(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-02
(45)【発行日】2024-12-10
(54)【発明の名称】移動計画提案方法、移動計画提案装置及び移動システム
(51)【国際特許分類】
G01C 21/34 20060101AFI20241203BHJP
G08G 1/0968 20060101ALI20241203BHJP
【FI】
G01C21/34
G08G1/0968 B
(21)【出願番号】P 2022068448
(22)【出願日】2022-04-18
【審査請求日】2023-12-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003199
【氏名又は名称】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】野本 美樹
(72)【発明者】
【氏名】西山 由華
(72)【発明者】
【氏名】奥村 健一
(72)【発明者】
【氏名】富澤 亮太
(72)【発明者】
【氏名】菅野 達也
(72)【発明者】
【氏名】関 優志
(72)【発明者】
【氏名】増井 徳弘
【審査官】西堀 宏之
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-050914(JP,A)
【文献】特開2021-026388(JP,A)
【文献】特開2021-047501(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/34
G08G 1/0968
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェブ会議用設備を有する移動体を用いた移動計画をユーザに提案する方法であって、
第1地点から第2地点への移動と、前記第1地点から前記第2地点への移動の前後におけるウェブ会議への参加とを含む前記ユーザのスケジュールの情報を取得するステップと、
前記第1地点から前記第2地点に至る道路を含む地域における通信レベルの情報を取得するステップと、
前記スケジュールの情報及び前記通信レベルの情報に基づいて前記第1地点から前記第2地点への移動を前記移動体により行うときの移動計画の候補を生成するステップであって、前記移動計画の候補が
、前記第1地点から前記第2地点への移動の最中に前記ウェブ会議用設備を用いた前記ウェブ会議への参加を実現する候補、かつ、前記ウェブ会議への参加が予定されている時間帯では閾値よりも低い通信レベルを有する通信区域内に前記移動体が位置することが禁止される候補を含むステップと、
前記移動計画の候補を前記ユーザの端末に送信するステップと、
を含むことを特徴とする移動計画提案方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記移動体はデスクワーク用設備を更に有し、
前記スケジュールは、前記第1地点から前記第2地点への移動の前後におけるデスクワークの実施を更に含み、
前記移動計画の候補が、前記デスクワークの実施が予定されている時間帯では前記閾値よりも低い通信レベルを有する通信区域内に前記移動体が位置することが許容される候補を含む
ことを特徴とする移動計画提案方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、
前記移動体はデスクワーク用設備を更に有し、
前記スケジュールは、前記第1地点から前記第2地点への移動の前後におけるデスクワークの実施を更に含み、
前記移動計画の候補が、前記デスクワークの実施が予定されている時間帯では前記閾値よりも高い通信レベルを有する通信区域内に前記移動体が位置することが禁止される候補を含む
ことを特徴とする移動計画提案方法。
【請求項4】
請求項1~3の何れか1項に記載の方法であって、
前記移動計画の候補を生成するステップは、
前記ウェブ会議への参加が予定されているオリジナルの時間帯において前記移動体が前記閾値よりも高い通信レベルを有する通信区域内に位置する候補が抽出されたか否かを判定するステップと、
前記オリジナルの時間帯において前記候補が抽出されなかったと判定された場合、前記オリジナルの時間帯を変更し、変更後の時間帯において前記移動体が前記閾値よりも高い通信レベルを有する通信区域内に位置する候補が抽出されたか否かを判定するステップと、
前記変更後の時間帯において前記候補が抽出されたと判定された場合、前記変更後の時間帯において前記閾値よりも低い通信レベルを有する通信区域内に前記移動体が位置することが禁止される候補を生成するステップと、
を含み、
前記移動計画の候補を前記ユーザの端末に送信するステップにおいて、前記オリジナルの時間帯の変更が前記ユーザに提案される
ことを特徴とする移動計画提案方法。
【請求項5】
ウェブ会議用設備を有する移動体を用いた移動計画をユーザに提案する装置であって、
各種情報が格納されたメモリと、
前記各種情報を処理するプロセッサと、
を備え、
前記各種情報は、第1地点から第2地点への移動と、前記第1地点から前記第2地点への移動の前後におけるウェブ会議への参加と、を含む前記ユーザのスケジュールの情報と、前記第1地点から前記第2地点に至る道路を含む地域における通信レベルの情報と、を含み、
前記プロセッサは、
前記スケジュールの情報及び前記通信レベルの情報に基づいて、前記第1地点から前記第2地点への移動を前記移動体により行うときの移動計画の候補を生成し、
前記移動計画の候補が
、前記第1地点から前記第2地点への移動の最中に前記ウェブ会議用設備を用いた前記ウェブ会議への参加を実現する候補、かつ、前記ウェブ会議への参加が予定されている時間帯では閾値よりも低い通信レベルを有する通信区域内に前記移動体が位置することが禁止される候補を含み、
前記移動計画の候補を前記ユーザの端末に送信する
ことを特徴とする移動計画提案装置。
【請求項6】
ウェブ会議用設備と、走行装置と、走行制御装置とを備える移動体と、
各種情報が格納されたメモリと、前記各種情報を処理するプロセッサとを備え、前記移動体を用いた移動計画をユーザに提案する管理サーバと、
を備えるシステムであって、
前記各種情報は、第1地点から第2地点への移動と、前記第1地点から前記第2地点への移動の前後におけるウェブ会議への参加と、を含む前記ユーザのスケジュールの情報と、前記第1地点から前記第2地点に至る道路を含む地域における通信レベルの情報と、を含み、
前記プロセッサは、
前記スケジュールの情報及び前記通信レベルの情報に基づいて、前記第1地点から前記第2地点への移動を前記移動体により行うときの移動計画の候補を生成し、
前記移動計画の候補が
、前記第1地点から前記第2地点への移動の最中に前記ウェブ会議用設備を用いた前記ウェブ会議への参加を実現する候補、かつ、前記ウェブ会議への参加が予定されている時間帯では閾値よりも低い通信レベルを有する通信区域内に前記移動体が位置することが禁止される候補を含み、
前記移動計画の候補を前記ユーザの端末に送信し、
前記移動計画の候補が前記ユーザにより受け入れられた場合、前記移動計画の候補に基づいて生成した移動計画情報を前記移動体に送信し、
前記走行制御装置は、前記移動計画情報に基づいて前記走行装置を制御する
