IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ドクター エンジニール ハー ツェー エフ ポルシェ アクチエンゲゼルシャフトの特許一覧

特許7597867エネルギー貯蔵モジュール用の熱交換モジュール、及びそのような熱交換モジュールの製造方法
<>
  • 特許-エネルギー貯蔵モジュール用の熱交換モジュール、及びそのような熱交換モジュールの製造方法 図1
  • 特許-エネルギー貯蔵モジュール用の熱交換モジュール、及びそのような熱交換モジュールの製造方法 図2
  • 特許-エネルギー貯蔵モジュール用の熱交換モジュール、及びそのような熱交換モジュールの製造方法 図3
  • 特許-エネルギー貯蔵モジュール用の熱交換モジュール、及びそのような熱交換モジュールの製造方法 図4
  • 特許-エネルギー貯蔵モジュール用の熱交換モジュール、及びそのような熱交換モジュールの製造方法 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-02
(45)【発行日】2024-12-10
(54)【発明の名称】エネルギー貯蔵モジュール用の熱交換モジュール、及びそのような熱交換モジュールの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/6556 20140101AFI20241203BHJP
   H01M 10/613 20140101ALI20241203BHJP
   H01M 50/204 20210101ALI20241203BHJP
   H01M 10/625 20140101ALI20241203BHJP
   B60L 50/60 20190101ALI20241203BHJP
   B60L 58/26 20190101ALI20241203BHJP
   H01M 10/6563 20140101ALN20241203BHJP
【FI】
H01M10/6556
H01M10/613
H01M50/204 401H
H01M10/625
B60L50/60
B60L58/26
H01M10/6563
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2023118247
(22)【出願日】2023-07-20
(62)【分割の表示】P 2021114845の分割
【原出願日】2021-07-12
(65)【公開番号】P2023156327
(43)【公開日】2023-10-24
【審査請求日】2023-07-20
(31)【優先権主張番号】10 2020 119 288.6
(32)【優先日】2020-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】510238096
【氏名又は名称】ドクター エンジニール ハー ツェー エフ ポルシェ アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Dr. Ing. h.c. F. Porsche Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】Porscheplatz 1, D-70435 Stuttgart, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100202647
【弁理士】
【氏名又は名称】寺町 健司
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー フォルクマー
(72)【発明者】
【氏名】ディーター シェイベル
(72)【発明者】
【氏名】サッシャ モストフィ
(72)【発明者】
【氏名】トーマス ノイハウサー
(72)【発明者】
【氏名】イマニュエル フォーゲル
(72)【発明者】
【氏名】ドクター フィリップ ケルナー
【審査官】佐藤 匡
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第111435762(CN,A)
【文献】特開2019-192569(JP,A)
【文献】特開2016-035917(JP,A)
【文献】国際公開第2013/171885(WO,A1)
【文献】特表2015-505142(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0023056(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/6556
H01M 10/613
H01M 10/625
H01M 10/6563
H01M 50/204
B60L 50/60
B60L 58/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも以下の構成要素:
-エネルギー貯蔵モジュール(2)と伝熱式に接触するためのモジュールハウジング(3)、
-熱移送用の作動流体用の少なくとも1つの作動媒体チャネル(4)、及び
-前記作動媒体チャネル(4)の前記作動流体用の少なくとも1つの外部ライン(6)用の少なくとも1つの流体接続部(5)、
