(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-02
(45)【発行日】2024-12-10
(54)【発明の名称】情報管理装置、情報管理プログラムおよび情報管理システム
(51)【国際特許分類】
E02D 7/00 20060101AFI20241203BHJP
G06Q 50/08 20120101ALI20241203BHJP
【FI】
E02D7/00 Z
G06Q50/08
(21)【出願番号】P 2020094222
(22)【出願日】2020-05-29
【審査請求日】2023-05-26
(73)【特許権者】
【識別番号】515277300
【氏名又は名称】ジャパンパイル株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000177416
【氏名又は名称】三和機材株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】小松 吾郎
(72)【発明者】
【氏名】今井 恭二
(72)【発明者】
【氏名】横山 檀
【審査官】荒井 良子
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-145713(JP,A)
【文献】特開2008-146107(JP,A)
【文献】特開2018-142178(JP,A)
【文献】特開2018-053468(JP,A)
【文献】特開2018-010542(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02D 5/22- 5/80
E02D 7/00-13/10
G06Q 50/00-50/20
G06Q 50/26-99/00
G16Z 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
杭打機に搭載される情報管理装置であって、
前記杭打機の施工データを取得する取得部と、
前記施工データから帳票を作成する作成部と、
前記帳票を無線により送信する通信部と、
無線通信可能な管理者端末から、前記帳票に記載する前記施工データの選択指示を受け付ける受付部を具備し、
前記作成部は、前記受付部で受け付けられた前記選択指示に応じて選択された施工データを用いて前記帳票を作成する、
情報管理装置。
【請求項2】
前記作成部はさらに、前記管理者端末がどの杭打機に無線接続したかを識別可能な情報を含めて前記帳票を作成する、請求項1に記載の情報管理装置。
【請求項3】
前記受付部は、前記管理者端末から、前記帳票の作成指示を受け付け、
前記作成部は、前記受付部で受け付けられた前記作成指示に応じて、前記帳票を作成する請求項1に記載の情報管理装置。
【請求項4】
前記受付部は、前記管理者端末から、前記杭打機の施工状況の確認要求を受け付け、
前記受付部で受け付けられた前記確認要求に応じて、前記施工データを変換する変換部をさらに具備し、
前記通信部は、変換された施工データを前記管理者端末に無線により送信する、請求項1に記載の情報管理装置。
【請求項5】
前記管理者端末がアクセス可能な管理アプリケーションと、前記管理者端末以外の端末がアクセス可能な管理アプリケーションとを区別して無線接続する接続制御部をさらに具備する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の情報管理装置。
【請求項6】
前記通信部は、前記管理者端末からの指示に応じて、前記管理者端末以外の端末に前記帳票を送信する、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の情報管理装置。
【請求項7】
前記通信部は、施工に関する特定のイベントが発生したタイミングで、前記管理者端末および前記管理者端末以外の端末の少なくともどちらか一方に通知する、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の情報管理装置。
【請求項8】
杭打機に搭載されるコンピュータで動作する情報管理プログラムであって、
前記コンピュータを、
前記杭打機の施工データを取得する取得手段と、
前記施工データから帳票を作成する作成手段と、
前記帳票を無線により送信する通信手段と、
無線通信可能な管理者端末から、前記帳票に記載する前記施工データの選択指示を受け付ける受付手段として機能させ、
前記作成手段は、前記受付
手段で受け付けられた前記選択指示に応じて選択された施工データを用いて前記帳票を作成する、
情報管理プログラム。
【請求項9】
管理者端末と、杭打機に搭載される情報管理装置とを含む情報管理システムであって、
前記情報管理装置は、
前記杭打機の施工データを取得する取得部と、
前記管理者端末からの要求に応じて、前記管理者端末との無線接続を確立する接続制御部と、を具備し、
前記管理者端末は、前記無線接続された情報管理装置に対して帳票の作成指示を無線により送信し、
前記情報管理装置は、
前記管理者端末から前記帳票に記載する前記施工データの選択指示を受け付ける受付部と、
