(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-02
(45)【発行日】2024-12-10
(54)【発明の名称】電子データ伝送システム、プログラム、及び電子データの伝送方法
(51)【国際特許分類】
H04L 67/00 20220101AFI20241203BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20241203BHJP
G06F 3/12 20060101ALI20241203BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20241203BHJP
B41J 3/01 20060101ALN20241203BHJP
B41J 29/38 20060101ALN20241203BHJP
【FI】
H04L67/00
H04N1/00 127A
G06F3/12 303
G06F3/12 365
G03G21/00 396
B41J3/01
B41J29/38
(21)【出願番号】P 2020182467
(22)【出願日】2020-10-30
【審査請求日】2023-10-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000992
【氏名又は名称】弁理士法人ネクスト
(72)【発明者】
【氏名】奥苑 大成
【審査官】田中 秀樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-059938(JP,A)
【文献】特開2019-028774(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 51/00-51/58
H04L 67/00-67/75
H04N 1/00
G06F 3/12
G03G 21/00
B41J 3/01
B41J 29/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像読取部を備える画像形成装置と、
ネットワークを介して前記画像形成装置と接続されるサーバと、
を備える電子データ伝送システムであって、
第1電子データの取得元を示す取得元IDを取得する取得元ID取得処理と、
前記取得元IDに基づいて取得した前記第1電子データを、前記サーバを介して前記画像形成装置によって取得する第1電子データ取得処理と、
前記第1電子データ取得処理により取得した前記第1電子データを、前記画像形成装置で印刷する印刷処理と、
原稿を前記画像形成装置の前記画像読取部によりスキャンして第2電子データを生成する第2電子データ生成処理と、
前記第2電子データの送信先である送信先IDを取得する送信先ID取得処理と、
前記送信先ID取得処理により取得した前記送信先IDに基づく送信先へ前記第2電子データを、前記画像形成装置から前記サーバを介して送信する送信処理と、
を実行
し、
新たな前記第1電子データが登録されたことを示す情報を前記サーバで取得すると、前記取得元ID取得処理を実行する、電子データ伝送システム。
【請求項2】
前記取得元ID取得処理において、
新たな前記第1電子データが登録されたことを示す情報に基づいて前記取得元IDを取得し、
前記第1電子データ取得処理において、
前記取得元IDに基づいて、新たに登録された前記第1電子データを前記サーバに取得し、取得した前記第1電子データを前記サーバから前記画像形成装置へ送信する、請求項1に記載の電子データ伝送システム。
【請求項3】
前記電子データ伝送システムは、
ストレージ機能を提供する機能提供サーバに対して認証を行なう認証情報を、前記サーバへ登録する認証情報登録処理を実行し、
前記サーバは、
前記認証情報に基づいて前記機能提供サーバに対する認証に成功した後、前記取得元IDに基づいて、前記ストレージ機能を利用して前記機能提供サーバから前記第1電子データを取得する、請求項1又は請求項2に記載の電子データ伝送システム。
【請求項4】
画像読取部を備える画像形成装置と、
ネットワークを介して前記画像形成装置と接続されるサーバと、
を備える電子データ伝送システムであって、
第1電子データの取得元を示す取得元IDを取得する取得元ID取得処理と、
前記取得元IDに基づいて取得した前記第1電子データを、前記サーバを介して前記画像形成装置によって取得する第1電子データ取得処理と、
前記第1電子データ取得処理により取得した前記第1電子データを、前記画像形成装置で印刷する印刷処理と、
原稿を前記画像形成装置の前記画像読取部によりスキャンして第2電子データを生成する第2電子データ生成処理と、
前記第2電子データの送信先である送信先IDを取得する送信先ID取得処理と、
前記送信先ID取得処理により取得した前記送信先IDに基づく送信先へ前記第2電子データを、前記画像形成装置から前記サーバを介して送信する送信処理と、
を実行し、
前記送信処理により、送信先へ前記第2電子データを送信する処理を完了させると、送信が完了したことを前記第2電子データの管理先へ通知する完了通知処理を実行する、電子データ伝送システム。
【請求項5】
画像読取部を備える画像形成装置と、
ネットワークを介して前記画像形成装置と接続されるサーバと、
を備える電子データ伝送システムであって、
第1電子データの取得元を示す取得元IDを取得する取得元ID取得処理と、
前記取得元IDに基づいて取得した前記第1電子データを、前記サーバを介して前記画像形成装置によって取得する第1電子データ取得処理と、
前記第1電子データ取得処理により取得した前記第1電子データを、前記画像形成装置で印刷する印刷処理と、
原稿を前記画像形成装置の前記画像読取部によりスキャンして第2電子データを生成する第2電子データ生成処理と、
前記第2電子データの送信先である送信先IDを取得する送信先ID取得処理と、
前記送信先ID取得処理により取得した前記送信先IDに基づく送信先へ前記第2電子データを、前記画像形成装置から前記サーバを介して送信する送信処理と、
を実行し、
前記ネットワークは、
登録機能、通知機能、ストレージ機能を提供する機能提供サーバが接続され、
前記機能提供サーバは、
前記登録機能により新たな前記第1電子データが登録されたことを検出すると、前記通知機能により、新たな前記第1電子データが登録されたことを示す情報を前記サーバへ通知し、
前記サーバは、
前記通知機能による通知を取得すると、前記登録機能を利用して前記機能提供サーバから新たな前記取得元IDを取得し、新たに取得した前記取得元IDに基づいて、前記機能提供サーバの前記ストレージ機能を利用して新たに登録された前記第1電子データを取得する、電子データ伝送システム。
【請求項6】
前記印刷処理において、
前記取得元IDをコード化したコード化情報を印刷したものを、前記原稿として印刷し、
前記第2電子データ生成処理において、
前記コード化情報を印刷された前記原稿を前記画像読取部によりスキャンして前記第2電子データを生成し、
前記送信先ID取得処理において、
前記第2電子データに含まれる前記コード化情報に基づいて、前記送信先IDを取得する、請求項1から請求項5の何れか1項に記載の電子データ伝送システム。
【請求項7】
画像読取部を備える画像形成装置と、
ネットワークを介して前記画像形成装置と接続されるサーバと、
を備える電子データ伝送システムであって、
第1電子データの取得元を示す取得元IDを取得する取得元ID取得処理と、
前記取得元IDに基づいて取得した前記第1電子データを、前記サーバを介して前記画像形成装置によって取得する第1電子データ取得処理と、
前記第1電子データ取得処理により取得した前記第1電子データを、前記画像形成装置で印刷する印刷処理と、
原稿を前記画像形成装置の前記画像読取部によりスキャンして第2電子データを生成する第2電子データ生成処理と、
前記第2電子データの送信先である送信先IDを取得する送信先ID取得処理と、
前記送信先ID取得処理により取得した前記送信先IDに基づく送信先へ前記第2電子データを、前記画像形成装置から前記サーバを介して送信する送信処理と、
を実行し、
前記印刷処理において、
前記取得元IDをコード化したコード化情報を印刷したものを、前記原稿として印刷し、
前記第2電子データ生成処理において、
前記コード化情報を印刷された前記原稿を前記画像読取部によりスキャンして前記第2電子データを生成し、
前記送信先ID取得処理において、
前記第2電子データに含まれる前記コード化情報に基づいて、前記送信先IDを取得し、
前記電子データ伝送システムは、
前記印刷処理において複数ページの前記原稿を印刷する場合に、前記コード化情報を特定ページに印刷させ、
前記画像形成装置は、
前記第2電子データ生成処理において、前記コード化情報が印刷された前記特定ページのスキャンにおける解像度を、前記特定ページ以外のページのスキャンにおける解像度に比べて高くする、電子データ伝送システム。
【請求項8】
前記画像形成装置は、
ユーザインタフェースを備え、
前記電子データ伝送システムは、
前記送信先ID取得処理において、
前記ユーザインタフェースの入力情報に基づいて、前記送信先IDを取得する、請求項1から請求項5の何れか1項に記載の電子データ伝送システム。
【請求項9】
前記画像形成装置を識別する装置識別情報を、前記サーバへ登録する装置識別情報登録処理を実行し、
前記第1電子データ取得処理において、
前記装置識別情報に基づいて、前記第1電子データを取得させる前記画像形成装置を決定する、請求項1から請求項6、請求項8の何れか1項に記載の電子データ伝送システム。
【請求項10】
前記装置識別情報登録処理において、
前記画像形成装置が備えるユーザインタフェースの機能に係わる機能情報を前記画像形成装置から取得し、前記機能情報を前記装置識別情報と関連付けて登録し、
表示機能と、表示内容から任意の内容を選択できる選択機能とを前記ユーザインタフェースが備えると、前記機能情報に基づいて判断した場合、前記第1電子データを前記画像形成装置で印刷する前に、印刷の実行を行なうか否かの指示を、前記ユーザインタフェースにより受け付ける印刷指示受付処理を実行する、請求項9に記載の電子データ伝送システム。
