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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-02
(45)【発行日】2024-12-10
(54)【発明の名称】家具部分を支持するための家具用金具
(51)【国際特許分類】
   A47B 95/00 20060101AFI20241203BHJP
   B21D 13/00 20060101ALI20241203BHJP
   B21D 5/01 20060101ALI20241203BHJP
   B21D 22/02 20060101ALI20241203BHJP
   A47B 88/40 20170101ALI20241203BHJP
   A47B 97/00 20060101ALI20241203BHJP
【FI】
A47B95/00
B21D13/00 Z
B21D5/01 A
B21D22/02 B
A47B88/40
A47B97/00 Z
【請求項の数】 63
(21)【出願番号】P 2023502859
(86)(22)【出願日】2021-06-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-02
(86)【国際出願番号】 AT2021060229
(87)【国際公開番号】W WO2022011404
(87)【国際公開日】2022-01-20
【審査請求日】2023-03-13
(31)【優先権主張番号】A50616/2020
(32)【優先日】2020-07-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AT
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】597140501
【氏名又は名称】ユリウス ブルーム ゲー・エム・ベー・ハー
【氏名又は名称原語表記】Julius Blum GmbH
【住所又は居所原語表記】Industriestrasse 1, 6973 Hoechst, Austria
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(74)【代理人】
【識別番号】100210099
【弁理士】
【氏名又は名称】遠藤 太介
(72)【発明者】
【氏名】オラフ イゼレ
【審査官】神尾 寧
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-542822(JP,A)
【文献】特開2012-115882(JP,A)
【文献】国際公開第2013/094691(WO,A1)
【文献】特開2005-194747(JP,A)
【文献】実開昭57-205365(JP,U)
【文献】特開2019-193768(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0131646(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 95/00
B21D 13/00
B21D 5/01
B21D 22/02
A47B 88/40
A47B 97/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の家具部分を第2の家具部分に支持するための家具用金具(1)であって、前記家具用金具(1)は、金属薄板(4)から製造された、前記金属薄板(4)の材料厚(6)によって互いに離隔された2つの表面(7,8)を備えた少なくとも1つの薄板片(5)を有している家具用金具(1)において、
前記両表面(7,8)は、互いに連続している隆起部(10)および凹部(11)から成る少なくとも1種の規則配列(9)を有しており、前記両表面(7,8)のうちの一方の表面上の隆起部(10)には、前記両表面(8,7)のうちの他方の表面上の凹部(11)が対向しており、かつ逆も同様であり、
前記少なくとも1種の規則配列(9)は、第1の方向(12)と、前記第1の方向(12)に対して横方向の少なくとも第2の方向(13)とに延在しており、これにより、1つの凹部(11)に隣接して1つの第1の隆起部(10)が前記第1の方向(12)に、1つの第2の隆起部(10)が前記第2の方向(13)にそれぞれ配置されており、
前記少なくとも1つの薄板片(5)は少なくとも1つの打抜き部(29)を有している
ことを特徴とする、家具用金具(1)。
【請求項2】
前記家具用金具(1)は、前記第1の家具部分を前記第2の家具部分に可動に支持する、請求項1記載の家具用金具(1)。
【請求項3】
前記薄板片(5)は、ウェブである、請求項1または2記載の家具用金具(1)。
【請求項4】
それぞれ1つの表面(7,8)上で、前記少なくとも1種の規則配列(9)の前記隆起部(10)の最大点(14)と、前記凹部(11)の最大点(14)とが、実質的に互いに平行に配置されている仮想線上に配置されている、請求項1から3までのいずれか1項記載の家具用金具(1)。
【請求項5】
第1の線の前記隆起部(10)および前記凹部(11)は、2つの隆起部(10)または2つの凹部(11)の間の半分の間隔(19)分だけ、前記第1の線に直接隣接する第2の線の前記隆起部(10)および前記凹部(11)に対してずらされて配置されている、請求項4記載の家具用金具(1)。
【請求項6】
前記少なくとも1種の規則配列(9)の前記隆起部(10)および/または前記凹部(11)は、実質的に角錐状、円錐状、切頭角錐状、または切頭円錐状に形成されている、請求項1から5までのいずれか1項記載の家具用金具(1)。
【請求項7】
前記金属薄板(4)の前記材料厚(6)は、前記少なくとも1種の規則配列(9)の領域全体にわたって実質的に等しい、請求項1から6までのいずれか1項記載の家具用金具(1)。
【請求項8】
前記少なくとも1つの薄板片(5)は、前記少なくとも1種の規則配列(9)の少なくとも2つの隆起部(10)および/または凹部(11)にわたって延在する少なくとも1つのエンボス加工部(16)を有している、請求項1から7までのいずれか1項記載の家具用金具(1)。
【請求項9】
互いに連続している隆起部(10)および凹部(11)の前記少なくとも1種の規則配列(9)は、少なくとも1つの周期性を有している、請求項1から8までのいずれか1項記載の家具用金具(1)。
【請求項10】
前記金属薄板(4)の前記材料厚(6)は、0.3mm~2.5mmである、請求項1から9までのいずれか1項記載の家具用金具(1)。
【請求項11】
前記金属薄板(4)の前記材料厚(6)は、0.4mm~2.0mmである、請求項1から9までのいずれか1項記載の家具用金具(1)。
【請求項12】
前記金属薄板(4)の前記材料厚(6)は、0.5mmまたは0.7mmである、請求項1から9までのいずれか1項記載の家具用金具(1)。
【請求項13】
前記両表面(7,8)上では、それぞれ少なくとも3つの隆起部(10)が、それぞれ1つの共通の平面(17)に配置されている最大点(14)を有しており、前記両平面(17)の法線方向間隔(18)は、0.1mm~1.0mmだけ前記金属薄板(4)の前記材料厚(6)よりも大きい、請求項1から12までのいずれか1項記載の家具用金具(1)。
【請求項14】
前記少なくとも3つの隆起部(10)は、互いに隣接している、請求項13記載の家具用金具(1)。
【請求項15】
