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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-02
(45)【発行日】2024-12-10
(54)【発明の名称】ウエハ処理装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/68 20060101AFI20241203BHJP
【FI】
H01L21/68 F
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2021020739
(22)【出願日】2021-02-12
(65)【公開番号】P2022123417
(43)【公開日】2022-08-24
【審査請求日】2023-09-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000002107
【氏名又は名称】住友重機械工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105887
【弁理士】
【氏名又は名称】来山 幹雄
(72)【発明者】
【氏名】田中 哲平
【審査官】境 周一
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-193344(JP,A)
【文献】特開平05-291383(JP,A)
【文献】特開2009-088184(JP,A)
【文献】特開2015-119031(JP,A)
【文献】特開平10-223732(JP,A)
【文献】国際公開第2018/088094(WO,A1)
【文献】特開2008-192840(JP,A)
【文献】特開2001-110873(JP,A)
【文献】米国特許第06339730(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転方向の位置を特定する目印が設けられたウエハを保持して、保管場所から処理位置まで移送するロボットアームと、
前記処理位置に設けられ、前記ロボットアームとの間でウエハの受け渡しを行うステージと、
前記保管場所から前記処理位置まで、前記ロボットアームがウエハを移送する経路の途中で、前記ロボットアームに保持されたウエハの目印の位置情報を取得する位置情報取得器と
前記位置情報取得器で取得された目印の位置情報に基づいて、前記ロボットアームに保持されたウエハの回転方向の姿勢を検出し、ウエハを前記ステージに受け渡した後に、検出結果に基づいて前記ステージを制御して、ウエハの回転方向の位置合わせを行う制御装置と
を備えたウエハ処理装置。
【請求項2】
前記処理位置を内部に含み、前記ロボットアームに保持されたウエハの搬出入を行う搬出入口を有する処理室を、さらに備え、
前記位置情報取得器は、前記搬出入口を通過するウエハの画像を取得するラインセンサを含む請求項に記載のウエハ処理装置。
【請求項3】
前記位置情報取得器は、前記ロボットアームに保持されたウエハの二次元画像を取得する撮像装置を含む請求項に記載のウエハ処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウエハ処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体ウエハをロボットアームで処理室内のステージ上に移送し、ウエハに対する処理を行うウエハ処理装置が知られている(特許文献1参照。)。半導体ウエハには、ウエハの結晶方位を特定するためのオリエンテーションフラット、ノッチ等の目印が設けられている。ロボットアームは、保管場所からウエハを取り出し、一旦、アライナまで移送する。アライナでウエハの回転方向の位置決めを行った後、ロボットアームがアライナからウエハを取り出し、処理室内のステージ上に移送する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-77758号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されたウエハ処理装置においては、ウエハの保管場所から処理室までの移送の途中に、ロボットアームとアライナとの間でウエハの受け渡しを行わなければならない。アライナでウエハの回転方向の位置決めを行っても、アライナからロボットアームにウエハを戻すときに位置ずれが生じてしまう場合がある。また、受け渡し時にウエハが損傷を受ける可能性がある。
