(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-02
(45)【発行日】2024-12-10
(54)【発明の名称】バッテリ収容装置
(51)【国際特許分類】
H01M 50/244 20210101AFI20241203BHJP
H01M 50/271 20210101ALI20241203BHJP
H01M 50/296 20210101ALI20241203BHJP
H01M 50/256 20210101ALI20241203BHJP
【FI】
H01M50/244 Z
H01M50/271 B
H01M50/296
H01M50/256 101
(21)【出願番号】P 2022550275
(86)(22)【出願日】2020-09-17
(86)【国際出願番号】 JP2020035326
(87)【国際公開番号】W WO2022059148
(87)【国際公開日】2022-03-24
【審査請求日】2023-01-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100077665
【氏名又は名称】千葉 剛宏
(74)【代理人】
【識別番号】100191134
【氏名又は名称】千馬 隆之
(74)【代理人】
【識別番号】100136548
【氏名又は名称】仲宗根 康晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136641
【氏名又は名称】坂井 志郎
(74)【代理人】
【識別番号】100180448
【氏名又は名称】関口 亨祐
(72)【発明者】
【氏名】松本 拓也
(72)【発明者】
【氏名】末吉 史佳
【審査官】井原 純
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-131172(JP,A)
【文献】登録実用新案第3166805(JP,U)
【文献】特開2012-059618(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第109720485(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0174095(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/20-50/298
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリ(12)を挿抜可能な開口(56)と、該開口を介して前記バッテリを着脱可能に収容する収容空間(58)とが設けられた収容部(30)を備え、前記収容空間の保持位置に前記バッテリを固定保持可能なバッテリ収容装置(10)であって、
前記バッテリを支持可能であるとともに、前記保持位置と該保持位置とは異なる挿抜位置との間で前記収容空間を移動可能である可搬部(34)と、
前記収容部に対して前記バッテリを固定保持するロック状態と、前記収容部に対する前記バッテリの固定保持を解除するロック解除状態とに切換可能なロック部(40)と、を備え、
前記ロック部は、前記可搬部の前記挿抜位置から前記保持位置への移動に連動して前記ロック解除状態から前記ロック状態へと切り換えられ、及び/又は前記可搬部の前記保持位置から前記挿抜位置への移動に連動して前記ロック状態から前記ロック解除状態へと切り換えら
れ、
前記挿抜位置から前記保持位置に向かう前記可搬部の移動速度を減衰させる減衰部(36)を備える、バッテリ収容装置。
【請求項2】
請求項
1記載のバッテリ収容装置において、
前記ロック部は、ロック回動軸(144)を中心に回動することで前記ロック解除状態と前記ロック状態とが切り換わり、且つ前記ロック部を前記ロック回動軸回りに弾発付勢するロック部付勢部材(152)が設けられ、
前記可搬部は、前記ロック部の
前記ロック回動軸を中心とした回動を解除可能に規制するロック切換部(132)を有し、
前記ロック切換部は、前記可搬部が前記挿抜位置及び前記保持位置の何れか一方にあるとき、前記ロック部付勢部材の弾発力に抗して前記ロック部の回動を規制し、前記可搬部が前記挿抜位置及び前記保持位置の他方にあるとき、前記ロック部の回動
の規制を解除する、バッテリ収容装置。
【請求項3】
請求項
2記載のバッテリ収容装置において、
前記可搬部は、前記バッテリを支持する可搬部本体(66)と、作業者が把持可能な把持部(68)が設けられた操作部(70)と、を有し、
前記開口を介した前記バッテリの挿抜方向に沿って前記操作部を前記収容部に対して相対移動させることで、前記挿抜位置と前記保持位置との間で前記可搬部本体を前記挿抜方向に沿って移動させることが可能であり、
前記操作部は、前記可搬部本体が前記保持位置にあるときに、前記ロック部を前記ロック状態で固定維持可能なロック固定部(108)を有する、バッテリ収容装置。
【請求項4】
請求項
3記載のバッテリ収容装置において、
前記収容空間には、前記バッテリに設けられたバッテリ端子(14)と接触接続可能な収容部端子(32)が設けられ、
前記保持位置は、前記可搬部本体が支持する前記バッテリの前記バッテリ端子が前記収容部端子に接続される接続位置であり、
前記挿抜位置は、前記可搬部本体が支持する前記バッテリの前記バッテリ端子が前記収容部端子と非接続になる非接続位置であり、
前記可搬部本体が前記挿抜位置から前記保持位置に向かって移動することを解除可能に規制する規制部(38)を備える、バッテリ収容装置。
【請求項5】
請求項
4記載のバッテリ収容装置において、
前記規制部は、前記可搬部本体に設けられる係合部(120)と、前記収容部に対する相対位置が固定された被係合部(54)とを有し、前記挿抜位置で前記係合部と前記被係合部とが係合することで、前記挿抜位置から前記保持位置に向かう前記可搬部本体の移動が規制される、バッテリ収容装置。
【請求項6】
請求項
5記載のバッテリ収容装置において、
前記操作部は、前記可搬部本体に対して相対移動可能であり、
前記操作部には、該操作部を前記可搬部本体に対して前記挿抜方向とは異なる係合解除方向に相対移動させることで、前記係合部と前記被係合部との係合を解除する係合解除部(118)が設けられる、バッテリ収容装置。
【請求項7】
請求項
5又は
6記載のバッテリ収容装置において、
前記ロック切換部は、前記係合部と一体的に設けられ、前記可搬部本体が前記挿抜位置にあるとき、前記ロック部に当接して該ロック部の回動を規制し、前記可搬部本体が前記保持位置にあるとき、前記ロック部から離間して該ロック部の回動の規制を解除する、バッテリ収容装置。
【請求項8】
請求項1~
7の何れか1項に記載のバッテリ収容装置において、
前記開口を開閉する開閉部(26)を備え、
前記可搬部が前記挿抜位置にあるときは、前記可搬部に支持される前記バッテリの一部が前記開口から前記収容部の外側に突出することで、前記開閉部が前記開口を覆う閉状態となることが規制され、
前記可搬部が前記保持位置にあるとき、前記挿抜位置にあるときよりも、前記バッテリが前記収容部の内側に配置されることで、前記開閉部が前記閉状態になることが可能になる、バッテリ収容装置。
【請求項9】
バッテリ(12)を挿抜可能な開口(56)と、該開口を介して前記バッテリを着脱可能に収容する収容空間(58)とが設けられた収容部(30)を備え、前記収容空間の保持位置に前記バッテリを固定保持可能なバッテリ収容装置(10)であって、
前記バッテリを支持可能であるとともに、前記保持位置と該保持位置とは異なる挿抜位置との間で前記収容空間を移動可能である可搬部(34)と、
前記収容部に対して前記バッテリを固定保持するロック状態と、前記収容部に対する前記バッテリの固定保持を解除するロック解除状態とに切換可能なロック部(40)と、を備え、
前記ロック部は、前記可搬部の前記挿抜位置から前記保持位置への移動に連動して前記ロック解除状態から前記ロック状態へと切り換えられ、及び/又は前記可搬部の前記保持位置から前記挿抜位置への移動に連動して前記ロック状態から前記ロック解除状態へと切り換えられ、
前記ロック部は、ロック回動軸(144)を中心に回動することで前記ロック解除状態と前記ロック状態とが切り換わり、且つ前記ロック部を前記ロック回動軸回りに弾発付勢するロック部付勢部材(152)が設けられ、
前記可搬部は、前記ロック部の前記ロック回動軸を中心とした回動を解除可能に規制するロック切換部(132)を有し、
前記ロック切換部は、前記可搬部が前記挿抜位置及び前記保持位置の何れか一方にあるとき、前記ロック部付勢部材の弾発力に抗して前記ロック部の回動を規制し、前記可搬部が前記挿抜位置及び前記保持位置の他方にあるとき、前記ロック部の回動の規制を解除する、バッテリ収容装置。
【請求項10】
バッテリ(12)を挿抜可能な開口(56)と、該開口を介して前記バッテリを着脱可能に収容する収容空間(58)とが設けられた収容部(30)を備え、前記収容空間の保持位置に前記バッテリを固定保持可能なバッテリ収容装置(10)であって、
前記バッテリを支持可能であるとともに、前記保持位置と該保持位置とは異なる挿抜位置との間で前記収容空間を移動可能である可搬部(34)と、
前記収容部に対して前記バッテリを固定保持するロック状態と、前記収容部に対する前記バッテリの固定保持を解除するロック解除状態とに切換可能なロック部(40)と、を備え、
前記ロック部は、前記可搬部の前記挿抜位置から前記保持位置への移動に連動して前記ロック解除状態から前記ロック状態へと切り換えられ、及び/又は前記可搬部の前記保持位置から前記挿抜位置への移動に連動して前記ロック状態から前記ロック解除状態へと切り換えられ、
前記可搬部は、前記バッテリを支持する可搬部本体(66)と、作業者が把持可能な把持部(68)が設けられた操作部(70)と、を有するとともに、
前記開口を介した前記バッテリの挿抜方向に沿って前記操作部を前記収容部に対して相対移動させることで、前記可搬部本体を前記挿抜位置と前記保持位置との間で前記挿抜方向に沿って移動させることが可能である、バッテリ収容装置。
【請求項11】
