(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-02
(45)【発行日】2024-12-10
(54)【発明の名称】案内システム
(51)【国際特許分類】
G01C 21/26 20060101AFI20241203BHJP
G08G 1/005 20060101ALI20241203BHJP
B66B 3/00 20060101ALI20241203BHJP
G09B 29/10 20060101ALI20241203BHJP
【FI】
G01C21/26 P
G08G1/005
B66B3/00 Z
G09B29/10 A
(21)【出願番号】P 2024034004
(22)【出願日】2024-03-06
【審査請求日】2024-03-06
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003199
【氏名又は名称】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川榮 祐貴
【審査官】櫻田 正紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2023-075853(JP,A)
【文献】特開2023-183076(JP,A)
【文献】特開2003-344093(JP,A)
【文献】特開2010-054298(JP,A)
【文献】特開2003-323114(JP,A)
【文献】国際公開第2016/194231(WO,A1)
【文献】特開2021-099236(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/00 - 21/36
G08G 1/00 - 99/00
B66B 3/00 - 3/02
G06Q 50/00 - 99/00
G09B 29/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の目的地に関する情報である目的地情報の入力を受け付ける入力部と、
前記入力部に入力された前記目的地情報と
、前記目的地情報の入力時刻と、前記目的地の位置情報とを対応付けて記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された
前記目的地情報のそれぞれを、前記入力時刻と前記位置情報
とに基づい
て、目的地群ごとの移動経路に分類する分類部と、
前記移動経路のそれぞれが互いに区別可能となるように、前記移動経路のそれぞれに対応する識別パターンを生成する識別符号生成部と、
前記移動経路のそれぞれに含まれる前記目的地情報のそれぞれに対して
、前記移動経路
のそれぞれに関する案内を、前記移動経路のそれぞれに対応する前記識別パターンを用いて報知する案内部と、
を備える案内システム。
【請求項2】
前記分類部は、
少なくとも前記入力部の位置から特定の経由地を介した目的地までの組み合わせ経路と、当該経路の距離とを含む学習データに基づいて教師あり機械学習によって構築されたアルゴリズムを用いて、
前記目的地情報のそれぞれを、前記目的地群ごとの移動経路に分類する、
請求項1に記載の案内システム。
【請求項3】
前記特定の経由地には、エレベータが含まれ、
前記学習データには、前記エレベータの所在地、前記エレベータの定員、及び、前記エレベータによって移動可能なフロア情報が含まれ、
前記分類部が前記アルゴリズムを用いて、前記目的地情報を前記目的地群ごとの移動経路に分類する際に、前記利用者の前記エレベータへの乗車予定時刻において前記エレベータに対して割り当てられる予想人数と、前記エレベータにより移動可能なフロア情報とが分類属性の一つとして用いられ、
前記分類部は、分類結果として、前記移動経路の情報に関連付けて前記エレベータの乗車号機の情報を出力する、
請求項2に記載の案内システム。
【請求項4】
前記分類部によって分類された前記目的地群ごとの移動経路にエレベータが含まれる場合に、当該エレベータを配車する指令をエレベータ制御装置に送信するとともに、前記エレベータ制御装置から当該エレベータの配車情報を受信するエレベータ通信部を備え、
前記案内部は、前記エレベータ通信部が受信した前記配車情報に基づいて、前記移動経路ごとの乗車号機のかごへの乗降案内を報知する、
請求項3に記載の案内システム。
【請求項5】
前記識別パターンは、前記移動経路のそれぞれを互いに区別可能な色、記号、文字列、音声、及び、振動の少なくとも一つである、
請求項1から4のいずれか1項に記載の案内システム。
【請求項6】
前記識別符号生成部は、
1つの移動経路に割り当てる前記識別パターンを、予め記憶された複数の識別パターンのうち他の移動経路に割り当てられていない識別パターンの中から決定し、
前記1つの移動経路の案内が終了すると、前記1つの移動経路に割り当てられた前記識別パターンの割り当てを解除する、
請求項5に記載の案内システム。
