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特許7596762遊星歯車機構、ギヤドモータ及びレーシングモジュール
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-02
(45)【発行日】2024-12-10
(54)【発明の名称】遊星歯車機構、ギヤドモータ及びレーシングモジュール
(51)【国際特許分類】
   F16H 1/28 20060101AFI20241203BHJP
   F16H 55/06 20060101ALI20241203BHJP
   H02K 7/116 20060101ALI20241203BHJP
【FI】
F16H1/28
F16H55/06
H02K7/116
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020203173
(22)【出願日】2020-12-08
(65)【公開番号】P2022090718
(43)【公開日】2022-06-20
【審査請求日】2023-11-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000232302
【氏名又は名称】ニデック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】弁理士法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】関井 洋一
【審査官】藤村 聖子
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-050696(JP,A)
【文献】米国特許第10876596(US,B1)
【文献】特開2003-148565(JP,A)
【文献】特開2019-032061(JP,A)
【文献】特開平07-119599(JP,A)
【文献】実開昭57-016649(JP,U)
【文献】特開平10-159916(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2008-0102454(KR,A)
【文献】特開2014-055653(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16H 1/28
F16H 55/06
H02K 7/116
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下方向に延びる中心軸回りに回転するモータ回転軸から入力された回転を減速して外部に出力する遊星歯車機構であって、
前記モータ回転軸に取り付けられ、前記中心軸回りに回転する太陽歯車と、
前記太陽歯車の径方向外側に位置する固定内歯歯車と、
前記太陽歯車の径方向外側、且つ前記固定内歯歯車の径方向内側に位置して前記太陽歯車及び前記固定内歯歯車と噛み合う複数の遊星歯車と、
前記固定内歯歯車の上側、且つ前記複数の遊星歯車の径方向外側に位置して前記複数の遊星歯車と噛み合い、前記中心軸回りに回転する可動内歯歯車と、
前記複数の遊星歯車の上面及び下面を保持するキャリア部と、
を有し、
前記キャリア部は、前記複数の遊星歯車の上面と、前記複数の遊星歯車の下面と、を個別に保持し、上下方向に対向する2つの同一形状のキャリア保持部材を有し、
前記キャリア保持部材は、
前記複数の遊星歯車の上面または下面と対向して径方向に広がる平板部と、
前記平板部の径方向中心部に位置して前記平板部を上下方向に貫通する中央孔と、
前記平板部上の前記中央孔の径方向外側に位置して周方向に等角度で配置され、前記複数の遊星歯車を個別に支持する複数の歯車支持部と、
前記平板部の周方向において前記複数の歯車支持部の間に位置して上下方向に延びる接続片と、
接続受け部は、 周方向において前記接続片に隣接して配置し、上下方向に対向する他方の前記キャリア保持部材の前記接続片と接続され、上下方向の前記接続片は前記平板部の周方向に隣接して、前記複数の歯車支持部の間に位置する、遊星歯車機構。
【請求項2】
前記可動内歯歯車は、前記キャリア部の上側に位置する天井部を有し、
前記キャリア部は、前記可動内歯歯車の前記天井部の下面の一部と上下方向に対向し、
前記天井部の下面に向かって上側に突出する上側凸部を有する、請求項1に記載の遊星歯車機構。
【請求項3】
前記キャリア部は、前記キャリア部の上面に配置され、上側に延びる上側凸部を有し、
前記接続片の上端部は、前記キャリア部の上面から上側に突出し、
前記キャリア部の上面から前記接続片の上端部までの高さは、前記キャリア部の上面から前記上側凸部の上端部までの高さよりも低い、請求項1に記載の遊星歯車機構。
【請求項4】
前記キャリア部は、前記複数の遊星歯車の上面及び下面の一部と上下方向に対向し、前記複数の遊星歯車の上面及び下面に向かって突出する内側凸部を有する、請求項1から請求項3のいずれかに記載の遊星歯車機構。
