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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-02
(45)【発行日】2024-12-10
(54)【発明の名称】ヘッドアップディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 27/01 20060101AFI20241203BHJP
   B60R 11/02 20060101ALI20241203BHJP
   B60K 35/231 20240101ALI20241203BHJP
【FI】
G02B27/01
B60R11/02 C
B60K35/231
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2021575843
(86)(22)【出願日】2021-02-04
(86)【国際出願番号】 JP2021004016
(87)【国際公開番号】W WO2021157633
(87)【国際公開日】2021-08-12
【審査請求日】2023-12-15
(31)【優先権主張番号】P 2020018171
(32)【優先日】2020-02-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2020211388
(32)【優先日】2020-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000231512
【氏名又は名称】日本精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100195648
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 悠太
(74)【代理人】
【識別番号】100175019
【弁理士】
【氏名又は名称】白井 健朗
(72)【発明者】
【氏名】水落 正彦
(72)【発明者】
【氏名】小口 慎二
【審査官】河村 麻梨子
(56)【参考文献】
【文献】特許第6505281(JP,B1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0131160(US,A1)
【文献】特開2019-078966(JP,A)
【文献】国際公開第2018/062302(WO,A1)
【文献】特表2008-527433(JP,A)
【文献】特開2018-205427(JP,A)
【文献】特開2016-020945(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 7/182、27/01
B60R 11/02
B60K 35/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示光を出射する表示器と、
前記表示器からの前記表示光を反射する固定ミラーと、
回転軸を中心に回転可能に設けられ、前記固定ミラーにて反射した前記表示光を被投射部材に向けて反射する回転ミラーと、
前記固定ミラーを支持するミラー支持部と、
前記回転ミラーを収容し、前記ミラー支持部と一体で形成される収容ケース部と、
前記固定ミラーを前記ミラー支持部に向けて押すことにより前記固定ミラーを前記ミラー支持部に固定するばねと、
前記収容ケース部に装着される上カバーと、を備え
前記固定ミラーは、前記固定ミラーの端部に位置する軸部を備え、
前記ミラー支持部は、前記軸部の側面を支持する軸支持部を備え、
複数の前記ばねのうち軸用ばねは、板ばねであり、前記軸部の側面に接触し、前記軸部を前記軸支持部に向けて押すように設けられ、
前記上カバーは、前記軸部との間で前記軸用ばねを挟み込み、前記軸用ばねを前記軸部に向けて押す押圧部を備える、
ヘッドアップディスプレイ装置。
【請求項2】
表示光を出射する表示器と、
前記表示器からの前記表示光を反射する固定ミラーと、
回転軸を中心に回転可能に設けられ、前記固定ミラーにて反射した前記表示光を被投射部材に向けて反射する回転ミラーと、
前記固定ミラーを支持するミラー支持部と、
前記回転ミラーを収容し、前記ミラー支持部と一体で形成される収容ケース部と、
前記固定ミラーを前記ミラー支持部に向けて押すことにより前記固定ミラーを前記ミラー支持部に固定するばねと、を備え、
前記固定ミラーは、前記固定ミラーの端部に位置する軸部を備え、
前記ミラー支持部は、前記軸部の側面を支持する軸支持部を備え、
複数の前記ばねのうち軸用ばねは、板ばねであり、前記軸部の側面に接触し、前記軸部を前記軸支持部に向けて押すように設けられ、
前記軸支持部は、
前記軸用ばねの固定端部が固定されるばね固定部と、
前記軸用ばねが前記軸部に向けて押されるように前記軸用ばねの自由端部を押す押圧部と、を備える、
ヘッドアップディスプレイ装置。
【請求項3】
表示光を出射する表示器と、
