(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-02
(45)【発行日】2024-12-10
(54)【発明の名称】ナビゲーション制御装置およびナビゲーション方法
(51)【国際特許分類】
G01C 21/26 20060101AFI20241203BHJP
G08G 1/0969 20060101ALI20241203BHJP
G06Q 30/0251 20230101ALI20241203BHJP
G09B 29/00 20060101ALI20241203BHJP
G09B 29/10 20060101ALI20241203BHJP
【FI】
G01C21/26 A
G08G1/0969
G06Q30/0251
G09B29/00 A
G09B29/10 A
(21)【出願番号】P 2020193760
(22)【出願日】2020-11-20
【審査請求日】2023-06-30
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(72)【発明者】
【氏名】須永 領平
【審査官】貞光 大樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-15270(JP,A)
【文献】国際公開第2008/120328(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0095063(US,A1)
【文献】特開2016-71586(JP,A)
【文献】特開2009-129002(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/00 - 21/36
G08G 1/00 - 1/16
G06Q 10/00 - 10/30
G06Q 30/00 - 30/08
G06Q 50/00 - 99/00
G09B 29/00 - 29/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗ごとに、名称情報、位置情報および販売している商品の商品情報の少なくともいずれかを含む店舗情報を取得する店舗情報取得部と、
移動体の搭乗者における、所定の商品に関する購入履歴情報と検索履歴情報との少なくともどちらかを含む消費履歴情報を取得する履歴情報取得部と、
前記履歴情報取得部が取得した前記消費履歴情報に基づいて、前記搭乗者の前記商品の購入に関する行動を推定する推定部と、
前記推定部の推定結果と前記店舗情報取得部が取得した前記店舗情報とに基づいて、前記搭乗者が購入する行動を起こす可能性が高いと推定された前記商品を購入可能であり、移動体の到着予定時刻に営業中であ
り、かつ、到着予定時刻の混雑の度合いが所定値未満である店舗を推奨目的地として抽出する抽出部と、
前記抽出部の抽出結果に基づいて、前記商品を購入可能な店舗を推奨目的地として提案する提案部と、
を備えるナビゲーション制御装置。
【請求項2】
店舗ごとに、名称情報、位置情報および提供している飲食物の飲食物情報の少なくともいずれかを含む店舗情報を取得する店舗情報取得部と、
移動体の搭乗者における、所定の飲食物に関する飲食履歴情報と検索履歴情報との少なくともどちらかを含む消費履歴情報を取得する履歴情報取得部と、
前記履歴情報取得部が取得した前記消費履歴情報に基づいて、前記搭乗者の前記飲食物の飲食に関する行動を推定する推定部と、
前記推定部の推定結果と前記店舗情報取得部が取得した前記店舗情報とに基づいて、前記搭乗者が飲食する行動を起こす可能性が高いと推定された前記飲食物を飲食可能であり、移動体の到着予定時刻に営業中であ
り、かつ、到着予定時刻の混雑の度合いが所定値未満である店舗を推奨目的地として抽出する抽出部と、
前記抽出部の抽出結果に基づいて、前記飲食物を飲食可能な店舗を推奨目的地として提案する提案部と、
を備えるナビゲーション制御装置。
【請求項3】
前記消費履歴情報は検索履歴情報であり、
前記履歴情報取得部は、前記消費履歴情報を、前記搭乗者が使用する電子機器、会員情報管理サービス、電子決済サービス、検索サービスの管理装置のうちの少なくともいずれかである外部の装置から取得する、
請求項1または2に記載のナビゲーション制御装置。
【請求項4】
店舗ごとに、名称情報、位置情報および販売している商品の商品情報の少なくともいずれかを含む店舗情報を取得する店舗情報取得ステップと、
移動体の搭乗者における、所定の商品に関する購入履歴情報と検索履歴情報との少なくともどちらかを含む消費履歴情報を取得する履歴情報取得ステップと、
前記履歴情報取得ステップによって取得された前記消費履歴情報に基づいて、前記搭乗者の前記商品の購入に関する行動を推定する推定ステップと、
前記推定ステップの推定結果と前記店舗情報取得ステップによって取得された前記店舗情報とに基づいて、前記搭乗者が購入する行動を起こす可能性が高いと推定された前記商品を購入可能であり、移動体の到着予定時刻に営業中であ
り、かつ、到着予定時刻の混雑の度合いが所定値未満である店舗を推奨目的地として抽出する抽出ステップと、
前記抽出ステップの抽出結果に基づいて、前記商品を購入可能な店舗を推奨目的地として提案する提案ステップと、
を含むナビゲーション方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション制御装置およびナビゲーション方法に関する。
【背景技術】
【0002】
