(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-02
(45)【発行日】2024-12-10
(54)【発明の名称】情報処理装置、及び情報処理装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
G09B 19/00 20060101AFI20241203BHJP
G09B 7/04 20060101ALI20241203BHJP
G09B 7/08 20060101ALI20241203BHJP
【FI】
G09B19/00 Z
G09B7/04
G09B7/08
(21)【出願番号】P 2021017174
(22)【出願日】2021-02-05
【審査請求日】2023-12-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】原 基彰
【審査官】鈴木 崇雅
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-055021(JP,A)
【文献】特開2014-157302(JP,A)
【文献】特開2018-181220(JP,A)
【文献】特開2017-156548(JP,A)
【文献】特開2005-321646(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09B 1/00-9/56
G09B 17/00-19/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
問題の属性を示す属性情報と、問題を示す問題データと、が対応付けられた対応情報を記憶する記憶部と、
学習者により解答が行われた解答済問題用紙の読み取りデータを、読取装置から受信する第1受信部と、
前記第1受信部が受信した前記読み取りデータに基づいて、前記解答済問題用紙が有する問題の属性を特定する第1特定部と、
前記第1特定部が特定した属性に基づいて、前記記憶部が記憶する前記問題データが示す問題から、前記学習者に出題する問題を選択する選択部と、を備え
、
前記解答済問題用紙は、印刷データに基づき印刷装置が生成した問題用紙であり、
前記選択部は、
前記第1特定部が特定した属性に基づき選択した回数が、予め定められた目標回数に至るまで、前記第1特定部が特定した属性に基づいて選択し、
前記選択部が選択した問題を印刷するための印刷データを、前記学習者が使用する印刷装置に送信する送信部を備える、
情報処理装置。
【請求項2】
問題の属性を示す属性情報と、問題を示す問題データと、が対応付けられた対応情報を記憶する記憶部と、
学習者により解答が行われた解答済問題用紙の読み取りデータを、読取装置から受信する第1受信部と、
前記第1受信部が受信した前記読み取りデータに基づいて、前記解答済問題用紙が有する問題の属性を特定する第1特定部と、
前記第1特定部が特定した属性に基づいて、前記記憶部が記憶する前記問題データが示す問題から、前記学習者に出題する問題を選択する選択部と、を備え、
前記選択部は、
前記第1特定部が特定した属性と同じ属性を示す前記属性情報が対応付けられた前記問題データが示す問題を、前記学習者に出題する問題として選択し、
前記第1特定部は、前記解答済問題用紙が有する問題が画像と文書とを含む場合、前記解答済問題用紙が有する問題が含む画像と文書との各々から、前記解答済問題用紙が有する問題の属性を特定し、
前記選択部は、前記解答済問題用紙が有する問題が画像と文書とを含む場合、前記解答済問題用紙が有する問題が含む画像から特定された属性より優先して、前記解答済問題用紙が有する問題が含む文書から特定された属性に基づいて、前記学習者に出題する問題を選択する、
情報処理装置。
【請求項3】
問題の属性を示す属性情報と、問題を示す問題データと、が対応付けられた対応情報を記憶する記憶部と、
学習者により解答が行われた解答済問題用紙の読み取りデータを、読取装置から受信する第1受信部と、
前記第1受信部が受信した前記読み取りデータに基づいて、前記解答済問題用紙が有する問題の属性を特定する第1特定部と、
前記第1特定部が特定した属性に基づいて、前記記憶部が記憶する前記問題データが示す問題から、前記学習者に出題する問題を選択する選択部と、
問題を有する教材を示す教材データを、教材提供者が使用する処理装置から受信する第2受信部と、
前記第2受信部が受信した教材データに基づいて、前記教材が有する問題の属性を特定する第2特定部と、
前記第2特定部が特定した属性を示す前記属性情報と、前記教材が有する問題を示す前記問題データと、が対応付けられた前記対応情報を、前記記憶部に記憶させる記憶制御部と、を備える、
情報処理装置。
【請求項4】
前記第2特定部は、
前記教材データから、前記教材が有する問題が含む文書を示す文書データを取得し、取得した前記文書データに基づいて前記教材が有する問題の属性を特定し、
前記記憶制御部は、
前記第2特定部が前記文書データに基づいて特定した属性を示す文書属性情報を前記属性情報とし、前記第2特定部が取得した前記文書データを前記問題データとして、前記文書属性情報と前記文書データとが対応付けられた前記対応情報を、前記記憶部に記憶させる、
請求項
3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第2特定部は、
前記教材データから、前記教材が有する問題が含む画像を示す問題画像データを取得し、取得した前記問題画像データに基づいて前記教材が有する問題の属性を特定し、
前記記憶制御部は、
前記第2特定部が前記問題画像データに基づいて特定した属性を示す画像属性情報を前記属性情報とし、前記第2特定部が取得した前記問題画像データを前記問題データとして、前記画像属性情報と前記問題画像データとが対応付けられた前記対応情報を、前記記憶部に記憶させる、
請求項
4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
問題の属性を示す属性情報と、問題を示す問題データと、が対応付けられた対応情報を記憶し、
学習者により解答が行われた解答済問題用紙の読み取りデータを、読取装置から受信し、
受信した前記読み取りデータに基づいて、前記解答済問題用紙が有する問題の属性を特定し、
特定した属性に基づいて、記憶する前記問題データが示す問題から、前記学習者に出題する問題を選択
し、
前記解答済問題用紙は、印刷データに基づき印刷装置が生成した問題用紙であり、
前記特定した属性に基づき選択した回数が、予め定められた目標回数に至るまで、前記特定した属性に基づいて選択し、
前記選択した問題を印刷するための印刷データを、前記学習者が使用する印刷装置に送信する、