前記表示器からの前記表示光を反射する固定ミラーと、
回転軸を中心に回転可能に設けられ、前記固定ミラーにて反射した前記表示光を被投射部材に向けて反射する回転ミラーと、
前記固定ミラーを支持するミラー支持部と、
前記回転ミラーを収容し、前記ミラー支持部と一体で形成される収容ケース部と、
前記固定ミラーを前記ミラー支持部に向けて押すことにより前記固定ミラーを前記ミラー支持部に固定するばねと、を備え、
前記固定ミラーは、前記固定ミラーの反射面の裏面に設けられ、前記収容ケース部の内底面に対向して位置する位置決め部を備え、
複数の前記ばねのうち位置決め用ばねは、板ばねであり、前記位置決め部における前記内底面に対応する面の反対側の面に接触し、前記位置決め部を前記収容ケース部の前記内底面に向けて押すように設けられる、
ヘッドアップディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ヘッドアップディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1に記載のヘッドアップディスプレイ装置は、画像光を出射する画像光出射部と、画像光出射部からの画像光を反射する平面鏡と、平面鏡を反射した画像光をウインドシールドに向けて反射し、回動可能に設けられる凹面鏡と、を備える。特許文献1の図2に示されるように、平面鏡はホルダにより保持され、ホルダは筐体の内部部材に設置される。筐体の内部部材は筐体の下側部材内に設置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-174416号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の構成では、平面鏡は、ホルダ及び筐体の内部部材を介して筐体の下側部材に固定される。このように、平面鏡と筐体の下側部材の間に複数の部材が介在する。このため、筐体の下側部材に対する平面鏡の取り付け位置に誤差が発生しやすい。
【0005】
本開示は、上記実状を鑑みてなされたものであり、固定ミラーの取り付け位置の誤差を抑制することができるヘッドアップディスプレイ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本開示に係るヘッドアップディスプレイ装置は、
表示光を出射する表示器と、
前記表示器からの前記表示光を反射する固定ミラーと、
回転軸を中心に回転可能に設けられ、前記固定ミラーにて反射した前記表示光を被投射部材に向けて反射する回転ミラーと、
前記固定ミラーを支持するミラー支持部と、
前記回転ミラーを収容し、前記ミラー支持部と一体で形成される収容ケース部と、
前記固定ミラーを前記ミラー支持部に向けて押すことにより前記固定ミラーを前記ミラー支持部に固定するばねと、
前記収容ケース部に装着される上カバーと、を備え
前記固定ミラーは、前記固定ミラーの端部に位置する軸部を備え、
前記ミラー支持部は、前記軸部の側面を支持する軸支持部を備え、
複数の前記ばねのうち軸用ばねは、板ばねであり、前記軸部の側面に接触し、前記軸部を前記軸支持部に向けて押すように設けられ、
前記上カバーは、前記軸部との間で前記軸用ばねを挟み込み、前記軸用ばねを前記軸部に向けて押す押圧部を備える。
また、本開示に係るヘッドアップディスプレイ装置は、
表示光を出射する表示器と、
前記表示器からの前記表示光を反射する固定ミラーと、
回転軸を中心に回転可能に設けられ、前記固定ミラーにて反射した前記表示光を被投射部材に向けて反射する回転ミラーと、
前記固定ミラーを支持するミラー支持部と、
前記回転ミラーを収容し、前記ミラー支持部と一体で形成される収容ケース部と、
前記固定ミラーを前記ミラー支持部に向けて押すことにより前記固定ミラーを前記ミラー支持部に固定するばねと、を備え、
前記固定ミラーは、前記固定ミラーの端部に位置する軸部を備え、
前記ミラー支持部は、前記軸部の側面を支持する軸支持部を備え、
複数の前記ばねのうち軸用ばねは、板ばねであり、前記軸部の側面に接触し、前記軸部を前記軸支持部に向けて押すように設けられ、
前記軸支持部は、
前記軸用ばねの固定端部が固定されるばね固定部と、
前記軸用ばねが前記軸部に向けて押されるように前記軸用ばねの自由端部を押す押圧部と、を備える。
また、本開示に係るヘッドアップディスプレイ装置は、
表示光を出射する表示器と、
前記表示器からの前記表示光を反射する固定ミラーと、
回転軸を中心に回転可能に設けられ、前記固定ミラーにて反射した前記表示光を被投射部材に向けて反射する回転ミラーと、
前記固定ミラーを支持するミラー支持部と、
前記回転ミラーを収容し、前記ミラー支持部と一体で形成される収容ケース部と、
前記固定ミラーを前記ミラー支持部に向けて押すことにより前記固定ミラーを前記ミラー支持部に固定するばねと、を備え、
前記固定ミラーは、前記固定ミラーの反射面の裏面に設けられ、前記収容ケース部の内底面に対向して位置する位置決め部を備え、