【請求項7】
前記案内部は、前記入力部を含む案内端末に配置され情報を表示する表示部、前記案内端末に配置され音声で情報を報知するアナウンス部、及び、前記案内端末とは別に施設内に設置された報知手段に対して情報を伝送する通信インターフェースのうち、少なくとも1つを含む、
請求項1から4のいずれか1項に記載の案内システム。
【請求項8】
前記分類部は、前記目的地情報のうち1つの目的地情報が入力された時点から
設定時間が経過すると、前記1つの目的地情報に対応する前記移動経路の情報を消去する、
ことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の案内システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は案内システムに関する。
【背景技術】
【0002】
多くの店舗等が入居する大型複合施設内において、利用者が目的の店舗に移動するためには、施設のフロアガイド等から目的の店舗等を検索し、どのフロアに移動すべきかを判断する。そして、フロアへの移動に際して利用者は、当該フロアに向かう適切なエレベータの決定、現在のフロアを基点としたエレベータの上下方向または階床数の指定、乗車すべき号機の特定などを行う。このように、大型複合施設内の目的地への移動には多くの手順が必要である。
【0003】
施設内における利用者の移動に関し、例えば、特許文献1には、キーワードをキーとして店舗情報を読み出し、読み出された店舗の存在するフロアを、エレベータの目的階として呼び登録する階床登録装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
大型複合施設では、一般に利用者が多く、また、利用可能なエレベータが複数存在する場合や、目的地がキーワードと一対一ではない場合が想定される。更に、施設内の利用者数は時間帯等によって複雑に変化する。これらの状況に応じて、一意に最適な移動方法を単純な計算式等により導出することは困難である。そのため、それぞれの利用者に対して、状況に応じた柔軟な案内が提供できるとは限らず、案内が、却って滞留や混雑の原因になることも考えられる。この点、特許文献1の階床登録装置には改善の余地が残る。
【0006】
本開示は、以上の課題に鑑み、施設内の様々な状況に柔軟に対応し、施設の利用者それぞれが求める目的地への移動経路を、より適切に提供できるよう改良された案内システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示における案内システムは、利用者の目的地に関する情報である目的地情報の入力を受け付ける入力部と、入力部に入力された目的地情報と、目的地情報の入力時刻と、目的地の位置情報とを対応付けて記憶する記憶部と、記憶部に記憶された目的地情報のそれぞれを、入力時刻と位置情報とに基づいて、目的地群ごとの移動経路に分類する分類部と、移動経路のそれぞれが互いに区別可能となるように、移動経路のそれぞれに対応する識別パターンを生成する識別符号生成部と、移動経路のそれぞれに含まれる目的地情報のそれぞれに対して、移動経路のそれぞれに関する案内を、移動経路のそれぞれに対応する識別パターンを用いて報知する案内部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
施設内に点在する特定の目的地にある特定の時間帯に移動しようとする利用者を目的地群への移動経路にグルーピングして、共通の識別パターンにより誘導することで、目的地への誘導を適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示の実施の形態1に係る案内システム及びその周辺機器の構成を模式的に示すブロック図である。
【
図2】本開示の実施の形態1に係る案内端末のディスプレイに表示される画面の一例を示す図である
【
図3】本開示の実施の形態1に係る案内部に表示される誘導情報の表示例を示す図である。
【
図4】本開示の実施の形態1に係る案内部に表示される誘導情報の表示例を示す図である。
【
図5】本開示の実施の形態1に係るエレベータのかご内の案内表示器に表示される誘導情報の表示例を示す図である。
【
図6】本開示の実施の形態1に係るエレベータのかご内の案内表示器のディスプレイに表示される画面の一例を拡大して表した図である。
【
図7】本開示の実施の形態1に係る案内部に表示される誘導情報の表示例を示す図である。
【
図8】本開示の実施の形態1に係る案内システムの教師あり機械学習において用いられるデータセットの一例を示す図である。
【
図9】本開示の実施の形態1に係る案内システムが実行する制御動作について説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。なお、各図において、同一または相当する部分には同一符号を付してその説明を簡略化ないし省略する。
【0011】
実施の形態1.