前記管理者端末からの前記帳票の作成指示および前記受付部で受け付けられた前記選択指示に応じて選択された施工データを用いて前記帳票を作成する作成部と、
前記帳票を前記管理者端末へ無線により送信する通信部と、
をさらに具備する情報管理システム。
【請求項10】
前記施工データおよび前記帳票について閲覧のみ可能な閲覧者端末をさらに具備し、
前記接続制御部は、前記閲覧者端末からの要求に応じて、前記閲覧者端末との無線接続を確立する、請求項9に記載の情報管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報管理装置、情報管理プログラムおよび情報管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
掘削機による杭孔の施工状態を管理するため、杭打機からの施工データを管理者が取得し、管理者が施工データおよび施工データに基づき生成された帳票をサーバにアップロードすることで、施工の品質点検を行っている(例えば、特許文献1参照)。また、無線通信機能付きのSDカードを用いて、SDカードに記録された施工データを中継器を介してサーバにアップロードする手法もある(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6315440号公報
【文献】特開2018-145713号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1および特許文献2では、施工データを一度管理者が取得して、管理者が施工データに基づき帳票を作成するため、施工データおよび帳票について改ざんされる可能性がある。
本発明は、ユーザの利便性を向上させ、かつデータの改ざんを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)本発明の一態様に係る、杭打機に搭載される情報管理装置は、取得部と、作成部と、通信部とを含む。取得部は、前記杭打機の施工データを取得する。作成部は、前記施工データから帳票を生成する。通信部は、前記帳票を無線により送信する。
上記構成(1)によれば、情報管理装置から無線により管理者端末に帳票が送信されるため、ユーザが情報管理装置から施工データを抽出し帳票を作成する手間がなくなりユーザの利便性が向上する。また帳票は情報管理装置で作成されるため、管理者が施工データを基に帳票を作成する工程がなくなりデータの改ざんを抑制することができる。
【0006】
(2)いくつかの実施形態では、上記(1)において、
情報管理装置は、受付部をさらに含む。受付部は、無線通信可能な管理者端末から、前記帳票に記載する前記施工データの選択指示を受け付ける。前記生成部は、前記受付部で受け付けられた前記選択指示に応じて選択された施工データを用いて前記帳票を作成する。
上記構成(2)によれば、施工する工法により異なる施工データや施工現場ごとに異なる提出が必要な施工データを施工管理者が施工データの中から選択することができるため、管理者が所望する帳票を作成できる。
【0007】
(3)いくつかの実施形態では、上記構成(1)において、
情報管理装置は、受付部をさらに含む。受付部は、無線通信可能な管理者端末から、前記帳票の作成指示を受け付ける。前記生成部は、前記受付部で受け付けられた前記作成指示に応じて、前記帳票を作成する。
上記構成(3)によれば、管理者が所望のタイミングで帳票を作成できる。
【0008】
(4)いくつかの実施形態では、上記構成(1)において、
情報管理装置は、受付部と、変換部とをさらに含む。受付部は、無線通信可能な管理者端末から、前記杭打機の施工状況の確認要求を受け付ける。変換部は、前記受付部で受け付けられた前記確認要求に応じて、前記施工データを変換する。前記通信部は、変換された施工データを前記管理者端末に無線により送信する。
上記構成(4)によれば、管理者は情報管理装置の通信部より、例えば、変換処理によりグラフ化された施工データを無線で受け取ることができ、情報管理装置から離れた場所で作業をしていても施工の進捗が把握できるため効率的に施工管理ができる。
【0009】
(5)いくつかの実施形態では、上記構成(1)から構成(4)のいずれか1つにおいて、
情報管理装置は、接続制御部をさらに含む。接続制御部は、前記管理者端末がログイン可能な管理アプリケーションと、無線通信可能な管理者端末以外の端末がログイン可能な管理アプリケーションとを区別して無線接続する。
上記構成(5)によれば、管理者以外の端末から管理装置にログイン可能であるため、管理者以外が施工途中のデータを確認することで施工完了後にデータが改ざんされるのを抑制することができる。
【0010】
(6)いくつかの実施形態では、上記構成(1)から構成(5)のいずれか1つにおいて、前記通信部は、無線通信可能な管理者端末からの指示に応じて、前記管理者以外の端末に前記帳票を送信する。
上記構成(6)によれば、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0011】
(7)いくつかの実施形態では、上記構成(1)から構成(6)のいずれか1つにおいて、前記通信部は、施工に関する特定のイベントが発生したタイミングで、無線通信可能な管理者端末および前記管理者端末以外の端末の少なくともどちらか一方に通知する。
