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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-29
(45)【発行日】2024-12-09
(54)【発明の名称】促進剤フリーの耐引裂性の高い合成手袋
(51)【国際特許分類】
   A41D 19/00 20060101AFI20241202BHJP
   A41D 19/015 20060101ALI20241202BHJP
   A61B 42/10 20160101ALI20241202BHJP
   B32B 7/022 20190101ALI20241202BHJP
   B32B 25/04 20060101ALI20241202BHJP
   C08L 9/02 20060101ALI20241202BHJP
   C08L 11/00 20060101ALI20241202BHJP
【FI】
A41D19/00 P
A41D19/015
A61B42/10
B32B7/022
B32B25/04
C08L9/02
C08L11/00
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2024505178
(86)(22)【出願日】2022-07-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-08-23
(86)【国際出願番号】 AU2022050789
(87)【国際公開番号】W WO2023004457
(87)【国際公開日】2023-02-02
【審査請求日】2024-03-27
(31)【優先権主張番号】63/226,002
(32)【優先日】2021-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】503355731
【氏名又は名称】アンセル リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108833
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 裕司
(74)【代理人】
【識別番号】100162156
【弁理士】
【氏名又は名称】村雨 圭介
(74)【代理人】
【識別番号】100201606
【弁理士】
【氏名又は名称】田岡 洋
(72)【発明者】
【氏名】チョイ ユエン チャック
(72)【発明者】
【氏名】カイ イン チョング
(72)【発明者】
【氏名】ワン サファリン ワン チック
(72)【発明者】
【氏名】ジェラルド アレクサンドル ピメンテル デ オリヴェイラ
【審査官】冨江 耕太郎
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2022/0135776(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第111978608(CN,A)
【文献】国際公開第2019/074354(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41D19/00-19/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
非支持手袋であって、
ポリマー含有量において55wt%以上のクロロプレン、カルボキシル化ニトリルゴムを含む0wt%45wt%以下のニトリルゴム、及5wt%以下の別のポリマーを含む外側の第一層、
前記外側層にラミネートされた、ポリマー含有量におい90wt%以上のニトリルゴムを含む第二層と、を含み、
前記手袋は、0.11mm以上0.16mm以下の厚さを有し、
ASTM D412:2016(E 2021)に従って判定したとき17Pa以上のエイジング前引張強度、及び/また23MPa以上のエイジング後引張強度を有し、促進剤を含まない、
前記非支持手袋。
【請求項2】
前記非支持手袋は、(i)内側層が外側層の内側に配置されるように、または(ii)前記内側層が前記外側層の内側となるように使用者が前記非支持手袋を着用するのを容易にするために折り畳むように、包装される、請求項1に記載の非支持手袋。
【請求項3】
前記外側の第一層が、ポリマー含有量において55wt%以上のクロロプレン、カルボキシル化ニトリルゴムを含む0wt%45wt%以下のニトリルゴム、及び存在する場5wt%以下の別のポリマー、からなる、請求項1に記載の非支持手袋。
【請求項4】
手袋の耐久性が、引き裂き治具試験に従って判定したとき350サイクル以上である、請求項1に記載の非支持手袋。
【請求項5】
前記第一層がポリマー含有量におい20wt%以上のニトリルゴムを含む、請求項1に記載の非支持手袋。
【請求項6】
前記第一層がポリマー含有量におい30wt%以上のニトリルを含む、請求項1に記載の非支持手袋。
【請求項7】
前記第一層の厚さ0.075mm0.12mmである、請求項1に記載の非支持手袋。