複数の前記ばねのうち位置決め用ばねは、板ばねであり、前記位置決め部における前記内底面に対応する面の反対側の面に接触し、前記位置決め部を前記収容ケース部の前記内底面に向けて押すように設けられる。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、ヘッドアップディスプレイ装置において、固定ミラーの取り付け位置の誤差を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の一実施形態に係るヘッドアップディスプレイ装置の模式的な断面図である。
図2】本開示の一実施形態に係る上カバーを取り外した状態のヘッドアップディスプレイ装置の斜視図である。
図3】本開示の一実施形態に係る上カバー及び第1ミラーを取り外した状態のヘッドアップディスプレイ装置の斜視図である。
図4】本開示の一実施形態に係る上カバーを取り外した状態のヘッドアップディスプレイ装置の斜視図である。
図5】本開示の一実施形態に係る上カバーを取り外した状態のヘッドアップディスプレイ装置の側面図である。
図6】本開示の一実施形態に係る上カバー、軸部、軸支持部及び板ばね等の断面図である。
図7】本開示の一実施形態に係る上カバー、位置決め部、ばね固定部及び板ばね等の断面図である。
図8】本開示の一実施形態に係る上カバーを取り外した状態のヘッドアップディスプレイ装置の一部を拡大した斜視図である。
図9】本開示の変形例に係る上カバーを取り外した状態のヘッドアップディスプレイ装置の一部を拡大した斜視図である。
図10】本開示の変形例に係る軸部、軸支持部及び板ばね等の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示に係るヘッドアップディスプレイ装置の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、ヘッドアップディスプレイ装置10は、車両に搭載され、表示光16をウインドシールド19に投射することにより車両情報を含む虚像を表示する。なお、以下の説明では、車両の高さ方向をZ方向と規定し、車両の幅方向をX方向と規定し、車両の前後方向をY方向と規定する。
【0010】
ヘッドアップディスプレイ装置10は、図1に示すように、固定ミラーの一例である第1ミラー11と、回転ミラーの一例である第2ミラー12と、ケース30と、光源13と、表示器14と、制御基板15と、ミラー回転駆動部18と、図2及び図3に示すように、板ばね40L,40R,40Cと、ビス41L,41R,41Cと、を備える。
【0011】
図1に示すように、光源13は、制御基板15による制御のもと、表示器14に向けて照明光を放射する。光源13は、例えば、複数のLED(Light Emitting Diode)を含む。
表示器14は、光源13からの照明光を受けて画像を表す表示光16を放射する。表示器14は、例えば、TFT(Thin Film Transistor)型の液晶表示パネルである。
【0012】
制御基板15は、光源13、表示器14及びミラー回転駆動部18を制御する。制御基板15は、CPU(Central Processing Unit)、GDC(Graphic Display Controller)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を含む。制御基板15は、外部からの車両情報を受けて、その車両情報を含む画像を表示器14に表示させた状態で、光源13から表示器14に向けて照明光を放射する。
【0013】
図1に示すように、第1ミラー11は、表示器14からの表示光16を第2ミラー12に向けて反射する。第1ミラー11は、例えば、凹面鏡である。第1ミラー11が凹面鏡である場合には、第1ミラー11が平面鏡である場合に比べて、ケース30内での取り付け位置の誤差に伴う虚像の表示品位への影響が大きくなる。よって、特に、第1ミラー11が凹面鏡である場合には、より高い精度でケース30内に取り付けられることが求められる。
第1ミラー11の具体的な構成については後述する。
【0014】
第2ミラー12は、X方向に沿って延びる回転軸Axを中心に回転可能にケース30の後述する収容ケース部35内に支持されている。第2ミラー12は、第1ミラー11からの表示光16を被投射部材の一例であるウインドシールド19に向けて反射する。第2ミラー12は、例えば、凹面鏡である。第2ミラー12は、第1ミラー11よりもX方向及びZ方向のサイズが大きい。ウインドシールド19は、第2ミラー12からの表示光16を視認者、例えば運転者に向けて反射する。これにより、ウインドシールド19には、視認者から視認可能に、車両情報を含む虚像が表示される。
【0015】
ミラー回転駆動部18は、制御基板15による制御のもと、回転軸Axを中心に第2ミラー12を回転させる。第2ミラー12が回転軸Axを中心に回転すると、視認者に対する表示光16の照射位置をZ方向に調整することができる。
【0016】