上記構成(7)によれば、管理者または閲覧者は、特定のイベントが発生したときに管理者端末または閲覧者端末を確認すればよく、効率的な管理を実現できる。
【0012】
(8)本発明の一態様に係る、杭打機に搭載されるコンピュータで動作する情報管理プログラムは、前記コンピュータを、前記杭打機の施工データを取得する取得手段と、前記施工データから帳票を作成する作成手段と、前記帳票を無線により送信する通信手段として機能させる。
上記構成(8)によれば、ユーザの利便性を向上させ、かつデータの改ざんを抑制することができる。
【0013】
(9)本発明に一態様に係る情報管理システムは、管理者端末と、杭打機に搭載される情報管理装置とを含む。前記情報管理装置は、取得部と、接続制御部とを含む。取得部は、前記杭打機の施工データを取得する。接続制御部は、前記管理者端末からの要求に応じて、前記管理者端末との無線接続を確立する。管理者端末は、前記無線接続された情報管理装置に対して帳票の作成指示を送信する。前記情報管理装置はさらに、作成部と、通信部とを含む。作成部は、前記管理者端末からの前記帳票の作成指示に応じて前記施工データから帳票を作成する。通信部は、前記帳票を前記管理者端末へ無線により送信する。
上記構成(9)によれば、ユーザの利便性を向上させ、かつデータの改ざんを抑制することができる。
【0014】
(10)いくつかの実施形態では、上記構成(9)において、
情報管理システムは、前記施工データおよび前記帳票について閲覧のみ可能な閲覧者端末を含む。前記接続制御部は、前記閲覧者端末からの要求に応じて、前記閲覧者端末との無線接続を確立する。
上記構成(10)によれば、ユーザの利便性を向上させ、かつデータの改ざんを抑制することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ユーザの利便性を向上させ、かつデータの改ざんを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る情報管理システムを示す概念図である。
【
図2】
図2は、本実施形態に係る杭打機の一例を示すである。
【
図3】
図3は、本実施形態に係るメインボックスの詳細を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、本実施形態に係る情報管理システムの第1の動作例を示すシーケンス図である。
【
図5】
図5は、本実施形態に係る情報管理システムの第2の動作例を示すシーケンス図である。
【
図6】
図6は、本実施形態に係る情報管理システムの第3の動作例を示すシーケンス図である。
【
図7】
図7は、杭打機で作成される帳票の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、杭打機で作成される帳票の別例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態に係る情報管理装置、情報管理プログラムおよび情報管理システムについて詳細に説明する。なお、以下の実施形態中では、同一の番号を付した部分については同様の動作を行なうものとして、重ねての説明を省略する。
【0018】
本実施形態に係る情報管理システムについて
図1の概念図を参照して説明する。
図1に示す情報管理システムは、3台の杭打機1Aと、杭打機1Bと、杭打機1Cと、管理者端末3と、閲覧者端末4とを含む。杭打機1Aから杭打機1Cはそれぞれ、情報管理装置20および無線通信デバイス25を含むメインボックス2を搭載する。
【0019】
なお、説明の便宜上、杭打機をアルファベットで区別して図示しているが、特段区別しない場合は「杭打機1」と表記する。また、
図1の例では、3台の杭打機が存在する例を示すが、2台以下でもよいし、4台以上でもよい。同様に、管理者端末3および閲覧者端末4についても、複数存在してもよい。
【0020】
杭打機1は、上下動可能な掘削ロッドを有し、掘削ロッドを回転させながら杭孔を掘削する。なお、杭打機1の構造は、一般的な杭打機の構造と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0021】
杭打機1に搭載されるメインボックス2は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)といった演算装置などにより実現される情報管理装置20と、無線通信機能を有する無線通信デバイス25とを含む。メインボックス2では、掘削の深度、モータの電流値など、杭打機1が施工中に得られる施工データが取得され、施工データに基づいて帳票が生成される。メインボックス2は、無線通信デバイス25により、無線でデータを送受信可能である。
【0022】
管理者端末3は、例えばスマートフォン、フィーチャーフォン、タブレットPC、ノートPC等の端末である。杭打機1と無線接続することで、施工データの閲覧要求および帳票の作成指示を送信する。管理者端末3は、携帯端末に備わるブラウザ機能により、杭打機1から取得した施工データ及び帳票を管理者端末の画面に表示する。なお、管理者端末3は、持ち運び可能な携帯端末を想定するが、これに限らず、詰め所などに据え置きのデスクトップPCであってもよい。
