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特許7597134ユーザ機器、基地局、及びユーザ機器により実施される方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-02
(45)【発行日】2024-12-10
(54)【発明の名称】ユーザ機器、基地局、及びユーザ機器により実施される方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 27/26 20060101AFI20241203BHJP
   H04J 13/16 20110101ALI20241203BHJP
   H04W 72/232 20230101ALI20241203BHJP
【FI】
H04L27/26 114
H04J13/16
H04W72/232
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2023020748
(22)【出願日】2023-02-14
(62)【分割の表示】P 2021097272の分割
【原出願日】2016-01-20
(65)【公開番号】P2023075098
(43)【公開日】2023-05-30
【審査請求日】2023-02-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】ジャン チュアンシン
(72)【発明者】
【氏名】ガオ ユーカイ
(72)【発明者】
【氏名】スン ジェンニエン
(72)【発明者】
【氏名】ワン ガン
【審査官】原田 聖子
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-516888(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0157918(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 27/26
H04J 13/16
H04W 72/232
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE:User Equipment)であって、
下りリンク制御情報を基地局から受信する手段と、
前記下りリンク制御情報の巡回シフトフィールドの値、第1の基準信号シーケンス又は第2の基準信号シーケンスのいずれかに対応するものであることを、前記下りリンク制御情報に基づいて決定する手段と、
前記第1の基準信号シーケンス又は前記第2の基準信号シーケンスのうち、前記巡回シフトフィールドの値が対応する1つを生成する手段と、を備え、
前記第1の基準信号シーケンスは、ベースシーケンス
の巡回シフトαにより、下記式
で定義され、
前記第2の基準信号シーケンスは、ベースシーケンス
の巡回シフトαにより、下記式
で定義される、
ユーザ機器。
【請求項2】
前記第1の基準信号シーケンス又は前記第2の基準信号シーケンスのうちの前記1つに基づいて、基準信号を前記基地局に送信する手段を更に備える、
請求項1に記載のユーザ機器。
【請求項3】
前記下りリンク制御情報は、DCI(Downlink Control Information)フォーマットで受信される、
請求項1に記載のユーザ機器。
【請求項4】
前記巡回シフトフィールドは、DCI(Downlink Control Information)フォーマットで受信される、
請求項1に記載のユーザ機器。
【請求項5】
前記第1の基準信号シーケンスに対応する前記巡回シフトフィールドの値は、011、100、101、及び110のうちの1つであり、
前記第2の基準信号シーケンスに対応する前記巡回シフトフィールドの値は、000、001、010、及び111のうちの1つである、
請求項1に記載のユーザ機器。
【請求項6】
前記第1の基準信号シーケンスの送信のための第1のリソースは、偶数番号のサブキャリアに対応し、前記第2の基準信号シーケンスの送信のための第2のリソースは、奇数番号のサブキャリアに対応する、
請求項1に記載のユーザ機器。
【請求項7】
スロットnにおける、レイヤλに関連付けられる前記第1の基準信号シーケンス及び前記第2の基準信号シーケンスの少なくとも一方のための巡回シフトαλは、
を用いて、αλ=2πnCS,λ/12で与えられる、
請求項1に記載のユーザ機器。
【請求項8】
前記第1の基準信号シーケンス及び前記第2の基準信号シーケンスの少なくとも一方の長さは、レガシー復調用基準信号(DMRS:Demodulation Reference Signal)シーケンスの長さの半分である、
請求項1に記載のユーザ機器。
【請求項9】
前記第1の基準信号シーケンス及び前記第2の基準信号シーケンスのそれぞれの長さは、
であり、
はサブキャリアの数として表される周波数ドメインにおけるリソースブロックサイズであり、かつ、
を最大の上りリンク帯域幅構成として
である、
請求項1に記載のユーザ機器。
【請求項10】
基地局であって、
下りリンク制御情報をユーザ機器(UE:User Equipment)に送信する手段を備え、
前記下りリンク制御情報の巡回シフトフィールドの値、第1の基準信号シーケンス又は第2の基準信号シーケンスのいずれかに対応するものであることが、前記ユーザ機器によって前記下りリンク制御情報に基づいて決定され、
前記基地局は、更に、前記第1の基準信号シーケンス又は前記第2の基準信号シーケンスのうちの前記巡回シフトフィールドの値が対応する1つに対応する基準信号を受信する手段を備え、
前記第1の基準信号シーケンスは、ベースシーケンス
の巡回シフトαにより、下記式
で定義され、
前記第2の基準信号シーケンスは、ベースシーケンス
の巡回シフトαにより、下記式
で定義される、
基地局。
【請求項11】
前記下りリンク制御情報は、DCI(Downlink Control Information)フォーマットで送信される、
請求項10に記載の基地局。
【請求項12】
前記巡回シフトフィールドは、DCI(Downlink Control Information)フォーマットで送信される、
請求項10に記載の基地局。
【請求項13】
前記第1の基準信号シーケンスに対応する前記巡回シフトフィールドの値は、011、100、101、及び110のうちの1つであり、
前記第2の基準信号シーケンスに対応する前記巡回シフトフィールドの値は、000、001、010、及び111のうちの1つである、
請求項10に記載の基地局。
【請求項14】
前記第1の基準信号シーケンスの送信のための第1のリソースは、偶数番号のサブキャリアに対応し、前記第2の基準信号シーケンスの送信のための第2のリソースは、奇数番号のサブキャリアに対応する、
請求項10に記載の基地局。
【請求項15】
スロットnにおける、レイヤλに関連付けられる前記第1の基準信号シーケンス及び前記第2の基準信号シーケンスの少なくとも一方のための巡回シフトαλは、
を用いて、αλ=2πnCS,λ/12で与えられる、
請求項10に記載の基地局。
【請求項16】
前記第1の基準信号シーケンス及び前記第2の基準信号シーケンスの少なくとも一方の長さは、レガシー復調用基準信号(DMRS:Demodulation Reference Signal)シーケンスの長さの半分である、
請求項10に記載の基地局。
【請求項17】
前記第1の基準信号シーケンス及び前記第2の基準信号シーケンスのそれぞれの長さは、
であり、
はサブキャリアの数として表される周波数ドメインにおけるリソースブロックサイズであり、かつ、
を最大の上りリンク帯域幅構成として
である、
請求項10に記載の基地局。
【請求項18】
ユーザ機器(UE:User Equipment)により実施される方法であって、
下りリンク制御情報を基地局から受信することと、
前記下りリンク制御情報の巡回シフトフィールドの値、第1の基準信号シーケンス又は第2の基準信号シーケンスのいずれかに対応するものであることを、前記下りリンク制御情報に基づいて決定することと、
前記第1の基準信号シーケンス又は前記第2の基準信号シーケンスのうち、前記巡回シフトフィールドの値が対応する1つを生成することと、を含み、
前記第1の基準信号シーケンスは、ベースシーケンス
の巡回シフトαにより、下記式
で定義され、
前記第2の基準信号シーケンスは、ベースシーケンス
の巡回シフトαにより、下記式
で定義される、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、全体として無線通信技術に関し、特に基準信号を送信する方法及び装置、並びに基準信号を受信する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
マルチアンテナ技術は、無線通信システムのデータレート及び信頼性を著しく増加できる。送信機及び受信機の双方が複数のアンテナを有し、MIMO(multiple-input multiple-output)通信チャネルが得られる場合、性能は特に改善される。そのようなシステム、及び/又は関連技術は、一般にMIMOと呼ばれる。
【0003】
LTE(Long Term Evolution)スタンダードは、現在、強化されたMIMOサポートを展開している。LTEのコアコンポーネントは、MIMOアンテナ配備及びMIMO関連技術をサポートする。現在、一次元(水平)アンテナアレイは、水平方向のプリコーディング処理のみを通じてアジマスドメインにおいて柔軟なビーム適応を提供することができ、一方、垂直方向においては固定されたダウン-チルトが適用される。
