(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-02
(45)【発行日】2024-12-10
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 21/16 20060101AFI20241203BHJP
【FI】
G03G21/16 123
G03G21/16 120
(21)【出願番号】P 2020201474
(22)【出願日】2020-12-04
【審査請求日】2023-11-28
(31)【優先権主張番号】P 2020091630
(32)【優先日】2020-05-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】弁理士法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森田 崇史
【審査官】藤井 達也
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-191400(JP,A)
【文献】特開2007-328302(JP,A)
【文献】実開平03-067476(JP,U)
【文献】特開2010-122294(JP,A)
【文献】特開2009-015153(JP,A)
【文献】特開2003-223090(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 13/00
G03G 13/08
G03G 13/095
G03G 15/00
G03G 15/08
G03G 15/095
G03G 21/16 -21/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体フレームに対し着脱可能な第1ユニットと、
前記第1ユニットを前記本体フレームに装着した状態で保持するとともに、保持を解除可能なロック機構と、
を備え、
前記ロック機構は、
前記第1ユニットに配置され、前記第1ユニットの装着方向および取り外し方向に往復移動可能な取手部と、
前記第1ユニット
に揺動可能に配置され、前記本体フレームに形成された被係合部に係合可能なフック部を有するロック部材と、
前記フック部が前記被係合部に係合する第1の方向に前記ロック部材を付勢する付勢部材と、を有し、
前記取手部を前記取り外し方向に移動させることにより、前記ロック部材が前記付勢部材の付勢力に抗して前記第1の方向と反対の第2の方向に揺動し、前記フック部と前記被係合部との係合が解除されて前記本体フレームからの前記第1ユニットの取り外しが可能とな
り、
前記取手部は、左右の側面から突出する一対の突出部を有し、
前記ロック部材は前記取手部の左右に一対配置され、前記ロック部材は、それぞれ前記第1ユニットに形成された支軸に回転可能に係合するボス部と、前記ボス部から径方向に延在する前記フック部と、前記ボス部から前記フック部と異なる方向に延在し、前記装着方向の上流側から前記突出部に接触するアーム部と、を有し、
前記第1ユニットが前記本体フレームに装着された状態で、前記取手部は前記付勢部材により前記ロック部材を介して前記装着方向に付勢されており、
前記取手部を前記取り外し方向に移動させることにより、前記突出部が前記付勢部材の付勢力に抗して前記アーム部を前記取り外し方向に押圧して前記ロック部材が前記第2の方向に揺動し、前記フック部と前記被係合部との係合が解除され、
前記ロック部材は、前記装着方向および前記取り外し方向と直交する前記支軸を中心として、前記取手部から遠ざかる前記第1の方向と、前記取手部に近づく前記第2の方向とに揺動することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記本体フレームへの前記第1ユニットの装着時に前記ロック部材が前記被係合部から受ける抗力によって、前記ロック部材が前記付勢部材の付勢力に抗して前記第2の方向に揺動し、前記第1ユニットが所定位置に装着されたとき前記ロック部材が前記付勢部材の付勢力によって前記第1の方向に移動して前記フック部が前記被係合部に係合することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記フック部または前記被係合部の少なくとも一方には、前記本体フレームへの前記第1ユニットの装着時に前記被係合部または前記フック部と当接する部分に前記ロック部材の揺動方向に傾斜する傾斜面が形成されることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第1ユニットの上部に装着される第2ユニットを備え、
前記ロック部材は、前記フック部と前記被係合部とが係合した状態で前記第2ユニットの装着を許容し、前記フック部と前記被係合部との係合が解除された状態で前記第2ユニットの装着を規制する凸部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記取手部は、左右の側面から突出する一対の突出部を有し、
前記ロック部材は前記取手部の左右に一対配置され、前記第1ユニットに形成された支軸に回転可能に係合するボス部と、前記ボス部から径方向に延在する前記フック部と、前記ボス部から前記フック部と異なる方向に延在し、前記装着方向の上流側から前記突出部に接触するアーム部と、を有し、
