(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-29
(45)【発行日】2024-12-09
(54)【発明の名称】フック・トゥ・フックファスナ
(51)【国際特許分類】
A44B 18/00 20060101AFI20241202BHJP
【FI】
A44B18/00
(21)【出願番号】P 2023570296
(86)(22)【出願日】2022-08-02
(86)【国際出願番号】 US2022039168
(87)【国際公開番号】W WO2023014713
(87)【国際公開日】2023-02-09
【審査請求日】2023-11-13
(32)【優先日】2021-08-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】000006828
【氏名又は名称】YKK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】フレミング マイケル
(72)【発明者】
【氏名】コロネル ウルフガング
(72)【発明者】
【氏名】ハツェルトン フィリップ
【審査官】須賀 仁美
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0318752(US,A1)
【文献】米国特許第03557413(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0090595(US,A1)
【文献】特表2002-541951(JP,A)
【文献】米国特許第09089355(US,B2)
【文献】特表2021-504258(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A44B 18/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のファスナと、
前記第1のファスナと対向して係合するように構成された第2のファスナと、
を含むファスナアセンブリであって、
前記第1のファスナおよび前記第2のファスナの各々は、
基部と、
長手方向のフックの列を画定する、前記基部から延在する複数のフックであって、長手方向のフックの列の隣接するフックは、隣接するフックの中心線の間で測定される間隔だけ離間しており、その間にフック受容領域を画定する、複数のフックと、
前記基部から延在し、2つの長手方向のリブの列を画定する、複数のリブであって、前記2つの長手方向のリブの列の各々の隣接するリブは、それぞれの前記隣接するリブの中心線間で測定される間隔だけ離間し、その間にリブ受容領域を画定し、前記長手方向のフックの列は、前記2つの長手方向のリブの列の間の横方向に配置される、複数のリブと、
を含み、
前記第1のファスナの前記複数のフックのうちの各対の隣接するフックの間で画定された各フック受容領域は、前記第2のファスナの複数のフックの対応するフックを受容するように寸法決めされ、前記第1のファスナの前記複数のリブのうちの各対の隣接するリブの間で画定された各リブ受容領域は、前記第2のファスナの複数のリブの対応するリブを受容するように寸法決めされ、
前記第2のファスナの前記複数のフックは、前記第1のファスナの前記複数のフックと係合するように構成され、前記第2のファスナの前記複数のリブは、前記第1のファスナの前記複数のリブと係合するように構成されており、
前記複数のリブの各リブは、前記ファスナの横方向に沿って見たときに略多角形の形状を画定する、
ファスナアセンブリ。
【請求項2】
前記第2のファスナの前記複数のリブのうちの1つのリブの対向面が、前記第1のファスナの前記複数のリブのうちの各対の隣接するリブの間に画定されたリブ受容領域の対向面に接触する、請求項1に記載のファスナアセンブリ。
【請求項3】
前記複数のフックの各フックは、前記ファスナを前記ファスナの垂直方向に沿って上方から見たときに少なくとも1つの方向に向くアンダーカットを画定する、請求項1に記載のファスナアセンブリ。
【請求項4】
前記2つの長手方向のリブの列の間の横方向に位置する前記長手方向のフックの列の前記ファスナによって画定されるリブ-フック-リブパターンが、少なくとも1回、繰り返しパターンとして繰り返される、請求項1記載のファスナアセンブリ。
【請求項5】
共通の長手方向のリブの列が、前記リブ-フック-リブパターンおよび前記繰り返しパターンの各々によって共有される、請求項4に記載のファスナアセンブリ。
【請求項6】
基部と、
長手方向のフックの列を画定する、前記基部から延在する複数のフックと、
を含むファスナであって、
前記長手方向のフックの列の隣接するフックは、前記隣接するフックの中心線の間で測定される間隔だけ離間しており、前記隣接するフックは、その間にフック受容領域を画定し、前記フック受容領域が別のファスナの複数のフックの対応するフックを受容するように寸法決めされる、複数のフックと、
基部から延在し、2つの長手方向のリブの列を画定する、複数のリブであって、2つの長手方向のリブの列の各々の隣接するリブは、隣接するリブの中心線間で測定される間隔だけ離間し、前記隣接するリブが、その間にリブ受容領域を画定し、長手方向のフックの列は、前記2つの長手方向のリブの列の間の横方向に配置され、前記リブ受容領域は、他のファスナの複数のリブの対応するリブを受容するように寸法決めされる、複数のリブと、を含み、
前記複数のリブの各リブは、前記ファスナの横方向に沿って見たときに略多角形の形状を画定する、
ファスナ。
【請求項7】
前記複数のリブは、前記他のファスナによって画定された複数のリブ受容領域内に受容されるように寸法決めされ、前記横方向に沿って見た前記複数のリブ受容領域の各々の形状が、前記複数のリブの対応するリブの形状の逆の形状である、請求項6に記載のファスナ。
【請求項8】
前記横方向において、前記2つの長手方向のリブの列の間に位置する前記長手方向のフックの列の前記ファスナによって画定されるリブ-フック-リブパターンが、前記ファスナの前記横方向に少なくとも1回、繰り返しパターンとして繰り返される、請求項6に記載のファスナ。
【請求項9】
前記2つの長手方向のリブの列は、第1のリブの列および第2のリブの列を画定し、前記ファスナは、第3のリブの列をさらに含み、前記第3のリブの列は、前記第1のリブの列および前記第2のリブの列の各々から前記ファスナの前記横方向にオフセットされている、請求項6に記載のファスナ。
【請求項10】
前記第3のリブの列の少なくとも1つのリブの中心線は、前記第1のリブの列のリブの中心線からずらし間隔だけ前記ファスナの長手方向にオフセットしており、前記ずらし間隔は、前記間隔またはその倍数と異なる、請求項9に記載のファスナ。
【請求項11】
前記フックの列は第1のフックの列であり、前記ファスナは第2のフックの列をさらに含み、前記第2のフックの列は、前記第1のフックの列、前記第1のリブの列、および前記第2のリブの列の各々から前記ファスナの前記横方向にオフセットしている、請求項9に記載のファスナ。
【請求項12】
前記ファスナはプラスチック樹脂からモノリシックに形成されている、請求項6に記載のファスナ。
【請求項13】
各リブは平坦な対向面を画定し、前記対向面は前記ファスナの前記横方向と整列している、請求項6に記載のファスナ。
【請求項14】
前記2つの長手方向のリブの列の少なくとも1つのリブの列の各リブの先端が、隆起部を画定し、前記ファスナの前記横方向における前記隆起部の厚さが、前記横方向における前記リブの厚さよりも小さく、前記少なくとも1つのリブの列の隣接するリブが、その間にリブ受容領域を画定し、前記隣接するリブの間に画定された前記リブ受容領域は、その中に、他のファスナの対応するリブの隆起部を受容するためのスロットを画定する、請求項6に記載のファスナ。
【請求項15】
ファスナアセンブリを形成するために組立力で第2のファスナを第1のファスナに係合させることを含む方法であって、
前記第1のファスナと前記第2のファスナの各々は、
基部と、
前記基部から延在する複数のフックと、
前記基部から延在する複数のリブと、を備え、
前記複数のリブの各リブは、前記ファスナの横方向に沿って見たときに略多角形の形状を画定し、
前記第2のファスナを前記第1のファスナに係合させることは、
前記第2のファスナの前記複数のフックのうちのフックを、前記第1のファスナの前記複数のフックのうちの各対の隣接するフックの間に画定される対応するフック受容領域内に受容することと、
前記第2のファスナの前記複数のリブのうちのリブを、前記第1のファスナの前記複数のリブのうちの各対の隣接するリブの間に画定される対応するリブ受容領域内に受容することと、
を含む、方法。
【請求項16】
前記第1のファスナと前記第2のファスナとの間における流体の通過に対して、前記第1のファスナと前記第2のファスナとの間の接続を密閉することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第2のファスナの前記複数のフックのうちの前記フックを、前記第1のファスナの前記複数のフックのうちの各対の隣接するフックの間に画定される前記対応するフック受容領域内に係合させることと、
前記第1のファスナの前記複数のリブのうちの各対の隣接するリブの間で画定された、前記対応するリブ受容領域の対向面を、前記第2のファスナの前記複数のリブの前記リブの対向面と接触させることと、をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記第2のファスナの前記複数のフックのうちの前記フックを、前記第1のファスナの前記複数のフックのうちの各対の隣接するフックの間に画定される前記対応するフック受容領域内に係合させること、および、前記組立力の排除の後に、
前記第2の
ファスナの前記複数のリブの前記リブの前記対向面と、前記第1のファスナの前記複数のリブのうちの各対の隣接するリブの間に画定された前記対応するリブ受容領域の前記対向面との間の接触を維持することをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第1のファスナの複数のフックと前記第2のファスナの複数のフックとの間の干渉、および
前記第1のファスナの前記複数のリブと前記第2のファスナの前記複数のリブとの間の干渉、
のうちの少なくとも一方によって、前記ファスナアセンブリの横方向における前記第1のファスナに対する前記第2のファスナの移動を制限することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
第1のファスナと、
前記第1のファスナと対向して係合するように構成された第2のファスナと、
を含むファスナアセンブリであって、
前記第1のファスナと前記第2のファスナの各々は、
基部と、
前記基部から延在する複数のフックと、
前記基部から延在する複数のリブと、を備え、
前記第2のファスナの前記複数のフックは、前記第1のファスナの前記複数のフックと係合するように構成され、前記第2のファスナの前記複数のリブは、前記第1のファスナの前記複数のリブと係合するように構成されており、
前記複数のリブの各リブは、前記ファスナの横方向に沿って見たときに略多角形の形状を画定する、
ファスナアセンブリ。
【請求項21】
前記複数のフックの各々の幅および前記複数のリブの各々の幅の一方が0.50ミリメートル以下である、請求項1に記載のファスナアセンブリ。
【請求項22】
アセンブリ全体の高さをさらに約2.0ミリメートル以下に等しく画定する、請求項1に記載のファスナアセンブリ。
【請求項23】
ファスナ全体の高さをさらに約1.0ミリメートル以下に等しく画定する、請求項6に記載のファスナ。
【請求項24】
ファスナ全体の幅を約30ミリメートル以下にさらに画定する、請求項6に記載のファスナ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、細長い可撓性ファスナからなる締結アセンブリに関する。より具体的には、本開示は、1つまたは複数の物品(例えば、生鮮品を保存するための袋の口またはピックアップトラックのトノカバー)の結合面を接合するためのファスナに関する。
【背景技術】
【0002】
フックを含むファスナアセンブリは、(例えば透明なプラスチック製食品保存袋の)対面する2つの面を接合するのに役に立つ。しかし、「フック・トゥ・フック」のファスナアセンブリを含むこのようなファスナアセンブリは、適切な密閉機能を欠く可能性がある。これらの最終用途や他の最終用途において、密閉が不適切であると、密閉されたパッケージまたは他の容器の内容物がパッケージまたは容器から漏れたり、あるいは汚染物質および/または空気が、不都合にパッケージまたは容器内に漏れたりする可能性がある。食品保存の場合、このような漏れは食品の鮮度問題の一因となる。他の物品を保存する場合、このような漏れは保存物品の劣化をより早める一因となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この要約は、本開示の広範な概要を説明するものではないことを理解されたい。この要約は例示であって限定的なものではなく、本開示の主要または重要な要素を特定したり、その範囲を画定したりすることを意図したものではない。この要約の唯一の目的は、以下の完全かつ広範な詳細な説明の導入部分として、本開示の特定の概念を説明し例証することである。