【0004】
近年、2次元(2D)アンテナ平面を利用することで完全なMIMO能力を活用でき、垂直ドメインにおいて、ユーザ固有エレベーションビーム形成及び空間多重が可能であることが分かった。さらに、上りリンク(UL:Uplink)復調基準信号(DMRS:demodulation reference signal)が部分的な重複に対して追加の直交ポートをサポートすることも提案された。
【0005】
また、高い中心周波数が使用される場合、時間ドメインにおけるチャネル変動は緩やかであるため、スパースRSが時間ドメインにおいて使用されることができる。換言すれば、将来の5G通信において、オーバヘッドを削減するために、RS送信に対して時間ドメインにおいて1又は少数のシンボルのみが提案されており、新規なサブフレーム構造においてZadoff-Chu(ZC)シーケンスが使用されることが提案されている。説明の目的のために、図1は、新規なサブフレーム構造の1つを示し、そのサブフレーム構造において、RS送信のために、1つのTTIにおいて1つのシンボルのみが存在する。しかしながら、別の可能な新規なサブフレーム構造において、シンボルが他の位置に配置されてもよく、及び/又は、UL/DLシンボルを1以上有していてもよいことが理解されるであろう。
【0006】
このように、将来の5G通信において、UL及び下りリンク(DL:Down Link)の双方に対して、DMRSの1つ又は少数のシンボルのみを使用することができる。そのような場合、高いオーダーのマルチユーザMIMO(MU(Multi User)-MIMO)をサポートするために、部分的に重複しているBWに、より多くの直交ポートを使用することを考えるべきである。
【0007】
従って、当該分野において、時間ドメインにおける新たなチャネル特性変動に新規なサブフレーム構造を適合させるため、及びより多くのユーザ又はより多くのレイヤをサポートするために、新規なDMRSデザイン、並びに新規な基準信号送信及び受信ソリューションが要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本開示において、従来技術における問題の少なくとも一部を軽減し、或いは少なくとも緩和するために、基準信号の送信及び受信に対する新たなソリューションが提供される。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の第1の態様によれば、基準信号を送信する方法が提供される。その方法は、基準信号構成インディケーションを受信すること、ここで、基準信号リソースは少なくとも2つの基準信号グループに分割されており、基準信号構成インディケーションは基準信号グループ構成を含む基準信号構成を示すものであり、及び、基準信号グループ構成により示される基準信号グループにおける基準信号シーケンスを使用して基準信号を送信することを有ることができ、基準信号シーケンスは、異なる基準信号グループ内の他のレイヤ又は他のユーザと多重化されることができる。
【0010】
本開示の第2の態様において、基準信号を受信する方法が提供される。その方法は、基準信号構成インディケーションを送信すること、ここで、基準信号リソースは少なくとも2つの基準信号グループに分割されており、基準信号構成インディケーションは基準信号グループ構成を含む基準信号構成を示すものであり、及び、基準信号グループ構成により示される基準信号グループにおける基準信号シーケンスを使用することにより送信された基準信号を受信することを有することができ、基準信号シーケンスは、異なる基準信号グループ内の他のレイヤ又は他のユーザと多重化されることができる。
【0011】
本開示の第3の態様において、基準信号を送信する装置が提供される。その装置は、基準信号構成インディケーションを受信するために構成されたインディケーション受信モジュール、ここで、基準信号リソースは少なくとも2つの基準信号グループに分割されており、基準信号構成インディケーションは基準信号グループ構成を含む基準信号構成を示し、及び、基準信号グループ構成により示される基準信号グループにおける基準信号シーケンスを使用して基準信号を送信するように構成された信号送信モジュールを有することができ、基準信号シーケンスは、異なる基準信号グループ内の他のレイヤ又は他のユーザと多重化されることができる。
【0012】
本開示の第4の態様において、基準信号を受信する装置が提供される。その装置は、基準信号構成インディケーションを送信するように構成されたインディケーション送信モジュール、ここで、基準信号リソースは少なくとも2つの基準信号グループに分割されており、基準信号構成インディケーションは基準信号グループ構成を含む基準信号構成を示し、及び、基準信号グループ構成により示される基準信号グループにおける基準信号シーケンスを使用することにより送信された基準信号を受信するように構成された信号受信モジュールとを有することができ、基準信号シーケンスは、異なる基準信号グループ内の他のレイヤ又は他のユーザと多重化されることができる。
【0013】
本開示の第5の態様によれば、コンピュータプログラムコードが実装されるコンピュータ可読記憶媒体が提供され、そのプログラムコードは、実行時に、装置に第1の態様の任意の実施形態による方法における動作を実行させるように構成される。
【0014】
本開示の第6の態様によれば、コンピュータプログラムコードが実装されるコンピュータ可読記憶媒体が更に提供され、そのプログラムコードは、実行時に、装置に第2の態様の任意の実施形態による方法における動作を実行させるように構成される。
【0015】
本開示の第7の態様によれば、第5の態様によるコンピュータ可読記憶媒体を有するコンピュータプログラム製品が提供される。
【0016】
本開示の第8の態様によれば、第6の態様によるコンピュータ可読記憶媒体を有するコンピュータプログラム製品が提供される。
【発明の効果】
【0017】
本開示の実施形態と共に、基準信号送信及び受信に対して新規なソリューションが提供され、新規なソリューションにおいて、基準信号リソースは少なくとも2つの基準信号グループに分割され、異なるレイヤ又はユーザに対する基準信号は、異なる基準信号グループに多重化できる。これにより、不均一な帯域幅が割り当てられるより多くのmu-ユーザは、著しいチャネル推定損失及びPAPR問題をサポートできる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本開示の上記及び他の特徴は、添付図面を参照して実施形態において説明される実施形態の詳細な説明を通じて明らかになるであろう。添付図面において、同じ参照符号は、同じ又は類似のコンポーネントを表す。
図1図1は、ULシンボルを削減した、新たに提案されるサブフレーム構造における可能なULシンボルの1つを模式的に示す。
図2図2は、既存の通信システムにおけるDMRSパターンを模式的に示す。
図3図3は、巡回シフトのn(1) DMRS値への割当てを模式的に示す。
図4図4は、上りリンクに関連するDCIフォーマットにおける巡回シフトフィールドのn(2) DMRS,λ、及び[w(λ)(0) w(λ)(1)]への割当てを模式的に示す。
図5図5は、本開示の一実施形態に従って基準信号を送信する方法のフローチャートを模式的に示す。
図6A図6Aは、本開示の一実施形態に従うDMRSグルーピングに基づく周波数分割多重(FDM:frequency division multiplexing)モードにおけるDMRSパターンの例を模式的に示す。
図6B図6Bは、本開示の一実施形態に従うDMRSグルーピングに基づくFDMモードにおけるDMRSパターンの例を模式的に示す。
図7図7は、本開示の一実施形態に従うDMRSグルーピングに基づく時分割多重(TDM:time division multiplexing)モードにおけるDMRSパターンの例を模式的に示す。
図8A図8Aは、本開示の一実施形態に従う、更なる5G通信システムにおけるDMRSグルーピングに基づく可能なDMRSパターンの例を模式的に示す。
図8B図8Bは、本開示の一実施形態に従う、更なる5G通信システムにおけるDMRSグルーピングに基づく可能なDMRSパターンの例を模式的に示す。
図8C図8Cは、本開示の一実施形態に従う、更なる5G通信システムにおけるDMRSグルーピングに基づく可能なDMRSパターンの例を模式的に示す。
図8D図8Dは、本開示の一実施形態に従う、更なる5G通信システムにおけるDMRSグルーピングに基づく可能なDMRSパターンの例を模式的に示す。
図8E図8Eは、本開示の一実施形態に従う、更なる5G通信システムにおけるDMRSグルーピングに基づく可能なDMRSパターンの例を模式的に示す。
図8F図8Fは、本開示の一実施形態に従う、更なる5G通信システムにおけるDMRSグルーピングに基づく可能なDMRSパターンの例を模式的に示す。
図9図9は、本開示の一実施形態に従う、DMRSグループ構成を示すためのインディケーション手法の例を模式的に示す。
図10図10は、本開示の別の実施形態に従う、DMRSグループ構成を示すための別のインディケーション手法を模式的に示す。
図11図11は、本開示の別の実施形態に従う、DMRSグループ構成を示すための更なるインディケーション手法を模式的に示す。