ことを特徴とする移動システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ウェブ会議用設備を有する移動体を用いた移動計画をユーザに提案する方法及び装置、並びに、この移動計画に従って当該移動体を制御するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、出発地から目的地までの経路を生成する装置が開示されている。この従来の装置は、ユーザの出発地と目的地の情報に基づいて、ユーザが選択可能な複数の経路の候補を生成する。複数の経路の候補は、出発地から目的地までの移動中、最適な通信回線を利用できる候補を含んでいる。特許文献1は、また、複数の経路の候補の生成が、カーナビゲーションシステムにおいて行われてもよいことを述べている。つまり、特許文献1は、出発地から目的地までの移動手段が、このカーナビゲーションシステムが搭載された車両でもよいことを述べている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2008-236381号公報
【文献】特開2020-140733号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の装置によれば、出発地から目的地までの経路をユーザが車両で移動する場合において、最適な通信回線を利用できる経路を当該ユーザが選択することができる。そのため、例えば、データ通信等による通信回線の利用が予定されている場合は、ユーザによってこの候補が選択されることが予想される。
【0005】
ところが、最適な通信回路を利用できる経路は、通信品質が低い道路を部分的に含んでいることが予想される。ここで、通信品質が低い道路を通る時間帯がデータ通信の予定時間帯と重複してしまうことは、ユーザにとって不利益である。特に、データ通信がウェブ会議の場合は、通信品質の低下が会議参加者のストレスに繋がる。そのため、このような不利益情報があればユーザに事前に通知されることが望ましい。
【0006】
データ通信がウェブ会議の場合において、不利益情報がユーザに通知された場合を考える。この場合は、不利益が発生する時間帯を避けるために、ウェブ会議の予定時間帯を変更することがユーザに暗に期待される。しかしながら、予定時間帯を変更することは、ユーザの予定の再調整に加えて他の会議参加者のそれも必要となる。そうすると、不利益情報がユーザに通知されることは、最適な通信回線を利用することのできる経路が最終的にユーザに選択されないことに繋がり、これでは経路の生成が無駄になってしまう。
【0007】
本開示の1つの目的は、出発地から目的地までの移動と、この移動の前後におけるウェブ会議への参加が予定されているユーザにとって有益であり、尚且つ、このユーザが受け入れやすい移動計画を提案する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の第1の観点は、ウェブ会議用設備を有する移動体を用いた移動計画をユーザに提案する方法であり、次の特徴を有する。
前記方法は、
第1地点から第2地点への移動と、前記第1地点から前記第2地点への移動の前後におけるウェブ会議への参加と、を含む前記ユーザのスケジュールの情報を取得するステップと、
前記第1地点から前記第2地点に至る道路を含む地域における通信レベルの情報を取得するステップと、
前記スケジュールの情報及び前記通信レベルの情報に基づいて、前記第1地点から前記第2地点への移動を前記移動体により行うときの移動計画の候補を生成するステップであって、前記移動計画の候補が、前記ウェブ会議への参加が予定されている時間帯では閾値よりも低い通信レベルを有する通信区域内に前記移動体が位置することが禁止される候補を含むステップと、
前記移動計画の候補を前記ユーザの端末に送信するステップと、
を含む。
【0009】
本開示の第2の観点は、第1の観点において更に次の特徴を有する。
前記移動体はデスクワーク用設備を更に有する。
前記スケジュールは、前記第1地点から前記第2地点への移動の前後におけるデスクワークの実施を更に含む。
前記移動計画の候補は、前記デスクワークの実施が予定されている時間帯では前記閾値よりも低い通信レベルを有する通信区域内に前記移動体が位置することが許容される候補を含む。
【0010】
本開示の第3の観点は、第1の観点において更に次の特徴を有する。
前記移動体はデスクワーク用設備を更に有する。
前記スケジュールは、前記第1地点から前記第2地点への移動の前後におけるデスクワークの実施を更に含む。
前記移動計画の候補は、前記デスクワークの実施が予定されている時間帯では前記閾値よりも高い通信レベルを有する通信区域内に前記移動体が位置することが禁止される候補を含む。
【0011】
本開示の第4の観点は、第1~3の観点の何れか1つにおいて更に次の特徴を有する。
前記移動計画の候補を生成するステップは、
前記ウェブ会議への参加が予定されているオリジナルの時間帯において前記移動体が前記閾値よりも高い通信レベルを有する通信区域内に位置する候補が抽出されたか否かを判定するステップと、
前記オリジナルの時間帯において前記候補が抽出されなかったと判定された場合、前記オリジナルの時間帯を変更し、変更後の時間帯において前記移動体が前記閾値よりも高い通信レベルを有する通信区域内に位置する候補が抽出されたか否かを判定するステップと、
前記変更後の時間帯において前記候補が抽出されたと判定された場合、前記変更後の時間帯において前記閾値よりも低い通信レベルを有する通信区域内に前記移動体が位置することが禁止される候補を生成するステップと、
を含む。
前記移動計画の候補を前記ユーザの端末に送信するステップにおいて、前記オリジナルの時間帯の変更が前記ユーザに提案される。
【0012】
本開示の第5の観点は、ウェブ会議用設備を有する移動体を用いた移動計画をユーザに提案する装置であり、次の特徴を有する。
前記装置は、各種情報が格納されたメモリと、前記各種情報を処理するプロセッサと、を備える。
前記各種情報は、第1地点から第2地点への移動と、前記第1地点から前記第2地点への移動の前後におけるウェブ会議への参加と、を含む前記ユーザのスケジュールの情報と、前記第1地点から前記第2地点に至る道路を含む地域における通信レベルの情報と、を含む。
前記プロセッサは、前記スケジュールの情報及び前記通信レベルの情報に基づいて、前記第1地点から前記第2地点への移動を前記移動体により行うときの移動計画の候補を生成する。前記移動計画の候補は、前記ウェブ会議への参加が予定されている時間帯では閾値よりも低い通信レベルを有する通信区域内に前記移動体が位置することが禁止される候補を含む。
前記プロセッサは、また、前記移動計画の候補を前記ユーザの端末に送信する。
【0013】
本開示の第6の観点は、移動システムであり、次の特徴を有する。
前記移動システムは、移動体と、管理サーバとを備える。前記移動体は、ウェブ会議用設備と、走行装置と、走行制御装置とを備える。前記管理サーバは、各種情報が格納されたメモリと、前記各種情報を処理するプロセッサとを備える。前記管理サーバは、前記移動体を用いた移動計画をユーザに提案する。
前記各種情報は、第1地点から第2地点への移動と、前記第1地点から前記第2地点への移動の前後におけるウェブ会議への参加と、を含む前記ユーザのスケジュールの情報と、前記第1地点から前記第2地点に至る道路を含む地域における通信レベルの情報と、を含む。