走行履歴から車両利用者の休日に周期性があると判断した場合、車両の目的地を予測する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ナビゲーションシステムにおいては、車両の搭乗者に応じて、適切な目的地に提案することが望まれる。ところが、車両の走行履歴に基づいて目的地を提案する場合、車両で訪問していない場所は目的地として提案されない。また、商品の購入時または飲食時に電子決済を使用したり、Webサイトを使用して商品を購入したりするなど消費の方法が多様化している。そこで、車両の搭乗者に応じて、店舗などの推奨目的地をより適切に提案することが望まれる。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、車両などの移動体の搭乗者に応じて、店舗などの推奨目的地をより適切に提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るナビゲーション制御装置は、店舗ごとに、名称情報、位置情報および販売している商品の商品情報の少なくともいずれかを含む店舗情報を取得する店舗情報取得部と、移動体の搭乗者における、所定の商品に関する購入履歴情報と検索履歴情報との少なくともどちらかを含む消費履歴情報を取得する履歴情報取得部と、前記履歴情報取得部が取得した前記消費履歴情報に基づいて、前記搭乗者の前記商品の購入に関する行動を推定する推定部と、前記推定部の推定結果と前記店舗情報取得部が取得した前記店舗情報とに基づいて、前記搭乗者が購入する行動を起こす可能性が高いと推定された前記商品を購入可能な店舗を推奨目的地として抽出する抽出部と、前記抽出部の抽出結果に基づいて、前記商品を購入可能な店舗を推奨目的地として提案する提案部とを備える。
【0007】
本発明に係るナビゲーション制御装置は、店舗ごとに、名称情報、位置情報および提供している飲食物の飲食物情報の少なくともいずれかを含む店舗情報を取得する店舗情報取得部と、移動体の搭乗者における、所定の飲食物に関する飲食履歴情報と検索履歴情報との少なくともどちらかを含む消費履歴情報を取得する履歴情報取得部と、前記履歴情報取得部が取得した前記消費履歴情報に基づいて、前記搭乗者の前記飲食物の飲食に関する行動を推定する推定部と、前記推定部の推定結果と前記店舗情報取得部が取得した前記店舗情報とに基づいて、前記搭乗者が飲食する行動を起こす可能性が高いと推定された前記飲食物を飲食可能な店舗を推奨目的地として抽出する抽出部と、前記抽出部の抽出結果に基づいて、前記飲食物を飲食可能な店舗を推奨目的地として提案する提案部と、を備える。
【0008】
本発明に係るナビゲーション方法は、店舗ごとに、名称情報、位置情報および販売している商品の商品情報の少なくともいずれかを含む店舗情報を取得する店舗情報取得ステップと、移動体の搭乗者における、所定の商品に関する購入履歴情報と検索履歴情報との少なくともどちらかを含む消費履歴情報を取得する履歴情報取得ステップと、前記履歴情報取得ステップによって取得された前記消費履歴情報に基づいて、前記搭乗者の前記商品の購入に関する行動を推定する推定ステップと、前記推定ステップの推定結果と前記店舗情報取得ステップによって取得された前記店舗情報とに基づいて、前記搭乗者が購入する行動を起こす可能性が高いと推定された前記商品を購入可能な店舗を推奨目的地として抽出する抽出ステップと、前記抽出ステップの抽出結果に基づいて、前記商品を購入可能な店舗を推奨目的地として提案する提案ステップとを含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、車両などの移動体の搭乗者に応じて、店舗などの推奨目的地をより適切に提案することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、第一実施形態に係るナビゲーション制御装置の概略を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、第一実施形態に係るナビゲーション制御装置における処理の流れを示すフローチャートである。
【
図3】
図3は、第一実施形態に係るナビゲーション制御装置における推奨目的地の提案処理の流れを示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、第二実施形態に係るナビゲーション制御装置における処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に添付図面を参照して、本発明に係るナビゲーション制御装置およびナビゲーション方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0012】
[第一実施形態]
<ナビゲーションシステム>
図1は、第一実施形態に係るナビゲーション制御装置20の概略を示すブロック図である。ナビゲーションシステム1は、車両や飛行体、船舶などの移動体の運転者と同乗者との少なくともどちらかを含む搭乗者に応じて店舗などの推奨目的地を適切に提案する。本実施形態では、移動体は車両であり、また車両の搭乗者は運転者1人であるものとして説明する。ナビゲーションシステム1は、車両に搭載されていてもよいし、可搬型で車両に持ち込んでもよい。ナビゲーションシステム1は、携帯型の端末、車両に設置された装置、またはいくつかの装置の組み合わせで構成されてもよい。本実施形態では、商品を販売する店舗を推奨目的地とする場合について説明する。ナビゲーションシステム1は、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信部11と、操作部12と、地図情報記憶部13と、店舗情報記憶部14と、通信部15と、表示部16と、通知部17と、ナビゲーション制御装置20とを備える。
【0013】
GNSS受信部11は、GNSS衛星からのGNSS信号を受信するGNSS受信機などで構成される。GNSS受信部11は、受信したGNSS信号をナビゲーション制御装置20の現在位置情報取得部21に出力する。
【0014】
操作部12は、ナビゲーションシステム1に対する各種操作を受付可能である。操作部12は、例えば、ナビゲーションシステム1に対する物理的な操作手段、または、表示部16に配置されたタッチパネルなどによって構成される。例えば、操作部12は、目的地を入力する操作を受付可能である。例えば、操作部12は、目的地または推奨目的地を選択する操作を受付可能である。例えば、操作部12は、経路案内を開始する操作を受付可能である。操作部12は、操作情報をナビゲーション制御装置20の操作受付制御部22へ出力する。
【0015】
