当者の操作負担と、を軽減できる。特典付与システム1は、チェックイン時点情報及び決済時点情報といった時間的な情報だけではなく、チェックインユーザ情報及び決済ユーザ情報といった情報を利用することによって、付与対象ユーザを正確に特定できる。特典付与システム1は、所定の期間という時間的な制限を設けることによって、ユーザに対し、定期的なチェックインを促すことができる。特典付与システム1は、チェックインサービス及び決済サービスを導入済みのチェックイン場所に対し、特別な改修を要求することなく、既存の設備で付与対象ユーザを正確に特定できる。また、ユーザがポイントカードとしてのコードC40を提示しなくて済む条件として、チェックインがあるので、チェックイン場所に対する集客効果が高まる。例えば、コードC30がポイントカードとしてのコードを兼ねるようにすることも考えられるが、この場合には、ユーザがチェックインしなくてもポイントカードの提示を省略できてしまうが、チェックインを条件にすることによって、チェックイン場所に対する集客効果が高まる。
【0096】
また、特典付与システム1は、チェックインユーザ情報と、決済ユーザ情報と、が関連付けられた特典データベースDB5を参照し、付与対象ユーザを特定する。これにより、特典付与システム1は、チェックインユーザ情報と、決済ユーザ情報と、が異なる情報だったとしても、付与対象ユーザを正確に特定できる。例えば、チェックインユーザ情報がチェックインサービスへのログインのための情報であり、決済ユーザ情報がコードC30の表示用の一時的な情報であり、これらが異なる情報だったとしても、特典付与システム1は、付与対象ユーザを正確に特定できる。
【0097】
また、特典付与システム1は、同じ日にチェックイン場所でチェックイン及び決済の両方を行った付与対象ユーザに対し、特典を付与する。これにより、ユーザは、チェックインの後に急いで決済をしたり、決済の後に急いでチェックインしたりする必要がないので、ユーザの利便性が高まる。例えば、ユーザは、チェックイン場所でチェックインをせずに、かつ、ポイントカードを提示せずに決済を行ってチェックイン場所から離れたとしても、その後に、同じ日にチェックイン場所に戻ってチェックインをすれば、当該決済に応じたポイントを獲得できる。逆に、ユーザは、チェックイン場所で決済をせずにチェックインだけを行い、その後に、同じ日にチェックイン場所に戻って決済をしても、当該決済に応じたポイントを獲得できる。
【0098】
また、特典付与システム1は、チェックインユーザ情報及び決済ユーザ情報の少なくとも一方に関連付けられた、付与対象ユーザの特典ユーザ情報に基づいて、特典を付与する。これにより、特典付与システム1は、チェックインユーザ情報及び決済ユーザ情報とは異なる特典ユーザ情報で特典が管理されていたとしても、付与対象ユーザを正確に特定できる。
【0099】
また、特典付与システム1は、所定の期間内にチェックイン場所でチェックインを行った後に決済を行った付与対象ユーザに対し、特典を付与し、かつ、期間内にチェックイン場所で決済を行った後にチェックインを行った付与対象ユーザに対し、特典を付与する。これにより、ユーザは、チェックイン又は決済の何れを先に行ってもよいので、ユーザの利便性が高まる。例えば、ユーザは、ある日にチェックイン場所でチェックインをせずに1回目の決済を行い、その後に、同じ日に同じチェックイン場所でチェックインをして2回目の決済を行った場合に、ポイントカードを提示しなくても、これら2回の決済における特典を獲得できる。
【0100】
[6.変形例]
本開示は、以上に説明した実施形態に限定されない。本開示は、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
【0101】
図9は、変形例で実現される機能の一例を示す図である。
図9のように、変形例の特典付与システム1では、他特典ユーザ情報取得部305及び特典対象額計算部306が実現される。他特典ユーザ情報取得部305及び特典対象額計算部306の各々は、制御部31により実現される。
【0102】
[6-1.変形例1]
例えば、ユーザは、チェックイン場所で、複数の特典サービスのうちの任意の特典サービスの特典を獲得できることがある。この場合に、ユーザが、実施形態で説明した特典サービス以外の他の特典サービスの特典を獲得していれば、同じ日に同じチェックイン場所でチェックイン及び決済を行っていたとしても、実施形態で説明した特典サービス特典が付与されないようにしてもよい。