【0004】
一態様では、第1のファスナと、第1のファスナと対向して係合するように構成された第2のファスナと、を含み、第1のファスナと第2のファスナの各々が、基部と、長手方向のフックの列を画定する、基部から延在する複数のフックであって、長手方向のフックの列の隣接するフックが、隣接するフックの中心線の間で測定される間隔だけ離間しており、その間にフック受容領域を画定する、複数のフックと、基部から延在し、2つの長手方向のリブ列を画定する、複数のリブであって、2つの長手方向のリブの列の各々の隣接するリブが、それぞれの隣接するリブの中心線間で測定される間隔だけ離間し、その間にリブ受容領域を画定し、長手方向のフックの列が、2つの長手方向のリブの列の間の横方向に配置される、複数のリブと、を含む、ファスナアセンブリが開示される。第1のファスナの複数のファスナのうちの各対の隣接するフックの間に画定された、各々のフック受容領域は、第2のファスナの複数のフックの対応するフックを受容するように寸法決めされている。第1のファスナの複数のリブのうちの各対の隣接するリブの間に画定され各々のリブ受容領域は、第2のファスナの複数のフックの対応するリブを受容するように寸法決めされている。第2のファスナの複数のフックは、第1のファスナの複数のフックと係合するように構成されている。第2のファスナの複数のリブは、第1のファスナの複数のリブと係合するように構成されている。
【0005】
より一般的には、第1のファスナと、第1のファスナと対向して係合するように構成された第2のファスナとを含み、第1のファスナおよび第2のファスナの各々が、基部と、基部から延在する複数のフックと、基部から延在する複数のリブとを含む、ファスナアセンブリが開示される。前記第2のファスナの前記複数のフックは、前記第1のファスナの前記複数のフックと係合するように構成され、前記第2のファスナの前記複数のリブは、前記第1のファスナの前記複数のリブと係合するように構成されている。
【0006】
さらなる態様では、基部と、長手方向のフックの列を画定する、基部から延在する複数のフックであって、長手方向のフックの列の隣接するフックは、隣接するフックの中心線の間で測定される間隔だけ離間しており、隣接するフックは、その間にフック受容領域を画定し、フック受容領域が別のファスナの複数のフックの対応するフックを受容する寸法である、複数のフックと、基部から延在し、2つの長手方向のリブ列を画定する、複数のリブであって、2つの長手方向のリブの列の各々の隣接するリブは、隣接するリブの中心線間で測定される間隔だけ離間し、隣接するリブは、その間にリブ受容領域を画定し、長手方向のフックの列が、2つの長手方向のリブの列の間の横方向に配置され、リブ受容領域は、他のファスナの複数のリブの対応するリブを受容するように寸法決めされる、複数のリブと、を含むファスナを開示している。
【0007】
より一般的には、基部と、基部から延在する複数のフックであって、第2のファスナの複数のフックの対応するフックを受容するように寸法決めされる複数のフックと、基部から延在する複数のリブであって、第2のファスナの複数のリブの対応するリブを受容するように寸法決めされる複数のリブと、を含むファスナが開示される。
【0008】
さらに別の態様において、第2のファスナを第1のファスナに係合させることであって、第1のファスナと第2のファスナの各々は、基部と、基部から延在する複数のフックであって、第1のファスナの長手方向に断続的に位置して、フックの列を形成し、フック受容領域がフックの列の複数のフックのうちの各対の隣接するフックの間に形成される、複数のフックと、基部から延在する複数のリブであって、長手方向に断続的に位置して第1のリブの列と第2のリブの列とを形成し、第1のリブの列と第2のリブの列は、それぞれ、フックの列の、ファスナアセンブリの横方向における第1と第2の側に位置しており、リブ受容領域は、複数のリブのうちの各対の隣接するリブの間に形成されている、複数のリブと、を含む、方法を開示している。第2のファスナを第1のファスナに係合させることは、第1のファスナの複数のフックのうちの各対の隣接するフックの間に画定された対応するフック受容領域内に第2のファスナの複数のフックの対応するフックを受容することと、第1のファスナの複数のリブのうちの各対の隣接するリブの間に画定された対応するリブ受容領域内に第2のファスナの複数のリブの対応するリブを受容することとを含む。
【0009】
より一般的には、ファスナアセンブリを形成するために第2のファスナを第1のファスナに係合させることであって、第1のファスナおよび第2のファスナの各々は、基部と、基部から延在する複数のフックと、基部から延在する複数のリブと、を含む方法を開示している。第2のファスナを第1のファスナに係合させることは、第1のファスナの複数のフックのうちの各対の隣接するフックの間に画定された対応するフック受容領域内に第2のファスナの複数のフックのうちのフックを受容することと、第1のファスナの複数のリブのうちの各対の隣接するリブの間に画定された対応するリブ受容領域内に第2のファスナの複数のリブのうちのリブを受容することとを含む。
【0010】
本開示に記載された様々な実装形態は、本明細書で必ずしも明示的に開示されていないが、以下の詳細な説明および添付図面を検討することによって当業者にとって明らかであろう追加のシステム、方法、特徴および利点を含むことができる。このようなシステム、方法、特徴および利点はすべて、本開示内に含まれ、添付の特許請求の範囲によって保護されることが意図される。このような実装形態の特徴および利点は、添付の特許請求の範囲で特に指摘されるシステム、方法、特徴によって実現し、取得することができる。これらおよび他の特徴は、以下の説明および添付の特許請求の範囲からさらに完全に明らかになるか、もしくは以下に記載されるような例示的な実装形態を実施することによって習得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付図面は、本開示のいくつかの態様を示し、また、本明細書とともに、本開示の様々な原理を説明する役割を果たすものである。図面は必ずしも縮尺通りに描かれているわけではない。全図面を通して、対応する特徴および構成要素は、一貫性と明確性のために同じ参照文字で示すことができる。
【0012】
【
図1】本開示の一態様による、ファスナアセンブリと少なくとも部分的に接合された2つの結合面を画定する袋を含む締結システムの上面斜視図である。
【
図2】本開示の別の態様に係る
図1のファスナアセンブリの上面斜視図である。
【
図3】本開示の別の態様に従って車両のトノカバーを固定する、
図2のファスナアセンブリを含む締結システムの上面斜視図である。
【
図4A】本開示の別の態様による、
図1のファスナアセンブリのファスナの側面上面斜視図である。
【
図5】
図4Bの詳細5から抜き取った
図4Aのファスナの詳細側面上面斜視図である。
【
図7】
図4Aのファスナの端面図または正面立面図である。
【
図8A】
図7の線8-8に沿って切った
図4Aのファスナのフックの列の断面図であり、フックの列は、複数のダブルフック要素を含む。
【
図8B】
図7の線8-8に沿って切った
図4Aのファスナのフックの列の断面図であり、フックの列は、本開示の別の態様による複数のダブルフック要素を含む。
【
図8C】
図7の線8-8に沿って切った
図4Aのファスナのフックの列の断面図であり、フックの列は、本開示の別の態様による複数のダブルフック要素を含む。
【
図8D】
図7の線8-8に沿って切った
図4Aのファスナのフックの列の断面図であり、フックの列は、本開示の別の態様による複数のシングルフック要素を含む。
【
図8E】
図7の線8-8に沿って切った
図4Aのファスナのフックの列の断面図であり、フックの列は、本開示の別の態様による複数のシングルフック要素を含む。
【
図8F】
図7の線8-8に沿って切った
図4Aのファスナのフックの列の断面図であり、フックの列は、本開示の別の態様による複数のダブルフック要素を含む。
【
図9A】
図7の線9-9に沿って切った
図4Aのファスナのリブの列の側面立面図であり、リブの列は、複数の略台形のリブ要素を含む。
【
図9B】
図7の線9-9に沿って切った
図4Aのファスナのリブの列の側面立面図であり、リブの列は、本開示の別の態様による複数の略長方形のリブ要素を含む。
【
図9C】
図7の線9-9に沿って切った
図4Aのファスナのリブの列の側面立面図であり、リブの列は、本開示の別の態様による複数の台形のリブ要素を含む。
【
図9D】
図7の線9-9に沿って切った
図4Aのファスナのリブの列の側面立面図であり、リブの列は、本開示の別の態様による複数の略台形且つ面取りされたリブ要素を含む。
【
図9E】
図7の線9-9に沿って切った
図4Aのファスナのリブの列の側面立面図であり、リブの列は、本開示の別の態様による複数の三角形のリブ要素を含む。
【
図9F】
図7の線9-9に沿って切った
図4Aのファスナのリブの列の側面立面図であり、リブの列は、本開示の別の態様による複数の略丸みを帯びた、または放射状のリブ要素を含む。
【
図10】
図1のファスナアセンブリのファスナの側面上面斜視図であり、
図8Aのダブルフック要素の列に、本開示の別の態様による、ファスナの横方向および長手方向の両方において、
図9Dの略台形、且つ面取りされたリブ要素の列が組み込まれている。
【
図11】
図1のファスナアセンブリのファスナの側面上面斜視図であり、
図8Aのダブルフック要素の列に、本開示の別の態様による、ファスナの横方向および長手方向の両方において、略台形、且つ略長方形であり、隆起部のあるリブ要素の列が組み込まれている。
【
図14】
図14は、
図11のファスナの2つの結合インスタンスを含むファスナアセンブリの側面斜視図である。
【
図15】
図1のファスナアセンブリのファスナの側面上面斜視図であり、
図8Aのダブルフック要素の列に、本開示の別の態様による、
図9Aの略台形のリブ要素の列が組み込まれている。
【
図16】
図1のファスナアセンブリのファスナの側面上面斜視図であり、
図8Eのシングルフック要素の列に、本開示の別の態様による、
図9Aの略台形のリブ要素の列が組み込まれている。
【
図17】
図1のファスナアセンブリのファスナの側面上面斜視図であり、
図8Aのダブルフック要素の列に、本開示の別の態様による、
図9Aの略台形のリブ要素の列が組み込まれている。
【
図18】
図1のファスナアセンブリのファスナの側面上面斜視図であり、
図8Aのダブルフック要素の列に、本開示の別の態様による、
図9Bの略長方形のリブ要素の列が組み込まれている。
【
図19】
図1のファスナアセンブリのファスナの側面上面斜視図であり、
図8Aのダブルフック要素の列に、本開示の別の態様による、
図9Aの略台形のリブ要素の列が組み込まれている。
【
図20】
図1のファスナアセンブリのファスナの側面上面斜視図であり、
図8Aのダブルフック要素の列に、本開示の別の態様による、
図9Aの略台形のリブ要素の列が組み込まれている。
【
図21】
図1のファスナアセンブリのファスナの側面上面斜視図であり、
図8Aのダブルフック要素の列に、本開示の別の態様による、
図9Aの略台形のリブ要素の列が組み込まれている。
【
図22】
図1のファスナアセンブリのファスナの側面上面斜視図であり、円形フック要素の列に、本開示の別の態様による、
図9Aの略台形のリブ要素の列が組み込まれている。
【
図23】
図1のファスナアセンブリのファスナの側面上面斜視図であり、
図8Aのダブルフック要素の列に、本開示の別の態様による、
図9Aの略台形のリブ要素の列が組み込まれている。
【
図26】
図4A~
図4Cのファスナの2つの結合インスタンスを含むファスナアセンブリの側面斜視図である。
【
図27】
図26の線27-27に沿って切った、ファスナアセンブリが組み立てられていない状態における、
図26のファスナアセンブリのファスナの2つの結合インスタンスの各々のフックの列の断面図である。
【
図28】
図26の線27-27に沿って切った、ファスナアセンブリが組み立てられた状態における、
図26のファスナアセンブリのファスナのフックの列の断面図である。
【
図29】
図26の線29-29に沿って切った、ファスナアセンブリが組み立てられていない状態における、
図26のファスナアセンブリのファスナの2つの結合インスタンスの各々のリブの列の断面図である。
【
図30】
図26の線29-29に沿って切った、ファスナアセンブリがほぼ組み立てられた状態における、
図26のファスナアセンブリのファスナのリブの列の断面図である。
【
図31】組み立てられていない状態の
図26のファスナアセンブリの側面立面図である。
【
図32】組み立てられた状態の
図26のファスナアセンブリの側面立面図である。
【
図33】組み立てられた状態の
