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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-02
(45)【発行日】2024-12-10
(54)【発明の名称】通信方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/02 20090101AFI20241203BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20241203BHJP
   H04W 72/0457 20230101ALI20241203BHJP
【FI】
H04W52/02 111
H04W84/12
H04W72/0457 110
【請求項の数】 26
(21)【出願番号】P 2023565372
(86)(22)【出願日】2022-04-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-29
(86)【国際出願番号】 CN2022088888
(87)【国際公開番号】W WO2022228360
(87)【国際公開日】2022-11-03
【審査請求日】2023-12-04
(31)【優先権主張番号】202110452052.2
(32)【優先日】2021-04-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100132481
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 克豪
(74)【代理人】
【識別番号】100115635
【弁理士】
【氏名又は名称】窪田 郁大
(72)【発明者】
【氏名】淦 明
(72)【発明者】
【氏名】▲陸▼ 雨▲シン▼
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 辰辰
(72)【発明者】
【氏名】▲宮▼ 博
【審査官】望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0268846(US,A1)
【文献】特表2018-505607(JP,A)
【文献】Mark RISON (Samsung),Review of P802.11be/D0.3 for CC34, IEEE 802.11-21/0218r0 ,米国,IEEE, インターネット<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/21/11-21-0218-00-00be-review-of-p802-11be-d0-3-for-cc34.docx>,2021年02月03日,[検索日 2024.10.22]
【文献】Ming Gan (Huawei),TWT for MLD, IEEE 802.11-21/0080r5 ,米国,IEEE, インターネット<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/21/11-21-0080-05-00be-twt-for-mld.docx>,2021年01月04日,[検索日 2024.10.22]
【文献】Alfred Asterjadhi (Qualcomm Inc.),MAC-CR-Miscellaneous CIDs in Subclause 26dot8, IEEE 802.11-20/0819r1 ,米国,IEEE, インターネット<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/20/11-20-0819-01-00ax-mac-cr-miscellaneous-cids-in-subclause-26dot8.docx>,2020年06月01日,[検索日 2024.10.22]
【文献】Alfred Asterjadhi (Qualcomm Inc.),MAC-CR-Misc. CIDs in Clause 10, IEEE 802.11-20/0349r1 ,米国,IEEE, インターネット<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/20/11-20-0349-01-00ax-mac-cr-misc-cids-in-clause-10.docx>,2020年03月01日,[検索日 2024.10.22]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00-H04W99/00
H04B7/24-H04B7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のマルチリンクデバイス中の第1のステーションに適用される通信方法であって、前記方法は、
第2のマルチリンクデバイス中の第2のステーションから第1のフレームを受信するステップであって、前記第1のフレームは、第1のリンクについてのターゲットウェイクタイム協定TWT協定を破棄することを要求するために使用され、前記第1のフレームは、前記第1のリンクを示すリンク識別子情報を含み、前記第1のリンクは、前記第1のマルチリンクデバイスと前記第2のマルチリンクデバイスとの間でTWT協定がセットアップされる1つまたは複数のリンクのうちの任意のリンクであ前記リンク識別子情報は、リンク識別子またはリンクビットマップを含む、ステップと、
前記第1のフレームに応答して第2のフレームを前記第2のステーションに伝送するステップと
を備える、通信方法。
【請求項2】
第2のマルチリンクデバイス中の第2のステーションに適用される通信方法であって、前記方法は、
第1のマルチリンクデバイス中の第1のステーションに第1のフレームを伝送するステップであって、前記第1のフレームは、第1のリンクについてのターゲットウェイクタイム協定TWT協定を破棄することを要求するために使用され、前記第1のフレームは、前記第1のリンクを示すリンク識別子情報を含み、前記第1のリンクは、前記第1のマルチリンクデバイスと前記第2のマルチリンクデバイスとの間でTWT協定がセットアップされる1つまたは複数のリンクのうちの任意のリンクであ前記リンク識別子情報は、リンク識別子またはリンクビットマップを含む、ステップと、
第2のフレームを前記第1のステーションから受信するステップであって、前記第2のフレームは、前記第1のフレームに対する応答である、ステップと
を備える、通信方法。
【請求項3】
前記第1のリンクについての前記TWT協定と前記第1のリンクの前記リンク識別子情報との間に第1の対応関係が存在し、前記第1の対応関係は、以下の組合せ情報:
前記TWT協定のTWTフロー識別子、前記第1のマルチリンクデバイス中の前記TWT協定をセットアップするステーションのMACアドレス情報、および前記第2のマルチリンクデバイス中の前記TWT協定をセットアップするステーションのMACアドレス情報であり、前記第1のマルチリンクデバイス中の前記ステーションおよび前記第2のマルチリンクデバイス中の前記ステーションは、前記第1のリンク上で動作し、
前記TWTフロー識別子は、前記第1のフレームで搬送される3ビットまたは4ビットを占める、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のリンクについての前記TWT協定と前記第1のリンクの前記リンク識別子情報との間に第1の対応関係が存在し、前記第1の対応関係は、以下の組み合わせ情報:
前記TWT協定のTWTフロー識別子、前記TWT協定をセットアップすることを要求するステーションのMACアドレス情報、およびセットアップ要求に応答するステーションのMACアドレス情報であり、前記TWT協定をセットアップすることを要求する前記ステーションおよびセットアップ要求に応答する前記ステーションは、前記第1のリンク上で動作し、
前記TWTフロー識別子は、前記第1のフレームで搬送される3ビットまたは4ビットを占める、請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のリンクについての前記TWT協定と前記第1のリンクの前記リンク識別子情報との間に第1の対応関係が存在し、前記第1の対応関係は、以下の組み合わせ情報:
前記TWT協定のTWTフロー識別子、前記TWT協定をセットアップすることを要求するステーションのMACアドレス情報、セットアップ要求に応答するステーションのMACアドレス情報、および前記第1のリンクを示す前記リンク識別子情報、または、
前記TWT協定のTWTフロー識別子、TWT協定をセットアップすることを要求するMLDのMACアドレス情報、セットアップ要求に応答するMLDのMACアドレス情報、および前記第1のリンクを示す前記リンク識別子情報であり、
前記TWTフロー識別子は、前記第1のフレームで搬送される3ビットまたは4ビットを占める、請求項1または2に記載の方法。
【請求項6】
前記方法は、
前記第1の対応関係に基づいて前記TWT協定を破棄するステップ
をさらに含む請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記方法は、
前記第1の対応関係に基づいて前記TWT協定を破棄するステップ
をさらに含む請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記方法は、
前記第1の対応関係に基づいて前記TWT協定を破棄するステップ
をさらに含む請求項5に記載の方法。
【請求項9】
第2のマルチリンクデバイス中の第2のステーションから第1のフレームを受信する前記ステップの前に、前記方法は、
前記第1のマルチリンクデバイスが、前記第2のマルチリンクデバイスによって送信された第3のフレームを受信するステップであって、前記第3のフレームは、TWT要素を含み、前記TWT要素は、TWTフロー識別子を含み、前記TWT要素は、前記第1のリンク上のTWT協定をセットアップすることを要求するために使用される、ステップ、または、
前記第1のマルチリンクデバイスが、前記第2のマルチリンクデバイスに第3のフレームを伝送するステップであって、前記第3のフレームは、TWT要素を含み、前記TWT要素は、TWTフロー識別子を含み、前記TWT要素は、前記第1のリンク上のTWT協定をセットアップすることを要求するために使用される、ステップ
をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項10】
第1のマルチリンクデバイス中の第1のステーションに第1のフレームを伝送する前記ステップの前に、前記方法は、
前記第2のマルチリンクデバイスが、前記第1のマルチリンクデバイスに第3のフレームを伝送するステップであって、前記第3のフレームは、TWT要素を含み、前記TWT要素は、TWTフロー識別子を含み、前記TWT要素は、前記第1のリンク上のTWT協定をセットアップすることを要求するために使用される、ステップ、または、
前記第2のマルチリンクデバイスが、前記第1のマルチリンクデバイスによって送信された第3のフレームを受信するステップであって、前記第3のフレームは、TWT要素を含み、前記TWT要素は、TWTフロー識別子を含み、前記第TWT要素は、前記第1のリンク上のTWT協定をセットアップすることを要求するために使用される、ステップ
をさらに含む請求項2に記載の方法。
【請求項11】
第1のステーションであって、第1のマルチリンクデバイスが前記第1のステーションを含み、前記第1のステーションは、
第2のマルチリンクデバイス中の第2のステーションから第1のフレームを受信するように構成されたトランシーバユニットであって、前記第1のフレームは、第1のリンクについてのターゲットウェイクタイム協定TWT協定を破棄することを要求するために使用され、前記第1のフレームは、前記第1のリンクを示すリンク識別子情報を含み、前記第1のリンクは、前記第1のマルチリンクデバイスと前記第2のマルチリンクデバイスとの間でTWT協定がセットアップされる1つまたは複数のリンクのうちの任意のリンクであ前記リンク識別子情報は、リンク識別子またはリンクビットマップを含む、トランシーバユニットを備え、
前記トランシーバユニットは、前記第1のフレームに応答して第2のフレームを前記第2のステーションに伝送するようにさらに構成される、
第1のステーション。
【請求項12】
第2のステーションであって、第2のマルチリンクデバイスが前記第2のステーションを含み、前記第2のステーションは、
第1のマルチリンクデバイス中の第1のステーションに第1のフレームを伝送するように構成されたトランシーバユニットであって、前記第1のフレームは、第1のリンクについてのターゲットウェイクタイム協定TWT協定を破棄することを要求するために使用され、前記第1のフレームは、前記第1のリンクを示すリンク識別子情報を含み、前記第1のリンクは、前記第1のマルチリンクデバイスと前記第2のマルチリンクデバイスとの間でTWT協定がセットアップされる1つまたは複数のリンクのうちの任意のリンクであ前記リンク識別子情報は、リンク識別子またはリンクビットマップを含む、トランシーバユニットを備え、
前記トランシーバユニットは、第2のフレームを前記第1のステーションから受信するようにさらに構成され、前記第2のフレームは、前記第1のフレームに対する応答である、
第2のステーション。
【請求項13】
前記第1のリンクについての前記TWT協定と前記第1のリンクの前記リンク識別子情報との間に第1の対応関係が存在し、前記第1の対応関係は、以下の組合せ情報:
前記TWT協定のTWTフロー識別子、前記TWT協定をセットアップすることを要求するステーションのMACアドレス情報、セットアップ要求に応答するステーションのMACアドレス情報、および前記第1のリンクを示す前記リンク識別子情報、または、
前記TWT協定のTWTフロー識別子、前記TWT協定をセットアップすることを要求するMLDのMACアドレス情報、セットアップ要求に応答するMLDのMACアドレス情報、および前記第1のリンクを示す前記リンク識別子情報であり、
前記TWTフロー識別子は、前記第1のフレームで搬送される3ビットまたは4ビットを占める、請求項11または12に記載の第1のステーションまたは第2のステーション。
【請求項14】
前記第1のリンクについての前記TWT協定と前記第1のリンクの前記リンク識別子情報との間に第1の対応関係が存在し、前記第1の対応関係は、以下の組み合わせ情報:
前記TWT協定のTWTフロー識別子、前記TWT協定をセットアップすることを要求するステーションのMACアドレス情報、およびセットアップ要求に応答するステーションのMACアドレス情報であり、前記TWT協定をセットアップすることを要求する前記ステーションおよびセットアップ要求に応答する前記ステーションは、前記第1のリンク上で動作し、
前記TWTフロー識別子は、前記第1のフレームで搬送される3ビットまたは4ビットを占める、請求項11または12に記載の第1のステーションまたは第2のステーション。
【請求項15】
前記第1のリンクについての前記TWT協定と前記第1のリンクの前記リンク識別子情報との間に第1の対応関係が存在し、前記第1の対応関係は、以下の組み合わせ情報:
前記TWT協定のTWTフロー識別子、前記TWT協定をセットアップすることを要求するステーションのMACアドレス情報、セットアップ要求に応答するステーションのMACアドレス情報、および前記第1のリンクを示す前記リンク識別子情報、または、
前記TWT協定のTWTフロー識別子、TWT協定をセットアップすることを要求するMLDのMACアドレス情報、セットアップ要求に応答するMLDのMACアドレス情報、および前記第1のリンクを示す前記リンク識別子情報であり、
前記TWTフロー識別子は、前記第1のフレームで搬送される3ビットまたは4ビットを占める、請求項11または12に記載の第1のステーションまたは第2のステーション。
【請求項16】
前記第1の対応関係に基づいて前記TWT協定を破棄するように構成された処理ユニット
をさらに含む請求項13に記載の第1のステーションまたは第2のステーション。
【請求項17】
前記第1の対応関係に基づいて前記TWT協定を破棄するように構成された処理ユニット
をさらに含む請求項14に記載の第1のステーションまたは第2のステーション。
【請求項18】
前記第1の対応関係に基づいて前記TWT協定を破棄するように構成された処理ユニット
をさらに含む請求項15に記載の第1のステーションまたは第2のステーション。
【請求項19】
第2のマルチリンクデバイス中の第2のステーションから第1のフレームを受信する前に、
前記第1のマルチリンクデバイスが、前記第2のマルチリンクデバイスによって送信された第3のフレームを受信し、前記第3のフレームは、TWT要素を含み、前記TWT要素は、TWTフロー識別子を含み、前記TWT要素は、前記第1のリンク上でTWT協定をセットアップすることを要求するために使用される、または、
前記第1のマルチリンクデバイスが、前記第2のマルチリンクデバイスに第3のフレームを伝送し、前記第3のフレームは、TWT要素を含み、前記TWT要素は、TWTフロー識別子を含み、前記TWT要素は、前記第1のリンク上でTWT協定をセットアップすることを要求するために使用される、
請求項11に記載の第1のステーション。
【請求項20】
第1のマルチリンクデバイス中の第1のステーションに第1のフレームを伝送する前に、
前記第2のマルチリンクデバイスが、前記第1のマルチリンクデバイスに第3の
フレームを伝送し、前記第3のフレームは、TWT要素を含み、前記TWT要素は、TWTフロー識別子を含み、前記TWT要素は、前記第1のリンク上でTWT協定をセットアップすることを要求するために使用される、または、
前記第2のマルチリンクデバイスが、前記第1のマルチリンクデバイスによって送信された第3のフレームを受信し、前記第3のフレームは、TWT要素を含み、前記TWT要素は、TWTフロー識別子を含み、前記TWT要素は、前記第1のリンク上でTWT協定をセットアップすることを要求するために使用される、
請求項12に記載の第2のステーション。
【請求項21】
求項1に記載の方法を実行するように構成されたユニットを備える、通信装置。
【請求項22】
請求項2に記載の方法を実行するように構成されたユニットを備える、通信装置。
【請求項23】
プロセッサを備える通信装置であって、前記プロセッサは、メモリに結合され、前記メモリ中の命令を読み取り、前記命令に基づいて、請求項1に記載の方法を実行するように構成される、通信装置。
【請求項24】
プロセッサを備える通信装置であって、前記プロセッサは、メモリに結合され、前記メモリ中の命令を読み取り、前記命令に基づいて、請求項2に記載の方法を実行するように構成される、通信装置。
【請求項25】
コンピュータプログラムを記憶するように構成されたコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行されると、請求項1に記載の方法が実行される、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項26】
コンピュータプログラムを記憶するように構成されたコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行されると、請求項2に記載の方法が実行される、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、ワイヤレス通信技術の分野に関し、特に通信方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本願は、2021年4月25日に中国国家知識産権局に出願された「通信方法および装置」と題する中国特許出願第202110452052.2号の優先権を主張するものであり、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0003】
マルチリンク協調技術は、複数の不連続なリンクをアグリゲートして超高帯域幅を提供することができる。マルチリンクデバイス(multi-link device, MLD)中のステーションは、例えばsub-1GHz、2.4GHz、5GHz、および6GHzなど、1つまたは複数の周波数で動作し得る。MLD間の1つまたは複数のリンクについて、ターゲットウェイクタイム協定(target wake time agreement, TWT agreement)がセットアップされることがある。TWT協定がセットアップされる1つまたは複数のリンクは、例えばTWTなど、TWT協定におけるパラメータを共有し得る。
【0004】
既存のプロトコルでは、リンクの2端のステーションは、1つまたは複数のリンクについてセットアップされたTWT協定を破棄する必要があり、ここで、最初にTWT協定をセットアップすることを要求したステーションはそのリンク上に位置する。TWT協定を破棄する方式は、柔軟ではない。
【0005】
これに鑑みて、本願では、マルチリンクデバイスにおけるリンクのTWT協定の破棄の柔軟性が改善される必要がある。
【発明の概要】
【0006】
本願は、マルチリンクデバイスのリンクについてのTWT協定の破棄の柔軟性を改善するために、通信方法および装置を提供する。
【0007】
第1の態様によれば、通信方法が提供され、第1のマルチリンクデバイス中の第1のステーションに適用される。この方法は、第2のマルチリンクデバイス中の第2のステーションから第1のフレームを受信することであって、第1のフレームは、第1のリンクについてのターゲットウェイクタイム協定TWT協定を破棄することを要求するために使用され、第1のフレームは、第1のリンクのリンク識別子を含み、第1のリンクは、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間でTWT協定がセットアップされる1つまたは複数のリンクのうちの任意のリンクである、ことと、第1のフレームに応答して第2のフレームを第2のステーションに伝送することとを備える。この態様では、受信される第1のフレームは、第1のリンクの識別子を搬送し、リンクについてのTWT協定は、第1のリンクのリンク識別子およびTWTフロー識別子に基づいて一意に決定され得る。第1のマルチリンクデバイスおよび第2のマルチリンクデバイス中の任意のステーションが第1のリンクについてのTWT協定を破棄することを要求し得ることにより、TWT協定の破棄の柔軟性を向上し得る。
【0008】
可能な実装では、この方法は、第1のリンクのリンク識別子および対応関係に基づいて、第1のリンクのリンク識別子に対応する第1のリンクについてのTWT協定を破棄することをさらに含む。この実装では、TWT協定は、リンク識別子に基づいて正確に識別され得、任意のステーションがTWT協定を破棄し得ることにより、TWT協定の破棄の柔軟性を向上し得る。
【0009】
第2の態様によれば、通信方法が提供され、第2のマルチリンクデバイス中の第2のステーションに適用される。この方法は、第1のマルチリンクデバイス中の第1のステーションに第1のフレームを伝送することであって、第1のフレームは、第1のリンクについてのターゲットウェイクタイム協定TWT協定を破棄することを要求するために使用され、第1のフレームは、第1のリンクのリンク識別子を含み、第1のリンクは、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間でTWT協定がセットアップされる1つまたは複数のリンクのうちの任意のリンクである、ことと、第2のフレームを第1のステーションから受信することであって、第2のフレームは、第1のフレームに対する応答である、こととを備える。この態様では、第1のフレームは、第1のリンクの識別子を搬送し、リンクについてのTWT協定は、第1のリンクのリンク識別子およびTWTフロー識別子に基づいて一意に決定され得る。第1のマルチリンクデバイスおよび第2のマルチリンクデバイス中の任意のステーションが第1のリンクについてのTWT協定を破棄することを要求し得ることにより、TWT協定の破棄の柔軟性を向上し得る。
【0010】
