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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-02
(45)【発行日】2024-12-10
(54)【発明の名称】現像カートリッジ
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/08 20060101AFI20241203BHJP
   G03G 21/16 20060101ALI20241203BHJP
   G03G 21/18 20060101ALI20241203BHJP
【FI】
G03G15/08 226
G03G15/08 390
G03G21/16 176
G03G21/18 114
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2021012184
(22)【出願日】2021-01-28
(65)【公開番号】P2022115547
(43)【公開日】2022-08-09
【審査請求日】2024-01-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116034
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 啓輔
(74)【代理人】
【識別番号】100144624
【弁理士】
【氏名又は名称】稲垣 達也
(74)【代理人】
【識別番号】100195224
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 宏憲
(72)【発明者】
【氏名】桐山 翼
(72)【発明者】
【氏名】橋本 淳一
(72)【発明者】
【氏名】前田 大輔
【審査官】牧島 元
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-274019(JP,A)
【文献】特開2019-174849(JP,A)
【文献】特開平11-237821(JP,A)
【文献】特開2016-142873(JP,A)
【文献】特開平11-119545(JP,A)
【文献】特開平09-222791(JP,A)
【文献】特開2015-148822(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 15/08
G03G 21/16
G03G 21/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に延びる現像ローラ軸について回転可能な現像ローラと、
前記現像ローラに接触するブレードであって、前記第1方向に延びるブレードと、
前記第1方向に延びる平板状のホルダであって、前記ブレードが取り付けられる第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面と、を有するホルダと、
前記第1方向に延びる平板状のプレートであって、前記第2面に接触する第1端面を有するプレートと、を備え、
前記第1方向における前記第1端面の中央は、前記第1方向における前記第1端面の一端および他端よりも前記ホルダに向けて突出しており、
前記第1端面は、
前記ホルダに向けて突出する第1凸部であって、前記第1方向における前記第1端面の中央に位置する第1凸部と、
前記ホルダに向けて突出する第2凸部であって、前記第1方向において前記第1端面の一端と前記第1凸部との間に位置する第2凸部と、
前記ホルダに向けて突出する第3凸部であって、前記第1方向において前記第1端面の他端と前記第1凸部の間に位置する第3凸部と、
を有し、
前記第1凸部の突出量は、前記第2凸部の突出量および前記第3凸部の突出量よりも大きいことを特徴とする現像カートリッジ。
【請求項2】
第1方向に延びる現像ローラ軸について回転可能な現像ローラと、
前記現像ローラに接触するブレードであって、前記第1方向に延びるブレードと、
前記第1方向に延びる平板状のホルダであって、前記ブレードが取り付けられる第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面と、を有するホルダと、
前記第1方向に延びる平板状のプレートであって、前記第2面に接触する第1端面を有するプレートと、を備え、
前記第1方向における前記第1端面の中央は、前記第1方向における前記第1端面の一端および他端よりも前記ホルダに向けて突出しており、
前記第2面は、前記第1方向と交差する第2方向において、前記第1面の反対側に位置し、
前記第1方向における前記第1端面の中央は、前記第2方向において、前記第1方向における前記第1端面の一端および他端よりも前記ホルダに向けて突出していることを特徴とする現像カートリッジ。
【請求項3】
第1方向に延びる現像ローラ軸について回転可能な現像ローラと、
前記現像ローラに接触するブレードであって、前記第1方向に延びるブレードと、
前記第1方向に延びる平板状のホルダであって、前記ブレードが取り付けられる第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面と、を有するホルダと、
前記第1方向に延びる平板状のプレートであって、前記第2面に接触する第1端面を有するプレートと、
前記現像ローラ、前記ブレード、前記ホルダおよび前記プレートが取り付けられる現像フレームと、を備え、
前記第1方向における前記第1端面の中央は、前記第1方向における前記第1端面の一端および他端よりも前記ホルダに向けて突出していることを特徴とする現像カートリッジ。
【請求項4】
前記第1端面は、
前記ホルダに向けて突出する第1凸部であって、前記第1方向における前記第1端面の中央に位置する第1凸部と、
前記ホルダに向けて突出する第2凸部であって、前記第1方向において前記第1端面の一端と前記第1凸部との間に位置する第2凸部と、