【0103】
特典付与システム1は、他特典ユーザ情報取得部305を含む。他特典ユーザ情報取得部305は、チェックイン場所で、特典付与部304が付与する特典とは異なる他の特典が付与される他特典ユーザを識別可能な他特典ユーザ情報を取得する。他の特典は、実施形態で説明した特典サービスとは異なる他の特典サービスにおける特典である。変形例1では、他特典ユーザ情報取得部305が、決済サーバ20から、他特典ユーザ情報を取得する場合を例に挙げる。他特典ユーザ情報取得部305は、他の特典を管理する他の特典サービスのシステム、チェックインサーバ10、又は他のコンピュータから、他特典ユーザ情報を取得してもよい。
【0104】
他特典ユーザ情報は、他特典ユーザに関する情報である。他特典ユーザ情報は、他特典ユーザを識別可能な情報である。例えば、他特典ユーザ情報は、文字、数字、その他の記号、又はこれらの組み合わせである。例えば、他特典ユーザ情報は、他特典サービスにおけるユーザのログインアカウント、他の特典を管理するシステムがユーザに発行した一時的なID、ユーザのメールアドレス、ユーザの電話番号、又はその他の情報であってもよい。
【0105】
変形例1では、他特典ユーザ情報が、決済ユーザ情報と同じであるものとする。例えば、決済サーバ20は、決済データベースDB2で、他の特典が付与されたユーザの決済ユーザ情報を、他特典ユーザ情報として管理する。他特典ユーザ情報取得部305は、当該他特典ユーザ情報を取得する。他特典ユーザ情報が決済ユーザ情報とは異なる場合には、特典データベースDB5で、特典ユーザ情報、チェックインユーザ情報、及び決済ユーザ情報の少なくとも1つと、他特典ユーザ情報と、が関連付けられているものとする。特典サーバ30は、これらの関連付けにより、どの特典ユーザに対し、他の特典が付与されたかを特定できる。
【0106】
変形例1では、ユーザが、「AAAポイント」、「BBBポイント」、及び「CCCポイント」のうちの任意のポイントを獲得できるものとする。ユーザがチェックイン場所で獲得可能な特典は、3つに限られず、2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。実施形態で説明した特典は、「AAAポイント」であるものとする。「BBBポイント」及び「CCCポイント」は、実施形態で説明した特典以外の他の特典である。変形例1の処理によって、チェックイン場所の決済で「BBBポイント」又は「CCCポイント」を獲得したユーザには、「AAAポイント」は付与されない。即ち、当該ユーザは、付与対象ユーザとして特定されない。
【0107】
変形例1の特典付与部304は、他特典ユーザ情報に更に基づいて、他の特典が付与されない付与対象ユーザに対し、特典を付与する。特典付与部304は、あるユーザが所定の期間内にチェックイン場所でチェックイン及び決済の両方を行ったとしても、当該ユーザが他特典ユーザである場合には、当該ユーザを付与対象ユーザとして特定しない。特典付与部304は、あるユーザが所定の期間内にチェックイン場所でチェックイン及び決済の両方を行い、かつ、当該ユーザが他特典ユーザではない場合に、当該ユーザを付与対象ユーザとして特定する。即ち、あるユーザが付与対象ユーザとして特定されるための条件として、当該ユーザが他特典ユーザではないことが、実施形態で説明した条件に対して加わる。
【0108】
変形例1の特典付与システム1は、他特典ユーザ情報に更に基づいて、他の特典が付与されない付与対象ユーザに対し、特典を付与する。これにより、特典付与システム1は、複数の特典サービスの各々の特典が重複して付与されることを防止できる。
【0109】
[6-2.変形例2]
例えば、チェックイン場所で取り扱われる商品又はサービスの中には、特典の対象にならない商品又はサービスもある。この場合に、特典付与システム1は、決済全体の決済額から、特典の対象にならない額を除外して、付与対象ユーザに対し、特典を付与してもよい。特典の対象とは、ユーザが購入すると特典が付与される商品、又は、ユーザが利用すると特典が付与されるサービスである。どの商品又はサービスが特典の対象になるかを示すデータベースは、特典サーバ30に記憶されているものとする。このデータベースは、決済サーバ20、決済端末50、又は他のコンピュータに記憶されていてもよい。
【0110】