第1の態様、第2の態様、または第1の態様の可能な実装のいずれか1つを参照して、別の可能な実装では、セットアップされたTWT協定は、1つのTWTフロー識別子に対応する。この実装では、1つのTWTフロー識別子が、1つまたは複数のセットアップされたTWT協定について使用される。指定されたTWT協定が破棄フレームに基づいて破棄されることが可能であることを保証するために、TWTフロー識別子は、TWT協定をセットアップすることを要求するステーションとセットアップ要求に応答するステーションとの間でセットアップされる、リンク識別子に基づいてセットアップされる複数のTWT協定において一意である必要がある。あるいは、指定されたTWT協定が破棄フレームに基づいて破棄されることが可能であることを保証するために、各TWT協定におけるTWTフロー識別子は、TWT協定をセットアップすることを要求するMLDとセットアップ要求に応答するMLDとの間でセットアップされる、リンク識別子に基づいてセットアップされる複数のTWT協定において一意である必要がある。
【0011】
第1の態様、第2の態様、または第1の態様もしくは第2の態様の可能な実装のいずれか1つを参照して、さらに別の可能な実装では、リンク識別子とTWTフロー識別子との間に対応関係が存在する。この実装では、リンク識別子とTWTフロー識別子との間に対応関係が存在するので、TWT協定は、リンク識別子およびTWTフロー識別子に基づいて正確に識別されることが可能である。
【0012】
第1の態様、第2の態様、または第1の態様もしくは第2の態様の可能な実装のいずれか1つを参照して、さらに別の可能な実装では、対応関係は、以下の情報:TWT協定をセットアップすることを要求する第3のステーションの媒体アクセス制御MACアドレス情報、セットアップ要求に応答する第4のステーションのMACアドレス情報、第1のマルチリンクデバイスのMACアドレス情報、および第2のマルチリンクデバイスのMACアドレス情報、のうちの少なくとも1つをさらに含む。第3のステーションは、第1のマルチリンクデバイスに属し、第4のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに属する。あるいは、第3のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに属し、第4のステーションは、第1のマルチリンクデバイスに属する。この実装では、指定されたTWT協定が破棄フレームに基づいて破棄されることが可能であることを保証するために、TWTフロー識別子は、TWT協定をセットアップすることを要求するステーションとセットアップ要求に応答するステーションとの間でセットアップされる、リンク識別子に基づいてセットアップされる複数のTWT協定において一意である必要がある。あるいは、指定されたTWT協定が破棄フレームに基づいて破棄されることが可能であることを保証するために、各TWT協定におけるTWTフロー識別子は、TWT協定をセットアップすることを要求するMLDとセットアップ要求に応答するMLDとの間でセットアップされる、リンク識別子に基づいてセットアップされる複数のTWT協定において一意である必要がある。TWT協定は、この対応関係によって正確に識別されることが可能である。
【0013】
第1の態様、第2の態様、または第1の態様もしくは第2の態様の可能な実装のいずれか1つを参照して、さらに別の可能な実装では、第1のフレームは、TWTフローフィールドを含み、リンク識別子は、TWTフローフィールドに含まれる。この実装では、TWTフローフィールドは、本願で提供されるリンク識別子を含むように拡張されることがある。
【0014】
第3の態様によれば、通信方法が提供され、第3のステーションに適用される。この方法は、第4のステーションから第3のフレームを受信することであって、第3のフレームは、1つまたは複数のターゲットウェイクタイム協定TWT協定をセットアップすることを要求するために使用され、各TWT協定は、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間の1つのリンクに対応し、第3のフレームは、第1のフィールドを含み、第1のフィールドは、第3のフレーム中に第2のフィールドが存在するかどうかを示し、第2のフィールドは、1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクについての情報を示し、1つまたは複数のTWT協定は、1つのTWTフロー識別子に対応する、ことと、第3のフレームに応答して第4のフレームを第4のステーションに伝送することと、第5のフレームを第4のステーションに伝送することであって、第5のフレームは、セットアップされることが要求される1つまたは複数のTWT協定が受諾されたことを確認するために使用される、ことと、第4のステーションから第6のフレームを受信することであって、第6のフレームは、第5のフレームに対する応答である、こととを備える。この態様では、受信されるTWT協定をセットアップすることを要求する第3のフレームは、1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクについての情報を示すので、TWT協定がリンクと関連付けられる。
【0015】
第4の態様によれば、通信方法が提供され、第4のステーションに適用される。この方法は、第3のフレームを第3のステーションに伝送することであって、第3のフレームは、1つまたは複数のターゲットウェイクタイム協定TWT協定をセットアップすることを要求するために使用され、各TWT協定は、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間の1つのリンクに対応し、第3のフレームは、第1のフィールドを含み、第1のフィールドは、第3のフレーム中に第2のフィールドが存在するかどうかを示し、第2のフィールドは、1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクについての情報を示す、ことと、第3のステーションから第4のフレームを受信することであって、第4のフレームは、第3のフレームに対する応答である、ことと、第3のステーションから第5のフレームを受信することであって、第5のフレームは、セットアップされることが要求される1つまたは複数のTWT協定が受諾されたことを確認するために使用される、ことと、第5のフレームに応答して第3のステーションに第6のフレームを伝送することとを備える。この態様では、TWT協定をセットアップすることを要求する第3のフレームは、1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクについての情報を示すので、TWT協定がリンクと関連付けられる。
【0016】
第3の態様または第4の態様を参照して、可能な実装では、第1のフィールドは、TWT要素中の制御フィールド中に位置する。第3のフレーム中に第2のフィールドが存在することを第1のフィールドが示すときには、第3のフレームは、第2のフィールドがTWT要素のTWTパラメータ情報フィールド中に位置することをさらに含む。この実装では、制御フィールドおよびTWTパラメータ情報フィールドは、拡張されることがある。制御フィールドは、第1のフィールドを含み、第3のフレーム中に第2のフィールドが存在するかどうかを示す。第3のフレーム中に第2のフィールドが存在する場合には、第2のフィールドは、拡張されたTWTパラメータ情報フィールド中に位置する。
【0017】
第3の態様、第4の態様、または第3の態様もしくは第4の態様の可能な実装のいずれか1つを参照して、別の可能な実装では、第2のフィールドは、ビットマップである。この実装では、1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクについての情報は、ビットマップを用いて低いオーバヘッドで正確に示されることが可能である。
【0018】
第3の態様、第4の態様、または第3の態様もしくは第4の態様の可能な実装のいずれか1つを参照して、さらに別の可能な実装では、第2のフィールドは、1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクのリンク識別子を含む。この実装では、第2のフィールドは、1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクのリンク識別子を搬送することがある。第2のフィールドを構文解析によって取得した後で、受信デバイスは、1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクのリンク識別子を明確に知り得る。
【0019】
第3の態様、第4の態様、または第3の態様もしくは第4の態様の可能な実装のいずれか1つを参照して、さらに別の可能な実装では、TWTフロー識別子と1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクとの間に対応関係が存在する。この実装では、指定されたTWT協定が破棄フレームに基づいて破棄されることが可能であることを保証するために、TWTフロー識別子は、TWT協定をセットアップすることを要求するステーションとセットアップ要求に応答するステーションとの間でセットアップされる、リンク識別子に基づいてセットアップされる複数のTWT協定において一意である必要がある。あるいは、指定されたTWT協定が破棄フレームに基づいて破棄されることが可能であることを保証するために、各TWT協定におけるTWTフロー識別子は、TWT協定をセットアップすることを要求するMLDとセットアップ要求に応答するMLDとの間でセットアップされる、リンク識別子に基づいてセットアップされる複数のTWT協定において一意である必要がある。
【0020】
第3の態様、第4の態様、または第3の態様もしくは第4の態様の可能な実装のいずれか1つを参照して、さらに別の可能な実装では、対応関係は、以下の情報:第3のステーションの媒体アクセス制御MACアドレス情報、第4のステーションのMACアドレス情報、第1のマルチリンクデバイスのMACアドレス情報、および第2のマルチリンクデバイスのMACアドレス情報、のうちの少なくとも1つをさらに含む。第3のステーションは、第1のマルチリンクデバイスに属し、第4のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに属する。あるいは、第3のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに属し、第4のステーションは、第1のマルチリンクデバイスに属する。この実装では、指定されたTWT協定が破棄フレームに基づいて破棄されることが可能であることを保証するために、TWTフロー識別子は、TWT協定をセットアップすることを要求するステーションとセットアップ要求に応答するステーションとの間でセットアップされる、リンク識別子に基づいてセットアップされる複数のTWT協定において一意である必要がある。あるいは、指定されたTWT協定が破棄フレームに基づいて破棄されることが可能であることを保証するために、各TWT協定におけるTWTフロー識別子は、TWT協定をセットアップすることを要求するMLDとセットアップ要求に応答するMLDとの間でセットアップされる、リンク識別子に基づいてセットアップされる複数のTWT協定において一意である必要がある。TWT協定は、この対応関係によって正確に識別されることが可能である。
【0021】
第5の態様によれば、通信方法が提供され、第1のマルチリンクデバイス中の第1のステーションに適用される。この方法は、第2のマルチリンクデバイス中の第2のステーションから第1のフレームを受信することであって、第1のフレームは、第1のリンクについてのターゲットウェイクタイム協定TWT協定を破棄することを要求するために使用され、第1のフレームは、TWT協定のフロー識別子を含み、TWT協定は、TWTフロー識別子に対応する、ことと、第1のフレームに応答して第2のフレームを第2のステーションに伝送することとを備える。この態様では、受信される第1のリンクについてのTWT協定を破棄することを要求するフレームは、TWTフロー識別子を搬送し、1つのリンクについてのTWT協定は、TWTフロー識別子に基づいて一意に決定され得る。第3のマルチリンクデバイスおよび第4のマルチリンクデバイス中の任意のステーションが第1のリンクについてのTWT協定を破棄することを要求し得ることにより、TWT協定の破棄の柔軟性を向上し得る。
【0022】
第5の態様を参照して、可能な実装では、この方法は、TWTフロー識別子に基づいて、TWTフロー識別子に対応するTWT協定を破棄することをさらに含む。この実装では、TWT協定は、1つのTWTフロー識別子に対応する。対応するTWT協定は、TWTフロー識別子に基づいて正確に破棄されることが可能である。TWTフロー識別子を取得した後で、任意のステーションが、対応するTWT協定を破棄し得ることにより、TWT協定の破棄の柔軟性を向上し得る。
【0023】
第6の態様によれば、通信方法が提供され、第2のマルチリンクデバイス中の第2のステーションに適用される。この方法は、第1のマルチリンクデバイス中の第1のステーションに第1のフレームを伝送することであって、第1のフレームは、第1のリンクについてのターゲットウェイクタイム協定TWT協定を破棄することを要求するために使用され、第1のフレームは、TWT協定のフロー識別子を含み、TWT協定は、TWTフロー識別子に対応する、ことと、第2のフレームを第1のステーションから受信することであって、第2のフレームは、第1のフレームに対する応答である、こととを備える。この態様では、第1のリンクについてのTWT協定を破棄することを要求するフレームは、TWTフロー識別子を搬送し、1つのリンクについてのTWT協定は、TWTフロー識別子に基づいて一意に決定され得る。第3のマルチリンクデバイスおよび第4のマルチリンクデバイス中の任意のステーションが第1のリンクについてのTWT協定を破棄することを要求し得ることにより、TWT協定の破棄の柔軟性を向上し得る。
【0024】
第5の態様、第6の態様、または第5の態様の可能な実装のいずれか1つを参照して、別の可能な実装では、TWTフロー識別子は、第1のパラメータセットに含まれる。第1のパラメータセットは、以下の情報:第1のリンクのリンク識別子、TWT協定をセットアップすることを要求する第3のステーションの媒体アクセス制御MACアドレス情報、この要求に応答する第4のステーションのMACアドレス情報、第1のマルチリンクデバイスのMACアドレス情報、第2のマルチリンクデバイスのMACアドレス情報、第1のステーションのMACアドレス情報、および第2のステーションのMACアドレス情報のうちの少なくとも1つをさらに含む。第3のステーションは、第1のマルチリンクデバイスに属し、第4のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに属する。あるいは、第3のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに属し、第4のステーションは、第1のマルチリンクデバイスに属する。この実装では、指定されたTWT協定が破棄フレームに基づいて破棄されることが可能であることを保証するために、各TWT協定におけるTWTフロー識別子は、TWT協定をセットアップすることを要求するステーションとセットアップ要求に応答するステーションとの間でセットアップされる、リンク識別子に基づいてセットアップされる複数のTWT協定において一意である必要がある。あるいは、指定されたTWT協定が破棄フレームに基づいて破棄されることが可能であることを保証するために、各TWT協定におけるTWTフロー識別子は、TWT協定をセットアップすることを要求するMLDとセットアップ要求に応答するMLDとの間でセットアップされる、かつ/またはリンク識別子に基づいてセットアップされる、複数のTWT協定において一意である必要がある。あるいは、指定されたTWT協定が破棄フレームに基づいて破棄されることが可能であることを保証するために、各TWT協定におけるTWTフロー識別子は、TWT協定破棄を開始するステーションとTWT協定破棄に応答するステーションとの間でセットアップされる複数のTWT協定において一意である必要がある。
【0025】
第7の態様によれば、通信方法が提供され、第3のステーションに適用される。この方法は、第4のステーションから第3のフレームを受信することであって、第3のフレームは、1つまたは複数のリンク上で1つまたは複数のターゲットウェイクタイム協定TWT協定をセットアップすることを要求するために使用され、各TWT協定は、1つのTWTフロー識別子に対応する、ことと、第3のフレームに応答して第4のフレームを第4のステーションに伝送することと、第5のフレームを第4のステーションに伝送することであって、第5のフレームは、セットアップされることが要求される1つまたは複数のTWT協定が受諾されたことを確認するために使用される、ことと、第4のステーションから第6のフレームを受信することであって、第6のフレームは、第5のフレームに対する応答である、こととを備える。この態様では、1つのリンクについてのTWT協定が、TWTフロー識別子に基づいて一意に決定され得ることにより、TWT協定の識別の確度を向上し得る。
【0026】
第8の態様によれば、通信方法が提供され、第4のステーションに適用される。この方法は、第3のフレームを第3のステーションに伝送することであって、第3のフレームは、1つまたは複数のリンク上で1つまたは複数のターゲットウェイクタイム協定TWT協定をセットアップすることを要求するために使用され、各TWT協定は、1つのTWTフロー識別子に対応する、ことと、第3のステーションから第4のフレームを受信することであって、第4のフレームは、第3のフレームに対する応答である、ことと、第3のステーションから第5のフレームを受信することであって、第5のフレームは、セットアップされることが要求される1つまたは複数のTWT協定が受諾されたことを確認するために使用される、ことと、第5のフレームに応答して第4のステーションに第6のフレームを伝送することとを備える。この態様では、1つのリンクについてのTWT協定が、TWTフロー識別子に基づいて一意に決定され得ることにより、TWT協定の識別の確度を向上し得る。
【0027】
第7の態様または第8の態様を参照して、可能な実装では、第3のフレームは、第1のフィールドを含む。第1のフィールドは、第3のフレーム中に第2のフィールドが存在するかどうかを示す。第2のフィールドは、1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクについての情報を示す。この実装では、制御フィールドは、拡張されることがあり、制御フィールドは、第1のフィールドを含む。
【0028】
第7の態様、第8の態様、または第7の態様もしくは第8の態様の可能な実装のいずれか1つを参照して、別の可能な実装では、第1のフィールドは、TWT要素中の制御フィールド中に位置する。第3のフレーム中に第2のフィールドが存在すると第1のフィールドが示すときには、第3のフレームは、第2のフィールドがTWT要素のTWTパラメータ情報フィールド中に位置することをさらに含む。この実装では、TWTパラメータ情報フィールドは、拡張されることがある。制御フィールドは、第1のフィールドを含み、第3のフレーム中に第2のフィールドが存在するかどうかを示す。第2のフィールドが第3のフレーム中に存在する場合には、第2のフィールドは、拡張されたTWTパラメータ情報フィールド中に位置する。
【0029】
第7の態様、第8の態様、または第7の態様もしくは第8の態様の可能な実装のいずれか1つを参照して、さらに別の可能な実装では、第2のフィールドは、ビットマップである。この実装では、1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクについての情報は、ビットマップを用いて低いオーバヘッドで正確に示されることが可能である。
【0030】
第7の態様、第8の態様、または第7の態様もしくは第8の態様の可能な実装のいずれか1つを参照して、さらに別の可能な実装では、第2のフィールドは、1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクのリンク識別子を含む。この実装では、第2のフィールドは、1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクのリンク識別子を搬送することがある。第2のフィールドを構文解析によって取得した後で、受信デバイスは、1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクのリンク識別子を明確に知り得る。
【0031】
第7の態様、第8の態様、または第7の態様もしくは第8の態様の可能な実装のいずれか1つを参照して、さらに別の可能な実装では、TWTフロー識別子は、第1のパラメータセットに含まれる。第1のパラメータセットは、以下の情報:第1のリンクのリンク識別子、TWT協定をセットアップすることを要求する第3のステーションの媒体アクセス制御MACアドレス情報、要求に応答する第4のステーションのMACアドレス情報、第1のマルチリンクデバイスのMACアドレス情報、第2のマルチリンクデバイスのMACアドレス情報、第1のステーションのMACアドレス情報、および第2のステーションのMACアドレス情報のうちの少なくとも1つをさらに含む。第3のステーションは、第1のマルチリンクデバイスに属し、第4のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに属する。あるいは、第3のステーションは、第2のマルチリンクデバイスに属し、第4のステーションは、第1のマルチリンクデバイスに属する。この実装では、指定されたTWT協定が破棄フレームに基づいて破棄されることが可能であることを保証するために、各TWT協定におけるTWTフロー識別子は、TWT協定をセットアップすることを要求するステーションとセットアップ要求に応答するステーションとの間でセットアップされる、リンク識別子に基づいてセットアップされる複数のTWT協定において一意である必要がある。あるいは、指定されたTWT協定が破棄フレームに基づいて破棄されることが可能であることを保証するために、各TWT協定におけるTWTフロー識別子は、TWT協定をセットアップすることを要求するMLDとセットアップ要求に応答するMLDとの間でセットアップされる、かつ/またはリンク識別子に基づいてセットアップされる、複数のTWT協定において一意である必要がある。あるいは、指定されたTWT協定が破棄フレームに基づいて破棄されることが可能であることを保証するために、各TWT協定におけるTWTフロー識別子は、TWT協定破棄を開始するステーションとTWT協定破棄に応答するステーションとの間でセットアップされる複数のTWT協定において一意である必要がある。
【0032】
第9の態様によれば、第1の態様による通信方法を実施するために通信装置が提供される。例えば、この通信装置は、チップまたは端末であることがある。上記の方法は、ソフトウェア、ハードウェア、または対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実施され得る。
【0033】
可能な実装では、通信装置は、トランシーバユニットと処理ユニットとを含むことがある。トランシーバユニットは、第2のマルチリンクデバイス中の第2のステーションから第1のフレームを受信するように構成され、第1のフレームは、第1のリンクについてのターゲットウェイクタイム協定TWT協定を破棄することを要求するために使用され、第1のフレームは、第1のリンクのリンク識別子を含み、第1のリンクは、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間でTWT協定がセットアップされる1つまたは複数のリンクのうちの任意のリンクである。トランシーバユニットは、第1のフレームに応答して第2のフレームを第2のステーションに伝送するようにさらに構成される。
【0034】