前記凸部は、前記フック部の側面から前記支軸の軸方向に沿って前記第2ユニットの下部まで延設されており、
前記フック部と前記被係合部との係合が解除された状態で、前記凸部が前記第2ユニットの底面に形成された脚部と接触する位置に配置されており、前記フック部と前記被係合部とが係合することにより、前記凸部が前記脚部と接触しない位置に退避することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記第2ユニットを押し下げることにより前記第1ユニットが所定位置に装着され、前記ロック部材が前記付勢部材の付勢力によって前記第1の方向に揺動して前記フック部が前記被係合部に係合することを特徴とする請求項
4又は請求項
5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記第2ユニットは、記録媒体に画像を形成するためのトナーを貯留するトナーコンテナであることを特徴とする
請求項4乃至請求項6
のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
本体フレームに対し着脱可能な第1ユニットと、
前記第1ユニットを前記本体フレームに装着した状態で保持するとともに、保持を解除可能なロック機構と、
を備え、
前記ロック機構は、
前記第1ユニットに配置され、前記第1ユニットの装着方向および取り外し方向に往復移動可能な取手部と、
前記第1ユニットに揺動可能に配置され、前記本体フレームに形成された被係合部に係合可能なフック部を有するロック部材と、
前記フック部が前記被係合部に係合する第1の方向に前記ロック部材を付勢する付勢部材と、を有し、
前記取手部を前記取り外し方向に移動させることにより、前記ロック部材が前記付勢部材の付勢力に抗して前記第1の方向と反対の第2の方向に揺動し、前記フック部と前記被係合部との係合が解除されて前記本体フレームからの前記第1ユニットの取り外しが可能となり、
前記第1ユニットの上部に装着される第2ユニットを備え、
前記ロック部材は、前記フック部と前記被係合部とが係合した状態で前記第2ユニットの装着を許容し、前記フック部と前記被係合部との係合が解除された状態で前記第2ユニットの装着を規制する凸部を有することを特徴とす
る画像形成装置。
【請求項9】
前記取手部は、左右の側面から突出する一対の突出部を有し、
前記ロック部材は前記取手部の左右に一対配置され、前記第1ユニットに形成された支軸に回転可能に係合するボス部と、前記ボス部から径方向に延在する前記フック部と、前記ボス部から前記フック部と異なる方向に延在し、前記装着方向の上流側から前記突出部に接触するアーム部と、を有し、
前記凸部は、前記フック部の側面から前記支軸の軸方向に沿って前記第2ユニットの下部まで延設されており、
前記フック部と前記被係合部との係合が解除された状態で、前記凸部が前記第2ユニットの底面に形成された脚部と接触する位置に配置されており、前記フック部と前記被係合部とが係合することにより、前記凸部が前記脚部と接触しない位置に退避することを特徴とする請求項
8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記本体フレームへの前記第1ユニットの装着時に前記ロック部材が前記被係合部から受ける抗力によって、前記ロック部材が前記付勢部材の付勢力に抗して前記第2の方向に揺動し、前記第1ユニットが所定位置に装着されたとき前記ロック部材が前記付勢部材の付勢力によって前記第1の方向に移動して前記フック部が前記被係合部に係合することを特徴とする請求項
7又は請求項
8に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記フック部または前記被係合部の少なくとも一方には、前記本体フレームへの前記第1ユニットの装着時に前記被係合部または前記フック部と当接する部分に前記ロック部材の揺動方向に傾斜する傾斜面が形成されることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記第2ユニットを押し下げることにより前記第1ユニットが所定位置に装着され、前記ロック部材が前記付勢部材の付勢力によって前記第1の方向に揺動して前記フック部が前記被係合部に係合することを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記第2ユニットは、記録媒体に画像を形成するためのトナーを貯留するトナーコンテナであることを特徴とする請求項10乃至請求項12のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項14】
本体フレームに対し着脱可能な第1ユニットと、
前記第1ユニットを前記本体フレームに装着した状態で保持するとともに、保持を解除可能なロック機構と、
を備え、
前記ロック機構は、
前記第1ユニットに配置され、前記第1ユニットの装着方向および取り外し方向に往復移動可能な取手部と、
前記第1ユニットに揺動可能に配置され、前記本体フレームに形成された被係合部に係合可能なフック部を有するロック部材と、