前記両平面(17)の法線方向間隔(18)は、0.2mm~0.4mmだけ前記金属薄板(4)の前記材料厚(6)よりも大きい、請求項13または14記載の家具用金具(1)。
【請求項16】
前記両表面(7,8)のうち一方の表面上における互いに直接連続している2つの隆起部(10)および/または2つの凹部(11)は、1.6mm~21.0mmの間隔(19)を有している、請求項1から15までのいずれか1項記載の家具用金具(1)。
【請求項17】
前記両表面(7,8)のうち一方の表面上における互いに直接連続している2つの隆起部(10)および/または2つの凹部(11)は、2.0mm~10.0mmの間隔(19)を有している、請求項1から15までのいずれか1項記載の家具用金具(1)。
【請求項18】
前記両表面(7,8)のうち一方の表面上における互いに直接連続している2つの隆起部(10)および/または2つの凹部(11)は、3.5mm~6.5mmの間隔(19)を有している、請求項1から15までのいずれか1項記載の家具用金具(1)。
【請求項19】
前記両表面(7,8)上では、それぞれ少なくとも3つの隆起部(10)が、それぞれ1つの共通の平面(17)に配置されている最大点(14)を有しており、前記両平面(17)は法線方向間隔(18)を有しており、前記両表面のうちの一方の表面上の互いに直接連続している2つの隆起部(10)および/または2つの凹部(11)は間隔(19)を有しており、前記間隔(19)は、前記法線方向間隔(18)の2~8倍の大きさである、請求項1から18までのいずれか1項記載の家具用金具(1)。
【請求項20】
前記少なくとも3つの隆起部(10)は、互いに隣接している、請求項19記載の家具用金具(1)。
【請求項21】
前記間隔(19)は、前記法線方向間隔(18)の3~7倍の大きさである、請求項19または20記載の家具用金具(1)。
【請求項22】
前記間隔(19)は、前記法線方向間隔(18)の4~6倍の大きさである、請求項19または20記載の家具用金具(1)。
【請求項23】
前記両表面(7,8)のうちの一方の表面上では、少なくとも3つの隆起部(10)が、1つの共通の平面(17)に配置されている最大点(14)を有しており、かつ少なくとも3つの凹部(11)が、1つの共通の平面(17)に配置されている最大点(14)を有しており、前記両平面(17)は、前記金属薄板(4)の前記材料厚(6)の0.1~0.6倍の大きさである法線方向間隔(18’)を有している、請求項1から22までのいずれか1項記載の家具用金具(1)。
【請求項24】
前記少なくとも3つの隆起部(10)は、互いに隣接している、請求項23記載の家具用金具(1)。
【請求項25】
前記少なくとも3つの凹部(11)は、互いに隣接している、請求項23または24記載の家具用金具(1)。
【請求項26】
前記両平面(17)は、前記金属薄板(4)の前記材料厚(6)の0.2~0.4倍の大きさである法線方向間隔(18’)を有している、請求項23から25までのいずれか1項記載の家具用金具(1)。
【請求項27】
前記少なくとも1種の規則配列(9)は、前記少なくとも1つの薄板片(5)の50%超にわたって延在している、請求項1から26までのいずれか1項記載の家具用金具(1)。
【請求項28】
前記少なくとも1種の規則配列(9)は、前記少なくとも1つの薄板片(5)の75%超にわたって延在している、請求項1から26までのいずれか1項記載の家具用金具(1)。
【請求項29】
前記少なくとも1種の規則配列(9)は、前記家具用金具(1)の閉じられた構成部分(20)の50%超にわたって延在している、請求項1から26までのいずれか1項記載の家具用金具(1)。
【請求項30】
前記少なくとも1種の規則配列(9)は、前記家具用金具(1)の閉じられた構成部分(20)の75%超にわたって延在している、請求項1から26までのいずれか1項記載の家具用金具(1)。
【請求項31】
前記少なくとも1種の規則配列(9)は、少なくとも1つの局所的な領域のみにわたって延在している、請求項1から30までのいずれか1項記載の家具用金具(1)。
【請求項32】
前記局所的な領域は、前記少なくとも1つの薄板片(5)の縁部(22)に、かつ/または前記少なくとも1つの薄板片(5)が前記家具用金具(1)の別の構成部分(24)に結合されるまたは結合可能な、前記少なくとも1つの薄板片(5)の結合個所(23)に配置されている、請求項31記載の家具用金具(1)。
【請求項33】
前記少なくとも1つの薄板片(5)は、前記少なくとも1種の規則配列(9)が設けられていない少なくとも1つの平坦な面(25)を有している、請求項1から32までのいずれか1項記載の家具用金具(1)。
【請求項34】
前記少なくとも1つの薄板片(5)は、前記少なくとも1つの平坦な面(25)の領域で第1の消音機能を有しており、前記少なくとも1つの薄板片(5)は、前記少なくとも1種の規則配列(9)を備えた領域で第2の消音機能を有しており、前記第2の消音機能は、前記第1の消音機能よりも少なくとも1.1倍大きい、請求項33記載の家具用金具(1)。
【請求項35】
前記少なくとも1つの薄板片(5)は、前記少なくとも1つの平坦な面(25)の領域で第1の消音機能を有しており、前記少なくとも1つの薄板片(5)は、前記少なくとも1種の規則配列(9)を備えた領域で第2の消音機能を有しており、前記第2の消音機能は、前記第1の消音機能よりも少なくとも1.5倍大きい、請求項33記載の家具用金具(1)。
【請求項36】
前記少なくとも1つの薄板片(5)は、前記少なくとも1つの平坦な面(25)の領域で第1の剛性を有しており、前記少なくとも1つの薄板片(5)は、前記少なくとも1種の規則配列(9)を備えた領域で第2の剛性を有しており、前記第2の剛性は、前記第1の剛性よりも少なくとも1.1倍大きい、請求項33から35までのいずれか1項記載の家具用金具(1)。
【請求項37】
前記少なくとも1つの薄板片(5)は、前記少なくとも1つの平坦な面(25)の領域で第1の剛性を有しており、前記少なくとも1つの薄板片(5)は、前記少なくとも1種の規則配列(9)を備えた領域で第2の剛性を有しており、前記第2の剛性は、前記第1の剛性よりも少なくとも1.5倍大きい、請求項33から35までのいずれか1項記載の家具用金具(1)。
【請求項38】
前記少なくとも1つの平坦な面(25)は、走行面(26)上を移動する転動体(27)のための走行面(26)として形成されている、請求項33から37までのいずれか1項記載の家具用金具(1)。
【請求項39】
前記少なくとも1つの薄板片(5)は長手方向(28)を有しており、前記少なくとも1つの走行面(26)は、前記少なくとも1つの薄板片(5)の前記長手方向(28)に対して実質的に平行に向けられている走行軌道として形成されている、請求項38記載の家具用金具(1)。
【請求項40】
前記少なくとも1つの薄板片(5)は、ジオメトリが異なる少なくとも2種の規則配列(9)を有している、請求項1から39までのいずれか1項記載の家具用金具(1)。
【請求項41】
前記少なくとも1つの打抜き部(29)は、少なくとも1つの取り付け手段(30)を収容するために形成されていて、かつ/または少なくとも1つの家具構成要素のための取り付け手段(30)として形成されていて、かつ/または実質的に円筒状に形成されていて、かつ/または少なくとも1つのジョイントピンを支持するために形成されていて、かつ/または調節装置(32)の少なくとも1つの調節エレメント(31)が少なくとも1つの工具によって操作可能であるように、前記少なくとも1つの調節エレメント(31)を解放する、請求項1から40までのいずれか1項記載の家具用金具(1)。
