(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-02
(45)【発行日】2024-12-10
(54)【発明の名称】リフト装置、シート供給装置、画像形成装置
(51)【国際特許分類】
B65H 1/14 20060101AFI20241203BHJP
H01H 19/54 20060101ALI20241203BHJP
【FI】
B65H1/14 310A
H01H19/54 Z
(21)【出願番号】P 2021028307
(22)【出願日】2021-02-25
【審査請求日】2024-02-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【氏名又は名称】華山 浩伸
(72)【発明者】
【氏名】小川 聖
【審査官】畔津 圭介
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-106091(JP,A)
【文献】特開2003-112830(JP,A)
【文献】特開2007-153615(JP,A)
【文献】特開平11-43229(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 1/14
H01H 19/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部と、
前記本体部に装着され、前記本体部から引き出し可能な装着ユニットと、
前記装着ユニットに上下に変位可能に設けられたリフト部材と、
前記リフト部材が予め定められた目標状態であることを検出する目標状態検出部と、
前記装着ユニットに設けられ、他部材に係合される被係合部を有し、前記被係合部が主回転方向へ回転駆動されることにより前記リフト部材を上方へ変位させるリンク部材と、
前記本体部に設けられ、前記装着ユニットが前記本体部に装着されているときに前記被係合部と係合する係合部を有し、前記主回転方向へ回転駆動されることにより前記係合部と係合した前記被係合部を前記主回転方向へ回転駆動するカップリング部材と、
予め定められた駆動イベントが発生してから前記目標状態が検出されるまで前記カップリング部材を前記主回転方向へ回転駆動する主駆動動作を実行可能な駆動装置と、
前記カップリング部材の回転に応じてパルス信号を出力するロータリーエンコーダと、
前記駆動装置が前記主駆動動作を実行中に前記パルス信号をカウントするカウント部と、を備え、
前記係合部は、前記被係合部が挿入される隙間を形成し、前記隙間の周方向の幅は前記被係合部の幅よりも大きく、
前記ロータリーエンコーダは、
前記カップリング部材に連動して回転し、周方向に並ぶ複数のカウント対象部を有し、前記カウント対象部各々は間隔を空けて周方向に並ぶ複数の被検出部を含む、エンコーダー回転体と、
予め定められた検出位置において前記被検出部を検出し、前記被検出部の検出状態を表す前記パルス信号を出力する検出センサーと、を備え、
前記カップリング部材が前記主回転方向へ回転することによって前記係合部が前記被係合部に対して係合しない位置から係合する位置へ到達するときに、前記エンコーダー回転体における隣接する2つの前記カウント対象部の間の部分が前記検出位置に到達し、
前記カウント対象部各々における前記複数の被検出部のうち前記主回転方向の最後尾に位置する後尾被検出部は、他の前記被検出部よりも前記周方向に長く形成され、
前記カウント部は、前記駆動装置が前記主駆動動作を実行中に、予め定められたリセット幅を超える幅の前記パルス信号が前記検出センサーから出力されるときに前記パルス信号のカウント数をリセットする、リフト装置。
【請求項2】
前記カウント部は、前記パルス信号のカウント数を不揮発性記憶装置へ記録し、前記カウント部が起動した後に前記駆動装置が前記主駆動動作を実行するときに、前記不揮発性記憶装置に記録されている前記カウント数を初期値として前記パルス信号のカウントを開始する、請求項1に記載のシート供給装置。
【請求項3】
前記複数のカウント対象部は、前記リンク部材が許容される最大回転角度よりも大きい角度のピッチで前記周方向に並んで形成されている、請求項1または請求項2に記載のシート供給装置。
【請求項4】
前記リンク部材は、
前記リフト部材の下方に配置され、回転可能に支持された軸部と、
前記軸部から前記軸部の軸心方向に交差する方向に沿って延び出て形成され、前記リフト部材を下方から支持し、前記軸部に連動して前記主回転方向へ回転することによって前記リフト部材を持ち上げる支持部と、
前記軸部の一端寄りの部分から前記軸心方向に交差する方向に沿って延び出て形成された1つ以上の張出部を含む前記被係合部と、を有し、
前記カップリング部材は、
前記被係合部に対し前記軸心方向に離隔して配置され回転駆動される基部と、
それぞれ前記基部から前記軸心方向に沿って前記被係合部側へ突出して形成され、前記基部の回転の周方向に間隔を空けて並ぶ複数の突出部を含む前記係合部と、を有する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のリフト装置。
【請求項5】