地図情報記憶部13は、地図情報を記憶する。地図情報は、例えば、交差点を含む道路地図である。地図情報記憶部13は、記憶している地図情報をナビゲーション制御装置20の地図情報取得部23へ出力する。地図情報記憶部13は、通信機能を介して地図情報を取得する外部サーバ等の記憶装置であってもよい。
【0016】
店舗情報記憶部14は、商品を販売している店舗情報を記憶する。店舗情報は、例えば、店舗ごとに、名称情報、位置情報および販売している商品の商品情報の少なくともいずれかを含む。商品情報は、例えば、商品の名称である商品名情報、商品を識別する品番情報、商品を分類可能なジャンル情報の少なくともいずれかを含む。商品情報は、商品の価格情報を含んでもよい。店舗情報は、営業時間情報および混雑情報を含んでもよい。混雑情報は、現在の混雑情報、または、過去の混雑情報から予測された混雑情報でもよい。店舗情報記憶部14は、記憶している店舗情報をナビゲーション制御装置20の店舗情報取得部24へ出力する。店舗情報記憶部14は、通信機能を介して店舗情報を取得する外部サーバ等の記憶装置であってもよい。
【0017】
通信部15は、通信ユニットである。通信部15は、インターネットまたは携帯電話回線などいずれの方法で通信を行ってもよい。
【0018】
表示部16は、一例としては、ナビゲーションシステム1に固有の表示装置、または、カーオーディオを含む他のシステムと共用した表示装置などである。表示部16は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイなどを含むディスプレイである。本実施形態では、表示部16は、タッチパネル式ディスプレイである。言い換えると、表示部16は、操作部12として機能し、各種操作を入力可能である。ナビゲーションシステム1が、車両に設置されている場合、表示部16は、車両の運転者前方の、ダッシュボード、インストルメントパネル、センターコンソールなどに配置されている。表示部16は、ナビゲーション制御装置20の表示制御部28から出力された映像信号に基づいて、目的地設定画面の映像を表示する。表示部16は、ナビゲーション制御装置20の表示制御部28から出力された映像信号に基づいて、推奨目的地の候補を表示する。表示部16は、ナビゲーション制御装置20の表示制御部28から出力された映像信号に基づいて、経路案内の映像を表示する。
【0019】
通知部17は、一例としては、ナビゲーションシステム1に固有の音声出力装置、または、カーオーディオを含む他のシステムと共用した音声出力装置などである。通知部17は、例えば、スピーカである。通知部17は、ナビゲーション制御装置20の通知制御部29から出力された音声信号に基づいて、推奨目的地の候補が抽出されたことを音声で通知する。通知部17は、例えば、表示部16である液晶ディスプレイまたはLED等表示器であって、ナビゲーション制御装置20の通知制御部29から出力された信号に基づいて、推奨目的地の候補が抽出されたことを画像または光で通知してもよい。
【0020】
<ナビゲーション制御装置>
ナビゲーション制御装置20は、車両用のナビゲーションシステムの機能の一つとして実装されていてもよい。本実施形態では、ナビゲーション制御装置20は、車両に搭載されたナビゲーションシステムの機能として実装されている。ナビゲーション制御装置20は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などで構成された演算処理装置である。ナビゲーション制御装置20は、図示しない記憶部に記憶されているプログラムに含まれる命令を実行する。ナビゲーション制御装置20は、搭乗者に応じた店舗などの推奨目的地を提案する。ナビゲーション制御装置20は、バス20Xに接続された、現在位置情報取得部21と、操作受付制御部22と、地図情報取得部23と、店舗情報取得部24と、通信制御部25と、経路探索部26と、経路案内部27と、表示制御部28と、通知制御部29と、履歴情報取得部31と、解析部32と、推定部33と、抽出部34と、提案部35とを有する。
【0021】
現在位置情報取得部21は、車両の現在位置を示す現在位置情報を取得する。本実施形態では、現在位置情報取得部21は、GNSS受信部11が取得したGNSS信号に基づいて、車両の現在位置情報を取得する。
【0022】
操作受付制御部22は、操作部12が受け付けた操作の操作情報を取得する。例えば、操作受付制御部22は、目的地の入力操作を示す目的地入力操作情報を取得して制御信号を出力する。例えば、操作受付制御部22は、目的地の候補または推奨目的地の候補を選択する操作を示す選択操作情報を取得して制御信号を出力する。例えば、操作受付制御部22は、探索された経路の候補を選択する操作を示す選択操作情報を取得して制御信号を出力する。例えば、操作受付制御部22は、経路案内を開始する操作を示す案内開始操作情報を取得して制御信号を出力する。
【0023】
地図情報取得部23は、地図情報記憶部13から地図情報を取得する。より詳しくは、地図情報取得部23は、現在位置情報取得部21が取得した車両の現在位置と目的地の位置情報とに基づいて、車両の現在位置から目的地または推奨目的地までに関する地図情報を地図情報記憶部13から取得する。
【0024】
店舗情報取得部24は、店舗情報記憶部14から店舗情報を取得する。より詳しくは、店舗情報取得部24は、所定の商品を取り扱っている店舗の店舗情報を取得する。店舗情報取得部24は、抽出部34によって推奨目的地として抽出された店舗の店舗情報を店舗情報記憶部14から取得する。
【0025】
通信制御部25は、通信部15における通信を制御する。
【0026】
経路探索部26は、車両の現在位置から目的地または推奨目的地までの経路を探索する。経路探索部26は、探索した経路を搭乗者に提示する。経路を探索する方法は、公知の経路探索方法を使用可能であり、限定されない。
【0027】
経路案内部27は、車両の現在位置から目的地または推奨目的地までの経路案内を行う。より詳しくは、経路案内部27は、探索された経路に沿った経路案内を行う。経路を案内する方法は、公知の経路案内方法を使用可能であり、限定されない。