【請求項5】
前記遊星歯車は、
外周部に複数の歯が並置された歯車部と、
前記歯車部の中心軸に沿って配置され、前記歯車部の上面及び下面から上下方向に突出する回転軸部と、
を有する、請求項1から請求項4のいずれかに記載の遊星歯車機構。
【請求項6】
前記歯車部及び前記回転軸部は、金属または金属合金によって構成される、請求項5に記載の遊星歯車機構。
【請求項7】
前記歯車部及び前記回転軸部は、互いに異なる金属または金属合金によって構成される、請求項6に記載の遊星歯車機構。
【請求項8】
前記遊星歯車の外面は、フッ素コート処理が施される、請求項6または請求項7に記載の遊星歯車機構。
【請求項9】
前記歯車部は、樹脂によって構成され、 前記回転軸部は、金属または金属合金によって構成される、請求項5に記載の遊星歯車機構。
【請求項10】
前記回転軸部は、前記歯車部の上面側から下面側まで貫通し、
前記回転軸部の前記歯車部との接触領域の少なくとも一部の表面粗さは、前記回転軸部の前記歯車部に対する露出領域の表面粗さよりも大きい、請求項9に記載の遊星歯車機構 。
【請求項11】
前記遊星歯車は、
前記遊星歯車の上部に位置し、外周部に複数の歯が並置された上歯車と、
前記上歯車の下側に位置し、外周部に複数の歯が並置された下歯車と、
前記上歯車の1つの前記歯の位置と前記下歯車の1つの前記歯の位置とが周方向において一致する同位相部と、
前記同位相部の上面及び下面に配置され、前記同位相部であることを示す指標部と、
を有する、請求項1から請求項10のいずれかに記載の遊星歯車機構。
【請求項12】
前記太陽歯車、前記固定内歯歯車、前記遊星歯車、前記可動内歯歯車、及び前記キャリア部は、それぞれの接触領域に潤滑剤が塗布される、請求項1から請求項11のいずれかに記載の遊星歯車機構。
【請求項13】
請求項1から請求項12のいずれかに記載の遊星歯車機構を有する、ギヤドモータ。
【請求項14】
請求項13に記載のギヤドモータと、
紐材を備えたスプールを備え、
前記ギヤドモータによって前記スプールを正逆両方向に回転させ、
前記紐材を前記スプールに巻き付け及び、前記スプールから繰り出す、レーシングモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、遊星歯車機構、ギヤドモータ及びレーシングモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、回転軸の減速を行うために、遊星歯車機構が広く利用されている。例えば、遊星歯車機構は、太陽歯車と、太陽歯車に噛み合う複数の遊星歯車と、太陽歯車を中心として周囲に配置された複数の遊星歯車を支持するキャリアと、キャリアに固定された出力軸と、を有する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-173708号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、遊星歯車の回転軸方向の一端側のみしかキャリアによって支持されておらず、外力の影響を受け易く、遊星歯車の配置を安定させることが困難であることに課題があった。
【0005】
上記の点に鑑み、本開示は、外力の影響を受けることなく、遊星歯車の配置を安定させることが可能な遊星歯車機構、ギヤドモータ及びレーシングモジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の例示的な遊星歯車機構は、太陽歯車と、固定内歯歯車と、複数の遊星歯車と、
可動内歯歯車と、キャリア部と、を有し、上下方向に延びる中心軸回りに回転するモータ
回転軸から入力された回転を減速して外部に出力する。前記太陽歯車は、前記モータ回転
軸に取り付けられ、前記中心軸回りに回転する。前記固定内歯歯車は、前記太陽歯車の径
方向外側に位置する。前記複数の遊星歯車は、前記太陽歯車の径方向外側、且つ前記固定
内歯歯車の径方向内側に位置して前記太陽歯車及び前記固定内歯歯車と噛み合う。前記可
動内歯歯車は、前記固定内歯歯車の上側、且つ前記複数の遊星歯車の径方向外側に位置し
て前記複数の遊星歯車と噛み合い、前記中心軸回りに回転する。前記キャリア部は、前記
複数の遊星歯車の上面及び下面を保持する。前記キャリア部は、前記複数の遊星歯車の上面と、前記複数の遊星歯車の下面と、を個別に保持し、上下方向に対向する2つの同一形状のキャリア保持部材を有する。前記キャリア保持部材は、前記複数の遊星歯車の上面または下面と対向して径方向に広がる平板部と、前記平板部の径方向中心部に位置して前記平板部を上下方向に貫通する中央孔と、前記平板部上の前記中央孔の径方向外側に位置して周方向に等角度で配置される。前記複数の遊星歯車を個別に支持する複数の歯車支持部と、前記平板部の周方向において前記複数の歯車支持部の間に位置して上下方向に延びる接続片と、接続受け部は、周方向において前記接続片に隣接して配置し、上下方向に対向する他方の前記キャリア保持部材の前記接続片と接続される。上下方向の前記接続片は前記平板部の周方向に隣接して、前記複数の歯車支持部の間に位置する。