前記目標状態は、前記リフト部材上に載置された対象物の上面が予め定められた目標位置に位置する状態である、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のリフト装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5に記載のリフト装置と、
前記リフト装置の前記リフト部材上に積載されたシートを1枚ずつ搬送路へ送り出すシート送出機構と、を備えるシート供給装置。
【請求項7】
請求項6に記載のシート供給装置と、
前記シート供給装置により送り出されたシートに画像を形成するプリント装置と、を備える画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リフト部材の上昇量の判定に用いられるロータリーエンコーダを有するリフト装置とそれを備えるシート供給装置および画像形成装置とに関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置において、シート供給装置は、シートカセット内に積載されたシートを1枚ずつ搬送路へ送り出す。また、前記シート供給装置は、シートが積載される板状のリフト部材を上昇させるリフト装置を備える場合がある。
【0003】
前記シート供給装置において、前記リフト装置は、前記リフト部材上に積載されたシートの上面が予め定められた目標位置に到達するまで前記リフト部材を上昇させる。
【0004】
例えば、前記シート供給装置の前記リフト装置が、回転駆動されるリンク部材と、前記リンク部材の軸の回転量を検出するロータリーエンコーダとを備えることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
前記リンク部材は、回転駆動されることによって前記リフト部材を持ち上げる。前記ロータリーエンコーダにより出力されるパルス信号のカウント数は、前記リフト部材の上昇量を表す。
【0006】
また、前記リフト装置が作動を開始してから前記シートの上面が前記目標位置に到達するまでに前記ロータリーエンコーダにより出力されるパルス信号のカウント数は、前記リフト部材上の前記シートの積載量を表す。即ち、上面が前記目標位置に到達するまでの前記リフト部材の上昇量が小さいほど前記シートの積載枚数が多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、前記シートカセットは、本体部に装着され、前記本体部から引き出し可能である。また、前記リフト部材を持ち上げる前記リンク部材は、前記シートカセットに設けられる。この場合、前記リフト装置は、前記シートカセットが前記本体部に装着されるときに前記リンク部材を前記本体部に設けられた駆動機構に対してスムーズに接続するカップリング機構を備える必要がある。
【0009】
一般に、前記カップリング機構において、前記本体部に設けられたカップリング部材は、所定の方向へ回転するときに、前記リンク部材と係合しない空転期間を経て前記リンク部材と係合する場合がある。
【0010】
従って、前記リフト部材の状態が前記ロータリーエンコーダにより出力されるパルス信号のカウント数に基づいて判定される場合に、前記空転期間における前記パルス信号のカウント数が前記リフト部材の状態の判定に反映されない構成が必要である。
【0011】
例えば、前記ロータリーエンコーダが前記シートカセットに設けられることが考えられる。この場合、前記ロータリーエンコーダは、前記リンク部材の回転量を検出することができる。
【0012】
しかしながら、前記シートカセットの引き出しまたは装着に応じて、前記ロータリーエンコーダと前記本体部に設けられる電気部品とを電気的に切断または接続する構成を設けることは、装置構成が複雑になるため好ましくない。
【0013】
また、前記カップリング機構が係合状態であるか否かを検出するセンサーを設けることは、部品点数の増加により装置構成が複雑になるため好ましくない。
【0014】
また、前記リフト装置が、前記リフト部材を予め定められた初期位置まで変位させた後、前記カップリング部材が前記リンク部材と係合する状態を確認するためのリセット動作を行うことが考えられる。
【0015】
しかしながら、前記リセット動作が実行される場合、前記リフト装置の準備時間が長くなる。即ち、前記リフト装置を備える装置のダウンタイムが長くなる。
【0016】
本発明の目的は、ロータリーエンコーダの出力パルスがリフト部材の状態の判定に用いられる場合に、簡易な構成によりリセット動作を回避できるリフト装置とそれを備えるシート供給装置および画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の一の局面に係るリフト装置は、本体部と、装着ユニットと、リフト部材と、目標状態検出部と、リンク部材と、カップリング部材と、駆動装置と、ロータリーエンコーダと、カウント部と、を備える。前記装着ユニットは、前記本体部に装着され、前記本体部から引き出し可能である。前記リフト部材は、前記装着ユニットに上下に変位可能に設けられている。前記目標状態検出部は、前記リフト部材が予め定められた目標状態であることを検出する。前記リンク部材は、前記装着ユニットに設けられ、他部材に係合される被係合部を有し、前記被係合部が主回転方向へ回転駆動されることにより前記リフト部材を上方へ変位させる。