【請求項8】
前記第二層の厚さが0.05mm0.08mmである、請求項1に記載の非支持手袋。
【請求項9】
前記第一及び第二層よりも薄い第三層を含み、前記第三層は前記第二層の内側に配置される、請求項1に記載の非支持手袋。
【請求項10】
前記手袋の厚さ0.12mm0.14mmである、請求項1に記載の非支持手袋。
【請求項11】
前記手袋のグリップ200g/f以上である、請求項1に記載の非支持手袋。
【請求項12】
前記第二層がポリマー含有量におい90wt%以上のニトリルを含む、請求項1に記載の非支持手袋。
【請求項13】
IPA抵抗がレベル2以上である、請求項1に記載の非支持手袋。
【請求項14】
エイジング前の引裂強度が、ASTM D624タイプC:2000(R 2020)に従って判定したとき16N/mm以上である、請求項1に記載の非支持手袋。
【請求項15】
エイジング前の穿刺抵抗が、SNZ AS/NZS 4179:2014に従って判定したとき65N/mm以上である、請求項1に記載の非支持手袋。
【請求項16】
エイジング後またはエイジング前の破断伸び650%以上である、請求項1に記載の非支持手袋。
【請求項17】
エイジング後またはエイジング前の500%における引張強度弾性率が7MPa以下である、請求項1に記載の非支持手袋。
【請求項18】
エイジング前の応力保持42%以上である、請求項1に記載の非支持手袋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、一般に、手術用及び検査用手袋などの非支持手袋に関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術の説明
手術または検査処置の間、手袋を数時間使用することがある。従って、快適性は、完全性及び滅菌流体に対する耐性と同様に、優先度が高い。ポリイソプレン手袋は、著しい快適性を提供でき、アレルギー誘発タンパク質を含まない。しかし、大部分は促進剤フリーではなく、またはニトリルやネオプレンの手袋のような耐薬品性も示さない。一方、ニトリル及びネオプレン手袋は、一般に、ポリイソプレン手袋ほど快適ではない。
【0003】
手袋を促進剤フリーにすると、皮膚への刺激を最小限に抑えることによって快適性が増す。加えて、有用な破断伸び値を有するように手袋を設計することは、手袋が、手術装置を操作することによって引き起こされる応力中に裂ける可能性が低いことが保証される。さらに、手袋は、より高い熟練性を提供するために薄く、滅菌着用中に加えられる応力から裂け難く、柔らかく快適であり、良好なグリップを有する必要がある。しかしながら、この特性の組み合わせは、現在のニトリルまたはクロロプレン系手袋では利用可能ではない。
【0004】
上記を考慮して、本発明者らは、本明細書において、促進剤フリーの、高い耐引裂性及び良好なグリップを有する多層(例えば、二層)ラミネート手袋を提供する。
【発明の概要】
【0005】
実質的に図面の少なくとも1つに関連して示されかつ/または記載されるような本開示の実施形態によれば、このようなラミネート手袋、及びそれを製造するための方法が開示される。本開示の様々な利点、態様、及び新規な特徴は、以下の説明及び図面からより完全に理解されるであろう。前述の概要は、本開示の各実施形態または全ての実装を説明するために意図されず、企図されるべきではない。本開示の他のさらなる実施形態について以下に説明する。さらに、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、また付随する利点を減少させることがない限り、本明細書に記載の実施形態に対して変更及び修正を行うことができる。
【0006】
一つの例示的な実施形態では、二層から三層の非支持手袋は、(A)ポリマー含有量において、55wt%以上のクロロプレン、カルボキシル化ニトリルを含む0wt%~最大45wt%のニトリル、及び約5wt%以下の別のポリマーからなる外側の第一層と、(B)外側層にラミネートされた、ポリマー含有量において実質的にニトリル90wt%以上の第二層と、を含み、手袋は、厚さが0.16mm以下(または<0.15mm、または<0.14mm、または<0.13mm)であり、ASTM D412:2016(E 2021)に準拠して17MPa超(または>18MPa、または>19MPa)のエイジング前の引張強度または23MPa超(または>24MPa、または>25MPa)のエイジング後の引張強度を有し、促進剤フリーであって、手袋は、(i)内側層が外側層の内側に配置されるように、または(ii)使用者が内側層を外側層の内側にあるように手袋を着用するのを容易にするために折り畳むように、包装される。
【0007】
本発明の前述の特徴を詳細に理解できるように、上記で簡単に要約した本発明のより具体的な説明を、実施形態を参照して理解することができ、その一部は添付の図面にて示される。しかしながら、添付の図面は、本発明の例示的な実施形態のみを示し、したがって、本発明が他の同等に有効な実施形態を許容し得るためにその範囲を限定すると考えられないことに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1Aおよび1Bは、ラテックスの混合を示す。