請求項10記載のバッテリ収容装置であって、
前記操作部は、前記可搬部本体が前記保持位置にあるときに、前記ロック部を前記ロック状態で固定維持可能なロック固定部(108)を有する、バッテリ収容装置。
【請求項12】
請求項10又は11記載のバッテリ収容装置であって、
前記収容空間には、前記バッテリに設けられたバッテリ端子(14)と接触接続可能な収容部端子(32)が設けられ、
前記保持位置は、前記可搬部本体が支持する前記バッテリの前記バッテリ端子が前記収容部端子に接続される接続位置であり、
前記挿抜位置は、前記可搬部本体が支持する前記バッテリの前記バッテリ端子が前記収容部端子と非接続になる非接続位置であり、
前記可搬部本体が前記挿抜位置から前記保持位置に向かって移動することを解除可能に規制する規制部(38)を備える、バッテリ収容装置。
【請求項13】
請求項12記載のバッテリ収容装置であって、
前記規制部は、前記可搬部本体に設けられる係合部(120)と、前記収容部に対する相対位置が固定された被係合部(54)とを有し、前記挿抜位置で前記係合部と前記被係合部とが係合することで、前記挿抜位置から前記保持位置に向かう前記可搬部本体の移動が規制される、バッテリ収容装置。
【請求項14】
請求項13記載のバッテリ収容装置であって、
前記操作部は、前記可搬部本体に対して相対移動可能であり、
前記操作部には、該操作部を前記可搬部本体に対して前記挿抜方向とは異なる係合解除方向に相対移動させることで、前記係合部と前記被係合部との係合を解除する係合解除部(118)が設けられる、バッテリ収容装置。
【請求項15】
請求項13又は14記載のバッテリ収容装置であって、
前記可搬部は、前記ロック部の回動を解除可能に規制するロック切換部(132)を有し、
前記ロック切換部は、前記係合部と一体的に設けられ、前記可搬部本体が前記挿抜位置にあるとき、前記ロック部に当接して該ロック部の回動を規制し、前記可搬部本体が前記保持位置にあるとき、前記ロック部から離間して該ロック部の回動の規制を解除する、バッテリ収容装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリを着脱可能に収容する収容空間の保持位置にバッテリを固定保持可能なバッテリ収容装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、国際公開第2019/064596号に記載されるように、バッテリの電力を利用する電動車両や、バッテリの充電を行う充電器等に組み込まれるバッテリ収容装置が知られている。バッテリ収容装置は、バッテリを着脱可能に収容する収容空間と、収容空間に収容されたバッテリを固定保持可能なロック部とを備えている。
【0003】
具体的には、収容空間は、上面が開口した筐体状の収容部の内部に設けられ、収容部の開口を介してバッテリが挿抜される。ロック部は、ロック状態とロック解除状態とがレバーの操作によって切り替え可能に構成されている。ロック状態にあるロック部は、収容部の開口側から底部側に向かってバッテリを押圧する。これによって、収容空間内でバッテリが固定保持される。一方、ロック解除状態にあるロック部は、バッテリから離間して収容部の開口を開放する。これによって、収容部の開口を介して収容空間にバッテリを挿抜することが可能になる。
【発明の概要】
【0004】
上記のバッテリ収容装置では、収容部に対してバッテリを収容した後と、収容部からバッテリを取り出す前とのそれぞれのタイミングで毎回レバーを操作してロック部のロック状態及びロック解除状態を切り換える必要がある。このため、ロック部を切り換える操作性の向上を図る上では、さらなる改善の余地がある。
【0005】
本発明は、この種の問題を解決するものであり、ロック部のロック状態及びロック解除状態を切り換える操作性を向上させたバッテリ収容装置を提供することを目的とする。
【0006】
本発明の一態様は、バッテリを挿抜可能な開口と、該開口を介して前記バッテリを着脱可能に収容する収容空間とが設けられた収容部を備え、前記収容空間の保持位置に前記バッテリを固定保持可能なバッテリ収容装置であって、前記バッテリを支持可能であるとともに、前記保持位置と該保持位置とは異なる挿抜位置との間で前記収容空間を移動可能である可搬部と、前記収容部に対して前記バッテリを固定保持するロック状態と、前記収容部に対する前記バッテリの固定保持を解除するロック解除状態とに切換可能なロック部と、を備え、前記ロック部は、前記可搬部の前記挿抜位置から前記保持位置への移動に連動して前記ロック解除状態から前記ロック状態へと切り換えられ、及び/又は前記可搬部の前記保持位置から前記挿抜位置への移動に連動して前記ロック状態から前記ロック解除状態へと切り換えられる。
【0007】
このバッテリ収容装置では、収容部の開口を介して収容空間にバッテリを挿入する際、挿抜位置にある可搬部にバッテリが支持される。このため、バッテリは、可搬部とともに挿抜位置から保持位置へと移動して収容空間に収容される。この可搬部の移動に連動して、ロック部がロック解除状態からロック状態へと切り換えられるようにしてもよい。この場合、収容空間にバッテリを収容する操作によって、ロック部は、ロック状態へと切り換えられて、収容空間の保持位置でバッテリを固定保持する。
【0008】
一方、収容空間からバッテリを取り出す際、バッテリを支持する可搬部をバッテリとともに保持位置から挿抜位置へと移動させる。この可搬部の移動に連動して、ロック部がロック状態からロック解除状態へと切り換えられるようにしてもよい。この場合、収容空間からバッテリを取り出す操作によって、ロック部によるバッテリの固定保持が解除される。このため、挿抜位置において可搬部からバッテリを抜き取るとともに、収容部の開口を介して収容空間からバッテリを取り出すことが可能になる。
【0009】
以上から、このバッテリ収容装置によれば、上記のようにして、収容空間にバッテリを収容する操作及び/又は収容空間からバッテリを取り出す操作を行うことで、バッテリとともに移動する可搬部によってロック部のロック状態及びロック解除状態を切り換えることができる。すなわち、例えば、収容空間に対するバッテリの挿抜操作とは別に、ロック部を切り換えるためだけに行われる追加の操作を不要にできる。このため、ロック部を切り換える操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本実施形態に係るバッテリ収容装置について、可搬部本体が接続位置(保持位置)にあり、開閉部が閉状態である場合の外観構成図である。
【
図2】
図1のバッテリ収容装置の可搬部本体が非接続位置(挿抜位置)にあり、開閉部が開状態である場合の説明図である。
【
図3】バッテリ収容装置の外殻ケース及び開閉部の内側の構成を説明する要部概略斜視図である。
【
図4】
図3の可搬部本体が非接続位置(挿抜位置)でバッテリを支持するときのバッテリ収容装置の説明図である。
【
図5】
図4の操作部を収容部及び可搬部本体に対して挿抜方向の上側に移動させたときのバッテリ収容装置の説明図である。
【
図6】
図5の操作部を解除方向に移動させて、係合部と被係合部との係合を解除したときのバッテリ収容装置の説明図である。
【
図7】
図6の可搬部本体を接続位置(保持位置)に移動させて、バッテリ端子と収容部端子とを接触接続させ且つロック部をロック状態としたときのバッテリ収容装置の説明図である。
【
図8】
図7のロック部に操作部のロック固定部を係合させたときのバッテリ収容装置の説明図である。
【
図9】
図4のバッテリ収容装置の背面側の斜視図である。
【
図10】バッテリ端子と収容部端子が非接続であり、係合部と被係合部が係合状態にあり、ロック部がロック解除状態にあり、操作部が操作部付勢部材の弾発付勢に応じた配置及び向きにある場合のバッテリ収容装置の説明図である。
【
図11】バッテリ端子と収容部端子が非接続であり、係合部と被係合部が係合状態にあり、ロック部がロック解除状態にあり、操作部を挿抜方向の上側に移動させた場合のバッテリ収容装置の説明図である。
【
図12】バッテリ端子と収容部端子が非接続であり、係合部と被係合部が係合解除状態にあり、ロック部がロック解除状態にあり、操作部を解除方向に移動させた場合のバッテリ収容装置の説明図である。
【
図13】バッテリ端子と収容部端子が接触接続され、係合部と被係合部が係合解除状態にあり、ロック部がロック状態にあり、操作部のロック固定部がロック部に係合している場合のバッテリ収容装置の説明図である。
【
図14】
図14Aは、ロック解除状態にあるロック部及びロック切換部と、ロック部に係合していないロック固定部とを説明する要部拡大斜視説明図であり、
図14Bは、
図14Aの正面図である。
【
図15】
図15Aは、ロック状態にあるロック部及びロック切換部と、ロック部に係合したロック固定部とを説明する要部拡大斜視説明図であり、
図15Bは、
図15Aの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明に係るバッテリ収容装置について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の図において、同一又は同様の機能及び効果を奏する構成要素に対しては同一の参照符号を付し、繰り返しの説明を省略する場合がある。
【0012】
図1の本実施形態に係るバッテリ収容装置10は、例えば、バッテリ12の電力を利用する電動車両や電動機器(何れも不図示)、バッテリ12を充電する充電器(不図示)等のバッテリ12が着脱される各種構成に組み込んで使用することが可能である。
【0013】
バッテリ収容装置10は、バッテリ端子14(
図4)を有するバッテリ12を着脱可能に収容する。バッテリ12の詳細は特に限定されるものではないが、本実施形態では、
図4に示すように、バッテリ12は、その外装となる略直方体状のバッテリケース16の内部に、何れも不図示の複数の電池セルやバッテリ管理装置等が収容された二次電池であることとする。
【0014】