図1に示すように、ケース30は、収容ケース部35と、上カバー36と、下カバー37と、ミラー支持部33と、を備える。
収容ケース部35及びミラー支持部33は一体で形成されている。この一体で形成とは、複数の部材をビス等の固定手段を通じて固定されて形成されることを含まず、金型での成形時点において分離不可能な一体物をなすように形成されることを指す。すなわち、収容ケース部35及びミラー支持部33は、ビス等の固定手段を用いることなく一体物として形成されている。
【0017】
収容ケース部35は、遮光性の樹脂又は金属により形成され、第2ミラー12、光源13、表示器14及びミラー回転駆動部18を支持する。
収容ケース部35は上方向に開口した収容空間35aを有する。収容空間35a内には、第2ミラー12及びミラー回転駆動部18が収容される。第2ミラー12は回転軸Axを中心に回転可能に収容空間35a内に収容される。
収容ケース部35の下面には光源13及び表示器14が固定される。収容ケース部35の内底面35cには、表示器14から第1ミラー11に向かう表示光16が通過する開口部35bが形成される。
ミラー支持部33の具体的な構成については後述する。
【0018】
図1に示すように、下カバー37は、遮光性の樹脂又は金属により形成され、収容ケース部35の下面を覆うように形成される。下カバー37は上方向に開口した収容空間37aを有する。下カバー37が収容ケース部35に装着された状態で、収容空間37a内には、制御基板15、光源13及び表示器14が位置する。
【0019】
上カバー36は、遮光性の樹脂又は金属により形成され、収容ケース部35の収容空間35aを閉じるように収容ケース部35の上部に装着される。上カバー36は、第2ミラー12からウインドシールド19に向かう表示光16が通過する開口部36aを有する枠状に形成される。上カバー36は、表示光16が透過可能に開口部36aを閉じる光透過性板部23と、太陽光等の外光が表示光16の光路に侵入することを抑制する遮蔽部31と、を有する。遮蔽部31は、前方向(図1の左方向)に向かうにつれて下方向に近づくように傾斜する板状をなす。遮蔽部31と収容ケース部35の内底面35cの間にはミラー支持部33及び第1ミラー11が位置する。
【0020】
図6に示すように、上カバー36は、板ばね40Rを軸部11Rに向けて押す押圧部36bを備える。押圧部36bは、Z方向に沿って延びる円柱状をなす。
上カバー36は、押圧部36bと同様に、板ばね40Lを軸部11Lに向けて押す押圧部を備える。
【0021】
図7に示すように、上カバー36は、板ばね40Cの後述する自由端部40Ccの上方向に位置する対向部36cを備える。対向部36cはZ方向に長い円柱状をなす。対向部36cの下側端部である先端は、自由端部40Ccとの接触を通じて板ばね40Cが変形することを規制する。
【0022】
次に、図2図8を参照しつつ、第1ミラー11、ミラー支持部33、収容ケース部35及び板ばね40L,40R,40Cの具体的な構成について説明する。
図2に示すように、第1ミラー11は、本体部11Aと、一対の軸部11L,11Rと、位置決め部11Cと、一対の側壁部11Dと、を備える。本体部11Aは、Y方向に沿って湾曲し、かつX方向に長い長方形板状をなす。本体部11Aは、ミラー支持部33に対向する表面に位置し、光を反射する反射面11eを有する。軸部11L,11R、位置決め部11C、側壁部11D及び本体部11Aの背面側は樹脂により形成される。
【0023】
一対の側壁部11Dは、本体部11AのX方向の両端部に本体部11Aに直交する方向に延びる。一対の側壁部11Dは、それぞれ直角三角形板状をなす。側壁部11Dの斜辺は本体部11AのZ方向に延びる縁部に連結される。一対の側壁部11Dは、それぞれ、本体部11Aから反射面11eに反射した光が進む前側に延びる。
【0024】
図2及び図3に示すように、一対の軸部11L,11Rは、第1ミラー11のX方向の両端に設けられ、ミラー支持部33の後述する軸支持部38L,38Rに支持される。軸部11L,11Rは、それぞれ側壁部11Dの直角の角部に位置する。一対の軸部11L,11Rは、それぞれX方向に沿って外側に延びる略円柱状をなす。
【0025】
図5に示すように、軸部11Rは、第1曲面11R1と、第2曲面11R2と、第3曲面11R3と、を備える。
第1曲面11R1は、軸部11Rの外周面の一部であり、後述する軸支持面38R3の第1面38R4に接触する。第2曲面11R2は、軸部11Rの外周面の一部であり、第1曲面11R1の隣に位置し、後述する軸支持面38R3の第2面38R5に接触する。第3曲面11R3は、軸部11Rの外周面の一部であり、板ばね40Rの後述する軸接触部40Rbに接触する。第3曲面11R3は、軸部11Rの径方向において、第1曲面11R1及び第2曲面11R2に対向して位置する。第1曲面11R1と第2曲面11R2は同一の曲率に形成される。第1曲面11R1と第2曲面11R2の曲率は、第3曲面11R3の曲率よりも大きく設定される。
【0026】
