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特許7597412予約管理システム、予約管理プログラム及び、予約管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-02
(45)【発行日】2024-12-10
(54)【発明の名称】予約管理システム、予約管理プログラム及び、予約管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241203BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2023204905
(22)【出願日】2023-12-04
【審査請求日】2023-12-04
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523223375
【氏名又は名称】PROSTAR株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004163
【氏名又は名称】弁理士法人みなとみらい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中野 史一
【審査官】田上 隆一
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-201612(JP,A)
【文献】特開2006-058975(JP,A)
【文献】特開2002-259531(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴルフ場を利用するユーザに対する適切なタイミングでの商品提供を支援する予約管理システムであって、
前記予約管理システムは、提供内容受付部、提供要求受付部、及び表示処理部を備え、
前記提供内容受付部は、ゴルフ場へのチェックイン前、チェックイン時、又はチェックイン後に、ユーザ識別情報、及び該ユーザが注文した商品の商品準備時間を含む商品情報を受け付けて、ユーザがコース又はホールを巡回するのに要する時間、及び前記商品準備時間に基づいて、複数の商品提供施設のうち、前記商品情報を送信する商品提供施設を決定し、ユーザ識別情報及び商品情報をデータベースに格納し、
前記提供要求受付部は、ゴルフ場へのチェックイン後であって、商品提供施設でのチェックイン時に、前記ユーザ識別情報を受け付けて、該ユーザ識別情報に紐づく予め格納された商品情報、及び商品提供を受ける為に着席した前記ユーザの提供場所を識別する提供場所識別情報を取得し、
前記表示処理部は、前記予め格納された商品情報、及び前記提供場所の組み合わせを表示処理し、商品提供者に対して表示させる、予約管理システム。
【請求項2】
前記予約管理システムは、更新部を更に備え、
前記更新部は、前記ユーザ識別情報として、前記ユーザを一意に特定するユーザIDと、ゴルフ場のロッカー番号を受け付けた場合に、前記ユーザがチェックインしたものとしてゴルフ場の利用状況を更新処理する、請求項1に記載の予約管理システム。
【請求項3】
前記予約管理システムは、表示処理部を更に備え、
複数の前記商品提供施設は、ゴルフ場のコース又はホールに紐づけられ、
前記表示処理部は、ユーザがプレイ中のコース又はホールの最も近くに位置する前記商品提供施設の商品メニューを表示処理し、ユーザ端末装置に対して表示させる、請求項1に記載の予約管理システム。
【請求項4】
前記予約管理システムは、通知部を更に備え、
前記通知部は、ユーザが注文した商品を提供する商品提供施設が設置されたホールから所定ホール数前のホールをユーザがプレイ中である場合、所定ホール数前のホールに到着した場合、所定ホール数前のホールでのプレイが終了した場合、所定のコースでプレーが終了した場合、又はユーザの注文を受け付けた商品提供施設に紐づくホールをユーザがプレイ中である場合に、ユーザが注文した商品を提供する前記商品提供施設に対して、商品準備要求を通知する、請求項1に記載の予約管理システム。
【請求項5】
ゴルフ場を利用するユーザに対する適切なタイミングでの商品提供を支援する予約管理プログラムであって、
コンピュータを、提供内容受付部、提供要求受付部、及び表示処理部として機能させ、
前記提供内容受付部は、ゴルフ場へのチェックイン前、チェックイン時、又はチェックイン後に、ユーザ識別情報、及び該ユーザが注文した商品の商品準備時間を含む商品情報を受け付けて、ユーザがコース又はホールを巡回するのに要する時間、及び前記商品準備時間に基づいて、複数の商品提供施設のうち、前記商品情報を送信する商品提供施設を決定し、ユーザ識別情報及び商品情報をデータベースに格納し、