前記フック部が前記被係合部に係合する第1の方向に前記ロック部材を付勢する付勢部材と、を有し、
前記取手部を前記取り外し方向に移動させることにより、前記ロック部材が前記付勢部材の付勢力に抗して前記第1の方向と反対の第2の方向に揺動し、前記フック部と前記被係合部との係合が解除されて前記本体フレームからの前記第1ユニットの取り外しが可能となり、
前記第1ユニットは、記録媒体に転写するためのトナー像が順次積層される無端状の中間転写ベルトと、前記中間転写ベルトを張架する複数の懸架ローラーと、を備えた中間転写ユニットであることを特徴とす
る画像形成装置。
【請求項15】
前記中間転写ユニットは、前記懸架ローラーの軸方向両端部を支持する一対の側面フレームと、前記側面フレームの一端部に橋渡し状に連結される連結フレームと、を有し、前記本体フレームに対し前記連結フレーム側を昇降させて着脱可能であり、
前記ロック機構は、前記連結フレームに設けられることを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
【請求項16】
前記本体フレームへの前記第1ユニットの装着時に前記ロック部材が前記被係合部から受ける抗力によって、前記ロック部材が前記付勢部材の付勢力に抗して前記第2の方向に揺動し、前記第1ユニットが所定位置に装着されたとき前記ロック部材が前記付勢部材の付勢力によって前記第1の方向に移動して前記フック部が前記被係合部に係合することを特徴とする請求項14又は請求項15に記載の画像形成装置。
【請求項17】
前記フック部または前記被係合部の少なくとも一方には、前記本体フレームへの前記第1ユニットの装着時に前記被係合部または前記フック部と当接する部分に前記ロック部材の揺動方向に傾斜する傾斜面が形成されることを特徴とする請求項16に記載の画像形成装置。
【請求項18】
前記第1ユニットの上部に装着される第2ユニットを備え、
前記ロック部材は、前記フック部と前記被係合部とが係合した状態で前記第2ユニットの装着を許容し、前記フック部と前記被係合部との係合が解除された状態で前記第2ユニットの装着を規制する凸部を有することを特徴とする請求項14乃至請求項17のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項19】
前記取手部は、左右の側面から突出する一対の突出部を有し、
前記ロック部材は前記取手部の左右に一対配置され、前記第1ユニットに形成された支軸に回転可能に係合するボス部と、前記ボス部から径方向に延在する前記フック部と、前記ボス部から前記フック部と異なる方向に延在し、前記装着方向の上流側から前記突出部に接触するアーム部と、を有し、
前記凸部は、前記フック部の側面から前記支軸の軸方向に沿って前記第2ユニットの下部まで延設されており、
前記フック部と前記被係合部との係合が解除された状態で、前記凸部が前記第2ユニットの底面に形成された脚部と接触する位置に配置されており、前記フック部と前記被係合部とが係合することにより、前記凸部が前記脚部と接触しない位置に退避することを特徴とする請求項18に記載の画像形成装置。
【請求項20】
前記第2ユニットを押し下げることにより前記第1ユニットが所定位置に装着され、前記ロック部材が前記付勢部材の付勢力によって前記第1の方向に揺動して前記フック部が前記被係合部に係合することを特徴とする請求項18又は請求項19に記載の画像形成装置。
【請求項21】
前記第2ユニットは、記録媒体に画像を形成するためのトナーを貯留するトナーコンテナであることを特徴とする請求項18乃至請求項20のいずれかに記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装置本体に対し着脱可能な中間転写ユニット等のユニットを備えた画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、種々の画像形成装置が提案されているが、その中に、所定方向に回動される無端状の中間転写ベルトと、中間転写ベルトに沿って設けられた複数の画像形成部とを備え、各画像形成部により中間転写ベルト上にトナー像を順次重ね合わせた後、記録媒体上に一度に転写する中間転写方式の画像形成装置がある。
【0003】
上述したような中間転写方式の画像形成装置においては、装置本体の寿命よりも耐用年数の短い中間転写ベルトを定期的に交換する必要があった。そこで、中間転写ベルトを含む中間転写ユニット画像形成装置本体に対し着脱可能とする構成が広く用いられている。この場合、中間転写ユニットを画像形成装置本体に固定する方法としては、回転式のレバーを操作する方法や、ビスにより固定する方法が挙げられる。
【0004】
例えば特許文献1には、回動軸の一端に取り付けられたハンドル部材と、回動軸の他端に取り付けされたロック部材とを有し、ロック部材がハンドル部材の回動に従って回動することでユニットが装置本体にロックされる画像形成装置が開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、本体フレームに対し水平方向に挿抜可能なユニットと、ユニットのロック機構と、を備えた画像形成装置が開示されている。ロック機構は、ユニット側に挿抜方向と直交する方向に往復移動可能に配置され、本体フレーム側の被係合部に係合可能な係合突起を有するロック部材と、係合突起が被係合部に係合する第1の方向にロック部材を付勢する付勢部材とを有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2000-147977号公報