図12図12は、本開示の一実施形態に従う、4つの新規ユーザ機器に対するDMRS構成を模式的に示す。
図13図13は、本開示の一実施形態に従う、UEi及びUEjのためのREにおいて送信されるDMRS信号を模式的に示す。
図14図14は、本開示の一実施形態に従う、レガシーユーザ機器及び2つの新規ユーザ機器に対するDMRS構成を模式的に示す。
図15図15は、本開示の一実施形態に従う、上りリンクに関連するDCIフォーマットにおける巡回シフトフィールドのn(2) DMRS,λ、及び[w(λ)(0) w(λ)(1)]への割当ての例を模式的に示す。
図16図16は、本開示の一実施形態に従う、複数TTI(transmission time interval)スケジューリングの例の図を模式的に示す。
図17図17は、本開示の他の実施形態に従う、複数TTIスケジューリングの他の例の図を模式的に示す。
図18図18は、本開示の一実施形態に従う、スタガーパターンに基づくDMRS送信の例を模式的に示す。
図19図19は、本開示の他の実施形態に従う、1つのOCCグループのための4つのREにおいて送信されるDMRS信号を模式的に示す。
図20図20は、本開示の一実施形態に従う基準信号を受信する方法のフローチャートを模式的に示す。
図21図21は、本開示の一実施形態に従う、基準信号を送信する装置のブロック図を模式的に示す。
図22図22は、本開示の一実施形態に従う、基準信号を受信する装置のブロック図を模式的に示す。
図23図23は、本明細書に記載される無線ネットワークにおけるUEとして具現化され、或いはUE内に含まれ得る装置2310、及び、基地局として具現化され、或いは基地局として具現化され、或いは基地局内に含まれ得る装置2320の簡略化されたブロック図を更に示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面を参照しつつ、本開示において提供されるソリューションが実施形態を通じて詳細に説明される。なお、これら実施形態は、当業者が本開示をより理解し、実施することを可能にするためにのみ提供され、いかなる態様においても本開示の範囲を限定するものではない。
【0020】
添付図において、本開示の種々の実施形態がブロック図、フローチャート、及び他の図において説明される。フローチャートにおける各ブロック又は複数のブロックは、モジュール、プログラム、又は特定の論理機能を実施するための1以上の実行可能な命令を含むコードの一部を表すことができ、本開示において、必ずしも必要ではないブロックは破線で示される。また、これらブロックは、方法のステップを実施するための特定のシーケンスにおいて描かれているが、実際には、これらブロックは厳密に示されるシーケンスに従って実施される必要はない。例えば、ブロックは、逆のシーケンス又は同時に実施されることがあり、これは、それぞれの動作の性質に依存する。なお、ブロック図及び/又はフローチャートにおける各ブロック、並びにそれらの組み合わせは、特定の機能/操作を実施するための専用のハードウェアベースのシステム、又は専用ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせにより実現され得る。
【0021】
全般的に、請求の範囲において使用される用語は、本明細書において明示的に定義されていない限り、技術分野における通常の意味に従って解釈される。“a/an/the/said「要素、デバイス、コンポーネント、手段、ステップなど」”への言及は、そうでないと明示的に宣言されていない限り、複数のそのようなデバイス、コンポーネント、手段、ユニット、ステップなどを排除することなく、少なくとも1つの要素、デバイス、コンポーネント、手段、ユニットステップなどのインスタンスへの言及としてオープンに解釈される。また、本明細書において用いられる不定冠詞“a/an”は、複数のそのようなステップ、ユニット、モジュール、デバイス、及びオブジェクトなどを排除するものではない。
【0022】
加えて、本開示の文脈において、ユーザ機器(UE:User Equipment)は、端末、モバイル端末(MT:Mobile Terminal)、加入者局(SS:Subscriber Station)、携帯加入者局(PSS:Portable Subscriber Station)、モバイル局(MS:Mobile Station)、又はアクセス端末(AT:Access Terminal)を参照することがあり、UE、端末、MT、SS、PSS、MS、又はATのいくつかの又は全ての機能が含まれ得る。更に、本開示の文脈において、用語“BS”は、例えばノードB(NodeB又はNB)、エボルブドノードB(eNodeB又はeNB)、ラジオヘッダ(RH:Radio Header)、リモートラジオヘッド(RRH:Remote Radio Head)、リレー、又はフェムト、ピコなどの低電力ノード、などを表し得る。
【0023】
以下、まず、本開示のよりよい理解のために、DMRSパターン及び既存通信システムにおけるマッピングが図2から図4を参照して記述される。
【0024】
まず、既存の通信システムにおけるDMRSパターンをより詳細に示す図2が参照される。既存の通信システムにおいて、物理上りリンク共有チャネル(PUSCH:physical uplink sharing channel)は、Zadoff-Chuシーケンスに基づく。図2に示されるように、UEiに対して、信号R(n)及びR’(n)は、それぞれ第1のスロット及び第2のスロットにおけるDMRSシーケンスであり、それらは異なる巡回シフトを持ち得る。信号R(n)及びR’(n)は、シーケンスグループホッピングが無効であれば、同じルートシーケンスを持ち得る。加えて、MU-MIMOにおいて不均一な帯域幅で信号を送信する2人のユーザ(以下、mu-ユーザと呼ぶ)は、2つのスロットにおいて異なるOCCシーケンスを使用でき、均一な帯域幅の複数のmu-ユーザは、DMRSにおいて異なる巡回シフトを使用できる。
【0025】
【0026】
【0027】
ここまで、既存の通信システムにおいて使用されるDMRSパターン及びマッピングが記述され、より詳細には、例えば3GPP TS 36.211における関連する内容を参照されたい。
【0028】
加えて、前述のように、1つ又は少数のDMRSのシンボルがUL及び下りリンク(DL:downlink)の双方に使用される場合、より高いオーダーのマルチユーザMIMO(MU-MIMO)をサポートするために、部分的に重複するBWに対してより直交なポートを使用することを考慮すべきである。しかしながら、既存の通信システムにおいて、不均一な帯域幅が割り当てられた2つのマルチユーザしかサポートされておらず、又は、多くの標準的な努力、及びZCシーケンスの長さに対する大き過ぎる制約が要求され、ピーク対平均電力比(PAPR:Peak to Average Power Ratio)の問題が生じる。従って、新規なRSパターン、並びに新規なRS送信及び受信ソリューションが本開示において提供され、それらは図5から図23を参照してより詳細に記述される。
【0029】
図5は、本開示の一実施形態に従って基準信号を送信する方法のフローチャートを模式的に示す。図5に示されるように、まずステップ510において、基準信号構成インディケーションが受信され、ここで、基準信号リソースは少なくとも2つの基準信号グループに分割されており、基準信号構成インディケーションは、基準信号グループ構成を含む基準信号構成を示すものである。
【0030】
本開示の実施形態において、RSリソース、すなわちRSのためのベーシックシーケンスは、M個の異なるグループに分割されることができ、M個の異なるグループは、より多くのユーザ又はより多くのレイヤをサポートするために、周波数分割モード又は時分割モードの何れにおいても使用されることができる。次いで、それをより詳細に説明するために例示が与えられ、それら例示において、理解を容易にするためにDMRSリソースは2つのグループに分割され、すなわちM=2である。しかしながら、当業者は、Mの数は2には限定されず、任意の適切な数とすることができることを容易に理解できる。
【0031】
図6Aにおいて、DMRSリソースは2つのグループ、DMRSグループ0及びDMRSグループ1に分割され、DMRSグループ0を運ぶためのRE、及びDMRSグループ1を運ぶためのREは、周波数ドメインにおいて互い違いである。このため、1つのDMRSポート/レイヤに対して、DMRSシーケンスの長さはPUSCHの長さ、又はここで提案されるDMRSグルーピングにより送信されないレガシーDMRSシーケンスの長さの半分である。従って、DMRSグルーピングを用いて新規UEに割り当てられるリソースブロック(RB:resource block)の数は、M(すなわち2)の倍数である。例えば、M=2の場合、RBの数は、2、4、6、などある。代替的に、この条件は、RBの数が6より少ない場合にのみ満たされる必要があってもよい。
【0032】
図6Bは、本開示の一実施形態に従うDMRSグルーピングに基づく周波数分割多重モードにおけるDMRSパターンの例を模式的に示す。図6Aに示されるDMRSパターンと図6Bに示されるDMRSパターンとの違いは、基準信号グループが異なるシンボルにホッピングされている点である。言い換えれば、スロット0内のDMRS及びスロット1内のDMRSにおいて、DMRSグループ0を運ぶためのREとDMRSグループ1を運ぶためのREは、周波数ドメインにおいて異なる方法で互い違いにされる。スロット0内のDMRSシンボルにおいて、DMRSグループ0を運ぶためのREとDMRSグループ1を運ぶためのREとは、DMRSグループ0、DMRSグループ1、DMRSグループ0、DMRSグループ1...の順で互い違いにされる。一方、スロット1内のDMRSシンボルにおいて、DMRSグループ0を運ぶためのREとDMRSグループ1を運ぶためのREとは、DMRSグループ1、DMRSグループ0、DMRSグループ1、DMRSグループ0...の順で互い違いにされる。