【請求項11】
前記装置識別情報登録処理において、
前記画像形成装置が備えるユーザインタフェースの機能に係わる機能情報を前記画像形成装置から取得し、前記機能情報を前記装置識別情報と関連付けて登録し、
表示機能と、表示内容から任意の内容を選択できる選択機能とを前記ユーザインタフェースが備えないと、前記機能情報に基づいて判断した場合、前記第1電子データに基づく画像を印刷する指示を、前記画像形成装置に送信する、請求項9又は10に記載の電子データ伝送システム。
【請求項12】
画像形成装置と、
ネットワークを介して前記画像形成装置と接続されるサーバと、
を備える電子データ伝送システムであって、
第1電子データが登録されたことを示す情報を前記サーバで取得すると、前記第1電子データの取得元を示す取得元IDを取得する取得元ID取得処理と、
前記取得元IDに基づいて前記第1電子データを前記サーバに取得し、前記画像形成装置によって前記サーバから前記第1電子データを取得する第1電子データ取得処理と、
前記第1電子データ取得処理により取得した前記第1電子データを、前記画像形成装置で印刷する印刷処理と、
を実行し、
新たな前記第1電子データが登録されたことを示す情報を前記サーバで取得すると、前記取得元ID取得処理を実行する、電子データ伝送システム。
【請求項13】
画像形成装置と、
ネットワークを介して前記画像形成装置と接続されるサーバと、
を備える電子データ伝送システムであって、
第1電子データが登録されたことを示す情報を前記サーバで取得すると、前記第1電子データの取得元を示す取得元IDを取得する取得元ID取得処理と、
前記取得元IDに基づいて前記第1電子データを前記サーバに取得し、前記画像形成装置によって前記サーバから前記第1電子データを取得する第1電子データ取得処理と、
前記第1電子データ取得処理により取得した前記第1電子データを、前記画像形成装置で印刷する印刷処理と、
を実行し、
前記ネットワークは、
登録機能、通知機能、ストレージ機能を提供する機能提供サーバが接続され、
前記機能提供サーバは、
前記登録機能により新たな前記第1電子データが登録されたことを検出すると、前記通知機能により、新たな前記第1電子データが登録されたことを示す情報を前記サーバへ通知し、
前記サーバは、
前記通知機能による通知を取得すると、前記登録機能を利用して前記機能提供サーバから新たな前記取得元IDを取得し、新たに取得した前記取得元IDに基づいて、前記機能提供サーバの前記ストレージ機能を利用して新たに登録された前記第1電子データを取得する、電子データ伝送システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、サーバと画像形成装置とが接続されたネットワークにおいて電子データを伝送する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ネットワークを介してサーバと画像形成装置との間で電子データを伝送する技術が種々提案されている。例えば、特許文献1には、スキャナ機能を備えた画像形成装置がスキャンをして生成した画像データを、ネットワークを介してサーバへアップロードするスキャンサービスシステムについて記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記したスキャンサービスシステムのようなサーバと画像形成装置との間で電子データをやり取りするシステムでは、ネットワークに接続された装置の中から、提供されているサービス、使用するユーザIDなどに合った送信先を特定した上で電子データを送信する必要がある。電子データの送信先の判断が遅れると、電子データの送信に遅延が発生する虞がある。
【0005】
本開示は、上記課題に鑑みたものであり、サーバと画像形成装置とが接続されたネットワークにおいて、送信先を判断して電子データを速やかに送信できる電子データ伝送システム、プログラム、及び電子データの伝送方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本開示は、画像読取部を備える画像形成装置と、ネットワークを介して前記画像形成装置と接続されるサーバと、を備える電子データ伝送システムであって、第1電子データの取得元を示す取得元IDを取得する取得元ID取得処理と、前記取得元IDに基づいて取得した前記第1電子データを、前記サーバを介して前記画像形成装置によって取得する第1電子データ取得処理と、前記第1電子データ取得処理により取得した前記第1電子データを、前記画像形成装置で印刷する印刷処理と、原稿を前記画像形成装置の前記画像読取部によりスキャンして第2電子データを生成する第2電子データ生成処理と、前記第2電子データの送信先である送信先IDを取得する送信先ID取得処理と、前記送信先ID取得処理により取得した前記送信先IDに基づく送信先へ前記第2電子データを、前記画像形成装置から前記サーバを介して送信する送信処理と、を実行する電子データ伝送システムを、開示する。
【0007】
また、本開示は、画像形成装置と、ネットワークを介して前記画像形成装置と接続されるサーバと、を備える電子データ伝送システムであって、第1電子データが登録されたことを示す情報を前記サーバで取得すると、前記第1電子データの取得元を示す取得元IDを取得する取得元ID取得処理と、前記取得元IDに基づいて前記第1電子データを前記サーバに取得し、前記画像形成装置によって前記サーバから前記第1電子データを取得する第1電子データ取得処理と、前記第1電子データ取得処理により取得した前記第1電子データを、前記画像形成装置で印刷する印刷処理と、を実行する電子データ伝送システムを、開示する。
【0008】
尚、本開示の内容は、電子データ伝送システムとしての実施に限らず、種々の形態により実施することができる。本開示の内容は、サーバのコンピュータで読み取り可能なプログラム、画像形成装置及びサーバを備える電子データ伝送システムにおける電子データの伝送方法として実施しても有益である。
【発明の効果】
【0009】
本開示の電子データ伝送システム、プログラム、及び電子データの伝送方法によれば、サーバと画像形成装置とが接続されたネットワークにおいて、送信先を判断して電子データを速やかに送信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図9】別例のスキャン処理を示すシーケンス図である。
【
図10】別例のスキャン処理を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(1.電子データ伝送システムの構成)
以下、本開示の電子データ伝送システムを具体化した一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態の電子データ伝送システム10の構成を示している。
図1に示すように、電子データ伝送システム10は、MFP(Multifunction Peripheral/Printer/Productの略称)11と、接続サーバ12とを備えている。MFP11は、ネットワーク13を介して接続サーバ12と接続されている。ネットワーク13は、例えば、インターネットである。尚、ネットワーク13は、インターネットに限らず、ローカルエリアネットワーク(LAN)でも良く、LANとインターネットとを組み合わせたネットワークでも良い。また、ネットワーク13の接続方法は、有線接続でも良く、無線接続でも良く、有線接続と無線接続を組み合わせた方法でも良い。
【0012】
次に、MFP11の構成について説明する。MFP11は、例えば、電子データ伝送システム10を利用するユーザの自宅に設置されている。MFP11は、1台でも良く、複数台でも良い。
図1は、図面が繁雑となるのを避けるため、MFP11を1台だけ図示している。MFP11は、バス20、メモリ21、CPU22、通信IF(インタフェースの略)23、画像読取部25、印刷部26、及びユーザIF27を備えている。メモリ21、CPU22等の各装置は、バス20を介して通信可能に接続されている。
【0013】
メモリ21は、例えば、RAM、ROM、不揮発性メモリ(EEPROMなど)を備え、制御プログラム29が記憶されている。MFP11は、メモリ21に記憶された制御プログラム29を実行することで、MFP11の動作を統括的に制御する。また、制御プログラム29には、例えば、EWS(Embedded Web Server)プログラムなどのMFP11をWebサーバとして機能させるプログラムが含まれている。MFP11は、CPU22で制御プログラム29を実行することで、Webサーバへのアクセスを受け付ける。尚、以下の説明では、CPU22で制御プログラム29を実行するMFP11のことを、単に装置名で記載する場合がある。例えば、「MFP11が通信IF23を介して電子データを受信する」という記載は、「MFP11がCPU22で制御プログラム29を実行することで通信IF23を制御し、通信IF23を介して電子データを受信する」ということを意味する場合がある。
【0014】
通信IF23は、例えば、LANインタフェースであり、LANケーブル、ルータ等を介してネットワーク13に接続されている。画像読取部25は、CIS(Contact Image Sensor)やCCD(Charge-Coupled Device)等のイメージセンサを備え、ADF(Auto Document Feeder)や読取り台にセットされた原稿をイメージセンサでスキャンする。画像読取部25は、原稿をスキャンして生成した画像データを、メモリ21に記憶する。
【0015】
印刷部26は、例えば、トナーカートリッジ、感光ドラム、現像ローラ、露光装置等を備え、電子写真方式によりシート(紙やOHPなど)に画像を印刷する装置である。尚、印刷部26の構成は、電子写真方式で印刷する構成に限らず、例えば、インクジェットヘッドやインクカートリッジ等を備え、インクジェット方式で印刷する構成であっても良い。また、MFP11は、複数の動作を組み合わせた複合動作を実行可能であっても良い。ここでいう複合動作とは、例えば、画像読取部25によるスキャン動作と、印刷部26による印刷動作とを組み合わせたコピー動作である。また、MFP11は、FAXプロトコルに準拠した方式で画像データを送受信するFAX機能を備えていても良い。