【0005】
本発明の目的は、ウエハを保管場所から処理位置に移送する途中に、ロボットアームとアライナとの間でウエハの受け渡しを行う必要がないウエハ処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一観点によると、
回転方向の位置を特定する目印が設けられたウエハを保持して、保管場所から処理位置まで移送するロボットアームと、
前記処理位置に設けられ、前記ロボットアームとの間でウエハの受け渡しを行うステージと、
前記保管場所から前記処理位置まで、前記ロボットアームがウエハを移送する経路の途中で、前記ロボットアームに保持されたウエハの目印の位置情報を取得する位置情報取得器と
前記位置情報取得器で取得された目印の位置情報に基づいて、前記ロボットアームに保持されたウエハの回転方向の姿勢を検出し、ウエハを前記ステージに受け渡した後に、検出結果に基づいて前記ステージを制御して、ウエハの回転方向の位置合わせを行う制御装置と
を備えたウエハ処理装置が提供される。
【発明の効果】
【0007】
ウエハがロボットアームに保持された状態でウエハの目印の位置情報を取得するため、ウエハの目印の位置情報を取得するためのウエハの受け渡しを行う必要がない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、一実施例によるウエハ処理装置の概略平面図である。
図2図2は、図1の一点鎖線2―2における概略断面図である。
図3図3は、一実施例によるウエハ処理装置によるウエハ処理の手順を示すフローチャートである。
図4図4は、他の実施例によるウエハ処理装置によるウエハ処理の手順を示すフローチャートである。
図5図5は、図4に示した実施例において、ロボットアームに保持されたウエハが搬出入口を通過した後の状態を示す概略平面図である。
図6図6は、さらに他の実施例によるウエハ処理装置の概略平面図である。
図7図7は、さらに他の実施例によるウエハ処理装置のステージの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1図3を参照して、本願発明の一実施例によるウエハ処理装置について説明する。
図1は、一実施例によるウエハ処理装置の概略平面図である。本実施例によるウエハ処理装置は、ロボット室10及び処理室30を有する。ロボット室10の内部空間と処理室30の内部空間とは、開閉可能な搬出入口40を介して繋がっている。
【0010】
ロボット室10内に、ロボットアーム11が配置されている。また、ロボット室10に、ウエハ50を保管するための保管場所15が設けられている。保管場所15には、例えば複数のウエハ50が収納されたウエハカセットが配置される。一方の保管場所15に未処理のウエハ50が保管され、他方の保管場所15に処理済のウエハ50が保管される。ウエハ50には、ウエハ50の回転方向の位置(結晶軸方位)を特定する目印51が設けられている。目印51として、例えばオリエンテーションフラット、ノッチ等が用いられる。
【0011】
ロボットアーム11は、その基部を中心として回転可能であるとともに、伸縮可能である。ロボットアーム11は、例えば基部に取り付けられた第1リンク11A、第1リンク11Aの先端に関節を介して連結された第2リンク11B、及び第2リンク11Bの先端に関節を介して取り付けられたロボットハンド11Cを含む。図1において、実線で示されたロボットアーム11は、例えば標準姿勢の状態を示しており、破線で示されたロボットアーム11は、先端のロボットハンド11Cが搬出入口40を通過して処理室30内に進入した状態を示している。
【0012】
処理室30内にステージ31が配置されている。ステージ31に複数の昇降可能なリフトピン33が設けられている。リフトピン33を上昇させた状態で、リフトピン33とロボットアーム11との間でウエハ50の受け渡しが行われる。リフトピン33を下降させてウエハ50を真空吸着することにより、ウエハ50がステージ31に固着される。ステージ31にウエハ50を保持した状態でウエハ50に対する処理が行われる。ステージ31によってウエハ50が保持された位置を、ウエハ50の処理位置32ということとする。
【0013】
ロボットアーム11は、ロボットハンド11Cにウエハ50を載せて保管場所15と処理位置32との間でウエハ50を移送する。ウエハ50を処理室30内に搬入するとき、または処理室30からウエハ50を搬出するときに、搬出入口40が開かれる。