前記プロセッサは、前記スケジュールの情報及び前記通信レベルの情報に基づいて、前記第1地点から前記第2地点への移動を前記移動体により行うときの移動計画の候補を生成する。前記移動計画の候補は、前記ウェブ会議への参加が予定されている時間帯では閾値よりも低い通信レベルを有する通信区域内に前記移動体が位置することが禁止される候補を含む。
前記プロセッサは、また、前記移動計画の候補を前記ユーザの端末に送信する。
前記プロセッサは、また、前記移動計画の候補が前記ユーザにより受け入れられた場合、前記移動計画の候補に基づいて生成した移動計画情報を前記移動体に送信する。
前記走行制御装置は、前記移動計画情報に基づいて前記走行装置を制御する。
【発明の効果】
【0014】
第1又は5の観点によれば、第1地点から第2地点への移動が予定されており、かつ、この移動の前後におけるウェブ会議への参加が予定されている場合、移動体による移動の最中にウェブ会議への参加を実現する移動計画の候補をユーザに提案することが可能となる。この候補には、ウェブ会議への参加が予定されている時間帯では閾値よりも低い通信レベルを有する通信区域内に移動体が位置することが禁止される候補が含まれる。そのため、ウェブ会議への参加が予定されている時間帯にデータ通信環境が低下するような状況に陥ることのないように配慮されている。故に、第1又は5の観点によれば、第1地点から第2地点までの移動と、この移動の前後におけるウェブ会議への参加が予定されているユーザにとって有益であり、尚且つ、このユーザが受け入れやすい移動計画を提案することが可能となる。
【0015】
第2又は3の観点によれば、第1地点から第2地点への移動の前後におけるデスクワークの実施が予定されている場合、移動体の室内でこのデスクワークを実現する移動計画の候補をユーザUSに提案することが可能となる。
【0016】
第4の観点によれば、ウェブ会議への参加が予定されているオリジナルの時間帯において当該ウェブ会議への参加を実現する移動計画の候補が抽出されないような場合に、この時間帯が変更された移動計画の候補をユーザに提案することが可能となる。
【0017】
第6の観点によれば、移動計画の候補がユーザに受け入れられた場合、移動体による移動中にウェブ会議への参加をストレスなく実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図2】管理サーバにおいて生成される移動計画の候補の例を、スケジュール形式で示した図である。
【
図3】通信レベル情報Vが考慮された移動計画の候補の例を説明する図である。
【
図4】通信レベル情報Vが考慮された移動計画の候補の別の例を説明する図である。
【
図7】管理サーバの情報処理装置(プロセッサ)により行われる処理の例を説明するフローチャートである。
【
図9】第2実施形態において生成される移動計画の候補の例を説明する図である。
【
図10】第2実施形態において生成される移動計画の候補の別の例を説明する図である。
【
図11】管理サーバの情報処理装置(プロセッサ)により行われる処理の例を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照しながら、本開示の実施形態に係る移動計画提案方法、移動計画提案装置及び移動システムについて説明する。尚、実施形態に係る提案方法は、実施形態に係る提案装置としての管理サーバが行うコンピュータ処理により実現される。また、各図において、同一又は相当する部分には同一符号を付してその説明を簡略化し又は省略する。
【0020】
1.第1実施形態
図1~7を参照しながら本開示の第1実施形態について説明する。
【0021】
1-1.概要
図1は、第1実施形態の概要を説明する図である。
図1は、ユーザUSのスケジュールSC1の例を示している。スケジュールSC1は、例えば、ユーザUSの1日(例えば、金曜日)のスケジュールである。但し、スケジュールSC1は、日付を跨いだスケジュールでもよい(例えば、金曜日と土曜日の2日間)。尚、スケジュールSC1の情報(以下、「スケジュール情報SCH」とも称す。)は、この日よりも前日以前に(例えば、木曜日)、管理サーバMSによって把握されているものとする。
【0022】
図1に示される例では、時刻T1からT2までの時間帯にウェブ会議WM1が予定されている。また、時刻T3からT4までの時間帯にウェブ会議WM2が予定されている。ウェブ会議WM1及びWM2では、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末などの通信端末を用い、アプリケーション又はウェブブラウザを介して遠隔地にいる相手とコミュニュケーションが行われる。ウェブ会議WM1及びWM2としては、遠隔地にいる相手との打ち合わせ、セミナー、ワークショップなどが例示される。
【0023】
ウェブ会議WM1及びWM2は、地点(第1地点)P1で行われることが予定されている。地点P1は、典型的にはユーザUSの勤務地又は自宅である。但し、勤務地及び自宅以外の拠点(例えば、外出先の拠点)であっても、情報処理装置、カメラ等のウェブ会議用設備を備える拠点であれば地点P1の候補となりうる。また、ユーザUSが通信端末を携帯しており、この通信端末を用いてウェブ会議WM1及びWM2に参加することを予定している場合は、ウェブ会議用設備としての通信設備を備える拠点であれば、地点P1の候補となりうる。
【0024】
ウェブ会議WM1及びWM2への参加拠点が地点P1であるという情報は、管理サーバMSによって把握されていなくてもよい。さらに言えば、この情報は、スケジュールSC1に含まれていなくてもよい。つまり、管理サーバMSは、ウェブ会議WM1及びWM2への参加が予定されている時間帯を少なくとも把握していれば十分であり、これらのウェブ会議に参加するときの拠点の情報は任意の情報である。
【0025】
図1に示される例では、また、時刻T5からT6までの時間帯に地点P1から地点(第2地点)P2への移動TRが予定されている。地点P2は、地点P1から離れた地点であれば特に限定されない。例えば、地点P1がユーザUSの自宅の場合の地点P2は自宅以外の遠隔地であり、地点P1がユーザUSの勤務地の場合の地点P2は勤務地以外の遠隔地である。
図1に示される例では、時刻T4(又は時刻T5)以降の休暇VCが予定されており、地点P2は旅行先の拠点(例えば、宿泊ホテル)であるとする。
【0026】
地点P1は移動TRにおける出発地に該当し、地点P2は移動TRにおける目的地に該当する。時刻T5からT6までの時間帯に地点P1から地点P2まで移動TRが行われる情報と、地点P1及びP2の位置情報とは、管理サーバMSによって把握されている。
【0027】
1-2.移動計画
上述したように、スケジュールSC1には、ウェブ会議WM1及びWM2の参加と、地点P1から地点P2への移動TRと、が含まれている。また、地点P1の説明で述べたように、ウェブ会議への参加は、ウェブ会議用設備があれば可能である。そこで、第1実施形態では、ウェブ会議用設備を有する移動体MBを考える。そして、移動体MBを用いた地点P1から地点P2への移動TRの最中にウェブ会議WM1及びWM2への参加を実現する移動計画の候補を管理サーバMSにおいて生成する。
【0028】
図2は、管理サーバMSにおいて生成されるスケジュールSC1_Mの例を示している。尚、スケジュールSC1_Mは、管理サーバMSにおいて生成される移動計画の候補の1つを
示したものである。