図4に示すように、位置決め部11Cは、収容ケース部35の後述する位置決めピン34が嵌まることにより第1ミラー11を収容空間35aにX方向に位置決めするための部位である。位置決め部11Cは、本体部11Aの下端で、かつX方向の中央部に位置する。位置決め部11Cは、反射面11eの背面側に位置し、内底面35cに面接触する。位置決め部11Cには、後述する位置決めピン34が嵌まる嵌合孔11C1が形成されている。嵌合孔11C1の内側面は、位置決めピン34をX方向から挟み込むように位置する。嵌合孔11C1は、位置決め部11Cの厚さ方向に貫通し、Y方向の後側に向けて開口するU字状の切り欠きとして形成される。
【0027】
図4に示すように、収容ケース部35は位置決めピン34を備える。図3に示すように、ミラー支持部33は、枠部33aと、一対の側壁部33bと、軸支持部38L,38Rと、ばね固定部38Cと、を備える。
枠部33aは、第1ミラー11の反射面11eの外周に対向する枠状をなす。枠部33aは、Y方向及びZ方向に対して傾斜するように設けられる。枠部33aは、反射面11eのエッジ部分を隠す見切り部材として機能する。これにより、反射面11eのエッジ部分のぎらつきによる虚像の表示品位の低下が抑制される。
【0028】
一対の側壁部33bは、枠部33aのX方向の両端部に位置し、枠部33aに直交する方向に延びる。一対の側壁部33bは、二等辺三角形板状をなし、第1ミラー11の一対の側壁部11DにX方向の外側から対面する。側壁部33bの斜辺は枠部33aのZ方向に延びる縁部に連結される。側壁部33bの底辺は収容ケース部35の収容空間35aの内底面35cに連結される。
【0029】
図3に示すように、軸支持部38L,38Rは、軸部11L,11R(図2参照)を支持することにより、第1ミラー11を収容空間35aにZ方向及びY方向に位置決めする。軸支持部38L,38Rは、一対の側壁部33bをX方向から挟み込むように配置される。
【0030】
図6に示すように、軸支持部38Rは、ばね固定部38R1と、軸支持面38R3と、を備える。
ばね固定部38R1はZ方向に延びる円柱状をなす。ばね固定部38R1の上端面には板ばね40Rの後述する固定端部40Raが設置される。ばね固定部38R1の上端面には、ねじ穴38R2が形成されている。ねじ穴38R2にはビス41Rの軸部が螺合される。ビス41Rは、ばね固定部38R1の上端面に板ばね40Rの後述する固定端部40Raを固定する。
【0031】
図8に示すように、ばね固定部38R1の外周面には、爪部40Rdの先端が接触する複数の爪接触面38R6が形成される。複数、本例では3つの爪接触面38R6は、ばね固定部38R1の外周に90°間隔で配置される。
爪接触面38R6は、ばね固定部38R1の外周面が窪んだ曲面状をなす。これにより、爪部40Rdの先端が爪接触面38R6から外れることが抑制される。
【0032】
図6に示すように、軸支持面38R3は、軸部11Rの外周面の2点で接触する。軸支持面38R3は、互いに直交する第1面38R4及び第2面38R5を備える。第1面38R4はX方向及びY方向に沿う平面状をなし、軸部11Rの第1曲面11R1に点接触する。第2面38R5はX方向及びZ方向に沿う平面状をなし、軸部11Rの第2曲面11R2に点接触する。第2面38R5は、ばね固定部38R1の外周面に形成される。
【0033】
図8に示すように、軸支持部38Rは、ばね回転規制凹部38R7を備える。
ばね回転規制凹部38R7は、ばね固定部38R1と軸支持面38R3の間に位置するY方向に直交する板状部38R8の上端に形成される。ばね回転規制凹部38R7には板ばね40Rの固定端部40Raが嵌まる。ばね回転規制凹部38R7の両側面に板ばね40Rの固定端部40Raが接触することにより板ばね40Rが回転することが規制される。
上記では、軸支持部38Rについて説明したが、軸支持部38Lは、軸支持部38Rと同様に、図4に示すように、ばね固定部38L1と、軸支持面38L3と、を備える。ばね固定部38L1の上端面には、板ばね40Lの固定端部40Laが設置される。ばね固定部38L1の上端面には、ビス41Lの軸部が螺合するねじ穴が形成される。
【0034】
図4に示すように、ばね固定部38Cは、収容空間35aの内底面35cに設けられる。ばね固定部38Cは、ミラー支持部33のX方向の中央部であって、ミラー支持部33のY方向の背面側に位置する。ばね固定部38CはZ方向に延びる円柱状をなす。ばね固定部38Cの上端面には板ばね40Cの後述する固定端部40Caが設置される。ばね固定部38Cの上端面には、図示しないねじ穴が形成されている。このねじ穴にはビス41Cの軸部が螺合される。
【0035】
図4に示すように、板ばね40Rは、第1ミラー11の軸部11Rを軸支持部38Rに向けて押す。板ばね40Lは、第1ミラー11の軸部11Lを軸支持部38Lに向けて押す。板ばね40Cは、第1ミラー11の位置決め部11Cを収容空間35aの内底面35cに向けて押す。このように、第1ミラー11はミラー支持部33に3点で安定的に支持される。
