(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-02
(45)【発行日】2024-12-10
(54)【発明の名称】形状記憶合金アクチュエータ及びその方法
(51)【国際特許分類】
G03B 5/00 20210101AFI20241203BHJP
G02B 7/04 20210101ALI20241203BHJP
G02B 7/08 20210101ALI20241203BHJP
G03B 30/00 20210101ALI20241203BHJP
H04N 23/50 20230101ALI20241203BHJP
H04N 23/57 20230101ALI20241203BHJP
F03G 7/06 20060101ALI20241203BHJP
【FI】
G03B5/00 J
G02B7/04 E
G02B7/08 B
G03B30/00
H04N23/50
H04N23/57
F03G7/06 D
(21)【出願番号】P 2021557623
(86)(22)【出願日】2020-03-26
(86)【国際出願番号】 US2020025065
(87)【国際公開番号】W WO2020205453
(87)【国際公開日】2020-10-08
【審査請求日】2023-02-10
(32)【優先日】2019-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-01-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508130890
【氏名又は名称】ハッチンソン テクノロジー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】HUTCHINSON TECHNOLOGY INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ベーニング、ナサニエル ケイ.
(72)【発明者】
【氏名】ミラー、マーク エイ.
(72)【発明者】
【氏名】マイヤーズ、ディーン イー.
(72)【発明者】
【氏名】デイビス、マイケル ダブリュ.
(72)【発明者】
【氏名】ルジツカ、ライアン エヌ.
【審査官】門田 宏
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/204888(WO,A1)
【文献】特開2002-098911(JP,A)
【文献】特開2019-028439(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0217031(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第107735712(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/222- 5/257
H04N 23/00
H04N 23/40 -23/76
H04N 23/90 -23/959
G03B 5/00 - 5/08
G02B 7/02 - 7/16
B25J 1/00 -21/02
F03G 7/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビーム部分であって、前記ビーム部分は成形オフセットを含む、ビーム部分と、
固定端部と、
移動するように構成される荷重点端部であって、前記ビーム部分が前記固定端部と前記荷重点端部との間に配置され、前記ビーム部分が前記固定端部と前記荷重点端部との間で長さ方向に延在し、前記成形オフセットが前記ビーム部分の残りの部分に対して前記長さ方向を横断する方向にオフセット
し、前記残りの部分が前記成形オフセットにおける前記長さ方向の一端部と前記固定端部との間の部分及び前記成形オフセットにおける前記長さ方向の他端部と前記荷重点端部との間の部分を含む、荷重点端部と、
前記固定端部の上に配置された第1電気接点と、
前記荷重点端部の上に配置された第2電気接点と、
前記固定端部の上に配置された前記第1電気接点及び前記荷重点端部の上に配置された前記第2電気接点に取り付けられたSMA材料と、を備える、アクチュエータ。
【請求項2】
リミッタを含む、請求項1に記載のアクチュエータ。
【請求項3】
前記荷重点端部は、抵抗溶接部を使用して前記SMA材料を取り付けるように構成される、請求項1に記載のアクチュエータ。
【請求項4】
前記固定端部は、抵抗溶接部を使用して前記SMA材料を取り付けるように構成される、請求項1に記載のアクチュエータ。
【請求項5】
前記固定端部は、平坦面を含む、請求項4に記載のアクチュエータ。
【請求項6】
前記SMA材料は、前記抵抗溶接部により前記平坦面に取り付けられる、請求項5に記載のアクチュエータ。
【請求項7】
接着剤が、前記抵抗溶接部と前記平坦面の少なくとも一部との上に配置される、請求項6に記載のアクチュエータ。
【請求項8】
前記平坦面の上に配置された金属中間層を備える、請求項5に記載のアクチュエータ。
【請求項9】
前記
荷重点端部は、平坦面を含む、請求項3に記載のアクチュエータ。
【請求項10】
前記SMA材料は、前記抵抗溶接部により前記平坦面に取り付けられる、請求項9に記載のアクチュエータ。
【請求項11】
接着剤が、前記抵抗溶接部と前記平坦面の少なくとも一部との上に配置される、請求項10に記載のアクチュエータ。
【請求項12】
前記平坦面の上に配置された金属中間層を備える、請求項9に記載のアクチュエータ。
【請求項13】
前記固定端部の前記抵抗溶接部と反対側に形成された島状部を備え、前記島状部は、前記SMA材料と電気的に結合される、請求項10に記載のアクチュエータ。
【請求項14】
前記成形オフセットに隣接するように構成されたリミッタを備える、請求項1に記載のアクチュエータ。
【請求項15】
前記リミッタは、ベースの一部として形成される、請求項14に記載のアクチュエータ。
【請求項16】
前記SMA材料は、SMAワイヤである、請求項1に記載のアクチュエータ。
【請求項17】
1つ又は複数の荷重点拡張部を備える、請求項1に記載のアクチュエータ。
【請求項18】
前記1つ又は複数の荷重点拡張部は、前記ビーム部分に対して角度をなして形成される、請求項17に記載のアクチュエータ。
【請求項19】
前記1つ又は複数の荷重点拡張部は、前記ビーム部分に平行に形成される、請求項17に記載のアクチュエータ。
【請求項20】
ベースと、
1つ又は複数のバイモルフアームと、を備え、前記1つ又は複数のバイモルフアームは、
ビーム部分であって、前記1つ又は複数のバイモルフアームの前記ビーム部分は成形オフセットを含む、ビーム部分と、
固定端部と、
移動するように構成される荷重点端部であって、前記ビーム部分が前記固定端部と前記荷重点端部との間に配置され、前記ビーム部分が前記固定端部と前記荷重点端部との間で長さ方向に延在し、前記成形オフセットが前記ビーム部分の残りの部分に対して前記長さ方向を横断する方向にオフセット
し、前記残りの部分が前記成形オフセットにおける前記長さ方向の一端部と前記固定端部との間の部分及び前記成形オフセットにおける前記長さ方向の他端部と前記荷重点端部との間の部分を含む、荷重点端部と、
前記固定端部の上に配置された第1電気接点と、
前記荷重点端部の上に配置された第2電気接点と、
前記固定端部の上に配置された前記第1電気接点及び前記荷重点端部の上に配置された前記第2電気接点に取り付けられたSMA材料と、を含む、アクチュエータ。
【請求項21】
前記1つ又は複数のバイモルフアームの前記SMA材料は、SMAワイヤである、請求項20に記載のアクチュエータ。
【請求項22】
前記バイモルフアームは、前記ベースと一体的に形成される、請求項20に記載のアクチュエータ。
【請求項23】
前記1つ又は複数のバイモルフアームの前記固定端部及び前記荷重点端部のうちの少なくとも一方は、平坦面を含む、請求項20に記載のアクチュエータ。
【請求項24】
前記1つ又は複数のバイモルフアームの前記SMA材料は、抵抗溶接部により、前記固定端部及び前記荷重点端部のうちの少なくとも一方の前記平坦面に取り付けられる、請求項23に記載のアクチュエータ。
【請求項25】
接着剤が、前記抵抗溶接部と、前記固定端部及び前記荷重点端部のうちの少なくとも一方の前記平坦面との上に配置される、請求項24に記載のアクチュエータ。
【請求項26】
前記固定端部及び前記荷重点端部のうちの少なくとも一方は、前記平坦面の上に配置された金属中間層を含む、請求項24に記載のアクチュエータ。
【請求項27】
前記固定端部及び前記荷重点端部のうちの少なくとも一方の前記抵抗溶接部とは反対側に形成された島状部を備え、前記島状部は、前記SMA材料と電気的に結合される、請求項24に記載のアクチュエータ。
【請求項28】
前記1つ又は複数のバイモルフアームは、前記成形オフセットに隣接するように構成されたリミッタを含む、請求項20に記載のアクチュエータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、形状記憶合金システムの分野に関する。より詳細には、本発明の実施形態は、形状記憶合金アクチュエータの分野及びそれに関する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
形状記憶合金(「SMA」)システムは、たとえば、オートフォーカス駆動機構としてカメラレンズ素子とともに使用することができる、可動アセンブリ又は構造を有する。これらのシステムは、遮蔽缶等の構造によって密閉することができる。可動アセンブリは、複数のボール等のベアリングによって支持アセンブリの上で移動するように支持されている。リン青銅又はステンレス鋼等の金属から形成されるたわみ要素は、可動プレート及びたわみ部を有する。たわみ部は、可動プレートと固定支持アセンブリとの間に延在し、固定支持アセンブリに対する可動アセンブリの移動を可能にするようにばねとして機能する。ボールは、可動アセンブリがほとんど抵抗なしに移動することができるようにする。可動アセンブリ及び支持アセンブリは、それらアセンブリの間に延在する4本の形状記憶合金(SMA)ワイヤによって結合されている。SMAワイヤの各々は、支持アセンブリに取り付けられた一方の端部と、可動アセンブリに取り付けられた反対側の端部とを有する。SMAワイヤに電気駆動信号を印加することにより、サスペンションを作動させる。しかしながら、これらのタイプのシステムには、大きいフットプリント及び大きい高さクリアランスが必要なかさばるシステムをもたらすシステムの複雑性という問題がある。さらに、現行のシステムは、小型で薄型のフットプリントで高いZストローク範囲を提供することができない。
【発明の概要】
【0003】
SMAアクチュエータ及び関連方法について記載する。アクチュエータの1つの実施形態は、ベースと、複数のバックルアームと、複数のバックルアームのうちの一対のバックルアームと結合された少なくとも第1形状記憶合金ワイヤとを含む。アクチュエータの別の実施形態は、ベースと、形状記憶合金材料を含む少なくとも1つのバイモルフアクチュエータとを含む。バイモルフアクチュエータはベースに取り付けられる。
【0004】
本発明の実施形態の他の特徴及び利点は、添付図面から且つ以下の詳細な説明から明らかとなろう。
本発明の実施形態は、添付図面の図に限定ではなく例として例示されており、添付図面では、同様の参照符号は同様の要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1a】一実施形態による、バックルアクチュエータとして構成されたSMAアクチュエータを含むレンズアセンブリを示す図である。
【
図1b】一実施形態によるSMAアクチュエータを示す図である。
【
図2】一実施形態によるSMAアクチュエータを示す図である。
【
図3】一実施形態によるSMAワイヤアクチュエータを含むオートフォーカスアセンブリの分解図である。
【
図4】一実施形態によるSMAアクチュエータを含むオートフォーカスアセンブリを示す図である。
【
図5】センサを含む、一実施形態によるSMAアクチュエータを示す図である。
【
図6】レンズキャリッジが取り付けられている、一実施形態によるバックルアクチュエータとして構成されたSMAアクチュエータの上面図及び側面図である。
【
図7】一実施形態によるSMAアクチュエータの一区画の側面図である。
【
図8】バックルアクチュエータの一実施形態の複数の図である。
【
図9】レンズキャリッジを備えた、一実施形態によるバイモルフアクチュエータを示す図である。
【
図10】一実施形態によるSMAアクチュエータを含むオートフォーカスアセンブリの切取図である。
【
図11a】いくつかの実施形態によるバイモルフアクチュエータの図である。
【
図11b】いくつかの実施形態によるバイモルフアクチュエータの図である。
【
図11c】いくつかの実施形態によるバイモルフアクチュエータの図である。
【
図12】一実施形態によるバイモルフアクチュエータの一実施形態の図である。
【
図13】一実施形態によるバイモルフアクチュエータの端部パッド断面を示す図である。
【
図14】一実施形態によるバイモルフアクチュエータの中央電源パッドの断面を示す図である。
【
図15】一実施形態による2つのバックルアクチュエータを含むSMAアクチュエータの分解図である。
【
図16】一実施形態による2つのバックルアクチュエータを含むSMAアクチュエータを示す図である。
【
図17】一実施形態による2つのバックルアクチュエータを含むSMAアクチュエータの側面図である。
【
図18】一実施形態による2つのバックルアクチュエータを含むSMAアクチュエータの側面図である。
【
図19】一実施形態による2つのバックルアクチュエータを含むSMAアクチュエータを含むアセンブリの分解図である。
【
図20】一実施形態による2つのバックルアクチュエータを含むSMAアクチュエータを示す図である。
【
図21】一実施形態による2つのバックルアクチュエータを含むSMAアクチュエータを示す図である。
【
図22】一実施形態による2つのバックルアクチュエータを含むSMAアクチュエータを示す図である。
【
図23】一実施形態による2つのバックルアクチュエータとカプラとを含むSMAアクチュエータを示す図である。
【
図24】一実施形態による、ラミネートハンモックを備えたバックルアクチュエータを含むSMAアクチュエータを含む、SMAシステムの分解図である。
【
図25】一実施形態による、ラミネートハンモックを備えたバックルアクチュエータ2402を含むSMAアクチュエータを含む、SMAシステムを示す図である。
【
図26】一実施形態によるラミネートハンモックを含むバックルアクチュエータを示す図である。
【
図27】一実施形態によるSMAアクチュエータのラミネートハンモックを示す図である。
【
図28】一実施形態によるSMAアクチュエータのラミネート成形圧着接続部を示す図である。
【
図29】ラミネートハンモックを備えるバックルアクチュエータを含むSMAアクチュエータを示す図である。
【
図30】一実施形態によるバックルアクチュエータを含むSMAアクチュエータを含む、SMAシステムの分解図である。
