(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-02
(45)【発行日】2024-12-10
(54)【発明の名称】生体情報取得装置
(51)【国際特許分類】
A61B 5/026 20060101AFI20241203BHJP
A61B 5/0285 20060101ALI20241203BHJP
【FI】
A61B5/026 120
A61B5/0285
(21)【出願番号】P 2021045650
(22)【出願日】2021-03-19
【審査請求日】2023-12-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】江口 司
(72)【発明者】
【氏名】土屋 仁
(72)【発明者】
【氏名】沢渡 彩映
(72)【発明者】
【氏名】池田 陽
【審査官】藤原 伸二
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-038546(JP,A)
【文献】特開2017-046802(JP,A)
【文献】特開2020-072823(JP,A)
【文献】特開2018-029895(JP,A)
【文献】特開2003-180621(JP,A)
【文献】特開2003-169775(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/02-5/03
A61B 5/1455
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザー光を出射する光源と、
前記レーザー光を第1光束と第2光束に分岐する光分岐素子と、
前記第1光束を受光する第1受光素子と、
前記第2光束が生体の検査部位に入射して散乱された散乱光を受光する第2受光素子と
、
前記第1受光素子および前記第2受光素子が接続される差動回路と、
前記差動回路を経て出力される光検出信号を処理することにより生体流体情報を得る信
号処理部と、
前記散乱光が前記第1受光素子に入射することを低減する第1遮光部と、
を備えることを特徴とする生体情報取得装置
であって、
前記光分岐素子は、光透過材料から成り、
前記第1光束は、前記光分岐素子の界面反射光であり、
前記第2光束は、前記光分岐素子を透過して前記検査部位に入射する透過光であり、
前記光分岐素子は、生体の検査部位に接触可能に配置され、
前記第1光束を成す界面反射光は、前記光分岐素子の前記検査部位に接触しない非接触
面からの反射光である、
ことを特徴とする生体情報取得装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体組織からの散乱光を利用して生体組織における血流量、血液量、血流速度、脈拍等の生体流体情報を取得する生体情報取得装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の生体流体情報取得装置生体情報取得装置の従来文献として特許文献1が挙げられる。この特許文献1には、半導体レーザーと受光素子とが同一平面上に配置されたセンサ部を備え、生体組織からの散乱光を利用して該生体組織における生体流体情報を取得する装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、光検出信号のSN比(Signal to Noise Ratio)を向上するために、内部反射光優位な受光素子と生体散乱光優位な受光素子を利用して全差動回路を構成している。
しかしながら、生体からの散乱光は光学的な広がりを有した光であるため、内部反射光が優位な受光素子側にも前記散乱光が混入してしまい、高いSN比が得にくいという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明に係る生体流体情報取得装置生体情報取得装置は、レーザー光を出射する光源と、前記レーザー光を第1光束と第2光束に分岐する光分岐素子と、前記第1光束を受光する第1受光素子と、前記第2光束が生体の検査部位に入射して散乱された散乱光を受光する第2受光素子と、前記第1受光素子および前記第2受光素子が接続される差動回路と、前記差動回路を経て出力される光検出信号を処理することにより生体流体情報を得る信号処理部と、前記散乱光が前記第1受光素子に入射することを低減する第1遮光部と、を備えることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本発明に係る実施形態1の生体流体情報取得装置生体情報取得装置の全体概略構成図。
