(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-02
(45)【発行日】2024-12-10
(54)【発明の名称】電波情報処理装置、電波情報処理方法および電波情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G08B 25/10 20060101AFI20241203BHJP
G08B 21/18 20060101ALI20241203BHJP
G08B 13/24 20060101ALI20241203BHJP
【FI】
G08B25/10 A
G08B21/18
G08B13/24
(21)【出願番号】P 2022558656
(86)(22)【出願日】2020-10-28
(86)【国際出願番号】 JP2020040351
(87)【国際公開番号】W WO2022091235
(87)【国際公開日】2022-05-05
【審査請求日】2023-04-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】奥野 純平
(72)【発明者】
【氏名】兼松 政弘
(72)【発明者】
【氏名】只野 優介
(72)【発明者】
【氏名】栗原 崇
(72)【発明者】
【氏名】秋葉 啓行
(72)【発明者】
【氏名】竹内 俊樹
(72)【発明者】
【氏名】大辻 太一
【審査官】田邉 学
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2010/0097214(US,A1)
【文献】特開2016-208110(JP,A)
【文献】特開2016-103231(JP,A)
【文献】特開2020-041845(JP,A)
【文献】特開2001-279999(JP,A)
【文献】特開2019-200539(JP,A)
【文献】国際公開第2020/074322(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0308331(US,A1)
【文献】特開2009-182620(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B 25/10
G08B 21/18
G08B 13/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電波センサが受信した電波を示す電波情報を受信する受信手段と、
前記電波情報から前記電波の特徴量の情報を含む電波特徴情報を抽出する抽出処理、および前記抽出処理で抽出された前記電波特徴情報をデータベースに記憶させる記憶処理を行う処理手段と、
イベントを検知する検知装置から前記イベントの発生を通知された場合に、前記処理手段に前記記憶処理を実行させる制御手段と、
を備え
、
前記処理手段は、所定の端末が出力した電波から得られた前記電波情報から前記電波特徴情報をさらに抽出し、
前記データベースに記憶されている前記電波特徴情報と、前記所定の端末が出力した電波の前記電波情報から抽出された前記電波特徴情報とを照合する照合手段をさらに備える、
電波情報処理装置。
【請求項2】
前記電波情報は、前記電波の信号波形を示す情報であり、
前記電波特徴情報は、少なくとも1種類以上の前記電波の特徴量の情報を含む
請求項1に記載の電波情報処理装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記イベントの発生を通知された場合に、前記電波情報を前記電波センサに出力させる
請求項1または請求項2に記載の電波情報処理装置。
【請求項4】
前記処理手段は、前記イベントに関連する前記電波情報から抽出された前記電波特徴情報と、前記イベントを示すイベント情報とを関連付けて前記データベースに記憶させる
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電波情報処理装置。
【請求項5】
前記処理手段は、前記電波センサから前記電波情報を受信した時刻を示す受信時刻情報と、前記電波特徴情報とを関連付けて前記データベースに記憶させる
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電波情報処理装置。
【請求項6】
電波センサが受信した電波を示す電波情報を受信し、
前記電波情報から前記電波の特徴量の情報を含む電波特徴情報を抽出する抽出処理、および前記抽出処理で抽出された前記電波特徴情報をデータベースに記憶させる記憶処理を行い、
前記記憶処理は、イベントを検知する検知装置から前記イベントの発生を通知された場合に、実行さ
れ、
前記抽出処理は、所定の端末が出力した電波から得られた前記電波情報から前記電波特徴情報をさらに抽出し、
前記データベースに記憶されている前記電波特徴情報と、前記所定の端末が出力した電波の前記電波情報から抽出された前記電波特徴情報とを照合する照合処理をさらに実行する、
電波情報処理方法。
【請求項7】
コンピュータに、
電波センサが受信した電波を示す電波情報を受信する受信機能と、
前記電波情報から前記電波の特徴量の情報を含む電波特徴情報を抽出する抽出処理、および前記抽出処理で抽出された前記電波特徴情報をデータベースに記憶させる記憶処理を行う処理機能と、
イベントを検知する検知装置から前記イベントの発生を通知された場合に、前記処理機能に前記記憶処理を実行させる制御機能と、
を実現させ、
前記処理機能は、所定の端末が出力した電波から得られた前記電波情報から前記電波特徴情報をさらに抽出し、
前記データベースに記憶されている前記電波特徴情報と、前記所定の端末が出力した電波の前記電波情報から抽出された前記電波特徴情報とを照合する照合機能をさらに実現させる、
電波情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電波情報処理装置、電波情報処理システム、電波情報処理方法および記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォンや携帯電話等の無線通信機能を備える機器は、無線通信を行う場合に電波を送信する。特許文献1には、以下のような記載がある。すなわち、特許文献1には、電波モニタノードが、機器から送信された電波を検出すると、電波を特徴づける各種特徴量を観測し、観測結果を示す情報を情報処理装置へ入力することが記載されている。ここで、観測結果を示す情報に含まれる、電波を特徴づける各種特徴量とは、たとえば、電界強度や、MAC(Media Access Control)アドレスのような識別情報などを示す情報である。
【0003】
また、特許文献2には、受信装置が、受信した電波に基づく受信信号からMACヘッダを取得し、MACヘッダの情報に基づいて、受信した電波が送信機から送信された電波であるか否かを判定することが記載されている。この方法では、受信装置による判定結果に基づいて、電波を受信する監視装置が、受信した電波から生成した受信信号のうち、送信機から送信された電波から生成した受信信号を選択的に用いて、所定エリアにおける人間の動作を監視する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】国際公開第2017/026155号
【文献】特開2015-203998号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載の方法では、観測結果を示す情報が既に記憶されている電波を受信した場合でも、電波モニタノードは、当該電波を検出すると、観測結果を示す情報を情報処理装置へ入力するので、観測結果を示す情報が記憶されてしまう。このように、電波モニタノードが電波を検出するたびに観測結果を示す情報が記憶されるように構成されていると、観測結果を示す情報が記憶される記憶装置の容量を圧迫してしまう。
【0006】
また、特許文献2に記載の方法では、監視装置が電波を受信するたびに受信信号が記憶されるので、受信信号が記憶される記憶装置の容量を圧迫してしまう。