情報処理装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、及び情報処理装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、学習者が解答を行った問題を考慮して、この学習者に出題する問題を選択する技術が知られている。
例えば、特許文献1は、通知される学習者の回答内容に基づいて他の関連する教材問題を抽出し、学習した教材問題に関連する教材問題を学習者に出題するシステムを開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1は、学習者が解答を行う教材問題がデジタルコンテンツであることが前提とされていて、問題の選択に関して紙媒体の問題用紙については考慮されていない。そのため、特許文献1は、学習者が解答を行った問題用紙の問題を考慮して、学習者に出題する問題を選択することができない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する一態様は、問題の属性を示す属性情報と、問題を示す問題データと、が対応付けられた対応情報を記憶する記憶部と、学習者により解答が行われた解答済問題用紙の読み取りデータを、読取装置から受信する第1受信部と、前記第1受信部が受信した前記読み取りデータに基づいて、前記解答済問題用紙が有する問題の属性を特定する第1特定部と、前記第1特定部が特定した属性に基づいて、前記記憶部が記憶する前記問題データが示す問題から、前記学習者に出題する問題を選択する選択部と、を備える、情報処理装置である。
【0006】
上記課題を解決する別の一態様は、問題の属性を示す属性情報と、問題を示す問題データと、が対応付けられた対応情報を記憶し、学習者により解答が行われた解答済問題用紙の読み取りデータを、読取装置から受信し、受信した前記読み取りデータに基づいて、前記解答済問題用紙が有する問題の属性を特定し、特定した属性に基づいて、記憶する前記問題データが示す問題から、前記学習者に出題する問題を選択する、情報処理装置の制御方法である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図3】サーバー記憶部が記憶する各データベースの一例を示す図。
【
図4】情報処理システムの動作を示すフローチャート。
【
図6】情報処理システムの動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、情報処理システム1000の構成を示す図である。
【0009】
情報処理システム1000は、学習者P1に出題する問題に係る情報処理を行うシステムである。情報処理システム1000は、複合機1、スキャナー2、及び情報処理サーバー3を備える。
複合機1は、読取装置及び印刷装置の一例に対応する。スキャナー2は、処理装置の一例に対応する。情報処理サーバー3は、情報処理装置の一例に対応する。
【0010】
複合機1は、MFP(Multi Function Peripherals)と呼ばれ、印刷やスキャン等の種々の処理を実行可能な装置である。複合機1は、学習者P1の自宅Hに設けられ、学習者P1に使用される。複合機1は、自宅Hに構築されたローカルネットワークLN1に接続し、ローカルネットワークLN1に接続する通信装置4を介して、グローバルネットワークGNに接続する機器と通信する。グローバルネットワークGNは、インターネット、電話網、その他の通信網を含む。通信装置4は、ローカルネットワークLN1に接続する機器をグローバルネットワークGNに接続するためのインターフェース装置である。
【0011】
学習者P1は、問題用紙を用いた学習において、解答を行った問題用紙を複合機1にセットして、複合機1にこの問題用紙の印刷面を読み取らせる。問題用紙は、解答欄を含む問題用紙でもよい。以下、学習者P1により解答が行われた問題用紙を、「解答済問題用紙」といい「KMY」の符号を付す。解答済問題用紙KMYの印刷面には、問題と、学習者P1を識別する学習者ID3111が記録されたコードCDとが印刷されている。コードCDは、バーコードやQRコード等のコードである。QRコードは、登録商標である。複合機1は、解答済問題用紙KMYの読み取りを行うと、読み取りデータを情報処理サーバー3に送信する。以下、この読み取りデータを、「解答済問題用紙読み取りデータ」といい「YD1」の符号を付す。解答済問題用紙読み取りデータYD1は、読み取りデータの一例に対応する。
【0012】
スキャナー2は、読取対象から文字や画像を読み取る装置である。スキャナー2は、シードフィードタイプのスキャナーでもフラッドベットタイプのスキャナーでもよい。スキャナー2は、問題を有する教材KZを提供する出版社Cで使用される。本実施形態において、出版社Cが提供する教材KZは、紙媒体である。スキャナー2は、例えば出版社Cのオフィスに設けられる。スキャナー2は、オフィスに構築されたローカルネットワークLN2に接続し、ローカルネットワークLN2に接続する通信装置5を介して、グローバルネットワークGNに接続する機器と通信する。
出版社Cは、教材提供者の一例に対応する。
【0013】
出版社Cは、スキャナー2によって、教材KZを情報処理サーバー3に登録する。ここで教材KZを登録するとは、紙媒体の教材KZをデジタルコンテンツとして情報処理サーバー3に記憶させることを意味する。従業員P2は、教材KZの登録において、登録対象の教材KZをスキャナー2にセットして、スキャナー2にこの教材KZの印刷面を読み取らせる。スキャナー2は、教材KZの読み取りを行うと、読み取りデータを情報処理サーバー3に送信する。以下、この読み取りデータを、「教材読み取りデータ」といい「YD2」の符号を付す。教材読み取りデータYD2は、教材データの一例に対応する。
【0014】
情報処理サーバー3は、学習者P1に出題する問題に係る各種の情報処理を行うサーバー装置である。情報処理サーバー3は、グローバルネットワークGNに接続し、複合機1、及びスキャナー2と通信する。なお、各図では、情報処理サーバー3を、1つのブロックによって表現するが、これは必ずしも情報処理サーバー3が単一のサーバー装置により構成されることを意味するものではない。例えば、情報処理サーバー3は、処理内容が異なる複数のサーバー装置を含んで構成されたものでもよいし、記憶するデータベースが異なる複数のサーバー装置を含んで構成されたものでもよい。
【0015】
なお、本実施形態では、情報処理システム1000が有する複合機1の数は制限されず、複数でもよい。複数の場合、複数の複合機1の各々は、異なる学習者P1の自宅Hに設けられてもよいし、同じ学習者P1の自宅Hに設けられてもよい。また、情報処理システム1000が有するスキャナー2についても複合機1と同様で、数は制限されず、複数でもよい。複数の場合、複数のスキャナー2の各々は、異なる出版社Cで使用されてもよいし、同じ出版社Cで使用されてもよい。