【0023】
閲覧者端末4は、管理者端末3と同様の携帯端末またはデスクトップPCである。ただし、閲覧者端末4は、情報管理装置20に対する機能が制限される。例えば、閲覧者端末4は、管理者端末3のように、帳票作成指示を杭打機1に送信することはできず、施工データおよび帳票の閲覧のみ可能である。
【0024】
次に、本実施形態に係る杭打機1の一例について
図2を参照して説明する。
図2は、杭打機1の外観を示し、メインボックス2とメインボックス2に接続されるセンサ類について示す。
メインボックス2には、操作ボックス11と、表示ボックス12と、オーガー制御盤13と、深度検出器14と、流量検出器15とが、それぞれケーブルで接続される。
【0025】
操作ボックス11は、管理者がヘッドの拡大縮小、エア抜き作業などの操作、施工データの計測開始、積算などのデータ管理といった、施工に関する制御指示を行なうための制御装置である。なお、無線接続された管理者端末3から杭打機1に対して上述の制御指示が可能であれば、操作ボックス11は存在しなくともよい。
表示ボックス12は、操作ボックス11と同様の制御機能を有し、杭打機1のオペレータが操作するための制御装置である。また、操作ボックス11に対する操作は表示ボックス12にも表示されるため、オペレータは、表示ボックス12を確認することで管理者の操作を画面で認識できる。
【0026】
オーガー制御盤13は、オーガーモータの電流値、回転速度の切り換え(高速または低速など)、回転方向の検出(正回転または逆回転)等を制御する制御装置である。オーガー制御盤13により検出した電流値、回転速度、回転方向に関する情報がメインボックス2に送信される。
深度検出器14は、掘削深度を検出する。検出した掘削深度がメインボックス2に送信される。
流量検出器15は、ミルク流量を検出する。検出したミルク流量がメインボックス2に送信される。
【0027】
なお、図示しないが、メインボックス2で取得するセンサ値として、杭先端深度、作動油流量、ミルクの比抵抗値を含んでもよい。
【0028】
次に、本実施形態に係るメインボックス2の詳細について
図3のブロック図を参照して説明する。
本実施形態に係るメインボックス2は、情報管理装置20と、無線通信デバイス25とを含む。情報管理装置20は、処理回路21と、格納部22と、通信インタフェース23とを含み、それぞれバスを介して接続される。
【0029】
処理回路21は、CPU、GPU、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのいずれかまたはこれらの組合せにより実現される。処理回路21は、データ取得部211と、指示受付部212と、データ変換部213と、帳票作成部214と、接続制御部215と、無線通信部216とを含む。
【0030】
データ取得部211は、杭打機1の施工状況を示す施工データを取得する。
指示受付部212は、管理者端末3および閲覧者端末4から、杭打機1の施工状況の確認要求を受け付ける。指示受付部212は、管理者端末3から、帳票に記載する施工データの選択指示と帳票の作成指示とを受け付ける。
【0031】
データ変換部213は、施工データの取得開始から確認要求を受けた時点までの施工データを視覚的に見やすくグラフ化するなどして、管理者または閲覧者に提供可能なデータに変換する。具体的には、例えば、データ変換部213は、取得した生の施工データを演算して数値化し、当該数値からグラフを作図する。なお、施工データの変換は、グラフ化することに限らず、改ざん防止のため、管理者端末3または閲覧者端末4側に施工データの生データが存在しないような、施工データの変換方法及び提供方法であればよい。
帳票作成部214は、施工データから帳票を生成する。すなわち、帳票作成部214は、グラフ化された施工データを用いて帳票を生成することにより、グラフ付き帳票が作成できる。
【0032】
接続制御部215は、管理者端末3および閲覧者端末4との無線接続を制御する。接続制御部215による認証が成功した場合に、管理者端末3または閲覧者端4との接続が確立される。
無線通信部216は、変換された施工データおよび作成された帳票を、通信インタフェース23を介して無線通信デバイス25から各端末に送信する。
【0033】
格納部22は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)などで構成され、施工データを取得する。施工データとしては、施工場所、掘削日時、掘削機の機種情報、モータの瞬時電流値および積分電流値の時系列データ、掘削深度の時系列データ、掘削速度の時系列データ、供給水量の時系列データ、ミルク流量の時系列データなどのデータを想定するが、これらに限らず、杭打機1で取得できるデータであって、帳票を作成するために必要となるデータが含まれてもよい。
【0034】
通信インタフェース23は、所定の通信規格に準拠した、情報管理装置20と管理者端末3または閲覧者端末4との間で無線によるデータ送受信を行なうためのインタフェースである。通信規格としては、Wi-Fi(登録商標)に準拠した無線LAN(Local Area Network)を想定するが、Bluetooth(登録商標)などの無線ネットワークでもよい。