【
図31】一実施形態によるバックルアクチュエータを含むSMAアクチュエータを含む、SMAシステムを示す図である。
【
図32】一実施形態によるバックルアクチュエータを含むSMAアクチュエータを示す図である。
【
図33】一実施形態によるSMAアクチュエータの一対のバックルアームの2ヨーク捕捉接合部を示す図である。
【
図34】SMAワイヤをバックルアクチュエータに取り付けるために使用される、一実施形態によるSMAアクチュエータ用の抵抗溶接圧着部を示す図である。
【
図35】2ヨーク捕捉接合部を備えたバックルアクチュエータを含むSMAアクチュエータを示す図である。
【
図36】一実施形態によるSMAバイモルフ液体レンズを示す図である。
【
図37】一実施形態による斜め上方から見たSMAバイモルフ液体レンズを示す図である。
【
図38】一実施形態によるSMAバイモルフ液体レンズの断面及び底面図である。
【
図39】一実施形態によるバイモルフアクチュエータを備えたSMAアクチュエータを含む、SMAシステムを示す図である。
【
図40】一実施形態によるバイモルフアクチュエータを備えたSMAアクチュエータを示す図である。
【
図41】バイモルフアクチュエータの長さと、SMAワイヤがバイモルフアクチュエータを越えてワイヤ長を伸長させるボンディングパッドの位置とを示す図である。
【
図42】一実施形態によるバイモルフアクチュエータを含むSMAシステムの分解図である。
【
図43】一実施形態によるSMAアクチュエータの小区画の分解図である。
【
図44】一実施形態によるSMAアクチュエータの小区画を示す図である。
【
図45】一実施形態による5軸センサシフトシステムを示す図である。
【
図46】一実施形態による5軸センサシフトシステムの分解図である。
【
図47】一実施形態による、すべての運動に対してこの回路に組み込まれたバイモルフアクチュエータを含むSMAアクチュエータを示す図である。
【
図48】一実施形態によるSMAアクチュエータであって、すべての動きに対してこの回路に組み込まれたバイモルフアクチュエータを含む、SMAアクチュエータを示す図である。
【
図49】一実施形態による5軸センサシフトシステムの断面を示す図である。
【
図50】バイモルフアクチュエータを含む一実施形態によるSMAアクチュエータを示す図である。
【
図51】画像センサを異なるx位置及びy位置で移動させたバイモルフアクチュエータを含む、一実施形態によるSMAアクチュエータの上面図である。
【
図52】ボックスバイモルフオートフォーカスとして構成された、一実施形態によるバイモルフアクチュエータを含むSMAアクチュエータを示す図である。
【
図53】一実施形態によるバイモルフアクチュエータを含むSMAアクチュエータを示す図である。
【
図54】一実施形態によるバイモルフアクチュエータを含むSMAアクチュエータを示す図である。
【
図55】一実施形態によるバイモルフアクチュエータを含むSMAアクチュエータを示す図である。
【
図56】バイモルフアクチュエータを含む一実施形態によるSMAアクチュエータを含むSMAシステム示す図である。
【
図57】2軸レンズシフトOISとして構成されたバイモルフアクチュエータを含む、一実施形態によるSMAアクチュエータを含むSMAシステムの分解図である。
【
図58】2軸レンズシフトOISとして構成されたバイモルフアクチュエータを含む、一実施形態によるSMAアクチュエータを含むSMAシステムの断面図である。
【
図59】一実施形態によるボックスバイモルフアクチュエータを示す図である。
【
図60】バイモルフアクチュエータを含む一実施形態によるSMAアクチュエータを含むSMAシステムを示す図である。
【
図61】バイモルフアクチュエータを含む一実施形態によるSMAアクチュエータを含むSMAシステムの分解図である。
【
図62】バイモルフアクチュエータを含む一実施形態によるSMAアクチュエータを含むSMAシステムの断面を示す図である。
【
図63】一実施形態によるボックスバイモルフアクチュエータを示す図である。
【
図64】バイモルフアクチュエータを含む一実施形態によるSMAアクチュエータを含むSMAシステムを示す図である。
【
図65】バイモルフアクチュエータを含む一実施形態によるSMAアクチュエータを含むSMAシステムの分解図である。
【
図66】バイモルフアクチュエータを含む一実施形態によるSMAアクチュエータを含むSMAシステムを示す図である。
【
図67】バイモルフアクチュエータを含む一実施形態によるSMAアクチュエータを含むSMAシステムを示す図である。
【
図68】バイモルフアクチュエータを含む一実施形態によるSMAアクチュエータを含むSMAシステムを示す図である。
【
図69】バイモルフアクチュエータを含む一実施形態によるSMAアクチュエータを含むSMAの分解図である。
【
図70】3軸センサシフトOISとして構成されたバイモルフアクチュエータを含む、一実施形態によるSMAアクチュエータを含むSMAシステムの断面を示す図である。
【
図71】一実施形態によるボックスバイモルフアクチュエータ構成要素を示す図である。
【
図72】一実施形態によるSMAシステムで使用されるフレキシブルセンサ回路を示す図である。
【
図73】バイモルフアクチュエータを含む一実施形態によるSMAアクチュエータを含むSMAシステムを示す図である。
【
図74】バイモルフアクチュエータを含む一実施形態によるSMAアクチュエータを含むSMAシステムの分解図である。
【
図75】一実施形態によるSMAアクチュエータを含むSMAシステムの断面を示す図である。
【
図76】一実施形態によるボックスバイモルフアクチュエータを示す図である。
【
図77】一実施形態によるSMAシステムで使用されるフレキシブルセンサ回路を示す図である。
【
図78】バイモルフアクチュエータを含む一実施形態によるSMAアクチュエータを含むSMAシステムを示す図である。
【
図79】バイモルフアクチュエータを含む一実施形態によるSMAアクチュエータを含むSMAシステムの分解図である。
【
図80】一実施形態によるSMAアクチュエータを含むSMAシステムの断面を示す図である。
【
図81】一実施形態によるボックスバイモルフアクチュエータを示す図である。
【
図82】一実施形態によるSMAシステムで使用されるフレキシブルセンサ回路を示す図である。
【
図83】バイモルフアクチュエータを含む一実施形態によるSMAアクチュエータを含むSMAシステムを示す図である。
【
図84】一実施形態によるSMAアクチュエータを含むSMAシステムの分解図である。
【
図85】バイモルフアクチュエータを含む一実施形態によるSMAアクチュエータを含むSMAシステムの断面を示す図である。
【
図86】一実施形態によるSMAシステムで使用されるボックスバイモルフアクチュエータを示す図である。
【
図87】一実施形態によるSMAシステムで使用されるフレキシブルセンサ回路を示す図である。
【
図88】一実施形態によるSMAアクチュエータのバイモルフアクチュエータに対する例示的な寸法を示す図である。
【
図89】一実施形態による屈曲式カメラ(folded camera)用のレンズ系を示す図である。
【
図90】一実施形態による液体レンズを含むレンズ系のいくつかの実施形態を示す図である。
【
図91】一実施形態による、アクチュエータの上に配置されている、プリズムである屈曲レンズ(folding lens)を示す図である。
【
図92】一実施形態によるオフセットを含むバイモルフアームを示す図である。
【
図93】一実施形態によるオフセット及びリミッタを含むバイモルフアームを示す図である。
【
図94】一実施形態によるオフセット及びリミッタを含むバイモルフアームを示す図である。
【
図95】一実施形態によるオフセットを含むバイモルフアームを備えるベースの一実施形態を示す図である。
【
図96】一実施形態によるオフセットを含む2つのバイモルフアームを備えるベースの一実施形態を示す図である。
【
図97】一実施形態による荷重点拡張部を含むバックラアームを示す図である。
【
図98】一実施形態による荷重点拡張部9810を含むバックラアーム9801を示す図である。
【
図99】一実施形態による荷重点拡張部を含むバイモルフアームを示す図である。
【
図100】一実施形態による荷重点拡張部を含むバイモルフアームを示す図である。
【
図101】一実施形態によるSMA光学式手ぶれ補正機構を示す図である。
【
図102】一実施形態による可動部分のSMA材料取付部分40を示す図である。
【
図103】一実施形態による抵抗溶接されたSMAワイヤが取り付けられている静止プレートのSAM取付部分を示す図である。
【
図104】一実施形態によるバックルアクチュエータを含むSMAアクチュエータ45を示す図である。
【
図105a】一実施形態によるSMAアクチュエータ用の島状部を含む抵抗溶接圧着部を示す図である。
【
図105b】一実施形態によるSMAアクチュエータ用の島状部を含む抵抗溶接圧着部を示す図である。
【
図106】一実施形態による、曲がり面zオフセットと、谷部幅と、バイモルフビームのピーク力との関係を示す図である。
【
図107】一実施形態によるバイモルフアクチュエータ全体を包囲するボックスの近似であるボックス容積がバイモルフ構成要素ごとに仕事にいかに関連するかの例を示す図である。
【
図108】一実施形態によるバックラアクチュエータを使用して作動させる液体レンズを示す図である。
【
図109】一実施形態によるバイモルフアームの固定されていない荷重点端部を示す図である。
【
図110】一実施形態によるバイモルフアームの固定されていない荷重点端部を示す図である。
【
図111】一実施形態によるバイモルフアームの固定されていない荷重点端部を示す図である。
【
図112】一実施形態によるバイモルフアームの固定されていない荷重点端部を示す図である。
【
図113】一実施形態によるバイモルフアームの固定端部を示す図である。
【
図114】一実施形態によるバイモルフアームの固定端部を示す図である。
【
図115】一実施形態によるバイモルフアームの固定端部を示す図である。
【
図116】一実施形態によるバイモルフアームの固定端部を示す図である。
【
図117】一実施形態によるバイモルフアームの固定端部の背面図を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本明細書では、小型フットプリントを含むとともに、高い作動高さ、たとえば、本明細書ではzストロークと称する、正のz軸方向(z方向)における移動を提供する、SMAアクチュエータの実施形態について記載する。SMAアクチュエータの実施形態は、SMAバックルアクチュエータ及びSMAバイモルフアクチュエータを含む。SMAアクチュエータは、限定されないが、オートフォーカスアクチュエータとしてのレンズアセンブリ、マイクロ流体ポンプ、センサシフト、光学式手ぶれ補正、光学ズームアセンブリを含む多くの応用において、ハプティックフィードバックセンサ及びデバイス、並びにアクチュエータが使用される他のシステムにおいて通常見られる振動感覚をもたらすように、2つの面を機械的に衝突させるために使用することができる。たとえば、本明細書に記載するアクチュエータの実施形態は、ユーザに警報、通知、警告、接触領域若しくは押下ボタン応答を提供するように構成された携帯電話又はウェアラブルデバイスにおいて使用される、ハプティックフィードバックアクチュエータとして使用することができる。さらに、システムにおいてより大きいストロークを達成するように、2つ以上のSMAアクチュエータを使用することができる。
【0007】
さまざまな実施形態では、SMAアクチュエータは、0.4ミリメートルよりも大きいzストロークを有する。さらに、さまざまな実施形態に対するSMAアクチュエータは、その初期、停止位置にあるとき、z方向において2.2ミリメートル以下の高さを有する。レンズアセンブリにおけるオートフォーカスアクチュエータとして構成されたSMAアクチュエータのさまざまな実施形態は、レンズ内径(「ID」)よりも3ミリメートル大きい程度の小さいフットプリントを有することができる。さまざまな実施形態によれば、SMAアクチュエータは、限定されないが、センサ、ワイヤ、トレース及びコネクタを含む構成要素を収容するように、1つの方向が他よりも広いフットプリントを有することができる。いくつかの実施形態によれば、SMAアクチュエータのフットプリントは、1つの方向が他よりも0.5ミリメートル大きく、たとえば、SMAアクチュエータの長さは、幅よりも0.5ミリメートル大きい。
【0008】
図1aは、一実施形態による、バックルアクチュエータとして構成されたSMAアクチュエータを含むレンズアセンブリを示す。
図1bは、一実施形態によるバックルアクチュエータとして構成されたSMAアクチュエータを示す。バックルアクチュエータ102は、ベース101に結合されている。
図1bに示すように、SMAワイヤ100が作動して収縮すると、これによりバックルアクチュエータ102が留まり、各バックルアクチュエータ102の少なくとも中央部分104が、矢印108によって示すように、zストローク方向、たとえば正のz方向に移動するように、SMAワイヤ100は、バックルアクチュエータ102に取り付けられている。いくつかの実施形態によれば、SMAワイヤ100は、圧着構造106等のワイヤ保持具を通るワイヤの一方の端部に電流が供給されると作動する。電流は、SMAワイヤ100を通って流れ、SMAワイヤ100の原材料であるSMA材料における固有の抵抗によりSMAワイヤ100を加熱する。SMAワイヤ100の他方の側は、回路を接地して完成するようにSMAワイヤ100を接続する、圧着構造106等のワイヤ保持具を有する。SMAワイヤ100を十分な温度まで加熱することにより、一意の材料特性がマルテンサイト結晶構造からオーステナイト結晶構造に変化し、それにより、ワイヤの長さが変化する。電流を変化させることにより、ワイヤの温度が変化し、したがってワイヤの長さが変化し、これを使用して、少なくともz方向におけるアクチュエータの移動を制御するようにアクチュエータを作動及び停止させる。当業者であれば、SMAワイヤに電流を提供するために他の技術を使用することができることが理解されよう。
【0009】
図2は、一実施形態によるSMAバイモルフアクチュエータとして構成されたSMAアクチュエータを示す。
図2に示すように、SMAアクチュエータは、ベース204に結合されたバイモルフアクチュエータ202を含む。バイモルフアクチュエータ202は、SMAリボン206を含む。バイモルフアクチュエータ202は、SMAリボン206が収縮すると、zストローク方向208においてバイモルフアクチュエータ202の少なくとも固定されていない端部を移動させるように構成されている。
【0010】