図26のファスナアセンブリの端面図または正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示は、以下の詳細な説明、実施例、図面、および請求項、ならびにそれらの前後の説明を参照することによって、より容易に理解できる。しかしながら、本デバイス、システム、および/または方法を開示および説明する前に、本開示は、特に画定されない限り、様々に変化する場合があるため、開示される特定のデバイス、システム、および/または方法に限定されないことを理解されたい。本明細書で使用されている用語は、特定の態様を説明するためのものであり、限定することを意図するものではないことも理解されたい。
【0014】
以下の説明は、現在知られている最良の態様における本発明のデバイス、システム、および/または方法を可能にする教示として提供されるものである。このため、関連する技術分野の当業者は、本開示の有益な結果を得つつ、本明細書に記載された様々な態様に多くの変更を加えることができることを認識し、理解するであろう。また、本開示の所望の利点のいくつかは、他の機能部を利用せずに本開示の機能部のいくつかを選択することによって得ることができることは明らかであろう。したがって、当業者であれば、本開示に対する多くの修正および適応が可能であるとともに特定の状況においては望ましい場合さえあり、また本開示の一部であることを認識するであろう。したがって、以下の説明は、本開示の原理を例示するものとして提供されるものであり、その限定を意図するものではない。
【0015】
本書で使用されている単数形の「a」、「an」および「the」は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、複数形の参照対象を含むものとする。したがって、例えば、特定の要素のうちの1つの量の言及は、文脈が他に示さない限り、2つ以上のそのような要素を含むことができる。また、本明細書で説明する要素はいずれも、第1のそのような要素、第2のそのような要素など(例えば、「ウィジェット」のみが参照される場合でも、第1のウィジェットおよび第2のウィジェット)であり得るものとする。
【0016】
範囲は、本明細書では、「約」ある特定の値から、および/または「約」別の特定の値までとして表すことができるものとする。このような範囲を表す場合、別の態様では、ある特定の値から、および/または、他の特定の値までを含む。同様に、値が近似値として表現される場合、「約」または「略」という先行詞を使用することで、特定の値が別の態様を形成することが理解されよう。範囲の各々の終点は、他の終点との関係においても、他の終点から独立しても有意であることがさらに理解されよう。
【0017】
本開示の目的上、特定の測定尺度で約Xまたは略Xとなる材料特性または寸法は、Xに指定の測定に対する業界標準の上限公差を加えた値と、Xから指定の測定に対する業界標準の下限公差を引いた値との間の範囲内で測定される。公差は異なる材料や工程、および異なるモデル間で異なる場合があるため、特定の構成要素の特定の測定値の公差は、公差の範囲内に収まり得る。
【0018】
本明細書で使用する「任意の」または「任意に」という用語は、その後に説明する事象または状況が発生してもしなくてもよく、その説明は、当該事象または状況が発生する例と発生しない例を含むことを意味する。
【0019】
本明細書で使用する単語「または」は、特定のリストの任意の一部材を意味し、またそのリストの部材の任意の組み合わせを含む。本明細書で使用する「aとBの少なくとも一方」という表現は、「aのみ、Bのみ、またはaとBの両方」を意味し、「aとBのうちの一方」という表現は、「aまたはB」を意味する。
【0020】
本明細書に開示される様々な要素の説明を簡略化するために、「左」、「右」、「前」、「後」、「上」、「下」、「内」、「外」、「内側」、「外側」、「水平」、および/または「垂直」の慣習的な表現が参照される場合がある。別段の記載がない限り、「前」は、被締結接合部の端部に最も近い締結システムの端部、または車両上の締結システムの場合には、車両の前部またはその一部に近い端部を表し、「後」は、ファスナアセンブリまたは車両の端部のうち、前部とは反対側または遠位側にある端部を表し、「左」は、ファスナアセンブリの締結要素を上方に向けた状態でファスナアセンブリの長手方向を見下ろす人、または車両内部に位置し車両の前方に面する人から見て左側にある、または左側に面するものであり、「右」は、ファスナアセンブリの締結要素を上方に向けた状態でファスナアセンブリの長手方向を見下ろす人、または車両内部に位置し車両の前方に面する人から見て右側にある、または右側に面するものである。「水平」または「水平配向」は、左から右へ伸びる平面にあり、地平線と整列しているものを表す。「垂直」または「垂直配向」は、水平に対して90度の角度をなす平面にあるものを表す。
【0021】
一態様において、ファスナおよび関連する方法、システム、デバイス、および様々な装置が本明細書に開示される。一態様では、ファスナは、フックであり得る複数の締結特徴部と、リブであり得る複数の密閉特徴部とを含むことができる。ファスナの2つの同一の、あるいは、一致するインスタンスは、接合してファスナアセンブリを形成することができる。
【0022】
図1は、本開示の一態様による締結システム50の上面斜視図である。いくつかの態様では、締結システム50は、保存デバイス60を含むことができ、この保存デバイス60は、例えば、限定するものではないが、袋または他の容器などの筐体であることができ、または筐体を含むことができる。図示のように、保存デバイス60は食品包装に使用する保存袋とすることができる。保存デバイス60は、ファスナアセンブリ100で部分的に接合され得る結合面61、62を画定することができる。保存デバイス60によって画定された保存用空洞68は、それ自体、ファスナアセンブリ100が組み立てられた状態にあるとき、保存デバイス60の外側の環境(すなわち、通常の使用中に保存デバイスの外側表面がさらされる環境)から離れて画定され、保護され、密閉されることができる。保存デバイス60は、内側表面であり得る第1の側面63と、前述の外側表面であり得る第2の側面64とを画定することができる。第1の側面63は、ファスナアセンブリ100の組み立てられた状態において互いに向かい合うことができる結合面61、62を画定することができる、または結合面61、62を含むことができる。ファスナアセンブリ100はファスナ110a、110bを含むことができ、ファスナ110a、110bの各々はファスナストリップまたはファスナレールとすることができる。
【0023】
保存デバイス60は、可撓性または剛性の1つまたは複数のパネル65を含むことができる。パネル65を形成する材料(単数または複数)は、第1の側面63と第2の側面64との間で測定される厚さを画定することができる。このような材料(単数または複数)は、厚い、または薄い、不透明または半透明でも、硬いまたは柔軟など、いかなる材料でもよい。例えば、限定するものではないが、袋を形成する材料は、それ自体がプラスチック樹脂またはセルロース材料から形成することができる。
【0024】
図2は、本開示の別の態様に係る
図1のファスナアセンブリ100の上面斜視図である。図示のように、ファスナアセンブリ100は、ファスナ110a、110bの互いに対する撓みまたは曲げを可能にするために十分に柔軟な材料を含むことができる。ファスナアセンブリ100の各々のファスナ110a、110bは、締結要素または締結特徴200a、200bを含むことができ、ファスナ110aの締結特徴部200aは、ファスナ110bの締結特徴部200bと係合するように構成することができる。いくつかの態様では、ファスナ110bの締結特徴部200bは、ファスナ110aの締結特徴部200aと同一であるか、または少なくとも鏡面パターンを画定することができ、後者の場合、鏡面は、ファスナ110a、110bがまっすぐで、平行で、組み立てられていない状態で、ファスナ110a、110bの中間まで延在することができる。
【0025】
図3は、それぞれが本開示の別の態様による、
図2のファスナアセンブリ100に対応することができるファスナアセンブリ100a、100bを含む締結システム50の上面斜視図である。いくつかの態様では、図示のように、ファスナアセンブリ100、より具体的には、ファスナアセンブリ100a、100bは、パネル300を開口部88上に固定することができ、この開口部88は、いくつかの態様では、筐体または容器80によって画定することができる。パネル300は、例えば、限定するものではないが、車両のトノカバーのようなカバーとすることができる。開口部88は、容器80内の任意の開口部とすることができ、例えば、限定するものではないが、ピックアップトラックの開放された荷台によって画定される開口部88のような、車両もしくは他の物体またはその一部でもよい。現在開示されているファスナアセンブリ100a、100bを組み込むことができる締結システムは、コロネル氏に付与された米国特許第9,924,765号に示され、さらに詳細に説明されており、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いくつかの態様では、ファスナアセンブリ100の結合リブ430によって提供される密閉機能は、容器80、例えばトラックの荷台への水の侵入を阻止することができる。
【0026】
図示のように、パネル300をトラックの荷台を覆うトノカバーとして使用することに加えて、このようなパネル300は、例えば、限定するものではないが、収納された、すなわち、格納され、任意に隠された、下降可能または取り外し可能な幌を有する車両のコンバーチブルトップアセンブリを覆うトノカバーとして、オープントップの車両(ジープタイプの車両など)のカバーとして、コックピットの一部を覆うための、ヨットなどのボートのドジャー、スプレーフード、またはビミニトップとして、壁に収納するためのジムマットとして、ヘッドライナとして、クッションとして、カーテンとして、またはエレベータ内の垂直パッドとして使用することもできる。
【0027】
締結システム50は、それぞれ第1の端部355a、355bおよび第2の端部356a、356bを含むファスナホルダ350a、350bをさらに含むことができる。容器80は、例えば、限定するものではないが、左側壁83aおよび右側壁83bのような1つまたは複数の側壁を含むことができる。各々の側壁83a、83bは、それぞれのキャップ85a、85bを含むことができる。いくつかの態様では、キャップ85a、85bはそれぞれ側壁83a、83bの上に受容することができる。別の態様では、側壁83a、83bのいずれにもキャップは必要ない。
【0028】
パネル300は、外側表面301、内側表面302、第1の側端部303、第2の側端部304、第1の長さ方向端部305、第1の長さ方向端部から遠位または第1の長さ方向端部とは反対側の第2の長さ方向端部(図示せず)、および中央部分310を含むことができる。パネル300は、ファスナ110bを含むことができ、このファスナ110bは、パネル300をファスナ110aに固定して、容器80のいずれか1つまたは複数の側面に別個のファスナアセンブリ100a、100bを形成することができる。パネル300は、例えば、限定するものではないが、織物、ポリマー、皮革タイプの製品、またはこれらのいくつかの複合材、または他の材料から作ることができ、断熱または非断熱、補強または非補強、織布または不織布とすることができる。
【0029】
ファスナ110a、110b、そして、より一般的には、ファスナアセンブリ100、100a、100bは、本明細書に開示された例に限定されない多数の最終用途のいずれか1つに使用することができる。いくつかの態様では、例えば、限定するものではないが、ファスナアセンブリ100は、他の形態の包装、例えば、生鮮品の保存のための袋の入口または他の開口部、したがって容器と蓋との間の界面、海洋環境で使用するための織物または他の材料から作られた防水保存袋、さらには、例えば、限定するものではないが、物体を垂直面に取り付けるなど、1つの物体を他の物体に取り付けるために、必ずしもその過程で保存用の空洞の開口部を閉鎖または密閉することなく使用することができる。
【0030】
図4Aおよび
図4Bは、本開示の別の態様による、
図1のファスナアセンブリ100のファスナ110a、110bに対応するファスナ110を示す。
図4A~
図4Cは、ファスナ110の3つの別個の側面上面斜視図であり、
図5は、
図4Bの詳細5を切り取った
図4Aのファスナ110の詳細側面上面斜視図である。この特定の特徴または説明だけでなく、本明細書に記載される他の特徴に関しても、ファスナ110、ひいてはファスナ110a、110bは、基部410、複数のフック要素またはフック420(これは、より一般的には、締結特徴部であり得る)、および複数のリブ要素またはリブ430(これは、より一般的には、密閉特徴部であり得る)を含むことができる。仮にフック・トゥ・フックファスナアセンブリが包装やその他の製品に使用されているとしても、そのようなアセンブリは一般的にほとんど密閉機能を提供しない。上記の従来の技術の議論において言及したように、これらの最終用途や他の最終用途において、密閉が不適切であると、密閉されたパッケージや他の容器の内容物がパッケージや容器から漏れたり、汚染物質および/または空気が、不都合にパッケージや容器内に漏れたりする可能性がある。対照的に、本明細書に開示されたファスナアセンブリ100を使用することにより、食品の鮮度を向上させるか、さもなければ、保存されている物品の劣化速度を低下させることができる。
