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特許7596813情報処理システム、ECUシステム、及び情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-02
(45)【発行日】2024-12-10
(54)【発明の名称】情報処理システム、ECUシステム、及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/02 20160101AFI20241203BHJP
   B60R 16/023 20060101ALI20241203BHJP
   B60W 10/26 20060101ALI20241203BHJP
   B60W 20/00 20160101ALI20241203BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20241203BHJP
   B60L 53/14 20190101ALI20241203BHJP
   B60L 50/16 20190101ALI20241203BHJP
   B60L 58/10 20190101ALI20241203BHJP
   G16Y 10/40 20200101ALI20241203BHJP
   G16Y 20/20 20200101ALI20241203BHJP
   G16Y 40/10 20200101ALI20241203BHJP
【FI】
H02J7/02 U
B60R16/023 P
B60W10/26 900
B60W20/00 ZHV
H02J7/00 P
H02J7/00 Y
B60L53/14
B60L50/16
B60L58/10
G16Y10/40
G16Y20/20
G16Y40/10
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021010192
(22)【出願日】2021-01-26
(65)【公開番号】P2022114072
(43)【公開日】2022-08-05
【審査請求日】2023-08-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】樋崎 勝哉
【審査官】滝谷 亮一
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-074867(JP,A)
【文献】特開2012-222931(JP,A)
【文献】特開2014-155172(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/02
B60R 16/023
B60W 10/26
B60W 20/00
H02J 7/00
B60L 53/14
B60L 50/16
B60L 58/10
G16Y 10/40
G16Y 20/20
G16Y 40/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部電源により充電可能なバッテリを備える車両に搭載され、前記バッテリを含む車載機器を制御するための複数のECU(Electronic Control Unit)であって、前記バッテ
リに対する充電を制御するためのECU且つ外部電源による前記バッテリの充電が開始されるときに起動されるECUである第一のECU、及び前記バッテリの状態を管理するためのECUである第二のECUを少なくとも含む複数のECUと、
前記車両に搭載される通信端末であって、該通信端末が起動状態にあるときは、前記車載機器のアラーム有無に関する情報であるアラーム情報を複数の前記ECUから取得するとともに取得された前記アラーム情報を所定のサーバへ送信し、該通信端末がスリープ状態にあるときには、前記アラーム情報の取得及び前記所定のサーバへの送信を停止する通信端末と、
を備える情報処理システムであって、
前記通信端末がスリープ状態にあるときに、前記第一のECUが、スリープ状態にある前記第二のECUを起動させるためのトリガ信号を前記第二のECUへ送信し、
前記第二のECUは、送信された前記トリガ信号を受信し、スリープ状態から起動状態へ移行し、
前記複数のECUの少なくとも何れかは、
外部電源による前記バッテリの充電開始を検知
外部電源による前記バッテリの充電開始を検知したことをトリガにして、前記通信端末をスリープ状態から起動状態へ移行させること
を実行する、
情報処理システム。
【請求項2】
前記複数のECUは、前記バッテリの電圧を検出するための配線を介して前記バッテリと直接接続され、前記配線を介して入力される電圧が変化したときに起動される、第三のECUを更に含む
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記車両は、モータと内燃機関とを含むハイブリッドシステムにより駆動される車両であり、
前記第三のECUは、前記ハイブリッドシステムを制御するためのECUである、
請求項に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記複数のECUの少なくとも何れかは、前記通信端末をスリープ状態から起動状態へ移行させるときに、外部電源による前記バッテリの充電が開始されたことを示す第一の信号を、前記通信端末に送信し、
前記通信端末は、前記第一の信号を受信したことをトリガにして、前記アラーム情報の取得及び前記所定のサーバへの送信を、開始する、
請求項1からの何れか1項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記複数のECUの少なくとも何れかは、外部電源による前記バッテリの充電が終了されたときに、外部電源による前記バッテリの充電が終了されたことを示す第二の信号を、前記通信端末に送信し、
前記通信端末は、前記第二の信号を受信したことをトリガにして、前記アラーム情報の取得及び前記所定のサーバへの送信を、終了する、
請求項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
外部電源により充電可能なバッテリを備える車両に搭載される複数のECU(Electronic Control Unit)を含むECUシステムであって、
前記複数のECUは、前記バッテリに対する充電を制御するためのECU且つ外部電源による前記バッテリの充電が開始されるときに起動される第一のECU、及び前記バッテリの状態を管理するためのECUである第二のECUを少なくとも含み、
前記第一のECUは第一の制御部を備え、前記第二のECUは第二の制御部を備え、
前記車両に搭載される通信端末であって、該通信端末が起動状態にあるときは、前記バッテリを含む車載機器のアラーム有無に関する情報であるアラーム情報を前記複数のECUから取得するとともに取得された前記アラーム情報を所定のサーバへ送信し、該通信端末がスリープ状態にあるときには、前記アラーム情報の取得及び前記所定のサーバへの送信を停止する通信端末がスリープ状態にあるときに、
前記第一の制御部は、
スリープ状態にある前記第二のECUを起動させるためのトリガ信号を前記第二のECUへ送信し、
前記第一の制御部及び前記第二の制御部の少なくとも何れかは、
外部電源による前記バッテリの充電開始を検知
外部電源による前記バッテリの充電開始を検知したことをトリガにして、前記通信端末をスリープ状態から移行状態へ移行させること
を実行する
ECUシステム
【請求項7】
前記複数のECUは、前記バッテリの電圧を検出するための配線を介して前記バッテリと直接接続され、前記配線を介して検出される電圧が変化したときに起動される、第三のECUを更に含む
請求項に記載のECUシステム
【請求項8】
前記車両は、モータと内燃機関とを含むハイブリッドシステムにより駆動される車両であり、
前記第三のECUは、前記ハイブリッドシステムを制御するためのECUである、
請求項に記載のECUシステム
【請求項9】
前記複数のECUの少なくとも何れかは、前記通信端末をスリープ状態から起動状態へ移行させるときに、外部電源による前記バッテリの充電が開始されたことを示す第一の信号を、前記通信端末に送信する、