特典付与システム1は、特典対象額計算部306を含む。特典対象額計算部306は、決済の決済額のうち、特典の対象となる特典対象額を計算する。変形例2では、決済の対象となった商品又はサービス(即ち、ユーザが購入した商品、又は、ユーザが利用したサービス)を識別可能な情報と、商品又はサービスの決済額(即ち、商品又はサービスの価格)と、が決済要求及び決済情報に含まれているものとする。例えば、決済の対象となった商品又はサービスを識別可能な情報は、商品のID(例えば、JANコード)、商品名、商品のカテゴリ、サービスのID、サービス名、サービスのカテゴリ、又は他の情報である。
【0111】
例えば、特典対象額計算部306は、決済の対象となった商品又はサービスを識別可能な情報と、どの商品又はサービスが特典の対象になるかを示すデータベースと、に基づいて、特典の対象となる商品又はサービスを特定する。特典対象額計算部306は、当該特定された商品又はサービスの決済額を合計することによって、特典対象額を計算する。特典対象額計算部306は、決済における決済総額から、特典の対象とならない商品又はサービスの決済額を引くことによって、特典対象額を計算してもよい。
【0112】
変形例2の特典付与部304は、付与対象ユーザに対し、特典対象額に応じた特典を付与する。例えば、特典付与部304は、付与対象ユーザに対し、特典対象額に所定のポイント還元率を乗算することによって、特典として付与されるポイント数を計算する。特典付与部304は、特典対象額が閾値以上であるか否かを判定し、特典対象額が閾値以上である場合に、付与対象ユーザに対し、特典を付与してもよい。
【0113】
変形例2の特典付与システム1は、付与対象ユーザに対し、特典対象額に応じた特典を付与する。これにより、特典付与システム1は、特典の付与対象とならない商品又はサービスの決済が行われた場合に、誤ってその分の特典が付与されることを防止できる。
【0114】
[6-3.変形例3]
例えば、特典付与部304は、チェックイン場所に応じた長さの所定の期間内にチェックイン場所でチェックイン及び決済の両方を行った付与対象ユーザに対し、特典を付与してもよい。変形例3のデータ記憶部300は、チェックイン場所情報と、所定の期間の長さと、の関係を示すデータベースを記憶しているものとする。特典付与部304は、当該データベースに基づいて、チェックイン情報に含まれるチェックイン場所情報に関連付けられた長さを特定する。特典付与部304は、決済情報に含まれる決済場所情報と同じチェックイン場所情報に関連付けられた長さを特定してもよい。特典付与部304は、当該特定された長さの所定の期間内に同じチェックイン場所でチェックイン及び決済の両方を行った付与対象ユーザに対し、特典を付与する。
【0115】
例えば、第1のチェックイン場所(例えば、高級店又は飲食店)に、第1の長さ(例えば、チェックインから2時間)が定められていたとする。特典付与部304は、チェックイン場所情報が第1のチェックイン場所を示すチェックイン情報と、決済場所情報が第1のチェックイン場所を示す決済情報と、に基づいて、第1の長さの期間内(例えば、チェックインから2時間以内)に第1のチェックイン場所でチェックイン及び決済の両方を行った付与対象ユーザに対し、特典を付与する。
【0116】
例えば、第2のチェックイン場所(例えば、コンビニエンスストア)に、第2の長さ(例えば、チェックインから10分間)が定められていたとする。特典付与部304は、チェックイン場所情報が第2のチェックイン場所を示すチェックイン情報と、決済場所情報が第2のチェックイン場所を示す決済情報と、に基づいて、第2の長さの期間内(例えば、チェックインから10分以内)に第2のチェックイン場所でチェックイン及び決済の両方を行った付与対象ユーザに対し、特典を付与する。
【0117】
変形例3の特典付与システム1は、チェックイン場所に応じた長さの所定の期間内にチェックイン場所でチェックイン及び決済の両方を行った付与対象ユーザに対し、特典を付与する。これにより、特典付与システム1は、ユーザの利便性を高めることができる。例えば、チェックイン場所が、チェックインから決済までに時間がかかる高級店又は飲食店である場合には、所定の期間を長めにすることによって、ユーザの利便性が高まる。チェックイン場所が、チェックインから決済までに時間がかからないコンビニエンスストアである場合には、所定の期間を短めにすることによって、ユーザの来店頻度を高めることができる。
【0118】
[6-4.変形例4]