図3は、一実施形態によるSMAアクチュエータを含むオートフォーカスアセンブリの分解図を示す。図示するように、SMAアクチュエータ302は、本明細書に記載する実施形態によるバックルアクチュエータとして構成されている。オートフォーカスアセンブリはまた、光学式手ぶれ補正(「OIS」)304と、本技術分野において既知であるものを含む技法を使用して1つ又は複数の光学レンズを保持するように構成されたレンズキャリッジ306と、戻しばね308と、垂直スライドベアリング310と、ガイドカバー312とを含む。レンズキャリッジ306は、SMAワイヤが、本明細書に記載するものを含む技法を使用して作動して引っ張られ、バックルアクチュエータ302を留めたとき、SMAアクチュエータ302がzストローク方向、たとえば正のz方向に移動すると、垂直スライドベアリング310に対して摺動するように、構成されている。戻しばね308は、本技術分野において既知であるものを含む技法を使用して、レンズキャリッジ306に対して、zストローク方向に対して反対の方向に力を加えるように構成されている。戻しばね308は、さまざまな実施形態により、SMAワイヤが停止する際にSMAワイヤにおける張力が低下するとき、zストローク方向の反対方向にレンズキャリッジ306を移動させるように構成されている。SMAワイヤにおける張力が初期値まで低下すると、レンズキャリッジ306は、zストローク方向において最低高さまで移動する。
図4は、
図3に示す一実施形態によるSMAアクチュエータを含むオートフォーカスアセンブリを示す。
【0011】
図5は、センサを含む一実施形態によるSMAワイヤアクチュエータを示す。さまざまな実施形態では、センサ502は、z方向におけるSMAアクチュエータの移動、又は、SMAアクチュエータが本技術分野において既知であるものを含む技法を使用して移動させている構成要素の移動を、測定するように構成されている。SMAアクチュエータは、本明細書に記載するものと同様の1つ又は複数のSMAワイヤ508を使用して作動させるように構成された1つ又は複数のバックルアクチュエータ506を含む。たとえば、
図4を参照して記載したオートフォーカスアセンブリでは、センサは、レンズキャリッジ306が、本技術分野において既知であるものを含む技法を使用して初期位置からz方向504に移動する、移動の量を求めるように構成されている。いくつかの実施形態によれば、センサは、トンネル磁気抵抗(「TMR」)センサである。
【0012】
図6は、レンズキャリッジ604が取り付けられた、一実施形態によるバックルアクチュエータとして構成されたSMAアクチュエータ602の上面図及び側面図を示す。
図7は、
図6に示す実施形態によるSMAアクチュエータ602の一区画の側面図を示す。
図7に示す実施形態によれば、SMAアクチュエータ602はスライドベース702を含む。一実施形態によれば、スライドベース702は、本技術分野において既知であるものを含む技法を使用して、ステンレス鋼等の金属から形成されている。しかしながら、当業者であれば、スライドベース702を形成するために他の材料を使用することができることが理解されよう。さらに、いくつかの実施形態によるスライドベース702は、SMAアクチュエータ602に結合されたばねアーム612を有する。さまざまな実施形態によれば、ばねアーム612は、2つの機能を提供するように構成されている。第1機能は、物体、たとえばレンズキャリッジ604を、ガイドカバーの垂直スライド面内に押し込むのに役立つというものである。この例では、ばねアーム612は、この面に対してレンズキャリッジ604に予め荷重をかけて、作動中にレンズが傾斜しないことを確実にする。いくつかの実施形態では、垂直スライド面708は、ガイドカバーと嵌合するように構成されている。ばねアーム612の第2機能は、SMAワイヤ602がSMAアクチュエータ602をzストローク方向、すなわち正のz方向に移動させた後、SMAアクチュエータ602を、たとえば負のz方向において、下方に引き戻すのに役立つというものである。したがって、SMAワイヤ608は、作動すると、収縮してSMAアクチュエータ602をzストローク方向に移動させ、停止すると、SMAアクチュエータ602をzストローク方向の反対方向に移動させるように構成されている。
【0013】
SMAアクチュエータ602は、バックルアクチュエータ710も含む。さまざまな実施形態では、バックルアクチュエータ710は、ステンレス鋼等の金属から形成されている。さらに、バックルアクチュエータ710は、バックルアーム610と1つ又は複数のワイヤ保持具606とを含む。
図6及び
図7に示す実施形態によれば、バックルアクチュエータ710は、4つのワイヤ保持具606を含む。4つのワイヤ保持具606は、各々、SMAワイヤ608の端部を受け入れるとともにSMAワイヤ608を保持して、SMAワイヤ608がバックルアクチュエータ710に取り付けられるように構成されている。さまざまな実施形態では、4つのワイヤ保持具606は圧着部であり、圧着部は、ワイヤを圧着部に取り付けるようにSMAワイヤ608の一部を締め付けるように構成されている。当業者であれば、限定されないが、接着剤、はんだ及び機械的取付を含む本技術分野において既知である技法を使用して、ワイヤ保持具606にSMAワイヤ608を取り付けることができることが理解されよう。スマート記憶合金(「SMA」)ワイヤ608は、一対のワイヤ保持具606の間に延在し、バックルアクチュエータ710のバックルアーム610は、SMAワイヤ608が作動し、その結果一対のワイヤ保持具606が互いに近づくように引っ張られたとき、移動するように構成されている。さまざまな実施形態によれば、SMAワイヤ608は、SMAワイヤ608に電流が印加されると電気的に作動して、バックルアーム610を移動させるとともにその位置を制御する。SMAワイヤ608は、電流が除去されるか又は閾値未満となると停止する。これにより、一対のワイヤ保持具606が離れるように移動し、バックルアーム610は、SMAワイヤ608が作動したときの方向とは反対方向に移動する。さまざまな実施形態によれば、バックルアーム610は、SMAワイヤがその初期位置で停止しているとき、スライドベース702に対して5度の初期角度を有するように構成されている。また、フルストローク時、又はSMAワイヤが完全に作動したとき、バックルアーム610は、さまざまな実施形態によれば、スライドベース702に対して10~12度の角度を有するように構成されている。
【0014】
図6及び
図7に示す実施形態によれば、SMAアクチュエータ602は、スライドベース702とワイヤ保持具606との間に構成されたスライドベアリング706も含む。スライドベアリング706は、スライドベース702とバックルアーム610及び/又はワイヤ保持具606との間のいかなる摩擦も最小限にするように構成されている。いくつかの実施形態のスライドベアリングは、スライドベアリング706に取り付けられている。さまざまな実施形態によれば、スライドベアリングは、ポリオキシメチレン(「POM」)から形成されている。当業者であれば、バックルアクチュエータとベースとの間のいかなる摩擦も低下させるために他の構造を使用することができることが理解されよう。
【0015】
さまざまな実施形態によれば、スライドベース702は、オートフォーカスアセンブリ用のオートフォーカスベース等のアセンブリベース704と結合するように構成されている。いくつかの実施形態によるアクチュエータベース704は、エッチングされたシムを含む。こうしたエッチングされたシムを使用して、SMAアクチュエータ602がオートフォーカスアセンブリ等のアセンブリの一部であるときにワイヤ及び圧着部のための隙間を提供することができる。
【0016】
図8は、x軸、y軸及びz軸に対するバックルアクチュエータ802の一実施形態の複数の図を示す。
図8において向けられているように、バックルアーム804は、本明細書に記載するようにSMAワイヤが作動及び停止するときにz軸において移動するように構成されている。
図8に示す実施形態によれば、バックルアーム804は、ハンモック部分806等の中央部分を介して互いに結合されている。さまざまな実施形態によるハンモック部分806は、バックルアクチュエータが作用する物体、たとえば、本明細書に記載するものを含む技法を使用してバックルアクチュエータが移動させるレンズキャリッジの一部を載せるように構成されている。ハンモック部分806は、いくつかの実施形態により、作動中バックルアクチュエータに横方向剛性を提供するように構成されている。他の実施形態では、バックルアクチュエータは、ハンモック部分806を含まない。これらの実施形態によれば、バックルアームは、物体を移動させるようにその物体に作用するように構成されている。たとえば、バックルアームは、レンズキャリッジの特徴部に直接作用してそれを押し上げるように構成されている。
【0017】
図9は、一実施形態によるSMAバイモルフアクチュエータとして構成されたSMAアクチュエータを示す。SMAバイモルフアクチュエータは、本明細書に記載するものを含むバイモルフアクチュエータ902を含む。
図9に示す実施形態によれば、バイモルフアクチュエータ902の各々の一端部906は、ベース908に取り付けられている。いくつかの実施形態によれば、一端部906はベース908に溶接されている。しかしながら、当業者であれば、一端部906をベース908に取り付けるために他の技法を使用することができることが理解されよう。
図9は、レンズキャリッジ904も示し、レンズキャリッジ904は、バイモルフアクチュエータ902が、作動したときにz方向に巻き上がり、z方向にキャリッジ904を持ち上げるように構成されるように、配置されている。いくつかの実施形態では、バイモルフアクチュエータ902を初期位置に押し戻すために、戻しばねが使用される。戻しばねは、本明細書に記載するように、バイモルフアクチュエータをそれらの初期、停止位置まで押し下げるのに役立つように構成することができる。バイモルフアクチュエータのフットプリントが小さいため、現行のアクチュエータ技術と比較してフットプリントが低減したSMAアクチュエータを作製することができる。
【0018】
図10は、TMRセンサ等の位置センサを含む、一実施形態によるSMAアクチュエータを含むオートフォーカスアセンブリの切取図を示す。オートフォーカスアセンブリ1002は、可動ばね1006に取り付けられた位置センサ1004と、本明細書に記載するもの等、SMAアクチュエータを含むオートフォーカスアセンブリのレンズキャリッジ1010に取り付けられた磁石1008とを含む。位置センサ1004は、本技術分野において既知であるものを含む技法を使用して、磁石1008の位置センサ1004からの距離に基づき、レンズキャリッジ1010が初期位置からz方向1005に移動する移動の量を決定するように構成されている。いくつかの実施形態によれば、位置センサ1004は、光学式手ぶれ補正アセンブリの可動ばね1006のばねアームにおける複数の電気トレースを使用して、中央処理装置等、コントローラ又はプロセッサに電気的に結合されている。
【0019】
図11a~
図11cは、いくつかの実施形態によるバイモルフアクチュエータの図を示す。さまざまな実施形態によれば、バイモルフアクチュエータ1102は、ビーム1104と、(たとえば、
図11bの実施形態によるSMAリボンを含むバイモルフアクチュエータの斜視図に示すような)SMAリボン1106b等の1つ又は複数のSMA材料1106、又は(たとえば、
図11aの実施形態によるSMAワイヤを含むバイモルフアクチュエータの断面に示すような)SMAワイヤ1106aとを含む。SMA材料1106は、本明細書に記載するものを含む技法を使用してビーム1104に取り付けられている。いくつかの実施形態によれば、SMA材料1106は、接着フィルム材料1108を使用してビーム1104に取り付けられている。さまざまな実施形態では、SMA材料1106の端部は、本技術分野において既知であるものを含む技法を使用してSMA材料1106に電流を供給するように構成された接点1110に、電気的に且つ機械的に結合されている。さまざまな実施形態による(たとえば、
図11a及び
図11bに示すような)接点1110は、金銅パッドである。実施形態によれば、およそ1ミリメートルの長さを有するバイモルフアクチュエータ1102は、大きいストロークを発生させるように構成されており、たとえば
図11cに示すように、50ミリニュートン(「mN」)の押付け力が、レンズアセンブリの一部として使用される。いくつかの実施形態によれば、1ミリメートルよりも大きいレンズを有するバイモルフアクチュエータ1102の使用により、1ミリメートルの長さを有するバイモルフアクチュエータよりも大きいストロークを発生させるが、より小さい力を発生させる。一実施形態では、バイモルフアクチュエータ1102は、20マイクロメートル厚さのSMA材料1106と、ポリイミド絶縁体等の20マイクロメートル厚さの絶縁体1112と、30マイクロメートル厚さのステンレス鋼ビーム1104又はベース金属とを含む。さまざまな実施形態は、接点1110を含むコンタクト層とSMA材料1106との間に配置された第2絶縁体1114を含む。第2絶縁体1114は、いくつかの実施形態によれば、接点1110として使用されないコンタクト層の部分からSMA材料1106を絶縁するように構成されている。いくつかの実施形態では、第2絶縁体1114は、ポリイミド絶縁体等、カバーコート層である。当業者であれば、所望の設計特性を満足させるために他の寸法及び材料を使用することができることを理解されよう。
【0020】
図12は、一実施形態によるバイモルフアクチュエータの一実施形態の図を示す。
図12に示す実施形態は、電力を印加する中央給電部1204を含む。電力は、本明細書に記載するもの等、SMA材料1202(ワイヤ又はリボン)の中央に供給される。SMA材料1202の端部は、端部パッド1203における帰路としてビーム1206又はベース金属に接地されている。端部パッド1203は、コンタクト層1214の残りの部分から電気的に絶縁されている。実施形態によれば、ビーム1206又はベース金属が、SMAワイヤ等のSMA材料1202の全長に沿ってSMA材料1202に近接していることにより、電流がオフにされる、すなわちバイモルフアクチュエータが停止するとき、ワイヤがより高速に冷却される。その結果、ワイヤ非活性化及びアクチュエータ応答時間がより高速になる。SMAワイヤ又はリボンの熱プロファイルが改善される。たとえば、熱プロファイルは、ワイヤにより高い全電流を確実に送り出すことができるように、より均一である。均一なヒートシンクがなければ、中央領域等のワイヤの部分は過熱され、損傷を受ける可能性があり、したがって、確実に動作するために電流の低減及び運動の低減が必要である。中央給電部1204は、より迅速なワイヤ活性化/作動(より高速な加熱)、及び、より高速な応答時間のためのSMA材料1202の電力消費量の低減(抵抗経路長の低下)という利益を提供する。これにより、より高速なアクチュエータ運動と、より高い移動周波数で動作する能力とが可能になる。
【0021】