【0028】
表示制御部28は、経路探索部26が探索した経路の候補を表示部16に表示させる。表示制御部28は、例えば、経路の候補をリストにして、または、地図映像に重畳して表示させる。表示部16に表示された経路の候補から、搭乗者は、経路を選択可能である。
【0029】
表示制御部28は、経路案内部27が案内する経路を表示する。表示制御部28は、経路案内部27が案内する経路に沿った経路案内の映像を表示部16に表示させる。
【0030】
表示制御部28は、提案部35からの制御信号に基づいて、推奨目的地の候補を表示部16に表示させる。表示制御部28は、例えば、推奨目的地の候補をリストにして表示させる。表示制御部28は、目的地設定画面の表示中に、推奨目的地の候補のリストを、目的地の候補のリストに追加して表示させてもよい。表示制御部28は、目的地設定画面の表示中に、推奨目的地の候補をポップアップ表示させてもよい。表示部16に表示された推奨目的地の候補から、搭乗者は、推奨目的地を選択可能である。
【0031】
通知制御部29は、提案部35からの制御信号に基づいて、推奨目的地の候補がある旨の音声を通知部17に出力させる。
【0032】
履歴情報取得部31は、移動体の搭乗者ごとに、商品に関する購入履歴情報と検索履歴情報との少なくともどちらかを含む消費履歴情報を、通信部15を介してナビゲーションシステム1の外部から取得する。履歴情報取得部31は、上述した消費履歴情報を、記憶媒体や有線ケーブルを介してナビゲーションシステム1の外部から取得してもよい。
【0033】
ナビゲーションシステム1の外部とは、車両の搭乗者と関連付けられた消費履歴情報を取得可能な外部の装置などをいう。より詳しくは、ナビゲーションシステム1の外部とは、例えば、搭乗者が使用する電子機器、会員情報管理サービス、電子決済サービス、または、検索サービスなど各種サービスの管理装置などである。搭乗者が使用する電子機器は、例えば、搭乗者が使用する携帯用電子機器と、搭乗者が自宅などで使用する非携帯用の電子機器などとを含む。搭乗者が使用する電子機器とは、例えば、搭乗者によって車両に持ち込まれて、車両とデータを送受信可能に接続された電子機器である。搭乗者が使用する電子機器とは、例えば、ナビゲーションシステム1に搭乗者ごとに記憶された搭乗者のアカウント情報と紐づけられた電子機器である。
【0034】
購入履歴情報は、例えば、搭乗者ごとに、Webサイトにおける商品の購入履歴を示す情報である。より詳しくは、購入履歴情報は、搭乗者ごとに、所定の商品を購入したWebサイトのWebサイト情報と日時情報と商品を識別する品番情報と購入価格情報とを含んでもよい。所定の商品とは、洗濯用洗剤、シャンプー、牛乳などの商品名で分類されてもよく、〇〇シャンプー、××牛乳などの個別の商品名や、商品個別に設定された品番ごとに分類されてもよい。野菜や魚などの商品の種別ごとであってもよく、ニンジンやキャベツなどの品種ごとであってもよい。
【0035】
購入履歴情報は、例えば、商品の購入時に電子決済した購入履歴を示す情報である。より詳しくは、購入履歴情報は、搭乗者ごとに、電子決済をしたWebサイトのWebサイト情報と日時情報と商品を識別する品番情報と購入価格情報とを含んでもよい。購入履歴情報は、搭乗者ごとに、店頭において電子決済した店舗の店舗情報と日時情報と品番情報と購入価格情報とを含んでもよい。
【0036】
購入履歴情報は、さらに、例えば、食品、飲料、日用品、および衣料品などのような、購入した商品のジャンルを示すジャンル情報を含んでもよい。
【0037】
購入履歴情報は、消耗品のように定期的に購入する商品に限定して取得することが好ましい。この場合、例えば、ジャンル情報で限定して取得してもよいし、閾値価格以下の購入価格の商品に限定して取得してもよい。
【0038】
検索履歴情報は、Webサイトにおける商品、店舗などの検索履歴を示す情報である。検索履歴情報は、搭乗者ごとに、検索結果を示す結果情報と検索を行った日時情報とを含む。検索履歴情報は、例えば、検索結果として得られた商品または店舗の情報と、検索した日時の情報とを含む。検索履歴情報は、さらに、検索した商品または店舗のジャンルを示すジャンル情報を含んでもよい。
【0039】
履歴情報取得部31は、例えば、搭乗者が使用する電子機器から取得してもよい。例えば、電子機器に記憶された購入履歴情報、電子決済情報、および検索履歴情報などから取得してもよい。この場合、電子機器と車両とがデータを送受信可能に接続されているものとする。
【0040】
履歴情報取得部31は、例えば、搭乗者がインターネットを介して提供されるサービスを使用する際のアカウントから、アカウントに関連付けて取得可能な消費履歴情報を外部のサーバ装置などから取得してもよい。この場合、車両の搭乗者のアカウント情報が図示しない記憶部などに記憶されているものとする。履歴情報取得部31は、例えば、搭乗者が使用する電子機器から、電子機器に関連付けて取得可能な消費履歴情報を取得してもよい。搭乗者が使用する電子機器から、電子機器を使用する際のアカウントに関連付けて取得可能な消費履歴情報を取得してもよい。
【0041】
本実施形態では、履歴情報取得部31は、搭乗者である運転者の消費履歴情報を取得する。
【0042】
解析部32は、履歴情報取得部31が取得した消費履歴情報に基づいて、搭乗者ごとに、商品の購入の傾向を解析する。例えば、解析部32は、消費履歴情報に基づいて、商品ごとに購入間隔の平均を解析してもよい。例えば、解析部32は、商品の購入間隔の平均を、飲料水1箱を20日ごとに購入と解析する。
【0043】