【0007】
本発明の目的は、電波センサから得た情報が記憶される記憶装置の容量の圧迫を抑制することを可能にする電波情報処理装置、システム、方法および記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様において、電波情報処理装置は、電波センサが受信した電波を示す電波情報を受信する受信手段と、電波情報から電波の特徴量の情報を含む電波特徴情報を抽出する抽出処理、および抽出処理で抽出された電波特徴情報をデータベースに記憶させる記憶処理を行う処理手段と、イベントを検知する検知装置からイベントの発生を通知された場合に、処理手段に記憶処理を実行させる制御手段と、を備える。
【0009】
また、本発明の他の態様において、電波情報処理方法は、電波センサが受信した電波を示す電波情報を受信し、電波情報から電波の特徴量の情報を含む電波特徴情報を抽出する抽出処理、および抽出処理で抽出された電波特徴情報をデータベースに記憶させる記憶処理を行い、記憶処理は、イベントを検知する検知装置からイベントの発生を通知された場合に、実行される。
【0010】
また、本発明の他の態様において、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された電波情報処理プログラムは、コンピュータに、電波センサが受信した電波を示す電波情報を受信する受信機能と、電波情報から電波の特徴量の情報を含む電波特徴情報を抽出する抽出処理、および抽出処理で抽出された電波特徴情報をデータベースに記憶させる記憶処理を行う処理機能と、イベントを検知する検知装置からイベントの発生を通知された場合に、処理機能に記憶処理を実行させる制御機能と、を実現させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の電波情報処理装置、システム、方法および記録媒体により、電波センサから得た情報が記憶される記憶装置の容量の圧迫を抑制することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の第一の実施形態の電波情報処理装置の構成例を示すブロック図である。
【
図2】本発明の第一の実施形態の電波情報処理装置の動作例を示すフローチャートである。
【
図3】本発明の第二の実施形態の電波情報処理システムの構成例を示すブロック図である。
【
図4】本発明の第二の実施形態の電波情報処理システムの動作例を示すシーケンス図である。
【
図5】本発明の第二の実施形態の電波情報処理装置の動作例を示すフローチャートである。
【
図6】本発明の第二の実施形態の電波情報処理装置の動作例を示すフローチャートである。
【
図7】本発明の第二の実施形態の電波情報処理装置の動作例を示すフローチャートである。
【
図8】本発明の第三の実施形態の電波情報処理システムの構成例を示すブロック図である。
【
図9】本発明の第三の実施形態の電波情報処理システムの動作例を示すシーケンス図である。
【
図10】本発明の第三の実施形態の電波情報処理装置の動作例を示すフローチャートである。
【
図11】本発明の各実施形態のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[第一の実施形態]
本発明の第一の実施形態について説明する。
【0014】
図1は、本実施形態の電波情報処理装置1の構成例を示すブロック図である。本実施形態の電波情報処理装置1は、受信部11と、処理部12と、制御部13とを含む。
【0015】
受信部11は、電波センサ(図示せず)が受信した電波を示す電波情報を受信する。たとえば、電波情報は、電波の信号波形を示す情報である。電波センサは、電波情報処理装置1に内蔵されてもよい。
【0016】
処理部12は、電波情報から電波の特徴量の情報を含む電波特徴情報を抽出する抽出処理を行う。また、処理部12は、抽出処理で抽出された電波特徴情報をデータベースに記憶させる記憶処理を行う。
【0017】
電波の特徴量としては、変調解析による変調誤差に基づく特徴量や、電波の時間波形に基づく特徴量等が例示される。また、たとえば、電波の特徴量は、受信信号のトランジェント(立ち上がりおよび立ち下がり)、プリアンブル部分の電力スペクトル密度、エラーベクトル振幅(Error Vector Magnitude; EVM)、IQ(In-phase and Quadrature)位相誤差、IQインバランス量、周波数オフセット、またはシンボルクロック誤差である。
【0018】
制御部13は、イベントを検知する検知装置(図示せず)からイベントの発生を通知された場合に、処理部12に記憶処理を実行させる。
【0019】
このように、電波情報処理装置1は、電波センサが受信した電波を示す電波情報を受信する。また、電波情報処理装置1は、電波情報から電波特徴情報を抽出する抽出処理、および抽出処理で抽出された電波特徴情報をデータベースに記憶させる記憶処理を行う。また、電波情報処理装置1は、検知装置からイベントの発生を通知された場合に、前述の記憶処理を実行する。これにより、イベントが発生した場合に、電波情報処理装置1が、電波特徴情報をデータベースに記憶させる記憶処理を実行するので、イベントが発生していないときに、電波情報処理装置1が電波特徴情報をデータベースに記憶させないことが可能になる。このため、電波センサから得た情報が記憶される記憶装置の容量の圧迫を抑制することが可能になる。
【0020】
次に、
図2を参照して、本実施形態の電波情報処理装置1の動作例を説明する。
図2は、電波情報処理装置1の動作例を示すフローチャートである。
【0021】
受信部11は、電波センサが受信した電波を示す電波情報を受信する(ステップS101)。
【0022】
制御部13は、電波情報から電波特徴情報を抽出する抽出処理、および抽出処理で抽出された電波特徴情報をデータベースに記憶させる記憶処理を行う処理部12に、検知装置からイベントの発生を通知された場合に記憶処理を実行させる(ステップS102)。
【0023】
このように、イベントが発生した場合に、電波情報処理装置1が、電波特徴情報をデータベースに記憶させる記憶処理を実行するので、イベントが発生していないときに、電波情報処理装置1が電波特徴情報をデータベースに記憶させないことが可能になる。このため、電波センサから得た情報が記憶される記憶装置の容量の圧迫を抑制することが可能になる。
【0024】
[第二の実施形態]
次に、本発明の第二の実施の形態における電波情報処理装置4について具体的に説明する。第二の実施形態は、電波情報処理装置4が、照合装置6と接続されている点、および処理部42に接続されている照合部44を含む点で、第一の実施形態の電波情報処理装置1と異なる。
【0025】
図3を参照して、本実施形態の電波情報処理システムの構成例を説明する。
図3は、本実施形態の電波情報処理システムの構成例を示すブロック図である。本実施形態の電波情報処理システムは、電波情報処理装置4および電波センサ3を含む。また、有線通信または無線通信により検知装置2、記憶装置5、および照合装置6が、電波情報処理装置4に接続されている。
【0026】
検知装置2は、イベントを検知する。また、検知装置2は、イベントを検知した場合に、イベントの発生を電波情報処理装置4に通知する。検知装置2は、たとえば、店舗に設置されているセンサや、人物の行動を監視する監視装置である。また、店舗に設置されているセンサとして、人感センサ、および荷重センサが例示されるが、これらに限定されない。検知装置の数は、一つまたは二以上の複数の任意である。また、複数の検知装置2が電波情報処理装置4に接続されている場合、電波情報処理システムに含まれる複数の検知装置2は、同じイベントを検知する検知装置2により構成されてもよいし、異なるイベントを検知する検知装置2により構成されてもよい。また、検知装置2は、電波情報処理装置4に内蔵されてもよい。
【0027】