図12に示すように、ビーム1206は、中央給電部1204を形成するようにビーム1206の残りの部分から絶縁されている中央金属1208を含む。ビーム1206の上に、本明細書に記載するもの等の絶縁体1210が配置されている。絶縁体1210は、ビーム1206に電気的アクセスを提供し、たとえば、コンタクト層の接地区画1214bを結合するように、且つ中央給電部1204を形成するように中央金属1208に接点を提供するように、1つ又は複数の開口部又はビア1212を有するように構成されている。本明細書に記載するもの等、コンタクト層1214は、電源接点1216及び接地接点1218によってバイモルフアクチュエータに作動/制御信号を提供する、いくつかの実施形態による電力区画1214a及び接地区画1214bを含む。コンタクト層1214の上に、本明細書に記載するもの等、カバーコート層1220が配置されて、電気的結合が望まれるコンタクト層1214の部分(たとえば、1つ又は複数の接点)を除き、コンタクト層を電気的に隔離する。
【0022】
図13は、
図12に示すような一実施形態によるバイモルフアクチュエータの端部パッド断面を示す。上述したように、端部パッド1203は、端部パッド1203とコンタクト層1214との間に形成された間隙1222により、コンタクト層1214の残りの部分から電気的に隔離されている。間隙は、いくつかの実施形態により、本技術分野において既知であるものを含むエッチング技法を使用して形成されている。端部パッド1203は、端部パッド1203をビーム1206に電気的に結合するように構成されたビア区画1224を含む。ビア区画1224は、絶縁体1210に形成されたビア1212に形成されている。SMA材料1202は、端部パッド1213に電気的に結合されている。SMA材料1202は、限定されないが、はんだ、抵抗溶接、レーザ溶接及び直接めっきを含む技法を使用して、端部パッド1213に電気的に結合することができる。
【0023】
図14は、
図12に示すような一実施形態によるバイモルフアクチュエータの中央給電部断面を示す。中央給電部1204は、コンタクト層1214を介して電源に電気的に結合されるとともに、絶縁体1210に形成されたビア1212に形成された中央給電部1204のビア区画1226によって、中央金属1208と電気的に且つ熱的に結合されている。
【0024】
本明細書に記載するアクチュエータを使用して、複数のバックルアクチュエータ及び/又はバイモルフアクチュエータを使用するアクチュエータアセンブリを形成することができる。一実施形態によれば、アクチュエータは、達成することができるストローク距離を増大させるために互いに積み重ねることができる。
【0025】
図15は、一実施形態による2つのバックルアクチュエータを含むSMAアクチュエータの分解図を示す。本明細書に記載する実施形態による2つのバックルアクチュエータ1302,1304は、それらの運動を使用して互いに反対に作用するように、互いに対して配置されている。さまざまな実施形態では、2つのバックルアクチュエータ1302,1304は、互いに逆の関係で移動してレンズキャリッジ1306を位置決めするように構成されている。たとえば、第1バックルアクチュエータ1302は、第2バックルアクチュエータ1304に送信される電力信号の逆電力信号を受信するように構成されている。
【0026】
図16は、一実施形態による2つのバックルアクチュエータを含むSMAアクチュエータを示す。バックルアクチュエータ1302,1304は、各バックルアクチュエータ1302,1304のバックルアーム1310,1312が互いに面するとともに、各バックルアクチュエータ1302,1304のスライドベース1314,1316が2つのバックルアクチュエータの外面であるように構成されている。さまざまな実施形態による各SMAアクチュエータ1302,1304のハンモック部分1308が、1つ又は複数のバックルアクチュエータ1302,1304が作用する物体、たとえば、上述したものを含む技法を使用してバックルアクチュエータが移動させるレンズキャリッジ1306の一部を載せるように構成されている。
【0027】
図17は、レンズキャリッジ等の物体の正のz方向における又は上向き方向における移動をもたらすSMAワイヤ1318の方向を示す、一実施形態による2つのバックルアクチュエータを含むSMAアクチュエータの側面図を示す。
【0028】
図18は、レンズキャリッジ等の物体の負のz方向における又は下向き方向における移動をもたらすSMAワイヤ1318の方向を示す、一実施形態による2つのバックルアクチュエータを含むSMAアクチュエータの側面図を示す。
【0029】
図19は、一実施形態による2つのバックルアクチュエータを含むSMAアクチュエータを含むアセンブリの分解図を示す。バックルアクチュエータ1902,1904は、各バックルアクチュエータ1902,1904のバックルアーム1910,1912が2つのバックルアクチュエータの外面であるとともに、各バックルアクチュエータ1902,1904のスライドベース1914,1916が互いに面するように構成されている。さまざまな実施形態による、各SMAアクチュエータ1902,1904のハンモック部分1908は、1つ又は複数のバックルアクチュエータ1902,1904が作用する物体、たとえば、本明細書に記載するものを含む技法を使用してバックルアクチュエータが移動させるレンズキャリッジ1906の一部を載せるように構成されている。いくつかの実施形態では、SMAアクチュエータは、第2バックルアクチュエータ1904を受け入れるように構成されたベース部分1918を含む。SMAアクチュエータは、カバー部分1920も含むことができる。
図20は、ベース部分及びカバー部分を含む一実施形態による2つのバックルアクチュエータを含むSMAアクチュエータを示す。
【0030】
図21は、一実施形態による2つのバックルアクチュエータを含むSMAアクチュエータを示す。いくつかの実施形態では、バックルアクチュエータ1902,1904は、第1バックルアクチュエータ1902のハンモック部分1908が第2バックルアクチュエータ1904のハンモック部分から約90度回転しているように互いに対して配置されている。90度構成により、レンズキャリッジ1906等の物体のピッチ及びロール回転が可能になる。これにより、レンズキャリッジ1906の移動をより適切に制御することができる。さまざまな実施形態では、各バックルアクチュエータ対のSMAワイヤに差動電力信号が印加され、これにより、チルト(tilt)OIS運動に対するレンズキャリッジのピッチ及びロール回転が可能になる。
【0031】
2つのバックルアクチュエータを含むSMAアクチュエータの実施形態により、戻しばねを有することが不要になる。2つのバックラアクチュエータの使用により、位置フィードバックのためにSMAワイヤ抵抗を使用するときにヒステリシスを改善する/低減させることができる。2つのバックラアクチュエータを含む反対の力のSMAアクチュエータは、戻しばねを含むものよりもヒステリシスが低いため、より正確な位置制御に役立つ。
図22に示す実施形態等、いくつかの実施形態では、2つのバックルアクチュエータ2202,2204を含むSMAアクチュエータは、各バックルアクチュエータ2202,2204の左SMAワイヤ2218a及び右SMAワイヤ2218bに差動電力を使用して2軸傾斜を提供する。たとえば、右SMAワイヤ2218bよりも高い電力で左SMAワイヤ2218aを作動させる。これにより、レンズキャリッジ2206の左側は下方に移動し、右側は上方に移動する(傾斜する)。第1バックルアクチュエータ2202のSMAワイヤは、いくつかの実施形態では、等しい電力で保持されて、SMAワイヤ2218a,2218bに対して傾斜運動をもたらすように差動的に押す支点として作用する。たとえば、第2バックルアクチュエータ2202のSMAワイヤに等しい電力を印加し、第2バックルアクチュエータ2204の左SMA2218a及び右SMA2218bに差動電力を使用して、SMAワイヤに印加される電力信号を反転させることにより、レンズキャリッジ2206が他の方向に傾斜することになる。これにより、レンズキャリア等の物体をいずれの運動軸にも傾斜させることが可能になり、又は、良好な動的傾斜のためにレンズとセンサとの間のいかなる傾斜もなくすように調整することができ、それにより、すべての画素にわたってより優れた画質がもたらされる。
【0032】
図23は、一実施形態による2つのバックルアクチュエータとカプラとを含むSMAアクチュエータを示す。SMAアクチュエータは、本明細書に記載するもの等の2つのバックルアクチュエータを含む。第1バックルアクチュエータ2302は、カプラリング2305等のカプラを使用して第2バックルアクチュエータ2304と結合するように構成されている。バックルアクチュエータ2302,2304は、第1バックルアクチュエータ2302のハンモック部分2308が第2バックルアクチュエータ2304のハンモック部分2309から約90度回転しているように、互いに対して配置されている。レンズ又はレンズアセンブリ等、移動するペイロードは、第1バックルアクチュエータ2302のスライドベース上に配置されるように構成されたレンズキャリッジ2306に取り付けられる。
【0033】
さまざまな実施形態では、第1バックルアクチュエータ2302及び第2バックルアクチュエータ2304のSMAワイヤに対して、等しい電力を印加することができる。これにより、正のz方向におけるSMAアクチュエータのzストロークを最大にすることができる。いくつかの実施形態では、SMAアクチュエータのストロークは、2つのバックルアクチュエータを含む他方のSMAアクチュエータのストロークの2倍以上のzストロークを有することができる。いくつかの実施形態では、SMAアクチュエータから電力信号が除去されると、アクチュエータアセンブリ及びペイロードを下方に押し戻すのに役立つように、2つのバックラに対して押すために、さらなるばねを追加することができる。第1バックルアクチュエータ2302及び第2バックルアクチュエータ2304のSMAワイヤに対して、等しく且つ反対の電力信号を印加することができる。これにより、SMAアクチュエータを、1つのバックルアクチュエータにより正のz方向に移動させるとともに、1つのバックルアクチュエータにより負のz方向に移動させることができ、これにより、SMAアクチュエータの位置の正確な制御が可能になる。さらに、第1バックルアクチュエータ2302及び第2バックルアクチュエータ2304の左SMAワイヤ及び右SMAワイヤに、等しく且つ反対の電力信号(差動電力信号)を印加して、レンズキャリッジ2306等の物体を2つの軸のうちの少なくとも一方の方向に傾斜させることができる。
【0034】
図23に示すもの等、2つのバックルアクチュエータとカプラとを含むSMAアクチュエータの実施形態を、さらなるバックルアクチュエータとバックルアクチュエータの対とに結合して、単一のSMAアクチュエータのストロークよりも大きい所望のストロークを達成することができる。
【0035】
図24は、一実施形態による、ラミネートハンモックを備えたバックルアクチュエータを含むSMAアクチュエータを含むSMAシステムの分解図を示す。本明細書に記載するように、SMAシステムは、いくつかの実施形態では、オートフォーカス駆動機構として1つ又は複数のカメラレンズ素子とともに使用されるように構成されている。
図24に示すように、SMAシステムは、さまざまな実施形態により、SMAワイヤ2408が停止する際にSMAワイヤ2408における張力が低下したとき、レンズキャリッジ2406をzストローク方向の反対方向に移動させるように構成された、戻しばね2403を含む。いくつかの実施形態のSMAシステムは、戻しばね2403を受け入れるとともに、レンズキャリッジをzストローク方向に誘導するスライドベアリングとして作用するように構成された、ハウジング2409を含む。ハウジング2409はまた、バックルアクチュエータ2402の上に配置されるように構成されている。バックルアクチュエータ2402は、本明細書に記載するものと同様にスライドベース2401を含む。バックルアクチュエータ2402は、ラミネートから形成されたラミネートハンモック2406等のハンモック部分と結合された、バックルアーム2404を含む。バックルアクチュエータ2402は、ラミネート成形圧着接続部2412等のSMAワイヤ取付構造も含む。
【0036】
図24に示すように、スライドベース2401は、任意選択的なアダプタプレート2414の上に配置されている。アダプタプレートは、OIS、さらなるSMAシステム又は他の構成要素等、別のシステムにSMAシステム又はバックラアクチュエータ2402を嵌合させるように構成されている。
図25は、一実施形態による、ラミネートハンモックを備えたバックルアクチュエータ2402を含むSMAアクチュエータを含むSMAシステム2501を示す。
【0037】
図26は、一実施形態によるラミネートハンモックを含むバックルアクチュエータを示す。バックルアクチュエータ2402は、バックルアーム2404を含む。バックルアーム2404は、本明細書に記載するようにSMAワイヤ2412が作動及び停止するときにz軸において移動するように構成されている。SMAワイヤ2408は、ラミネート成形圧着接続部2412を使用してバックルアクチュエータに取り付けられている。
図26に示す実施形態によれば、バックルアーム2404は、ラミネートハンモック2406等の中央部分を介して互いに結合されている。さまざまな実施形態によるラミネートハンモック2406は、バックルアクチュエータが作用する物体、たとえば、本明細書に記載するものを含む技法を使用してバックルアクチュエータが移動させるレンズキャリッジの一部を載せるように構成されている。
【0038】
図27は、一実施形態によるSMAアクチュエータのラミネートハンモックを示す。いくつかの実施形態では、ラミネートハンモック2406の材料は、低剛性材料であり、そのため、作動運動に抵抗しない。たとえば、ラミネートハンモック2406は、第1ポリイミド層の上に配置された銅層を銅層の上に配置された第2ポリイミド層とともに使用して形成されている。いくつかの実施形態では、ラミネートハンモック2406は、本技術分野において既知であるものを含む堆積及びエッチング技法を使用して、バックルアーム2404の上に形成されている。他の実施形態では、ラミネートハンモック2406は、バックルアーム2404とは別個に形成され、溶接、接着剤、及び本技術分野において既知である他の技法を含む技法を使用して、バックルアーム2404に取り付けられる。さまざまな実施形態では、バックラアーム2404がレンズキャリッジに対して適所にあり続けるのを確実にするために、ラミネートハンモック2406の上にのり又は他の接着剤が使用される。
【0039】
図28は、一実施形態によるSMAアクチュエータのラミネート成形圧着接続部を示す。ラミネート成形圧着接続部2412は、バックルアクチュエータにSMAワイヤ2408を取り付けるとともに、SMAワイヤ2408との電気回路接合部を形成するように構成されている。さまざまな実施形態では、ラミネート成形圧着接続部2412は、絶縁体の1つ又は複数の層から形成されたラミネートと、圧着部の上に形成された導電層の1つ又は複数の層とを含む。
【0040】