【0016】
ユーザIF27は、MFP11を使用するユーザによる操作入力の受け付けや、各種の情報の報知を行なう装置である。後述するように、本実施形態の接続サーバ12は、MFP11が備えるユーザIF27の機能に応じて処理内容を変更する。ここでいう機能とは、例えば、各種の情報を表示する表示機能、表示内容から任意の内容を選択する選択機能などである。ユーザIF27の構成は、特に限定されない。ユーザIF27としては、例えば、LED等の表示ランプ、テンキーなどの押しボタン、スライドスイッチ、LCD、タッチパネル等、あるいは、これらの機器を組み合わせた構成でも良い。
【0017】
次に、接続サーバ12の構成について説明する。接続サーバ12は、バス30、メモリ31、CPU32、ユーザIF33、及び通信IF34を備えている。メモリ31、CPU32等の各装置は、バス30を介して互いに通信可能に接続されている。
【0018】
メモリ31は、例えば、RAM、ROM、不揮発性メモリ、ハードディスク等を組み合わされて構成されている。メモリ31には、OS(Operating Systemの略称)41と、サーバプログラム43と、管理DB(データベースの略)45が記憶されている。OS41は、例えば、Windows(登録商標)やLinux(登録商標)のサーバ用のプログラムであり、ファイルへのアクセス管理などの機能を提供する。サーバプログラム43は、OS41から提供される機能を利用して、MFP11の他に、後述するベンダーサーバ14、学習管理サーバ15、通知サーバ16、及びストレージサーバ17との間で電子データ(例えば、宿題の印刷データD1)を送受信する処理を実行するプログラムである。接続サーバ12は、例えば、電源を投入されると、メモリ31からOS41を読み出してCPU32で実行し、システムを起動する。接続サーバ12は、システムを起動した後、メモリ31からサーバプログラム43を読み出してCPU32で実行し、上記した電子データを送受信する処理を実行する。また、管理DB45には、MFP11を利用するユーザに係わる情報が記憶されている。管理DB45の詳細については、後述する。
【0019】
尚、サーバプログラム43は、本開示のプログラムの一例である。また、電子データの送受信等、サーバプログラム43が実行する処理の一部、又は全部をMFP11の制御プログラム29等の他のプログラムが実行しても良い。また、MFP11の制御プログラム29や接続サーバ12のサーバプログラム43の記憶先は、コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体であってもよい。コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体としては、上記の例の他に、CD-ROM、DVD-ROM等の記録媒体を採用しても良い。また、接続サーバ12は、電子データを送受信等する処理を、CPU32でサーバプログラム43を実行するソフトウェア処理で実現せず、例えば、ASICなどのハードウェア処理で実現しても良い。また、接続サーバ12は、ソフトウェア処理とハードウェア処理を併用して、電子データを送受信等する処理を実行しても良い。
【0020】
ユーザIF33は、例えば、LCD、キーボード、マウス等であり、接続サーバ12を管理するユーザからの操作入力の受け付け、各種情報の表示等を行なう。通信IF34は、例えば、LANインタフェースであり、ネットワーク13に接続されている。
【0021】
また、
図1に示すように、ネットワーク13には、ベンダーサーバ14、学習管理サーバ15、通知サーバ16、ストレージサーバ17が接続されている。上記構成の電子データ伝送システム10では、例えば、先生から出された宿題を生徒が実施して提出することが行なわれる。具体的には、ベンダーサーバ14は、例えば、MFP11のベンダーが提供するサーバであり、製品情報、制御プログラム29の更新情報、各種のサービス情報等をホームページで提供する。また、本実施形態のベンダーサーバ14は、接続サーバ12から受信した印刷データD1をMFP11へ送信する処理、MFP11から受信したスキャンデータD2を接続サーバ12へ送信する処理を実行する。
【0022】
また、学習管理サーバ15は、例えば、クラス、各クラスの授業(科目)、宿題の配布、進捗状況、提出期限、提出された宿題の管理等の学習サービスを提供するサーバである。学習管理サーバ15は、例えば、宿題等の電子データ(コンテンツ、電子ファイルとも言い得る)を、クラス及び科目ごとに登録・管理する機能を提供する。以下の説明では、電子データの一例として、宿題の印刷データD1及びスキャンデータD2を採用した場合について説明する。印刷データD1は、本開示の第1電子データの一例である。スキャンデータD2は、本開示の第2電子データの一例である。学習サービスとしては、例えば、Google(登録商標)社が提供するGoogle Classroomを採用できる。学習管理サーバ15と、後述する通知サーバ16、ストレージサーバ17は、本開示の機能提供サーバの一例である。学習管理サーバ15が提供する宿題を登録するサービスは、本開示の登録機能の一例である。
【0023】
また、通知サーバ16は、学習管理サーバ15に新たな宿題が登録されたことなど、イベントの発生等を通知する通知サービスを提供するサーバである。通知サービスとしては、Google(登録商標)社が提供するGoogle Pub/Subを採用できる。ストレージサーバ17は、電子データを記憶する記憶領域の提供など、ストレージサービスを提供するサーバである。ストレージサービスとしては、例えば、Google(登録商標)社が提供するGoogle Driveを採用することができる。尚、学習管理サーバ15、通知サーバ16、ストレージサーバ17は、Google(登録商標)社以外の企業や公共団体等のサーバでも良い。また、上記した各サーバから提供されるサービスは、一例であり、ネットワーク上で電子データをやり取りする様々なサービスを採用できる。
【0024】
先生は、例えば、学習管理サーバ15のサービスを使用して宿題の印刷データD1の情報を学習管理サーバ15に登録し、印刷データD1をストレージサーバ17に記憶させる。通知サーバ16は、新たな印刷データD1の情報が学習管理サーバ15に登録されたことを検出すると、接続サーバ12へ通知する。接続サーバ12は、通知サーバ16から通知を受信すると、新たに登録された印刷データD1をストレージサーバ17から取得し、ベンダーサーバ14を介して印刷データD1をMFP11へ送信する。これにより、宿題の印刷データD1の印刷がMFP11によって実行される。
【0025】
また、生徒は、MFP11によって印刷された宿題(本開示の原稿の一例)に答えなどを記入し、記入した宿題をMFP11によってスキャンする。MFP11は、宿題をスキャンしたスキャンデータD2を、ベンダーサーバ14を介して接続サーバ12へ送信する。接続サーバ12は、ベンダーサーバ14から取得したスキャンデータD2をストレージサーバ17へ記憶し、新たにスキャンデータD2を記憶したことを学習管理サーバ15へ通知する。これにより、MFP11のユーザ(生徒)は、印刷された宿題を実施した後、スキャンするだけで提出することができる。各装置の動作の詳細については後述する。
【0026】
次に、管理DB45について説明する。
図2は、管理DB45のデータの内容を示している。
図2に示すように、管理DB45には、NO、製品シリアル番号、ユーザID、認証トークン、MFP仕様情報、変更通知受信URL、印刷データ記憶パスの各項目が関連付けられ、1つのレコードとして登録されている。尚、
図2に示すデータの内容は、一例である。
【0027】
NO.は、各レコードを識別する識別番号である。製品シリアル番号は、MFP11の識別情報であり、例えば、MFP11のシリアル番号である。尚、MFP11の識別情報は、シリアル番号などの予めMFP11に設定された情報に限らず、例えば、接続サーバ12や学習管理サーバ15から付与された情報でも良い。ユーザIDは、学習管理サーバ15、通知サーバ16、及びストレージサーバ17から提供されるサービスを利用するユーザを特定する識別情報である。ユーザIDとしては、例えば、Google(登録商標)社のサービスを利用するためのGoogle IDを採用できる。
【0028】
認証トークンは、学習管理サーバ15のサービス、ストレージサーバ17のサービスを利用するための認証情報、認証後のログインユーザの権限等を示す情報である。認証トークンは、ユーザIDやパスワードを使用した認証に成功すると、サーバ側から発行される情報(文字列等)である。
図2に示すように、本実施形態では、学習管理サーバ15と、ストレージサーバ17とで別々の認証トークンを利用する。認証トークンの発行、利用等の詳細については後述する。
【0029】
MFP仕様情報は、MFP11のユーザIF27の情報である。
図2に示すように、MFP仕様情報は、ユーザIF27の構成・機能等ごとにモデルに分けて識別する情報であり、例えば、LEDなどのランプや押しボタンだけを備えたLEDモデル、LCDなどの表示機能を備えているものの表示内容を選択できないCUIモデル、タッチパネルのような表示機能及び表示内容の選択機能を備えたタッチパネルモデルなどのモデルの情報を示している。上記したように、接続サーバ12は、ユーザIF27の構成・機能等に応じて異なる処理を実行する。接続サーバ12は、MFP11からユーザIF27の情報を取得し、MFP仕様情報として管理DB45に登録する。
【0030】