検知装置2について具体的に説明する。ここでは、イベントとして、「人物の存在」、「ドアの開閉」、「荷重の減少」、および「不審な人物」が検知装置2により検知される場合を例に説明する。
【0028】
まず、検知装置2が、たとえば、人感センサであるとする。検知装置2は、人物の存在を検知した場合に、イベントの発生を電波情報処理装置4に通知する。また、検知装置2が、たとえば、ドアの開閉を検知するセンサであるとする。検知装置2は、ドアの開閉を検知した場合に、イベントの発生を電波情報処理装置4に通知する。また、検知装置2が、たとえば、商品棚に設置されている荷重センサであるとする。検知装置2は、商品棚にかかる荷重の減少を検知した場合に、イベントの発生を電波情報処理装置4に通知する。たとえば、客が商品を商品棚から持ち上げた場合に、商品棚にかかる荷重は減少する。
【0029】
また、たとえば、検知装置2が、人物の行動を監視する監視装置であるとする。監視装置は、有線通信または無線通信により撮像装置に接続されているとする。撮像装置は、たとえば、店舗の内外に設置されている監視カメラである。検知装置2は、撮像装置から入力された画像に基づいて、行動が不審な人物を検知する。たとえば、検知装置2は、行動が不審な人物を次のように検知する。まず、検知装置2は、画像に映る人物の行動を示す情報を画像から検出する。さらに、検知装置2は、検出された人物の行動を示す情報が、検知装置2に予め記憶されている、不審な行動を示す情報と類似するか否かを判定する。検知装置2は、検出された人物の行動を示す情報が、不審な行動を示す情報と類似する場合に、イベントの発生を電波情報処理装置4に通知する。
【0030】
電波センサ3は、電波センサ3が受信した電波を示す電波情報を電波情報処理装置4に入力する。電波情報は、電波の信号波形を示す情報である。電波情報には、電波の位相、強度、および周波数を示す情報のうち、少なくとも電波の強度を示す情報が含まれる。電波センサ3は、たとえば、スペクトルアナライザである。電波センサの数は、一つまたは二以上の複数の任意である。なお、電波センサ3は、電波情報処理装置4に内蔵されてもよい。また、電波センサ3は、後述する電波情報処理装置4の処理部42の機能を備えてもよい。電波センサ3が、電波情報処理装置4の処理部42の機能を備える場合、電波センサ3は、電波情報から抽出した電波の特徴量の情報を含む電波特徴情報を電波情報処理装置4に入力してもよい。
【0031】
電波情報処理装置4は、電波情報を電波センサ3から受信する。電波情報処理装置4は、検知装置2からイベントの発生を通知された場合に、後述する記憶処理を実行する。電波情報処理装置4は、電波情報から電波の特徴量の情報を含む電波特徴情報を抽出する抽出処理を行う。また、電波情報処理装置4は、抽出処理で抽出された電波特徴情報を記憶装置5の電波特徴情報データベースに記憶させる記憶処理を行う。本実施形態の電波情報処理装置4は、検知装置2からイベントの発生を通知された場合に、抽出処理を行い、その後、記憶処理を行う。なお、電波情報処理装置4が、電波センサ3から電波情報を入力されたタイミングで抽出処理を行い、検知装置2からイベントの発生を通知された場合に、記憶処理を行ってもよい。電波センサ3から電波情報を入力されたタイミングで抽出処理を行う場合については、本実施形態の変形例で説明する。
【0032】
電波を送信する機器は、予め定められた通信規格を満たすように製造されるが、アナログ回路のばらつき等により、微小な個体差が存在している。従って、電波は送信する機器の個体差に基づき各機器を識別可能な特徴量を有する。電波の特徴量としては、変調解析による変調誤差に基づく特徴量や、電波の時間波形に基づく特徴量等が例示される。また、たとえば、電波の特徴量は、受信信号のトランジェント(立ち上がりおよび立ち下がり)、プリアンブル部分の電力スペクトル密度、エラーベクトル振幅、IQ位相誤差、IQインバランス量、周波数オフセット、またはシンボルクロック誤差である。
【0033】
本実施形態の電波情報処理装置4は、電波情報から少なくとも1種類以上の単数または複数の電波の特徴量を抽出する。また、電波特徴情報は、少なくとも1種類以上の単数または複数の電波の特徴量を含む。
【0034】
記憶装置5には、データベースが記憶されている。本実施形態の記憶装置5は、電波特徴情報データベースが記憶されている。電波特徴情報データベースには、電波特徴情報が電波情報処理装置4により記憶される。本実施形態の電波特徴情報データベースには、イベントを示すイベント情報と、当該イベントに関連する電波情報の受信時刻情報と、当該イベントに関連する電波情報から抽出された電波特徴情報とが関連付けられている。受信時刻情報は、電波情報処理装置4が電波情報を電波センサ3から受信した時刻を示す情報である。なお、電波特徴情報は、受信時刻情報およびイベント情報のいずれか一方と、関連付けられていてもよい。
【0035】
また、記憶装置5は、人物情報データベースがさらに記憶されていてもよい。人物情報データベースには、予め、人物を示す情報である人物情報と、当該人物に関連する電波特徴情報とが関連付けられて記憶されている。具体的には、人物に関連する電波特徴情報は、当該人物が所持する端末により出力される電波の電波情報から抽出された電波特徴情報である。人物情報は、たとえば、当該人物の氏名等の当該人物を識別可能な情報である。
【0036】
照合装置6は、受信した電波を示す電波情報を生成するという電波センサ3の機能を備える。照合装置6は、電波を受信する。さらに、照合装置6は、受信した電波を示す電波情報を電波情報処理装置4に入力する。照合装置6が生成した電波情報を、以降、照合電波情報という。照合電波情報から抽出される電波特徴情報は、後述する電波情報処理装置4の照合の対象となる。たとえば、照合電波情報は、所定の端末が出力した電波から生成された電波情報である。照合装置6には、特定の方向に対して電波の受信感度の高い指向性アンテナが設置されてもよい。照合装置6が指向性アンテナを備える場合、照合装置6は、所定の方向にある端末の電波を、より感度よく受信することが可能になる。また、照合装置6は、電波センサ3と異なる装置であってもよいし、電波センサ3であってもよい。
【0037】
なお、照合装置6は、後述する電波情報処理装置4の受信部41、処理部42、および照合部44の機能を備え、かつ、記憶装置5に接続されていてもよい。また、照合装置6は、電波情報処理装置4と接続されていなくてもよい。照合装置6が、後述する電波情報処理装置4の受信部41、処理部42、および照合部44の機能を備え、かつ、記憶装置5に接続されている場合について説明する。照合装置6は、電波を受信し、電波情報を生成する。さらに、照合装置6が、電波情報から電波特徴情報を抽出する処理を行い、さらに、後述する、電波情報処理装置4の照合部44の照合の処理を行う。
【0038】
次に、
図3を参照して、本実施形態の電波情報処理装置4の構成について詳細に説明する。電波情報処理装置4は、受信部41と、処理部42と、制御部43とを含む。
【0039】
受信部41は、電波センサ3から電波情報を受信する。また、受信部41は、検知装置2からイベントの発生を通知された場合に、抽出処理の実行を指示する制御情報の処理部42への入力を制御部43に要求する。また、受信部41は、検知装置2からイベントの発生を通知された後に受信した電波情報、当該電波情報を受信部41が受信した時刻を示す受信時刻情報、および当該電波情報を受信する前に生じたイベントを示すイベント情報を関連付けて処理部42に入力する。
【0040】
また、受信部41は、照合装置6によって生成された電波情報である照合電波情報を照合装置6から受信する。照合電波情報を照合装置6から受信した場合に、受信部41は、照合電波情報を処理部42に入力する。
【0041】