【0031】
基部410は、第1または上面411と、第2または下面412(
図6に示す)とを画定することができる。前後方向または長手方向403において、基部410、より一般的には、ファスナ110は、第1の端部405および第2の端部406を画定することができる。左から右、横から横、または横方向404において、基部410、より一般的には、ファスナ110は、第1の側端部413および第2の側端部414を画定することができる。いくつかの態様では、長手方向403におけるファスナ110の長さLは、横方向404におけるファスナ110の幅Wと同様または同一とすることができる。他の態様では、長さLは幅Wより大きくてもよい。いくつかの態様では、例えば、長さLは幅Wの2倍とすることができ、ある態様では、長さLは幅Wの5倍とすることができ、ある態様では、長さLは幅Wの10倍とすることができ、ある態様では、長さLは幅Wの20倍以上とすることができる。図示のように、横方向404はY軸方向に対応することができ、長手方向403はX軸方向に対応することができ、ファスナ110の垂直方向または法線方向はZ軸方向に対応することができる。
【0032】
複数のフック420は、基部410から離れる方向に延在することができる。より具体的には、複数のフック420の各々は、基部410から延在してもよく、例えば、限定するものではないが、上面411のような基部410の表面に対して、例えば、90度の角度をなしていてもよい。複数のフック420は、ファスナ110の長手方向403に断続的に配置または位置決めされて、フック列またはフックの列425を形成することができる。より具体的には、複数のフック420は、長手方向のフックの列425、すなわち、長手方向403に延在するフックの列425を形成することができる。なお、
図4Aおよび以降の図では、分かりやすくするために、フックの列425の一部のみに参照符号を付している。
【0033】
同様に、壁であり得る複数のリブ430は、基部410から離れる方向に延在することができる。より具体的には、複数のリブ430の各々は、基部410から延在してもよく、例えば、限定するものではないが、上面411などの基部410の表面に対して、例えば、90度の角度とすることができる。複数のリブ430は、ファスナ110の長手方向403に断続的に配置または位置決めされて、リブ列またはリブの列435を形成することができる。より具体的には、複数のリブ430は、第1のリブの列435と第2のリブの列435とを形成することができる。いくつかの態様では、第1のリブの列435および第2のリブの列435は、それぞれ、例えば、限定するものではないが、フックの列425のような長手方向のフックの列の第1の側方および第2の側方に配置してもよく、あるいは、フックの列425のようなフックの列から横方向404にオフセットさせることができる。図示のように、リブの列435の各リブ430の各々の中心または対称線と、フックの列425の各フック420の中心または対称線とは、横方向404に沿って整列させることができる。なお、
図4Aおよび以降の図では、分かりやすくするために、リブの列435の一部のみに参照符号を付している。
【0034】
後述するように、フック420およびリブ430の様々なパターンが、長手方向403もしくは横方向404、または長手方向403および横方向404の両方において、ファスナ110全体にわたって繰り返されるようにすることができる。いくつかの態様では、
図4A~4Cおよび11に示すように、1つの長手方向のフックの列425と、そのいずれかの側方の長手方向のリブの列435とのパターン470(すなわち、リブ-フック-リブパターン)(
図4Cに示す)が、ファスナ110を横切って横方向404に繰り返されるようにすることができる。例えば、ファスナ110は、例えば、限定するものではないが、ファスナ110を横切るパターン470のような複数のパターンのインスタンスを含むことができる。いくつかの態様では、追加の長手方向のフックの列425は、フック420とリブ430の他の隣接するパターン470を分離することができる。いくつかの態様では、フックの列425のフック420は、隣接するフックの列425のうち、最も近い隣接するフック420の位置から、および隣接するリブの列435のうち、最も近い隣接するリブ430の位置から、長手方向403にオフセットさせることができる。いくつかの態様では、フックの列425は、互いに対して、およびパターン470のフック420およびリブ430に対して、長手方向103にオフセットさせることができる。したがって、いくつかの態様では、別個の長手方向のフックの列425のフック420によって形成される横の列450は、別個の長手方向のリブの列435のリブ430によって形成される横の列460から長手方向403にオフセットさせることができる。いくつかの態様では、追加の長手方向のリブの列435は、第2の側端部414に近接するファスナ110の側方縁部に配置することができる。
【0035】
図5に示されるように、複数のフック420の各々は、側面522a、522b(522b
図7に示す)を含むことができ、複数のリブ430の各々は、側面532a、532b(532bは
図7に示す)を含むことができる。
【0036】
図6は、
図4Aのファスナ110の側面立面図である。いくつかの態様では、図示のように、基部410の厚さ610は一定でもよい。いくつかの態様では、図示のように、下面412から複数のフック420の先端まで、または複数のリブ430の先端まで測定した場合、ファスナ110の全体の高さHは、一定でよい。図示のように、複数のフック420の高さ620および複数のリブ430の高さ630は一定とすることができる。いくつかの態様では、図示のように、複数のフック420の高さ620は、複数のリブ430の高さ630と等しくすることができる。
【0037】
図7は、
図4Aのファスナ110の端面図または正面立面図である。基部は、複数の材料の個々の層の「サンドイッチ状のもの」として示されているが、ファスナ110、より具体的には、基部410は、いくつかの態様では、モノリシックでもよい。これは、基部410が、接合部または継ぎ目のない単一の材料を構成する単一の構成要素として形成されることを意味する。横方向404において隣接する列425、435の間に延在する基部410の一部は、スペーサ710を含むか、またはスペーサ710を画定することができる。
【0038】
図8Aは、
図7の線8-8に沿って切った、
図4Aのファスナ110のフックの列425の断面図である。いくつかの態様では、フックの列425の複数のフック420の各々は、ヤシの木の形状を画定し得るダブルフック要素820を含むことができる。より具体的には、フック420の各々は、ダブルフック要素820を含むことができ、このダブルフック要素820は、1つまたは複数の締結先端部820a、820b、および垂直部分またはフック基部840を画定することができる。本明細書で使用されるように、「フック」は、長手方向403および横方向404の一方または両方においてファスナ110の端部405、406、413、414(すべて
図4Aに示される)に向かって延在し、例えば、限定するものではないが、面ファスナの「ループ」側などの、相手側の第2のファスナ110または別のファスナにおいて画定される結合形状に引っ掛かるかまたはロックされる傾向がある、任意の形状の先端(単数または複数)820a、820bとすることができる。いくつかの態様では、(図示のように、または別の側面から見て)側面から見ると、対応するフック要素820の先端820a、820bの各々は、フック420のフック基部840から水平に延在することができる。いくつかの態様では、フック420は、アンダーカット、すなわち、ファスナ110を垂直方向805に沿って上から見たときに隠れる凹部または他の形状を画定してもよく、これは、基部410の配向に対して90度の角度とすることができる。側面から見ると、図示のように、フック基部840の1つまたは複数の側面842が、例えば、限定するものではないが、上面411などの基部410の表面に対して角度847とすることができる。いくつかの態様では、図示のように、角度847は0度から90度の間とすることができる。いくつかの態様では、角度847は0度から45度の間とすることができる。いくつかの態様では、角度847は20度とすることができる。いくつかの態様では、角度847は0度とすることができ、フック基部840の側面842は、ファスナ110が水平方向に配向されるとき、垂直方向805に延在することができる。
【0039】
例えば、限定するものではないが、フックの列425のようなフックの列の複数のフック420のうち、隣接するフック420の各対は、その間にフック受容領域880を画定することができる。
図28にも例示的に示されるように、各フック受容領域880は、第2のファスナ110の複数のフック420のうちの対応するフック420を受容するように寸法決めすることができる。より具体的には、長手方向403におけるフック受容領域880の最小幅882は、同じ方向の隣接するフック420間の最小距離に対応することができるが、同じ方向のフック受容領域880の最大幅884よりも小さくてもよく、かつ同じ方向の隣接するフック420間の対応する最大距離よりも小さくてもよい。同様に、各フック420と基部410の上面411との間の最小距離に対応することができる、長手方向403に直交する方向におけるフック受容領域880の最小高さ886は、フック受容領域880の最大高さ888よりも小さく、同じ方向における同じフック420と上面411との間の対応する最大距離よりも小さくてもよい。各フック420自体、より具体的には、各フック要素820は幅824を画定することができる。それにより、少なくとも部分的に、ファスナ110は、フック420の幅824とフック受容領域880の最小幅882との間の比、およびフック420の幅824とフック受容領域880の最大幅884との間の比を画定することができる。各フック420、より具体的には、各フック要素820は、フック要素の高さ826およびフック全体の高さ620を画定することができ、それによって、少なくとも部分的に、高さ826、620とフック受容領域880の最小高さ886との間の比、および高さ826、620とフック受容領域880の最大高さ888との間の比を画定することができる。いくつかの態様では、図示のように、フック基部840のようなフック420の各々の少なくとも一部分は、フック基部840からフック要素820に向かって、フック420のその部分の最小幅がフック420のその部分の最大幅よりも小さくなるようにテーパを付けることができる。
【0040】
いくつかの態様では、フック受容領域880は、最小幅882が測定される高さまで延在することができる。いくつかの態様では、フック受容領域880は、フック420の最も外側の部分、または高さ620が測定されるフック420の部分まで延在することができる。各フック420は、隣接する先端820a、820bの間に切り欠き、谷、または窪み828を画定することができる。フック420の各々の内側および外側の縁部は、それぞれ、半径R1およびR2を画定してもよく、これにより、ファスナアセンブリ100(
図1に示す)の機能(組み立ておよび分解を含む)および/または耐久性を改善することができる。いくつかの態様では、図示のように、フック要素820は、ファスナ110が水平配向にあるときを含めて、その垂直中心線に関して対称とすることができる。
【0041】
図8Bは、本開示の別の態様による、
図7の線8-8に沿って切った
図4Aのファスナ110のフックの列425の断面図である。図示のように、例えば、限定するものではないが、フックの列425のようなフックの列の複数のフック420の各々は、
図8Aに示される形状とは異なるが、ヤシの木の形状を画定することもできるダブルフック要素820を含むことができる。図示のように、
図8Aに示されるフックの列425と比較して、フック要素820の高さ826とフック受容領域880のそれぞれの高さ886,888との間の比は、より小さくすることができる。同じく図示のように、角度847はより小さくてもよい。より具体的には、角度847は20度未満でもよい。また、図示のように、半径R2は、より小さくてもよい、すなわち、先端820a、820bの丸みはより少なくてもよい。
【0042】
図8Cは、本開示の別の態様による、
図7の線8-8に沿って切った
図4Aのファスナのフックの列425の断面図である。図示のように、例えば、限定するものではないが、フックの列425のようなフックの列の複数のフック420の各々は、
図8Aおよび8Bに示されるものとは異なる形状を画定するダブルフック要素820を含むことができ、少なくとも部分的には、対向する「J」字形状を画定することができる。図示のように、フック420に画定された窪み828の高さ898は、フック420の高さ620とほぼ同じか、あるいはフック420の高さ620とすることができる。図示のように、