請求項からの何れか1項に記載のECUシステム
【請求項10】
前記複数のECUの少なくとも何れかは、外部電源による前記バッテリの充電が終了されたときに、外部電源による前記バッテリの充電が終了されたことを示す第二の信号を、前記通信端末に送信する、
請求項に記載のECUシステム
【請求項11】
外部電源により充電可能なバッテリを備える車両に搭載される複数のECU(Electronic Control Unit)であって
前記複数のECUは、前記バッテリに対する充電を制御するためのECU且つ外部電源による前記バッテリの充電が開始されるときに起動される第一のECU、及び前記バッテリの状態を管理するためのECUである第二のECUを少なくとも含み、
前記車両に搭載される通信端末であって、該通信端末が起動状態にあるときは、前記バッテリを含む車載機器のアラーム有無に関する情報であるアラーム情報を前記複数のECUから取得するとともに取得された前記アラーム情報を所定のサーバへ送信し、該通信端末がスリープ状態にあるときには、前記アラーム情報の取得及び前記所定のサーバへの送信を停止する通信端末がスリープ状態にあるときに、
前記第一のECUは、
スリープ状態にある前記第二のECUを起動させるためのトリガ信号を前記第二のECUへ送信するステップを実行し、
前記第一のECU及び前記第二のECUの少なくとも何れかは、
外部電源による前記バッテリの充電開始を検知するステップと、
外部電源による前記バッテリの充電開始を検知したことをトリガにして、前記通信端末をスリープ状態から起動状態へ移行させるステップと、
を実行する、
情報処理方法。
【請求項12】
前記複数のECUの少なくとも何れかが、
前記通信端末をスリープ状態から起動状態へ移行させるときに、外部電源による前記バッテリの充電が開始されたことを示す第一の信号を、前記通信端末に送信するステップを更に実行する、
請求項11に記載の情報処理方法。
【請求項13】
前記複数のECUの少なくとも何れかが、
外部電源による前記バッテリの充電が終了されたときに、外部電源による前記バッテリの充電が終了されたことを示す第二の信号を、前記通信端末に送信するステップを更に実行する、
請求項12に記載の情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理システム、ECUシステム、及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
車両に搭載される機器に異常が発生した場合に、異常情報を情報センタへ送信するための車載通信装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-234100号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の目的は、外部電源によるバッテリの充電が行われる場合であっても、所定のサーバへアラーム情報を送信することができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、外部電源により充電可能なバッテリを備える車両に搭載され、前記バッテリを含む車載機器を制御するための複数のECU(Electronic Control Unit)と、前記車
両に搭載される通信端末であって、該通信端末が起動状態にあるときは、前記車載機器のアラーム有無に関する情報であるアラーム情報を複数の前記ECUから取得するとともに取得された前記アラーム情報を所定のサーバへ送信し、該通信端末がスリープ状態にあるときには、前記アラーム情報の取得及び前記所定のサーバへの送信を停止する通信端末と、を備える情報処理システムとして捉えることができる。その場合の情報処理システムは、例えば、
前記通信端末がスリープ状態にあるときに、複数の前記ECUのうちの所定のECUが、
外部電源による前記バッテリの充電開始を検知することと、
外部電源による前記バッテリの充電開始を検知したことをトリガにして、前記通信端末をスリープ状態から起動状態へ移行させることと、
を実行するようにしてもよい。
【0006】
本開示は、外部電源により充電可能なバッテリを備える車両に搭載されるECUとして捉えることもできる。その場合、ECUは、例えば、
前記車両に搭載される通信端末がスリープ状態にあるときに、
外部電源による前記バッテリの充電開始を検知することと、
外部電源による前記バッテリの充電開始を検知したことをトリガにして、前記通信端末をスリープ状態から移行状態へ移行させることと、
を実行する制御部を備えるようにしてもよい。
【0007】
本開示は、情報処理方法として捉えることもできる。その場合の情報処理方法は、例えば、
外部電源により充電可能なバッテリを備える車両に搭載されるECUが、
前記車両に搭載される通信端末がスリープ状態にあるときに、
外部電源による前記バッテリの充電開始を検知するステップと、
外部電源による前記バッテリの充電開始を検知したことをトリガにして、前記通信端末をスリープ状態から起動状態へ移行させるステップと、
を実行するようにしてもよい。
【0008】
なお、本開示は、上記した情報処理方法をECUに実行させるためのプログラム、又は該プログラムを格納した非一時的記憶媒体として捉えることもできる。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、外部電源によるバッテリの充電が行われる場合であっても、所定のサーバへアラーム情報を送信することができる技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】車載システムの概要を示す図である。
図2】車両に搭載されるECUの例を示す図である。
図3】車載システムに含まれる構成要素のハードウェア構成例を示す図である。
図4】充電用ECUの機能構成例を示すブロック図である。
図5】通信端末の機能構成例を示すブロック図である。
図6】実施形態において、外部電源によるバッテリの充電が行われる場合に、車載システムで行われる処理の一例を示すシーケンス図である。
図7】外部電源によるバッテリの充電が開始されたときに、充電用ECUで行われる処理ルーチンを示すフローチャートである。
図8】変形例1において、外部電源によるバッテリの充電が行われる場合に、車載システムで行われる処理の一例を示すシーケンス図である。
図9】変形例2において、外部電源によるバッテリの充電が行われる場合に、車載システムで行われる処理の一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
近年、V2X(Vehicle-to-Everything)等の車両用通信技術の進歩に伴い、外部の機
器と通信可能な機器(通信端末)を搭載する車両の開発が進められている。斯様な車両においては、通信端末が、車両に搭載される機器(以下、「車載機器」と記す場合もある。)のアラーム有無に関する情報(アラーム情報)を収集し、収集したアラーム情報を外部のサーバ等へ送信することが可能になる。
【0012】
ここで、EV(Electric Vehicle)及びPHV(Plug-in Hybrid Vehicle)等の新エネルギ車両においては、上記アラーム情報を、公共機関等が運営するサーバ(所定のサーバ)へ定期的に送信することが法規等で義務づけられる場合がある。特に、外部電源により充電可能なバッテリを備える車両については、車両が運転状態にあるときに加え、外部電源によるバッテリの充電が行われているときにおいても、アラーム情報を定期的に所定のサーバへ送信することが義務づけられる可能性がある。
【0013】
ところで、外部電源によるバッテリの充電は、車両が運転停止状態にあるときに行われる。そのため、外部電源によるバッテリの充電が行われるときに、通信端末がスリープ状態になっている可能性がある。通信端末は、該通信端末が起動状態にあるときには、アラーム情報の取得及び所定のサーバへの送信を行うことができるが、該通信端末がスリープ状態にあるときには、アラーム情報の取得及び所定のサーバへの送信を行うことができない。
【0014】
