(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-29
(45)【発行日】2024-12-09
(54)【発明の名称】表示パネルおよび表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20241202BHJP
G09G 3/3233 20160101ALI20241202BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20241202BHJP
H10K 59/12 20230101ALI20241202BHJP
H10K 59/60 20230101ALI20241202BHJP
H10K 65/00 20230101ALI20241202BHJP
H10K 59/131 20230101ALI20241202BHJP
H10K 59/95 20230101ALI20241202BHJP
【FI】
G09F9/30 308Z
G09F9/30 338
G09F9/30 365
G09G3/3233
G09G3/20 680G
G09G3/20 680H
G09G3/20 691G
H10K59/12
H10K59/60
H10K65/00
H10K59/131
H10K59/95
(21)【出願番号】P 2023518291
(86)(22)【出願日】2020-09-30
(86)【国際出願番号】 CN2020119673
(87)【国際公開番号】W WO2022067770
(87)【国際公開日】2022-04-07
【審査請求日】2023-09-28
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(73)【特許権者】
【識別番号】511121702
【氏名又は名称】成都京東方光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHENGDU BOE OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1188,Hezuo Rd.,(West Zone),Hi-tech Development Zone,Chengdu,Sichuan,611731,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】程 羽雕
(72)【発明者】
【氏名】王 本▲蓮▼
(72)【発明者】
【氏名】黄 耀
(72)【発明者】
【氏名】黄 ▲ウェイ▼▲ユン▼
(72)【発明者】
【氏名】杜 ▲麗▼▲麗▼
(72)【発明者】
【氏名】▲龍▼ ▲躍▼
【審査官】小野 博之
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-001303(JP,A)
【文献】特開2018-180110(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0194532(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第111326560(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第111048005(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第111261677(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第111508377(CN,A)
【文献】中国実用新案第210245501(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00-9/46
H05B 33/00-33/28
44/00
45/60
H10K 50/00-99/00
G09G 3/00-3/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の表示領域と第2の表示領域とを有し、前記第1の表示領域は、前記第2の表示領域を少なくとも部分的に囲むベース基板と、
前記第1の表示領域に配置された、複数の第1の画素回路、前記複数の第1の画素回路の間に間隔を空けて配置された複数の第2の画素回路、および複数の第1の発光素子と、
前記第2の表示領域に配置された複数の第2の発光素子と、
少なくとも1列のダミー列と、
を含み、
前記複数の第1の画素回路のうちの少なくとも1つの第1の画素回路は、前記複数の第1の発光素子のうちの少なくとも1つの第1の発光素子に接続され、前記少なくとも1つの第1の画素回路の前記ベース基板上への正投影は、前記少なくとも1つの第1の発光素子の前記ベース基板上への正投影と少なくとも部分的に重なり、前記複数の第2の画素回路のうちの少なくとも1つの第2の画素回路は、導電線により、前記複数の第2の発光素子のうちの少なくとも1つの第2の発光素子に接続されて
おり、
前記複数の第2の画素回路は、複数列の第2の画素回路を含み、
前記第1の表示領域は、第1の方向に沿って順次に配置された第1のサブ表示領域および第2のサブ表示領域を含み、
前記少なくとも1列のダミー列は前記第2のサブ表示領域に位置し、前記複数列の第2の画素回路のうちの少なくとも1列の第2の画素回路と、前記少なくとも1列のダミー列とは、同じ列に位置する、
表示パネル。
【請求項2】
前記複数の第2の発光素子の密度は、前記複数の第1の発光素子の密度と同じである、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
前記第1の表示領域の解像度は、前記第2の表示領域の解像度と同じであり、または、前記第1の表示領域の解像度は、前記第2の表示領域の解像度と異なる、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項4】
各前記第1の画素回路は、1つの前記第1の発光素子に接続され、
各前記第1の画素回路の前記ベース基板上への正投影は、接続された前記第1の発光素子の前記ベース基板上への正投影と少なくとも部分的に重なっている、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項5】
前記複数の第1の画素回路は、第1の方向に沿って延びる複数列の第1の画素回路を含み、前記複数の第2の画素回路は、第1の方向に沿って延びる複数列の第2の画素回路を含み、
前記複数列の第2の画素回路は、前記複数列の第1の画素回路の間に間隔を空けて配置されている、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項6】
任意の隣接する2列の前記第2の画素回路の間に、同一列数または異なる列数の前記第1の画素回路が配置されている、請求項5に記載の表示パネル。
【請求項7】
前記複数の第1の画素回路は、第2の方向に沿って延びる複数行の第1の画素回路を含み、前記複数の第2の画素回路は、第2の方向に沿って延びる複数行の第2の画素回路を含み、前記第2の方向は、第1の方向と交差し、
前記複数行の第2の画素回路は、前記複数行の第1の画素回路の間に間隔を空けて配置されている、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項8】
前記第1の方向は、前記第2の方向に垂直である、請求項7に記載の表示パネル。
【請求項9】
前記第1のサブ表示領域は、対称になった2つのターゲットサブ表示領域を含み、
一方の前記ターゲットサブ表示領域、前記第2の表示領域、および他方の前記ターゲットサブ表示領域は、第2の方向に沿って順次に配置されている、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項10】
前記第2の表示領域は、前記第2の方向に沿って対称的に配置された2つの第3のサブ表示領域を含み、前記表示パネルは、第1の導電線、第2の導電線および第3の導電線を含み、
各前記第3のサブ表示領域は、k個の発光素子群を含み、各前記発光素子群は、隣接する複数列の前記第2の発光素子を含み、1番目の前記発光素子群乃至k番目の前記発光素子群は、他方の前記第3のサブ表示領域に近い方向に沿って順次に配置され、kは0より大きい整数であり、
各前記ターゲットサブ表示領域は、前記k個の発光素子群に1対1で対応するk個の画素回路群を含み、各前記画素回路群は、隣接する複数列の前記第2の画素回路を含み、1番目の前記画素回路群乃至k番目の前記画素回路群は、隣接する前記第3のサブ表示領域から離れた方向に沿って順次に配置され、各前記発光素子群における各前記第2の発光素子は、前記第1の導電線、前記第2の導電線および/または前記第3の導電線により、対応する1つの前記画素回路群における各前記第2の画素回路に接続されている、
請求項9に記載の表示パネル。
【請求項11】
kは4である、請求項10に記載の表示パネル。
【請求項12】
1番目の前記発光素子群における各前記第2の発光素子は、前記第1の導電線により、1番目の前記画素回路群における各前記第2の画素回路に接続され、
2番目の前記発光素子群における各前記第2の発光素子は、前記第2の導電線により、2番目の前記画素回路群における各前記第2の画素回路に接続され、
3番目の前記発光素子群における各前記第2の発光素子は、前記第3の導電線により、3番目の前記画素回路群における各前記第2の画素回路に接続され、
4番目の前記発光素子群における各前記第2の発光素子は、前記第1の導電線、前記第2の導電線および前記第3の導電線により、4番目の前記画素回路群における各前記第2の画素回路に接続されている、
請求項11に記載の表示パネル。
【請求項13】
1番目の前記発光素子群における各前記第2の発光素子に接続された前記第1の導電線、2番目の前記発光素子群における各前記第2の発光素子に接続された前記第2の導電線、および3番目の前記発光素子群における各前記第2の発光素子に接続された各前記第3の導電線は、第1の導電線セグメント、第2の導電線セグメント、および第3の導電線セグメントを含み、
前記第1の導電線セグメントの一端は、対応する前記第2の発光素子に接続され、前記第1の導電線セグメントの他端は、前記第2の導電線セグメントの一端に接続され、
前記第2の導電線セグメントの他端は、前記第3の導電線セグメントの一端に接続され、
前記第3の導電線セグメントの他端は、対応する前記第2の画素回路に接続され、
前記第1の導電線セグメントと前記第3の導電線セグメントは、前記第1の方向に沿って延び、前記第2の導電線セグメントは、前記第2の方向に沿って延び、前記第2の導電線セグメントの前記ベース基板上への正投影は、前記第2の導電線セグメントに接続された第2の発光素子の前記ベース基板上への正投影と少なくとも部分的に重なっている、
請求項12に記載の表示パネル。
【請求項14】