図2図2は手袋形成プロセスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
理解を容易にするために、可能な場合、図面に共通の比較可能な要素を示すために、同一の参照番号が使用されている。図面は縮尺通りに描かれておらず、明瞭化のために簡略化され得る。一つの実施形態の要素及び特徴は、さらなる記載なしに他の実施形態に有益に組み込まれ得ることが企図される。
【0010】
最初に、任意のそのような実際の実施形態の開発において、開発者の特定の目標、例えば、システム関連及びビジネス関連制約に対する遵守を達成するために、多数の実装固有の決定が行われなければならず、これは、実装ごとに異なるに留意されたい。さらに、そのような開発の努力は、複雑で時間を要する可能性があるが、それでもなお、本開示の利益を有する当業者にとって日常的な取り組みであることが理解されるであろう。加えて、本明細書で使用/開示される組成物は、ここで述べたもの以外のいくつかの成分を含むこともできる。概要及びこの詳細な説明において、各数値は、用語「約」(既にそのように修飾されていない限り)によって修飾されるものとして一度読み取られ、次いで、特に記載されていない限り、そのように修飾されていないものとして再び読み取られるべきである。
【0011】
詳細な説明を理解する際に当業者を助けるために、以下の定義が提供される。
【0012】
明細書及び特許請求の範囲で使用される場合、「近く(near)」には「おける(at)」が含まれる。
【0013】
本明細書で使用する場合、「有する(have)」、「有する可能性がある(may have)」、「含む(include)」、「含む(comprise)」、「含む可能性がある(may include)」、及び「含む可能性がある(may comprise)」という表現は、対応する特徴(例えば、数値、関数、演算、または成分)の存在を示すが、追加機能の存在を除外するものではない。
【0014】
本明細書の目的のために、物品は、物品が製造される成分に促進剤を意図的に添加しないとき、及び/または材料の濃度が物品の総重量の約0.01wt%未満である場合、材料から「フリー」または「実質的にフリー」である。例えば、本明細書の目的のために、物品が製造される成分に促進剤を意図的に添加しないとき、及び/または促進剤の濃度が物品の約0.01wt%未満である場合、手袋は「促進剤フリー」であり、本明細書において促進剤を含まないとも呼ばれる。
【0015】
本明細書の目的のために、促進剤フリーとは、非金属架橋剤、例えば、ジチオカルバメート、チウラム、メルカプトベンゾチアゾール(MBT)等を含む硫黄ベースの化学促進剤を指す。従って、ゴムが例えばZn、Ti、Al及び/または同様のもの等の多価の金属イオンで架橋される場合、手袋は促進剤フリーであり得る。
【0016】
本明細書の目的のために、「ニトリル」という用語は、ポリアクリロニトリル及びブタジエン部分を含むエラストマー、すなわち、ポリアクリロニトリル及びブタジエンゴムを指し、本明細書ではニトリルゴムとも呼ばれる。
【0017】
本明細書の目的のために、カルボキシル化ニトリルゴムとも呼ばれるカルボキシル化ニトリルは、ブタジエンと、アクリロニトリルと、及び不飽和カルボン酸またはジカルボン酸との三元共重合体を指し、不飽和カルボン酸またはジカルボン酸は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、またはそれらの組み合わせ及び/または同様のものであり、得られるカルボン酸基は、一つまたは複数の金属添加剤、硫黄等の添加を通じてポリマー骨格の架橋を可能にする。
【0018】
本明細書の目的のために、全ての百分率は、物品の特定の部分または層の総重量に基づいて、例えば、参照されるポリマー層の総重量に基づいて、限定される重量(すなわち、wt%)である。
【0019】
本開示において、「A及び/またはB」、「A及び/またはBの少なくとも一つ」、「A及び/またはBの一つ以上」などの表現は、関連する列挙された項目の一つ以上の任意の及び全ての組み合わせを含み得る場合を指す。例えば、用語「A及び/またはB」、ならびに「AまたはBの少なくとも一つ」は、(1)Aが含まれる場合、(2)Bが含まれる場合、または(3)A及びBの両方が含まれる場合を指し得る。
【0020】
「第一」、「第二」という用語は、本明細書に開示されるさまざまな実施形態のさまざまな要素を指すが、これらのラベルは要素を特定の順序、量、または重要度に限定するものではなく、そのような用語は、ある要素を他の要素と区別するためのみに使用され、要素の順序及び/または優先度を限定するものではないことを理解されたい。同様に、そのような用語は他の用語と相対的に使用され、絶対的な位置、場所、順序を表すものではない。例えば、本開示の範囲から逸脱することなく、一実施形態の第一の要素は、別の実施形態では第二の要素と呼ばれることがあり、同様に、第二の要素は、第一の要素と呼ばれることがある。