よって、上記した法規等に対応するためには、外部電源によるバッテリの充電が行われるときに、アラーム情報の取得及び所定のサーバへの送信を行うことができる技術が望まれる。
【0015】
そこで、本開示に係る情報処理システムでは、通信端末がスリープ状態にあるときに、
車両に搭載される複数のECUのうちの所定のECUが、外部電源によるバッテリの充電開始を検知したことをトリガにして、通信端末をスリープ状態から起動状態へ移行させるようにした。これにより、通信端末は、複数のECUを通じて、アラーム情報を取得することが可能になるとともに、取得されたアラーム情報を所定のサーバへ送信することが可能になる。
【0016】
本開示に係る情報処理システムによれば、外部電源によるバッテリの充電が行われる場合であっても、所定のサーバへアラーム情報を送信することが可能となる。
【0017】
ここで、本開示に係る所定のECUは、例えば、車両に搭載される複数のECUのうち、バッテリに対する充電を制御するためのECU(第一のECU)でもよい。車両が運転停止状態にあるときは、当該車両に搭載される複数のECUは、通信端末と同様に、スリープ状態になっている可能性がある。ただし、外部電源によるバッテリの充電が開始される際に、充電ケーブルが車両の充電口に接続されると、充電口に対する充電ケーブルの接続を検知するためのセンサの検知信号、又は外部電源からのCPLT(Control Pilot)
信号等が第一のECUへ入力されることで、第一のECUが起動される。また、予め充電コネクタが車両の充電口に接続されている状態でタイマ充電(夜間等の予め設定された時間帯にバッテリを充電)を行う場合には、充電開始時刻が到来するタイミングで、タイマから第一のECUへ信号が入力されることで、第一のECUが起動される。これにより、第一のECUは、外部電源によるバッテリの充電開始を検知することが可能である。よって、斯様な第一のECUを利用することで、スリープ状態の通信端末を起動させることが可能となる。その結果、外部電源によるバッテリの充電が行われる場合であっても、アラーム情報を所定のサーバへ送信することが可能になる。
【0018】
また、本開示に係る所定のECUは、外部電源によるバッテリの充電が開始されるときに、上記した第一のECUによって起動される、第二のECUでもよい。ここでいう「第二のECU」は、例えば、バッテリの状態(SOC(State of Charge)、又は温度等)
を管理するためのECUである。外部電源によるバッテリの充電が行われる場合には、充電中のバッテリの状態を適正に管理する必要がある。そのため、外部電源によるバッテリの充電が開始される際には、第一のECUによって、上記したような第二のECUが起動される。これにより、第二のECUは、外部電源によるバッテリの充電開始を検知することができる。よって、斯様な第二のECUを利用することで、スリープ状態の通信端末を起動させることが可能となる。
【0019】
また、本開示に係る所定のECUは、バッテリの電圧を検出するための配線を介して、バッテリと直接接続される第三のECUでもよい。これは、モータと内燃機関とを含むハイブリッドシステムにより駆動される車両(例えば、PHV)を想定したものである。斯様な車両においては、ハイブリッドシステムを制御するためのECU(第三のECU)とバッテリとが配線によって直接接続される場合がある。斯様な場合、外部電源によるバッテリの充電が開始されると、上記配線を介して第三のECUへ入力される電圧が変化する。これにより、第三のECUは、上記配線を介して入力される電圧の変化をトリガにして、スリープ状態から起動状態へ移行する。その際、第三のECUは、上記配線を介して入力される電圧の変化をもって、バッテリの充電開始を検知することができる。よって、斯様な第三のECUを利用することで、スリープ状態の通信端末を起動させることが可能となる。
【0020】
ここで、本開示に係る所定のECUは、通信端末を起動させるときに、外部電源によるバッテリの充電が開始されたことを示す第一の信号を、通信端末に送信してもよい。これにより、通信端末は、第一の信号を受信したことをトリガにして、アラーム情報の取得及び取得されたアラーム情報の所定のサーバへの送信を、開始することができる。
【0021】
また、本開示に係る所定のECUは、外部電源によるバッテリの充電が終了されたときに、外部電源によるバッテリの充電が終了されたことを示す第二の信号を、通信端末に送信してもよい。これにより、通信端末は、第二の信号を受信したことをトリガにして、アラーム情報の取得及び取得されたアラーム情報の所定のサーバへの送信を、終了することができる。
【0022】
<実施形態>
以下、本開示の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。以下の実施形態の構成は例示であり、本開示は実施形態の構成に限定されない。
【0023】
(システムの全体構成)
図1は、本開示を適用する車載システムの概略構成を示す図である。本実施形態における車載システムは、車両10に搭載される複数のECU100と、車両10に搭載される通信端末200と、を含む。
【0024】
本例における車両10は、外部電源により充電可能なバッテリを含むハイブリッドシステムを搭載するPHVである。ハイブリッドシステムには、外部電源により充電可能なバッテリと、バッテリの電力を利用して車両10の駆動輪を駆動し又は駆動輪の運転エネルギを利用して発電を行うモータ・ジェネレータと、モータ・ジェネレータと協働して車両10を走行させる内燃機関(以下、「エンジン」と記す場合もある。)と、バッテリからモータ・ジェネレータへ供給される電力を直流から交流へ変換し又はモータ・ジェネレータからバッテリへ供給される電力を交流から直流へ変換するためのインバータ等が含まれる。なお、車両10は、PHVに限定されず、EVでもよい。
【0025】
複数のECU100は、上記したバッテリ、モータ・ジェネレータ、エンジン、及びハイブリッドシステム等の各種の車載機器を制御するための電子制御ユニットである。本例における複数のECU100には、図2に示すように、モータ・ジェネレータを制御するためのECU(モータ用ECU)101、エンジンを制御するためのECU(エンジン用ECU)102、バッテリの状態(例えば、SOC又は温度等)を管理するためのECU(バッテリ用ECU)103、バッテリの充電を制御するためのECU(充電用ECU)104、及びハイブリッドシステム全体を統合的に制御するためのECU(ハイブリッド用ECU)105等が含まれる。複数のECU100は、CAN(Controller Area Network)規格の第一のバスCB100により相互に接続される。また、複数のECU100
のうち、バッテリに関連するECU(バッテリ用ECU103、充電用ECU104、及びハイブリッド用ECU105等)は、CAN規格の第二のバスCB200によっても相互に接続される。なお、バッテリに関連するECU103-105のうち、ハイブリッド用ECU105は、配線WR100を介してバッテリと直接接続され、バッテリの電圧を直接モニタリング可能になっている。
【0026】
複数のECU100の各々は、車両10が運転状態にあるとき(イグニッションスイッチ又はパワースイッチがオン状態のとき)に、所定の周期で、アラーム情報を通信端末200へ送信する機能を有する。また、複数のECU100のうち、バッテリに関連するECU103-105は、車両10が運転停止状態にあるとき(イグニッションスイッチ又はパワースイッチがオフ状態のとき)であっても、外部電源によるバッテリの充電が行われている期間中は、所定の周期で、アラーム情報を通信端末200へ送信する機能を有する。これに伴い、バッテリに関連するECU103-105のうち、充電用ECU104は、外部電源によるバッテリの充電が開始されるときに、通信端末200を起動させる機能も有する。斯様な充電用ECU104は、本開示に係る「所定のECU(第一のECU)」に相当する。本実施形態では、バッテリに関連するECU103-105が、本開示
に係る「複数のECU」に相当する。
【0027】