【文献】特開2017-194490号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1、2の方法では、ユニットの着脱動作とロック機構の解除動作とを別個に行う必要があった。そのため、ユニットを着脱する際の手順が多く、メンテナンス性が低下するという問題点があった。
【0008】
なお、ここでは中間転写ユニットを装置本体に対し着脱する場合を例に挙げて説明したが、他のユニットを装置本体に対し着脱する場合にも同様の問題点が存在する。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑み、装置本体に対して着脱可能なユニットを、簡易な構成で装置本体にロックおよびロック解除できる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために本発明の第1の構成は、本体フレームに対し着脱可能なユニットと、ユニットを本体フレームに装着した状態で保持するとともに、保持を解除可能なロック機構と、を備えた画像形成装置である。ロック機構は、取手部と、ロック部材と、付勢部材と、を有する。取手部は、ユニットに配置され、ユニットの装着方向および取り外し方向に往復移動可能である。ロック部材は、ユニットに揺動可能に配置され、本体フレームに形成された被係合部に係合可能なフック部を有する。付勢部材は、フック部が被係合部に係合する第1の方向にロック部材を付勢する。取手部を取り外し方向に移動させることにより、ロック部材が付勢部材の付勢力に抗して第1の方向と反対の第2の方向に揺動し、フック部と被係合部との係合が解除されて本体フレームからのユニットの取り外しが可能となる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の第1の構成によれば、ロック機構を解除するための取手部の操作方向とユニットの取り外し方向とが同一方向であるため、ロック機構の解除とユニットの取り外し動作とを同時に行うことができる。従って、ユーザーはビスの締結や回転式のレバーの操作等を行うことなく、簡単な操作で本体フレームに対するユニットのロックを解除することができ、ユニットの交換作業を円滑に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置100の内部構成を示す概略断面図
【
図2】中間転写ユニット30をベルトクリーニングユニット19側から見た外観斜視図
【
図3】中間転写ユニット30の連結フレーム32からカバー部材38を取り外した状態を示す側面図
【
図4】第1取手部37を
図3の背面側から見た外観斜視図
【
図5】カバー部材38の内側に配置されるロック部材41の斜視図
【
図6】
図3におけるロック機構40の拡大図であり、ロック部材41と被係合部50とが係合した状態を示す図
【
図7】
図3における中間転写ユニット30の連結フレーム32付近の側面断面図
【
図8】
図3の状態から第1取手部37を引き上げた状態を示す連結フレーム32の側面図
【
図9】
図8におけるロック機構40の拡大図であり、ロック部材41と被係合部50との係合が解除された状態を示す図
【
図10】
図8における中間転写ユニット30の連結フレーム32付近の側面断面図
【
図11】中間転写ユニット30が本体フレーム101に装着された状態を示す側面図
【
図12】中間転写ユニット30が本体フレーム101から取り外す直前の状態を示す側面図
【
図13】中間転写ユニット30の連結フレーム32の下降に伴いフック部41bの傾斜面45が被係合部50に当接した状態を示す図
【
図14】本発明の第2実施形態に係る画像形成装置100において、カバー部材38の内側に配置されるロック部材41の斜視図
【
図15】第2実施形態の画像形成装置100における中間転写ユニット30の連結フレーム32付近の側面図であって、コンテナ載置部33aにトナーコンテナ4aが載置された状態を示す図
【
図17】トナーコンテナ4aが載置された中間転写ユニット30の連結フレーム32付近を外側から見た正面図であって、中間転写ユニット30が正常に装着された状態を示す図
【
図18】
図17におけるロック部材41の凸部47付近の正面断面図
【
図19】トナーコンテナ4aが載置された中間転写ユニット30の連結フレーム32付近を外側から見た正面図であって、中間転写ユニット30が不完全に装着された状態を示す図
【
図20】
図19におけるロック部材41の凸部47付近の正面断面図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置100の内部構成を示す概略側面図である。
図1に示す画像形成装置100は、いわゆるタンデム方式のカラープリンターであり、以下のような構成になっている。画像形成装置100本体内には4つの画像形成部Pa、Pb、PcおよびPdが、搬送方向上流側(装置前面側、