<システム構成>
図1は、実施の形態1に係る案内システム及びその周辺機器の構成を模式的に示すブロック図である。案内システム1は、施設を利用する利用者が、希望する店舗をキーワード等によって検索した場合に、該当する店舗とその店舗に関する情報を利用者に提供するためのシステムである。
【0012】
案内システム1は、案内端末10と案内装置20とを備える。
図1では、一台の案内端末10のみを表しているが、案内システム1は複数の案内端末10を備えていてもよい。案内端末10は、例えば、施設内の各フロアにあらかじめ固定設置されて用いられる。あるいは、利用者が所有するスマートフォン等の移動端末(図示せず)が案内端末10として機能する構成であってもよい。
【0013】
案内端末10は、入力部11と表示部12とアナウンス部13とを備えている。入力部11は、利用者の操作入力を受け付ける。入力部11は、例えば、タッチディスプレイ又は操作ボタン等を備え、利用者が希望する店舗等に関連するキーワード入力等の操作入力を受け付ける。また、入力部11は、マイクを備え、利用者の音声入力を受け付けるものであってもよい。
【0014】
表示部12は、利用者に情報を表示する。表示部12は、例えば、文字、図形、又は、記号により情報を表示するためのディスプレイを備える。アナウンス部13は、音声により情報を報知する。
【0015】
案内装置20は、記憶部21と分類部22と識別符号生成部23とを備える。案内装置20の機能は後述する。
【0016】
また、案内システム1は、設定部30と、案内部31~33と、エレベータ通信部34とを備える。設定部30は、記憶部21に対する情報の事前学習及び設定を行うための情報設定端末である。設定部30は、記憶部21とネットワーク接続された外部PCであってもよいし、例えば、案内端末10が設定部30の機能を備えていてもよい。
【0017】
案内部31~33は、利用者に情報を報知するための報知手段であり、施設内の各所に設置される。案内部31~33は、例えば、文字、図形、又は、記号により情報を表示するための表示手段、及び、音声により情報を報知するスピーカーの何れかを有する。
図1では、3つの案内部31~33を例示するが、案内部31~33の設置個数に限定はない。
【0018】
エレベータ通信部34の配下には、1つ以上のエレベータ制御装置40が設置されている。エレベータ通信部34は、接続された各エレベータ制御装置40の運行を管理する。エレベータ制御装置40は号機ごとに設置されている。各エレベータ制御装置40は、各号機のエレベータの運行に必要な巻上機の駆動、かご及び乗場機器、及び、出入口扉の制御と、昇降路及び扉周辺に設置されたセンサ及びスイッチ類の監視などを行う。
【0019】
エレベータ制御装置40には、かご内の案内表示器41が接続されている。かご内の案内表示器41それぞれによる情報の報知は、エレベータ制御装置40により制御される。各かご内の案内表示器41は、文字、図形、又は、記号により情報を表示するためのディスプレイを備える。また、案内表示器41は、音声により情報を報知するスピーカーを備えていてもよい。
【0020】
案内端末10と案内装置20との間、より具体的には、案内端末10の入力部11と記憶部21との間、記憶部21と表示部12との間、記憶部21とアナウンス部13との間、識別符号生成部23と表示部12との間、及び、識別符号生成部23とアナウンス部13との間は、データの送受信が可能な状態で接続されている。
【0021】
同様に、案内装置20と、案内部31~33との間、より具体的には、記憶部21と案内部31~33との間、及び、識別符号生成部23と案内部31~33との間は、データの伝送が可能な状態で通信インターフェースを介して接続されている。また、案内装置20の分類部22とエレベータ通信部34との間は、データの送受信が可能な状態で接続されている。また、エレベータ通信部34とエレベータ制御装置40との間、及び、エレベータ制御装置40とかご内の案内表示器41との間は、データの送受信が可能な状態で接続されている。
【0022】
上述した案内端末10と案内装置20との間の接続、案内装置20と案内部31~33との間の接続、案内装置20とエレベータ通信部34との間の接続、エレベータ通信部34とエレベータ制御装置40との間の接続、及び、エレベータ制御装置40とかご内の案内表示器41との間の接続の方式は、有線ないし無線のいずれの方式でも可である。無線の場合は、それぞれの接続は、施設内に設置したWi-Fi無線アクセスポイントを介したWi-Fiネットワーク網を通じて、もしくは、インターネットゲートウェイを介したインターネット網や携帯電話ネットワーク網を通じて接続される。
【0023】
<案内システムの機能>
本実施の形態1に係る案内システム1は、特に、施設内に点在する特定の目的地に、ある特定の時間帯に移動しようとする利用者のグルーピングを動的に行い、グルーピングされた移動経路ごとに共通の識別パターンを用いて誘導案内を行う案内誘導機能を備える。この案内機能の実現のため、上述した案内システム1の各部が備える機能について説明する。
【0024】