例えば、特典付与部304は、チェックイン時点情報が示すチェックイン時点と、決済時点情報が示す決済時点と、の差に基づいて、付与対象ユーザに対し、更なる特典を付与してもよい。ここでの差とは、時間的な差である。実施形態で説明したように、チェックイン時点が決済時点よりも先でもよいし、決済時点がチェックイン時点よりも先でもよい。例えば、特典付与部304は、チェックイン時点情報が示すチェックイン時点と、決済時点情報が示す決済時点と、の差が閾値未満である場合に、付与対象ユーザに対し、更なる特典を付与する。閾値は、複数のチェックイン場所に共通であってもよいし、チェックイン場所ごとに定められていてもよい。
【0119】
例えば、特典付与部304は、チェックイン時点情報が示すチェックイン時点と、決済時点情報が示す決済時点と、の差が短いほど特典が良くなるように、付与対象ユーザに対する特典を決定してもよい。特典が良いとは、ポイント還元率が高いこと、ポイント数が高いこと、クーポンの割引率が高いこと、付与対象ユーザに付与される商品又はサービスが高価であること、又は特典の量が多いことである。チェックイン時点及び決済時点の差と、特典の内容と、の関係を示すデータは、データ記憶部300に記憶されているものとする。特典付与部304は、当該データを参照し、付与対象ユーザに対し、チェックイン時点情報が示すチェックイン時点と、決済時点情報が示す決済時点と、の差に関連付けられた内容の特典を付与する。
【0120】
変形例4の特典付与システム1は、チェックイン時点情報が示すチェックイン時点と、決済時点情報が示す決済時点と、の差に基づいて、付与対象ユーザに対し、更なる特典を付与する。これにより、特典付与システム1は、特典サービスにおけるゲーム性が高まるので、ユーザの興趣性を高めることができる。例えば、チェックイン時点及び決済時点の差が短いほど特典が良くなる場合には、特典付与システム1は、ユーザがチェックインしてからすぐに決済をしたり、ユーザが決済をしてからすぐにチェックインしたりする動機付けを、ユーザに与えることができる。これにより、特典付与システム1は、チェックイン場所におけるチェックイン及び決済を促進できる。
【0121】
[6-5.変形例5]
例えば、実施形態では、ユーザが、ある1日の中で、同じチェックイン場所でチェックイン及び決済の両方を行えば、ポイントカードとしてのコードC40を提示しなくて済む場合を例に挙げた。ユーザは、あるチェックイン場所で1日1回だけチェックイン可能であってもよいし、1日に複数回のチェックインが可能であってもよい。
【0122】
変形例5のチェックイン場所では、複数のチェックイン可能期間の各々でチェックインが可能である。チェックイン可能期間は、ユーザのチェックインが可能な期間である。個々のチェックイン場所と、当該チェックイン場所のチェックイン可能期間と、の関係を示すデータベースは、データ記憶部100に記憶されているものとする。チェックインサーバ10は、当該データベースに基づいて、チェックイン要求を受け付けた現在の時点がチェックイン可能期間であるか否かを判定する。
【0123】
例えば、チェックインサーバ10は、現在の時点がチェックイン可能期間であると判定されない場合には、チェックインを実行しない。チェックインサーバ10は、現在の時点がチェックイン可能期間であると判定された場合に、チェックインデータベースDB1に基づいて、チェックイン要求に含まれるチェックインユーザが現在のチェックイン可能期間に既にチェックインしているか否かを判定する。チェックインサーバ10は、当該チェックインユーザが現在のチェックイン可能期間に既にチェックインしていると判定された場合には、チェックインを実行しない。チェックインサーバ10は、当該チェックインユーザが現在のチェックイン可能期間に、まだチェックインしていないと判定された場合に、チェックインを実行する。
【0124】
変形例5では、ユーザは、あるチェックイン可能期間で1回のチェックインが可能である場合を例に挙げる。ユーザは、あるチェックイン可能期間で2回以上のチェックインが可能であってもよい。ユーザは、あるチェックイン可能期間で、所定の回数までのチェックインが可能である。変形例5では、午前0時~午後3時までのチェックイン可能期間と、午前3時~午後12時までのチェックイン可能期間と、があるものとする。例えば、特典付与の対象となる所定の期間は、チェックイン可能期間よりも長い。変形例5でも、所定の期間が1日であるものとする。
【0125】