【0016】
図2は、情報処理システム1000の各装置の構成を示す図である。
【0017】
まず、複合機1について説明する。
複合機1は、複合機制御部10と、複合機通信部11と、印刷部12と、複合機スキャン部13とを備える。
【0018】
複合機制御部10は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro-processing unit)等のプログラムを実行するプロセッサーである複合機プロセッサー100、及び複合機記憶部110を備える。複合機制御部10は、複合機プロセッサー100が、複合機記憶部110が記憶する制御プログラムを読み出して実行することにより、複合機1の各部を制御する。複合機プロセッサー100は、複合機記憶部110が記憶する制御プログラムを実行することで、複合機通信制御部101、印刷制御部102、及び複合機スキャン制御部103として機能する。
【0019】
複合機記憶部110は、複合機プロセッサー100が実行するプログラムや、複合機プロセッサー100により処理されるデータを記憶するメモリーを備える。複合機記憶部110は、複合機プロセッサー100が実行する制御プログラム、その他の各種データを記憶する。複合機記憶部110は、不揮発性の記憶領域を有する。また、複合機記憶部110は、揮発性の記憶領域を備え、複合機プロセッサー100のワークエリアを構成してもよい。
【0020】
複合機通信部11は、無線回路やアンテナ等を備える通信インターフェースであり、所定の通信規格に従って、情報処理サーバー3と通信する。複合機通信部11の通信規格は、無線通信規格でも有線通信規格でもよい。
【0021】
印刷部12は、印刷媒体にインクを吐出してドットを形成するインクジェットヘッドや、インクジェットヘッドを走査方向に操作させるキャリッジ、キャリッジを駆動させるキャリッジ駆動モーター、印刷媒体を搬送する搬送ユニット、インクジェットヘッドにインクを供給するインク供給ユニット等の印刷に係る構成を備える。印刷部12は、複合機制御部10の制御に従って、インクジェットヘッドのノズルからインクを吐出して搬送される印刷媒体の印刷面にドットを形成することで、印刷媒体に印刷を行う。
【0022】
複合機スキャン部13は、原稿に記録された文字や画像を読み取るスキャナー等の読み取りに係る構成を備える。複合機スキャン部13は、例えば、光源が発する光を読取対象に当てて記録された文字や画像を読み取り、読み取りにより得られた画像データを複合機制御部10に出力する。複合機制御部10は、複合機スキャン部13から入力された画像データに対してRGB変換や圧縮処理等のデータ処理を行い、読み取りデータとして所定形式のデータを生成する。
【0023】
複合機制御部10は、複合機通信制御部101、印刷制御部102、及び複合機スキャン制御部103として機能する。
【0024】
複合機通信制御部101は、複合機通信部11を介して、情報処理サーバー3と通信する。
【0025】
印刷制御部102は、印刷部12を制御し、印刷データに基づいて印刷媒体に印刷する。
【0026】
複合機スキャン制御部103は、複合機スキャン部13を制御して、読取対象から文字や画像を読み取り、読み取りデータを生成する。
【0027】
次に、スキャナー2について説明する。
スキャナー2は、スキャナー制御部20と、スキャナー通信部21と、スキャン部22とを備える。
【0028】
スキャナー制御部20は、CPUやMPU等のプログラムを実行するプロセッサーであるスキャナープロセッサー200、及びスキャナー記憶部210を備える。スキャナー制御部20は、スキャナープロセッサー200が、スキャナー記憶部210が記憶する制御プログラムを読み出して実行することにより、スキャナー2の各部を制御する。スキャナープロセッサー200は、スキャナー記憶部210が記憶する制御プログラムを実行することで、スキャナー通信制御部201、及びスキャン制御部202として機能する。
【0029】
スキャナー記憶部210は、スキャナープロセッサー200が実行するプログラムや、スキャナープロセッサー200により処理されるデータを記憶するメモリーを備える。スキャナー記憶部210は、スキャナープロセッサー200が実行する制御プログラム、その他の各種データを記憶する。スキャナー記憶部210は、不揮発性の記憶領域を有する。また、スキャナー記憶部210は、揮発性の記憶領域を備え、スキャナープロセッサー200のワークエリアを構成してもよい。
【0030】
スキャナー通信部21は、無線回路やアンテナ等を備える通信インターフェースであり、所定の通信規格に従って、情報処理サーバー3と通信する。スキャナー通信部21の通信規格は、無線通信規格でも有線通信規格でもよい。
【0031】
スキャン部22は、原稿に記録された文字や画像を読み取るスキャナー等の読み取りに係る構成を備える。スキャン部22は、例えば、光源が発する光を読取対象に当てて記録された文字や画像を読み取り、読み取りにより得られた画像データをスキャナー制御部20に出力する。スキャナー制御部20は、スキャン部22から入力された画像データに対してRGB変換や圧縮処理等のデータ処理を行い、読み取りデータとして所定形式のデータを生成する。
【0032】
スキャナー制御部20は、スキャナー通信制御部201、及びスキャン制御部202として機能する。
【0033】
スキャナー通信制御部201は、スキャナー通信部21を介して、情報処理サーバー3と通信する。
【0034】
スキャン制御部202は、スキャン部22を制御して、読取対象から文字や画像を読み取り、読み取りデータを生成する。
【0035】
次に、情報処理サーバー3について説明する。
情報処理サーバー3は、サーバー制御部30と、サーバー通信部31とを備える。
【0036】
サーバー制御部30は、CPUやMPU等のプログラムを実行するプロセッサーであるサーバープロセッサー300、及びサーバー記憶部310を備える。サーバー制御部30は、サーバープロセッサー300が、サーバー記憶部310が記憶する制御プログラムを読み出して実行することにより、情報処理サーバー3の各部を制御する。サーバープロセッサー300は、サーバー記憶部310が記憶する制御プログラムを実行することで、第1受信部301、第2受信部302、第1特定部303、第2特定部304、選択部305、データベース処理部306、印刷データ生成部307、及び送信部308として機能する。
サーバー記憶部310は、記憶部の一例に対応する。データベース処理部306は、記憶制御部の一例に対応する。