また、バッテリ12の長手方向の一端側の端部には、作業者が把持することが可能なバッテリ把持部18が設けられている。バッテリ12の長手方向の他端側の端部には、バッテリ端子14が設けられている。本実施形態では、バッテリ12は、バッテリ端子14側を下方に向けた状態でバッテリ収容装置10に収容される。そこで、バッテリ12の上下方向については、バッテリ収容装置10に収容した際の向きを基準として説明する。
【0015】
具体的な図示は省略するが、バッテリ端子14の下部は、例えば、バッテリケース16の底壁に設けられた切り欠き等を介して該バッテリケース16から露出している。また、バッテリ端子14の上部は、例えば、電力線によりバッテリ管理装置を経由して複数の電池セルの入出力端子に接続されたり、信号伝達線によりバッテリ管理装置に接続されたりしている。
【0016】
図1~
図15Bを参照しつつバッテリ収容装置10について具体的に説明する。本実施形態では、
図1及び
図2に示すように、バッテリ収容装置10は、上面にケース開口20が設けられた略直方体状の筐体である外殻ケース22と、ヒンジ24を介してケース開口20を開閉する方向に移動可能な開閉部26とによってその外装が形成されている。
【0017】
以下では、バッテリ収容装置10について、
図1~
図15Bの矢印X1側を背面側とし、矢印X2側を正面側とし、矢印Y1側を第1側面側とし、矢印Y2側を第2側面側として説明する。しかしながら、バッテリ収容装置10が上記の電動車両、電動機器、充電器等に対して組み込まれる向きは特に限定されるものではない。
【0018】
図1及び
図2の外殻ケース22の内部には、
図3に示すように、フレーム28、収容部30、収容部端子32、可搬部34、減衰部36(
図9)、規制部38、ロック部40が設けられている。フレーム28は、外殻ケース22(
図1)の内部に固定され、バッテリ収容装置10を補強する。具体的には、フレーム28は、底部パイプフレーム42と、第1架設部44と、第2架設部46と、背部パイプフレーム48と、背部プレート50(
図9)とを有する。
【0019】
底部パイプフレーム42は、上下方向(矢印Z方向)視で背面側(矢印X1側)が湾曲した略U字状であり、取り付け部材52を介して外殻ケース22(
図1)の底壁に固定されている。第1架設部44及び第2架設部46のそれぞれは、底部パイプフレーム42に対して矢印Y方向に架け渡されている。第1架設部44は、底部パイプフレーム42の正面側(矢印X2側)の端部に配置されている。第2架設部46は、第1架設部44よりも背面側に配置されている。第1架設部44には、収容部端子32が固定されている。これにより、第1架設部44から上方に向かって収容部端子32が突出している。
【0020】
背部パイプフレーム48は、底部パイプフレーム42の背面側(矢印X1側)の端部に固定され、該端部から上方に立ち上がる。また、背部パイプフレーム48は、矢印X方向視で上部が湾曲した略U字状である。背部プレート50(
図9)は、背部パイプフレーム48の矢印X1側の端部に取り付けられることで、外殻ケース22(
図1)の背面と対向している。また、背部プレート50(
図9)は、外殻ケース22(
図1)の背面にねじ止め等によって固定されている。
図9及び
図10に示すように、背部プレート50の上端部には、矢印X1側に向かって突出する被係合部54が設けられている。
【0021】
図3~
図8では、収容部30の第1側面側(矢印Y1側)の図示を省略しているが、収容部30は、上端が開口する略直方体状の筐体である。すなわち、収容部30は、バッテリ12を挿抜可能な開口56と、該開口56を介してバッテリ12を着脱可能に収容する収容空間58とを有する。なお、
図10~
図15Bでは、収容部30の全体の図示を省略している。
【0022】
本実施形態では、開口56を介して収容空間58にバッテリ12を挿抜する際の挿抜方向が上下方向に沿うこととするが、挿抜方向は上下方向に対して傾斜していてもよい。収容空間58には、上方から下方に向かってバッテリ12が挿入される。また、収容空間58内のバッテリ12は、下方から上方に向かって引き抜かれる。
【0023】
収容部30の外形寸法は、外殻ケース22(
図1)の外形寸法よりも一回り小さい。このため、外殻ケース22に収容された収容部30の外壁面は、外殻ケース22の内壁面と所定の間隔を置いて対向する。
【0024】
図3に示すように、収容部30は、フレーム28に固定されている。具体的には、収容部30の底面が第1架設部44及び第2架設部46に載置され、収容部30の背面が背部パイプフレーム48の正面側(矢印X2側)にねじ止め等によって固定されている。収容部30の底壁には、第1架設部44から突出する収容部端子32を挿通させるための端子孔60が設けられている。この端子孔60を介して収容部30の収容空間58に収容部端子32の上部が配設される。つまり、収容部端子32は、収容部30に対して相対位置が固定されている。
【0025】
収容空間58内において、
図7に示すように、収容部端子32の上部にバッテリ端子14の下部が接触することで、収容部端子32及びバッテリ端子14が電気的に接続される。なお、収容部端子32の下部は、何れも不図示ではあるが、例えば、バッテリ収容装置10が組み込まれた電動車両等の駆動用モータや制御部に電力線や信号伝達線等を介して電気的に接続される。
【0026】
図3に示すように、収容部30の第1側面(不図示)及び第2側面30S2のそれぞれを形成する側壁の下端側には、上下方向に延在する挿通孔62がそれぞれ設けられている。収容部30の第1側面(不図示)及び第2側面30S2のそれぞれを形成する側壁の上端側には、ロック部40がそれぞれ取り付けられている。
【0027】
収容部30の開口56の外周縁部には、開口56の外側に向かって突出する突出縁部64が設けられている。突出縁部64が外殻ケース22(
図1)の上端に被さって配置されることで、挿抜方向視において、
図3の収容部30の開口56と、
図1及び
図2の外殻ケース22のケース開口20との間の隙間が閉塞されている。つまり、上記した開閉部26がケース開口20を開閉する方向は、収容部30の開口56を開閉する方向である。
【0028】
図4に示すように、可搬部34は、バッテリ12を支持することが可能である。また、可搬部34は、バッテリ12を支持した状態で、
図7及び
図13の接続位置(保持位置)と、
図4及び
図10の非接続位置(挿抜位置)との間を収容部30に対して相対移動することが可能である。
【0029】
図7及び
図13に示すように、接続位置(保持位置)では、可搬部34に支持されるバッテリ12のバッテリ端子14が収容部端子32に接触して電気的に接続される。また、バッテリ収容装置10は、可搬部34に支持されるバッテリ12を、後述するように、収容空間58の接続位置(保持位置)に固定保持することが可能である。
【0030】
図4及び
図10に示すように、非接続位置(挿抜位置)では、可搬部34に支持されるバッテリ12のバッテリ端子14が収容部端子32から離間して電気的に非接続となる。また、非接続位置は、接続位置よりも上方に配置され、可搬部34により支持されるバッテリ12のバッテリ端子14が、収容部端子32に近接又は隣接するように設定されることが好ましい。さらに、非接続位置(挿抜位置)において、可搬部34に対してバッテリ12が挿抜される。
【0031】
具体的には、可搬部34は、バッテリ12を支持する可搬部本体66と、作業者が把持可能な把持部68が設けられた操作部70とを有する。非接続位置(挿抜位置)にある可搬部本体66は、挿抜方向の下方(矢印Z2側)に移動することで接続位置(保持位置)に到達する。接続位置(保持位置)にある可搬部本体66は、挿抜方向の上方(矢印Z1側)に移動することで非接続位置(挿抜位置)に到達する。可搬部本体66の挿抜方向の移動は、
図9の背部プレート50に固定された第1可搬部ガイド72及び第2可搬部ガイド74によってガイドされる。
【0032】
可搬部本体66は、第1本体部76(
図3、
図10)と、第2本体部78(
図9)と、底板部80(
図3)とを含んで構成される。第1本体部76は、外殻ケース22の第1側面22S1(
図1)と収容部30の第1側面(不図示)との間に配設される。第2本体部78は、外殻ケース22(
図1)の第2側面(不図示)と収容部30の第2側面30S2(
図3)との間に配設される。
図3に示すように、底板部80は、第1本体部76及び第2本体部78の下端部同士の間を矢印Y方向に延在し、収容部30の挿通孔62に挿通されることで収容空間58を横切る。上記の通り挿通孔62が上下方向に延在することで、該挿通孔62内の底板部80は収容部30に対して上下方向(挿抜方向)に相対移動可能となっている。
【0033】
第1本体部76及び第2本体部78のそれぞれは、矢印X方向に延在する基部82と、基部82の背面側(矢印X1側)から上方に延在するガイド形成部84とを有する。つまり、第1本体部76及び第2本体部78のそれぞれは、矢印Y方向視で正面側よりも背面側の上下方向の長さが長い略L字形状である。基部82の上端と、ガイド形成部84の正面側の端部には、収容部30側に向かって突出する正面側リブ86が一体に設けられている。また、基部82及びガイド形成部84の背面側の端部には、収容部30側に向かって突出する背面側リブ88(
図9)が一体に設けられている。
【0034】
第1本体部76が挿抜方向に移動する際、第1本体部76の背面側リブ88と、第1本体部76の第1側面76S1とによって形成される角部が第1可搬部ガイド72に沿う。これによって、第1本体部76の挿抜方向の移動がガイドされる。また、第2本体部78が挿抜方向に移動する際、第2本体部78の背面側リブ88と、第2本体部78の第2側面78S2(
図9)とによって形成される角部が第2可搬部ガイド74に沿う。これによって、第2本体部78の挿抜方向の移動がガイドされる。
【0035】
図9に示すように、第1本体部76は、例えば、引張コイルばね等からなる第1本体部付勢部材90によって、上下方向の下側(矢印Z2側)に向かって弾発付勢されている。第1本体部付勢部材90の上端部は、取り付け部92を介して第1本体部76の背面側に取り付けられている。第1本体部付勢部材90の下端部は、取り付け部94を介して背部プレート50の下端側に取り付けられている。