【0036】
図5及び図6に示すように、板ばね40Rは、固定端部40Raと、軸接触部40Rbと、自由端部40Rcと、複数の爪部40Rdと、を備える。固定端部40Raは、ばね固定部38R1の上端面に設置される板状に形成される。固定端部40Raには、ビス41Rの軸部が通過可能な孔40Rh(図6参照)が形成されている。固定端部40Raは、ビス41Rの頭部とばね固定部38R1の上端面に挟み込まれる。これにより、板ばね40Rの固定端部40Raがばね固定部38R1の上端面に固定される。
【0037】
図8に示すように、複数の爪部40Rdは、固定端部40Raの外周に並べられ、ばね固定部38R1の外周面に引っ掛かる。複数の爪部40Rdがばね固定部38R1の外周面に引っ掛かることにより、板ばね40Rの固定端部40Raをばね固定部38R1に仮止めすることができる。本例では、3つの爪部40Rdは、ばね固定部38R1の外周に沿って90°間隔で配置されている。爪部40RdはZ方向に長い長方形板状をなす。爪部40Rdは固定端部40Raの径方向に沿って弾性変形可能に形成される。爪部40Rdの先端は、ばね固定部38R1の爪接触面38R6に向けて屈曲されて形成される。各爪部40Rdの先端は、ばね固定部38R1の爪接触面38R6に接触する。
【0038】
図5及び図6に示すように、軸接触部40Rbは、固定端部40Raから離れるにつれて軸支持面38R3の第1面38R4に近づくように傾斜する。軸接触部40Rbは、軸支持面38R3との間で軸部11Rを挟み込み、軸部11Rを軸支持面38R3に向けて押す。軸接触部40Rbは、軸部11Rの第3曲面11R3に点接触する。
【0039】
自由端部40Rcは、軸接触部40Rbの両端のうち固定端部40Raと反対側の端部に位置する。自由端部40Rcは、固定端部40Raよりも下側に位置し、固定端部40Raに沿う方向に延びる。図6に示すように、自由端部40Rcは、上カバー36の押圧部36bにより下側に押される。これにより、軸接触部40Rbは固定端部40Raを支点として軸部11Rに向けて押し付けられる。また、押圧部36bにより板ばね40Rの変形が抑制される。
板ばね40L,40Cは、板ばね40Rと同様の構成からなる。図4に示すように、板ばね40Lは、ビス41Lによりばね固定部38L1に固定される固定端部40Laと、軸部11Lを軸支持面38L3に向けて押す軸接触部40Lbと、上カバー36の押圧部により下側に押される自由端部40Lcと、ばね固定部38L1に引っ掛かる複数の爪部と、を備える。
【0040】
図4に示すように、板ばね40Cは、板ばね40L,40Rに対して直交する向き、言い換えると、第1ミラー11の本体部11Aの背面に沿う向きに設けられる。よって、ヘッドアップディスプレイ装置10において、第1ミラー11の背面側が大型化することが抑制される。
図7に示すように、板ばね40Cは、固定端部40Caと、軸接触部40Lb,40Rbに相当する中間部40Cbと、自由端部40Ccと、複数の爪部40Cdと、を備える。板ばね40Cの固定端部40Caは、ビス41Cによりばね固定部38Cの上端面に固定される。複数の爪部40Cdは、固定端部40Caがばね固定部38Cの上端面に設置された状態で、ばね固定部38Cの先端の外周面に引っ掛かる。自由端部40Ccは、位置決め部11Cの上面に位置し、位置決め部11Cを収容ケース部35の収容空間35aの内底面35cに向けて押す。
【0041】
次に、第1ミラー11をミラー支持部33に組み付ける手順について説明する。この組み付け作業は、作業者又は作業ロボットにより行われる。
まず、図2に示すように、第1ミラー11の軸部11L,11Rがそれぞれ軸支持部38L,38Rに設置される。このとき、図4に示すように、位置決め部11Cの嵌合孔11C1に位置決めピン34が嵌まる。これにより、第1ミラー11は収容ケース部35の収容空間35a内に位置決めされる。
【0042】
次に、板ばね40L,40R,40Cのそれぞれの爪部40Rd,40Cdを順番にばね固定部38L1,38R1,38Cの先端に引っ掛ける。これにより、板ばね40L,40R,40Cの固定端部40La,40Ra,40Caがばね固定部38L1,38R1,38Cに仮止めされる。この状態では、板ばね40L,40Rにより軸部11L,11Rが軸支持部38L,38Rに仮止めされ、板ばね40Cにより位置決め部11Cが収容空間35aの内底面35cに仮止めされる。
軸支持部38L,38R及び位置決め部11Cが仮止めされることにより、第1ミラー11が傾いた状態で、収容ケース部35の収容空間35a内に固定されることが抑制される。
【0043】
図3及び図4に示すように、板ばね40L,40R,40Cがばね固定部38L1,38R1,38Cに仮止めされた後、ビス41L,41R,41Cにより板ばね40L,40R,40Cの固定端部40La,40Ra,40Caがばね固定部38L1,38R1,38Cの先端面に固定される。これにより、第1ミラー11は収容ケース部35の収容空間35a内に固定される。