前記第1の導電線に含まれた前記第2の導電線セグメントは、前記第3の導電線に含まれた前記第2の導電線セグメントと少なくとも部分的に重なり、前記第1の導電線に含まれた前記第2の導電線セグメントは、前記第2の導電線に含まれた前記第2の導電線セグメントと重ならず、前記第3の導電線に含まれた前記第2の導電線セグメントは、前記第2の導電線に含まれた前記第2の導電線セグメントと重ならない、請求項13に記載の表示パネル。
【請求項15】
4番目の前記発光素子群は、前記第3のサブ表示領域の軸線に沿って対称的に配置された2つの第1のサブ発光素子群、2つの第2のサブ発光素子群および2つの第3のサブ発光素子群を含み、各サブ発光素子群は、隣接する複数行の前記第2の発光素子を含み、同側に配置された前記第1のサブ発光素子群、前記第2のサブ発光素子群および前記第3のサブ発光素子群は、前記軸線から離れた方向に沿って順次に配置され、前記軸線は、前記第2の方向に沿って延び、
4番目の前記画素回路群は、前記2つの第1のサブ発光素子群に1対1で対応する2つの第1のサブ画素回路群と、前記2つの第2のサブ発光素子群に1対1で対応する2つの第2のサブ画素回路群と、前記2つの第3のサブ発光素子群に1対1で対応する2つの第3のサブ画素回路群と、を含み、
各前記第1のサブ発光素子群における各前記第2の発光素子は、前記第1の導電線により、対応する前記第1のサブ画素回路群における各前記第2の画素回路に接続され、各前記第2のサブ発光素子群における各前記第2の発光素子は、前記第2の導電線により、対応する前記第2のサブ画素回路群における各前記第2の画素回路に接続され、各前記第3のサブ発光素子群における各前記第2の発光素子は、前記第3の導電線により、対応する前記第3のサブ画素回路群における各前記第2の画素回路に接続されている、
請求項12に記載の表示パネル。
【請求項16】
各前記第1のサブ発光素子群における各前記第2の発光素子に接続された前記第1の導電線、各前記第2のサブ発光素子群における各前記第2の発光素子に接続された前記第2の導電線、および各前記第3のサブ発光素子群における各前記第2の発光素子に接続された前記第3の導電線は、第4の導電線セグメント、第5の導電線セグメント、第6の導電線セグメントおよび第7の導電線セグメントを含み、
前記第4の導電線セグメントの一端は、対応する前記第2の発光素子に接続され、前記第4の導電線セグメントの他端は、前記第5の導電線セグメントの一端に接続され、
前記第5の導電線セグメントの他端は、前記第6の導電線セグメントの一端に接続され、
前記第6の導電線セグメントの他端は、前記第7の導電線セグメントの一端に接続され、
前記第7の導電線セグメントの他端は、対応する前記第2の画素回路に接続され、
前記第5の導電線セグメントと前記第7の導電線セグメントは、前記第1の方向に沿って延び、前記第6の導電線セグメントは、前記第2の方向に沿って延び、前記第4の導電線セグメントは、接続された前記第2の発光素子が位置する行と隣接する行との間に配置され、
前記第1の導電線に含まれた第5の導電線セグメントは、2番目の前記発光素子群乃至4番目の前記発光素子群が位置する領域内に配置され、前記第2の導電線に含まれた第5の導電線セグメントは、3番目の前記発光素子群および4番目の前記発光素子群が位置する領域内に配置され、前記第3の導電線に含まれた第5の導電線セグメントは、4番目の前記発光素子群が位置する領域内に配置され、前記軸線に沿って前記第2のサブ表示領域から離れた側の前記第6の導電線セグメントは、前記第2の表示領域の前記第2のサブ表示領域から離れた側に配置され、前記軸線に沿って前記第2のサブ表示領域に近い側の前記第6の導電線セグメントは、前記第2のサブ表示領域に近い第2の表示領域内に配置されている、
請求項15に記載の表示パネル。
【請求項17】
1番目の前記発光素子群乃至3番目の前記発光素子群の各々は、12列の前記第2の発光素子を含み、4番目の前記発光素子群は、8列の前記第2の発光素子を含み、
1番目の前記画素回路群乃至3番目の前記画素回路群の各々は、12列の前記第2の画素回路を含み、4番目の前記画素回路群は、8列の前記第2の画素回路を含む、
請求項11から16のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項18】
複数の金属層をさらに含み、
前記第2の画素回路毎に接続されたデータケーブルは、いずれかの前記金属層と同層に配置され、
前記複数の金属層は、第1のゲート金属層、第2のゲート金属層、第1のソースドレイン金属層および第2のソースドレイン金属層を含む、
請求項10から16のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項19】
隣接する前記第3のサブ表示領域から離れた方向に沿って、各前記ターゲットサブ表示領域内の1列目からi列目の前記第2の画素回路において、奇数列に配置された前記第2の画素回路に接続されたデータケーブルは、前記第1のゲート金属層と同層に配置され、偶数列に配置された前記第2の画素回路に接続されたデータケーブルは、前記第2のゲート金属層と同層に配置され、i列目からn列目の前記第2の画素回路に接続されたデータケーブルは、前記第1のソースドレイン金属層と同層に配置され、iは1より大きく且つnより小さい整数であり、nは各前記ターゲットサブ表示領域内の総列数に等しい、請求項18に記載の表示パネル。
【請求項20】
前記第2の画素回路毎に接続されたデータケーブルは、第1のデータケーブルセグメント、第2のデータケーブルセグメント、および第3のデータケーブルセグメントを含み、
前記第1のデータケーブルセグメントの一端は、対応する金属層に接続され、他端は、前記第2のデータケーブルセグメントの一端に接続され、前記第2のデータケーブルセグメントの他端は、前記第3のデータケーブルセグメントの一端に接続され、前記第3のデータケーブルセグメントの他端は、前記第2の画素回路に接続され、
前記第2のデータケーブルセグメントは、前記第1の方向に沿って延び、前記第1のゲート金属層と同層に配置されたデータケーブルに含まれた第2のデータケーブルセグメント、前記第2のゲート金属層と同層に配置されたデータケーブルに含まれた第2のデータケーブルセグメント、および前記第1のソースドレイン金属層と同層に配置されたデータケーブルに含まれた第2のデータケーブルセグメントは、互いに重ならない、
請求項19に記載の表示パネル。
【請求項21】
前記第2のソースドレイン金属層は、前記第1のゲート金属層、前記第2のゲート金属層および前記第1のソースドレイン金属層を覆う、請求項19に記載の表示パネル。
【請求項22】
同じ列の前記第2の画素回路において、前記第1のサブ表示領域に配置された前記第2の画素回路に接続されたデータケーブルは、前記第2のサブ表示領域に配置された前記第2の画素回路に接続されたデータケーブルと異なる、請求項10から16のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項23】
前記表示パネルは、少なくとも1列のダミー第2の画素回路をさらに含み、前記少なくとも1列のダミー第2の画素回路は、前記第2の表示領域に近い前記ターゲットサブ表示領域に配置される、請求項10から16のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項24】
前記複数の第1の画素回路および前記複数の第2の画素回路において、いずれかの画素回路の幅は、いずれかの前記第1の発光素子の幅より小さい、請求項1から16のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項25】
各画素回路の幅と前記第1の発光素子の幅との差は、4マイクロメートルである、請求項24に記載の表示パネル。
【請求項26】
各前記第2の画素回路および各前記第2の発光素子は、いずれも
接続部を有し、前記導電線は、前記少なくとも1つの第2の画素回路の
接続部と、前記少なくとも1つの第2の発光素子の
接続部とにそれぞれ接続されている
ことで、前記少なくとも1つの第2の画素回路の接続部と前記少なくとも1つの第2の発光素子の接続部とを接続する、請求項1から16のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項27】
前記導電線は、透明導電線である、請求項1から16のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項28】
前記透明導電線の材料は、酸化インジウムスズである、請求項27に記載の表示パネル。
【請求項29】
前記第2の表示領域は、透光表示領域である、請求項1から16のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項30】
集積回路と、請求項1から16のいずれかに記載の表示パネルと、を含み、
前記集積回路は、前記表示パネルにおける第1の画素回路および第2の画素回路に接続され、作動するように前記第1の画素回路および前記第2の画素回路を駆動するために使用される、
ことを特徴とする表示装置。
【請求項31】
感光センサーをさらに含み、前記感光センサーは、前記表示パネルの第2の表示領域内に配置される、請求項30に記載の表示装置。
【請求項32】
前記第2の表示領域は、矩形状であり、前記感光センサーの前記ベース基板上への正投影の面積は、前記第2の表示領域の内接円の面積以下である、請求項31に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、表示技術の分野に関し、特に表示パネルおよび表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
スクリーン下埋め込み型カメラ技術は、表示装置の画面占有率を高めるために提案された新しい技術である。
【0003】
関連技術では、スクリーン下埋め込み型カメラを備えた表示パネルは、一般的に、通常の表示のための第1の表示領域と、カメラを配置するための第2の表示領域とを含む。当該第2の表示領域は、一般的に、複数の発光素子と複数の画素回路とを含み、各画素回路は、1つの発光素子に接続され、発光するように発光素子を駆動するために使用され、互いに接続された画素回路と発光素子は、表示パネルに垂直な方向において重なる。
【0004】
関連技術では、第2の表示領域内に画素回路も設置されているため、第2の表示領域の光透過率が悪く、対応的に、表示パネルの表示効果は悪い。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願は、表示パネルおよび表示装置を提供し、前記技術案は、以下の通りである。
【0006】
一側面において、第1の表示領域と第2の表示領域とを有し、前記第1の表示領域は、前記第2の表示領域を少なくとも部分的に囲むベース基板と、
前記第1の表示領域に配置された、複数の第1の画素回路、前記複数の第1の画素回路の間に間隔を空けて配置された複数の第2の画素回路、および複数の第1の発光素子と、
前記第2の表示領域に配置された複数の第2の発光素子と、
を含み、