を有する、エネルギー貯蔵モジュール(2)用の熱交換モジュール(1)であって、
前記作動媒体チャネル(4)は、複数のチャネルセクションで形成され、
前記チャネルセクションのチャネル方向の延在部において所定の断面を有する少なくとも1つの受け入れ開口部(7)が形成され、ここで前記受け入れ開口部(7)の前記所定の断面を満たす形状を有するプラグ(8)が、前記受け入れ開口部(7)が流体密式に前記プラグ(8)に結合されるように受け入れられ、
前記チャネルセクションと前記受け入れ開口部(7)との間の移行は段差のないものであることを特徴とする熱交換モジュール(1)。
【請求項2】
前記プラグ(8)が前記流体接続部(5)を備える、請求項1に記載の熱交換モジュール(1)。
【請求項3】
チャネル屈曲部(10)の外壁(9)が前記プラグ(8)によって形成される、請求項1又は2に記載の熱交換モジュール(1)。
【請求項4】
それぞれが前記チャネルセクションを互いに流体的に分離する2つのチャネル分離ウブ(12)を備え、前記チャネル分離ウェブ(12)のうち、
一方の前記チャネル分離ウェブ(12)は、前記チャネル屈曲部(10)の領域にチャネル方向において前記プラグ(8)から後退されるように形成され、
他方の前記チャネル分離ウェブ(12)は、前記プラグ(8)に対して縁部同士が接するように配置される、請求項2を引用する請求項3に記載の熱交換モジュール(1)。
【請求項5】
前記プラグ(8)が、以下の材料結合方法:
-摩擦撹拌接合、
-レーザ溶接、
-ガスシールド溶接、及び/又は
-接着、
の少なくとも1つによって前記受け入れ開口部(7)に流体密式に結合される、請求項1~4のいずれか一項に記載の熱交換モジュール(1)。
【請求項6】
前記モジュールハウジング(3)がエネルギー貯蔵モジュール(2)用の受け入れチャンバ(11)を備え、前記受け入れチャンバは前記作動媒体チャネル(4)に隣接する、請求項1~5のいずれか一項に記載の熱交換モジュール(1)。
【請求項7】
前記モジュールハウジング(3)が、前記作動媒体チャネル(4)の前記受け入れ開口部(7)と面一な態様で前記プラグ(8)によって外側で終端される、又は前記プラグ(8)は前記チャネルに対して内側に窪んだ態様で前記受け入れ開口部(7)に受け入れられる、請求項1~6のいずれか一項に記載の熱交換モジュール(1)。
【請求項8】
少なくとも以下のステップ:
a.前記モジュールハウジング(3)及び前記少なくとも1つのプラグ(8)を提供するステップ、
b.前記少なくとも1つのプラグ(8)を対応する受け入れ開口部(7)に挿入するステップ、及び
c.前記プラグ(8)を前記受け入れ開口部(7)に流体密式に結合するステップ、
を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の熱交換モジュール(1)の製造方法。
【請求項9】
-ステップbの前に、又は
-ステップcの後に、
ステップdにおいて、前記流体接続部(5)が請求項2に記載のような態様で形成される、請求項8に記載の製造方法。
【請求項10】
ステップbの前に、ステップeにおいて、前記モジュールハウジング(3)内のチャネル屈曲部(10)が調製され、この際チャネル分離ウェブ(12)が、対応するプラグ(8)の挿入方向(13)において前記チャネル屈曲部(10)の内側で短縮される、請求項8又は9に記載の製造方法。
【請求項11】
ステップbの前に、ステップfにおいて、前記受け入れ開口部(7)が前記プラグ(8)に適合される、請求項8~10のいずれか一項に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エネルギー貯蔵モジュール用の熱交換モジュールに関し、及びそのような熱交換モジュールの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
完全に電気的又は部分的に電気的に作動する自動車のエネルギー貯蔵モジュールは、従来技術によれば液体冷却によって冷却される。低コストを実現するために、対応するバッテリモジュールハウジングを押出しによって製造することが着想される。この場合、液体冷却用の冷却チャネルは、チャンバの形態でバッテリモジュールハウジングの押出しプロファイルに一体化することができる。良好なパッキング密度(高度な空間利用効率)のために、非円形断面の冷却チャネルが有利である。
【0003】
従来技術によれば、そのような非円形断面を密封するために、軸方向に圧縮された成形シールが使用される。押出し一体型冷却チャネルの場合、これにより押出し方向の構造空間要件が増大するが、その理由は、このような(くさび形の)成形シールは、信頼性の高い密封動作を実現するためにチャネルの延在部で外側に突出する必要があるからである。構造空間を効率的に利用することは常に目標とされ、数ミリメートルでさえ著しい競争上の優位性につながる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これを起点として、本発明の目的は、従来技術から知られる欠点を少なくとも部分的に克服することである。本発明による特徴は独立請求項から明らかになり、それに関連して有利な構造が従属項に提示されている。請求項の特徴は、技術的に意味のある方法で組み合わせることができ、本発明の追加の構成をカバーする以下の記載からの説明及び図からの特徴をこの目的のために使用することも可能である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、少なくとも以下の構成要素を有する、エネルギー貯蔵モジュール用の熱交換モジュールに関する:
-エネルギー貯蔵モジュールと伝熱式に接触するためのモジュールハウジング、
-熱移送用の作動流体用の少なくとも1つの作動媒体チャネル、及び
-作動媒体チャネルの作動流体用の少なくとも1つの外部ライン用の少なくとも1つの流体接続部。
【0006】
熱交換モジュールは、特に以下のことにおいて特徴づけられる、すなわち、作動媒体チャネルは、複数のチャネルセクションで形成され、チャネルセクションのチャネル方向の延在部において所定の断面を有する少なくとも1つの受け入れ開口部が形成され、ここで受け入れ開口部の所定の断面を満たす形状を有するプラグが、受け入れ開口部が流体密(fluid-tight)式にプラグに結合されるように受け入れられ、チャネルセクションと受け入れ開口部との間の移行は段差のないものであることにおいて特徴づけられる。
【0007】
以下、明確に異なる情報なしに、軸方向、半径方向、又は円周方向及び対応する表現が使用される場合、言及された回転軸を基準とする。上記及び下記の記載で使用される序数は、明確に反対に示されていない場合、単に明白に区別する働きをし、指定された構成要素の順序又は優先順位を反映しない。1より大きい序数は、さらなるそのような構成要素の存在が絶対的に必要であることを必要としない。
【0008】
ここに提案された熱交換モジュールは、例えば乗り物のバッテリ(例えばいわゆる自動車の電気式ドライブトレーンのメインバッテリ)のエネルギー貯蔵モジュールを冷却(又は場合により加熱)し、それによりエネルギー貯蔵モジュールを最適な温度範囲で作動すること及び/又はリチウムベース電気アキュムレータの知られているデンドライト形成を防止又は遅らせることを可能にするように構成される。モジュールハウジングはこのためにエネルギー貯蔵モジュールと最大限の接触を有し、最大限の熱伝導性を有する材料を含む。さらに、いくつかの環境下では、衝突安全性のために、自立式の構造及び/又は装置が提供される。
【0009】
少なくとも1つの作動媒体チャネルが、作動流体、好ましくは液体又は代替的に冷媒或いはガスを伝導するために流れることができ、ここで作動流体とモジュールハウジングとの間の良好な熱移送が求められる。ここで流体密結合に言及する場合、これは使用される作動流体に関連する。例えば(常に)液体の作動流体で、そのガス画分は取るに足らないものである場合、液密結合がいくつかの環境下で十分である。一実施形態では、蛇行したチャネル経路が形成され、ここでチャネル部分は、例えば押出し熱交換モジュールの場合、押出し方向に相互に平行であるように配置され、それぞれ表面側にチャネル屈曲部を形成する。チャネルセクションを互いに流体密にすることは不要である。むしろ、各チャネルセクション間の漏れが許容されることが事実である。
【0010】
少なくとも1つの流体接続部が、作動流体の導入及び/又は排出のために構成され、そのために、外部ライン、例えば自動車の冷却回路の構成部分が接続されることができ、自動車内で組み立てられた状態で接続される。一実施形態では、外部ラインは流体接続部に圧入されることができる。一実施形態では、外部ラインは、組立て前に流体接続部に既に接続され、例えばそれと一体的に形成される。一実施形態では、熱交換モジュールは、2つの流体接続部、具体的には入口及び出口を備え、ここで作動媒体チャネル全体は入口と出口の間の機能的なグループとして延びる。別の実施形態では、複数のそのような機能的グループが、熱交換モジュールに提供される。
【0011】
ここで、プラグ用の受け入れ開口部が作動媒体チャネルの(又はチャネルセクションの)チャネル方向の延在部に形成されることが提案される。プラグは対応する形状で形成され、その結果プラグは前記受け入れ開口部の所定の断面を完全に満たす。ここで、好ましい実施形態において、プラグは受け入れ開口部に遊びを伴って受け入れられることが指摘されるべきである。一実施形態では、前記遊びは、後続ステップの組立て後に排除され、その結果、プラグと受け入れ開口部との間の結合は流体密である。一実施形態では、プラグは、少なくとも導入側で(すなわち、作動媒体チャネルに向かって)チャネル方向においてくさび状であり、プラグはその全長にわたって受け入れ開口部に受け入れられる。プラグは、例えばプラグが完全に面状当接又は周囲当接の状態にある場合、受け入れ開口部に流体密式に受け入れられ、又は遊びなしで又は相対的にオーバーサイズで受け入れられ、この際各接触面は密封式に形成される。
【0012】