【0037】
サーバー記憶部310は、サーバープロセッサー300が実行するプログラムや、サーバープロセッサー300により処理されるデータを記憶するメモリーを備える。サーバー記憶部310は、サーバープロセッサー300が実行する制御プログラム、学習者DB311、問題DB312、キーワードDB313、その他の各種データを記憶する。サーバー記憶部310は、不揮発性の記憶領域を有する。また、サーバー記憶部310は、揮発性の記憶領域を備え、サーバープロセッサー300のワークエリアを構成してもよい。
【0038】
図3は、サーバー記憶部310が記憶する各データベースの一例を示す図である。
【0039】
学習者DB311は、学習者P1に係わる情報を記憶するデータベースである。学習者DB311に記憶される1件のレコードは、学習者ID3111、複合機通信情報3112、出題回数情報3113、及び目標回数情報3114を有する。
【0040】
学習者ID3111は、学習者P1を識別する識別情報である。
【0041】
複合機通信情報3112は、複合機1と通信するための情報である。複合機通信情報3112は、例えば複合機1に個別の電子メールアドレスが付与されている場合、この電子メールアドレスを示す情報である。
【0042】
出題回数情報3113は、同じレコードで対応付く学習者ID3111が示す学習者P1に、解答済問題用紙KMYの問題と関連する問題を出題した出題回数を示す。後述する選択部305が選択した問題が学習者P1に出題されるため、出題回数情報3113が示す出題回数は、選択部305が問題を選択した回数を示す。本実施形態において、関連する問題とは、問題の属性が一致する問題を示す。本実施形態において、問題の属性は、教科名、科目名、及び単元名の組み合わせを例示する。
【0043】
目標回数情報3114は、解答済問題用紙KMYの問題と関連する問題を学習者P1に出題する目標回数を示す。目標回数情報が示す目標回数は、問題の属性に応じて異なってもよいし、学習者P1に応じて異なってもよい。
【0044】
問題DB312は、問題に係わる情報を記憶するデータベースである。問題DB312が記憶する1件のレコードは、問題ID3121、文書データ3122、文書属性情報3123、問題画像データ3124、及び画像属性情報3125を有する。以下、問題DB312が記憶する1件のレコードを、「問題管理レコード」といい「MR」の符号を付す。
問題管理レコードMRは、対応情報の一例に対応する。
【0045】
問題ID3121は、教材KZが有する問題を識別するための識別情報である。
【0046】
文書データ3122は、同じ問題管理レコードMRで対応付く問題ID3121が示す問題に含まれる文書を示すデータである。本実施形態では、文書データ3122がテキストデータである場合を例示するが、文書データ3122のデータ形式はテキスト形式に限定されない。
【0047】
文書属性情報3123は、同じ問題管理レコードMRで対応付く問題ID3121が示す問題の属性として、同じ問題管理レコードMRで対応付く文書データ3122が示す文書から特定された属性を示す情報である。
【0048】
問題画像データ3124は、同じ問題管理レコードMRで対応付く問題ID3121が示す問題が含む画像を示す画像データである。本実施形態では、問題画像データ3124のデータ形式として(Portable Document Format)を例示するが、問題画像データ3124のデータ形式は、PDF形式に限定されず、JPEG形式等の他の形式でもよい。
以下、問題が含む画像を、必要に応じて「問題画像」といい「MG」の符号を付す。
【0049】
画像属性情報3125は、同じ問題管理レコードMRで対応付く問題ID3121が示す問題の属性として、同じ問題管理レコードMRで対応付く問題画像データ3124が示す問題画像MGから特定された属性を示す情報である。
【0050】
以下、文書データ3122及び問題画像データ3124を区別しない場合、「問題データ」という。また、以下、文書属性情報3123及び画像属性情報3125を区別しない場合、「属性情報」という。
【0051】
キーワードDB313は、第1特定部303及び第2特定部304がキーワード検索で用いるキーワード3131に係わる情報を記憶するデータベースである。キーワードDB313が記憶する1件のレコードは、キーワード3131及びキーワード属性情報3132を有する。1件のレコードにおけるキーワード3131及びキーワード属性情報3132の対応関係は、予め適切に設定されている。
【0052】
キーワード3131は、キーワード検索に用いられるキーワードである。
【0053】
キーワード属性情報3132は、同じレコードで対応付くキーワード3131を有する文書を含む問題の属性を示す情報である。
【0054】
図2の説明に戻り、サーバー通信部31は、無線回路やアンテナ等の構成を備える通信インターフェースであり、所定の通信規格に従ってグローバルネットワークGNに接続する機器と通信する。
【0055】
上述したように、サーバー制御部30は、第1受信部301、第2受信部302、第1特定部303、第2特定部304、選択部305、データベース処理部306、印刷データ生成部307、及び送信部308として機能する。
【0056】
第1受信部301は、サーバー通信部31を介して、複合機1から解答済問題用紙読み取りデータYD1を受信する。
【0057】
第2受信部302は、サーバー通信部31を介して、スキャナー2から教材読み取りデータYD2を受信する。
【0058】
第1特定部303は、第1受信部301が受信した解答済問題用紙読み取りデータYD1に基づいて、解答済問題用紙KMYが有する問題の属性を特定する。すなわち、第1特定部303は、第1受信部301が受信した解答済問題用紙読み取りデータYD1に基づいて、学習者P1が解答を行った問題の属性を特定する。
【0059】
第2特定部304は、第2受信部302が受信した教材読み取りデータYD2に基づいて、登録対象の教材KZが有する問題の属性を特定する。
【0060】
選択部305は、第1受信部301が受信した解答済問題用紙読み取りデータYD1に基づいて、解答済問題用紙KMYが有する問題と関連する問題を、学習者P1に出題する問題として選択する。
【0061】
データベース処理部306は、サーバー記憶部310が記憶する各データベースに対して、レコードの生成、レコードの記憶、及びレコードの情報更新を行う。
【0062】
印刷データ生成部307は、選択部305が選択した問題を印刷するための印刷データを生成する。印刷データ生成部307が生成する印刷データは、複合機1が印刷時に処理するデータであり、複合機1のコマンド体系に準拠した各種の制御コマンドを含む。