推定部33は、履歴情報取得部31が取得した消費履歴情報に基づいて、搭乗者の商品の購入に関する行動を推定する。より詳しくは、推定部33は、解析部32の解析結果と現在日時とに基づいて、搭乗者の所定の商品の購入に関する行動を推定する。例えば、推定部33は、前回の購入時から所定の商品の購入間隔の平均に近い期間が経過、または、平均より長い期間が経過している場合、搭乗者がその商品を購入する行動を起こす可能性が高いと推定する。例えば、推定部33は、例えば、解析結果が飲料水を20日ごとに購入していることを示し、前回の購入日から18日が経過している場合、搭乗者が飲料水を購入する行動を起こす可能性が高いと推定する。このようにして、推定部33は、搭乗者が購入する行動を起こす可能性が高い所定の商品を推定する。推定部33は、搭乗者が商品を購入する店舗に関する行動を推定してもよい。例えば、推定部33は、解析結果が第1土曜日の昼食時にスーパーマーケットで商品を購入する傾向があることを示し、当日が第1土曜日である場合、搭乗者がスーパーマーケットで商品を購入する行動を起こす可能性が高いと推定する。
【0044】
抽出部34は、推定部33の推定結果と店舗情報取得部24が取得した店舗情報とに基づいて、推奨目的地を抽出する。本実施形態では、抽出部34は、推定部33の推定結果と地図情報取得部23が取得した地図情報と店舗情報取得部24が取得した店舗情報とに基づいて、推奨目的地を抽出する。抽出部34は、例えば、推定結果が、搭乗者が所定の商品を購入する行動を起こす可能性が高いことを示す場合、当該商品を取り扱っている店舗の店舗情報を取得する。抽出部34は、品番が同じ商品を取り扱っている店舗、または、ジャンル情報から類似商品を取り扱っている店舗の店舗情報を取得してもよい。抽出部34は、推奨目的地を1つまたは複数抽出する。このようにして、抽出部34は、搭乗者が購入する行動を起こす可能性が高い所定の商品を購入可能な店舗を推奨目的地として抽出する。
【0045】
抽出部34は、車両の現在位置から近い店舗を推奨目的地として抽出してもよい。抽出部34は、ナビゲーションシステム1に目的地が設定されている場合、目的地から近い店舗または経路の途中に位置する店舗を推奨目的地として抽出してもよい。
【0046】
抽出部34は、店舗情報に営業時間情報および混雑情報を含んで取得してもよい。抽出部34は、現在時刻または到着予定時刻に営業中の店舗を推奨目的地として抽出してもよい。抽出部34は、現在時刻または到着予定時刻に混雑していない店舗を推奨目的地として抽出してもよい。混雑情報は、当該の店舗の曜日や時間帯ごとなどの混雑履歴から推定される混雑度合いの予測情報であってもよく、当該店舗のリアルタイムの混雑情報を店舗のWebサイトなどから取得するリアルタイム情報であってもよい。
【0047】
提案部35は、抽出部34の抽出結果に基づいて、商品を購入可能な店舗を推奨目的地の候補として提案する。より詳しくは、提案部35は、推奨目的地の候補をリストにして表示制御部28によって表示させる。提案部35は、ナビゲーションシステム1の目的地設定画面が表示部16に表示されている場合、目的地設定画面に推奨目的地の候補を表示させてもよい。このようにして、提案部35は、搭乗者が購入する行動を起こす可能性が高い所定の商品を購入可能な店舗を推奨目的地として提案する。
【0048】
提案部35は、推奨目的地の候補とともに、営業時間および混雑情報を提示してもよい。
【0049】
提案部35は、推奨目的地の候補をソートして提示してもよい。ソートは、例えば、現在位置または目的地から近い順でもよい。ソートは、例えば、混雑の度合いが低い順でもよい。
【0050】
<ナビゲーション制御装置における処理>
次に、
図2、
図3を用いて、ナビゲーションシステム1における情報処理について説明する。
図2は、第一実施形態に係るナビゲーション制御装置20における処理の流れを示すフローチャートである。
図3は、第一実施形態に係るナビゲーション制御装置20における推奨目的地の提案処理の流れを示すフローチャートである。車両のエンジン始動時、ナビゲーションシステム1の起動時、または、搭乗者による処理の開始操作時などの任意のタイミングで、
図2に示すフローチャートの処理が実行される。
【0051】
ナビゲーション制御装置20は、履歴情報取得部31によって、履歴情報を取得する(ステップS101)。より詳しくは、ナビゲーション制御装置20は、履歴情報取得部31によって、車両の搭乗者の消費履歴情報を、通信部15を介してナビゲーションシステム1の外部から取得する。ナビゲーション制御装置20は、ステップS102へ進む。
【0052】
ナビゲーション制御装置20は、解析部32によって、消費履歴を解析する(ステップS102)。より詳しくは、ナビゲーション制御装置20は、解析部32によって、履歴情報取得部31が取得した消費履歴情報に基づいて、搭乗者ごとに、商品の購入の傾向を解析する。ナビゲーション制御装置20は、解析部32によって、例えば、商品ごとに購入間隔を解析する。ナビゲーション制御装置20は、ステップS103へ進む。
【0053】
ナビゲーション制御装置20は、推定部33によって、搭乗者ごとに購入行動を推定する(ステップS103)。より詳しくは、ナビゲーション制御装置20は、推定部33によって、解析部32の解析結果と現在日時とに基づいて、搭乗者の商品の購入に関する行動を推定する。例えば、ナビゲーション制御装置20は、推定部33によって、前回の購入時から商品の購入間隔の平均に近い期間が経過、または、平均より長い期間が経過している場合、搭乗者が商品を購入する行動を起こす可能性が高いと推定する。ナビゲーション制御装置20は、ステップS104へ進む。
【0054】
ナビゲーション制御装置20は、抽出部34によって、推奨目的地として店舗を抽出する(ステップS104)。より詳しくは、ナビゲーション制御装置20は、抽出部34によって、推定部33の推定結果と地図情報取得部23が取得した地図情報と店舗情報取得部24が取得した店舗情報とに基づいて、推奨目的地を抽出する。例えば、ナビゲーション制御装置20は、抽出部34によって、推定結果が、搭乗者が所定の商品を購入する行動を起こす可能性が高いことを示す場合、当該商品を取り扱っている店舗の店舗情報を取得する。推奨目的地は、1つまたは複数抽出される。ナビゲーション制御装置20は、ステップS105へ進む。
【0055】