さらに、処理ユニットは、第1のリンクのリンク識別子および対応関係に基づいて、第1のリンクのリンク識別子に対応する第1のリンクについてのTWT協定を破棄するように構成される。
【0035】
第10の態様によれば、第2の態様による通信方法を実施するために通信装置が提供される。例えば、この通信装置は、チップまたは端末であることがある。上記の方法は、ソフトウェア、ハードウェア、または対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実施され得る。
【0036】
可能な実装では、通信装置は、トランシーバユニットと処理ユニットとを含むことがある。トランシーバユニットは、第1のマルチリンクデバイス中の第1のステーションに第1のフレームを伝送するように構成され、第1のフレームは、第1のリンクについてのターゲットウェイクタイム協定TWT協定を破棄することを要求するために使用され、第1のフレームは、第1のリンクのリンク識別子を含み、第1のリンクは、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間でTWT協定がセットアップされる1つまたは複数のリンクのうちの任意のリンクである。トランシーバユニットは、第2のフレームを第1のステーションから受信するようにさらに構成され、第2のフレームは、第1のフレームに対する応答である。
【0037】
第11の態様によれば、第3の態様による通信方法を実施するために通信装置が提供される。例えば、この通信装置は、チップまたは端末であることがある。上記の方法は、ソフトウェア、ハードウェア、または対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実施され得る。
【0038】
可能な実装では、通信装置は、トランシーバユニットと処理ユニットとを含むことがある。トランシーバユニットは、第4のステーションから第3のフレームを受信するように構成され、第3のフレームは、1つまたは複数のターゲットウェイクタイム協定TWT協定をセットアップすることを要求するために使用され、各TWT協定は、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間の1つのリンクに対応し、第3のフレームは、第1のフィールドを含み、第1のフィールドは、第3のフレーム中に第2のフィールドが存在するかどうかを示し、第2のフィールドは、1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクについての情報を示し、1つまたは複数のTWT協定は、1つのTWTフロー識別子に対応する。トランシーバユニットは、第3のフレームに応答して第4のフレームを第4のステーションに伝送するようにさらに構成される。トランシーバユニットは、第5のフレームを第4のステーションに伝送するようにさらに構成され、第5のフレームは、セットアップされることが要求される1つまたは複数のTWT協定が受諾されたことを確認するために使用される。トランシーバユニットは、第4のステーションから第6のフレームを受信するようにさらに構成され、第6のフレームは、第5のフレームに対する応答である。
【0039】
第12の態様によれば、第4の態様による通信方法を実施するために通信装置が提供される。例えば、この通信装置は、チップまたは端末であることがある。上記の方法は、ソフトウェア、ハードウェア、または対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実施され得る。
【0040】
可能な実装では、通信装置は、トランシーバユニットと処理ユニットとを含むことがある。トランシーバユニットは、第3のフレームを第3のステーションに伝送するように構成され、第3のフレームは、1つまたは複数のターゲットウェイクタイム協定TWT協定をセットアップすることを要求するために使用され、各TWT協定は、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間の1つのリンクに対応し、第3のフレームは、第1のフィールドを含み、第1のフィールドは、第3のフレーム中に第2のフィールドが存在するかどうかを示し、第2のフィールドは、1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクについての情報を示し、1つまたは複数のTWT協定は、1つのTWTフロー識別子に対応する。トランシーバユニットは、第3のステーションから第4のフレームを受信するようにさらに構成され、第4のフレームは、第3のフレームに対する応答である。トランシーバユニットは、第3のステーションから第5のフレームを受信するようにさらに構成され、第5のフレームは、セットアップされることが要求される1つまたは複数のTWT協定が受諾されたことを確認するために使用される。トランシーバユニットは、第5のフレームに応答して第3のステーションに第6のフレームを伝送するようにさらに構成される。
【0041】
第13の態様によれば、第5の態様による通信方法を実施するために通信装置が提供される。例えば、この通信装置は、チップまたは端末であることがある。上記の方法は、ソフトウェア、ハードウェア、または対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実施され得る。
【0042】
可能な実装では、通信装置は、トランシーバユニットと処理ユニットとを含むことがある。トランシーバユニットは、第2のマルチリンクデバイス中の第2のステーションから第1のフレームを受信するように構成され、第1のフレームは、第1のリンクについてのターゲットウェイクタイム協定TWT協定を破棄することを要求するために使用され、第1のフレームは、TWT協定のフロー識別子を含み、TWT協定は、TWTフロー識別子に対応する。トランシーバユニットは、第1のフレームに応答して第2のフレームを第2のステーションに伝送するようにさらに構成される。
【0043】
さらに、処理ユニットは、TWTフロー識別子に基づいて、TWTフロー識別子に対応するTWT協定を破棄するように構成される。
【0044】
第14の態様によれば、第6の態様による通信方法を実施するために通信装置が提供される。例えば、この通信装置は、チップまたは端末であることがある。上記の方法は、ソフトウェア、ハードウェア、または対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実施され得る。
【0045】
可能な実装では、通信装置は、トランシーバユニットと処理ユニットとを含むことがある。トランシーバユニットは、第1のマルチリンクデバイス中の第1のステーションに第1のフレームを伝送するように構成され、第1のフレームは、第1のリンクについてのターゲットウェイクタイム協定TWT協定を破棄することを要求するために使用され、第1のフレームは、TWT協定のフロー識別子を含み、TWT協定は、TWTフロー識別子に対応する。トランシーバユニットは、第2のフレームを第1のステーションから受信するようにさらに構成され、第2のフレームは、第1のフレームに対する応答である。
【0046】
第15の態様によれば、第7の態様による通信方法を実施するために通信装置が提供される。例えば、この通信装置は、チップまたは端末であることがある。上記の方法は、ソフトウェア、ハードウェア、または対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実施され得る。
【0047】
可能な実装では、通信装置は、トランシーバユニットと処理ユニットとを含むことがある。トランシーバユニットは、第4のステーションから第3のフレームを受信するように構成され、第3のフレームは、1つまたは複数のリンク上で1つまたは複数のターゲットウェイクタイム協定TWT協定をセットアップすることを要求するために使用され、各TWT協定は、1つのTWTフロー識別子に対応する。トランシーバユニットは、第3のフレームに応答して第4のフレームを第4のステーションに伝送するようにさらに構成される。トランシーバユニットは、第5のフレームを第4のステーションに伝送するようにさらに構成され、第5のフレームは、セットアップされることが要求される1つまたは複数のTWT協定が受諾されたことを確認するために使用される。トランシーバユニットは、第4のステーションから第6のフレームを受信するようにさらに構成され、第6のフレームは、第5のフレームに対する応答である。
【0048】
第16の態様によれば、第8の態様による通信方法を実施するために通信装置が提供される。例えば、この通信装置は、チップまたは端末であることがある。上記の方法は、ソフトウェア、ハードウェア、または対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実施され得る。
【0049】
可能な実装では、通信装置は、トランシーバユニットと処理ユニットとを含むことがある。トランシーバユニットは、第3のフレームを第3のステーションに伝送するように構成され、第3のフレームは、1つまたは複数のリンク上で1つまたは複数のターゲットウェイクタイム協定TWT協定をセットアップすることを要求するために使用され、各TWT協定は、1つのTWTフロー識別子に対応する。トランシーバユニットは、第3のステーションから第4のフレームを受信するようにさらに構成され、第4のフレームは、第3のフレームに対する応答である。トランシーバユニットは、第3のステーションから第5のフレームを受信するようにさらに構成され、第5のフレームは、セットアップされることが要求される1つまたは複数のTWT協定が受諾されたことを確認するために使用される。トランシーバユニットは、第5のフレームに応答して第4のステーションに第6のフレームを伝送するようにさらに構成される。
【0050】
可能な実装では、第9の態様から第16の態様のいずれか1つによる通信装置は、メモリに結合されたプロセッサを含む。プロセッサは、装置が上記の通信方法における対応する機能を実行するのをサポートするように構成される。メモリは、プロセッサに結合されるように構成され、装置に必要なプログラム(命令)および/または装置に必要なデータを記憶する。任意選択で、通信装置は、装置と別のネットワーク要素との間の通信をサポートするように構成された通信インタフェースをさらに含むことがある。任意選択で、メモリは、通信装置内に位置することもあるし、通信装置外に位置することもある。
【0051】
別の可能な実装では、第9の態様から第16の態様のいずれか1つによる通信装置は、プロセッサとトランシーバ装置とを含む。プロセッサは、トランシーバ装置に結合される。プロセッサは、コンピュータプログラムまたは命令を実行して、情報を受信および伝送するようにトランシーバ装置を制御するように構成される。プロセッサがコンピュータプログラムまたは命令を実行したときに、プロセッサは、論理回路を使用する、またはコード命令を実行することによって上記の方法を実行するようにさらに構成される。トランシーバ装置は、トランシーバ、トランシーバ回路、または入出力インタフェースであることがあり、この通信装置以外の通信装置から信号を受信してその信号をプロセッサに伝送する、またはプロセッサからの信号をこの通信装置以外の通信装置に伝送するように構成される。通信装置がチップであるときには、トランシーバ装置は、トランシーバ回路または入出力インタフェースである。
【0052】
第9の態様から第16の態様のいずれか1つによる通信装置がチップであるときには、伝送ユニットは、例えば出力回路または通信インタフェースなどの出力ユニットであることがあり、受信ユニットは、例えば入力回路または通信インタフェースなどの入力ユニットであることがある。通信装置が端末であるときには、伝送ユニットは、送信機または送信機械であることがあり、受信ユニットは、受信機または受信機械であることがある。
【0053】
第17の態様によれば、第9の態様または第9の態様の実装のいずれか1つによる通信装置と、第10の態様または第10の態様の実装のいずれか1つによる通信装置とを含む通信システムが提供される。
【0054】
第18の態様によれば、第11の態様または第11の態様の実装のいずれか1つによる通信装置と、第12の態様または第12の態様の実装のいずれか1つによる通信装置とを含む通信システムが提供される。
【0055】
第19の態様によれば、第13の態様または第13の態様の実装のいずれか1つによる通信装置と、第14の態様または第14の態様の実装のいずれか1つによる通信装置とを含む通信システムが提供される。
【0056】
第20の態様によれば、第15の態様または第15の態様の実装のいずれか1つによる通信装置と、第16の態様または第16の態様の実装のいずれか1つによる通信装置とを含む通信システムが提供される。
【0057】
第21の態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体が提供され、このコンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムを記憶する。コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行されたときに、第1の態様から第8の態様および第1の態様から第8の態様の実装のいずれか1つによる方法が実行される。
【0058】
第22の態様によれば、コンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行されたときに、第1の態様から第8の態様および第1の態様から第8の態様の実装のいずれか1つによる方法が実行される。
【0059】
第23の態様によれば、通信方法が提供され、第1のマルチリンクデバイス中の第1のステーションに適用される。この方法は、第2のマルチリンクデバイス中の第2のステーションから第1のフレームを受信することであって、第1のフレームは、第1のリンクについてのターゲットウェイクタイム協定TWT協定を破棄することを要求するために使用され、第1のリンクは、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間でTWT協定がセットアップされる1つまたは複数のリンクのうちの任意のリンクである、ことと、第1のフレームに応答して第2のフレームを第2のステーションに伝送することとを備える。この態様では、マルチリンクデバイス間でセットアップされるTWT協定について、任意のステーションが第1のリンクについてのTWT協定を破棄することを要求し得ることにより、そのリンクについてのTWT協定の破棄の柔軟性を向上し得る。
【0060】
第24の態様によれば、通信方法が提供され、第2のマルチリンクデバイス中の第2のステーションに適用される。この方法は、第1のマルチリンクデバイス中の第1のステーションに第1のフレームを伝送することであって、第1のフレームは、第1のリンクについてのターゲットウェイクタイム協定TWT協定を破棄することを要求するために使用され、第1のリンクは、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間でTWT協定がセットアップされる1つまたは複数のリンクのうちの任意のリンクである、ことと、第2のフレームを第1のステーションから受信することであって、第2のフレームは、第1のフレームに対する応答である、こととを備える。この態様では、マルチリンクデバイス間でセットアップされるTWT協定について、任意のステーションが第1のリンクについてのTWT協定を破棄することを要求し得ることにより、そのリンクについてのTWT協定の破棄の柔軟性を向上し得る。
【0061】
第23の態様または第24の態様を参照して、可能な実装では、第1のフレームは、第1のリンクのリンク識別子情報を含む。リンク識別子情報は、リンク識別子またはリンクビットマップを含む。この実装では、リンク識別子情報は、第1のフレームで搬送され、リンクについてのTWT協定がリンク識別子情報に基づいてうまく破棄され得ることにより、リンクについてのTWT協定の破棄の柔軟性を向上し得る。
【0062】
第23の態様、第24の態様、または第23の態様もしくは第24の態様の可能な実装のいずれか1つを参照して、別の可能な実装では、第1のリンクについてのTWT協定と第1のリンクのリンク識別子情報との間に第1の対応関係が存在する。この実装では、リンクについてのTWT協定がリンク識別子情報に基づいてうまく破棄され得ることにより、リンクについてのTWT協定の破棄の柔軟性を向上し得る。
【0063】
第23の態様、第24の態様、または第23の態様もしくは第24の態様の可能な実装のいずれか1つを参照して、さらに別の可能な実装では、第1の対応関係は、以下の組合せ情報:TWT協定のTWTフロー識別子、TWT協定をセットアップすることを要求する第3のステーションの媒体アクセス制御MACアドレス情報、セットアップ要求に応答する第4のステーションのMACアドレス情報、および第1のリンクのリンク識別子、またはTWT協定のTWTフロー識別子、第1のマルチリンクデバイスのMACアドレス情報、第2のマルチリンクデバイスのMACアドレス情報、および第1のリンクのリンク識別子、を含む。TWTフロー識別子は、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間でセットアップされる1つまたは複数のTWT協定を識別する。この実装では、指定されたTWT協定が破棄フレームに基づいて破棄されることが可能であることを保証するために、TWTフロー識別子は、TWT協定をセットアップすることを要求するステーションとセットアップ要求に応答するステーションとの間でセットアップされる、リンク識別子に基づいてセットアップされる複数のTWT協定において一意である必要がある。あるいは、指定されたTWT協定が破棄フレームに基づいて破棄されることが可能であることを保証するために、各TWT協定におけるTWTフロー識別子は、TWT協定をセットアップすることを要求するMLDとセットアップ要求に応答するMLDとの間でセットアップされる、リンク識別子に基づいてセットアップされる複数のTWT協定において一意である必要がある。この対応関係に従って、TWT協定は識別されることが可能である。
【0064】
第23の態様、第24の態様、または第23の態様もしくは第24の態様の可能な実装のいずれか1つを参照して、さらに別の可能な実装では、第1のフレームは、TWTフローフィールドを含む。リンク識別子情報は、TWTフローフィールドで搬送される。
【0065】
第23の態様、第24の態様、または第23の態様もしくは第24の態様の可能な実装のいずれか1つを参照して、さらに別の可能な実装では、この方法は、第1の対応関係に基づいて、第1のリンクのリンク識別子情報に対応するTWT協定を破棄することをさらに含む。この実装では、リンクについてのTWT協定がリンク識別子情報に基づいてうまく破棄され得ることにより、リンクについてのTWT協定の破棄の柔軟性を向上し得る。
【0066】
第23の態様、第24の態様、または第23の態様もしくは第24の態様の可能な実装のいずれか1つを参照して、さらに別の可能な実装では、第1のリンクについてのTWT協定とマルチリンクデバイスのMACアドレス情報との間に第2の対応関係が存在する。マルチリンクデバイスは、第1のマルチリンクデバイスおよび/または第2のマルチリンクデバイスを含む。この実装では、第1のリンクについてのTWT協定とマルチリンクデバイスのMACアドレス情報との間に第2の対応関係が存在し、TWT協定がうまく破棄され得る。
【0067】
第23の態様、第24の態様、または第23の態様もしくは第24の態様の可能な実装のいずれか1つを参照して、さらに別の可能な実装では、第2の対応関係は、以下の組合せ情報:TWT協定のTWTフロー識別子、第1のマルチリンクデバイスの媒体アクセス制御MACアドレス情報、および第2のマルチリンクデバイスのMACアドレス情報、またはTWT協定のTWTフロー識別子、第2のステーションのMACアドレス情報、および第1のステーションのMACアドレス情報を含む。TWTフロー識別子は、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間でセットアップされるTWT協定を識別する。この実装では、指定されたTWT協定が破棄フレームに基づいて破棄されることが可能であることを保証するために、各TWT協定におけるTWTフロー識別子は、TWT協定をセットアップすることを要求するステーションとセットアップ要求に応答するステーションとの間でセットアップされる複数のTWT協定において一意である必要がある。あるいは、指定されたTWT協定が破棄フレームに基づいて破棄されることが可能であることを保証するために、各TWT協定におけるTWTフロー識別子は、TWT協定をセットアップすることを要求するMLDとセットアップ要求に応答するMLDとの間でセットアップされる複数のTWT協定において一意である必要がある。あるいは、指定されたTWT協定が破棄フレームに基づいて破棄されることが可能であることを保証するために、各TWT協定におけるTWTフロー識別子は、TWT協定破棄を開始するステーションとTWT協定破棄に応答するステーションとの間でセットアップされる複数のTWT協定において一意である必要がある。
【0068】
第23の態様、第24の態様、または第23の態様もしくは第24の態様の可能な実装のいずれか1つを参照して、さらなる可能な実装では、この方法は、第2の対応関係に基づいて、マルチリンクデバイスのMACアドレス情報に対応するTWT協定を破棄することをさらに含む。この実装では、第1のリンクについてのTWT協定とマルチリンクデバイスのMACアドレス情報との間に第2の対応関係が存在し、TWT協定がうまく破棄され得る。
【0069】
第25の態様によれば、通信方法が提供され、第3のステーションに適用される。この方法は、第4のステーションから第3のフレームを受信することであって、第3のフレームは、1つまたは複数のターゲットウェイクタイム協定TWT協定をセットアップすることを要求するために使用され、各TWT協定は、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間の1つのリンクに対応し、第3のフレームは、第1のフィールドを含み、第1のフィールドは、第3のフレーム中に第2のフィールドが存在するかどうかを示し、第2のフィールドは、1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクのリンク識別子情報を示す、ことと、第3のフレームに応答して第4のフレームを第4のステーションに伝送することと、第5のフレームを第4のステーションに伝送することであって、第5のフレームは、セットアップされることが要求される1つまたは複数のTWT協定が受諾されたことを確認するために使用される、ことと、第4のステーションから第6のフレームを受信することであって、第6のフレームは、第5のフレームに対する応答である、こととを備える。
【0070】
第26の態様によれば、通信方法が提供され、第4のステーションに適用される。この方法は、第3のフレームを第3のステーションに伝送することであって、第3のフレームは、1つまたは複数のターゲットウェイクタイム協定TWT協定をセットアップすることを要求するために使用され、各TWT協定は、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間の1つのリンクに対応し、第3のフレームは、第1のフィールドを含み、第1のフィールドは、第3のフレーム中に第2のフィールドが存在するかどうかを示し、第2のフィールドは、1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクのリンク識別子情報を示し、1つまたは複数のTWT協定は、1つのTWTフロー識別子に対応する、ことと、第3のステーションから第4のフレームを受信することであって、第4のフレームは、第3のフレームに対する応答である、ことと、第3のステーションから第5のフレームを受信することであって、第5のフレームは、セットアップされることが要求される1つまたは複数のTWT協定が受諾されたことを確認するために使用される、ことと、第5のフレームに応答して第3のステーションに第6のフレームを伝送することとを備える。