【0007】
本開示の例示的なギヤドモータは、上記構成の遊星歯車機構を有する。
【0008】
本開示の例示的なレーシングモジュールは、上記構成のギヤドモータと、紐材を備えたスプールを備える。前記ギヤドモータによって前記スプールを正逆両方向に回転させ、前記紐材を前記スプールに巻き付け及び、前記スプールから繰り出す。
【発明の効果】
【0009】
本開示の例示的な遊星歯車機構、ギヤドモータ及びレーシングモジュールによれば、外力の影響を受けることなく、遊星歯車の配置を安定させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本開示の一実施形態の遊星歯車機構の縦断面図である。
図2図2は、図1の遊星歯車機構の斜視図である。
図3図3は、本開示の第1実施形態の遊星歯車機構のキャリア部及び遊星歯車の斜視図である。
図4図4は、図3のキャリア部及び遊星歯車の分解斜視図である。
図5図5は、図3のキャリア部及び遊星歯車の縦断面図である。
図6図6は、図3の遊星歯車の上面図である。
図7図7は、本開示の第2実施形態の遊星歯車機構のキャリア部及び遊星歯車の斜視図である。
図8図8は、図7のキャリア部及び遊星歯車の分解斜視図である。
図9図9は、図7のキャリア部及び遊星歯車の縦断面図である。
図10図10は、変形例の遊星歯車の縦断面図である。
図11図11は、本開示の一実施形態のギヤドモータの斜視図である。
図12図12は、本開示の一実施形態のレーシングモジュールの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の例示的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本開示の範囲は、以下の実施の形態に限定されず、本開示の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。
【0012】
本書では、遊星歯車機構の、太陽歯車の中心軸が延びる方向を単に「軸方向」と呼び、太陽歯車の中心軸を中心として中心軸と直交する方向を単に「径方向」と呼び、太陽歯車の中心軸を中心とする円弧に沿う方向を単に「周方向」と呼ぶ。
【0013】
また、本書では、説明の便宜上、軸方向を「上下方向」とし、図1における上下方向を遊星歯車機構の上下方向として各部の形状及び位置関係を説明する。なお、この上下方向の定義は、遊星歯車機構の使用時の向き及び位置関係を限定するものではない。例えば、図11及び図12に示すように、遊星歯車機構をギヤドモータやレーシングモジュール等の他の機器に組み合わせる場合、遊星歯車機構の軸方向は水平方向に延びることがある。
【0014】
また、本書では、軸方向(上下方向)に平行な断面を「縦断面」と呼ぶ。また、本書で用いる「平行」、「直交」は、厳密な意味で平行、直交を表すものではなく、略平行、略直交を含む。
【0015】
<1.遊星歯車機構>
<1-1.遊星歯車機構の全体構成>
図1は、本開示の一実施形態の遊星歯車機構1の縦断面図である。図2は、図1の遊星歯車機構1の斜視図である。遊星歯車機構1は、上下方向に延びる中心軸C回りに回転するモータ回転軸Smから入力された回転を減速して外部に出力する。遊星歯車機構1は、太陽歯車2と、固定内歯歯車3と、複数の遊星歯車4と、可動内歯歯車5と、キャリア部6と、を有する。
【0016】
太陽歯車2は、遊星歯車機構1の下部であって、遊星歯車機構1の径方向中心部に位置する。太陽歯車2の回転軸線は、中心軸Cに沿って配置される。太陽歯車2は、中心軸Cに沿って延びる円筒形状であり、外周部に複数の歯2tが並置される。太陽歯車2は、モータ回転軸Smに取り付けられ、中心軸C回りに回転する。
【0017】
固定内歯歯車3は、太陽歯車2の径方向外側に位置する。固定内歯歯車3は、中心軸Cに沿って延びる円筒形状であり、内周部に複数の歯3tが並置される。固定内歯歯車3の内径は、太陽歯車2の外径よりも大きい。固定内歯歯車3は、外周部に配置されるケース(不図示)等に固定される。
【0018】
複数の遊星歯車4は、太陽歯車2の径方向外側、且つ固定内歯歯車3の径方向内側に位置する。本実施形態において、遊星歯車機構1は、3つの遊星歯車4を有する。3つの遊星歯車4は、中心軸Cを中心として周方向に120度の等角度で配置され、キャリア部6によって保持される。
【0019】
遊星歯車4は、本実施形態において、上歯車411と、下歯車412と、を有する。上歯車411は、遊星歯車4の上部に位置する。下歯車412は、上歯車411の下側に位置する。上歯車411及び下歯車412は、上下方向に連結され、一体として構成される。上歯車411及び下歯車412は、ともに中心軸Cと平行に上下方向に延び、外周部に複数の歯411t、412tが並置される。上歯車411と、下歯車412とは、互いに外径が異なり、歯数も異なる。なお、遊星歯車4は、上歯車411と、下歯車412とに区分することなく、1つの歯車として構成しても良い。