図2に示される例では、時刻T1よりも前の時刻T7においてユーザUSは移動体MBに乗る。ユーザUSのピックアップ位置は、地点P1である。また、時刻T4よりも後の時刻T8においてユーザUSは移動体MBから降りる。ユーザUSのドロップオフ位置は、地点P2である。つまり、時刻T7から時刻T8までの間、ユーザUSは、移動体MBを利用して地点P1から地点P2への移動TRを行う。
【0029】
図2に示される例では、ウェブ会議WM1及びWM2への参加が、移動体MBが有するウェブ会議用設備を利用して行われる。そのため、
図2に示される例によれば、ウェブ会議WM2の終了時刻(時刻T4)よりも後に地点P1を出発する場合(つまり、
図1に示した例)に比べて、地点P2への到着時刻(例えば、時刻T8)を早めることが可能となる。ここで、時間的な余裕は、心理的な余裕をユーザUSに与えることになる。そのため、スケジュールSC1_MはユーザUSに有益であり、これはユーザUSに受け入れやすいものであると考えられる。
【0030】
特に、時刻T4(又は時刻T5)以降の休暇VCが予定されている場合、地点P2への到着時刻が早まることは旅行先での滞在時間の延長に繋がる。従って、地点P2への移動TRの後に休暇VCが予定されているような場合、スケジュールSC1_Mは、旅行を満喫することを望むユーザUSに有益であると考えられる。
【0031】
また、
図2で説明したスケジュールSC1_Mは往路のものであるが、このスケジュールSC1_Mは帰路にも同じく適用できる。例えば、
図1の説明において、地点P1を旅行先の拠点(例えば、宿泊ホテル)とし、地点P2をユーザUSの勤務先又は自宅とする。また、
図1に示した例と同様のウェブ会議WM1及びWM2が予定されているとする。そうすると、スケジュールSC1_Mが帰路に適用された場合は、地点P2に到着しなければならない時刻を遵守しつつ、地点P2に到着するまでにウェブ会議WM1及びWM2への参加をこなすことが可能となる。このことは、地点P1からの出発時刻を当初予定よりも遅らせることを可能とするので、旅行先での滞在時間の更なる延長に繋がる。故に、往路及び復路にスケジュールSC1_Mを適用することは、旅行を満喫することを望むユーザUSに特に有益であると考えられる。
【0032】
但し、このようなスケジュールSC1_Mにおいてネックとなるのが移動中のデータ通信環境である。何故なら、ウェブ会議WM1及びWM2への参加が予定されている時間帯にデータ通信用のインフラの整備が不十分な区域を移動することになれば、ユーザUSは不利益を被ってしまうからである。そこで、第1実施形態では、移動計画の候補の生成に際し、地点P1から地点P2に至る道路を含む地域ARにおける通信レベルCLの情報(以下、「通信レベル情報CLV」とも称す。)が考慮される。
【0033】
図3は、通信レベル情報CLVが考慮された移動計画の候補の例を説明する図である。
図3に示される例では、地点P1から地点P2に至る道路を含む地域ARの一例が示されている。地点P1から地点P2に至る道路は、移動体MBが走行することのできる道路であり、一般的なカーナビゲーションシステムのデータベースに登録されている車両用の道路が例示される。第1実施形態では、地点P1から地点P2までの経路の候補が、公知の手法を用いて生成される。地点P1から地点P2までの経路の候補は、少なくとも1つ生成される。
【0034】
第1実施形態では、更に、地域ARが複数の通信区域CDに分割される。
図3に示される例では、地域ARがメッシュ状に分割され、通信区域CDのそれぞれに通信レベルCLが設定されている。通信レベルCLは、例えば、通信品質を測定する専用の移動体の走行中の通信品質に関するデータの履歴(例えば、無線電波の受信強度、レイテンシ、スループットなど)と、当該移動体の位置データの履歴とを組み合わせて基づいて設定することができる。通信品質に関するデータの履歴に対しては、曜日(平日、休日など)、時間帯(午前中、午後、夜間)といった時間的要素を用いた前処理が行われていてもよい。尚、測定専用の移動体が有する通信設備のスペックは、移動体MBのそれと同等であることが望ましい。
【0035】
第1実施形態では、また、通信レベルCLが少なくとも2段階設定される。2段階の通信レベルCLが設定される場合、例えば、ウェブ会議に問題なく参加できる通信レベル(高通信レベル)と、そうでない通信レベル(低通信レベル)とから通信レベルCLが構成される。3段階の通信レベルCLが設定される場合、後者の通信レベル(低通信レベル)が、単純なデータ通信であれば問題なく行うことができる通信レベル(中通信レベル)と、そうでない通信レベル(低通信レベル)とに細分化される。
【0036】
第1実施形態では、更に、通信レベルCLの閾値Thが設定される。管理サーバMSは、地点P1から地点P2までの経路の候補に対してこの閾値Thを適用し、移動計画の候補を設定する。
図3に示される通信区域CD(2,2)、CD(3,2)、CD(4,3)及びCD(4,4)は、閾値Thよりも高い通信レベルCLを有する通信区域CDの例である。一方、通信区域CD(3,1)、CD(4,1)及びCD(4,2)は、閾値Th以下の通信レベルCLを有する通信区域CDの例である。
【0037】
図3には移動計画の候補MC1が描かれている。この候補MC1は、通信区域CD(2,2)、CD(3,2)、CD(4,2)、CD(4,3)及びCD(4,4)を通過する候補MCである。候補MC1に従って移動体MBが移動するときの通信レベルCLの推移が
図3の下段に示されている。この下段から理解されるように、通信区域CD(4,2)を通過する時間帯においては通信レベルCLが閾値Thを下回る。その他の通信区域CD(通信区域(2,2)等)を通過する時間帯においては通信レベルCLが閾値Thを上回る。
【0038】
つまり、候補MC1は、ウェブ会議WM1及びWM2への参加が予定されている時間帯(即ち、時刻T1~時刻T2、時刻T3~時刻T4)において、閾値Thを下回る通信レベルCLを有する通信区域CDに移動体MBが位置することを禁止して生成された候補である。候補MC1は、これらの時間帯を除いた時間帯において、閾値Thを下回る通信レベルCLを有する通信区域CDに移動体MBが位置することを許容して生成された候補でもある。このような候補MC1が生成されることで、
図2で説明したスケジュールSC1_Mを実現することが可能となる。
【0039】
図4は、通信レベル情報CLVが考慮された移動計画の候補の別の例を説明する図である。
図3に示される例では、地点P1から地点P2までの経路の候補の生成に際しては、経路上に存在する通信拠点は考慮されていない。これに対し、
図4に示される例では、通信区域CD(4,3)に存在する通信拠点(サービスエリアSA)の位置情報が考慮されている。
図4に描かれる移動計画の候補MC2は、地点P1から地点P2への移動TRの途中、サービスエリアSAに立ち寄る候補である。尚、このサービスエリアSAでの通信レベルCLは、閾値Thを上回るとする。
【0040】
候補MC2では、ウェブ会議WM2への参加が予定されている時間帯(即ち、時刻T3~時刻T4)よりも前に、サービスエリアSAに到着する。そして、この時間帯が経過した後にサービスエリアSAを離れる。つまり、候補MC2では、ウェブ会議WM2への参加が予定されている時間帯、サービスエリアSAに留まる。サービスエリアSAに留まることで地点P2への到着時刻(時刻T8)は