以上で、第1ミラー11のミラー支持部33への組み付けが完了となる。
【0044】
(効果)
以上、説明した一実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)ヘッドアップディスプレイ装置10は、表示光16を出射する表示器14と、表示器14からの表示光16を反射する固定ミラーの一例である第1ミラー11と、回転軸Axを中心に回転可能に設けられ、第1ミラー11にて反射した表示光16を被投射部材の一例であるウインドシールド19に向けて反射する回転ミラーの一例である第2ミラー12と、第1ミラー11を固定的に支持するミラー支持部33と、第2ミラー12を収容し、ミラー支持部33と一体で形成される収容ケース部35と、第1ミラー11をミラー支持部33に向けて押すことにより第1ミラー11をミラー支持部33に固定するばねの一例である板ばね40L,40R,40Cと、を備える。
この構成によれば、第1ミラー11は、収容ケース部35と一体物として形成されるミラー支持部33に直接的に支持されている。よって、第1ミラー11と収容ケース部35の間に組み付けられる他の部材が介在しない。このため、収容ケース部35に対する第1ミラー11の取り付け位置の誤差が発生することが抑制される。これにより、虚像の表示品位が低下することが抑制される。また、ヘッドアップディスプレイ装置10の部品点数を削減することができる。
さらに、ミラー支持部33は、第1ミラー11の反射面11eが向く方向に位置する。このため、第1ミラー11の反射面11eの反対側の背面側にミラー支持部を設ける必要がない。よって、ヘッドアップディスプレイ装置10をよりコンパクトに構成することができる。
【0045】
(2)第1ミラー11は、第1ミラー11の長手方向(X方向)の端部に位置し、X方向に沿って延びる軸部11Rを備える。ミラー支持部33は、軸部11Rの側面を支持する軸支持部38Rを備える。軸用ばねの一例である板ばね40Rは、軸部11Rの側面に接触し、軸部11Rを軸支持部38Rに向けて押すように設けられる。
この構成によれば、板ばね40Rにより軸部11Rが押されるため、第1ミラー11の反射面11eが歪むことが抑制される。従って、虚像の表示品位が低下することが抑制される。
【0046】
(3)ヘッドアップディスプレイ装置10は、収容ケース部35に装着される上カバー36を備える。上カバー36は、軸部11Rとの間で板ばね40Rを挟み込み、板ばね40Rを軸部11Rに向けて押す押圧部36bを備える。
この構成によれば、上カバー36が収容ケース部35に装着するだけで、押圧部36bにより板ばね40Rが押されて、軸部11Rが軸支持部38Rに固定される。
【0047】
(4)第1ミラー11は、第1ミラー11の反射面11eの裏面に設けられ、収容ケース部35の内底面35cに対向して位置する位置決め部11Cを備える。位置決め用ばねの一例である板ばね40Cは、位置決め部11Cにおける内底面35cに対応する面の反対側の上面に接触し、位置決め部11Cを収容ケース部35の内底面35cに向けて押すように設けられる。
この構成によれば、位置決め部11Cが第1ミラー11の裏面側に設けられるため、位置決め部11Cが表示光16の光路を妨げることがない。
【0048】
(5)収容ケース部35は、柱状のばね固定部38L1,38R1,38Cを備える。板ばね40L,40R,40Cは、ばね固定部38L1,38R1,38Cの先端に引っ掛かるように当該先端の周囲を囲むように並べられる複数の爪部40Rd,40Cdを備える。
この構成によれば、板ばね40L,40R,40Cをばね固定部38L1,38R1,38Cの先端に簡単に仮止めすることができる。これにより、第1ミラー11が傾いた状態で、収容ケース部35の収容空間35a内に固定されることが抑制される。
【0049】
(6)軸支持部38Rは、板ばね40Rの固定端部40Raが嵌まるばね回転規制凹部38R7を備える。
この構成によれば、ばね回転規制凹部38R7の両側面に板ばね40Rの固定端部40Raが接触することにより板ばね40Rがビス41Rを中心に回転することが規制される。
【0050】
なお、本開示は以上の実施形態及び図面によって限定されるものではない。本開示の要旨を変更しない範囲で、適宜、変更(構成要素の削除も含む)を加えることが可能である。以下に、変形の一例を説明する。
【0051】
(変形例)
上記実施形態においては、上カバー36は、板ばね40Rを軸部11Rに向けて押す押圧部36bを備えていたが、この押圧部は、上カバー36ではなく、軸支持部38Rに設けられていてもよい。この変形例では、例えば、図9及び図10に示すように、軸支持部38Rは、軸用ばねの一例である板ばね40Rの固定端部40Raが固定されるばね固定部38R1と、板ばね40Rが軸部11Rに向けて押されるように板ばね40Rの自由端部40Rcを押す押圧部38R9と、を備える。