変形例5の特典付与部304は、複数のチェックイン可能期間を含む所定の期間内にチェックイン場所でチェックイン及び決済の両方を行った付与対象ユーザに対し、特典を付与する。例えば、あるユーザが、午前0時~午後3時までのチェックイン可能期間に、あるチェックイン場所にチェックインしたとする。当該ユーザが、午前3時~午後12時までのチェックイン可能期間に、当該チェックイン場所にチェックインしなかったとしても、当該チェックイン場所で決済を行った場合に、ポイントカードとしてのコードC40を提示しなくても、ポイントを獲得できる。
【0126】
変形例5の特典付与システム1は、複数のチェックイン可能期間を含む所定の期間内にチェックイン場所でチェックイン及び決済の両方を行った付与対象ユーザに対し、特典を付与する。これにより、ユーザが、現在のチェックイン可能期間にチェックインしていなかったとしても、所定の期間内の他のチェックイン可能期間にチェックインしていれば、ポイントカードとしてのコードC40を提示しなくてもポイントを獲得できるので、特典付与システム1は、ユーザの利便性を高めることができる。
【0127】
[6-6.変形例6]
例えば、チェックイン場所は、特典に関する特典サービスと連携する複数の決済サービスの各々に対応していてもよい。変形例6では、決済サービスごとに、決済サーバ20が存在する。特典サーバ30は、複数の決済サービスの各々の決済サーバ20と連携する。特典付与部304は、複数の決済サービスの何れが決済で利用されたとしても、付与対象ユーザに対し、特典を付与してもよい。変形例6の特典データベースDB5には、特典ユーザ情報、チェックインユーザ情報、複数の決済サービスの各々の決済ユーザ情報、及び特典情報が格納されているものとする。
【0128】
決済情報取得部302は、複数の決済サービスの各々の決済サーバ20から、当該決済サービスで行われた決済を示す決済情報を取得する。特典付与部304は、複数の決済サービスの各々の決済サーバ20から取得された決済情報に含まれる決済ユーザ情報と、特典データベースDB5と、に基づいて、どの決済ユーザと、どのチェックインユーザと、が同じであるかを特定する。複数の決済サービスの各々の決済サーバ20から取得された決済情報が付与対象ユーザの特定で利用される点で実施形態とは異なるが、付与対象ユーザの特定方法自体は、実施形態と同様である。
【0129】
変形例6の特典付与システム1は、複数の決済サービスの何れが決済で利用されたとしても、付与対象ユーザに対し、特典を付与する。これにより、ユーザは、複数の決済サービスの何れを利用したとしても、ポイントカードとしてのコードC40を提示せずにポイントを獲得できるようになるので、特典付与システム1は、ユーザの利便性を高めることができる。
【0130】
[6-7.変形例7]
例えば、ユーザがポイントカードとしてのコードC40を提示しなくても済むようにする方法は、実施形態の例に限られない。変形例7では、ユーザがチェックイン場所にチェックインすると、ユーザ端末60は、チェックインサーバ10経由で特典サーバ30から、特典ユーザ情報を受信する。ユーザ端末60は、ビーコン等の無線通信を利用して、決済端末50に対し、特典ユーザ情報を送信する。決済端末50は、無線通信を利用して特典ユーザ情報を受信することによって、ユーザがポイントカードとしてのコードC40を提示しなくても済むようにしてもよい。
【0131】
図10は、変形例7の特典付与システム1で実現される機能の一例を示す図である。変形例7の特典サーバ30は、データ記憶部300、特典ユーザ情報取得部303、特典付与部304、及び特典ユーザ情報送信部307を含む。特典ユーザ情報送信部307は、制御部31により実現される。なお、変形例7の特典付与システム1は、実施形態で説明した一部の機能を含まなくてもよい。例えば、特典付与システム1は、チェックイン情報取得部301及び決済情報取得部302を含まなくてもよい。実施形態で説明した特典付与部304の一部の機能は実現されなくてもよい。
【0132】
特典ユーザ情報送信部307は、ユーザが所定のチェックイン場所にチェックインした場合に、ユーザのユーザ端末60に対し、チェックイン場所における決済によってユーザに特典を付与するための特典ユーザ情報を送信する。変形例7では、チェックインサーバ10は、ユーザによるチェックインを検知すると、特典サーバ30に対し、チェックイン情報を送信する。特典サーバ30は、チェックインサーバ10から、チェックイン情報を受信する。