前記提供要求受付部は、ゴルフ場へのチェックイン後であって、商品提供施設でのチェックイン時に、前記ユーザ識別情報を受け付けて、該ユーザ識別情報に紐づく予め格納された商品情報、及び商品提供を受ける為に着席した前記ユーザの提供場所を識別する提供場所識別情報を取得し、
前記表示処理部は、前記予め格納された商品情報、及び前記提供場所の組み合わせを表示処理し、商品提供者に対して表示させる、予約管理プログラム。
【請求項6】
ゴルフ場を利用するユーザに対する適切なタイミングでの商品提供を支援する予約管理方法であって、
コンピュータに、
ゴルフ場へのチェックイン前、チェックイン時、又はチェックイン後に、ユーザ識別情報、及び該ユーザが注文した商品の商品準備時間を含む商品情報を受け付けて、ユーザがコース又はホールを巡回するのに要する時間、及び前記商品準備時間に基づいて、複数の商品提供施設のうち、前記商品情報を送信する商品提供施設を決定し、ユーザ識別情報及び商品情報をデータベースに格納する処理と、
ゴルフ場へのチェックイン後であって、商品提供施設でのチェックイン時に、前記ユーザ識別情報を受け付けて、該ユーザ識別情報に紐づく予め格納された商品情報、及び商品提供を受ける為に着席した前記ユーザの提供場所を識別する提供場所識別情報を取得する処理と、
前記予め格納された商品情報、及び前記提供場所の組み合わせを表示処理し、商品提供者に対して表示させる処理と、を実行させる予約管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予約管理システム、予約管理プログラム及び、予約管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、生産年齢人口の減少により、労働力不足が深刻な問題となっている。また、感染症対策の為、人との接触をできるだけ避けるように省人化や非接触化が急速に進んでいる。このような流れはサービス業全般に広く見られ、ゴルフ業界においてもこのようなサービス提供が始まっており、そのシステムの一例が、例えば、特許文献1において開示されている。
【0003】
特許文献1には、例えば、店舗内POS装置にチェックイン/チェックアウト情報を格納し、フロントでチェックインした顧客が食堂で注文する際、自動会計を希望する場合、当該顧客の会員コードデータ、自動会計希望データ及び注文品データを端末装置より入力することにより、該入力した当該会員コードデータとチェックイン情報とを照合し、当該顧客チェックインしている顧客であった場合は注文品データや会員コードデータをフロント及び/又はホストコンピュータに送信することにより、食堂の会計をフロントにて施設利用費等と一括してチェックアウト時に自動会計することが開示されています。
【0004】
特許文献2には、例えば、ゴルフカートから、注文するメニューの情報が送信されること、休憩開始時間、注文されたメニュー、注文個数、を利用して注文を管理することが開示されています。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開平10-283412号公報
【文献】特開2002-259531号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記特許文献では、ゴルフ場を巡回するユーザが商品を受け取る正確なタイミングがわからず、適切なタイミングでユーザに商品を提供することが難しいという問題があった。
【0007】
上記課題に鑑み、本発明は、ゴルフ場にチェックインした利用者に対して、適切なタイミングで商品を提供可能な新規なシステムを提供することを解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明は、ゴルフ場を利用するユーザに対する適切なタイミングでの商品提供を支援する予約管理システムであって、前記予約管理システムは、提供内容受付部、提供要求受付部、及び表示処理部を備え、前記提供内容受付部は、ゴルフ場へのチェックイン前、チェックイン時、又はチェックイン後に、ユーザ識別情報、及び該ユーザが注文した商品の商品情報を受け付けてデータベースに格納し、前記提供要求受付部は、ゴルフ場へのチェックイン後であって、商品提供施設でのチェックイン時に、前記ユーザ識別情報を受け付けて、該ユーザ識別情報に紐づく予め格納された商品情報、及び商品が提供を受ける為に着席した前記ユーザの提供場所を識別する提供場所識別情報を取得し、前記表示処理部は、前記予め格納された商品、及び前記提供場所の組み合わせを表示処理し、商品提供者に対して表示させる。