【0036】
同様に、第2本体部78は、例えば、引張コイルばね等からなる第2本体部付勢部材91によって、上下方向の下側(矢印Z2側)に向かって弾発付勢されている。第2本体部付勢部材91の上端部は、取り付け部92を介して第2本体部78の背面側に取り付けられている。第2本体部付勢部材91の下端部は、取り付け部94を介して背部プレート50の下端側に取り付けられている。
【0037】
図3に示すように、底板部80は、矢印Y方向の両端側に上方に向かって延在する立ち上がり部96がそれぞれ設けられている。底板部80の矢印Y1側の立ち上がり部96は、収容部30の外側において第1本体部76の基部82に固定されている。底板部80の矢印Y2側の立ち上がり部96は、収容部30の外側において第2本体部78の基部82に固定されている。このように第1本体部76及び第2本体部78は、底板部80を介して一体化される。このため、収容部30に対して、第1本体部76と第2本体部78と底板部80とは一体に相対移動可能である。
【0038】
図4に示すように、収容部30の開口56を介して収容空間58に挿入されたバッテリ12は、非接続位置(挿抜位置)で可搬部本体66の底板部80に載置される。これによって、可搬部本体66にバッテリ12が支持される。この際、収容部端子32に対するバッテリ端子14の位置を調整することで、収容部端子32の上方にバッテリ端子14が非接続の状態で対向して配置される。これらの収容部端子32及びバッテリ端子14は、
図7に示すように、可搬部本体66とともにバッテリ12が接続位置(保持位置)に移動したとき、互いに接触して電気的に接続される。
【0039】
一方、可搬部本体66からバッテリ12を取り外す場合、
図4に示すように、非接続位置(挿抜位置)において、可搬部本体66の底板部80から挿抜方向の上側にバッテリ12を引き上げる。これによって、バッテリ12は、可搬部本体66から取り外されるとともに、開口56を介して収容空間58から取り出される。すなわち、可搬部本体66に対するバッテリ12の挿抜は、可搬部本体66が非接続位置(挿抜位置)にある状態で行われる。
【0040】
図9に示すように、第2本体部78の第2側面78S2には、第2本体部78の背面側に延在するラック形成部98が固定されている。ラック形成部98の矢印Y1側の端部には、ラック100が形成されている。ラック100は、ロータリーダンパ102及びアイドルギヤ104とともに減衰部36を構成する。ロータリーダンパ102及びアイドルギヤ104は、背部プレート50の背面側にそれぞれ回転可能に固定されている。
【0041】
ロータリーダンパ102は、
図9における反時計回り方向の回転時に制動力を生じさせる一方向性のダンパ機構である。つまり、ロータリーダンパ102を反時計回りに回転させるために必要なトルクは、ロータリーダンパ102を時計回りに回転させるために必要なトルクよりも高くなっている。アイドルギヤ104は、ラック100及びロータリーダンパ102の両方と噛み合うことで、ラック100の挿抜方向の移動に連動してロータリーダンパ102を回転可能とする。
【0042】
可搬部本体66とともにラック形成部98が非接続位置から接続位置に向かって移動すると、ラック100と噛み合うアイドルギヤ104が時計回りに回転する。これによって、ロータリーダンパ102は、反時計回りに回転して制動力を生じさせる。すなわち、減衰部36は、可搬部本体66が非接続位置から接続位置に向かう際の移動速度を減衰させる。一方、可搬部本体66とともにラック形成部98が接続位置から非接続位置に向かって移動すると、アイドルギヤ104が反時計回りに回転し、ロータリーダンパ102は時計回りに回転する。このため、減衰部36は、可搬部本体66が接続位置から非接続位置に向かう際の移動速度は減衰させない又は殆ど減衰させない。
【0043】
可搬部本体66の接続位置(保持位置)と非接続位置(挿抜位置)との間の移動は、例えば、作業者が把持部68を把持して、操作部70を収容部30に対して挿抜方向に相対移動させることで行うことができる。なお、非接続位置(挿抜位置)から接続位置(保持位置)に向かう上から下への可搬部本体66の移動は、バッテリ12の自重や、第1本体部付勢部材90及び第2本体部付勢部材91の弾発付勢力によって行われてもよい。この際の可搬部本体66の移動速度は、上記の通り減衰部36によって減衰される。
【0044】
操作部70は、把持部68の他に、操作部本体106と、ロック固定部108とを有する。把持部68は、操作部70の上端(挿抜方向で収容部端子32側と反対側)に配置され、矢印Y方向に延在する。この把持部68の延在方向の両端にロック固定部108がそれぞれ設けられ、各ロック固定部108から下方に延在して操作部本体106が設けられている。
【0045】
図10に示すように、操作部本体106は、可搬部本体66のガイド形成部84に対して移動可能に取り付けられている。これによって、操作部70が可搬部本体66に対して相対移動可能となっている。ガイド形成部84には、挿抜方向に延在して可搬部本体66に対する操作部70の相対移動をガイドするガイド部110が設けられている。
【0046】
本実施形態では、ガイド部110は、挿抜方向に延在する長孔である。このガイド部110の内部に移動可能に挿通された状態で抜け止めされた留め具112に操作部本体106が固定されている。このため、ガイド部110の内部で留め具112が移動可能な範囲に応じて、可搬部本体66に対して操作部70が相対移動可能となっている。
【0047】
具体的には、留め具112がガイド部110の内部を延在方向に沿って移動することで、操作部70は可搬部本体66に対して挿抜方向(上下方向)に相対移動することが可能である。また、ガイド部110の内部で留め具112が矢印Y方向を軸方向として回動することにより、矢印Y方向視で操作部本体106がガイド部110の延在方向に対して傾斜する方向(後述する係合解除方向)に操作部70を相対移動させることも可能である。
【0048】
さらに、例えば、ガイド形成部84に対して操作部70を上方に相対移動させると、ガイド部110の上端に留め具112が当接する。この状態で操作部70をさらに引き上げると、収容部30に対して操作部70とともに可搬部本体66を上方に相対移動させることが可能となっている。なお、本実施形態では、把持部68及びロック固定部108は、可搬部本体66や収容部30に対する操作部70の相対位置に関わらず、収容部30の開口56よりも上側に配置されるが、特にこれに限定されるものではない。ロック固定部108の詳細については後述する。
【0049】
図10に示すように、第1本体部76に取り付けられた操作部本体106の下端には、例えば、引張コイルばね等からなる操作部付勢部材114の上端部が取り付けられている。操作部付勢部材114の下端部は、第1本体部76の第1側面76S1に設けられた操作部付勢部材取り付け部116に取り付けられている。操作部付勢部材取り付け部116は、ガイド部110の下端よりも下側であって、ガイド部110よりも正面側(矢印X2方向側)に配置されている。
【0050】
このように操作部付勢部材114が配設されることにより、操作部70は、矢印Y方向視で、操作部本体106がガイド部110の延在方向(挿抜方向、上下方向)に対して傾斜し、挿抜方向視で、把持部68が収容空間58の外側(矢印X1側)に向かうように弾発付勢される。また、操作部付勢部材114により、操作部70は、操作部本体106の留め具112がガイド部110の下端に向かう側に弾発付勢される。
【0051】
なお、本実施形態では、第1本体部76と、該第1本体部76に取り付けられた操作部本体106との間にのみ操作部付勢部材114が設けられることとする。しかしながら、操作部付勢部材114は、第1本体部76に代えて第2本体部78(
図9)に対し、又は第1本体部76とともに第2本体部78に対し、同様に操作部付勢部材114が設けられてもよい。
【0052】
操作部本体106には、留め具112との接続部よりも上方に、例えば溶接等によって係合解除部118が固定されている。係合解除部118は、操作部本体106から矢印X2側に延在し、且つ矢印X2側の端部が収容部30側に向かって折れ曲がった形状をしている。係合解除部118は、矢印Y方向視で、可搬部本体66のガイド形成部84よりも矢印X2方向側に延在している。また、係合解除部118は、矢印X方向視で、ガイド形成部84の正面側リブ86と対向し且つ収容部30と接触しない位置まで延在している。
【0053】
図9及び
図10に示すように、規制部38は、可搬部本体66が非接続位置(挿抜位置)から接続位置(保持位置)に向かって移動することを解除可能に規制する。本実施形態では、規制部38は、可搬部本体66に設けられる係合部120及び回動範囲制限部122と、収容部端子32に対する相対位置が固定された被係合部54とを有している。
【0054】
図10に示すように、可搬部本体66が非接続位置(挿抜位置)にあるときに、係合部120と被係合部54とが係合する。これによって、非接続位置(挿抜位置)から接続位置(保持位置)に向かう可搬部本体66の移動が規制される。一方、
図12に示すように、係合部120と被係合部54との係合が解除されることで、可搬部本体66の上記の移動の規制が解除されるため、可搬部本体66が非接続位置(挿抜位置)から接続位置(保持位置)に向かって移動することが可能になる。
【0055】
具体的には、係合部120は、ガイド形成部84の背面側の上端に取り付けられ、矢印Y方向に延在する係合部回動軸124を中心に回動可能となっている。係合部120は、係合部回動軸124を中心に回動することで、背部プレート50の上端に設けられた被係合部54に係合する係合状態(
図10)と、被係合部54との係合が解除される係合解除状態(
図12)とが切り換えられる。以下、係合状態となるときの係合部120の回転向きを係合向きともいい、係合解除状態となるときの係合部120の回転向きを係合解除向きともいう。