【0071】
第25の態様または第26の態様を参照して、可能な実装では、第1のフィールドは、TWT要素中の制御フィールド中に位置する。第3のフレーム中に第2のフィールドが存在することを第1のフィールドが示すときには、第3のフレームは、第2のフィールドがTWT要素のTWTパラメータ情報フィールド中に位置することをさらに含む。この態様では、TWTパラメータ情報フィールドは、拡張されることがある。制御フィールドは、第1のフィールドを含み、第3のフレーム中に第2のフィールドが存在するかどうかを示す。第3のフレーム中に第2のフィールドが存在する場合には、第2のフィールドは、拡張されたTWTパラメータ情報フィールド中に位置する。
【0072】
第25の態様、第26の態様、または第25の態様もしくは第26の態様の可能な実装のいずれか1つを参照して、別の可能な実装では、第2のフィールドは、ビットマップである、または第2のフィールドは、1つもしくは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクのリンク識別子を含む。この実装では、1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクについての情報は、ビットマップを用いて低いオーバヘッドで正確に示されることが可能である。あるいは、第2のフィールドは、1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクのリンク識別子を搬送することがある。第2のフィールドを構文解析によって取得した後で、受信デバイスは、1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクのリンク識別子を明確に知り得る。
【0073】
第25の態様、第26の態様、または第25の態様もしくは第26の態様の可能な実装のいずれか1つを参照して、さらに別の可能な実装では、第1のリンクについてのTWT協定と第1のリンクのリンク識別子情報との間に第1の対応関係が存在し、第1のリンクは、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間でTWT協定がセットアップされる1つまたは複数のリンクのうちの任意のリンクである。
【0074】
第25の態様、第26の態様、または第25の態様もしくは第26の態様の可能な実装のいずれか1つを参照して、さらに別の可能な実装では、第1の対応関係は、以下の組合せ情報:TWT協定のTWTフロー識別子、TWT協定をセットアップすることを要求する第3のステーションの媒体アクセス制御MACアドレス情報、セットアップ要求に応答する第4のステーションのMACアドレス情報、および第1のリンクのリンク識別子、またはTWT協定のTWTフロー識別子、第1のマルチリンクデバイスのMACアドレス情報、第2のマルチリンクデバイスのMACアドレス情報、および第1のリンクのリンク識別子を含む。TWTフロー識別子は、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間でセットアップされる1つまたは複数のTWT協定を識別する。
【0075】
第25の態様、第26の態様、または第25の態様もしくは第26の態様の可能な実装のいずれか1つを参照して、さらに別の可能な実装では、第1のリンクについてのTWT協定とマルチリンクデバイスのMACアドレス情報との間に第2の対応関係が存在する。マルチリンクデバイスは、第1のマルチリンクデバイスおよび/または第2のマルチリンクデバイスを含む。第1のリンクは、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間でTWT協定がセットアップされる1つまたは複数のリンクのうちの任意のリンクである。
【0076】
第25の態様、第26の態様、または第25の態様もしくは第26の態様の可能な実装のいずれか1つを参照して、さらに別の可能な実装では、第2の対応関係は、以下の組合せ情報:TWT協定のTWTフロー識別子、第1のマルチリンクデバイスの媒体アクセス制御MACアドレス情報、および第2のマルチリンクデバイスのMACアドレス情報、またはTWT協定のTWTフロー識別子、第2のステーションのMACアドレス情報、および第1のステーションのMACアドレス情報を含む。TWTフロー識別子は、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間でセットアップされるTWT協定を識別する。
【0077】
第27の態様によれば、第23の態様による通信方法を実施するために通信装置が提供される。例えば、この通信装置は、チップまたは端末であることがある。上記の方法は、ソフトウェア、ハードウェア、または対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実施され得る。
【0078】
可能な実装では、通信装置は、トランシーバユニットと処理ユニットとを含むことがある。トランシーバユニットは、第2のマルチリンクデバイス中の第2のステーションから第1のフレームを受信するように構成され、第1のフレームは、第1のリンクについてのターゲットウェイクタイム協定TWT協定を破棄することを要求するために使用され、第1のリンクは、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間でTWT協定がセットアップされる1つまたは複数のリンクのうちの任意のリンクである。トランシーバユニットは、第1のフレームに応答して第2のフレームを第2のステーションに伝送するようにさらに構成される。
【0079】
さらに、処理ユニットは、第1の対応関係に基づいて、第1のリンクのリンク識別子情報に対応するTWT協定を破棄するように構成される。
【0080】
さらに、処理ユニットは、第2の対応関係に基づいて、マルチリンクデバイスのMACアドレス情報に対応するTWT協定を破棄するように構成される。
【0081】
第28の態様によれば、第24の態様による通信方法を実施するために通信装置が提供される。例えば、この通信装置は、チップまたは端末であることがある。上記の方法は、ソフトウェア、ハードウェア、または対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実施され得る。
【0082】
可能な実装では、通信装置は、トランシーバユニットと処理ユニットとを含むことがある。トランシーバユニットは、第1のマルチリンクデバイス中の第1のステーションに第1のフレームを伝送するように構成され、第1のフレームは、第1のリンクについてのターゲットウェイクタイム協定TWT協定を破棄することを要求するために使用され、第1のリンクは、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間でTWT協定がセットアップされる1つまたは複数のリンクのうちの任意のリンクである。トランシーバユニットは、第2のフレームを第1のステーションから受信するようにさらに構成され、第2のフレームは、第1のフレームに対する応答である。
【0083】
第29の態様によれば、第25の態様による通信方法を実施するために通信装置が提供される。例えば、この通信装置は、チップまたは端末であることがある。上記の方法は、ソフトウェア、ハードウェア、または対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実施され得る。
【0084】
可能な実装では、通信装置は、トランシーバユニットと処理ユニットとを含むことがある。トランシーバユニットは、第4のステーションから第3のフレームを受信するように構成され、第3のフレームは、1つまたは複数のターゲットウェイクタイム協定TWT協定をセットアップすることを要求するために使用され、各TWT協定は、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間の1つのリンクに対応し、第3のフレームは、第1のフィールドを含み、第1のフィールドは、第3のフレーム中に第2のフィールドが存在するかどうかを示し、第2のフィールドは、1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクのリンク識別子情報を示す。トランシーバユニットは、第3のフレームに応答して第4のフレームを第4のステーションに伝送するようにさらに構成される。トランシーバユニットは、第5のフレームを第4のステーションに伝送するようにさらに構成され、第5のフレームは、セットアップされることが要求される1つまたは複数のTWT協定が受諾されたことを確認するために使用される。トランシーバユニットは、第4のステーションから第6のフレームを受信するようにさらに構成され、第6のフレームは、第5のフレームに対する応答である。
【0085】
第30の態様によれば、第26の態様による通信方法を実施するために通信装置が提供される。例えば、この通信装置は、チップまたは端末であることがある。上記の方法は、ソフトウェア、ハードウェア、または対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実施され得る。
【0086】
可能な実装では、通信装置は、トランシーバユニットと処理ユニットとを含むことがある。トランシーバユニットは、第3のフレームを第3のステーションに伝送するように構成され、第3のフレームは、1つまたは複数のターゲットウェイクタイム協定TWT協定をセットアップすることを要求するために使用され、各TWT協定は、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間の1つのリンクに対応し、第3のフレームは、第1のフィールドを含み、第1のフィールドは、第3のフレーム中に第2のフィールドが存在するかどうかを示し、第2のフィールドは、1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクのリンク識別子情報を示し、1つまたは複数のTWT協定は、1つのTWTフロー識別子に対応する。トランシーバユニットは、第3のステーションから第4のフレームを受信するようにさらに構成され、第4のフレームは、第3のフレームに対する応答である。トランシーバユニットは、第3のステーションから第5のフレームを受信するようにさらに構成され、第5のフレームは、セットアップされることが要求される1つまたは複数のTWT協定が受諾されたことを確認するために使用される。トランシーバユニットは、第5のフレームに応答して第3のステーションに第6のフレームを伝送するようにさらに構成される。
【0087】
可能な実装では、第27の態様から第30の態様のいずれか1つによる通信装置は、メモリに結合されたプロセッサを含む。プロセッサは、装置が上記の通信方法における対応する機能を実行するのをサポートするように構成される。メモリは、プロセッサに結合されるように構成され、装置に必要なプログラム(命令)および/または装置に必要なデータを記憶する。任意選択で、通信装置は、装置と別のネットワーク要素との間の通信をサポートするように構成された通信インタフェースをさらに含むことがある。任意選択で、メモリは、通信装置内に位置することもあるし、通信装置外に位置することもある。
【0088】
別の可能な実装では、第27の態様から第30の態様のいずれか1つによる通信装置は、プロセッサとトランシーバ装置とを含む。プロセッサは、トランシーバ装置に結合される。プロセッサは、コンピュータプログラムまたは命令を実行して、情報を受信および伝送するようにトランシーバ装置を制御するように構成される。プロセッサがコンピュータプログラムまたは命令を実行したときに、プロセッサは、論理回路を使用する、またはコード命令を実行することによって上記の方法を実行するようにさらに構成される。トランシーバ装置は、トランシーバ、トランシーバ回路、または入出力インタフェースであることがあり、この通信装置以外の通信装置から信号を受信してその信号をプロセッサに伝送する、またはプロセッサからの信号をこの通信装置以外の通信装置に伝送するように構成される。通信装置がチップであるときには、トランシーバ装置は、トランシーバ回路または入出力インタフェースである。
【0089】
第27の態様から第30の態様のいずれか1つによる通信装置がチップであるときには、伝送ユニットは、例えば出力回路または通信インタフェースなどの出力ユニットであることがあり、受信ユニットは、例えば入力回路または通信インタフェースなどの入力ユニットであることがある。通信装置が端末であるときには、伝送ユニットは、送信機または送信機械であることがあり、受信ユニットは、受信機または受信機械であることがある。
【0090】
第31の態様によれば、第27の態様または第27の態様の実装のいずれか1つによる通信装置と、第28の態様または第28の態様の実装のいずれか1つによる通信装置とを含む通信システムが提供される。
【0091】
第32の態様によれば、第29の態様または第29の態様の実装のいずれか1つによる通信装置と、第30の態様または第30の態様の実装のいずれか1つによる通信装置とを含む通信システムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0092】
図1】本願が適用可能である通信システムの構造の概略図である。
図2】本願の実施形態による適用シナリオの図である。
図3(a)】本願の実施形態によるシステムの概略図である。
図3(b)】本願の実施形態による通信に参加するAP MLDおよびSTA MLDの構造の概略図である。
図3(c)】本願の実施形態による通信に参加する別のAP MLDおよび別のSTA MLDの構造の概略図である。
図4(a)】本願の実施形態による、MLDがワイヤレスローカルエリアネットワークにおいて複数のリンクを介して別のデバイスと通信する概略図である。
図4(b)】本願の実施形態による、MLDがワイヤレスローカルエリアネットワークにおいて複数のリンクを介して別のデバイスと通信する別の概略図である。
図5】本願の実施形態による通信方法の概略図である。
図6】本願の例によるTWT協定をセットアップする概略図である。
図7】TWT要素のフォーマットの概略図である。
図8(a)】TWT要素中の交渉タイプがシングルユーザTWTタイプを示すときのTWTパラメータ情報フィールドのフォーマットの概略図である。
図8(b)】TWT要素中の交渉タイプがブロードキャストTWTタイプを示すときのTWTパラメータ情報フィールドのフォーマットの概略図である。
図9】TWTパラメータ情報フィールド中の要求タイプフィールドのフォーマットの概略図である。
図10】TWT協定がセットアップされた後のリンク上のTWTサービス期間の概略図である。
図11】本願の実施形態による別の通信方法の概略流れ図である。
図12】TWT破棄フレーム中のTWTフローフィールドのフォーマットの概略図である。
図13】本願の実施形態によるさらに別の通信方法の概略流れ図である。
図14】本願の実施形態によるさらに別の通信方法の概略流れ図である。
図15】本願の実施形態による通信装置の構造の概略図である。
図16】本願の実施形態による別の通信装置の構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0093】
以下、本願の実施形態における添付の図面を参照して、本願の実施形態について述べる。
【0094】
本願の解決策は、主としてワイヤレスローカルエリアネットワークに適用され、特にマルチリンク伝送シナリオに適用される。図1は、本願が適用可能な通信システムの構造の概略図である。通信システム100は、MLD11とMLD12とを含む。MLD11とMLD12は、N個のリンクを介して互いに通信し、Nは、正の整数である。MLD11が伝送デバイスとして使用される場合には、MLD12は受信デバイスである。MLD12が伝送デバイスとして使用される場合には、MLD11は受信デバイスである。MLD11/MLD12が動作する周波数帯は、以下の周波数帯、すなわちsub-1GHz、2.4GHz、5GHz、6GHz、および高周波数60GHzの全てまたは一部などのうちのいずれか1つであり得る。
【0095】
MLDは、1つまたは複数の傘下のステーションを含み、傘下のステーションは、論理ステーションである。「マルチリンクデバイスは傘下のステーションを含む」は、本願の実施形態では、短く「マルチリンクデバイスはステーションを含む」とも表現される。傘下のステーションは、アクセスポイント(access point, AP)であることも、非アクセスポイントステーション(non-Access Point Station, non-AP STA)であることもある。説明を容易にするために、本願では、傘下のステーションがAPであるマルチリンクデバイスは、マルチリンクAP、マルチリンクAPデバイス、またはAPマルチリンクデバイス(AP multi-link device, AP MLD)と呼ばれることもある。傘下のステーションがnon-AP STAであるマルチリンクデバイスは、マルチリンクSTA、マルチリンクSTAデバイス、STAマルチリンクデバイス(STA multi-link device, STA MLD)、または非アクセスポイントマルチリンクデバイス(non-access point multi-link device, non-AP MLD)と呼ばれることもある。図1に示されるように、MLD11は、1つまたは複数のアクセスポイント(access point, AP)(例えばAP1からAP3を含む)を含むことがあり、MLD11は、AP MLDと呼ばれることもある。MLD12は、1つまたは複数のステーション(station, STA)(例えばSTA1からSTA3を含む)を含むことがあり、MLD12は、non-AP MLDと呼ばれることもある。
【0096】
MLDは、例えば超高スループット(extremely high throughput, EHT)に準拠する、または802.11beに基づく、もしくは802.11beと互換性があるなど、802.11シリーズプロトコルに準拠するワイヤレス通信を実施して、別のデバイスとの通信を実施することがある。もちろん、他のデバイスはマルチリンクデバイスであることもあり、またはマルチリンクデバイスではないこともある。
【0097】
各論理ステーションは、1つのリンク上で動作することがあるが、複数の論理ステーションが同じリンク上で動作することができる。以下で言及されるリンク識別子は、1つのリンク上で動作する1つのステーションを示す。換言すれば、1つのリンク上に複数の論理ステーションがある場合には、それらの論理ステーションを示すために複数のリンク識別子が必要となる。あるいは、以下で言及されるリンク識別子は、そのリンク上で動作するステーションを示すこともある。マルチリンクデバイスと別のマルチリンクデバイスの間でデータ伝送が実行されるときには、通信前に、そのマルチリンクデバイスと別のマルチリンクデバイスは、最初にリンク識別子とリンクまたはリンク上のステーションとの間の対応関係について互いに交渉または通信することがある。あるいは、APマルチリンクデバイスは、例えばビーコンフレーム(beacon frame)などのブロードキャスト管理フレームを用いてリンク識別子とリンクまたはリンク上のステーションとの間の対応関係を示す。したがって、データ伝送中には、表示のために大量のシグナリング情報を伝送する代わりに、リンクまたはリンク上のステーションを示すためにリンク識別子が搬送される。これにより、シグナリングオーバヘッドを低減し、伝送効率を改善する。
【0098】
以下では、上記のMLDがAP MLDであり、上記の別のMLDがSTA MLDである例を用いて説明する。例えば、AP MLDがBSSをセットアップするときには、AP MLDによって伝送される例えばビーコンフレームなどの管理フレームは、複数のリンク識別子情報フィールドを含む要素を搬送する。リンク識別子とリンク上で動作するステーションとの間の対応関係は、各リンク識別子情報フィールドに基づいてセットアップされ得る。各リンク識別子情報フィールドは、リンク識別子を含み、APの媒体アクセス制御(media access control, MAC)アドレス(または基本サービスセット識別子(basic service set identifier, BSSID)と呼ばれることもある)、動作セット、およびチャネル番号のうちの1つまたは複数をさらに含む。MACアドレス、動作セット、およびチャネル番号のうちの1つ、もしくは複数、または全てが、1つのリンクを示すことがある。別の例では、マルチリンクデバイスの関連付けのプロセスにおいて、AP MLDとSTA MLDとが複数のリンク識別子情報フィールドを取り決める。その後の通信では、MLDのステーションを示すために、リンク識別子がAP MLDまたはSTA MLDによって使用される。リンク識別子は、ステーションのMACアドレス、動作している動作セット、およびチャネル番号のうちの1つまたは複数の属性をさらに示すことがある。あるいは、MACアドレスは、関連付け後はAP MLDの関連付け識別子で置換されてもよい。任意選択で、複数のステーションが1つのリンク上で動作する場合には、リンク識別子(数値識別子)は、そのリンクが位置する動作セットおよびチャネル番号だけでなく、例えばステーションのMACアドレスまたは関連付け識別子(association identifier, AID)など、そのリンク上で動作するステーションの識別子も示す。
【0099】
図2は、本願の実施形態による適用シナリオの図である。この適用シナリオは、ステーション101とステーション102とを含み、ステーション103をさらに含むことがある。ステーション101は、ステーション102と通信することがあり、ステーション101は、複数のリンクを介してステーション103と通信して、スループットを改善することがある。ステーション101とステーション102の間の通信は、例として使用されているものである。ステーション101/102は、MLDであることもあるし、シングルリンクデバイスであることもある。あるシナリオでは、ステーション101はAP MLDであり、ステーション102はSTA MLDまたはステーション(例えばシングルリンクステーション)である。別のシナリオでは、ステーション101はSTA MLDであり、ステーション102はAP(例えばシングルリンクAP)またはAP MLDである。さらに別のシナリオでは、ステーション101はAP MLDであり、ステーション102はAP MLDまたはAPである。さらに別のシナリオでは、ステーション101はSTA MLDであり、ステーション102はSTA MLDまたはSTAである。もちろん、ワイヤレスローカルエリアネットワークは、別のデバイスをさらに含んでいてもよい。図2に示されるデバイスの数量および種類は、単なる例である。
【0100】
図3(a)および図3(b)は、通信に参加するAP MLDおよびSTA MLDの構造の概略図である。802.11規格は、AP MLDおよびSTA MLD(携帯電話およびラップトップコンピュータなど)の802.11物理層(physical layer, PHY)およびMAC層に焦点を当てている。
【0101】
図3(a)に示されるように、AP MLDに含まれる複数のAPは、下位のMAC(low MAC)層およびPHY層で互いに独立しており、上位のMAC(high MAC)層でも互いに独立している。STA MLDに含まれる複数のSTAは、下位のMAC層およびPHY層で互いに独立しており、上位のMAC層でも互いに独立している。
【0102】
図3(b)に示されるように、AP MLDに含まれる複数のAPは、下位のMAC(low MAC)層およびPHY層では互いに独立しているが、上位のMAC層を共有している。STA MLDに含まれる複数のSTAは、下位のMAC層およびPHY層では互いに独立しているが、上位のMAC層を共有している。
【0103】