前記カップリング部材は、前記本体部に設けられ、前記装着ユニットが前記本体部に装着されているときに前記被係合部と係合する係合部を有し、前記主回転方向へ回転駆動されることにより前記係合部と係合した前記被係合部を前記主回転方向へ回転駆動する。前記駆動装置は、予め定められた駆動イベントが発生してから前記目標状態が検出されるまで前記カップリング部材を前記主回転方向へ回転駆動する主駆動動作を実行可能である。前記ロータリーエンコーダは、前記カップリング部材の回転に応じてパルス信号を出力する。前記カウント部は、前記駆動装置が前記主駆動動作を実行中に前記パルス信号をカウントする。前記係合部は、前記被係合部が挿入される隙間を形成し、前記隙間の周方向の幅は前記被係合部の幅よりも大きい。前記ロータリーエンコーダは、エンコーダー回転体と、検出センサーと、を備える。前記エンコーダー回転体は、前記カップリング部材に連動して回転し、周方向に並ぶ複数のカウント対象部を有し、前記カウント対象部各々は間隔を空けて前記周方向に並ぶ複数の被検出部を含む。前記検出センサーは、予め定められた検出位置において前記被検出部を検出し、前記被検出部の検出状態を表す前記パルス信号を出力する。前記カップリング部材が前記主回転方向へ回転することによって前記係合部が前記被係合部に対して係合しない位置から係合する位置へ到達するときに、前記エンコーダー回転体における隣接する2つの前記カウント対象部の間の部分が前記検出位置に到達する。前記カウント対象部各々における前記複数の被検出部のうち前記主回転方向の最後尾に位置する後尾被検出部は、他の前記被検出部よりも前記周方向に長く形成されている。前記カウント部は、前記駆動装置が前記主駆動動作を実行中に、前記後尾被検出部に対応する予め定められたリセット幅を超える幅の前記パルス信号が前記検出センサーから出力されるときに前記パルス信号のカウント数をリセットする。
【0018】
本発明の他の局面に係るシート供給装置は、前記リフト装置と、前記リフト装置の前記リフト部材上に積載されたシートを1枚ずつ搬送路へ送り出すシート送出機構と、を備える。
【0019】
本発明の他の局面に係る画像形成装置は、前記シート供給装置と、前記シート供給装置により送り出されたシートに画像を形成するプリント装置と、を備える。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ロータリーエンコーダの出力パルスがリフト部材の状態の判定に用いられる場合に、簡易な構成によりリセット動作を回避できるリフト装置とそれを備えるシート供給装置および画像形成装置を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】
図1は、実施形態に係るリフト装置を備える画像形成装置の構成図である。
【
図2】
図2は、画像形成装置における制御装置の構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係るリフト装置の内部の平面図である(シートカセットが装着された状態を示す)。
【
図4】
図4は、実施形態に係るリフト装置の内部の平面図である(シートカセットが引き出された状態を示す)。
【
図5】
図5は、実施形態に係るリフト装置におけるカップリング機構およびロータリーエンコーダの正面図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係るリフト装置における第1空転状態のカップリング機構およびロータリーエンコーダの正面図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係るリフト装置における第2空転状態のカップリング機構およびロータリーエンコーダの正面図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係るリフト装置における第3空転状態のカップリング機構およびロータリーエンコーダの正面図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係るリフト装置における係合開始状態のカップリング機構およびロータリーエンコーダの正面図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係るリフト装置における第1リフトアップ状態のカップリング機構およびロータリーエンコーダの正面図である。
【
図11】
図11は、実施形態に係るリフト装置における第2リフトアップ状態のカップリング機構およびロータリーエンコーダの正面図である。
【
図12】
図12は、実施形態に係るリフト装置における上限リフトアップ状態のカップリング機構およびロータリーエンコーダの正面図である。
【
図13】
図13は、実施形態に係るリフト装置においてロータリーエンコーダから出力されるパルス信号の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0023】
本発明の実施形態に係るリフト装置1は、シート供給装置2の一部を構成している。シート供給装置2は、画像形成装置10の一部を構成している(
図1参照)。
【0024】
[画像形成装置10の構成]
図1に示されるように、画像形成装置10は、主筐体100、シート供給装置2、シート搬送装置3およびプリント装置4を備える。