図8Aに示されるフックの列425と比較して、フック要素820の幅824とフック受容領域880のそれぞれの幅882、884との間の比は、より大きくてもよい。いくつかの態様では、フック420の幅824は、フック受容領域880の幅882、884の一方または両方よりも大きくてもよい。いくつかの態様では、フック要素820、より具体的には、先端820a、820bは、ファスナ110を同じか、さもなければ一致する形状の第2のファスナ110に組み付ける間、およびいくつかの態様では、その後でさえも、それぞれのフック基部840を中心として曲がるように寸法決めすることができる、また、あるいは構成することができる。また、図示のように、半径R2をより大きくしてもよい、すなわち、先端820a、820bをより丸くすることができる。
【0043】
図8Dは、本開示の別の態様による、
図7の線8-8に沿って切った
図4Aのファスナ110のフックの列425の断面図である。図示のように、例えば、限定するものではないが、フックの列425のようなフックの列の複数のフック420の各々は、フック420の前述の特性の1つまたは複数を画定することができ、「J」形状を画定することができる、シングルフック要素820を含むことができる。しかしながら、いくつかの態様では、フック要素820の幅824aは、フック420のフック基部840の幅を含むことができる。他の態様において、フック要素820の幅824bは、フック420のフック要素820の先端延長線860で測定することができる。図示のように、先端延長線860は、長手方向403に延在していてもよく、長手方向403に最も遠くに延在する先端820aの一部を通って延在することができる。
【0044】
図8Eは、本開示の別の態様による、
図7の線8-8に沿って切った
図4Aのファスナ110のフックの列425の断面図である。図示のように、例えば、限定するものではないが、フックの列425のようなフックの列の複数のフック420の各々は、
図8Dに示すものとは異なっていてもよいが、依然としてフック420の前述の特性の1つまたは複数を画定し、また、「J」形状を画定することができる、シングルフック要素820を含むことができる。図示のように、複数のフック420の各々の先端820aの延長は、
図8Dに示すよりも顕著であってもよい。
【0045】
図8Fは、本開示の別の態様による、
図7の線8-8に沿って切った
図4Aのファスナ110のフックの列425の断面図である。図示のように、複数のフック420の各々のフック要素820は、キノコ状または球根状の形状を画定することができる。いくつかの態様では、図示のように、球根状の形状は、単一の方向からのみ見ることができ、すなわち、複数のフック420の各々は、開示された二次元形状を1つの平面にのみ有していてもよい。いくつかの態様では、
図22に示すように、球根状の形状は、複数の方向から、あるいは、もっと言えば、すべての方向から見ることができてもよい。いくつかの態様では、基部410から離れる方向に延在するフック要素820の球根状形状または球根状部分の高さH2は、球根状部分と基部410との間に延在するフック420の部分の高さH1以上とすることができる。
【0046】
図9Aは、
図7の線9-9に沿って切った、
図4Aのファスナ110のリブの列435の側面立面図である。図示のように、リブの列430は、複数の略台形のリブ要素930を含むことができる。複数のリブ要素930の各々、より一般的には、リブ430の各々は、リブ基部940および先端930aを含むことができる。本明細書で使用する場合、「リブ」は、ファスナ110の基部410から離れる方向に延在する任意の形状のリブ要素930であってよい。リブ430の各々は、相手側の第2のファスナ110に画定された結合形状に対して密閉する傾向がある。より具体的には、リブ430の各々は、それ自体の逆の形状と組み合わされるか、または、密閉するように構成することができる。いくつかの態様では、側面から(図示のようにまたは別の側面から)見ると、先端930aの各々は、リブ430のリブ基部940から垂直に延在することができる。側面から見ると、図示のように、リブ基部940の1つまたは複数の側面942が、例えば、限定するものではないが、上面411などの基部410の表面に対して角度947をなすことができる。いくつかの態様では、図示のように、角度947は0度から90度の間とすることができる。いくつかの態様では、角度947は0度から45度の間で測定できる。いくつかの態様では、角度947は20度とすることができる。いくつかの態様では、角度947は16度とすることができる。いくつかの態様では、角度947は、0度とすることができ、この場合、ファスナ110が水平方向に配向されるとき、リブ基部940の側面942は、垂直方向805に延在することができる。いくつかの態様では、フック420および対応するフック受容領域880は、結合ファスナ110a、110b(
図2に示される)が円滑に相互結合しやすいように、その間に間隙を画定するように寸法決めすることができる。同様に、リブ430と対応するリブ受容領域980は、結合ファスナ110a、110bが円滑に結合しやすいように、その間に間隙を画定するように寸法決めすることができる。
【0047】
例えば、限定するものではないが、リブの列435のようなリブの列の複数のリブ430のうちの各対の隣接するリブ430は、その間にリブ受容領域980を画定することができる。
図32にも例示的に示すように、各リブ受容領域980は、第2のファスナ110の複数のリブ430のうちの対応するリブ430を受容するように寸法決めすることができる。より具体的には、長手方向403におけるリブ受容領域980の最小幅982は、同じ方向の隣接するリブ430間の最小距離に対応することができるが、同じ方向のリブ受容領域980の最大幅984よりも小さくてもよく、かつ同じ方向の隣接するリブ430間の対応する最大距離よりも小さくてもよい。各リブ430自体、より具体的には、各リブ要素930が、最小幅924と最大幅928を画定することができる。それにより、少なくとも部分的に、ファスナ110は、各リブ430の幅924、928とリブ受容領域980のそれぞれの幅982、984との間の比を画定することができる。各リブ430は、リブ受容領域980の深さまたは高さに等しい高さ630を画定することができる。
【0048】
これにより、リブ430の各々は、リブ430の高さ630とリブ受容領域980の高さとの間に1:1の比を画定することができる。いくつかの態様では、第1のファスナ110のリブ430のいずれか1つまたは複数の部分と第2のファスナ110の対応するリブ受容領域980との間の比は、その間の密閉を確実にするために1:1とすることができる。このような態様では、リブ430は、組み立て中に、対応するリブ受容領域980にしっかりと結合することができる。いくつかの態様では、リブ430は、公差を許容するため、または2つのファスナ110の間の間隙3180(
図31に示す)を密閉状態とできるよう、わずかに小さくすることができる。いくつかの態様では、図示のように、リブ430の各々は、リブ430の最小幅924がリブ430の最大幅928よりも小さくなるように、リブ基部940から先端930aに向かってテーパ状にしてもよい。
【0049】
いくつかの態様では、リブ受容領域980は、高さ630となる高さまで延在することができる。いくつかの態様では、図示のように、各リブ430の縁部または側面の各々は直線状でもよい。いくつかの態様では、各リブ430またはその一部は、切り欠き、谷、または窪み(図示せず)、あるいは非直線部分または丸みを帯びた部分を画定することができる。リブ430の各々の内側および外側の縁部は、それぞれ、半径R1およびR2を画定してもよく、これにより、ファスナアセンブリ100(
図1に示す)の機能(組み立ておよび分解を含む)および/または耐久性を改善することができる。フック420またはリブ430の1つまたは複数の部分が半径または他のエッジ処理を画定する場合、例えば、限定するものではないが、リブ430の各々の異なる幅924、928、982、984などのような寸法は、リブ430の縁部の交差点まで測定すればよい。いくつかの態様では、図示のように、リブ要素930は、ファスナ110が水平配向にあるときを含めて、その垂直中心線に関して対称とすることができる。
【0050】
図9Bは、本開示の別の態様による、
図7の線9-9に沿って切った
図4Aのファスナ110のリブの列435の側面立面図である。図示のように、リブの列435は、複数の略長方形のリブ要素930を含むことができる。いくつかの態様では、リブの列435は、長方形のリブ要素930を含むことができる。いくつかの態様では、各々のリブ430の長方形形状は、正方形形状でもよい。
【0051】
図9Cは、本開示の別の態様による、
図7の線9-9に沿って切った
図4Aのファスナ110のリブの列435の側面立面図である。図示のように、リブの列435は、複数の台形のリブ要素930を含むことができる。
【0052】
図9Dは、本開示の別の態様による、
図7の線9-9に沿って切った
図4Aのファスナ110のリブの列435の側面立面図である。図示のように、リブの列435は、複数の略台形で面取りされたリブ要素930を含むことができる。それにより、各々のリブ要素930は、その1つまたは複数の縁部に面取り935を画定することができる。いくつかの態様では、図示のように、各リブ430の一部は、対応するリブ受容領域980よりも大きくしてもよく、および/またはリブ430の縁部は、側面532a、532b(
図7に示す532b)に対して90度でない角度を画定して、干渉および/または重なり嵌めを可能にすることができる。より具体的には、例えば、限定するものではないが、面取り部935の表面などのリブ430の縁部は、リブ430が長手方向403にテーパ状になる場合もある。このようなテーパは、横方向404(
図7に示される)におけるファスナ110a、110bの互いに対する移動を抑制し、それによって、ファスナ110a、110bを整列させ、横方向404において互いに対して移動しないようにすることができる。
【0053】
図9Eは、本開示の別の態様による、
図7の線9-9に沿って切った
図4Aのファスナ110のリブの列435の側面立面図である。図示のように、リブの列435は、複数の三角形のリブ要素930を含むことができる。
【0054】
図9Fは、
図7の線9-9に沿って切った
図4Aのファスナ110のリブの列435の側面立面図であり、リブの列435は、本開示の別の態様による複数の略丸みを帯びた、または放射状のリブ要素930を含む。図示のように、リブ430およびリブ受容領域980の各々は、それぞれ、互いに等しい大きさの完全半径R3、R4を画定することができる。
【0055】
フィレット、面取り、または他のエッジ処理が存在するため、形状が構造物の隣接部分に合体する一辺が存在しないため、または他の修正(複数可)のため、そうでなければ台形、長方形、または他の形状である形状は、技術的定義によっては、台形、長方形、または他の形状でない場合がある。本明細書において、形状が「略」台形、長方形、またはその他の形状であると記述されている場合、そのような修正形状が定義に含まれることが意図され、想定されているものとする。形状に対する何らかの変更が、ほとんど知覚できないほど軽微なものである場合には、修飾語としての条件付き用語「略」の使用の有無にかかわらず、そのような形状が形状の定義に組み込まれることが意図され、企図されているものとする。
図9Cに示されるファスナ110が、
図9Eに示されるファスナ110の三角形リブ要素930を切り取ることによって形成できるように、他の企図される形状には、切り取られた形態および切り取られていない形態、ならびに本明細書に開示されるものの他の修正バージョンが含まれる。
【0056】
図10は、本開示の別の態様による、
図1のファスナアセンブリ100のファスナ110の側面上面斜視図である。図示のように、
図8Aのダブルフック要素820の列は、ファスナ110の横方向404および長手方向403の両方において、
図9Dの略台形で面取りされたリブ要素930の列が組み込まれている。
図4A~4Cに示すように、1つの長手方向のフックの列425と、そのいずれかの側方の長手方向のリブの列435とのパターン470(すなわち、リブ-フック-リブパターン)が、ファスナ110を横切って横方向404に繰り返されるようにすることができる。いくつかの態様では、図示のように、隣接するパターン470は、共通のリブの列435(すなわち、リブ-フック-リブ-フック-リブのパターンで)を共有することができる。いくつかの態様では、同じく図示のように、フックの列425のフック420は、リブの列435のリブ430に対してオフセットさせることができる。したがって、いくつかの態様では、別個の長手方向のフックの列425のフック420によって形成される横の列450は、別個の長手方向のリブの列435のリブ430によって形成される横の列460から長手方向403にオフセットさせることができる。