【0020】
複数の遊星歯車4は、太陽歯車2及び固定内歯歯車3と噛み合う。詳細に言えば、3つの遊星歯車4の下歯車412は、太陽歯車2及び固定内歯歯車3と噛み合う。3つの遊星歯車4の上歯車411は、可動内歯歯車5と噛み合う。
【0021】
可動内歯歯車5は、固定内歯歯車3の上側、且つ複数の遊星歯車4の径方向外側に位置する。可動内歯歯車5は、中心軸Cに沿って延びる円筒形状であり、内周部に複数の歯5tが並置される。可動内歯歯車5は、複数の遊星歯車4と噛み合い、中心軸C回りに回転する。可動内歯歯車5は、天井部51と、出力軸52と、を有する。天井部51は、内周部に複数の歯5tが並置された円筒の上端を閉塞する。出力軸52は、天井部51の上面51aに配置され、中心軸Cに沿って上側に延びる。
【0022】
キャリア部6は、2つのキャリア保持部材61を有する。2つのキャリア保持部材61は、3つの遊星歯車4の上面及び下面それぞれと個別に対向する。2つのキャリア保持部材61は、上下方向において互いの間に3つの遊星歯車4を保持する。すなわち、キャリア部6は、複数の遊星歯車4の上面及び下面を保持する。
【0023】
キャリア部6によって3つの遊星歯車4の上面及び下面を保持することで、3つの遊星歯車4の組み立て状態を強固にすることができる。これにより、外力の影響を受けることなく、遊星歯車4の配置を安定させることが可能である。
【0024】
<1-2.キャリア部及び遊星歯車(第1実施形態)>
図3は、本開示の第1実施形態の遊星歯車機構1のキャリア部6及び遊星歯車4の斜視図である。図4は、図3のキャリア部6及び遊星歯車4の分解斜視図である。図5は、図3のキャリア部6及び遊星歯車4の縦断面図である。図6は、図3の遊星歯車4の上面図である。
【0025】
キャリア部6は、2つの同一形状のキャリア保持部材61を有する。2つの同一形状のキャリア保持部材61は、複数の遊星歯車4の上面と、複数の遊星歯車4の下面と、を個別に保持し、上下方向に対向する。キャリア保持部材61は、例えば板金によって形成される。キャリア保持部材61は、平板部611と、中央孔612と、複数の歯車支持部613と、接続片614と、接続受け部615と、を有する。
【0026】
平板部611は、複数の遊星歯車4の上面または下面と対向する。平板部611は、中心軸Cを中心として径方向に広がる。平板部611は、上下方向から見て略円形若しくは略六角形に形成される。
【0027】
中央孔612は、平板部611の径方向中心部に位置する。中央孔612は、平板部611を上下方向に貫通する。中央孔612は、上下方向から見て円形に形成される。
【0028】
複数の歯車支持部613は、平板部611上の、中央孔612の径方向外側に位置する。歯車支持部613は、遊星歯車4と同数設けられる。すなわち、本実施形態において、キャリア保持部材61は、3つの歯車支持部613を有する。3つの歯車支持部613は、周方向に120度の等角度で配置される。3つの歯車支持部613は、3つの遊星歯車4それぞれと上下方向に対向する。歯車支持部613は、上下方向に貫通する支持孔613aを有する。複数の歯車支持部613は、複数の遊星歯車4を個別に支持する。
【0029】
接続片614は、平板部611の径方向外縁部に位置する。接続片614は、平板部611の、周方向において複数の歯車支持部613の間に位置する。言い換えれば、接続片614は、周方向において3つの遊星歯車4それぞれの間に配置される。すなわち、本実施形態において、各キャリア保持部材61は、3つの接続片614を有する。接続片614は、細長い平板状に形成される。接続片614は、対向する他方のキャリア保持部材61に向かって、上下方向に延びる。接続片614は、先端部に上下方向に凹んだ凹部614aを有する。
【0030】
接続受け部615は、平板部611の径方向外縁部に位置する。接続受け部615は、周方向において接続片614に隣接する。接続受け部615は、平板部611の、周方向において複数の歯車支持部613の間に位置する。言い換えれば、接続受け部615は、周方向において3つの遊星歯車4それぞれの間に配置される。すなわち、本実施形態において、各キャリア保持部材61は、3つの接続受け部615を有する。接続受け部615は、径方向外側に突出する凸部615aを有する。接続受け部615は、上下方向に対向する他方のキャリア保持部材61の接続片614が接続される。詳細に言えば、接続片614の凹部614aに、接続受け部615の凸部615aが挿入されて接続される。
【0031】
上記の構成によれば、キャリア部6において、1種類の部品であるキャリア保持部材61によって複数の遊星歯車4を保持することができる。これにより、遊星歯車機構1で使用する部品の種類を削減することが可能である。