通信端末200は、第一のバスCB100と第二のバスCB200とに接続される。通信端末200は、第一のバスCB100又は第二のバスCB200を介して、各ECU100からのアラーム情報を受信する機能を有する。通信端末200は、受信したアラーム情報を集計し、その集計結果(以下、「アラームリスト」と記す場合もある。)をセンタサーバ300へ送信する機能も有する。これらの機能は、通信端末200が起動状態にあるときに有効となり、通信端末200がスリープ状態にあるときには無効となる。なお、センタサーバ300は、公共機関が運営するサーバである。ここでいう「公共機関」とは、例えば、新エネルギ車両に対し、アラームリストの定期的な提供を義務づけている機関である。本例では、車両10が運転状態にあるときに加え、外部電源によるバッテリの充電が行われているときも、アラームリストの定期的な提供が義務づけられているものとする。
【0028】
上記したように構成される車載システムでは、車両10が運転状態にあるときは、複数のECU100の各々が、所定の周期で、アラーム情報を通信端末200へ送信する。その際、アラーム情報の送信は、第一のバスCB100を使用して行われる。通信端末200は、複数のECU100からのアラーム情報を受信する都度、それらのアラーム情報を集計してアラームリストを生成し、生成されたアラームリストをセンタサーバ300へ送信する。
【0029】
また、外部電源によるバッテリの充電が行われるときには、複数のECU100のうち、バッテリに関連するECU103-105のみが、所定の周期で、アラーム情報を通信端末200へ送信する。その際、アラーム情報の送信は、第二のバスCB200を使用して行われる。通信端末200は、バッテリに関連するECU103-105からのアラーム情報を受信する都度、それらのアラーム情報を集計してアラームリストを生成し、生成されたアラームリストをセンタサーバ300へ送信する。
【0030】
ところで、外部電源によるバッテリの充電は、車両10が運転停止状態にあるときに行われる。車両10が運転停止状態にあるときは、特段のイベント(例えば、セキュリティシステムの作動等)が発生しない限り、通信端末200は、スリープ状態となる。そのため、外部電源によるバッテリの充電が開始されるときには、通信端末200をスリープ状態から起動状態へ移行させる必要がある。これに対し、本例では、外部電源によるバッテリの充電が開始されるときに、充電用ECU104が、通信端末200を起動させる。これにより、外部電源によるバッテリの充電が行われる場合であっても、アラーム情報の受信及びアラームリストのセンタサーバ300への送信を、通信端末200が行えるようになる。
【0031】
(車載システムのハードウェア構成)
図3は、車載システムに含まれるECU100及び通信端末200の各々のハードウェア構成例を示す図である。なお、図3では、複数のECU100のうち、充電用ECU104のみが図示されているが、他のECUのハードウェア構成も同一である。
【0032】
充電用ECU104は、車載機器を制御するための電子制御ユニットである。充電用ECU104は、イグニッションスイッチ又はパワースイッチがオンからオフへ切り替えられたときに、起動状態からスリープ状態へ移行する。また、充電用ECU104は、イグニッションスイッチ又はパワースイッチがオフからオンへ切り替えられたとき、及び各種のトリガ信号が受信又は入力されたときに、スリープ状態から起動状態へ移行する。充電用ECU104は、該充電用ECU104が起動状態にあるときに、車載機器を制御するための各種処理を行うとともに、所定の周期でアラーム情報を通信端末200へ送信する
ための各種処理を行う。斯様な充電用ECU104は、図3に示すように、プロセッサ110、主記憶部120、補助記憶部130、及び車内通信部140を含んで構成される。充電用ECU104は、プロセッサ110が補助記憶部130に記憶されているプログラムを主記憶部120の作業領域にロードして実行することにより、所定の目的に合致した機能を実現する。
【0033】
プロセッサ110は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、又はDSP(Digital Signal Processor)である。プロセッサ110は、ECU100を制御し、様々な
情報処理の演算を行う。
【0034】
主記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory等)を含む。主記憶部120には、前述したように、プロセッサがプログラムを実行するための作業領域が設定される。
【0035】
補助記憶部130は、例えば、EPROM(Erasable Programmable ROM)、又はHD
D(Hard Disk Drive)等を含む。補助記憶部130は、各種のプログラム、各種のデー
タ、及び各種のテーブルを読み書き自在に記録媒体に格納する。補助記憶部130に格納されるプログラムには、OS(Operating System)等に加え、所定の周期でアラーム情報を通信端末200へ送信する機能を実現するためのプログラムも含まれる。斯様なプログラムは、複数のECU100の全てに共通する。また、補助記憶部130には、充電用ECU104に固有のプログラムも格納される。充電用ECU104に固有のプログラムは、例えば、外部電源によるバッテリの充電が開始されるときに、通信端末200を起動させる機能を実現するためのプログラムである。なお、補助記憶部130に格納される情報の一部又は全部は、主記憶部120に格納されてもよい。また、主記憶部120に格納される情報の一部は、補助記憶部130に格納されてもよい。
【0036】
車内通信部140は、ECU100を第一のバスCB100又は第二のバスCB200に接続するためのインタフェースである。車内通信部140は、例えば、CAN規格のインタフェース回路を利用して、第一のバスCB100又は第二のバスCB200に接続する。本実施形態では、車内通信部140は、第一のバスCB100又は第二のバスCB200を通じて、他のECU100及び通信端末200との通信を行う。
【0037】
上記したように構成されるECU100で実行される一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。
【0038】
次に、通信端末200は、複数のECU100との間でデータを送受信する機能、及びセンタサーバ300との間でデータを送受信する機能を有する端末である。通信端末200は、イグニッションスイッチ又はパワースイッチがオンからオフへ切り替えられたときに、起動状態からスリープ状態へ移行する。また、通信端末200は、イグニッションスイッチ又はパワースイッチがオフからオンへ切り替えられたとき、及び各種のトリガ信号が受信又は入力されたときに、スリープ状態から起動状態へ移行する。通信端末200は、該通信端末200が起動状態にあるときに、所定の周期でアラームリストをセンタサーバ300へ送信するための各種処理を行う。斯様な通信端末200は、図3に示すように、プロセッサ210、主記憶部220、補助記憶部230、車内通信部240、及び車外通信部250等を含んで構成される。通信端末200は、プロセッサ210が補助記憶部230に記憶されているプログラムを主記憶部220の作業領域にロードして実行することにより、所定の目的に合致した機能を実現する。
【0039】
プロセッサ210と主記憶部220と車内通信部240とは、ECU100のプロセッサ110と主記憶部120と車内通信部140とに各々同様であるため、その説明が省略
される。
【0040】
補助記憶部230は、ECU100の補助記憶部130と同様の構成に加え、リムーバブルメディアを含むことができる。リムーバブルメディアは、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ、又はCD(Compact Disc)若しくはDVD(Digital Versatile Disc)等のディスク記録媒体である。また、補助記憶部230に格納されるプログラムには、通信端末200が起動状態にあるときに、アラームリストをセンタサーバ300へ送信するための機能を実現するためのプログラムが含まれる。