もちろん、STA MLDは、上位のMAC層で独立した構造を用いることもあり、AP MLDは、上位のMAC層で共有される構造を用いる。あるいは、STA MLDは、上位のMAC層で共有される構造を用いることもあり、AP MLDは、上位のMAC層で独立した構造を用いる。例えば、上位のMAC層または下位のMAC層は、MLDのチップシステムの1つのプロセッサによって実装されることもあるし、チップシステムの異なる処理モジュールによって実装されることもある。
【0104】
例えば、本願の本実施形態のMLDは、シングルアンテナデバイスであることもあるし、マルチアンテナデバイスであることもある。例えば、MLDは、3つ以上のアンテナを有するデバイスであることもある。MLDに含まれるアンテナの数量は、本願の本実施形態では限定されない。図3(c)は、AP MLDが複数のアンテナを有し、STA MLDが単一のアンテナを有する例を示している。本願の本実施形態では、MLDは、同じアクセスタイプのサービスが異なるリンクを介して伝送されることを可能にすることがあり、または同じデータパケットが異なるリンクを介して伝送されることを可能にすることもある。あるいは、MLDは、同じアクセスタイプのサービスが異なるリンクを介して伝送されることは可能にしないが、異なるアクセスタイプのサービスが異なるリンクを介して伝送されることは可能にすることもある。
【0105】
MLDが動作する周波数帯は、限定されるわけではないが、sub-1GHz、2.4GHz、5GHz、6GHz、および高周波数60GHzを含み得る。図4(a)および図4(b)は、ワイヤレスローカルエリアネットワークにおける複数のリンクを介したMLDと別のデバイスとの間の通信の2つの概略図である。
【0106】
図4(a)は、AP MLD201がSTA MLD202と通信するシナリオを示す。AP MLD201は、傘下のAP201-1と傘下のAP201-2とを含む。STA MLD202は、傘下のSTA202-1と傘下のSTA202-2とを含む。AP MLD201とSTA MLD202は、リンク1およびリンク2を介して並行して通信する。
【0107】
図4(b)AP MLD301がSTA MLD302、STA MLD303、およびSTA304と通信するシナリオを示す。AP MLD301は、傘下のAP301-1から傘下のAP301-3を含む。STA MLD302は、傘下のSTA302-1と傘下のSTA302-2とを含む。STA MLD303は、傘下のSTA303-1と傘下のSTA303-2とを含む。STA304は、シングルリンクデバイスである。AP MLDは、リンク1およびリンク3を介してSTA MLD302と、リンク2およびリンク3を介してマルチリンクデバイス303と、リンク1を介してSTA304と、別個に通信することができる。一例では、STA304は、2.4GHz周波数帯で動作する。STA MLD303は、STA303-1とSTA303-2とを含み、STA303-1は、5GHz周波数帯で動作し、STA303-2は、6GHz周波数帯で動作する。STA MLD302は、STA302-1とSTA302-2とを含み、STA302-1は、2.4GHz周波数帯で動作し、STA302-2は、6GHz周波数帯で動作する。AP MLD内にあって2.4GHz周波数帯で動作するAP301-1は、リンク1を介してSTA MLD302内のSTA304およびSTA302-2とのアップリンクまたはダウンリンクデータ伝送を実行し得る。AP MLD内にあって5GHz周波数帯で動作するAP301-2は、リンク2を介してSTA MLD303内にあって5GHz周波数帯で動作するSTA303-1とのアップリンクまたはダウンリンクデータ伝送を実行し得る。AP MLD301内にあって6GHz周波数帯で動作するAP301-3は、リンク3を介してSTA MLD302内にあって6GHz周波数帯で動作するSTA302-2とのアップリンクまたはダウンリンクデータ伝送を実行し得、リンク3を介してSTA MLD内のSTA303-2とのアップリンクまたはダウンリンクデータ伝送をさらに実行し得る。
【0108】
図4(a)は、AP MLDが2つの周波数帯をサポートすることしか示していないことに留意されたい。図4(b)は、AP MLDが3つの周波数帯(2.4GHz、5GHz、および6GHz)をサポートし、各周波数帯が1つのリンクに対応し、AP MLD01がリンク1、リンク2、またはリンク3のうちの1つまたは複数のリンク上で動作し得る例のみを示している。AP側またはSTA側において、本明細書のリンクは、そのリンク上で動作するステーションとして理解されることもまたある。実際の適用では、AP MLDおよびSTA MLDは、これより多い周波数帯またはこれより少ない周波数帯をさらにサポートすることもある。換言すれば、AP MLDおよびSTA MLDは、これより多いリンク上で動作することもあるし、これより少ないリンク上で動作することもある。これは、本願の実施形態では限定されない。
【0109】
例えば、MLDは、ワイヤレス通信機能を有する装置である。この装置は、装置全体であることもあるし、装置全体の中に設置されるチップまたは処理システムなどであることもある。チップまたは処理システムが設置されたデバイスは、そのチップまたは処理システムによって制御されて、本願の実施形態の方法および機能を実行し得る。例えば、本願の本実施形態のマルチリンクSTAは、ワイヤレストランシーバ機能を有し、802.11シリーズプロトコルをサポートすることがあり、マルチリンクAP、別のマルチリンクSTA、またはシングルリンクデバイスと通信することがある。例えば、マルチリンクSTAは、ユーザがAPと通信し、次いでWLANと通信することを可能にする任意のユーザ通信デバイスである。例えば、マルチリンクSTAは、タブレットコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、もしくはノートブックコンピュータ、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(ultra-mobile personal computer, UMPC)、手持ち型コンピュータ、ネットブック、携帯情報端末(personal digital assistant, PDA)、もしくは携帯電話、またはモノのインターネットにおけるモノのインターネットのノードもしくは自動車のインターネットにおける車載型通信装置など、インターネットに接続されることが可能なユーザ機器であり得る。マルチリンクSTAは、さらに、上記の端末中のチップおよび処理システムであることもある。本願の本実施形態のマルチリンクAPは、マルチリンクSTAにサービスを提供する装置であり、802.11シリーズプロトコルをサポートすることがある。例えば、マルチリンクAPは、通信サーバ、ルータ、スイッチ、またはネットワークブリッジなどの通信エンティティであり得る。あるいは、マルチリンクAPは、様々な形態のマクロ基地局、マイクロ基地局、または中継局などを含み得る。もちろん、マルチリンクAPは、さらに、様々な形態のデバイス内のチップおよび処理システムであり、本願の実施形態の方法および機能を実行することもある。さらに、MLDは、高レートおよび低レイテンシの伝送をサポートし得る。ワイヤレスローカルエリアネットワークの適用シナリオが進化し続けるとともに、MLDは、例えばスマートシティにおけるセンサノード(例えばスマートメータ、スマート電気メータ、およびスマート空気検出ノード)、スマートホームにおけるスマートデバイス(例えばスマートカメラ、プロジェクタ、ディスプレイ、TV、ステレオ、冷蔵庫、および洗濯機)、モノのインターネットのノード、娯楽端末(例えば拡張現実(augmented reality, AR)および仮想現実(virtual reality, VR)などのウェアラブルデバイス)、スマートオフィスのスマートデバイス(プリンタおよびプロジェクタなど)、自動車のインターネットにおけるモノのインターネットデバイス、ならびに日常生活のシナリオにおける一部のインフラストラクチャ(例えば自動販売機、スーパーマーケットのセルフサービスナビゲーションステーション、セルフサービス型キャッシュレジスタデバイス、およびセルフサービス型注文機)など、さらに多くのシナリオにさらに適用され得る。マルチリンクSTAおよびマルチリンクAPの具体的な形態は、本願の実施形態では特に限定されず、本明細書における説明のための単なる例である。802.11シリーズプロトコルは、802.11be、802.11ax、802.11a/b/g/n/ac、および将来出現し得るWi-Fiプロトコルを含み得る。
【0110】
既存の802.11REVmd D5.0プロトコルでは、TWT協定は、3つの要素、すなわち<TWTフロー識別子(TWT flow identifier)、TWT要求側ステーションの媒体アクセス制御アドレス情報(TWT要求側STAのMACアドレス)、およびTWT応答側ステーションの媒体アクセス制御アドレス情報(TWT応答側STAのMACアドレス)>に拘束される。TWT要求側ステーションは、TWT協定要求(TWT要求フレーム、これはTWTセットアップフレームまたはTWTセットアップ要求フレームと呼ばれることもある)を伝送するステーションであり、TWT応答側ステーションは、TWT協定要求に応答する(TWT応答フレーム)ステーションである。MACアドレス情報は、MACアドレスまたはAIDを含む。これは、本願では限定されない。2つのシングルリンクステーションによってセットアップされたTWT協定では、そのリンクについてのTWT協定が破棄される必要がある場合には、シングルリンク伝送側ステーションが、TWT破棄フレーム(TWT teardown frame)をシングルリンク受信側ステーションに伝送し、TWT協定が直接破棄されることがある。ただし、マルチリンクデバイス間でセットアップされたTWT協定では、マルチリンクデバイスの動作において、リンク2についてのTWT協定が別のリンク(リンク1)上でセットアップされることがある。既存のプロトコルによれば、TWT協定の3つの要素のうちのTWT要求側ステーションのMACアドレスおよびTWT応答側ステーションのMACアドレスは、その別のリンク(リンク1)上に位置する2つのステーションのMACアドレスである。現在の仕様によれば、このリンクについてのTWT協定は、3つの要素が満たされたときにしかうまく破棄することができず、リンク2についてのTWT協定は、リンク1上のステーションによってのみ破棄されることが可能である。これは、柔軟性を欠いている。例えば、リンク1上のステーションがリンク2についてのTWT協定をセットアップし、リンク2上の伝送側ステーションがリンク2上の受信側ステーションに破棄フレームを伝送してリンク2についてのTWT協定を破棄することを要求するものと仮定する。しかし、受信側ステーションが破棄フレームを受信した後は、TWT要求側ステーションのMACアドレス情報は、TWT協定を最初にセットアップしたリンク1上の要求側ステーションのMACアドレス情報ではなく、デフォルトでリンク2上の伝送側ステーションのMACアドレス情報である。その結果として、リンク2上のステーションは、リンク1についてセットアップされたTWT協定を破棄することができない。このTWT協定を破棄する方法は、柔軟ではない。
【0111】
上記のアーキテクチャに基づき、本願の実施形態は、通信方法を提供する。第4のステーション(マルチリンクデバイスに属する)が、第3のフレームを第3のステーション(マルチリンクデバイスに属する)に伝送する。第3のフレームは、1つまたは複数のターゲットウェイクタイム協定(target wake time agreement, TWT agreement)をセットアップすることを要求するために使用される。各TWT協定は、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間の1つのリンクに対応する。第3のフレームは、第1のフィールドを含む。第1のフィールドは、第3のフレーム中に第2のフィールドが存在するかどうかを示す。第2のフィールドは、その1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクのリンク識別子情報を示す。第3のステーションは、第3のフレームに応答して第4のフレームを第4のステーションに伝送する。本願の本実施形態では、TWT協定をセットアップすることを要求する第3のフレームは、その1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクについての情報を示すので、TWT協定はそのリンクと関連付けられ、それによりリンクについてのTWT協定を識別する確度が向上する。
【0112】
図5は、本願の実施形態による通信方法の概略図である。この方法は、TWT協定セットアップ手順である。この方法は、以下のステップを含むことがある。
【0113】
S501:第4のステーションが、第3のフレームを第3のステーションに伝送する。
【0114】
これに対応して、第3のステーションは、第3のフレームを受信する。
【0115】
第3のフレームは、1つまたは複数のTWT協定をセットアップすることを要求するために使用される。各TWT協定は、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間の1つのリンクに対応する。この1つまたは複数のTWT協定は、1つのTWTフロー識別子(TWT flow identifier)に対応する。本願では、TWT協定は、TWT協定、TWT契約、またはTWTコンプライアンスなどと呼ばれることもある。これは、本明細書では限定されない。
【0116】
第3のステーションは、APであることがあり、第4のステーションは、非AP STAである。あるいは、第3のステーションは、非AP STAであることがあり、第4のステーションは、APである。本実施形態は、第1のマルチリンクデバイスが非AP MLDであり、第2のマルチリンクデバイスがAP MLDであり、第4のステーションが非AP STAであり、第3のステーションがAPである例を用いて説明する。この場合には、第4のステーションは、第1のマルチリンクデバイス内に位置し、第3のステーションは、第2のマルチリンクデバイス内に位置する。もちろん、第1のマルチリンクデバイスがさらに多くのAPを含むこともあり、第2のマルチリンクデバイスがさらに多くの非AP STAを含むこともある。
【0117】
図6は、例示的なTWT協定のセットアップの概略図である。図中には2つのMLD、すなわちAP MLDおよび非AP MLDがある。AP MLDは、3つの傘下のAPステーション、すなわちそれぞれ2.4GHz、5GHz、および6GHzで動作するAP1、AP2、およびAP3を有する。非AP MLDは、3つの傘下の非APステーション、すなわちSTA1、STA2、およびSTA3を有する。AP MLDと非AP MLDの間に、次の3つのリンクがセットアップされている。
リンク1:AP1とSTA1の間、
リンク2:AP2とSTA2の間、および
リンク3:AP3とSTA3の間。
【0118】
この2つのMLDのステーションは、例えばTWTセットアップフレームなどの第3のフレームを互いに伝送することによってTWT協定をセットアップし得るが、ここで、第3のフレームは、TWT要素を含む。以下、TWT要素、およびTWT要素のパラメータ情報について述べる。
【0119】
図7は、TWT要素のフォーマットの概略図である。TWT要素は、要素番号フィールド、長さフィールド、制御フィールド、およびTWTパラメータ情報フィールドを含む。制御フィールドは、ヌルデータパケットページング(null data packet paging, NDPページング)インジケータ、応答側省電力モード、交渉タイプ、およびTWT情報フレーム使用禁止などのフィールドをさらに含む。交渉タイプは、シングルユーザTWTタイプ、およびブロードキャストTWTタイプを含む。交渉タイプがシングルユーザTWTタイプを示すときには、TWTパラメータ情報フィールドのフォーマットは、図8(a)に示されるものであり、要求タイプ、ターゲットウェイクタイム、TWTグループ割当て、公称最小TWTウェイク持続時間(nominal minimum TWT wake duration)、TWTウェイク間隔仮数、TWTチャネル、およびヌルデータパケットページングを含む。交渉タイプがブロードキャストTWTタイプを示すときには、TWTパラメータ情報フィールドは、図8(b)に示されるものであり、要求タイプ、ターゲットウェイクタイム、公称最小TWTウェイク持続時間、TWTウェイク間隔仮数、およびブロードキャストTWTチャネルを含む。TWTウェイク間隔=TWTウェイク間隔仮数×2(TWTウェイク間隔指数)である。
【0120】
さらに、TWTパラメータ情報フィールドの要求タイプは、図9に示されるように、TWT要求および応答に関係するいくつかのパラメータを含む。具体的には、要求タイプは、TWT要求、TWTセットアップコマンド(TWT setup command)、トリガ、暗黙(Implicit)、フロータイプ(flow type)、TWTフロー識別子(TWT flow identifier)、TWTウェイク間隔指数、およびTWT保護を含む。TWTフロー識別子は、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間でセットアップされることが要求される1つまたは複数のTWT協定を一意に識別する。TWTフロー識別子は、TWTフロー識別子などと呼ばれることもある。各TWT協定は1つのリンクに対応するが、この1つまたは複数のTWT協定は、1つのTWTフロー識別子に対応する。換言すれば、1つのTWT要素が、複数のTWT協定をセットアップするために使用されることがある。
【0121】
第4のステーションは、第4のステーションが位置するリンクを介して第3のフレーム(上記のTWT要素を含む)を伝送することによって第4のステーションが位置するリンクまたは別のリンクについてTWT交渉を実行して、TWT協定をセットアップすることがある。各TWT協定は、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間の1つのリンクに対応する。TWT要素を伝送するためのリンクは、アウェイク(awake)状態である必要があり、別のリンクは、アウェイク状態であってもドーズ(doze)状態であってもよい。
【0122】
さらに図6を参照されたい。一例では、非AP STA1は、リンク1を介して第3のフレームを伝送し、リンク1、リンク2、およびリンク3は、TWT交渉を実行する。ステップS01は、具体的には、以下のステップを含む。
【0123】
非AP STA1は、例えばTWTセットアップフレーム(TWT Setup frame)などのTWT要素を含む管理フレームをAP1に伝送する。TWT要素は、以下の特徴を有する。
【0124】
(a)TWT要素は、AP1、AP2、およびAP3が位置する3つのリンク(3つのリンクとは、リンク1、リンク2、およびリンク3である)についてTWT協定がセットアップされることが要求されていることを示す。
【0125】
(b)TWT要素は、要求タイプフィールド中のTWTセットコマンドフィールドで要求TWT(Request TWT)の値を搬送する。
【0126】
(c)TWT要素のTWT要求フィールドの値は1に等しく、管理フレームが要求フレーム(Request frame)であることを示す。
【0127】
(d)TWT要素は、ターゲットウェイクタイムおよび公称最小TWTウェイク持続時間を示す。
【0128】
本実施形態では、第3のフレームは、第1のフィールドをさらに含む。第1のフィールドは、第2のフィールドが第3のフレーム中に存在するかどうかを示す。第2のフィールドは、1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクのリンク識別子情報を示す。
【0129】
特定の実装では、第1のフィールドは、TWT要素の制御フィールドに位置する。例えば、第1のフィールドは、図7に示される制御フィールドの予約フィールドに位置することがある。第1のフィールドは、1ビットを含むことがある。例えば、第1のフィールドが「1」に設定されている場合に、それは、第2のフィールドが第3のフレーム中に存在することを示す。第1のフィールドが「0」に設定されている場合に、それは、第2のフィールドが第3のフレーム中に存在しないことを示す。あるいは、第1のフィールドが「0」に設定されている場合に、それは、第2のフィールドが第3のフレーム中に存在することを示す。第1のフィールドが「1」に設定されている場合に、それは、第2のフィールドが第3のフレーム中に存在しないことを示す。
【0130】
第1のフィールドが第2のフィールドが第3のフレーム中に存在することを示すときには、第3のフレームは、第2のフィールドをさらに含む。第2のフィールドは、TWT要素のTWTパラメータ情報フィールド内に位置することがある。
【0131】
具体的には、実装では、第2のフィールドは、ビットマップであることがある。したがって、第1のフィールドは、リンク識別子ビットマップ存在フィールドと呼ばれることもある。例えば、3つのリンク、すなわちリンク1からリンク3が、図6に示されるAP MLDと非AP MLDの間にセットアップされている。リンク2およびリンク3についてTWT協定がセットアップされることが要求されているものと仮定する。この場合には、第2のフィールドは、011であることがあり、これは、リンク1からリンク3にそれぞれ対応しており、この場合、「0」はTWT協定がセットアップされないことを示し、「1」はTWT協定がセットアップされることを示す。あるいは、第2のフィールドは、100であることもあり、これは、リンク1からリンク3にそれぞれ対応しており、この場合、「1」はTWT協定がセットアップされないことを示し、「0」はTWT協定がセットアップされることを示す。
【0132】
別の実装では、第2のフィールドは、1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクのリンク識別子(link identifier, link ID)を含むことがある。好ましくは、リンク識別子フィールドが使用される。例えば、第2のフィールドは、リンク識別子フィールドであり、1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクのリンク識別子がこのフィールドに含まれる。したがって、第1のフィールドは、リンク識別子存在フィールドと呼ばれることもある。リンク識別子は、<リンクの動作クラス(operating class)、チャネル番号(channel number)、およびAPの基本サービスセット識別子(basic service set identifier, BSSID)>の組合せを識別する。さらに図6を参照されたい。AP MLDと非AP MLDの間には、最大で16個のリンク(リンク0からリンク15)がセットアップされ得ると仮定する。この16個のリンクは、4ビットを用いて示されることがあり、この場合、0000はリンク0に対応し、0001はリンク1に対応し、0010はリンク2に対応する、などとなっている。この場合には、関連付けフェーズにおいて、AP MLDと非AP MLDの間に3つのリンク、すなわちリンク0からリンク3がセットアップされているものと仮定する。さらに、TWTセットアップフレームがリンク1上で伝送されて、リンク21にTWT協定をセットアップするように要求するものと仮定する。この場合には、第2のフィールドは、例えば0001などのリンク2の識別子を含む。本明細書で提供される4ビットインジケータは、単なる例であり、ビットの数量とリンク識別子との間の対応関係は本願では限定されない。技術の発展とともに、通信プロセスで使用することができるリンクの数量は増加する可能性もあり、リンク識別子のビットの数量の増加および変化は、本明細書では限定されない。
【0133】
S502:第3のステーションが、第3のフレームに応答して第4のフレームを第4のステーションに伝送する。換言すれば、第4のフレームは、例えば確認フレームAckなど、第3のフレームに対する応答である。
【0134】
