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特許7597576債権管理装置、債権管理方法および債権管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-02
(45)【発行日】2024-12-10
(54)【発明の名称】債権管理装置、債権管理方法および債権管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/12 20230101AFI20241203BHJP
【FI】
G06Q40/12
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020219445
(22)【出願日】2020-12-28
(65)【公開番号】P2022104313
(43)【公開日】2022-07-08
【審査請求日】2023-07-20
(73)【特許権者】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 大介
(72)【発明者】
【氏名】林 翔太郎
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【審査官】加舎 理紅子
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-168059(JP,A)
【文献】特開平08-297703(JP,A)
【文献】特開2009-087197(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部と制御部とを備えた債権管理装置であって、
前記制御部は、
外販と、自社の社員または自社のグループ企業の社員への内販可能な製品を前記自社または前記グループ企業の社員に販売した際の前記外販および前記内販を含む売上データであって、給与天引、振替票、請求書振込もしくは現金である回収方法、前記グループ企業、回収予定日、製品金額、ならびに、前記回収方法が前記給与天引である場合の購入社員を設定した売上データを店舗およびWebシステムから取得し、前記給与天引、前記振替票もしくは前記請求書振込である前記回収方法、前記グループ企業、前記回収予定日、ならびに、前記製品金額を設定した回収予定データを作成する売上取得手段と、
前記回収予定データに設定された前記回収方法が前記給与天引である場合、前記購入社員の天引データを作成し、当該購入社員の所属する前記グループ企業の給与システムに送信する天引作成手段と、
前記グループ企業、入金日および入金金額を設定した入金データを取得する入金取得手段と、
前記入金データおよび前記回収予定データに基づいて、前記売上データに対する入金消込データを作成する入金消込手段と、
を備えたことを特徴とする債権管理装置。
【請求項2】
前記売上データは、前記購入社員の社員番号および/または氏名が関連付けて格納されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の債権管理装置。
【請求項3】
記憶部と制御部とを備えた債権管理装置で実行される債権管理方法であって、
前記制御部で実行される、
外販と、自社の社員または自社のグループ企業の社員への内販可能な製品を前記自社または前記グループ企業の社員に販売した際の前記外販および前記内販を含む売上データであって、給与天引、振替票、請求書振込もしくは現金である回収方法、前記グループ企業、回収予定日、製品金額、ならびに、前記回収方法が前記給与天引である場合の購入社員を設定した売上データを店舗およびWebシステムから取得し、前記給与天引、前記振替票もしくは前記請求書振込である前記回収方法、前記グループ企業、前記回収予定日、ならびに、前記製品金額を設定した回収予定データを作成する売上取得ステップと、
前記回収予定データに設定された前記回収方法が前記給与天引である場合、前記購入社員の天引データを作成し、当該購入社員の所属する前記グループ企業の給与システムに送信する天引作成ステップと、
前記グループ企業、入金日および入金金額を設定した入金データを取得する入金取得ステップと、
前記入金データおよび前記回収予定データに基づいて、前記売上データに対する入金消込データを作成する入金消込ステップと、
を含むことを特徴とする債権管理方法。
【請求項4】
記憶部と制御部とを備えた債権管理装置に実行させるための債権管理プログラムであって、
前記制御部で実行されるための、
外販と、自社の社員または自社のグループ企業の社員への内販可能な製品を前記自社または前記グループ企業の社員に販売した際の前記外販および前記内販を含む売上データであって、給与天引、振替票、請求書振込もしくは現金である回収方法、前記グループ企業、回収予定日、製品金額、ならびに、前記回収方法が前記給与天引である場合の購入社員を設定した売上データを店舗およびWebシステムから取得し、前記給与天引、前記振替票もしくは前記請求書振込である前記回収方法、前記グループ企業、前記回収予定日、ならびに、前記製品金額を設定した回収予定データを作成する売上取得ステップと、
前記回収予定データに設定された前記回収方法が前記給与天引である場合、前記購入社員の天引データを作成し、当該購入社員の所属する前記グループ企業の給与システムに送信する天引作成ステップと、
前記グループ企業、入金日および入金金額を設定した入金データを取得する入金取得ステップと、
前記入金データおよび前記回収予定データに基づいて、前記売上データに対する入金消込データを作成する入金消込ステップと、