【0041】
車外通信部250は、通信端末200をネットワークに接続するためのインタフェースである。車外通信部250は、例えば、LTE(Long Term Evolution)、LTE-Ad
vanced、及び、5G(5th Generation)等の移動体通信方式、又は、Wi-Fi等の無線通信方式によって、ネットワークに接続する。本実施形態では、車外通信部250は、ネットワークを通じて、センタサーバ300との通信を行う。
【0042】
上記したように構成される通信端末200で実行される一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。
【0043】
(ECUの機能構成)
ここで、本実施形態における充電用ECU104の機能構成例について、図4に基づいて説明する。本実施形態における充電用ECU104は、図4に示すように、その機能構成要素として、充電処理部F1041、検知部F1042、起動処理部F1043、及びデータ送信部F1044を含む。充電処理部F1041と検知部F1042と起動処理部F1043とデータ送信部F1044とは、プロセッサ110が主記憶部120上にロードされたプログラムを実行することにより実現される。これらの機能構成要素は、充電用ECU104が起動状態にあるときに働き、充電用ECU104がスリープ状態にあるときは働かない。なお、充電用ECU104の機能構成要素のうち、検知部F1042と起動処理部F1043との組合せは、本開示に係るECUの「制御部」に相当する。
【0044】
充電処理部F1041は、外部電源によるバッテリの充電を行うための各種処理を行う。ここで、車両10が運転停止状態にあるときは、充電用ECU104を含む複数のECU100も、通信端末200と同様に、スリープ状態となる。斯様な状態において、外部電源からの充電ケーブルが車両10の充電口に接続されると、充電口に対する充電ケーブルの接続を検知するためのセンサの検知信号、又は外部電源からのCPLT信号等のトリガ信号が、充電用ECU104へ入力される。なお、上記したセンサとしては、例えば、リミットスイッチ、近接センサ、又は光電センサ等が挙げられる。また、予め充電コネクタが車両10の充電口に接続されている状態でタイマ充電が行われる場合には、充電開始時刻が到来するタイミングで、タイマから充電用ECU104へトリガ信号が入力される。上記した各種のトリガ信号が充電用ECU104に入力されると、充電用ECU104がスリープ状態から起動状態へ移行する。斯様にして起動された充電用ECU104は、外部電源からバッテリへの充電を開始する。例えば、充電処理部F1041は、車両10の充電口とバッテリとの間に設けられるリレーをオフ(充電口とバッテリとが遮断された状態)からオン(充電口とバッテリとが導通した状態)へ切り替えることで、外部電源からバッテリへの充電を開始する。また、外部電源からバッテリへの充電を開始するにあたり、充電処理部F1041は、第二のバスCB200を通じて、バッテリ用ECU103をスリープ状態から起動状態へ移行させるためのトリガ信号を送信する。これにより、外部電源によるバッテリの充電が行われているときに、充電処理部F1041は、バッテリ用ECU103を通じて、バッテリのSOC又は温度等を取得することができる。その結果、充電処理部F1041は、バッテリ用ECU103から取得した情報に基づいて、外部電源からバッテリへ流れる電流の大きさ等を制御することができる。また、バッテリの
SOCが所定の値に達したときに、充電処理部F1041は、上記したリレーをオンからオフへ切り替えることで、外部電源によるバッテリの充電を終了することもできる。
【0045】
検知部F1042は、外部電源によるバッテリの充電開始及び充電終了を検知する。例えば、検知部F1042は、上記したリレーの状態をモニタリングすることで、外部電源によるバッテリの充電開始及び充電終了を検知する。すなわち、上記したリレーがオフからオンへ切り替えられたときに、検知部F1042は、外部電源によるバッテリの充電が開始されたと判定する。また、上記したリレーがオンからオフへ切り替えられたときに、検知部F1042は、外部電源によるバッテリの充電が終了されたと判定する。なお、外部電源によるバッテリの充電開始及び充電終了は、充電処理部F1041から検知部F1042へ通知されてもよい。検知部F1042により外部電源によるバッテリの充電開始及び充電終了が検知されると、その検知結果が起動処理部F1043へ渡される。
【0046】
起動処理部F1043は、外部電源によるバッテリの充電開始が検知されたときに、通信端末200をスリープ状態から起動状態へ移行させるためのトリガ信号を、第二のバスCB200を通じて通信端末200へ送信する。起動処理部F1043は、上記したトリガ信号に続いて、外部電源によるバッテリの充電が開始されたことを示す信号(第一の信号)を、第二のバスCB200を通じて通信端末200へ送信する。また、外部電源によるバッテリの充電終了が検知されたときには、起動処理部F1043は、外部電源によるバッテリの充電が終了されたことを示す信号(第二の信号)を、第二のバスCB200を通じて通信端末200へ送信する。
【0047】
データ送信部F1044は、アラーム情報を生成し、生成されたアラーム情報を、通信端末200へ送信する。その際、車両10が運転状態にあれば、データ送信部F1044は、第一のバスCB100を通じて、アラーム情報を通信端末200へ送信する。また、外部電源によるバッテリの充電が行われているときは、データ送信部F1044は、第二のバスCB200を通じて、アラーム情報を通信端末200へ送信する。データ送信部F1044によるアラーム情報の生成及び通信端末200への送信は、所定の周期で繰り返し実行される。なお、データ送信部F1044により生成されるアラーム情報は、充電用ECU104の管理下にある車載機器に関するアラームの有無を示す情報である。よって、データ送信部F1044は、アラーム情報を生成するタイミングで、充電用ECU104の管理下にある車載機器に取り付けられている各種センサ等の検出値に基づいて、上記の車載機器にアラームが発生しているかを判定する。そして、データ送信部F1044は、上記の判定結果に応じたアラーム情報を生成する。
【0048】
上記したデータ送信部F1044の機能のうち、車両10が運転状態にあるときにアラーム情報の生成及び通信端末200への送信を行う機能は、複数のECU100の全てに共通する。また、上記したデータ送信部F1044の機能のうち、外部電源によるバッテリの充電が行われているときにアラーム情報の生成及び通信端末200への送信を行う機能は、バッテリに関連するECU103-105のみに共通する。
【0049】
なお、充電処理部F1041と検知部F1042と起動処理部F1043とデータ送信部F1044との何れか、又はその一部は、ハードウェア回路により実現されてもよい。また、ECU100の機能構成は、図4に示す例に限らず、適宜構成要素の省略、置換、追加が行われてもよい。
【0050】
(通信端末の機能構成)
次に、本実施形態における通信端末200の機能構成例について、図5に基づいて説明する。本実施形態における通信端末200は、図5に示すように、その機能構成要素として、受信部F210、データ処理部F220、及び送信部F230を含む。受信部F21
0とデータ処理部F220と送信部F230とは、主記憶部220上にロードされるプログラムをプロセッサ210が実行することで実現される。受信部F210とデータ処理部F220と送信部F230とは、通信端末200が起動状態にあるときに働き、通信端末200がスリープ状態にあるときは働かない。
【0051】
受信部F210は、各ECU100から送信されるアラーム情報を、車内通信部240を通じて受信する。その際、車両10が運転状態にあれば、受信部F210は、複数のECU100の全てからアラーム情報を受信する。また、外部電源によるバッテリの充電が行われているときは、受信部F210は、複数のECU100のうち、バッテリに関連するECU103-105のみからアラーム情報を受信する。なお、アラーム情報の受信は、車両10が運転状態にある期間中、及び外部電源によるバッテリの充電が行われている期間中に、所定の周期で繰り返し行われる。受信部F210により受信された複数のアラーム情報は、受信部F210からデータ処理部F220へ渡される。