これに対応して、第4のステーションは、第4のフレームを受信する。
【0135】
S503:第3のステーションが、第5のフレームを第4のステーションに伝送する。
【0136】
これに対応して、第4のステーションは、第5のフレームを受信する。
【0137】
第5のフレームは、セットアップすることが要求されている1つまたは複数のTWT協定が受諾されたことを示す。
【0138】
具体的には、さらに図6を参照されたい。ステップS503は、具体的には、AP1が例えばTWTセットアップフレームなどのTWT要素を含む管理フレームを非AP STA1に伝送することを含む。TWT要素は、以下の特徴を有する。
【0139】
(a)TWT要素は、要求タイプ中のTWTセットコマンドフィールドで受諾TWT(Accept TWT)フィールドの値を搬送する。
【0140】
(b)TWT要素のTWT要求フィールドの値は0に等しく、応答フレーム(Response frame)を示す。
【0141】
(c)AP1によって伝送されるTWT要素は、非AP STA1がセットアップすることを要求する3つのTWT協定が受諾されたことを確認する。
【0142】
S504:第4のステーションは、第5のフレームに応答して第6のフレームを第3のステーションに伝送する。換言すれば、第6のフレームは、例えば確認フレームAckなど、第5のフレームに対する応答である。
【0143】
これに対応して、第3のステーションは、第6のフレームを受信する。
【0144】
上記のステップがうまく完了した後で、リンク1、リンク2、およびリンク3についてTWT協定がうまくセットアップされる。
【0145】
この場合には、図10に示されるように、3つのリンクについて3つのTWTサービス期間(service period, SP)があり、これらは例えばターゲットウェイクアップ持続時間などのTWTパラメータを共有する。T1は、ターゲットウェイク時間である。TWTウェイク間隔は、同じリンクについての2つの隣接するSPの間の持続時間である。TWTウェイク間隔=TWTウェイク間隔仮数×2(TWTウェイク間隔指数)であり、ここでは、ウェイク間隔は、要求タイプフィールド内に位置する番号フィールドを示す。
【0146】
1つまたは複数のTWT協定がセットアップされた後では、TWTフロー識別子と1つまたは複数のTWT協定がセットアップされるリンクのリンク識別子との間に対応関係が存在する。換言すれば、TWTフロー識別子と各TWT協定が位置するリンクとの間に対応関係が存在する。具体的には、第2のフィールドが1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクのリンク識別子を含むときには、TWTフロー識別子と各TWT協定が位置するリンクのリンク識別子との間に対応関係が存在する。第2のフィールドがビットマップであるときには、1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクのリンク識別子が取得され得るので、TWTフロー識別子と各TWT協定がセットアップされるリンクのリンク識別子との間に対応関係が存在する。
【0147】
さらに、この対応関係は、次の情報、すなわちTWT協定をセットアップすることを要求するステーションのMACアドレス情報(すなわち第のステーションのMACアドレス情報)、セットアップ要求に応答するステーションのMACアドレス情報(すなわち第のステーションのMACアドレス情報)、TWT協定をセットアップすることを要求するMLDのMACアドレス情報(すなわち第2のマルチリンクデバイスのMACアドレス情報)、セットアップ要求に応答するMLDのMACアドレス情報(すなわち第1のマルチリンクデバイスのMACアドレス情報)、およびTWT協定をセットアップする2つの側のステーションのMACアドレス情報、のうちの少なくとも1つをさらに含むことがある。TWT協定をセットアップする2つの側のステーションは、1つまたは複数のセットアップされたTWT協定が位置する任意のリンクの2端のステーションである。換言すれば、TWT協定をセットアップする2つの側のステーションのMACアドレス情報は、TWT協定をセットアップするステーション1のMACアドレス情報およびTWT協定をセットアップするステーション2のMACアドレス情報である。例えば、リンク1およびリンク2について第9のフレームおよび第10のフレームを用いてTWT協定がセットアップされる場合(この場合、リンク1およびリンク2はリンク識別子情報フィールドによって示される)には、2つのTWT協定がセットアップされる。TWT協定1では、TWT協定をセットアップするステーション1のMACアドレス情報に対応するステーションは、TWT要求側ステーション(第1のマルチリンクデバイス中の第4のステーション)が傘下になっているMLDの傘下である、リンク1上で動作するステーションである。TWT協定をセットアップするステーション2のMACアドレス情報に対応するステーションは、TWT応答側ステーション(第2のマルチリンクデバイス中の第3のステーション)が傘下になっているMLDの傘下になっている、リンク1上で動作するステーションである。TWT協定2では、TWT協定をセットアップするステーション1のMACアドレス情報に対応するステーションは、TWT要求側ステーション(第1のマルチリンクデバイス中の第4のステーション)が傘下になっているMLDの傘下になっている、リンク2上で動作するステーションである。TWT協定をセットアップするステーション2のMACアドレス情報に対応するステーションは、TWT応答側ステーション(第2のマルチリンクデバイス中の第3のステーション)が傘下になっているMLDの傘下になっている、リンク2上で動作するステーションである。TWT要求側ステーションとTWT応答側ステーションは、同じリンク上で動作する。そうでない場合には、TWT要求側ステーションおよびTWT応答側ステーションは、互いが伝送する情報を直接受信することができない。任意選択で、リンク1は、第4のステーションおよび第3のステーションが動作するリンクではない。任意選択で、リンク1は、第4のステーションおよび第3のステーションが動作するリンクである。任意選択で、リンク2は、第4のステーションおよび第3のステーションが動作するリンクではない。任意選択で、リンク2は、第4のステーションおよび第3のステーションが動作するリンクである。この場合、上記の対応関係は、以下のうちの1つであることがある。
(1)<TWTフロー識別子、TWT協定をセットアップすることを要求するステーションのMACアドレス情報、セットアップ要求に応答するステーションのMACアドレス情報、およびリンク識別子>、
(2)<TWTフロー識別子、TWT協定をセットアップすることを要求するMLDのMACアドレス情報、セットアップ要求に応答するMLDのMACアドレス情報、およびリンク識別子>、ならびに
(3)<TWTフロー識別子、TWT協定をセットアップするステーション1のMACアドレス情報、およびTWTをセットアップするステーション2のMACアドレス情報>。
【0148】
任意選択で、対応関係3は、<TWTフロー識別子、TWT協定をセットアップする第5のステーションのMACアドレス情報、およびTWT協定をセットアップする第6のステーションのMACアドレス情報>として理解されることもある。第5のステーションおよび第6のステーションは、第2のリンク上のステーションであり、第2のリンクは、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間でTWT協定がセットアップされる1つまたは複数のリンクのうちの任意のリンクである。任意選択で、対応関係3は、<TWTフロー識別子、TWT協定をセットアップすることを要求するステーションのMACアドレス情報、およびセットアップ要求に応答するステーションのMACアドレス情報>としてさらに理解されることもある。この場合には、TWT協定をセットアップすることを要求するステーションは、第3のフレーム(TWTセットアップ要求フレーム、これは、TWTセットアップフレーム、TWT要求フレーム、またはTWT協定要求と呼ばれることもある)を伝送するステーションではなくなり、TWT協定をセットアップするステーション1となる。ステーション1およびTWT要求側ステーションは、同じマルチリンクデバイスの傘下であり、リンク識別子情報フィールドによって示されるリンク上で動作する。TWT協定のセットアップに応答するステーションは、第4のフレーム(TWTセットアップ応答フレームまたはTWT協定要求に対する応答)を伝送するステーションではなくなり、TWT協定をセットアップするステーション2となる。ステーション2およびTWT応答側ステーションは、同じマルチリンクデバイスの傘下であり、リンク識別子情報フィールドによって示されるリンク上で動作する。
【0149】
TWT協定をセットアップすることを要求するステーションとTWT要求側ステーションは同じステーションであり、セットアップ要求に応答するステーションとTWT応答側ステーションは同じステーションであることは理解され得る。この2つの表現は、本発明の全ての実施形態に適用可能である。本発明の実施形態におけるステーションを表す名称および用語などは単なる例であり、実施形態は相互に参照され得、組み合わされ得る。
【0150】
本願の実施形態で提供される通信方法によれば、TWT協定をセットアップすることを要求する第3のフレームは、1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクについての情報を示すので、TWT協定は、リンクと関連付けられる。
【0151】
1つまたは複数のリンク上のTWT協定がセットアップされた後で、リンクについてのTWT協定が破棄される必要がある場合には、そのリンクについてのTWT協定が破棄されることが要求されることが可能である。本願の実施形態は、通信方法をさらに提供する。第2のマルチリンクデバイス中の第2のステーションは、第1のフレームを第1のマルチリンクデバイス中の第1のステーションに伝送して、第1のリンクについてのTWT協定を破棄することを要求する。第1のフレームは、第1のリンクのリンク識別子情報フィールドを含み、リンク識別子情報フィールドは、リンク識別子またはリンク識別子ビットマップを含む。リンク識別子ビットマップでは、第1のリンクに対応するビット位置が第1の値に設定され、ここで、第1の値は、0または1であり得る。第1のリンクは、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間でTWT協定がセットアップされる1つまたは複数のリンクのうちの任意のリンクである。第1のステーションは、第1のフレームに応答して第2のフレームを第2のステーションに伝送する。リンクについてのTWT協定は、第1のリンクのリンク識別子およびTWTフロー識別子に基づいて一意に決定され得る。第1のマルチリンクデバイスおよび第2のマルチリンクデバイス中の任意のステーションが第1のリンクについてのTWT協定を破棄することを要求し得ることにより、TWT協定の破棄の柔軟性を向上し得る。
【0152】
図11は、本願の実施形態による別の通信方法の概略流れ図である。この方法は、以下のステップを含む。
【0153】
S1101:第2のマルチリンクデバイス中の第2のステーションが、第1のフレームを第1のマルチリンクデバイス中の第1のステーションに伝送する。
【0154】
これに対応して、第1のステーションは、第1のフレームを受信する。
【0155】
上記の実施形態では、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間の第1のリンクまたはさらに多くのリンクについてTWT協定がセットアップされている。本実施形態では、第1のリンクについてのTWT協定が破棄される必要がある。第2のステーションは、第1のフレームを第1のステーションに伝送する。第1のフレームは、第1のリンクについてのTWT協定を破棄することを要求するために使用される。第1のリンクは、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間でTWT協定がセットアップされる1つまたは複数のリンクのうちの任意のリンクである。
【0156】
あるいは、第1のステーションは、APまたは非AP STAであることがあり、第2のステーションは、非AP STAまたはAPであることがある。第1のステーションは、上記の実施形態におけるTWT協定をセットアップすることを要求する第4のステーションと同じステーションであることもあるし、第4のステーションとは異なるステーションであることもあるし、上記の実施形態における第3のステーションと同じステーションであることもあるし、第3のステーションとは異なるステーションであることもある。第2のステーションは、上記の実施形態におけるTWT協定をセットアップすることを要求する第4のステーションと同じステーションであることもあるし、第4のステーションとは異なることもあるし、上記の実施形態における第3のステーションと同じステーションであることもあるし、第3のステーションとは異なることもある。
【0157】
さらに図6を参照されたい。第1のマルチリンクデバイスは非AP MLDであり、第2のマルチリンクデバイスはAP MLDであるものと仮定する。リンク1からリンク3上のTWT協定がリンク1についてセットアップされており、リンク3についてのTWT協定は破棄される必要がある。第1のステーションは、非AP STA1から非AP STA3のうちの任意のステーションであり得る。本明細書における第1のステーションは、非AP STA2であるものと仮定する。第2のステーションは、AP1からAP3のうちの任意のステーションであり得る。本明細書における第2のステーションは、AP2であるものと仮定する。
【0158】
本実施形態では、第1のフレームは、リンク識別子またはリンク識別子ビットマップを含む第1のリンクのリンク識別子情報フィールドを含む。リンク識別子ビットマップでは、第1のリンクに対応するビット位置は、第1の値、例えば0または1に設定される。
【0159】
第1のフレームは、TWT破棄フレーム(TWT Teardown frame)であることがある。TWT破棄フレームのフォーマットは、以下の表1に示されるものである。
【0160】
【表1】
【0161】
TWT破棄フレームは、以下の情報、すなわちカテゴリ(category)、保護されていないsub-1GHzアクション(unprotected S1G action)、およびTWTフロー(TWT flow)を含む。TWTフローのフォーマットは、図12に示されるものであり、TWTフローは、TWTフロー識別子フィールド、予約フィールド、交渉フィールド、および全TWT破棄(teardown all TWT)フィールドをさらに含む。リンク識別子は、TWT破棄フレームのTWTフローフィールド中に位置することがある。既存のプロトコルでは、TWTフロー識別子フィールドは、3ビットを占める。任意選択で、TWTフロー識別子フィールドは、3ビットからそれより多くのビット、例えば4ビットなどに拡張される。これは、本明細書では限定されない。
【0162】
TWTフローフィールドは、例えば4ビットリンク識別子フィールドなど、リンク識別子情報フィールドをさらに含む。
【0163】
TWT協定がセットアップされた後では、TWTフロー識別子と1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されるリンクとの間に対応関係が存在する。具体的には、TWTフロー識別子と1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されるリンクのリンク識別子との間に対応関係が存在する。セットアップされたTWT協定は、1つのTWTフロー識別子に対応する。
【0164】
さらに、この対応関係は、次の情報、すなわちTWT協定をセットアップすることを要求するステーションのMACアドレス情報(すなわち第3のステーションのMACアドレス情報)、セットアップ要求に応答するステーションのMACアドレス情報(すなわち第4のステーションのMACアドレス情報)、TWT協定をセットアップすることを要求するMLDのMACアドレス情報(すなわち第2のマルチリンクデバイスのMACアドレス情報)、セットアップ要求に応答するMLDのMACアドレス情報(すなわち第1のマルチリンクデバイスのMACアドレス情報)、TWT協定をセットアップするステーション1のMACアドレス情報、およびTWT協定をセットアップするステーション2のMACアドレス情報、のうちの少なくとも1つをさらに含むことがある。
【0165】
この場合、上記の対応関係は、以下のうちの1つであることがある。
(1)<TWTフロー識別子、TWT協定をセットアップすることを要求するステーションのMACアドレス情報、セットアップ要求に応答するステーションのMACアドレス情報、およびリンク識別子>、
(2)<TWTフロー識別子、TWT協定をセットアップすることを要求するMLDのMACアドレス情報、セットアップ要求に応答するMLDのMACアドレス情報、およびリンク識別子>、ならびに
(3)<TWTフロー識別子、TWT協定をセットアップするステーション1のMACアドレス情報、およびTWT協定をセットアップするステーション2のMACアドレス情報>。
【0166】
任意選択で、対応関係3は、<TWTフロー識別子、TWT協定をセットアップする第5のステーションのMACアドレス情報、およびTWT協定をセットアップする第6のステーションのMACアドレス情報>として理解されることもある。第5のステーションおよび第6のステーションは、第2のリンク上のステーションであり、第2のリンクは、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間でTWT協定がセットアップされる1つまたは複数のリンクのうちの任意のリンクである。任意選択で、対応関係3は、<TWTフロー識別子、TWT協定をセットアップすることを要求するステーションのMACアドレス情報、およびセットアップ要求に応答するステーションのMACアドレス情報>としてさらに理解されることもある。この場合には、TWT協定をセットアップすることを要求するステーションは、第3のフレーム(TWTセットアップ要求フレーム、これはTWTセットアップフレーム、TWT要求フレーム、またはTWT協定要求と呼ばれることもある)を伝送するステーションではなくなり、TWT協定をセットアップするステーション1となる。ステーション1およびTWT要求側ステーションは、同じマルチリンクデバイスの傘下であり、リンク識別子情報フィールドによって示されるリンク上で動作する。TWT協定のセットアップに応答するステーションは、第4のフレーム(TWTセットアップ応答フレームまたはTWT協定要求に対する応答)を伝送するステーションではなくなり、TWT協定をセットアップするステーション2となる。ステーション2およびTWT応答側ステーションは、同じマルチリンクデバイスの傘下であり、リンク識別子情報フィールドによって示されるリンク上で動作する。ステーション1は、TWT要求側ステーションと同じであることもあるし、異なることもある。ステーション2は、TWT応答側ステーションと同じであることもあるし、異なることもある。
【0167】
上記の対応関係が存在するので、第1のフレームを受信した後、第1のステーションは、第1のリンクのリンク識別子および上記の対応関係に基づいて、第1のリンクについて破棄されることが要求されているTWT協定を識別し得る。破棄フレームが指定されたTWT協定を破棄できることを保証するために、各TWT協定におけるTWTフロー識別子は、TWT協定をセットアップすることを要求するステーションとセットアップ要求に応答するステーションとの間でセットアップされる、リンク識別子に基づいてセットアップされる複数のTWT協定において一意である必要がある。あるいは、破棄フレームが指定されたTWT協定を破棄できることを保証するために、各TWT協定におけるTWTフロー識別子は、TWT協定をセットアップすることを要求するMLDとセットアップ要求に応答するMLDとの間でセットアップされる、リンク識別子に基づいてセットアップされる複数のTWT協定において一意である必要がある。したがって、第1のステーションは、TWTフロー識別子および第1のリンクのリンク識別子に基づいて、TWT協定が破棄されることが要求されるリンクを識別し得る。
【0168】
したがって、対応関係(1)では、TWT破棄規則は、次の通り、すなわち、TWT破棄フレームがうまく伝送または受信されたときに、TWT破棄フレーム中のTWTフロー識別子、TWT協定をセットアップすることを要求するステーションのMACアドレス情報、セットアップ要求に応答するステーションのMACアドレス情報、およびリンク識別子に対応するTWT協定は、破棄されることが可能である(TWT破棄フレームがうまく伝送または受信されたときに、TWT破棄フレームのTWTフロー識別子フィールド、TWT要求側STAのMACアドレス、TWT応答側STAのMACアドレス、およびリンクIDに対応するTWT協定が削除されるものとする)、となる。
【0169】
対応関係(2)では、TWT破棄規則は、次の通り、すなわち、TWT破棄フレームがうまく伝送または受信されたときに、TWT破棄フレーム中のTWTフロー識別子、TWT協定をセットアップすることを要求するMLDのMACアドレス情報、セットアップ要求に応答するMLDのMACアドレス情報、およびリンク識別子に対応するTWT協定は、破棄されることが可能である(TWT破棄フレームがうまく伝送または受信されたときに、TWT破棄フレームのTWTフロー識別子フィールド、TWT要求側MLDのMACアドレス、TWT応答側MLDのMACアドレス、およびリンクIDに対応するTWT協定が削除されるものとする)、となる。
【0170】
対応関係(3)では、TWT破棄規則は、次の通り、すなわち、TWT破棄フレームがうまく伝送または受信されたときに、TWTフロー識別子、TWT協定をセットアップするステーション1のMACアドレス情報、およびTWT協定をセットアップするステーション2のMACアドレス情報に対応するTWT協定は、破棄されることが可能である(TWT破棄フレームがうまく伝送または受信されたときに、TWTフロー識別子フィールド、TWTセットアップSTAのMACアドレス1、TWTセットアップSTAのMACアドレス2に対応するTWT協定が削除されるものとする)、となる。
【0171】
上記の対応関係(2)では、MLD MACアドレス情報が用いられてSTA MACアドレス情報と置き換えられ、TWT協定をセットアップすることを要求するステーションが関連付け解除された後でTWT協定をセットアップすることを要求するステーションのMACアドレス情報が無意味になったときにTWT協定が上記の対応関係(1)によって識別されることが不可能になることを回避している。
【0172】
S1102:第1のステーションが、第1のフレームに応答して第2のフレームを第2のステーションに伝送する。
【0173】
これに対応して、第2のステーションは、第2のフレームを受信する。
【0174】
換言すれば、第2のフレームは、例えば確認フレームAckなど、第1のフレームに対する応答である。
【0175】
S1103:第1のステーションが、第1のリンクのリンク識別子および対応関係に基づいて、第1のリンクのリンク識別子に対応する第1のリンクについてのTWT協定を破棄する。
【0176】
任意選択で、TWT破棄フレーム中の保護されていないsub-1GHzアクションフィールドの値(以下の表2参照)にMLD TWT破棄というタイプが追加される。例えば、予約値(12から255)から選択された値が、MLD TWT破棄を示す。
【0177】
【表2】
【0178】
任意選択で、TWT破棄フレームは、例えば1つまたは複数のリンク識別子またはリンク識別子ビットマップを含むリンク識別子フィールドなど、リンク識別子情報フィールドをさらに含む。実装では、リンク識別子情報フィールドは、独立したフィールドであることもあり、TWTフローフィールド中に位置しない。
【0179】