を含むことを特徴とする債権管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、債権管理装置、債権管理方法および債権管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、企業グループを構成する各企業の社員からの企業グループ内企業の販売商品の購入に対して、社員毎の売上データを管理し、各社の給与システムと連携して給与天引を行う技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-141374号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、外販と、自社の社員または同グループ企業の社員への販売(以下、「内販」という)が混在する販売業務が存在する業界、例えば食品業界では、同グループ企業に対して、通常営業の請求書からの債権(請求者振込)と、社員販売への債権(供給天引分の振込)と、の2種類があり、それぞれ別々に入金される。このため、従来技術では、請求書振込および給与天引といった金種毎の債権の管理が必要となることで、債権管理および消込処理(業務)が煩雑になるという問題点があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、請求書振込および給与天引の各々を同一オペーレションで債権管理および消込処理を行うことができる債権管理装置、債権管理方法および債権管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る債権管理装置は、記憶部と制御部とを備えた債権管理装置であって、前記制御部は、製品をグループ企業の社員に販売した場合、給与天引、振替票、請求書振込もしくは現金である回収方法、前記グループ企業、回収予定日、製品金額、ならびに、前記回収方法が前記給与天引である場合の購入社員を設定した売上データを取得し、前記給与天引、前記振替票もしくは前記請求書振込である前記回収方法、前記グループ企業、前記回収予定日、ならびに、前記製品金額を設定した回収予定データを作成する売上取得手段と、前記回収予定データに設定された前記回収方法が前記給与天引である場合、前記購入社員の天引データを作成し、当該購入社員の所属する前記グループ企業の給与システムに送信する天引作成手段と、前記グループ企業、入金日および入金金額を設定した入金データを取得する入金取得手段と、前記入金データおよび前記回収予定データに基づいて、前記売上データに対する入金消込データを作成する入金消込手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る債権管理方法は、記憶部と制御部とを備えた債権管理装置で実行される債権管理方法であって、前記制御部で実行される、製品をグループ企業の社員に販売した場合、給与天引、振替票、請求書振込もしくは現金である回収方法、前記グループ企業、回収予定日、製品金額、ならびに、前記回収方法が前記給与天引である場合の購入社員を設定した売上データを取得し、前記給与天引、前記振替票もしくは前記請求書振込である前記回収方法、前記グループ企業、前記回収予定日、ならびに、前記製品金額を設定した回収予定データを作成する売上取得ステップと、前記回収予定データに設定された前記回収方法が前記給与天引である場合、前記購入社員の天引データを作成し、当該購入社員の所属する前記グループ企業の給与システムに送信する天引作成ステップと、前記グループ企業、入金日および入金金額を設定した入金データを取得する入金取得ステップと、前記入金データおよび前記回収予定データに基づいて、前記売上データに対する入金消込データを作成する入金消込ステップと、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る債権管理プログラムは、記憶部と制御部とを備えた債権管理装置に実行させるための債権管理方法プログラムであって、前記制御部で実行されるための、製品をグループ企業の社員に販売した場合、給与天引、振替票、請求書振込もしくは現金である回収方法、前記グループ企業、回収予定日、製品金額、ならびに、前記回収方法が前記給与天引である場合の購入社員を設定した売上データを取得し、前記給与天引、前記振替票もしくは前記請求書振込である前記回収方法、前記グループ企業、前記回収予定日、ならびに、前記製品金額を設定した回収予定データを作成する売上取得ステップと、前記回収予定データに設定された前記回収方法が前記給与天引である場合、前記購入社員の天引データを作成し、当該購入社員の所属する前記グループ企業の給与システムに送信する天引作成ステップと、前記グループ企業、入金日および入金金額を設定した入金データを取得する入金取得ステップと、前記入金データおよび前記回収予定データに基づいて、前記売上データに対する入金消込データを作成する入金消込ステップと、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、請求書振込および給与天引の各々を同一オペーレションで債権管理および消込処理を行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施形態に係る債権管理装置の構成の一例を示すブロック図での概要を示す模式図である。
図2図2は、債権管理装置の販売チャンネルを含む全体図である。
図3図3は、債権管理装置による処理フローを示す図である。
図4図4は、売上データテーブルの一例を示す図である。
図5図5は、回収予定データテーブルの一例を示す図である。
図6図6は、天引データテーブルの一例を示す図である。
図7図7は、入金データテーブルの一例を示す図である。
図8図8は、入金消込データテーブルの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明に係る債権管理装置、債権管理方法および債権管理プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0012】
[1.構成]
本実施形態に係る債権管理の構成の一例について、図1等を参照して説明する。図1は、債権管理の構成の一例を示すブロック図である。