【0052】
データ処理部F220は、受信部F210により受信された複数のアラーム情報に基づいて、アラームリストを生成する。アラームリストは、前述したように、所定の周期でセンタサーバ300へ送信することが義務づけられているリストであり、法規等で定められた種類のアラームの有無を登録するための複数の項目を含む。よって、データ処理部F220は、受信部F210により受信された複数のアラーム情報から、アラームリストの各項目に登録するための情報を抽出し、抽出された情報に基づいてアラームリストを生成する。データ処理部F220によって生成されたアラームリストは、データ処理部F220から送信部F230へ渡される。
【0053】
送信部F230は、データ処理部F220により生成されたアラームリストを、車外通信部250を通じて、センタサーバ300へ送信する。
【0054】
なお、受信部F210とデータ処理部F220と送信部F230との何れか、又はその一部は、充電用ECU104によって通信端末200が起動されたときに、ハードウェア回路によって実現されてもよい。また、通信端末200の機能構成は、図5に示す例に限らず、適宜構成要素の省略、置換、追加が行われてもよい。
【0055】
(処理の流れ)
次に、本実施形態の車載システムにおける処理のシーケンスの一例について、図6に基づいて説明する。図6は、外部電源によるバッテリの充電が行われる場合に、車載システムで行われる処理の一例を示すシーケンス図である。なお、図6に示す例では、車両10が運転停止状態にあり、バッテリに関連するECU103-105及び通信端末200がスリープ状態にあるものとする。
【0056】
外部電源によるバッテリの充電が開始される場合、前述したように、充電口に対する充電コネクタの接続を検知するためのセンサ、外部電源、又はタイマからのトリガ信号が、充電用ECU104に入力される。充電用ECU104は、上記のトリガ信号の入力を受けて、スリープ状態から起動状態へ移行する(S11)。これにより、充電用ECU104は、外部電源によるバッテリの充電を制御可能な状態になるとともに、アラーム情報を通信端末200へ送信可能な状態になる。
【0057】
スリープ状態から起動状態へ移行した充電用ECU104では、充電処理部F1041が、バッテリ用ECU103をスリープ状態から起動状態へ移行させるためのトリガ信号を、第二のバスCB200を通じてバッテリ用ECU103へ送信する(S12)。
【0058】
充電用ECU104からのトリガ信号を受信したバッテリ用ECU103は、スリープ
状態から起動状態へ移行する(S13)。これにより、バッテリ用ECU103は、バッテリの状態(SOC又は温度等)に関する情報をハイブリッド用ECU105へ送信可能な状態になるとともに、アラーム情報を通信端末200へ送信可能な状態になる。
【0059】
充電用ECU104の充電処理部F1041は、バッテリ用ECU103を起動させた後に、外部電源によるバッテリの充電を開始する(S14)。具体的には、充電処理部F1041は、前述したように、車両10の充電口とバッテリとの間に設けられるリレーをオフからオンへ切り替える。
【0060】
上記したリレーがオフからオンへ切り替えられると、充電用ECU104の検知部F1042が、外部電源によるバッテリの充電が開始されたと判定する。斯様な判定結果は、検知部F1042から起動処理部F1043へ渡される。起動処理部F1043は、通信端末200をスリープ状態から起動状態へ移行させるためのトリガ信号を、第二のバスCB200を通じて通信端末200へ送信する(S15)。
【0061】
充電用ECU104からのトリガ信号を受信した通信端末200は、スリープ状態から起動状態へ移行する(S16)。これにより、通信端末200は、バッテリに関連するECU103-105と通信可能な状態になるとともに、センタサーバ300と通信可能な状態になる。
【0062】
充電用ECU104の起動処理部F1043は、通信端末200を起動させた後に、第一の信号を、第二のバスCB200を通じて通信端末200へ送信する(S17)。第一の信号は、外部電源によるバッテリの充電が開始されたことを示す信号である。これにより、通信端末200は、バッテリに関連するECU103-105からのアラーム情報を受け付け可能な状態になるとともに、アラームリストを生成可能な状態になる。
【0063】
ここで、ハイブリッド用ECU105は、前述したように、配線WR100を介してバッテリと直接接続される。このため、外部電源によるバッテリの充電開始に伴って、バッテリの電圧が変化すると、配線WR100を介してハイブリッド用ECU105に入力される電圧も変化する。これにより、ハイブリッド用ECU105は、入力電圧の変化をトリガにして、スリープ状態から起動状態へ移行する(S18)。その結果、ハイブリッド用ECU105は、充電用ECU104及びバッテリ用ECU103と同様に、アラーム情報を通信端末200へ送信可能な状態となる。
【0064】
バッテリ用ECU103、充電用ECU104、及びハイブリッド用ECU105の各々が起動されると、それらECU103-105の各々が、第二のバスCB200を通じて、アラーム情報を通信端末200へ送信する(S19)。
【0065】
バッテリ用ECU103、充電用ECU104、及びハイブリッド用ECU105の各々から送信されるアラーム情報が通信端末200の車内通信部240によって受信されると、それらのアラーム情報が受信部F210を通じてデータ処理部F220へ渡される。データ処理部F220は、上記のアラーム情報に基づいて、アラームリストを生成する(S20)。
【0066】
データ処理部F220によってアラームリストが生成されると、通信端末200の送信部F230が、車外通信部250を通じて、アラームリストをセンタサーバ300へ送信する(S21)。
【0067】
上記したS19-S21に関わる処理は、外部電源によるバッテリの充電が終了するまで、所定の周期で繰り返し実行される。
【0068】
充電用ECU104の充電処理部F1041は、バッテリ用ECU103を通じて取得されるSOCが所定の値に達すると、外部電源によるバッテリの充電を終了させる(S22)。具体的には、充電処理部F1041は、前述のリレーをオンからオフへ切り替える。
【0069】
上記したリレーがオンからオフへ切り替えられると、充電用ECU104の検知部F1042が、外部電源によるバッテリの充電が終了されたと判定する。斯様な判定結果は、検知部F1042から起動処理部F1043へ渡される。起動処理部F1043は、第二の信号を、第二のバスCB200を通じて通信端末200へ送信する(S23)。第二の信号は、外部電源によるバッテリの充電が終了されたことを示す信号である。これにより、通信端末200は、バッテリに関連するECU103-105からのアラーム情報の受け付けを終了するとともに、アラームリストの生成を終了する。その際、通信端末200は、起動状態からスリープ状態へ移行してもよい。
【0070】
なお、外部電源によるバッテリの充電が終了されたときに、第二の信号と同様の信号が、充電用ECU104からバッテリ用ECU103及びハイブリッド用ECU105へ送信されてもよい。その場合、バッテリ用ECU103及びハイブリッド用ECU105は、上記の信号を受信したことをトリガにして、アラーム情報の生成及び通信端末200への送信を終了することが可能になる。また、バッテリ用ECU103及びハイブリッド用ECU105は、上記の信号を受信したことをトリガにして、起動状態からスリープ状態へ移行することも可能になる。
【0071】
次に、外部電源によるバッテリの充電が行われるときに、充電用ECU104で行われる処理の流れについて、図7に基づいて説明する。図7は、外部電源によるバッテリの充電が開始されたときに、充電用ECU104で行われる処理ルーチンを示すフローチャートである。すなわち、図7は、前述した図6中のS14以降において、充電用ECU104で行われる処理ルーチンを示すフローチャートである。