【0133】
例えば、特典サーバ30は、チェックインサーバ10からチェックイン情報を受信した場合に、新たな特典ユーザ情報を生成してもよい。この場合、特典サーバ30は、新たな特典ユーザを、チェックイン情報に含まれるチェックインユーザ情報に関連付けて、特典データベースDB5に格納する。即ち、特典サーバ30は、チェックインサーバ10からチェックイン情報を受信した場合に、特典ユーザ情報を更新してもよい。なお、特典ユーザ情報は、チェックインのたびに更新されなくてもよい。例えば、複数回のチェックインが実行された場合、ユーザが更新のための操作を行った場合、所定の更新タイミングが訪れた場合、又はその他の場合に、特典ユーザ情報が更新されてもよい。特典ユーザ情報は、更新されずに固定値であってもよい。
【0134】
例えば、特典ユーザ情報送信部307は、特典データベースDB5を参照し、チェックイン情報に含まれるチェックインユーザ情報に関連付けられた特典ユーザ情報を取得する。特典ユーザ情報送信部307は、ユーザ端末60に対し、当該取得された特典ユーザ情報を送信する。特典ユーザ情報送信部307は、ユーザ端末60に対し、直接的に特典ユーザ情報を送信してもよいし、チェックインサーバ10等の他のコンピュータを介して間接的に特典ユーザ情報を送信してもよい。
【0135】
ユーザ端末60は、特典ユーザ情報送信部307により送信された特典ユーザ情報を、データ記憶部600に記録する。ユーザ端末60は、決済端末50に対し、特典ユーザ情報を送信する。ビーコンのように、決済端末50及びユーザ端末60の間の距離が推定可能な無線通信が利用される場合には、ユーザ端末60は、決済端末50の付近(例えば、1m以内)に近づいた場合に、決済端末50に対し、特典ユーザ情報を送信してもよい。決済端末50は、ユーザ端末60から受信した特典ユーザ情報を、データ記憶部500に記録する。
【0136】
なお、ビーコンのように、決済端末50及びユーザ端末60の間の距離が推定可能な無線通信が利用される場合には、決済端末50は、自身の付近(例えば、1m以内)にあるユーザ端末60から受信した特典ユーザ情報だけを、データ記憶部500に記録してもよい。例えば、決済端末50は、自身の付近にないユーザ端末60から受信した特典ユーザ情報をデータ記憶部500に記録するが、自身の付近にあるユーザ端末60から、又は、最も近いユーザ端末60から受信した特典ユーザ情報だけを有効化してもよい。
【0137】
例えば、決済端末50は、決済が実行された場合に、決済サーバ20に対し、特典ユーザ情報を含む決済要求を送信する。決済サーバ20は、実施形態と同様にして決済を実行する。決済サーバ20は、特典サーバ30に対し、決済要求に含まれる特典ユーザ情報を送信する。チェックイン場所に複数のユーザがチェックインしたとしても、決済端末50は、自身の付近にあるユーザ端末60から、又は、最も近いユーザ端末60から受信した特典ユーザ情報だけを決済要求に含めるので、決済を行ったユーザを正確に特定できる。なお、決済端末50は、決済の実行が指示される前に、決済サーバ20又は特典サーバ30に対し、特典ユーザ情報を送信してもよい。この場合、当該送信された特典ユーザ情報に基づいて、決済時にポイントが利用されるようにしてもよい。
【0138】
変形例7の特典ユーザ情報取得部303は、ユーザ端末60からチェックイン場所の決済端末50に対して無線通信で送信された特典ユーザ情報を取得する。変形例7では、特典ユーザ情報取得部303は、決済サーバ20から、特典ユーザ情報を取得する。特典ユーザ情報取得部303は、決済サーバ20以外の他のコンピュータから、特典ユーザ情報を取得してもよい。変形例7では、決済要求に特典ユーザ情報が含まれているので、特典ユーザ情報取得部303は、決済要求に含まれる特典ユーザ情報を取得する。変形例7では、決済情報に特典ユーザ情報も含まれるものとする。
【0139】
変形例7の特典付与部304は、決済端末50により決済が実行された場合に、無線通信で送信された特典ユーザ情報に基づいて、ユーザに対し、特典を付与する。特典の付与対象となるユーザの特定方法が実施形態とは異なるが、特典の付与は、実施形態と同様の方法によって行われる。特典付与部304は、特典ユーザ情報に関連付けられた特典情報を更新することによって、ユーザに対し、特典を付与する。
【0140】