【0021】
本開示による実施形態は、クロロプレンポリマー外側層と、当クロロプレン層の内側にラミネートされたニトリルゴム層とを有する多層(例えば、少なくとも二層)ラミネート手袋に関する。実施形態において、これらの手袋は、金属イオンを介した架橋を用いて硬化され、促進剤を含まない、高い耐引裂性を有する、長期間にわたって着用者に対して柔らかくて快適であり、及び良好なグリップを有することを含む、必要な特性の組み合わせを有する。加えて、着用時に手袋の手首に加えられる局所的な引っ張りの機械的シミュレーションに供される場合、ラミネート手袋は、同等の厚さのニトリル手袋よりも引き裂きに対してはるかに耐性があり、同等のクロロプレン手袋と比較してさらに耐性がある。従って、本出願人らは、クロロプレンとニトリルゴムとの間の以前は未知であった共生的関係を発見し、これは、本明細書に開示される実施形態に従って組み合わせて配置した場合、得られる手袋は、個々の成分から形成される手袋と比較して優れた特性を有する。
【0022】
主にポリクロロプレン(ネオプレン)である、手袋の第一の外側層は、当技術分野で知られているように、酸化亜鉛、酸化鉛、四酸化鉛などの金属酸化物(例えば、2価または3価)で架橋されている(例えば、Smejda-Krzewicka et al.,Polymer Bulletin volume77、ページ4131~4146(2020);US2014/0011936を参照)。ラテックス懸濁液は、一般に、オリゴマー型ヒンダードフェノール系酸化防止剤などの酸化防止剤を含む。
【0023】
実質的にニトリル(アクリロニトリルブタジエン)である第二の内側層は、典型的には、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アルミニウムなどの金属酸化物(例えば、2価または3価)で架橋される。例えば、US7,005,478B2、US10,954,364B2、US10,023,718B2を参照。
【0024】
主にポリクロロプレンである層(すなわち、50wt%を超えるポリクロロプレンを含む)は、ポリマー含有量において、約55wt%以上のクロロプレンと、カルボキシル化ニトリルを含む0%~最大約45wt%のニトリルと、及び約5wt%以下の別のポリマーと、を含む。他のポリマーは、例えば、天然ゴム(NR)、合成ポリイソプレン(PI)、ポリウレタン(PU)、ブチルゴム(IIRまたはブチル)、スチレン-ブタジエンゴム(SBR、例えば、カルボキシル化)、ブチル及びフルオロエラストマー(FKM、Viton(登録商標)としても知られる)の組み合わせ、またはそれらの混合物であり得る。実施形態において、これらの層は、ポリマー含有量が約98wt%以上、約99wt%以上、または100wt%のポリクロロプレンである。
【0025】
実施形態において、ニトリルは、主にポリクロロプレンである層の約10wt%以上を構成し、または約20wt%以上、または約30wt%以上(最大約45wt%)である。実施形態において、ニトリルは、主にポリクロロプレンである層の約40wt%以下を構成し、または約30wt%以下である。(別段の指定がない限り、ポリマー組成物は、構造ポリマー含有量(例えば、色素またはレオロジー剤ではない)に対して相対的であり、重量で表される。)
【0026】
主にポリクロロプレンである層は、例えば、手のひらの中央で測定して、約75マイクロメートル(約2.95mil)~約120マイクロメートル(約4.7mil)の厚さであり得る。
【0027】
実質的にニトリルである層は、約90wt%以上のニトリルである。実施形態において、実質的にニトリルである層は、約95wt%以上、または約97wt%以上、または約98wt%以上、または100wt%のニトリルである。他のポリマーは、例えば、クロロプレン(CR)、天然ゴム(NR)、合成ポリイソプレン(PI)、ポリウレタン(PU)、ブチルゴム(IIRまたはブチル)、スチレン-ブタジエンゴム(SBR、例えば、カルボキシル化)、ブチル及びフルオロエラストマーの組み合わせ、またはそれらの混合物であり得る。カルボキシル化の程度は、第二クラスの化学物質(例えば、酢酸等の弱酸、炭化水素、ヘプタン、ヘキサン、トルエン、またはキシレン)に対する硬化または耐薬品性を促進する量であり得る。US10,154,699B2を参照。当業者は、カルボキシル化の量が所望の特性に調整され得ることを認識するであろう。例えば、カルボキシル化は、より大きな弾性を提供するのを助けるために、硬化または耐薬品性に必要とされる下端であることができる。
【0028】
手袋のポリマーは、NRまたは多量のNRを含む手袋に見られるようなアレルゲンを最小限に抑えるように選択することができる。
【0029】
実質的にニトリルである層は、例えば、手のひらの中央で測定して、約50マイクロメートル(約2mil)~約80マイクロメートル(約3.1mil)の厚さであり得る。
【0030】