【0072】
図7において、充電用ECU104の充電処理部F1041によって前述のリレーがオフからオンに切り替えられることで、外部電源によるバッテリの充電が開始されると、検知部F1042が、外部電源によるバッテリの充電開始を検知する(ステップS101)。
【0073】
ステップS101において外部電源によるバッテリの充電開始が検知されると、起動処理部F1043が、通信端末200をスリープ状態から起動状態へ移行させるためのトリガ信号を、車内通信部140を通じて、通信端末200へ送信する(ステップS102)。その際、車内通信部140は、第二のバスCB200を利用して、上記のトリガ信号を通信端末200へ送信する。これにより、通信端末200が、スリープ状態から起動状態へ移行する。
【0074】
ステップS102において通信端末200が起動されると、起動処理部F1043が、車内通信部140及び第二のバスCB200を通じて、第一の信号を通信端末200へ送信する(ステップS103)。第一の信号は、前述したように、外部電源によるバッテリの充電が開始されたことを示す信号である。これにより、通信端末200が、バッテリに関連するECU103-105からのアラーム情報を受け付け可能な状態になるとともに、アラームリストを生成可能な状態になる。
【0075】
ステップS103において第一の信号が通信端末200へ送信されると、データ送信部F1044が、所定の周期で、アラーム情報を生成するとともに生成されたアラーム情報
を通信端末200へ送信する(ステップS104)。その際、データ送信部F1044は、車内通信部140及び第二のバスCB200を通じて、アラーム情報を通信端末200へ送信する。なお、同様の処理は、バッテリ用ECU103及びハイブリッド用ECU105でも行われるため、通信端末200が、バッテリに関連するECU103-105から受信したアラーム情報に基づいて、アラームリストの生成及びセンタサーバ300への送信を行うことが可能になる。
【0076】
ステップS104の処理が終了すると、検知部F1042が、外部電源によるバッテリの充電が終了されたかを判定する(ステップS105)。その際、充電処理部F1041によって前述のリレーがオンからオフへ切り替えられていなければ(リレーがオン状態のまま)、検知部F1042が、外部電源によるバッテリの充電が終了していないと判定する(ステップS105で否定判定)。その場合、ステップS104の処理が再度実行される。一方、充電処理部F1041によって前述のリレーがオンからオフへ切り替えられていれば、検知部F1042が、外部電源によるバッテリの充電が終了されたと判定する(ステップS105で肯定判定)。その場合、ステップS106の処理が実行される。
【0077】
ステップS106では、起動処理部F1043が、車内通信部140及び第二のバスCB200を通じて、第二の信号を通信端末200へ送信する。第二の信号は、前述したように、外部電源によるバッテリの充電が終了されたことを示す信号である。これにより、通信端末200が、バッテリに関連するECU103-105からのアラーム情報の受け付けを終了するとともに、アラームリストの生成を終了する。なお、ステップS106の処理が終了すると、本処理ルーチンの実行が終了される。
【0078】
図6及び図7に示したような処理が行われると、外部電源によるバッテリの充電が行われる場合に、通信端末200をスリープ状態から起動状態へ移行させることができる。これにより、通信端末200は、バッテリに関連するECU103-105からのアラーム情報を受け付けることが可能になるとともに、それらのアラーム情報に基づいてアラームリストを生成することが可能になる。その結果、外部電源によるバッテリの充電が行われる場合であっても、アラームリストをセンタサーバ300へ送信することが可能になる。
【0079】
<変形例1>
前述した実施形態では、外部電源によるバッテリの充電が行われる場合に、充電用ECU104が通信端末200を起動させる例について述べたが、バッテリ用ECU103が通信端末200を起動させてもよい。
【0080】
外部電源によるバッテリの充電が開始されると、バッテリのSOC及び電圧が変化する。また、外部電源によるバッテリの充電が終了されると、バッテリのSOC及び電圧の変化が止まる。ここで、前述の実施形態で述べたように、外部電源によるバッテリの充電が開始される前に、バッテリ用ECU103が充電用ECU104によって起動される。そのため、バッテリ用ECU103は、バッテリのSOC又は電圧に基づいて、外部電源によるバッテリの充電開始及び充電終了を検知することが可能である。
【0081】
そこで、本変形例では、外部電源によるバッテリの充電が行われる場合に、バッテリ用ECU103が、外部電源によるバッテリの充電開始及び充電終了を検知して、通信端末200の起動と、通信端末200に対する第一の信号及び第二の信号の送信と、を行うようにした。本変形例では、バッテリ用ECU103が、本開示に係る「所定のECU(第二のECU)」に相当する。
【0082】
ここで、本変形例の車載システムにおける処理のシーケンスの一例について、図8に基づいて説明する。図8は、外部電源によるバッテリの充電が行われる場合に、車載システ
ムで行われる処理の一例を示すシーケンス図である。なお、図8において、前述の図6と同一の処理には、図6と同一の符号を付している。よって、前述の図6と同一の処理については説明を省略する。
【0083】
図8において、充電用ECU104からのトリガ信号によってバッテリ用ECU103が起動された後、充電用ECU104が、外部電源によるバッテリの充電を開始すると(S14)、バッテリのSOC及び電圧が変化する。その際、充電用ECU104は、バッテリのSOC又は電圧の変化を検出することで、外部電源によるバッテリの充電が開始されたことを検知することができる(S31)。
【0084】
外部電源によるバッテリの充電開始を検知したバッテリ用ECU103は、通信端末200をスリープ状態から起動状態へ移行させるためのトリガ信号を、第二のバスCB200を通じて通信端末200へ送信する(S32)。これにより、通信端末200が起動され(S16)、バッテリに関連するECU103-105と通信端末200との間の通信が可能になる。
【0085】
バッテリ用ECU103は、通信端末200を起動させた後に、第二のバスCB200を通じて、第一の信号を通信端末200へ送信する(S33)。これにより、通信端末200は、バッテリに関連するECU103-105からのアラーム情報を受け付け可能な状態になるとともに、アラームリストを生成可能な状態になる。
【0086】
第一の信号がバッテリ用ECU103から通信端末200へ送信されてから、外部電源によるバッテリの充電が終了されるまでの期間は、前述の図6と同様に、バッテリに関連するECU103-105から通信端末200へのアラーム情報の送信、通信端末200によるアラームリストの生成、及び通信端末200からセンタサーバ300へのアラームリストの送信が、所定の周期で繰り返される。そして、充電用ECU104が、外部電源によるバッテリの充電を終了させると(S22)、バッテリのSOC及び電圧の変化が止まる。その際、バッテリ用ECU103は、バッテリのSOC又は電圧の変化が止まったことを検出することで、外部電源によるバッテリの充電が終了されたことを検知する(S34)。
【0087】
外部電源によるバッテリの充電終了を検知したバッテリ用ECU103は、第二のバスCB200を通じて、第二の信号を通信端末へ送信する(S35)。
【0088】
以上述べた変形例によれば、外部電源によるバッテリの充電が行われる場合に、充電用ECU104によって起動されるバッテリ用ECU103を利用して、通信端末200を起動させることができる。その結果、前述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0089】
<変形例2>
前述した変形例1では、外部電源によるバッテリの充電が行われる場合に、充電用ECU104の代わりにバッテリ用ECU103を利用して、通信端末200を起動させる例について述べたが、充電用ECU104の代わりにハイブリッド用ECU105を利用して、通信端末200を起動させてもよい。