たとえば、圧着部2413を形成するステンレス鋼部分の少なくとも一部の上に、ポリイミド層が配置される。そして、ポリイミド層の上に銅等の導電層が配置され、これは、バックルアクチュエータの上に配置された1つ又は複数の信号トレース2415と電気的に結合される。内部のSMAワイヤと接触するように圧着部を変形させることによってもまた、SMAワイヤは導電層と電気的に接触する。したがって、1つ又は複数の信号トレースと結合された導電層を使用して、本明細書に記載するものを含む技法を用いてSMAワイヤに電力信号が印加される。いくつかの実施形態では、導電層がSMAワイヤと接触しない領域において、導電層の上に第2ポリイミド層が形成される。いくつかの実施形態では、ラミネート成形圧着接続部2412は、本技術分野において既知であるものを含む堆積及びエッチング技法を使用して、圧着部2413の上に形成される。他の実施形態では、ラミネート成形圧着接続部2412と1つ又は複数の電気トレースとは、圧着部2413及びバックルアクチュエータとは別個に形成され、溶接、接着剤、及び本技術分野において既知である他の技法を含む技法を使用して、圧着部2412及びバックルアクチュエータに取り付けられる。
【0041】
図29は、ラミネートハンモックを備えたバックルアクチュエータを含むSMAアクチュエータを示す。
図29に示すように、電力信号が印加されると、SMAワイヤは、収縮又は短縮して、バックルアーム及びラミネートハンモックを正のz方向に移動させる。そして、物体と接触しているラミネートハンモックは、それにより、レンズキャリッジ等、その物体を正のz方向に移動させる。電力信号が低減するか又は除去されると、SMAワイヤは伸長し、バックルアーム及びラミネートハンモックを負のz方向に移動させる。
【0042】
図30は、一実施形態によるバックルアクチュエータを含むSMAアクチュエータを含むSMAシステムの分解図を示す。本明細書に記載するように、SMAシステムは、いくつかの実施形態では、オートフォーカス駆動機構として1つ又は複数のカメラレンズ素子とともに使用されるように構成されている。
図30に示すように、SMAシステムは、さまざまな実施形態により、SMAワイヤが停止する際にSMAワイヤ3008における張力が低下するとき、レンズキャリッジ3005をzストローク方向とは反対の方向に移動させるように構成された、戻しばね3003を含む。SMAシステムは、いくつかの実施形態では、戻しばね3003に配置された補強材3000を含む。SMAシステムは、いくつかの実施形態では、戻しばね3003を受け入れるとともに、レンズキャリッジをzストローク方向において誘導するスライドベアリングとして作用するように構成された、2つの部分から形成されたハウジング3009を含む。ハウジング3009は、バックルアクチュエータ3002の上に配置されるようにも構成されている。バックルアクチュエータ3002は、2つの部分から形成された、本明細書に記載するものと同様のスライドベース3001を含む。スライドベース3001は、いくつかの実施形態によれば、電流がスライドベース3001の部分を通ってワイヤまで流れるため、2つの側を電気的に隔離する(たとえば、一方の側は接地であり、他方の側は電力である)ように分割されている。
【0043】
バックルアクチュエータ3002はバックルアーム3004を含む。バックルアクチュエータ3002の各対は、バックルアクチュエータ3002の別個の部分に形成されている。バックルアクチュエータ3002は、抵抗溶接ワイヤ圧着部3012等のSMAワイヤ取付構造も含む。SMAシステムは、任意選択的に、SMAワイヤ3008を1つ又は複数の制御回路に電気的に結合するフレックス回路3020を含む。
【0044】
図30に示すように、スライドベース3001は、任意選択的なアダプタプレート3014の上に配置されている。アダプタプレートは、SMAシステム又はバックラアダプタ3002を、OIS、さらなるSMAシステム又は他の構成要素等、別のシステムに嵌合させるように構成されている。
図31は、一実施形態によるバックルアクチュエータ3002を含むSMAアクチュエータを含むSMAシステム3101を示す。
【0045】
図32は、一実施形態によるバックルアクチュエータを含むSMAアクチュエータを含む。バックルアクチュエータ3002は、バックルアーム3004を含む。バックルアーム3004は、上述したようにSMAワイヤ3012が作動及び停止するときにz軸において移動するように構成されている。SMAワイヤ2408は、抵抗溶接ワイヤ圧着部3012に取り付けられている。
図32に示す実施形態によれば、バックルアーム3004は、2ヨーク捕捉接合部を使用する中央部分なしに、レンズキャリッジ等の物体と嵌合するように構成されている。
【0046】
図33は、一実施形態によるSMAアクチュエータの一対のバックルアームの2ヨーク捕捉接合部を示す。
図33は、任意選択的なフレックス回路をスライディングベースに取り付けるために使用されるめっきパッドも示す。いくつかの実施形態では、めっきパッドは、金を使用して形成される。
図34は、バックルアクチュエータにSMAワイヤを取り付けるために使用される、一実施形態によるSMAアクチュエータ用の抵抗溶接圧着部を示す。いくつかの実施形態では、機械的強度に役立つとともに動作及び衝撃荷重中の疲労歪み緩和部として作用するように、のり又は接着剤もまた溶接部の上部に配置することができる。
【0047】
図35は、2ヨーク捕捉接合部を備えたバックルアクチュエータを含むSMAアクチュエータを示す。
図35に示すように、電力信号が印加されると、SMAワイヤは収縮又は短縮して、バックルアームを正のz方向に移動させる。2ヨーク捕捉接合部は、物体と接触し、それにより、レンズキャリッジ等、その物体を正のz方向に移動させる。電力信号が低減するか又は除去されると、SMAワイヤは、伸長して、バックルアームを負のz方向に移動させる。ヨーク捕捉特徴部は、バックルアームがレンズキャリッジに対して正確な位置にあり続けることを確実にする。
【0048】
図36は、一実施形態によるSMAバイモルフ液体レンズを示す。SMAバイモルフ液体レンズ3501は、液体レンズサブアセンブリ3502と、ハウジング3504と、SMAアクチュエータ3506を備える回路とを含む。さまざまな実施形態では、SMAアクチュエータは、本明細書に記載する実施形態等の4つのバイモルフアクチュエータ3508を含む。バイモルフアクチュエータ3508は、可撓性膜3512の上に位置する成形リング3510を押圧するように構成されている。リングは、膜3512/液体3514を歪めて、膜3512/液体3514を通る光路を変化させる。膜3512とレンズ3518との間に液体3514を収容するために、液体収容リング3516が使用される。バイモルフアクチュエータからの等しい力が、Z方向(レンズに対して垂直)において画像の焦点を変化させ、これによりバイモルフアクチュエータはオートフォーカスとして機能することができる。バイモルフアクチュエータ3508からの差動力により、X軸方向及びY軸方向において光線を移動させることができ、これによりバイモルフアクチュエータはいくつかの実施形態による光学式手ぶれ補正機構として作用することができる。OIS機能及びAF機能の両方を、各アクチュエータに対する適切な制御により同時に達成することができる。いくつかの実施形態では、3つのアクチュエータが使用される。SMAアクチュエータ3506を備える回路は、SMAアクチュエータを作動させる制御信号用の1つ又は複数の接点3520を含む。4つのSMAアクチュエータを含むいくつかの実施形態によれば、SMAアクチュエータ3506を備える回路は、各SMAアクチュエータ用の4つの電源回路制御接点と共通の戻り接点とを含む。
【0049】
図37は、一実施形態による斜め上方から見たSMAバイモルフ液体レンズを示す。
図38は、一実施形態によるSMAバイモルフ液体レンズの断面及び底面図を示す。
図39は、一実施形態によるバイモルフアクチュエータを備えたSMAアクチュエータ3902を含むSMAシステムを示す。SMAアクチュエータ3902は、本明細書に記載する技法を使用する4つのバイモルフアクチュエータを含む。一実施形態によるバイモルフアクチュエータを備えたSMAアクチュエータ3902を示す
図40に示すように、バイモルフアクチュエータのうちの2つは、正のzストロークアクチュエータ3904として構成され、2つは、負のzストロークアクチュエータ3906として構成されている。対向するアクチュエータ3906,3904は、ストローク範囲全体にわたる両方向における運動を制御するように構成されている。これにより、傾斜を補償するように制御コードを調整することができるようになる。さまざまな実施形態では、構成要素の上部に取り付けられた2つのSMAワイヤ3908により、正のzストローク変位が可能になる。構成要素の底部に取り付けられた2つのSMAワイヤにより、負のzストローク変位が可能になる。いくつかの実施形態では、各バイモルフアクチュエータは、レンズキャリッジ3910等の物体に、物体と係合するタブを使用して取り付けられている。SMAシステムは、zストローク軸に対して垂直な軸における、たとえば、z軸及びy軸の方向におけるレンズキャリッジ3910の安定性を提供するように構成された上部ばね3912を含む。さらに、上部スペーサ3914が、上部ばね3912とSMAアクチュエータ3902との間に配置されるように構成されている。底部スペーサ3916が、SMAアクチュエータ3902と底部ばね3918との間に配置されている。底部ばね3918は、zストローク軸に対して垂直な軸における、たとえばx軸及びy軸の方向における、レンズキャリッジ3910の安定性を提供するように構成されている。底部ばね3918は、本明細書に記載するもの等、ベース3920の上に配置されるように構成されている。
【0050】
図41は、バイモルフアクチュエータ4103の長さ4102と、SMAワイヤ4206がバイモルフアクチュエータを越えてワイヤ長を伸長させるボンディングパッド4104の位置とを示す。ストローク及び力を増大させるように、バイモルフアクチュエータよりも長いワイヤが使用される。したがって、バイモルフアクチュエータ4103を越えるSMAワイヤ4206の伸長長さ4108を使用して、バイモルフアクチュエータ4103に対するストローク及び力が設定される。
【0051】
図42は、一実施形態によるSMAバイモルフアクチュエータ4202を含むSMAシステムの分解図を示す。さまざまな実施形態によるSMAシステムは、SMAワイヤに独立して電力を供給する1つ又は複数の電気回路を生成するために、別個の金属材料及び非導電性接着剤を使用するように構成されている。いくつかの実施形態は、AFサイズの影響を与えず、本明細書に記載するもの等の4つのバイモルフアクチュエータを含む。バイモルフアクチュエータのうちの2つは正のzストロークアクチュエータとして構成され、2つは負のzストロークアクチュエータとして構成される。
図43は、一実施形態によるSMAアクチュエータの小区画の分解図を示す。小区画は、負アクチュエータ信号接続部4302、バイモルフアクチュエータ4306を備えるベース4304を含む。負アクチュエータ信号接続部4302は、本明細書に記載するものを含む技法を使用してバイモルフアクチュエータ4306のSMAワイヤを接続するためのワイヤボンドパッド4308を含む。負アクチュエータ信号接続部4302は、接着剤層4310を使用してベース4304に取り付けられる。小区画は、本明細書に記載するものを含む技法を使用してバイモルフアクチュエータ4306のSMAワイヤ4312を接続するためのワイヤボンドパッド4316を備える正アクチュエータ信号接続部4314も含む。正アクチュエータ信号接続部4314は、接着剤層4318を使用してベース4304に取り付けられている。ベース4304、負アクチュエータ信号接続部4302及び正アクチュエータ信号接続部4314の各々は、金属、たとえばステンレス鋼から形成されている。ベース4304、負アクチュエータ信号接続部4302及び正アクチュエータ信号接続部4314の各々における接続パッド4322は、本明細書に記載するものを含む技法を使用してバイモルフアクチュエータ4306を作動させるように制御信号及び接地を電気的に結合するように構成されている。いくつかの実施形態では、接続パッド4322は、金めっきされている。
図44は、一実施形態によるSMAアクチュエータの小区画を示す。いくつかの実施形態では、はんだ接合又は他の既知の電気的終端方法のために、ステンレス鋼層の上に金めっきされたパッドが形成されている。さらに、電力信号用のSMAワイヤを電気的に結合するための信号接合部のために、成形ワイヤボンドパッドが使用される。
【0052】
図45は、一実施形態による5軸センサシフトシステムを示す。5軸センサシフトシステムは、1つ又は複数のレンズに対して、5軸の画像センサ等の物体を移動させるように構成されている。これは、X/Y/Z軸並進及びピッチ/ロール傾斜を含む。任意選択的に、システムは、Z運動を行うための頂部の別個のAFとともに、X/Y軸並進及びピッチ/ロール傾斜を含む4軸のみを使用するように構成される。他の実施形態は、画像センサに対して1つ又は複数のレンズを移動させるように構成された5軸センサシフトシステムを含む。いくつかの実施形態では、静的なレンズスタックは、頂部カバーの上に取り付けられ、(オレンジ可動キャリッジの内側に接触せずに)ID内部に挿入する。
【0053】
図46は、一実施形態による5軸センサシフトシステムの分解図を示す。5軸センサシフトシステムは2つの回路構成要素、すなわちフレキシブルセンサ回路4602、バイモルフアクチュエータ回路4604と、本明細書に記載するものを含む技法を使用してバイモルフ回路構成要素に構築された8~12個のバイモルフアクチュエータ4606とを含む。5軸センサシフトシステムは、1つ又は複数のレンズを保持するように構成された可動キャリッジ4608と、外側ハウジング4610とを含む。バイモルフアクチュエータ回路4604は、一実施形態によれば、本明細書に記載するもの等の8~12個のSMAアクチュエータを含む。SMAアクチュエータは、本明細書に記載する他の5軸システムと同様のx方向、y方向、z方向、ピッチ及びロール等、5軸で可動キャリッジ4608を移動させるように構成されている。
【0054】
図47は、一実施形態によるSMAアクチュエータであって、すべての運動に対してこの回路内に組み込まれたバイモルフアクチュエータを含む、SMAアクチュエータを示す。SMAアクチュエータの実施形態は、8~12個のバイモルフアクチュエータ4606を含むことができる。しかしながら、他の実施形態は、それより多いか又は少ないバイモルフアクチュエータを含むことができる。
図48は、一実施形態によるSMAアクチュエータ4802であって、対応する外側ハウジング4804の内側に適合するように部分的に形成された、すべての運動に対してこの回路内に組み込まれたバイモルフアクチュエータを含む、SMAアクチュエータ4802を示す。
図49は、一実施形態による5軸センサシフトシステムの断面を示す。
【0055】
図50は、バイモルフアクチュエータを含む一実施形態によるSMAアクチュエータ5002を示す。SMAアクチュエータ5002は、4つの側部に取り付けられたSMAバイモルフアクチュエータ5004を使用して、x方向及びy方向において画像センサ、レンズ又は他のさまざまなペイロードを移動させるように構成されている。
図51は、異なるx位置及びy軸において画像センサ、レンズ又は他のさまざまなペイロードを移動させたバイモルフアクチュエータを含むSMAアクチュエータの上面図を示す。