実施形態において、手袋は、実質的にニトリルである層の内側に薄い第三層を有する。例えば、ポリウレタン、ポリアクリル、ポリアクリロニトリル、ポリイソプレンまたはブレンドまたはコポリマーを含むポリマーコーティング層である。この層は、例えば、第一または第二の層よりも薄く、または約1~約20マイクロメートルの厚さ(約0.04~約0.8mil)、または約5~約15マイクロメートルの厚さ(約0.2~約0.6mil)、または約3マイクロメートルの厚さ~約5マイクロメートルの厚さ(約0.12~約0.2mil)とすることができる。
【0031】
ポリマー組成物は、ポリマー組成物を安定させるため、または所望の特性を付与するために、pH平衡剤、充填剤、レオロジー調整剤などの適切な添加剤を任意に含有する。ポリマー組成物は、任意に、水酸化カリウム、アンモニア、スルホネート、及び当業者に公知の他のものを含むが、これらに限定されない一般的に使用される安定剤を含有する。ポリマー組成物は、当業者に公知の、界面活性剤、抗菌剤、様々な物理的及び化学的特性を与えるための充填剤/添加剤などの、他の一般的に使用される成分を含有してもよい。
【0032】
手袋の形成と合わせて、ポリマー分散剤は、図1Aと1Bに例示されるように処方される。図1Aでは、プロセス131では、安定化CRラテックスが提供され、これは、ステップ132において、TSCに対して適切に調整され得る。次に、ステップ134において、NBRラテックスを添加する。他のポリマーを、ステップ132または134と合わせて、または別々に添加してもよい。ステップ136では、金属酸化物、酸化防止剤、及び色素を添加する。ステップ138において、浸漬に使用されるTSC、例えば約18~35wt%が、典型的には水を添加することによって確立される。
【0033】
図1Bでは、プロセス151では、安定化NBRラテックスが提供され、これは、ステップ152において、TSCに対して適切に調整され得る。次に、ステップ154において、金属酸化物及び酸化防止剤を添加する。他のポリマーを、ステップ152または154と併せて、または別々に添加してもよい。ステップ156では、色素を添加する。ステップ158において、浸漬に使用されるTSC、例えば約18~35wt%が、典型的には水を添加することによって確立される。
【0034】
手袋形成プロセス100を図2に示す。ステップ110において、フォーマーは、浸漬適切な温度まで加熱される。ステップ120では、フォーマーを凝固剤に浸漬し、オーブン乾燥する。ステップ130では、フォーマーをポリクロロプレンラテックス、任意選択でブレンドラテックスに浸漬する。ステップ140において、CRコーティングを有するフォーマーを乾燥する。ステップ150において、フォーマーを実質的にNBRであるラテックスに浸漬して第二のポリマーコーティングを形成する。ステップ160において、二重コーティングされたフォーマーを乾燥し、予備浸出する。任意のステップ170において、コーティングは、別のポリマー層(上述したような)でさらにコーティングされ、硬化される。ステップ180において、コーティングは、後浸出され、シリコン処理される。ステップ190において、コーティング、ここでは手袋をフォーマーから剥がし、手袋を包装し、滅菌する。
【0035】
本発明の手袋は、支持されていない。それらは、検査または手術用手袋であり得る。手術用手袋として、滅菌包装で、一般的には包装に対して1対(例えば、ポリプロピレンで裏打ちされた包装)で提示することができる。手術用手袋は、より大きなフィット感を提供するために、右手袋及び左手袋に対して独自のものであり得る。従って、包装中の袖またはセパレーターを使用して左右をラベル付けすることができ、または手袋をラベル付けすることができる。手術用手袋は、滅菌着用処置を容易にするために折り畳まれたカフであり得る。
【0036】
引裂強度は重要であるが、着用中に手袋カフに対する引っ張りを模倣する繰り返し引っ張りプロセス、つまり引き裂き治具試験は、より重要なパラメータであり得る。実施形態において、エイジング後またはエイジング前の手袋は、同等の厚さ及び引裂強度のニトリル手袋よりも、引裂かれることなくそのような引っ張りに実質的に耐える。実施形態において、手袋の耐久性は、引き裂き治具試験において350サイクル以上、または400サイクル以上、または425サイクル以上、または450サイクル以上である。
【0037】
実施形態において、手袋のグリップ(テクスチャ加工された外側の対金属)は、約200g/f(グラム力)以上、または約240g/f以上、または約260g/f以上、または約300g/f以上である。実施形態において、手袋のグリップは最大約350g/fである。テクスチャ加工は、例えば、WO2006/025843A1に記載の隆起ダイヤモンドパターンテクスチャ型、US8,522,363B2に記載されているように作られた、複数の凸状突起もしくは吸盤構造、または一連のくぼみを備える表面を有する表面、またはUS10,500,797B2の方法で形成される。
【0038】
本明細書の目的のために、手袋のグリップは、乾燥条件下で、すなわち乾燥試験片上で、IMADA摩擦計を用いた屋内方法を使用して判定される。