【0009】
このような構成とすることで、チェックイン前、チェックイン時、チェックイン後に格納された商品情報を、商品提供施設のチェックイン時に取得することができる。これにより、ユーザが事前に商品を予約しておき、商品提供施設にチェックインすることで、ユーザが予約した商品情報を取得でき、適切なタイミングでユーザに対して商品を提供することができる。また、ユーザの商品提供場所と、ユーザが事前に注文した商品の組み合わせを商品提供者に対して表示させることができ、これにより、適切な商品提供場所にユーザが希望する商品を配膳することができる。
【0010】
より好ましい形態では、前記予約管理システムは、更新部を更に備え、前記更新部は、前記ユーザ識別情報として、前記ユーザを一意に特定するユーザIDと、ゴルフ場のロッカー番号を受け付けた場合に、前記ユーザがチェックインしたものとしてゴルフ場の利用状況を更新処理する。
【0011】
このような構成とすることで、ユーザIDとゴルフ場のロッカー番号を受け付けた場合に、ゴルフ場の利用状況を更新することができる。これにより、どのユーザがどのロッカーを使っているのかを確実に把握することが可能になる。
【0012】
より好ましい形態では、前記予約管理システムは、表示処理部を更に備え、複数の前記商品提供施設は、ゴルフ場のコース又はホールに紐づけられ、前記表示処理部は、ユーザがプレイ中のコース又はホールに基づいて決められた前記商品提供施設の商品メニューを表示処理し、ユーザに対して表示させる。
【0013】
このような構成とすることで、ユーザがプレイ中のホール又はコースに紐づいた商品提供施設の商品メニューをユーザに対して表示させることができる。これにより、ユーザの位置から利用が想定されない商品提供施設は表示されず、ユーザは効率的に希望する商品を選ぶことができる。
【0014】
より好ましい形態では、前記提供内容受付部は、ユーザがプレイ中のホール又はコースに基づいて、複数の前記商品提供施設のうち、前記商品情報を送信する商品提供施設を決定する。
【0015】
このような構成とすることで、ユーザがプレイ中のホール又はコースに応じて、どの商品提供施設に商品情報を送信することを決定することができる。これにより、ユーザがプレイ中のホール又はコースに応じて、ユーザに適切なタイミングで商品を提供可能な商品提供施設に商品情報を送信することができる。
【0016】
より好ましい形態では、前記予約管理システムは、通知部を更に備え、前記通知部は、ユーザがプレイ中のホール又はコースに基づいて、ユーザが注文した商品を提供する前記商品提供施設に対して、商品準備要求を通知する。
【0017】
このような構成とすることで、ユーザがプレイ中のホール又はコースに応じて、商品準備の要求を商品提供施設に通知することができる。これにより、ユーザが商品提供施設に到着した後すぐに、商品提供者は商品を提供することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、ゴルフ場を利用するユーザに対する適切なタイミングでの商品提供を支援する新規な技術を提供する効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】一実施形態のゴルフ場の概要図である。
図2】一実施形態のシステムの構成を示すブロック図である。
図3】一実施形態のシステムのハードウェア構成図である。
図4】一実施形態のシステムの構成を示す機能ブロック図である。
図5】一実施形態のシステムの処理フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付図面を参照して、更に詳細に説明する。図面には好ましい実施形態が示されている。しかし、多くの異なる形態で実施されることが可能であり、本明細書に記載される実施形態に限定されない。
【0021】
例えば、本実施形態では予約管理システムの構成、動作等について説明するが、同様の構成の方法、装置、コンピュータプログラム等も、同様の作用効果を奏することができる。また、プログラムは、記録媒体に記憶させてもよい。この記録媒体を用いれば、例えばコンピュータにプログラムをインストールすることができ、これにより予約管理装置、予約管理システムを構成することができる。ここで、プログラムを記憶した記録媒体は、例えばCD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。
【0022】
本発明は、ゴルフ場を利用する際の一連の処理を実行するシステムに関する。本発明におけるゴルフ場を利用する際の一連の処理としては、ゴルフ場の予約、チェックイン、飲食店の予約、飲食店の利用、チェックアウト、及びゴルフ場及び飲食店の利用料の決済の処理が含まれる。
