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特許7596820特定方法、情報処理装置、及び特定プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-02
(45)【発行日】2024-12-10
(54)【発明の名称】特定方法、情報処理装置、及び特定プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06T 7/00 20170101AFI20241203BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20241203BHJP
【FI】
G06T7/00 660Z
G06Q50/10
G06T7/00 650B
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021011947
(22)【出願日】2021-01-28
(65)【公開番号】P2022115376
(43)【公開日】2022-08-09
【審査請求日】2023-10-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004185
【氏名又は名称】インフォート弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】奥瀧 乃梨子
【審査官】山田 辰美
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-041181(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 7/00
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の番号標を撮影した画像から特定された車両番号に対応付けられている一又は複数の候補者を特定し、
生体情報を受け付けたとき、特定された前記一又は複数の候補者のうち、前記生体情報に対応する候補者を特定する、
処理をコンピュータが実行し、
前記一又は複数の候補者を特定する処理において、前記画像の認識の結果、一つの前記車両の番号標から複数の車両番号が生成される場合は、前記複数の車両番号それぞれに対応付けられている一又は複数の候補者を特定する処理を含むことを特徴とする特定方法。
【請求項2】
前記一又は複数の候補者を特定する処理は、前記一又は複数の候補者の登録生体情報をデータベースから取得する処理を含み、
前記生体情報に対応する候補者を特定する処理は、取得された前記一又は複数の候補者の登録生体情報と、受け付けられた前記生体情報とを比較した比較結果に基づいて、前記生体情報に対応する候補者を特定する処理を含むことを特徴とする請求項1記載の特定方法。
【請求項3】
前記データベースは、複数の車両番号それぞれに対応付けられている一又は複数の候補者の登録生体情報を含み、
前記一又は複数の候補者の登録生体情報を前記データベースから取得する処理は、前記データベースに含まれる前記複数の車両番号のうち特定された前記車両番号に対応付けられている一又は複数の候補者の登録生体情報を取得する処理を含むことを特徴とする請求項2記載の特定方法
【請求項4】
前記一又は複数の候補者を特定する際に、複数の車両をそれぞれ撮影した複数の画像を受け付けた場合には、前記複数の画像の認識結果から特定された複数の車両番号に対応付けられている一又は複数の候補者を特定する処理を含むことを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の特定方法。
【請求項5】
特定された前記車両番号に対応付けられている一又は複数の候補者は、運転者又は前記運転者以外の利用者のうち少なくとも何れかとして、特定された前記車両番号が示す車両に乗車する可能性のある人物であることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の特定方法。
【請求項6】
車両の番号標を撮影した画像から特定された車両番号に対応付けられている一又は複数の候補者を特定する第1特定部と、
生体情報を受け付けたとき、特定された前記一又は複数の候補者のうち、前記生体情報に対応する候補者を特定する第2特定部と、
を備え
前記第1特定部は、前記画像の認識の結果、一つの前記車両の番号標から複数の車両番号が生成される場合は、前記複数の車両番号それぞれに対応付けられている一又は複数の候補者を特定する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
車両の番号標を撮影した画像から特定された車両番号に対応付けられている一又は複数の候補者を特定し、
生体情報を受け付けたとき、特定された前記一又は複数の候補者のうち、前記生体情報に対応する候補者を特定する、
処理をコンピュータに実行させ、
前記一又は複数の候補者を特定する処理において、前記画像の認識の結果、一つの前記車両の番号標から複数の車両番号が生成される場合は、前記複数の車両番号それぞれに対応付けられている一又は複数の候補者を特定する処理を含む
ことを特徴とする特定プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体情報に対応する候補者を特定する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
生体認証は、顔、静脈、指紋、掌紋等の生体情報を用いて本人特定を行う技術である。生体情報を用いる生体認証では、認証対象者が他人になりすますことが困難であり、認証対象者は手ぶらで認証を受けることができる。このようなセキュリティの高さ及び利便性の良さから、生体認証による本人特定が普及している。
【0003】