電波情報処理装置4は、検知装置2の識別情報と、当該検知装置2が検知するイベントのイベント情報とが対応付けられたイベント対応表を用いて、イベント情報を特定してもよい。識別情報は、検知装置2の各々を識別可能な情報である。たとえば、識別情報は、検知装置2の各々に予め設定された識別子や、MACアドレス等である。イベント対応表は、電波情報処理装置4の所定の記憶部に記憶されているものとする。電波情報処理装置4がイベント対応表を用いる場合、受信部41は、イベントの発生を通知した検知装置2の識別情報と、イベント対応表とに基づいて、イベントの発生を通知した検知装置2が検知したイベントのイベント情報を特定してもよい。
【0042】
処理部42には、電波情報、受信時刻情報、およびイベント情報が受信部41から入力される。また、処理部42には、抽出処理の実行を指示する制御情報が制御部43から入力される。抽出処理の実行を指示する制御情報が入力され、かつ、電波情報、受信時刻情報、およびイベント情報が入力された場合に、処理部42は、電波情報から電波特徴情報を抽出する抽出処理を行う。電波情報から電波特徴情報を抽出する方法には、たとえば、以下の2通りの方法がある。なお、これらの方法以外にも、電波情報から電波特徴情報を抽出する方法には、任意の方法を使用することが可能である。
(1)電波情報から何の特徴量を電波特徴情報として抽出するかを示す抽出ルールが、あらかじめ定められている。処理部42は、抽出ルールに従って、電波情報から電波特徴情報を抽出する。
(2)電波特徴情報の抽出に、機械学習を利用する。電波特徴情報の抽出に機械学習を利用する場合、電波情報処理装置4は、モデル生成機能を備える。学習データには、たとえば、様々な端末から出力された電波の電波情報が含まれている。また、学習データには、電波情報の各々について、当該電波情報がどの端末から出力された電波から生成された電波情報であるのかを示す情報が含まれている。電波情報処理装置4は、学習データに基づいて、個々の端末を区別可能とする電波特徴情報を抽出する抽出モデルを生成する。そして、処理部42は、生成された抽出モデルを使用して、電波情報から電波特徴情報を抽出する。抽出モデルへの入力は、受信部41が受信した電波情報である。また、抽出モデルからの出力は、電波情報から抽出された電波特徴情報である。
【0043】
さらに、処理部42は、抽出した電波特徴情報と、当該電波特徴情報が抽出された電波情報の受信時刻情報と、当該電波情報を受信する前に生じたイベントのイベント情報とを関連付けて記憶装置5の電波特徴情報データベースに記憶させる記憶処理を行う。処理部42は、受信時刻情報およびイベント情報のいずれか一方と、電波特徴情報とを関連付けてもよい。
【0044】
なお、処理部42は、電波特徴情報データベースに記憶させてから所定の期間が経過した電波特徴情報、および当該電波特徴情報と関連付けられた情報が記憶されている領域を、空き領域とみなす。処理部42は、電波特徴情報データベースの空き領域、または空き領域とみなした領域に、抽出した電波特徴情報と、当該電波特徴情報が抽出された電波情報の受信時刻情報と、当該電波情報を受信する前に生じたイベントのイベント情報とを上書きして記憶させる。処理部42は、電波特徴情報データベースに記憶させてから所定の期間が経過した電波特徴情報、および当該電波特徴情報と関連付けられた情報を、電波特徴情報データベースから削除可能とみなしてもよい。
【0045】
また、処理部42には、照合電波情報が受信部41から入力される。照合電波情報が入力された場合に、処理部42は、照合電波情報から電波特徴情報を抽出する処理を行う。また、処理部42は、照合電波情報から抽出した電波特徴情報を照合部44に入力する。照合電波情報から抽出された電波特徴情報を、以降、照合電波特徴情報という。
【0046】
制御部43は、検知装置2からイベントの発生を通知された場合に、処理部42による抽出処理で抽出された電波特徴情報をデータベースに記憶させる記憶処理を処理部42に実行させる。具体的には、抽出処理の実行を指示する制御情報の処理部42への入力を要求された場合に、制御部43は、抽出処理の実行を指示する制御情報を処理部42に入力する。検知装置2からイベントの発生を通知された場合に、本実施形態の制御部43は、電波情報から電波特徴情報を抽出する抽出処理を処理部42に実行させる。制御部43は、抽出処理を処理部42に実行させることにより、抽出処理で抽出された電波特徴情報を記憶装置5の電波特徴情報データベースに記憶させる記憶処理を処理部42に実行させる。
【0047】
照合部44は、処理部42と接続される。照合部44は、記憶装置5の電波特徴情報データベースに記憶されている電波特徴情報と、照合電波特徴情報とを照合する。
【0048】
具体的には、照合部44には、照合電波特徴情報が処理部42から入力される。照合部44は、記憶装置5の電波特徴情報データベースに記憶されている電波特徴情報と、照合電波特徴情報とを照合する。照合電波特徴情報と、電波特徴情報データベースに記憶されている電波特徴情報とを照合する方法には、たとえば、以下の2通りの方法がある。なお、これらの方法以外にも、電波特徴情報を照合する方法には、任意の方法を使用することが可能である。
(A)照合電波特徴情報との類似度が所定の値以上の電波特徴情報が、電波特徴情報データベースに記憶されている電波特徴情報に含まれているか否かを照合する。照合部44は、照合の結果として、照合電波特徴情報との類似度が所定の値以上の、電波特徴情報データベースに記憶されている電波特徴情報に関連付けられているイベント情報および受信時刻情報を特定する。また、照合部44は、照合電波特徴情報との類似度が所定の値以上の、電波特徴情報データベースに記憶されている電波特徴情報が存在しない場合には、その旨を出力する。なお、類似度の算出方法には、任意の方法を利用することができる。
(B)電波特徴情報の照合に、機械学習を利用する。
【0049】
(B)の方法について、詳しく説明する。(B)の方法を用いる場合、電波情報処理装置4は、モデル生成機能を備える。
【0050】
学習データには、たとえば、様々な端末から出力された電波の電波情報から抽出された電波特徴情報が含まれている。また、学習データに含まれている電波特徴情報には、イベント情報および受信時刻情報が関連付けられている。学習データとして用いる電波特徴情報には、照合用の電波特徴情報が含まれている。また、学習データには、照合用の電波特徴情報に関連付けられたイベント情報および受信時刻情報であるか否かを示す情報が含まれている。
【0051】
電波情報処理装置4は、学習データに基づいて、照合用の電波特徴情報が入力された場合に、照合用の電波特徴情報に関連付けられているイベント情報および受信時刻情報を出力する照合モデルを生成する。
【0052】
照合モデルは、入力された電波特徴情報と電波特徴情報データベースに記憶されている電波特徴情報とを照合する。具体的には、照合モデルは、入力された電波特徴情報との類似度が所定の値以上の、電波特徴情報データベースに記憶されている電波特徴情報と関連付けられているイベント情報および受信時刻情報を特定する。照合モデルへの入力は、照合電波特徴情報である。また、照合モデルからの出力は、電波特徴情報データベースに記憶されている、照合電波特徴情報との類似度が所定の値以上の電波特徴情報と関連付けられているイベント情報および受信時刻情報である。なお、照合モデルは、入力された照合電波特徴情報との類似度が所定の値以上の、電波特徴情報データベースに記憶されている電波特徴情報が存在しない場合には、その旨を出力する。
【0053】
なお、(A)の方法では、照合電波特徴情報と、電波特徴情報データベースに記憶されている電波特徴情報とに、複数の種類の特徴量が含まれる場合、照合部44は、次の動作を行ってもよい。すなわち、照合部44は、照合電波特徴情報と、電波特徴情報データベースに記憶されている電波特徴情報との両方にデータが存在する特徴量を特定する。照合部44は、特定した特徴量を用いて、前述の照合を行う。
【0054】