図1では左側)から順に配設されている。これらの画像形成部Pa~Pdは、異なる4色(マゼンタ、シアン、イエローおよびブラック)の画像に対応して設けられており、それぞれ帯電、露光、現像および転写の各工程によりマゼンタ、シアン、イエローおよびブラックの画像を順次形成する。
【0014】
これらの画像形成部Pa~Pdには、各色の可視像(トナー像)を担持する感光体ドラム1a、1b、1cおよび1dが配設されている。さらに
図1において反時計回り方向に回転する無端状の中間転写ベルト8が各画像形成部Pa~Pdに隣接して設けられている。これらの感光体ドラム1a~1d上に形成されたトナー像が、各感光体ドラム1a~1dに当接しながら移動する中間転写ベルト8上に順次転写された後、二次転写ユニット9において記録媒体の一例としての用紙S上に一度に転写される。さらに、定着部13において用紙S上に定着された後、画像形成装置100本体より排出される。感光体ドラム1a~1dを
図1において時計回り方向に回転させながら、各感光体ドラム1a~1dに対する画像形成プロセスが実行される。
【0015】
トナー像が転写される用紙Sは、画像形成装置100の本体下部の用紙カセット16内に収容されており、給紙ローラー12aおよびレジストローラー対12bを介して二次転写ローラー9へと搬送される。
【0016】
次に、画像形成部Pa~Pdについて説明する。感光体ドラム1a~1dの周囲には、ドラム回転方向(
図1の時計回り方向)に沿って帯電装置2a~2d、現像装置3a~3d、クリーニング装置7a~7dが配設され、中間転写ベルト8を挟んで一次転写ローラー6a~6dが配置されている。また、中間転写ベルト8の回転方向に対し画像形成部Paの上流側には中間転写ベルト8を挟んでテンションローラー11に対向するベルトクリーニングユニット19が配置されている。ベルトクリーニングユニット19は、中間転写ベルト8の表面に残存するトナーを除去する。
【0017】
次に、画像形成装置100における画像形成手順について説明する。ユーザーにより画像形成開始が入力されると、先ず、メインモーター(図示せず)により感光体ドラム1a~1dの回転が開始され、帯電装置2a~2dによって感光体ドラム1a~1dの表面を一様に帯電させる。次いで露光装置5から出射されたビーム光(レーザー光)によって感光体ドラム1a~1dの表面を光照射し、各感光体ドラム1a~1d上に画像信号に応じた静電潜像を形成する。
【0018】
現像装置3a~3dには、それぞれマゼンタ、シアン、イエローおよびブラックの各色のトナーが所定量充填されている。なお、後述のトナー像の形成によって各現像装置3a~3d内に充填された二成分現像剤中のトナーの割合が規定値を下回った場合にはトナーコンテナ4a~4dから各現像装置3a~3dにトナーが補給される。この現像剤中のトナーは、現像装置3a~3dにより感光体ドラム1a~1d上に供給され、静電的に付着する。これにより、露光装置5からの露光により形成された静電潜像に応じたトナー像が形成される。
【0019】
そして、一次転写ローラー6a~6dにより一次転写ローラー6a~6dと感光体ドラム1a~1dとの間に所定の転写電圧で電界が付与され、感光体ドラム1a~1d上のマゼンタ、シアン、イエローおよびブラックのトナー像が中間転写ベルト8上に一次転写される。これらの4色の画像は、所定のフルカラー画像形成のために予め定められた所定の位置関係をもって形成される。その後、引き続き行われる新たな静電潜像の形成に備え、感光体ドラム1a~1dの表面に残留したトナーがクリーニング装置7a~7dにより除去される。
【0020】
ベルト駆動モーター(図示せず)による駆動ローラー10の回転に伴い中間転写ベルト8が反時計回り方向に回転を開始すると、用紙Sがレジストローラー対12bから所定のタイミングで中間転写ベルト8に隣接して設けられた二次転写ユニット9へ搬送され、フルカラー画像が転写される。トナー像が転写された用紙Sは定着部13へと搬送される。中間転写ベルト8の表面に残存したトナーはベルトクリーニングユニット19によって除去される。
【0021】
定着部13に搬送された用紙Sは、定着ローラー対13aにより加熱および加圧されてトナー像が用紙Sの表面に定着され、所定のフルカラー画像が形成される。フルカラー画像が形成された用紙Sは、複数方向に分岐した分岐部14によって搬送方向が振り分けられ、そのまま(或いは、両面搬送路18に送られて両面印字された後に)、排出ローラー対15によって排出トレイ17に排出される。
【0022】
図2は、中間転写ユニット30をベルトクリーニングユニット19側から見た外観斜視図である。
図2に示すように、中間転写ユニット30は、一対の側面フレーム31a、31bと、連結フレーム32と、上面フレーム33とを有する。側面フレーム31a、31bは、駆動ローラー10、テンションローラー11、一次転写ローラー6a~6dを含む複数の懸架ローラーを回転可能に支持する。駆動ローラー10の回転軸の両端部にはブッシュ(軸受部材)35が装着されている。ブッシュ35は、中間転写ユニット30が画像形成装置100に装着された状態で本体フレーム101の位置決め部101a(
図11参照)に嵌合する。
【0023】
連結フレーム32は、側面フレーム31a、31bの一端部(