変形例7の特典付与システム1は、ユーザがチェックイン場所にチェックインした場合に、ユーザ端末60に対し、特典ユーザ情報を送信する。特典付与システム1は、ユーザ端末60から決済端末50に対して無線通信で送信された特典ユーザ情報を取得する。特典付与システム1は、決済端末50により決済が実行された場合に、無線通信で送信された特典ユーザ情報に基づいて、ユーザに対し、特典を付与する。これにより、特典付与システム1は、特典を付与すべきユーザの手間をかけさせることなく、特典を付与すべきユーザを正確に特定できる。例えば、ユーザが、チェックイン場所にチェックインすれば、ポイントカードとしてのコードC40を提示しなくても、ユーザは、決済額に応じたポイントを獲得できる。このため、特典付与システム1は、ユーザの操作負担と、チェックイン場所の担当者の操作負担と、を軽減できる。
【0141】
[6-8.その他の変形例]
例えば、上記変形例を組み合わせてもよい。
【0142】
例えば、実施形態では、特典サーバ30が付与対象ユーザを特定する場合を例に挙げたが、特典サーバ30以外の他のコンピュータが付与対象ユーザを特定してもよい。例えば、チェックイン端末40又は決済端末50が付与対象ユーザを特定してもよい。この場合、チェックイン端末40又は決済端末50は、自身が配置されたチェックイン場所におけるチェックイン及び決済だけに着目して付与対象ユーザを特定すればよいので、チェックイン場所情報及び決済場所情報を利用せずに、付与対象ユーザを特定可能である。チェックイン端末40又は決済端末50は、特典サーバ30に対し、付与対象ユーザを識別可能な情報(例えば、チェックインユーザ情報又は決済ユーザ情報)を送信して特典の付与を依頼してもよい。
【0143】
例えば、実施形態では、付与対象ユーザの特定がバッチ処理として実行される場合を説明したが、チェックイン又は決済のたびに、付与対象ユーザが特定されてもよい。この場合、特典サーバ30は、チェックイン又は決済のたびに、チェックイン情報の取得、決済情報の取得、及び付与対象ユーザの特定を実行してもよい。ユーザがチェックインをした後に決済をした場合に、決済完了と同時に特典が付与されてもよい。この場合、ユーザがポイントカードとしてのコードC40を提示しなくても、決済完了の画面に、決済額に応じた特典が表示されてもよい。逆に、ユーザが決済をした後にチェックインをした場合に、チェックイン完了と同時に特典が付与されてもよい。この場合、ユーザがポイントカードとしてのコードC40を提示しなくても、チェックイン完了の画面に、決済額に応じた特典が表示されてもよい。
【0144】
例えば、特典サーバ30で実行されるものとして説明した処理は、チェックインサーバ10又は決済サーバ20で実行されてもよい。チェックインサーバ10で実行されるものとして説明した処理は、決済サーバ20又は特典サーバ30で実行されてもよい。決済サーバ20で実行されるものとして説明した処理は、チェックインサーバ10又は特典サーバ30で実行されてもよい。チェックインサーバ10、決済サーバ20、又は特典サーバ30で実行されるものとして説明した処理は、複数のコンピュータで分担されてもよい。
【0145】
[7.付記]
例えば、特典付与システムは、下記のような構成も可能である。
(1)
所定のチェックイン場所でチェックインを行ったチェックインユーザに関するチェックインユーザ情報と、前記チェックインが行われたチェックイン時点に関するチェックイン時点情報と、を含むチェックイン情報を取得するチェックイン情報取得部と、
前記チェックイン場所で決済を行った決済ユーザに関する決済ユーザ情報と、前記決済が行われた決済時点に関する決済時点情報と、を含む決済情報を取得する決済情報取得部と、
前記チェックイン情報と、前記決済情報と、に基づいて、所定の期間内に前記チェックイン場所で前記チェックイン及び前記決済の両方を行った付与対象ユーザに対し、特典を付与する特典付与部と、
を含む特典付与システム。
(2)
前記特典付与システムは、前記チェックイン場所で、前記特典とは異なる他の特典が付与される他特典ユーザを識別可能な他特典ユーザ情報を取得する他特典ユーザ情報取得部を更に含み、
前記特典付与部は、前記他特典ユーザ情報に更に基づいて、前記他の特典が付与されない前記付与対象ユーザに対し、前記特典を付与する、
(1)に記載の特典付与システム。
(3)
前記特典付与システムは、前記決済の決済額のうち、前記特典の対象となる特典対象額を計算する特典対象額計算部を更に含み、
前記特典付与部は、前記付与対象ユーザに対し、前記特典対象額に応じた前記特典を付与する、