ナビゲーション制御装置20は、推奨目的地があるか否かを判定する(ステップS105)。より詳しくは、ナビゲーション制御装置20は、抽出部34の抽出結果に基づいて、推奨目的地が抽出されたか否かによって、推奨目的地があるか否かを判定する。ナビゲーション制御装置20は、抽出部34によって推奨目的地が抽出され、推奨目的地があると判定される場合(ステップS105でYes)、ステップS106へ進む。ナビゲーション制御装置20は、抽出部34によって推奨目的地が抽出されず、推奨目的地がないと判定される場合(ステップS105でNo)、処理を終了する。
【0056】
推奨目的地があると判定される場合(ステップS105でYes)、ナビゲーション制御装置20は、提案部35によって、推奨目的地の提案処理を実行する(ステップS106)。推奨目的地の提案処理は、後述する
図3に示すフローチャートの処理である。ナビゲーション制御装置20は、推奨目的地の提案処理の終了後、処理を終了する。
【0057】
次に、
図3を用いて、推奨目的地の提案処理について説明する。
【0058】
ナビゲーション制御装置20は、ナビゲーションシステム1が目的地設定画面を表示中であるか否かを判定する(ステップS111)。より詳しくは、ナビゲーション制御装置20は、表示制御部28によって、目的地設定画面を表示部16に表示させているか否かを判定する。ナビゲーション制御装置20は、目的地設定画面が表示中であると判定される場合(ステップS111でYes)、ステップS114へ進む。ナビゲーション制御装置20は、目的地設定画面が表示中ではないと判定される場合(ステップS111でNo)、ステップS112へ進む。
【0059】
目的地設定画面が表示中ではないと判定される場合(ステップS111でNo)、ナビゲーション制御装置20は、通知制御部29によって、推奨目的地の候補がある旨を搭乗者に通知する(ステップS112)。より詳しくは、ナビゲーション制御装置20は、通知制御部29によって、提案部35からの制御信号に基づいて、推奨目的地の候補がある旨の音声を通知部17に出力させる。ナビゲーション制御装置20は、ステップS113へ進む。
【0060】
ナビゲーション制御装置20は、ナビゲーションシステム1の表示画面を目的地設定画面に遷移させる(ステップS113)。より詳しくは、ナビゲーション制御装置20は、表示制御部28によって、表示部16に目的地設定画面を表示させる。ナビゲーション制御装置20は、ステップS114へ進む。
【0061】
ナビゲーション制御装置20は、ナビゲーションシステム1の目的地設定画面に推奨目的地の候補を表示する(ステップS114)。ナビゲーション制御装置20は、表示制御部28によって、目的地設定画面に、推奨目的地の候補を含めて表示部16に表示させる。ナビゲーション制御装置20は、表示制御部28によって、例えば、推奨目的地の候補のリストを、目的地の候補のリストに追加して表示させてもよい。ナビゲーション制御装置20は、表示制御部28によって、例えば、推奨目的地の候補をポップアップ表示させてもよい。ナビゲーション制御装置20は、ステップS115へ進む。
【0062】
ナビゲーション制御装置20は、目的地または推奨目的地を設定する目的地設定操作が検出されたかを判定する(ステップS115)。より詳しくは、操作受付制御部22によって、目的地設定操作がされたことを示す操作情報が取得された場合(ステップS115でYes)、ステップS116に進む。ナビゲーション制御装置20は、操作受付制御部22によって、目的地設定操作がされたことを示す操作情報が取得されなかった場合(ステップS115でNo)、処理を終了する。
【0063】
目的地設定操作が検出された場合(ステップS115でYes)、ナビゲーション制御装置20は、目的地または推奨目的地までの経路を探索する(ステップS116)。より詳しくは、経路探索部26によって、車両の現在位置情報と目的地の位置情報とに基づいて、車両の現在位置から目的地までの通常経路を探索する。推奨目的地の候補の中から選択された場合、経路探索部26によって、車両の現在位置情報と推奨目的地の位置情報とに基づいて、車両の現在位置から推奨目的地までの通常経路を探索する。ナビゲーション制御装置20は、ステップS117へ進む。
【0064】
ナビゲーション制御装置20は、経路を案内する(ステップS117)。より詳しくは、ナビゲーション制御装置20は、経路案内部27によって、経路案内を行う。ナビゲーション制御装置20は、処理を終了する。
【0065】
<効果>
上述したように、本実施形態では、ナビゲーションシステム1の外部から通信部15を介して取得した消費履歴情報に基づいて、搭乗者の商品の購入に関する行動を推定する。本実施形態では、推定結果と店舗情報とに基づいて、商品を購入可能な店舗を推奨目的地として抽出する。本実施形態では、抽出部34の抽出結果に基づいて、商品を購入可能な店舗を推奨目的地として提案する。本実施形態によれば、消費履歴情報に基づいて、車両の搭乗者に応じて、店舗などの推奨目的地をより適切に提案することができる。
【0066】
本実施形態では、推奨目的地の候補とともに、営業時間および混雑情報を提示してもよい。本実施形態によれば、営業時間に合わせて移動したり、混雑を回避して訪問したりすることができる。本実施形態によれば、実際に店舗を訪問した後に、営業時間外であったり混雑していたりすることがわかって、店舗の利用を断念することになることを抑制することができる。
【0067】
本実施形態は、搭乗者の商品の購入の傾向を解析して、商品の買い忘れを抑制することができる。
【0068】
このように、本実施形態は、スムーズな買い物ができるように目的地の設定を支援することができる。
【0069】
[第二実施形態]
図4を参照しながら、本実施形態に係るナビゲーション制御装置20について説明する。
図4は、第二実施形態に係るナビゲーション制御装置20における処理の流れを示すフローチャートである。ナビゲーション制御装置20は、基本的な構成は第一実施形態のナビゲーション制御装置20と同様である。以下の説明においては、ナビゲーション制御装置20と同様の構成要素には、同一の符号または対応する符号を付し、その詳細な説明は省略する。本実施形態では、飲食店を推奨目的地として提案する場合について説明する。