【0014】
搬出入口40に沿ってラインセンサ21が設けられている。ラインセンサ21は、ウエハ50が搬出入口40を通過するときに、ウエハ50をスキャンする。ラインセンサ21によるスキャン結果が、画像データとして制御装置20に入力される。この画像データには、ウエハ50に設けられた目印51が写り込んでおり、目印51の位置情報を含んでいる。すなわち、ラインセンサ21は、ウエハ50に設けられた目印51の位置情報を取得する位置情報取得器として機能する。
【0015】
制御装置20は、ロボットアーム11の動作、搬出入口40の開閉、ラインセンサ21のスキャン動作、ステージ31のリフトピン33の昇降動作を制御する。さらに、制御装置20は、ラインセンサ21から取得した画像データを解析することにより、ロボットハンド11Cに対するウエハ50の相対的な中心位置、及び目印51の回転方向の位置を検出する。
【0016】
図2は、図1の一点鎖線2―2における概略断面図である。ロボット室10の内部空間と処理室30の内部空間とが、搬出入口40を介して相互に繋がっている。搬出入口40の上側の縁に、ラインセンサ21が取り付けられている。
【0017】
処理室30内に配置されたステージ31が、移動機構35及び回転機構36により、処理室30の底面に支持されている。移動機構35は、X方向移動機構35X及びY方向移動機構35Yを含む。X方向移動機構35X及びY方向移動機構35Yは、それぞれ水平面内で相互に直交するx方向及びy方向に回転機構36を移動させる。回転機構36は、ステージ31を水平面内で回転させる。ステージ31の上に、処理対象のウエハ50が保持される。図2は、リフトピン33が下降してウエハ50がステージ31に吸着された状態を示している。
【0018】
処理室30の天面に、レーザ透過窓38が取り付けられている。レーザ光学系25から出力されたレーザビームがレーザ透過窓38を透過して、ステージ31上のウエハ50に入射する。図2において、レーザビームの経路を模式的に白抜きの矢印で表している。ウエハ50にレーザビームが入射することにより、例えば活性化アニール等の処理が行われる。
【0019】
搬出入口40を通って処理室30内にロボットアーム11の先端が進入することにより、ステージ31とロボットアーム11との間で、ウエハ50の受け渡しが行われる。図2において、ウエハ50の搬入方向を実線の矢印で表している。ウエハ50が搬出入口40を通過するときに、ラインセンサ21によって画像データが取得される。取得された画像データが制御装置20に入力される。制御装置20が、移動機構35及び回転機構36を制御する。
【0020】
図3は、本実施例によるウエハ処理装置によるウエハ処理の手順を示すフローチャートである。図3に示した各手順は、制御装置20がロボットアーム11、ステージ31のリフトピン33、及び回転機構36を制御することにより実行される。
【0021】
まず、ロボットアーム11が未処理のウエハ50を保管場所15(図1)から取り出す(ステップSA1)。ウエハ50を保管場所15から取り出した後、ウエハ50の移送を開始する(ステップSA2)。ウエハ50の移送中に、制御装置20が、ウエハ50の回転方向の位置を特定する目印51の位置情報を取得する(ステップSA3)。具体的には、制御装置20は、ラインセンサ21を制御してウエハ50をスキャンし、スキャン結果である画像データを取得する。
【0022】
制御装置20は、ラインセンサ21から画像データを取得すると、画像解析を行うことにより、ロボットハンド11Cに対するウエハ50の中心位置及び目印51の回転方向の位置を検出する。この検出処理と並行して、ロボットアーム11からステージ31に、ウエハ50を引き渡す(ステップSA4)。このとき、ステージ31に対するウエハ50の水平方向に関する位置合わせを行う。
【0023】
その後、制御装置20は、回転機構36(図2)を制御することにより、ウエハ50の回転方向の位置合わせを行う(ステップSA5)。この位置合わせは、画像データの解析により得られた目印51の回転方向の位置の検出結果に基づいて行う。
【0024】
ウエハ50の水平方向及び回転方向の位置合わせが完了した後、ウエハ50にレーザビームを入射させてアニール処理を行う(ステップSA6)。アニール処理が完了すると、ロボットアーム11が処理済のウエハ50をステージ31から引き取り、処理済ウエハ用の保管場所15まで移送する(ステップSA7)。