【0033】
図7は、本開示の一実施形態に従う、更なる5G通信システムにおけるDMRSグルーピングに基づくDMRSパターンの更なる例を模式的に示す。図7に示されるように新規なDMRSパターンは、DMRSグルーピングに基づいて、しかし時分割多重モードにおいて達成される。つまり、スロット0内のDMRSシンボルにおいて、全てのREはDMRSグループ0を運び、一方、スロット1内のDMRSシンボルにおいて、全てのREはDMRSグループ1を運ぶ。
【0034】
実際問題として、将来の5G通信システムにおいて、フレーム構造は、別の形式を有し得る。将来の5G通信システムにおいて、TTI長は非常に短くなる可能性があり、従って、図8Aから図8Eに示されるように、1つのスロットに2つ又は4つの連続するDMRSシンボルが含まれ得る。加えて、図8Fに示されるように、Mは2には限定されず、3又はそれよりも多くてもよい。
【0035】
レガシーDMRSパターン又は新規なDMRSパターンのどちらが使用されるかに関して、或いは換言すれば、DMRSグループ構成が有効であるか否かに関して、DMRS構成インディケーション(DCI)フォーマット情報、又は、無線リソース制御(RRC:radio resource control)シグナリングのビットにより通知されることができる。異なるUE又はUEの異なるレイヤに対するDMRSグループ構成は、RS信号インディケーションにより示されることができ、RS信号インディケーションは、明示的な又は黙示的なRRCシグナリング又はDCIフォーマット情報であり得る。つまり、DMRSグループ構成は、新たなRRCシグナリングにより示されることができ、又は、巡回シフト構成及び直交カバーコード構成も示すDCIフォーマットにより示されることができる。一例として、基準信号グループ構成は、巡回シフト構成により黙示的に示されることができる。他の例として、基準信号グループ構成は、基準信号構成インディケーションのビットにより明示的に示されることができる。
【0036】
加えて、DMRSグループ構成のためのRRCシグナリングは、新規なDMRSパターンが有効であるかどうかを示すためのRRCシグナリングとは別のシグナリングとすることができ、又は、代替的に、新規なDMRSパターンが有効であるかどうかとDMRSグループ構成とが、同じRRCシグナリングにおいて示されることができる。更に、DCIフォーマット情報内の同じ又は異なるビットは、DMRSグループインディケーション及び新規なDMRSが有効であるかどうかのインディケーションを提供するために使用されることができる。
【0037】
本開示の一実施形態において、1つのUEにより1つの基準グループのみが使用されることができる。そのような場合、DMRSグループ構成は、巡回シフト構成、すなわちDCIフォーマットにおける巡回シフトフィールドにより、黙示的に示されることができる。例えば図9において、DCIフォーマットのCSフィードにおけるインデックスの一部は、新規なDMRSパターンのためのものであり、DCIフォーマットのCSフィールドにおけるインデックスの残りの部分はレガシーDMRSパターンのためのものである。別の言い方をすれば、新規UEに対するDCIにおけるCSフィールドのためのテーブルにおいて、全てのインデックスは2つの部分に分割され、第1の部分はUEにレガシーDMRSパターンを使用することを示すためのものであり、第2の部分はUEに新規なDMRSパターンを使用することを示すためのものである。第2の部分において、インデックスは更に2つの部分に分割され、1つはDMRSグループ0のためのものであり、もう1つはDMRSグループ1のためのものである(M=2の場合)。例えば、図9に示されるように、DCIフォーマットにおけるインデックスが000である場合、UEは、新規なDMRSパターンの新規なDMRSグループ0を使用してDMRSを送信すべきである。一方、DCIフォーマットにおけるインデックスが010である場合、UEは、レガシーDMRSパターンを使用すべきである。そのような場合、新規UEにレガシーパターン又は新規なパターンが使用されるかどうかを示すためのRRCシグナリング、又はDCI情報ビットは必要ない。
【0038】
図10は、本開示の別の実施形態に従う、DMRSグループ構成を示すためのインディケーション手法を模式的に示しており、図10において、DCIフォーマットのCSフィールドにおけるインデックスはM部分(M=2)に分割される。図10に示されるように、DCIフォーマットのCSフィールドにおけるインデックスは2つの部分に分割され、1つはDMRSグループ0のためのものであり、もう1つはDMRSグループ1のためのものである。例えば、インデックス000、001、010、111は第1のグループ、すなわちDMRSグループ0に含まれ、インデックス011、100、101、110は第2のグループ、すなわちDMRSグループ1に含まれる。代替的に、巡回シフト(すなわち図3に示されるn(1) DMRS値)を、RRCシグナリングに基づいてMグループに分割することもできる。一例として、インデックス0、1、2、3はDMRSグループ0に対応し、残りのインデックスはDMRSグループ1に対応する。そのような場合、1ビットRRCシグナリング又は1ビットDCI情報がレガシーパターン又は新規なパターンが使用されるかどうかを示すために使用され得る。
【0039】
本開示の他の実施形態において、1より多い基準信号グループが1つのユーザ機器により使用されることが許可される。その場合、1つのUEの異なるレイヤのためのDMRSシーケンスは、異なるDMRSグループに多重化されることができ、新たなマッピングテーブルを使用することができ、そのマッピングテーブルは、RRCシグナリング又はDCIフォーマットにおける1ビットにより通知され得る。新たなテーブルの例が図11に示され、図11において、ΔTCは、DMRSグループ構成を示し、値0はDMRSグループ0を示し、値1はDMRSグループ1を示す。図11から、DMRSグループ構成がCSインデックス及びレイヤに結び付けられることは明らかである。そのような場合、それぞれ2つのレイヤを持つ4つのUEは、以下の方法でスケジュールされることができ、フィールド000+001+010+011が使用され、多重化は、イントラUE CS、インターUE OCC、及びFDMにより実装される。
【0040】
1つのUE内の異なるレイヤが異なるDMRSグループに多重化されることができる場合、2つのレイヤはOCC又はFDMで、例えばフィールド100又は101はFDMで、フィールド110又は111はOCCでサポートされることができる。同時に、単一ユーザ(SU:single user)モードにおいて、最大8つのレイヤまでサポートし得る。この場合、UEはレイヤ番号で構成される必要があるため、UEは、黙示的にDMRS、OCC、及びFDMを通知されることができる。一例として、UEが8レイヤで構成され、かつフィールド000の場合、UEは、あらかじめ定義されたマッピングを、レイヤ0-3について、CS、OCC、及びΔTCがテーブルに示されるように、レイヤ4-7については、CS及びOCCはレイヤ0-3と同様であるがFDM構成に対して(1-ΔTC)である、と仮定することができる。
【0041】
更なる実施形態において、4以上のレイヤを持つSU-MIMOに対し、CS、OCC、及びDMRSグループ構成は、黙示的にUEに通知されることができる。そのような場合、集約された基準信号構成を使用してDMRS送信においてより多くのレイヤをサポートすることができる。集約された基準信号構成は、1より多い構成から集約された基準信号構成を示す。例えば、集約された基準構成は、基準信号構成インディケーションにより示される基準信号構成、及びそれと共に使用されるとあらかじめ定義された別の基準信号構成を集約することにより形成され得る。別の基準信号構成は、基準信号構成インディケーションにより示されるが異なる基準信号グループ構成を有する基準信号構成から取得される構成であり得る。あるいは、代替的に、別の基準信号構成は、巡回フィールドマッピングテーブルにおける基準信号構成とすることができ、その基準信号構成は、基準信号構成インディケーションにより示される基準信号構成とは異なり、かつ基準信号構成インディケーションにより示される基準信号構成と共に使用されるとあらかじめ定義される。例えば、レイヤ番号vに対し、最初のv/2レイヤ及び次のv/2レイヤに、同じCS/OCCであるが、異なるDMRSグループ構成のためのものを使用し得る。従って、この実施形態では、基準信号インディケーションが1つの基準信号構成のみを示す場合でも、より多くのレイヤ(M=2の場合最大8レイヤまで)をサポートするために2以上のCS/OCC/DMRSグループ構成を集約する。
【0042】