(1)又は(2)に記載の特典付与システム。
(4)
前記特典付与部は、前記チェックインユーザ情報と、前記決済ユーザ情報と、が関連付けられたデータベースを参照し、前記付与対象ユーザを特定する、
(1)~(3)の何れかに記載の特典付与システム。
(5)
前記所定の期間は、日であり、
前記特典付与部は、同じ日に前記チェックイン場所で前記チェックイン及び前記決済の両方を行った前記付与対象ユーザに対し、前記特典を付与する、
(1)~(4)の何れかに記載の特典付与システム。
(6)
前記特典付与部は、前記チェックイン場所に応じた長さの前記所定の期間内に前記チェックイン場所で前記チェックイン及び前記決済の両方を行った前記付与対象ユーザに対し、前記特典を付与する、
(1)~(5)の何れかに記載の特典付与システム。
(7)
前記特典付与部は、前記チェックイン時点情報が示す前記チェックイン時点と、前記決済時点情報が示す前記決済時点と、の差に基づいて、前記付与対象ユーザに対し、更なる特典を付与する、
(1)~(6)の何れかに記載の特典付与システム。
(8)
前記特典付与システムは、前記チェックインユーザ情報及び前記決済ユーザ情報の少なくとも一方に関連付けられた、前記特典に関する特典サービスを利用する特典ユーザに関する特典ユーザ情報を取得する特典ユーザ情報取得部を更に含み、
前記特典付与部は、前記付与対象ユーザの前記特典ユーザ情報に基づいて、前記特典を付与する、
(1)~(7)の何れかに記載の特典付与システム。
(9)
前記特典付与部は、前記所定の期間内に前記チェックイン場所で前記チェックインを行った後に前記決済を行った前記付与対象ユーザに対し、前記特典を付与し、かつ、前記所定の期間内に前記チェックイン場所で前記決済を行った後に前記チェックインを行った前記付与対象ユーザに対し、前記特典を付与する、
(1)~(8)の何れかに記載の特典付与システム。
(10)
前記チェックイン場所では、複数のチェックイン可能期間の各々で前記チェックインが可能であり、
前記特典付与部は、前記複数のチェックイン可能期間を含む前記所定の期間内に前記チェックイン場所で前記チェックイン及び前記決済の両方を行った前記付与対象ユーザに対し、前記特典を付与する、
(1)~(9)の何れかに記載の特典付与システム。
(11)
前記チェックイン場所は、前記特典に関する特典サービスと連携する複数の決済サービスの各々に対応しており、
前記特典付与部は、前記複数の決済サービスの何れが前記決済で利用されたとしても、前記付与対象ユーザに対し、前記特典を付与する、
(1)~(10)の何れかに記載の特典付与システム。
【符号の説明】
【0146】
1 特典付与システム、10 チェックインサーバ、11,21,31,41,51,61 制御部、12,22,32,42,52,62 記憶部、13,23,33,43,53,63 通信部、20 決済サーバ、30 特典サーバ、40 チェックイン端末、44,54,64 操作部、45,55,65 表示部、46 超音波発生部、50 決済端末、56,66 撮影部、60 ユーザ端末、67 超音波検出部、100 データ記憶部、101,401,601 チェックイン実行部、200 データ記憶部、201,501,602 決済実行部、300 データ記憶部、301 チェックイン情報取得部、302 決済情報取得部、303 特典ユーザ情報取得部、304 特典付与部、305 他特典ユーザ情報取得部、306 特典対象額計算部、307 特典ユーザ情報送信部、400 データ記憶部、500 データ記憶部、501 決済実行部、600 データ記憶部、B31,B41 ボタン、C30,C40 コード、DB1,DB3 チェックインデータベース、DB2,DB4 決済データベース、DB5 特典データベース、SC1 一覧画面、SC2 チェックイン完了画面、SC3,SC4 コード画面。
【要約】
【課題】ユーザの手間をかけさせることなく、特典を付与するユーザを正確に特定する。
【解決手段】特典付与システム(1)のチェックイン情報取得部(301)は、チェックインユーザ情報と、チェックイン時点情報と、を含むチェックイン情報を取得する。決済情報取得部(302)は、決済ユーザ情報と、決済時点情報と、を含む決済情報を取得する。特典付与部(304)は、チェックイン情報と、決済情報と、に基づいて、所定の期間内にチェックイン場所でチェックイン及び決済の両方を行った付与対象ユーザに対し、特典を付与する。
【選択図】
図4