【0039】
本明細書の目的のために、手袋の厚さは、手のひらの中心で測定され、実施形態において、約0.16mm以下、約0.15mm以下、または約0.14mm以下、または約0.13mm以下である。厚さは、約0.11mm以上、または約0.12mm以上であり得る。
【0040】
実施形態において、手袋は、約17MPa以上(ASTM D412:2016(E 2021))、または約18MPa以上、または約19MPa以上のエイジング前引張強度を有する。実施形態において、手袋は、約9N以上(EN 455-2:2015)、または約9.5N以上、または約10N以上のエイジング前引張強度を有する。
【0041】
実施形態において、手袋は、23MPa以上(ASTM D412:2016(E 2021))、または24MPa以上、または26MPa以上のエイジング後引張強度を有する(70°Cで7日間の促進エイジング)。実施形態において、手袋は、約9N以上(EN 455-2:2015)、または約10N以上、または約11N以上のエイジング後引張強度を有する。
【0042】
実施形態において、手袋は、レベル2以上のイソプロピルアルコール(IPA)耐性を有する(EN 16523-1:2015)。これは、破過時間が30分以上であることを示す。試料は、23+/-2°Cの温度で少なくとも16時間予備調整される。組み立てられた透過セルは、同様の温度で温度制御された室内に置かれる。
【0043】
実施形態において、エイジング後及びエイジング前の手袋の破断伸びは、試料の初期長さに基づいて約650%以上、または約700%以上である(ASTM D412:2016)。
【0044】
実施形態において、エイジング後またはエイジング前の手袋の500%における引張応力弾性率は7MPa以下、または約6MPa以下、または約5MPa以下、または約4.7MPa以下である((ASTM D412:2016)。
【0045】
実施形態において、エイジング前の手袋の穿刺抵抗は、SNZ AS/NZS 4179:2014に従って判定したとき、約65N/mm以上、または約70N/mm以上、または約75N/mm以上である。
【0046】
実施形態において、エイジング前の手袋の応力保持(すなわち、応力緩和)は、ASTM D412:2016(E 2021)に従って判定したとき、約42%以上、または約45%以上、または約48%以上である。
【0047】
実施形態において、エイジング前の手袋の引裂強度は、約16N/mm以上、または約18N/mm、または約20N/mmである(ASTM D624タイプC:2000(R2020)に従って判定したとき)。
【0048】
[実施形態]
以下の実施形態は、本明細書において企図される。
E1.非支持手袋であって、
ポリマー含有量において、55wt%以上のクロロプレン、0wt%~約45wt%のニトリルゴム、及び、別のポリマーが存在する場合約5wt%以下の別のポリマー、を含む外側の第一層と、
前記外側層にラミネートされた、ポリマー含有量において約90wt%以上のニトリルゴムを含む第二層と、を含み、
前記手袋は、前記手袋の手のひら部分の中央で判定したとき、約0.16mm以下の厚さを有し、
ASTM D412:2016(E 2021)に従って判定したとき、約17Pa以上のエイジング前引張強度を有する、前記非支持手袋。
【0049】
E2.約70°Cで7日間エイジングさせた後、ASTM D412:2016(E 2021)に従って判定したとき、約23MPa以上の引張強度を有する、実施形態E1に記載の非支持手袋。
【0050】
E3.前記ニトリルゴムが、カルボキシル化ニトリルゴムを含む、実施形態E1またはE2に記載の非支持手袋。
【0051】
E4.非支持手袋であって、
ポリマー含有量において、55wt%以上のクロロプレン、カルボキシル化ニトリルを含む0wt%~最大45wt%のニトリル、及び、約5wt%以下の別のポリマー、を含む外側の第一層と;前記外側層にラミネートされた、ポリマー含有量において実質的にニトリル90wt%以上である第二層と、を含み、
前記手袋は、厚さが約0.16mm以下であり、ASTM D412:2016(E 2021)に準拠して約17Pa超のエイジング前引張強度、または約70°Cで7日間エイジングさせたときに約23MPa超のエイジング後引張強度を有し、促進剤フリーである、前記非支持手袋。
【0052】
E5.前記外側の第一層が、ポリマー含有量において、約55wt%以上のクロロプレン、カルボキシル化ニトリルゴムを含む0wt%~約45wt%以上のニトリルゴム、及び、存在する場合約5wt%以下の別のポリマー、からなる、実施形態E1~E4のいずれか1つに記載の非支持手袋。
【0053】
E6.手袋の耐久性が、引き裂き治具試験に従って判定したとき、約350サイクル以上である、実施形態E1~E5のいずれか1つに記載の非支持手袋。
【0054】
E7.記第一層がポリマー含有量において約20wt%以上のニトリルゴムを含む、実施形態E1~E6のいずれか1つに記載の非支持手袋。
【0055】