【
図2】本発明に係る実施形態2の生体流体情報取得装置生体情報取得装置の全体概略構成図。
【
図3】本発明に係る実施形態3の生体流体情報取得装置生体情報取得装置の全体概略構成図。
【
図4】本発明に係る実施形態4の生体流体情報取得装置生体情報取得装置の全体概略構成図。
【
図5】本発明に係る実施形態5の生体流体情報取得装置生体情報取得装置の全体概略構成図。
【
図6】本発明に係る実施形態6の生体流体情報取得装置生体情報取得装置の全体概略構成図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明について先ず概略的に説明する。
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様に係る生体流体情報取得装置生体情報取得装置は、レーザー光を出射する光源と、前記レーザー光を第1光束と第2光束に分岐する光分岐素子と、前記第1光束を受光する第1受光素子と、前記第2光束が生体の検査部位に入射して散乱された散乱光を受光する第2受光素子と、前記第1受光素子および前記第2受光素子が接続される差動回路と、前記差動回路を経て出力される光検出信号を処理することにより生体流体情報を得る信号処理部と、前記散乱光が前記第1受光素子に入射することを低減する第1遮光部とを備えることを特徴とする。
【0008】
本態様によれば、前記散乱光が前記第1受光素子に入射することを低減する第1遮光部を備えている。これにより、前記第1受光素子への前記散乱光の混入を低減することができ、光検出信号のSN比を容易に向上することができる。
【0009】
本発明の第2の態様に係る生体流体情報取得装置生体情報取得装置は、第1の態様において、前記光分岐素子は、光透過材料から成り、前記第1光束は、前記光分岐素子の界面反射光であり、前記第2光束は、前記光分岐素子を透過して前記検査部位に入射する透過光であることを特徴とする。
【0010】
本態様によれば、前記光分岐素子は、光透過材料から成り、前記第1光束は、前記光分岐素子の界面反射光であり、前記第2光束は、前記光分岐素子を透過して前記検査部位に入射する透過光である。これにより、前記レーザー光を第1光束と第2光束に分岐する前記光分岐素子を簡単な構造で実現することができる。
【0011】
本発明の第3の態様に係る生体流体情報取得装置生体情報取得装置は、第2の態様において、前記光分岐素子は、前記レーザー光の生体の検査部位への照射前の位置に配置されることを特徴とする。
【0012】
本発明の第4の態様に係る生体情報取得装置は、第2の態様において、前記光分岐素子は、生体の検査部位に接触可能に配置されることを特徴とする。
【0013】
第3の態様又は第4の態様によれば、前記レーザー光を第1光束と第2光束に分岐する前記光分岐素子を簡単な構造で実現することができる。
【0014】
本発明の第5の態様に係る生体情報取得装置は、第4の態様において、前記第1光束を成す界面反射光は、前記光分岐素子の前記検査部位に接触しない非接触面からの反射光であることを特徴とする。
【0015】
本発明の第6の態様に係る生体情報取得装置は、第4の態様において、前記光分岐素子の前記検査部位に接触する接触面には低反射コートが付されていることを特徴とする。
【0016】
第5の態様又は第6の態様によれば、前記光分岐素子の前記検査部位に接触する接触面からの反射光の主光線は第1受光素子に入射しないので、信号処理を安定して行うことができる。
【0017】
本発明の第7の態様に係る生体情報取得装置は、第1の態様から第6の態様のいずれか一つの態様において、前記第1受光素子への光路内に光量調整機構が設けられ、前記光量調整機構は、第1受光素子の受光する光量を第2受光素子が受光する光量と一致するように調整することを特徴とする。
【0018】
本態様によれば、前記光量調整機構は、第1受光素子の受光する光量を第2受光素子が受光する光量と一致するように調整するので、光検出信号のSN比を容易に向上することができる。
【0019】