例えば、生体情報として手のひら静脈を用いた手のひら静脈認証では、認証対象者の静脈情報と、あらかじめ登録された複数の登録者の静脈情報とが比較される。したがって、登録者の静脈情報の個数が膨大になると、認証処理に長い時間がかかる。そこで、実用的な認証精度及び認証速度を確保するために、登録者の人数の上限が1万人程度に設定されることが多い。
【0004】
上限を超える人数の登録者を対象とする手のひら静脈認証を行う場合、手のひら静脈認証と他の認証技術とを組み合わせたハイブリッド認証技術が利用される。例えば、キー情報を用いたハイブリッド認証技術では、認証対象者がID、誕生日等のキー情報を入力することで、多数の登録者の中から一又は複数の登録者が絞り込まれる。認証対象者から取得した静脈情報と、絞り込まれた少数の登録者の静脈情報とを比較することで、短時間で手のひら静脈認証を行うことができる。
【0005】
生体認証に関連して、燃料供給作業の作業情報の設定を容易化、効率化する燃料供給システムが知られている(例えば、特許文献1を参照)。この燃料供給システムでは、作業者自身の生体情報を使用した個人認証が行われ、作業者自身による実行済みの燃料供給作業の作業結果情報に基づき、これから行う燃料供給作業のデフォルト作業情報が自動作成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2019-210030号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した従来のハイブリッド認証技術では、ID、誕生日等のキー情報を入力する作業が認証対象者の負担になるため、利便性及び操作性が損なわれてしまう。
【0008】
なお、かかる問題は、手のひら静脈認証に限らず、様々な生体情報を用いる生体認証において生ずるものである。
【0009】
1つの側面において、本発明は、生体情報を用いた本人特定において認証対象者の負担を軽減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
1つの案では、コンピュータが以下の処理を実行する。
【0011】
コンピュータは、車両の番号標を撮影した画像から特定された車両番号に対応付けられている一又は複数の候補者を特定する。コンピュータは、生体情報を受け付けたとき、特定された一又は複数の候補者のうち、生体情報に対応する候補者を特定する。
【発明の効果】
【0012】
1つの側面によれば、生体情報を用いた本人特定において認証対象者の負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】情報処理装置の機能的構成図である。
図2】候補者特定処理のフローチャートである。
図3】生体認証システムの構成図である。
図4】車両番号取得装置の機能的構成図である。
図5】生体認証端末装置の機能的構成図である。
図6】生体認証サーバの機能的構成図である。
図7】データベースを示す図である。
図8】車両番号取得処理のフローチャートである。
図9】認証制御処理のフローチャートである。
図10】生体認証処理のフローチャートである。
図11】情報処理装置のハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら、実施形態を詳細に説明する。
【0015】
図1は、実施形態の情報処理装置の機能的構成例を示している。図1の情報処理装置101は、第1特定部111及び第2特定部112を含む。
【0016】
図2は、図1の情報処理装置101が行う候補者特定処理の例を示すフローチャートである。まず、第1特定部111は、車両の番号標を撮影した画像から特定された車両番号に対応付けられている一又は複数の候補者を特定する(ステップ201)。次に、第2特定部112は、生体情報を受け付けたとき、特定された一又は複数の候補者のうち、生体情報に対応する候補者を特定する(ステップ202)。
【0017】
図1の情報処理装置101によれば、生体情報を用いた本人特定において認証対象者の負担を軽減することができる。
【0018】
図3は、図1の情報処理装置101を含む生体認証システムの構成例を示している。図3の生体認証システムは、撮像装置301、車両番号取得装置302、生体認証端末装置303-1~生体認証端末装置303-3、決済装置304-1~決済装置304-3、及び生体認証サーバ305を含む。生体認証サーバ305は、図1の情報処理装置101に対応する。
【0019】
撮像装置301は、車両番号取得装置302に接続されており、決済装置304-i(i=1~3)は、生体認証端末装置303-iに接続されている。生体認証端末装置303-iは、通信ネットワーク311を介して車両番号取得装置302と通信し、通信ネットワーク312を介して生体認証サーバ305と通信する。通信ネットワーク311及び通信ネットワーク312は、例えば、LAN(Local Area Network)又はWAN(Wide Area Network)である。
【0020】
撮像装置301、車両番号取得装置302、生体認証端末装置303-i、及び決済装置304-iは、認証対象者である利用者が乗車している車両が存在する環境に設置される。利用者は、運転者又は運転者以外の同乗者である。車両が存在する環境は、例えば、給油、洗車等のサービスを提供するサービスステーション、駐車場、ドライブスルーの店舗等に対応する。
【0021】
会員制サービスを提供する事業者は、図3の生体認証システムを利用することで、サービスステーション、駐車場、ドライブスルーの店舗等における決済処理等のサービスを、会員に対して提供することができる。
【0022】
サービスステーションの場合、撮像装置301及び車両番号取得装置302は、例えば、サービスステーションの入口に設置され、生体認証端末装置303-i及び決済装置304-iは、例えば、サービスステーション内の所定場所に設置される。生体認証端末装置303-i及び決済装置304-iは、給油機毎に併設されていてもよい。