一例として、図4に示されるレガシーテーブルにおいて、CSフィールドの2つのインデックス(すなわち2つの構成)は、1つのUEが8つのレイヤのためのSC及びOCC構成を示すように構成される。2つのインデックスの関係は、固定され、或いはあらかじめ定義され、DCIフォーマットのレガシーCSフィールドを用いることでUEに通知されることができる。例えば、8つのレイヤに対して、インデックス000は、実際には、それぞれ最初の4つのレイヤ及び次の4つのレイヤのためのCS/OCCを示すインデックス000及び001を表し、レイヤ0、1、2、及び3は、CS:0、6、3、及び9、並びにOCC:[1 1]、[1 1][1 -1]、[1-1]を使用し、レイヤ4、5、6、7は、CS:6、0、9、及び3、並びにOCC:[1 -1]、[1 -1]、[1 1] [1 1]を使用する。または、代替的に、インデックス000は、偶数レイヤ、例えば0、2、4、6のためのCS/OCCを示すために使用されることができ、インデックス001は、奇数レイヤ、例えば1、3、5、7のためのCS/OCCを示すために使用されることができる。
【0043】
次いで、図5に戻り、そこに見られるように、ステップ520において、基準信号グループ構成において示される基準信号グループにおける基準信号シーケンスを使用して基準信号が送信され、ここで、基準信号シーケンスは、異なる基準信号グループ内の別のレイヤ又は別のユーザと多重化されることができる。
【0044】
基準信号構成情報の受信後、UEは、基準信号構成情報において示される構成に従ってDMRSシーケンスを送信することができる。
【0045】
例として4つの1レイヤUEを考えると、UE0、UE1、UE2、UE3は、DCIフォーマットにおいて、それぞれインデックス000、001、100、及び101で構成される。図12は、4つの新規UEがペアになった場合における、CS構成、OCC構成、及びスロット0又はスロット1で送信されるDMRS信号を示す。現在の標準では、シーケンスグループホッピングが無効の場合、R’iとRiとの間の巡回シフトオフセットは、MU-MIMOをサポートするために、それら全てのUEに対して同一であるべきである。すなわちR’i(n)=ejanRi(n)であるべきである。言い換えれば、全てのmu-ユーザに対して、2つのスロット間の巡回シフトインデックスオフセット(又は12による剰余後)は同じである。例えば、UE0に対して、スロット0及び1の巡回シフトインデックスはそれぞれ0及び6であり、インデックスオフセット値は6である。UE3に対して、2つのスロットのインデックスはそれぞれ8及び2であり、12による剰余後のオフセットは6である。
【0046】
図13は、2つのUEにより、新規なDMRSフォーマットを使用して2つのスロットにおいて送信される基準信号を示し、同図には、最も近い4つのRE、すなわちスロット0及びスロット1における最初の2つの基準信号が、説明を明確にするために下部に更に示されている。最も近い4つのREにおけるシンボルは、下記式で与えられる。
[ R0 (n) ejanR0 (n) 0 0 ]
[ R1 (n) -ejanR1 (n) 0 0 ]
[ 0 0 R2 (n) ejanR2 (n)]
[ 0 0 R3 (n) -ejanR3 (n)]
【0047】
上記式から、2つの新規UEに対して、それらが不均一な帯域幅を有する場合でも、これら4つのREの間で直交性が達成されていることが分かる。
【0048】
しかしながら、レガシーUEが新規UEと対になった場合、それらは異なるDMRSパターンを使用し、レガシーUEは異なるDMRSグループに多重化されていないため、直交性は達成できない。換言すれば、同じ周波数リソースに対して、レガシーDMRSシーケンスの長さは、新規なDMRSシーケンスの長さの2倍である。従って、レガシーUEと新規UEとの開始周波数位置が同じ場合、基本的に、レガシーDMRSシーケンスのリソースインデックスは、新規なDMRSシーケンスの2倍である。図14は、レガシーUEが新規UEと対になった場合における、CS構成、OCC構成、及びスロット0及びスロット1において送信されるDMRS信号の一例を示す。最も近い4つのREは、下記式で与えられる。
[ R0 (2n) eja2nR0 (2n) R0 (2n+1) eja(2n+1)R0 (2n+1) ]
[ R1 (n) -ejanR1 (n) 0 0 ]
[ 0 0 R2 (n) -ejanR2 (n) ]
【0049】
上記式から、直交性が達成できないことは明らかである。実際、直交性を達成するために、新規UEに対する2つのスロットの間の巡回シフトオフセットは、レガシーUEの巡回シフトオフセットの2倍にすべきである。言い換えれば、OCCシーケンスを除いて、2つのスロットの位相シフトは、同じ周波数リソースnにおいてレガシーと同様に、すなわちR’1/R1=R’0/R0に保たれるべきである。従って、そのような場合において、新規ユーザ機器とレガシーユーザ機器との間の直交性改善のために、基準信号を送信する新規ユーザ機器に対して、スロット間の巡回シフトオフセットを増加することが要求される。
【0050】
本開示の一実施形態において、DMRSシーケンスが生成されるとき、巡回シフトはMだけ拡大される。例えば、DMRSグループ0に対して、基準信号シーケンスは、下記のように変更される。
【数1】
DMRSグループ1に対しては、基準信号シーケンスは、下記のように変更できる。
【数2】
ここで、MRS SCは、DMRSシーケンス長である。従って、レガシーUEと新規UEとに同じ周波数リソースが割り当てられた場合、UEのDMRSシーケンス長は、UEのDMRSシーケンス長の半分である。
【0051】
提案されるようにDMRSシーケンスが変更された後、最も近い4つのREにおける新しいシンボルは、下記の式で与えられる。
[ R0 (2n) eja2nR0 (2n) R0 (2n+1) eja(2n+1)R0 (2n+1) ]
[ R1 (n) -eja2nR1 (n) 0 0 ]
[ 0 0 R2 (n) -eja(2n+1)R2 (n) ]
【0052】
上記式から、レガシーUEと新規UEとの間で直交性が得られることが分かる。
【0053】
しかしながら、新規なDMRSシーケンスにおいて、異なるCS間の直交性が壊れることが分かる。例えば、CS0とCS6との間の直交性が壊れる。既存のDMRS構成において、巡回シフトオフセットは6であり、周波数ドメインにおいて最も近い2つのREは、レガシーパターンにおける1つの直交グループであることができる。つまり周波数ドメインにおいて、2つの連続するサブキャリアのブロックにわたる直交周波数コードに変換されることができる。その結果、チャネル推定の粒度は、(およそ)2つのサブキャリアあたり1つである。DMRSシーケンスが生成されるとき巡回シフトオフセットが増加された後、これは保証されない。
【0054】
巡回シフトオフセットが増加された実施形態において、CSオフセット3の直交性は、2つの連続するDMRSサブキャリアのブロックにわたる直交周波数コードをもたらす。加えて、6オフセットを有する2つのCSは、同じDMRSシーケンスをもたらす。
【数3】
従って、新規なDMRSパターンにおいて、CSオフセット6に代えてCSオフセット3が使用されるべきである。そのような場合、新規ユーザ機器に対する巡回シフトは、異なる巡回シフト間の直交性を保つために減少できる。そのような場合、n(1) DMRS及び/又はn(2) DMRS,λを縮小できると考えられる。つまり、ncs,λの等式は、下記のように変更されることができる。
【数4】
別のオプションとして、新たな巡回シフト値が導入されることができる。特に最大で2つのレイヤに対し、第1レイヤと第2レイヤとの間のCSオフセットは3であるべきである。例えば、3GPP TS 36.212の表5.5.2.1.1-1においてインデックス000に対応する関連する値0,6を、0,3に修正できる。図15は、本開示の実施形態に従う、上りリンクに関連するDCIフォーマットにおける巡回シフトフィールドのn(2) DMRS,λ、及び[w(λ)(0) w(λ)(1)]への割当ての例を模式的に示す。そのような場合、ncs,λの古い等式、又は下記に示されるように6による剰余が使用され得る。
【数5】
【0055】
一例として、1ビットDCI情報又はRRC信号が、新規なDMRSパターン/シーケンスが使用されるか、又はレガシーDMRSパターン/シーケンスが使用されるかを示すために使用され得る。新規なものの場合、第2レイヤと第1レイヤとの間のCSオフセットは3である。CSオフセットは係数Mにより拡大されるため、インデックス000及び001から導出される関連するDMRSシーケンスは同じであり、インデックス010及び111から導出される関連するDMRSシーケンスは同じであり、インデックス011及び110から導出される関連するDMRSシーケンスは同じであり、インデックス100及び101から導出される関連するDMRSシーケンスは同じである。従って、全CSインデックスは、2つのグループに分割されることができ、1つのグループは1つのDMRSグループに対応し、異なる関連するDMRSシーケンスを有する。例えば、インデックス000、010、011、100、101はDMRSグループ0に対応することができ、残りのインデックスはDMRSグループ1に対応し得る。そのようにして、UEがインデックス000を受信したとき、それはUEがDMRSグループ0に属することを意味する。
【0056】
加えて、後方互換性を考慮すると、新規UEに対する1つのサブフレームの2つのスロット間の位相シフトは、レガシーのものと同じに保たれるべきである。
【0057】