【0063】
送信部308は、サーバー通信部31を介して、印刷データ生成部307が生成した印刷データを複合機1に送信する。
【0064】
次に、情報処理システム1000の動作について説明する。
まず、出版社Cが教材KZを情報処理サーバー3に登録するまでの動作について説明する。
図4は、情報処理システム1000の動作を示すフローチャートである。
図4において、フローチャートFAはスキャナー2の動作を示し、フローチャートFBは情報処理サーバー3の動作を示す。
【0065】
なお、
図4に示すフローチャートFAの開始時点では、従業員P2によって、スキャナー2に教材KZが適切にセットされている。
【0066】
スキャナー2のスキャン制御部202は、スキャンの指示を受け付けたか否かを判別する(ステップSA1)。
【0067】
スキャン制御部202は、スキャンの指示を受け付けたと判別した場合(ステップSA1:YES)、スキャン部22により、セットされた教材KZの印刷面をスキャンする(ステップSA2)。
【0068】
次いで、スキャナー通信制御部201は、ステップSA2のスキャンにより得られた教材読み取りデータYD2を情報処理サーバー3に送信する(ステップSA3)。
【0069】
フローチャートFBで示すように、情報処理サーバー3の第2受信部302は、スキャナー2から教材読み取りデータYD2を受信する(ステップSB1)。
【0070】
次いで、情報処理サーバー3の第2特定部304は、画像解析等の所定の手段によって、教材読み取りデータYD2が示す画像に対して、文書領域BAと問題画像領域MGAとを特定する領域特定処理を行う(ステップSB3)。
【0071】
図5は、教材読み取りデータYD2の一例を示す図である。
図5の教材読み取りデータYD2が示す画像は、文書と問題画像MGとを含む場合を例示している。
図5において、「・」は文字を示している。
【0072】
文書領域BAは、文書を有する領域であり、問題画像MGが含まれない。
図5の場合、第2特定部304は、2つの文書領域BAを特定する。
【0073】
問題画像領域MGAは、問題画像MGを有する領域であり、文書が含まれない。なお、問題画像MG内に含まれる文字は問題画像MGの一部とされる。
図5の場合、第2特定部304は、1つの問題画像領域MGAを特定する。
【0074】
第2特定部304は、領域特定処理の処理結果に基づいて、登録対象の教材KZが有する問題の属性を特定する教材属性特定処理を行う(ステップSB4)。
【0075】
ステップSB4の教材属性特定処理について詳述する。
教材属性特定処理の説明では、領域特定処理において文書領域BAのみを特定できた場合と、領域特定処理において文書領域BA及び問題画像領域MGAの両者を特定できた場合とに分けて説明する。以下、前者の場合を第1の場合といい、後者の場合を第2の場合という。
【0076】
<第1の場合>
第2特定部304は、第1の場合、教材読み取りデータYD2に対してOCR(Optical character recognition)等の文字認識を行い、教材読み取りデータYD2をテキスト化した文書データ3122を取得する。
【0077】
次いで、第2特定部304は、取得した文書データ3122に対してキーワード検索を行う。このキーワード検索では、取得した文書データ3122からキーワードDB313に記憶されたキーワード3131を検索する。
【0078】
次いで、第2特定部304は、キーワード検索で検索できたキーワード3131に対応付くキーワード属性情報3132が示す属性を、登録対象の教材KZが有する問題の属性として特定する。
【0079】
<第2の場合>
第2特定部304は、第2の場合、文書領域BAに対応する教材読み取りデータYD2に対してOCR等の文字認識を行い、文書領域BAに対応する教材読み取りデータYD2をテキスト化した文書データ3122を取得する。
【0080】
次いで、第2特定部304は、取得した文書データ3122に対してキーワード検索を行う。このキーワード検索では、取得した文書データ3122からキーワードDB313に記憶されたキーワード3131を検索する。
【0081】
次いで、第2特定部304は、特定した問題画像領域MGAに含まれる問題画像MGと最も一致度の高い問題画像MGを示す問題画像データ3124を、問題DB312から特定する。
【0082】
次いで、第2特定部304は、問題DB312から特定した問題画像データ3124に対応付く画像属性情報3125が示す属性を、登録対象の教材KZが有する問題の属性として特定する。
【0083】
図4に示すフローチャートの説明に戻り、データベース処理部306は、教材属性特定処理の特定結果に基づいて、問題管理レコードMRを生成する(ステップSB5)。
【0084】
ステップSB4において第1の場合に係わる教材属性特定処理が行われた場合、ステップSB5で生成される問題管理レコードMRは、第1特定部303が取得した文書データ3122を有する。また、この場合のステップSB5で生成される問題管理レコードMRは、検索できたキーワード3131に対応付くキーワード属性情報3132が示す属性と同じ属性を示す文書属性情報3123を有する。
【0085】
ステップSB4で第2の場合の教材属性特定処理が行われた場合、ステップSB5で生成される問題管理レコードMRは、第1特定部303が取得した文書データ3122を有する。また、この場合のステップSB5で生成される問題管理レコードMRは、検索できたキーワード3131に対応付くキーワード属性情報3132が示す属性と同じ属性を示す文書属性情報3123を有する。また、この場合のステップSB5で生成される問題管理レコードMRは、問題画像領域MGAが含む問題画像MGを示す問題画像データ3124を有する。また、この場合のステップSB5で生成される問題管理レコードMRは、問題DB312から特定した問題画像データ3124に対応付く画像属性情報3125を有する。
【0086】
データベース処理部306は、問題管理レコードMRを生成すると、生成した問題管理レコードMRを、問題DB312に記憶させる(ステップSB6)。これにより、教材KZの登録が完了する。
【0087】
次に、解答済問題用紙KMYが複合機1でスキャンされる場合の情報処理システム1000の動作について説明する。
【0088】
図6は、情報処理システム1000の動作を示すフローチャートである。
図6において、フローチャートFCは複合機1の動作を示し、フローチャートFDは情報処理サーバー3の動作を示す。
【0089】
図6に示すフローチャートFDの開始時点では、複合機1に、学習者P1によって解答済問題用紙KMYがセットされている。
【0090】