図2の左手前側)に橋渡し状に固定される。連結フレーム32の上部には第1取手部37が設けられており、第1取手部37の左右には一対のカバー部材38が装着されている。
【0024】
上面フレーム33は、側面フレーム31a、31aの上部に橋渡し状に固定される。上面フレーム33にはトナーコンテナ4a~4d(
図1参照)が載置されるコンテナ載置部33a~33dと、第2取手部39とが設けられている。
【0025】
図3は、中間転写ユニット30の連結フレーム32からカバー部材38を取り外した状態を示す側面図であり、中間転写ユニット30が画像形成装置100に装着された状態を示している。
図4は、第1取手部37を
図3の背面側から見た外観斜視図であり、
図5は、カバー部材38の内側に配置されるロック部材41の斜視図である。
図3~
図5を用いて中間転写ユニット30のロック機構40について詳細に説明する。なお、以下の図においては中間転写ユニット30の連結フレーム32側における取り外し方向を矢印A方向、装着方向を矢印A′方向とする。
【0026】
図3に示すように、連結フレーム32には、中間転写ユニット30を本体フレーム101(
図11参照)に対して装着状態で保持するとともに保持を解除可能なロック機構40が設けられている。ロック機構40は、第1取手部37と、ロック部材41と、圧縮バネ43とを備える。ロック部材41および圧縮バネ43は、第1取手部37の左右に一対設けられる。
【0027】
図4に示すように、第1取手部37は、凹部37aと、突出部37bと、ガイドリブ37cとを有する。凹部37aは、中間転写ユニット30を画像形成装置100に対し着脱する際に指を差し入れる凹みである。突出部37bおよびガイドリブ37cは、第1取手部37の左右の側面に一対形成されている。突出部37bは、第1取手部37の下部から突出する。ガイドリブ37cは、第1取手部37の側面に沿って上下方向に延在する。ガイドリブ37cが連結フレーム32のレール溝(図示せず)に係合することで、第1取手部37が連結フレーム32に対し上下方向に往復移動可能に支持される。
【0028】
図5に示すように、ロック部材41は、ボス部41aと、フック部41bと、アーム部41cと、バネ保持突起41dとを有する。ボス部41aは、連結フレーム32に形成された支軸32aに回転可能に外挿される。フック部41bは、ボス部41aから径方向に延在し、本体フレーム101側の被係合部50(
図3参照)に係合可能である。フック部41bの先端外側にはロック部材41の揺動方向に傾斜する傾斜面45が形成されている。
【0029】
アーム部41cは、ボス部41aからフック部41bと異なる方向(フック部41bに対し略垂直方向)に延在し、第1取手部37の突出部37bに接触する。バネ保持突起41dは、フック部41bの背面側を基端部として先端部に向かって小径となるように突出しており、基端部の外径(最大径)は圧縮バネ43の内径と略同一である。
【0030】
圧縮バネ43は、一端部がロック部材41のバネ保持突起41dに固定されており、他端部が連結フレーム32のバネ固定部(図示せず)に固定されている。圧縮バネ43は、フック部41bが被係合部50に係合する方向(第1の方向)にロック部材41を付勢する。
【0031】
次に、本体フレーム101に対する中間転写ユニット30のロック機構40の解除操作について説明する。
図6は、
図3におけるロック機構40の拡大図であり、ロック部材41と被係合部50とが係合した状態を示す図である。
図7は、
図3における中間転写ユニット30の連結フレーム32付近の側面断面図(
図3のXX′矢視断面図)である。以下、第1取手部37の左側のロック機構40について説明するが、第1取手部37の右側のロック機構40についても左右対称である以外は全く同様に説明される。
【0032】
図6に示すように。中間転写ユニット30が本体フレーム101に装着された状態ではロック部材41のフック部41bが被係合部50に係合している。ロック部材41は圧縮バネ43によって被係合部50に近づく方向(第1の方向、
図6の時計回り方向)に付勢されている。これにより、ロック部材41と被係合部50との係合状態が保持され、中間転写ユニット30の取り外しが規制されている。
【0033】
また、ロック部材41のアーム部41cが上方から(中間転写ユニット30の装着方向上流側から)第1取手部37の突出部37bの上面に接触している。これにより、突出部37bにはロック部材41を介して圧縮バネ43の付勢力が作用している。具体的には、第1取手部37は圧縮バネ43の付勢力によって中間転写ユニット30の装着方向(矢印A′方向)に付勢されている。
【0034】
図8は、
図3の状態から第1取手部37を引き上げた状態を示す連結フレーム32の側面図である。
図9は、
図8におけるロック機構40の拡大図であり、ロック部材41と被係合部50の係合が解除された状態を示す図である。
図10は、
図8における中間転写ユニット30の連結フレーム32付近の側面断面図(
図8のXX′矢視断面図)である。
【0035】
中間転写ユニット30のロック機構40を解除する場合は、第1取手部37の凹部37aに指を差し入れて把持し、
図10に示すように圧縮バネ43の付勢力に抗して第1取手部37を上方向(矢印A方向)に引き上げる。これにより、
図8および