設定部30は、記憶部21に対して目的地情報を事前に学習させることで記憶部21の設定を行う。ここで、目的地情報には、各目的地に関連するキーワード等の各種検索語、店舗名、及び、各目的地の位置情報等が含まれうる。また、位置情報には、目的地のフロア、及び、目的地のフロア内の位置等の情報が含まれうる。
【0025】
施設を利用する利用者が、入力部11から、例えば、各種検索語又は店舗名等の目的地情報を操作入力すると、入力部11は目的地情報の操作入力を受け付け、記憶部21にその情報を送信する。
【0026】
案内装置20の記憶部21は、設定部30からの事前設定により目的地情報と、目的地情報に対応する各種検索語、店舗名、及び、位置情報等とを関連付けて記憶する。記憶部21に記憶される情報は、入力部11又は設定部30から得られる目的地情報をもとにキーワードを設定し学習するようなオンプレミスなデータベース環境の形態であってもよい。あるいは、記憶部21は、クラウド環境などのインターネット上の検索サービスと連携したものとしてもよい。これにより、利用者が入力部11から入力する様々な自然言語を、想定される目的地情報に変換できる。
【0027】
また、記憶部21は、利用者が入力部11から入力した目的地情報を、入力時刻と、入力に用いられた案内端末10の識別情報又は位置情報等を対応付けて記憶する。
【0028】
分類部22には、記憶部21から、目的地情報及びこれに対応付けて記憶された入力時刻、案内端末10の位置情報等が入力される。分類部22は、学習済モデルを用いて、目的地群への移動経路に動的に分類し、分類結果として、目的地情報それぞれに対応する当該目的地群への移動経路として出力する。
【0029】
ここで目的地群は、例えば、その目的地情報を含むフロア全体、又は、その目的地情報を含む同一フロア内で決められた範囲内にある複数個所の目的地などである。目的地群は、分類部22によって、目的地情報の分類の際に適宜設定される。
【0030】
分類部22で用いられる学習済モデルは、各案内端末10の位置、および施設内の想定されるエリアの位置から特定の経由地を介した各目的地までの組み合わせ経路、及びそれらの距離を含む静的データによる教師あり機械学習をもとに構築されたアルゴリズムをベースとして構成されている。アルゴリズムの学習方法の具体的内容については後述する。静的データにおける特定の経由地には、エレベータの所在地、エレベータの定員、移動可能なフロア情報を含む。これにより、アルゴリズムを用いて目的地群への移動経路を分類する際に、エレベータの当該乗車予定時刻の乗車割当人数および移動可能なフロア情報を分類属性の一つとして考慮することが可能となる。
【0031】
具体的に、分類部22は、入力部11から目的地情報が入力されると、学習済モデルは、以下の情報を参照して、目的地情報を目的地群への移動経路に分類する。
(イ)目的地情報の入力に用いられた案内端末10の位置
(ロ)目的地情報に対応付けられた位置情報
(ハ)利用者が、入力部11から目的地情報が入力した入力時刻
(二)入力時刻を基準とした基準時間内に、入力に用いられた案内端末10から基準範囲内にある案内端末10から入力された目的地情報
(ホ)目的地群への移動経路中に所在するエレベータ属性情報
【0032】
(イ)及び(ハ)の情報は、入力部11から目的地情報が記憶部21に入力される際に、目的地情報と共に記憶部21に入力される情報に含まれる。(ロ)及び(二)の情報は、記憶部21に記憶されたデータから取得される。また、基準時間及び基準範囲についても分類部22の分類の際に適宜設定される。ただし基準時間及び基準範囲が予め設定されたものであってもよい。(ホ)のエレベータの属性情報は、例えば、各エレベータの定員数、利用時刻帯の乗車人数、及び、移動可能なフロア情報などが含まれうる。これらの情報は、エレベータ通信部34がエレベータ制御装置40から取得され、エレベータ通信部34を介して取得される。
【0033】
分類部22は目的地情報が分類された目的地群への移動経路に識別情報を付して分類結果として、記憶部21及び識別符号生成部23に出力する。記憶部21は、目的地情報に対応する目的地群への移動経路とその識別情報とを対応付けて記憶する。
【0034】
また、分類部22の分類結果の目的群への移動経路上にエレベータが含まれる場合、分類部22は、エレベータ通信部34に、当該エレベータの配車指示を出力する。当該エレベータのエレベータ制御装置40は、エレベータ通信部34から配車指令を受信して、当該エレベータの運行を制御する。また、エレベータ制御装置40は、各号機の配車情報などの情報をエレベータ通信部34に出力する。
【0035】
識別符号生成部23は、分類部22が分類した目的地群への移動経路が、一意に他の移動経路と区別可能となるような識別パターンを生成する。具体的には、例えば、色、記号、文字列、音声、及び振動などの識別パターンを、パターンデータセットから選択して、移動経路の識別情報と関連付けて割り当てる。パターンデータセットは、予め記憶部21に記憶されている。また、ある目的地群への移動経路に対して識別パターンが割り振られた場合、記憶部21は、その識別パターンが割り当て中であることをパターンデータセットと共に記憶する。割り当て中の識別パターンについては、その割り当てが解除されるまで、他の移動経路への割り当てが禁止される。