好ましい実施形態において、受け入れ開口部の(所定の)断面は、作動媒体チャネル又は各チャネルセクションの断面と同一である。すなわち、狭窄部も拡張部もなければ、局所的な突出部も凹部もない。例えば、受け入れ開口部は、熱交換モジュールの押出しの間に形成され、その際、各熱交換モジュールは押出しの間に形成されたストランドのカットオフ部分である。したがって、少なくとも1つの作動媒体チャネル及び受け入れ開口部は、各熱交換モジュールがカットオフされた後に受け入れ開口部が表面側に配置されることを除いて、互いに差異はない。この実施形態では、チャネル方向の延在部における配置は、(押出しにより固有である)製造の軸に沿った方向である。
【0013】
より一般的には、チャネル方向の延在部は、作動媒体チャネルの貫流可能な部分の経路によって定められた軸を形成する。例えば、チャネル方向の延在部は、受け入れ開口部に外挿される作動媒体チャネルの経路である。例えば、チャネル方向の延在部は、受け入れ開口部への移行部において作動媒体チャネルの所定の断面に垂直である。その長さ範囲に関して、受け入れ開口部は、プラグの長さ又はその設置長さ(これは組立て原理及び/又は密封原理に依存する)によって形成される。受け入れ開口部及び貫流可能な作動媒体チャネルは、好ましくは、さらなる中間要素なしに及び/又は断面における変化なしに、互いに移行し合う。
【0014】
好ましい実施形態では、少なくとも1つのプラグが、熱交換モジュールの各チャネル方向の表面側に提供される。これは特に押出しによって熱交換モジュールが製造される場合に有利である。
【0015】
エネルギー貯蔵モジュールの、例えば乗り物のバッテリの冷却システム用の冷却接続インターフェースが、このようにして形成される。提案されるのは、作動媒体チャネルを備えた、例えば押出しされたモジュールハウジングであり、作動媒体チャネルの少なくとも1つは断面が非円形であり、中空チャンバに一体化され、及びエネルギー貯蔵モジュールの外側に配置された冷却回路と一体化される。押出しされたモジュールハウジングは、(チャネル方向の)端部領域において、プラグが配置される受け入れ開口部を作動媒体チャネルが有するように機械加工される。前記プラグは、少なくとも1つの接合方法によってモジュールハウジングに水密式に結合され、好ましくは流体接続部を形成する円形の穴を有する。前記流体接続部を介して、外部ラインの媒体案内クーラント接続部が接続されることができ、動作中、水密式に接続される。
【0016】
好ましい構成では、受け入れ開口部は、モジュールハウジングの残りの範囲を越えて突出しないように、モジュールハウジング内に配置される。したがって、作動媒体チャネルのチャネル方向の延在部の範囲により、受け入れ開口部は、モジュールハウジング内に配置される。受け入れ開口部により、モジュールハウジングの均一な、好ましくは平坦な表面側表面がもたらされる。結果、この好ましい実施形態では、受け入れ開口部は、例えば押出し軸の方向に、モジュールハウジングのチャネル方向の範囲を延ばす構成要素ではない。例えば、押出しによって製造されたモジュールハウジングは、好ましくは押出し軸がそれに対して垂直な向きを有する切断表面で、平坦な方法で分離される。前記切断表面は、表面側表面である。作動媒体チャネルのチャネル方向の延在部における受け入れ開口部の範囲は、押出し軸の方向に関してチャネルの内側に延びる。
【0017】
一実施形態では、モジュールハウジングはフライス加工によって機械加工される。
【0018】
熱交換モジュールの有利な実施形態においてさらに提供されるのは、プラグが流体接続部を有することである。
【0019】
この特に有利な実施形態では、流体接続部は、プラグによって、又はプラグ内に直接形成され、その結果、流体接続のために、密封すべき追加の開口部を熱交換モジュールに形成する必要はない。一実施形態では、ライン側接続部品及び流体接続部の領域、好ましくはプラグ全体は、形状合致様式で密封的に実現できる材料対から形成される。その結果、密封のための追加のステップは必要ない。一実施形態では、流体接続部は、熱交換モジュールの受け入れ開口部にプラグを導入する前に既に形成され、別の実施形態では、前記流体接続部は、プラグの導入後にのみ形成される。好ましくは、流体接続部は、(熱交換モジュール内の導入部の位置に関係なく)作動媒体チャネルの(最も狭い)流れ断面よりも著しく小さい(最も狭い)流れ断面を有する。この結果、絞り効果が得られ、均一性の観点から流れの分布が改善され、したがって効率的な熱交換が促進される。流体接続部を形成するためのプラグの穴は、冷却媒体の所望の絞りに応じて、その直径に関して様々な方法で形成される。
【0020】
熱交換モジュールの有利な実施形態においてさらに提案されるのは、チャネル屈曲部の外壁がプラグによって形成されることである。
【0021】
この実施形態では、チャネル屈曲部が、(例えば互いに平行に)蛇行する作動媒体チャネルのチャネルセクションの場合、それぞれプラグの表面側において形成される。この実施形態によれば、プラグはチャネル屈曲部の外壁、すなわち、熱交換モジュールの表面側に配置された壁セクションを同時に形成する。2つの(例えば平行な)チャネルセクションが互いに流体的に分離されるチャネル分離ウェブが、チャネル屈曲部の領域にプラグチャネル方向から後退されるように形成され、その結果、好ましくは、できるだけ低い流れ抵抗のために、チャネル屈曲部の最も狭い断面が、作動媒体チャネルの残りの断面よりも小さくならないように構成される。一実施形態では、表面側に生じるチャネルセクションよりも少ない数のプラグが提供され、例えば熱交換モジュールの1つの端部に1つのプラグだけが存在し、1つのプラグが複数のチャネルセクションをチャネル方向に流体密式に閉鎖する。一実施形態では、又は作動媒体チャネルの対応する位置において、プラグはチャネル分離ウェブに対して縁部同士が接するように配置され、ここで、一実施形態では、遊びが設けられ、その結果、構成要素の公差により及び/又は組立てにより、これらの隣接チャネルセクション間に漏れが存在し得る。一実施形態では、又は作動媒体チャネルの対応する位置において、プラグはチャネル分離ウェブからかなり離され、その結果、そこにできるだけ低い流れ抵抗を有するチャネル屈曲部が形成される。