本発明の第8の態様に係る生体情報取得装置は、第7の態様において、前記光分岐素子は設置角度を可変であり、前記光量調整機構は、前記光分岐素子の設置角度を変えることで前記第1受光素子が受光する光量を調整可能であることを特徴とする。
【0020】
本発明の第9の態様に係る生体情報取得装置は、第7の態様において、前記光量調整機構は、前記第1受光素子に入射する光量を低減可能な第2遮光部であることを特徴とする。
【0021】
第8の態様又は第9の態様によれば、前記第1受光素子が受光する光量を調整する前記光量調整機構を構造簡単にして容易に実現することができる。
【0022】
[実施形態1]
以下に、本発明に係る実施形態1の生体情報取得装置について、
図1に基づいて詳細に説明する。
図1に示したように、この生体情報取得装置100は、レーザー光1を出射する光源3と、レーザー光1を第1光束5と第2光束7に分岐する光分岐素子9と、第1光束5を受光する第1受光素子11と、第2光束7が生体13の検査部位15に入射して散乱された散乱光17を受光する第2受光素子19と、第1受光素子11および第2受光素子19が接続される差動回路21と、差動回路21を経て出力される光検出信号23を処理することにより生体流体情報25を得る信号処理部27とを備える。
そして、散乱光17が第1受光素子11に入射することを低減する第1遮光部29を備えている。
【0023】
本実施形態では、生体情報取得装置100はケース2を有する。ケース2は、光源3、光分岐素子9、第1受光素子11、第2受光素子19、差動回路21を収容している。ケース2には第2光束7が生体13の検査部位15に入射する部分に孔4が開設されている。
図1において、ケース2は孔4の部分は肉厚をもって描かれているが、他の部分は簡単に線図のみで描かれている。
第1遮光部29は、ケース2の孔4の周縁部であって、散乱光17が第1受光素子11に入射する光路上に、光非透過性の材料で形成された遮光部材を設けることにより構成されている。
図1中のマーク「X」は散乱光17が第1遮光部29によって遮光された状態を表している。光非透過性の材料としては、例えばカーボン系材料、インク系材料や金属膜、その陽極酸化皮膜を施したアルマイト被膜等が挙げられる。
【0024】
第2受光素子19と孔4との間の散乱光17の光路には、集光レンズ8が配置されて、生体の血液等の流体から散乱される微弱な散乱光を集光して第2受光素子19に入射するように構成されている。
図1において、符号26は赤血球を示す。
第1受光素子11、第2受光素子19及び差動回路21は回路基板6に搭載されている。回路基板6は、第1受光素子11及び第2受光素子19を有する光検出部10の部分と、差動回路21を有する電流電圧変換部12の部分を有している。
光検出部10は、第1受光素子11及び第2受光素子19がそれぞれ出力する電流を検出電流として電流電圧変換部12の差動回路21に出力する。
電流電圧変換部12は、光検出部10からそれぞれ入力される前記検出電流を電圧信号に変換して光検出信号23として出力する。ここで、差動回路21は、光検出部10から入力されるそれぞれの検出電流を電圧信号に変換し、差動出力する。これにより、電流電圧変換部12から出力される光検出信号23に係るS/N比を向上させる。
【0025】
電流電圧変換部12から出力された光検出信号23は、信号処理部27に入力される。信号処理部27は、光検出信号23を処理することにより、生体組織における血流量、血液量、血流速度、脈拍等の生体流体情報25を演算して取得する。
光検出信号23から生体組織における血流量等を求める方法は、公知の方法を適用できるので、その説明は省く。
【0026】
<光分岐素子>
本実施形態では、光分岐素子9は、光透過材料から成る板状部材14で構成されている。第1光束5は、その光分岐素子9の界面反射光31であり、第2光束7は、光分岐素子9を透過して検査部位15に入射する透過光33である。界面反射光31は、ここでは、板状部材14の光源3側の一面16とその反対側の他面18のそれぞれの界面からの反射光20、22が第1受光素子11に入射するように構成されている。
ここで、光透過材料としてはレーザー光1に対して高い透過率を有する材料が使用可能であり、可視光レーザーの場合は、ガラス、ポロカーボネート、アクリル等が望ましい。
また、本実施形態では、