【0032】
なお、接続片614に凸部を形成し、接続受け部615に凹部を形成しても良い。凹部614a及び凸部615aは、ともに上下方向から見て、例えば矩形であるが、略円形等の他の形状であっても良い。また、接続片614及び接続受け部615は、平板部611の径方向外縁部より径方向内側に配置しても良い。
【0033】
キャリア部6は、上側凸部616を有する。上側凸部616は、キャリア部6の上面6aに配置される。詳細に言えば、上側凸部616は、上側のキャリア保持部材61の平板部611の上面に配置される。上側凸部616は、中央孔612の周縁部に配置され、環状に形成される。上側凸部616は、例えば板金部材に対するバーリング加工等によって形成される。
【0034】
可動内歯歯車5の天井部51は、キャリア部6の上側に位置する。すなわち、キャリア部6の上面6aは、可動内歯歯車5の天井部51と上下方向に対向する。上側凸部616は、可動内歯歯車5の天井部51の下面51bの一部と上下方向に対向し、天井部51の下面51bに向かって上側に突出する。
【0035】
上記の構成によれば、キャリア部6と可動内歯歯車5との接触領域を低減させることができる。これにより、キャリア部6と可動内歯歯車5との滑り摩擦を低減させることができ、それぞれを円滑に回転させることが可能になり、摩耗及び摩擦熱の発生を抑制することが可能である。
【0036】
キャリア部6は、内側凸部617を有する。内側凸部617は、上側のキャリア保持部材61の平板部611の下面と、下側のキャリア保持部材61の平板部611の上面とに配置される。内側凸部617は、3つの歯車支持部613それぞれの支持孔613aの周縁部に配置され、環状に形成される。内側凸部617は、例えば板金部材に対するバーリング加工等によって形成される。
【0037】
キャリア部6の上側の内側凸部617は、複数の遊星歯車4の上面と上下方向に対向し、複数の遊星歯車4の上面に向かって下側に突出する。キャリア部6の下側の内側凸部617は、複数の遊星歯車4の下面と上下方向に対向し、複数の遊星歯車4の下面に向かって上側に突出する。この構成によれば、キャリア部6と遊星歯車4との接触領域を低減させることができる。これにより、キャリア部6と遊星歯車4との滑り摩擦を低減させることができ、それぞれを円滑に回転させることが可能になり、摩耗及び摩擦熱の発生を抑制することが可能である。
【0038】
遊星歯車4は、歯車部41と、回転軸部42と、を有する。歯車部41は、中心軸Cと平行に上下方向に延び、上下方向において上歯車411と下歯車412とに区分される。歯車部41の外周部には、複数の歯411t、412tが並置される。回転軸部42は、歯車部41の中心軸に沿って配置される。回転軸部42は、歯車部41の上面及び下面から上下方向に突出する。回転軸部42は、キャリア保持部材61の歯車支持部613の支持孔613aに挿入される。歯車部41と、回転軸部42とを一体として構成することで、歯車部41に対する回転軸部42の位置精度を向上させることが可能である。
【0039】
遊星歯車4は、図6に示すように、同位相部43と、指標部431と、を有する。
【0040】
同位相部43は、上歯車411の1つの歯411tの位置と、下歯車412の1つの歯412tの位置とが周方向において一致する箇所である。本実施形態において、遊星歯車4は、3つの同位相部43を有する。3つの同位相部43は、遊星歯車4の回転軸部42を中心として周方向に120度の等角度で配置される。
【0041】
指標部431は、同位相部43の上面及び下面に配置される。指標部431は、指標部431の位置が同位相部43であることを示す印であって、本実施形態において、凹部として形成される。指標部431は、凸部や刻印等であっても良い。
【0042】
この構成によれば、固定内歯歯車3及び可動内歯歯車5に対し、遊星歯車4の位置合わせが容易になる。したがって、遊星歯車機構1の組み立ての作業性を向上させることが可能である。
【0043】
歯車部41及び回転軸部42は、金属または金属合金によって構成される。この構成によれば、遊星歯車4の高剛性化、長寿命化を図ることが可能である。
【0044】
遊星歯車4の外面は、フッ素コート処理が施される。この構成によれば、遊星歯車4の耐摩耗性、低摩擦性を向上させることが可能である。
【0045】
さらに、太陽歯車2、固定内歯歯車3、遊星歯車4、可動内歯歯車5、及びキャリア部6は、それぞれの接触領域に潤滑剤が塗布される。この構成によれば、各歯車の耐摩耗性、低摩擦性を向上させることが可能である。
【0046】
<1-3.キャリア部及び遊星歯車(第2実施形態)>
図7は、本開示の第2実施形態の遊星歯車機構1のキャリア部6及び遊星歯車4の斜視図である。図8は、図7のキャリア部6及び遊星歯車4の分解斜視図である。図9は、図7のキャリア部6及び遊星歯車4の縦断面図である。