【0025】
シート搬送装置3およびプリント装置4は、主筐体100内に配置されている。後述するように、シート供給装置2の一部は、主筐体100内に配置され、シート供給装置2の他の一部は、主筐体100に対して引き出し可能に装着されている。
【0026】
さらに、画像形成装置10は、操作装置801、表示装置802および制御装置8を備える。操作装置801、表示装置802および制御装置8は、リフト装置1の一部でもある。
【0027】
操作装置801は、人の操作を受け付ける装置であり、例えば、操作ボタンおよびタッチパネルを含む。表示装置802は、情報を表示する装置であり、例えば、液晶表示ユニットなどのパネル表示装置を含む。制御装置8は、各種のデータ処理および画像形成装置10の制御を実行する。
【0028】
シート供給装置2は、リフト装置1およびシート送出機構21を備える。リフト装置1は、装着ユニット11、リフト部材12、リンク部材13、駆動機構14、ロータリーエンコーダ16および上面検出センサー18を備える。
【0029】
リフト部材12は、シート9が積載される板状の部材である。シート供給装置2は、リフト部材12上に積載されたシート9を1枚ずつ搬送路30へ送り出す。シート9は、用紙または樹脂シートなどのシート状の画像形成媒体である。シート9は、リフト部材12上に載置される対象物の一例である。
【0030】
装着ユニット11は、主筐体100に装着され、主筐体100から引き出し可能である。本実施形態において、装着ユニット11は、シート9を収容可能ないわゆるシートカセットである。主筐体100は、画像形成装置10の本体部であり、リフト装置1の本体部でもある。
【0031】
リフト部材12は、装着ユニット11に上下に変位可能に設けられている。本実施形態において、リフト部材12は、装着ユニット11によって回動軸12aを中心に上下に変位可能に支持されている。
【0032】
リンク部材13は、装着ユニット11に回転可能に設けられている。リンク部材13は、予め定められた主回転方向R1へ回転駆動されることによりリフト部材12を上方へ変位させる。
【0033】
リンク部材13は、軸部13aおよび支持部13bを有する。軸部13aは、リフト部材12の下方に配置され、回転可能に支持されている。支持部13bは、軸部13aから軸部13aの軸心方向D1に交差する方向に沿って延び出て形成されている(
図1,3参照)。
【0034】
支持部13bは、リフト部材12を下方から支持し、軸部13aに連動して主回転方向R1へ回転することによってリフト部材12を持ち上げる(
図1参照)。
【0035】
駆動機構14は、リンク部材13を主回転方向R1へ回転駆動する。具体的には、駆動機構14は、後述するカップリング部材15を回転駆動することに、カップリング部材15を介してリンク部材13の軸部13aを主回転方向R1へ回転させる。支持部13bは、軸部13aが回転するときに、軸部13aを中心に主回転方向R1へ回転する。
【0036】
上面検出センサー18は、リフト部材12上に載置されたシート9の上面が予め定められた目標位置に位置することを検出する。例えば、上面検出センサー18は、反射型のフォトセンサーまたは接触式のリミットスイッチなどである。
【0037】
本実施形態において、リフト部材12上に載置されたシート9の上面が前記目標位置に位置することは、リフト部材12が予め定められた目標状態であることの一例である。上面検出センサー18は、リフト部材12が前記目標状態であることを検出する目標状態検出部の一例である。
【0038】
駆動機構14は、リフト部材12を最も下方の初期位置から前記目標状態が検出されるまで上昇させ、リフト部材12を前記目標状態が検出される位置に保持する。
図1において、前記初期位置に位置するリフト部材12が仮想線(二点鎖線)で示されている。
【0039】
ロータリーエンコーダ16は、カップリング部材15の回転に応じてパルス信号を出力する。ロータリーエンコーダ16により出力されるパルス信号のカウント数は、リフト部材12の上昇量を表す。
【0040】
また、リフト装置1が作動を開始してから前記目標状態が検出されるまでにロータリーエンコーダ16により出力されるパルス信号のカウント数は、リフト部材12上のシート9の積載量を表す。即ち、前記目標状態が検出されるまでのリフト部材12の上昇量が小さいほどシート9の積載枚数が多い。
【0041】
シート送出機構21は、リフト部材12が前記目標状態であるときに、リフト部材12に積載されたシート9のうちの最上位の1枚である上位シートをリフト部材12上から搬送路30へ送り出す。これにより、シート送出機構21は、リフト部材12に積載されたシート9を1枚ずつ搬送路30へ送り出す。
【0042】
シート送出機構21は、送出ローラー21aおよび捌き部21bを備える。送出ローラー21aは、前記上位シートの上面へ付勢され、回転駆動されることにより前記上位シートをリフト部材12上から送り出す。
【0043】
捌き部21bは、送出ローラー21aによって複数枚のシート9が送り出されてしまった場合に、前記上位シートのみを搬送路30へ送り出す。捌き部21bは、前記上位シートに対して下側に重なるシート9を滞留させる。
【0044】