ここで、前記複数の第1の画素回路のうちの少なくとも1つの第1の画素回路は、前記複数の第1の発光素子のうちの少なくとも1つの第1の発光素子に接続され、前記少なくとも1つの第1の画素回路の前記ベース基板上への正投影は、前記少なくとも1つの第1の発光素子の前記ベース基板上への正投影と少なくとも部分的に重なり、前記複数の第2の画素回路のうちの少なくとも1つの第2の画素回路は、導電線により、前記複数の第2の発光素子のうちの少なくとも1つの第2の発光素子に接続されている、
表示パネルに関する。
【0007】
選択肢の一つとして、前記複数の第2の発光素子の密度は、前記複数の第1の発光素子の密度と同じである。
【0008】
選択肢の一つとして、前記第1の表示領域の解像度は、前記第2の表示領域の解像度と同じであり、または、前記第1の表示領域の解像度は、前記第2の表示領域の解像度と異なる。
【0009】
選択肢の一つとして、各前記第1の画素回路は、1つの前記第1の発光素子に接続され、
そして、各前記第1の画素回路の前記ベース基板上への正投影は、接続された前記第1の発光素子の前記ベース基板上への正投影と少なくとも部分的に重なっている。
【0010】
選択肢の一つとして、前記複数の第1の画素回路は、第1の方向に沿って延びる複数列の第1の画素回路を含み、前記複数の第2の画素回路は、第1の方向に沿って延びる複数列の第2の画素回路を含み、
ここで、前記複数列の第2の画素回路は、前記複数列の第1の画素回路の間に間隔を空けて配置されている。
【0011】
選択肢の一つとして、任意の隣接する2列の前記第2の画素回路の間に、同一列数または異なる列数の前記第1の画素回路が配置されている。
【0012】
選択肢の一つとして、前記複数の第1の画素回路は、第2の方向に沿って延びる複数行の第1の画素回路を含み、前記複数の第2の画素回路は、第2の方向に沿って延びる複数行の第2の画素回路を含み、前記第2の方向は、第1の方向と交差し、ここで、前記複数行の第2の画素回路は、前記複数行の第1の画素回路の間に間隔を空けて配置されている。
【0013】
選択肢の一つとして、前記第1の方向は、前記第2の方向に垂直である。
【0014】
選択肢の一つとして、前記第1の表示領域は、第1の方向に沿って順次に配置された第1のサブ表示領域および第2のサブ表示領域を含み、前記第1のサブ表示領域は、対称になった2つのターゲットサブ表示領域を含み、
ここで、一方の前記ターゲットサブ表示領域、前記第2の表示領域、および他方の前記ターゲットサブ表示領域は、第2の方向に沿って順次に配置されている。
【0015】
選択肢の一つとして、前記第2の表示領域は、前記第2の方向に沿って対称的に配置された2つの第3のサブ表示領域を含み、前記表示パネルは、第1の導電線、第2の導電線および第3の導電線を含み、
各前記第3のサブ表示領域は、k個の発光素子群を含み、各前記発光素子群は、隣接する複数列の前記第2の発光素子を含み、1番目の前記発光素子群乃至k番目の前記発光素子群は、他方の前記第3のサブ表示領域に近い方向に沿って順次に配置され、kは0より大きい整数であり、
各前記ターゲットサブ表示領域は、前記k個の発光素子群に1対1で対応するk個の画素回路群を含み、各前記画素回路群は、隣接する複数列の前記第2の画素回路を含み、1番目の前記画素回路群乃至k番目の前記画素回路群は、隣接する前記第3のサブ表示領域から離れた方向に沿って順次に配置され、各前記発光素子群における各前記第2の発光素子は、前記第1の導電線、前記第2の導電線および/または前記第3の導電線により、対応する1つの前記画素回路群における各前記第2の画素回路に接続されている。
【0016】
選択肢の一つとして、kは4である。
【0017】
選択肢の一つとして、1番目の前記発光素子群における各前記第2の発光素子は、前記第1の導電線により、1番目の前記画素回路群における各前記第2の画素回路に接続され、
2番目の前記発光素子群における各前記第2の発光素子は、前記第2の導電線により、2番目の前記画素回路群における各前記第2の画素回路に接続され、
3番目の前記発光素子群における各前記第2の発光素子は、前記第3の導電線により、3番目の前記画素回路群における各前記第2の画素回路に接続され、
4番目の前記発光素子群における各前記第2の発光素子は、前記第1の導電線、前記第2の導電線および前記第3の導電線により、4番目の前記画素回路群における各前記第2の画素回路に接続されている。
【0018】
選択肢の一つとして、1番目の前記発光素子群における各前記第2の発光素子に接続された前記第1の導電線、2番目の前記発光素子群における各前記第2の発光素子に接続された前記第2の導電線、および3番目の前記発光素子群における各前記第2の発光素子に接続された各前記第3の導電線は、第1の導電線セグメント、第2の導電線セグメント、および第3の導電線セグメントを含み、
前記第1の導電線セグメントの一端は、対応する前記第2の発光素子に接続され、前記第1の導電線セグメントの他端は、前記第2の導電線セグメントの一端に接続され、
前記第2の導電線セグメントの他端は、前記第3の導電線セグメントの一端に接続され、
前記第3の導電線セグメントの他端は、対応する前記第2の画素回路に接続され、
ここで、前記第1の導電線セグメントと前記第3の導電線セグメントは、前記第1の方向に沿って延び、前記第2の導電線セグメントは、前記第2の方向に沿って延び、前記第2の導電線セグメントの前記ベース基板上への正投影は、前記第2の導電線セグメントに接続された第2の発光素子の前記ベース基板上への正投影と少なくとも部分的に重なっている。
【0019】
選択肢の一つとして、前記第1の導電線に含まれた前記第2の導電線セグメントは、前記第3の導電線に含まれた前記第2の導電線セグメントと少なくとも部分的に重なり、前記第1の導電線に含まれた前記第2の導電線セグメントは、前記第2の導電線に含まれた前記第2の導電線セグメントと重ならず、前記第3の導電線に含まれた前記第2の導電線セグメントは、前記第2の導電線に含まれた前記第2の導電線セグメントと重ならない。
【0020】
選択肢の一つとして、4番目の前記発光素子群は、前記第3のサブ表示領域の軸線に沿って対称的に配置された2つの第1のサブ発光素子群、2つの第2のサブ発光素子群および2つの第3のサブ発光素子群を含み、各サブ発光素子群は、隣接する複数行の前記第2の発光素子を含み、同側に配置された前記第1のサブ発光素子群、前記第2のサブ発光素子群および前記第3のサブ発光素子群は、前記軸線から離れた方向に沿って順次に配置され、前記軸線は、前記第2の方向に沿って延び、
4番目の前記画素回路群は、前記2つの第1のサブ発光素子群に1対1で対応する2つの第1のサブ画素回路群と、前記2つの第2のサブ発光素子群に1対1で対応する2つの第2のサブ画素回路群と、前記2つの第3のサブ発光素子群に1対1で対応する2つの第3のサブ画素回路群と、を含み、
ここで、各前記第1のサブ発光素子群における各前記第2の発光素子は、前記第1の導電線により、対応する前記第1のサブ画素回路群における各前記第2の画素回路に接続され、各前記第2のサブ発光素子群における各前記第2の発光素子は、前記第2の導電線により、対応する前記第2のサブ画素回路群における各前記第2の画素回路に接続され、各前記第3のサブ発光素子群における各前記第2の発光素子は、前記第3の導電線により、対応する前記第3のサブ画素回路群における各前記第2の画素回路に接続される。
【0021】
選択肢の一つとして、各前記第1のサブ発光素子群における各前記第2の発光素子に接続された前記第1の導電線、各前記第2のサブ発光素子群における各前記第2の発光素子に接続された前記第2の導電線、および各前記第3のサブ発光素子群における各前記第2の発光素子に接続された前記第3の導電線は、第4の導電線セグメント、第5の導電線セグメント、第6の導電線セグメントおよび第7の導電線セグメントを含み、
前記第4の導電線セグメントの一端は、対応する前記第2の発光素子に接続され、前記第4の導電線セグメントの他端は、前記第5の導電線セグメントの一端に接続され、
前記第5の導電線セグメントの他端は、前記第6の導電線セグメントの一端に接続され、
前記第6の導電線セグメントの他端は、前記第7の導電線セグメントの一端に接続され、
前記第7の導電線セグメントの他端は、対応する前記第2の画素回路に接続され、
ここで、前記第5の導電線セグメントと前記第7の導電線セグメントは、前記第1の方向に沿って延び、前記第6の導電線セグメントは、前記第2の方向に沿って延び、前記第4の導電線セグメントは、接続された前記第2の発光素子が位置する行と隣接する行との間に配置され、
前記第1の導電線に含まれた第5の導電線セグメントは、2番目の前記発光素子群乃至4番目の前記発光素子群が位置する領域内に配置され、前記第2の導電線に含まれた第5の導電線セグメントは、3番目の前記発光素子群および4番目の前記発光素子群が位置する領域内に配置され、前記第3の導電線に含まれた第5の導電線セグメントは、4番目の前記発光素子群が位置する領域内に配置され、前記軸線に沿って前記第2のサブ表示領域から離れた側の前記第6の導電線セグメントは、前記第2の表示領域の前記第2のサブ表示領域から離れた側に配置され、前記軸線に沿って前記第2のサブ表示領域に近い側の前記第6の導電線セグメントは、前記第2のサブ表示領域に近い第2の表示領域内に配置されている。
【0022】
選択肢の一つとして、1番目の前記発光素子群乃至3番目の前記発光素子群の各々は、12列の前記第2の発光素子を含み、4番目の前記発光素子群は、8列の前記第2の発光素子を含み、
1番目の前記画素回路群乃至3番目の前記画素回路群の各々は、12列の前記第2の画素回路を含み、4番目の前記画素回路群は、8列の前記第2の画素回路を含む。
【0023】
選択肢の一つとして、前記表示パネルは、複数の金属層をさらに含み、
前記第2の画素回路毎に接続されたデータケーブルは、いずれかの前記金属層と同層に配置され、
ここで、前記複数の金属層は、第1のゲート金属層、第2のゲート金属層、第1のソースドレイン金属層および第2のソースドレイン金属層を含む。
【0024】
選択肢の一つとして、隣接する前記第3のサブ表示領域から離れた方向に沿って、各前記ターゲットサブ表示領域内の1列目からi列目の前記第2の画素回路において、奇数列に配置された前記第2の画素回路に接続されたデータケーブルは、前記第1のゲート金属層と同層に配置され、偶数列に配置された前記第2の画素回路に接続されたデータケーブルは、前記第2のゲート金属層と同層に配置され、i列目からn列目の前記第2の画素回路に接続されたデータケーブルは、前記第1のソースドレイン金属層と同層に配置され、iは1より大きく且つnより小さい整数であり、nは各前記ターゲットサブ表示領域内の総列数に等しい。
【0025】
選択肢の一つとして、前記第2の画素回路毎に接続されたデータケーブルは、第1のデータケーブルセグメント、第2のデータケーブルセグメント、および第3のデータケーブルセグメントを含み、
前記第1のデータケーブルセグメントの一端は、対応する金属層に接続され、他端は、前記第2のデータケーブルセグメントの一端に接続され、前記第2のデータケーブルセグメントの他端は、前記第3のデータケーブルセグメントの一端に接続され、前記第3のデータケーブルセグメントの他端は、前記第2の画素回路に接続され、