【0023】
<1.ゴルフ場の概要>
図1は、本実施形態におけるゴルフ場の概要図である。本実施形態におけるゴルフ場は、コース、商品提供施設、及びクラブハウスCHを有する。コースは、1~9ホール(インコース)、及び10~18ホール(アウトコース)の全18ホールを有し、ユーザは番号順にホールを巡回する。商品提供施設は、ユーザに商品を提供する施設であって、テーブル毎に商品提供施設へのチェックインの為の2次元コードが設置されたテーブルにおいて商品を提供する店舗(レストランRT)、及び商品提供施設へのチェックインの為の2次元コードが受付カウンター等に設置され、ユーザに直接商品を提供する店舗(茶屋TH)を含む。クラブハウスは、ゴルフ場へのチェックインの為の2次元コードが設置された受付カウンター、及びロッカールームを含む。なお、本実施形態において、インコースに紐づく1又は複数のレストランRTと、アウトコースに紐づく1又は複数のレストランRTと、ホール毎に紐づく1又は複数の茶屋THが設置される。一方、1又は複数のレストランRTが、ホール毎に設置されてもよく、任意のホールに設置されてもよい。また、茶屋THは任意のホールに紐づけて設置されてもよい。
【0024】
<2.システム構成>
図1は、一実施形態のシステムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、予約管理システム0は、予約管理装置1、ゴルフ場基幹システム3、及びユーザ端末装置4を備え、通信ネットワークNWを介して通信可能に構成される。通信ネットワークNWは、本実施形態では、IP(Internet Protocol)ネットワークであるが、通信プロトコルの種類に制限はなく、更に、ネットワークの種類、規模にも制限はない。
【0025】
本実施形態における予約管理装置1、ゴルフ場基幹システム3、及びユーザ端末装置4は、汎用のサーバ向けのコンピュータやパーソナルコンピュータやスマートフォン、タブレット端末、ウェアラブルデバイス等を利用することが可能である。ゴルフ場基幹システム3は、ゴルフ場の利用に関する情報(ゴルフ場の利用中や予約状況を示す利用状況情報、ゴルフ場毎のユーザの会員情報、ユーザがプレイ中のホール番号、及び決済情報等)を記録管理する。
【0026】
本実施形態では、予約管理装置1が、ユーザから受け付けたゴルフ場の予約に関する情報をゴルフ場基幹システム3に送信する予約連携機能、ユーザがプレイ中のホール番号を基幹システム3から受け取るホール番号連携機能、及びゴルフ場利用料の支払いに関する情報をゴルフ場基幹システム3に送信する決済連携機能を備える。なお、本実施形態では、予約管理装置1は、ひとつのコンピュータを用いて構成されるが、複数のコンピュータを用いて構成することも可能である。
【0027】
<2.1.ハードウェア構成>
図2は、ハードウェア構成図である。図2(a)に示すように、サーバ10(予約管理装置1)は、処理部101、記憶部102及び、通信部103を備える。
【0028】
処理部101は、命令セットを実行可能なCPUなどのプロセッサを有し、本発明に係る予約管理プログラム、OSやその他のアプリケーションを実行することで、予約管理装置1の動作処理全体を制御する。
記憶部102は、命令セットを記憶可能なRAMなどの揮発性メモリ、OS及び予約管理プログラムなどを記録可能なHDDやSSDなどの不揮発性の記録媒体を有する。
通信部103は、ネットワークに接続する為の通信インタフェース装置を有し、ネットワークNWとの通信制御を実行して、情報の入出力を行う。
【0029】
図2(b)に示すように端末装置9(ユーザ端末装置4)は、処理部91、記憶部92、通信部93、入力部94及び、表示部95を有する。
【0030】
処理部91は、命令セットを実行可能なCPUなどのプロセッサを有し、予約管理装置1を利用する為の予約管理装置利用プログラム、OSやその他のアプリケーションを実行することで、予約管理装置1の動作処理全体を制御する。
記憶部92は、命令セットを記憶可能なRAMなどの揮発性メモリ、OS及び予約管理装置利用プログラムなどを記録可能なHDDやSSDなどの不揮発性の記録媒体を有する。
通信部93は、ネットワークに接続する為の通信インタフェース装置を有し、ネットワークNWとの通信制御を実行して、情報の入出力を行う。
入力部94は、キーボードやタッチパネルなどの入力処理が可能な入力デバイスを有する。
表示部95は、ディスプレイなどの表示処理が可能な表示デバイスを有する。
【0031】