変更通知受信URLは、通知サーバ16から通知を受けるためのURLである。例えば、本実施形態の通知サーバ16は、HTTPプロトコルを利用したHTTPメッセージ(POSTリクエストなど)のメッセージに、通知内容を設定して接続サーバ12へ送信する。このため、接続サーバ12は、例えば、OS41をCPU32で実行してWebサーバとして機能し、通知サーバ16からHTTPメッセージを受信する。また、接続サーバ12は、各ユーザに対応するHTTPメッセージを受信するためのURLを、自装置のWEBサーバに設定可能となっている。
【0031】
印刷データ記憶パスは、各ユーザに送信する印刷データD1(各生徒の宿題の印刷データなど)の記憶先を示す情報である。接続サーバ12は、例えば、自装置のStorageフォルダの下に、製品シリアル番号及びユーザIDのユーザ名ごとのフォルダを作成する。接続サーバ12は、作成したユーザ名ごとのフォルダに、ストレージサーバ17から取得した印刷データD1を記憶させ管理する。
【0032】
(2.関連付け処理)
次に、上記した電子データ伝送システム10で実行される関連付け処理について、
図3~
図5を参照しつつ、説明する。電子データ伝送システム10は、
図3~
図5に示す関連付け処理を実行することで、MFP11と、学習管理サーバ15が提供するサービス等を関連付け、関連付けた情報を管理DB45に登録する。以下の
図3以降の説明では、一例として、電子データ伝送システム10を利用して先生と生徒の間で宿題のやりとりをする場合について説明する。まず、生徒が、自宅のPC51と、MFP11を使用して、
図3~
図5の関連付け処理を行なう場合について説明する。尚、
図3以降に示すシーケンス図の処理の順番、内容、処理の主体等は、一例である。
【0033】
また、本実施形態では、主に、プログラムに記述された命令に従ったコントローラの処理を示す。即ち、以下の説明における「通知」、「記憶」、「認証」、「取得」等の処理は、制御プログラム29を実行するCPU22の処理や、OS41・サーバプログラム43を実行するCPU32の処理等を表している。また、CPU22,32による処理は、ハードウェア制御も含む。また、「取得」は要求を必須とはしない概念で用いる。即ち、CPUが要求することなくデータを受信するという処理も、「CPUがデータを取得する」という概念に含まれる。また、本明細書中の「データ」とは、コンピュータに読取可能な形式で表される。そして、実質的な意味内容が同じでフォーマットが異なるデータは、同一のデータとして扱われるものとする。本明細書中の「情報」についても同様である。
【0034】
まず、
図3のステップ(以下、単にSと記載する)11において、生徒は、MFP11のEWSのWebページにアクセスする。例えば、生徒は、PC51を操作して、WebブラウザによりEWSのWebページにアクセスする。生徒は、MFP11の設定を行なうWebページをWebブラウザに表示させ、クラウド連携機能を有効化する操作を実行する(S13)。ここでいう、クラウド連携機能とは、学習管理サーバ15、通知サーバ16、ストレージサーバ17など、ネットワーク上のサーバ装置等からサービスを利用する機能である。MFP11は、例えば、Webページに対する特定の操作を受け付けると、クラウド連携機能を有効化したことを示す情報をメモリ21に記憶する。MFP11は、クラウド連携機能を有効化されると、例えば、定期的にベンダーサーバ14へアクセスして、自装置に係わる情報の更新があるか確認する。接続サーバ12は、例えば、MFP11に向けて送信する新たな印刷データD1を取得すると、管理DB45の印刷データ記憶パスの情報を更新する。MFP11は、管理DB45の更新情報を確認することで、自装置に向けて送信したい新たな印刷データD1が登録されたか確認することができる。尚、EWSのWebページにアクセスする装置は、PC51に限らず、携帯端末やスマートフォンでも良い。
【0035】
MFP11は、クラウド連携機能を有効化すると、ベンダーサーバ14へ製品シリアル番号を通知する(S15)。例えば、MFP11のメモリ21には、ベンダーサーバ14のアクセス先の情報が記憶されている。MFP11は、このアクセス先の情報をメモリ21から読み出して、ベンダーサーバ14へアクセスする。ベンダーサーバ14は、MFP11から製品シリアル番号を取得すると、ポータルサイトのURLを、MFP11を介してPC51へ送信する(S17)。このポータルサイトは、例えば、学習管理サーバ15等のサービスからどのサービスを利用するのか選択するWebページのトップページである。尚、ベンダーサーバ14は、ポータルサイトのURLを、MFP11を介さずに、PC51のWebブラウザ等に直接通知しても良い。
【0036】
PC51は、例えば、S17で取得したポータルサイトへアクセスするか選択する画面を、Webブラウザに表示させる。PC51は、アクセスする操作入力を生徒から受け付けると、Webブラウザによりベンダーサーバ14のポータルサイトへアクセスする(S21)。尚、PC51は、操作入力を受け付けずに、Webブラウザの表示ページを、ポータルサイトへ自動でリダイレクトしても良い。
【0037】
生徒は、ポータルサイトにおいて、例えば、学習管理サーバ15のサービス(以下、学習管理サービスという場合がある)を利用する設定を有効化する(S23)。ベンダーサーバ14は、有効化する操作入力をポータルサイトで受け付けると、学習管理サービスの利用を有効化させることを、接続サーバ12へ通知する(S25)。また、ベンダーサーバ14は、S15で受け付けたMFP11の製品シリアル番号を、接続サーバ12へ通知する(S27)。
【0038】
接続サーバ12は、S25とS27の通知をベンダーサーバ14から取得すると、MFP11の情報を管理DB45に登録する(S29)。例えば、接続サーバ12は、管理DB45に新規のレコードを作成し、新たなNOを付与し、そのNOに関連付けてS27で取得した製品シリアル番号を関連付けて記憶する(S29)。接続サーバ12は、S29を実行すると、認証情報入力URLを、例えば、ベンダーサーバ14を介してPC51へ通知する(S31)。
【0039】
PC51は、接続サーバ12から取得した認証情報入力URLへアクセスしWebページを表示させ、認証情報の入力を受け付ける(S33)。生徒は、PC51を操作して、Webページにおいて認証情報を入力する(S35)。この認証情報は、学習管理サービスを利用するためや、利用するユーザを特定するためのユーザID、パスワードである。具体的には、認証情報は、例えば、Google(登録商標)社が提供するサービスを利用するためのGoogle ID及びパスワードである。接続サーバ12は、認証情報入力URLのWebページで受け付けた認証情報を、S29で登録した製品シリアル番号と関連付けて管理DB45に記憶する(S37)。本実施形態では、学習管理サーバ15やストレージサーバ17とパスワードで一度認証に成功すると、その後の認証では認証トークンを使用する。このため、接続サーバ12は、S37において、認証情報のうち、ユーザIDのみを管理DB45に記憶する(
図2参照)。尚、学習管理サーバ15等の認証において認証トークンを使用せずに、ユーザIDとパスワードを毎回使用する場合には、接続サーバ12は、S37でユーザIDに加え、パスワードを関連付けて管理DB45に記憶しても良い。また、接続サーバ12は、例えば、S35で新たなユーザIDを取得したことに基づいて、製品シリアル番号とユーザIDのユーザ名を設定した印刷データ記憶パスのフォルダ(
図2参照)を作成しても良い。また、接続サーバ12は、S35の時点でフォルダを作成せずに、印刷データD1を記憶する際に(後述する
図6のS105やS109で)、フォルダを作成しても良い。
【0040】
次に、
図4に示すように、接続サーバ12は、S35で取得したユーザID及びパスワードを使用して、学習管理サーバ15との認証を実行する(S39)。学習管理サーバ15は、接続サーバ12から取得した認証情報に基づく認証に成功すると、アクセス許可確認URLを接続サーバ12へ通知する(S41)。接続サーバ12は、学習管理サーバ15から取得したアクセス許可確認URLを、ベンダーサーバ14を介してPC51へ通知する(S43)。尚、学習管理サーバ15や接続サーバ12は、アクセス許可確認URLをPC51へ直接通知しても良い。
【0041】
このアクセス許可確認URLは、例えば、ユーザである生徒に代わって、接続サーバ12等が代理で学習管理サーバ15へのログインやログイン後の操作を許可するか否かを確認するURLである。生徒は、PC51を操作し、Webブラウザでアクセス許可確認URLにアクセスし(S45)、アクセスを許可する指示を実行する(S47)。アクセスを許可する指示方法は、特に限定されない。例えば、学習管理サーバ15は、アクセス許可確認URLを用いて特定のWebページを表示し、そのWebページでアクセス許可の有無や、許可の内容(ファイルの閲覧、記憶、削除の操作権限など)を受け付けても良い。あるいは、学習管理サーバ15は、アクセス許可確認URLを発行した後、所定の時間内に、発行したURLに対するアクセスがあった場合に、許可が指示されたと判断しても良い。
【0042】
学習管理サーバ15は、アクセスの許可を指示されたと判断すると、認証トークンを発行して接続サーバ12へ通知する(S49)。このS49の認証トークンは、学習管理サーバ15のサービスに対して認証を行なう学習管理サーバ15用の認証トークンである(
図2参照)。接続サーバ12は、学習管理サーバ15から取得した認証トークンを、S29の製品シリアル番号やS37のユーザIDに関連付けて管理DB45へ記憶する(S51)。
【0043】
次に、接続サーバ12は、上記した学習管理サーバ15から認証トークンを取得した処理と同様に、ストレージサーバ17の認証トークンを管理DB45に記憶する。以下の説明では、上記した学習管理サーバ15の場合と同様の内容については、その説明を適宜省略する。接続サーバ12は、S37で記憶した認証情報を使用してストレージサーバ17との認証を実行する(S53)。ストレージサーバ17は、認証に成功すると、アクセス許可確認URLを、接続サーバ12等を介してPC51へ通知する(S55、S57)。生徒は、PC51を操作してアクセス許可確認URLにアクセスし(S59)、アクセスを許可する指示を実行する(S61)。ストレージサーバ17は、アクセスの許可を指示されたと判断すると、認証トークンを発行して接続サーバ12へ通知する(S63)。このS63の認証トークンは、ストレージサーバ17のサービスに対して認証を行なうストレージサーバ17用の認証トークンである(