前記ホルダに向けて突出する第3凸部であって、前記第1方向において前記第1端面の他端と前記第1凸部の間に位置する第3凸部と、
を有し、
前記第1凸部の突出量は、前記第2凸部の突出量および前記第3凸部の突出量よりも大きいことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の現像カートリッジ。
【請求項5】
前記第1端面は、
前記ホルダに向けて突出する第4凸部であって、前記第1方向において前記第1凸部と前記第2凸部の間に位置する第4凸部と、
前記ホルダに向けて突出する第5凸部であって、前記第1方向において前記第1凸部と前記第3凸部の間に位置する第5凸部と、
を有し、
前記第4凸部の突出量は、前記第2凸部の突出量よりも大きく、前記第1凸部の突出量よりも小さく、
前記第5凸部の突出量は、前記第3凸部の突出量よりも大きく、前記第1凸部の突出量よりも小さいことを特徴とする請求項1または請求項4に記載の現像カートリッジ。
【請求項6】
前記第2面は、前記第1方向と交差する第2方向において、前記第1面の反対側に位置し、
前記第1方向における前記第1端面の中央は、前記第2方向において、前記第1方向における前記第1端面の一端および他端よりも前記ホルダに向けて突出していることを特徴とする請求項1または請求項3に記載の現像カートリッジ。
【請求項7】
前記現像ローラ、前記ブレード、前記ホルダおよび前記プレートが取り付けられる現像フレームを備え、
前記プレートは、前記第2方向において、前記第1端面の反対側に位置する第2端面を有し、
前記現像フレームは、前記第2端面に接触する突起を有することを特徴とする請求項に記載の現像カートリッジ。
【請求項8】
前記突起は、
前記第1方向における前記第2端面の一端部に接触する第1突起と、
前記第1方向における前記第2端面の他端部に接触する第2突起と、
を含むことを特徴とする請求項に記載の現像カートリッジ。
【請求項9】
前記現像フレームは、
前記現像ローラ、前記ブレードおよび前記ホルダが取り付けられる第1フレームと、
前記プレートが取り付けられる第2フレームと、
を有し、
前記第1フレームは、前記突起を有することを特徴とする請求項または請求項に記載の現像カートリッジ。
【請求項10】
現像カートリッジは、ネジをさらに備え、
前記第2フレームは、前記第1方向および前記第2方向と交差する第3方向に突出するボスであって、前記ネジが挿入されるネジ穴を有するボスを有し、
前記プレートは、前記ボスが挿入されるボス孔を有し、
前記ボスの前記第3方向の長さは、前記プレートの前記第3方向の長さよりも長いことを特徴とする請求項に記載の現像カートリッジ。
【請求項11】
前記ホルダは、
前記第1方向における前記ホルダの中央に位置するホルダ中央部と、
前記第1方向における前記ホルダの一端部に位置する第1ホルダ端部と、
前記第1方向における前記ホルダの他端部に位置する第2ホルダ端部と、
を有し、
前記ホルダ中央部の、前記第1方向および前記第2方向と交差する第3方向の長さは、前記第1ホルダ端部の前記第3方向の長さおよび前記第2ホルダ端部の前記第3方向の長さよりも短いことを特徴とする請求項2および請求項から請求項10のいずれか1項に記載の現像カートリッジ。
【請求項12】
前記ホルダ中央部の前記第3方向の長さは、5mm以下であることを特徴とする請求項11に記載の現像カートリッジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、現像ローラに接触するブレードを備える現像カートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、現像カートリッジとして、現像ローラと、フレームと、層厚規制ブレードとを備えるものが知られている(特許文献1)。この技術では、層厚規制ブレードは、現像ローラに接触するゴム部とゴム部を支持するブレード板金とを有するブレードと、ブレードを支持する第1支持板と、第1支持板との間でブレードを挟む第2支持板とを備える。第1支持板および第2支持板は、金属板をL字形状に曲げる曲げ加工を行うことで形成されている。また、長手方向における第1支持板の一端部および他端部は、フレームに取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-55042号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、現像カートリッジが装着される画像形成装置の小型化に伴い、現像カートリッジの小型化が要求されている。また、ブレードが長手方向にわたって現像ローラと均一に接触するように、長手方向におけるブレードの中央部を長手方向におけるブレードの両端部よりも現像ローラに向けて突出させる構成が採用されることがある。
【0005】
そこで、本開示は、長手方向におけるブレードの中央部を長手方向におけるブレードの両端部よりも現像ローラに向けて突出させる構成を実現しつつ、現像カートリッジを小型化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
現像カートリッジは、第1方向に延びる現像ローラ軸について回転可能な現像ローラと、現像ローラに接触するブレードであって、第1方向に延びるブレードと、第1方向に延びる平板状のホルダであって、ブレードが取り付けられる第1面と、第1面の反対側に位置する第2面と、を有するホルダと、第1方向に延びる平板状のプレートであって、第2面に接触する第1端面を有するプレートと、を備える。
第1方向における第1端面の中央は、第1方向における第1端面の一端および他端よりもホルダに向けて突出している。
【0007】