図1に示したように、光分岐素子9は、レーザー光1の生体13の検査部位15への照射前の位置に配置されている。
【0027】
<実施形態1の作用の説明>
次に、実施形態1の生体情報取得装置100によって目的とする身体組織の生体流体情報25を取得する手順を説明する。
先ず、本実施形態の生体情報取得装置100のケース2の孔4の部分を生体13の検査部位15にセットしてその状態に固定する。そして光源3からレーザー光1を出射する。レーザー光1は、光分岐素子9で第1光束5と第2光束7に分岐される。第1光束5は第1受光素子11に受光される。第2光束7は生体13の検査部位15に入射して散乱されて散乱光17がケース2の孔4から外部に放射される。その放射された散乱光17は集光レンズ8で集光されて第2受光素子19に受光される。
その際、第1遮光部29によって散乱光17が第1受光素子11に入射することを低減される。
そして、第1受光素子11及び第2受光素子19を有する光検出部10と、差動回路21を有する電流電圧変換部12が上記の通り動作して光検出信号23を出力する。その光検出信号23が信号処理部27に入力されて演算されることにより、目的とする生体流体情報25が出力される。
【0028】
<実施形態1の効果の説明>
(1)本実施形態の生体情報取得装置100によれば、散乱光17が第1受光素子11に入射することを低減する第1遮光部29を備えている。これにより、第1受光素子11への散乱光17の混入を低減することができ、光検出信号23のSN比を容易に向上することができる。
(2)また、本実施形態では、光分岐素子9は、光透過材料から成り、第1光束5は、光分岐素子9の界面反射光31であり、第2光束7は、光分岐素子9を透過して検査部位15に入射する透過光33である。これにより、レーザー光1を第1光束5と第2光束7に分岐する光分岐素子9を簡単な構造で実現することができる。
(3)また、本実施形態では、光分岐素子9は、レーザー光1の生体13の検査部位15への照射前の位置に配置される。これにより、レーザー光1を第1光束5と第2光束7に分岐する光分岐素子9を簡単な構造で実現することができる。
【0029】
[実施形態2]
次に、本発明の実施形態2に係る生体情報取得装置100について、
図2に基づいて説明する。実施形態1と同一の構成及び作用効果の部分については同一符号を付して、その説明は省略する。
本実施形態では、第1受光素子11への光路内に光量調整機構35が設けられている。ここでは、光量調整機構35は、第1受光素子11に入射する第1光束5の光量を低減可能な第2遮光部37で構成されている。第2遮光部37は、ここでは面積可変のピンホールが使われているが、可変減光フィルタも使用可能である。
【0030】
光量調整機構35は、図示を省く制御部によって、第1受光素子11が受光する光量を第2受光素子19が受光する光量と比較して、両者が一致するように調整されるように構成されている。
ここでは、界面反射光31を成す反射光20、22の内の、一方の反射光22は第2遮光部37によって遮光され、反射光20だけが第1受光素子11に受光されるように調整されている。
【0031】
本実施形態によれば、光量調整機構35は、第1受光素子11の受光する光量を第2受光素子19が受光する光量と一致するように調整するので、光検出信号23のSN比を容易に向上することができる。また、第1受光素子11が受光する光量を調整する光量調整機構35を構造簡単にして容易に実現することができる。
【0032】
[実施形態3]
次に、本発明の実施形態3に係る生体情報取得装置100について、
図3に基づいて説明する。実施形態1又は実施形態2と同一の構成及び作用効果の部分については同一符号を付して、その説明は省略する。
本実施形態では、光分岐素子9は設置角度を可変に構成されている。具体的には、軸39に対して板状部材14より成る光分岐素子9が図示を省く駆動機構によって回転可能に構成され、且つ適宜の角度で位置固定可能に構成されている。前記駆動機構の動作も図示を省く制御部によって制御される。
そして、光量調整機構35は、光分岐素子9の設置角度を変えることで第1受光素子11が受光する光量を調整可能に構成されている。ここでは、界面反射光31を成す反射光20、22の内の、一方の反射光20は第2遮光部37によって遮光され、反射光22だけが第1受光素子11に受光されるように調整されている。