【0036】
利用者によるフロア検索の結果、識別符号生成部23により生成された識別パターンPと、識別パターンPに対応する識別情報の移動経路に誘導するための誘導情報が、案内端末10及び案内部31~33、かご内の案内表示器41に表示され、又は、音声により報知される。移動経路に誘導するための誘導情報として、例えば、移動方向、施設内マップの経路情報、移動に要する時間、乗車するエレベータの号機等の情報を含みうる。案内端末10、案内部31~33及びエレベータ制御装置40は、その案内部31~33等の設置位置において表示すべき誘導情報を記憶部21から取得して、適切な表示形態に変換して表示する。これらの表示例及び報知例について、
図2~6を用いて説明する。
【0037】
図2は、案内端末のディスプレイに表示される画面の一例を示す図である。利用者がフロア検索を行う際、案内端末10には、例えば
図2に示されるような画面が表示される。案内端末10の表示画面のうち、入力部11となる部分には、例えば、利用者が操作入力可能な入力欄11Aが表示される。施設を利用する利用者は、入力欄11Aに、各種検索語,店舗名、又は、フロアの情報等を含む目的地情報を入力することで、目的のフロア検索を開始することができる。
【0038】
利用者が、フロア検索を行った場合、表示部12には、案内装置20の処理により得られた誘導情報12Aと、対応する識別パターンPが表示される。表示部12に表示される誘導情報には、現在位置からの移動方向、施設内マップの経路情報、及び、移動に要する時間等が含まれうる。また、その利用者に対する誘導情報が識別パターンPにより示されることが表示される。また、誘導情報の表示と共に、アナウンス部13からは、音声出力による誘導情報13Aが報知される。
【0039】
図3及び
図4は、案内部における誘導情報の表示例を示す図である。
図3の例は、案内部31がエレベータの乗場ドア42の近傍の案内板である場合の例である。
図3に示されるように、エレベータ出入口近傍では、識別パターンPと、その識別パターンPに関連するエレベータの号機が誘導情報31Aとして表示される。
【0040】
図4の例は、案内部32が乗場ドア42の上部に設置された案内表示器である場合の例である。
図4に示されるように、案内部32には、識別パターンPと、識別パターンPに関連する情報が誘導情報32Aとして表示される。あるいは案内部32には識別パターンPのみが表示されるものとしてもよい。
【0041】
図5は、エレベータのかご内の案内表示器の一例を示す図である。
図6は、かご内の案内表示器のディスプレイに表示される画面の一例を拡大して表した図である。
図5に示されるように、案内表示器41は、かごドア45の近傍に設置される。案内表示器41は、表示部であるディスプレイ43とアナウンス部44とを備える。アナウンス部44からは誘導情報44Aが音声ガイダンスにより報知される。
【0042】
図6に示されるように、ディスプレイ43には、エレベータ情報表示部43Aと、案内部43Bとが設定されている。エレベータ情報表示部43Aには、かご内の全乗客に共通して報知する情報として、エレベータの運行情報等が表示される。また、案内部43Bには、識別パターンPと識別パターンPに関連する情報が誘導情報43Cとして表示される。
【0043】
図7は、案内部における誘導情報の表示例を示す図である。
図7の例は、経路の床面に案内を表示する案内部33の例である。
図7に示されるように、案内部33は、投影機33Aを備える。投影機33Aは、移動経路上の床面35に、識別パターンPと、識別パターンPに関連する情報である誘導情報33Bを表示する。また、
図7では床面35を案内部とする例を示したが、例えば、天井や壁面等に誘導情報を表示してもよい。
【0044】
<学習>
次に、分類部22による、教師あり機械学習によるアルゴリズムの構築について説明する。
図8は、教師あり機械学習において用いられるデータセットの一例を示す図である。このデータセットには、入力データ100として、目的地の位置情報101、移動開始点の位置情報102、その他の被験者の移動情報103、及び、施設内エレベータの稼働予定情報104等が含まれる。その他の被験者の移動情報103は、移動開始時の時間帯におけるその他の被験者の移動情報である。この移動情報には、移動開始点から目的地に向かうために利用可能な施設内通路の交差点に、被験者が到達しうる時刻の、当該交差点のその他の被験者の予定人数の情報が含まれうる。また、施設内エレベータの稼働予定情報104は、施設内の全エレベータに関する情報である。稼働予定情報104には、移動開始点から目的地群に向かうために利用可能なエレベータに、被験者が到達しうる時刻において、当該エレベータに割り当てられる乗車人員の割り当て状況の情報が含まれうる。データセットは、出力データ110となる、目的地群までの移動経路の情報を含む。
【0045】
データセットの作成は、例えば、被験者の施設内の移動開始地点から目的地群への移動経路を収集することにより行う。被験者は、例えば、施設の利用者とする。移動経路の収集の際には、被験者には、GPSなどの位置情報取得手段を用いた移動経路を記録することが可能な情報端末を装着または所持させる。