図2参照)。接続サーバ12は、取得した認証トークンをユーザID等に関連付けて管理DB45へ記憶する(
図5のS65)。
【0044】
次に、接続サーバ12は、学習管理サーバ15へクラスIDを要求する(S67)。このクラスIDとは、例えば、S37で記憶したユーザIDに関連付けられた情報、即ち、MFP11を利用する生徒が所属しているクラスの識別情報である。クラスIDは、例えば、Google ClassroomのクラスIDである。学習管理サーバ15は、例えば、認証トークンに基づいて、ユーザIDに関連付けられたクラスIDを特定し、接続サーバ12へ通知する(S69)。
【0045】
接続サーバ12は、例えば、S69でクラスIDを取得すると、変更通知受信URLを設定する(S71)。この変更通知受信URLは、上記したHTTPメッセージを取得するためのURLであり、クラスIDで特定される授業(生徒が受講する授業)で新たな宿題の配布などの情報の更新があった場合に、通知サーバ16から通知を受けるためのURLである。接続サーバ12は、例えば、
図2に示すように、ユーザIDのユーザ名と同一名のフォルダを、生徒用のフォルダとして自装置のWebサーバに作成し、そのフォルダを示すフォルダパスを変更通知受信URLとして設定する。尚、S71の変更通知受信URLを設定するタイミングは、S67の実行後に限らず、例えば、S37の実行後でも良い。
【0046】
接続サーバ12は、S69で取得したクラスIDと、S71で設定した変更通知受信URLを、通知サーバ16へ通知し、変更通知の登録を実行する(S73)。通知サーバ16は、接続サーバ12から取得したクラスIDと、変更通知受信URLを登録する。通知サーバ16は、登録したクラスIDについて、新たな宿題の配布等の情報の変更がないか学習管理サーバ15を監視し、変更を検出した場合に、関連付けた変更通知受信URLへクラスIDや変化のあった授業の授業ID等を通知する。これにより、生徒に向けて配布された宿題の情報を、通知サーバ16から接続サーバ12へ通知することができる。尚、学習管理サーバ15の情報を監視する方法は、上記した通知サーバ16を用いる方法に限らない。例えば、接続サーバ12が、学習管理サーバ15に対して定期的にログイン認証を行ない、授業の情報を確認し、新たな情報がないか判断しても良い。
【0047】
接続サーバ12は、S73を実行すると、ベンダーサーバ14を介してMFP11へMFP仕様情報を要求する(S75、S77)。MFP11は、ベンダーサーバ14から要求を取得すると、MFP仕様情報を、ベンダーサーバ14を介して接続サーバ12へ返信する(S79、S81)。接続サーバ12は、MFP11から取得したMFP仕様情報を、S29の製品シリアル番号やS37のユーザIDなどと関連付けて管理DB45へ記憶する(S83)。これにより、新たなユーザ(生徒)の情報を、管理DB45に登録することができる。
【0048】
尚、MFP仕様情報の取得方法は、特に限定されない。例えば、ユーザIF27の構成・機能・モデルの情報を製造時にメモリ21に記憶しておき、MFP11が、メモリ21から読み出した情報を、S79で応答しても良い。あるいは、ベンダーサーバ14が、MFP11に代わって、MFP11の製品シリアル番号に基づいてMFP仕様情報を検索し、接続サーバ12へ応答しても良い。この場合、ベンダーサーバ14は、MFP11への問い合わせ(S77、S79)を実行しなくとも良い。
【0049】
(3.印刷処理)
次に、電子データ伝送システム10の印刷処理について、
図6、
図7を参照しつつ、説明する。電子データ伝送システム10は、
図6、
図7に示す印刷処理を実行することで、学習管理サーバ15に新たに登録された印刷データD1を、その印刷データD1に対応するユーザID(生徒)に関連付けられたMFP11で印刷する。以下の説明では、一例として、先生がPC53を使用して任意の授業に宿題の印刷データD1を登録した場合について説明する。
【0050】
まず、先生は、PC53を操作して学習管理サーバ15にアクセスし、宿題の印刷データD1(以下、単に、印刷データD1という場合がある)を登録する(S91)。例えば、先生は、任意の授業で新しい宿題を出す場合、そのクラスの授業に印刷データD1を登録する。学習管理サーバ15は、PC53から印刷データD1の登録を受け付けると、印刷データD1を、ストレージサーバ17に記憶させる(S93)。ストレージサーバ17は、新たな印刷データD1の記憶処理を受け付けると、その印刷データD1を識別するためのファイルIDを学習管理サーバ15へ通知する(S95)。このファイルIDは、本願の取得元IDの一例であり、例えば、ストレージサーバ17で記憶する電子データを個々に識別するための識別情報やファイルパスである。
【0051】
また、学習管理サーバ15は、新たな印刷データD1の登録を受け付けると、登録を受け付けたことを通知サーバ16へ通知する(S97)。例えば、学習管理サーバ15は、登録を受け付けたクラスIDや授業IDを通知サーバ16へ通知する。通知サーバ16は、新たな宿題の印刷データD1の登録があったことを変更通知として接続サーバ12へ通知する(S99)。通知サーバ16は、例えば、印刷データD1の登録があったクラスIDに関連付けられた全ての変更通知受信URLへ、変更通知を送信する。これにより、同一のクラスに所属する全ての生徒へ変更を通知できる。通知サーバ16は、変更通知として、クラスID及び授業IDを接続サーバ12へ通知する。
【0052】
接続サーバ12は、S99で取得した情報に基づいて、認証トークンを特定する(S101)。接続サーバ12は、例えば、S99の変更通知を受けた変更通知受信URLに関連付けられた認証トークン(学習管理サーバ15用及び通知サーバ16用の認証トークン)を、管理DB45から特定する。これにより、新たな宿題が出されたクラスに所属する全ての生徒の認証トークンを特定できる。接続サーバ12は、特定した認証トークン、即ち、各生徒の各々について、S103以降の処理を実行し、各生徒の印刷データD1をストレージサーバ17から取得する。尚、接続サーバ12は、同一のクラスに所属する生徒について、任意の生徒の認証トークンで取得した印刷データD1を、他の生徒に使い回しても良い。
【0053】
接続サーバ12は、S101で特定した学習管理サーバ15用の認証トークンを用いて学習管理サーバ15との認証を実行する(S103)。接続サーバ12は、認証に成功すると、S99で取得したクラスID、授業IDに基づいて、新たに登録された印刷データD1のファイルIDを学習管理サーバ15から取得する(S103)。
【0054】
次に、接続サーバ12は、S101で特定したストレージサーバ17用の認証トークンを用いてストレージサーバ17との認証を実行する(S105)。接続サーバ12は、認証に成功すると、S103で取得したファイルIDに基づいて特定した印刷データD1、即ち、新たな宿題の印刷データD1をストレージサーバ17から取得する(S105)。接続サーバ12は、S105で用いた認証トークンに対応する製品シリアル番号やユーザIDを管理DB45から検出し、検出した情報に基づいて印刷データ記憶パス(
図2参照)のフォルダを特定する。接続サーバ12は、ストレージサーバ17から取得した印刷データD1を、特定したフォルダに記憶させ、印刷データ記憶パスの情報を更新する。尚、複数の印刷データD1を取得した場合、接続サーバ12は、複数の印刷データD1を、各印刷データD1の印刷データ記憶パスで管理しても良い。
【0055】
次に、接続サーバ12は、認証トークン、クラスID、授業IDを識別可能な情報をコード化したコード化情報、例えば、QRコード(登録商標)を生成する(S107)。認証トークンは、例えば、学習管理サーバ15及びストレージサーバ17用の2つの認証トークンである。後述するように、接続サーバ12は、このQRコード(登録商標)を解析することで、認証トークン、クラスID、授業IDを特定することができる。尚、本願のコード化情報は、QRコード(登録商標)に限らず、バーコードや接続サーバ12で生成した文字列などの他の識別情報でも良い。また、クラスID、授業IDとともにコード化する情報は、認証トークンに限らず、管理DB45のNOなどの管理DB45のレコードを特定できる他の情報でも良い。
【0056】
接続サーバ12は、S107で生成したコード化情報、例えば、QRコード(登録商標)を、S105で取得した印刷データD1の画像に合成し、印刷データ記憶パス(例えば、メモリ31)に記憶する(S109)。これにより、後述するように、クラスID等を識別可能なコード化情報が宿題に印刷され、宿題の提出時にスキャンすることで、コード化情報により提出先を特定することができる。
【0057】
次に、接続サーバ12は、MFP仕様情報の判断処理と、製品シリアル番号の特定処理を実行する(S111)。接続サーバ12は、例えば、S99の変更通知を受けた変更通知受信URLに関連付けられたMFP仕様情報及び製品シリアル番号、即ち、S109でコード化情報を生成した認証トークンに対応するMFP仕様情報等を、管理DB45から特定する。接続サーバ12は、S111で特定したMFP仕様情報に応じて、MFP11に対する印刷指示の内容を変更する。このため、以下の
図7の説明では、MFP仕様情報で場合分けをして説明する。
【0058】
まず、MFP仕様情報がLEDモデルやCUIモデルを示している場合について説明する。LEDモデルやCUIモデルは、後述するタッチパネルとは異なり、新たな印刷データD1があることを表示して、その印刷を実行するか否かの指示を受け付けることが難しい。このため、LEDモデルやCUIモデルの場合、接続サーバ12は、印刷の指示を受け付けずに、MFP11による印刷を実行する。
【0059】