【0047】
キャリア部6は、キャリア蓋部材62と、キャリア台部材63と、を有する。キャリア蓋部材62は、複数の遊星歯車4の上面及び下面の一方を保持する。キャリア台部材63は、キャリア蓋部材62と上下方向に対向し、複数の遊星歯車4の上面及び下面の他方を保持する。本実施形態において、キャリア蓋部材62は、複数の遊星歯車4の上面を保持する。本実施形態において、キャリア台部材63は、複数の遊星歯車4の下面を保持する。キャリア蓋部材62及びキャリア台部材63は、例えば板金によって形成される。
【0048】
キャリア蓋部材62は、蓋平板部621と、蓋中央孔622と、複数の蓋歯車支持部623と、接続受け部625と、を有する。
【0049】
蓋平板部621は、複数の遊星歯車4の上面と対向する。蓋平板部621は、中心軸Cを中心として径方向に広がる。蓋平板部621は、上下方向から見て円形に形成される。
【0050】
蓋中央孔622は、蓋平板部621の径方向中心部に位置する。蓋中央孔622は、蓋平板部621を上下方向に貫通する。蓋中央孔622は、上下方向から見て円形に形成される。
【0051】
複数の蓋歯車支持部623は、蓋平板部621上の、蓋中央孔622の径方向外側に位置する。蓋歯車支持部623は、遊星歯車4と同数設けられる。すなわち、本実施形態において、キャリア蓋部材62は、3つの蓋歯車支持部623を有する。3つの蓋歯車支持部623は、周方向に120度の等角度で配置される。3つの蓋歯車支持部623は、3つの遊星歯車4それぞれと上下方向に対向する。蓋歯車支持部623は、上下方向に貫通する支持孔623aを有する。3つの蓋歯車支持部623は、3つの遊星歯車4を個別に支持する。
【0052】
接続受け部625は、蓋平板部621の、蓋中央孔622の径方向外側に位置する。接続受け部625は、蓋平板部621の、周方向において複数の蓋歯車支持部623の間に位置する。言い換えれば、接続受け部625は、周方向において3つの遊星歯車4それぞれの間に配置される。すなわち、本実施形態において、キャリア蓋部材62は、3つの接続受け部625を有する。接続受け部625は、蓋平板部621を上下方向に貫通する孔部625aを有する。接続受け部625は、上下方向に対向するキャリア台部材63が接続される。
【0053】
キャリア台部材63は、台平板部631と、台中央孔632と、複数の台歯車支持部633と、接続片634と、を有する。
【0054】
台平板部631は、複数の遊星歯車4の下面と対向する。台平板部631は、中心軸Cを中心として径方向に広がる。
【0055】
台中央孔632は、台平板部631の径方向中心部に位置する。台中央孔632は、台平板部631を上下方向に貫通する。台中央孔632は、上下方向から見て円形に形成される。
【0056】
複数の台歯車支持部633は、台平板部631上の、台中央孔632の径方向外側に位置する。台歯車支持部633は、遊星歯車4と同数設けられる。すなわち、本実施形態において、キャリア台部材63は、3つの台歯車支持部633を有する。3つの台歯車支持部633は、周方向に120度の等角度で配置される。3つの台歯車支持部633は、3つの遊星歯車4それぞれと上下方向に対向する。台歯車支持部633は、上下方向に貫通する支持孔633aを有する。3つの台歯車支持部633は、3つの遊星歯車4を個別に支持する。
【0057】
接続片634は、台平板部631の径方向外縁部に位置する。接続片634は、台平板部631の、周方向において複数の台歯車支持部633の間に位置する。言い換えれば、接続片634は、周方向において3つの遊星歯車4それぞれの間に配置される。すなわち、本実施形態において、キャリア台部材63は、3つの接続片634を有する。接続片634は、細長い平板状に形成される。接続片634は、上下方向に対向するキャリア蓋部材62に向かって、上下方向に延びる。接続片634は、先端部に上側に突出する凸部634aを有する。接続片634は、キャリア蓋部材62の接続受け部625に接続される。詳細に言えば、キャリア蓋部材62の接続受け部625の孔部625aに、キャリア台部材63の接続片634の凸部634aが挿入されて接続される。
【0058】
上記の構成によれば、キャリア部6を構成するキャリア蓋部材62と、キャリア台部材63との接続箇所を低減させることができる。これにより、キャリア部6の強度を高めることが可能である。
【0059】
なお、接続受け部625に凸部を形成し、接続片634に凹部を形成しても良い。孔部625a及び凸部634aは、ともに上下方向から見て、例えば矩形であるが、円形等の他の形状であっても良い。また、接続受け部625を蓋平板部621の径方向外縁部に形成しても良いし、接続片634を台平板部631の径方向外縁部より径方向内側に配置しても良い。
【0060】