E8.前記第一層ポリマー含有量において約30wt%以上のニトリルを含む、実施形態E1~E7のいずれか1つに記載の非支持手袋。
【0056】
E9.前記第一層の厚さが、約0.075mm~約0.12mmである、実施形態E1~E8のいずれか1つに記載の非支持手袋。
【0057】
E10.前記第二層の厚さが、約0.05mm~約0.08mmである、実施形態E1~E9のいずれか1つに記載の非支持手袋。
【0058】
E11.前記第一及び第二層よりも薄い第三層を含む、実施形態E1~E10のいずれか1つに記載の非支持手袋。
【0059】
E12.前記手袋の厚さが約0.12mm~約0.14mmである、実施形態E1~11のいずれか1つに記載の非支持手袋。
【0060】
E13.前記手袋のグリップが約200g/f以上である、実施形態E1~E12のいずれか1つに記載の非支持手袋。
【0061】
E14.前記第二層ポリマー含有量において約90wt%以上のニトリルを含む、実施形態E1~E13のいずれか1つに記載の非支持手袋。
【0062】
E15.IPA抵抗がレベル2以上である、実施形態E1~E14のいずれか1つに記載の非支持手袋。
【0063】
E16.ASTM D624タイプC:2000(R 2020))に従って判定したとき、エイジング前引裂強度が約16N/mm以上である、実施形態E1~E15のいずれか1つに記載の非支持手袋。
【0064】
E17.エイジング前の穿刺抵抗は、SNZ AS/NZS 4179:2014に従って判定したとき、約65N/mm以上である、実施形態E1~E16のいずれか1つに記載の非支持手袋。
【0065】
E18.エイジング後またはエイジング前の破断伸びは約650%以上である、実施形態E1~E17のいずれか1つに記載の非支持手袋。
【0066】
E19.エイジング後またはエイジング前の500%における引張強度弾性率が、約7MPa以下である、実施形態E1~E18のいずれか1つに記載の非支持手袋。
【0067】
E20.ASTM D412:2016(E 2021)に従って判定したとき、エイジング前の応力保持が約42%以上である、実施形態E1~E19のいずれか1つに記載の非支持手袋。
【0068】
E21.前記非支持手袋は、(i)前記内側層が前記外側層の内側に配置されるように、または(ii)前記内側層が前記外側層の内側となるように使用者が前記非支持手袋を着用するのを容易にするために折り畳むように、包装される、実施形態E1~E20のいずれか1つに記載の非支持手袋。
【0069】
E22.2つ以上の層を有する、実施形態E1~E21のいずれか1つに記載の非支持手袋。
【0070】
E23.3つ以上の層を有する、実施形態E1~E21のいずれか1つに記載の非支持手袋。
【0071】
E24.本明細書に開示される実施形態の任意の1つまたは組み合わせに記載の非支持手袋。
【0072】
本発明の方法に従う具体的な実施形態を、以下の実施例に記載する。これらの実施例は、例示的のみであり、本開示の残りの部分をいかようにも限定することは意図されない。
【0073】
本明細書に記載される全ての範囲は、それらの間の範囲を含み、端点を含むか、または除外することができる。任意の含まれる範囲は、その間の整数値(または1つの元の端点を含む)、列挙された桁または次に小さい桁である。例えば、低い方の範囲値が0.2である場合、任意の含まれる端点は、0.3、0.4、...1.1、1.2等、並びに1、2、3等であり得、高い方の範囲が8である場合、任意の含まれる端点は、7、6等、並びに7.9、7.8等であり得る。3以上などの片側境界は、同様に、記載された桁または一桁低い整数値で始まる一貫した境界(または範囲)を含む。例えば、3以上は、4以上、または3.1以上を含む。約1~10及び約2~5のような2つの範囲が挙げられる場合、当業者は、1~5及び2~10の包含される範囲が本発明の範囲内であることを認識するであろう。
【0074】
ラミネートは、ポリマー層の間、またはポリマー層と織物層の間の結合、融合、接着などであって、予想される使用範囲において、ラミネートが一体構造であるようになっている。
【0075】
その主題が実施形態において、または特定の実施形態などにおいて見出されることを文章が述べる場合、主題が論理的に適用され得る任意の実施形態に適用可能である。
【0076】
手袋のグリップは、IMADA摩擦計(IMADA横型電動計測スタンドMH2-500N、IMADA搭載可能デジタルフォースゲージZTシリーズ、及びIMADA ForceRecorder Standard(COF Ver.)ソフトウェアバージョン1.01)を用いて測定した。
【0077】
この試験方法の原理は、2つの固体の相対運動に対する摩擦抵抗が、表面を押し合う力と表面の粗さに比例することに基づく。摩擦抵抗に影響を与える表面に対して垂直または「垂直」の力は、典型的には「垂直力(normal force)」と呼ばれ、Nで特定される。次いで、摩擦抵抗力を式(II)に従って測定する。
friction=m*N
式中、m=摩擦係数(II)である。
【0078】