【0035】
無線通信デバイス25は、例えば、無線LANルータ、無線LANアクセスポイント、Bluetoothモジュールである。無線通信デバイス25により、管理者端末3または閲覧者端末4が接続可能な通信可能エリアが形成される。
【0036】
次に、本実施形態に係る情報管理システムの第1の動作例について
図4のシーケンス図を参照して説明する。
【0037】
図4は、管理者端末3と、メインボックス2内に情報管理装置20を含む杭打機1と、閲覧者端末4との間における、施工開始から帳票作成までのデータ送受信に関するシーケンス図である。
【0038】
なお、以降の
図4から
図6までのシーケンス図において、実際はメインボックス2と接続した無線通信デバイス(ここでは、無線LANによるWi-Fiアクセスポイントを想定)と無線接続されるが、説明の便宜上、「杭打機1と無線接続する」と表現する。また、メインボックス2に含まれる情報管理装置20の各部(各機能)によりデータの制御がなされるが、説明の便宜上、杭打機1において各部が処理を実行すると表現する。
【0039】
ステップS401では、管理者端末3が、杭打機1との無線接続を要求する。具体的には、管理者端末3が、無線接続したい杭打機1が設定するSSID(Service Set Idntifier)を選択し、パスワードを入力する。SSIDは、メインボックス2に格納される無線通信デバイス25により設定されるWi-Fiのアクセスポイントを一意に識別する識別子である。
【0040】
ステップS402では、杭打機1において接続制御部215が、管理者端末3からの接続要求を認証する。ここでは管理者端末3から入力されたパスワードが正しく、認証が成功することを想定する。結果として、接続制御部215により、管理者端末3と杭打機1のメインボックス2との無線接続が確立される。その後、管理者端末3では、管理者用URL(Uniform Resource Locator)にアクセスすることで、情報管理装置に対する指示および施工データの閲覧が可能な管理アプリケーションの画面を開くことができる。管理画面では、管理者がボタンを押下またはタッチするといった指示を与えることで、施工データの閲覧、グラフ作成などの各種処理を実行できる。管理者用URLに存在する管理アプリケーションの画面は、HTML(Hyper Text Markup Language)で記述されることを想定し、ブラウザ機能があれば、特定のソフトウェアおよびアプリケーションに依存せずに操作可能な形式を想定する。
【0041】
ステップS403では、管理者端末3が、杭打機1に記録開始指示を送信する。
ステップS404では、杭打機1において指示受付部212が、管理者端末3からの記録開始指示を受け取り、データ取得部211が、杭打機1の各種センサから複数種類の施工データを取得する。具体的には、例えば、オーガー制御盤13から瞬時電流値および積分電流値を含む電流データを、深度検出器14から掘削深度データを、流量検出器15からミルク流量データを、複数種類の施工データとしてそれぞれ取得する。
【0042】
ステップS405では、閲覧者端末4が、杭打機1との無線接続を要求する。閲覧者端末4が、無線接続したい杭打機1が設定するSSIDを選択し、パスワードを入力する。
ステップS406では、杭打機1において接続制御部215が、閲覧者端末4からの接続要求を認証する。ここでは、閲覧者端末4から入力されたパスワードが正しいと仮定するため、認証が成功し、接続制御部215により、閲覧者端末4と杭打機1との無線接続が確立される。なお、閲覧者端末4では、情報管理装置20に対する操作を限定するため、管理者用URLとは異なる閲覧者用URLにアクセスさせる。閲覧者用URLでアクセスした場合、管理アプリケーションでは、例えば、施工データの閲覧機能のみを実行可能とし、帳票生成や、施工データの記録の開始および終了の指示ができないように制限されればよい。
【0043】
なお、管理者と閲覧者とで操作に制限を加えるため、管理アプリケーションを操作するためにログインが必要となる認証手段が設けられてもよい。または、接続制御部215が、無線接続された端末を確認できる情報(MACアドレスなど)を取得できる場合は、情報管理装置20側で予めMACアドレスと管理者端末3であるか閲覧者端末4であるかの種別とを対応付けたテーブルを用意し、当該テーブルを参照することで、無線接続した端末の種別に応じて管理アプリケーションを切り換えてもよい。
【0044】
ステップS407では、管理者端末3および閲覧者端末4が、杭打機1に対して施工状況の確認要求を送信する。
ステップS408では、杭打機1において指示受付部212が、管理者端末3および閲覧者端末4から施工状況の確認要求を受け付けると、データ変換部213は、記録を開始した時点から確認要求を受け付けた時点までの施工データを変換する。杭打機1において無線通信部216は、変換された施工データを管理者端末3および閲覧者端末4にそれぞれ送信する。これにより、管理者端末3および閲覧者端末4が、変換された施工データを無線で受け取ることができ、情報管理装置20から離れた場所で作業をしていても施工の進捗がリアルタイムで把握できるため、効率的に施工管理ができる。