シート搬送装置3は、搬送路30、複数組の搬送ローラー対31および排出トレイ32を備える。複数組の搬送ローラー対31は、シート供給装置2から供給されるシート9を搬送路30に沿って搬送し、さらにシート9を搬送路30の排出口30aから排出トレイ32上へ排出する。
【0045】
プリント装置4は、シート搬送装置3によって搬送されるシート9に画像を形成するプリント処理を実行する。
【0046】
図1に示される例では、プリント装置4は、電子写真方式で前記プリント処理を実行する装置である。なお、プリント装置4がインクジェット方式で前記プリント処理を実行する装置であってもよい。
【0047】
図2に示されるように、制御装置8は、CPU(Central Processing Unit)81と、RAM(Random Access Memory)82、二次記憶装置83および信号インターフェイス84などの周辺機器とを備える。
【0048】
CPU81は、コンピュータープログラムを実行することにより、各種のデータ処理および制御を実行するプロセッサーである。RAM82は、コンピューター読み取り可能な揮発性の記憶装置である。RAM82は、CPU81が実行する前記コンピュータープログラムおよびCPU81が各種の処理を実行する過程で出力および参照するデータを一次記憶する。
【0049】
二次記憶装置83は、コンピューター読み取り可能な不揮発性記憶装置である。二次記憶装置83は、前記コンピュータープログラムおよび各種のデータの記憶および更新が可能である。例えば、フラッシュメモリーまたはハードディスクドライブの一方または両方が、二次記憶装置83として採用される。
【0050】
信号インターフェイス84は、各種のセンサーが出力する信号をデジタルデータへ変換し、変換後のデジタルデータをCPU81へ伝送する。さらに、信号インターフェイス84は、CPU81が出力する制御指令を制御信号へ変換し、前記制御信号を制御対象の機器へ伝送する。
【0051】
CPU81は、前記コンピュータープログラムを実行することにより実現される複数の処理モジュールを含む。前記複数の処理モジュールは、主制御部8a、リフト制御部8b、搬送制御部8c、プリント制御部8dおよび判定部8eなどを含む。
【0052】
主制御部8aは、操作装置801に対する操作に応じて各種の処理を開始させる制御、および、表示装置802の制御などを実行する。
【0053】
リフト制御部8bは、リフト装置1を制御する。具体的には、リフト制御部8bは、予め定められた駆動イベントが発生したときに駆動機構14を始動させ、上面検出センサー18によって前記目標状態が検出されたときに駆動機構14を停止させる。作動中の駆動機構14は、カップリング部材15を主回転方向R1へ回転駆動する。
【0054】
以下の説明において、前記駆動イベントが発生してから前記目標状態が検出されるまでカップリング部材15を主回転方向R1へ回転駆動する動作を主駆動動作と称する。駆動機構14および駆動機構14を制御するリフト制御部8bは、前記主駆動動作を実行する駆動装置の一例である。駆動機構14は、カップリング部材15を一定速度で回転駆動する。
【0055】
搬送制御部8cは、シート搬送装置3を制御することにより、シート9の搬送を制御する。搬送制御部8cは、シート9をプリント装置4へ搬送するタイミングを制御する。
【0056】
搬送制御部8cは、前記プリント処理の実行を要求するプリントジョブが入力されるごとに前記駆動イベントを発生させる。また、前記プリントジョブにおいて複数枚のシート9への前記プリント処理が要求される場合に、シート9の搬送状況に応じて複数の前記駆動イベントを順次発生させる。
【0057】
プリント制御部8dは、シート搬送装置3によるシート9の搬送に同期して、プリント装置4に前記プリント処理を実行させる。
【0058】
判定部8eは、リフト制御部8bが駆動機構14に前記主駆動動作を実行させているときに前記パルス信号をカウントする。さらに、判定部8eは、前記主駆動動作が実行されている期間の前記パルス信号のカウント数に応じてリフト部材12上のシート9の積載量を判定する。
【0059】
なお、判定部8eは、前記主駆動動作が実行されている期間の前記パルス信号のカウント数に応じてリフト部材12の前記初期位置からの上昇量を判定することも可能である。判定部8eは前記パルス信号をカウントするカウント部の一例である。
【0060】
また、本実施形態において、リフト制御部8bおよび判定部8eは、リフト装置1の一部を構成している。即ち、リフト装置1は、CPU81におけるリフト制御部8bおよび判定部8eを備える。
【0061】
ところで、装着ユニット11は、主筐体100に装着され、主筐体100から引き出し可能である。また、リフト部材12を持ち上げるリンク部材13は、装着ユニット11に設けられる。この場合、リフト装置1は、装着ユニット11が主筐体100に装着されるときにリンク部材13を前記本体部に設けられた駆動機構に対してスムーズに接続するカップリング機構を備える必要がある。
【0062】
一般に、前記カップリング機構において、主筐体100に設けられるカップリング部材15は、所定の方向へ回転するときに、リンク部材13と係合しない空転期間を経てリンク部材13と係合する場合がある。この構造の具体例については後述する。
【0063】