【0057】
図11~
図14は、本開示の別の態様に係る
図1のファスナアセンブリ100のファスナ110を示す。
図11は、ファスナ110の側面上面斜視図であり、
図12は、ファスナ110の側面立面図であり、
図13は、ファスナ110の端面図または正面立面図であり、
図14は、
図11のファスナ110a、100bの2つの結合インスタンスを含むファスナアセンブリ100の側面斜視図である。
図4A~4Cに同様に示すように、1つの長手方向のフックの列425と、そのいずれかの側方の長手方向のリブの列435とのパターン470(すなわち、リブ-フック-リブパターン)が、ファスナ110を横切って横方向404に繰り返されるようにすることができる。ここでも、
図4A~
図4Cに示すように、長手方向のフックの列425は、パターン470のフック420およびリブ430に対して長手方向403にオフセットさせることができる。本明細書、および
図9Bに示すように、各々のリブ430は略長方形であってもよい。
【0058】
また、図示のように、各々のリブ430には隆起部を設けることができる。より具体的には、各々のリブ430は突起または隆起部1130を含むことができる。いくつかの態様では、隆起部1130は、リブ430の端部に画定された先端930aから延在することができ、この先端930aは、リブ430が基部410から延在する位置と平行、かつ、その位置とは反対側であってもよい。いくつかの態様では、隆起部1130は、特に2つの結合ファスナアセンブリ100が同一でない場合、リブ430の1つまたは複数の他の端部から延在することができる。より具体的には、第1のファスナ110のそれぞれのリブ430の隆起部1130は、第2のファスナ110のそれぞれのリブ430に画定されたスロット1180内に延在することができる。いくつかの態様では、隆起部1130は、相手ファスナ110のスロット1180への挿入しやすいように、前縁部に半径曲線を画定することができる。横方向404における隆起部1130の厚さは、同じ方向におけるリブ430の厚さよりも小さくてもよい。隆起部1130は横方向404の中央に位置することができる。いくつかの態様では、溝またはスロット1180を、各リブ受容領域980に画定してもよく、2つの結合ファスナ110を組み立ててファスナアセンブリ100(
図14に示される)を形成する間に、隆起部1130を受容するように寸法決め、位置決め、および他の方法で構成することができる。横方向404におけるスロット1180の厚さは、同じ方向におけるリブ430の厚さよりも小さくてもよい。横方向404のスロット1180の厚さは、横方向404の隆起部1130の厚さに一致させてもよい。
【0059】
図14は、ファスナアセンブリ100を示している。第1のファスナ110に形成された複数の隆起部1130と、第2のファスナ110bに画定された複数のスロット1180(
図11に示す)との係合により、特に横方向404において、第1のファスナ110aに対して第2のファスナ110bを確実に位置決めしやすくなるが、これは、隆起部1130とスロット1180との係合が、横方向404において互いに対する2つのファスナ110a、110bの位置をロックするからである。
【0060】
図15~
図21は、複数の長手方向のリブの列435が、長手方向のフックの列425の1つまたは複数のいずれかの側方に配置される、本開示の態様による、
図1のファスナアセンブリ100のファスナ110を示す。
図15は、本開示の別の態様に係るファスナ110の側面上面斜視図である。図示のように、複数のリブ430は、基部410から延在して、横方向404にファスナ110を横切って繰り返し可能なリブ-フック-リブ-パターン470(
図4Cに詳細に示す)の複数のインスタンスを形成することができる。ファスナ110の側方端部に追加のリブの列435を追加する場合も含め、ファスナ110は複数の隣接するリブの列435を含むことができる。いくつかの態様では、ファスナ110は、リブ-リブ-フック-リブ-リブパターン1570を含むことができ、このパターンでは、2つ以上の長手方向のリブの列435が、各フックの列425の両側に配置される。いくつかの態様では、図示のように、隣接するフックの列425の間に位置するパターンの2つ以上のリブの列435は、隣接するパターン1570の間で共有することができる。図示のように、フックの列425は、
図8Aのダブルフック要素820を含んでいてもよく、また、リブの列435は、
図9Aの略台形のリブ要素930を含むことができる。フック420とリブ430は、それぞれの横の列450、460を形成することができ、これらは図示のように互いに整列させることができる。
【0061】
図16は、本開示の別の態様に係るファスナ110の側面上面斜視図である。フック420とリブ430は、
図15に開示されているようにすることができる。しかしながら、いくつかの態様では、フックの列425のフック420は、隣接する横方向のリブの列460の間の間隔1660とは異なる、隣接する横方向のフックの列450の間隔1650を画定することができる。したがって、間隔1650は、同じ長手方向のフックの列425におけるフック420間の間隔でよく、間隔1660は、同じ長手方向のリブの列435のリブ430の間の間隔でよい。図示のように、間隔1650は間隔1660より小さくてもよい。間隔1650、1660は異なる可能性があるので、フックの列450およびリブの列460は、ファスナ110の長手方向403に沿ったある位置ではフック420のみを含み、ある位置ではリブ430のみを含み、ある位置ではフック420およびリブ430の両方を含むことができる。図示のように、フックの列425は、
図8Eのシングルフック要素820を含んでいてもよく、また、リブの列435は、
図9Aの略台形のリブ要素930を含むことができる。
【0062】
図17~
図21は、
図15および
図16にも示される複数の長手方向のリブの列435のような長手方向のリブの列435が、横方向404において互いに対してオフセットされているのと同様に、長手方向403において互いに対してオフセットされる、本開示の態様による、
図1のファスナアセンブリ100のファスナ110を示す。
図17は、本開示の別の態様に係るファスナ110の側面上面斜視図である。図示のように、複数の長手方向のリブの列435のような長手方向のリブ列は、長手方向のリブ列435が横方向404において互いに対してオフセットされているのと同様に、オフセット間隔またはずらし間隔1760だけ長手方向403において互いに対してオフセットさせることができる。より具体的には、別々の横方向のリブの列460は、ずらし間隔1760だけオフセットさせることができ、このずらし間隔は、例えば、限定するものではないが、間隔1660の半分などの距離に等しくてもよい。図示のように、長手方向のフックの列425のような長手方向のフックの列は、長手方向のフックの列425が横方向404において互いに対してオフセットされているのと同様に、オフセット距離またはずらし間隔1750だけ長手方向403において互いに対して同様にオフセットさせることができる。より具体的には、別個の横方向のフックの列450は、ずらし間隔1750だけオフセットさせることができ、このずらし間隔は、例えば、限定するものではないが、間隔1650の半分などの距離に等しくてもよい。よって、ずらし間隔1750は、互いに対して長手方向403にオフセットされた隣接する長手方向のフックの列425におけるフック420間の間隔でよく、間隔1760は、互いに対して長手方向403にオフセットされた隣接する長手方向のリブの列435におけるリブ430間の間隔でよい。フックの列425とリブの列435は、合わせて、複数のパターン470のインスタンス(
図4Cに示されているが、隣接するリブの列435が互いに対してオフセットしている)を形成することができ、また、内側のリブの列435が隣接するパターン1570によって共有できる重複パターン1570も形成することができる。図示のように、フックの列425は、
図8Aのダブルフック要素820を含んでいてもよく、また、リブの列435は、
図9Aの略台形のリブ要素930を含むことができる。
【0063】
図18は、本開示の別の態様に係るファスナ110の側面上面斜視図である。この場合もフックの列425とリブの列435は、合わせて、複数のパターン470のインスタンス(
図4Cにパターン470として示されているが、隣接するリブの列435が互いに対してオフセットしている)を形成することができ、また、内側のリブの列435が隣接するパターン1570によって共有できる重複パターン1570(
図17に示す)も形成することができる。図示のように、フックの列425は、
図8Aのダブルフック要素820を含んでいてもよく、また、リブの列435は、
図9bの略長方形のリブ要素930を含むことができる。
【0064】
図19は、本開示の別の態様に係るファスナ110の側面上面斜視図である。図示のように、リブの列435は、横方向404に互いに対してオフセットして横の列460を形成するのと同様に、長手方向403に互いに対してオフセットさせることができ、フックの列425は、横の列450を形成するように整列させてもよい。図示のように、フックの列425は、
図8Aのダブルフック要素820を含んでいてもよく、また、リブの列435は、
図9Aの略台形のリブ要素930を含むことができる。
【0065】
図20は、本開示の別の態様に係るファスナ110の側面上面斜視図である。図示のように、ファスナは、フックの列425を跨ぐ、すなわちフックの列425のいずれかの側に配置された2つ以上のリブの列435の間に余分な長手方向のリブの列435を有する、横方向404に繰り返されるパターン470であり得るパターン2070を画定することができる。余分な長手方向のリブの列435は、フックの列425に対して長手方向403にオフセットさせることができる。したがって、パターン2070は、リブ-リブ-リブ-フック-リブ-リブの配置とすることができ、この場合、フックの各側の中間のリブの列435のリブ430は、隣接するリブの列435から長手方向403にオフセットさせることができる。図示のように、フックの列425は、
図8Aのダブルフック要素820を含んでいてもよく、リブの列435は、
図9Aの略台形のリブ要素930を含むことができる。
【0066】
図21は、本開示の別の態様に係るファスナ110の側面上面斜視図である。図示のように、リブの列435は、ファスナ110の中心線に対して横方向404においてフックの列425の外側にのみ配置できる。図示のように、隣接する長手方向のリブの列435は、ずらし間隔1760だけ長手方向403において互いに対してオフセットさせることができる。いくつかの態様では、図示のように、複数のフックの列425は、いくつかの態様では、その間にリブの列435を設けることなく、互いに隣接して、リブの列435のいずれかの内側に配置することができる。図示のように、フックの列425は、
図8Aのダブルフック要素820を含んでいてもよく、リブの列435は、
図9Aの略台形のリブ要素930を含むことができる。
【0067】
図22は、本開示の別の態様に係るファスナ110の側面上面斜視図である。図示のように、フックの列425は、円形または丸みを帯びたフック要素820を含んでいてもよく、リブの列435は、
図9Aの略台形のリブ要素930を含むことができる。例えば、限定するものではないが、フックの列425のようなフックの列の複数のフック420の各々のフック要素820の先端820bは、フック基部840を越えて横方向404に延在することができる。いくつかの態様では、先端820bは長手方向403と横方向404の両方に延在することができる。いくつかの態様では、図示のように、先端820bはあらゆる方向に延在することができる。より具体的には、フック要素820、先端820b、およびフック基部840のいずれか1つまたは複数は、フック420の軸2201を中心とする形状の回転によって形成されてもよい。いくつかの態様では、図示のように、フック420は、軸2201に関して放射対称性または回転対称性を有していてもよい。いくつかの態様では、図示のように、先端820bは、楕円体形状または略楕円体形状である形状を画定することができる。いくつかの態様では、図示のように、フック基部840は錐体形状を画定することができる。全体として、
図8Fに示される形状に関しても説明したように、フック420は、キノコ状または球根状の形状を画定することができる。フック420は、その間にフック受容領域880を画定することができ、この領域は、フックの列425が図示のように長手方向403において互いに対してオフセットしているか否かに応じて、フック420の3つまたは4つによって画定されてもよい。
【0068】
図23は、側面上面斜視図であり、
図24は、側面立面図であり、
図25は、本開示の別の態様によるファスナ110の端面図または正面図である。この場合も、フックの列425とリブの列435は、合わせて複数のパターン470のインスタンス(すなわち、リブ-フック-リブ)を形成することができる。いくつかの態様では、図示のように、隣接するパターン470は、長手方向403において互いに対してオフセットさせることができる。列425、435のこのような配置は、フック420およびリブ430、より一般的には、ファスナ110a、110bが係合されるときにファスナ110a、110b(