ここで、前記第2のデータケーブルセグメントは、前記第1の方向に沿って延び、前記第1のゲート金属層と同層に配置されたデータケーブルに含まれた第2のデータケーブルセグメント、前記第2のゲート金属層と同層に配置されたデータケーブルに含まれた第2のデータケーブルセグメント、および前記第1のソースドレイン金属層と同層に配置されたデータケーブルに含まれた第2のデータケーブルセグメントは、互いに重ならない。
【0026】
選択肢の一つとして、前記第2のソースドレイン金属層は、前記第1のゲート金属層、前記第2のゲート金属層および前記第1のソースドレイン金属層を覆う。
【0027】
選択肢の一つとして、同じ列の前記第2の画素回路において、前記第1のサブ表示領域に配置された前記第2の画素回路に接続されたデータケーブルは、前記第2のサブ表示領域に配置された前記第2の画素回路に接続されたデータケーブルと異なる。
【0028】
選択肢の一つとして、前記表示パネルは、少なくとも1列のダミー第2の画素回路をさらに含み、前記少なくとも1列のダミー第2の画素回路は、前記第2の表示領域に近い前記ターゲットサブ表示領域に配置される。
【0029】
選択肢の一つとして、前記複数の第1の画素回路および前記複数の第2の画素回路において、いずれかの画素回路の幅は、いずれかの前記第1の発光素子の幅より小さい。
【0030】
選択肢の一つとして、各画素回路の幅と前記第1の発光素子の幅との差は、4マイクロメートルである。
【0031】
選択肢の一つとして、各前記第2の画素回路および各前記第2の発光素子は、いずれも接続部を有し、前記導電線は、前記少なくとも1つの第2の画素回路の接続部と、前記少なくとも1つの第2の発光素子の接続部とにそれぞれ接続されている。
【0032】
選択肢の一つとして、前記導電線は、透明導電線である。
【0033】
選択肢の一つとして、前記透明導電線の材料は、酸化インジウムスズである。
【0034】
選択肢の一つとして、前記第2の表示領域は、透光表示領域である。
【0035】
別の側面において、集積回路と、以上の側面に記載の表示パネルと、を含み、
前記集積回路は、前記表示パネルにおける第1の画素回路および第2の画素回路に接続され、作動するように前記第1の画素回路および前記第2の画素回路を駆動するために使用される、
表示装置に関する。
【0036】
選択肢の一つとして、前記表示装置は、感光センサーをさらに含み、前記感光センサーは、前記表示パネルの第2の表示領域内に配置される。
【0037】
選択肢の一つとして、前記第2の表示領域は、矩形状であり、前記感光センサーの前記ベース基板上への正投影の面積は、前記第2の表示領域の内接円の面積以下である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
本出願の実施例における技術案をより明確に説明するために、以下、実施例の説明に使用される図面を簡単に説明し、以下の説明における図面は、本開示のいくつかの実施例にすぎず、当業者にとっては、創造的な労働をしない前提で、これらの図面に基づいて他の図面を得ることもできることは明らかである。
【0039】
【
図1】本出願の実施例による表示パネルの構造概略図である。
【
図2】本出願の実施例による別の表示パネルの構造概略図である。
【
図3】本出願の実施例によるさらに別の表示パネルの構造概略図である。
【
図4】本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
【
図5】本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
【
図6】本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
【
図7】本出願の実施例による圧縮前後の画素回路のレイアウト図である。
【
図8】本出願の実施例による表示パネルの構造概略図である。
【
図9】本出願の実施例による画素回路の構造概略図である。
【
図10】本出願の実施例による画素回路の構成のレイアウト図である。
【
図11】本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
【
図12】本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
【
図13】本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
【
図14】本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
【
図15】本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
【
図16】本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
【
図17】本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
【
図18】本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
【
図19】本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
【
図20】本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
【
図21】本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
【
図22】本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
【
図23】本出願の実施例による導電線の構造概略図である。
【
図24】本出願の実施例による導電線の構造概略図である。
【
図25】本出願の実施例による導電線の構造概略図である。
【
図26】本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
【
図27】本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
【
図28】本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
【
図29】本出願の実施例による表示パネルの断面図である。
【
図30】本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
【
図31】本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
【
図32】本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
【
図33】本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
【
図34】本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
【
図35】本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
【
図36】本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
【
図37】本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
【
図38】本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
【
図39】本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
【
図40】本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
【
図41】本出願の実施例によるデータケーブルの構造概略図である。
【
図42】本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
【
図43】本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
【
図44】本出願の実施例による表示装置の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
本出願の目的、技術案および利点をより明確にするために、以下、図面を参照して本出願の実施形態をさらに詳細に説明する。
【0041】
表示技術の発展に伴い、従来のノッチ表示デザインまたは水滴表示デザインは、ユーザーの表示パネルの高画面占有率に対するニーズを満たすことができなくなり、一連の透光表示領域を持つ表示パネルが誕生した。このような表示パネルでは、感光センサー(例えば、カメラ)などのハードウェアを透光表示領域に配置することができ、穴を開ける必要がないため、表示パネルの実用性を確保した上で、真のフルスクリーン表示を可能にすることができる
【0042】
本出願の実施例では、透光表示領域内の発光素子を確実に駆動し、かつ透光表示領域の光透過率を良好に確保することを前提として、非透光表示領域内の画素数を減少させることなく、非透光表示領域の表示効果を良好に確保する表示パネルを提供する。
【0043】
図1は、本出願の実施例による表示パネルの構造概略図である。
図1に示すように、当該表示パネルは、ベース基板01を含み得る。
【0044】
当該ベース基板01は、第1の表示領域A1と第2の表示領域A2とを有し、当該第1の表示領域A1は、第2の表示領域A2を少なくとも部分的に囲むことができる。例えば、
図1に示された第2の表示領域A2は、ベース基板01の頂部中央に位置し、対応的に、矩形状の第1の表示領域A1の4辺は、第2の表示領域A2を囲んでいてもよく、即ち、第2の表示領域A2は、第1の表示領域A1に囲まれていてもよい。
【0045】
いくつかの実施例では、当該第2の表示領域A2は、
図1に示されたベース基板01の頂部中央ではなく、他の位置に位置してもよい。例えば、
図1を参照すると、第2の表示領域A2は、ベース基板01の左上隅または右上隅に位置してもよい。
【0046】
さらに
図2に示された別の表示パネルを参照すると、当該表示パネルは、第1の表示領域A1に配置された複数の第1の画素回路10、複数の第2の画素回路20および複数の第1の発光素子30、第2の表示領域A2に配置された複数の第2の発光素子40をさらに含んでもよく、複数の第2の画素回路20は、複数の第1の画素回路10の間に間隔を空けて配置されてもよい。
【0047】
ここで、複数の第1の画素回路10のうちの少なくとも1つの第1の画素回路10は、複数の第1の発光素子30のうちの少なくとも1つの第1の発光素子30に接続され、少なくとも1つの第1の画素回路10のベース基板01上への正投影は、少なくとも1つの第1の画素回路30のベース基板01上への正投影と少なくとも部分的に重なっている。当該少なくとも1つの第1の画素回路10は、接続された第1の発光素子30に駆動信号を供給することにより、発光するように当該第1の発光素子30を駆動するために使用されることができる。