【0022】
プラグの1つ又は複数は、穴なしで形成され、冷却媒体をチャネルセクションから隣接するチャネルセクションへ方向転換するように構成される。
【0023】
熱交換モジュールの有利な実施形態においてさらに提案されるのは、プラグが以下の材料結合方法のうちの少なくとも1つによって受け入れ開口部に流体密式に結合されることである:
-摩擦撹拌接合、
-レーザ溶接、
-ガスシールド溶接、及び/又は
-接着。
【0024】
摩擦撹拌接合によって、確実な単純な手段によって及び摩擦撹拌ピンの非常に広範囲の熱の影響領域にわたって複数の接触面に対して確実な流体密溶接を実現することが可能である。これは低コストの方法であり、広範囲の熱の影響領域及び結果としてそこに溶け込む境界面に起因して、接触面が流体密式に十分に密封されたことを点検することに関して多額の支出を必要としない。
【0025】
レーザ溶接によって、正確で比較的低エネルギーの溶接が実現される。調和した溶接継ぎ目が確実に全体に行き渡る場合、実現される密封は非常に信頼できるものである。同時に、熱入力に関する欠陥、したがって熱交換モジュールの場合により繊細な微細構造に関する欠陥は、非常に局所的に限定されるだけであり、特に溶接継ぎ目自体に生じるだけである。
【0026】
ガスシールド溶接は非常に低コストの方法であり、機械的に又は手動で実現することができる。基本的に、熱の影響領域は限定的であることがここでも事実であり、レーザ溶接の記載した利点及び欠点を伴う。レーザ溶接と比較して、熱の影響領域はわずかに広く、上記の溶接方法と比較して、溶接の失敗の結果としての漏れに対する感受性は、増大される。
【0027】
溶接プロセスの間、複数のプラグをモジュールハウジングに接合することができ、同じ作業ステップにおいて流体密式にモジュールハウジングに結合することができる。
【0028】
接着は、材料への(損傷性の)熱の影響なしに、又は材料へのわずかな取るに足らない(損傷性の)熱の影響だけで実行可能であり、適切なプロセス制御下での単純な手段による非常に信頼できる流体密である。場合により、例えば自動車内での移動可能な使用中の振動性負荷の下で、及び/又は探索される又は最大許容温度範囲において、持続性は重要である。
【0029】
熱交換モジュールの有利な実施形態においてさらに提案されるのは、モジュールハウジングがエネルギー貯蔵モジュール用の受け入れチャンバを備え、受け入れチャンバは作動媒体チャネルに隣接することである。
【0030】
この実施形態では、エネルギー貯蔵モジュール用の受け入れチャンバは、熱交換モジュールのモジュールハウジングに、好ましくは1つのピースとして予め一体化される。その結果、少なくとも1つの作動媒体チャネルと受け入れチャンバ(又はエネルギー貯蔵モジュール)との間の非常に小さな壁厚を、したがって非常に低い熱抵抗を達成することが可能である。その結果、今度は、エネルギー貯蔵モジュールからの高出力ピークを要求することが可能であるが、その理由は、それによって生じる熱を効果的に散逸することができ、また非常に細かく調節された温度制御が可能であるからである。効果的に調節可能な温度制御により、今度は、運転コスト又は冷却回路のエネルギー消費を低減できることが事実である。
【0031】
熱交換モジュールの有利な実施形態においてさらに提案されるのは、モジュールハウジングが、作動媒体チャネルの受け入れ開口部と面一な態様でプラグによって外側で終端されること、又はプラグはチャネルに対して内側に凹んだ態様で受け入れ開口部に受け入れられることである。
【0032】
この実施形態では、特に作動媒体チャネルの受け入れ開口部に対するプラグの面一な終端に関して、非常に小さな構造空間内で熱移送の高出力密度を達成することができる。好ましい実施形態では、材料結合によって結合されたプラグは、圧入されたプラグと比較して、(密封面をカバーする)非常に小さな設置長さで形成することができる。適切な結合方法、例えば溶接によって、作動媒体チャネル内の作動媒体圧力の十分な強度及び十分に流体密な結合を作り出すことが、(周囲)密封面の非常に短い幅で可能である。
【0033】
さらなる態様によれば、上の記載による実施形態による熱交換モジュールの製造方法が提案され、この製造方法は少なくとも以下のステップを含む:
a.モジュールハウジング及び少なくとも1つのプラグを提供するステップ、
b.少なくとも1つのプラグを対応する受け入れ開口部に挿入するステップ、及び
c.プラグを受け入れ開口部に流体密式に結合するステップ。