この構成によれば、プレートの第1端面によって第1方向におけるホルダおよびブレードの中央部を第1方向におけるホルダおよびブレードの両端部よりも現像ローラに向けて突出させる構成を実現することができる。さらに、ホルダが平板状であるので、ホルダおよびホルダに取り付けられるブレードを小型化することができる。これにより、現像カートリッジを小型化することができる。また、曲げ加工を行う必要がないので、ホルダを容易に製造することができる。
【0008】
また、第1端面は、ホルダに向けて突出する第1凸部であって、第1方向における第1端面の中央に位置する第1凸部と、ホルダに向けて突出する第2凸部であって、第1方向において第1端面の一端と第1凸部との間に位置する第2凸部と、ホルダに向けて突出する第3凸部であって、第1方向において第1端面の他端と第1凸部の間に位置する第3凸部と、を有し、第1凸部の突出量は、第2凸部の突出量および第3凸部の突出量よりも大きい構成とすることができる。
【0009】
これによれば、第1方向におけるホルダおよびブレードの中央部を第1方向におけるホルダおよびブレードの両端部よりも現像ローラに向けて突出させるプレートを容易に製造することができる。
【0010】
また、第1端面は、ホルダに向けて突出する第4凸部であって、第1方向において第1凸部と第2凸部の間に位置する第4凸部と、ホルダに向けて突出する第5凸部であって、第1方向において第1凸部と第3凸部の間に位置する第5凸部と、を有し、第4凸部の突出量は、第2凸部の突出量よりも大きく、第1凸部の突出量よりも小さく、第5凸部の突出量は、第3凸部の突出量よりも大きく、第1凸部の突出量よりも小さい構成とすることができる。
【0011】
これによれば、第1方向における中央にいくほど突出する階段状の凸部によりホルダおよびブレードの形状を滑らかに変えることができる。
【0012】
また、第2面は、第1方向と交差する第2方向において、第1面の反対側に位置し、
第1方向における第1端面の中央は、第2方向において、第1方向における第1端面の一端および他端よりもホルダに向けて突出している構成とすることができる。
【0013】
また、現像カートリッジは、現像ローラ、ブレード、ホルダおよびプレートが取り付けられる現像フレームを備え、プレートは、第2方向において、第1端面の反対側に位置する第2端面を有し、現像フレームは、第2端面に接触する突起を有する構成とすることができる。
【0014】
これによれば、プレートの第1端面がホルダの第2面から力を受けたときに、プレートの第2端面を突起に押し当てることができる。これにより、第2方向においてプレートの位置決めを行うことができる。
【0015】
また、突起は、第1方向における第2端面の一端部に接触する第1突起と、第1方向における第2端面の他端部に接触する第2突起と、を含む構成とすることができる。
【0016】
これによれば、プレートの位置決めを安定的に行うことができる。
【0017】
また、現像フレームは、現像ローラ、ブレードおよびホルダが取り付けられる第1フレームと、プレートが取り付けられる第2フレームと、を有し、第1フレームは、突起を有する構成とすることができる。
【0018】
これによれば、プレートを突起により第1フレームに対して直接位置決めすることができるので、現像ローラ、ブレードおよびホルダと、プレートとの位置精度を向上させることができる。
【0019】
また、現像カートリッジは、ネジをさらに備え、第2フレームは、第1方向および第2方向と交差する第3方向に突出するボスであって、ネジが挿入されるネジ穴を有するボスを有し、プレートは、ボスが挿入されるボス孔を有し、ボスの第3方向の長さは、プレートの第3方向の長さよりも長い構成とすることができる。
【0020】
これによれば、ネジによりプレートが現像フレームから外れるのを防止することができる。また、ボスの第3方向の長さがプレートの第3方向の長さよりも長いことで、ネジの締め付け力がプレートにかからないので、プレートを突起に確実に接触させることができる。これにより、突起によるプレートの位置決めを確実に行うことができる。
【0021】
また、ホルダは、第1方向におけるホルダの中央に位置するホルダ中央部と、第1方向におけるホルダの一端部に位置する第1ホルダ端部と、第1方向におけるホルダの他端部に位置する第2ホルダ端部と、を有し、ホルダ中央部の、第1方向および第2方向と交差する第3方向の長さは、第1ホルダ端部の第3方向の長さおよび第2ホルダ端部の第3方向の長さよりも短い構成とすることができる。
【0022】
また、ホルダ中央部の第3方向の長さは、一例として、5mm以下である構成とすることができる。
【0023】
また、現像カートリッジは、現像ローラ、ブレード、ホルダおよびプレートが取り付けられる現像フレームを備える構成とすることができる。
【発明の効果】
【0024】
本開示によれば、第1方向におけるブレードの中央部を第1方向におけるブレードの両端部よりも現像ローラに向けて突出させる構成を実現しつつ、現像カートリッジを小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】現像カートリッジの斜視図である。
図2】現像カートリッジの分解斜視図である。
図3】現像カートリッジの断面図である。
図4】ブレードユニットの分解斜視図である。
図5】ブレードユニットの正面図である。
図6】プレートの平面図である。
図7】プレートと現像フレームを示す斜視図である。
図8】現像カートリッジの平面図である。
図9図8のX-X断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
次に、本開示の実施形態について、適宜図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、現像カートリッジ1は、レーザプリンタなどの電子写真方式の画像形成装置で使用される。現像カートリッジ1は、画像形成装置に着脱可能に装着される。
【0027】