図26に示される)が軌道から外れる(すなわち、位置がずれる)ことを防止するのに役立ち、最初の係合の時点から適切に位置合わせし易くすることができる。より具体的には、ファスナ110a、110bの各々の第2の隣接するフックの列425における1つまたは複数のフック受容領域880に隣接する第1のフックの列425の1つまたは複数のフック420の配置は、別々のファスナ110a、110bの1つまたは複数のフック420が横方向404における互いの動きを阻止するので、横方向404におけるファスナ110aに対するファスナ110bの動きを制限または阻止することができる。同様に、ファスナ110a、110bの各々の第2の隣接するリブの列435の1つまたは複数のリブ受容領域980に隣接する第1のリブの列435の1つまたは複数のリブ430の配置は、別々のファスナ110a、110bの1つまたは複数のリブ430が横方向404における互いの動きを阻止するので、横方向404におけるファスナ110aに対するファスナ110bの動きを制限または阻止することができる。このような千鳥配置は、ファスナ110a、110b間の密閉性を向上させることもできる。図示のように、フックの列425は、
図8Aのダブルフック要素820を含んでいてもよく、リブの列435は、
図9Aの略台形のリブ要素930を含むことができる。
【0069】
図26~
図33は、本開示の別の態様に係る
図1のファスナアセンブリ100を示す。
図26は、
図4A~
図4Cのファスナ110の2つの結合インスタンスを含み得るファスナアセンブリ100の側面斜視図である。第1のファスナ110aおよび第2のファスナ110bであり、これらは、第1のファスナ110aと対向して係合するように構成することができる。いくつかの態様では、第2のファスナ110bの構造は、第1のファスナ110aの構造と同一であってもよい。いくつかの態様では、第2のファスナ110bの構造は、第1のファスナ110aの構造の鏡面であってもよい。
【0070】
図27および
図28は、
図26の線27-27に沿って切った、また、ファスナアセンブリ100が組み立てられていない状態および組み立てられた状態それぞれにおける、
図26のファスナアセンブリ100のファスナ110a,110bの2つの結合インスタンスのそれぞれのリブの列の断面図である。図示のように、第1のファスナ110aの複数のフック420のうちの各対の隣接するフック420の間に画定された、各々のフック受容領域880は、第2のファスナ110bの複数のフック420の対応するフック420を受容するように寸法決めすることができる。
【0071】
図29および
図30は、
図26の線29-29に沿って切った、また、ファスナアセンブリ100が組み立てられていない状態および組み立てられた状態それぞれにおける、
図26のファスナアセンブリの断面図である。図示のように、第1のファスナ110aの複数のリブ430のうちの各対の隣接するリブ430の間に画定された、各々のリブ受容領域980は、第2のファスナ110bの複数のリブ430の対応するリブ430を受容するように寸法決めすることができる。
【0072】
図31および
図32は、それぞれ、組み立てられていない状態および組み立てられた状態における
図26のファスナアセンブリ100の側面立面図であり、
図33は、組み立てられた状態における
図26のファスナアセンブリ100の端面図または正面図である。各々のリブ430のテーパ形状は、ファスナ110bのリブ430がファスナ110aのリブ430内に受容され、ファスナ110aのリブ430に対して密閉されるようにして、ファスナ110a、110bのかみ合わせを容易にすることができる。対応するファスナ110a、110bのフック420は、ロック配置で互いに係合させることによって密閉を維持することができる。ロック機構は、振動や(例えば幼児による)いたずらによる応力に耐えるよう十分に強くすることができるが、必要なときには簡単に外せるよう十分に弱くすることができる。いくつかの態様では、係合したフック420から生じる保持力は、リブの列435においてファスナアセンブリ100を通る流体の通過を阻止することができる。いくつかの態様では、ファスナアセンブリ100は、繰り返し組み立て、係合し、分解または係合解除することができるので、保存デバイス60(
図1に示される)の再利用が可能である。
【0073】
図32および
図33に示すように、ファスナ110a、110bおよびその一部は、さまざまな寸法および比を画定することができる。いくつかの態様では、間隔1650、1660の一方または両方を1.30ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、間隔1650、1660の一方または両方は、1.30ミリメートル超または未満とすることができる。いくつかの態様では、基部410の厚さ610は0.20ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、フック420とリブ430の高さ620、630の一方または両方は、それぞれ0.50ミリメートルとすることができる。
【0074】
いくつかの態様では、ファスナ110a、110bのファスナ全体の高さHは、約0.40ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、ファスナ全体の高さHは、約0.50ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、ファスナ全体の高さHは、約0.60ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、ファスナ全体の高さHは、約0.70ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、ファスナ全体の高さHは、約0.80ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、ファスナ全体の高さHは約0.90ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、ファスナ全体の高さHは約1.00ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、ファスナ全体の高さHは、前述の値のいずれか未満、またはその間の任意の範囲とすることができる。
【0075】
いくつかの態様では、ファスナアセンブリ100のアセンブリ全体の高さ3220は、約0.50ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、アセンブリ全体の高さ3220は、約0.60ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、アセンブリ全体の高さ3220は、約0.70ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、アセンブリ全体の高さ3220は、約0.80ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、アセンブリ全体の高さ3220は、約0.90ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、アセンブリ全体の高さ3220は、約1.00ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、アセンブリ全体の高さ3220は、約1.10ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、アセンブリ全体の高さ3220は、約1.20ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、アセンブリ全体の高さ3220は、約1.30ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、アセンブリ全体の高さ3220は、約1.40ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、アセンブリ全体の高さ3220は、約1.50ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、アセンブリ全体の高さ3220は、約1.60ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、アセンブリ全体の高さ3220は、約1.70ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、アセンブリ全体の高さ3220は、約1.80ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、アセンブリ全体の高さ3220は、約1.90ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、アセンブリ全体の高さ3220は、約2.00ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、アセンブリ全体の高さ3220は、前述の値のいずれか未満、またはその間の任意の範囲とすることができる。いくつかの態様では、ファスナ全体の高さHは、基部410の厚さ610の2倍以上とすることができる。いくつかの態様では、ファスナ全体の高さHは、基部410の厚さ610の2.5倍以上とすることができる。いくつかの態様では、ファスナ全体の高さHは、基部410の厚さ610の3倍以上とすることができる。
【0076】
いくつかの態様では、長手方向403におけるリブ430間の間隔1660(または同様に、フック420間の間隔1650)などの間隔またはピッチは、約1.30ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、長手方向403におけるリブ430間の間隔1660(または同様に、フック420間の間隔1650)などの間隔は、1.30ミリメートル未満とすることができる。いくつかの態様では、長手方向403におけるリブ430間の間隔1660(または同様に、フック420間の間隔1650)などの間隔は、1.30ミリメートル以上とすることができる。
【0077】
いくつかの態様では、
図33に示すように、フック420およびリブ430の各々の幅3310は、約0.10ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、幅3310は約0.15ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、幅3310は約0.20ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、幅3310は約0.30ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、幅3310は約0.40ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、幅3310は約0.50ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、幅3310は、前述の値のいずれか未満、またはその間の任意の範囲で測定することができる。
【0078】
いくつかの態様では、スペーサギャップ3320は、約0.05ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、スペーサギャップ3320は約0.10ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、スペーサギャップ3320は約0.15ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、スペーサギャップ3320は、約0.20ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、スペーサギャップ3320は、約0.30ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、スペーサギャップ3320は、約0.40ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、幅3310は、前述の値のいずれか未満、またはその間の任意の範囲で測定することができる。
【0079】