【請求項42】
前記少なくとも1つの薄板片(5)が、前記家具用金具(1)の異形成形された構成部分(20)に配置されている、請求項1から41までのいずれか1項記載の家具用金具(1)。
【請求項43】
前記構成部分(20)は、横断面で少なくとも所定の領域でU字型に形成されている、請求項42記載の家具用金具(1)。
【請求項44】
前記家具用金具(1)は、引出しガイド(33)として、フラップ金具(34)として、またはヒンジ(35)として形成されている、請求項1から43までのいずれか1項記載の家具用金具(1)。
【請求項45】
前記少なくとも1種の規則配列(9)は、第1の方向(12)と、前記第1の方向(12)に対して直交する少なくとも第2の方向(13)とに延在している、請求項1から44までのいずれか1項記載の家具用金具(1)。
【請求項46】
少なくとも1つの第1の家具部分と少なくとも1つの第2の家具部分とを備えた家具であって、前記家具は請求項1から45までのいずれか1項記載の少なくとも1つの家具用金具(1)を有しており、前記家具用金具(1)によって、前記少なくとも1つの第1の家具部分は、前記少なくとも1つの第2の家具部分に支持されている、家具。
【請求項47】
前記家具用金具(1)によって、前記少なくとも1つの第1の家具部分は、前記少なくとも1つの第2の家具部分に可動に支持されている、請求項46記載の家具。
【請求項48】
請求項1から45までのいずれか1項記載の少なくとも1つの家具用金具(1)を製造するための方法であって、
-少なくとも1つの平坦な金属薄板(4)を準備するステップと、
-前記少なくとも1つの金属薄板(4)の少なくとも1つの部分領域において、前記金属薄板(4)の材料厚(6)によって互いに離隔された2つの表面(7,8)上に、互いに連続している隆起部(10)および凹部(11)から成る少なくとも1種の規則配列(9)を加工し、前記両表面(7,8)のうちの一方の表面上の隆起部(10)には、前記両表面(7,8)のうちの他方の表面上の凹部(11)が対向しており、かつ逆も同様である、ステップと、
-前記少なくとも1つの金属薄板(4)を、少なくとも1つの曲げ加工ステップ、打抜きステップ、裁断ステップ、コーティングステップ、および/またはエンボス加工ステップによって、製造すべき前記家具用金具(1)の少なくとも1つの構成部分(20)となるように形成するステップと
を有していることを特徴とする、方法。
【請求項49】
請求項1から45までのいずれか1項記載の少なくとも1つの家具用金具(1)を製造するための方法であって、記載の順序で、時間的に互いに連続する方法ステップを、すなわち、
-少なくとも1つの平坦な金属薄板(4)を準備するステップと、
-前記少なくとも1つの金属薄板(4)の少なくとも1つの部分領域において、前記金属薄板(4)の材料厚(6)によって互いに離隔された2つの表面(7,8)上に、互いに連続している隆起部(10)および凹部(11)から成る少なくとも1種の規則配列(9)を加工し、前記両表面(7,8)のうちの一方の表面上の隆起部(10)には、前記両表面(7,8)のうちの他方の表面上の凹部(11)が対向しており、かつ逆も同様である、ステップと、
-前記少なくとも1つの金属薄板(4)を、少なくとも1つの曲げ加工ステップ、打抜きステップ、裁断ステップ、コーティングステップ、および/またはエンボス加工ステップによって、製造すべき前記家具用金具(1)の少なくとも1つの構成部分(20)となるように形成するステップと
を有していることを特徴とする、方法。
【請求項50】
前記少なくとも1つの家具用金具(1)は、少なくとも1つの引出しガイド(33)、フラップ金具(34)、またはヒンジ(35)である、請求項48または49記載の方法。
【請求項51】
前記少なくとも1種の規則配列(9)の加工後に、少なくとも1つの曲げ加工ステップ、打抜きステップ、裁断ステップ、コーティングステップ、および/またはエンボス加工ステップを行う、請求項48から50までのいずれか1項記載の方法。
【請求項52】
前記少なくとも1種の規則配列を、
-少なくとも1つのポンチおよび/または少なくとも1つのロールによって、前記少なくとも1つの金属薄板(4)の少なくとも1つの部分領域に加工する、かつ/または
-両表面(7,8)を起点として加工する、
請求項48から51までのいずれか1項記載の方法。
【請求項53】
前記少なくとも1つの金属薄板(4)の中間繊維(36)を、前記少なくとも1種の規則配列(9)の加工の際に延伸させる、請求項48から52までのいずれか1項記載の方法。
【請求項54】
前記少なくとも1つの金属薄板(4)を、前記少なくとも1種の規則配列(9)の加工の際に、少なくとも、前記少なくとも1種の規則配列(9)が加工される領域で延伸させる、請求項48から53までのいずれか1項記載の方法。
【請求項55】
さらなる方法ステップで、少なくとも1つのエンボス加工部(16)を前記少なくとも1つの金属薄板(4)にエンボス加工し、前記エンボス加工部は、前記少なくとも1種の規則配列(9)の少なくとも2つの隆起部(10)または凹部(11)にわたって延在している、請求項48から54までのいずれか1項記載の方法。
【請求項56】
前記少なくとも1つの金属薄板(4)の少なくとも1つの面(25)を、前記少なくとも1種の規則配列(9)の加工の際に残しておく、請求項48から55までのいずれか1項記載の方法。
【請求項57】
前記少なくとも1つの面(25)は、ストリップ状である、請求項56記載の方法。
【請求項58】
前記少なくとも1つの金属薄板の少なくとも1つの第2の部分領域で、前記両表面(7,8)上に少なくとも1種のさらなる規則配列(9)を加工し、前記少なくとも1種のさらなる規則配列(9)は、前記少なくとも1種の別の規則配列(9)とはジオメトリが異なっている、請求項48から57までのいずれか1項記載の方法。
【請求項59】
製造すべき前記家具用金具(1)の前記少なくとも1つの構成部分(20)を、さらなる方法ステップで、少なくとも1つの別の構成部分に結合し、かつ/または前記家具用金具(1)に、さらなる方法ステップで、少なくとも1つの駆動装置および/または少なくとも1つの減衰器を設ける、請求項48から58までのいずれか1項記載の方法。
【請求項60】
製造すべき前記家具用金具(1)の前記少なくとも1つの構成部分(20)を、さらなる方法ステップで、前記少なくとも1つの別の構成部分に、接着、リベット結合、かしめ、ろう接、および/または溶接により結合する、請求項59記載の方法。
【請求項61】
家具用金具(1)の、金属薄板(4)から製造される少なくとも1つの薄板片(5)の、前記金属薄板(4)の材料厚(6)によって互いに離隔された2つの表面(7,8)上における、互いに連続している隆起部(10)および凹部(11)から成る少なくとも1種の規則配列(9)の構成の使用であって、前記両表面(7,8)のうちの一方の表面上の隆起部(10)には、前記両表面(7,8)のうちの他方の表面上の凹部(11)が対向しており、かつ逆も同様であり、
前記少なくとも1種の規則配列(9)は、第1の方向(12)と、前記第1の方向(12)に対して横方向の少なくとも第2の方向(13)とに延在しており、これにより、1つの凹部(11)に隣接して1つの第1の隆起部(10)が前記第1の方向(12)に、1つの第2の隆起部(10)が前記第2の方向(13)にそれぞれ配置されており、