【0034】
ここで提案されるものは、上の記載による実施形態の熱交換モジュールを、単純且つ低コストな方法で製造可能な製造方法である。最初に、ステップaにおいて、モジュールハウジング及び少なくとも1つのプラグ、好ましくは作動媒体チャネルの表面側ごとに少なくとも1つのプラグが提供される。ステップbにおいて、プラグは、例えばわずかに比較的小さめに形成された対応する受け入れ開口部に挿入され、チャネル方向の延在部に沿ってその中に押し込まれる。最後に、残った間隙又は2つの対応する接触面が、流体密式に閉鎖される。ここで同時に、プラグは機械的に十分に固定され、その結果、作動媒体チャネル内の作動媒体圧力で、及び場合により生じる外部負荷(例えば振動負荷)の下で、プラグは、特にこの場合流体密式に、探索される耐用年数の間、受け入れ開口部に留まる。
【0035】
製造方法の有利な実施形態においてさらに提案されるのは、
-ステップbの前に、又は
-ステップcの後に、
ステップdにおいて、流体接続部が、上の記載による実施形態による方式で形成されることである。
【0036】
一実施形態では、流体接続部は、受け入れ開口部にプラグを挿入する前に、すなわちステップbの前に、前もって形成される。これにより、ここで記載される製造方法より前に、非常に低コストな(別個の)方法でプラグを製造することができる。
【0037】
別の実施形態では、流体接続部は、プラグを受け入れ開口部に流体密式に結合した後に初めて、好ましくはプラグに形成される。これにより、流体密結合を形成する間のプロセス制御が可能になり、この際、流体接続部の形状及びタイプはまだ考慮しなくてもよい。特に、摩擦撹拌接合の場合、これは非常に広い熱の影響領域を必要とするが、前もって形成された流体接続部は、流体接続部の変形をもたらし、及び/又はプラグと受け入れ開口部との間の流体密結合の対応する(周囲)接触面の熱影響の設定を困難にする。流体接続部は、例えば切削式に、好ましくはドリル加工によって形成される。
【0038】
プラグの穴は、例えば流れ抵抗の既存の許容差に個々に適応可能な、その直径に関して様々な態様で、冷却媒体の所望の絞りに従って、形成することができる。
【0039】
製造方法の有利な実施形態においてさらに提案されるのは、ステップbの前に、ステップeにおいて、モジュールハウジング内のチャネル屈曲部が調製され、チャネル分離ウェブが、対応するプラグの挿入方向においてチャネル屈曲部の内側で短縮されることである。
【0040】
押出しされたモジュールハウジングの場合に好ましくは使用されるこの実施形態では、チャネル屈曲部が形成される場所で、個々のチャネル分離ウェブがステップeにおいてチャネル方向に短縮される、例えばフライス加工される。表面側の短縮されたチャネル分離ウェブの両側で少なくとも個々の2つのチャネルセクションを終端するプラグが対応する受け入れ開口部に挿入されるとすぐに、チャネル屈曲部は(ステップbの後、又はステップcの後に流体密式に)形成される。このようにしてプラグは次にチャネル屈曲部の外壁を形成する。
【0041】
製造方法の有利な実施形態においてさらに提案されるのは、ステップbの前に、ステップfにおいて、受け入れ開口部がプラグに適合されることである。
【0042】
この実施形態では、受け入れ開口部は、プラグをステップbで挿入できる前に、さらに機械加工される。一実施形態では、このステップfは、ステップaの前にさえ実行され、例えば、押出し長さにわたって複数のモジュールハウジングを含む押出しブランクから個々のモジュールハウジングを分離した直後に実行される。作動媒体チャネルのチャネル内面が、押出しプロファイルの許容差に従って押出しプロファイルの表面側の領域において機械的に機械加工される。そのような適合には、例えば以下のものが含まれる。表面粗さの変化、組立てを容易にする面取りの導入、作動媒体チャネルの貫流可能セクションと比較した受け入れ開口部の拡張、プラグ用のストッパ又はポカヨケ受け部の形成、表面コーティング、表面処理及び/又は相対公差の低減。一実施形態では、プラグの接合前にクリーニングが実行され、及び/又は方法の最終ステップとして切屑、溶接残留物及び/又は油残留物及び他の不純物が除去される。
【0043】
さらなる態様によれば、本発明は、トルク伝達式に推進ホイールに接続された少なくとも1つの電気駆動機械と、上の記載による実施形態による熱交換モジュール内の少なくとも1つのエネルギー貯蔵モジュールとを有する自動車を提案し、ここで自動車の推進のためにエネルギー貯蔵モジュールによって供給電圧を電気駆動機械に供給することができる。
【0044】
ここで提案されるものは、それ自体の推進のために、少なくとも1つの駆動機械、例えば内燃機関及び/又は電気駆動機械と、少なくとも1つの推進ホイールとを備える自動車、例えば乗用車である。推進ホイールは、変速機を介して、及び好ましくはディファレンシャルを介して少なくとも1つの駆動機械にトルク伝達式に接続される。このようにして、自動車は、少なくとも1つの駆動機械によって推進されることができる。少なくとも1つの駆動機械の、及びいくつかの環境下では自動車のさらなる消費装置の動力要求は、エネルギー貯蔵モジュール内の、例えばこの場合いわゆるメインバッテリの熱の発生を引き起こすが、この熱は熱交換モジュールによって効果的に及び非常に小さい構造空間を用いて散逸することができる。代替的な用途において、熱交換モジュールは、(例えば冬に)エネルギー貯蔵モジュールを最適な温度に加熱するために使用され、それによりエネルギー貯蔵モジュールの有用な出力が増大される。