図1および図2に示すように、現像カートリッジ1は、現像ローラ10と、供給ローラ20と、ブレードユニットBLと、プレート50と、現像フレーム60とを備えている。また、現像カートリッジ1は、プレート50を現像フレーム60に取り付けるネジ71~73と、ブレードユニットBLを現像フレーム60に取り付ける固定ネジ81,82とをさらに備えている。ネジ71~73は、第1ネジ71と、第2ネジ72と、第3ネジ73とを含む。固定ネジ81,82は、第1固定ネジ81と、第2固定ネジ82とを含む。
【0028】
図2に示すように、現像ローラ10は、トナーを担持する表面を有するローラである。現像ローラ10は、第1方向に延びる現像ローラ軸10Xについて回転可能である。現像ローラ10は、現像フレーム60に回転可能に支持される金属製の現像ローラシャフト11と、現像ローラシャフト11を覆う現像ローラ本体12とを有している。現像ローラ本体12は、導電性を有するゴムなどからなる。
【0029】
ここで、第1方向は、現像ローラ10、ブレードユニットBL、プレート50の長手方向と同じ方向である。第2方向は、第1方向と交差する方向である。好ましくは、第2方向は、第1方向と直交する方向である。第2方向は、プレート50の短手方向と同じ方向である。第3方向は、第1方向および第2方向と交差する方向である。好ましくは、第3方向は、第1方向および第2方向と直交する方向である。第3方向は、ブレードユニットBLの短手方向と同じ方向である。
【0030】
図3に示すように、供給ローラ20は、現像ローラ10にトナーを供給するローラである。供給ローラ20は、第1方向に延びる供給ローラ軸20Xについて回転可能である。供給ローラ20は、現像フレーム60に回転可能に支持される供給ローラシャフト21と、供給ローラシャフト21を覆う供給ローラ本体22とを有している。供給ローラ本体22は、スポンジなどからなる。
【0031】
ブレードユニットBLは、現像ローラ10に供給されたトナーを一定の厚さの薄層に規制する部材である。ブレードユニットBLは、現像ローラ10に接触するブレード30と、ブレード30を支持するホルダ40とを備えている。
【0032】
図4に示すように、ブレード30は、第1方向に延びている。ブレード30は、ブレード板金31と、ゴム部32とを有している。また、ブレード30は、表側面30Aと、表側面30Aの反対側に位置する裏側面30Bとを有している。詳しくは、ブレード30は、表側面30Aと、第2方向において表側面30Aの反対側に位置する裏側面30Bとを有している。より詳しくは、ブレード板金31は、表側面30Aと、裏側面30Bとを有している。
【0033】
第3方向におけるブレード板金31の一端部は、ホルダ40に取り付けられる。また、ゴム部32は、第3方向におけるブレード板金31の他端部に取り付けられる。詳しくは、ゴム部32は、第3方向におけるブレード板金31の他端部に接着剤によって固定されている。ゴム部32は、現像ローラ10の周面に接触する部分である。ゴム部32は、ブレード板金31の表側面30Aに取り付けられる。詳しくは、ゴム部32は、ブレード板金31の表側面30Aに接着剤よって固定されている。
【0034】
ブレード30は、第1孔34と、第2孔35とを有している。詳しくは、ブレード板金31は、第1孔34と、第2孔35とを有している。第1孔34は、丸穴であり、第2孔35は、第1方向に長い長穴である。第2孔35は、第1方向において、第1孔34から離れて位置する。具体的には、第1孔34は、第1方向におけるブレード板金31の一端部に位置し、第2孔35は、第1方向におけるブレード板金31の他端部に位置する。また、第1孔34および第2孔35は、第3方向において、ゴム部32から離れて位置する。具体的には、第1孔34および第2孔35は、第3方向におけるブレード板金31の一端部に位置し、ゴム部32は、第3方向におけるブレード板金31の他端部に位置する。
【0035】
ホルダ40は、第1方向に延びている。ホルダ40は、金属板からなる平板状の部材である。第2方向におけるホルダ40の厚みは、第2方向におけるブレード板金31の厚みよりも厚い。ホルダ40は、第1面40Aと、第1面40Aの反対側に位置する第2面40Bとを有している。第1面40Aは、ブレード30が取り付けられる面である。第2面40Bは、第2方向において、第1面40Aの反対側に位置する。
【0036】
ホルダ40は、ホルダ中央部41と、第1ホルダ端部42と、第2ホルダ端部43とを有している。
【0037】
ホルダ中央部41は、第1方向におけるホルダ40の中央に位置する。ホルダ中央部41は、第1ホルダ凸部44と、第2ホルダ凸部45とを有している。第1ホルダ凸部44および第2ホルダ凸部45は、略円柱状の凸部であり、第1面40Aからブレード30に向けて突出する。第2ホルダ凸部45は、第1方向において、第1ホルダ凸部44から離れて位置する。具体的には、第1ホルダ凸部44は、第1方向におけるホルダ中央部41の一端部に位置し、第2ホルダ凸部45は、第1方向におけるホルダ中央部41の他端部に位置する。
【0038】
ブレード30の裏側面30Bとホルダ40の第1面40Aとを接触させた状態において、第1ホルダ凸部44は、ブレード30の第1孔34に嵌り、第2ホルダ凸部45は、ブレード30の第2孔35に嵌る。なお、第2孔35が第1方向に長い長穴であることで、第1孔34と第2孔35の第1方向における寸法誤差を吸収したり、ブレード板金31やホルダ40の第1方向における線膨張を吸収したりすることができる。
【0039】
第1ホルダ端部42は、第1方向におけるホルダ40の一端部に位置する。第1ホルダ端部42は、第1固定ネジ81(図2参照)が通る第1固定孔46を有している。第1固定孔46は、丸穴である。第1固定孔46は、第1方向において、第1ホルダ凸部44よりも第1方向におけるホルダ40の一端に近い位置に位置する。
【0040】
第2ホルダ端部43は、第1方向におけるホルダ40の他端部に位置する。第2ホルダ端部43は、第2固定ネジ82(図2参照)が通る第2固定孔47を有している。第2固定孔47は、第1方向に長い長穴である。第2固定孔47は、第1方向において、第2ホルダ凸部45よりも第1方向におけるホルダ40の他端に近い位置に位置する。