図3に示したそれよりも遅れる可能性がある。しかしながら、ウェブ会議WM2への参加が予定されている時間帯に亘ってサービスエリアSAに留まり続けることで、データ通信が安定することが期待される。従って、このような候補MC2によれば、候補MC1同様、
図2で説明したスケジュールSC1_Mを実現することが可能となる。
【0041】
1-3.システムの構成例
次に、第1実施形態に係る移動計画提案システム及び移動システムの構成例について説明する。
【0042】
1-3-1.管理サーバMSの構成例
図5は、管理サーバMSの構成例を説明する図である。
図5に示される構成例は、地
図DB(データベース)11と、管理DB12と、通信装置13と、情報処理装置14と、を備えている。
【0043】
地
図DB11には、地図情報MAP及び通信レベル情報CLVが格納されている。地図情報MAPとしては、道路の位置の情報、道路形状の情報(例えば、カーブ、直線の種別)、交差点及び構造物の位置の情報が例示される。地図情報MAPには、公共通信施設(例えば、サービスエリアSA)の位置情報が含まれていてもよい。地図情報MAPには、道路の路面形状の情報(例えば、凹凸の有無に関する情報)が含まれていてもよい。通信レベル情報CLVについては
図3で説明したとおりである。地
図DB11は、所定の記憶装置(例えば、ハードディスク、フラッシュメモリ等の不揮発性の記録媒体)内に形成されている。
【0044】
管理DB12は、地
図DB11同様、所定の記憶装置内に形成されている。管理DB12には、スケジュール情報SCHが格納されている。スケジュール情報SCHは、一定期間(例えば、翌日から1月先の日まで)におけるユーザUSのスケジュールの情報を含んでいる。スケジュール情報SCHは、ユーザインターフェースUI(例えば、ユーザUSが携帯する通信端末)から定期的に取得される。ユーザUSが複数の場合、スケジュール情報SCHはユーザUSごとに格納される。
【0045】
管理DB12には、また、移動体情報MBLが格納されている。移動体情報MBLは、移動体MBを識別するための情報である。移動体MBは、ユーザUSが所有するものでもよいし、レンタカーといったシェアリング用途のものでもよい。移動体情報MBLには、移動体MBの位置情報、移動体MBが有する通信設備のスペック情報、移動計画情報といった移動体MBに関する各種情報が含まれる。尚、移動計画情報は、移動計画の候補MCがユーザUSに受け入れられた場合に生成される。
【0046】
通信装置13は、通信回線網を介して外部装置と接続する。通信回線網は特に限定されず、有線及び無線のネットワークを使用できる。通信回線網は、例えば、インターネット回線、WWW(World Wide Web)、電話回線、LAN(Local Area Network)、SAN(Storage Area Network)、DTN(Delay Tolerant Network)が例示される。無線通信としては、例えば、WiFi(Wireless Fidelity)、Bluetooth(登録商標)が例示される。無線通信は、管理サーバMSが直接通信する形態(Ad Hoc通信)でもよいし、アクセスポイントを介した間接通信でもよい。通信装置13の通信先には、移動体MB及びユーザインターフェースUIが含まれる。移動体MBとの通信において、通信装置13は、例えば走行予定情報を移動体MBに送信する。ユーザインターフェースUIとの通信において、通信装置13は、例えば移動計画の候補MCの情報をユーザインターフェースUIに送信する。
【0047】
情報処理装置14は、移動計画の候補MCの生成、この候補MCのユーザUSへの提案、移動体MBの管理(移動計画に従った運行の管理)に関連する各種情報を処理するためのコンピュータである。情報処理装置14は、少なくとも1つのプロセッサ14aと、少なくとも1つのメモリ14bと、を備える。プロセッサ14aは、CPU(Central Processing Unit)を含んでいる。メモリ14bは、DDRメモリなどの揮発性のメモリであり、プロセッサ14aが使用する各種プログラムの展開及び各種情報の一時保存を行う。
【0048】
プロセッサ14aは、メモリ14bに格納されたプログラムを実行することによって、移動計画の候補MCの生成及びユーザUSへの提案に関連する処理を行う。プロセッサ14aは、また、メモリ27bに格納されたプログラムを実行することによって、移動計画に従った移動体MBの管理(移動計画に従った運行の管理)に関連する処理を行う。プロセッサ14aにより行われる処理の例については後述される。
【0049】
1-3-2.移動体MBの構成例
図6は、移動体MBの構成例を示すブロック図である。
図6に示される構成例は、移動用設備2と、ウェブ会議用設備3と、デスクワーク用設備4とを備えている。
【0050】
移動用設備2は、移動体MBを自律走行させ、又は、遠隔支援に基づいて走行させるための設備である。
図6に示される例では、移動用設備2が、センサ群21と、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機22と、地
図DB23と、通信装置24と、走行装置25と、走行制御装置26とを含んでいる。センサ群21等の構成要素と走行制御装置26は、例えば、所定のネットワーク(例えば、CAN(Controller Area Network))により接続されている。
【0051】
センサ群21としては、周辺状況センサと車体状態センサが例示される。周辺状況センサは、移動体MBの周囲の状況を検出する。周辺状況センサは、カメラを含む。カメラは、移動体MBの周囲を撮像する。周辺状況センサは、また、LiDAR(Laser Imaging Detection and Ranging)やレーダを含んでいてもよい。車体状態センサは、移動体MBの状態を検出する。移動体MBの状態は、移動体MBの速度、加速度、舵角、ヨーレート等を含む。センサ群21は、更に、移動体MBの残量を検出するセンサを含んでいる。センサ群23は、移動体MBの各種情報を走行制御装置26に送信する。
【0052】
GNSS受信機22は、3個以上の人工衛星からの信号を受信する装置である。GNSS受信機22は、移動体MBの位置情報を取得する。GNSS受信機22は、取得した位置情報に基づいて、移動体MBの姿勢(方位)を計算してもよい。GNSS受信機22は、位置情報や姿勢情報を走行制御装置26に送信する。
【0053】
地
図DB23には地図情報が格納されている。地
図DB23に格納される地図情報の例としては、地
図DB11に格納された地図情報MAPと同じものが例示される。地
図DB23は、移動体MBに設けられていなくてもよい。この場合、移動体MBは、外部サーバ(例えば、管理サーバMS)から、移動体MBの現在位置の周囲の地図情報を取得すればよい。
【0054】
通信装置24は、無線ネットワークの基地局との間で無線通信を行う。この無線通信の通信規格としては、4G、LTE、または5G等の移動体通信の規格が例示される。通信装置24の接続先には、管理サーバMSが少なくとも含まれる。管理サーバMSとの通信において、通信装置24は、走行制御装置26から受け取った移動体MBの位置情報を少なくとも管理サーバMSに送信する。
【0055】
通信装置24の接続先には、ユーザインターフェースUIが含まれていてもよい。ユーザインターフェースUIとの通信において、通信装置24は、移動体MBの位置情報をユーザインターフェースUIに送信してもよい。移動体MBがシェアリング用途の場合、通信装置24は、移動体MBのID情報をユーザインターフェースUIに送信してもよい。