【0046】
被験者は、移動経路の開始点の決定と目的地群の設定、及び、目的地群への最適な移動経路の選択を行う。その際、補助として、施設内のその他の被験者の位置情報をもとに移動経路上の通路やエレベータの混雑状況をリアルタイムでモニタ可能な仕組みを情報端末上で提供する。これにより、被験者の目的地群への最適な移動経路の選択を促す。
【0047】
また、目的地群に到着後、実際の移動経路及び移動に要した時間を、情報端末より収集する。また、被験者は、混雑度合いや移動のしやすさを含む移動時の快適さを段階評価する。被験者は、段階評価の結果を情報端末に数値入力する。被験者による数値入力の結果に基づいて、収集データに対する重みづけが行われ、学習データの報酬とされる。このように取得された入力データ及び出力データに基づいて、分類部22で用いられる学習済モデルのアルゴリズムが構築される。
【0048】
なお、各案内端末10の位置、想定されるエリアの地図情報、および各目的地の情報は機械学習を行う際に与えるものとし、それらの情報を更新した場合は機械学習を再度行うことによりアルゴリズムを再構成するものとする。情報を更新した場合とは、例えば、施設内の店舗が変更になった場合、案内端末10の追加又は位置変更した場合などにより情報を更新する場合を含む。
【0049】
<動作>
図9は、実施の形態1に係る案内システムが実行する制御動作について説明するためのフローチャートである。
図9の処理は、案内端末10が利用者からの操作入力を受け付けた場合に毎回実行される処理である。このシステムを動作させるには、あらかじめ施設内の目的地情報およびそれに関連する検索語データを設定部より記憶部21に対して設定しておく必要がある。また記憶部21の内容と対応して分類部22のアルゴリズムが構築されている必要がある。以下の手順では、これら初期設定が行われていることを前提に説明する。
【0050】
図9の制御処理では、まずステップS100において、利用者が案内端末10の入力部11から目的地情報に関連する検索語を入力すると、案内端末10の入力部11は、利用者による目的地情報に関連する検索語の入力を検知する。なお、以下の処理のなかで、任意の利用者に入力された目的地情報、その目的地情報が分類された移動経路、その移動経路に対応する識別パターンを、他の利用者の目的地情報、他の利用者の目的地群への移動経路、及び識別パターンと区別して説明する必要がある場合、特に「対象目的地情報」、「対象移動経路」、「対象識別パターン」と称することとする。
【0051】
次に、ステップS101で、入力された検索語に対応する目的地情報に関連する候補が、記憶部21から提示される。候補が複数存在する場合は、例えば、関連性の高い順に、表示部12に候補が提示される。利用者は、提示された候補が1つの場合はその候補を選択又は非選択とする入力を行い、複数の候補が提示された場合には、その候補の1つを選択する入力を行う。入力部11は、利用者による候補の選択の入力を受け付ける。対象目的地情報及び入力が行われた案内端末10の位置情報等の情報は、記憶部21に入力される。
【0052】
次に、ステップS102で、分類部22は、選択された目的地情報等に応じて、対象目的地情報を、目的地群への移動経路に分類する。分類部22での分類処理が行われると、分類結果は、識別符号生成部23に出力される。また、対象移動経路中にエレベータが存在する場合は、分類部22から、エレベータ通信部34にエレベータ配車指示が出力される。
【0053】
次に、ステップS103で、識別符号生成部23は、分類部22による分類結果を、識別パターンに変換する。ステップS104で、エレベータ配車指示を受けたエレベータ通信部34は、対象移動経路に含まれる号機のエレベータ制御装置40に対して、配車指令を行う。これにより、対象号機のエレベータは運行を開始する。ただし、例えば、利用者の移動開始位置と、対象号機のエレベータの距離が離れている場合は、利用者が、対象号機のエレベータの乗場に到達する時間を考慮して、配車指令が実行される。なお、エレベータの運行動作については周知であるので詳細な説明を省略する。
【0054】
ステップS105では、識別符号生成部23から、対象識別パターンが、案内端末10の表示部12、アナウンス部13、各案内部31~33、及び、エレベータ通信部34に適宜出力される。ステップS106では、識別パターンに関する対象移動経路の誘導情報が、記憶部21から、案内端末10の表示部12、アナウンス部13、各案内部31~33、及び、エレベータ通信部34に適宜出力される。
【0055】
ステップ107では、識別符号生成部23から受け取った対象識別パターンと、それに関連する誘導情報とが、表示部12又はアナウンス部13から、利用者に対して報知される。
【0056】
さらにその後、ステップS108では、対象移動経路上の各案内部31、32、33から、対象識別パターン及び関連する誘導情報が利用者に対して報知される。
【0057】
また、ステップS109で、エレベータ制御装置の運行状況にあわせて、対象の号機のかご内の案内表示器41から、対象識別パターンおよび関連する誘導情報が報知される。
【0058】