いくつかの態様では、ファスナ110a、110bおよびファスナアセンブリ100の全幅Wは、約8ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、ファスナ110a、110bの全幅Wは約10ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、ファスナ110a、110bの全幅Wは約20ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、ファスナ110a、110bの全幅Wは約30ミリメートルとすることができる。いくつかの態様では、ファスナ110a、110bの全幅Wは、前述の値のいずれか未満、またはその間の任意の範囲とすることができる。ファスナ110a、110bの全幅Wを広げることにより、ファスナアセンブリ100の接続強度および密閉性能を向上させることができる。
【0080】
フック420および/またはリブ430の締結領域(図示せず)は、ファスナの全長よりも短くてよく、またはファスナ110のその長手方向403に沿った異なる部分にフック420および/またはリブの長手方向の列の異なるパターンを含むことができる。
【0081】
いくつかの態様では、フック420の「双方向」配向において、フック420の第1のセットの先端820aまたは他の部分は、第1の方向に(例えば、長手方向403に沿って、かつ、第2の端部406に向かって)延在していてもよく、フック420の第2のセットの先端820aまたは他の部分は、例えば、限定するものではないが、第1の方向とは反対の方向など、第1の方向とは異なる第2の方向に延在することができる。第1の方向または第2の方向などの特定の方向に延在することは、各々の先端820aがフック要素820と整列し、そこからそれぞれそのような方向に延在することを意味する場合がある。いくつかの態様では、各々のフック420の高さ620は、各々のリブ430の高さ630よりも大きく、またはその逆もあり得る。いくつかの態様では、リブ430の存在は、ファスナ110の上に載置される、またはファスナ110に衝撃を与えるように配置される板のような物体による衝撃からフック420を保護することができる。リブ430の存在はまた、リブ430には接触するが、典型的により荷重に敏感なフック420には接触しない自動化装置の使用を可能にすることによって、締結システム50の製造および組み立て中にファスナアセンブリ100の一部を保護することができる。高さ630が高さ620より大きいと、ファスナ110に接触する物体によりフック420が損傷しづらい。
【0082】
いくつかの態様では、コロネル氏特許に示されているように、隣接するフック、隣接するリブ、または隣接するフックとリブの対は、高さ620、630の半分以下のリブ高さを画定するリブ(図示せず)を接合することによって接合することができる。図示のように、長手方向の列のフック420またはリブ430の各々を、隣接する長手方向の列の対応するフック420またはリブ430と接合しないと、ファスナ110およびファスナアセンブリ100の剛性が低くなる可能性があり、このファスナ110およびファスナアセンブリ100は、横方向の断面(すなわち、横方向404にとられた断面)で見たときに基部410が平坦でなくなるようにして横方向404に曲がりやすい。図示のように、長手方向の列のフック420またはリブ430の各々を、隣接する長手方向の列の対応するフック420またはリブ430と接合しないと、ファスナ110およびファスナアセンブリ100の剛性が高くなる可能性があり、このファスナ110およびファスナアセンブリ100は、横方向の断面(すなわち、横方向404にとられた断面)で見たときに基部410が平坦でなくなるようにして横方向404に曲がりにくい。従って、例えば、限定するものではないが、第1のファスナ110aから第2のファスナ110bの係合が外れる間、各ファスナ110a、110bの基部410は、その平坦な形状を保持し、例えば、限定するものではないが、ファスナホルダ350a、350bのような隣接する構造にしっかりと留まることができる。
【0083】
いくつかの態様では、締結システム50、より具体的には、ファスナアセンブリ100は、垂直配向に取り付けることができる。ファスナアセンブリ100a、100bは、ファスナホルダ350a、350bに取り付けられたファスナ110aを含むことができる。締結システム50はさらに、ファスナ材料を含むジムマットまたは壁装材とすることができるパネル300を含むことができる。ファスナホルダ350a、350bは、垂直な壁面または他の任意の垂直面に取り付けることができ、パネル300を締結可能に受容することができる。
【0084】
ファスナアセンブリ100を使用する方法は、第2のファスナ110bを第1のファスナ110aに係合させることを含むことができる。第2のファスナ110bを第1のファスナ110aに係合させることは、第2のファスナ110bの複数のフック420のうちの対応するフック420を、第1のファスナ110aの複数のフック420のうちの各対の隣接するフック420の間に画定される対応するフック受容領域880内に受容することを含むことができる。第2のファスナ110bを第1のファスナ110aに係合させることは、第2のファスナ110bの複数のリブ430のうちの対応するリブ430を、第1のファスナ110aの複数のリブ430のうちの各対の隣接するリブ430の間に画定される対応するリブ受容領域980内に受容することを含むことができる。いくつかの態様では、第2のファスナ110bは、第1のファスナ110aと同一の構造および第1のファスナ110aの鏡面構造のうちの一方とすることができる。
【0085】
この方法は、第1のファスナ110aの第1のリブの列435と第2のファスナ110bの第1のリブの列435との間の結合接触によって、第1のファスナ110aと第2のファスナ110bとの間の接続部を密閉することを含むことができる。この方法は、第1のファスナ110aの第2のリブの列435と第2のファスナ110bの第2のリブの列435との間の結合接触によって、第1のファスナ110aと第2のファスナ110bとの間の接続部を密閉することをさらに含むことができる。いくつかの態様では、
図31に示すように、第1のファスナ110aと第2のファスナ110bとの間の接続を密閉することは、結合ファスナ110a、110bのリブ430間の間隙3180を閉じることによって、ファスナアセンブリ100の長手方向403の任意の部分において、例えば、限定するものではないが、空気、水、または容器80(
図1に示す)のような容器の内容物を含む流体が通過するいかなる経路をも排除することを含むことができる。より具体的には、ファスナ110a、110b間の接続を密閉することは、間隙3180において流体密シールを形成することを含むことができる。いくつかの態様では、間隙3180の流体密シールは水密シールでもよい。いくつかの態様では、間隙3180の流体密シールは気密シールでもよい。いくつかの態様では、第1のファスナ110aと第2のファスナ110bとの間の接続を密閉することは、ファスナ110の幅Wを横切る複数の密閉線に沿って、流体のそのような通過を遮断または阻止することを含むことができる。このような密閉線は、2つの結合ファスナ110a、110bの各々から1つずつの、結合するリブの列435の間の各界面で生じ得る。この方法は、ファスナアセンブリ100の横方向104における第1のファスナ110aに対する第2のファスナ110bの移動を制限することを含むことができる。いくつかの態様では、そのような動きは、第1のファスナ110aの複数のフック420と第2のファスナ110bの複数のフック420との間の干渉によって制限することができる。いくつかの態様では、このような動きは、第1のファスナ110aの複数のリブ430と第2のファスナ110bの複数のリブ430との間の干渉によって制限することができる。さらに、第2のファスナ110bは、ファスナアセンブリ100の組み立て中に第1のファスナ110aに対して横方向404に移動させる必要はない。むしろ、ファスナアセンブリ100を形成する前であっても、第2のファスナ110bおよび第1のファスナ110aは、
図26に示すように、そしてファスナアセンブリ100を示す他の図に示すように、横方向404において互いに対してファスナ110a、110bを移動させることなく、互いに向かって移動させることができる。この方法は、ファスナアセンブリ100の長手方向103における第1のファスナ110aに対する第2のファスナ110bの移動を制限することを含むことができ、これもまた、ファスナ110a、110bの結合フック420または結合リブ430間の上述の干渉によって容易に行うことができる。
【0086】
より具体的には、間隙3180において流体密シールを形成することは、ファスナ110a、110bの組み立ての間に、リブ430自体またはリブ受容領域980を画定するファスナ110の隣接部分とすることができる、リブ430を画定するファスナ110の部分の対向面3110a、3110bが互いに接触することを含むことができる。いくつかの態様では、間隙3180において流体密シールを形成することは、ファスナ110a、110bの組み立て後、より具体的には、ファスナ110a、110bの結合フック420の係合後に、リブ430を画定するファスナ110の部分の対向面3110a、3110bが互いに接触したままであることを含むことができる。いくつかの態様では、間隙3180において流体密シールを形成することは、リブ430を画定するファスナ110の部分の対向面3110a、3110bが、ファスナ110a、110bの組み立て後、より具体的には、ファスナ110a、110bの結合フック420の係合後、互いに負荷接触(すなわち、ファスナ110a、110bの係合による負荷下での接触)のままであることを含むことができる。いくつかの態様では、図示のように、ファスナアセンブリ100のファスナ110a、110bは、長手方向403または横方向404において互いに対してスライドしないように構成することができる。
【0087】
ファスナ110、110a、110bの基部410、フック420、およびリブ430の各々は、例えば、限定するものではないが、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアミド(例えば、NYLON樹脂)、またはポリプロピレン(PP);または任意の他の材料を含む様々なポリマー樹脂のいずれか1つから形成することができる。ファスナ110a、110bを形成する材料は、透明、すなわち、略透明であってもよい。
【0088】
ファスナ110は、ムラサキ氏等に付与された米国特許第6,678,924号、および/またはフジサワ氏等に付与された米国特許第6,896,759号に開示されている方法を含む様々な方法のいずれか1つを使用して製造することができる、その各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。そこに開示されている方法では、ファスナ110は、連続射出成形プロセスによって形成することができる。いくつかの態様では、ファスナ110を形成するために使用される材料がまだ温かい間にファスナ110が変形するのを避けるように、ファスナ110は成形後、金型から取り外す前に急速に冷却することができる。ファスナ110は、容器80(
図1に示す)に溶着することができ、特に、容器80もプラスチック樹脂、より具体的には、LDPEまたは任意の適合樹脂から形成される。
【0089】
なお、特に「できる」、「できた」、「かもしれない」、「してもよい」などの条件語は、特に明記されていない限り、または使用されている文脈内で理解されていない限り、一般的に、ある態様が特定の機能部、要素および/またはステップを含み、他の態様が含まないことを伝えることを意図している。したがって、このような条件語は、機能部、要素および/またはステップが1つまたは複数の特定の態様に何らかの形で必要であること、または1つまたは複数の特定の態様が、これらの機能部、要素および/またはステップが任意の特定の態様に含まれるかまたは実行されるべきかをユーザ入力または指示の有無を問わず、決定するためのロジックを必然的に含むことを意味することは一般に意図されていない。
【0090】
上述の態様は、本開示の原理を明確に理解するために述べただけの、単に実装が可能な実装形態に過ぎないことは強調すべき点である。フロー図における任意のプロセス記述またはブロックは、プロセスにおける特定の論理機能またはステップを実行するための1つまたは複数の実行可能命令を含むコードのモジュール、セグメント、または部分を表すものとして理解されるべきであり、機能が全く含まれていない、または実行されない可能性がある代替実装形態も含まれるものであり、関連する機能に応じて、実質的に同時または逆順を含む、表示や説明の順序とは異なる順に実行されてもよいことは、本開示の技術分野における妥当な当業者によって理解されるであろう。本開示の精神および原理から実質的に逸脱することなく、上述の態様(複数可)に多くの変更や修正を加えることができる。さらに、本開示の範囲は、上述したすべての要素、機能部、および態様の任意の組み合わせおよび下位の組み合わせを対象とするものとする。このように、あらゆる修正および変更が本明細書において本開示の範囲内に含まれることを意図しており、個々の態様または要素の組み合わせ、または工程についてのあらゆる可能な特許請求の範囲が本開示に含まれることを意図している。