【0056】
回動範囲制限部122は、正面側(矢印X2側)に向かって湾曲したガイド形成部84の上端に設けられ、
図14A及び
図14Bに示すように正面側当接部126と背面側当接部128とを有している。正面側当接部126は、矢印X方向視で、正面側リブ86が係合部120よりも収容部30側まで延在することで形成されている。背面側当接部128は、矢印X方向視で、背面側リブ88が係合部120よりも収容部30側まで延在することで形成されている。
【0057】
正面側当接部126は、係合部120の下面に当接することで、係合部120が係合向きを超えて
図10の反時計回りに回転することを規制する。また、背面側当接部128は、係合部120の上面が当接することで、係合部120が係合解除向きを超えて
図12の時計回りに回転することを規制する。
【0058】
図10に示すように、係合部120が被係合部54と係合状態にあるとき、係合部120の背面側の下部120Lは、ガイド形成部84から矢印X1方向(挿抜方向と交差する方向、背面側)に突出して被係合部54上に載置され、且つ係合部120の正面側の下面は、正面側当接部126に当接する。一方、
図12に示すように、係合部120と被係合部54とが係合解除状態にあるとき、係合部120の背面側の下部120Lは、被係合部54及び背部プレート50よりも正面側に配置され、且つ係合部120の背面側の上面は、背面側当接部128に当接する。なお、本実施形態では、係合部120の背面側の下部120Lは、所定の方向に折り曲げられることで強度が高められている。
【0059】
図14A及び
図14Bに示すように、係合部回動軸124の近傍には、例えば、トーションばね等からなる係合部付勢部材130が設けられている。係合部付勢部材130は、係合部120を係合向き側に回動させる方向(
図10の反時計回り方向)に弾発付勢している。
【0060】
図10に示すように、可搬部本体66が非接続位置(挿抜位置)又はそれより上方にあるとき、係合部120の背面側の下部120Lは、背部プレート50よりも上側に配置される。このため、係合部120は、係合部付勢部材130の弾発力により回動して係合向きとなり、係合部120の背面側の下部120Lが、ガイド形成部84よりも背面側に突出する。
【0061】
非接続位置(挿抜位置)において、係合部120が係合状態となると、係合部120の背面側の下部120Lが被係合部54上に載置されるため、係合部120は、
図10の時計回りの回転が規制される。この際、係合部120は、正面側当接部126との当接により、
図10の反時計回りの回転も規制されるため、係合向きで維持される。すなわち、係合部120と被係合部54とが係合した状態で維持され、可搬部本体66が非接続位置(挿抜位置)よりも下側に向かって移動することが規制される。
【0062】
係合状態にある係合部120を係合解除状態へと切り換える操作は、操作部70の係合解除部118を介して行うことができる。すなわち、
図11に示すように、可搬部本体66に対して操作部70を上方へと相対移動させて、係合解除部118を係合部120の正面側の下面に当接させる。この状態で、
図12に示すように、操作部70を、可搬部本体66に対して挿抜方向とは異なる係合解除方向に相対移動させる。本実施形態では、係合解除方向は、挿抜方向視において、操作部70の把持部68が収容空間58の外側(矢印X1側)に向かうように、矢印Y方向視において、操作部本体106の延在方向を挿抜方向に対して傾斜させる方向である。
【0063】
これによって、係合解除部118は、係合部付勢部材130の弾発力に抗して係合部120を係合解除向きに向かって
図12の時計回りに回動させる。その結果、係合部120の背面側の下部120Lが、被係合部54上から矢印X2側に移動して、係合部120と被係合部54との係合が解除される。
図13に示すように、係合部120が係合解除状態となり、例えば、バッテリ12の自重や、操作部付勢部材114の弾発付勢力により、可搬部本体66が非接続位置(挿抜位置)よりも下方に移動すると、係合部120の背面側の下部120Lは、被係合部54よりも下方に配置され背部プレート50と対向する。
【0064】
このため、係合部120の背面側の下部120Lが背部プレート50に当接することで、係合部120が係合向き側(
図13の反時計回り)に回動することが規制される。すなわち、可搬部本体66が非接続位置(挿抜位置)より下方にあるときには、係合部120から係合解除部118を離間させても、係合部付勢部材130の弾発力に抗して係合部120を係合解除向きに維持することができる。
【0065】
係合部120の正面側の上部には、ロック切換部132が一体的に設けられている。ロック切換部132は、可搬部本体66が挿抜方向に移動することに連動して、ロック部40のロック状態とロック解除状態とを切り換える。ロック切換部132の詳細については、ロック部40の詳細とともに説明する。
【0066】
図7及び
図13に示すように、ロック部40は、可搬部本体66が接続位置(保持位置)にあるとき、収容部30に対してバッテリ12を固定保持するロック状態となる。すなわち、ロック部40は、収容空間58の接続位置(保持位置)にバッテリ12を固定保持する。また、
図4及び
図10に示すように、ロック部40は、可搬部本体66が非接続位置(挿抜位置)にあるとき、収容部30に対するバッテリ12の固定保持を解除するロック解除状態となる。
【0067】
本実施形態では、
図3に示すように、ロック部40は、収容部30の第1側面(不図示)を形成する側壁の上端側に取り付けられる第1ロック部134と、収容部30の第2側面30S2を形成する側壁の上端側に取り付けられる第2ロック部136とを有する。なお、第1ロック部134及び第2ロック部136を特に区別しない場合等には、これらを総称してロック部40ともいう。
【0068】
第1ロック部134は、ロック部本体138と、バッテリ当接部140と、ロック固定壁142と、ロック回動軸144とを有する。ロック部本体138は、ロック回動軸144を介して回動可能に収容部30に固定されている。
図7に示すように、ロック部本体138には、第1ロック部134がロック状態にあるときの矢印Y1側の端部にロック回動軸144が配置され、矢印Y2側の端部にバッテリ当接部140が配置され、矢印X1側の端部にロック固定壁142が配置される。
【0069】
バッテリ当接部140は、第1ロック部134がロック状態にあるときにバッテリ12の上端に当接する当接面146を有する。なお、バッテリ当接部140の当接面146は、弾性部材から形成されることが好ましい。
図15A及び
図15Bに示すように、ロック固定壁142は、第1ロック部134がロック状態にあるとき、ロック部本体138よりも上側及び下側にそれぞれ延在する。第1ロック部134がロック状態にあるとき、ロック固定壁142のロック部本体138よりも上側に延在する部分は、後述するように操作部70のロック固定部108と係合可能なロック係合部148を構成する。ロック回動軸144は、挿抜方向視で収容部30の開口56の外側に配置される。
【0070】
第1ロック部134は、ロック回動軸144を中心に
図15Bの反時計回りに回動することで、上記のようにバッテリ当接部140の当接面146がバッテリ12の上端に当接するロック状態となる。この際、バッテリ12は、バッテリ当接部140により可搬部本体66の底板部80に向かって押圧されることで収容部30に対して固定保持される。
【0071】
一方、第1ロック部134は、ロック回動軸144を中心に
図14Bの時計回りに回動することで、バッテリ当接部140がバッテリ12の上端から離間するロック解除状態となる。
図3に示すように、ロック解除状態にあるとき、第1ロック部134の全体は、挿抜方向視で収容部30の開口56の外側に配置される。また、
図14A及び
図14Bに示すように、第1ロック部134がロック解除状態にあるとき、バッテリ当接部140は、ロック部本体138から上側に向かって延在し、ロック固定壁142は、ロック部本体138よりも矢印Y1側及び矢印Y2側にそれぞれ延在する。第1ロック部134がロック解除状態にあるときに、ロック固定壁142のロック部本体138よりも収容部30側(矢印Y2側)に延在する部分には、後述するように係合部120のロック切換部132と係合可能なカム部150が設けられる。
【0072】
第2ロック部136は、第1ロック部134とXZ平面に関して対称(鏡像関係)となることを除いて、第1ロック部134と同様に構成されている。すなわち、第2ロック部136では、ロック状態にあるとき、ロック部本体138の矢印Y2側の端部にロック回動軸144が配置され、ロック部本体138の矢印Y1側の端部にバッテリ当接部140が配置される。また、第2ロック部136は、ロック回動軸144を中心に
図15Bの時計回りに回動することでロック状態となり、
図14Bの反時計回りに回動することでロック解除状態となる。
【0073】
ロック部40は、例えば、トーションばね等からなるロック部付勢部材152によって、ロック回動軸144回りに弾発付勢されている。本実施形態では、ロック部付勢部材152は、ロック部40を回動方向のロック状態側に向かって弾発付勢している。つまり、第1ロック部134は、ロック部付勢部材152によって
図15Bの反時計回りに弾発付勢され、第2ロック部136は、ロック部付勢部材152によって
図15Bの時計回りに弾発付勢される。
【0074】
なお、ロック部40は、不図示の回動規制機構等により、時計回り及び反時計回りの何れの方向においても、所定の範囲を超えて回転することが規制されている。
【0075】
ロック切換部132は、ロック部40の回動を解除可能に規制する。上記の通り、ロック切換部132は、係合部120の正面側の上部に一体的に設けられている。このため、可搬部本体66が非接続位置(挿抜位置)と接続位置(保持位置)との間を挿抜方向に移動することに伴い、ロック切換部132も挿抜方向に移動する。
【0076】
可搬部本体66が非接続位置(挿抜位置)にあるとき、