【0048】
複数の第2の画素回路20のうちの少なくとも1つの第2の画素回路20は、導電線L1により、複数の第2の発光素子40のうちの少なくとも1つの第2の発光素子40に接続され、当該少なくとも1つの第2の画素回路20は、接続された第2の発光素子40に駆動信号を供給することにより、発光するように当該第2の発光素子40を駆動するために使用されることができる。第2の発光素子40および第2の画素回路20が異なる領域に配置されているため、
図2に示されたように、少なくとも1つの第2の画素回路20のベース基板01上への正投影が、少なくとも1つの第2の発光素子40のベース基板01上への正投影と重ならない。
【0049】
選択肢の一つとして、本出願の実施例では、当該第1の表示領域A1を非透光表示領域とし、当該第2の表示領域A2を透光表示領域として設定することができる。即ち、本出願の実施例に記載された第1の表示領域A1は、光を透過することができず、第2の表示領域A2は、光を透過することができる。このように、表示パネルに穴あけ処理を行う必要はなく、感光センサーなどの必要なハードウェア構造を第2の表示領域A2内に直接に配置することができ、真のフルスクリーン表示を実現するための堅牢な基盤を提供することができる。第2の表示領域A2には発光素子のみが含まれ、画素回路が含まれていないので、第2の表示領域A2の光透過率を良好に確保することもできる。
【0050】
以上より、本出願の実施例では、第1の表示領域と第2の表示領域とを有するベース基板を含む表示パネルを提供する。第2の表示領域内の発光素子を駆動するための画素回路が、第1の表示領域のみに配置され、第2の表示領域に配置されないため、第2の表示領域の光透過率が良好であることが確保される。対応的に、本出願の実施例に記載された表示パネルの表示効果が良い。
【0051】
図3は、
図2に示された表示パネルを例にして、別の表示パネルの構造概略図を示す。
図3を参照すると、第1の表示領域A1に複数の画素だけでなく、複数列の第2の画素回路20も含まれ、第2の表示領域A2に複数の第2の発光素子40のみが含まれることがさらに分かる。
【0052】
ここで、画素とは、画素回路および発光素子を含む構造を指し、第1の画素回路10および第1の発光素子30を例にして、
図3を参照すると、示された各画素は、赤色サブ画素Rと、2つの緑色サブ画素G1およびG2と、1つの青色サブ画素Bとを含み、赤色サブ画素R及び青色サブ画素Bは、同じ列に配置され、2つの緑色サブ画素G1およびG2は、同じ列に配置される。もちろん、いくつかの実施例では、画素は、他の色および他の数のサブ画素を含むこともでき、各サブ画素の配列方式は、
図3に示された構成に限定されない。例えば、各画素は、1つの赤色サブ画素R、1つの青色サブ画素B、および1つの緑色サブ画素Gのみを含んでもよい。
【0053】
選択肢の一つとして、本出願の実施例では、複数の第1の画素回路10と複数の第1の発光素子30との電気的接続関係は、1対1で対応してもよい。即ち、各第1の画素回路10のそれぞれは、1つの第1の発光素子30に接続されてもよく、各第1の画素回路10に接続された第1の発光素子30は異なる。これにより、
図2に示された表示パネルを参照すると、各第1の画素回路10のベース基板01上への正投影は、接続された第1の発光素子30のベース基板01上への正投影と少なくとも部分的に重なっている。
【0054】
第1の画素回路10と第1の発光素子30との電気的接続関係と同様に、複数の第2の画素回路20と複数の第2の発光素子40との電気的接続関係も1対1で対応してもよい。そして、各第2の画素回路20のベース基板01上への正投影は、接続された第2の発光素子40のベース基板01上への正投影と重ならない。
【0055】
選択肢の一つとして、第2の表示領域A2に配置された複数の第2の発光素子40の密度は、第1の表示領域A1に配置された複数の第1の発光素子30の密度と同じであってもよい。即ち、第1の表示領域A1と第2の表示領域A2における1インチ当たりの発光素子の数は同じである。つまり、第1の表示領域A1(即ちメイン表示領域)には画素密度の異なる2つのサブ領域が存在せず、さらに、関連技術に対して、画面を表示する際に、第1の表示領域A1に明暗境界線が存在せず、表示パネルの表示効果が良い。
【0056】
図2に示された表示パネルを例にして、
図4は、表示パネルの構成のレイアウト図である。
図4を参照すると、第1の表示領域A1の解像度は、第2の表示領域A2の解像度より大きい。即ち、当該第1の表示領域A1の面積は、第2の表示領域A2の面積より大きく、第1の表示領域A1に含まれた発光素子の数は、第2の表示領域A2に含まれた発光素子の数より大きい。
【0057】
いくつかの実施例では、第1の表示領域A1の解像度は、第2の表示領域A2の解像度以下であってもよい。例えば、第1の表示領域A1の面積は、第2の表示領域A2の面積と同じであってもよく、第1の表示領域A1に含まれた発光素子の数は、第2の表示領域A2に含まれた発光素子の数と同じであってもよい。または、第1の表示領域A1の面積は、第2の表示領域A2の面積より小さくてもよく、第1の表示領域A1に含まれた発光素子の数は、第2の表示領域A2に含まれた発光素子の数より小さい。
【0058】
選択肢の一つとして、
図5は、
図4に示された表示パネルの部分拡大模式図である。
図4および
図5を参照すると、第1の発光素子30のサイズは、第2の発光素子40のサイズより大きくてもよく、即ち、第2の表示領域A2における発光素子のアノードは、第1の表示領域A1における発光素子のアノードより小さい。このように、第2の表示領域A2の光透過率が第1の表示領域A1の光透過率より大きいことを確保することができる。さらに、第2の発光素子40のアノードの形状及び大きさをさらに最適化することにより、より良好な光透過率を確保することもできる。例えば、
図3に示された表示パネルを参照すると、示された第2の発光素子40のアノードは、楕円状である。
【0059】
第2の表示領域A2の光透過率を良好にするために、本出願の実施例に記載された導電線L1が透明導電線であってもよい。例えば、当該導電線L1は、酸化インジウムスズ(indium tin oxide、ITO)やインジウムガリウム亜鉛酸化物(indium gallium zinc oxide、IGZO)などの透明材料で作製されることができる。当該導電線L1がITO材料で作製されると仮定すると、当該導電線L1はITO配線と呼ばれることもある。以下のすべての実施例では、導電線L1がITO配線であることを例にして説明する。
【0060】
選択肢の一つとして、本出願の実施例では、ベース基板01が光を透過可能な表示領域、すなわち第2の表示領域A2を有するので、
図6に示されたように、表示装置に含まれた表示モジュールにおける感光センサー50の構造(例えば、カメラ)が、当該第2の表示領域A2に直接に配置されることができ、すなわち表示パネルに追加の穴を開ける必要がない。このように、フルスクリーンの表示パネルを実現するための堅牢な基盤を提供することができる。
【0061】
選択肢の一つとして、当該第2の表示領域A2は、矩形状であってもよく、感光センサー50のベース基板01上への正投影の面積は、第2の表示領域A2の内接円の面積以下であってもよい。即ち、感光センサー50が配置された領域のサイズは、当該第2の表示領域A2の内接円のサイズ以下であってもよい。例えば、
図6を参照すると、示された表示パネルにおいて、感光センサー50が配置された領域のサイズは、第2の表示領域A2の内接円YOのサイズに等しく、即ち当該感光センサー50が位置する領域の形状は、円形であってもよく、したがって、当該感光センサー50が位置する領域を光透過孔と呼ぶこともできる。もちろん、いくつかの実施例では、第2の表示領域A2は、矩形状以外の他の形状、例えば円形または楕円形であってもよい。
【0062】
関連技術では、画素回路(第1の画素回路10及び第2の画素回路20を含む)と第1の発光素子30のサイズ(pitch)は同じである。例えば、一般的に、幅は約30ミクロン(μm)から32ミクロン(μm)であり、長さは約60ミクロン(μm)から65ミクロン(μm)である。本出願の実施例では、第1の表示領域A1における画素数を減らすことなく、第2の画素回路20の配置に十分な空間を提供するために、第2の方向X2(例えば、ゲート線の延在方向、横方向とも呼ばれる)に沿って各画素回路を圧縮することにより、第1の発光素子30の幅に対して画素回路の第2の方向における幅を小さくする。または、第2の方向に沿って第1の発光素子30を延伸させることにより、画素回路の幅に対して第1の発光素子30の第2の方向における幅を大きくする。このように、ベース基板01のサイズが同じであることを前提として、第1の表示領域A1内に多くの領域を提供することができ、対応的に、当該多くの領域には、第2の表示領域A2内に配置された第2の発光素子40を駆動するための第2の画素回路20を設けることができる。
【0063】
例えば、画素回路の幅と第1の発光素子30の幅との差は、約4μmである。圧縮画素回路であり、且つ幅の差が4μmであることを例にとると、
図7は、圧縮前後(即ち、関連技術と本出願の実施例)の画素回路の構成のレイアウト図である。
図7を参照すると、画素回路は、駆動構造と、発光素子のアノードに接続するための
接続部B1と、を含み得て、当該
接続部B1のサイズは、画素回路のサイズを表すことができる。圧縮前の画素回路と発光素子のサイズは、いずれも幅1~100μm、高さ2~200μm、圧縮後の発光素子のサイズは変化せず、画素回路の高さは変化しないが、幅は1~20μm減少した。このようにすると、数列の圧縮画素回路ごとに1列以上の追加の圧縮画素回路があり、画面全体がこのような設計を採用することにより、全画面圧縮を実現する。ここで、これらの追加列は、第2の表示領域A2内の第2の発光素子40を接続するために選択され、発光するように第2の発光素子40を制御する。いくつかの実施例では、第2の表示領域A2の周辺に近い追加列の画素回路を、第2の発光素子40を接続するための第2の画素回路20とすることが好ましい。このように、表示パネルの解像度を変更せずに、通常の表示を確保することができる。即ち、表示パネルの既存空間は、通常の表示を実現するために十分に利用されている。
【0064】
なお、
図3を参照すると、画素回路の幅とは、第2の方向X2における画素回路のレイアウトのベース基板01上への正投影の長さを指すことができる。第1の発光素子30の幅とは、第2の方向X2における第1の発光素子30のアノード(anode)のベース基板01上への正投影の長さを指す。
【0065】
また、
図3と