【0090】
前述の実施形態で述べたように、外部電源によるバッテリの充電が開始されると、配線WR100を介してハイブリッド用ECU105に入力される電圧が変化するため、それをトリガにしてハイブリッド用ECU105が起動される。これにより、ハイブリッド用ECU105は、配線WR100を介して入力される電圧が変化したことを条件として、外部電源によるバッテリの充電が開始されたと判定することができる。すなわち、ハイブリッド用ECU105は、前述したバッテリ用ECU103と同様に、外部電源によるバ
ッテリの充電開始を検知することができる。また、外部電源によるバッテリの充電が終了されると、バッテリの電圧の変化が止まるため、配線WR100を介してハイブリッド用ECU105に入力される電圧の変化も止まる。これにより、ハイブリッド用ECU105は、配線WR100を介して入力される電圧の変化が止まったことを条件として、外部電源によるバッテリの充電が終了されたと判定することができる。すなわち、ハイブリッド用ECU105は、前述したバッテリ用ECU103と同様に、外部電源によるバッテリの充電終了を検知することもできる。
【0091】
そこで、本変形例では、外部電源によるバッテリの充電が行われる場合に、ハイブリッド用ECU105が、外部電源によるバッテリの充電開始及び充電終了を検知して、通信端末200の起動と、通信端末200に対する第一の信号及び第二の信号の送信と、を行うようにした。本変形例においては、ハイブリッド用ECU105が、本開示に係る「所定のECU(第三のECU)」に相当する。
【0092】
ここで、本変形例の車載システムにおける処理のシーケンスの一例について、図9に基づいて説明する。図9は、外部電源によるバッテリの充電が行われる場合に、車載システムで行われる処理の一例を示すシーケンス図である。なお、図9において、前述の図6と同一の処理には、図6と同一の符号を付している。よって、前述の図6と同一の処理については説明を省略する。
【0093】
図9において、充電用ECU104が、外部電源によるバッテリの充電を開始することに伴って、ハイブリッド用ECU105が起動されると(S18)、ハイブリッド用ECU105は、配線WR100を介して入力される電圧の変化を条件として、外部電源によるバッテリの充電が開始されたと判定する。これにより、ハイブリッド用ECU105が、外部電源によるバッテリの充電開始を検知することができる(S41)。
【0094】
外部電源によるバッテリの充電開始を検知したハイブリッド用ECU105は、通信端末200をスリープ状態から起動状態へ移行させるためのトリガ信号を、第二のバスCB200を通じて通信端末200へ送信する(S42)。これにより、通信端末200が起動され(S16)、バッテリに関連するECU103-105と通信端末200との間の通信が可能になる。
【0095】
ハイブリッド用ECU105は、通信端末200を起動させた後に、第二のバスCB200を通じて、第一の信号を通信端末200へ送信する(S43)。これにより、通信端末200は、バッテリに関連するECU103-105からのアラーム情報を受け付け可能な状態になるとともに、アラームリストを生成可能な状態になる。
【0096】
第一の信号がハイブリッド用ECU105から通信端末200へ送信されてから、外部電源によるバッテリの充電が終了されるまでの期間は、前述の図6と同様に、バッテリに関連するECU103-105から通信端末200へのアラーム情報の送信、通信端末200によるアラームリストの生成、及び通信端末200からセンタサーバ300へのアラームリストの送信が、所定の周期で繰り返される。そして、充電用ECU104が、外部電源によるバッテリの充電を終了させると(S22)、バッテリの電圧の変化が止まり、それに伴って配線WR100を介してハイブリッド用ECU105に入力される電圧の変化も止まる。これにより、ハイブリッド用ECU105は、配線WR100を介して入力される電圧の変化が止まったことを条件として、外部電源によるバッテリの充電が終了されたと判定することができる。すなわち、ハイブリッド用ECU105は、外部電源によるバッテリの充電終了を検知することができる(S44)。
【0097】
外部電源によるバッテリの充電終了を検知したハイブリッド用ECU105は、第二の
バスCB200を通じて、第二の信号を通信端末へ送信する(S45)。
【0098】
以上述べた変形例によれば、外部電源によるバッテリの充電が行われる場合に、外部電源によるバッテリの充電開始をトリガにして自律的に起動されるハイブリッド用ECU105を利用して、通信端末200を起動させることができる。その結果、前述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0099】
<その他>
上記した実施形態及び変形例はあくまでも一例であって、本開示はその要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。また、本開示において説明した処理及び構成は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組み合わせて実施することができる。さらに、1つの装置が行うものとして説明した処理が、複数の装置によって分担して実行されてもよい。また、異なる装置が行うものとして説明した処理が、1つの装置によって実行されても構わない。コンピュータシステムにおいて、各機能をどのようなハードウェア構成で実現するかは柔軟に変更可能である。
【0100】
また、本開示は、上記の実施形態又は変形例で説明した機能を実装したコンピュータプログラムをコンピュータに供給し、当該コンピュータが有する1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行することによっても実現可能である。このようなコンピュータプログラムは、コンピュータのシステムバスに接続可能な非一時的なコンピュータ可読記憶媒体によってコンピュータに提供されてもよく、又はネットワークを介してコンピュータに提供されてもよい。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、データ及びプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、又は化学的な作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体である。斯様な非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、例えば、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、又はHDD等)、又は光ディスク(CD-ROM、DVDディスク、又はブルーレイディスク等)等の任意のタイプのディスクである。また、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、読み込み専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気カード、フラッシュメモリ、光学式カード、又はSSD(Solid State Drive)等
の媒体でもよい。
【符号の説明】
【0101】
10 車両
100 ECU
103 バッテリ用ECU
104 充電用ECU
105 ハイブリッド用ECU
110 プロセッサ
120 主記憶部
130 補助記憶部
140 車内通信部
F1041 充電処理部
F1042 検知部
F1043 起動処理部
F1044 データ送信部
200 通信端末
210 プロセッサ
220 主記憶部
230 補助記憶部
240 車内通信部
250 車外通信部
F210 受信部
F220 データ処理部
F220 データ処理部
F230 送信部
300 センタサーバ
図1
図2
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図9