【0025】
次に、上記実施例の優れた効果について説明する。
上記実施例では、ウエハ50を保管場所15から処理位置32まで移送する途中に、ロボットアーム11でウエハを保持している状態で、ウエハ50の目印51の位置情報を取得する。目印51の位置情報を取得するためのアライナ等とロボットアーム11との間でウエハ50の受け渡しを行う必要がないため、ロボットアーム11とアライナ等との間でウエハ50の受け渡し時に発生し得る位置ずれが防止される。また、ロボットアーム11がウエハ50の受け渡しを行うアライナ等を設置する必要がないため、装置の小型化を図ることができる。また、ウエハ50の受け渡し回数が削減されるため、受け渡し時にウエハ50が受ける損傷を抑制することができる。
【0026】
次に、上記実施例の変形例によるウエハ処理装置について説明する。
上記実施例によるウエハ処理装置は、ウエハ50の活性化アニールに用いられるが、その他のレーザアニールに用いることも可能である。例えば、アモルファス半導体膜の結晶化アニールに用いることも可能である。また、上記実施例では、ウエハ50が半導体ウエハである例を示したが、ウエハ50は半導体ウエハである必要はない。例えば、ガラス基板、サファイア基板等の絶縁性のウエハであってもよい。
【0027】
上記実施例では、ラインセンサ21を搬出入口40に沿って取り付けているが、他の位置に取り付けてもよい。例えば、未処理のウエハ50の保管場所15からウエハ50を取り出すときのウエハ50の通過経路とラインセンサ21の複数のセンサの並び方向とが、に、平面視において直交するようにラインセンサ21を取り付けてもよい。
【0028】
上記実施例によるウエハ処理装置においては、ロボットアーム11でウエハ50を保持した状態で取得した目印51の位置情報に基づいて、ウエハ50の回転方向の位置合わせを行ったが、必ずしもウエハ50を回転させて位置合わせを行う必要はない。ウエハ50をロボットアーム11に保持した状態で取得した目印51の位置情報を利用して、ウエハ50の回転を行うことなく、ウエハ50に対する処理を行ってもよい。
【0029】
次に、図4及び図5を参照して他の実施例によるウエハ処理装置について説明する。以下、図1図3に示した実施例によるウエハ処理装置と共通の構成については説明を省略する。
【0030】
図4は、本実施例によるウエハ処理装置によるウエハ処理の手順を示すフローチャートである。ステップSA1からステップSA3までの手順は、図3に示した実施例によるウエハ処理装置で行われる手順と同一である。図3に示した実施例では、ウエハ50をステージ31に引き渡した後(ステップSA4)、ステージ31を回転させることによりウエハ50の回転方向の位置合わせを行う(ステップSA5)。これに対して本実施例では、ロボットアーム11の姿勢を制御することによってウエハ50の回転方向の位置合わせを行い、位置合わせが完了した状態でロボットアーム11からステージ31にウエハ50を引き渡す(ステップSB1)。
【0031】
その後のステップSA6及びステップSA7の手順は、図3に示した実施例によるウエハ処理装置で行われる手順と同一である。
【0032】
図5は、ロボットアーム11に保持されたウエハ50が搬出入口40を通過した後の状態を示す概略平面図である。ウエハ50の全域が搬出入口40を通過した時点で、制御装置20がラインセンサ21から、ウエハ50に設けられた目印51の位置情報を取得し、ウエハ50の回転方向の位置を検出する。制御装置20は、ロボットアーム11の姿勢を制御することにより、ロボットアーム11に保持されたウエハ50の回転方向の位置を調整する。
【0033】
例えば、図1に示した実施例では、ロボットアーム11からステージ31にウエハ50を引き渡すとき、平面視においてロボットアーム11の基部の回転中心とステージ31の幾何中心とを結ぶ直線上に、第2リンク11Bとロボットハンド11Cとを連結する関節が位置する。これに対して図5に示した実施例では、第2リンク11Bとロボットハンド11Cとを連結する関節を、ロボットアーム11の基部の回転中心とステージ31の幾何中心とを結ぶ直線Lからずらすことにより、ウエハ50の回転方向の位置合わせを行う。
【0034】
次に、本実施例の優れた効果について説明する。