なお、ゴルフ場基幹システム3に本実施形態における予約管理プログラムをインストールし、ゴルフ場基幹システム3を予約管理装置1として機能させることで、以下の各機能が実行されてもよい。また、ゴルフ場基幹システムが予約管理システムの各機能構成を備えてもよい。
【0032】
<2.2.システム機能構成>
図2は、本実施形態の予約管理システム0の機能構成を示す図である。本実施形態の予約管理システム0は予約管理装置1を含み、予約管理装置1は、予約受付部11、チェックイン登録部12、更新部13、提供内容受付部14、提供要求受付部15、決済部16、表示処理部17、及びデータベース2を備える。なお一つのコンピュータがこれらの部を全て備える必要はなく、複数のコンピュータが協働することによって本実施形態の予約管理装置1として機能してもよい。
【0033】
なお、本実施形態では、ユーザ端末装置4(クライアント)の要求に応じて予約管理装置1(サーバ)が行った処理結果をクライアントが受け取る、いわゆるサーバ・クライアント型である。一方、クライアント端末において予約管理プログラムを起動させる、いわゆるスタンドアロン型であってもよい。この場合、ユーザ端末装置4は、予約管理装置1が備える各機能構成(部)の一部又は全部を備えてもよい。例えば、ユーザ端末装置4が、予約受付部11、チェックイン登録部12、更新部13、提供内容受付部14、提供要求受付部15、決済部16、及び表示処理部17等を備え、予約管理装置1は、後述のチェックイン情報等を記録管理するクラウドストレージであってもよい。
【0034】
<2.2.1.データベース2>
データベース2は、ユーザ情報21、施設予約情報22、チェックイン情報23、商品情報24、提供内容情報25、提供先情報26、及びユーザ支払情報27を格納する。なお、本実施形態では、ゴルフ場の利用に関する情報がゴルフ場基幹システム3に格納されるが、データベース2に格納されてもよい。
【0035】
<2.2.1.1.ユーザ情報21>
ユーザ情報21は、本発明に係るアプリケーションを利用するユーザの情報である。ユーザ情報は、ユーザを一意に特定するユーザID、ユーザ名、ログインパスワード、連絡先、生年月日、住所、及び決済情報(クレジット情報等)を含む。
【0036】
<2.2.1.2.施設予約情報22>
施設予約情報22は、ゴルフ場利用の予約に関する情報である。施設予約情報22は、施設予約を一意に特定する施設予約ID、ユーザID、利用内容、及び予約日時を含む。ここで、利用内容は、ゴルフ場の利用に関する情報であって、ゴルフ場ID、利用開始時間、利用プラン、及び利用人数等を含む。
【0037】
<2.2.1.3.チェックイン情報23>
チェックイン情報23は、ゴルフ場のチェックインに関する情報である。チェックイン情報23は、チェックインを一意に特定するチェックインID、ユーザID、ゴルフ場のロッカーの識別情報、及びチェックイン日時を含む。
【0038】
<2.2.1.4.商品情報24>
商品情報24は、商品提供施設が提供する商品に関する情報である。商品情報24は、商品を一意に特定する商品ID、商品名、商品種類、及び価格を含み、商品提供施設に紐づけて格納される。
【0039】
<2.2.1.5.提供内容情報25>
提供内容情報25は、飲食店が提供する商品についてユーザが行った予約に関する情報である。提供内容情報25は、提供内容情報を一意に特定する提供内容ID、ユーザID又はロッカー番号、商品ID、並びに予約日時を含む。
【0040】
<2.2.1.6.提供先情報26>
提供先情報26は、予約された商品の提供先に関する情報である。提供先情報26は、提供先情報を一意に特定する提供先ID、ユーザID、商品提供場所識別情報(商品提供場所ID)、及び受付時刻を含む。本実施形態において商品提供場所は、テーブル及び席であるが、商品受け取り口やカウンター等でもよい。
【0041】
<2.2.1.7.ユーザ支払情報27>
ユーザ支払情報27は、ユーザの支払いに関する情報である。ユーザ支払情報は、ユーザ支払情報を一意に特定するユーザ支払ID、ユーザID、商品ID、及び支払金額を含む。
【0042】
<2.2.2.予約受付部11>
予約受付部11は、ユーザから施設予約情報22を受け付ける。予約受付部11は、施設予約情報22を受け付け、施設予約情報22に基づいて、仮の利用枠を設定する設定処理を実行する。本実施形態において設定処理は、予約管理装置1が仮の利用枠を設定する命令をゴルフ場基幹システム3に送信することで、ゴルフ場基幹システム3が仮の利用枠を設定する処理である。
【0043】
<2.2.3.チェックイン登録部12>