なお、管理者端末3および閲覧者端末4では、受信した電流値、流量、深度などの施工データをグラフ化し、端末側で保持するN値などのボーリング調査によるデータと併せて表示してもよい。なお、N値などのボーリング調査によるデータは、各端末が記憶しており、端末側で施工データと併せて表示されてもよい。また、情報管理装置20側にボーリング調査によるデータを予め入力して記憶させておき、各端末からの指示により、情報管理装置20側で施工データと対応するボーリング調査によるデータとを選択し、各端末に送信してもよい。これにより、端末側で施工データとボーリング調査によるデータとを併せて表示させることができる。
【0045】
ステップS409では、管理者端末3が、帳票の作成指示を杭打機1に送信する。これにより、管理者が所望のタイミングで帳票を作成させることができる。
ステップS410では、杭打機1において指示受付部212が、管理者端末3から帳票の作成指示を受け付けると、杭打機1において帳票作成部214が、帳票を生成する。
【0046】
なお、管理者端末3は、帳票の作成指示を送信する場合、複数種類の施工データのうち、どのデータを用いて帳票を作成させるかを指定するため、施工データの選択指示を送信してもよい。杭打機1において指示受付部212は、管理者端末3から施工データの選択指示を受け付けた場合、選択指示に基づき選択された施工データを用いて帳票を作成する。具体的には、選択指示が積分電流値と掘削深度との施工データを用いる旨の指示である場合、積分電流値と掘削深度とを含む帳票を生成すればよい。
また、管理者端末3から、帳票のタイトル、現場名、住所、施工機械、設計値などの所定の記載事項を入力可能としてもよい。杭打機1において帳票作成部214は、管理者端末3から入力された記載事項を帳票作成時に反映する。これにより、施工する工法により異なる施工データや施工現場ごとに異なる提出が必要な施工データを管理者が施工データの中から選択することができるため、管理者が所望する帳票を作成できる。
【0047】
ステップS411では、杭打機1において無線通信部216が、作成された帳票を管理者端末3に送信する。なお、杭打機1において無線通信部216は、管理者端末3が帳票作成指示の際に、他の管理者端末3および閲覧者端末4にも帳票を送信するようにしてもよい。送信先となる他の端末は、例えば管理者端末3が帳票作成指示の際に指定した端末でもよいし、デフォルトで設定された端末でもよい。
ステップS412では、管理者端末3が、記録終了指示を情報管理装置20に送信する。杭打機1では、指示受付部212が記録終了指示を受け付け、施工データの記録を終了する。
【0048】
図4に示すように、杭打機1のメインボックス2では、杭打機1で計測された施工データを取得し、管理者端末3および閲覧者端末4が帳票を作成するのではなくメインボックス2で帳票が作成される。各端末では、メインボックス2から帳票を直接受信する。よって、クラウドなどのサーバや管理者端末3において施工データが記憶され、帳票が作成される場合と異なり、施工データおよび帳票が改ざんされる可能性を低減することができる。また、管理者端末3は、施工データの元データを取得するわけではないため、施工データ自体が改ざんされる可能性も抑制できる。
【0049】
管理者端末3および閲覧者端末4では、施工データおよび帳票が表示された場面をプリントスクリーンまたはPDF(Portable Document Format)化する機能を有してもよい。当該機能は、URLによりアクセスされた管理アプリケーションの一機能として当該アプリケーション上で実行可能としてもよいし、端末のプリントスクリーン機能またはPDF化する機能を当該管理アプリケーションの画面で実行できるようにパーミッションを設定してもよい。
【0050】
なお、
図4では管理者端末3の動作と閲覧者端末4の動作とを各ステップとして説明したが、管理者端末3からの指示と閲覧者端末4からの指示とは、必ずしもステップの番号順に応じて処理されなくともよい。すなわち、情報管理装置20は、管理者端末3または閲覧者端末4から指示があれば、当該指示に応じて独立して動作してもよい。管理者端末3および閲覧者端末4は、掘削中、掘削完了、ミルク注入中など、どのようなタイミングでも施工データおよび帳票を受信できる。
また、情報管理装置20の帳票作成部214は、施工が完了次第、帳票を自動的に作成してもよい。このように、閲覧者端末4のように、管理者端末3以外の端末から情報管理装置20にログイン可能であるため、管理者以外が施工途中のデータを確認することで施工完了後にデータが改ざんされるのを抑制することができる。
【0051】
次に、本実施形態に係る情報管理システムの第2の動作例について
図5のシーケンス図を参照して説明する。
図5に示す第2の動作例は、管理者端末3と複数の杭打機(杭打機1Aおよび杭打機1B)との間における、施工開始から帳票作成までのデータ送受信に関するシーケンス図である。なお、杭打機1が複数存在する場合は、それぞれ個別のSSIDが設定されるため、管理者端末3に表示される画面では複数のSSIDの中から1つのSSIDが選択可能に表示される。よって、管理者端末3のユーザは、接続したい杭打機1のSSIDを選択し、パスワードを入力すればよい。