図7は、LEDモデルやCUIモデルの場合のシーケンス図を上側に、タッチパネルモデルの場合のシーケンス図を下側に図示している。
図7の上側に示すように、接続サーバ12は、
図6のS111の判断処理で、MFP11の仕様がLEDモデルやCUIモデルであると判断すると、ベンダーサーバ14へ印刷指示を実行する(S113)。接続サーバ12は、S109でコード化情報を合成した印刷データD1と、S111で特定した製品シリアル番号を学習管理サーバ15へ送信し、印刷指示を実行する。
【0060】
上記したように、MFP11は、クラウド連携機能を有効化されると、定期的にベンダーサーバ14へアクセスし、自装置に係わる更新情報を確認する。ベンダーサーバ14は、S113で取得した製品シリアル番号のMFP11から更新情報を確認する通信を検出すると、そのMFP11、即ち、印刷データD1の宿題に対応する生徒のMFP11へ、コード化情報を合成した印刷データD1を送信し、印刷を指示する(S115)。尚、ベンダーサーバ14は、各MFP11のIPアドレス等の送信先の情報と、製品シリアル番号とを関連付けて管理し、S113の指示を受け付けると、送信先の情報に基づいてMFP11へ印刷指示を能動的に実行しても良い。
【0061】
MFP11は、S115の印刷指示を取得すると、コード化情報を合成された印刷データD1を印刷部26で印刷し(S117)、印刷した印刷物を排出する(S119)。これにより、新たな宿題を先生が登録すると、登録したクラスに所属する生徒の自宅のMFP11で、コード化情報が印刷された宿題を印刷できる。
【0062】
次に、MFP仕様情報がタッチパネルモデルを示している場合について説明する。尚、以下の説明では、上記したLEDモデル等と同様の内容については、同一符号を付し、その説明を適宜省略する。
図7の下側に示すように、接続サーバ12は、
図6のS111の判断処理で、MFP11の仕様がタッチパネルモデルであると判断すると、ベンダーサーバ14へ印刷指示を行なわずに、ストレージサーバ17から新たな宿題(印刷データD1)を取得したことを通知する(S121)。接続サーバ12は、S111で特定した製品シリアル番号を、通知に併せてベンダーサーバ14へ送信する。
【0063】
ベンダーサーバ14は、S121の通知を取得すると、取得した製品シリアル番号のMFP11へ通知を行なう(S123)。MFP11は、S123の通知を取得すると、新たな宿題の情報を、タッチパネル(ユーザIF27)に表示する(S125)。MFP11は、例えば、「クラウドサービスから受信した新たな印刷データがあります。今すぐ印刷しますか?」などの文字をタッチパネルに表示し、印刷の指示を生徒から受け付ける。MFP11は、例えば、タッチパネルに対する操作入力に基づいて印刷指示を生徒から受け付けると(S127)、自装置の製品シリアル番号を含む印刷指示をベンダーサーバ14へ通知する(S129)。
【0064】
ベンダーサーバ14は、S129で取得した製品シリアル番号を接続サーバ12へ送信し、印刷指示を受け付けたことを通知する(S131)。接続サーバ12は、ベンダーサーバ14から取得した製品シリアル番号に関連付けられた印刷データ記憶パスを管理DB45から特定する(S135)。接続サーバ12は、S131で特定した印刷データ記憶パスの印刷データD1、即ち、S121で通知した宿題(印刷データD1)を取得する。接続サーバ12は、上記したLEDモデル等の処理と同様に、S113~S119を実行し、印刷データD1の印刷を実行する。これにより、新たな印刷データD1を取得した場合に、直ぐに印刷を実行せずに、生徒の印刷指示を受けてから印刷を実行できる。
【0065】
尚、印刷指示を受け付ける方法は、上記した方法に限らない。例えば、接続サーバ12は、S121において、製品シリアル番号と併せてユーザIDを通知しても良い。生徒の中には、兄弟などの複数のユーザで1台のMFP11を共有して使用する可能性がある。このような場合、管理DB45には、1つの製品シリアル番号に複数のユーザIDが関連付けられる。そこで、接続サーバ12は、同じMFP11を使用する生徒のうち、どの生徒向けの宿題が新たに配布されたのかを通知するために、ユーザIDをS121で通知しても良い。この場合、MFP11は、S125において、ユーザIDをタッチパネルに表示して、誰の宿題かを報知しても良い。また、この場合、MFP11は、S129において、製品シリアル番号と併せてユーザIDをベンダーサーバ14に通知する。これにより、どのユーザ向けの印刷データD1であるのかを明確にした上で、印刷の指示を受け付けることができ、より確実に配布すべき生徒に宿題を渡すことができる。
【0066】
また、接続サーバ12やベンダーサーバ14は、印刷の指示をMFP11以外の装置で受け付けても良い。例えば、生徒の保護者の電話番号、メールアドレスなどの連絡先情報を、管理DB45に登録しても良い。そして、接続サーバ12やベンダーサーバ14は、どのユーザID(生徒)の宿題が新たに配布され、印刷待ちの状態であるのかを、登録された連絡先へ通知しても良い。そして、接続サーバ12やベンダーサーバ14は、保護者のスマートフォン等で印刷指示を受け付けても良い。これにより、新たな宿題が出されたことを保護者等の責任のあるユーザへ通知し印刷指示を受け付けることができる。
【0067】
また、動画ファイルなど、印刷が困難な電子データが学習管理サーバ15やストレージサーバ17に登録された場合、電子データ伝送システム10は、動画ファイルなどのアクセス先の情報をMFP11で印刷しても良い。例えば、
図6の破線のS106で示すように、接続サーバ12は、ストレージサーバ17から取得した電子データについて、印刷可能なデータであるか否かを、ファイルの拡張子等に基づいて判断する。接続サーバ12は、新たに登録された電子データが印刷できない動画等のデータある場合、例えば、S107において、その動画のアクセス先、動画を見るための認証情報などをQRコード(登録商標)などのコード化情報にコード化する。この認証情報は、例えば、接続サーバ12に記憶した動画を見るために必要な認証情報であり、接続サーバ12によって発行できる。接続サーバ12は、S109において、「印刷できないデータが配布されました。QRコード(登録商標)を読み取って確認して下さい」などのメッセージと、S107で生成したコード化情報を示す印刷データを生成する。そして、接続サーバ12は、上記した印刷処理と同様に、該当するユーザのMFP11で、S109で生成した印刷データの印刷を実行する。これにより、仮に、印刷できない電子データが登録された場合に、その電子データへアクセスする方法を、生徒に提示することができる。
【0068】
また、接続サーバ12は、所定の条件に従って、印刷データ記憶パスの情報を更新しても良い。例えば、接続サーバ12は、ベンダーサーバ14から印刷データD1の送信が完了した旨や、MFP11から印刷が完了した旨を受信したことを条件に、該当する印刷データD1の印刷データ記憶パスの情報を管理DB45から削除し、印刷データD1自体も削除しても良い。あるいは、接続サーバ12は、S113の印刷指示を送信してから一定時間が経過すると、印刷指示を出した印刷データD1等を削除しても良い。
【0069】
(4.スキャン処理)
次に、電子データ伝送システム10のスキャン処理について、
図8を参照しつつ、説明する。電子データ伝送システム10は、
図8に示すスキャン処理を実行することで、生徒がMFP11でスキャンしたスキャンデータD2を、ユーザIDに対応した提出先へ提出し、提出した旨を先生へ通知することができる。
【0070】
まず、生徒は、例えば、
図6及び
図7で印刷した宿題を実施し、答えを記入した印刷物をMFP11でスキャンする(S141)。MFP11は、スキャンの指示に基づいて、画像読取部25で原稿をスキャンし(S143)、スキャンしたスキャンデータD2をベンダーサーバ14へ送信する(S145)。例えば、MFP11は、LEDモデルやCUIモデルの場合、通常のスキャン開始ボタンの他に、クラウド連携機能のスキャン開始ボタンを備えている。MFP11は、このクラウド連携機能のスキャン開始ボタンを押されると、ベンダーサーバ14へスキャンデータD2を送信する。また、例えば、MFP11は、タッチパネルモデルの場合、タッチパネルに対する操作入力に基づいて、印刷データD1をベンダーサーバ14へ送信するか否かを判断しても良い。
【0071】
MFP11は、スキャンデータD2と併せて、自装置の製品シリアル番号をベンダーサーバ14へ送信する(S145)。ベンダーサーバ14は、スキャンデータD2及び製品シリアル番号を接続サーバ12へ送信する(S146)。接続サーバ12は、ベンダーサーバ14から取得したスキャンデータD2を画像解析しコード化情報を抽出する(S147)。接続サーバ12は、抽出したコード化情報に基づいて、認証トークン、クラスID、授業IDを特定する(S147)。
【0072】
接続サーバ12は、S147で特定したストレージサーバ17用の認証トークンを用いて認証を行ない、ストレージサーバ17にスキャンデータD2を記憶させる(S149)。ストレージサーバ17は、新たなスキャンデータD2の登録を受け付けると、そのスキャンデータD2を識別するファイルIDを接続サーバ12へ通知する(S151)。
【0073】
接続サーバ12は、S151でファイルIDを取得すると、ファイルIDの登録を学習管理サーバ15に対して実行する(S153)。接続サーバ12は、S147で特定した学習管理サーバ15用の認証トークンを用いて認証を行ない、ファイルIDと併せてクラスID及び授業IDを学習管理サーバ15へ通知する。学習管理サーバ15は、例えば、クラスID及び授業IDで特定した授業に、認証トークンで特定した生徒からスキャンデータD2の提出があったことを記録し、提出があったことを先生に通知する(S155)。これにより、生徒は、実施した宿題をMFP11でスキャンするだけ(スキャン開始ボタンを押すだけ)で、先生に宿題を提出することができる。
【0074】