チェックイン登録部12は、ユーザ識別情報をユーザから受け付けることで、チェックイン情報23を登録する。チェックイン登録部12は、ユーザ識別情報として、ユーザID及びゴルフ場のロッカー番号を受け付けることで、チェックイン情報23を登録する。
【0044】
<2.2.4.更新部13>
更新部13は、ゴルフ場の利用状況情報を更新処理する。更新部13は、チェックイン情報23が登録されることで、該チェックイン情報23を登録したユーザに紐づく仮の利用枠に基づいて、利用状況情報を更新処理する。ここで、利用状況情報は、ゴルフ場のロッカー番号毎に利用の可否を示す情報であって、ロッカー番号毎に利用枠及び仮の利用枠が登録される。
【0045】
本実施形態における更新処理は、ゴルフ場基幹システム3に格納される利用状況情報を更新する命令が予約管理装置1からゴルフ場基幹システム3に送信されることで、ゴルフ場基幹システム3が利用状況情報を更新する処理を指す。一方、予約管理装置1が利用状況情報を格納する場合には、更新処理は、予約管理装置1が利用状況情報を更新する処理であってもよい。
【0046】
<2.2.5.提供内容受付部14>
提供内容受付部14は、ユーザから提供内容情報25を受け付ける。提供内容受付部14は、ゴルフ場へのチェックイン前、チェックイン時、又はチェックイン後に、ゴルフ場を巡回するユーザから、ユーザが希望する商品提供施設及び商品の指定を受け付けることで、提供内容情報25をデータベース2に格納する。
【0047】
好ましい形態では、提供内容受付部14は、ユーザがプレイ中のコース又はホールに基づいて、ユーザが注文した商品の商品情報を送信する商品提供施設を決定する。具体的には、提供内容受付部14は、ユーザがプレイ中のコース又はホールの最も近くに位置する商品提供施設を、商品情報を送信する商品提供施設として決定する。
【0048】
より好ましい形態では、提供内容受付部14は、ユーザが巡回するコース又はホール、並びにユーザが注文した商品の商品情報に基づいて、ユーザが注文した商品の商品情報を送信する商品提供施設を決定する。具体的には、商品情報は、商品準備時間を含み、提供内容受付部14は、ユーザがコース又はホールを巡回するのに要する時間、並びにユーザが注文した商品の商品準備時間に基づいて、ユーザが注文した商品の商品情報を送信する商品提供施設を決定する。
【0049】
<2.2.6.提供要求受付部15>
提供要求受付部15は、ユーザから提供先情報26を受け付ける。提供要求受付部15は、ゴルフ場へのチェックイン後であって、商品提供施設でのチェックイン時に、ユーザからユーザ識別情報を受け付けて、該ユーザ識別情報に紐づく予め格納された商品情報24を取得する。提供要求受付部15は、ユーザ識別情報、及び該ユーザ識別情報に紐づく予め格納された商品情報24に加えて、ユーザの商品提供場所の商品提供場所識別情報を更に受け付けてデータベース2に格納する。
【0050】
<2.2.7.決済部16>
決済部16は、ユーザの決済に係る処理を実行する。決済部16は、ユーザ端末装置4から受け付けた提供内容情報25に基づいて、ユーザ支払情報27を更新する。また、決済部16は、ユーザ決済情報及びユーザ支払情報27に基づいて、決済に係る処理を実行する。
【0051】
<2.2.8.表示処理部17>
表示処理部17は、ゴルフ場の利用の為の種々の画面を表示処理し、表示処理結果をユーザに対して表示させる。なお、本実施形態において表示処理は、表示処理部17が表示に必要な情報を生成する処理を実行し、生成した情報を端末装置9に送信することで、端末装置9が該生成された情報を表示する処理を指す。一方、表示処理は、表示処理部17が表示に必要な情報を生成する処理命令を端末装置9に送信することで、端末装置9が表示に必要な情報を生成し、該生成した情報を表示する処理であってもよい。また、表示処理部110が端末装置9に備えられる場合(スタンドアロン型の場合)には、表示処理は、表示処理部17が必要な情報を生成する処理を実行し、生成した情報を端末装置9の表示部95に送信することで、表示部95が該生成された情報を表示する処理であってもよい。
【0052】
<3.処理フローチャート>
次いで、図4を参照して、本発明の予約管理方法について説明する。図4は、ユーザがゴルフ場の予約を行い、商品提供施設としてレストランを利用して、ゴルフ場利用の決済を行うまでの処理を示すフローチャートである。なお、以下では、データベース2に格納されるユーザ識別情報としてユーザIDを用いるが、ロッカー番号、又はゴルフ場の会員情報であってもよい。
【0053】
<3.1.ゴルフ場の予約受付>