キャリア部6は、上側凸部626を有する。上側凸部626は、キャリア部6の上面6aに配置される。詳細に言えば、上側凸部626は、キャリア蓋部材62の蓋平板部621の上面に配置される。上側凸部626は、蓋中央孔622の周縁部に配置され、環状に形成される。上側凸部626は、例えば板金部材に対するバーリング加工等によって形成される。
【0061】
キャリア台部材63の接続片634の上端部は、図9に示すように、キャリア部6の上面6aから上側に突出する。詳細に言えば、キャリア台部材63の接続片634の凸部634aの上端部は、キャリア蓋部材62の蓋平板部621の上面から上側に突出する。なお、キャリア部6の上面6aから接続片634の上端部までの高さH1は、キャリア部6の上面6aから上側凸部626の上端部までの高さH2よりも低い。
【0062】
上記の構成によれば、キャリア部6と可動内歯歯車5との接触箇所を低減させることができる。これにより、キャリア部6と可動内歯歯車5とを円滑に回転させることができ、摩耗及び摩擦熱の発生を抑制することが可能である。
【0063】
なお、第1実施形態において、下側のキャリア保持部材61から上側に延びる接続片614の上端部が、上側のキャリア保持部材61の平板部611の上面から上側に突出する場合もある。この場合も同様に、キャリア部6の上面6aから接続片614の上端部までの高さは、キャリア部6の上面6aから上側凸部616の上端部までの高さよりも低い。
【0064】
キャリア部6は、内側凸部627、637を有する。内側凸部627は、キャリア蓋部材62の平板部621の下面に配置される。内側凸部627は、3つの歯車支持部623それぞれの支持孔623aの周縁部に配置され、環状に形成される。内側凸部637は、キャリア台部材63の平板部631の上面に配置される。内側凸部637は、3つの歯車支持部633それぞれの支持孔633aの周縁部に配置され、環状に形成される。内側凸部627、637は、例えば板金部材に対するバーリング加工等によって形成される。
【0065】
内側凸部627は、複数の遊星歯車4の上面と上下方向に対向し、複数の遊星歯車4の上面に向かって下側に突出する。内側凸部637は、複数の遊星歯車4の下面と上下方向に対向し、複数の遊星歯車4の下面に向かって上側に突出する。この構成によれば、キャリア部6と遊星歯車4との接触領域を低減させることができる。これにより、キャリア部6と遊星歯車4との滑り摩擦を低減させることができ、それぞれを円滑に回転させることが可能になり、摩耗及び摩擦熱の発生を抑制することが可能である。
【0066】
<1-3.変形例の遊星歯車>
図10は、変形例の遊星歯車7の縦断面図である。変形例の遊星歯車7は、歯車部71と、回転軸部72と、を有する。歯車部71は、上下方向において上歯車711と下歯車712とに区分される。回転軸部72は、歯車部71の上面側から下面側まで貫通する。歯車部71及び回転軸部72は、異なる部材として形成され、結合される。歯車部71と、回転軸部72とは、例えば圧入等によって直接的に結合させても良いし、例えば接着等によって間接的に結合させても良い。
【0067】
例えば、歯車部71及び回転軸部72は、互いに異なる金属または金属合金によって構成される。この構成によれば、遊星歯車機構1の用途に応じて、歯車部71及び回転軸部72の材料を変更できる。
【0068】
また例えば、歯車部71は、樹脂によって構成される。回転軸部72は、金属または金属合金によって構成される。この構成によれば、歯車部71において、耐摩耗性、低摩擦性を向上させることが可能である。
【0069】
回転軸部72は、歯車部71の上面と下面との間において、歯車部71と接触している。回転軸部72は、歯車部71の上面より上側及び下面より下側において、歯車部71に対して突出して周面を露出している。そして、回転軸部72の歯車部71との接触領域72cの少なくとも一部の表面粗さは、回転軸部72の歯車部71に対する露出領域72eの表面粗さよりも大きい。この構成によれば、歯車部71と、回転軸部72との結合強度を高めることができる。
【0070】
<2.ギヤドモータ>
図11は、本開示の一実施形態のギヤドモータ100の斜視図である。ギヤドモータ100は、上記構成の遊星歯車機構1を有する。さらに、ギヤドモータ100は、モータ101と、ウォーム102と、を有する。なお、遊星歯車機構1は、ケース1aを有する。図1に示す太陽歯車2、固定内歯歯車3、複数の遊星歯車4、可動内歯歯車5、及びキャリア部6は、ケース1a内に収容される。
【0071】
遊星歯車機構1の太陽歯車2(図1参照)は、遊星歯車機構1に向かって延びるモータ101の回転軸(不図示)に取り付けられる。遊星歯車機構1の可動内歯歯車5の出力軸52(図1参照)は、ウォーム102に向かって延び、ウォーム102に接続される。遊星歯車機構1は、中心軸C1回りに回転するモータ101の回転軸から入力された回転を減速してウォーム102に出力する。ギヤドモータ100は、ウォーム102を中心軸C1回りに回転させる。
【0072】