前記少なくとも1つの薄板片(5)は少なくとも1つの打抜き部(29)を有している、
前記家具用金具(1)の剛性および/または消音機能を少なくとも所定の領域で高めるための使用。
【請求項62】
前記薄板片(5)は、ウェブである、請求項61記載の使用。
【請求項63】
前記少なくとも1種の規則配列(9)は、第1の方向(12)と、前記第1の方向(12)に対して直交する少なくとも第2の方向(13)とに延在している、請求項61または62記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1の家具部分を第2の家具部分に、好ましくは可動に支持するための家具用金具であって、この家具用金具は、金属薄板から製造された、この金属薄板の材料厚によって互いに離隔された2つの表面を備えた少なくとも1つの薄板片、特にウェブを有している家具用金具に関する。さらに本発明は、少なくとも1つの第1の家具部分と第2の家具部分とを備えた家具であって、少なくとも1つのこのような家具用金具を有している家具に関する。さらに本発明は、少なくとも1つのこのような家具用金具、好ましくは少なくとも1つの引出しガイド、フラップ金具、またはヒンジを製造するための方法に関する。
【0002】
冒頭で述べた形式の家具用金具は、従来技術により公知であり、このような形式の市販の家具用金具は、規定された材料厚を有する金属薄板から形成されている。
【0003】
従来技術における欠点は、第1の側面によれば、家具用金具の安定性が損なわれ、家具用金具の作動時および/または組み付け時における破損の危険性が高められることなしには材料厚を減じることができないということである。下回るべきではない材料厚によっては、これに伴う家具用金具の重量の増加により、様々な問題、例えば、製造時のコスト増加の問題、環境負荷のかかる材料量、および/または必要な搬送資源の増加といった問題が生じる。さらに、材料厚を減じることは、特に精密なジオメトリ構造の場合、製造技術的に望ましい。
【0004】
従来技術における欠点は、第2の側面によれば、公知の家具用金具の取り扱い時における望ましくないノイズの発生である。音は、消音特性が不十分であることにより、阻止されることなく家具用金具から反射され、かつ/または実質的に阻止されずに家具用金具の広がり全体にわたって伝達される。
【0005】
従来技術における欠点は、第3の側面によれば、移動させるべき重たい家具部分への取り付けのように、家具用金具に対する要求が特に高い場合には、家具用金具の必要な剛性により、家具用金具の重量が大幅に増加し、これにより資源が非効率的に消費され、製造技術的に家具用金具の取り扱いが困難になるということである。複数の家具用金具を使用するという可能性は、不十分な選択肢であり、これでは問題は解決されず、さらに複数の家具がある場合、実際には現実性がない。
【0006】
したがって本発明の対象となる技術課題は、従来技術の欠点を少なくとも部分的に解消し、家具用金具の特に高められた安定性と強度特性、減じられた重量および/または改善された消音特性によって優れている、従来技術に対して改善された家具用金具、ならびに家具、およびこのような家具用金具を製造する方法を提供することである。
【0007】
この課題は、請求項1の特徴により解決される。
【0008】
これによると本発明によれば、両表面は、互いに連続している隆起部および凹部から成る少なくとも1種の規則配列を有しており、この場合、両表面のうちの一方の表面上の隆起部には、両表面のうちの他方の表面上の凹部が対向しており、かつ逆も同様である。
【0009】
これによりまず、平滑な表面を設けないことにより、同じ材料厚で、より高い安定性、特に剛性、支持可能性、曲げ剛性、ならびにねじれ剛性を保証できることが可能となる。少なくとも1つの薄板片に力を伝達する場合、特に好ましくは、平滑な表面ではないジオメトリを介して、特に、高められた抵抗モーメントによって、少なくとも1つの薄板片によって力を吸収することができる。これにより、少なくとも1つの薄板片に対する所与の要求において、少なくとも1つの薄板片の材料厚を減じることができる。
【0010】
他方では、少なくとも1つの薄板片に対する最大の要求を高めることができる。何故ならば、例えば、製造技術に基づく最大の材料厚のもとで、少なくとも1つの薄板片の重量が変わらない場合、少なくとも1つの薄板片によってより多くの重量を凹部および隆起部を介して吸収することができるからである。さらに、少なくとも1つの薄板片の重量を減じることにより、より多くの薄板片を搬送することができ、材料、コスト、および/またはCO2のような製造時の資源を節約することができる。
【0011】
さらに、隆起部と凹部とを介して実現される表面構造によって、少なくとも1つの薄板片によって少なくとも1種の規則配列を介して音が大幅に吸収され、かつ僅かな程度で伝達され、これにより音の反射および/または発生が減じられるという有利な特性がある。さらに、少なくとも1つの薄板片の美観が向上させられる。
【0012】
少なくとも1種の規則配列により生じる表面構造により、様々な形式の家具用金具、例えば、家具ヒンジ、家具フラップ、家具用金具、家具用ガイド、および/または家具用金具の構成要素において普遍的に、同じ強度で減じられた材料厚によるかつ/または同じ材料厚で高められた強度による材料ならびに重量の削減を実現することができ、この場合、特に音響的ならびに視覚的な特性が向上させられる。
【0013】
規則配列は、-特に部分的にまたは完全に-例えば、エンボス加工、圧延、および/または異形成形により少なくとも1つの薄板片に、場合によっては行われる曲げ加工ステップまたはエンボス加工ステップの前および/または後に、加工される。一般的に、規則配列は、少なくとも1つの薄板片における波形および/または異形成形に重畳されて設けられてよい。
【0014】
少なくとも1種の規則配列にわたって少なくとも1つの薄板片を波状にすることより、付加的な補強作用が得られ、この場合、少なくとも1つの薄板片の変形において中間繊維を延伸させることができ、例えば、既存の薄板曲げ機を使用することができ、かつ/または少なくとも1種の規則配列のために、少なくとも1つの薄板片の一方の表面に切込みまたは片側の下降部を設ける必要はない。
【0015】
冒頭で述べたように、少なくとも1つの第1の家具部分と少なくとも1つの第2の家具部分とを備えた家具であって、この家具は少なくとも1つのこのような家具用金具を有しており、この家具用金具によって、少なくとも1つの第1の家具部分は、少なくとも1つの第2の家具部分に、好ましくは可動に支持されている、家具に対する特許保護も求められる。
【0016】
これにより、家具部分の移動および/または支持のために必要な家具用金具の数を減じることができ、家具の外観を向上させることができる。さらに、所定の材料厚の-特に最大の材料厚の-家具用金具を備えた重たい家具部分を、家具において使用することができる。
【0017】
冒頭で述べたように、少なくとも1つのこのような家具用金具、好ましくは少なくとも1つの引出しガイド、フラップ金具、またはヒンジを製造するための方法であって、好ましくは記載の順序で、時間的に互いに連続する方法ステップを、すなわち、
-少なくとも1つの平坦な金属薄板を準備するステップ、
-少なくとも1つの金属薄板の少なくとも1つの部分領域において、金属薄板の材料厚によって互いに離隔された2つの表面上に、互いに連続している隆起部および凹部から成る少なくとも1種の規則配列を加工し、この場合、両表面のうちの一方の表面上の隆起部には、両表面のうちの他方の表面上の凹部が対向しており、かつ逆も同様である、ステップ、