図14A及び
図14Bに示すように、ロック切換部132は、ロック固定壁142のカム部150に当接する。これにより、ロック部40は、ロック部付勢部材152の弾発力に抗してロック解除状態側に回動した状態で維持される。すなわち、可搬部本体66が非接続位置(挿抜位置)にあるとき、ロック切換部132は、ロック部40をロック解除状態とし、ロック部40がロック状態側へ回動することを規制する。
【0077】
一方、可搬部本体66が接続位置(保持位置)にあるとき、
図15A及び
図15Bに示すように、ロック切換部132は、ロック固定壁142のカム部150から下方に離間する。これにより、ロック部40は、ロック状態側への回動規制が解除される。このため、ロック部40は、ロック部付勢部材152の弾発力により、ロック状態となる。
【0078】
ロック状態となったロック部40では、上記の通り、ロック係合部148がロック部本体138から上方に向かって延在する。この状態で、可搬部本体66及び収容部30に対して上方から下方に向かって操作部70を相対移動させると、該操作部70のロック固定部108に設けられた係合溝154にロック係合部148が挿入される。
【0079】
第1ロック部134のロック係合部148が係合溝154に挿入されると、ロック係合部148の矢印Y1側の側面が、ロック固定部108の係合溝154の内側面に当接する。つまり、第1ロック部134は、バッテリ12の上端とロック固定部108との両方に当接することによりロック回動軸144を中心とする回動が規制され、ロック状態で固定維持される。同様に、第2ロック部136のロック係合部148が係合溝154に挿入されると、ロック係合部148の矢印Y2側の側面が、ロック固定部108の係合溝154の内側面に当接する。つまり、第2ロック部136は、バッテリ12の上端とロック固定部108との両方に当接することによりロック回動軸144を中心とする回動が規制され、ロック状態で固定維持される。
【0080】
また、第1ロック部134及び第2ロック部136のそれぞれに関し、係合溝154の内側面には、矢印X方向視で、下端側から上側に向かうほど、ロック係合部148の側面に接近する方向に傾斜する傾斜部156(
図14A)が設けられている。このため、ロック係合部148を係合溝154の下端側から上側に向かって挿入するほど、係合溝154の内側面を介して付与されるロック係合部148を回動方向のロック状態側に向かわせる力が大きくなる。その結果、係合溝154に対するロック係合部148の挿入を容易にしつつ、バッテリ当接部140によりバッテリ12を押圧する力を大きくすること、すなわち、ロック部40によるバッテリ12の固定保持力を高めることが可能になる。
【0081】
ロック固定部108とロック係合部148とを係合させた状態から、可搬部本体66及び収容部30に対して上方に向かって操作部70を相対移動させると、係合溝154からロック係合部148が抜き出される。これによって、ロック固定部108とロック係合部148との係合が解除される。なお、
図4及び
図10に示すように、ロック固定部108がロック係合部148に係合していない状態で、操作部70を放置すると、操作部70は、操作部付勢部材114による弾発付勢に応じた向きや配置となる。このため、矢印Y方向視で、操作部本体106がガイド部110の延在方向に対して傾斜することで、把持部68が挿抜方向視で収容空間58の外側(矢印X1側)に配置される。また、操作部本体106の留め具112は、ガイド部110の下端に当接する。
【0082】
図2に示すように、可搬部本体66(
図3)が非接続位置(挿抜位置)にあるとき、該可搬部本体66に支持されるバッテリ12の上端側や、操作部70の把持部68(
図3)及びロック固定部108は、収容部30の開口56から上側に所定の長さ突出するように、バッテリ12の寸法に対するバッテリ収容装置10の寸法が設定されている。このため、バッテリ12を支持する可搬部本体66が非接続位置(挿抜位置)にある場合には、バッテリ12の上端部や、把持部68及びロック固定部108が干渉することにより、開閉部26が開口56を覆う閉状態となることが規制される。
【0083】
一方、
図1に示すように、可搬部本体66が接続位置(保持位置)にあるとき、可搬部本体66(
図8)が非接続位置(挿抜位置)にあるときよりも収容部30の下側にバッテリ12が配置される。これにより、バッテリ12の上端側や、把持部68及びロック固定部108が収容部30の開口56から突出する長さが短くなる。このため、バッテリ12を支持する可搬部本体66が接続位置(保持位置)にある場合には、開閉部26を閉状態とすることが可能になる。
【0084】
なお、本実施形態のバッテリ収容装置10では、例えば、収容空間58にバッテリ12を収容していない状態において、開閉部26を閉状態とする場合にも、可搬部本体66を接続位置(保持位置)に移動させておく必要がある。この際、上記の通り、可搬部本体66は、第1本体部付勢部材90及び第2本体部付勢部材91によって、上下方向の下側(接続位置側、保持位置側)に向かって弾発付勢されている。このため、規制部38における係合部120と被係合部54との係合を解除することで、減衰部36の制動力に抗して可搬部本体66を接続位置(保持位置)へと移動させて、該接続位置(保持位置)に維持することができる。
【0085】
本実施形態に係るバッテリ収容装置10は、基本的には上記のように構成される。以下、バッテリ収容装置10にバッテリ12を着脱する操作の一例として、開閉部26(
図1)が閉状態にあり、可搬部本体66(
図3)が接続位置(保持位置)にある状態から、収容空間58へのバッテリ12の収容操作を開始する場合について説明する。この場合、先ず、開閉部26を開状態として収容部30の開口56を露出させてから、可搬部本体66を非接続位置(挿抜位置)へと移動させる。
【0086】
すなわち、例えば、把持部68を把持して操作部70を挿抜方向の上側に引き上げることで、操作部70とともに可搬部本体66を収容部30に対して上側に相対移動させる。これにより、
図3に示すように、可搬部本体66が非接続位置(挿抜位置)に到達すると、係合部120は、係合部付勢部材130の弾発付勢下に係合向きへと回動する。このため、係合部120の背面側の下部120Lが、ガイド形成部84よりも背面側に突出して被係合部54上に載置され、係合部120と被係合部54とが係合状態になる。その結果、可搬部本体66の接続位置(保持位置)に向かう側(下側)への移動が規制される。
【0087】
上記のようにして可搬部本体66を非接続位置(挿抜位置)に到達させた後、把持部68の把持を解放する。これによって、操作部70は、操作部付勢部材114による弾発付勢に応じた向き及び配置となる。つまり、操作部本体106がガイド部110の延在方向に対して傾斜することで、把持部68が挿抜方向視で収容空間58の外側に配置される。
【0088】
また、可搬部本体66が非接続位置(挿抜位置)にあることで、
図14A及び
図14Bに示すように、ロック切換部132は、ロック固定壁142のカム部150に当接して、ロック部40をロック解除状態に維持する。このため、
図3に示すように、ロック部40は、挿抜方向視で収容部30の開口56の外側に配置される。すなわち、把持部68及びロック部40は、開口56と挿抜方向に重ならないように配置される。
【0089】
次に、例えば、バッテリ把持部18を把持して、収容部端子32に対するバッテリ端子14の向きを合わせる。この状態で、
図4及び
図10に示すように、バッテリ12を挿抜方向に沿って収容部30の開口56から収容空間58に挿入して可搬部本体66の底板部80に載置する。この際、上記の通り、可搬部本体66は、規制部38(係合部120及び被係合部54)によって非接続位置(挿抜位置)から接続位置(保持位置)へと向かう移動が規制されている。このため、バッテリ12は、非接続位置(挿抜位置)で可搬部本体66に支持される。
【0090】
次に、例えば、把持部68を把持し、
図5及び
図11に示すように、操作部70を可搬部本体66に対して挿抜方向の上側に向かって相対移動させる。これによって、
図11に示すように、係合解除部118を係合部120の正面側の下面に当接させる。この状態で、
図6及び
図12に示すように、操作部70を、可搬部本体66に対して係合解除方向に相対移動させる。これにより、
図12に示すように、係合部120を係合部付勢部材130の弾発力に抗して係合解除向きに回動させて、係合部120の背面側の下部120Lを被係合部54よりも矢印X2側へ移動させることができる。その結果、係合部120と被係合部54との係合が解除されて係合解除状態となる。
【0091】
係合解除状態となると、例えば、バッテリ12の自重や、第1本体部付勢部材90及び第2本体部付勢部材91の弾発付勢力により、可搬部本体66が非接続位置(挿抜位置)よりも下方にある接続位置(保持位置)に向かって移動する。この際、可搬部本体66と一体にラック形成部98が移動するため、減衰部36では、ラック100及びアイドルギヤ104を介してロータリーダンパ102が制動力を生じさせる
図9の反時計回りに回転する。これにより、非接続位置(挿抜位置)から接続位置(保持位置)に向かう可搬部本体66の移動速度が減衰される。
【0092】
図7に示すように、可搬部本体66が接続位置(保持位置)に到達すると、可搬部本体66に支持されるバッテリ12のバッテリ端子14が収容部端子32に接触接続される。また、可搬部本体66が接続位置(保持位置)にあることで、係合部120のロック切換部132は、
図15A及び
図15Bに示すように、ロック固定壁142のカム部150から下方に離間する。これにより、ロック部40は、ロック部付勢部材152の弾発付勢下に回動してロック状態となる。このため、バッテリ12の上端にバッテリ当接部140の当接面146が当接する。また、ロック係合部148がロック部本体138から上方に向かって延在する。
【0093】
次に、
図8及び