また、摩擦力は、摩擦係数に比例すると推定される。しかしながら、静止から始まる物体を移動させるのに必要な力の量は、通常、物体が移動を開始して一定速度で移動し続けるのに必要な力より大きい。より粗い表面は、より滑らかな表面と比較して、より大きな摩擦を受ける。従って、より高い摩擦値は、これらの試験された試料のより良好なグリップ特性を意味する。
【0079】
[試料調製及び試験方法]
試験に使用した試験片を、手袋試料の手のひら裏領域の代表的な部分から切り出し、穴、ブリスター、折り目及び他の欠陥が無いことを確認した。
【0080】
各手袋から1つの試験片を切り、各ロット試料サイズの最低7ピースを必要とした。
【0081】
全ての試験は、20~25°C及び45~55%の相対湿度で実施し、ここで試験片は、試験前に少なくとも24時間調整した。
【0082】
矩形試験片を金属平面上にクランプし、菱形の他の手袋で平らな金属錘を包み、次いで矩形試験片に置いた。次いで、判定される包んだ平らな金属錘を、15mmマークに達するまでIMADAフォースゲージで引いた。
【0083】
摩擦値の測定は、IMADA横型電動計測スダンドMH2-500Nによって読み取った。データをグラフで表示し、転送システムによって毎秒最大2000データポイントまで分析された。
【0084】
応力保持試験は、ASTM D412:2016(E 2021)に従って判定され、これは、応力保持または応力緩和と呼ばれ、長い間一定の歪みを受けた材料における応力の減少を示す。試験方法の原理は、一定の歪みをゴム試料に加えたとき、その歪みを維持するのに必要な力は一定ではなく、時間と共に減少することである。この挙動を「応力保持」または「応力緩和」と呼ばれる。
【0085】
応力保持を引き起こすプロセスは、物理的(例えば、熱分解)または化学的の性質を有し得、すべての通常の条件下で、両方のタイプのプロセスが同時に起こる。しかしながら、通常または低温及び/短時間では、応力保持は物理的プロセスに支配され、一方、高温及び/または長時間では、化学的プロセスが支配的である。
【0086】
この試験方法は、以下のステップが含まれる:
〇試験片は、ASTM D412ダイCを用いてダンベル試験片の形状に切断される。
〇厚さの中央値は、断面積を計算するために使用されるダンベル試料の3つの位置から決定及び測定される。
〇調製したダンベル試料をクランプし、島津万能試験機を用いて、初期長さの100%まで応力を加える。この伸びを維持するのに必要な応力の量は、次に、30分間、1分毎に記録される。
〇次いで、得られたデータを、「時間に対する平均ストレス」及び「時間に対する初期ストレスの平均パーセント」と共にグラフ上にプロットする。
〇2つのダンベルを、各ログ/バッチについて同じ試料から試験する。2つのダンベル間の差が10%を超える場合、同じ試料からの別のダンベルを試験する。平均結果は、3つの試料から得られる。
〇計算:
・試料に対する初期応力の%は、以下の式(i)に等しい。
【数1】
【0087】
手袋の耐久性は、手袋を着用する間の引き裂きの抵抗を測定するための当技術分野で公知の装置である引き裂き治具試験機を用いて「引き裂き治具試験」によって測定した。引張治具試験機は、手袋が引き裂かれるまでの引っ張り回数をカウントすることによって、着用活動をシミュレートするように構成される。それは、試験機内のピストン(自動サーボ駆動システム)を使用して、フォーマーに装着された手袋のクランプ部分を引っ張る。手袋は、カフエリアで締め付けられるか、または把持される。ピストンが(カフから水平に離れる方向に)引っ張られると、それは手袋を伸ばし、着用活動をシミュレートする。ピストンは元の位置に後退し、次いで別のサイクルを引っ張る。引っ張られる距離は150mmである。このサイクルは、手袋が引き裂かれるまで繰り返され、引き裂き回数が記録される。
【0088】
本明細書に記載の本発明は、手袋及びそれを形成する方法である。一部の実施形態が上述されたが、他の実施態様及び用途も以下の特許請求の範囲内である。本発明は特定の実施形態を参照して説明されたが、これらの実施形態は本発明の原理及び用途の単なる例示に過ぎないことは理解されるべきである。従って、以下の特許請求の範囲によって定義される本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、例示的な実施形態に対して多数の変更を行うことができ、他の構成を考案することができることを理解されたい。より具体的には、当業者は、当業者が有利に別の実施形態のサブ特徴を有し得ることを認識する、本明細書に記載される任意の実施形態が、そのサブ特徴を有すると記載されることを認識するであろう。
【0089】
本明細書で引用される、特許及び特許出願を含むがこれらに限定されない刊行物及び参考文献は、それぞれの参照文献が、あたかも個々にかつ具体的に参照により組み込まれることが示され、かつ本明細書にその全体が述べられるのと同じ程度で、参照によりここに組み込まれる。本出願が優先権を主張する任意の特許出願も、刊行物及び参考文献に関して上述した方法で参照により本明細書に組み込まれる。
図1A
図1B
図2