任意選択で、特殊な様式において、リンク識別子情報フィールドが出現しない場合に、それは、TWT破棄フレームがTWTフローに対応する全てのTWT協定を破棄するために使用されることを示す。
【0180】
MLD間のTWT協定を破棄するプロセスは、MLD間のTWT協定をセットアップする上記のプロセスから独立していることもある。換言すれば、TWT協定を破棄するプロセスと上記のMLD間でのセットアップのプロセスとの間に、拘束関係はない。どの様式がMLDをセットアップするために用いられるかに関わらず、本願に記載される方法は、TWT破棄プロセスで使用され得る。
【0181】
本願の実施形態で提供される通信方法では、第1のフレームは、第1のリンクの識別子を搬送し、リンクについてのTWT協定は、第1のリンクのリンク識別子およびTWTフロー識別子に基づいて一意に決定され得る。第1のマルチリンクデバイスおよび第2のマルチリンクデバイス中の任意のステーションが第1のリンクについてのTWT協定を破棄することを要求し得ることにより、TWT協定の破棄の柔軟性を向上し得る。
【0182】
本願の実施形態は、通信方法をさらに提供する。各TWT協定は1つのTWTフロー識別子に対応するので、リンクについてのTWT協定は、TWTフロー識別子に基づいて一意に決定されることが可能であり、これによりTWT協定の識別の確度を向上させることができる。
【0183】
図13は、本願の実施形態によるさらに別の通信方法の概略流れ図である。この方法は、以下のステップを含む。
【0184】
S1301:第3のマルチリンクデバイス中の第8のステーションが、例えばTWTセットアップフレームなどの第9のフレームを第4のマルチリンクデバイス中の第7のステーションに伝送する。
【0185】
これに対応して、第7のステーションは、第9のフレームを受信する。
【0186】
第7のステーションは、APであることがあり、第8のステーションは、非AP STAである。あるいは、第7のステーションは、非AP STAであることがあり、第8のステーションは、APである。本実施形態は、第3のマルチリンクデバイスが非AP MLDであり、第4のマルチリンクデバイスがAP MLDであり、第8のステーションが非AP STAであり、第7のステーションがAPである例を用いて説明する。この場合には、第8のステーションは、第3のマルチリンクデバイス内に位置し、第7のステーションは、第4のマルチリンクデバイス内に位置する。もちろん、第3のマルチリンクデバイスがさらに多くのAPを含むこともあり、第4のマルチリンクデバイスがさらに多くの非AP STAを含むこともある。
【0187】
第9のフレームは、M個のリンク上でN個のTWT協定をセットアップすることを要求するために使用される。Mは、Nと等しいこともある。具体的には、各リンクについて1つのTWT協定がセットアップされる。あるいは、例えば複数のTWT協定が同じリンクについてセットアップされるなど、MがN未満であることもある。
【0188】
本実施形態におけるTWT協定をセットアップするプロセスは、図5に示される実施形態におけるそれと同様である。相違点は、本実施形態では、各TWTフロー識別子が1つのTWT協定のみに対応する点である。換言すれば、1つのTWT要素は、1つのTWT協定をセットアップするためにしか使用することができない。第9のフレームは、N個のTWT要素を含む。TWT要素のフォーマットは、上述のものと同じである。N個のTWT要素は、部分的に異なることもあるし、完全に異なることもある。例えば、ターゲットウェイクタイムが異なる。
【0189】
具体的には、図5に示される実施形態におけるステップS501と異なり、第8のステーションは、N個のTWT要素を含む管理フレームを第7のステーションに伝送して、第8のステーションがN個のTWT要素に対応するTWT協定をセットアップすることを要求することを示す。
【0190】
第9のフレームは、第1のフィールドをさらに含むことがある。第1のフィールドは、第のフレーム中に第2のフィールドが存在するかどうかを示す。第2のフィールドは、1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクについての情報を示す。第1のフィールドおよび第2のフィールドの具体的なフォーマットについては、図5に示される実施形態を参照されたい。
【0191】
S1302:第7のステーションが、第9のフレームに応答して第10のフレームを第8のステーションに伝送する。
【0192】
これに対応して、第8のステーションは、第10のフレームを受信する。
【0193】
S1303:第7のステーションが、第11のフレームを第8のステーションに伝送する。
【0194】
これに対応して、第8のステーションは、第11のフレームを受信する。
【0195】
第11のフレームは、セットアップすることが要求されている1つまたは複数のTWT協定が受諾されたことを示す。
【0196】
図5に示される実施形態におけるステップS03と異なり、第7のステーションは、N個のTWT要素を含む管理フレームを第8のステーションに伝送して、第7のステーションがN個のTWT要素に対応するTWT協定のセットアップを受諾することを示す。
【0197】
S1304:第8のステーションは、第11のフレームに応答して第12のフレームを第7のステーションに伝送する。換言すれば、第12のフレームは、第11のフレームに対する応答である。
【0198】
これに対応して、第7のステーションは、第12のフレームを受信する。
【0199】
上記のステップがうまく完了した後で、TWT協定は1つまたは複数のリンクでうまくセットアップされる。
【0200】
1つまたは複数のTWT協定がセットアップされた後は、TWTフロー識別子は、第1のパラメータセットに含まれる。
【0201】
さらに、第1のパラメータセットは、次の情報、すなわちリンク識別子、TWT協定をセットアップすることを要求するステーションのMACアドレス情報(すなわち第8のステーションのMACアドレス情報)、セットアップ要求に応答するステーションのMACアドレス情報(すなわち第7のステーションのMACアドレス情報)、TWT協定をセットアップすることを要求するMLDのMACアドレス情報(すなわち第3のマルチリンクデバイスのMACアドレス情報)、セットアップ要求に応答するMLDのMACアドレス情報(すなわち第4のマルチリンクデバイスのMACアドレス情報)、TWT協定破棄を開始するステーションのMACアドレス情報、TWT協定破棄に応答するステーションのMACアドレス情報、およびTWT協定をセットアップする2つの側のステーションのMACアドレス情報、のうちの少なくとも1つをさらに含むことがある。TWT協定をセットアップする2つの側のステーションは、1つまたは複数のセットアップされたTWT協定が位置する任意のリンクの2端のステーションである。換言すれば、TWT協定をセットアップする2つの側のステーションのMACアドレス情報は、TWT協定をセットアップするステーション1のMACアドレス情報およびTWT協定をセットアップするステーション2のMACアドレス情報である。例えば、リンク1上で第9のフレームおよび第10のフレームを用いてTWT協定がセットアップされる場合(この場合、リンク1はリンク識別子情報フィールドによって示される)には、TWT協定をセットアップするステーション1のMACアドレス情報に対応するステーションは、TWT要求側ステーション(第3のマルチリンクデバイス中の第8のステーション)が傘下になっているMLDの傘下である、リンク1上で動作するステーションである。TWT協定をセットアップするステーション2のMACアドレス情報に対応するステーションは、TWT応答側ステーション(第4のマルチリンクデバイス中の第7のステーション)が傘下になっているMLDの傘下になっている、リンク1上で動作するステーションである。TWT要求側ステーションとTWT応答側ステーションは、同じリンク上で動作する。そうでない場合には、それらは、互いが伝送する情報を直接受信することができない。任意選択で、リンク1は、第8のステーションおよび第7のステーションが動作するリンクではない。任意選択で、リンク1は、第8のステーションおよび第7のステーションが動作するリンクである。
【0202】
この場合、第1のパラメータセットは、以下のうちの1つであることがある。
(1)<TWTフロー識別子、TWT協定をセットアップすることを要求するステーションのMACアドレス情報、セットアップ要求に応答するステーションのMACアドレス情報、およびリンク識別子>、
(2)<TWTフロー識別子、TWT協定をセットアップすることを要求するMLDのMACアドレス情報、セットアップ要求に応答するMLDのMACアドレス情報、およびリンク識別子>、
(3)<TWTフロー識別子、TWT協定をセットアップすることを要求するMLDのMACアドレス情報、およびセットアップ要求に応答するMLDのMACアドレス情報>
(4)<TWTフロー識別子、TWT協定破棄を開始するステーションのMACアドレス情報(TWT破棄開始側STAのMACアドレス)、およびTWT協定破棄に応答するステーションのMACアドレス情報(TWT破棄応答側STAのMACアドレス)>、ならびに
(5)<TWTフロー識別子、TWT協定をセットアップするステーション1のMACアドレス情報、およびTWT協定をセットアップするステーション2のMACアドレス情報>。
【0203】
任意選択で、対応関係5は、<TWTフロー識別子、TWT協定をセットアップする第5のステーションのMACアドレス情報、およびTWT協定をセットアップする第6のステーションのMACアドレス情報>として理解されることもある。第5のステーションおよび第6のステーションは、第2のリンク上のステーションであり、第2のリンクは、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間でTWT協定がセットアップされる1つまたは複数のリンクのうちの任意のリンクである。任意選択で、対応関係5は、<TWTフロー識別子、TWT協定をセットアップすることを要求するステーションのMACアドレス情報、およびセットアップ要求に応答するステーションのMACアドレス情報>としてさらに理解されることもある。この場合には、TWT協定をセットアップすることを要求するステーションは、第9のフレーム(TWTセットアップ要求、これは、TWTセットアップフレーム、TWT要求フレーム、またはTWT協定要求と呼ばれることもある)を伝送するステーションではなくなり、TWT協定をセットアップするステーション1となる。ステーション1およびTWT要求側ステーションは、同じマルチリンクデバイスの傘下であり、リンク識別子情報フィールドによって示されるリンク上で動作する。TWT協定のセットアップに応答するステーションは、第10のフレーム(TWTセットアップ応答フレームまたはTWT協定要求に対する応答)を伝送するステーションではなくなり、TWT協定をセットアップするステーション2となる。ステーション2およびTWT応答側ステーションは、同じマルチリンクデバイスの傘下であり、リンク識別子情報フィールドによって示されるリンク上で動作する。ステーション1は、TWT要求側ステーションと同じであることもあるし、異なることもある。ステーション2は、TWT応答側ステーションと同じであることもあるし、異なることもある。
【0204】
(3)および(4)については、各TWT協定のTWTフロー識別子はTWT要求側MLDおよびTWT応答側MLDにおいて一意であるという原則が必要とされる。この原則は(1)および(2)にも適用可能である。さらに、(1)および(2)に適用可能な代替の原則は、次の通り、すなわち破棄フレームが指定されたTWT協定を破棄できることを保証するために、TWTフロー識別子は、TWT協定をセットアップすることを要求するステーションとセットアップ要求に応答するステーションとの間でセットアップされる、リンク識別子に基づいてセットアップされる複数のTWT協定において一意である必要がある、というものである。あるいは、破棄フレームが指定されたTWT協定を破棄できることを保証するために、各TWT協定におけるTWTフロー識別子は、TWT協定をセットアップすることを要求するMLDとセットアップ要求に応答するMLDとの間でセットアップされる、リンク識別子に基づいてセットアップされる複数のTWT協定において一意である必要がある。
【0205】
本願の実施形態で提供される通信方法によれば、リンクについてのTWT協定は、TWTフロー識別子に基づいて一意に決定されることが可能であり、これによりTWT協定の識別の確度を向上させることができる。
【0206】
1つまたは複数のリンク上のTWT協定がセットアップされた後で、リンクについてのTWT協定が破棄される必要がある場合には、そのリンクについてのTWT協定が破棄されることが要求されることが可能である。本願の実施形態は、通信方法をさらに提供する。第1のリンクについてのTWT協定を破棄することを要求するフレームは、TWTフロー識別子を搬送し、1つのリンクについてのTWT協定は、TWTフロー識別子に基づいて一意に決定されることが可能である。第3のマルチリンクデバイスおよび第4のマルチリンクデバイス内の任意のステーションが、第1のリンクについてのTWT協定を破棄することを要求し得ることにより、TWT協定の破棄の柔軟性を向上し得る。
【0207】
図14は、本願の実施形態によるさらに別の通信方法の概略流れ図である。この方法は、以下のステップを含む。
【0208】
S1401:第4のマルチリンクデバイス中の第6のステーションが、第7のフレームを第3のマルチリンクデバイス中の第5のステーションに伝送する。
【0209】
これに対応して、第5のステーションは、第7のフレームを受信する。
【0210】
上記の実施形態では、第3のマルチリンクデバイスと第4のマルチリンクデバイスとの間の第1のリンクまたはさらに多くのリンクについてTWT協定がセットアップされている。本実施形態では、第1のリンクについてのTWT協定が破棄される必要がある。第6のステーションは、第7のフレームを第5のステーションに伝送する。第7のフレームは、第1のリンクについてのTWT協定を破棄することを要求するために使用される。第1のリンクは、第3のマルチリンクデバイスと第4のマルチリンクデバイスとの間でTWT協定がセットアップされる1つまたは複数のリンクのうちの任意のリンクである。
【0211】
あるいは、第5のステーションは、APまたは非AP STAであることがあり、第6のステーションは、非AP STAまたはAPであることがある。第5のステーションは、上記の実施形態におけるTWT協定をセットアップすることを要求する第8のステーションと同じステーションであることもあるし、第8のステーションとは異なるステーションであることもあるし、上記の実施形態における第7のステーションと同じステーションであることもあるし、第7のステーションとは異なるステーションであることもある。第6のステーションは、上記の実施形態におけるTWT協定をセットアップすることを要求する第8のステーションと同じステーションであることもあるし、第8のステーションとは異なることもあるし、上記の実施形態における第7のステーションと同じステーションであることもあるし、第7のステーションとは異なることもある。
【0212】
さらに図6を参照されたい。第3のマルチリンクデバイスは非AP MLDであり、第4のマルチリンクデバイスはAP MLDであるものと仮定する。リンク1からリンク3上のTWT協定がリンク1についてセットアップされており、リンク3についてのTWT協定は破棄される必要がある。第5のステーションは、非AP STA1から非AP STA3のうちの任意のステーションであり得る。本明細書における第5のステーションは、非AP STA2であるものと仮定する。第6のステーションは、AP1からAP3のうちの任意のステーションであり得る。本明細書における第6のステーションは、AP2であるものと仮定する。
【0213】
本実施形態では、第7のフレームは、TWT協定のTWTフロー識別子を含む。各TWT協定は、TWTフロー識別子に対応する。
【0214】
TWT協定がセットアップされた後では、リンクについてのTWT協定は、TWTフロー識別子に基づいて識別され得る。TWTフロー識別子は、第1のパラメータセットに含まれる。
【0215】
さらに、第1のパラメータセットは、次の情報、すなわちリンク識別子、TWT協定をセットアップすることを要求するステーションのMACアドレス情報(すなわち第8のステーションのMACアドレス情報)、セットアップ要求に応答するステーションのMACアドレス情報(すなわち第7のステーションのMACアドレス情報)、TWT協定をセットアップすることを要求するMLDのMACアドレス情報(すなわち第3のマルチリンクデバイスのMACアドレス情報)、セットアップ要求に応答するMLDのMACアドレス情報(すなわち第4のマルチリンクデバイスのMACアドレス情報)、TWT協定破棄を開始するステーションのMACアドレス情報(すなわち第6のステーションのMACアドレス情報)、TWT協定破棄に応答するステーションのMACアドレス情報(すなわち第5のステーションのMACアドレス情報)、TWT協定をセットアップするステーション1のMACアドレス情報、およびTWT協定をセットアップするステーション2のMACアドレス情報、のうちの少なくとも1つをさらに含むことがある。この場合、第1のパラメータセットは、以下のうちの1つであることがある。
(1)<TWTフロー識別子、TWT協定をセットアップすることを要求するステーションのMACアドレス情報、セットアップ要求に応答するステーションのMACアドレス情報、およびリンク識別子>、
(2)<TWTフロー識別子、TWT協定をセットアップすることを要求するMLDのMACアドレス情報、セットアップ要求に応答するMLDのMACアドレス情報、およびリンク識別子>、
(3)<TWTフロー識別子、TWT協定をセットアップすることを要求するMLDのMACアドレス情報、およびセットアップ要求に応答するMLDのMACアドレス情報>
(4)<TWTフロー識別子、TWT協定破棄を開始するステーションのMACアドレス情報、およびTWT協定破棄に応答するステーションのMACアドレス情報>、ならびに
(5)<TWTフロー識別子、TWT協定をセットアップするステーション1のMACアドレス情報、およびTWT協定をセットアップするステーション2のMACアドレス情報>。
【0216】
任意選択で、対応関係5は、<TWTフロー識別子、TWT協定をセットアップする第5のステーションのMACアドレス情報、およびTWT協定をセットアップする第6のステーションのMACアドレス情報>として理解されることもある。第5のステーションおよび第6のステーションは、第2のリンク上のステーションであり、第2のリンクは、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間でTWT協定がセットアップされる1つまたは複数のリンクのうちの任意のリンクである。任意選択で、対応関係5は、<TWTフロー識別子、TWT協定をセットアップすることを要求するステーションのMACアドレス情報、およびセットアップ要求に応答するステーションのMACアドレス情報>としてさらに理解されることもある。この場合には、TWT協定をセットアップすることを要求するステーションは、第9のフレーム(TWTセットアップ要求、これは、TWTセットアップフレーム、TWT要求フレーム、またはTWT協定要求と呼ばれることもある)を伝送するステーションではなくなり、TWT協定をセットアップするステーション1となる。ステーション1およびTWT要求側ステーションは、同じマルチリンクデバイスの傘下であり、リンク識別子情報フィールドによって示されるリンク上で動作する。TWT協定のセットアップに応答するステーションは、第10のフレーム(TWTセットアップ応答フレームまたはTWT協定要求に対する応答)を伝送するステーションではなくなり、TWT協定をセットアップするステーション2となる。ステーション2およびTWT応答側ステーションは、同じマルチリンクデバイスの傘下であり、リンク識別子情報フィールドによって示されるリンク上で動作する。ステーション1は、TWT要求側ステーションと同じであることもあるし、異なることもある。ステーション2は、TWT応答側ステーションと同じであることもあるし、異なることもある。
【0217】
上記の対応関係が存在するので、第7のフレームを受信した後、第5のステーションは、第1のパラメータセット中のTWTフロー識別子および他の情報に基づいて、第1のリンクについて破棄されることが要求されているTWT協定を識別し得る。破棄フレームが指定されたTWT協定を破棄できることを保証するために、各TWT協定におけるTWTフロー識別子は、TWT協定をセットアップすることを要求するステーションとセットアップ要求に応答するステーションとの間でセットアップされる、リンク識別子に基づいてセットアップされる複数のTWT協定において一意である必要がある。あるいは、破棄フレームが指定されたTWT協定を破棄できることを保証するために、各TWT協定におけるTWTフロー識別子は、TWT協定をセットアップすることを要求するMLDとセットアップ要求に応答するMLDとの間でセットアップされる、リンク識別子に基づいてセットアップされる複数のTWT協定において一意である必要がある。あるいは、破棄フレームが指定されたTWT協定を破棄できることを保証するために、各TWT協定におけるTWTフロー識別子は、TWT協定破棄を開始するステーションとTWT協定破棄に応答するステーションとの間でセットアップされる複数のTWT協定において一意である必要がある。したがって、第5のステーションは、TWTフロー識別子(および第1のリンクのリンク識別子)に基づいて、TWT協定が破棄されることが要求されるリンクを識別し得る。
【0218】
したがって、第1のパラメータセット(1)では、TWT破棄規則は、次の通り、すなわち、TWT破棄フレームがうまく伝送または受信されたときに、TWT破棄フレーム中のTWTフロー識別子、TWT協定をセットアップすることを要求するステーションのMACアドレス情報、セットアップ要求に応答するステーションのMACアドレス情報、およびリンク識別子に対応するTWT協定は、破棄されることが可能である(TWT破棄フレームがうまく伝送または受信されたときに、TWT破棄フレームのTWTフロー識別子フィールド、TWT要求側STAのMACアドレス情報、およびTWT応答側STAのMACアドレス情報、リンクIDに対応するTWT協定が削除されるものとする)、となる。
【0219】
第1のパラメータセット(2)では、TWT破棄規則は、次の通り、すなわち、TWT破棄フレームがうまく伝送または受信されたときに、TWT破棄フレーム中のTWTフロー識別子、TWT協定をセットアップすることを要求するMLDのMACアドレス情報、セットアップ要求に応答するMLDのMACアドレス情報、およびリンク識別子に対応するTWT協定は、破棄されることが可能である(TWT破棄フレームがうまく伝送または受信されたときに、TWT破棄フレームのTWTフロー識別子フィールド、TWT要求側MLDのMACアドレス、およびTWT応答側MLDのMACアドレス、リンクIDに対応するTWT協定が削除されるものとする)、となる。
【0220】
第1のパラメータセット(3)では、TWT破棄規則は、次の通り、すなわち、TWT破棄フレームがうまく伝送または受信されたときに、TWT破棄フレーム中のTWTフロー識別子、TWT協定をセットアップすることを要求するMLDのMACアドレス情報、セットアップ要求に応答するMLDのMACアドレス情報、およびリンク識別子に対応するTWT協定は、破棄されることが可能である(TWT破棄フレームがうまく伝送または受信されたときに、TWTフロー識別子フィールド、TWT要求側MLDのMACアドレス、およびTWT応答側MLDのMACアドレスに対応するTWT協定が削除されるものとする)、となる。
【0221】