図13に示すように、操作部70を可搬部本体66及び収容部30に対して上方から下方に向かって相対移動させて、ロック固定部108の係合溝154にロック係合部148を挿入する。これによって、ロック部40は、バッテリ12の上端とロック固定部108との両方に当接し、ロック回動軸144を中心とする回動が規制される。また、ロック部40には、係合溝154の内側面を介してロック係合部148を回動方向のロック状態側に向かわせる力が付与される。これによって、バッテリ当接部140を介してバッテリ12が可搬部本体66の底板部80に向かって押圧される。
【0094】
上記のように、バッテリ12を支持する可搬部本体66を接続位置(保持位置)へと移動させ、且つロック固定部108がロック係合部148に係合する位置まで操作部70を挿抜方向の下側に移動させた後、必要に応じて開閉部26を閉状態とする。これによって、バッテリ収容装置10にバッテリ12が収容される。
【0095】
次に、バッテリ収容装置10からバッテリ12を取り出す操作について説明する。この場合、開閉部26(
図1)を開状態とした後、基本的には、上記した可搬部本体66を接続位置(保持位置)から非接続位置(挿抜位置)へと移動させる操作と同様にして、可搬部本体66をバッテリ12とともに接続位置(保持位置)から非接続位置(挿抜位置)へと移動させる。
【0096】
すなわち、例えば、把持部68を把持して操作部70を挿抜方向の上側に引き上げることで、可搬部本体66を収容部30に対して上側に相対移動させる。この際、可搬部本体66に支持されるバッテリ12も可搬部本体66とともに収容部30に対して上側に相対移動する。これにより、
図6及び
図11に示すように、バッテリ12及び可搬部本体66が非接続位置(挿抜位置)に到達すると、収容部端子32及びバッテリ端子14が離間して互いに非接続になる。
【0097】
また、バッテリ12及び可搬部本体66が非接続位置(挿抜位置)に到達すると、係合部120と被係合部54とが係合状態になる。すなわち、規制部38により、バッテリ12及び可搬部本体66の接続位置(保持位置)側への移動が規制される。このため、把持部68の把持を解放しても、バッテリ12及び可搬部本体66が非接続位置(挿抜位置)から接続位置(保持位置)に向かって後戻りすることが規制される。
【0098】
さらに、可搬部本体66が非接続位置(挿抜位置)側に移動することで、
図14A及び
図14Bに示すように、ロック切換部132がロック固定壁142のカム部150に当接するため、ロック部40がロック解除状態となる。つまり、バッテリ12は、ロック部40によるロックから解除される。
【0099】
このため、例えば、操作部70の把持部68に代えてバッテリ把持部18を把持し、バッテリ12を収容部30及び可搬部本体66に対して挿抜方向の上側に相対移動させることで、開口56を介してバッテリ12を収容空間58から取り出すことができる。
【0100】
以上から、本実施形態に係るバッテリ収容装置10では、収容空間58にバッテリ12を収容する際、バッテリ12を支持する可搬部34(可搬部本体66)の移動を規制部38によって規制することで、バッテリ12を接続位置に達する前の非接続位置で停止させることができる。その後、規制部38による規制を解除することで、非接続位置から接続位置へとバッテリ12を移動させてバッテリ端子14と収容部端子32とを接続することができる。つまり、収容部30に対してバッテリ12を非接続位置まで挿入する操作と、バッテリ12を非接続位置から接続位置まで挿入してバッテリ端子14及び収容部端子32を接続する操作とを段階的に行うことが可能になる。
【0101】
また、収容空間58に収容したバッテリ12を取り出す際、可搬部34に支持されるバッテリ12を接続位置から非接続位置まで移動させると、バッテリ端子14及び収容部端子32の接続を解除することができる。このようにして、接続位置から非接続位置まで移動させたバッテリ12は、規制部38により接続位置に向かう移動(後戻り)が規制される。このため、バッテリ端子14及び収容部端子32の接続を解除してバッテリ12を非接続位置まで移動させる操作と、非接続位置のバッテリ12をさらに移動させて収容部30から取り出す操作とを段階的に行うことが可能になる。
【0102】
従って、このバッテリ収容装置10によれば、収容部30に対するバッテリ12の挿抜操作と、収容部端子32及びバッテリ端子14の着脱操作とを一連に行う必要がない。このため、バッテリ端子14及び収容部端子32に衝突等による衝撃が加えられることを容易に抑制して、バッテリ端子14及び収容部端子32を良好に保護することが可能になる。
【0103】
上記の実施形態に係るバッテリ収容装置10の非接続位置では、可搬部34(可搬部本体66)が支持するバッテリ12のバッテリ端子14が、収容部端子32に近接又は隣接して配置されることとした。このように、非接続位置を接続位置の近くに設定することで、収容部端子32とバッテリ端子14とに対し衝突による衝撃が加えられることを効果的に抑制することが可能になる。ひいては、バッテリ端子14及び収容部端子32を一層良好に保護することが可能になる。なお、非接続位置は、可搬部本体66に支持されるバッテリ12のバッテリ端子14が、収容部端子32と非接続となる収容空間58の位置であればよく、上記の配置に限定されるものではない。
【0104】
上記の実施形態に係るバッテリ収容装置10では、非接続位置から接続位置に向かう可搬部34(可搬部本体66)の移動速度を減衰させる減衰部36を備えることとした。この場合、バッテリ端子14及び収容部端子32に衝突等による衝撃が加えられることをより効果的に抑制することが可能になる。ひいては、バッテリ端子14及び収容部端子32を一層良好に保護することが可能になる。
【0105】
なお、上記の実施形態では、減衰部36は、ラック100、ロータリーダンパ102及びアイドルギヤ104から構成されることとしたが、特にこれに限定されるものではない。減衰部36としては、非接続位置から接続位置に向かう可搬部本体66の移動速度を減衰させることが可能な公知の構成を採用することが可能である。
【0106】
上記の実施形態に係るバッテリ収容装置10の規制部38は、可搬部34(可搬部本体66)に設けられる係合部120と、収容部端子32に対する相対位置が固定された被係合部54とを有し、非接続位置で係合部120と被係合部54とが係合することで、非接続位置から接続位置に向かう可搬部34の移動が規制されることとした。この場合、比較的簡単な構成により非接続位置から接続位置に向かう可搬部本体66の移動を規制することが可能になる。
【0107】
上記の実施形態に係るバッテリ収容装置10の可搬部34は、バッテリ12を支持する可搬部本体66と、作業者が把持可能な把持部68が設けられた操作部70と、を有し、開口56を介したバッテリ12の挿抜方向に沿って操作部70を収容部30に対して相対移動させることで、接続位置と非接続位置との間で可搬部本体66を挿抜方向に沿って移動させることが可能であることとした。この場合、非接続位置と接続位置との間でバッテリ12を移動させる際の操作性を向上させることができる。
【0108】
上記の実施形態に係るバッテリ収容装置10の操作部70は、可搬部本体66に対して相対移動可能であり、操作部70には、該操作部70を可搬部本体66に対して挿抜方向とは異なる係合解除方向に相対移動させることで、係合部120と被係合部54との係合を解除する係合解除部118が設けられることとした。このように、解除方向が挿抜方向と異なる方向に設定されることで、バッテリ12を収容空間58に対して挿抜する際に、係合部120及び被係合部54の係合が誤って解除されることを抑制できる。このため、バッテリ収容装置10の操作性を向上させることが可能になるとともに、バッテリ端子14及び収容部端子32を一層良好に保護することが可能になる。
【0109】
上記の実施形態に係るバッテリ収容装置10の可搬部本体66には、挿抜方向に延在して該可搬部本体66に対する操作部70の相対移動をガイドするガイド部110が設けられ、把持部68は、操作部70の挿抜方向で収容部端子32側と反対側に配設され、操作部70には、該操作部70をガイド部110の延在方向に対して傾斜させて、挿抜方向視で、把持部68が開口56の外側に向かうように弾発付勢する操作部付勢部材114が設けられることとした。この場合、操作部70の相対移動がガイド部110によってガイドされることで、バッテリ収容装置10の操作性を向上させることができる。
【0110】
また、操作部70が操作部付勢部材114により上記の向きに弾発付勢されることで、例えば、開口56を介して収容空間58にバッテリ12を挿抜する操作に把持部68が干渉することを容易に抑制できる。これによっても、バッテリ収容装置10の操作性を向上させることができる。
【0111】
上記の実施形態に係るバッテリ収容装置10の係合部120は、回動可能であり、該係合部120の回動によって、被係合部54に係合する係合状態と、被係合部54との係合が解除される係合解除状態とが切り換えられ、係合部120には、該係合部120を係合状態側に回動させる方向に弾発付勢する係合部付勢部材130が設けられ、操作部70を係合解除方向に移動させることで、係合解除部118は、係合部付勢部材130の弾発力に抗して係合部120を回動させて前記係合解除状態とすることとした。この場合、比較的簡単な構成及び操作により、係合部120及び被係合部54の係合状態と係合解除状態とを切り換えることが可能になる。
【0112】
上記の実施形態に係るバッテリ収容装置10では、開口56を開閉する開閉部26を備え、可搬部34(可搬部本体66)が非接続位置にあるときは、可搬部34(可搬部本体66)に支持されるバッテリ12の一部が開口56から収容部30の外側に突出することで、開閉部26が開口56を覆う閉状態となることが規制され、可搬部34が接続位置にあるとき、非接続位置にあるときよりも、バッテリ12が収容部30の内側に配置されることで、開閉部26が前記閉状態になることが可能になることとした。
【0113】