【0056】
図52は、ボックスバイモルフオートフォーカスとして構成された一実施形態によるバイモルフアクチュエータ5202を含むSMAアクチュエータを示す。本明細書に記載するもの等、4つの頂部及び底部に取り付けられたSMAバイモルフアクチュエータは、オートフォーカス運動のためにzストローク方向における移動をもたらすように合わせて移動するように構成されている。
図53は、一実施形態によるバイモルフアクチュエータを含むSMAアクチュエータを示し、2つの頂部に取り付けられたバイモルフアクチュエータ5302は、1つ又は複数のレンズを押し下げるように構成されている。
図54は、一実施形態によるバイモルフアクチュエータを含むSMAアクチュエータを示し、2つの底部に取り付けられたバイモルフアクチュエータ5402は、1又は複数のレンズを押し上げるように構成されている。
図55は、本明細書に記載するもの等、4つの頂部及び底部に取り付けられたSMAバイモルフアクチュエータ5502が、傾斜運動をもたらすように1つ又は複数のレンズを移動させるために使用されることを示す、一実施形態によるバイモルフアクチュエータを含むSMAアクチュエータを示す。
【0057】
図56は、2軸レンズシフトOISとして構成されたバイモルフアクチュエータを含む、一実施形態によるSMAアクチュエータを含むSMAシステムを示す。いくつかの実施形態では、2軸レンズシフトOISは、X/Y軸においてレンズを移動させるように構成されている。いくつかの実施形態では、Z軸運動は、本明細書に記載するもの等、別個のAFから来る。4つのバイモルフアクチュエータは、OIS運動のためにオートフォーカスの側部を押す。
図57は、2軸レンズシフトOISとして構成されたバイモルフアクチュエータ5806を含む、一実施形態によるSMAアクチュエータ5802を含むSMAシステムの分解図を示す。
図58は、2軸レンズシフトOISとして構成されたバイモルフアクチュエータ5806を含む、一実施形態によるSMAアクチュエータ5802を含むSMAシステムの断面を示す。
図59は、システムに適合するように成形される前の製造時の、2軸レンズシフトOISとして構成されるSMAシステムで使用される、一実施形態によるボックスバイモルフアクチュエータ5802を示す。こうしたシステムは、高OISストロークOIS(たとえば、±200μm以上)を有するように構成することができる。さらに、こうした実施形態は、POMスライドベアリング等の4つのスライドベアリングを使用する広範囲の運動及び優れたOIS動的傾斜を有するように構成されている。これらの実施形態は、AF設計(たとえば、VCM又はSMA)と容易に統合するように構成されている。
【0058】
図60は、5軸レンズシフトOIS及びオートフォーカスとして構成されたバイモルフアクチュエータを含む、一実施形態によるSMAアクチュエータを含むSMAシステムを示す。いくつかの実施形態では、5軸レンズシフトOIS及びオートフォーカスは、X/Y/Z軸においてレンズを移動させるように構成されている。いくつかの実施形態では、ピッチ及びヨー軸運動は、動的傾斜調整機能のためである。8つのバイモルフアクチュエータを使用して、本明細書に記載する技法を使用するオートフォーカス及びOISのための運動が提供される。
図61は、5軸レンズシフトOIS及びオートフォーカスとして構成された、一実施形態によるバイモルフアクチュエータ6204を含む一実施形態によるSMAアクチュエータ6202を含むSMAシステムの分解図を示す。
図62は、5軸レンズシフトOIS及びオートフォーカスとして構成されたバイモルフアクチュエータ6204を含む、一実施形態によるSMAアクチュエータ6202を含むSMAシステムの断面を示す。
図63は、システムに適合するように成形される前の製造時の、5軸レンズシフトOIS及びオートフォーカスとして構成されるSMAシステムで使用される、一実施形態によるボックスバイモルフアクチュエータ6202を示す。こうしたシステムは、高OISストロークOIS(たとえば、±200μm以上)と高オートフォーカスストローク(たとえば、400μm以上)とを有するように構成することができる。さらに、こうした実施形態は、いかなる傾斜もなくすように調整し、別個のオートフォーカスアセンブリを不要にすることができる。
【0059】
図64は、外向き押出しボックスとして構成されたバイモルフアクチュエータを含む、一実施形態によるSMAアクチュエータを含むSMAシステムを示す。いくつかの実施形態では、バイモルフアクチュエータアセンブリは、レンズキャリッジ等の物体に巻き付くように構成されている。回路アセンブリがレンズキャリッジと移動しているため、低X/Y/Z剛性に対する可撓性部分がある。回路の末端パッドは静的である。外向き押出しボックスは、4つ又は8つのバイモルフアクチュエータに対して構成することができる。そのため、外向き押出しボックスは、X軸及びY軸において移動するOISのために側部において4バイモルフアクチュエータとして構成することができる。外向き押出しボックスは、z軸に移動するオートフォーカスのために頂部及び底部において4バイモルフアクチュエータとして構成することができる。外向き押出ボックスは、x軸、y軸及びz軸に移動し且つ3軸傾斜(ピッチ/ロー/ヨー)が可能であるOIS及びオートフォーカスのために、頂部、底部及び側部における8バイモルフアクチュエータとして構成することができる。
図65は、外向き押出しボックスとして構成されたバイモルフアクチュエータ6604を含む、一実施形態によるSMAアクチュエータ6602を含むSMAシステムの分解図を示す。したがって、SMAアクチュエータは、バイモルフアクチュエータが、本明細書に記載する技法を使用してレンズキャリッジ6506を移動させるように外側ハウジング6504に作用するように構成されている。
図66は、レンズキャリッジ6604を受け入れるように部分的に成形された外向き押出しボックスとして構成されたバイモルフアクチュエータを含む、一実施形態によるSMAアクチュエータ6602を含むSMAシステムを示す。
図67は、システム内に適合するように成形される前の製造時の、外向き押出しボックスとして構成される一実施形態によるバイモルフアクチュエータ6604を含むSMAアクチュエータ6602を含むSMAシステムを示す。
【0060】
図68は、3軸センサシフトOISとして構成されたバイモルフアクチュエータを含む、一実施形態によるSMAアクチュエータ6802を含むSMAシステムを示す。いくつかの実施形態では、z軸移動は、別個のオートフォーカスシステムから来る。4つのバイモルフアクチュエータは、本明細書に記載する技法を使用してOISのための運動を提供するように、センサキャリッジ6804の側部を押すように構成されている。
図69は、3軸センサシフトOISとして構成されたバイモルフアクチュエータを含む、一実施形態によるSMAアクチュエータ6802を含むSMAの分解図を示す。
図70は、3軸センサシフトOISとして構成されたバイモルフアクチュエータ6806を含む、一実施形態によるSMAアクチュエータ6802を含むSMAシステムの断面を示す。
図71は、システムに適合するように成形される前の製造時に、3軸レンズシフトOISとして構成されるSMAシステムで使用される、一実施形態によるボックスバイモルフアクチュエータ6802構成要素を示す。
図72は、3軸センサシフトOISとして構成された、一実施形態によるSMAシステムで使用されるフレキシブルセンサ回路を示す。こうしたシステムは、高OISストロークOIS(たとえば、±200μm以上)と高オートフォーカスストローク(たとえば、400μm以上)とを有するように構成することができる。さらに、こうした実施形態は、POMスライドベアリング等の4つのスライドベアリングを使用する広範囲の2軸運動及び優れたOIS動的傾斜を有するように構成されている。これらの実施形態は、AF設計(たとえば、VCM又はSMA)と容易に統合するように構成されている。
【0061】
図73は、6軸センサシフトOIS及びオートフォーカスとして構成されたバイモルフアクチュエータ7304を含む、一実施形態によるSMAアクチュエータ7302を含むSMAシステムを示す。いくつかの実施形態では、6軸センサシフトOIS及びオートフォーカスは、X/Y/Z/ピッチ/ヨー/ロール軸においてレンズを移動させるように構成されている。いくつかの実施形態では、ピッチ及びヨー軸運動は、動的傾斜調整機能のためである。8つのバイモルフアクチュエータを使用して、本明細書に記載する技法を使用してオートフォーカス及びOISのための運動が提供される。
図74は、6軸センサシフトOIS及びオートフォーカスとして構成されたバイモルフアクチュエータ7404を含む、一実施形態によるSMAアクチュエータ7402を含むSMAシステムの分解図を示す。
図75は、6軸センサシフトOIS及びオートフォーカスとして構成されたバイモルフアクチュエータを含む、一実施形態によるSMAアクチュエータ7402を含むSMAシステムの断面を示す。
図76は、システムに適合するように成形される前の製造時の、6軸レンズシフトOIS及びオートフォーカスとして構成されるSMAシステムで使用される、一実施形態によるボックスバイモルフアクチュエータ7402を示す。
図77は、3軸センサシフトOISとして構成された、一実施形態によるSMAシステムで使用されるフレキシブルセンサ回路を示す。こうしたシステムは、高OISストロークOIS(たとえば、±200μm以上)と高オートフォーカスストローク(たとえば、400μm以上)とを有するように構成することができる。さらに、こうした実施形態は、いかなる傾斜もなくすように調整し、別個のオートフォーカスアセンブリを不要にすることができる。
【0062】
図78は、2軸カメラチルト(tilt)OISとして構成されたバイモルフアクチュエータを含む、一実施形態によるSMAアクチュエータを含むSMAシステムを示す。いくつかの実施形態では、2軸カメラチルトOISは、ピッチ/ヨー軸においてカメラを移動させるように構成されている。4つのバイモルフアクチュエータを使用して、本明細書に記載する技法を使用するOISピッチ及びヨー運動に対するカメラ運動全体のためにオートフォーカスの頂部及び底部が押される。
図79は、2軸カメラチルトOISとして構成されたバイモルフアクチュエータ7904を含む、一実施形態によるSMAアクチュエータ7902を含むSMAシステムの分解図を示す。
図80は、2軸カメラチルトOISとして構成されたバイモルフアクチュエータを含む、一実施形態によるSMAアクチュエータを含むSMAシステムの断面を示す。
図81は、システムに適合するように成形される前の製造時の、2軸レンズシフトOISとして構成されるSMAシステムで使用される、一実施形態によるボックスバイモルフアクチュエータを示す。
図82は、2軸カメラチルトOISとして構成された、一実施形態によるSMAシステムで使用されるフレキシブルセンサ回路を示す。こうしたシステムは、高OISストロークOIS(たとえば、±3度以上)を有するように構成することができる。これらの実施形態は、オートフォーカス(「AF」)設計(たとえば、VCM又はSMA)と容易に統合するように構成されている。
【0063】
図83は、3軸カメラチルトOISとして構成されたバイモルフアクチュエータを含む、一実施形態によるSMAアクチュエータを含むSMAシステムを示す。いくつかの実施形態では、2軸カメラチルトOISは、ピッチ/ヨー/ロール軸においてカメラを移動させるように構成されている。4つのバイモルフアクチュエータを使用して、本明細書に記載する技法を使用してOISピッチ及びヨー運動に対するカメラ運動全体のためにオートフォーカスの頂部及び底部が押され、4つのバイモルフアクチュエータを使用して、本明細書に記載する技法を使用してOISロール運動に対するカメラ運動全体のためにオートフォーカスの側部が押される。
図84は、3軸カメラチルトOISとして構成されたバイモルフアクチュエータ8404を含む、一実施形態によるSMAアクチュエータ8402を含むSMAシステムの分解図を示す。
図85は、3軸カメラチルトOISとして構成されたバイモルフアクチュエータを含む、一実施形態によるSMAアクチュエータを含むSMAシステムの断面を示す。
図86は、システムに適合するように成形される前の製造時の、3軸カメラチルトOISとして構成される一実施形態によるSMAシステムで使用される、ボックスバイモルフアクチュエータを示す。
図87は、3軸カメラチルトOISとして構成された、一実施形態によるSMAシステムにおいて使用されるフレキシブルセンサ回路を示す。こうしたシステムは、高OISストロークOIS(たとえば、±3度以上)を有するように構成することができる。これらの実施形態は、AF設計(たとえば、VCM又はSMA)と容易に統合するように構成されている。
【0064】
図88は、実施形態によるSMAアクチュエータのバイモルフアクチュエータの例示的な寸法を示す。寸法は、好ましい実施形態であるが、当業者であれば、SMAアクチュエータに対する所望の特徴に基づき他の寸法を使用することができることが理解されよう。
【0065】
図89は、一実施形態による屈曲式カメラ用のレンズ系を示す。屈曲式カメラは、1つ又は複数のレンズ8903a~8903dを含むレンズ系8901への光を曲げるように構成された屈曲レンズ8902を含む。いくつかの実施形態では、屈曲レンズは、プリズム及びレンズのうちの任意のものの1つ又は複数である。レンズ系8901は、光が屈曲レンズ8902に達する前に光の進行方向に対して平行である透過軸8906に対して角度をなしている主軸8904を有するように構成されている。たとえば、屈曲式カメラは、カメラ電話システムにおいて、透過軸8906の方向におけるレンズ系8901の高さを低減させるために使用される。
【0066】
レンズ系の実施形態は、本明細書に記載するもの等、1つ又は複数の液体レンズを含む。
図89に示す実施形態は、本明細書に記載するもの等、2つの液体レンズ8903b,8903dを含む。1つ又は複数の液体レンズ8903b,8903dは、本明細書に記載するものを含む技法を使用して作動させるように構成されている。液体レンズは、限定されないが、バックラアクチュエータ、バイモルフアクチュエータ及び他のSMAアクチュエータを含むアクチュエータを使用して作動させる。
図108は、一実施形態による、バックラアクチュエータ60を使用して作動させる液体レンズを示す。液体レンズは、成形リングカプラ64と、液体レンズアセンブリ61と、本明細書に記載するもの等、1つ又は複数のバックラアクチュエータ60と、スライドベース65と、ベース62とを含む。1つ又は複数のバックラアクチュエータ60は、たとえば本明細書に記載するように、光線を移動させるか又は成形するように、液体レンズアセンブリ61の可撓性膜の形状を変化させるように、成形リング/カプラ64を移動させるように構成されている。いくつかの実施形態では、3つ又は4つのアクチュエータが使用される。液体レンズは単独で又は他のレンズと組み合わせて、オートフォーカス又は光学式手ぶれ補正機構として作用するように構成することができる。液体レンズは、画像センサ上に画像を他の方法で向けるようにも構成することができる。