まず、ステップS1(以下、「ステップSX」は「SX」とする)において、予約受付部11は、施設予約情報22として、ユーザからゴルフ場の利用内容を受け付ける。本実施形態においては、ユーザから利用内容のうちゴルフ場が入力されると、ゴルフ場基幹システム3に格納される利用状況情報に基づいて、予約可能な日付が表示される。そして、予約受付部11は、利用内容のうちユーザ名、利用開始時間、利用プラン、及び利用人数の入力を受け付け、ゴルフ場、利用開始時間及び利用プランに基づく仮の利用枠を該ユーザに紐づけて設定処理する。具体的には、入力されたゴルフ場について、利用開始時間を始点とし、利用プラン毎に設定された利用時間間隔を持つ仮の利用枠が設定される。
【0054】
<3.2.チェックイン情報23の登録>
次いで、ステップS2において、チェックイン登録部12は、ユーザ識別情報の入力を受け付けて、チェックイン情報23を登録する。本実施形態においては、ゴルフ場のスコアホルダーにロッカー番号に係る2次元コードが設置されており、チェックイン登録部12は、ユーザ識別情報として、ゴルフ場の受付カウンターに設置された2次元コードを介してユーザIDの入力を受け付け、スコアホルダーに設置された2次元コードを介してロッカー番号の入力を受け付ける。そして、チェックイン登録部12は、2次元コードから読み取ったユーザIDに紐づく仮の利用枠があるかどうかを検索し、仮の利用枠がある場合にはチェックイン情報23を登録する。一方、仮の利用枠がない場合には、表示処理部17は、エラー表示をユーザに対して表示させる。
【0055】
なお、ユーザがグループである場合には、代表者が同行者のユーザを特定する情報(ユーザID、ユーザ名等)を登録すると共に、施設予約情報22を登録する。そして、グループの全てのユーザが2次元コードを読み取ることで、チェックイン登録部12はかくユーザのチェックイン情報23を登録する。
これにより、代表者が登録した施設予約情報22を共有することができ、ゴルフ場の利用状況情報も確実に登録することができる。
【0056】
また好ましい形態では、図示しない会員情報更新部は、ユーザ情報に基づいて会員情報を更新処理する。会員情報更新部は、ゴルフ場基幹システム3のデータベースに格納されるユーザのゴルフ場毎の会員情報と、データベース2に格納された本発明のアプリケーションを利用するユーザのユーザ情報を比較し、それぞれの情報に含まれるデータが異なる場合には、会員情報のデータをユーザ情報のデータに更新処理する。
【0057】
<3.3.利用状況情報の更新>
S3において更新部13は、利用状況情報を更新処理する。本実施形態において更新部13は、S2においてチェックイン情報23を登録したユーザに紐づく仮の利用枠を、利用枠として更新することで、利用状況情報を更新処理する。また、更新部13は、チェックイン情報23が登録されずに、利用開始時間から所定時間が経過した仮の利用枠を削除することで、利用状況情報を更新処理する。
【0058】
<3.4.提供内容情報25の登録>
S4において提供内容受付部14は、提供内容情報25を受け付ける。提供内容受付部14は、提供内容情報25として、ユーザ端末装置4からユーザID、及び商品情報を受け付けて登録する。本実施形態においては、ユーザがプレイ中のホール番号を受け付け、表示処理部17は、ホール番号に紐づく商品情報を表示処理し、ユーザ端末装置4に表示させる。具体的には、例えば、ユーザがプレイ中のホール番号がインコースの場合には、インコースに紐づく飲食店の商品情報24が表示される。
【0059】
また好ましい形態では、ユーザがプレイ中のホール番号がゴルフ場基幹システム3に格納され、提供内容受付部14は、提供内容情報25に加えて、提供内容情報25を入力したユーザがプレイ中のホール番号をユーザ又はゴルフ場基幹システム3から受け付けてもよい。この場合、図示しない提供時間推定部が、受け付けたホール番号に基づいて、ユーザが飲食店に到着する時間を推定する。そして、提供内容情報25と共に、推定された時間が商品を提供する提供者に対して表示される。
【0060】
<3.5.ユーザ支払情報27の更新>
S5において、決済部16は、S4において受け付けられた商品情報24に基づいて、ユーザ支払情報27を更新する。本実施形態においては、チェックイン情報23が登録されると、ゴルフ場利用料がユーザ支払情報27として登録される。そして、商品情報24が登録されると、登録された商品の価格に基づいて、ユーザ毎のユーザ支払情報27が更新される。
【0061】
<3.6.提供先情報26の登録>