【0045】
以下、好ましい改善を示す添付の図面を参照して、上記の発明を関連する技術的背景に対して詳細に考察する。本発明は単純で概略的な図面に制限されず、図面は原寸に比例して描かれておらず、サイズ比の定義に関して適切ではないことに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0046】
図1】熱交換モジュールを表面側平面図で示す。
図2図1による熱交換モジュールの詳細を断面の見た目A-Aで示す。
図3図1の断面A-Aに対応する見た目で代替実施形態の熱交換モジュールの詳細を示す。
図4】熱交換モジュールの製造方法の流れ図を示す。
図5】熱交換モジュールを備える自動車を示す。
【発明を実施するための形態】
【0047】
図1は熱交換モジュール1を前面図で示し、そのモジュールハウジング3は例えば押出しによって作られる。モジュールハウジング3は受け入れチャンバ11(この場合、任意選択的に1つの部品として一体化される)を備え、このチャンバはエネルギー貯蔵モジュール2を受け入れるように構成されている。図によれば受け入れチャンバ11の上に、チャネルセクション(図2参照)のチャネル方向の延在部に、この場合2つの細長い穴の形態の受け入れ開口部7が形成され、この開口部は例えばフライス加工によって作られる。2つの受け入れ開口部7は、チャネル分離ウェブ12によって分離される。チャネル分離ウェブ12はここではモジュールハウジング3と一緒に1つの部品として(任意選択的に)形成される。受け入れ開口部7は、それぞれ、対応する形状を有する1つのプラグ8を挿入され、その結果、プラグ8は受け入れ開口部7の所定の断面を完全に満たす。好ましくは、プラグ8は、それぞれ、対応する受け入れ開口部7内に遊びを伴って受け入れられる。次いで、プラグ8を受け入れ開口部7に結合するために、及びそれらを流体密式に終端するために、この実施形態において材料結合方法として摩擦撹拌接合が使用される。このため、摩擦撹拌ピン15が摩擦撹拌方向16に、この場合では図によれば左から右へ、熱交換モジュール1の表面側(ページの平面内に配置される)を横切って移動する。動的エネルギーが熱に変換され、プラグ8の(及び好ましくは受け入れ開口部7の)境界面で、材料は溶融され、材料的に結合され、したがって、挿入されたプラグ8と受け入れ開口部7との間の確実な流体密結合が形成される。さらに、図によれば左側に配置されたプラグ8は、流体接続部5(この場合では任意選択的に円形)を備え、流体接続部5は作動流体の導入及び/又は排出のために構成され、外部ライン6に接続される(図2及び図3参照)。さらに、図2及び図3図3は代替実施形態を示している)の断面図に対応する断面平面A-Aが、ここで示されている。
【0048】
図2図1による熱交換モジュール1の詳細を断面の見た目A-Aで示す。ここで、図によれば熱交換モジュール1の左側のプラグ8の上に、作動媒体チャネル4が形成され、図によれば右側のプラグ8の上に作動媒体チャネル4がチャネル屈曲部10を形成しているのを明確に見ることができる。この実施形態では、作動媒体チャネル4は、互いに平行に配置された(この場合、概略的に3つの)チャネルセクションで形成される。ここで、受け入れ開口部7は、チャネル方向の延在部に、すなわち、この場合、チャネル分離ウェブ12と平行なチャネルセクションの向きの延在部に形成されていることを見ることができる。例えば、流体接続部5は入口であり、図によれば最も右側のチャネルセクションの反対側の表面側(示される詳細の外側)に、さらなる流体接続部が作動流体の出口として形成される、又はその逆である。そのような実施形態では、したがって、モジュールハウジング3は、単一の作動媒体チャネル4を備える。或いは、それぞれ1つの入口と1つの出口を備えた、すなわち2つの流体接続部5を備えた複数の作動媒体チャネル4が形成される。示される実施形態では、最も左側のチャネルセクション及び中間のチャネルセクションはチャネル分離ウェブ12によって互いに流体的に分離され、中間のチャネルセクション及び最も右側のチャネルセクションは、(所定の長さ、すなわちチャネル屈曲部10まで)さらなるチャネル分離ウェブ12によって互いに流体的に分離される。中間チャネルセクションと右側チャネルセクションとの間のこの詳細に示されるチャネル屈曲部10は、この場合、例えば、右側チャネル分離ウェブ12のフライス加工によって、(プラグ8から)後退されるように形成される。ここで、図によれば右側のプラグ8は、図示のチャネル屈曲部10用の外壁9を同時に形成する。例えば、チャネル方向の延在部において形成された受け入れ開口部7の断面は、それぞれのチャネルセクションの断面と同一であり、図によれば右側のプラグ8はチャネル屈曲部10の対応するチャネル分離ウェブ12と重なる。チャネルセクションと受け入れ開口部7との間の段差のない移行は、例えば、モジュールハウジング3が押出しによって製造されている場合に有利であり、ここで受け入れ開口部7の再構成は不要である。