【0070】
店舗情報記憶部14は、飲食店の店舗情報を記憶する。店舗情報は、例えば、店舗ごとに、名称情報、位置情報および提供している飲食物の飲食物情報の少なくともいずれかを含む。飲食物情報は、例えば、飲食物の名称である飲食物名情報、飲食店のジャンルを分類可能なジャンル情報の少なくともどちらかを含む。飲食物情報は、飲食物の価格情報を含んでもよい。
【0071】
履歴情報取得部31は、搭乗者ごとに、飲食に関する飲食履歴情報と検索履歴情報との少なくともいずれかを含む消費履歴情報を、通信部15を介してナビゲーションシステム1の外部から取得する。
【0072】
飲食履歴情報は、搭乗者ごとに、飲食店における飲食履歴を示す情報である。飲食履歴情報は、例えば、料金の支払い時に電子決済した場合の決済情報である。飲食履歴情報は、例えば、飲食店における所定の飲食物の注文や飲食店への来店予約をWebサイトで行った場合の注文情報または予約情報である。飲食履歴情報は、搭乗者ごとに、飲食店の利用日時情報と飲食物情報と価格情報とを含む。所定の飲食物とは、ハンバーガー、ステーキ、コーヒーなどの商品名で分類されてもよく、〇〇チェーンの××ハンバーガー、□□店の△△コーヒーなどの個別の商品名で分類されてもよい。チーズバーガー、フィッシュバーガーなどの商品種別ごとであってもよい。
【0073】
飲食履歴情報は、さらに、例えば、ファーストフード、ファミリーレストラン、定食屋などのような飲食店のジャンルを示すジャンル情報を含んでもよい。
【0074】
検索履歴情報は、飲食店を検索可能なWebサイトにおける飲食店の検索履歴を示す情報である。検索履歴情報は、例えば、検索結果として得られた飲食店の情報と、検索した日時の情報とを含む。
【0075】
解析部32は、履歴情報取得部31が取得した消費履歴情報に基づいて、搭乗者ごとに、飲食の傾向を解析する。例えば、解析部32は、消費履歴情報に基づいて、飲食物、ジャンル、または、飲食店ごとに飲食間隔の平均を解析してもよい。解析部32は、飲食物ごとに、例えば「ハンバーガー」の飲食の傾向について解析してもよい。解析部32は、ジャンルごとに、例えば「ファーストフード」の飲食の傾向について解析してもよい。例えば、解析部32は、消費履歴情報に基づいて、曜日との関係を解析してもよい。解析部32は、例えば、第1土曜日の昼食時にファーストフードで飲食する傾向があると解析してもよい。
【0076】
推定部33は、履歴情報取得部31が取得した消費履歴情報に基づいて、搭乗者の飲食物の飲食に関する行動を推定する。より詳しくは、推定部33は、解析部32の解析結果と現在日時とに基づいて、搭乗者の飲食に関する行動を推定する。より詳しくは、例えば、推定部33は、所定の飲食物の前回の飲食から飲食間隔の平均に近い期間が経過、または、平均より長い期間が経過している場合、搭乗者が当該飲食物を飲食する行動を起こす可能性が高いと推定する。例えば、推定部33は、解析結果が第1土曜日の昼食時にファーストフードを飲食する傾向があることを示し、当日が第1土曜日である場合、搭乗者がファーストフードを飲食する行動を起こす可能性が高いと推定する。このようにして、推定部33は、搭乗者が飲食する行動を起こす可能性が高い飲食物、ジャンル、を推定する。推定部33は、搭乗者が飲食する飲食店に関する行動を推定してもよい。例えば、推定部33は、解析結果が第1土曜日の昼食時にファーストフード店で飲食する傾向があることを示し、当日が第1土曜日である場合、搭乗者がファーストフード店で飲食する行動を起こす可能性が高いと推定する。
【0077】
推定部33は、飲食物ごとに飲食に関する行動を推定してもよいし、ジャンルごとに飲食に関する行動を推定してもよい。推定部33は、飲食物ごとに、例えば「ハンバーガー」の飲食に関する行動を推定してもよい。推定部33は、ジャンルごとに、例えば「ファーストフード」での飲食に関する行動を推定してもよい。
【0078】
推定部33は、搭乗者がバランスよく飲食するものとして、飲食に関する行動を推定してもよい。推定部33は、例えば、消費履歴情報から、飲食物またはジャンルに偏りがあると判定される場合、搭乗者はバランスよい食事をとることを望んでいると推定してもよい。
【0079】
推定部33は、搭乗者が食事の時間が不規則である場合、食事を規則正しくとれるように、飲食に関する行動を推定してもよい。推定部33は、例えば食事の時間が不規則である場合、搭乗者は食事の時間を規則正しくすることを望んでいると推定してもよい。
【0080】
抽出部34は、推定部33の推定結果と店舗情報取得部24が取得した店舗情報とに基づいて、飲食物を飲食可能な店舗を推奨目的地として抽出する。本実施形態では、抽出部34は、推定部33の推定結果と地図情報取得部23が取得した地図情報と店舗情報取得部24が取得した店舗情報とに基づいて、推奨目的地を抽出する。抽出部34は、例えば、推定結果が、搭乗者が所定の飲食物を飲食する行動を起こす可能性が高いことを示す場合、当該飲食物が飲食可能な飲食店の店舗情報を取得する。抽出部34は、例えば、推定結果が、搭乗者が所定のジャンルの飲食店で飲食する行動を起こす可能性が高いことを示す場合、当該ジャンルの飲食店の店舗情報を取得する。抽出部34は、例えば「ハンバーガー」であれば、同じチェーンのファーストフードに限定して店舗を抽出してもよいし、異なるチェーンのファーストフードを区別せずに店舗を抽出してもよい。
【0081】
提案部35は、抽出部34の抽出結果に基づいて、飲食物を飲食可能な店舗を推奨目的地の候補として提案する。
【0082】
次に、
図4を用いて、ナビゲーションシステム1における情報処理について説明する。車両のエンジン始動時、ナビゲーションシステム1の起動時、現在時刻が食事時間帯である時、または、搭乗者による処理の開始操作時などの任意のタイミングで、
図4に示すフローチャートの処理が実行される。
図4に示すステップS121、ステップS124ないしステップS126の処理は、
図2に示すステップS101、ステップS104ないしステップS106と同様の処理を行う。
【0083】