【0052】
まず管理者端末3と杭打機1Aとの無線接続が確立される(ステップS401およびステップS402)。その後、管理者端末3が杭打機1Aに対して施工データの記録開始指示を送信し、杭打機1Aにおいてデータ取得部211が各種センサから施工データの取得を開始する(ステップS403およびステップS404)。
【0053】
次に、管理者端末3が杭打機1Bとの無線接続を要求する(ステップS401)。具体的には、管理者端末3が、無線接続したい杭打機1Bが設定するSSIDを選択し、パスワードを入力する。
【0054】
ステップS501では、管理者端末3が無線接続中の杭打機1Aとは異なる他の杭打機1Bに接続要求を送信した場合、管理者端末3と杭打機1Aとの無線接続が解除される。無線接続の解除方法は、一般的な手法を用いればよく、例えば、管理者端末3が、杭打機1Aに対して無線接続の解除を要求する信号(Deauthentication)を送信し、杭打機1Aにおいて接続制御部215が接続を解除すればよい。
【0055】
杭打機1Bにおいて接続制御部215は、管理者端末3からの接続要求を認証する。ここでは認証が成功し、接続制御部215により、管理者端末3と杭打機1Bとの無線接続が確立される(ステップS402)。その後、管理者端末3が、杭打機1Bに記録開始指示を送信し、杭打機1Bにおいてデータ取得部211が、施工データを取得を開始する(ステップS403及びステップS404)。
【0056】
管理者端末3が、再び杭打機1Aとの無線接続を要求する(ステップS401)。杭打機1Bにおいて接続制御部215は、管理者端末3が他の杭打機1Aに接続要求を送信したため、管理者端末3との無線接続を解除する(ステップS501)。その後、管理者端末3と杭打機1Aとの無線接続が確立される(ステップS402)。
【0057】
杭の施工が完了するなどのタイミングで、管理者端末3は、杭打機1Aに対して帳票の作成指示を送信し、杭打機1Aにおいて作成された帳票を受信する(ステップS409からステップS411)。その後、管理者端末3は、杭打機1Aに記録終了指示を送信する(ステップS412)。
【0058】
管理者端末3は、杭打機1Bに対しても同様の帳票作成処理を実行させる(ステップS409からステップS412)。
【0059】
なお、
図5には図示しないが、管理者端末3は、無線接続している杭打機1に対して施工状況の確認要求を送信し、施工中の施工データを取得することもできる。
【0060】
このように、管理者端末3は、複数の杭打機1に対して無線接続先を切り換えることにより、例えば詰め所などの杭打機1と離れた場所からでも、複数の杭打機1で取得した施工データおよび帳票を取得でき、効率的にデータを収集できる。よって、管理者が杭打機1まで移動してメインボックスから施工データをUSB(Universal Serial Bus)で取得する必要がないため、帳票作成などの施工管理の時間短縮に繋がる。
【0061】
次に、本実施形態に係る情報管理装置20を含む情報管理システムの第3の動作例について
図6のシーケンス図を参照して説明する。
図6は、複数の管理者端末3(管理者端末3Aおよび管理者端末3B)と、杭打機1との間における、施工開始から帳票作成までのデータ送受信に関するシーケンス図である。
【0062】
ここでは、まず管理者端末3Aが、杭打機1と無線接続を確立し、杭打機1が管理者端末3Aからの施工データの記録開始指示に応じて、施工データの取得を開始する(ステップS401からステップS404)。
【0063】
続いて、管理者端末3Bが、杭打機1と無線接続を確立する(ステップS401およびステップS402)。杭打機1の無線通信デバイス25は、一般的な無線LANルータのように複数の端末を同時に接続可能であるため、無線通信デバイス25で許容できる範囲で、複数の管理者端末3と複数の閲覧者端末4(図示せず)とを同時に接続してもよい。
【0064】
続いて、管理者端末3Aおよび管理者端末3Bが、施工状況の確認要求を送信する(ステップS407)。
【0065】
杭打機1においてデータ変換部213が、施工状況の確認要求を受けた時点までに取得された施工データを変換する。杭打機1において無線通信部216が、変換された施工データを管理者端末3Aおよび管理者端末3Bに送信する(ステップS408)。
【0066】
管理者端末3Aが、帳票の作成指示を送信し、杭打機1において帳票作成部214が施工データに基づいて帳票を作成し、管理者端末3Aに送信する(ステップS409からステップS411)。
【0067】
同様に、管理者端末3Bが、帳票の作成指示を送信し、杭打機1において帳票作成部214が施工データに基づいて帳票を作成し、管理者端末3Bに送信する(ステップS409からステップS411)。
【0068】
管理者端末3Aが、施工データの記録終了指示を杭打機1に送信する(ステップS412)。
【0069】
なお、
図6に示すように、特定の管理者端末3のみ施工の開始および終了の指示を設定可能としてもよいし、杭打機1に接続する全ての管理者端末3に施工の開始および終了の指示を設定可能としてもよい。