【0067】
図90は、画像センサ9004に画像を集束させる液体レンズ9002a~9002hを含むレンズ系9001のいくつかの実施形態を示す。図示するように、液体レンズ9002a~9002hは、任意のレンズ形状を含むとともに、本明細書に記載するものを含む技法を使用してレンズを通る光路を調整するように動的に構成されるように構成され得る。
【0068】
屈曲式カメラ用のレンズ系は、作動式屈曲レンズ9100を含むように構成されている。作動式屈曲レンズの一例は、
図91に示すもの等、プリズムチルト(prism tilt)である。
図91に示す例では、屈曲レンズは、アクチュエータ9104の上に配置されたプリズム9102である。アクチュエータは、限定されないが、本明細書に記載するものを含むSMAアクチュエータを含む。いくつかの実施形態では、プリズムチルトは、本明細書に記載するもの等、4つのバイモルフアクチュエータ9106を含むSMAアクチュエータの上に配置される。いくつかの実施形態による作動式屈曲レンズ9100は、本明細書に記載するものを含む技法を使用して、光学式手ぶれ補正機構として構成される。たとえば、作動式屈曲レンズは、
図39に示すもの等のSMAシステムを含むように構成される。作動式屈曲レンズの別の例は、
図21に示すもの等のSMAアクチュエータを含むことができる。しかしながら、屈曲レンズは、他のアクチュエータも含むことができる。
【0069】
図92は、一実施形態によるオフセットを含むバイモルフアームを示す。バイモルフアーム9201は、成形オフセット9203を有するバイモルフビーム9202を含む。成形オフセット9203は、オフセットのないバイモルフアームよりも高い力を発生させる機械的利点を増大させる。いくつかの実施形態によれば、オフセット9204(本明細書では、曲げ面zオフセット9204とも称する)の深さと、オフセット9206の長さ(本明細書では、谷部幅9206とも称する)とは、ピーク力等、バイモルフアームの特徴を規定するように構成されている。たとえば、
図106のグラフは、一実施形態による、曲げ面zオフセット9204と、谷部幅9206と、バイモルフビーム9202のピーク力とを示す。
【0070】
バイモルフアームは、本明細書に示すもの等、SMAリボン又はSMAワイヤ9210等の1つ又は複数のSM材料を含む。SMA材料は、本明細書に記載するものを含む技法を使用してビームに取り付けられる。いくつかの実施形態では、SMAワイヤ9210等のSMA材料は、バイモルフアームの固定端部9212に且つバイモルフアームの荷重点端部9214に取り付けられて、成形オフセット9203が、SMA材料が取り付けられている両端部の間にあるようになる。SMA材料の端部は、さまざまな実施形態では、本技術分野において既知であるものを含む技法を使用して、SMA材料に電流を供給するように構成された接点と、電気的に且つ機械的に結合される。オフセットを含むバイモルフアームは、本明細書に記載するもの等のSMAアクチュエータ及びシステムに含めることができる。
【0071】
図93は、一実施形態によるオフセット及びリミッタを含むバイモルフアームを示す。バイモルフアーム9301は、成形オフセット9303と成形オフセット9303に隣接するリミッタ9304とを有するバイモルフビーム9302を含む。オフセット9303は、オフセットのないバイモルフアーム9301よりも高い力を発生させる機械的利点を増大させ、リミッタ9304は、バイモルフアクチュエータの固定されていない、荷重点端部9306から離れる方向へのアームの運動を防止する。成形オフセット9303及びリミッタ9304を含むバイモルフアーム9301は、本明細書に記載するもの等のSMAアクチュエータ及びシステムに含めることができる。バイモルフアーム9301は、本明細書に記載するものを含む技法を使用してバイモルフアーム9301に取り付けられた、本明細書に記載するもの等、SMAリボン又はSMAワイヤ9308等の1つ又は複数のSMA材料を含む。
【0072】
図94は、一実施形態によるオフセット及びリミッタを含むバイモルフアームを示す。バイモルフアーム9401は、成形オフセット9403と成形オフセット9403に隣接するリミッタ9404とを有するバイモルフビーム9402を含む。リミッタ9404は、バイモルフアーム9401用のベース9406の一部として形成されている。ベース9406は、バイモルフアーム9401を受け入れるように構成されるとともに、バイモルフビームのオフセット部分を受け入れるように構成された凹部9408を含む。凹部の底部は、成形オフセット9403に隣接しているリミッタ9404として構成されている。ベース9406は、作動していないときにバイモルフアームの一部を支持するように構成された1つ又は複数の部分9410も含むことができる。成形オフセット9403及びリミッタ9404を含むバイモルフアーム9401は、本明細書に記載するもの等のSMAアクチュエータ及びシステムに含めることができる。バイモルフアーム9401は、本明細書に記載するものを含む技法を使用してバイモルフアーム9401に取り付けられた、本明細書に記載するもの等、SMAリボン又はSMAワイヤ等の1つ又は複数のSMA材料を含む。
【0073】
図95は、一実施形態によるオフセットを含むバイモルフアームを含むベースの一実施形態を示す。バイモルフアーム9501は、成形オフセット9504を有するバイモルフビーム9502を含む。バイモルフアームは、本明細書に記載するものを含む技法を使用するリミッタも含むことができる。バイモルフアーム9501は、本明細書に記載するものを含む技法を使用してバイモルフアーム9501に取り付けられる、本明細書に記載するもの等、SMAリボン又はSMAワイヤ9506等の1つ又は複数のSMA材料を含む。
【0074】
図96は、一実施形態による、オフセットを含む2つのバイモルフアームを含むベース9608の一実施形態を示す。各バイモルフアーム9601a,9601bは、成形オフセット9604a,9604bを有するバイモルフビーム9602a,9602bを含む。各バイモルフアーム9601a,9601bは、本明細書に記載するものを含む技法を使用してバイモルフアーム9501に取り付けられた本明細書に記載するもの等のSMAリボン又はSMAワイヤ9606a,9606b等の1つ又は複数のSMA材料を含む。各バイモルフアーム9601a,9601bは、本明細書に記載するものを含む技法を使用するリミッタも含むことができる。いくつかの実施形態は、本明細書に記載するものを含む技法を使用して形成された3つ以上のバイモルフアームを含むベースを含む。いくつかの実施形態によれば、バイモルフアーム9601は、ベース9608と一体的に形成されている。他の実施形態では、バイモルフアーム9602a,9602bのうちの1つ又は複数は、ベース9608とは別個に形成され、限定されないがはんだ、抵抗溶接、レーザ溶接及び接着剤を含む技法を使用して、ベース9608に取り付けられている。いくつかの実施形態では、2つ以上のバイモルフアーム9601a,9601bは、単一オブジェクトに作用するように構成される。これにより、物体に加えられる力を増大させるのを可能にすることができる。
図107における続くグラフは、バイモルフアクチュエータ全体を取り囲むボックスの概算であるボックス容積が、バイモルフ構成要素ごとの仕事にいかに関連するかの例を示す。ボックス容積は、(まとめて「ボックス容積」と称する)バイモルフアクチュエータ9612の長さと、バイモルフアクチュエータ9610の幅と、バイモルフアクチュエータ9614の高さとを使用して近似される。
【0075】
図97は、一実施形態による荷重点拡張部を含むバックラアームを示す。バックラアーム9701は、ビーム部分9702と、ビーム部分9702から延在する1つ又は複数の荷重点拡張部9704a,9704bとを含む。バックラアーム9701の各端部9706a,9706bは、本明細書に記載するものを含む技法を使用してプレート又は他のベースに取り付けられるか又はそれと一体的に形成されるように構成されている。いくつかの実施形態による1つ又は複数の荷重点拡張部9704a,9704bは、ビーム部分9702の荷重点9710a,9710bからオフセットしてビーム部分9702に取り付けられるか又はそれと一体的に形成されている。荷重点9710a,9710bは、ビーム部分9702の、バックラアーム9701の力を別の物体に伝達するように構成されている部分である。いくつかの実施形態では、荷重点9710a,9710bは、ビーム部分9702の中央である。他の実施形態では、荷重点9710a,9710bは、ビーム部分9702の中央以外の位置にある。荷重点拡張部9704a,9704bは、ビーム部分9702に接合されている箇所から、ビーム部分9702の長手方向軸の方向においてビーム部分9702の荷重点9710a,9710bに向かって延在するように構成されている。いくつかの実施形態では、荷重点拡張部9704a,9704bの端部は、ビーム部分9702の少なくとも荷重点9710a,9710bまで延在している。バックラアーム9701は、本明細書に記載するもの等、SMAリボン又はSMAワイヤ9712等の1つ又は複数のSMA材料を含む。SMAワイヤ9712等のSMA材料は、ビーム部分9702の両端部に取り付けられている。SMA材料は、本明細書に記載するものを含む技法を使用してビーム部分の両端部に取り付けられている。いくつかの実施形態では、荷重点拡張部9704a,9704bの長さは、バックラアーム9701の関連する平坦(非作動)ビーム部分9702の長手方向長さ内に含まれる任意の長さに構成することができる。
【0076】
図98は、作動位置にある、一実施形態による荷重点拡張部9810を含むバックラアーム9801を示す。ビーム部分9802の両端部に取り付けられたSMA材料は、本明細書に記載するものを含む技法を使用して作動させる。荷重点9804は、バックラアーム9801が伸長なしにバックラアームの上のストローク範囲を増大させるのを可能にする。したがって、荷重点拡張部を含むバックラアームにより、より大きい最大垂直ストロークが可能になる。荷重点拡張部を含むバックラアームは、本明細書に記載するもの等のSMAアクチュエータ及びシステムに含めることができる。
【0077】
図99は、一実施形態による荷重点拡張部を含むバイモルフアームを示す。バイモルフアーム9901は、ビーム部分9902と、ビーム部分から延在する1つ又は複数の荷重点拡張部9904a,9904bとを含む。バイモルフアーム9901の一端部は、本明細書に記載するものを含む技法を使用してプレート又は他のベースに取り付けられるか又は一体的に形成されるように構成されている。ビーム部分9902の、取り付けられた又は一体的に形成された端部とは反対側の端部は、固定されておらず、自由に移動することができる。いくつかの実施形態による1つ又は複数の荷重点拡張部9904a,9904bは、ビーム部分9902の自由端からオフセットしてビーム部分9902に取り付けられるか又はそれと一体的に形成されている。荷重点拡張部9904a,9904bは、それがビーム部分9902に接合されている箇所から、ビーム部分9902の長手方向軸を含む平面から離れる方向に延在するように構成されている。たとえば、1つ又は複数の荷重点拡張部9904a,9904bは、作動したときにビーム部分の自由端が延在する方向に延在している。バイモルフアーム9901のいくつかの実施形態は、ビーム部分の長手方向軸を含む平面と1度~90度の角度を含む角度を形成する長手方向軸を有する1つ又は複数の荷重点拡張部9904a,9904bを含む。いくつかの実施形態では、荷重点拡張部9904a,9904bの端部9910a,9910bは、移動するように構成された物体と係合するように構成されている。
【0078】
バイモルフアーム9901は、本明細書に記載するもの等のSMAリボン又はSMAワイヤ9906等の1つ又は複数のSMA材料を含む。SMAワイヤ9906等のSMA材料は、ビーム部分9902の両端部に取り付けられている。SMA材料は、本明細書に記載するものを含む技法を使用してビーム部分9902の両端部に取り付けられている。いくつかの実施形態では、荷重点拡張部9904a,9904bの長さは、任意の長さに構成することができる。いくつかの実施形態による荷重点拡張部9904a,9904bの端部9910a,9910bによる物体の係合点の位置は、ビーム部分9902の長手方向長さに沿った任意の箇所にあるよう構成することができる。ビーム部分が平坦(非作動)であるときの荷重点拡張部の端部のビーム部分の上方の高さは、任意の高さであるように構成することができる。いくつかの実施形態では、荷重点拡張部は、バイモルフアームが作動するときに少なくともバイモルフアームの他の部分の上方にあるように構成することができる。
【0079】
図100は、作動位置にある、一実施形態による荷重点拡張部を含むバイモルフアームを示す。ビーム部分2の両端部に取り付けられたSMA材料は、本明細書に記載するものを含む技法を使用して作動させる。荷重点拡張部10は、バイモルフアーム1が伸長なしにバイモルフアームに対するストローク力を増大させるのを可能にする。したがって、荷重点拡張部10を含むバイモルフアーム1は、バイモルフアーム1によって加えられるより大きい力を可能にする。荷重点拡張部10を含むバイモルフアーム1は、本明細書に記載するもの等のSMAアクチュエータ及びシステムに含めることができる。
【0080】
図101は、一実施形態によるSMA光学式手ぶれ補正機構を示す。SMA光学式手ぶれ補正機構20は、可動プレート22と静止プレート24とを含む。可動プレート22は、可動プレート22と一体的に形成されたばねアーム26を含む。いくつかの実施形態では、可動プレート22及び静止プレート24は、各々、単体の一体型プレートであるように形成されている。可動プレート22は、第1SMA材料取付部分28aと第2SMA材料取付部分28bとを含む。静止プレート24は、第1SMA材料取付部分30aと第2SMA材料取付部分30bとを含む。各SMA材料取付部28,30は、SMAワイヤ等のSMA材料を、抵抗溶接接合部を使用してプレートに固定するように構成されている。可動プレート22の第1SMA材料取付部分28aは、それと静止プレートの第1SMA材料取付部分30aとの間に配置された第1SMAワイヤ32aと、それと静止プレート24の第2SMA取付部分30bとの間に配置された第2SMAワイヤ32bとを含む。可動プレート22の第2SMA材料取付部分28bは、それと静止プレートの第2SMA材料取付部分30bとの間に配置された第3SMAワイヤ32cと、それと静止プレート24の第1SMA取付部分30aとの間に配置された第4SMAワイヤ32dとを含む。本明細書に記載するものを含む技法を使用して各SMAワイヤを作動させることにより、可動プレート22が静止プレート24から離れるように移動する。
図102は、一実施形態による、可動部分のSMA材料取付部分40を示す。SMA材料取付部分は、SMA材料取付部分40に抵抗溶接された、SMAワイヤ41等のSMA材料を有するように構成されている。
図103は、一実施形態による、抵抗溶接されたSMAワイヤ43が取り付けられている静止プレートのSMA取付部分42を示す。