ナビゲーション制御装置20は、解析部32によって、履歴情報取得部31が取得した消費履歴情報に基づいて、搭乗者ごとに、飲食の傾向を解析する(ステップS122)。ナビゲーション制御装置20は、ステップS123へ進む。
【0084】
ナビゲーション制御装置20は、推定部33によって、搭乗者ごとに飲食行動を推定する(ステップS123)。より詳しくは、ナビゲーション制御装置20は、推定部33によって、解析部32の解析結果と現在日時とに基づいて、搭乗者の飲食に関する行動を推定する。ナビゲーション制御装置20は、ステップS124へ進む。
【0085】
上述したように、本実施形態では、ナビゲーションシステム1の外部から通信部15を介して取得した消費履歴情報に基づいて、搭乗者の飲食に関する行動を推定する。本実施形態では、推定結果と店舗情報とに基づいて、飲食可能な店舗を推奨目的地として抽出する。本実施形態では、抽出部34の抽出結果に基づいて、飲食可能な店舗を推奨目的地として提案する。本実施形態によれば、消費履歴情報に基づいて、車両の搭乗者に応じて、店舗などの推奨目的地をより適切に提案することができる。
【0086】
本実施形態は、搭乗者の飲食の傾向を解析して、飲食する行動を起こすものを飲食可能な店舗を適切なタイミングで提案することができる。本実施形態によれば、食事の偏りを抑制することを支援できる。
【0087】
[第三実施形態]
本実施形態では、店舗情報記憶部14が記憶する店舗情報に広告情報を含む場合について説明する。
【0088】
店舗情報は、例えば、店舗ごとに、電子広告のような広告情報を含む。店舗情報は、店舗の電子広告に掲載された商品の販売金額情報を含む。より詳しくは、広告情報には、掲載される商品の品番情報と販売価格情報と含む。広告情報は、さらに広告の有効期間情報を含んでもよい。
【0089】
抽出部34は、店舗情報の販売金額情報と、購入履歴情報の購入金額情報とを比較して店舗を抽出する。より詳しくは、抽出部34は、例えば、推定結果が、搭乗者が所定の商品を購入する行動を起こす可能性が高いことを示す場合、当該商品を取り扱っている店舗のうち、価格が低い店舗の店舗情報を取得する。抽出部34は、消費履歴情報と店舗情報とを比較して、商品の購入履歴の価格より、店舗情報の価格が低い店舗を、推奨目的地として抽出してもよい。
【0090】
提案部35は、推奨目的地の候補とともに、価格情報を提示してもよい。提案部35は、推奨目的地の候補を価格の安い順にソートして提示してもよい。提案部35は、例えば、搭乗者に対して、Webサイトで購入するよりも安く購入可能である旨を提示してもよい。
【0091】
上述したように、本実施形態によれば、価格に応じて、店舗などの推奨目的地をより適切に提案することができる。
【0092】
[第四実施形態]
本実施形態では、店舗情報記憶部14が記憶する店舗情報に割引情報を含む場合について説明する。
【0093】
店舗情報は、例えば、店舗ごとに、電子割引券のような割引情報を含む。割引情報には、掲載される商品の品番情報と割引情報と含む。割引情報は、さらに割引の有効期間情報を含んでもよい。
【0094】
抽出部34は、店舗の電子割引券の割引情報の有無に基づいて店舗を抽出する。抽出部34は、例えば、推定結果が、搭乗者が所定の商品を購入する行動を起こす可能性が高いことを示す場合、当該商品を取り扱っている店舗のうち、割引情報を有する店舗の店舗情報を取得する。
【0095】
提案部35は、推奨目的地の候補とともに、割引情報を提示してもよい。提案部35は、推奨目的地の候補を割引情報の有無によってソートして提示してもよい。
【0096】
上述したように、本実施形態によれば、本実施形態によれば、割引情報の有無に応じて、店舗などの推奨目的地をより適切に提案することができる。
【0097】
図示したナビゲーションシステム1の各構成要素は、機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていなくてもよい。すなわち、各装置の具体的形態は、図示のものに限られず、各装置の処理負担や使用状況などに応じて、その全部または一部を任意の単位で機能的または物理的に分散または統合してもよい。
【0098】
ナビゲーションシステム1の構成は、例えば、ソフトウェアとして、メモリにロードされたプログラムなどによって実現される。上記実施形態では、これらのハードウェアまたはソフトウェアの連携によって実現される機能ブロックとして説明した。すなわち、これらの機能ブロックについては、ハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、または、それらの組み合わせによって種々の形で実現できる。
【0099】
上記に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものを含む。さらに、上記に記載した構成は適宜組み合わせが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲において構成の種々の省略、置換または変更が可能である。
【0100】
上記では、搭乗者が運転者1人であるものとして説明したが、これに限定されない。搭乗者が複数いる場合、例えば、家族または同居人のように、高い頻度で車両に搭乗する複数の搭乗者をまとめて消費履歴情報を取得してもよい。そして、搭乗者のいずれか一人が購入する行動を起こす商品を購入可能な店舗が推奨目的地として提案する。この場合、例えば、家族または同居人で共有して使用する、日用品などのジャンルの商品に限って消費履歴情報を取得してもよい。
【符号の説明】
【0101】
1 ナビゲーションシステム
11 GNSS受信部
12 操作部
13 地図情報記憶部
14 店舗情報記憶部
15 通信部
16 表示部
17 通知部
20 ナビゲーション制御装置
21 現在位置情報取得部
22 操作受付制御部
23 地図情報取得部
24 店舗情報取得部
25 通信制御部
26 経路探索部
27 経路案内部
28 表示制御部
29 通知制御部
31 履歴情報取得部
32 解析部
33 推定部
34 抽出部
35 提案部