また、記憶装置5に人物情報データベースが記憶されている場合、人物情報データベースに記憶されている電波特徴情報と、照合電波特徴情報とをさらに照合する。この場合、電波特徴情報データベースに記憶されている電波特徴情報と、照合電波特徴情報とを照合する処理と同様に、照合部44は、人物情報データベースに記憶されている電波特徴情報と、照合電波特徴情報とを照合する。また、照合部44は、照合の結果として、照合電波特徴情報との類似度が所定の値以上の、人物情報データベースに記憶されている電波特徴情報に関連付けられている人物情報を特定する。
【0055】
照合部44は、前述の照合の結果を所定の出力装置に出力させる。たとえば、照合部44は、特定したイベント情報および受信時刻情報を含む画像を出力装置に出力させる。照合装置6が表示部を備える場合、照合部44は、特定したイベント情報および受信時刻情報を含む画像を、照合装置6の表示部に表示させてもよい。
【0056】
このように、電波情報処理装置4は、電波センサ3が受信した電波を示す電波情報を受信する。また、電波情報処理装置4は、電波情報から電波特徴情報を抽出する抽出処理、および抽出処理で抽出された電波特徴情報をデータベースに記憶させる記憶処理を行う。また、電波情報処理装置4は、検知装置2からイベントの発生を通知された場合に、前述の記憶処理を実行する。これにより、イベントが発生した場合に、電波情報処理装置4が、電波特徴情報をデータベースに記憶させる記憶処理を実行するので、イベントが発生していないときに、電波情報処理装置4が電波特徴情報をデータベースに記憶させないことが可能になる。このため、電波センサ3から得た情報が記憶される記憶装置5の容量の圧迫を抑制することが可能になる。
【0057】
次に、
図4から
図7を参照して、本実施形態の電波情報処理システムの動作例を説明する。
図4は、電波情報処理システムの動作例を示すシーケンス図である。
図5から
図7は、電波情報処理装置4の動作例を示すフローチャートである。
【0058】
まず、
図4を参照して、検知装置2がイベントを検知し、電波情報処理装置4が、電波特徴情報を記憶装置5の電波特徴情報データベースに記憶させる動作を説明する。
【0059】
電波センサ3は、電波センサ3が受信した電波を示す電波情報を電波情報処理装置4に定期的に入力する。
【0060】
検知装置2は、イベントを検知した場合に、イベントの発生を電波情報処理装置4に通知する(ステップS201)。
【0061】
電波情報処理装置4は、電波情報から電波特徴情報を抽出する抽出処理を行う(ステップS202)。電波情報処理装置4は、抽出処理で抽出された電波特徴情報を記憶装置5の電波特徴情報データベースに記憶させる記憶処理を行う(ステップS203)。
【0062】
次に、
図5から
図7を参照して、電波情報処理装置4の動作例を説明する。
【0063】
まず、
図5を参照して、イベントの発生を通知されない場合の電波情報処理装置4の受信部41の動作を説明する。イベントの発生を通知された場合の電波情報処理装置4の受信部41、処理部42、および制御部43の動作については、
図6を参照して後述する。
【0064】
受信部41は、電波情報を電波センサ3から受信する(ステップS301)。本実施形態の電波センサ3は、電波情報を電波情報処理装置4に定期的に入力する。
【0065】
次に、
図6を参照して、イベントの発生を通知された場合の電波情報処理装置4の受信部41、処理部42、および制御部43の動作を説明する。
図6の動作は、
図4のステップS202およびステップS203の動作を詳述するものである。
【0066】
受信部41は、検知装置2からイベントの発生を通知された場合(ステップS401、YES)、抽出処理の実行を指示する制御情報の処理部42への入力を、制御部43に要求する。また、受信部41は、検知装置2からイベントの発生を通知された後に受信した電波情報、当該電波情報を受信部41が受信した時刻を示す受信時刻情報、および当該電波情報を受信する前に生じたイベントを示すイベント情報を関連付けて処理部42に入力する。
【0067】
また、検知装置2からイベントの発生を通知されない場合(ステップS401、NO)、制御部43は、抽出処理の実行を指示する制御情報の処理部42への入力を行わない。また、この場合、処理部42は、ステップS402およびステップS403の動作を行わない。
【0068】
制御部43は、抽出処理の実行を指示する制御情報の処理部42への入力を受信部41から要求される。抽出処理の実行を指示する制御情報の処理部42への入力を要求された場合に、制御部43は、抽出処理の実行を指示する制御情報を処理部42に入力する。
【0069】
処理部42には、電波情報、受信時刻情報、およびイベント情報が受信部41から入力される。また、処理部42には、抽出処理の実行を指示する制御情報が制御部43から入力される。抽出処理の実行を指示する制御情報が入力され、かつ、電波情報、受信時刻情報、およびイベント情報が入力された場合に、処理部42は、電波情報から電波特徴情報を抽出する抽出処理を行う(ステップS402)。
【0070】
さらに、処理部42は、抽出した電波特徴情報と、当該電波特徴情報が抽出された電波情報の受信時刻情報と、当該電波情報を受信する前に生じたイベントのイベント情報とを関連付けて記憶装置5の電波特徴情報データベースに記憶させる記憶処理を行う(ステップS403)。
【0071】
最後に、
図7を参照して、照合電波情報から抽出された照合電波特徴情報と、電波特徴情報データベースに記憶されている電波特徴情報とを照合する場合の電波情報処理装置4の受信部41、処理部42、および照合部44の動作を説明する。
【0072】
受信部41は、照合電波情報を照合装置6から受信する(ステップS501)。また、受信部41は、照合電波情報を処理部42に入力する。
【0073】
処理部42には、照合電波情報が受信部41から入力される。また、処理部42は、照合電波情報から照合電波特徴情報を抽出する処理を行う(ステップS502)。処理部42は、照合電波情報から抽出された電波特徴情報である照合電波特徴情報を照合部44に入力する。
【0074】
照合部44には、照合電波特徴情報が処理部42から入力される。照合部44は、記憶装置5の電波特徴情報データベースに記憶されている電波特徴情報と、照合電波特徴情報とを照合する(ステップS503)。また、照合部44は、照合の結果として、照合電波特徴情報との類似度が所定の値以上の、電波特徴情報データベースに記憶されている電波特徴情報と関連付けられているイベント情報および受信時刻情報を特定する。さらに、照合部44は、照合の結果を所定の出力装置に出力させる(ステップS504)。
【0075】
以上で説明したように、本実施形態の電波情報処理装置4は、電波センサ3が受信した電波を示す電波情報を受信する。また、電波情報処理装置4は、電波情報から電波特徴情報を抽出する抽出処理、および抽出処理で抽出された電波特徴情報をデータベースに記憶させる記憶処理を行う。また、電波情報処理装置4は、検知装置2からイベントの発生を通知された場合に、前述の記憶処理を実行する。これにより、イベントが発生した場合に、電波情報処理装置4が、電波特徴情報をデータベースに記憶させる記憶処理を実行するので、イベントが発生していないときに、電波情報処理装置4が電波特徴情報をデータベースに記憶させないことが可能になる。このため、電波センサ3から得た情報が記憶される記憶装置5の容量の圧迫を抑制することが可能になる。
【0076】
また、実施形態の電波情報処理装置4は、イベントが発生した場合に、電波情報から電波特徴情報を抽出する抽出処理を実行する。これにより、イベントが発生していない場合に、電波情報処理装置4が電波特徴情報を電波情報から抽出しないことが可能になる。このため、電波情報から電波特徴情報を抽出する抽出処理の負荷を軽減することが可能になる。そして、消費電力の増大を抑制することができる。
【0077】
また、本実施形態の電波情報処理装置4は、少なくとも1種類以上の電波の特徴量を、電波情報から抽出し、記憶装置5の電波特徴情報データベースに記憶させる。電波特徴情報データベースに記憶されている電波特徴情報と、照合電波特徴情報とを複数の種類の特徴量を用いて照合する場合、照合の精度をより向上させることが可能になる。