【0081】
図104は、一実施形態によるバックルアクチュエータを含むSMAアクチュエータ45を示す。バックルアクチュエータ46は、本明細書に記載するもの等のバックルアーム47を含む。バックルアーム47は、SMAワイヤ48が、本明細書に記載するものを含む技法を使用して作動及び停止するとき、z軸において移動するように構成されている。各SMAワイヤ48は、抵抗溶接を使用してそれぞれの抵抗溶接ワイヤ圧着部49に取り付けられている。各抵抗溶接ワイヤ圧着部49は、SMAワイヤ48の少なくとも一方の側にバックルアーム47を形成する金属51から隔離された島状部50を含む。島状部構造は、
図101に示すOIS応用等、他のアクチュエータ、光学式手ぶれ補正機構及びオートフォーカスシステムにおいて、SMAワイヤの少なくとも一方の側を、ベース金属層に形成された隔離された島状部構造に接続するために使用することができる。
【0082】
図105は、本明細書に記載するものを含む技法を使用してSMAワイヤ48をバックルアクチュエータ46に取り付けるために使用される、一実施形態によるSMAアクチュエータ用の島状部を含む抵抗溶接圧着部を示す。
図105aは、SMAアクチュエータ45の底部を示す。いくつかの実施形態によるSMAアクチュエータ45は、ステンレス鋼ベース層51から形成されている。ステンレス鋼ベース層51の底部に、ポリイミド層等の誘電体層52が配置されている。いくつかの実施形態による導電体層53が、ステンレス鋼島状部50に溶接されたワイヤと、ステンレス鋼島状部に取り付けられた導電体回路とを電気的に接続するのを可能にする、誘電体層52におけるビアを介して、ステンレス鋼50に電気的に接続されている。いくつかの実施形態による島状部50は、ステンレス鋼ベース層からエッチングされる。誘電体層52は、ステンレス鋼ベース層51内で島状部50の位置を維持する。島状部50は、抵抗溶接等、本明細書に記載するものを含む技法を使用して、島状部50にSMAワイヤを取り付けるように構成されている。
図105bは、島状部50を含むSMAアクチュエータ45の頂部を示す。いくつかの実施形態では、機械的強度に役立つとともに動作及び衝撃荷重中に疲労歪み緩和部として作用するように、溶接部の上部にのり又は接着剤も配置することができる。
【0083】
図108は、一実施形態によるバックルアクチュエータを含むSMAアクチュエータを含むレンズ系を含む。レンズ系は、ベース62の上に配置された液体レンズアセンブリ61を含む。レンズ系は、バックルアクチュエータ60と機械的に結合されている成形リング/カプラ64も含む。本明細書に記載するもの等、バックルアクチュエータ60を含むSMAアクチュエータは、ベース62上に配置されているスライドベース65の上に配置されている。SMAアクチュエータは、本明細書に記載するものを含む技法を使用してバックルアクチュエータ60を作動させることにより、液体レンズアセンブリ61の光軸に沿って成形リング/カプラ64を移動させるように構成されている。これにより、成形リング/カップル64が移動して、液体レンズアセンブリ内の液体レンズの焦点が変化する。
【0084】
図109は、一実施形態によるバイモルフアームの固定されていない荷重点端部を示す。バイモルフアームの固定されていない荷重点端部70は、SMAワイヤ72等のSMA材料を取り付けるための平坦面71を含む。SMA材料72は、抵抗溶接部73により平坦面71に取り付けられている。抵抗溶接部73は、本技術分野において既知であるものを含む技法を使用して形成されている。
【0085】
図110は、一実施形態によるバイモルフアームの固定されていない荷重点端部を示す。バイモルフアームの固定されてない荷重点端部76は、SMAワイヤ78等、SMA材料を取り付けるための平坦面77を含む。SMAワイヤ78は、
図109に示すものと同様の抵抗溶接部により平坦面77に取り付けられている。抵抗溶接部の上に接着剤79が配置されている。これにより、SMAワイヤ78と固定されていない荷重点端部76とのより信頼性の高い接合が可能になる。接着剤79としては、限定されないが、導電性接着剤、非導電性接着剤、及び本技術分野において既知である他の接着剤が挙げられる。
【0086】
図111は、一実施形態によるバイモルフアームの固定されていない荷重点端部を示す。バイモルフアームの固定されてない荷重点端部80は、SMAワイヤ82等、SMA材料を取り付けるための平坦面81を含む。平坦面81の上に金属中間層84が配置されている。金属中間層84としては、限定されないが、金層、ニッケル層又は合金層が挙げられる。SMAワイヤ82は、抵抗溶接部83によって平坦面81の上に配置された金属中間層84に取り付けられている。抵抗溶接部83は、本技術分野において既知であるものを含む技法を使用して形成されている。金属中間層84により、固定されていない荷重点端部80とのより優れた接着が可能になる。
【0087】
図112は、一実施形態によるバイモルフアームの固定されていない荷重点端部を示す。バイモルフアームの固定されてない荷重点端部88は、SMAワイヤ90等、SMA材料を取り付けるための平坦面89を含む。平坦面89の上に金属中間層92が配置されている。金属中間層92としては、限定されないが、金層、ニッケル層又は合金層が挙げられる。SMAワイヤ90は、
図111に示すものと同様の抵抗溶接部によって平坦面89に取り付けられている。抵抗溶接部の上に接着剤91が配置されている。これにより、SMAワイヤ90と固定されていない荷重点端部88とのより信頼性の高い接合が可能になる。接着剤91としては、限定されないが、導電性接着剤、非導電性接着剤、及び本技術分野において既知である他の接着剤が挙げられる。
【0088】
図113は、一実施形態によるバイモルフアームの固定端部を示す。バイモルフアームの固定端部95は、SMAワイヤ97等、SMA材料を取り付けるための平坦面96を含む。SMAワイヤ97は、抵抗溶接部98によって平坦面96に取り付けられている。抵抗溶接部98は、本技術分野において既知であるものを含む技法を使用して形成されている。
【0089】
図114は、一実施形態によるバイモルフアームの固定端部を示す。バイモルフアームの固定端部120は、SMAワイヤ122等、SMA材料を取り付けるための平坦面121を含む。SMAワイヤ122は、
図113に示すものと同様の抵抗溶接部によって平坦面121に取り付けられている。抵抗溶接部の上に接着剤123が配置されている。これにより、SMAワイヤ122と固定端部120とのより信頼性の高い接合が可能になる。接着剤123としては、限定されないが、導電性接着剤、非導電性接着剤、及び本技術分野において既知である他の接着剤が挙げられる。
【0090】
図115は、一実施形態によるバイモルフアームの固定端部を示す。バイモルフアームの固定端部126は、SMAワイヤ128等、SMA材料を取り付けるための平坦面127を含む。平坦面127の上に金属中間層130が配置されている。金属中間層130としては、限定されないが、金層、ニッケル層又は合金層が挙げられる。SMAワイヤ128は、抵抗溶接部129によって平坦面127上に配置された金属中間層130に取り付けられている。抵抗溶接部129は、本技術分野において既知であるものを含む技法を使用して形成されている。金属中間層130により、固定端部126とのより優れた接着が可能になる。
【0091】
図116は、一実施形態によるバイモルフアームの固定端部を示す。バイモルフアームの固定端部135は、SMAワイヤ137等、SMA材料を取り付けるための平坦面136を含む。平坦面136の上に金属中間層138が配置されている。金属中間層136としては、限定されないが、金層、ニッケル層又は合金層が挙げられる。SMAワイヤ137は、
図115に示すものと同様の抵抗溶接部によって平坦面に取り付けられている。抵抗溶接部の上に接着剤139が配置されている。これにより、SMAワイヤ137と固定端部135とのより信頼性の高い接合が可能になる。接着剤139としては、限定されないが、導電性接着剤、非導電性接着剤、及び本技術分野において既知である他の接着剤が挙げられる。
【0092】
図117は、一実施形態によるバイモルフアームの固定端部の背面図を示す。バイモルフアーム143は、本明細書に記載する実施形態によって構成されている。バイモルフアームの固定端部143は、固定端部143の外側部分145から隔離された島状部144を含む。これにより、島状部144を外側部分145から電気的に及び/又は熱的に隔離することができた。いくつかの実施形態では、バイモルフアームの固定端部143の反対側に取り付けられたSMA材料は、ビアを介して、SMAワイヤ等のSMA材料と電気的に結合されている。島状部144は、本明細書に記載するもの等、絶縁体146の上に配置されている。島状部144は、本技術分野において既知であるものを含むエッチング技法を使用して形成することができる。
【0093】
本明細書で用いる「頂部」、「底部」、「上方」、「下方」並びにx方向、y方向及びz方向等の用語は、部品の、任意の所定の空間的又は重力に関する向きに対するのではなく互いに対する空間的関係を示す、好都合な用語であることが理解されよう。したがって、これらの用語は、構成部品のアセンブリを、アセンブリが、図面に示され且つ明細書に記載されている特定の向きに向けられるか、その向きとは上下逆向きに向けられるか、又は他の任意の回転変形で向けられるかに関わらず、包含するように意図されている。
【0094】
本明細書で用いる「本発明」という用語は、単一の本質的要素又は要素群を有する単一の発明のみが提示されていることを意味するように解釈されるべきではないことが理解されよう。同様に、「本発明」という用語は、各々を別個の発明であるとみなすことができる複数の別個の技術革新(innovation)を包含することも理解されよう。本発明について、好ましい実施形態とその図面に関して詳細に記載したが、当業者であれば、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本発明の実施形態のさまざまな適応形態及び変更形態を達成することができることが明らかなはずである。さらに、本明細書に記載する技法を使用して、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、又はより概してn個のバイモルフアクチュエータ及びバックルアクチュエータを有するデバイスを作製することができる。したがって、上記に示したような詳細な説明及び添付図面は、以下の特許請求の範囲及びそれらの適切に解釈される法的均等物からのみ推論されるべき、本発明の範囲を限定するようには意図されていないことが理解されるべきである。
以下、上記実施形態から把握できる技術的思想について記載する。
[付記1]
ビーム部分と、
固定端部と、
荷重点端部であって、前記ビーム部分が前記固定端部と前記荷重点端部との間に配置される、荷重点端部と、
前記固定端部及び前記荷重点端部に取り付けられたSMA材料と、を備える、アクチュエータ。
[付記2]
リミッタを含む、付記1に記載のアクチュエータ。
[付記3]
前記荷重点端部は、抵抗溶接部を使用して前記SMA材料を取り付けるように構成される、付記1に記載のアクチュエータ。
[付記4]
前記固定端部は、抵抗溶接部を使用して前記SMA材料を取り付けるように構成される、付記1に記載のアクチュエータ。
[付記5]
前記固定端部は、平坦面を含む、付記4に記載のアクチュエータ。
[付記6]
前記SMA材料は、前記抵抗溶接部により前記平坦面に取り付けられる、付記5に記載のアクチュエータ。
[付記7]
接着剤が、前記抵抗溶接部と前記平坦面の少なくとも一部との上に配置される、付記6に記載のアクチュエータ。
[付記8]
前記平坦面の上に配置された金属中間層を備える、付記5に記載のアクチュエータ。
[付記9]
前記固定端部は、平坦面を含む、付記3に記載のアクチュエータ。
[付記10]
前記SMA材料は、前記抵抗溶接部により前記平坦面に取り付けられる、付記9に記載のアクチュエータ。
[付記11]
接着剤が、前記抵抗溶接部と前記平坦面の少なくとも一部との上に配置される、付記10に記載のアクチュエータ。
[付記12]
前記平坦面の上に配置された金属中間層を備える、付記9に記載のアクチュエータ。
[付記13]
前記固定端部の前記抵抗溶接部と反対側に形成された島状部を備え、前記島状部は、前記SMA材料と電気的に結合される、付記10に記載のアクチュエータ。
[付記14]
前記ビーム部分は、成形オフセットを含む、付記1に記載のアクチュエータ。
[付記15]
前記成形オフセットに隣接するように構成されたリミッタを備える、付記14に記載のアクチュエータ。
[付記16]
前記リミッタは、ベースの一部として形成される、付記15に記載のアクチュエータ。
[付記17]
前記SMA材料は、SMAワイヤである、付記1に記載のアクチュエータ。
[付記18]
1つ又は複数の荷重点拡張部を備える、付記1に記載のアクチュエータ。
[付記19]
前記1つ又は複数の荷重点拡張部は、前記ビーム部分に対して角度をなして形成される、付記18に記載のアクチュエータ。
[付記20]
前記1つ又は複数の荷重点拡張部は、前記ビーム部分に平行に形成される、付記18に記載のアクチュエータ。
[付記21]
ベースと、
1つ又は複数のバイモルフアームと、を備え、前記1つ又は複数のバイモルフアームは、
ビーム部分と、
固定端部と、
荷重点端部であって、前記ビーム部分が前記固定端部と前記荷重点端部との間に配置される、荷重点端部と、
前記固定端部及び前記荷重点端部に取り付けられたSMA材料と、を含む、アクチュエータ。
[付記22]
前記1つ又は複数のバイモルフアームの前記SMA材料は、SMAワイヤである、付記21に記載のアクチュエータ。
[付記23]
前記バイモルフアームは、前記ベースと一体的に形成される、付記21に記載のアクチュエータ。
[付記24]
前記1つ又は複数のバイモルフアームの前記固定端部及び前記荷重点端部のうちの少なくとも一方は、平坦面を含む、付記21に記載のアクチュエータ。
[付記25]
前記1つ又は複数のバイモルフアームの前記SMA材料は、抵抗溶接部により、前記固定端部及び前記荷重点端部のうちの少なくとも一方の前記平坦面に取り付けられる、付記24に記載のアクチュエータ。
[付記26]
接着剤が、前記抵抗溶接部と、前記固定端部及び前記荷重点端部のうちの少なくとも一方の前記平坦面との上に配置される、付記25に記載のアクチュエータ。
[付記27]
前記固定端部及び前記荷重点端部のうちの少なくとも一方は、前記平坦面の上に配置された金属中間層を含む、付記25に記載のアクチュエータ。
[付記28]
前記固定端部及び前記荷重点端部のうちの少なくとも一方の前記抵抗溶接部とは反対側に形成された島状部を備え、前記島状部は、前記SMA材料と電気的に結合される、付記25に記載のアクチュエータ。
[付記29]
前記1つ又は複数のバイモルフアームの前記ビーム部分は、成形オフセットを含む、付記21に記載のアクチュエータ。
[付記30]
前記1つ又は複数のバイモルフアームは、前記成形オフセットに隣接するように構成されたリミッタを含む、付記29に記載のアクチュエータ。