複合機1の複合機スキャン制御部103は、スキャンの指示を受け付けたか否かを判別する(ステップSC1)。
【0091】
複合機スキャン制御部103は、スキャンの指示を受け付けたと判別した場合(ステップSC1:YES)、複合機スキャン部13により、セットされた解答済問題用紙KMYの印刷面をスキャンする(ステップSC2)。
【0092】
複合機通信制御部101は、ステップSC2のスキャンにより得られた解答済問題用紙読み取りデータYD1を情報処理サーバー3に送信する(ステップSC3)。
【0093】
フローチャートFDに示すように、情報処理サーバー3の第1受信部301は、複合機1から、解答済問題用紙読み取りデータYD1を受信する(ステップSD1)。
【0094】
次いで、選択部305は、受信した解答済問題用紙読み取りデータYD1が示す画像に含まれるコードCDから、学習者ID3111を取得する(ステップSD2)。
【0095】
次いで、選択部305は、学習者DB311を参照し、取得した学習者ID3111に対応付く出題回数情報3113が示す出題回数が、取得した学習者ID3111に対応付く目標回数情報3114が示す目標回数を下回るか否かを判別する(ステップSD3)。
【0096】
選択部305は、出題回数が目標回数を下回っていない、すなわち出題回数が目標回数と同じであると判別した場合(ステップSD3:NO)、本処理を終了する。
【0097】
一方、出題回数が目標回数を下回ると選択部305が判別した場合(ステップSD3:YES)、第1特定部303は、画像解析等の所定の手段によって、解答済問題用紙読み取りデータYD1が示す画像に対して、文書領域BAと問題画像領域MGAとを特定する領域特定処理を行う(ステップSD4)。
【0098】
第1特定部303は、ステップSD4の領域特定処理の処理結果に基づいて、解答済問題用紙KMYが有する問題の属性を特定する解答済問題用紙属性特定処理を行う(ステップSD5)。
【0099】
ステップSD5の解答済問題用紙属性特定処理について詳述する。
解答済問題用紙属性特定処理の説明では、第1の場合と第2の場合とに分けて説明する。
【0100】
<第1の場合>
第1特定部303は、第1の場合、解答済問題用紙読み取りデータYD1に対してOCR等の文字認識を行い、解答済問題用紙読み取りデータYD1をテキスト化した文書データ3122を取得する。
【0101】
次いで、第1特定部303は、取得した文書データ3122に対してキーワード検索を行う。このキーワード検索では、取得した文書データ3122からキーワードDB313に記憶されたキーワード3131を検索する。
【0102】
次いで、第1特定部303は、キーワード検索で検索できたキーワード3131に対応付くキーワード属性情報3132が示す属性を、解答済問題用紙KMYが有する問題の属性として特定する。
【0103】
<第2の場合>
第1特定部303は、第2の場合、文書領域BAに対応する解答済問題用紙読み取りデータYD1に対してOCR等の文字認識を行い、文書領域BAに対応する解答済問題用紙読み取りデータYD1をテキスト化した文書データ3122を取得する。
【0104】
次いで、第1特定部303は、取得した文書データ3122に対してキーワード検索を行う。このキーワード検索では、取得した文書データ3122からキーワードDB313に記憶されたキーワード3131を検索する。
【0105】
次いで、第1特定部303は、特定した問題画像領域MGAに含まれる問題画像MGと最も一致度の高い問題画像MGを示す問題画像データ3124を、問題DB312から特定する。
【0106】
次いで、第1特定部303は、問題DB312から特定した問題画像データ3124に対応付く画像属性情報3125が示す属性を、解答済問題用紙KMYが有する問題の属性として特定する。
【0107】
図4に示すフローチャートの説明に戻り、選択部305は、解答済問題用紙属性特定処理において特定した属性に基づいて、問題DB312に記憶された問題データが示す問題から、ステップSD2で取得した学習者ID3111の学習者P1に出題する問題を選択する(ステップSD6)。ステップSD6において、選択部305は、問題DB312が記憶する問題データから、学習者P1に出題する問題の問題データを選択する。
【0108】
ステップSD6について詳述する。
選択部305は、第1特定部303がステップSD5において第1の場合の処理を行った場合、特定された属性と同じ属性を示す文書属性情報3123に対応付く問題データを、問題DB312から選択する。なお、選択部305は、文書属性情報3123に、文書データ3122及び問題画像データ3124が対応付いている場合、この2つのデータの組み合わせを、学習者P1に出題する問題の問題データとして選択する。また、選択部305は、文書属性情報3123に、文書データ3122のみ対応付いている場合、この文書データ3122を、学習者P1に出題する問題の問題データとして選択する。
【0109】
選択部305は、第1特定部303がステップSD5において第2の場合の処理を行い、解答済問題用紙KMYが有する問題が含む画像と文書との各々から、解答済問題用紙KMYが有する問題の属性を特定した場合、次のように問題データを選択する。すなわち、選択部305は、問題画像データ3124から特定された属性より優先して、文書データ3122から特定された属性に基づいて、問題データを選択する。選択部305は、文書データ3122から特定された属性と同じ属性を示す文書属性情報3123に対応付く問題データを、問題DB312から選択する。なお、選択部305は、文書データ3122から特定された属性に基づいて問題DB312から問題データを選択できない場合、問題画像データ3124から特定された属性に基づいて、問題DB312から問題データを選択する。
【0110】
印刷データ生成部307は、選択部305が問題DB312から選択した問題データが示す問題、及び、ステップSD2で取得した学習者ID3111を示すコードCDを印刷するための印刷データを生成する(ステップSD7)。
【0111】
送信部308は、ステップSD2で取得した学習者ID3111に対応付く複合機通信情報3112に基づいて、印刷データ生成部307が生成した印刷データを、複合機1に送信する(ステップSD8)。
【0112】
複合機1の印刷制御部102は、複合機通信制御部101が印刷データを受信すると、受信した印刷データに基づいて印刷を行う。これにより、解答済問題用紙KMYの問題と関連する問題が印刷された問題用紙が、学習者P1に提供される。
【0113】
データベース処理部306は、送信部308が印刷データを送信すると、ステップSD2で取得した学習者ID3111に対応付く出題回数情報3113が示す出題回数を1つ増やす(ステップSD9)。