-少なくとも1つの金属薄板を、少なくとも1つの曲げ加工ステップ、打抜きステップ、裁断ステップ、コーティングステップ、および/またはエンボス加工ステップによって、製造すべき家具用金具の少なくとも1つの構成部分となるように形成するステップ
を有していることを特徴とする方法に対する特許保護も求められる。
【0018】
この方法は、少なくとも1つの家具用金具の製造において特にフレキシブルである。何故ならば、例えば、隆起部および凹部によるマイクロ構造の形成後に、市販の家具用金具のために打抜き機械の調節によっても可能である領域を、金属薄板から打ち抜くことができ、次いで金属薄板を所望のジオメトリの構造へと曲げることができ、さらなる打抜き作業は打抜き機械によって行うことができ、この場合、各時点で、金属薄板に設けられたマイクロ構造にエンボス加工部を設けることができるからである。
【0019】
家具用金具の、金属薄板から製造される少なくとも1つの薄板片、特にウェブの、金属薄板の材料厚によって互いに離隔された2つの表面上における、互いに連続している隆起部および凹部から成る少なくとも1種の規則配列の構成の使用であって、この場合、両表面のうちの一方の表面上の隆起部には、両表面のうちの他方の表面上の凹部が対向しており、かつ逆も同様であり、家具用金具の剛性および/または消音機能を少なくとも所定の領域で高めるための使用に対しても特許保護が求められる。
【0020】
隆起部および凹部によって、特に使用しやすい家具用金具が得られ、この場合、家具用金具の使用における快適性は向上させられている。
【0021】
本発明の有利な実施形態は、従属請求項に規定されている。
【0022】
本発明の有利な構成によれば、少なくとも1種の規則配列は、第1の方向と、第1の方向に対して横方向の少なくとも第2の方向とに延在しており、これにより、1つの凹部に隣接して1つの第1の隆起部が第1の方向に、1つの第2の隆起部が第2の方向にそれぞれ配置されている。
【0023】
これにより、少なくとも1つの薄板片は、面状の規則配列を有しており、これにより同じ安定性および/または強度で特に効果的に材料厚を減じることができる。さらに、家具用金具の視覚的な特性および音響的な特性には特に有利に影響が与えられる。
【0024】
少なくとも1つの薄板片の中間繊維が両方向に塑性変形されていて、これにより中間繊維が少なくとも1種の規則配列により、-好ましくは対称に、実質的にサイン曲線状にかつ/または交互に-第1の表面の方向および第2の表面の方向に変形されていることが特に有利であると実証されている。
【0025】
有利には、それぞれ1つの表面上で、少なくとも1種の規則配列の隆起部の最大点と、凹部の最大点とが、実質的に互いに平行に配置されている仮想線上に配置されており、好ましくはこの場合、第1の線の隆起部および凹部は、2つの隆起部または2つの凹部の間の半分の間隔分だけ、第1の線に直接隣接する第2の線の隆起部および凹部に対してずらされて配置されていることが想定されている。
【0026】
凹部に対して相対的な隆起部のこのようなジオメトリ配列により、曲げ剛性のような材料固有の特性は、特に抵抗モーメントを特に有利に利用することにより、特に大幅に向上させられる。
【0027】
少なくとも1種の規則配列の隆起部および/または凹部は、実質的に角錐状、円錐状、切頭角錐状、または切頭円錐状に形成されていることが有利であると実証されている。しかしながら一般的に、隆起部および/または凹部の形状は任意である。
【0028】
本発明の有利な実施形態によると、金属薄板の材料厚は、少なくとも1種の規則配列の領域全体にわたって実質的に等しい。
【0029】
例えば、圧延プロセス、エンボス加工プロセス、および/または異形成形プロセスの間の少なくとも1種の規則配列の形成プロセスステップにおける延伸工程に基づく、隆起部および/または凹部の最大点と側面との間の僅かな材料厚差を除けば、少なくとも1つの薄板部分は、実質的に一定の材料厚を有することができる。
【0030】
少なくとも1つの薄板片は、少なくとも1種の規則配列の少なくとも2つの隆起部および/または凹部にわたって延在する少なくとも1つのエンボス加工部を有していることが有利であることが実証されている。
【0031】
様々な機能のエンボス加工部は、一般的に、少なくとも1種の規則構造によって阻害されず、かつ/または音低減特性ならびに剛性を高める特性を利用することができる。
【0032】
有利な変化態様では、互いに連続している隆起部および凹部の少なくとも1種の規則配列は、少なくとも1つの周期性を有している。
【0033】
例えば、凹部の両方向にそれぞれ1つの隆起部が続くことができるが、規則配列は、隆起部および凹部の順番における1つの特定の周期性に限定されるものではない。
【0034】
金属薄板の材料厚は、0.3mm~2.5mm、好適には0.4mm~2.0mmであり、特に好適には0.5mmまたは0.7mmであると特に好適である。
【0035】
本発明の1つの実施例では、両表面上では、それぞれ少なくとも3つの、好ましくは互いに隣接する隆起部が、それぞれ1つの共通の平面に配置されている最大点を有しており、これらの平面の法線方向間隔は、0.1mm~1.0mmだけ、好適には0.2mm~0.4mmだけ、金属薄板の材料厚よりも大きいことが想定されている。
【0036】
本発明の好適な実施例によれば、両表面のうち一方の表面上における互いに直接連続している2つの隆起部および/または2つの凹部は、1.6mm~21.0mmの、好適には2.0mm~10.0mmの、特に好適には3.5mm~6.5mmの間隔を有していることが想定されている。
【0037】
両表面上では、それぞれ少なくとも3つの、好ましくは互いに隣接する隆起部が、それぞれ1つの共通の平面に配置されている最大点を有しており、これらの平面は法線方向間隔を有しており、両表面のうちの一方の表面上の互いに直接連続している2つの隆起部および/または2つの凹部は所定の間隔を有しており、この間隔は、法線方向間隔の2~8倍、好適には3~7倍、特に好適には4~6倍の大きさであることが有利であると実証されている。
【0038】
さらに好適には、両表面のうちの一方の表面上では、少なくとも3つの、好ましくは互いに隣接する隆起部が、1つの共通の平面に配置されている最大点を有しており、かつ少なくとも3つの、好ましくは互いに隣接する凹部が、1つの共通の平面に配置されている最大点を有しており、両平面は、金属薄板の材料厚の0.1~0.6倍、好適には0.2~0.4倍の大きさである法線方向間隔を有していることが想定されている。
【0039】
少なくとも1つの薄板部分は、材料厚、平面の法線方向間隔、隆起部および/または凹部の横方向および/または表面の方向に向いた広がり、ならびに最大点間の間隔を適切に選択することにより、特に所望の特性に合わせて調節することができる。
【0040】
一般的に、隆起部および凹部は、-例えば可変の延在および/またはジオメトリにより-互いに異なるように形成されていてよく、特に好適には、隆起部および凹部は同様にかつ/または対称に形成されている。
【0041】
代替的には、少なくとも1種の規則配列が、
-少なくとも1つの薄板片の、好適には家具用金具の閉じられた構成部分の、特に好適には家具用金具の50%超にわたって、好ましくは75%超にわたって延在している、または