【0078】
[変形例]
上述した第二の実施形態の変形例について述べる。本発明は、上述した実施形態と異なる形態でも実施可能である。例えば、本発明に対しては、以下の変形例を適用することが可能である。
【0079】
第二の実施形態では、受信部41が、検知装置2からイベントの発生を通知された後に受信した電波情報を、処理部42に入力する。第二の実施形態に係る本変形例では、電波情報が電波センサ3から入力されたタイミングで、処理部42が抽出処理を行う場合について説明する。
【0080】
受信部41は、電波センサ3から電波情報を受信する。電波センサ3から電波情報を受信した場合に、受信部41は、受信した電波情報、および当該電波情報を受信部41が受信した時刻を示す受信時刻情報を関連付けて処理部42に入力する。また、受信部41は、検知装置2からイベントの発生を通知された場合に、通知されたイベントのイベント情報を、制御部43に入力する。
【0081】
制御部43には、イベント情報が受信部41から入力される。制御部43は、入力されたイベント情報、および記憶処理の実行を指示する制御情報を処理部42に入力する。検知装置2からイベントの発生を通知された場合に、本変形例の制御部43は、記憶処理を処理部42に実行させる。
【0082】
処理部42は、電波情報から電波特徴情報を抽出する抽出処理を行う。また、記憶処理の実行を指示する制御情報を入力された場合に、処理部42は、次の動作を行う。処理部42は、抽出した電波特徴情報と、当該電波特徴情報が抽出された電波情報の受信時刻情報と、制御部43から入力されたイベント情報とを関連付けて記憶装置5の電波特徴情報データベースに記憶させる記憶処理を行う。この場合の電波特徴情報は、イベントの発生を通知された後に電波情報処理装置4に入力された電波情報から抽出された電波特徴情報である。
【0083】
このように、本変形例の電波情報処理装置4は、イベントが発生しなければ電波特徴情報を記憶装置5の電波特徴情報データベースに記憶させない。これにより、電波センサ3から得た情報が記憶される記憶装置5の容量の圧迫を抑制することが可能になる。
【0084】
[第三の実施形態]
次に、本発明の第三の実施の形態における電波情報処理装置8について具体的に説明する。第三の実施形態は、検知装置2からイベントの発生を通知された場合に、電波情報処理装置8が、電波情報の入力を電波センサ7に要求する点で、第二の実施形態の電波情報処理装置4と異なる。本実施形態では、第二の実施形態との相違点を中心に説明するが、第二の実施形態で説明した様々な例が適用できる。
【0085】
図8を参照して、本実施形態の電波情報処理システムの構成例を説明する。
図8は、本実施形態の電波情報処理システムの構成例を示すブロック図である。本実施形態の電波情報処理システムは、電波情報処理装置8および電波センサ7を含む。また、有線通信または無線通信により検知装置2、記憶装置5、および照合装置6が、電波情報処理装置8に接続されている。本実施形態における検知装置2、記憶装置5、および照合装置6の構成は、
図3に示す第二の実施形態における検知装置2、記憶装置5、および照合装置6の構成と同様であるので、対応する要素に
図3と同じ符号を付して説明を省略する。
【0086】
電波センサ7は、電波情報の入力を要求された場合に、電波センサ7が受信した電波を示す電波情報を電波情報処理装置8に入力する。電波情報処理装置8がイベントの発生を検知装置2から通知された場合に、本実施形態の電波センサ7は、電波情報の入力を電波情報処理装置8から要求される。
【0087】
なお、電波センサ7は、電波を受信し、受信した電波を示す電波情報を生成する測定部と、測定部を制御する稼働制御部とを含んでもよい。稼働制御部は、電波情報の入力を要求された場合に、測定部を稼働させる。測定部は、稼働制御部による制御を受けた場合に、電波を受信し、電波情報を生成する。さらに、電波センサ7は、測定部により生成された電波情報を電波情報処理装置8に入力する。なお、稼働制御部は、電波情報が電波情報処理装置8に入力された後に、測定部を非稼働の状態にさせてもよい。また、測定部は、電波情報を生成してから所定の時間が経過した場合に、非稼働の状態になってもよい。このように、電波情報の入力を要求された場合に、稼働制御部が測定部を稼働させることにより、電波情報が生成される。これにより、電波センサ7は、電波情報の入力を要求されない場合に、電波情報を生成しないことが可能になる。このため、電波センサ7が、電波を受信し、電波情報を生成する処理の負荷を軽減することができる。そして、電波センサ7の消費電力の増大を抑制することができる。
【0088】
また、電波センサ7は、電波情報を電波情報処理装置8に入力するタイミングが、
図3に示す第二の実施形態における電波センサ3と異なる。電波情報を電波情報処理装置8に入力するタイミングを除いて、電波センサ7の構成は、
図3に示す第二の実施形態における電波センサ3の構成と同様であるので、説明を省略する。
【0089】
次に、
図8を参照して、本実施形態の電波情報処理装置8の構成について説明する。電波情報処理装置8は、受信部81と、処理部82と、制御部83とを含む。また、照合部44は、処理部82に接続されている。本実施形態における照合部44の構成は、
図3に示す第二の実施形態における照合部44の構成と同様であるので、対応する要素に
図3と同じ符号を付して説明を省略する。
【0090】
なお、第二の実施形態の電波情報処理装置4と同様に、電波情報処理装置8は、照合装置6から入力された電波情報から電波特徴情報を抽出する。さらに、電波情報処理装置8は、照合装置6から入力された電波情報から抽出された電波特徴情報と、記憶装置5の電波特徴情報データベースに記憶されている電波特徴情報とを照合し、照合の結果を所定の出力装置に出力させる。照合装置6から入力された電波情報から電波特徴情報を抽出し、照合の結果を出力装置に出力させるまでの受信部81、および処理部82の動作については、
図7を参照して説明した第二の実施形態の電波情報処理装置4の動作と同様であるので、本実施形態では説明を省略する。
【0091】
受信部81は、電波センサ7から電波情報を受信する。また、受信部81は、検知装置2からイベントの発生を通知された場合に、電波情報の入力を要求する制御情報の電波センサ7への入力を制御部83に要求する。また、受信部81は、発生を通知されたイベントのイベント情報、受信した電波情報、および当該電波情報の受信時刻情報を関連付けて処理部82に入力する。受信時刻情報は、電波情報を受信部81が受信した時刻を示す。
【0092】
処理部82には、電波情報、受信時刻情報、およびイベント情報が受信部81から入力される。電波情報、受信時刻情報、およびイベント情報が受信部81から入力された場合に、処理部82は、電波情報から電波特徴情報を抽出する抽出処理を行う。電波情報から電波特徴情報を抽出する方法については、第二の実施形態における方法を用いるので、説明を省略する。また、処理部82は、抽出した電波特徴情報と、当該電波特徴情報が抽出された電波情報の受信時刻情報と、発生を通知されたイベントのイベント情報とを関連付けて記憶装置5の電波特徴情報データベースに記憶させる記憶処理を行う。処理部82は、電波特徴情報データベースに記憶させてから所定の期間が経過した電波特徴情報、および当該電波特徴情報と関連付けられた情報が記憶されている領域を、空き領域とみなす。
【0093】
制御部83は、検知装置2からイベントの発生を通知された場合に、処理部82による抽出処理で抽出された電波特徴情報をデータベースに記憶させる記憶処理を処理部82に実行させる。本実施形態では、制御部83は、電波情報の入力を要求する制御情報の電波センサ7への入力を受信部81から要求される。電波情報の入力を要求する制御情報の電波センサ7への入力を要求された場合に、制御部83は、電波情報の入力を要求する制御情報を電波センサ7に入力する。これにより、制御部83は、電波情報処理装置8への電波情報の入力を電波センサ7に要求する。