図9に示すように、第1取手部37の突出部37bがロック部材41のアーム部41cを押し上げることでロック部材41が反時計回り方向に回転する。
【0036】
その結果、フック部41bが圧縮バネ43を押し縮めながら被係合部50から遠ざかる方向(第2の方向、
図9の右方向)へ揺動し、フック部41bと被係合部50との係合が解除されて中間転写ユニット30の取り外しが可能となる。
【0037】
図11は、中間転写ユニット30が本体フレーム101に装着された状態を示す側面図である。
図12は、中間転写ユニット30を本体フレーム101から取り外す直前の状態を示す側面図である。
【0038】
中間転写ユニット30を本体フレーム101から取り外す場合、先ず、排出トレイ17(
図1参照)を構成する開閉カバー17aを開放し、トナーコンテナ4a~4d(
図1参照)を取り出して
図11の状態とする。次に、
図10に示したように第1取手部37を引き上げた状態で、中間転写ユニット30の装置前面側(
図11の左側)の端部を上方向(取り外し方向、矢印A方向)に持ち上げる。そして、
図12に示した所定角度まで持ち上げたとき、第1取手部37と共に第2取手部39を把持し、中間転写ユニット30の装置背面側(
図12の右側)の端部(ブッシュ35)を位置決め部101aから引き抜いて装置前面側に引き出すことで、中間転写ユニット30の取り外しが完了する。
【0039】
中間転写ユニット30を本体フレーム101に装着する場合は、先ず、
図12に示したように中間転写ユニット30の装置前面側を持ち上げた状態で、装置背面側の端部(ブッシュ35)を位置決め部101aに嵌合させる。そして、中間転写ユニット30の装置前面側を徐々に下方向(装着方向、矢印A′方向)に下降させていく。
【0040】
中間転写ユニット30の装置前面側が所定位置まで下降すると、
図13に示すように、ロック部材41のフック部41bに形成された傾斜面45が、本体フレーム101側の被係合部50に当接する。
【0041】
図13の状態から、更に中間転写ユニット30の装置前面側を下降させると、傾斜面45は反作用により被係合部50から抗力を受ける。ロック部材41はボス部41aを支点として揺動可能に支持されているため、被係合部50から受ける抗力のうち水平方向(
図13の右方向)の分力により、フック部41bが圧縮バネ43の付勢力に抗して被係合部50から遠ざかる方向(第2の方向、
図13の右方向)に揺動する。
【0042】
その後、傾斜面45が被係合部50から離脱するまでロック部材41が第2の方向に揺動すると、フック部41bの先端が被係合部50の右側面に沿って下降する。そして、フック部41bの先端が被係合部50の下端部を乗り越えると、被係合部50から受ける抗力の作用がなくなるため、圧縮バネ43の付勢力によりロック部材41は被係合部50に近づく方向(第1の方向、
図13の左方向)に揺動する。これにより、
図3および
図6に示したようにフック部41bと被係合部50とが係合し、中間転写ユニット30の取り外しが規制される。以上のようにして本体フレーム101に対する中間転写ユニット30の装着が完了する。
【0043】
上記の構成によれば、中間転写ユニット30を画像形成装置100から取り外す際は、第1取手部37を把持して引き上げるだけでロック部材41と被係合部50との係合を解除することができる。また、ロック機構40を解除するための第1取手部37の操作方向と、中間転写ユニット30の取り外し方向とが同一方向(上方向)であるため、ロック機構40の解除と中間転写ユニット30の取り外し動作とを同時に行うことができる。従って、ユーザーはビスの締結や回転式のレバーの操作等を行うことなく、簡単な操作で中間転写ユニット30のロック機構40を解除することができ、中間転写ユニット30の交換作業を円滑に行うことができる。
【0044】
また、中間転写ユニット30を画像形成装置100に装着する際は、中間転写ユニット30の挿入操作のみでロック部材41のフック部41bが本体フレーム101の被係合部50と係合する。従って、特別な操作を行わずにロック機構40を用いて中間転写ユニット30を本体フレーム101に自動的にロックすることができる。
【0045】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。上述した第1実施形態では、中間転写ユニット30が本体フレーム101に対し不完全に装着されている状態を認識することができなかった。そのため、中間転写ユニット30の装着が不完全な状態で画像形成動作が実行されてしまい、転写不良や中間転写ユニット30の破損が発生するおそれがあった。そこで、第2実施形態の画像形成装置100では、中間転写ユニット30が本体フレーム101に対し正常に装着されているか否かを認識できる機構を設けている。
【0046】
図14は、第2実施形態の画像形成装置100において、カバー部材38の内側に配置されるロック部材41の斜視図である。ロック部材41は、フック部41bの側面からボス部41aの延在方向(支軸32aの軸方向)に沿って中間転写ユニット30の内側(
図15の右側)に突出する凸部47を有する。ロック部材41の他の部分の構成は
図7に示した第1実施形態と同様である。
【0047】