DMRSグループ0に対して、基準信号シーケンスは、下記のレガシーの式をそのまま維持することができる。
【数6】
一方、DMRSグループ1に対しては、下記式となる。
【数7】
【0058】
従って、このソリューションにおいて、新規UEに対する1つのサブフレームの2つのスロット間の巡回シフトオフセットは、レガシーのもののM倍に保たれる。
【0059】
加えて、更なる5G通信システムにおいて、TTIは非常に短いことが分かる。非常に短いTTI長を有するシナリオにおいて、DMRSは、いくつかのTTIにおいて取り除かれることができる。言い換えれば、DMRSは全てのTTIにおいて送信されない。この場合、物理制御シグナリングにおける1ビット又は数ビットが、DMRSシンボルがいくつ使用され、或いは現在のTTIにおいてDMRSシンボルが存在するかどうかを、UEに知らせるために使用されることができる。TTI内にDMRSが存在しない場合、UEは、以前のDMRSを使用してデータを復調することができる。加えて、DMRSを有しない再送信が、以前の送信又は初期送信内のDMRSを使用することによって実施されることができる。
【0060】
加えて、複数のTTIスケジューリングが考慮され得る。換言すれば、eNBは、1つのTTIにおいて制御シグナリング情報を構成するのみで、UEは、制御シグナリング情報に基づいて複数のTTIにおいてデータを受信し、かつ/又は送信できる。従って、そのような場合において、1つ又は少数のTTIがDMRSを含むことが可能である。別のオプションとして、長さLのOCCシーケンスが使用されることができ、それは図16に示される。示されるように、長さLのOCCシーケンス又はDFTシーケンスは、それらL個のTTIのためのDMRSにおいて適用されることができる。この場合において、各TTIにおいて1つのDMRSのみが存在する。例としてL=4を考えると、4つの直交するOCCシーケンスは、DMRSシーケンスに多重化されることができる。このように、最大で4つのレイヤ又は4人のmu-ユーザが、OCCシーケンスにより多重化されることができる。
【0061】
さらなるオプションとして、図17に示されるように、6つのDFTシーケンスを使用することもできる。そのような場合、各TTIにおいて2つのDMRSシーケンスを送信することができ、DFTシーケンス値は、各TTIにおいてDMRSシーケンスに多重化されることができる。従って、最大6つのレイヤ又はユーザが、6つのDFTシーケンスにより多重化されることができる。
【0062】
別の異なる実施形態において、各ユーザ又はレイヤは、互い違いパターンにおいてM個のDMRSグループを使用することにより、送信されることができる。別の言い方をすれば、1つのUEは、多重化されたDMRSシーケンスを、M個のDMRSグループを用いて互い違いパターンに基づいて送信する。この実施形態では、UEは、全てのレイヤのために各DMRSグループにおいてDMRSシーケンスを送信する必要がある。そのような場合、異なるUEは、異なるOCCシーケンスにより多重化されることができる。
【0063】
例えば、図18に示されるように、DMRS送信のために1つのシンボルのみが使用される場合、UE及びUEの双方は、M個のDMRSグループを使用して互い違いパターンで基準信号シーケンスを送信し、2つのUEは、同じ1つのシンボルにおいてOCC=2でMU-MIMOモードにおいて基準信号を送信し、ここで、[W0001]=[1 1]で、かつ[W1011]=[1 -1]である。そのような場合、1つのレイヤを持つUEは、DMRSシーケンスW00×R0をDMRSグループ0で送信し、かつDMRSシーケンスW01×R’0をDMRSグループ1で送信し、一方同じシンボルにおいて、UEは、DMRSシーケンスW10×R1をDMRSグループ0で送信し、かつDMRSシーケンスW11×R’1をDMRSグループ1で送信する。図19に示されるように、DMRS送信のために2つのシンボルが使用される別のケースにおいて、例えばR10上りリンクDMRSパターンにおいて、UEiのために、異なるCS、R0i、R1i、R2i、R3iを持つ4つのZCシーケンスが用いられることができ、そのようにして、4人のMUユーザをサポートするために、OCC=4のR10上りリンクMU-MIMO機構を拡張することができ、UEは、異なる帯域幅にスケジュールされることができる。そのような場合、OCCは、下記であり得る。
[wi0 wi1 wi2 wi3 ] = [1 1 1 1]、又は
[1 -1 1 -1]、又は
[1 1 -1 -1]、又は
[1 -1 -1 1]
【0064】
なお、各ユーザ又はレイヤがM個のDMRSグループを使用して互い違いパターンで送信されることができる実施形態において、DMRSシーケンスは、上記したように、新規UEとレガシーUEとの間、及び異なるCSの間で直交性を保つために後方互換性を持つように変更されることができる。別の言葉で言えば、全てのUEに対して、4つのZCシーケンスの間の巡回シフトオフセットは同じに保たれるべきである。特に、UEiに対して、R1 iとR2 iと間の巡回シフトオフセットは、1つのTTI内にUEiと共にスケジュールされるUEjのためのR1 jとR2 jと間のオフセットと同じであることができる。一方、新規UEがレガシーUEと多重化される場合、2つのスロットのDMRSシーケンスの間の巡回シフトオフセットも、レガシーのものと同じであるべきである。
【0065】
加えて、送信性能を向上するために更なるスキームを使用することができる。例えば、DMRSグループが有効の場合、DMRSシンボルの電力とPUSCHシンボルの電力とが1つのTTI内において同じに保たれていれば、1つのDMRS RE内の電力は、PUSCH内のものの2倍になる。さらに、1つのDMRS REの電力と1つのPUSCHの電力とが同じに保たれていれば、DMRSシンボルの電力は、PUSCHシンボルの電力の半分になる。これらは、異なるシンボル間の電力不均衡を意味する。従って、電力不均衡を避けるために、倍率が変更され得る。
【0066】
従って、3GPP TS 36.213のセクション5.5.2.1.2において、振幅倍率は、デルタ×βPUSCHとして変更されることができ、ここで、デルタは1又は√2であり、デフォルト情報としてUEに通知されることができる。一例として、新規なDMRSパターンを持つUEに対し、振幅倍率はデルタ×βPUSCHである。代替的に、eNBは、RRCシグナリングを使用してUEにデルタの値を通知することができ、eNBは、UEのために複数の値から1つの値を選択することができる。例えば、デルタの値の候補は、{1,√2}、又は{1,√2,√0.5など}であることができる。そのようにして、電力不均衡は大きく緩和されることができる。
【0067】
ここまで、記述は、主に基準信号送信のソリューションに対してなされた。本開示において、図20を参照して説明される基準信号を受信する方法も提供される。
【0068】
図20に示されるように、方法2000はステップ2010からスタートすることができ、ステップ2010において、基準信号構成インディケーションが送信される。特に、前述のように、基準信号リソースは少なくとも2つの基準信号グループに分割されており、基準信号構成インディケーションは、基準信号グループ構成を含む基準信号構成を示すことができる。
【0069】
本開示の一実施形態において、基準信号リソースは少なくとも2つの基準信号グループに分割され、少なくとも2つの基準信号グループは、周波数分割多重モード、又は時分割多重モードの何れかにおいて多重化され、そのようにして、限られたアンテナポートリソースでより多くのユーザ又はより多くのレイヤをサポートできる。加えて、周波数分割多重モードにおいて、少なくとも2つの基準信号グループは、更に異なるシンボルにおいてホッピングされることができる。
【0070】
本開示の他の実施形態において、基準信号構成インディケーションは、基準信号グループ構成に加えて、更に巡回シフト構成、及び直交カバーコード構成を示し得る。これは、同じ基準信号インディケーション、すなわちDCIフォーマットにより、巡回シフト構成、直交かバーコード構成、及び基準信号グループ構成が示されることができることを意味する。例えば、基準信号グループ構成は、巡回シフト構成により黙示的に示されていてもよく、又は、代替的に基準信号構成インディケーションのビットにより明示的に示されていてもよい。加えて、基準信号構成インディケーションのビットにより、或いは別個のRRCシグナリングを使用することにより、基準信号グループ構成が有効であるかどうかが示されることができる。
【0071】
本開示のいくつかの実施形態において、1つの基準信号グループのみが、1つのユーザ機器により使用されることが許可される。そのような場合、巡回シフト構成のためのインデックスの一部がレガシー基準信号パターンのために予約され、インデックスの残りの部分が少なくとも2つのグループに分割され、分割されたインデックスのそれぞれは、少なくとも2つの基準信号グループの対応する1つに割り当てられる。あるいは、代替的に、巡回シフト構成のためのインデックスは、少なくとも2つのグループに分割されることができ、分割されたインデックスのそれぞれは、少なくとも2つの基準信号グループの対応する1つに割り当てられる。
【0072】
本開示のいくつかの実施形態において、1より多い基準信号グループが1つのユーザ機器により使用されることが許可される。そのような場合、基準信号グループインディケーションは、巡回シフトのためのインデックスに結び付けられることができる。別の言葉で言えば、巡回シフトのための特定のインデックスに対し、基準信号グループインディケーションはあらかじめ定められている。