【0013】
図1に示す債権管理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、債権管理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0014】
債権管理装置100は、制御部102と、通信インターフェース部104と、記憶部106と、入出力インターフェース部108と、を備えている。債権管理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0015】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、債権管理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と、通信回線と、を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、債権管理装置100と、サーバ200と、を相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、記憶部106に格納されるデータは、例えばサーバ200に格納されてもよい。
【0016】
入出力インターフェース部108には、入力装置112と、出力装置114と、が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0017】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、売上データ106aと回収予定データ106bと天引データ106cと入金データ106dと入金消込データ106eとを記憶している。
【0018】
売上データ106aは、明細毎に、売上日、得意先、回収方法、回収予定日、金額および明細摘要(社員番号および/または社員名)が格納されている。
【0019】
回収予定データ106bは、得意先、回収方法、回収予定日および金額の各々が格納されている。
【0020】
天引データ106cは、得意先、社員番号、回収予定日および金額の各々が格納されている。
【0021】
入金データ106dは、得意先、入金日および入金金額の各々が格納されている。
【0022】
入金消込データ106eは、得意先、回収方法および消込金額の各々が格納されている。
【0023】
制御部102は、債権管理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、売上取得部102aと天引作成部102bと入金取得部102cと入金消込部102dとを備える。
【0024】
売上取得部102aは、製品をグループ企業の社員に販売した場合、給与天引、振替票、請求書振込もしくは現金である回収方法、グループ企業、回収予定日、製品金額、ならびに、回収方法が給与天引である場合の購入社員を設定した売上データを取得する。続いて、売上取得部102aは、給与天引、振替票もしくは請求書振込である回収方法、グループ企業、回収予定日、ならびに、製品金額を設定した回収予定データを作成する。
【0025】
天引作成部102bは、回収予定データに設定された回収方法が給与天引である場合、購入社員の天引データを作成し、購入社員の所属するグループ企業の給与システムに送信する。
【0026】
入金取得部102cは、グループ企業、入金日および入金金額を設定した入金データを取得する。
【0027】
入金消込部102dは、入金データおよび回収予定データに基づいて、売上データに対する入金消込データを作成する。
【0028】
[2.債権管理装置の販売チャンネルを含む全体図]
図2は、債権管理装置100の販売チャンネルを含む全体図である。
【0029】
図2に示すように、債権管理装置100は、販売チャンネルがWeb売上E1、店舗売上E2および通常売上E3を含む。
【0030】
Web売上E1には、(1)グループ会社が提供するWebにおけるグループ会社の定年退職者およびグループ会社の社員の売上(内販)と、(2)Webでの一般法人の売上と、が含まれる。このため、Web売上E1には、天引F1と、払込票F2と、請求書振込F3と、が含まれる。
【0031】
店舗売上E2には、(1)グループ会社に入店する売店(店舗)等におけるグループ会社の社員の売上(内販)と、(2)売店における一般人等の売上と、が含まれる。このため、店舗売上E2には、天引F1と、現金F4と、が含まれる。
【0032】
通常売上E3には、一般法人(企業取引)への売上が含まれる。このため、通常売上E3には、請求書振込F3が含まれる。
【0033】
このように債権管理装置100が扱う売上データには、天引、払込票、請求者払込および現金が含まれる。また、債権管理装置100が扱う債権データには、親グループ各会社およびグループ各会社の振込による各種口座、銀行(例えばS銀行)を介して個人の振込による収納結果データ、一般法人による振込による各種口座が含まれる。
【0034】
[3.債権管理装置100による処理]
次に、債権管理装置100による処理について説明する。図3は、債権管理装置100による処理フローを示す図である。図3において、上段から天引、払込票、請求書払込、現金の処理フローを示す。
【0035】