【0023】
駐車場の場合、撮像装置301及び車両番号取得装置302は、例えば、駐車場の入口に設置され、生体認証端末装置303-i及び決済装置304-iは、例えば、駐車場の出口に設置される。
【0024】
ドライブスルーの店舗の場合、撮像装置301及び車両番号取得装置302は、例えば、店舗の入口に設置され、生体認証端末装置303-i及び決済装置304-iは、例えば、注文を受け付ける窓口に設置される。
【0025】
撮像装置301は、例えば、CCD(Charge-Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)等の撮像素子を有するカメラである。撮像装置301は、監視対象領域に車両が進入してくる度に、その車両に取り付けられている自動車登録番号標(ナンバープレート)を撮影し、ナンバープレートの画像を車両番号取得装置302へ出力する。車両に取り付けられているナンバープレートは、車両の番号標の一例であり、自動車登録番号は、車両番号の一例である。なお、撮像装置301で撮影した画像から、車両形状、車体の色等の情報を取得し、第1特定部111による候補者の特定に利用してもよい。
【0026】
図4は、図3の車両番号取得装置302の機能的構成例を示している。図4の車両番号取得装置302は、取得部411、番号生成部412、リスト生成部413、及び通信部414を含む。通信部414は、通信ネットワーク311を介して生体認証端末装置303-iと通信する。
【0027】
取得部411は、撮像装置301を動作させて、撮像装置301から出力されるナンバープレートの画像を取得する。監視対象領域に複数台の車両が進入してきた場合、複数台の車両それぞれを撮影した画像が、撮像装置301から順番に出力される。
【0028】
番号生成部412は、取得された各画像に対する文字認識を行い、画像に写っている車両番号を抽出する。抽出された車両番号は、数字と数字以外の文字とを含む。ナンバープレートの画像が鮮明である場合、番号生成部412は、画像の認識結果から完全な車両番号を抽出することができる。
【0029】
しかし、ナンバープレートの画像は、撮像装置301の画質又は画角、外光の影響、ナンバープレートに付着した付着物等の要因により、不鮮明な画像になることがある。そして、不鮮明な画像に対する文字認識が行われた場合、画像に写っている車両番号の一部が認識されずに、欠落してしまうことがある。
【0030】
画像が不鮮明であるため車両番号の一部が欠落している場合、番号生成部412は、欠落している文字に対する複数の認識候補を補完文字として採用し、欠落している文字を複数の補完文字にそれぞれ置き換えることで、複数の車両番号を生成する。この場合、1枚の画像の認識結果から複数の車両番号が生成される。
【0031】
番号生成部412は、補完文字の代わりに、ワイルドカードを用いて車両番号を生成することもできる。この場合、番号生成部412は、欠落している文字をワイルドカードに置き換えることで、ワイルドカードを含む1つの車両番号を生成する。なお、ここでのワイルドカードは、例えば、車両番号が不明瞭なときに、番号生成のために暫定的に使う桁(又は文字)であってもよい。後述するように、後に操作部511にて、利用者が文字を入力し更新するものであってもよい。
【0032】
リスト生成部413は、所定期間内に取得された1枚又は複数枚の画像から抽出又は生成された車両番号を含む、車両番号リストを生成する。車両番号リストには、1つ以上の車両番号が含まれる。リスト生成部413は、生成された車両番号リストを、通信部414を介して生体認証端末装置303-iへ送信する。車両番号リストは、監視対象領域に車両が進入してくる度に、その車両の画像に基づいて更新される。
【0033】
図5は、図3の生体認証端末装置303-iの機能的構成例を示している。図5の生体認証端末装置303-iは、操作部511、表示部512、静脈センサ513、タッチパネル514、通信部515、制御部516、受付部517、取得部518、及び指示部519を含む。通信部515は、通信ネットワーク311を介して車両番号取得装置302と通信し、通信ネットワーク312を介して生体認証サーバ305と通信する。
【0034】
利用者は、操作部511を用いて、生体認証端末装置303-iに情報を入力する。表示部512は、手のひら静脈認証の認証処理の操作手順/操作ガイダンス/処理状況、認証結果、決済処理の操作手順/操作ガイダンス/処理状況等を画面上に表示する。
【0035】
利用者は、表示された認証処理の操作手順/操作ガイダンス/処理状況、認証結果、決済処理の操作手順/操作ガイダンス/処理状況等において、次の画面へ遷移する項目等をタッチパネル514を用いて選択する。静脈センサ513は、利用者の手のひら静脈に関する情報として静脈情報を取得する。利用者の静脈情報には、片方の手又は両方の手の静脈情報が含まれる。手のひら静脈の静脈情報は、生体情報の一例である。
【0036】
制御部516は、ハードウェアを制御するハードウェア制御部として機能し、操作部511、表示部512、静脈センサ513、タッチパネル514、及び通信部515を動作させる。受付部517は、通信部515が車両番号取得装置302から受信した車両番号リストを受け付ける。
【0037】
受信した車両番号リスト内の何れかの車両番号にワイルドカードが含まれている場合、受付部517は、表示部512を介して、ワイルドカードに対応する文字の入力を利用者に指示する。利用者は、操作部511を用いて文字を入力し、受付部517は、ワイルドカードを入力された文字に置き換えて、完全な車両番号を生成する。そして、受付部517は、ワイルドカードを含む車両番号を生成された車両番号に置き換えることで、車両番号リストを更新する。
【0038】
受付部517は、受け付けた車両番号リスト又は更新された車両番号リストを、通信部515を介して生体認証サーバ305へ送信する。取得部518は、利用者の手のひら静脈の静脈情報を静脈センサ513から取得し、通信部515を介して生体認証サーバ305へ送信する。