-少なくとも1つの局所的な領域のみにわたって延在しており、好ましくはこの場合、局所的な領域は、少なくとも1つの薄板片の縁部に、かつ/または少なくとも1つの薄板片が家具用金具の別の構成部分に結合されるまたは結合可能な、少なくとも1つの薄板片の結合個所に配置されている
ことが可能である。
【0042】
少なくとも1つの薄板片における部分的な規則配列により、少なくとも1つの薄板片の特定の領域を、目的に応じて補強する、かつ/または個別の要求に適合させることができる。一般的に、少なくとも1つの薄板片には完全に、少なくとも1種の規則配列が設けられていてもよい。
【0043】
本発明の有利な構成によれば、少なくとも1つの薄板片は、少なくとも1種の規則配列が設けられていない少なくとも1つの平坦な面を有していることが想定されている。
【0044】
これにより、例えば転動特性および/または滑動特性が高められた領域を提供することができる。
【0045】
本発明の有利な構成によれば、少なくとも1つの薄板片は、少なくとも1つの平坦な面の領域で第1の消音機能を有しており、少なくとも1つの薄板片は、少なくとも1種の規則配列を備えた領域で第2の消音機能を有しており、この場合、第2の消音機能は、第1の消音機能よりも少なくとも1.1倍、好ましくは1.5倍大きいことが想定されている。
【0046】
有利には、少なくとも1つの薄板片は、少なくとも1つの平坦な面の領域で第1の剛性を有しており、少なくとも1つの薄板片は、少なくとも1種の規則配列を備えた領域で第2の剛性を有しており、この場合、第2の剛性は、第1の剛性よりも少なくとも1.1倍、少なくとも1.5倍大きいことが想定されている。
【0047】
少なくとも1つの薄板片の音響的な特性および耐荷重性は、少なくとも1種の規則配列により、平滑な表面を有した市販の薄板片よりも高めることができる。
【0048】
少なくとも1つの平坦な面は、走行面上を移動する転動体のための走行面として形成されており、好ましくはこの場合、少なくとも1つの薄板片は長手方向を有しており、少なくとも1つの走行面は、少なくとも1つの薄板片の長手方向に対して実質的に平行に向けられている走行軌道として形成されていることが有利であると実証されている。
【0049】
少なくとも1つの平坦な面によって、転動体の転動挙動を特に良好にすることができ、この場合、例えば、走行軌道における非平坦性に基づく転動体の歳差運動は見込まれない。
【0050】
本発明の有利な構成によれば、少なくとも1つの薄板片は、ジオメトリが異なる少なくとも2種の規則配列を有していることが想定されている。
【0051】
ジオメトリの異なる2種の規則配列により、少なくとも1つの薄板片に、-例えば凹部の最大点から隆起部の最大点までの可変の高さにより異なる湾曲に関して、かつ/または凹部および隆起部の特定の異形成形形状に関して-特性の異なる領域を設けることができる。
【0052】
少なくとも1つの薄板片は少なくとも1つの打抜き部を有しており、好ましくはこの場合、少なくとも1つの打抜き部は、少なくとも1つの取り付け手段を収容するために形成されていて、かつ/または少なくとも1つの家具構成要素のための取り付け手段として形成されていて、かつ/または実質的に円筒状に形成されていて、かつ/または少なくとも1つのジョイントピンを支持するために形成されていて、かつ/または調節装置の少なくとも1つの調節エレメントが少なくとも1つの工具によって操作可能であるように、少なくとも1つの調節エレメントを解放することが有利であると実証されている。
【0053】
有利な変化態様では、少なくとも1つの薄板片が、家具用金具の異形成形された構成部分に配置されており、好ましくはこの場合、構成部分は、横断面で少なくとも所定の領域でU字型に形成されている。
【0054】
一般的に、少なくとも1つの薄板片は、材料接続的にまたは解離可能に、異形成形された構成部分に結合されてよく、または異形成形された構成部分として形成されてよい。様々な異形成形形状の薄板曲げ部分は、少なくとも1種の規則配列に特に良好に適している。
【0055】
特に好適には、家具用金具は、引出しガイド、フラップ金具、またはヒンジとして形成されている。
【0056】
本発明の有利な構成によれば、少なくとも1種の規則配列の加工後に、少なくとも1つの曲げ加工ステップ、打抜きステップ、裁断ステップ、コーティングステップ、および/またはエンボス加工ステップを行うことが想定されている。
【0057】
裁断ステップとしては、例えば、レーザーによる局所的な領域の分離が想定されてよい。少なくとも1種の規則配列の加工前、または加工前および加工後に、曲げ加工ステップ、打抜きステップ、裁断ステップ、コーティングステップ、および/またはエンボス加工ステップを行うことも考えられる。
【0058】
有利には、少なくとも1種の規則配列を、
-少なくとも1つのポンチおよび/または少なくとも1つのロールによって、少なくとも1つの金属薄板の少なくとも1つの部分領域に加工する、かつ/または
-両表面を起点として加工する
ことが想定されている。
【0059】
例えば、少なくとも1種の規則配列を加工するために様々な構成の金型および/またはエンボス加工ポンチおよび/または冷間圧延法を考慮することができる。
【0060】
少なくとも1つの金属薄板の中間繊維を、少なくとも1種の規則配列の加工の際に延伸させることが有利であると実証されている。
【0061】
本発明の有利な実施形態によると、少なくとも1つの金属薄板を、少なくとも1種の規則配列の加工の際に、少なくとも、少なくとも1種の規則配列が加工される領域で延伸させることが想定されている。
【0062】
隆起部および凹部の形成もしくは変形工程により、中間繊維は延伸されて、特に湾曲の方向にずらされる。
【0063】
さらなる方法ステップで、少なくとも1つのエンボス加工部を少なくとも1つの金属薄板にエンボス加工し、エンボス加工部は、少なくとも1種の規則配列の少なくとも2つの隆起部または凹部にわたって延在していることが有利であると実証されている。
【0064】
有利な変化態様では、少なくとも1つの金属薄板の、好ましくはストリップ状の少なくとも1つの面を、少なくとも1種の規則配列の加工の際に残しておく。
【0065】
特に好適には、少なくとも1つの金属薄板の少なくとも1つの第2の部分領域で、両表面上に少なくとも1種のさらなる規則配列を加工し、少なくとも1種のさらなる規則配列は、少なくとも1種の別の規則配列とはジオメトリが異なっていることが想定されている。
【0066】
さらに特に好適には、製造すべき前記家具用金具の少なくとも1つの構成部分を、さらなる方法ステップで、少なくとも1つの別の構成部分に、好ましくは接着、リベット結合、かしめ(Toxen)、ろう接、および/または溶接により結合し、かつ/または家具用金具に、さらなる方法ステップで、少なくとも1つの駆動装置および/または少なくとも1つの減衰器を設ける。
【0067】
本発明のさらなる詳細および利点を、図面の説明につき、図面に示した実施例に関して以下に詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0068】
図1a】従来技術による引出しガイドの形態の家具用金具を示す斜視図である。
図1b】従来技術による引出しガイドの形態の家具用金具を側方から見た図である。
図2a】従来技術による引出しガイドの形態の別の家具用金具を示す斜視図である。
図2b】従来技術による引出しガイドの形態の別の家具用金具を示す斜視図である。
図3a】従来技術によるフラップ金具の形態の家具用金具を示す斜視図である。