【0056】
移動体MBが遠隔支援を受ける場合、通信装置24の接続先には遠隔支援装置(不図示)が含まれてもよい。遠隔支援装置との通信において、通信装置24は、走行制御装置26から受け取った移動体MBの位置情報に加え、移動体MBの周囲画像情報を少なくとも遠隔支援装置に送信してもよい。通信装置24は、また、遠隔支援装置から遠隔支援情報を受信してもよい。遠隔支援情報は、移動体MBの遠隔支援を行うための情報である。
【0057】
走行装置25は、移動体MBの加速、減速及び操舵を行う装置を含んでいる。走行装置25は、例えば、駆動装置と、ステアリング装置と、ブレーキ装置とを含んでいる。駆動装置は、移動体MBのタイヤを駆動する。ステアリング装置は、移動体MBのタイヤを転舵する。ブレーキ装置は、移動体MBに制動力を付与する。移動体MBの加速は、駆動装置の制御によって行われる。移動体MBの減速は、ブレーキ装置の制御によって行われる。駆動装置がモータの場合、モータの制御による回生ブレーキを利用して移動体MBの制動が行われてもよい。移動体MBの操舵は、ステアリング装置の制御によって行われる。
【0058】
走行制御装置26は、移動体MBが取得した各種情報を処理するためのコンピュータである。走行制御装置26は、少なくとも1つのプロセッサ26aと、少なくとも1つのメモリ26bとを備える。プロセッサ26aは、CPUを含んでいる。メモリ26bは、プロセッサ26aが使用する各種プログラムの展開及び各種情報の一時保存を行う。走行制御装置26が取得した各種情報は、メモリ26bに格納される。
【0059】
プロセッサ26aは、メモリ26bに格納されたプログラムを実行することにより移動体MBの自律走行に関連する各種制御を行う。移動計画情報を受信している場合、プロセッサ26aは、移動計画情報に含まれる経路を自律走行するように走行装置25を制御する。プロセッサ26aは、また、メモリ26bに格納されたプログラムを実行することによって、遠隔支援が必要であるか否かを判定する。遠隔支援が必要であると判定した場合、プロセッサ26aは、遠隔支援リクエストを生成し、通信装置24を介して遠隔支援装置に送信する。
【0060】
ウェブ会議用設備3は、通信設備と、カメラ、マイク、スピーカ、ディスプレイ及び処理装置を含むコンピュータと、含んでいる。典型的に、ウェブ会議用設備3を構成するコンピュータは、ウェブ会議用のプログラムがインストールされたパーソナルコンピュータ、スマートフォン又はタブレット端末である。このような通信端末をユーザUSが携帯している場合は、この通信端末と有線又は無線で通信する車載通信設備がウェブ会議用設備3に該当する。
【0061】
デスクワーク用設備4は、机、椅子、照明といったデスクワークを行うために必要な要素(家具)を含んでいる。デスクワーク用設備4は、移動体MBの室内の一角に設置される。デスクワーク用設備4を構成する要素の機能、レイアウトは特に限定されない。デスクワーク用設備4は、例えば、ウェブ会議用設備3の際に使用される。デスクワーク用設備4は、ウェブ会議以外のデータ通信を伴うローカル作業の際に使用されてもよい。デスクワーク用設備4は、データ通信を伴わないローカル作業の際に使用されてもよい。
【0062】
1-4.管理サーバMSによる処理例
図7は、管理サーバMSの情報処理装置14(プロセッサ14a)により行われる処理の例を説明するフローチャートである。尚、
図7に示されるルーチンは、例えば、所定の制御周期で繰り返し実行される。
【0063】
図7に示されるルーチンでは、まず、スケジュール情報SCHが取得される(ステップS11)。既に説明したように、スケジュール情報SCHは、管理DB12に格納されている情報であり、一定期間(例えば、翌日から1月先の日まで)におけるユーザUSのスケジュールの情報を含んでいる。尚、ユーザUSが複数の場合、ステップS11及びこれ以降の処理はユーザUSごとに行われる。
【0064】
ステップS11の処理に続いて、SCH条件が満たされるか否かが判定される(ステップS12)。SCH条件は、移動計画の候補MCを生成するか否かを判断するための条件である。SCH条件が満たされるか否かは、ステップS11で取得したスケジュール情報SCHに基づいて判定される。例えば、地点P1から地点P2への移動TRが予定されており、かつ、この移動TRの前後におけるウェブ会議への参加が予定されている場合、SCH条件が満たされると判定される。
【0065】
「移動TRの前後」は、移動TRの開始又は終了が予定されている時刻を基準として判断される。移動TRの開始が予定されている時刻よりも数時間~十数時間前は「移動TRの前」の一例である。移動TRの終了が予定されている時刻よりも数時間~十数時間後は「移動TRの後」の一例である。尚、数時間~十数時間という間隔は一例であり、数十分~1時間という間隔で「移動TRの前後」が判断されてもよい。ステップS12の判定結果が否定的な場合、移動計画の候補MCを生成する必要はないと判断されるので今回の処理は終了する。
【0066】
ステップS12の判定結果が肯定的な場合、通信レベル情報CLVが取得される(ステップS13)。通信レベル情報CLVは、ステップS11で取得したスケジュール情報に含まれる地点P1と地点P2の位置情報に基づいて取得される。例えば、地点P1から地点P2に至る道路を含む地域ARが特定される。地域ARの特定は、例えば、地点P1から地点P2までの経路の候補を少なくとも1つ生成し、この少なくとも1つの経路の候補を含んだ地図上の地域を抽出することにより行われる。地域ARが特定されたら、この地域ARの位置情報を用いた地
図DB11の参照が行われる。これにより、地域ARに含まれる通信区域CDの各通信レベルCLの情報(つまり、通信レベル情報CLV)が取得される。
【0067】
尚、経路の候補の生成に際しては、地図情報MAPに含まれる路面形状の情報に基づいて、凹凸の少ない滑らかな道路を通る経路の候補が生成されることが望ましい。滑らかな道路を通る経路の候補が生成されることで、ウェブ会議の最中の室内静寂性が確保される。ウェブ会議への参加が予定されている時間帯に通る道路が少なくとも滑らかな道路であれば、ウェブ会議の最中の室内静寂性の確保が期待できる。
【0068】
ステップS13の処理に続いて、移動計画の候補MCの生成が行われる(ステップS14)。候補MCの生成は、例えば、上述した少なくとも1つの経路の候補に沿って移動体MBが法定速度(又は、法定速度よりも定速の一定速度)で移動し続けると仮定して、移動体MBが各通信区域CDを通過する時間帯が予測される。通信区域CDの各通信レベルCLの情報はステップS13の処理によって取得されているので、各通信区域CDを通過する時間帯が予測されると、予測時間帯における各通信レベルCLが特定される。
【0069】
続いて、予測時間帯における各通信レベルCLと、ウェブ会議への参加が予定されている時間帯との比較が行われ、ウェブ会議への参加が予定されている時間帯において高通信レベルを有する通信区域CDに移動体MBが位置する経路の候補が抽出される。このような経路の候補(以下、「所望の経路候補」とも称す。)が抽出できた場合、抽出された所望の経路候補と、各通信区域CDの通過予測時間帯とを組み合わせて移動計画の候補MCが生成される。
【0070】