【0039】
指示部519は、生体認証サーバ305から受信した認証結果に基づいて、決済装置304-iに決済処理を指示し、決済装置304-iは、指示された決済処理を行う。認証結果は、手のひら静脈認証により特定された登録者の識別情報を含む。認証結果は、特定された登録者の氏名、クレジットカード等の決済情報等を含んでいてもよい。
【0040】
サービスステーションの場合、決済装置304-iは、例えば、給油、洗車等のサービスの料金を精算する処理を行う。駐車場の場合、決済装置304-iは、例えば、駐車料金を精算する処理を行う。ドライブスルーの店舗の場合、決済装置304-iは、例えば、注文された商品の代金を精算する処理を行う。認証結果にクレジットカード情報等の決済情報が含まれている場合、決済情報が示すクレジットカード等により精算が行われる。
【0041】
図6は、図3の生体認証サーバ305の機能的構成例を示している。図6の生体認証サーバ305は、受付部611、取得部612、認証部613、通信部614、及び記憶部615を含む。取得部612及び認証部613は、図1の第1特定部111及び第2特定部112にそれぞれ対応する。
【0042】
通信部614は、通信ネットワーク312を介して生体認証端末装置303-iと通信する。記憶部615は、車両番号と登録者とを対応付けるデータベース621を記憶する。登録者は、例えば、会員制サービスに加入している会員である。
【0043】
図7は、図6のデータベース621の例を示している。図7のデータベース621の各エントリは、ID、車両番号N1、車両番号N2、車両番号N3、及び登録静脈情報を含む。ID、車両番号N1、車両番号N2、車両番号N3、及び登録静脈情報は、互いに対応付けられている。
【0044】
IDは、登録者の識別情報であり、車両番号N1~車両番号N3は、登録者が運転者又は運転者以外の利用者として乗車する可能性のある車両の車両番号を表す。1人の登録者のIDに対して、1つ以上の車両番号を対応付けることが可能である。1人の登録者のIDに対して対応付けられる車両番号の個数は、4個以上であってもよい。
【0045】
登録者が乗車する可能性のある車両の車両番号を、登録者と対応付けて登録しておくことで、利用者が乗車している車両の車両番号に対応する登録者を容易に抽出することができる。データベース621に登録された登録者は、車両番号に対応付けられている候補者の一例である。
【0046】
登録静脈情報は、登録時に登録者の手から取得された手のひら静脈の静脈情報を表す。1人の登録者のIDに対して、1つの登録静脈情報のみを対応付けることが可能である。1つの登録静脈情報には、片方の手又は両方の手の静脈情報が含まれる。1人の登録者のIDに対応する登録生体情報は、同一登録者から取得し得るあらゆる生体情報を含むことができる。登録静脈情報は、登録生体情報の一例である。
【0047】
例えば、“0003”のIDが示す登録者の車両番号N1は、“0004”のIDが示す登録者の車両番号N1と同じである。このように、図7のデータベース621では、1つの車両番号に対して、複数の登録者を対応付けることが可能である。同じ車両を複数の登録者が利用する形態としては、自家用車を家族が利用する形態、社用車を社員が利用する形態、カーシェアリング、レンタカー等が挙げられる。
【0048】
会員制サービスの会員である登録者は、任意のタイミングで車両番号を登録したり、削除したりすることができる。また、会員制サービスを提供する事業者も、任意のタイミングで車両番号を登録したり、削除したりすることができる。“0003”のIDが示す登録者の車両番号N3は、登録者が旅行先で登録したレンタカーの車両番号を表している。
【0049】
受付部611は、通信部614が生体認証端末装置303-iから受信した車両番号リストを受け付け、車両番号リスト622として記憶部615に格納する。また、受付部611は、通信部614が生体認証端末装置303-iから受信した利用者の静脈情報を受け付け、静脈情報623として記憶部615に格納する。
【0050】
取得部612は、データベース621を参照して、車両番号リスト622に含まれる各車両番号に対応付けられている1人以上の登録者のIDを特定し、特定されたIDに対応付けられている登録静脈情報を、データベース621から取得する。各車両番号に対応付けられている1人以上の登録者は、運転者又は運転者以外の利用者として、その車両番号が示す車両に乗車する可能性のある人物である。
【0051】
認証部613は、データベース621から取得された1つ以上の登録静脈情報と、静脈情報623とを比較する認証処理を行い、比較結果に基づいて、静脈情報623に対応する登録者を特定する。これにより、データベース621に登録されている多数の登録者の中から、利用者に対応する登録者を特定することができる。
【0052】
認証処理において、認証部613は、静脈情報623と各登録静脈情報との間の類似度を計算し、類似度が基準を満たす登録静脈情報を特定する。例えば、類似度が最大であることを基準としてもよい。但し、本実施例は、これに限定されるものではない。そして、認証部613は、特定された登録静脈情報に対応付けられているIDが示す登録者が、静脈情報623を提供した利用者に該当すると判定する。
【0053】
認証部613は、特定された登録者のIDを含む認証結果624を生成して、記憶部615に格納する。そして、認証部613は、通信部614を介して、認証結果624を生体認証端末装置303-iへ送信する。
【0054】
図3の生体認証システムによれば、ナンバープレートの画像から読み取られた車両番号をキー情報として用いて、認証対象者に対応する登録者が絞り込まれ、絞り込まれた登録者の中から、手のひら静脈認証により認証対象者が一意に特定される。登録者の絞り込みに用いられる車両番号は、認証対象者が意識することなく非接触で取得されるため、認証対象者が車両番号を入力する必要がない。したがって、認証対象者の負担が軽減され、利便性及び操作性を損なうことなく、多数の登録者の中から認証処理の対象者を絞り込むことができる。