図15は、中間転写ユニット30の連結フレーム32付近の側面図であって、コンテナ載置部33aにトナーコンテナ4aが載置された状態を示す図である。
図16は、トナーコンテナ4aの外観斜視図である。トナーコンテナ4aの底部には、ロック部材41の凸部47に隣接する位置に脚部60が形成されている。
【0048】
図17は、トナーコンテナ4aが載置された中間転写ユニット30の連結フレーム32付近を外側から見た正面図であって、中間転写ユニット30が正常に装着された状態を示す図である。
図18は、
図17におけるロック部材41の凸部47付近の正面断面図(
図15のYY′矢視断面図)である。
【0049】
中間転写ユニット30が本体フレーム101に正常に装着された状態では、
図17に示すようにロック部材41のフック部41bが被係合部50に完全に係合している。このとき、
図18に示すように、ロック部材41の凸部47はトナーコンテナ4aの脚部60に接触しない位置に退避している。これにより、トナーコンテナ4aは中間転写ユニット30の上面フレーム33に形成されたコンテナ載置部33aに水平に載置される。
【0050】
図19は、トナーコンテナ4aが載置された中間転写ユニット30の連結フレーム32付近を外側から見た正面図であって、中間転写ユニット30が不完全に装着された状態を示す図である。
図20は、
図19におけるロック部材41の凸部47付近の正面断面図(
図15のYY′矢視断面図)である。
【0051】
中間転写ユニット30が本体フレーム101に不完全に装着された状態では、
図19に示すようにロック部材41のフック部41bが被係合部50に完全に係合していない。より詳細には、ロック部材41は被係合部50からの抗力によって被係合部50から遠ざかる方向(第2の方向、
図19の水平方向内側)に揺動する。
【0052】
このとき、
図20に示すように、ロック部材41の凸部47も
図18に比べて内側に揺動した位置に配置されている。これにより、トナーコンテナ4aをコンテナ載置部33aに載置する際に脚部60が凸部47に干渉(接触)し、トナーコンテナ4aが傾いた状態で載置される。従って、中間転写ユニット30を本体フレーム101に装着した後、トナーコンテナ4aが水平に載置されるか否かによって、中間転写ユニット30が正常に装着されているか否かを認識することができる。
【0053】
また、
図19および
図20の状態からトナーコンテナ4aを押し下げることで、トナーコンテナ4aと共に中間転写ユニット30も押し下げられるため、フック部41bの先端が被係合部50の側面に沿って下降する。そして、フック部41bの先端が被係合部50の下端部を乗り越えたとき、被係合部50から受ける抗力の作用がなくなるため、圧縮バネ43の付勢力によりロック部材41は被係合部50に完全に係合した
図17および
図18の状態となる。
【0054】
従って、トナーコンテナ4aを押し下げるだけで中間転写ユニット30およびトナーコンテナ4aの両方が正常に装着された状態となり、中間転写ユニット30を本体フレーム101から一旦取り外して再度装着する必要がないため装着作業性が向上する。
【0055】
その他本発明は、上記各実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば上記実施形態においては、中間転写ユニット30の他端側を視点とし、一端側を上下に昇降させて装着および取り外し操作を行う構成としたが、画像形成装置100本体に対して中間転写ユニット30を水平方向に挿入および引き出し操作を行う構成としてもよい。また、画像形成装置100本体に対して着脱可能なユニットであれば、中間転写ユニット30以外の他のユニットに適用することも可能である。
【0056】
また、上記実施形態では、本体フレーム101への中間転写ユニット30の挿入時にはロック部材41のフック部41bに形成された傾斜面45を用いてロック部材41を揺動させているが、傾斜面45を被係合部50側に形成することもできる。
【0057】
また、本発明は上記実施形態のようなタンデム型のカラープリンターに限らず、モノクロ複写機やデジタル複合機、ファクシミリやレーザープリンター等、画像形成装置100本体に対して着脱されるユニットを備えた種々の画像形成装置に適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明は、装置本体に対して着脱可能なユニットを備えた画像形成装置に利用可能である。本発明の利用により、装置本体に対して着脱可能なユニットを、簡易な構成で装置本体にロックおよびロック解除できる画像形成装置を提供することができる。
【符号の説明】
【0059】
4a トナーコンテナ(第2ユニット)
6a~6d 一次転写ローラー(懸架ローラー)
8 中間転写ベルト
10 駆動ローラー(懸架ローラー)
11 テンションローラー(懸架ローラー)
30 中間転写ユニット(第1ユニット)
31a、31b 側面フレーム
32 連結フレーム
32a 支軸
33 上面フレーム
37 第1取手部(取手部)
37a 凹部
37b 突出部
39 第2取手部
40 ロック機構
41 ロック部材
41a ボス部
41b フック部
41c アーム部
43 圧縮バネ(付勢部材)
45 傾斜面
47 凸部
50 被係合部
60 脚部
100 画像形成装置
101 本体フレーム