図8を参照すると、本出願の実施例に記載された各第1の発光素子は、1つの画素における1つのサブ画素に属する。例えば、赤色サブ画素R、緑色サブ画素G1、G2または青色サブ画素Bである。第1の発光素子のアノードのサイズを確定する際に、一般に、1つの画素を周期として、第1の方向X1または第2の方向X2における当該画素の幅D10を測定することができ、次に、各第1の発光素子の幅D01について、画素に含まれたサブ画素数(例えば、
図8に示された4)で画素の全幅D10を除算すればよい。同様に、各第1の発光素子が1つの画素回路に対応して接続されているので、1つの画素に接続された各画素回路を周期として、第1の方向X1または第2の方向X2における各画素回路の幅を測定することができ、次に、各画素回路の幅D0について、画素に含まれたサブ画素数で全幅を除算すればよい。
【0066】
選択肢の一つとして、
図7に示された画素回路を参照すると、本出願の実施例に記載された画素回路は、7T1C構造であってもよく、すなわち、7つのトランジスタと1つのキャパシタとを含む。
図9は、7T1C画素回路の構造概略図であり、
図10は、7T1C画素回路の構成のレイアウト図である。
【0067】
ここで、
図9と
図10に示された画素回路を参照すると、当該7T1C画素回路10は、駆動トランジスタT1、データ書き込みトランジスタT2、閾値補償トランジスタT3、第1の発光制御トランジスタT4、第2の発光制御トランジスタT5、第1のリセットトランジスタT6、第2のリセットトランジスタT7、および記憶容量C1を含む。当該画素回路は、ゲート信号端Gate、データ信号端Data、リセット信号端RST1、RST2、発光制御信号端EM、電源端VDD、初期電源端Vinit1、Vinit2、および発光素子に接続されることができ、当該発光素子は、電源端VSSに接続されることもできる。当該画素回路は、接続された各信号端から供給される信号に応答して、発光するように接続された発光素子を駆動するために使用されることができる。
【0068】
また、トランジスタの特性に応じて、トランジスタをN型トランジスタとP型トランジスタに分けることができる。本出願の実施例では、P型トランジスタであるトランジスタを例に挙げて説明する。本出願による当該実施形態の説明及び教示に基づいて、当業者は、創造的な労働をしない前提で、本出願の実施例における画素回路構造におけるトランジスタの少なくとも一部について、N型トランジスタを採用し、即ちN型トランジスタまたはN型トランジスタとP型トランジスタを組み合わせた実施形態を採用することを容易に想到することができるので、これらの実施形態も本出願の実施例の保護範囲内である。
【0069】
画素回路が圧縮された後に複数列の追加の画素回路が存在することをさらに反映するために、
図11には第1の表示領域A1の構造概略図が示される。
図12は、
図4の部分構造(画素回路のみを含む)の概略図であり、
図13は、
図4の部分構造(発光素子のみを含む)の概略図である。
【0070】
図11から
図13を参照すると、画素回路の幅は、発光素子の幅より小さく、このように、左から右への2列目および9列目の画素回路は、第1の発光素子30を接続せず、画素回路の追加列に属し、第2の表示領域A2内の第2の発光素子40を接続するための第2の画素回路20としてもよい。また、各第1の発光素子30は、RG1BG2の4種類のanodeと、第1の画素回路10と接続するための
接続部B2とを含むことができる。第1の画素回路10の
接続部B1と第1の発光素子30の
接続部B2は、ソースドレイン金属層SD2により接続される。または、第1の画素回路10と第1の発光素子30とが接続される場合、接続のためのSD2回線を設ける必要はない。
【0071】
なお、少なくとも1つの第2の画素回路20と少なくとも1つの第2の発光素子40の両方も接続部を有することができ、少なくとも1つの第2の画素回路20が導電線L1により少なくとも1つの第2の発光素子40に接続されている場合、実際には、導電線L1は、なくとも1つの第2の画素回路20の接続部と少なくとも1つの第2の発光素子40の接続部とにそれぞれ接続されていてもよい。
【0072】
これにより、導電線L1を通すための十分な空間を確保するために、同じ行に配置された各第2の画素回路20の
接続部の軸線を、いずれかの第2の発光素子40の
接続部の軸線と平行にすることができ、軸線は、第2の方向X2に沿って延びることができる。つまり、行方向における同じ行において、第2の画素回路20の
接続部と第2の発光素子40の
接続部とは、同じ直線上に位置している。同様に、上記
図11から
図13を参照すると、同じ行において、第1の画素回路10の
接続部B1と第1の発光素子30の
接続部B2とは、配線が整列するように、同じ直線上に位置していてもよい。
【0073】
選択肢の一つとして、
図14は、本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
図14に示されたように、第1の表示領域A1は、第1の方向X1に沿って順次に配置された第1のサブ表示領域A11および第2のサブ表示領域A12を含み得る。第1のサブ表示領域A11は、対称になった2つのターゲットサブ表示領域A110を含み得る。即ち、2つのターゲットサブ表示領域A110は、同じレイアウトを有する。第2の表示領域A2は、第2の方向X2に沿って対称的に配置された2つの第3のサブ表示領域A21を含み得る。即ち、2つの第3のサブ表示領域A21は、同じレイアウトを有する。ここで、一方のターゲットサブ表示領域A110、第2の表示領域A2、他方のターゲットサブ表示領域A110は、第2の方向X2に沿って順次に配置されてもよい。
【0074】
図14に示された表示パネルに基づいて、表示パネルの左半分と右半分は、同じレイアウトを有する。したがって、以下の実施例では、表示パネルの左半分の構造のみを示し、即ち左半分に位置する1つのターゲットサブ表示領域A110および隣接する1つの第3のサブ表示領域A21を示す。右半分について同様であり、説明を省略する。
【0075】
さらに、本出願の実施例に記載された画素回路の追加列、すなわち、複数の第2の画素回路20は、第1の表示領域A1に分散して配置されることができ、そして、配置位置は、第2の発光素子40との効率的な接続を保証し、確実に発光するように第2の発光素子40を駆動することができれば、必要に応じて柔軟に調整されることができる。例えば、本出願の実施例では、複数の第2の画素回路20が列方向、行方向及び対角線方向に分散して配置されることを例にして、第2の画素回路20の配置位置について以下に概略的に説明する。
【0076】
一選択可能な実施形態として、第2の画素回路20は、列方向に沿って延び、
図15は、本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
図14と
図15を参照すると、複数の第1の画素回路10は、第1の方向X1に沿って延びた複数列の第1の画素回路10を含み得て、複数の第2の画素回路20は、第1の方向X1に沿って延びた複数列の第2の画素回路20を含み得る。
【0077】
ここで、複数列の第2の画素回路20は、複数列の第1の画素回路10の間に間隔を空けて配置されてもよい。例えば、隣接する複数列の第1の画素回路10ごとに、第2の画素回路20が1列存在する。言い換えれば、複数列の隣接する第1の画素回路10は、隣接する2列の第2の画素回路20の間に配置されることができる。
【0078】
選択肢の一つとして、任意の隣接する2列の第2の画素回路20の間に同じ列数の第1の画素回路10を配置することができ、これにより配置の均一性が確保される。例えば、任意の隣接する2列の第2の画素回路20の間にも隣接する8列の第1の画素回路10を配置するまたは、任意の隣接する2列の第2の画素回路20の間に異なる列数の第1の画素回路10を配置することができる。
【0079】
例示的に、
図16に示された表示パネルを参照すると、第3のサブ表示領域A21とターゲットサブ表示領域A110との左境界線を開始位置とし、左への2列目の画素回路、12列目の画素回路、および20列目の画素回路は、いずれも第2の画素回路20であってもよい。なお、第2の表示領域A2の下方の第2の画素回路20の追加列は、ダミー(dummy)列として使用されることができ、発光素子に接続されていない。
【0080】
別の選択可能な実施形態として、第2の画素回路20は、列方向に沿って延びておらず、
図17は、本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
図17に示されたように、複数の第1の画素回路10は、第2の方向X2に沿って延びた複数行の第1の画素回路10を含み得て、複数の第2の画素回路20は、第2の方向X2に沿って延びた複数行の第2の画素回路20を含み得る。
【0081】
選択肢の一つとして、第1の方向X1は、第2の方向X2と交差してもよい。例えば、当該第1の方向X1と第2の方向X2とが垂直でない場合、複数の第2の画素回路20は、対角線方向に沿って配列されることができる。当該第1の方向X1と第2の方向X2とが垂直である場合、複数の第2の画素回路20は、行方向に沿って配列されることができる。
【0082】
ここで、複数行の第2の画素回路20は、複数行の第1の画素回路10の間に間隔を空けて配置されている。例えば、
図17に示された複数の第2の画素回路20は、行方向に沿って延び、即ち隣接する複数行の第1の画素回路10ごとに、第2の画素回路20が1行存在する。言い換えれば、複数行の隣接する第1の画素回路10は、隣接する2行の第2の画素回路20の間に配置されることができる。以下のすべての実施例では、複数の第2の画素回路20が列方向に沿って順次に配置されることを例に挙げて説明する。
【0083】
なお、画素回路の追加列、即ち第2の画素回路20は、導電線L1により第2の発光素子40に接続され、導電線L1の積層数は、光透過孔の半径に応じて柔軟に調整されることができる。例えば、
図18は、本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
図18に示されたように、当該表示パネルは、導電線L11(即ち、ITO1)、第2の導電線L12(即ち、ITO2)、および第3の導電線L13(即ち、ITO3)を含み得る。
【0084】
各第3のサブ表示領域A21は、k個の発光素子群を含み得る。各発光素子群は、隣接する複数列の第2の発光素子40を含み得て、1番目の発光素子群乃至k番目の発光素子群は、他方の第3のサブ表示領域に近い方向に沿って順次に配置されてもよい。対応的に、各ターゲットサブ表示領域A110は、k個の発光素子群Z0に1対1で対応するk個の画素回路群を含む。各画素回路群は、隣接する複数列の第2の画素回路20を含み得て、1番目の画素回路群乃至k番目の画素回路群は、隣接する第3のサブ表示領域から離れた方向に沿って順次に配置されてもよい。
【0085】
ここで、kは0より大きい整数であってもよい。例えば、本出願の実施例では、kが4であることを例に挙げて説明する。選択肢の一つとして、1番目の発光素子群Z01から3番目の発光素子群Z03の各々は、12列の第2の発光素子40を含み得る。4番目の発光素子群Z04は、8列の第2の発光素子40を含み得る。対応的に、1番目の画素回路群Z11から3番目の画素回路群Z13の各々は、12列の第2の画素回路20を含み得る。4番目の画素回路群Z14は、8列の第2の画素回路20を含み得る。