【0041】
図5に示すように、ホルダ中央部41の第3方向の長さH41は、第1方向にわたって一定である。ホルダ中央部41の第3方向の長さH41は、第1ホルダ端部42の第3方向の長さH42および第2ホルダ端部43の第3方向の長さH43よりも短い。ホルダ中央部41の第3方向の長さH41は、一例として、5mm以下である。第1ホルダ端部42の第3方向の長さH42と第2ホルダ端部43の第3方向の長さH43は、略同じである。
【0042】
ブレードユニットBLは、ブレード30とホルダ40が固定されてなる。詳しくは、ブレード板金31の裏側面30Bとホルダ40の第1面40Aとを接触させた状態で溶接されることで、ブレード30は、ホルダ40に固定されている。ブレード30の裏側面30Bは、ホルダ40の第1面40Aに溶接によって接合されている。
【0043】
図6に示すように、プレート50は、第1方向に延びている。プレート50は、金属板からなる平板状の部材である。プレート50の形状は、ホルダ40の形状とは異なっている。第2方向におけるプレート50の厚みは、第2方向におけるホルダ40の厚みよりも厚い。プレート50は、第1方向におけるプレート50の中央部であるプレート中央部51と、第1方向におけるプレート50の一端部である第1プレート端部52と、第1方向におけるプレート50の他端部である第2プレート端部53とを有している。
【0044】
プレート中央部51の第2方向の長さは、第1プレート端部52の第2方向の長さおよび第2プレート端部53の第2方向の長さよりも長い。プレート中央部51は、3つのボス孔54と、1つのプレート凹部55とを有している。
【0045】
図7に示すように、ボス孔54は、現像フレーム60の後述するボス66が挿入される貫通孔である。ボス孔54は、後述する第1ボス66Aが挿入される第1ボス孔54Aと、後述する第2ボス66Bが挿入される第2ボス孔54Bと、後述する第3ボス66Cが挿入される第3ボス孔54Cとを含む。
【0046】
第1ボス孔54Aは、第2方向に長い長穴である。第1ボス孔54Aの長手方向である第2方向の長さは、第1ボス66Aの径よりも大きい。第1ボス孔54Aの短手方向である第1方向の長さは、第1ボス66Aの径と略同じである。
【0047】
第2ボス孔54Bは、第2方向に長い長穴である。第2ボス孔54Bの長手方向である第2方向の長さは、第2ボス66Bの径よりも大きい。第2ボス孔54Bの短手方向である第1方向の長さは、第2ボス66Bの径よりも大きい。第2ボス孔54Bは、第1方向において、第1ボス孔54Aから離れて位置する。具体的には、第1ボス孔54Aは、第1方向におけるプレート中央部51の一端部に位置し、第2ボス孔54Bは、第1方向におけるプレート中央部51の他端部に位置する。
【0048】
第3ボス孔54Cは、第2方向に長い長穴である。第3ボス孔54Cの長手方向である第2方向の長さは、第3ボス66Cの径よりも大きい。第3ボス孔54Cの短手方向である第1方向の長さは、第3ボス66Cの径よりも大きい。第3ボス孔54Cは、第1方向において、第1ボス孔54Aおよび第2ボス孔54Bから離れて位置する。詳しくは、第3ボス孔54Cは、第1方向において、第1ボス孔54Aと第2ボス孔54Bの間に位置する。具体的には、第3ボス孔54Cは、第1方向におけるプレート中央部51の中央部に位置する。
【0049】
プレート凹部55は、プレート50の後述する第1端面50Aに向けて凹む形状を有している。プレート凹部55は、第1方向におけるプレート中央部51の一端部に位置する。詳しくは、プレート凹部55は、第1方向において第1ボス孔54Aと第1プレート端部52との間に位置する。プレート凹部55は、第1方向におけるプレート中央部51の一端部のみにあり、第1方向におけるプレート中央部51の他端部にはない。
【0050】
図6に戻り、プレート50は、第1端面50Aと、第1端面50Aの反対側に位置する第2端面50Bとを有している。
第1端面50Aは、ホルダ40の第2面40Bに接触する面である(図3参照)。第1端面50Aは、第1方向において、プレート中央部51、第1プレート端部52および第2プレート端部53にわたっている。
【0051】
第1方向における第1端面50Aの中央50Cは、第1方向における第1端面50Aの一端50Dおよび他端50Eよりもホルダ40に向けて突出している。詳しくは、第1方向における第1端面50Aの中央50Cは、第2方向において、第1方向における第1端面50Aの一端50Dおよび他端50Eよりもホルダ40に向けて突出している。
【0052】
具体的には、第1端面50Aは、第1凸部56Aと、第2凸部56Bと、第3凸部56Cと、第4凸部56Dと、第5凸部56Eとを有している。第1凸部56A、第2凸部56B、第3凸部56C、第4凸部56Dおよび第5凸部56Eは、第2方向において、ホルダ40に向けて突出する。
【0053】
第1凸部56Aは、第1方向における第1端面50Aの中央50Cに位置する。第2凸部56Bは、第1方向において第1端面50Aの一端50Dと第1凸部56Aとの間に位置する。詳しくは、第2凸部56Bは、第1方向におけるプレート中央部51の一端部に位置する。第3凸部56Cは、第1方向において第1端面50Aの他端50Eと第1凸部56Aの間に位置する。詳しくは、第3凸部56Cは、第1方向におけるプレート中央部51の他端部に位置する。第4凸部56Dは、第1方向において第1凸部56Aと第2凸部56Bの間に位置する。第5凸部56Eは、第1方向において第1凸部56Aと第3凸部56Cの間に位置する。
【0054】