【0073】
次いで、図20のステップ2020に示されるように、基準信号が受信され、基準信号は、基準信号グループ構成により示される基準信号グループにおいて基準信号シーケンスを使用することにより送信され、ここで、基準信号シーケンスは、異なる基準信号グループ内の別のレイヤ又は別のユーザと多重化されることができる。
【0074】
基準信号構成インディケーションがUEに送信された後、UEは、基準信号グループ構成により示される基準信号グループにおける基準信号シーケンスを用いて基準信号を送信する。eNBはUEから基準信号を受信することができ、基準信号シーケンスは、異なる基準信号グループ内の別のレイヤ又は別のユーザと多重化されることができる。
【0075】
加えて、基準信号は、より多くのレイヤをサポートするために、集約された基準信号構成を用いて送信されることもできる。集約された基準信号構成は、1より多い構成から集約された基準信号構成であってもよく、集約された基準信号構成は、基準信号構成インディケーションにより示される基準信号構成、及びその基準信号構成と共に使用されることがあらかじめ定義された別の基準信号構成を集約することにより形成されてもよい。別の基準信号構成は、基準信号構成インディケーション構成により示されるが、異なる基準信号グループ構成を持つ基準信号構成から取得された基準信号構成であってよく、或いは、基準信号構成インディケーションにより示される基準信号構成と共に使用するようにあらかじめ定義された、巡回フィールドマッピングテーブルにおける異なる基準信号構成であってもよい。
【0076】
eNBは、UEに送信された基準信号構成に従って基準信号を復調し、チャンネル状況を学習する。
【0077】
本開示の実施形態において、基準信号を送信し、受信する新たなソリューションが提供され、そのソリューションにおいて、基準信号リソースは少なくとも2つの基準信号グループに分割されており、異なるレイヤ又はユーザのための基準信号は異なる基準信号グループに多重化されることができる。従って、より多くの不均一な帯域幅を有するmu-ユーザが、著しいチャネル推定ロス及びPAPRロスなしに、サポートされることができる。
【0078】
加えて、図21は、本開示の一実施形態に従う、基準信号を送信する装置のブロック図を模式的に示す。
【0079】
図21に示されるように、装置2100は、インディケーション受信モジュール2110、及び信号送信モジュール2120を有する。インディケーション受信モジュール2110は、基準信号構成インディケーションを受信するように構成されてもよく、ここで、基準信号リソースは少なくとも2つの基準信号グループに分割され、基準信号構成インディケーションは、基準信号グループ構成を含む基準信号構成を示す。信号送信モジュールは、基準信号グループ構成により示される基準信号グループにおける基準信号シーケンスを使用して基準信号を送信するように構成されてもよく、基準信号シーケンスは、異なる基準信号グループの別のレイヤ又は別のユーザと多重化されることができる。
【0080】
本開示の一実施形態において、少なくとも2つの基準信号グループが、周波数分割多重モード、又は時分割多重モードの何れかにおいて多重化されることができる。周波数分割多重化モードにおいて、少なくとも2つの基準信号グループは、更に異なるシンボルにホッピングされることができる。
【0081】
本開示の別の実施形態において、基準信号構成は、巡回シフト構成及び直交カバーコード構成を更に示してもよい。この場合、基準信号グループ構成は、巡回シフト構成により黙示的に示されることができ、或いは、基準信号構成インディケーションのビットにより明示的に示されることができる。加えて、基準信号グループ構成が有効であるかは、個別のRRCシグナリングにより示されることも可能であるが、基準信号構成インディケーションのビットにより示されることもできる。
【0082】
本開示の更なる実施形態において、1つの基準信号グループのみが、ユーザにより使用されることが許可されることができる。そのような場合、巡回シフト構成のインデックスの一部はレガシー基準信号パターンのために予約されることができ、インデックスの残りの部分は少なくとも2つのグループに分割され、各グループは、少なくとも2つの基準信号グループの対応する1つに割り当てられる。あるいは、代替的に、巡回シフト構成のためのインデックスは少なくとも2つのグループに分割されることができ、各グループは、少なくとも2つの基準信号部ループの対応する1つに割り当てられる。
【0083】
本開示の更なる実施形態において、ユーザにより1より多い基準信号グループが使用されることができる。
【0084】
本開示の更なる実施形態において、基準信号は、より多くのレイヤをサポートするための集約された基準信号構成を用いて送信されることができ、集約された基準信号構成は、基準信号構成インディケーションにより示される基準信号構成と、その基準構成と共に使用されることがあらかじめ定義された別の基準構成とを集約することにより形成される。この場合、別の基準信号構成は、基準信号構成インディケーションにより示されるが異なる基準信号グループ構成の基準信号構成から取得される基準信号構成であり得る。あるいは、代替的に、別の基準信号構成は、基準信号構成インディケーションにより示される基準信号構成と共に使用するようにあらかじめ定義された、巡回フィールドマッピングテーブルにおける異なる基準信号構成であってもよい。
【0085】
加えて、新規ユーザ機器とレガシーユーザ機器との間の直交性を向上するために、装置2100は、基準信号を送信する新規ユーザ機器のために、スロット間の巡回シフトオフセットを増加するように構成されたオフセット増加モジュール2130を更に有していてもよい。加えて、異なる巡回シフト間で直交性を保つために、装置2100は、異なる巡回シフト間で直交性を保つために、新規ユーザ機器に対して、巡回シフトを減少させるように構成されたシフト減少モジュール2140を更に有していてもよい。
【0086】
図22は、本開示の一実施形態に従う、基準信号を受信する装置を更に示す。図22に示されるように、装置2200は、インディケーション送信モジュール2210と信号受信モジュール2220を有していてもよい。インディケーション送信モジュール2210は、基準信号構成インディケーションを送信するように構成されていてもよく、ここで、基準信号リソースは少なくとも2つの基準信号グループに分割され、基準信号構成インディケーションは、基準信号グループ構成を含む基準信号構成を示す。信号受信モジュール2220は、基準信号グループ構成により示される基準信号グループにおける基準信号シーケンスを使用して送信された基準信号を受信するように構成されてもよく、基準信号シーケンスは、異なる基準信号グループの別のレイヤ又は別のユーザと多重化されることができる。
【0087】
本開示の一実施形態において、少なくとも2つの基準信号グループが、周波数分割多重モード、又は時分割多重モードの何れかにおいて多重化されることができる。周波数分割多重化モードにおいて、少なくとも2つの基準信号グループは、更に異なるシンボルにホッピングされることができる。
【0088】
本開示の別の実施形態において、基準信号構成は、巡回シフト構成及び直交カバーコード構成を更に示してもよい。この場合、基準信号グループ構成は、巡回シフト構成により黙示的に示されることができ、或いは、基準信号構成インディケーションのビットにより明示的に示されることができる。加えて、基準信号グループ構成が有効であるかは、個別のRRCシグナリングにより示されることも可能であるが、基準信号構成インディケーションのビットにより示されることもできる。
【0089】
本開示の更なる実施形態において、1つの基準信号グループのみが、ユーザにより使用されることが許可されることができる。そのような場合、巡回シフト構成のインデックスの一部はレガシー基準信号パターンのために予約されることができ、インデックスの残りの部分は少なくとも2つのグループに分割され、各グループは、少なくとも2つの基準信号グループの対応する1つに割り当てられる。あるいは、代替的に、巡回シフト構成のためのインデックスは少なくとも2つのグループに分割されることができ、各グループは、少なくとも2つの基準信号部ループの対応する1つに割り当てられる。
【0090】
本開示の更なる実施形態において、ユーザにより1より多い基準信号グループが使用されることができる。
【0091】
本開示の更なる実施形態において、基準信号は、より多くのレイヤをサポートするための集約された基準信号構成を用いて送信されることができ、集約された基準信号構成は、基準信号構成インディケーションにより示される基準信号構成と、その基準構成と共に使用されることがあらかじめ定義された別の基準構成とを集約することにより形成される。この場合、別の基準信号構成は、基準信号構成インディケーションにより示されるが異なる基準信号グループ構成の基準信号構成から取得される基準信号構成であり得る。あるいは、代替的に、別の基準信号構成は、基準信号構成インディケーションにより示される基準信号構成と共に使用するようにあらかじめ定義された、巡回フィールドマッピングテーブルにおける異なる基準信号構成であってもよい。
【0092】