【0055】
自家用車、社用車、カーシェアリング、レンタカー等のように、同一の車両を複数人が利用する場合、車両番号のみで認証対象者を特定することは困難である。そこで、車両番号により絞り込まれた登録者の登録静脈情報を用いて手のひら静脈認証を行うことで、同一の車両を複数人が利用する場合であっても、認証対象者を一意に特定することができる。これにより、特定された認証対象者に対して、決済処理等の個人向けサービスを提供することが可能になる。
【0056】
ナンバープレートの画像が不鮮明であるため車両番号の一部が認識されない場合であっても、認識されない文字を補完文字又はワイルドカードに置き換えることで、登録者の絞り込みに用いられる車両番号を生成することができる。これにより、車両番号の一部が認識されない場合であっても、登録者を絞り込むことが可能になる。また、車両番号の読み取り精度の低下を、高精度な手のひら静脈認証によって補完できるため、認証精度の低下が防止される。
【0057】
複数枚の画像から抽出又は生成された車両番号を含む車両番号リストを生成することで、監視対象領域に複数台の車両が進入してきた場合であっても、それらの車両を利用する登録者を、認証処理の対象者としてもれなく抽出することができる。
【0058】
図3の生体認証システムにおいて、複数台の撮像装置301を設けてもよく、複数台の車両番号取得装置302を設けてもよい。複数台の撮像装置301及び複数台の車両番号取得装置302が設けられた場合、複数の車両番号リスト622が生成され、それらの車両番号リスト622は、例えば、生体認証サーバ305の取得部612によって統合される。
【0059】
生体認証端末装置303-iの台数は3台に限られるわけではなく、1台、2台、又は4台以上であってもよい。同様に、決済装置304-iの台数は、1台、2台、又は4台以上であってもよい。決済装置304-iの代わりに、利用者に対して別のサービスを提供する装置を設けてもよい。
【0060】
車両番号取得装置302、生体認証端末装置303-i、及び生体認証サーバ305のうち何れか2台の装置を統合して、1台の装置として実装してもよい。例えば、車両番号取得装置302と生体認証端末装置303-iとを統合してもよく、車両番号取得装置302と生体認証サーバ305とを統合してもよく、生体認証端末装置303-iと生体認証サーバ305とを統合してもよい。車両番号取得装置302、生体認証端末装置303-i、及び生体認証サーバ305のすべての装置を統合して、1台の装置として実装してもよい。
【0061】
例えば、車両番号取得装置302の機能を各生体認証端末装置303-iに組み込む場合、生体認証端末装置303-i毎に撮像装置301が設けられる。この場合、撮像装置301は、生体認証端末装置303-iの前に停止している1台の車両のみを撮影し、生体認証端末装置303-iは、その車両の車両番号のみを含む車両番号リストを生成する。したがって、生体認証サーバ305は、単一の車両番号リストを用いて登録者を絞り込むことができる。
【0062】
生体認証端末装置303-iは、車両番号取得装置302から車両番号リストを取得する代わりに、利用者に車両番号を入力させてもよい。これにより、利用者を確実に特定することができる。
【0063】
生体認証サーバ305は、手のひら静脈認証以外の他の生体認証を用いて認証処理を行ってもよい。他の生体認証としては、顔認証、指紋認証、掌紋認証等、もしくはこれらの組み合わせを用いることができる。他の生体認証は、手のひら静脈、顔、指紋、及び掌紋以外の身体的特徴又は行動的特徴を用いて個人を識別する認証技術であってもよい。
【0064】
他の生体認証が用いられる場合、生体認証端末装置303-iは、静脈センサ513の代わりに別の生体センサを含み、利用者の生体情報を取得して、生体認証サーバ305へ送信する。生体認証サーバ305のデータベース621は、登録静脈情報の代わりに別の登録生体情報を含む。認証部613は、データベース621から取得された1つ以上の登録生体情報と、利用者の生体情報とを比較する認証処理を行い、比較結果に基づいて、生体情報に対応する登録者を特定する。
【0065】
図8は、図4の車両番号取得装置302が行う車両番号取得処理の例を示すフローチャートである。まず、取得部411は、撮像装置301からナンバープレートの画像を取得する(ステップ801)。
【0066】
次に、番号生成部412は、取得された画像に対する文字認識を行い(ステップ802)、画像に写っている車両番号が認識されたか否かをチェックする(ステップ803)。車両番号に含まれるすべての文字が認識された場合(ステップ803,YES)、番号生成部412は、画像の認識結果から車両番号を抽出する(ステップ804)。
【0067】
一方、車両番号に含まれる一部の文字が認識されなかった場合(ステップ803,NO)、番号生成部412は、補完文字又はワイルドカードを用いて車両番号を生成する(ステップ807)。補完文字を用いる場合、番号生成部412は、認識されなかった文字を複数の補完文字にそれぞれ置き換えることで、複数の車両番号を生成する。ワイルドカードを用いる場合、番号生成部412は、認識されなかった文字をワイルドカードに置き換えることで、1つの車両番号を生成する。
【0068】
次に、リスト生成部413は、所定期間内に取得された1枚又は複数枚の画像から抽出又は生成された車両番号を含む、車両番号リストを生成する(ステップ805)。そして、リスト生成部413は、生成された車両番号リストを、通信部414を介して生体認証端末装置303-iへ送信する。
【0069】