第1凸部56Aの突出量は、第2凸部56Bの突出量および第3凸部56Cの突出量よりも大きい。なお、ここでの突出量は、第1端面50Aの一端50Dと他端50Eを結ぶ平面PLからの突出量である。第2凸部56Bの突出量と第3凸部56Cの突出量は、略同じである。第4凸部56Dの突出量は、第2凸部56Bの突出量よりも大きく、第1凸部56Aの突出量よりも小さい。第5凸部56Eの突出量は、第3凸部56Cの突出量よりも大きく、第1凸部56Aの突出量よりも小さい。第4凸部56Dの突出量と第5凸部56Eの突出量は、略同じである。
【0055】
第1凸部56Aの突出量、第2凸部56Bの突出量および第4凸部56Dの突出量は、第1方向における第1端面50Aの一端50Dから中央50Cに向けて、第2凸部56B、第4凸部56D、第1凸部56Aの順に大きくなっている。また、第1凸部56Aの突出量、第3凸部56Cの突出量および第5凸部56Eの突出量は、第1方向における第1端面50Aの他端50Eから中央50Cに向けて、第3凸部56C、第5凸部56E、第1凸部56Aの順に大きくなっている。第2凸部56B、第4凸部56D、第1凸部56A、第5凸部56Eおよび第3凸部56Cは、第1方向における中央にいくほど突出する階段状である。
【0056】
第2端面50Bは、第2方向において、第1端面50Aの反対側に位置する。第2端面50Bは、第1方向において、プレート中央部51、第1プレート端部52および第2プレート端部53にわたっている。第2端面50Bは、第1方向において、プレート中央部51に位置する第2端面中央部51Bと、第1プレート端部52に位置する第2端面一端部52Bと、第2プレート端部53に位置する第2端面他端部53Bとを含む。第2端面一端部52Bおよび第2端面他端部53Bは、第2方向において、第2端面中央部51Bよりも第1端面50Aに近い位置に位置する。
【0057】
図2に示すように、現像フレーム60は、現像ローラ10、供給ローラ20、ブレード30、ホルダ40およびプレート50が取り付けられる部材である。現像フレーム60は、現像ローラ10と供給ローラ20を回転可能に支持する。現像フレーム60は、樹脂などからなる。現像フレーム60は、収容室60A(図3参照)と、開口60Bとを有している。収容室60Aには、トナーが収容される。開口60Bは、収容室60A内のトナーを現像ローラ10に供給するための開口である。
【0058】
図3に示すように、現像フレーム60は、第1フレーム61と、第2フレーム62とをさらに有している。第1フレーム61は、第2方向の一方と第3方向の一方が開口した箱形状を有している。第2フレーム62は、第1フレーム61を第3方向の一方から覆う。第2フレーム62は、第1フレーム61に溶着や接着などによって固着されている。
【0059】
第1フレーム61は、現像ローラ10、供給ローラ20、ブレード30およびホルダ40が取り付けられる部分である。詳しくは、第1フレーム61には、現像ローラ10、供給ローラ20およびブレードユニットBLが取り付けられる。図7に示すように、第1フレーム61は、第1支持部63Aおよび第2支持部63Bと、第1固定部64Aおよび第2固定部64Bと、2つの突起65とを有している。
【0060】
第1支持部63Aおよび第2支持部63Bは、現像ローラ10を回転可能に支持する部分である。詳しくは、第1支持部63Aおよび第2支持部63Bは、現像ローラシャフト11を軸受部材を介して回転可能に支持する。第2支持部63Bは、第1方向において、第1支持部63Aから離れて位置する。具体的には、第1支持部63Aは、第1方向における第1フレーム61の一端側の第1側壁61Aに位置し、第2支持部63Bは、第1方向における第1フレーム61の他端側の第2側壁61Bに位置する。
【0061】
第1固定部64Aおよび第2固定部64Bは、ブレードユニットBLが固定される部分である。第1固定部64Aおよび第2固定部64Bは、第1方向において、第1側壁61Aと第2側壁61Bの間に位置する。第2固定部64Bは、第1方向において、第1固定部64Aから離れて位置する。具体的には、第1固定部64Aは、第1方向における第1フレーム61の一端部に位置し、第2固定部64Bは、第1方向における第1フレーム61の他端部に位置する。第1固定部64Aは、第1方向において第1側壁61Aの内側に位置し、第2固定部64Bは、第1方向において第2側壁61Bの内側に位置する。
【0062】
2つの突起65は、現像フレーム60、詳しくは、第1フレーム61に対するプレート50の位置決めを行うための部分であり、第3方向に突出する。2つの突起65(図9参照)は、プレート50の第2端面50Bに接触することで、第2方向におけるプレート50の位置決めを行う。2つの突起65は、第1突起65Aと、第2突起65Bとを含む。
【0063】
図8に示すように、第1突起65Aは、第1方向における第2端面50Bの一端部に接触する。詳しくは、第1突起65Aは、第2端面一端部52Bに接触する。第1突起65Aは、第2方向においてホルダ40との間でプレート50の第1プレート端部52を挟む位置に位置する。言い換えると、第1プレート端部52は、第2方向において、ホルダ40と第1突起65Aの間に位置する。
【0064】
第2突起65Bは、第1方向における第2端面50Bの他端部に接触する。詳しくは、第2突起65Bは、第2端面他端部53Bに接触する。第2突起65Bは、第2方向においてホルダ40との間でプレート50の第2プレート端部53を挟む位置に位置する。言い換えると、第2プレート端部53は、第2方向において、ホルダ40と第2突起65Bの間に位置する。
【0065】
図7に示すように、第2フレーム62は、プレート50が取り付けられる部分である。プレート50は、現像フレーム60から外れないように第2フレーム62に取り付けられる。第2フレーム62は、3つのボス66と、1つのフレーム凸部67とを有している。
【0066】