【0114】
以上、説明したように、情報処理サーバー3は、問題の属性を示す属性情報と、問題を示す問題データと、が対応付けられた問題管理レコードMRを記憶するサーバー記憶部310と、解答済問題用紙読み取りデータYD1を、複合機1から受信する第1受信部301と、第1受信部301が受信した解答済問題用紙読み取りデータYD1に基づいて、解答済問題用紙KMYが有する問題の属性を特定する第1特定部303と、第1特定部303が特定した属性に基づいて、サーバー記憶部310が記憶する問題データが示す問題から、学習者P1に出題する問題を選択する選択部305と、を備える。
【0115】
また、情報処理サーバー3の制御方法では、問題の属性を示す属性情報と、問題を示す問題データと、が対応付けられた問題管理レコードMRを記憶し、解答済問題用紙読み取りデータYD1を、複合機1から受信し、受信した解答済問題用紙読み取りデータYD1に基づいて、解答済問題用紙KMYが有する問題の属性を特定し、特定した属性に基づいて、記憶する問題データが示す問題から、学習者P1に出題する問題を選択する。
【0116】
情報処理サーバー3、及び情報処理サーバー3の制御方法によれば、解答済問題用紙KMYが有する問題の属性に基づいて学習者P1に出題する問題を選択するため、学習者P1が解答を行った問題用紙の問題を考慮して、学習者P1に出題する問題を選択できる。
【0117】
選択部305は、第1特定部303が特定した属性と同じ属性を示す属性情報が対応付けられた問題データが示す問題を、学習者P1に出題する問題として選択する。
【0118】
この構成によれば、解答済問題用紙KMYが有する問題の属性と同じ属性の問題を、学習者P1に出題する問題として選択するため、学習者P1が解答を行った問題用紙の問題と関連する問題を、学習者P1に出題する問題として選択できる。
【0119】
第1特定部303は、解答済問題用紙KMYが有する問題が画像と文書とを含む場合、解答済問題用紙KMYが有する問題が含む画像と文書との各々から、解答済問題用紙KMYが有する問題の属性を特定する。選択部305は、解答済問題用紙KMYが有する問題が画像と文書とを含む場合、解答済問題用紙KMYが有する問題が含む画像から特定された属性より優先して、解答済問題用紙KMYが有する問題が含む文書から特定された属性に基づいて、学習者P1に出題する問題を選択する。
【0120】
問題が画像と文書とを含む場合、問題画像MGは、文書の内容を補うための付随的な情報である可能性が高い。よって、問題画像MGから特定された属性より、問題が含む文書から特定された属性のほうが、問題の属性として正確である可能性が高い。よって、文書から特定された属性を優先して学習者P1に出題する問題を選択することで、学習者P1が解答を行った問題用紙の問題と関連度合いが高い問題を、学習者P1に出題する問題として選択できる。
【0121】
情報処理サーバー3は、選択部305が選択した問題を印刷するための印刷データを、学習者P1が使用する複合機1に送信する送信部308を備える。
【0122】
この構成によれば、学習者P1が解答を行った問題用紙の問題を考慮して選択された問題を、学習者P1に提供できる。
【0123】
解答済問題用紙KMYは、印刷データに基づき複合機1が生成した問題用紙である。選択部305は、第1特定部303が特定した属性に基づき選択した回数、すなわち出題回数が、予め定められた目標回数に至るまで、第1特定部303が特定した属性に基づいて選択する。
【0124】
この構成によれば、学習者P1が解答を行った問題用紙の問題を考慮して選択された問題を、学習者P1に繰り返し提供できる。特に、選択部305が、解答済問題用紙KMYが有する問題の属性と同じ属性の問題を、学習者P1に出題する問題として選択するため、学習者P1が解答を行った問題用紙の問題と関連する問題を、学習者P1に繰り返し提供できる。
【0125】
情報処理サーバー3は、問題を有する教材KZの読み取りデータである教材読み取りデータYD2を、出版社Cが使用するスキャナー2から受信する第2受信部302と、第2受信部302が受信した教材読み取りデータYD2に基づいて、教材KZが有する問題の属性を特定する第2特定部304と、第2特定部304が特定した属性を示す属性情報と、教材KZが有する問題を示す問題データと、が対応付けられた問題管理レコードMRを、サーバー記憶部310に記憶させるデータベース処理部306と、を備える。
【0126】
この構成によれば、出版社Cが提供する教材KZの問題をデータとして問題管理レコードMRに含ませることができるようになる。そのため、学習者P1が解答を行った問題用紙が有する問題を考慮して、出版社Cが提供する教材KZの問題から学習者P1に出題する問題を選択できる。
【0127】
第2特定部304は、教材読み取りデータYD2から、教材KZが有する問題が含む文書を示す文書データ3122を取得し、取得した文書データ3122に基づいて教材KZが有する問題の属性を特定する。データベース処理部306は、第2特定部304が文書データ3122に基づいて特定した属性を示す文書属性情報3123と、第2特定部304が取得した文書データ3122をと、が対応付けられた問題管理レコードMRをサーバー記憶部310に記憶させる。
【0128】
この構成によれば、出版社Cが提供する教材KZの問題が含む文書をデータとして問題管理レコードMRに含ませることができるようになる。そのため、学習者P1が解答を行った問題用紙の問題を考慮して、出版社Cが提供する教材KZが有する文書の問題から学習者P1に出題する問題を選択できる。
【0129】
第2特定部304は、教材読み取りデータYD2から、教材KZが有する問題が含む画像を示す問題画像データ3124を取得し、取得した問題画像データ3124に基づいて教材KZが有する問題の属性を特定する。データベース処理部306は、第2特定部304が問題画像データ3124に基づいて特定した属性を示す画像属性情報3125と、第2特定部304が取得した問題画像データ3124とが対応付けられた問題管理レコードMRを、サーバー記憶部310に記憶させる。
【0130】
この構成によれば、出版社Cが提供する教材KZの問題が含む画像と文書をデータとして問題管理レコードMRに含ませることができるようになる。そのため、学習者P1が解答を行った問題用紙の問題を考慮して、出版社Cが提供する教材KZが含む問題であって画像と文書により構成された問題から、学習者P1に出題する問題を選択できる。
【0131】
上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の範囲内で任意に変形および応用が可能である。
【0132】