尚、S155における先生への通知方法は、特に限定されない。例えば、先生のユーザIDや登録されたメールアドレスへ、宿題が提出されたことを通知しても良い。また、接続サーバ12は、S149でストレージサーバ17へスキャンデータD2を記憶する前に、コード化情報をスキャンデータD2から削除しても良い。これにより、接続サーバ12側で付加したコード化情報を削除し、元の印刷データD1の状態に戻して先生へ提出することができる。
【0075】
また、接続サーバ12は、S147でコード化情報を検出できなかった場合や、解析した認証トークンが管理DB45に登録されていなかった場合、エラーをベンダーサーバ14へ通知しても良い。また、ベンダーサーバ14は、S145でスキャンデータD2を接続サーバ12へ送信する前に、製品シリアル番号に基づいて、
図3のS23で学習管理サービスの連携機能を有効化したMFP11であるか否かを判断しても良い。そして、ベンダーサーバ14は、連携機能を有効化していないMFP11である場合、スキャンデータD2を接続サーバ12へ送信せずに、エラーをMFP11に通知しても良い。
【0076】
また、上記したように、スキャンデータD2は、接続サーバ12によって画像解析され、コード化情報を抽出される。このため、MFP11は、S143のスキャン処理において、コード化情報が印刷されたページの解像度を、他のページの解像度に比べて高くしても良い。例えば、接続サーバ12は、
図6のS109でコード化情報を印刷データD1に合成する場合、1ページ目などの特定のページにコード化情報を合成する。そして、MFP11は、S143でクラウド連携機能のスキャンを実行する場合、1ページのスキャンにおける解像度を、2ページ以降のページのスキャンにおける解像度に比べて高くする。このようにコード化情報を合成するページと、高解像度でスキャンするページとをルール化することで、コード化情報の検出精度を高めることができる。
【0077】
(5.別例のスキャン処理)
次に、別例のスキャン処理について説明する。上記した
図8のスキャン処理では、スキャンデータD2に含まれるコード化情報を解析して、認証トークン等を検出した。これに対し、別例のスキャン処理では、MFP11において、認証トークン等の選択を受け付ける。例えば、別例のスキャン処理は、タッチパネルモデルなど、表示機能や表示内容の選択機能を有するユーザIF27を備えるMFP11で実施できる。以下の説明では、一例として、1台のMFP11を複数の生徒が使用し、管理DB45において、複数のユーザIDや認証トークン等が同一の製品シリアル番号に関連付けられている場合について説明する。また、
図8のスキャン処理と同様の内容については、その説明を適宜省略する。
【0078】
まず、MFP11は、生徒からのスキャン指示を受け付ける(S161)。生徒は、例えば、タッチパネルを操作して、クラウド連携機能のスキャン開始の指示を行なう。MFP11は、ベンダーサーバ14を介して接続サーバ12へ、ユーザ情報の取得を要求する(S163、S165)。MFP11は、要求と併せて製品シリアル番号を接続サーバ12へ通知する。ここでいうユーザ情報とは、例えば、管理DB45において、MFP11の製品シリアル番号に関連付けられた全てのユーザID(生徒)の情報であり、MFP11を使用する生徒を識別可能な情報である。例えば、接続サーバ12は、ユーザ情報として、認証トークンを応答する。接続サーバ12は、S163、S165で取得した製品シリアル番号と関連付けられた複数の認証トークン(例えば、学習管理サーバ用の認証トークン)を管理DB45から特定する(S167)。接続サーバ12は、特定した複数の認証トークンを、ベンダーサーバ14を介してMFP11へ通知する(S169、S171)。
【0079】
MFP11は、接続サーバ12から通知された複数の認証トークンを、一覧としてタッチパネルに表示させる(S172)。MFP11は、表示した認証トークンから任意の認証トークンの選択を受け付ける(S173)。これにより、生徒は、タッチパネルに表示された複数の認証トークンの中から、自分の認証トークンを選択することができる。また、接続サーバ12側においてコード化情報を解析せずに、認証トークン(ユーザID)を特定できる。尚、生徒を特定する方法は、認証トークンに限らない。例えば、接続サーバ12は、S167において、製品シリアル番号に関連付けられたユーザIDを特定し、タッチパネルにユーザIDの一覧を表示させても良い。
【0080】
MFP11は、選択された認証トークンの情報と、製品シリアル番号を、ベンダーサーバ14を介して接続サーバ12へ通知する(S175、S177)。接続サーバ12は、MFP11から取得した認証トークンを用いて学習管理サーバ15と認証を実行し、クラスID及び授業IDを学習管理サーバ15から取得する(S179)。接続サーバ12は、取得したクラスID及び授業IDを、ベンダーサーバ14を介してMFP11へ通知する(S181、S183)。
【0081】
図10に示すように、MFP11は、接続サーバ12から取得したクラスID及び授業IDの一覧をタッチパネルに表示させる(S185)。これにより、生徒は、タッチパネルで選んだ認証トークン、即ち、選択したユーザが受けている授業の一覧をタッチパネルに表示させ、スキャンデータD2を提出する授業(提出先)を選択できる。MFP11は、クラスIDや授業IDの選択を受け付けると(S187)、原稿のスキャンを実行し、スキャンデータD2を生成する(S189)。
【0082】
MFP11は、S187で選択されたクラスID及び授業IDと、それに関連する認証トークン、製品シリアル番号を、スキャンデータD2と併せてベンダーサーバ14へ送信する(S191)。ベンダーサーバ14は、MFP11から取得したデータを接続サーバ12へ送信する(S193)。認証トークン等の情報は、スキャンデータD2に含めて送信しても良く、スキャンデータD2とは別ファイル(テキストファイルなど)で送信しても良い。接続サーバ12は、MFP11から取得した認証トークン等に基づく判断を実行し(S195)、
図8のS149~S155と同様の処理を実行する。
【0083】
具体的には、接続サーバ12は、S193でMFP11から取得した情報に、製品シリアル番号の他に、認証トークン、クラスID、授業IDが含まれていた場合、製品シリアル番号等に基づいてストレージサーバ17の認証トークンを管理DB45から特定する。接続サーバ12は、ストレージサーバ17へスキャンデータD2を記憶させ(
図8のS149、S151)、学習管理サーバ15へファイルIDの通知を行なう(S153、S155)。これにより、生徒は、自分で授業を選んで宿題を提出することができる。尚、接続サーバ12は、S195において、仮に、S193でMFP11から取得した情報に、認証トークン、クラスID、授業IDの情報が含まれておらず、スキャンデータD2の提出先を特定できない場合、
図8のS147と同様に、スキャンデータD2を画像解析してコード化情報の抽出を実行しても良い。
【0084】
また、上記した別例のスキャン処理では、接続サーバ12側において、コード化情報の解析が不要となる。このため、例えば、
図6、
図7に示す印刷処理で印刷した印刷物(印刷データD1)でなく、他の原稿であっても提出することができる。具体的には、例えば、先生から手渡しや郵送で受け取った紙に記述した原稿、コピーした回答用紙に答えを記述した宿題の原稿、自宅の白紙やノートに記述した原稿など、コード化情報がない原稿をスキャンして先生に提出することができる。
【0085】
また、提出先を特定する方法は、上記した接続サーバ12に問い合わせを行なう方法に限らない。例えば、MFP11は、
図3の関連付け処理を実行したユーザIDを記憶しておき、S161のクラウド連携機能のスキャン開始時に、ユーザIDの選択をタッチパネルで受け付けても良い。そして、MFP11は、選択されたユーザIDを接続サーバ12へ通知しても良い(S175、S177)。この場合、上記したS163~S171の処理を実行しなくとも良い。
【0086】
因みに、MFP11は、画像形成装置の一例である。接続サーバ12は、サーバの一例である。印刷データD1は、第1電子データの一例である。スキャンデータD2は、第2電子データの一例である。学習管理サーバ15、通知サーバ16、ストレージサーバ17は、機能提供サーバの一例である。ファイルID、認証トークン、クラスID、授業IDは、取得元IDの一例である。認証トークン、クラスID、授業IDは、送信先IDの一例である。認証トークンは、認証情報の一例である。製品シリアル番号は、装置識別情報の一例である。MFP仕様情報は、機能情報の一例である。S103は、取得元ID取得処理の一例である。S105、S113、S115は、第1電子データ取得処理の一例である。S117は、印刷処理の一例である。S143は、第2電子データ生成処理の一例である。S147、S175、S177、S191、S193は、送信先ID取得処理の一例である。S149は、送信処理の一例である。S65は、認証情報登録処理の一例である。S29の処理は、装置識別情報登録処理の一例である。S125は、印刷指示受付処理の一例である。S153は、完了通知処理の一例である。
【0087】
(6.効果)
以上説明した本実施形態では、以下の効果を奏することができる。
(1)本実施形態の接続サーバ12は、新たに登録された印刷データD1の取得元を示すファイルIDを取得する(S103)。接続サーバ12は、ファイルIDに基づいて取得した印刷データD1を、MFP11に送信する(S105、S113、S115)。MFP11は、取得した印刷データD1を、印刷する(S117)。また、MFP11は、原稿を画像読取部25によりスキャンしてスキャンデータD2を生成する(S143)。接続サーバ12は、スキャンデータD2の送信先の認証トークン等を取得する(S147、S175、S177、S191、S193)。接続サーバ12は、取得した認証トークン等に基づく送信先へスキャンデータD2を送信する(S149)。
【0088】