次に、ステップS110で、利用者が対象目的地情報を選択した時点からの経過時間が、設定時間となったか否かが判別される。
【0059】
ステップS110で、設定時間が経過していないと判別された場合、ステップS110の処理が繰り返し実行される。一方、ステップS110で設定時間が経過したと判別された場合には、次に、ステップS111で、各案内部での案内が終了とされる。あわせて、ステップS112で今回の誘導案内に用いられた分類結果が記憶部21から消去され、識別符号生成部23での対象識別パターンの割り当てが解除される。その後、今回の処理は一旦終了とされる。
【0060】
以上説明したように、本実施の形態に係る案内システムによれば、施設内の利用者は目的の店舗等を案内端末10で検索することにより、その時間帯における施設内の目的地群への移動経路、乗車すべきエレベータ、及び、降車の必要なフロア等の情報を、統合された案内情報に基づいて特定することが可能となる。これにより、利用者は目的地群への移動経路の検索や乗車すべきエレベータの呼び操作から解放される。
【0061】
また、その時間帯における案内情報が統合管理されているため、施設内のその他の利用者の目的地群への移動経路が最適に分散され、目的地群への移動経路やエレベータの乗車における混雑を回避することが可能となる。また、案内方法として用いる識別パターンとして、表示以外に音声、記号などを用いることで、健常者以外の利用者に対しても適切な誘導が可能となる。
【0062】
また、本実施の形態では、分類部22はあらかじめ機械学習されたアルゴリズムをベースとして分類を行う場合について説明した。しかし、これに限られず、分類部22は、目的地情報が入力された時間帯における施設内の各利用者の位置、目的地やエレベータの乗車人数などの情報を、学習済みアルゴリズムを拡張する形で追加学習して、分類結果を最適化するものであってもよい。
【0063】
また、本実施の形態では、分類部22のアルゴリズムの機械学習のための学習データに、経由地の情報としてエレベータの所在地等の情報を含まれる。また、分類部22による分類に際しては、エレベータの乗車割当人数、移動可能なフロア情報等が分類属性の1つとして考慮され、分類結果の移動経路にはエレベータの乗車号機が関連付けされる。これにより、適切な移動経路を選択すると共に、その移動に必要となるエレベータの選択及び呼び登録を同時に行うことができる。
【0064】
また、本実施の形態では、施設内にエレベータ設備が設置されている例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、施設内を運行する鉄道やバス、またはそれらに類する移動手段や、エスカレータやトラベータ(即ち、動く歩道)、階段等が移動経路に含まれている場合に適用することも可能である。また、これらの設備がない場合でも活用可能である。
【0065】
また、本実施の形態では施設内を移動する利用者を人間と仮定して説明したが、これに限定されるものではない。例えば、誘導情報を応用して、施設内を動く自動運転ロボットの円滑な誘導に活用することも可能である。この場合、移動経路に応じた誘導情報の報知に替えて、誘導情報を、ロボットに直接送信する構成とすればよい。
【0066】
なお、本明細書中に記載されている構成要素により実現される案内システム1の各機能は、処理回路により実現される。処理回路は、専用のハードウェアであっても、メモリに格納されるプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサ、DSPともいう)であってもよい。処理回路が専用のハードウェアである場合、処理回路は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらを組み合わせたものが該当する。案内システム1の機能それぞれを処理回路で実現してもよいし、各部の機能をまとめて処理回路で実現してもよい。
【0067】
処理回路がCPUの場合、案内システム1の機能それぞれは、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアやファームウェアはプログラムとして記述され、メモリに格納される。処理回路は、メモリに記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各部の機能を実現する。ここで、メモリとは、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリー、EPROM、EEPROM等の、不揮発性または揮発性の半導体メモリや、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等が該当する。
【0068】
(
なお、案内システム1の機能それぞれについて、一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現するようにしてもよい。このように、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。
【0069】
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)