次に、取得部411は、撮像装置301から次の車両の画像が出力されたか否かをチェックする(ステップ806)。次の車両の画像が出力された場合(ステップ806,YES)、車両番号取得装置302は、ステップ801以降の処理を繰り返す。これにより、車両番号リストが更新される。次の車両の画像が出力されない場合(ステップ806,NO)、車両番号取得装置302は、処理を終了する。
【0070】
図9は、図5の生体認証端末装置303-iが行う認証制御処理の例を示すフローチャートである。例えば、表示部512の画面上に表示された生体認証開始ボタンを利用者が押下することで、図9の認証制御処理が開始される。
【0071】
まず、通信部515は、車両番号取得装置302から車両番号リストを受信し、受付部517は、受信した車両番号リストを受け付ける(ステップ901)。そして、受付部517は、受信した車両番号リスト内の何れかの車両番号にワイルドカードが含まれているか否かをチェックする(ステップ902)。
【0072】
何れかの車両番号にワイルドカードが含まれている場合(ステップ902,YES)、受付部517は、ワイルドカードに対応する文字の入力を利用者に指示し、利用者は、その文字を入力する(ステップ903)。そして、受付部517は、車両番号に含まれているワイルドカードを入力された文字に置き換えることで、完全な車両番号を生成し、車両番号リストを更新する。
【0073】
次に、取得部518は、利用者の手のひら静脈の静脈情報を静脈センサ513から取得し(ステップ904)、通信部515は、車両番号リスト及び利用者の静脈情報を生体認証サーバ305へ送信する(ステップ905)。
【0074】
次に、通信部515は、生体認証サーバ305から認証結果を受信し(ステップ906)、表示部512は、受信した認証結果に含まれる登録者の情報を画面上に表示する(ステップ907)。登録者の情報は、ID、氏名、クレジットカード等の決済情報等を含んでいてもよい。
【0075】
次に、指示部519は、認証結果が示す登録者の情報を決済装置304-iへ転送し、決済装置304-iに決済処理を指示する(ステップ908)。そして、決済装置304-iは、指示された決済処理を行う。
【0076】
図10は、図6の生体認証サーバ305が行う生体認証処理の例を示すフローチャートである。まず、通信部614は、生体認証端末装置303-iから車両番号リスト及び利用者の静脈情報を受信する(ステップ1001)。そして、受付部611は、受信した車両番号リストを受け付け、車両番号リスト622として記憶部615に格納し、受信した利用者の静脈情報を受け付け、静脈情報623として記憶部615に格納する。
【0077】
次に、取得部612は、データベース621を参照して、車両番号リスト622に含まれる各車両番号に対応付けられている1人以上の登録者のIDを特定する(ステップ1002)。そして、取得部612は、特定されたIDに対応付けられている登録静脈情報を、データベース621から取得する(ステップ1003)。
【0078】
次に、認証部613は、データベース621から取得された1つ以上の登録静脈情報と、静脈情報623とを比較する認証処理を行い、比較結果に基づいて、静脈情報623に対応する登録者を特定する(ステップ1004)。そして、認証部613は、特定された登録者の情報を含む認証結果624を生成し、通信部614は、認証結果624を生体認証端末装置303-iへ送信する(ステップ1005)。
【0079】
図1の情報処理装置101の構成は一例に過ぎず、情報処理装置101の用途又は条件に応じて一部の構成要素を省略又は変更してもよい。
【0080】
図3の生体認証システムの構成は一例に過ぎず、生体認証システムの用途又は条件に応じて一部の構成要素を省略又は変更してもよい。図4の車両番号取得装置302、図5の生体認証端末装置303-i、及び図6の生体認証サーバ305の構成は一例に過ぎず、生体認証システムの用途又は条件に応じて一部の構成要素を省略又は変更してもよい。例えば、図6のデータベース621は、生体認証サーバ305の外部の装置に格納されていてもよい。この場合、生体認証サーバ305は、外部の装置からデータベース621を取得して、記憶部615に格納する。
【0081】
図2及び図9図10のフローチャートは一例に過ぎず、情報処理装置101又は生体認証システムの構成又は条件に応じて、一部の処理を省略又は変更してもよい。
【0082】
図7に示したデータベース621は一例に過ぎず、データベース621のエントリは、登録者及び登録者が利用する車両に応じて変化する。
【0083】
図11は、図1の情報処理装置101、図4の車両番号取得装置302、図5の生体認証端末装置303-i、及び図6の生体認証サーバ305として用いられる情報処理装置のハードウェア構成例を示している。
【0084】
図11の情報処理装置は、CPU(Central Processing Unit)1101、メモリ1102、入力装置1103、出力装置1104、補助記憶装置1105、媒体駆動装置1106、及びネットワーク接続装置1107を含む。これらの構成要素はハードウェアであり、バス1108により互いに接続されている。情報処理装置が生体認証端末装置303-iである場合、図5の静脈センサ513及びタッチパネル514は、バス1108に接続されていてもよい。
【0085】
メモリ1102は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリであり、処理に用いられるプログラム及びデータを記憶する。メモリ1102は、図6の記憶部615として動作してもよい。
【0086】
CPU1101は、例えば、メモリ1102を利用してプログラムを実行することにより、図1の第1特定部111及び第2特定部112として動作する。CPU1101は、メモリ1102を利用してプログラムを実行することにより、図4の取得部411、番号生成部412、リスト生成部413としても動作する。
【0087】