所望の経路候補が抽出できた場合は、ウェブ会議への参加が予定されている時間帯において単一の通信区域CDに移動体MBが位置するように通信区域CDの通過予測時間帯が修正されてもよい。通過予測時間帯の修正が行われた後の経路の候補が依然として所望の経路候補に該当する場合は、この経路候補と、各通信区域CDの通過予測時間帯とを組み合わせて移動計画の候補MCが生成されてもよい。
【0071】
所望の経路候補が抽出できなかった場合、高通信レベルを有する通信区域CDへの滞在時間を延長するように通過予測時間帯が修正されてもよい。高通信レベルを有する通信区域CDへの滞在時間が延長されれば、この通信区域CDの通過後に通過する通信区域CDの通過予測時間帯が、延長された滞在時間の分だけ遅い時間帯にシフトする。このような修正を行うことで所望の経路候補が抽出できた場合、この経路候補と、各通信区域CDの通過予測時間帯とを組み合わせて移動計画の候補MCが生成される。高通信レベルを有する通信区域CDへの滞在時間の延長は、例えば、この通信区域CD内に存在する通信拠点(例えば、
図2で説明したサービスエリアSA)に移動体MBが立ち寄るように経路を修正することにより行われる。
【0072】
通過予測時間帯の修正は、第2地点への到着時刻がスケジュール情報SCHに含まれていたオリジナルの到着時刻を過ぎるまで繰り返し行われる。又は、通過予測時間帯の修正は、修正の対象とされた経路の候補に対する修正の回数が所定回数に到達するまで繰り返し行われる。
【0073】
ステップS14の処理は、地域ARの特定に際して生成された少なくとも1つの経路の候補に対して一度だけ行われる。上述した通過予測時間帯の修正が行われる場合、ステップS14の処理は、所定時間が経過し、又は、上述した少なくとも1つの経路の候補に対する修正の回数が所定回数に到達するまで繰り返し行われてもよい。
【0074】
ステップS14の処理に続いて、候補MCが抽出されたか否かが判定される(ステップS15)。例えば、ステップS14の処理において、所望の経路候補が抽出されることなく所定時間が経過した場合、ステップS15の処理において肯定的な判定結果が出力される。この場合は、ステップS16の処理が行われる。
【0075】
ステップS16の処理では、スケジュール情報SCHの一部変更が行われる。スケジュール情報SCHの変更は、ウェブ会議への参加が予定されているオリジナルの時間帯を遅い時間帯又は早い時間帯にシフトさせることにより行われる。ステップS16の処理が行われた場合は、ステップS14の処理が行われる。尚、ステップS14~S16の処理が何度も繰り返し行われることは処理負荷の増加に繋がる。そのため、変更の対象とされた経路の候補に対するステップS16の処理の繰り返し回数には上限(例えば、2回)が設けられることが望ましい。
【0076】
ステップS15の処理において否定的な判定結果が出力された場合は、ステップS14の処理において生成された候補MCがユーザUS(例えば、ユーザインターフェースUI)に送信される(ステップS17)。ステップS14の処理において複数の候補MCが生成されている場合は、これらの候補MCの全てがユーザUSに送信される。これらの候補MCのうちから、移動体MBへの乗車時間が最も短いもの、又は、第2地点への到着時刻が最も早いものを選択してユーザUSに送信されてもよい。ステップS16の処理を経ることでオリジナルの時間帯が変更されている場合は、候補MCに加えてスケジュールの変更の提案がユーザUSに送信されることが望ましい。
【0077】
ステップS17の処理に続いて、ユーザUSが候補MCを承諾したか否かが判定される(ステップS18)。例えば、ユーザインターフェースUIからの承諾信号を受信した場合、ユーザUSが候補MCを承諾したと判定される。ステップS18の判定結果が否定的な場合、候補MCが採用されなかったと判断されるので今回の処理は終了する。
【0078】
ステップS18の判定結果が肯定的な場合、候補MCは正式な移動計画として採用されたと判断される。そのため、この場合は、候補MCから移動計画情報が生成され、ユーザUS(例えば、ユーザインターフェースUI)及び移動体MBに送信される(ステップS19)。ステップS19の処理では、また、移動計画情報が管理DB12に格納される。
【0079】
1-5.効果
以上説明した第1実施形態によれば、地点P1から地点P2への移動TRが予定されており、かつ、この移動TRの前後におけるウェブ会議への参加が予定されている場合、移動体MBによる移動TRの最中にウェブ会議への参加を実現する移動計画の候補MCをユーザUSに提案することが可能となる。この候補MCには、地点P1から地点P2に至る道路を含む地域ARにおける通信レベルCLの情報が考慮されており、ウェブ会議への参加が予定されている時間帯にデータ通信環境が低下するような状況に陥ることのないように配慮されている。故に、候補MCが提案されることはユーザUSにとって有益である。また、候補MCがユーザUSに受け入れられることで、移動体MBによる移動中にウェブ会議への参加をストレスなく実現することが可能となり、地点P2への到着時刻を早めることも可能となる。
【0080】
2.第2実施形態
図8~10を参照しながら本開示の第2実施形態について説明する。尚、第1実施形態の内容と重複する内容の説明については適宜省略される。
【0081】
2-1.概要
図8は、第2実施形態の概要を説明する図である。
図8は、ユーザUSの別のスケジュールSC2の例を示している。スケジュールSC2の一部は、
図1で説明したスケジュールSC1と共通する。スケジュールSC1と相違する点は、時刻T9からT10までの時間帯にデスクワークDWが予定されていること、時刻T11からT12までの時間帯にウェブ会議WM3が予定されていることである。
【0082】
一般的なデスクワークには、ウェブ会議以外のデータ通信を伴うローカル作業や、データ通信を伴わないローカル作業が含まれる。前者の例としては、ローカルサーバ(例えば、メールサーバ)へのアクセスを伴う作業が挙げられる。後者の例としては、パーソナルコンピュータ上のアプリケーションを使用した作業が挙げられる。第2実施形態では、これらのローカル作業をデスクワークDWと定義する。ウェブ会議WM3の定義は、ウェブ会議WM1及びWM2と同じである。
【0083】
2-2.移動計画
第2実施形態では、デスクワークDWを行うユーザUSが、デスクワークDWに集中することを希望している場合を考える。この場合、ユーザUSは、デスクワークDWの開始前に意図的にデータ通信を遮断し、デスクワークDWの終了後にこれを回復させることが考えられる。つまり、この場合、ユーザUSは、デスクワークDWの最中の積極的なデータ通信を希望していないと考えられる。そこで、第2実施形態では、デスクワークDWが予定されている時間帯において閾値Thを下回る通信レベルCLを有する通信区域CDを通過する移動計画の候補MCを生成する。
【0084】
図9は、第2実施形態において生成される移動計画の候補MCの例を説明する図である。
図9に示される地域AR及び複数の通信区域CDは、
図3又は4に示した例でのそれと同じである。
図3又は4に示した例同様、
図9に示される例でも、地点P1から地点P2までの経路の候補が少なくとも1つ生成される。
【0085】