従って、リフト部材12の状態がロータリーエンコーダ16により出力されるパルス信号のカウント数に基づいて判定される場合に、前記空転期間における前記パルス信号のカウント数がリフト部材12の状態の判定に反映されない構成が必要である。
【0064】
例えば、ロータリーエンコーダ16が装着ユニット11に設けられることが考えられる。この場合、ロータリーエンコーダ16は、リンク部材13の回転量を検出することができる。
【0065】
しかしながら、装着ユニット11の引き出しまたは装着に応じて、ロータリーエンコーダ16と主筐体100に設けられる電気部品とを電気的に切断または接続する構成を設けることは、装置構成が複雑になるため好ましくない。
【0066】
また、前記カップリング機構が係合状態であるか否かを検出するセンサーを設けることは、部品点数の増加により装置構成が複雑になるため好ましくない。
【0067】
また、リフト装置1が、リフト部材12を前記初期位置まで変位させた後、カップリング部材15がリンク部材13と係合する状態を確認するためのリセット動作を行うことが考えられる。
【0068】
しかしながら、前記リセット動作が実行される場合、リフト装置1の準備時間が長くなる。即ち、リフト装置1を備えるシート供給装置2のダウンタイムが長くなる。
【0069】
一方、リフト装置1は、前記空転期間における前記パルス信号のカウント数がリフト部材12の状態の判定に反映されない構成を簡易な構成により実現する。以下、その構成について説明する。
【0070】
図3~5に示されるように、リンク部材13は、他部材に係合される被係合部130を有する。被係合部130が主回転方向R1へ回転駆動されることにより、リンク部材13は、リフト部材12を上方へ変位させる。
【0071】
本実施形態において、被係合部130は、軸部13aの一端寄りの部分から軸心方向D1に交差する方向に沿って延び出て形成された1つ以上の張出部13cを含む。例えば、張出部13cは、軸部13aに固定された平行ピンである。
【0072】
図3~5に示される例において、被係合部130は、リンク部材13の回転の周方向である第1周方向において180°を成す2方向へ延びて形成された2つの張出部13cを含む。
【0073】
また、カップリング部材15は、主筐体100に回転可能に設けられ、基部15aおよび係合部150を有する。前記第1周方向は、カップリング部材15の回転の周方向でもある。
【0074】
基部15aは、被係合部130に対し軸心方向D1に離隔して配置され、駆動機構14によって回転駆動される。
図4,5に示される例では、駆動機構14は、モーター14a、ギヤ機構14bおよび駆動体14cを含む。駆動体14cは、カップリング部材15と一体の部材であり、回転可能に支持されている。ギヤ機構14bは、モーター14aの回転力を駆動体14cへ伝達する。
【0075】
係合部150は、装着ユニット11が主筐体100に装着されているときに、主回転方向R1において被係合部130と係合する。カップリング部材15は、主回転方向R1へ回転駆動されることにより、係合部150と係合した被係合部130を主回転方向R1へ回転駆動する。これにより、リンク部材13が主回転方向R1へ回転する。
【0076】
本実施形態において、係合部150は、それぞれ基部15aから軸心方向D1に沿って被係合部130側へ突出して形成された複数の突出部15bを含む。複数の突出部15bは、前記第1周方向に間隔を空けて並んで形成されている(
図5参照)。
【0077】
図5に示される例において、係合部150は、前記第1周方向において90°ピッチで並ぶ4つの突出部15bを含む。従って、4つの突出部15bのうち180°のピッチで並ぶ2つが2つの張出部13cに係合する。
【0078】
図4に示されるように、装着ユニット11が主筐体100から引き出されるときに、係合部150と被係合部130との係合が解除される。本実施形態において、装着ユニット11の引出方向D11および装着方向D12は、軸心方向D1に沿う方向である。
【0079】
係合部150と被係合部130との係合が解除されると、張出部13cが
図5~9に示される位置へ戻るとともに、リンク部材13が主回転方向R1の反対方向へ回転し、リフト部材12が
図1の仮想線で示される前記初期位置へ下降する。
【0080】
係合部150を有するカップリング部材15および被係合部130は、駆動機構14とリンク部材13とを連結するカップリング機構を構成している。
【0081】
ロータリーエンコーダ16は、エンコーダー回転体17および検出センサー160を備える。エンコーダー回転体17は、カップリング部材15に連動して回転する。エンコーダー回転体17は、エンコーダー回転体17の回転の周方向である第2周方向に並ぶ複数のカウント対象部170を有する(
図5参照)。
【0082】
本実施形態において、駆動体14cおよびカップリング部材15の基部15aは、主回転方向R1およびその反対方向において係合している。そのため、前記第1周方向と前記第1周方向とは同じである。
【0083】
また、カップリング部材15は、駆動体14cによって被係合部130と係合可能な基準位置から被係合部130側に対し反対側へ変位可能に支持されている。そして、バネ19がカップリング部材15を前記基準位置へ向けて弾性付勢している。
【0084】