3つのボス66は、第2フレーム62のプレート取付面62Aから第3方向に突出する。3つのボス66は、円筒状であり、ネジ71~73が挿入されるネジ穴66Hを有している。3つのボス66は、第1ネジ穴66HAを有する第1ボス66Aと、第2ネジ穴66HBを有する第2ボス66Bと、第3ネジ穴66HCを有する第3ボス66Cとを含む。第2ボス66Bは、第1方向において、第1ボス66Aから離れて位置する。具体的には、第1ボス66Aは、第1方向における第2フレーム62の一端部に位置し、第2ボス66Bは、第1方向における第2フレーム62の他端部に位置する。第3ボス66Cは、第1方向において、第1ボス66Aおよび第2ボス66Bから離れて位置する。詳しくは、第3ボス66Cは、第1方向において、第1ボス66Aと第2ボス66Bの間に位置する。具体的には、第3ボス66Cは、第1方向における第2フレーム62の中央部に位置する。
【0067】
ネジ71~73は、3つのボス66がプレート50のボス孔54に挿入された状態で、3つのボス66のネジ穴66Hに挿入されて現像フレーム60に固定される。詳しくは、第1ネジ71は、第1ボス66Aの第1ネジ穴66HAに挿入されて第2フレーム62に固定され、第2ネジ72は、第2ボス66Bの第2ネジ穴66HBに挿入されて第2フレーム62に固定され、第3ネジ73は、第3ボス66Cの第3ネジ穴66HCに挿入されて第2フレーム62に固定される。
【0068】
なお、ネジ穴66Hは、ネジ71~73が固定される穴であってもよい。この場合、ネジ穴66Hは、内周面に予めネジ溝を有する穴であってもよいし、ネジ71~73が固定される際にネジ溝ができる穴であってもよい。
【0069】
図3に示すように、ボス66の第3方向の長さH66は、プレート50の第3方向の長さT50よりも長い。言い換えると、ボス66のプレート取付面62Aからの突出量は、プレート50の第3方向の長さH66よりも大きい。このため、ボス66の先端は、プレート50のボス孔54がボス66に挿入された状態でプレート50から第3方向に突出する。ネジ71~73は、現像フレーム60に固定されたとき、プレート50に接触しない。プレート50は、第3方向において、ネジ71~73の頭部との間に間隔を空けて位置する。ネジ71~73の締め付け力は、プレート50にはかからない。
【0070】
図7に戻り、フレーム凸部67は、プレート50のプレート凹部55に嵌る部分である。フレーム凸部67は、第1方向における現像フレーム60の一端部に位置する。詳しくは、フレーム凸部67は、第1方向において第1突起65Aと第1ボス66Aとの間に位置する。フレーム凸部67は、第1方向における現像フレーム60の一端部のみにあり、第1方向における現像フレーム60の他端部にはない。
【0071】
次に、現像カートリッジ1の製造方法について簡単に説明する。具体的には、現像カートリッジ1の組立方法について説明する。
図2に示すように、まず、供給ローラ20を現像フレーム60に取り付ける。
【0072】
次に、プレート50を現像フレーム60に取り付ける。詳しくは、まず、プレート50を現像フレーム60のプレート取付面62Aにセットする。このとき、プレート50のボス孔54を現像フレーム60のボス66に挿入するとともに、プレート50のプレート凹部55を現像フレーム60のフレーム凸部67に嵌める。ここで、プレート50の第3方向の向きが逆であると、プレート凹部55とフレーム凸部67とが嵌らず、プレート50をプレート取付面62Aに正しくセットすることができない。プレート凹部55とフレーム凸部67が嵌ることで、現像フレーム60に対するプレート50の逆付けを防止することができる。
【0073】
その後、ネジ71~73を現像フレーム60に固定する。具体的には、図7に示すように、第1ネジ71を第1ボス66Aの第1ネジ穴66HAを通して第2フレーム62に固定し、第2ネジ72を第2ボス66Bの第2ネジ穴66HBを通して第2フレーム62に固定し、第3ネジ73を第3ボス66Cの第3ネジ穴66HCを通して第2フレーム62に固定する。これにより、プレート50が現像フレーム60から外れるのを防止することができる。
【0074】
ボス孔54の第2方向の長さがボス66の径よりも大きく、かつ、プレート50が第3方向においてネジ71~73の頭部との間に間隔を空けて位置することで、プレート50は、ネジ71~73により締め付けられていない(図3参照)。そのため、プレート50は、現像フレーム60に取り付けられた状態において第2方向に移動可能である。
【0075】
また、第1ボス孔54Aの第1方向の長さがボス66の径と略同じであることで、第1方向において、現像フレーム60に対するプレート50の位置決めを行うことができる。また、第2ボス孔54Bおよび第3ボス孔54Cの第1方向の長さがボス66の径よりも大きいことで、ボス孔54同士の第1方向における寸法誤差を吸収したり、プレート50や現像フレーム60の第1方向における線膨張を吸収したりすることができる。
【0076】
次に、ブレードユニットBLを現像フレーム60に取り付ける。具体的には、図2に示すように、第1固定ネジ81をホルダ40の第1固定孔46に通して現像フレーム60の第1固定部64Aに固定し、第2固定ネジ82をホルダ40の第2固定孔47に通して現像フレーム60の第2固定部64Bに固定する。
【0077】
図8に示すように、ブレードユニットBLが現像フレーム60に取り付けられると、プレート50の第2端面50Bは、現像フレーム60の突起65に接触する。これにより、第2方向において、現像フレーム60に対するプレート50の位置決めを行うことができる。
【0078】
また、ブレードユニットBLは、ホルダ40の第2面40Bがプレート50の第1端面50Aに接触する。これにより、第1端面50Aの凸部56A~56E(図6参照)によって、第1方向におけるブレードユニットBLの中央部を第1方向におけるブレードユニットBLの両端部よりも現像ローラ10に向けて突出させることができる。詳しくは、第1方向におけるホルダ40およびブレード30の中央部を第1方向におけるホルダ40およびブレード30の両端部よりも現像ローラ10に向けて突出させることができる。
【0079】