ここで、プラグ8は、それぞれ挿入方向13に(図によれば底部から上部へ)モジュールハウジング3の受け入れ開口部7に挿入される。挿入方向13は、チャネル方向に向けられる。続いて、プラグ8は、それぞれの受け入れ開口部7内で、摩擦撹拌接合により、モジュールハウジング3に、材料的に結合された流体密式に結合される。ここで、チャネル方向に平坦である又はモジュールハウジング3の表面側表面と面一であるモジュールハウジング3に関するプラグ8の終端は、(任意選択的に)以下のように形成される、すなわち、(チャネル方向の)挿入方向13のプラグ8の(所定の)構造深さに関して、熱交換モジュール1の全体構造長さが、作動媒体チャネル4の長い長さを有しつつ最小であるように形成される。現段階では、プラグ8の構造深さは、接続ピースが(例えば挿入方向13に)圧入されている従来の実施形態よりもかなり短いことが指摘される。さらに、左側のプラグ8の流体接続部5は、好ましくは水密式に外部ライン6に接続された状態で、ここで示されている。流体接続部5は例えば後続のドリル加工によって形成される。
【0049】
図3は、代替実施形態の熱交換モジュール1の詳細を、図1による断面の見た目A-Aにおいて示す。以下に、ここに示される違いを記載し、さらに、図1及び図2による実施形態に関する上記の記載が参照される。図2とは対照的に、示される実施形態では、1つの受け入れ開口部7のみがモジュールハウジング3に形成される。単一の対応するプラグ8がそこに受け入れられる。この実施形態では、遊びは、図によれば左側のチャネル分離ウェブ12と(単一の)プラグ8との間に(任意選択的に)形成され、その結果、構成要素の公差及び/又はアセンブリの公差により、隣接するチャネルセクション間に漏れが存在する可能性がある。図によれば右側の作動媒体チャネル4は、図2と同じように形成され、ここで、(単一の)プラグ8は、チャネル屈曲部10の外壁9を形成する。プラグ8の実施形態に関係なく、前記プラグは、ここでは、レーザ溶接シーム17によって受け入れ開口部7に対して材料的に結合された流体密の方式で(任意選択的に)終端されている。
【0050】
図4は、熱交換モジュール1の製造方法の流れ図を、任意選択のステップd、e及びfとともに示す。製造方法を理解するために、図1図3による実施形態が参照される。ステップaにおいて、モジュールハウジング3及び少なくとも1つのプラグ8が提供され、次いでステップbにおいて、プラグ8は、挿入方向13に例えば押し込みによって対応する受け入れ開口部7に挿入される。その前に、(任意選択的に)ステップeにおいて、モジュールハウジング3のチャネル屈曲部10が調製され、ここでチャネル分離ウェブ12は、例えばフライス加工によって、対応するプラグ8の挿入方向13にチャネル屈曲部10の内側で短縮される。さらに、(任意選択の)ステップfにおいて、受け入れ開口部7は、プラグ8の及び/又はステップcの結合方法の要件に適合される、すなわち、形状が変えられる及び/又は表面が機械加工される。受け入れ開口部7がステップfにより再構成される実施形態では、受け入れ開口部7は、フライス加工プロセスで、チャネル屈曲部10の形成と同時に再構成されると好ましく、ここで、場合により(その貫入長さにわたって一定の直径を有するエンドミーリングカッターの場合)チャネルセクションはチャネル屈曲部10の領域において延長される。ステップcは、例えばレーザ溶接又は摩擦撹拌接合により、受け入れ開口部7にプラグ8を流体密式に結合することを含む。(任意選択的に最終的に)(任意選択の)ステップdにおいて、流体接続部5が例えばドリル加工によってプラグ8に形成される。
【0051】
図5は自動車14を概略的な平面図で示す。リヤエンドの領域に、(任意選択的に電気式の)駆動機械18が(任意選択的に)配置され、駆動機械18は自動車14を推進するために変速機24及びディファレンシャル25を介して左後方推進ホイール20及び右後方推進ホイール21に接続される。自動車14のフロント領域に、好ましくは操舵可能式に、左前方推進ホイール22及び右前方推進ホイール23が配置され、それらホイールは(任意選択的に追加式に又は代替式に)、同じく推進のために、第2の(任意選択的に電気式の)駆動機械19にトルク伝達式に接続される。ここで、次に、例えば図1から図3の実施形態による熱交換モジュール1が(任意選択的に後方推進ホイール20、21と前方推進ホイール22、23との間に)提供され、熱交換モジュール1は、好ましくは駆動機械18、19の少なくとも一方に供給物を提供するためのメインバッテリの形態のエネルギー貯蔵モジュール2を備える。
【0052】
ここで提案された熱交換モジュールを用いると、構造空間が効果的に使用され、前記熱交換モジュールは同時に低コストで製造することができる。
【符号の説明】
【0053】
1 熱交換モジュール
2 エネルギー貯蔵モジュール
3 モジュールハウジング
4 作動媒体チャネル
5 流体接続部
6 外部ライン
7 受け入れ開口部
8 プラグ
9 外壁
10 チャネル屈曲部
11 受け入れチャンバ
12 チャネル分離ウェブ
13 挿入方向
図1
図2
図3
図4
図5