本実施形態によれば、第1受光素子11が受光する光量を調整する光量調整機構35を構造簡単にして容易に実現することができる。
【0033】
[実施形態4]
次に、本発明の実施形態4に係る生体情報取得装置100について、
図4に基づいて説明する。実施形態1、実施形態2又は実施形態3と同一の構成及び作用効果の部分については同一符号を付して、その説明は省略する。
本実施形態では、光分岐素子9は、光透過材料より成る板状部材14で構成され、生体13の検査部位15に接触可能に配置されている。この点が前記各実施形態と異なる。
具体的には、
図4に示したように、光分岐素子9は、ケース2の孔4に取り付けられている。第1光束5を成すレーザー光1の光分岐素子9からの界面反射光31は、反射ミラー24を介して第1受光素子11に受光される。本実施形態では、界面反射光31を成す反射光20、22の両者が第1受光素子11に受光されるように構成されている。
本実施形態によれば、光分岐素子9は、生体13の検査部位15に接触可能に配置される。これにより、レーザー光1を第1光束5と第2光束7に分岐する光分岐素子9を簡単な構造で実現することができる。
【0034】
[実施形態5]
次に、本発明の実施形態5に係る生体情報取得装置100について、
図5に基づいて説明する。実施形態1、実施形態2、実施形態3又は実施形態4と同一の構成及び作用効果の部分については同一符号を付して、その説明は省略する。
本実施形態では、第1光束5を成す界面反射光31は、実施形態4と異なり、光分岐素子9の検査部位15に接触しない非接触面、即ち光源3側の一面16からの反射光20だけである。検査部位15に接触する他面18からの反射光22は第2遮光部37によって遮光される。
本実施形態によれば、光分岐素子9の検査部位15に接触する接触面である他面18からの反射光22は第1受光素子11にほとんど入射しないので、信号処理を安定して行うことができる。
【0035】
[実施形態6]
次に、本発明の実施形態6に係る生体情報取得装置100について、
図6に基づいて説明する。実施形態1、実施形態2、実施形態3、実施形態4又は実施形態5と同一の構成及び作用効果の部分については同一符号を付して、その説明は省略する。
本実施形態では、光分岐素子9の検査部位15に接触する接触面である他面18には低反射コート41が付されている。低反射コート41は、光分岐素子9の他面18からの反射光22の光量を低減できる材料で作られる。
図6において、反射光22の破線は、低反射コート41によって光量が低減されていることを示している。ここで、低反射コート41の具体的な材料としては、酸化ケイ素、窒化ケイ素、フッ化マグネシウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム等が挙げられる。
本実施形態によれば、光分岐素子9の検査部位15に接触する接触面である他面18からの反射光22は第1受光素子11にほとんど入射しないので、信号処理を安定して行うことができる。
本実施形態によれば、光分岐素子9の検査部位15に接触する接触面である他面18からの反射光22は第1受光素子11にほとんど入射しないので、信号処理を安定して行うことができる。
【0036】
〔他の実施形態〕
本発明の実施形態に係る生体情報取得装置100は、以上述べたような構成を有することを基本とするものであるが、本願発明の要旨を逸脱しない範囲内での部分的構成の変更や省略等を行うことは勿論可能である。
例えば、回路基板6の構造は、上記の説明は一例であり、差動回路21を介して出力される光検出信号23から生体流体情報25を求めることができるものであればよい。
【符号の説明】
【0037】
1 レーザー光、2 ケース、3 光源、4 孔、5 第1光束、
6 回路基板、7 第2光束、8 集光レンズ、9 光分岐素子、
10 光検出部、11 第1受光素子、12 電流電圧変換部、13 生体、
14 板状部材、15 検査部位、16 一面(非接触面)、17 散乱光、
18 他面(接触面)、19 第2受光素子、20 反射光、21 差動回路、
22 反射光、23 光検出信号、24 反射ミラー、25 生体流体情報、
26 赤血球、27 信号処理部、29 第1遮光部、31 界面反射光、
33 透過光、35 光量調整機構、37 第2遮光部、39 軸、
41 低反射コート、100 生体情報取得装置