次に、現像ローラ10を現像フレーム60に取り付ける。具体的には、図2に示すように、現像ローラ10の現像ローラシャフト11を現像フレーム60の支持部63A,63Bに位置させ、第1方向の外側から図示しない筒状の軸受部材を現像ローラシャフト11および支持部63A,63Bに嵌める。これにより、現像ローラ10とブレード30が接触する。詳しくは、現像ローラ10の現像ローラ本体12の周面とブレード30のゴム部32が接触する。
【0080】
図9に示すように、現像ローラ10からブレード30にかかる力は、ホルダ40およびプレート50を介して現像フレーム60により受け止められる。詳しくは、現像ローラ10からブレード30のゴム部32にかかる力は、ブレード板金31、ホルダ40およびプレート50を介して第1フレーム61の突起65により受け止められる。
【0081】
本実施形態の現像カートリッジ1によれば、プレート50の第1端面50Aによって第1方向におけるホルダ40およびブレード30の中央部を第1方向におけるホルダ40およびブレード30の両端部よりも現像ローラ10に向けて突出させる構成を実現することができる。さらに、ホルダ40が平板状、さらに言えば、曲げ加工が行われていない平らな板形状であるので、ホルダ40およびホルダ40に取り付けられるブレード30を小型化することができる。これにより、現像カートリッジ1を小型化することができる。また、曲げ加工を行う必要がないので、ホルダ40を容易に製造することができる。
【0082】
また、第1端面50Aの第1凸部56Aなどによって第1方向におけるホルダ40およびブレード30の中央部を第1方向におけるホルダ40およびブレード30の両端部よりも現像ローラ10に向けて突出させる構成を実現させている。これにより、プレート50を、例えば、第1端面を弓状の曲面とする場合と比較して、容易に製造することができる。
【0083】
また、第1方向における中央にいくほど突出する階段状の凸部56A~56Eによりホルダ40およびブレード30の形状を滑らかに変えることができる。
【0084】
また、現像フレーム60がプレート50の第2端面50Bに接触する突起65を有するので、プレート50の第1端面50Aがホルダ40の第2面40Bから力を受けたときに、プレート50の第2端面50Bを突起65に押し当てることができる。これにより、第2方向において、現像フレーム60に対するプレート50の位置決めを行うことができる。
【0085】
また、突起65が、第2端面一端部52Bに接触する第1突起65Aと、第2端面他端部53Bに接触する第2突起65Bとを含むので、プレート50の位置決めを安定的に行うことができる。
【0086】
また、現像ローラ10、ブレード30およびホルダ40が取り付けられる第1フレーム61が突起65を有するので、プレート50を突起65により第1フレーム61に対して直接位置決めすることができる。これにより、現像ローラ10、ブレード30およびホルダ40と、プレート50との位置精度を向上させることができる。
【0087】
また、ネジ71~73によりプレート50が現像フレーム60から外れるのを防止することができる。また、ボス66の第3方向の長さH66がプレート50の第3方向の長さT50よりも長いことで、ネジ71~73の締め付け力がプレート50にかからない。これにより、プレート50を突起65に確実に接触させることができ、突起65によるプレート50の位置決めを確実に行うことができる。
【0088】
以上、実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、以下に例示するように適宜変形して実施することができる。
【0089】
上述の実施形態では、プレート50の第1端面50Aが5つの凸部56A~56Eを有する構成であったが、これに限定されない。例えば、第4凸部は、複数であってもよい。この場合、複数の第4凸部の突出量は、第1方向において第1凸部に近い位置に位置するものほど大きいことが好ましい。第5凸部についても同様である。
【0090】
また、プレートの第1端面は、第4凸部、第5凸部を備えない構成であってもよい。この場合、第2凸部および第3凸部は、第1凸部につながっていてもよい。また、プレートの第1端面は、第1凸部のみを有する構成であってもよい。また、プレートの第1端面は、凸部を備えず、第1方向における第1端面の中央が、第1方向における第1端面の一端および第1方向における第1端面の他端よりもホルダに向けて突出する弓状の曲面であってもよい。
【0091】
上述の実施形態では、現像フレーム60の突起65が第1突起65Aと第2突起65Bを含む構成であったが、これに限定されない。例えば、現像フレームの突起は、1つであってもよい。
【0092】
上述の実施形態では、ブレード30がゴム部32を有する構成であったが、これに限定されない。例えば、ブレードは、ゴム部を備えない構成であってもよい。すなわち、ブレードは、ブレード板金が直接、現像ローラに接触するものであってもよい。
【0093】
上述の実施形態では、ブレード30とホルダ40が溶接によって固定されていたが、これに限定されない。例えば、ブレードとホルダは、接着などによって固定されていてもよい。
【0094】
上述の実施形態では、現像カートリッジ1がトナーが収容される収容室60Aを備えていたが、これに限定されない。例えば、現像カートリッジは、収容室を備えない構成であってもよい。この場合、現像カートリッジは、トナーが収容されるトナーカートリッジが着脱可能に装着される構成であってもよい。
【0095】
上述の実施形態および変形例で説明した各要素は、任意に組み合わせて実施してもよい。
【符号の説明】
【0096】
1 現像カートリッジ
10 現像ローラ
10X 現像ローラ軸
30 ブレード
40 ホルダ
40A 第1面
40B 第2面
50 プレート
50A 第1端面
50C 中央
50D 一端
50E 他端
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9