図9には移動計画の候補MC3が描かれている。この候補MC3は、通信区域CD(2,2)、CD(2,3)、CD(3,3)、CD(4,3)及びCD(4,4)を通過する候補MCである。候補MC3に従って移動体MBが移動するときの通信レベルCLの推移は
図9の下段に示されている。この下段から理解されるように、通信区域CD(2,3)及びCD(3,3)を通過する時間帯においては通信レベルCLが閾値Thを下回る。その他の通信区域CD(通信区域(2,2)等)を通過する時間帯においては通信レベルCLが閾値Thを上回る。
【0086】
つまり、候補MC3は、ウェブ会議WM3への参加が予定されている時間帯(即ち、時刻T11~時刻T12)において、閾値Thを下回る通信レベルCLを有する通信区域CDに移動体MBが位置することを禁止して生成された候補である。候補MC3は、また、デスクワークDWが予定されている時間帯(即ち、時刻T9~時刻T10)において、閾値Thを下回る通信レベルCLを有する通信区域CDに移動体MBが位置することを許容して生成された候補でもある。
【0087】
図10は、第2実施形態において生成される移動計画の候補MCの別の例を説明する図である。
図10に示される候補MC4が有する地点P1から地点P2までの経路は、
図9に示した候補MC3のそれと同じである。候補M3と相違する点は、通信レベルCLの推移である。
図10の下段にから理解されるように、候補MC4では、デスクワークDWが予定されている時間帯(即ち、時刻T9~時刻T10)においては通信レベルCLが閾値Thを下回る。つまり、候補MC4は、デスクワークDWが予定されている時間帯において、閾値Thを上回る通信レベルCLを有する通信区域CDに移動体MBが位置することを禁止して生成された候補である。
【0088】
候補MC3又はMC4が生成されることで、第1実施形態による効果と同じ効果を得ることができる。これに加え、候補MC3又はMC4が生成されることで、移動体MBの室内でデスクワークDWをこなすことも可能となる。尚、ユーザUSは、
図6に示したデスクワーク用設備4を用いてデスクワークDWを行うことが期待される。
【0089】
第2実施形態では、候補MC3又はMC4がユーザUSに正式な移動計画として採用された場合を考える。この場合、ユーザUSは予定通りにデスクワークDWを行うことが考えられ、デスクワークDWの最中はデータ通信を遮断することも考えられる。そこで、第2実施形態では、デスクワークDWが予定されている時間帯に差し掛かる前と、この時間帯の経過後とに、データ通信の提案をユーザUSに対して行う。
【0090】
データ通信の提案は、例えば、管理サーバMSからユーザインターフェースUIに所定のメッセージを送信することにより行われる。所定のメッセージとしては、「間もなくデスクワーク時間が開始されます。データ通信をしておくことをお勧めします」、「デスクワーク時間が終了しました。データ通信をしておくことをお勧めします」が例示される。
【0091】
2-3.管理サーバMSによる処理例
図11は、管理サーバMSの情報処理装置14(プロセッサ14a)により行われる処理の例を説明するフローチャートである。尚、
図11に示されるルーチンは、例えば、ユーザUSに採用された移動計画の遂行中に、所定の制御周期で繰り返し実行される。
【0092】
図11に示されるルーチンでは、まず、スケジュール情報SCH及び移動体情報MBLが取得される(ステップS21)。これらの情報の取得は、管理DB12から行われる。取得対象のスケジュール情報SCHは、現在時刻を含むものである。取得対象の移動体情報MBLは、現在時刻において移動計画が遂行中のものである。
【0093】
ステップS21の処理に続いて、デスクワークDWの予定があるか否かが判定される(ステップS22)。デスクワークDWの予定があるか否かは、ステップS21において取得されたスケジュール情報SCHに基づいて判定される。ステップS21の判定結果が否定的な場合、データ通信を提案する必要はないと判断されるので今回の処理は終了する。
【0094】
ステップS22の判定結果が肯定的な場合、デスクワークDWが予定されている時間帯が近づいたか否かが判定される(ステップS23)。例えば、デスクワークDWが予定されている時間帯よりも所定時間(数十分~1時間)だけ前の時刻になった場合、デスクワークDWが予定されている時間帯に近づいたと判定される。ステップS23の処理は、肯定的な判定結果が出力されるまで繰り返し実行される。
【0095】
ステップS23の処理に際しては、移動体情報MBLに含まれる位置情報と移動計画情報に基づいて、移動体MBが現在位置している通信区域CDの通信レベルCLが閾値Thを上回るか否かを判定してもよい。通信レベルCLが閾値Thを上回ることが確認されている場合は、次のステップS24の処理に応じてユーザUSがデータ通信を行うときに、これをストレスなく行うことが可能となる。
【0096】
ステップS23の判定結果が肯定的な場合、データ通信の提案がユーザUS(例えば、ユーザインターフェースUI)に送信される(ステップS24)。データ通信の提案例については既に説明したとおりである。
【0097】
ステップS24の処理に続いて、デスクワークDWが予定されている時間帯が終了したか否かが判定される(ステップS25)。例えば、デスクワークDWが予定されている時間帯が経過した場合、デスクワークDWが予定されている時間帯が終了したと判定される。ステップS25の処理は、肯定的な判定結果が出力されるまで繰り返し実行される。
【0098】
ステップS23の処理同様、ステップS25の処理に際しては、移動体情報MBLに含まれる位置情報と移動計画情報に基づいて、移動体MBが現在位置している通信区域CDの通信レベルCLが閾値Thを上回るか否かを判定してもよい。
【0099】
ステップS25の判定結果が肯定的な場合、データ通信の提案がユーザUS(例えば、ユーザインターフェースUI)に送信される(ステップS26)。データ通信の提案例については既に説明したとおりである。
【0100】
2-4.効果
以上説明した第2実施形態によれば、移動体MBの室内でデスクワークDWを実現する移動計画の候補MCをユーザUSに提案することが可能となる。この候補MCには、地点P1から地点P2に至る道路を含む地域ARにおける通信レベルCLの情報が考慮されており、デスクワークDWが予定されている時間帯には閾値Thを下回る通信レベルCLを有する通信区域CDを通過することを許容する。そのため、この場合は移動計画の候補MCの生成の自由度が高まることが期待される。一方、デスクワークDWが予定されている時間帯には閾値Thを上回る通信レベルCLを有する通信区域CDを通過することを禁止すれば、デスクワークDWに集中することを希望するユーザUSに有益な候補MCを提案することが可能となる。また、候補MCがユーザUSに受け入れられることで、移動体MBによる移動中にデスクワークDWをストレスなく実現することが可能となる。
【符号の説明】
【0101】
3 ウェブ会議用設備
4 デスクワーク用設備
14 情報処理装置
14a プロセッサ
14b メモリ
AR 地域
CD 通信区域
CL 通信レベル
DW デスクワーク
MB 移動体
MC、MC1、MC2、MC3、MC4 移動計画の候補
MS 管理サーバ
P1、P2 地点
SC1、SC2 スケジュール
Th 閾値
TR 移動
UI ユーザインターフェース
US ユーザ
WM1、WM2 ウェブ会議
CLV 通信レベル情報
MAP 地図情報
MBL 移動体情報
SCH スケジュール情報