S6において、提供要求受付部15は、ユーザ端末装置4から提供先情報26を受け付ける。本実施形態においては、商品の提供を受けるユーザが商品提供施設のテーブルに着席し、該ユーザがユーザ端末装置4を用いてテーブル毎に設置された2次元コードを読み取る。そして、提供要求受付部15は、読み取られた2次元コードに基づく商品提供場所識別情報、該2次元コードを読み取ったユーザのユーザID、及び受付時刻を提供先情報26としてユーザ端末装置4から受け付ける。
【0062】
なお、ユーザがグループである場合には、提供要求受付部15は、グループのユーザのうち何れかのユーザのユーザ端末装置4から商品提供場所識別情報を受け付けることで、該ユーザに紐づくグループのユーザから提供先情報26を受け付けたものとしてもよい。
【0063】
なお、本実施形態においては、テーブル又は席毎に2次元コードが設置されているが、1つの2次元コードがレストラン内のどこかに設置されていてもよい。この場合、商品提供場所識別情報として、商品受け取り口又はカウンターを受け付ける。また、商品提供施設が茶屋の場合には、1つの2次元コードが施設内のどこかに設置されているが、複数の2次元コードが設置されていてもよい。
【0064】
<3.7.商品及びテーブルの組み合わせの表示>
S7において、表示処理部17は、S4において受け付けられた提供内容情報25、及びS6において受け付けられた提供先情報26に基づいて、商品及びテーブルの組み合わせを表示処理し、商品提供者に対して表示させる。
【0065】
<3.8.チェックアウトの受付及び決済処理>
S8において、決済部16は、チェックアウトに係る入力を受け付けて、決済処理を実行する。本実施形態における決済処理は、決済部16がユーザ支払情報27及びユーザの決済情報に基づいて決済を行い、決済内容をゴルフ場基幹システム3に送信する処理を指す。
【0066】
<3.9.利用状況情報の更新>
そして、S9において更新部13は、決済を行ったユーザのユーザIDをゴルフ場基幹システム3に送信することで、利用状況情報を更新処理する。
【0067】
以上、S1~S9により、ユーザは、予約から決済まで人との接触をできるだけ避けてゴルフ場を利用することができる。これにより、ゴルフ場の運営の省人化を実現することができる。また、商品提供施設に入店する前に商品を注文し、テーブルに設置された2次元コードを読み取ることでユーザがテーブルに着席したことを表示させることで、効率的な商品提供を実現することができる。
【0068】
また、好ましい形態では、図示しない通知部は、ユーザがプレイ中のホール又はコースに基づいて、ユーザが注文した商品を提供する商品提供施設に対して、商品準備を要求する商品準備要求を通知する。具体的に、ユーザが注文した商品を提供する商品提供施設が設置されたホールから所定ホール数前のホールをユーザがプレイ中である場合、所定ホール数前のホールに到着した場合、所定ホール数前のホールでのプレイが終了した場合、所定のコースでプレーが終了した場合等に、通知部は、該商品提供施設に対して商品準備要求を通知する。なお、通知を行うホール番号が商品提供施設毎に紐づけられ、ユーザの注文を受け付けた商品提供施設に紐づくホールをユーザがプレイ中である場合に、通知部は、該商品提供施設に対して商品準備要求を通知してもよい。また、通知方法としては、音声、及び/又は商品提供施設のディスプレイや、商品提供者の端末装置等を介して表示されるテキストが含まれる。
【符号の説明】
【0069】
0 :予約管理システム
1 :予約管理装置
3 :ゴルフ場基幹システム
4 :ユーザ端末装置
10 :サーバ
101 :処理部
102 :記憶部
103 :通信部
9 :端末装置
91 :処理部
92 :記憶部
93 :通信部
94 :入力部
95 :出力部
11 :予約受付部
12 :チェックイン登録部
13 :更新部
14 :提供内容受付部
15 :提供要求受付部
16 :決済部
17 :表示処理部
2 :データベース
【要約】
【課題】
ゴルフ場を利用するユーザに対する適切なタイミングでの商品提供を支援する新規な技術を提供すること。
【解決手段】
ゴルフ場を利用するユーザに対する適切なタイミングでの商品提供を支援する予約管理システムであって、前記予約管理システムは、提供内容受付部、及び提供要求受付部を備え、前記提供内容受付部は、ゴルフ場へのチェックイン前、チェックイン時、又はチェックイン後に、ユーザ識別情報、及び該ユーザが注文した商品の商品情報を受け付けてデータベースに格納し、前記提供要求受付部は、ゴルフ場へのチェックイン後であって、商品提供施設でのチェックイン時に、前記ユーザ識別情報を受け付けて、該ユーザ識別情報に紐づく予め格納された商品情報を取得する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5