【0086】
即ち、
図18に示された表示パネルでは、第3のサブ表示領域A21において、1列目の第2の発光素子40から13列目の第2の発光素子40(即ち、R1からR13)は、1番目の発光素子群Z01に属し、14列目の第2の発光素子40から26列目の第2の発光素子40(即ち、R14からP26)は、2番目の発光素子群Z02に属し、27列目の第2の発光素子40から39列目の第2の発光素子40(即ち、P27からR39)は、3番目の発光素子群Z03に属し、40列目の第2の発光素子40から48列目の第2の発光素子40(即ち、R40からR48)は、4番目の発光素子群Z04に属する。
【0087】
対応的に、ターゲットサブ表示領域A110において、1列目の第2の画素回路20から13列目の第2の画素回路20(即ち、P1からP13)は、1番目の画素回路群Z11に属し、14列目の第2の画素回路20から26列目の第2の画素回路20(即ち、P14からP26)は、2番目の画素回路群Z12に属し、27列目の第2の画素回路20から39列目の第2の画素回路20(即ち、P27からP39)は、3番目の画素回路群Z13に属し、40列目の第2の画素回路20から48列目の第2の画素回路20(即ち、P40からP48)は、4番目の画素回路群Z14に属する。
図18は、第1の画素回路10及び第1の発光素子30のみを図示していない。
【0088】
選択肢の一つとして、本出願の実施例では、各発光素子群における各第2の発光素子40は、第1の導電線L11、第2の導電線L12および/または第3の導電線L13により、対応する1つの画素回路群における各第2の画素回路20に接続されている
【0089】
例えば、
図19に示されたように、1番目の発光素子群Z01における各第2の発光素子40は、第1の導電線L11(
図19では、第1の導電線L11をITO1で示す)により、1番目の画素回路群Z11における各第2の画素回路20に接続される。
【0090】
図20に示されたように、2番目の発光素子群Z02における各第2の発光素子40は、第2の導電線L12(
図20では、第2の導電線L12をITO2で示す)により、2番目の画素回路群Z12における各第2の画素回路
20に接続される。
【0091】
図21に示されたように、3番目の発光素子群Z03における各第2の発光素子40は、第3の導電線L13(
図21では、第3の導電線L13をITO3で示す)により、3番目の画素回路群Z13における各第2の画素回路20に接続される。
【0092】
図22に示されたように、4番目の発光素子群Z04における各第2の発光素子40は、第1の導電線L11(即ち、ITO1)、第2の導電線L12(即ち、ITO2)および第3の導電線L13(即ち、ITO3)により、4番目の画素回路群Z14における各第2の画素回路20に接続される。
【0093】
例えば、
図22を参照すると、4番目の発光素子群Z04は、第3のサブ表示領域A21の軸線xxに沿って対称的に配置された2つの第1のサブ発光素子群Z041、2つの第2のサブ発光素子群Z042および2つの第3のサブ発光素子群Z043を含み得る。ここで、各サブ発光素子群に含まれた第2の発光素子40の行数は、同じであっても異なっていてもよい。また、同側に配置された第1のサブ発光素子群Z041、第2のサブ発光素子群Z042および第3のサブ発光素子群Z043は、軸線xxから離れた方向に沿って順次に配置され、軸線xxは、第2の方向X2に沿って延びている。4番目の画素回路群Z14は、2つの第1のサブ発光素子群Z041に1対1で対応する2つの第1のサブ画素回路群Z141と、2つの第2のサブ発光素子群Z042に1対1で対応する2つの第2のサブ画素回路群Z142と、2つの第3のサブ発光素子群Z043に1対1で対応する2つの第3のサブ画素回路群Z143と、を含み得る。同側に配置された第1のサブ画素回路群Z141、第2のサブ画素回路群Z142および第3のサブ画素回路群Z143の配列は、サブ発光素子群の配列と同じである。
【0094】
ここで、各第1のサブ発光素子群Z041における各第2の発光素子40は、第1の導電線L11(即ち、ITO1)により、対応する第1のサブ画素回路群Z141における各第2の画素回路20に接続される。各第2のサブ発光素子群Z042における各第2の発光素子40は、第2の導電線L12(即ち、ITO2)により、対応する第2のサブ画素回路群Z142における各第2の発光素子40に接続される。各第3のサブ発光素子群Z043における各第2の発光素子40は、第3の導電線L13(即ち、ITO3)により、対応する第3のサブ画素回路群Z143における各第2の画素回路20に接続される。
【0095】
図23は、本出願の実施例による導電線の構造概略図である。
図24は、
図19から
図21に示された構成のレイアウト図である。さらに
図19から
図21を参照すると、1番目の発光素子群Z01における各第2の発光素子40に接続された第1の導電線L11、2番目の発光素子群Z02における各第2の発光素子40に接続された第2の導電線L12、および3番目の発光素子群Z03における各第2の発光素子40に接続された各第3の導電線L13は、いずれも第1の導電線セグメントLa、第2の導電線セグメントLbおよび第3の導電線セグメントLcを含み得る。
【0096】
ここで、第1の導電線セグメントLaの一端は、対応する第2の発光素子40に接続され、第1の導電線セグメントLaの他端は、第2の導電線セグメントLbの一端に接続される。第2の導電線セグメントLbの他端は、第3の導電線セグメントLcの一端に接続される。第3の導電線セグメントLcの他端は、対応する第2の画素回路20に接続される。そして、第1の導電線セグメントLaと第3の導電線セグメントLcは、第1の方向X1に沿って延び、第2の導電線セグメントLbは、第2の方向X2に沿って延び、第2の導電線セグメントLbのベース基板01上への正投影は、第2の発光素子40のベース基板01上への正投影と少なくとも部分的に重なっている(
図24を参照)。即ち、第1の導電線L11、第2の導電線L12及び第3の導電線L13の両方は、第2の画素回路20と接続するために、接続された第2の発光素子40から引き出され、行方向から第2の画素回路20まで横方向に延びることができる。
【0097】
選択肢の一つとして、信号同士の干渉を防止するために、第1の導電線L11に含まれた第2の導電線セグメントLbが、第3の導電線L13に含まれた第2の導電線セグメントLbと少なくとも部分的に重なることができる。第1の導電線L11に含まれた第2の導電線セグメントLbは、第2の導電線L12に含まれた第2の導電線セグメントLbと重ならなくてもよく、第3の導電線L13に含まれた第2の導電線セグメントLbは、第2の導電線L12に含まれた第2の導電線セグメントLbと重ならなくてもよい。重なった部分は、ビアを介して切り替えられる。
【0098】
なお、
図24は、1番目の発光素子群Z01において各第2の発光素子40に接続された第1の導電線L11、すなわちITO1配線の表示パネルにおけるレイアウトのみを模式的に示す。2番目の発光素子群Z02において各第2の発光素子40に接続された第2の導電線L12(即ち、ITO2配線)および3番目の発光素子群Z03において各第2の発光素子40に接続された第3の導電線L13(即ち、ITO3配線)の表示パネルにおけるレイアウトについて、
図24に示された表示パネルの模式図を直接に参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0099】
選択肢の一つとして、
図25は、本出願の実施例による導電線の構造概略図である。
図25に示されたように、各第1のサブ発光素子群Z041における各第2の発光素子40に接続された第1の導電線L11、各第2のサブ発光素子群Z042における各第2の発光素子40に接続された第2の導電線L12、および各第3のサブ発光素子群Z043における各第2の発光素子40に接続された第3の導電線L13は、第4の導電線セグメントLd、第5の導電線セグメントLe、第6の導電線セグメントLfおよび第7の導電線セグメントLgを含み得る。
【0100】
ここで、第4の導電線セグメントLdの一端は、対応する第2の発光素子40に接続され、第4の導電線セグメントLdの他端は、第5の導電線セグメントLeの一端に接続される。第5の導電線セグメントLeの他端は、第6の導電線セグメントLfの一端に接続される。第6の導電線セグメントLfの他端は、第7の導電線セグメントLgの一端に接続される。第7の導電線セグメントLgの他端は、対応する第2の画素回路20に接続される。そして、第5の導電線セグメントLeと第7の導電線セグメントLgは、第1の方向X1に沿って延び、第6の導電線セグメントLfは、第2の方向X2に沿って延びる。第4の導電線セグメントLdは、接続された第2の発光素子40が位置する行と隣接する行との間に配置される。
【0101】
図26は、本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図であり、
図27は、本出願の実施例によるまたさらに別の表示パネルの構造概略図である。
図28は、
図27に示された表示パネルの簡略化した模式図である。
図26から
図28を参照すると、第1の導電線L11(即ちITO1)に含まれた第5の導電線セグメントLeは、2番目の発光素子群Z02から4番目の発光素子群Z04が位置する領域内に配置される。第2の導電線L12(即ちITO2)に含まれた第5の導電線セグメントLeは、3番目の発光素子群Z03および4番目の発光素子群Z04が位置する領域内に配置される。第3の導電線L13(即ちITO3)に含まれた第5の導電線セグメントLeは、4番目の発光素子群Z04が位置する領域内に配置される。軸線に沿って第2のサブ表示領域A12から離れた側の第6の導電線セグメントLfは、第2の表示領域A2の第2のサブ表示領域A12から離れた側に配置され、軸線に沿って第2のサブ表示領域A12に近い側の第6の導電線セグメントLfは、第2のサブ表示領域A12に近い第2の表示領域A2内に配置されている。
【0102】