CPU1101は、メモリ1102を利用してプログラムを実行することにより、図5の制御部516、受付部517、取得部518、及び指示部519としても動作する。CPU1101は、メモリ1102を利用してプログラムを実行することにより、図6の受付部611、取得部612、認証部613としても動作する。
【0088】
入力装置1103は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス等であり、利用者又はオペレータからの指示又は情報の入力に用いられる。入力装置1103は、図5の操作部511として動作してもよい。
【0089】
出力装置1104は、例えば、表示装置、プリンタ等であり、利用者又はオペレータへの問い合わせ又は指示、及び処理結果の出力に用いられる。出力装置1104は、図5の表示部512として動作してもよい。
【0090】
補助記憶装置1105は、例えば、磁気ディスク装置、光ディスク装置、光磁気ディスク装置、テープ装置等である。補助記憶装置1105は、ハードディスクドライブ又はフラッシュメモリであってもよい。情報処理装置は、補助記憶装置1105にプログラム及びデータを格納しておき、それらをメモリ1102にロードして使用することができる。補助記憶装置1105は、図6の記憶部615として動作してもよい。
【0091】
媒体駆動装置1106は、可搬型記録媒体1109を駆動し、その記録内容にアクセスする。可搬型記録媒体1109は、メモリデバイス、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク等である。可搬型記録媒体1109は、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)、USB(Universal Serial Bus)メモリ等であってもよい。オペレータは、可搬型記録媒体1109にプログラム及びデータを格納しておき、それらをメモリ1102にロードして使用することができる。
【0092】
このように、処理に用いられるプログラム及びデータを格納するコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、メモリ1102、補助記憶装置1105、又は可搬型記録媒体1109のような、物理的な記録媒体である。記録媒体は、非一時的なものであってもよい。
【0093】
ネットワーク接続装置1107は、通信ネットワーク311又は通信ネットワーク312に接続され、通信に伴うデータ変換を行う通信インタフェース回路である。情報処理装置は、プログラム及びデータを外部の装置からネットワーク接続装置1107を介して受信し、それらをメモリ1102にロードして使用することができる。ネットワーク接続装置1107は、図4の通信部414、図5の通信部515、又は図6の通信部614として動作してもよい。
【0094】
図3の決済装置304-iとしては、図11と同様の情報処理装置が用いられる。なお、情報処理装置が図11のすべての構成要素を含む必要はなく、情報処理装置の用途又は条件に応じて一部の構成要素を省略することも可能である。例えば、情報処理装置が車両番号取得装置302又は生体認証サーバ305である場合は、入力装置1103及び出力装置1104を省略してもよい。可搬型記録媒体1109を使用しない場合は、媒体駆動装置1106を省略してもよい。
【0095】
開示の実施形態とその利点について詳しく説明したが、当業者は、特許請求の範囲に明確に記載した本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更、追加、省略をすることができるであろう。
【0096】
図1乃至図11を参照しながら説明した実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
車両の番号標を撮影した画像から特定された車両番号に対応付けられている一又は複数の候補者を特定し、
生体情報を受け付けたとき、特定された前記一又は複数の候補者のうち、前記生体情報に対応する候補者を特定する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする特定方法。
(付記2)
前記一又は複数の候補者を特定する処理は、前記一又は複数の候補者の登録生体情報をデータベースから取得する処理を含み、
前記生体情報に対応する候補者を特定する処理は、取得された前記一又は複数の候補者の登録生体情報と、受け付けられた前記生体情報とを比較した比較結果に基づいて、前記生体情報に対応する候補者を特定する処理を含むことを特徴とする付記1記載の特定方法。
(付記3)
前記データベースは、複数の車両番号それぞれに対応付けられている一又は複数の候補者の登録生体情報を含み、
前記一又は複数の候補者の登録生体情報を前記データベースから取得する処理は、前記複数の車両番号のうち特定された前記車両番号に対応付けられている一又は複数の候補者の登録生体情報を取得する処理を含むことを特徴とする付記2記載の特定方法。
(付記4)
前記一又は複数の候補者を特定する際に、前記画像の認識結果から複数の車両番号が特定された場合、特定された前記複数の車両番号それぞれに対応付けられている一又は複数の候補者を特定する処理を含むことを特徴とする付記1乃至3の何れか1項に記載の特定方法。
(付記5)
前記一又は複数の候補者を特定する際に、複数の車両をそれぞれ撮影した複数の画像を受け付けた場合には、前記複数の画像の認識結果から特定された複数の車両番号に対応付けられている一又は複数の候補者を特定する処理を含むことを特徴とする付記1乃至4の何れか1項に記載の特定方法。
(付記6)
特定された前記車両番号に対応付けられている一又は複数の候補者は、運転者又は前記運転者以外の利用者のうち少なくとも何れかとして、特定された前記車両番号が示す車両に乗車する可能性のある人物であることを特徴とする付記1乃至5の何れか1項に記載の特定方法。