押圧部38R9は、軸支持面38R3の第1面38R4上に形成されている。押圧部38R9は、板ばね40Rの自由端部40Rcが挿入可能な挿入孔部38Rhを有する。挿入孔部38RhはY方向に貫通した孔を有する。挿入孔部38Rh内の上面には板ばね40Rの自由端部40Rcが接触する。これにより、押圧部38R9は、板ばね40Rの自由端部40Rcを上側から押さえ込む。
次に、板ばね40Rの軸支持部38Rへの組み付け方法について説明する。
第1ミラー11の軸部11Rを軸支持部38Rの軸支持面38R3に設置した後、板ばね40Rの自由端部40Rcを押圧部38R9の挿入孔部38Rh内に挿入しつつ、板ばね40Rの爪部40Rdをばね固定部38R1の先端に引っ掛ける。そして、ばね40Rの固定端部40Raをビス41Rによりばね固定部38R1に固定させる。
例えば、板ばね40Rの保持に複数の部品が関わる場合には、複数の部品それぞれの寸法公差が積み重なって板ばね40Rによる軸部11Rを保持する保持力にバラツキが生じやすい。一方、この変形例によれば、押圧部38R9が軸支持部38Rに設けられるため、一つの部品である軸支持部38Rのみで板ばね40Rが安定的に保持可能となる。このため、板ばね40Rによる軸部11Rを保持する保持力にバラツキが生じづらい。また、上カバー36を収容ケース部35に装着する前に、板ばね40Rの自由端部40Rcが押圧部38R9により保持されるため、板ばね40Rの自由端部40Rcがヘッドアップディスプレイ装置10の組み立てを阻害することが抑制される。
なお、軸支持部38Lは、この変形例の軸支持部38Rと同様に、板ばね40Lが軸部11Lに向けて押されるように板ばね40Lの自由端部を押す押圧部を備えていてもよい。
【0052】
上記実施形態においては、第1ミラー11及び第2ミラー12は何れも凹面鏡であったが、これに限らず、第1ミラー11及び第2ミラー12の少なくとも何れかは平面鏡であってもよい。
【0053】
上記実施形態においては、被投射部材は、ウインドシールド19であったが、専用のコンバイナであってもよい。また、ヘッドアップディスプレイ装置10は、車両に限らず、飛行機、船等のその他の乗り物に搭載されていてもよい。
【0054】
上記実施形態においては、表示器14は、例えば、TFT型の液晶表示パネルであったが、これに限らず、MEMS(Micro Electro Mechanical System)又はDMD(Digital Micro-mirror Device)を含む構成であってもよい。
【0055】
上記実施形態において、板ばね40L,40Rの自由端部40Lc,40Rcが省略されてもよい。この場合、上カバー36の押圧部36bは、板ばね40L,40Rの軸接触部40Lb,40Rbを軸部11L,11Rに向けて押すように形成されてもよい。さらに、上カバー36の押圧部36bが省略されてもよい。
また、上カバー36の対向部36cは、板ばね40Cの自由端部40Ccを位置決め部11Cに向けて押してもよいし、板ばね40Cの中間部40Cbを下側に向けて押してもよい。
【0056】
上記実施形態において、板ばね40L,40R,40Cのうち何れか1つ又は2つが省略されてもよい。
また、ミラー支持部33は、第1ミラー11の軸部11L,11Rに限らず、第1ミラー11の背面を支持してもよい。この場合、板ばねは、第1ミラー11の反射面11eの外周をミラー支持部33に向けて押してもよい。
また、上記実施形態において、板ばね40L,40R,40Cの爪部40Rd,40Cdは省略されてもよい。
また、板ばね40L,40R,40Cは、板ばね以外の種類のばねであってもよい。
【符号の説明】
【0057】
10 ヘッドアップディスプレイ装置
11 第1ミラー
11A 本体部
11C 位置決め部
11D 側壁部
11C1 嵌合孔
11L,11R 軸部
11R1 第1曲面
11R2 第2曲面
11R3 第3曲面
11e 反射面
12 第2ミラー
13 光源
14 表示器
15 制御基板
16 表示光
18 ミラー回転駆動部
19 ウインドシールド
23 光透過性板部
30 ケース
31 遮蔽部
33 ミラー支持部
33a 枠部
33b 側壁部
34 位置決めピン
35 収容ケース部
35a 収容空間
35b,36a 開口部
35c 内底面
36 上カバー
36b 押圧部
36c 対向部
37 下カバー
37a 収容空間
38C,38L1,38R1 ばね固定部
38L,38R 軸支持部
38L3,38R3 軸支持面
38R2 ねじ穴
38R4 第1面
38R5 第2面
38R6 爪接触面
38R7 ばね回転規制凹部
38R8 板状部
38R9 押圧部
38Rh 挿入孔部
40C,40L,40R 板ばね
40Ca,40La,40Ra 固定端部
40Cb 中間部
40Cc,40Lc,40Rc 自由端部
40Cd,40Rd 爪部
40Lb,40Rb 軸接触部
40Rh 孔
41C,41L,41R ビス
Ax 回転軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10