複数のカウント対象部170は、前記第2周方向において予め定められた角度のピッチで連続して設けられている。
【0085】
カウント対象部170各々は、間隔を空けて前記第2周方向に並ぶ複数の遮光部17aを含む。検出センサー160は、予め定められた検出位置P1において遮光部17aを検出し、遮光部17aの検出状態を表すパルス信号を出力する。
【0086】
図5に示される例において、4つのカウント対象部170が、前記第2周方向において90°のピッチで連続して設けられている。
【0087】
本実施形態において、リンク部材13が許容される最大回転角度は90°未満である。複数のカウント対象部170は、リンク部材13が許容される前記最大回転角度よりも大きい角度のピッチで前記第2周方向に並んで形成されている。
【0088】
また、カウント対象部170各々は、前記第2周方向に並ぶ3つの遮光部17aを有する。複数のカウント対象部170における遮光部17aの構成は同じである。なお、カウント対象部170各々は、前記第2周方向に並ぶ4つ以上の遮光部17aを有していてもよい。
【0089】
本実施形態において、検出センサー160は、透過型のフォトセンサーである。遮光部17aは、前記フォトセンサーの検出光を遮る部分である。エンコーダー回転体17において、前記第2周方向における複数の遮光部17aの間の部分は空隙部17bである。
【0090】
エンコーダー回転体17は、前記第2周方向の全体に亘って交互に並ぶ複数の遮光部17aおよび複数の空隙部17bを有する。本実施形態において、遮光部17aは検出センサー160によって検出される被検出部の一例である。なお、反射型のフォトセンサーが検出センサーとして採用される場合、光を反射する反射板が、遮光部17aの代わりに採用される。
【0091】
図13は、ロータリーエンコーダ16の検出センサー160から出力されるパルス信号の一例を示す。便宜上、
図13は、遮光部17aが検出センサー160によって検出されているときにアクティブHIGHのパルス信号が出力される例を示す。
【0092】
なお、検出センサー160が、遮光部17aを検出するときにアクティブLowのパルス信号を出力することも考えられる。
【0093】
本実施形態において、判定部8eは、前記パルス信号の立ち上がりごとにパルス信号をカウントアップする。
図13において、判定部8eによるパルス信号のカウントアップ時点CP1が示されている。
【0094】
前述したように、判定部8eは、前記主駆動動作が実行されている期間の前記パルス信号のカウント数に応じてリフト部材12上のシート9の積載量を判定する。例えば、判定部8eは、リフト部材12上のシート9の最大積載量に対する比率をシート9の積載量として判定する。以下の説明において、前記主駆動動作が実行されている期間のことを主駆動期間と称する。
【0095】
例えば、判定部8eは、前記主駆動期間における前記パルス信号のカウント数と、カウントアップ後時間とに応じてシート9の積載量を判定する。前記カウントアップ後時間は、前記主駆動期間における最後のカウントアップ時点CP1から前記主駆動期間の終点までの時間である。
【0096】
前記パルス信号のカウント数とシート9の積載量の境界値とが予め対応付けられている。ここで、前記パルス信号のカウント数をiとし、前記カウント数に対応する前記境界値をSL(i)とする。
【0097】
判定部8eは、前記カウント数iが0である場合に、シート9の積載量が1番目の境界値SL(1)未満であると判定する。その他の場合に、判定部8eは、境界値SL(i)と、前記カウントアップ後時間に予め定められた係数を乗算した結果とを加算して得られる値を、シート9の積載量として導出する。
【0098】
図5に示されるように、係合部150は、被係合部130が軸心方向D1に沿って挿入される隙間を形成し、その隙間の前記第1周方向の幅は被係合部130の幅よりも大きい。換言すれば、被係合部130は、係合部150が軸心方向D1に沿って挿入される隙間を形成し、その隙間の前記第1周方向の幅は係合部150の幅よりも大きい。
【0099】
従って、係合部150は、カップリング部材15が主回転方向R1へ回転するときに被係合部130と係合しない空転期間SC1を経て被係合部130と係合する場合がある。
【0100】
図13に示される空転期間SC1は、本実施形態において生じ得る最大の期間である。また、
図13において、係合部150が被係合部130と係合している期間が係合期間SC2として示されている。
【0101】
なお、カウント対象部170および前記カップリング機構の構成によっては、空転期間SC1が、
図13において一点鎖線で示される範囲に至る場合もある。
【0102】
図6~8は、前記カップリング機構およびロータリーエンコーダ16の空転期間SC1における状態を示す。以下、これらの状態のことを空転状態と称する。また、
図6に示される状態を第1空転状態、
図7に示される状態を第2空転状態、
図8に示される状態を第3空転状態と称する。
【0103】
図13において、第1空転時点IP1は、
図6の前記第1空転状態に対応する時点であり、第2空転時点IP2は、
図7の前記第2空転状態に対応する時点であり、第3空転時点IP3は、
図8の前記第3空転状態に対応する時点である。
【0104】
また、