図3b】従来技術によるフラップ金具の形態の家具用金具を側方から見た図である。
図4a】従来技術によるヒンジの形態の家具用金具を示す斜視図である。
図4b】従来技術によるヒンジの形態の家具用金具を側方から見た図である。
図5】本発明による家具用金具の規則配列の横断面を示す概略図である。
図6a】本発明による家具用金具の規則配列を示す斜視図である。
図6b】本発明による家具用金具の規則配列を示す斜視図である。
図7】本発明による家具用金具のための規則配列を備えた金属薄板を上方から見た図である。
図8】好適な実施例による引出しガイドの形態の家具用金具を引出しガイドの詳細図と共に示す斜視図である。
図9a】別の好適な実施例による引出しガイドの形態の家具用金具の細部を示す斜視図である。
図9b】別の好適な実施例による引出しガイドの形態の家具用金具の細部を上方から見た図である。
図10a】別の好適な実施例による、2つの走行面、エンボス加工部、打抜き部を備えた引出しガイドの形態の家具用金具のための規則配列を備えた金属薄板を、曲げ加工前の状態で上方から見た図および部分的な詳細図である。
図10b図10aの金属薄板の曲げ加工後およびさらなる打抜き加工後の家具用金具を上方から見た図である。
【0069】
図1a~図4bは、本発明によるものではない従来技術の家具用金具1の構成を示しており、この家具用金具は隆起部10と凹部11とからなる規則配列9を有していない。規則配列9は、各家具用金具1を安定性、強度、重量、搬送特性、音響特性、および視覚特性に関して改善するために、すべての既存の薄板片5で使用することができる。
【0070】
図1aは、引出しガイド33の形態の家具用金具1を示しており、この家具用金具は、構成部分20に形成された複数のエンボス加工部16および打抜き部29を備える。家具用金具1は、金属薄板4の曲げ工程により形成されたウェブの形態の4つの薄板片5を有している。
【0071】
図1bは、引出しガイド33が側方の視線方向から示されている点で図1aとは異なっている。4つの薄板片5は、材料厚6によって互いに離隔されているそれぞれ2つの表面7,8を有している。
【0072】
図2aは、引出しの引出しガイド33と引出側壁38とを含むアセンブリを斜視図で示している。第1のガイドレール41の取付区分39,40は、家具キャビネットに取り付けるためのそれぞれ1つ以上の取付個所42,43を有している。第3のガイドレール44は引出側壁38に接続されている、または取り外し可能に接続可能であって、第2のガイドレール45は第1のガイドレール41と第3のガイドレール44との間で移動可能である。
【0073】
第1のガイドレール41には、連結エレメント46が配置されており、この連結エレメントは、第3のガイドレール44に支持されている引込み装置48の連行体47に取り外し可能に連結可能であるので、第3のガイドレール44は、閉鎖運動の終了に向かうとき連行体47によって把持され、引込み装置48の蓄力器によって閉鎖終端位置へと引き込むことができる。閉鎖終端位置までの第3のガイドレール44によるばね支援されたこのような引込み運動は、好適には油圧式のピストンシリンダユニットを備えた減衰装置49によって減衰可能である。
【0074】
引出側壁38は、内側の成形壁50と、内側の成形壁から離隔された外側の成形壁51とを備えた中空室成形体として形成されており、引出側壁38は、下方に向かって開かれた、引出側壁38の長手方向で延在する通路52を形成しており、この通路内には、第3のガイドレール44を配置することができる。引出側壁38はさらに、背壁に接続するための第1の取付装置53、フロントパネルに接続するための第2の取付装置54、ならびに引出底面の支持のための載置部55を有している。
【0075】
図2bは、家具キャビネットに取り付けるべき取付区分39,40を備えた第1のガイドレール41を示している。第1のガイドレール41は、横断面でU字型またはC字型の区分を有しており、この区分内には、キャリッジ56と、このキャリッジとは別個の別のキャリッジ57とが、第2のガイドレール45をガイドし支持するために摺動可能に支持されている。キャリッジ56と別のキャリッジ57とは1つの共通の走行面26で摺動可能に支持されている。キャリッジ56は、荷重を伝達する転動体27を有しており、これらの転動体の回転軸線は高さ方向で互いに離隔されていて、ひいては互いに別個の走行面26に配置されている。キャリッジ56はさらに、組付け位置で鉛直に延びる回転軸線を備えた側方の支持ローラ57も有しており、この側方の支持ローラ57は一方では、第1のガイドレール41の、長手方向(L)で延在している鉛直ウェブに沿って、他方では、第2のガイドレール45の鉛直方向に延びるウェブに沿って移動可能である。キャリッジ56に配置された、または形成された歯列58によって、キャリッジ56の運動は、歯車を介して、第2のガイドレール45と第3のガイドレール44との間に摺動可能に支持されている別のキャリッジ57の運動に同期することができる。
【0076】
図3aは、フラップ金具34として形成されている構成部分20の形態の家具用金具1を示している。材料厚5を貫通する、表面7,8に設けられた打抜き部29は、取付手段30を収容するために、かつ円筒状に形成されており、切欠き29におけるジョイントピンの支持が可能である。
【0077】
図3bは、家具用金具1が側方から示されている点でのみ図3aと異なっている。フラップ金具34は、3つの薄板片5を有しており、これらの薄板片には規則配列9を設けることができる。
【0078】
図4aは、打抜き部29を備えた、ヒンジ35として形成された家具用金具1を示しており、このヒンジは、調節装置32の調節エレメント31を解放しており、これにより調節エレメント31は工具により操作可能である。
【0079】
家具用金具1は、第2の家具部分における第1の家具部分の可動の支持を可能にするように形成されており、この場合、家具用金具1は、金属薄板4から製造された薄板片5を有していて、この薄板片はウェブの形態で形成されている。
【0080】
図4bは、家具用金具1が前方から示されている点でのみ図4aと異なっている。家具用金具1の金属薄板4の曲げ工程の前または後に、3つの薄板片5に規則配列9を設けることが考えられ、この場合、特に好適には、規則配列9は、曲げ工程の前に設けられる。
【0081】
図5は、金属薄板4の材料厚6によって互いに離隔された2つの表面7,8を備えた金属薄板4を示しており、この場合、両表面7,8は、(概略的に示された)互いに連続している隆起部10および凹部11の規則配列9を有しており、この場合、両表面7,8のうちの一方の表面上の隆起部10には、両表面7,8のうちの他方の表面上の凹部11が対向しており、かつ逆も同様である。金属薄板4の材料厚6は0.5mmに選択されている(これに限定されるものではない)。
【0082】
中間繊維36が概略的に、(規則配列9を設けることにより生じる)隆起部10および凹部11に対して相対的な基準平面として、点線で示されている。
【0083】
図6aは、規則配列9の3次元的な構成を示しており、この場合、規則配列9は、第1の方向12と、第1の方向12に対して横方向の第2の方向13とに延在しており、これにより、1つの凹部11に隣接して1つの第1の隆起部10が第1の方向12に、1つの第2の隆起部10が第2の方向13にそれぞれ配置されている。
【0084】