【0094】
本実施形態では、イベントの発生が通知された後に電波センサ7に電波情報を入力させる。これにより、本実施形態の制御部83は、電波情報から電波特徴情報を抽出する抽出処理、および抽出処理で抽出された電波特徴情報を記憶装置5の電波特徴情報データベースに記憶させる記憶処理を処理部82に実行させる。
【0095】
このように、電波情報処理装置8は、電波センサ7が受信した電波を示す電波情報を受信する。また、電波情報処理装置8は、電波情報から電波特徴情報を抽出する抽出処理、および抽出処理で抽出された電波特徴情報をデータベースに記憶させる記憶処理を行う。また、電波情報処理装置8は、検知装置2からイベントの発生を通知された場合に、前述の記憶処理を実行する。これにより、イベントが発生した場合に、電波情報処理装置8が、電波特徴情報をデータベースに記憶させる記憶処理を実行するので、イベントが発生していないときに、電波情報処理装置8が電波特徴情報をデータベースに記憶させないことが可能になる。このため、電波センサ7から得た情報が記憶される記憶装置5の容量の圧迫を抑制することが可能になる。
【0096】
次に、
図9および
図10を参照して、本実施形態の電波情報処理システムの動作例を説明する。
図9は、電波情報処理システムの動作例を示すシーケンス図である。
図10は、電波情報処理装置4の動作例を示すフローチャートである。
【0097】
まず、
図9を参照して、検知装置2がイベントを検知し、電波情報処理装置8が、電波特徴情報を記憶装置5の電波特徴情報データベースに記憶させる動作を説明する。
【0098】
検知装置2は、イベントを検知した場合に、イベントの発生を電波情報処理装置8に通知する(ステップS601)。
【0099】
電波情報処理装置8は、電波情報の入力を電波センサ7に要求する(ステップS602)。
【0100】
電波センサ7は、電波情報の入力を要求された場合に、電波センサ7が受信した電波を示す電波情報を電波情報処理装置8に入力する(ステップS603)。
【0101】
電波情報処理装置8は、電波情報から電波特徴情報を抽出する抽出処理を行う(ステップS604)。また、電波情報処理装置8は、抽出処理で抽出された電波特徴情報を記憶装置5の電波特徴情報データベースに記憶させる記憶処理を行う(ステップS605)。
【0102】
つぎに、
図10を参照して、電波情報処理装置8の受信部81、処理部82、および制御部83の動作を説明する。
図10の動作は、受信部81の動作、
図9のステップS604、およびステップS605の動作を詳述するものである。
【0103】
受信部81は、検知装置2からイベントの発生を通知された場合(ステップS701、YES)、電波情報の入力を要求する制御情報の電波センサ7への入力を制御部83に要求する。また、検知装置2からイベントの発生を通知されない場合(ステップS701、NO)、制御部83は、電波情報の入力を要求する制御情報の電波センサ7への入力を行わない。受信部81は、ステップS702の動作を行わない。また、処理部82は、ステップS703およびステップS704の動作を行わない
制御部83は、電波情報の入力を要求する制御情報の電波センサ7への入力を要求された場合に、電波情報の入力を要求する制御情報を電波センサ7に入力する。
【0104】
受信部81は、電波情報を電波センサ7から受信する(ステップS702)。また、受信部81は、発生を通知されたイベントのイベント情報と、受信した電波情報と、当該電波情報の受信時刻情報とを関連付けて処理部82に入力する。
【0105】
処理部82は、電波情報から電波特徴情報を抽出する抽出処理を行う(ステップS703)。また、処理部82は、抽出した電波特徴情報と、当該電波特徴情報が抽出された電波情報の受信時刻情報と、発生を通知されたイベントのイベント情報とを関連付けて記憶装置5の電波特徴情報データベースに記憶させる記憶処理を行う(ステップS704)。
【0106】
以上で説明したように、本実施形態の電波情報処理装置8は、電波センサ7が受信した電波を示す電波情報を受信する。また、電波情報処理装置8は、電波情報から電波特徴情報を抽出する抽出処理、および抽出処理で抽出された電波特徴情報をデータベースに記憶させる記憶処理を行う。また、電波情報処理装置8は、検知装置2からイベントの発生を通知された場合に、前述の記憶処理を実行する。これにより、イベントが発生した場合に、電波情報処理装置8が、電波特徴情報をデータベースに記憶させる記憶処理を実行するので、イベントが発生していないときに、電波情報処理装置8が電波特徴情報をデータベースに記憶させないことが可能になる。このため、電波センサ7から得た情報が記憶される記憶装置5の容量の圧迫を抑制することが可能になる。
【0107】
また、実施形態の電波情報処理装置8は、イベントが発生した場合に、電波情報を電波センサ7に入力させる。これにより、イベントが発生していない場合に、電波情報処理装置8は、電波情報を入力されないことが可能になる。これにより、電波特徴情報を抽出する処理の負荷を軽減することが可能になる。そして、消費電力の増大を抑制することができる。
【0108】
[ハードウェア構成例]
上述した本発明の各実施形態における電波情報処理装置(1、4、8)を、一つの情報処理装置(コンピュータ)を用いて実現するハードウェア資源の構成例について説明する。なお、電波情報処理装置は、物理的または機能的に少なくとも二つの情報処理装置を用いて実現してもよい。また、電波情報処理装置は、専用の装置として実現してもよい。また、電波情報処理装置の一部の機能のみを情報処理装置を用いて実現してもよい。
【0109】
図11は、本発明の各実施形態の電波情報処理装置を実現可能な情報処理装置のハードウェア構成例を概略的に示す図である。情報処理装置9は、通信インタフェース91、入出力インタフェース92、演算装置93、記憶装置94、不揮発性記憶装置95およびドライブ装置96を含む。
【0110】
たとえば、
図1の受信部11は、入出力インタフェース92で実現することが可能である。また、たとえば、
図1の処理部12および制御部13は、演算装置93で実現することが可能である。
【0111】
通信インタフェース91は、各実施形態の電波情報処理装置が、有線あるいは/および無線で外部装置と通信するための通信手段である。なお、電波情報処理装置を、少なくとも二つの情報処理装置を用いて実現する場合、それらの装置の間を通信インタフェース91経由で相互に通信可能なように接続してもよい。
【0112】
入出力インタフェース92は、入力デバイスの一例であるキーボードや、出力デバイスとしてのディスプレイ等のマンマシンインタフェースである。
【0113】
演算装置93は、汎用のCPU(Central Processing Unit)やマイクロプロセッサ等の演算処理装置や複数の電気回路によって実現される。演算装置93は、たとえば、不揮発性記憶装置95に記憶された各種プログラムを記憶装置94に読み出し、読み出したプログラムに従って処理を実行することが可能である。
【0114】
記憶装置94は、演算装置93から参照可能な、RAM(Random Access Memory)等のメモリ装置であり、プログラムや各種データ等を記憶する。記憶装置94は、揮発性のメモリ装置であってもよい。
【0115】
不揮発性記憶装置95は、たとえば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、等の、不揮発性の記憶装置であり、各種プログラムやデータ等を記憶することが可能である。
【0116】
ドライブ装置96は、たとえば、後述する記録媒体97に対するデータの読み込みや書き込みを処理する装置である。
【0117】
記録媒体97は、たとえば、光ディスク、光磁気ディスク、半導体フラッシュメモリ等、データを記録可能な任意の記録媒体である。