本実施例においても図1図3に示した実施例と同様に、ロボットアーム11とアライナ等との間のウエハ50の受け渡し時に発生し得る位置ずれの防止、装置の小型化、ウエハ50が受ける損傷の抑制等の効果が得られる。さらに、本実施例では、ステージ31を回転させてウエハ50の回転方向の位置合わせを行う必要がない。このため、ステージ31を回転させるための回転機構36(図2)を設けなくてもよい。さらに、本実施例では、ウエハ50をステージ31に引き渡した後に、ウエハ50の回転方向の位置合わせを行う必要がないため、スループットの向上を図ることが可能である。
【0035】
次に、図6を参照してさらに他の実施例によるウエハ処理装置について説明する。以下、図1図3に示した実施例によるウエハ処理装置と共通の構成については説明を省略する。
【0036】
図6は、本実施例によるウエハ処理装置の概略平面図である。図1に示した実施例では、ウエハ50の目印51の位置情報を取得する位置情報取得器としてラインセンサ21を用いている。これに対して本実施例では、位置情報取得器として二次元画像データを得る撮像装置22が用いられる。撮像装置22は、ロボットアーム11がウエハ50を保管場所15から処理位置32まで移送する経路の途中で、ロボットアーム11に保持されたウエハ50を撮像し、二次元画像データを生成する。撮像装置22で生成された二次元画像データが制御装置20に入力される。例えば、ロボットアーム11が、未処理のウエハ50の保管場所15からウエハ50を取り出した状態で、ウエハ50が撮像装置22の画角内に配置される。
【0037】
制御装置20は、撮像装置22から取得した二次元画像データを解析することにより、ウエハ50の目印51の回転方向の位置を検出する。
【0038】
次に、本実施例の優れた効果について説明する。
本実施例においても図1図3に示した実施例と同様に、ロボットアーム11とアライナ等との間のウエハ50の受け渡し時に発生し得る位置ずれの防止、装置の小型化、ウエハ50が受ける損傷の抑制等の効果が得られる。
【0039】
次に、図7を参照してさらに他の実施例によるウエハ処理装置について説明する。以下、図1図3に示した実施例によるウエハ処理装置と共通の構成については説明を省略する。
【0040】
図7は、本実施例によるウエハ処理装置のステージ31の平面図である。図2に示した実施例では、回転機構36によってステージ31が回転することにより、ステージ31に保持されたウエハ50が回転する。これに対して図7に示した実施例では、複数のリフトピン33が回転機構34に支持されており、回転機構34によって複数のリフトピン33がステージ31の幾何中心を回転中心として公転する。
【0041】
リフトピン33を上昇させた状態でウエハ50を保持し、リフトピン33を公転させることにより、ウエハ50の回転方向の位置合わせを行うことができる。
【0042】
次に、本実施例の優れた効果について説明する。
本実施例においても図1図3に示した実施例と同様に、ロボットアーム11とアライナ等との間のウエハ50の受け渡し時に発生し得る位置ずれの防止、装置の小型化、ウエハ50が受ける損傷の抑制等の効果が得られる。さらに本実施例では、リフトピン33の下降動作と回転機構34によるリフトピン33の公転とを並行して実行することができる。このため、ウエハ50の回転方向の位置合わせ及び保持の所要時間を短くすることができる。
【0043】
上述の各実施例は例示であり、異なる実施例で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能であることは言うまでもない。複数の実施例の同様の構成による同様の作用効果については実施例ごとには逐次言及しない。さらに、本発明は上述の実施例に制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
【符号の説明】
【0044】
10 ロボット室
11 ロボットアーム
11A 第1リンク
11B 第2リンク
11C ロボットハンド
15 ウエハの保管場所
20 制御装置
21 ラインセンサ
22 撮像装置
25 レーザ光学系
30 処理室
31 ステージ
32 ウエハの処理位置
33 リフトピン
34 回転機構
35 移動機構
35X x方向移動機構
35Y y方向移動機構
36 回転機構
38 レーザ透過窓
40 搬出入口
50 ウエハ
51 ウエハに設けられた目印
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7