これによれば、電子データ伝送システム10は、印刷データD1の取得元を取得することによって、印刷データD1を、接続サーバ12を介してMFP11へ送信し印刷することができる。また、電子データ伝送システム10は、認証トークン等を取得することによって、スキャンしたスキャンデータD2の送信先を決定でき、適切な記憶先へスキャンデータD2を、接続サーバ12を介して記憶することができる。従って、接続サーバ12とMFP11とが接続されたネットワーク13において、送信先を判断して電子データを速やかに送信できる。
【0089】
(2)また、接続サーバ12は、認証トークン、クラスID、授業IDをコード化したコード化情報を、MFP11で印刷させる(S107、S113)。MFP11は、コード化情報を印刷された印刷物を画像読取部25によりスキャンしてスキャンデータD2を生成する。接続サーバ12は、スキャンデータD2に含まれるコード化情報に基づいて、認証トークン等を特定する(S147)。
【0090】
これによれば、印刷時に、認証トークン等の取得元IDをコード化情報にコード化して印刷しておくことで、スキャンデータD2の生成時に印刷物をスキャンし、コード化情報を解析して、取得元IDに応じた送信先を決定できる。スキャンデータD2の送信先をMFP11に対して指示するなどのユーザによる操作をなくすことができる。
【0091】
(3)また、電子データ伝送システム10は、
図9、
図10に示すように、ユーザIF27の入力情報に基づいて、送信先IDを取得しても良い(S175、S177、S191、S193)。これによれば、原稿の送信先を、ユーザIF27の操作入力によって指定することができる。記入済みの原稿等を、比較的容易な操作で、送信先に送信することができる。
【0092】
(4)また、電子データ伝送システム10は、新たな印刷データD1が登録されたことを示す情報を通知サーバ16から接続サーバ12に取得すると、ファイルID等を取得する(S99)。これによれば、印刷データD1を新たに登録するだけで、登録されたことを条件に、新たな印刷データD1を取得し、MFP11によって印刷し、生徒に届けることができる。先生から生徒へ容易に印刷データD1の印刷物を渡すことができる。
【0093】
(5)また、電子データ伝送システム10は、新たな印刷データD1が登録されたことを示す情報に基づいて認証トークン、ファイルID等を特定し(S101、S103)、ファイルIDに基づいて、新たに登録された印刷データD1を接続サーバ12に取得し(S105)、取得した印刷データD1を接続サーバ12からMFP11へ送信する(S113)。これによれば、新たな印刷データD1が登録されたことを示す情報からファイルID等を取得し、接続サーバ12に印刷データD1を取得することができる。
【0094】
(6)また、電子データ伝送システム10は、ストレージサーバ17に対して認証を行なう認証トークンを、接続サーバ12サーバへ登録する(S65)。接続サーバ12は、認証トークンに基づいてストレージサーバ17に対する認証に成功した後、ファイルIDに基づいてストレージサーバ17から印刷データD1を取得する(S105)。これによれば、認証トークンを接続サーバ12に予め登録しておくことで、認証が必要なストレージサーバ17から印刷データD1を迅速に取得することができる。
【0095】
(7)また、電子データ伝送システム10は、MFP11を識別する製品シリアル番号を、接続サーバ12へ登録する(S29)。電子データ伝送システム10は、製品シリアル番号に基づいて、印刷データD1を取得させるMFP11を決定させる(S113、S115)。これによれば、装置固有の製品シリアル番号を接続サーバ12に予め登録しておくことで、印刷データD1を適切な送信先のMFP11に送信し印刷することができる。
【0096】
(8)また、電子データ伝送システム10は、MFP11が備えるユーザインタフェースの機能に係わるMFP仕様情報をMFP11から取得し、管理DB45に登録する(S83)。接続サーバ12は、印刷指示を出す前に、MFP仕様情報を判断する(S111)。接続サーバ12は、タッチパネルモデルの場合、印刷データD1をMFP11で印刷する前に、印刷の実行を行なうか否かの指示を、ユーザIF27により受け付ける(S125)。
【0097】
これによれば、タッチパネルを備えるMFP11に対しては、印刷データD1の印刷前に、生徒や親による印刷指示をユーザIF27で受け付ける。これにより、MFP11の前に生徒等が存在する状態で印刷でき、印刷データD1の印刷物をより確実に生徒等に渡すことができる。
【0098】
(9)また、接続サーバ12は、LEDモデルやCUIモデルの場合、印刷データD1に基づく画像を印刷する指示を、MFP11に送信する(S113)。これによれば、表示機能及び選択機能を有しないユーザインタフェースを備えるMFP11に対しては、印刷データD1の印刷指示を受け付けずに、MFP11による印刷を実行する。これにより、印刷データD1が発生するごとに、印刷データD1を迅速に印刷できる。
【0099】
(10)また、接続サーバ12は、ストレージサーバ17へスキャンデータD2を送信する処理を完了させると(S149)、送信が完了したことをスキャンデータD2の管理先(学習管理サーバ15)へ通知する(S153)。これによれば、送信の完了を通知することで、スキャンデータD2が登録されたこと、管理先のユーザ(先生)に認識させることができる。先生がが、新たなスキャンデータD2が登録されているか否かを、定期的に確認する作業をなくすことができる。
【0100】
(11)また、通知サーバ16は、学習管理サーバ15及びストレージサーバ17の登録機能により新たな印刷データD1が登録されたことを検出すると(S97)、通知機能により、新たな印刷データD1が登録されたことを示す情報を接続サーバ12へ通知する(S99)。接続サーバ12は、S99の通知を取得すると、登録機能を利用して学習管理サーバ15から新たなファイルIDを取得し(S103)、新たに取得したファイルIDに基づいて、新たに登録された印刷データD1をストレージサーバ17から取得する(S105)。これによれば、学習管理サーバ15、通知サーバ16、ストレージサーバ17が提供する機能を利用して、新たな印刷データD1の登録を検出し、MFP11によって印刷することができる。
【0101】
(12)また、MFP11は、印刷データD1の印刷処理において複数ページの原稿を印刷する場合に、コード化情報を特定ページに印刷させても良い。そして、MFP11は、S143のスキャン処理において、コード化情報が印刷された特定ページのスキャンにおける解像度を、特定ページ以外のページのスキャンにおける解像度に比べて高くしても良い。
【0102】
これによれば、コード化情報が印刷された特定ページのみ高解像度でスキャンすることで、スキャンデータD2からコード化情報を検出する検出精度を高めることができる。また、特定ページ以外のページのスキャンの解像度を低くすることで、スキャンに必要な処理時間の短縮や、スキャンデータD2のデータ量の削減を図ることができる。
【0103】
(13)また、本開示の画像形成装置は、MFP11に限らず、例えば、印刷機能のみを備えるプリンタでもよい。具体的には、電子データ伝送システム10は、通知サーバ16から接続サーバ12へ新たな印刷データD1の登録通知を受けた場合、その印刷データD1を生徒の自宅のプリンタで印刷する処理を実行しても良い。この場合、生徒の自宅のプリンタは、スキャン機能を備えなくとも良い。
【0104】
従って、本開示の電子データ伝送システム10は、印刷機能のみを備えるMFP11と、接続サーバ12とを備えるシステムでも良い。電子データ伝送システム10は、
図6、
図7の印刷処理を実行し、
図8のスキャン処理を実行しないシステムでも良い。このような場合にも、クラスID、製品シリアル番号等に基づいて、送信先を判断し、新たな印刷データD1の印刷を実行することができる。
【0105】
(7.その他)
本開示の内容は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
原稿は、宿題に限らない。電子データ伝送システム10を利用するユーザは、先生や生徒に限らない。即ち、本開示の電子データ伝送システムは、宿題を提出するシステム以外にも適用できる。例えば、本開示の電子データ伝送システムは、アンケートを回収するシステムや仕事上の書類を提出するシステムとしても活用できる。
また、スキャンするデータは、手書きで文字を記入した原稿に限らず、電子データの印刷データD1に編集を加えたものを印刷した印刷物でも良い。即ち、生徒は、電子データ上で変更を加えても良い。
また、学習管理サーバ15、通知サーバ16、ストレージサーバ17は、別々のサーバではなく、1つ又は2つのサーバ装置でも良い。
また、学習管理サーバ15、通知サーバ16、ストレージサーバ17は、Google(登録商標)社以外の企業や、公共団体、学校、個人のサーバでも良い。また、学習管理サーバ15等は、認証が不要なサーバでも良い。この場合、電子データ伝送システム10は、学習管理サーバ15等に対する認証処理を実行しなくとも良い。
【0106】
接続サーバ12、ベンダーサーバ14は、製品シリアル番号に基づいて、印刷データD1を取得すべきMFP11を特定した(S113、S115)。しかしながら、接続サーバ12等は、別の方法(ユーザID等)に基づいて、MFP11を特定しても良い。
接続サーバ12は、MFP仕様情報に基づいて、印刷を即時に実行するか、印刷指示を受け付けるかの判断をした(S111)。しかしながら、接続サーバ12は、一律に、即時の印刷を実行しても良い。
表示機能と、表示内容から任意の内容を選択できる選択機能とを備えるユーザIF27は、タッチパネルに限らず、例えば、LCDと操作ボタンの組み合わせでも良い。
【符号の説明】
【0107】
10 電子データ伝送システム、11 MFP(画像形成装置)、12 接続サーバ(サーバ)、13 ネットワーク、15 学習管理サーバ(機能提供サーバ)、16 通知サーバ(機能提供サーバ)、17 ストレージサーバ(機能提供サーバ)、25 画像読取部、27 ユーザIF、D1 印刷データ(第1電子データ)、D2 スキャンデータ(第2電子データ)。