上述した実施形態では、複合機1の印刷方式としてシリアルインクジェット方式を例示しが、複合機1の印刷方式は、ラインインクジェット方式でもよい。また、複合機1の印刷方式は、インクジェット方式に限定されず、電子写真方式など他の印刷方式でもよい。また、複合機1は、ファクシミリ機能等のさらに種々の機能を有する装置でもよい。
【0133】
上述した実施形態では、読取装置及び印刷装置として複合機1を例示したが、読取装置及び印刷装置は、別体の装置であってもよい。この場合、読取装置は例えばスキャナーで構成され、印刷装置は例えばプリンターで構成されてもよい。
【0134】
また、上述した実施形態では、処理装置としてスキャナー2を例示した。しかしながら、処理装置はスキャナー2に限定されず、PC(Personal Computer)等のスキャン機能を有さない装置でもよい。処理装置がPCで構成される場合、PCは、例えばPDF形式の教材KZを示す教材データを記憶する。そして、ユーザー操作にしたがって、PCは、記憶する教材データを情報処理サーバー3に送信する。
【0135】
また、上述した実施形態では、スキャナー2がスキャンを行うと、自動的に教材読み取りデータYD2が情報処理サーバー3に送信される構成である。しかしながら、教材読み取りデータYD2は、スキャナー2又はスキャナー2に接続する外部装置に一時記憶され、ユーザー指示に従って、情報処理サーバー3に送信される構成でもよい。
【0136】
また、上述した実施形態では、問題の属性として、教科名、科目名、及び単元名の組み合わせを例示した。しかしながら、問題の属性は、これに限定されず、教科名、科目名、及び単元名の少なくともいずれかと共に、或いは代わって、対象学年や題材等の他の属性が含まれてもよい。
【0137】
また、上述した実施形態では、学習者P1が使用する複合機1によって生成される問題用紙、及び、解答済問題用紙KMYには、コードCDが含まれる構成である。しかしながら、この問題用紙、及び、解答済問題用紙KMYには、コードCDが含まれなくてもよい。この場合、学習者P1が学習者ID3111を複合機1に入力して、解答済問題用紙読み取りデータYD1と入力された学習者ID3111とを複合機1が情報処理サーバー3に送信する。
【0138】
上述した実施形態では、第1特定部303及び第2特定部304は、文書データ3122からキーワード検索できない場合、或いはキーワード検索の代わりの手段として、AI(Artificial Intelligence)によって特定してもよい。情報処理サーバー3は、例えば教師用の文書データ3122から問題の属性を学習する機械学習処理を行い、学習済みモデルを構築しておく。この学習済みモデルは、サーバー記憶部310に記憶させておく。第1特定部303及び第2特定部304は、取得した文書データ3122を入力データとして、学習済みモデルを参照して問題の属性を特定する。なお、第1特定部303及び第2特定部304は、問題画像データ3124についても同様にAIによって特定してもよい。
【0139】
上述した実施形態では、第1特定部303及び第2特定部304が、問題画像データ3124から問題の属性を特定する際に問題DB312を参照する構成である。しかしながら、第1特定部303及び第2特定部304は、問題画像データ3124から問題の属性を特定する際に、問題DB312と異なるデータベースを参照してもよい。このデータベースが格納する1件のレコードは、問題の属性を示す属性情報と、画像を示す画像データとを有する。
【0140】
上述した実施形態では、教材提供者として出版社Cを例示したが、教材提供者は出版社Cに限定されない。教材提供者は、教材KZを提供する者であればよく、学校や学習塾等でもよい。
【0141】
また、複合機制御部10、スキャナー制御部20、及びサーバー制御部30の機能は、複数のプロセッサー、又は、半導体チップにより実現してもよい。
【0142】
また、
図2に示した各部は一例であって、具体的な実装形態は特に限定されない。つまり、必ずしも各部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサーがプログラムを実行することで各部の機能を実現する構成とすることも勿論可能である。また、上述した実施形態においてソフトウェアで実現される機能の一部をハードウェアとしてもよく、或いは、ハードウェアで実現される機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。その他、複合機1、スキャナー2、及び情報処理サーバー3の他の各部の具体的な細部構成についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。
【0143】
また、例えば、
図4及び
図6に示す動作のステップ単位は、情報処理システム1000の各装置の動作の理解を容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものであり、処理単位の分割の仕方や名称によって限定されることはない。処理内容に応じて、さらに多くのステップ単位に分割してもよい。また、1つのステップ単位がさらに多くの処理を含むように分割してもよい。また、そのステップの順番は適宜に入れ替えてもよい。
【符号の説明】
【0144】
1…複合機(読取装置、印刷装置)、2…スキャナー(処理装置)、3…情報処理サーバー(情報処理装置)、10…複合機制御部、11…複合機通信部、12…印刷部、13…複合機スキャン部、20…スキャナー制御部、21…スキャナー通信部、22…スキャン部、30…サーバー制御部、31…サーバー通信部、100…複合機プロセッサー、101…複合機通信制御部、102…印刷制御部、103…複合機スキャン制御部、110…複合機記憶部、200…スキャナープロセッサー、201…スキャナー通信制御部、202…スキャン制御部、210…スキャナー記憶部、300…サーバープロセッサー、301…第1受信部、302…第2受信部、303…第1特定部、304…第2特定部、305…選択部、306…データベース処理部(記憶制御部)、307…印刷データ生成部、308…送信部、310…サーバー記憶部(記憶部)、311…学習者DB、312…問題DB、313…キーワードDB、1000…情報処理システム、3122…文書データ(問題データ)、3123…文書属性情報(属性情報)、3124…問題画像データ(問題データ)、3125…画像属性情報(属性情報)、C…出版社(教材提供者)、GN…グローバルネットワーク、KMY…解答済問題用紙、KZ…教材、MG…問題画像(問題が含む画像)、MR…問題管理レコード(対応情報)、P1…学習者、YD1…解答済問題用紙読み取りデータ(読み取りデータ)、YD2…教材読み取りデータ(教材データ)。