【0118】
本発明の各実施形態は、たとえば、
図11に例示した情報処理装置9により電波情報処理装置を構成し、この電波情報処理装置に対して、上記各実施形態において説明した機能を実現可能なプログラムを供給することにより実現してもよい。
【0119】
この場合、電波情報処理装置に対して供給したプログラムを、演算装置93が実行することによって、実施形態を実現することが可能である。また、電波情報処理装置のすべてではなく、一部の機能を情報処理装置9で構成することも可能である。
【0120】
さらに、上記プログラムを記録媒体97に記録しておき、電波情報処理装置の出荷段階、あるいは運用段階等において、適宜上記プログラムが不揮発性記憶装置95に格納されるよう構成してもよい。なお、この場合、上記プログラムの供給方法は、出荷前の製造段階、あるいは運用段階等において、適当な治具を利用して電波情報処理装置内にインストールする方法を採用してもよい。また、上記プログラムの供給方法は、インターネット等の通信回線を介して外部からダウンロードする方法等の一般的な手順を採用してもよい。
【0121】
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0122】
(付記1)
電波センサが受信した電波を示す電波情報を受信する受信手段と、
前記電波情報から前記電波の特徴量の情報を含む電波特徴情報を抽出する抽出処理、および前記抽出処理で抽出された前記電波特徴情報をデータベースに記憶させる記憶処理を行う処理手段と、
イベントを検知する検知装置から前記イベントの発生を通知された場合に、前記処理手段に前記記憶処理を実行させる制御手段と、
を備える電波情報処理装置。
【0123】
(付記2)
前記電波情報は、前記電波の信号波形を示す情報であり、
前記電波特徴情報は、少なくとも1種類以上の前記電波の特徴量の情報を含む
付記1に記載の電波情報処理装置。
【0124】
(付記3)
前記制御手段は、前記イベントの発生を通知された場合に、前記電波情報を前記電波センサに出力させる
付記1または付記2に記載の電波情報処理装置。
【0125】
(付記4)
前記処理手段は、前記イベントに関連する前記電波情報から抽出された前記電波特徴情報と、前記イベントを示すイベント情報とを関連付けて前記データベースに記憶させる
付記1から付記3のいずれか1項に記載の電波情報処理装置。
【0126】
(付記5)
前記処理手段は、前記電波センサから前記電波情報を受信した時刻を示す受信時刻情報と、前記電波特徴情報とを関連付けて前記データベースに記憶させる
付記1から付記4のいずれか1項に記載の電波情報処理装置。
【0127】
(付記6)
前記処理手段は、所定の端末が出力した電波から得られた前記電波情報から前記電波特徴情報をさらに抽出し、
前記データベースに記憶されている前記電波特徴情報と、前記所定の端末が出力した電波の前記電波情報から抽出された前記電波特徴情報とを照合する照合手段をさらに備える、
付記1から付記5のいずれか1項に記載の電波情報処理装置。
【0128】
(付記7)
付記1から付記6のいずれか1項に記載の電波情報処理装置と、
前記電波センサと、
を備える電波情報処理システム。
【0129】
(付記8)
電波センサが受信した電波を示す電波情報を受信し、
前記電波情報から前記電波の特徴量の情報を含む電波特徴情報を抽出する抽出処理、および前記抽出処理で抽出された前記電波特徴情報をデータベースに記憶させる記憶処理を行い、
前記記憶処理は、イベントを検知する検知装置から前記イベントの発生を通知された場合に、実行される
電波情報処理方法。
【0130】
(付記9)
前記電波情報は、前記電波の信号波形を示す情報であり、
前記電波特徴情報は、少なくとも1種類以上の前記電波の特徴量の情報を含む
付記8に記載の電波情報処理方法。
【0131】
(付記10)
前記イベントの発生を通知された場合に、前記電波情報を前記電波センサに出力させる
付記8または付記9に記載の電波情報処理方法。
【0132】
(付記11)
前記イベントに関連する前記電波情報から抽出された前記電波特徴情報と、前記イベントを示すイベント情報とを関連付けて前記データベースに記憶させる
付記8から付記10のいずれか1項に記載の電波情報処理方法。
【0133】
(付記12)
前記電波センサから前記電波情報を受信した時刻を示す受信時刻情報と、前記電波特徴情報とを関連付けて前記データベースに記憶させる
付記8から付記11のいずれか1項に記載の電波情報処理方法。
【0134】
(付記13)
所定の端末が出力した電波から得られた前記電波情報から前記電波特徴情報をさらに抽出し、
前記データベースに記憶されている前記電波特徴情報と、前記所定の端末が出力した電波の前記電波情報から抽出された前記電波特徴情報とを照合する、
付記8から付記12のいずれか1項に記載の電波情報処理方法。
【0135】
(付記14)
コンピュータに、
電波センサが受信した電波を示す電波情報を受信する受信機能と、
前記電波情報から前記電波の特徴量の情報を含む電波特徴情報を抽出する抽出処理、および前記抽出処理で抽出された前記電波特徴情報をデータベースに記憶させる記憶処理を行う処理機能と、
イベントを検知する検知装置から前記イベントの発生を通知された場合に、前記処理機能に前記記憶処理を実行させる制御機能と、
を実現させる電波情報処理プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0136】
(付記15)
前記電波情報は、前記電波の信号波形を示す情報であり、
前記電波特徴情報は、少なくとも1種類以上の前記電波の特徴量の情報を含む
付記14に記載の電波情報処理プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0137】
(付記16)
前記制御機能は、前記イベントの発生を通知された場合に、前記電波情報を前記電波センサに出力させる
付記14または付記15に記載の電波情報処理プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0138】
(付記17)
前記処理機能は、前記イベントに関連する前記電波情報から抽出された前記電波特徴情報と、前記イベントを示すイベント情報とを関連付けて前記データベースに記憶させる
付記14から付記16のいずれか1項に記載の電波情報処理プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0139】
(付記18)
前記処理機能は、前記電波センサから前記電波情報を受信した時刻を示す受信時刻情報と、前記電波特徴情報とを関連付けて前記データベースに記憶させる
付記14から付記17のいずれか1項に記載の電波情報処理プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0140】
(付記19)
前記処理機能は、所定の端末が出力した電波から得られた前記電波情報から前記電波特徴情報をさらに抽出し、
前記データベースに記憶されている前記電波特徴情報と、前記所定の端末が出力した電波の前記電波情報から抽出された前記電波特徴情報とを照合する照合機能をさらに実現させる、
付記14から付記18のいずれか1項に記載の電波情報処理プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0141】
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【符号の説明】
【0142】
1、4、8 電波情報処理装置
11、41、81 受信部
12、42、82 処理部
13、43、83 制御部
44 照合部
2 検知装置
3、7 電波センサ
5 記憶装置
6 照合装置
9 情報処理装置
91 通信インタフェース
92 入出力インタフェース
93 演算装置
94 記憶装置
95 不揮発性記憶装置
96 ドライブ装置
97 記録媒体