(付記7)
受け付けられた前記生体情報は、手のひら静脈に関する情報であることを特徴とする付記1乃至6の何れか1項に記載の特定方法。
(付記8)
車両の番号標を撮影した画像から特定された車両番号に対応付けられている一又は複数の候補者を特定する第1特定部と、
生体情報を受け付けたとき、特定された前記一又は複数の候補者のうち、前記生体情報に対応する候補者を特定する第2特定部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
(付記9)
前記第1特定部は、前記一又は複数の候補者の登録生体情報をデータベースから取得し、
前記第2特定部は、取得された前記一又は複数の候補者の登録生体情報と、受け付けられた前記生体情報とを比較した比較結果に基づいて、前記生体情報に対応する候補者を特定することを特徴とする付記8記載の情報処理装置。
(付記10)
前記データベースは、複数の車両番号それぞれに対応付けられている一又は複数の候補者の登録生体情報を含み、
前記第1特定部は、前記複数の車両番号のうち特定された前記車両番号に対応付けられている一又は複数の候補者の登録生体情報を取得することを特徴とする付記9記載の情報処理装置。
(付記11)
前記第1特定部は、前記一又は複数の候補者を特定する際に、前記画像の認識結果から複数の車両番号が特定された場合、特定された前記複数の車両番号それぞれに対応付けられている一又は複数の候補者を特定することを特徴とする付記8乃至10の何れか1項に記載の情報処理装置。
(付記12)
前記第1特定部は、前記一又は複数の候補者を特定する際に、複数の車両をそれぞれ撮影した複数の画像を受け付けた場合には、前記複数の画像の認識結果から特定された複数の車両番号に対応付けられている一又は複数の候補者を特定することを特徴とする付記8乃至11の何れか1項に記載の情報処理装置。
(付記13)
特定された前記車両番号に対応付けられている一又は複数の候補者は、運転者又は前記運転者以外の利用者のうち少なくとも何れかとして、特定された前記車両番号が示す車両に乗車する可能性のある人物であることを特徴とする付記8乃至12の何れか1項に記載の情報処理装置。
(付記14)
受け付けられた前記生体情報は、手のひら静脈に関する情報であることを特徴とする付記8乃至13の何れか1項に記載の情報処理装置。
(付記15)
車両の番号標を撮影した画像から特定された車両番号に対応付けられている一又は複数の候補者を特定し、
生体情報を受け付けたとき、特定された前記一又は複数の候補者のうち、前記生体情報に対応する候補者を特定する、
処理をコンピュータに実行させるための特定プログラム。
(付記16)
前記一又は複数の候補者を特定する処理は、前記一又は複数の候補者の登録生体情報をデータベースから取得する処理を含み、
前記生体情報に対応する候補者を特定する処理は、取得された前記一又は複数の候補者の登録生体情報と、受け付けられた前記生体情報とを比較した比較結果に基づいて、前記生体情報に対応する候補者を特定する処理を含むことを特徴とする付記15記載の特定プログラム。
(付記17)
前記データベースは、複数の車両番号それぞれに対応付けられている一又は複数の候補者の登録生体情報を含み、
前記一又は複数の候補者の登録生体情報を前記データベースから取得する処理は、前記複数の車両番号のうち特定された前記車両番号に対応付けられている一又は複数の候補者の登録生体情報を取得する処理を含むことを特徴とする付記16記載の特定プログラム。
(付記18)
前記特定プログラムは、前記一又は複数の候補者を特定する際に、前記画像の認識結果から複数の車両番号が特定された場合、特定された前記複数の車両番号それぞれに対応付けられている一又は複数の候補者を特定する処理を、前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記15乃至17の何れか1項に記載の特定プログラム。
(付記19)
前記特定プログラムは、前記一又は複数の候補者を特定する際に、複数の車両をそれぞれ撮影した複数の画像を受け付けた場合には、前記複数の画像の認識結果から特定された複数の車両番号に対応付けられている一又は複数の候補者を特定する処理を、前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記15乃至18の何れか1項に記載の特定プログラム。
(付記20)
特定された前記車両番号に対応付けられている一又は複数の候補者は、運転者又は前記運転者以外の利用者のうち少なくとも何れかとして、特定された前記車両番号が示す車両に乗車する可能性のある人物であることを特徴とする付記15乃至19の何れか1項に記載の特定プログラム。
(付記21)
受け付けられた前記生体情報は、手のひら静脈に関する情報であることを特徴とする付記15乃至20の何れか1項に記載の特定プログラム。
【符号の説明】
【0097】
101 情報処理装置
111 第1特定部
112 第2特定部
301 撮像装置
302 車両番号取得装置
303-1~303-3 生体認証端末装置
304-1~304-3 決済装置
305 生体認証サーバ
311、312 通信ネットワーク
411、518、612 取得部
412 番号生成部
413 リスト生成部
414、515、614 通信部
511 操作部
512 表示部
513 静脈センサ
514 タッチパネル
516 制御部
517、611 受付部
519 指示部
613 認証部
615 記憶部
621 データベース
622 車両番号リスト
623 静脈情報
624 認証結果
1101 CPU
1102 メモリ
1103 入力装置
1104 出力装置
1105 補助記憶装置
1106 媒体駆動装置
1107 ネットワーク接続装置
1108 バス
1109 可搬型記録媒体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11