図3に示すように、まず、売上取得部102aは、製品をグループ企業の社員に販売した場合、給与天引、振替票、請求書振込もしくは現金である回収方法、グループ企業、回収予定日、製品金額、ならびに、回収方法が給与天引である場合の購入社員を設定した売上データを店舗およびWebシステムから取得する売上取込を行う(ステップS101)。具体的には、図4に示すように、売上取得部102aは、店舗およびWebシステムから売上データテーブルT1を取得する。図4に示す売上データテーブルT1には、明細毎に、売上日、得意先、回収方法、回収予定日、金額および明細摘要(社員番号および社員名)の各々が格納されている。例えば、製品をグループ企業の社員に販売した場合、明細K1には、売上日が「11/1」、得意先が「A会社」、回収方法が「天引」、回収予定日が「12/20」、金額が「¥1,000」および明細摘要(社員番号および社員名)が「1001鈴木」と保持されている。これに対して、製品をグループ企業の社員に販売していない場合(例えば振込の場合)、明細K2には、売上日が「11/3」、得意先が「C会社」、回収方法が「振込」、回収予定日が「12/20」、金額が「¥3,000」と保持されている。即ち、明細K2には、明細摘要が空欄である。
【0036】
そして、売上取得部102aは、給与天引、振替票もしくは請求書振込である回収方法、グループ企業、回収予定日、ならびに、製品金額を設定した回収予定データを作成する(ステップS102)。具体的には、図5に示すように、売上取得部102aは、回収予定データテーブルT2を生成する。図5に示す回収予定データテーブルT2には、天引、請求者振込および振込票の各々の回収予定日および金額が格納されている。
【0037】
そして、天引作成部102bは、回収予定データに設定された回収方法が給与天引である場合、購入社員の天引データを作成する(ステップS103)。具体的には、図6に示すように、天引作成部102bは、回収予定データに複数されたデータのうち、回収方法が給料天引きであるデータを抽出することによって購入社員の天引データテーブルT3を作成する。この場合、天引作成部102bは、回収予定データから抽出した給料天引きデータと、売上データテーブルT1を参照して購入社員の社員番号および氏名等と、を関連付けて天引データテーブルT3を作成する。
【0038】
そして、天引作成部102bは、ステップS103において作成した天引データを購入社員の所属するグループ企業の給与システムに送信する(ステップS104)。具体的には、天引作成部102bは、通信インターフェース部104およびネットワーク300を介して購入社員の所属するグループ会社の給与システム(例えばサーバ200)へ図6に示す天引データテーブルT3を送信する。
【0039】
そして、入金消込部102dは、入金データおよび回収予定データに基づいて、売上データに対する入金消込データを作成する(ステップS105)。具体的には、図7および図8に示すように、入金消込部102dは、入金データテーブルT4および図2に示す回収予定データテーブルT2に基づいて、売上データに対する入金消込データテーブルT5を作成する。
【0040】
以上説明した実施形態によれば、請求書振込および給与天引の各々を同一オペーレションで債権管理および消込処理を行うことができる。
【0041】
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0042】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0043】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0044】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0045】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0046】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0047】
また、債権管理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0048】
例えば、債権管理装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。なお、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて債権管理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0049】
また、このコンピュータプログラムは、債権管理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0050】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0051】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0052】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0053】
また、債権管理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、債権管理装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0054】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明は、自社の社員または同グループ企業の社員への販売が混在する販売業務が存在する業界(例えば食品業界)などにおいて有用である。
【符号の説明】
【0056】
100 債権管理装置
102 制御部
102a 売上取得部
102b 天引作成部
102c 入金取得部
102d 入金消込部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 売上データ
106b 回収予定データ
106c 天引データ
106d 入金データ
106e 入金消込データ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ装置
300 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8