ここまで、装置2100及び2200は、図21及び図22を参照して簡単に説明された。なお、装置2100及び2200は、図5から図20を参照して説明したものと同様な機能を実装するために構成され得る。従って、これら装置におけるモジュールの動作についての詳細は、方法のそれぞれのステップに関して図5から図20を参照してなされた記述が参照されうる。
【0093】
さらに、装置2100及び2200の構成要素は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、及び/又はそれらの任意の組み合わせで具現化され得る。例えば、装置2100及び2200の構成要素は、それぞれ回路、プロセッサ、又は任意の他の適切な選択デバイスにより実現されてもよい。当業者は、前述の例は説明のみのためのものであって限定のためのものでないことを理解するであろう。例えば、本開示を説明するために例として挙げられていたとしても、DMRSグループの数Mは2には限定されない。加えて、基準信号受信及び送信ソリューションは、UL送信にのみは限定されず、DL送信においても使用可能である。しかしながら、そのような場合、上記で説明した動作とは異なり、eNBは、基準信号構成インディケーションを送信し、基準信号を受信するのに代えて、基準信号構成インディケーション及び基準信号の双方を送信する。一方、UEは、RS構成インディケーションを受信し、基準信号を送信するのに代えて、RS構成インディケーション及び基準信号を受信し、RS構成インディケーションにおいて示されているRS構成に基づいて基準信号を復調する。
【0094】
加えて、本開示のいくつかの実施形態において、装置2100及び2200は、それぞれ少なくとも1つのプロセッサを有し得る。本開示の実施形態と共に使用することに適した少なくとも1つのプロセッサは、例として、既に知られた、又は将来において開発される、一般的な及び特定の目的のプロセッサの双方を含み得る。装置2100及び2200は、それぞれ少なくとも1つのメモリを有し得る。少なくとも1つのメモリは、例えば、半導体メモリデバイス、例えばRAM、ROM、EPROM、EEPROM及びフラッシュメモリデバイスを含み得る。少なくとも1つのメモリは、コンピュータが実行可能な命令のプログラムを格納するために使用され得る。プログラムは、任意の、高レベル、及び/又は低レベルのコンパイル可能又は解釈可能なプログラミング言語で記述され得る。実施形態に従って、コンピュータ実行可能な命令は、少なくとも1つのプロセッサと共に、装置2100及び2200に、図5から図20をそれぞれ参照して議論されたような方法に従う動作を少なくとも実行させるように構成され得る
【0095】
図23は、無線ネットワークにおける無線ネットワークのためのUEなどの端末装置として具現化され、或いは端末装置内に含まれ得る装置2310、及び、本明細書に記載されるNB又はeNBなどの基地局として具現化され、或いは基地局内に含まれ得る装置2320の簡略化されたブロック図を更に示す。
【0096】
装置2310は、データプロセッサ(DP:Data Processor)などの少なくとも1つのプロセッサ2311、及びプロセッサ2311に結合された少なくとも1つのメモリ(MEM)2312を有する。装置2310は、プロセッサ2311に結合された送受信機(TX/RX)2313を更に有することができ、それは、装置2320に通信可能に接続するように動作可能であってよい。MEM2312は、プログラム(PROG)2314を格納する。PROG2314は、関連するプロセッサ2311上で実行されたとき、装置2310が本開示の実施形態に従って動作すること、例えば方法500を実行することを可能とする命令を含み得る。少なくとも1つのプロセッサ2311と少なくとも1つのMEM2312との組み合わせは、本開示の種々の実施形態を実施するのに適した処理手段2315を形成し得る。
【0097】
装置2320は、DPなどの少なくとも1つのプロセッサ2321、プロセッサ2321に結合された少なくとも1つのMEM2322を有する。装置2320は、プロセッサ2321に結合された適切なTX/RX2323を更に有することができ、それは装置2310と無線通信するために動作可能であってよい。MEM2322はPROG2324を格納する。PROG2324は、関連するプロセッサ2321上で実行されたとき、装置2320が本開示の実施形態に従って動作すること、例えば方法2000を実行することを可能とする命令を含み得る。少なくとも1つのプロセッサ2321と少なくとも1つのMEM2322との組み合わせは、本開示の種々の実施形態を実施するのに適した処理手段2325を形成し得る。
【0098】
本開示の種々の実施形態は、1以上のプロセッサ2311、2321によって実行されるプログラム、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又はそれらの組み合わせにより実施され得る。
【0099】
MEM2312及び2322は、ローカルな技術環境に適した任意のタイプのものであってよく、非限定的な例として、半導体ベースのメモリデバイス、磁気メモリデバイス及びシステム、光学メモリデバイス及びシステム、固定されたメモリ及びリムーバブルメモリなどの任意の適したデータストレージ技術を用いて実装されてもよい。
【0100】
プロセッサ2311及び2321は、ローカルな技術環境に適した任意のタイプのものであってよく、非限定的な例として、一般用途のコンピュータ、特定用途のコンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサDPS、及びマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサの1以上を含み得る。
【0101】
加えて、本開示は、上記したコンピュータプログラムを含む担体も提供してもよく、その担体は、電気信号、光信号、無線信号、又はコンピュータ可読媒体の1つである。コンピュータ可読媒体は、例えば、RAM(random access memory)、ROM(read only memory)、フラッシュメモリ、磁気テープ、CD-ROM、DVD、及びBlue-rayディスクなどの光コンパクトディスク、又は電子メモリデバイスであり得る。
【0102】
本明細書に記載の技術は、種々の手段により実施されることができ、一実施形態で説明される対応する装置の1以上の機能を実施する装置は、従来技術の手段だけでなく、一実施形態で説明される対応する装置の1以上の機能を実施するための手段をも有し、それは、別々の機能のための個別の手段、又は2以上の機能を実行するように構成され得る手段を有し得る。例えば、これら技術は、ハードウェア(1以上の装置)、ファームウェア(1以上の装置)、ソフトウェア(1以上のモジュール)、又はそれらの組み合わせにおいて実行され得る。ファームウェア又はソフトウェアについて、実装は、本明細書に説明される機能を実行するモジュール(例えばプロシージャ、機能、など)を通じてなされ得る。
【0103】
本明細書における実施形態は、方法および装置のブロック図及びフローチャート図解を参照して上記で説明された。ブロック図及びフローチャート図解の各ブロック、並びにブロック図及びフローチャート図解内のブロックの組み合わせは、それぞれ、コンピュータプログラム命令を含む様々な手段により実行されることができることが理解されるであろう。これらコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラム可能データ処理装置上で実行される命令がフローチャートブロックにおいて特定される機能を実行するための手段を生成するように、一般用途コンピュータ、特定用途コンピュータ、又は他のプログラム可能データ処理装置上にロードされ、マシンを生成し得る。
【0104】
本明細書は、多数の特定の実施の詳細を含んでいるものの、これらは、実施の範囲又は請求される可能性がある範囲の限定として解釈されるべきではなく、特定の実施例の特定の実施形態に特有であり得る特徴の説明として解釈されるべきである。別個の実施形態の文脈において本明細書で説明される特定の特徴は、単一の実施形態において組み合わせて実施されてもよい。反対に、単一の実施形態の文脈で記載されている様々な特徴は、複数の実施形態で別々に、又は任意の適切なサブコンビネーションで実施することもできる。さらに、特徴は、特定の組み合わせで作用するものとして上述されており、当初はそのように主張されていたとしても、請求された組み合わせからの1つ以上の特徴は、場合によっては組み合わせから切り取られてもよく、請求された組み合わせは、サブコンビネーション又はサブコンビネーションのバリエーションに向けられてもよい。
【0105】
技術が進歩するにつれて、本発明の概念は様々な方法で実施できることは、当業者には明らかであろう。上述の実施形態は、本開示を限定するものではなく説明するために与えられており、当業者が容易に理解するように、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく改変および変形が可能であることを理解されるであろう。そのような改変及び変形は、開示及び添付の請求の範囲内にあると考えられる。本開示の保護範囲は、添付の請求の範囲によって規定される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図8F
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23