表面7,8上にはそれぞれ、規則配列9の隆起部10および凹部11の最大点14が、互いに平行に配置されている仮想線上に配置されている。第1の線の隆起部10および凹部11は、2つの隆起部10または2つの凹部11の間の間隔19の半分だけ、第1の線に直接隣接する第2の線の隆起部10および凹部11に対してずらされて配置されていて、これにより、2次元的な波構造により曲げ剛性の向上が特に良好となる。
【0085】
規則配列9の隆起部10および凹部11は、ロールまたはポンチの鋭利な突起の押込みにより形成され、この場合、隆起部10および凹部11の形状は、材料厚6に応じて所定の曲率半径を有する切頭角錐状に形成されている。一般的に、形状を、角錐状、円錐状、または切頭円錐状に形成することもできる。
【0086】
両表面7,8上で、隣接する3つの隆起部10が、それぞれ共通の平面17に配置されている最大点14を有しており、これらの平面17の法線方向間隔18は、規則配列9によって材料厚6よりも高められている。この実施形態では、隆起部10および凹部11による材料厚の拡大は、約0.2mmに選択された。
【0087】
両表面7,8のうちの一方の表面上における互いに直接連続している2つの隆起部10および2つの凹部11は、3.5mmの間隔19を有しているが、この間隔は、家具用金具1に課せられる要求に応じて適合させることができる。
【0088】
図6bは、規則配列9の表面構造を示しており、この場合、隆起部10および凹部11の下面の輪郭は点線で示されており、これにより、金属薄板4の材料厚6は、(隆起部10および凹部11の最大点14と側面との間の可変の塑性変形を考えなければ)規則配列9の領域全体にわたって同じもしくは一定であることがわかる。
【0089】
互いに直接連続している2つの隆起部10および2つの凹部11は、両表面7,8のうちの一方の表面上に間隔19を有しており、この間隔19は、法線方向間隔18の5倍の大きさに選択されている。
【0090】
隆起部10の最大点と凹部11の最大点14との間の平面17は、金属薄板4の材料厚6の0.2倍の大きさである法線方向間隔18’を有している。
【0091】
図7は、家具用金具1を製造するための金属薄板4を示しており、互いに連続している隆起部10および凹部11の規則配列9は周期性を有している。この周期性は、(サイン曲線状の波構造と同様の)隆起部10と凹部11との2次元的な交替の形態で形成されている。
【0092】
打抜き部29および/またはエンボス加工部16は、構成部分20を形成するための曲げ加工前および/または曲げ加工後に、設けられてよい。
【0093】
図8は、引出しガイド33を示しており、この場合、詳細図では、薄板片5が、規則配列9の複数の隆起部10および凹部11にわたって延在しているエンボス加工部16を有していることが明らかである。
【0094】
一般的に、異なる薄板片5は、特定のジオメトリを有した様々な規則配列9を有していてよい。1つの薄板片5内における可変の規則配列9も考えられ、これらの規則配列は、例えば、周期性、間隔19、および/または法線方向間隔18,18’において異なっていてよい。規則配列9は、家具用金具1の100%にわたって延在している。
【0095】
図9aは、薄板片5が、家具用金具1の異形成形された構成部分20に配置されていることを示しており、この場合、構成部分20は、横断面で所定の領域でU字型に形成されている。規則配列9は、両表面7,8において、隆起部10および凹部11の形態で明らかである。
【0096】
図9bは、引出しガイド33が上方から示されている点でのみ図9aと異なっている。規則配列9の表面構造の一部は、薄板片5が打抜き部29を有していて、とりわけ家具構成要素のための取り付け手段30として形成されていることを示している。
【0097】
図10aは、規則配列9を備えた金属薄板4を示しており、この場合、規則配列9は、局所的な大きな領域にわたって延在している。一般に、局所的な領域は、薄板片5の縁部22のみに、かつ/または薄板片5が家具用金具1の別の構成部分24に結合されるまたは結合可能な薄板片5の結合個所23に配置されていてよい。
【0098】
この実施例では、曲げ工程後に薄板片5を含む金属薄板4は、規則配列9を有さない2つの平坦な面25を有している。
【0099】
以下に、家具用金具1を製造することができる、例としての方法シーケンスを記載する:
-規則配列9を有さない平坦な金属薄板4を準備する、
-金属薄板4において、金属薄板4の材料厚6によって互いに離隔された2つの表面7,8上に、互いに連続している隆起部10および凹部11から成る少なくとも1種の規則配列9を加工し、この場合、両表面7,8のうちの一方の表面上の隆起部10には、両表面7,8のうちの他方の表面上の凹部11が対向しており、かつ逆も同様であり、
-この場合、少なくとも1種の規則配列9を、ポンチおよび/または2つのロールによって、両表面7,8を起点として金属薄板4に加工し、この場合、少なくとも1種の規則配列9の加工の際に、金属薄板4の中間繊維36を延伸させ、少なくとも1種の規則配列9を加工する領域において金属薄板を延伸させ、かつ
-金属薄板4を、曲げ加工ステップ、打抜きステップ、裁断ステップ、コーティングステップ、および/またはエンボス加工ステップによって、製造すべき家具用金具1の構成部分20となるように形成する。
【0100】
一般に、曲げ加工ステップ、打抜きステップ、裁断ステップ、コーティングステップ、および/またはエンボス加工ステップは、少なくとも1種の規則配列9の加工後または加工に続いて行われる。
【0101】
さらなる方法ステップでは、金属薄板4に、少なくとも1種の規則配列9の複数の隆起部10および凹部11にわたって延在するエンボス加工部16をエンボス加工することができる。
【0102】
本発明のこのような実施形態では、面25を転動体27のための走行軌道として利用するために、規則配列9の加工の際に、金属薄板4のストリップ状の2つの面25が残された。
【0103】
複数種の規則配列9がある場合は、規則配列9のジオメトリが互いに異なっている。
【0104】
構成部分20は、さらなる方法ステップにおいて、別の構成部分に、例えば、接着、リベット結合、かしめ、ろう接、および/または溶接によって結合することができる。家具用金具1の機能性を拡大するために、駆動装置、減衰器、および/またはこれらに類するものを備えることもできる。
【0105】
図10bは、引出しガイド33としての家具用金具1を示しており、この場合、薄板片5は、平坦な面25の領域では第1の消音機能を有しており、薄板片5は、規則配列9を備えた領域では第2の消音機能を有しており、この場合、第2の消音機能は、第1の消音機能よりも10%高くなっている。同様に、規則配列9の領域における第2の剛性は、規則配列9を有さない領域における第1の剛性よりも10%高くなっている。
【0106】
2つの平坦な面25は、走行面26上を移動する転動体27のための走行面26として形成されており(図2b参照)、この場合、薄板片5は長手方向28を有しており、走行面26は、薄板片5の長手方向28に対して平行に向けられている走行軌道として形成されている。
【0107】
家具用金具1は、第1の家具部分および第2の家具部分を備えた家具において使用することができ、この家具用金具によって、第1の家具部分は第2の家具部分に可動に支持されている。
図1a)】
図1b)】
図2a)】
図2b)】
図3a)】
図3b)】
図4a)】
図4b)】
図5
図6a)】
図6b)】
図7
図8
図9a)】
図9b)】
図10a)】
図10b)】