図5,9は、リフト部材12が前記初期位置に位置する状態のままで係合部150が被係合部130に係合した状態である係合開始状態を示す。本実施形態において、被係合部130の傾きが、概ねリフト部材12の傾きを表す。
【0105】
以下の説明において、カウント対象部170各々における複数の遮光部17aのうち、主回転方向R1の先頭に位置する1つを先頭遮光部171と称し、主回転方向R1の最後尾に位置する1つを後尾遮光部172と称する。先頭遮光部171は先頭被検出部の一例であり、後尾遮光部172は後尾被検出部の一例である。
【0106】
図13において、先頭検出期間PD1は、先頭遮光部171が検出位置P1を通過するときにパルス信号が出力される期間である。また、後尾検出期間PD2は、後尾遮光部172が検出位置P1を通過するときにパルス信号が出力される期間である。
【0107】
図9に示されるように、カップリング部材15が主回転方向R1へ回転することによって係合部150が被係合部130に対して係合しない位置から係合する位置へ到達するときに、エンコーダー回転体17における隣接する2つのカウント対象部170の間の部分が検出位置P1に到達する。
【0108】
換言すれば、係合部150が前記係合開始状態であるときに、エンコーダー回転体17における隣接する2つのカウント対象部170の間の部分が検出位置P1に位置する。本実施形態において、係合部150が前記係合開始状態であるときに、エンコーダー回転体17における隣接する2つのカウント対象部170の境界部分が検出位置P1に位置する。
【0109】
また、カウント対象部170各々における後尾遮光部172は、他の遮光部17aよりも前記第2周方向に長く形成されている。
【0110】
判定部8eは、駆動機構14が前記主駆動動作を実行中に、予め定められたリセット幅W1を超える幅の前記パルス信号が検出センサー160から出力されるときに前記パルス信号のカウント数をリセットする(
図13参照)。
【0111】
リセット幅W1は、後尾遮光部172以外の全ての遮光部17aの前記第2周方向の長さに対応するパルス幅よりも大きく、後尾遮光部172の前記第2周方向の長さに対応するパルス幅よりも小さい。
【0112】
また、判定部8eは、前記パルス信号のカウント数を二次記憶装置83へ記録し、CPU81が起動した後に駆動機構14が前記主駆動動作を実行するときに、二次記憶装置83に記録されている前記カウント数を初期値として前記パルス信号のカウントを開始する。これにより、CPU81が停止した後に再起動した場合に、駆動機構14は、リフト部材12を前記初期位置に戻す動作を行う必要がない。
【0113】
図13における第1空転時点IP1および第2空転時点IP2は、空転期間SC1の終点からリセット幅W1に相当する時間だけ遡った時点である境界時点TP1よりも前の時点である。
【0114】
ここで、第1空転時点IP1に対応する
図6の前記第1空転状態または第2空転時点IP2に対応する
図7の前記第2空転状態が、駆動機構14の作動開始の状態である場合を考える。この場合、前記カウント数が必ずリセットされた状態で、係合期間SC2が開始する。
【0115】
一方、第3空転時点IP3に対応する
図8の前記第3空転状態が、駆動機構14の作動開始の状態である場合を考える。この場合、前記カウント数が途中でカウントアップされないまま、係合期間SC2が開始する。
【0116】
本実施形態において、前記空転期間における前記パルス信号は、前記主駆動動作の終了時における前記パルス信号のカウント数に反映されない。従って、駆動機構14に前記リセット動作をさせること、および、前記係合開始状態を検出するセンサーを設けることは必要がない。
【0117】
また、ロータリーエンコーダ16は主筐体100に設けられるため、装着ユニット11の引き出しまたは装着に応じて電気的な切断または接続を行う機構も必要がない。
【0118】
従って、本実施形態が採用されることにより、簡易な構成により前記リセット動作を回避できるリフト装置1を提供することができる。
【0119】
[応用例]
以下、リフト装置1の応用例について説明する。
【0120】
本応用例におけるエンコーダー回転体17は、
図5に示される遮光部17aと空隙部17bとが入れ替えられた構成を備える。この場合、検出センサー160は、検出位置P1において空隙部17bを検出するセンサーである。
【0121】
即ち、本応用例において、空隙部17bが、検出センサー160によって検出される被検出部の一例である。本応用例が採用される場合も、前述の実施形態が採用される場合と同様の効果が得られる。
【符号の説明】
【0122】
1 :リフト装置
2 :シート供給装置
3 :シート搬送装置
4 :プリント装置
8 :制御装置
10 :画像形成装置
11 :装着ユニット
12 :リフト部材
13 :リンク部材
13a :軸部
13b :支持部
13c :張出部
14 :駆動機構
15 :カップリング部材
16 :ロータリーエンコーダ
17 :エンコーダー回転体
17a :遮光部(被検出部)
17b :空隙部
18 :上面検出センサー
21 :シート送出機構
100 :主筐体(本体部)
130 :被係合部
150 :係合部
160 :検出センサー
170 :カウント対象部
171 :先頭遮光部
172 :後尾遮光部