上記の構成によれば、ギヤドモータ100において、遊星歯車4の配置を安定させることができる。したがって、モータ101の減速性能を向上させることが可能である。
【0073】
<3.レーシングモジュール>
図12は、本開示の一実施形態のレーシングモジュール200の斜視図である。レーシングモジュール200は、上記構成のギヤドモータ100を有する。すなわち、レーシングモジュール200は、上記構成の遊星歯車機構1を有する。さらに、レーシングモジュール200は、ケース201と、軸受202と、バッテリー203と、制御部204と、ウォームホイール205と、スプール206と、を備える。
【0074】
ケース201は、ギヤドモータ100、軸受202、バッテリー203、制御部204、及びウォームホイール205を内部に収容する。ギヤドモータ100は、ケース201及び軸受202に支持される。ウォーム102は、軸受202によって回転可能に支持される。
【0075】
モータ101は、バッテリー203及び制御部204と電気的に接続される。モータ101は、バッテリー203から電力の供給を受け、回転軸(不図示)を回転させる。また、モータ101は、制御部204によって制御される。ギヤドモータ100は、モータ101によってウォーム102を中心軸C1回りに回転させる。
【0076】
ウォームホイール205は、ウォーム102に連結される。ウォームホイール205は、ウォーム102の中心軸C1と直交する中心軸C2回りに回転する。スプール206は、ウォームホイール205の同軸上に連結される。すなわち、スプール206は、ギヤドモータ100によって、ウォームホイール205とともに中心軸C2回りに回転される。なお、ギヤドモータ100は、スプール206を中心軸C2に対して正逆両方向に回転させる。スプール206には、紐材(不図示)が巻き掛けられる。
【0077】
レーシングモジュール200は、ギヤドモータ100によってスプール206を正逆両方向に回転させることで、紐材をスプール206に巻き付けたり、スプール206から繰り出したりすることができる。
【0078】
上記の構成によれば、レーシングモジュール200において、遊星歯車4の配置を安定させ、モータ101の減速性能を向上させることができる。したがって、紐材をスプール206に巻き付けたり、スプール206から繰り出したりする動作を安定させることが可能である。
【0079】
<4.その他>
以上、本開示の実施形態につき説明したが、本開示の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。また、上記実施形態やその変形例は適宜任意に組み合わせることができる。
【0080】
例えば、遊星歯車機構1及びギヤドモータ100は、レーシングモジュールに限らず、種々の家庭用電気製品、輸送機器、医療機器、OA機器などに搭載されても良い。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本開示は、例えばレーシングモジュールを含む減速機構が接続されたモータを有する電気機器において利用可能である。
【符号の説明】
【0082】
1・・・遊星歯車機構、1a・・・ケース、2・・・太陽歯車、2t・・・歯、3・・・固定内歯歯車、3t・・・歯、4・・・遊星歯車、5・・・可動内歯歯車、5t・・・歯、6・・・キャリア部、6a・・・上面、7・・・遊星歯車、41・・・歯車部、42・・・回転軸部、43・・・同位相部、51・・・天井部、51a・・・上面、51b・・・下面、52・・・出力軸、61・・・キャリア保持部材、62・・・キャリア蓋部材、63・・・キャリア台部材、71・・・歯車部、72・・・回転軸部、72c・・・接触領域、72e・・・露出領域、100・・・ギヤドモータ、101・・・モータ、102・・・ウォーム、200・・・レーシングモジュール、201・・・ケース、202・・・軸受、203・・・バッテリー、204・・・制御部、205・・・ウォームホイール、206・・・スプール、411・・・上歯車、411t・・・歯、412・・・下歯車、412t・・・歯、431・・・指標部、611・・・平板部、612・・・中央孔、613・・・歯車支持部、613a・・・支持孔、614・・・接続片、614a・・・凹部、615・・・接続受け部、615a・・・凸部、616・・・上側凸部、617・・・内側凸部、621・・・蓋平板部、622・・・蓋中央孔、623・・・蓋歯車支持部、623a・・・支持孔、625・・・接続受け部、625a・・・孔部、626・・・上側凸部、627・・・内側凸部、631・・・台平板部、632・・・台中央孔、633・・・台歯車支持部、633a・・・支持孔、634・・・接続片、634a・・・凸部、637・・・内側凸部、C・・・中心軸、C1・・・中心軸、C2・・・中心軸、H1・・・高さ、H2・・・高さ、Sm・・・モータ回転軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12