つまり、第1の導電線L11に含まれた第5の導電線セグメントLeは、第2の画素回路20と接続するために、接続された第2の発光素子40から引き出され、かつR14からR48列の第2の発光素子40が位置する領域(即ち、Z02からZ04が位置する領域)から列方向に沿って第3のサブ表示領域A21の非表示領域に近い側または第3のサブ表示領域A21の第2のサブ表示領域A12に近い側に延び、次に、行方向に沿って対応する第2の画素回路20が位置する領域まで横方向に延びることができる。第2の導電線L12に含まれた第5の導電線セグメントLeは、第2の画素回路20と接続するために、接続された第2の発光素子40から引き出され、かつP27からR48列の第2の発光素子40が位置する領域(即ち、Z03とZ04が位置する領域)から列方向に沿って第3のサブ表示領域A21の非表示領域に近い側または第3のサブ表示領域A21の第2のサブ表示領域A12に近い側に延び、次に、行方向に沿って対応する第2の画素回路20が位置する領域まで横方向に延びることができる。第3の導電線L13に含まれた第5の導電線セグメントLeは、第2の画素回路20と接続するために、接続された第2の発光素子40から引き出され、かつR40からR48列の第2の発光素子40が位置する領域(即ち、Z04が位置する領域)から列方向に沿って第3のサブ表示領域A21の非表示領域に近い側または第3のサブ表示領域A21の第2のサブ表示領域A12に近い側に延び、次に行方向に沿って、対応する第2の画素回路20が位置する領域まで横方向に延びることができる。また、同側に配置され且つ行方向に沿って延びた各導電線に含まれた第6の導電線セグメントLfは、部分的に重なっていてもよいし、重ならなくてもよい。
【0103】
図26と
図27を参照すると、表示パネルは、少なくとも1列のダミー第2の画素回路20をさらに含み、当該少なくとも1列のダミー第2の画素回路20は、ターゲットサブ表示領域A110に配置される。当該列のダミー第2の画素回路20は、遷移列とも呼ばれ、当該列のダミー第2の画素回路20は、任意の発光素子に接続されていない。
【0104】
遷移列を設けることにより、1列目の第2の発光素子40とこれに接続された第2の画素回路20との間隔が、最終列の第2の発光素子40とこれに接続された第2の画素回路20との間隔より小さくて、1列目の第2の発光素子40と最終列の第2の発光素子40との点灯時の差が大きくなるという問題を回避でき、表示効果がより良いことがさらに保証される。
【0105】
図26と
図27を比較すると、1番目の発光素子群01において、隣接する行に配置された各第2の発光素子40に接続された第1の導電線L11(即ち、ITO1)は、上向きの同一側に配置されていてもよく、または、異なる側に対称に配置されていてもよい。2番目の発光素子群01において、隣接する行に配置された各第2の発光素子40に接続された第2の導電線L12(即ち、ITO2)は、上向きの同一側に配置されていてもよく、または、異なる側に対称に配置されていてもよい。3番目の発光素子群01において、隣接する行に配置された各第2の発光素子40に接続された第3の導電線L13(即ち、ITO1)は、上向きの同一側に配置されていてもよく、または、異なる側に対称に配置されていてもよい。もちろん、以上の信号線は、いずれも下向きの同一側に配置されていてもよく、説明を省略する。
【0106】
図29は、表示パネルの断面図である。ここで、ITO1は、第1の導電線L11を表し、ITO2は、第2の導電線L12を表し、ITO3は、第3の導電線L13を表す。Anodeは発光素子のアノードを指し、PLNは平坦層を指し、
図29に示された表示パネルは5層の平坦層PLN1~PLN5を含み、SD1は第1のソースドレイン金属層を指し、SD2は第2のソースドレイン金属層を指す。
【0107】
選択肢の一つとして、表示パネルは、第1のゲート金属層GATE1、第2のゲート金属層GATE2、第1のソースドレイン金属層SD1および第2のソースドレイン金属層SD2などの複数の金属層を含み得る。各第2の画素回路20に接続されたデータケーブルDATAは、いずれかの金属層と同層に配置されることができる。
【0108】
例えば、
図30に示された表示パネルを参照すると、隣接する第3のサブ表示領域A21から離れた方向に沿って、各ターゲットサブ表示領域A110内の1列目からi列目の第2の画素回路20において、奇数列に配置された第2の画素回路20に接続されたデータケーブルDATAは、第1のゲート金属層GATE1と同層に配置されてもよい。偶数列に配置された第2の画素回路20に接続されたデータケーブルDATAは、第2のゲート金属層GATE2と同層に配置されてもよい。i列目からn列目の第2の画素回路20に接続されたデータケーブルDATAは、第1のソースドレイン金属層SD1と同層に配置されてもよい。ここで、iは1より大きく且つnより小さい整数であり、nは各ターゲットサブ表示領域A110内の総列数に等しい。即ち、1列目からi列目の第2の画素回路20に接続されたデータケーブルDATAは、GATE1及びGATE2と交互に同層に配置されてもよい。i列目からn列目の第2の画素回路20に接続されたデータケーブルDATAは、SD1と同層に配置されてもよい。
【0109】
選択肢の一つとして、第3のサブ表示領域A21に48列の第2の発光素子40がある仮定すると、iは24であってもよく、即ち24列の第2の発光素子40ごとに1組になる。対応的に、即ち、1列目から24列目において、奇数列に接続されたデータケーブルDATAは、第1のゲート金属層GATE1と同層に配置されてもよく、1列目から24列目において、偶数列に接続されたデータケーブルDATAは、第2のゲート金属層GATE2と同層に配置されてもよく、24列目から48列目に接続されたデータケーブルDATAは、いずれも第1のソースドレイン金属層SD1と同層に配置される。
【0110】
選択肢の一つとして、
図31及び
図32は、異なる位置において、奇数列の第2の画素回路20に接続されたデータケーブルDATAが第1のゲート金属層GATE1と同層に配置された構成のレイアウト図である。
図33及び
図34は、異なる位置において、偶数列の第2の画素回路20に接続されたデータケーブルDATAが第2のゲート金属層GATE2と同層に配置された構成のレイアウト図である。
図35及び
図36は、異なる位置において、i列目からn列目の第2の画素回路20に接続されたデータケーブルDATAがSD1と同層に配置された構成のレイアウト図である。
図37及び
図38は、異なる位置において、第1のゲート金属層GATE1と同層に配置され、第2のゲート金属層GATE2と同層に配置され、SD1と同層に配置された表示パネルの整体のレイアウト図である。
図39及び
図40は、導電線L1およびデータケーブルDATAを含むレイアウト図である。
【0111】
図41は、データケーブルの構造概略図である。上記データケーブルに関する図面を参照すると、各第2の画素回路20に接続されたデータケーブルDATAは、いずれも第1のデータケーブルセグメントD11、第2のデータケーブルセグメントD12、および第3のデータケーブルセグメントD13を含み得る。
【0112】
ここで、第1のデータケーブルセグメントD11の一端は、対応する金属層に接続され、他端は、第2のデータケーブルセグメントD12の一端に接続され、第2のデータケーブルセグメントD12の他端は、第3のデータケーブルセグメントD13の一端に接続され、第3のデータケーブルセグメントD13の他端は、第2の画素回路20に接続されてもよい。
【0113】
そして、第2のデータケーブルセグメントD12は、第1の方向X1に沿って延び、第1のゲート金属層GATE1と同層に配置されたデータケーブルDATAに含まれた第2のデータケーブルセグメントD12、第2のゲート金属層GATE2と同層に配置されたデータケーブルDATAに含まれた第2のデータケーブルセグメントD12、および第1のソースドレイン金属層SD1と同層に配置されたデータケーブルDATAに含まれた第2のデータケーブルセグメントD12は、互いに重ならなくてもよい。即ち、各データケーブルDATAは、第3のサブ表示領域A21と第2のサブ表示領域A12との境界線で金属層から切り替えおよび引き出し可能であり、且つ第3のサブ表示領域A21において列方向に表示領域から非表示領域まで延び、次に行方向に沿って対応する列の第2の画素回路20まで延び、第2の画素回路20に接続されている。
【0114】
また、さらに
図42に示された表示パネルを参照すると、同じ列の第2の画素回路20において、第1のサブ表示領域A11に配置された第2の画素回路20に接続されたデータケーブルDATAは、第2のサブ表示領域A12に配置された第2の画素回路20に接続されたデータケーブルDATAと異なっていてもよい。例えば、1列の第2の画素回路20に接続されたデータケーブルDATAは、第1のサブ表示領域A11と第2のサブ表示領域A12との境界線で切断される。このように、データケーブルから供給される信号による相互干渉の問題を回避し、第2の発光素子40に対して有効かつ信頼性の高い駆動を確保することができる。
【0115】
さらに、
図43に示された表示パネルを参照すると、第2のソースドレイン金属層SD2は、第1のゲート金属層GATE1、第2のゲート金属層GATE2および第1のソースドレイン金属層SD1を覆う。このように、駆動トランジスタと発光素子との接続点における信号遮蔽を実現することができ、これにより信号クロストークを低減することができる。
【0116】
導電線L1上の寄生容量の影響に対して一定の遮蔽効果を発揮することができ、表示効果が良いことを確保することができる。
【0117】
以上より、本出願の実施例では、第1の表示領域と第2の表示領域とを有するベース基板を含む表示パネルを提供する。第2の表示領域内の発光素子を駆動するための画素回路が、第1の表示領域のみに配置され、第2の表示領域に配置されないため、第2の表示領域の光透過率が良好であることが確保される。対応的に、本出願の実施例に記載された表示パネルの表示効果が良い。
【0118】
図44は、本出願の実施例による表示装置の構造概略図である。
図44に示されたように、当該表示装置は、集積回路と、上記図のいずれかに示された表示パネル200と、を含み得る。
【0119】
ここで、当該集積回路100は、表示パネル200における第1の画素回路および第2の画素回路に接続され、作動するように第1の画素回路および第2の画素回路を駆動するために使用される。例えば、当該集積回路100は、画素回路に接続された各信号端に接続され、各信号端に信号を供給するために使用される。
【0120】
なお、
図44は、集積回路100の概略的な位置のみを示し、集積回路100は、表示パネル200の右側に配置されていてもよく、表示パネル200の左側と右側の両方に配置されていてもよい。または、表示パネル200の上側および/または下側に配置されていてもよい。
【0121】
選択肢の一つとして、当該表示装置は、有機発光ダイオード(organic light-emitting diode、OLED)表示装置、アクティブマトリクス有機発光ダイオード(active-matrix organic light-emitting diode、AMOLED)表示装置、携帯電話、タブレット、フレキシブル表示装置、テレビ、ディスプレイなどの表示機能を有する任意の製品または部品であってもよい。
【0122】
当業者であれば、説明上の便宜及び簡潔さのために、上述した表示パネル及び表示装置の具体的な作動プロセスについて、上記方法の実施例における対応するプロセスを参照できることが明白であろう。ここでは説明を省略する。
【0123】
以上は、本出願の選択可能な実施例にすぎず、本出願を限定するものではなく、本出願の精神および原則の範囲内でなされるあらゆる修正、同等の置換、改良などは、本出願の保護範囲内に含まれるべきである。