【0070】
図4から
図6では、1つの杭打機1が1つの杭を施工する場合について説明したが、1つの杭打機1が複数の杭を続けて施工してもよい。例えば、杭打機1が1つの杭の施工を完了した場合、当該杭の施工データを格納部22に格納することで、杭打機1が別の杭を施工中であっても、管理者端末3は杭打機1に無線接続し、格納部22から施工済みの杭の施工データを取得できる。よって、管理者端末3から、帳票作成指示があれば、帳票作成部214が当該施工データから帳票を作成できる。よって、管理者は、1つの杭の施工が完了する度に帳票の作成指示を送信しなくとも、まとめて複数の杭の帳票を作成できるため、効率的に施工管理できる。
【0071】
なお、管理者端末3または閲覧者端末4はそれぞれ、支持層の到達、掘削の完了、ミルクなどの充填完了および施工の完了など特定のイベントが発生したタイミングで、音声、ブザーなどのアラーム、プッシュ通知などにより、施工状態を通知してもよい。これにより、管理者または閲覧者は、常に施工状態を気にせずとも、特定のイベントが発生したときに管理者端末3または閲覧者端末4を確認すればよく、効率的な管理を実現できる。
【0072】
さらに、
図4から
図6に示した管理者端末3または閲覧者端末4で取得した施工データおよび帳票については、端末から4Gまたは5Gなどの携帯通信網を介して管理会社などのクラウドサーバに送信されてもよい。
【0073】
次に、杭打機1で作成される帳票の一例について
図7および
図8を参照して説明する。
図7に示す帳票70は、施工現場名、施工年月日および杭番号などの書誌的事項71と、深度に応じた地層の情報を示す柱状
図72と、現状掘削した深度までの積分電流値73と、柱状図から抜き出された予め入力されるN値74と、掘削開始から現在までの掘削済みの部分的な形状を示す掘削形状情報75と、掘削される予定の最終的な形状を示す掘削計画形状情報76を示す。
【0074】
図8に示す帳票80は、
図7に示す情報に加え、深度81に応じた瞬時電流値82の時系列データおよび掘削水83の時系列データを示す。
図8に示す時系列データを参照することで、管理者端末3を有する管理者および閲覧者端末4を有する閲覧者が、掘削水などがどの段階で注入されているかを時系列で判断できる。
【0075】
以上に示した実施形態によれば、杭打機はメインボックスに含まれる情報管理装置により、杭打機ごとにメインボックスにおいて帳票を作成する。管理者端末または閲覧者は、Wi-Fiなどの無線通信デバイスを備えたメインボックスと通信することで、クラウドなどのサーバを介さずに、杭打機から施工データおよび帳票を無線により直接受信する。
このように、情報管理装置と管理者端末とが無線通信されることにより、施工データの記録開始やデータの管理において、杭打機など管理装置が搭載される重機に管理者が近づくことなく、施工管理ができる。よって、現場管理における安全性が向上し、施工管理がより効率的になる。
【0076】
また、SSIDおよびパスワードを知っている複数の管理者および閲覧者が、施工データおよび帳票をいつでも閲覧可能となり、杭打機1のデータが複数人の監視下にあることから、施工データおよび帳票の数値やグラフの改ざんの可能性を低減できる。
メインボックス内の情報管理装置で作成された帳票は、報告書の形式で作成されるため、杭打機から帳票を受信してそのまま報告書として提出することができ、管理者の負担が軽減される。
さらに、情報管理装置から無線により管理者端末に帳票が送信されるため、ユーザが情報管理装置から施工データを抽出し帳票を作成する手間がなくなりユーザの利便性が向上する。また帳票は情報管理装置で作成されるため、管理者が施工データを基に帳票を作成する工程がなくなりデータの改ざんを抑制することができる。
【0077】
上述の実施形態の中で示した処理手順に示された指示は、ソフトウェアであるプログラムに基づいて実行されることが可能である。汎用の計算機システムが、このプログラムを予め記録媒体に記憶しておき、記憶されたプログラムを読み込むことにより、上述した識別装置による効果と同様な効果を得ることも可能である。さらに、本実施形態における記録媒体は、コンピュータあるいは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記録媒体も含まれる。
【符号の説明】
【0078】
1・・・杭打機(A~C)、2・・・メインボックス、3・・・管理者端末(A~B)、4・・・閲覧者端末、11・・・操作ボックス、12・・・表示ボックス、13・・・オーガー制御盤、14・・・深度検出器、15・・・流量検出器、20・・・情報管理装置、21・・・処理回路、22・・・格納部、23・・・通信インタフェース、25・・・無線通信デバイス、70,80・・・帳票、71・・・書誌的事項、72・・・柱状図、73・・・積分電流値,74・・・N値、75・・・掘削形状情報、76・・・掘削計画形状情報、81・・・深度、82・・・瞬時電流値、83・・・掘削水、211・・・データ取得部、212・・・指示受付部、213・・・データ変換部、214・・・帳票作成部、215・・・接続制御部、216・・・無線通信部。