利用者の目的地に関する情報である目的地情報の入力を受け付ける入力部と、
前記入力部に入力された前記目的地情報と前記目的地の位置情報とを対応付けて記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された前記位置情報に基づいて、基準時間内に入力された前記目的地情報のそれぞれを、目的地群ごとの移動経路に分類する分類部と、
前記移動経路のそれぞれが互いに区別可能となるように、前記移動経路のそれぞれに対応する識別パターンを生成する識別符号生成部と、
前記目的地情報のそれぞれに対して前記分類部が分類した前記移動経路に関する案内を、前記移動経路のそれぞれに対応する前記識別パターンを用いて報知する案内部と、
を備える案内システム。
(付記2)
前記分類部は、
少なくとも前記入力部の位置から特定の経由地を介した目的地までの組み合わせ経路と、当該経路の距離とを含む学習データに基づいて教師あり機械学習によって構築されたアルゴリズムを用いて、
基準範囲内にある複数の入力部から、前記基準時間内に入力された前記目的地情報のそれぞれを、前記目的地群ごとの移動経路に分類する、
付記1に記載の案内システム。
(付記3)
前記特定の経由地には、エレベータが含まれ、
前記学習データには、前記エレベータの所在地、前記エレベータの定員、及び、前記エレベータによって移動可能なフロア情報が含まれ、
前記分類部が前記アルゴリズムを用いて、前記目的地情報を前記目的地群ごとの移動経路に分類する際に、前記利用者の前記エレベータへの乗車予定時刻において前記エレベータに対して割り当てられる予想人数と、前記エレベータにより移動可能なフロア情報とが分類属性の一つとして用いられ、
前記分類部は、分類結果として、前記移動経路の情報に関連付けて前記エレベータの乗車号機の情報を出力する、
付記2に記載の案内システム。
(付記4)
前記分類部によって分類された前記目的地群ごとの移動経路にエレベータが含まれる場合に、当該エレベータを配車する指令をエレベータ制御装置に送信するとともに、前記エレベータ制御装置から当該エレベータの配車情報を受信するエレベータ通信部を備え、
前記案内部は、前記エレベータ通信部が受信した前記配車情報に基づいて、前記移動経路ごとの乗車号機のかごへの乗降案内を報知する、
付記3に記載の案内システム。
(付記5)
前記識別パターンは、前記移動経路のそれぞれを互いに区別可能な色、記号、文字列、音声、及び、振動の少なくとも一つである、
付記1から4のいずれか1つに記載の案内システム。
(付記6)
前記識別符号生成部は、
1つの移動経路に割り当てる前記識別パターンを、予め記憶された複数の識別パターンのうち他の移動経路に割り当てられていない識別パターンの中から決定し、
前記1つの移動経路の案内が終了すると、前記1つの移動経路に割り当てられた前記識別パターンの割り当てを解除する、
付記5に記載の案内システム。
(付記7)
案内部は、前記入力部を含む案内端末に配置され情報を表示する表示部、前記案内端末に配置され音声で情報を報知するアナウンス部、及び、前記案内端末とは別に施設内に設置された報知手段に対して情報を伝送する通信インターフェースのうち、少なくとも1つを含む、
付記1から6のいずれか1つに記載の案内システム。
(付記8)
前記分類部は、前記目的地情報のうち1つの目的地情報が入力された時点から前記基準時間が経過すると、前記1つの目的地情報に対応する前記移動経路の情報を消去する、
ことを特徴とする付記1から7の何れか1つに記載の案内システム。
【符号の説明】
【0070】
1 案内システム、 10 案内端末、 11 入力部、 11A 入力欄、 12 表示部、 12A 誘導情報、 13 アナウンス部、 13A 誘導情報、 20 案内装置、 21 記憶部、 22 分類部、 23 識別符号生成部、 30 設定部、 31-33 案内部、 31A、32A、33B 誘導情報、 33A 投影機、 34 エレベータ通信部、 35 床面、 40 エレベータ制御装置、 41 案内表示器、 42 乗場ドア、 43 ディスプレイ、 43A エレベータ情報表示部、 43B 案内部、 43C 誘導情報、 44 アナウンス部、 44A 誘導情報、 45 かごドア、 100 入力データ、 101 位置情報、 102 位置情報、 103 移動情報、 104 稼働予定情報、 110 出力データ
【要約】
【課題】施設内の様々な状況に柔軟に対応し、施設の利用者それぞれが求める目的地へのより適切な誘導を行う。
【解決手段】本開示の案内システムは、利用者の目的地に関する情報である目的地情報の入力を受け付ける入力部と、入力部に入力された目的地情報と目的地の位置情報とを対応付けて記憶する記憶部と、記憶部に記憶された位置情報に基づいて、基準時間内に入力された目的地情報のそれぞれを、目的地群ごとの移動経路に分類する分類部と、移動経路のそれぞれが互いに区別可能となるように、移動経路のそれぞれに対応する識別パターンを生成する識別符号生成部と、目的地情報のそれぞれに対して分類部が分類した移動経路に関する案内を、移動経路のそれぞれに対応する識別パターンを用いて報知する案内部と、を備える。
【選択図】
図1