この場合、バッテリ12が非接続位置にある状態で、開閉部26が閉状態となることを回避できるため、バッテリ端子14と収容部端子32との接続状態を容易に確認することができる。また、バッテリ12の大きさに対して収容空間58を比較的小さくすることができるため、バッテリ収容装置10を小型化することが可能になる。
【0114】
本実施形態に係るバッテリ収容装置10では、収容部30の開口56を介して収容空間58にバッテリ12を挿入する際、挿抜位置にある可搬部34(可搬部本体66)にバッテリ12が支持される。このため、バッテリ12は、可搬部本体66とともに挿抜位置から保持位置へと移動して収容空間58に収容される。この可搬部本体66の移動に連動して、ロック部40がロック解除状態からロック状態へと切り換えられる。つまり、収容空間58にバッテリ12を収容する操作によって、ロック部40は、ロック状態へと切り換えられて、収容空間58の保持位置でバッテリ12を固定保持する。
【0115】
一方、収容空間58からバッテリ12を取り出す場合、バッテリ12を支持する可搬部本体66をバッテリ12とともに保持位置から挿抜位置へと移動させる。この可搬部本体66の移動に連動して、ロック部40がロック状態からロック解除状態へと切り換えられる。つまり、収容空間58からバッテリ12を取り出す操作によって、ロック部40によるバッテリ12の固定保持が解除される。このため、挿抜位置において可搬部本体66からバッテリ12を抜き取るとともに、収容部30の開口56を介して収容空間58からバッテリ12を取り出すことが可能になる。
【0116】
従って、収容空間58にバッテリ12を収容する操作及び収容空間58からバッテリ12を取り出す操作を行うことで、バッテリ12とともに移動する可搬部本体66によってロック部40のロック状態及びロック解除状態を切り換えることができる。すなわち、例えば、収容空間58に対するバッテリ12の挿抜操作とは別に、ロック部40を切り換えるためだけに行われる追加の操作を不要にできる。このため、本実施形態に係るバッテリ収容装置10によれば、ロック部40を切り換える操作性を向上させることができる。なお、上記の実施形態では、ロック部40のロック状態への切り換え及びロック解除状態への切り換えの両方を可搬部本体66の移動に連動させることした。しかしながら、ロック部40のロック状態への切り換え及びロック解除状態への切り換えの一方のみを可搬部本体66の移動に連動させ、他方を例えば手動等の別の操作によって行うこととしてもよい。
【0117】
上記の実施形態に係るバッテリ収容装置10では、挿抜位置から保持位置に向かう可搬部34(可搬部本体66)の移動速度を減衰させる減衰部36を備えることとした。この場合、バッテリ12を収容空間58に収容する際に、バッテリ12がバッテリ収容装置10の構成要素に衝突して衝撃が生じること等を抑制できる。特に、バッテリ12を収容空間58に収容して、バッテリ端子14と収容部端子32とを接触接続させる際に、バッテリ端子14及び収容部端子32に対し、衝突等による衝撃が加えられることを抑制できる。これによって、バッテリ12の重量が比較的大きい場合であっても、バッテリ端子14や収容部端子32等を良好に保護することが可能になる。
【0118】
上記の実施形態に係るバッテリ収容装置10では、ロック部40は、ロック回動軸144を中心に回動することでロック解除状態とロック状態とが切り換わり、且つロック部40をロック回動軸144回りに弾発付勢するロック部付勢部材152が設けられ、可搬部34(可搬部本体66)は、ロック部40の回動を解除可能に規制するロック切換部132を有し、ロック切換部132は、可搬部34(可搬部本体66)が挿抜位置及び保持位置の何れか一方にあるとき、ロック部付勢部材152の弾発力に抗してロック部40の回動を規制し、可搬部34(可搬部本体66)が挿抜位置及び保持位置の他方にあるとき、ロック部40の回動規制を解除することとした。この場合、比較的簡単にロック部40をロック状態及びロック解除状態に切り換え可能に構成することができる。
【0119】
なお、上記の実施形態では、ロック部付勢部材152は、ロック部40を回動方向のロック状態側に向かって弾発付勢することとした。しかしながら、ロック部付勢部材152は、ロック部40を回動方向のロック解除状態側に向かって弾発付勢してもよい。
【0120】
この場合、例えば、可搬部本体66が保持位置にあるときは、第1ロック部134のロック回動軸144よりも矢印Y1側にロック切換部132を当接させる。また、第2ロック部136のロック回動軸144よりも矢印Y2側にロック切換部132を当接させる。これらによって、ロック部付勢部材152の弾発力に抗して第1ロック部134及び第2ロック部136のそれぞれをロック状態に維持することができる。
【0121】
一方、可搬部本体66が挿抜位置にあるときは、第1ロック部134及び第2ロック部136のそれぞれからロック切換部132を離間させる。これらによって、ロック部付勢部材152の弾発力により第1ロック部134及び第2ロック部136のそれぞれをロック解除状態に維持することができる。
【0122】
上記の実施形態に係るバッテリ収容装置10では、可搬部34は、バッテリ12を支持する可搬部本体66と、作業者が把持可能な把持部68が設けられた操作部70と、を有し、開口56を介したバッテリ12の挿抜方向に沿って操作部70を収容部30に対して相対移動させることで、挿抜位置と保持位置との間で可搬部本体66を挿抜方向に沿って移動させることが可能であり、操作部70は、可搬部本体66が保持位置にあるときに、ロック部40をロック状態で固定維持可能なロック固定部108を有する、こととした。
【0123】
この場合、把持部68を把持して操作部70を操作することによって、挿抜位置と保持位置との間でバッテリ12を移動させることができるため、バッテリ収容装置10の操作性を向上させることができる。また、操作部70のロック固定部108によりロック部40をロック状態で固定維持することができるため、バッテリ12を保持位置に一層良好に固定保持することが可能になる。
【0124】
上記の実施形態に係るバッテリ収容装置10の収容空間58には、バッテリ12に設けられたバッテリ端子14と接触接続可能な収容部端子32が設けられ、保持位置は、可搬部本体66が支持するバッテリ12のバッテリ端子14が収容部端子32に接続される接続位置であり、挿抜位置は、可搬部本体66が支持するバッテリ12のバッテリ端子14が収容部端子32と非接続になる非接続位置であり、可搬部本体66が挿抜位置から保持位置に向かって移動することを解除可能に規制する規制部38を備えることとした。
【0125】
この場合、収容部30に対してバッテリ12を挿抜位置まで挿入する操作と、バッテリ12を挿抜位置から保持位置まで挿入してバッテリ端子14及び収容部端子32を接続する操作とを段階的に行うことが可能になる。また、バッテリ端子14及び収容部端子32の接続を解除してバッテリ12を挿抜位置まで移動させる操作と、挿抜位置のバッテリ12をさらに移動させて収容部30から取り出す操作とを段階的に行うことが可能になる。
【0126】
すなわち、収容部30に対するバッテリ12の挿抜操作と、収容部端子32及びバッテリ端子14の着脱操作とを一連に行う必要がない。このため、バッテリ12とバッテリ収容装置10の構成要素に衝突等による衝撃が加えられること、特に、バッテリ端子14と収容部端子32に衝突等による衝撃が加えられることを容易に抑制することが可能になる。なお、挿抜位置は、非接続位置とは異なる位置に設定されてもよい。
【0127】
上記の実施形態に係るバッテリ収容装置10では、規制部38は、可搬部本体66に設けられる係合部120と、収容部30に対する相対位置が固定された被係合部54とを有し、挿抜位置で係合部120と被係合部54とが係合することで、挿抜位置から保持位置に向かう可搬部本体66の移動が規制されることとした。この場合、比較的簡単な構成により挿抜位置から保持位置に向かう可搬部本体66の移動を規制することが可能になる。
【0128】
上記の実施形態に係るバッテリ収容装置10では、ロック切換部132は、係合部120と一体的に設けられ、可搬部本体66が挿抜位置にあるとき、ロック部40に当接して該ロック部40の回動を規制し、可搬部本体66が保持位置にあるとき、ロック部40から離間して該ロック部40の回動の規制を解除することとした。この場合、ロック切換部132と係合部120とが一体的に設けられる分、バッテリ収容装置10を簡素化すること、及びバッテリ収容装置10の小型化を図ることが可能になる。
【0129】
上記の実施形態に係るバッテリ収容装置10では、開口56を開閉する開閉部26を備え、可搬部34(可搬部本体66)が挿抜位置にあるときは、可搬部本体66(可搬部34)に支持されるバッテリ12の一部が開口56から収容部30の外側に突出することで、開閉部26が開口56を覆う閉状態となることが規制され、可搬部本体66(可搬部34)が保持位置にあるとき、挿抜位置にあるときよりも、バッテリ12が収容部30の内側に配置されることで、開閉部26が閉状態になることが可能になることとした。
【0130】
この場合、バッテリ12が挿抜位置にある状態で、開閉部26が閉状態となることを回避できるため、ロック部40がロック状態にあるか否かを容易に確認することができる。また、バッテリ12の大きさに対して収容空間58を比較的小さくすることができるため、バッテリ収容装置10を小型化することが可能になる。
【0131】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能である。
【符号の説明】
【0132】
10…バッテリ収容装置 12…バッテリ
14…バッテリ端子 26…開閉部
30…収容部 32…収容部端子
34…可搬部 36…減衰部
38…規制部 40…ロック部
54…被係合部 56…開口
58…収容空間 66…可搬部本体
68…把持部 70…操作部
108…ロック固定部 110…ガイド部
114…操作部付勢部材 118…係合解除部
120…係合部 130…係合部付勢部材
132…ロック切換部 144…ロック回動軸
152…ロック部付勢部材