第1のパラメータセット(4)では、TWT破棄規則は、次の通り、すなわち、TWT破棄フレームがうまく伝送または受信されたときに、TWTフロー識別子、TWT協定破棄を開始するステーションのMACアドレス情報、およびTWT協定破棄に応答するステーションのMACアドレス情報に対応するTWT協定は、破棄されることが可能である(TWT破棄フレームがうまく伝送または受信されたときに、TWTフロー識別子フィールド、TWT破棄開始側STAのMACアドレス、およびTWT破棄応答側STAのMACアドレスに対応するTWT協定が削除されるものとする)、となる。
【0222】
第1のパラメータセット(5)では、TWT破棄規則は、次の通り、すなわち、TWT破棄フレームがうまく伝送または受信されたときに、TWTフロー識別子、TWT協定をセットアップするステーション1のMACアドレス情報、およびTWT協定をセットアップするステーション2のMACアドレス情報に対応するTWT協定は、破棄されることが可能である(TWT破棄フレームがうまく伝送または受信されたときに、TWTフロー識別子フィールド、TWTセットアップSTAのMACアドレス1、TWTセットアップSTAのMACアドレス2に対応するTWT協定が削除されるものとする)、となる。
【0223】
上記の第1のパラメータセット(2)または(3)では、MLD MACアドレス情報が用いられてSTA MACアドレス情報と置き換えられ、TWT協定をセットアップすることを要求するステーションが関連付け解除された後でTWT協定をセットアップすることを要求するステーションのMACアドレス情報が無意味になったときにTWT協定が上記の第1のパラメータセット(1)によって識別されることが不可能になることを回避している。
【0224】
S1402:第5のステーションが、第7のフレームに応答して第8のフレームを第6のステーションに伝送する。
【0225】
これに対応して、第6のステーションは、第8のフレームを受信する。
【0226】
換言すれば、第8のフレームは、第7のフレームに対する応答であり、第7のフレームがうまく受信されたことを示す。
【0227】
以下のステップが、さらに含まれることもある。
【0228】
S1403:第5のステーションが、TWTフロー識別子に基づいて、TWTフロー識別子に対応するTWT協定を破棄する。
【0229】
任意選択で、TWT破棄フレーム中の保護されていないsub-1GHzアクションフィールドの値(上記の表2に示されている)にMLD TWT破棄というタイプが追加される。例えば、予約値から選択された値が、MLD TWT破棄を示す。
【0230】
任意選択で、TWT破棄フレームは、例えば1つまたは複数のリンク識別子またはリンク識別子ビットマップを含むリンク識別子フィールドなど、リンク識別子情報フィールドをさらに含む。実装では、リンク識別子情報フィールドは、独立したフィールドであることもあり、TWTフローフィールド中に位置しない。
【0231】
MLD間のTWT協定を破棄するプロセスは、MLD間のTWT協定をセットアップする上記のプロセスから独立していることもある。換言すれば、TWT協定を破棄するプロセスと上記のMLD間でのセットアップのプロセスとの間に、拘束関係はない。どの様式がMLDをセットアップするために用いられるかに関わらず、本願に記載される方法は、TWT破棄プロセスで使用され得る。本願の実施形態で提供される通信方法によれば、第1のリンクについてのTWT協定を破棄することを要求するフレームは、TWTフロー識別子を搬送し、1つのリンクについてのTWT協定は、TWTフロー識別子に基づいて一意に決定され得る。第3のマルチリンクデバイスおよび第4のマルチリンクデバイス中の任意のステーションが第1のリンクについてのTWT協定を破棄することを要求し得ることにより、TWT協定の破棄の柔軟性を向上し得る。
【0232】
以上、本願の実施形態で提供される方法について述べた。以下では、上記の方法を実行する通信装置を提供する。この方法を実行するために、通信装置は方法を実行するための対応するハードウェア構造および/またはソフトウェアモジュールを含むことは理解され得る。当業者なら、本願がハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組合せの形態で実装されることが可能であることを認識し得る。
【0233】
本願の実施形態で提供される通信装置は、上記の方法に基づいて機能モジュールに分割され得る。例えば、通信装置は、方法の各ステップの機能モジュールに対応することもあるし、または2つ以上のステップが1つの機能モジュールに統合されることもある。上記の機能モジュールは、ハードウェアを用いて実装されることもあるし、ソフトウェアを用いて実装されることもあるし、ソフトウェアをハードウェアと組み合わせて用いて実装されることもある。本願の実施形態では、機能モジュールへの分割は例であり、単に論理的な機能の分割に過ぎないことに留意されたい。実際の実装では、別の分割様式が用いられることもある。以下、各ステップが1つの機能モジュールに対応する例を用いて説明する。
【0234】
図15は、通信装置の構造の可能な概略図である。通信装置1500は、トランシーバユニット151と処理ユニット152とを含む。
【0235】
実施形態では、通信装置は、上記の実施形態における第1のマルチリンクデバイス中の第1のステーションであることがある。トランシーバユニット151は、第2のマルチリンクデバイス中の第2のステーションから第1のフレームを受信するように構成され、ここで、第1のフレームは、第1のリンクについてのターゲットウェイクタイム協定TWT協定を破棄することを要求するために使用され、第1のフレームは、第1のリンクのリンク識別子を含み、第1のリンクは、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間でTWT協定がセットアップされる1つまたは複数のリンクのうちの任意のリンクである。トランシーバユニット151は、第1のフレームに応答して第2のフレームを第2のステーションに伝送するようにさらに構成される。
【0236】
さらに、処理ユニット152は、第1のリンクのリンク識別子および対応関係に基づいて、第1のリンクのリンク識別子に対応する第1のリンクについてのTWT協定を破棄するように構成される。
【0237】
別の実施形態では、通信装置は、上記の実施形態における第2のマルチリンクデバイス中の第2のステーションであることもある。トランシーバユニット151は、第1のマルチリンクデバイス中の第1のステーションに第1のフレームを伝送するように構成され、ここで、第1のフレームは、第1のリンクについてのターゲットウェイクタイム協定TWT協定を破棄することを要求するために使用され、第1のフレームは、第1のリンクのリンク識別子を含み、第1のリンクは、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間でTWT協定がセットアップされる1つまたは複数のリンクのうちの任意のリンクである。トランシーバユニット151は、第2のフレームを第1のステーションから受信するようにさらに構成され、ここで、第2のフレームは、第1のフレームに対する応答である。
【0238】
さらに別の実施形態では、通信装置は、上記の実施形態における第2のマルチリンクデバイス中の第3のステーションであることもある。トランシーバユニット151は、第4のステーションから第3のフレームを受信するように構成され、ここで、第3のフレームは、1つまたは複数のターゲットウェイクタイム協定TWT協定をセットアップすることを要求するために使用され、各TWT協定は、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間の1つのリンクに対応し、第3のフレームは、第1のフィールドを含み、第1のフィールドは、第3のフレーム中に第2のフィールドが存在するかどうかを示し、第2のフィールドは、1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクについての情報を示し、この1つまたは複数のTWT協定は、1つのTWTフロー識別子に対応する。トランシーバユニット151は、第3のフレームに応答して第4のフレームを第4のステーションに伝送するようにさらに構成される。トランシーバユニット151は、第5のフレームを第4のステーションに伝送するようにさらに構成され、ここで、第5のフレームは、セットアップされることが要求されている1つまたは複数のTWT協定が受諾されたことを確認するために使用される。トランシーバユニット151は、第6のフレームを第4のステーションから受信するようにさらに構成され、ここで、第6のフレームは、第5のフレームに対する応答である。
【0239】
さらに別の実施形態では、通信装置は、上記の実施形態における第1のマルチリンクデバイス中の第4のステーションであることがある。トランシーバユニット151は、第3のステーションに第3のフレームを伝送するように構成され、ここで、第3のフレームは、1つまたは複数のターゲットウェイクタイム協定TWT協定をセットアップすることを要求するために使用され、各TWT協定は、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間の1つのリンクに対応し、第3のフレームは、第1のフィールドを含み、第1のフィールドは、第3のフレーム中に第2のフィールドが存在するかどうかを示し、第2のフィールドは、1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクについての情報を示し、この1つまたは複数のTWT協定は、1つのTWTフロー識別子に対応する。トランシーバユニット151は、第4のフレームを第3のステーションから受信するようにさらに構成され、ここで、第4のフレームは、第3のフレームに対する応答である。トランシーバユニット151は、第5のフレームを第4のステーションから受信するようにさらに構成され、ここで、第5のフレームは、セットアップされることが要求されている1つまたは複数のTWT協定が受諾されたことを確認するために使用される。トランシーバユニット151は、第5のフレームに応答して第6のフレームを第3のステーションに伝送するようにさらに構成される。
【0240】
さらに別の実施形態では、通信装置は、第1のマルチリンクデバイス中の第1のステーションであることがある。トランシーバユニット151は、第2のマルチリンクデバイス中の第2のステーションから第1のフレームを受信するように構成され、ここで、第1のフレームは、第1のリンクについてのターゲットウェイクタイム協定TWT協定を破棄することを要求するために使用され、第1のフレームは、TWT協定のフロー識別子を含み、TWT協定は、TWTフロー識別子に対応する。トランシーバユニット151は、第1のフレームに応答して第2のフレームを第2のステーションに伝送するようにさらに構成される。
【0241】
さらに、処理ユニット152は、TWTフロー識別子に基づいて、TWTフロー識別子に対応するTWT協定を破棄するように構成される。
【0242】
さらなる実施形態では、通信装置は、第2のマルチリンクデバイス中の第2のステーションであることがある。トランシーバユニット151は、第1のマルチリンクデバイス中の第1のステーションに第1のフレームを伝送するように構成され、ここで、第1のフレームは、第1のリンクについてのターゲットウェイクタイム協定TWT協定を破棄することを要求するために使用され、第1のフレームは、TWT協定のフロー識別子を含み、TWT協定は、TWTフロー識別子に対応する。トランシーバユニット151は、第1のステーションから第2のフレームを受信するようにさらに構成され、ここで、第2のフレームは、第1のフレームに対する応答である。
【0243】
さらなる実施形態では、通信装置は、第2のマルチリンクデバイス中の第3のステーションであることがある。トランシーバユニット151は、第4のステーションから第3のフレームを受信するように構成され、ここで、第3のフレームは、1つまたは複数のリンク上の1つまたは複数のターゲットウェイクタイム協定TWT協定をセットアップすることを要求するために使用され、各TWT協定は、1つのTWTフロー識別子に対応する。トランシーバユニット151は、第3のフレームに応答して第4のフレームを第4のステーションに伝送するようにさらに構成される。トランシーバユニット151は、第5のフレームを第4のステーションに伝送するようにさらに構成され、ここで、第5のフレームは、セットアップされることが要求されている1つまたは複数のTWT協定が受諾されたことを確認するために使用される。トランシーバユニット151は、第4のステーションから第6のフレームを受信するようにさらに構成され、ここで、第6のフレームは、第5のフレームに対する応答である。
【0244】
さらなる実施形態では、通信装置は、第1のマルチリンクデバイス中の第4のステーションであることもある。トランシーバユニット151は、第3のステーションに第3のフレームを伝送するように構成され、ここで、第3のフレームは、1つまたは複数のリンク上の1つまたは複数のターゲットウェイクタイム協定TWT協定をセットアップすることを要求するために使用され、各TWT協定は、1つのTWTフロー識別子に対応する。トランシーバユニット151は、第3のステーションから第4のフレームを受信するようにさらに構成され、ここで、第4のフレームは、第3のフレームに対する応答である。トランシーバユニット151は、第3のステーションから第5のフレームを受信するようにさらに構成され、第5のフレームは、セットアップされることが要求されている1つまたは複数のTWT協定が受諾されたことを確認するために使用される。トランシーバユニット151は、第5のフレームに応答して第6のフレームを第4のステーションに伝送するようにさらに構成される。
【0245】
さらなる実施形態では、通信装置は、第1のマルチリンクデバイス中の第1のステーションであることがある。トランシーバユニット151は、第2のマルチリンクデバイス中の第2のステーションから第1のフレームを受信するように構成され、ここで、第1のフレームは、第1のリンクについてのターゲットウェイクタイム協定TWT協定を破棄することを要求するために使用され、第1のリンクは、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間でTWT協定がセットアップされる1つまたは複数のリンクのうちの任意のリンクである。トランシーバユニット151は、第1のフレームに応答して第2のフレームを第2のステーションに伝送するようにさらに構成される。
【0246】
さらに、処理ユニット152は、第1の対応関係に基づいて、第1のリンクのリンク識別子情報に対応するTWT協定を破棄するように構成される。
【0247】
さらに、処理ユニット152は、第2の対応関係に基づいて、マルチリンクデバイスのMACアドレス情報に対応するTWT協定を破棄するように構成される。
【0248】
さらに別の実施形態では、通信装置は、上記の実施形態における第2のマルチリンクデバイス中の第2のステーションであることがある。トランシーバユニット151は、第1のマルチリンクデバイス中の第1のステーションに第1のフレームを伝送するように構成され、ここで、第1のフレームは、第1のリンクについてのターゲットウェイクタイム協定TWT協定を破棄することを要求するために使用され、第1のリンクは、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間にTWT協定がセットアップされる1つまたは複数のリンクのうちの任意のリンクである。トランシーバユニット151は、第1のステーションから第2のフレームを受信するようにさらに構成され、第2のフレームは、第1のフレームに対する応答である。
【0249】
別の実施形態では、通信装置は、第2のマルチリンクデバイス中の第3のステーションであることもある。トランシーバユニット151は、第4のステーションから第3のフレームを受信するように構成され、ここで、第3のフレームは、1つまたは複数のターゲットウェイクタイム協定TWT協定をセットアップすることを要求するために使用され、各TWT協定は、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間の1つのリンクに対応し、第3のフレームは、第1のフィールドを含み、第1のフィールドは、第3のフレーム中に第2のフィールドが存在するかどうかを示し、第2のフィールドは、1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクのリンク識別子情報を示す。トランシーバユニット151は、第3のフレームに応答して第4のフレームを第4のステーションに伝送するようにさらに構成される。トランシーバユニット151は、第5のフレームを第4のステーションに伝送するようにさらに構成され、ここで、第5のフレームは、セットアップされることが要求されている1つまたは複数のTWT協定が受諾されたことを確認するために使用される。トランシーバユニット151は、第6のフレームを第4のステーションから受信するようにさらに構成され、ここで、第6のフレームは、第5のフレームに対する応答である。
【0250】
別の実施形態では、通信装置は、第1のマルチリンクデバイス中の第4のステーションであることがある。トランシーバユニット151は、第3のステーションに第3のフレームを伝送するように構成され、ここで、第3のフレームは、1つまたは複数のターゲットウェイクタイム協定TWT協定をセットアップすることを要求するために使用され、各TWT協定は、第1のマルチリンクデバイスと第2のマルチリンクデバイスとの間の1つのリンクに対応し、第3のフレームは、第1のフィールドを含み、第1のフィールドは、第3のフレーム中に第2のフィールドが存在するかどうかを示し、第2のフィールドは、1つまたは複数のTWT協定がセットアップされることが要求されているリンクのリンク識別子情報を示し、この1つまたは複数のTWT協定は、1つのTWTフロー識別子に対応する。トランシーバユニット151は、第4のフレームを第3のステーションから受信するようにさらに構成され、ここで、第4のフレームは、第3のフレームに対する応答である。トランシーバユニット151は、第5のフレームを第3のステーションから受信するようにさらに構成され、ここで、第5のフレームは、セットアップされることが要求されている1つまたは複数のTWT協定が受諾されたことを確認するために使用される。トランシーバユニット151は、第5のフレームに応答して第6のフレームを第3のステーションに伝送するようにさらに構成される。
【0251】
通信装置1500によって実装されることが可能な機能については、本願の方法の実施形態における具体的な実装のうちのいずれか1つを参照されたい。これは、本願では限定されず、本明細書では詳細について重ねて述べることはしない。
【0252】
図16は、本願の実施形態による通信装置の可能な製品形態の構造の図である。図16は、図15に示される通信装置の具体的な形態である。
【0253】
可能な製品形態では、通信装置は、情報伝送デバイス/情報伝送ボードであることがある。通信装置は、プロセッサとトランシーバとを含む。任意選択で、通信装置は、メモリをさらに含むこともある。プロセッサは、図15の処理ユニット152によって実行される方法ステップを実行するように構成される。トランシーバは、図15のトランシーバユニット151によって実行される方法ステップを実行するように構成される。
【0254】
別の可能な製品形態では、通信装置は、チップであることがある。通信装置は、処理回路と通信インタフェースとを含む。任意選択で、通信装置は、記憶媒体をさらに含むこともある。処理回路は、図15の処理ユニット152によって実行される方法ステップを実行するように構成される。通信インタフェースは、図15のトランシーバユニット151によって実行される方法ステップを実行するように構成される。
【0255】
上記の実施形態の別の可能な製品形態では、通信装置は、あるいは、1つもしくは複数のフィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array, FPGA)、プログラマブル論理デバイス(programmable logic device, PLD)、コントローラ、状態機械、論理ゲート、個別ハードウェア構成要素、任意の他の適当な回路、または本願に記載される様々な機能を実行することができる回路の任意の組合せを用いて実装されることもある。
【0256】
プロセッサは、中央処理装置、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイもしくは別のプログラマブル論理デバイス、トランジスタ論理デバイス、ハードウェア構成要素、またはそれらの任意の組合せであり得る。プロセッサは、本願に開示される内容を参照して記載されている例示的な論理ブロック、モジュール、および回路を実装または実行し得る。あるいは、プロセッサは、例えば1つもしくは複数のマイクロプロセッサの組合せ、またはデジタル信号プロセッサとマイクロプロセッサの組合せなど、コンピューティング機能を実装するプロセッサの組合せであることもある。バスは、周辺装置相互接続(peripheral component interconnect, PCI)バスまたは拡張業界標準アーキテクチャ(extended industry standard architecture, EISA)バスなどであることがある。バスは、アドレスバス、データバス、および制御バスなどに分類されることがある。表現し易いように、図14または図15では太線を1本だけ用いてバスを表現しているが、これは、バスが1本しかない、またはバスが1種類しかないことを意味しているわけではない。
【0257】
当業者なら、方法の実施形態のステップの全てまたは一部がプログラム命令に関連するハードウェアによって実装され得ることを理解し得る。プログラム命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されることがある。プログラム命令が実行されたときに、方法の実施形態のステップが実行される。上記の記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、取外し可能ハードディスク、ROM、RAM、磁気ディスク、または光学ディスクなど、プログラムコードを記憶することができる任意の媒体を含む。
【0258】
一方で、本願の実施形態は、可読記憶媒体をさらに提供する。可読記憶媒体は、コンピュータ実行可能命令を記憶する。コンピュータ実行可能命令が実行されたときに、デバイス(シングルチップマイクロコンピュータ、チップ、もしくはコントローラなどであることがある)またはプロセッサは、本願で提供される通信方法のステップを実行することが可能になる。
【0259】
他方で、本願の実施形態は、コンピュータプログラム製品をさらに提供する。コンピュータプログラム製品は、コンピュータ実行可能命令を含む。コンピュータ実行可能命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶される。デバイスの少なくとも1つのプロセッサは、コンピュータ可読記憶媒体からコンピュータ実行可能命令を読み取り得る。この少なくとも1つのプロセッサがコンピュータ実行可能命令を実行して、デバイスは、本願で提供される通信方法のステップを実行する。
【0260】
説明の便宜上、また説明を簡単にするために、上記のシステム、装置、およびユニットの詳細な動作プロセスについては、上記の方法の実施形態における対応するプロセスを参照されたいことは、当業者には明確に理解され得る。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
【0261】
本願で提供されるいくつかの実施形態では、開示されるシステム、装置、および方法は、他の様式でも実装され得ることを理解されたい。例えば、ユニットへの分割は、単なる論理的な機能の分割であり、実際の実装では別の分割であることもある。例えば、複数のユニットまたは構成要素が組み合わされる、または別のシステムに統合されることもあるし、いくつかの特徴が無視される、または実行されないこともある。表示または記載される相互の結合または直接の結合もしくは通信接続は、いくつかのインタフェースを介して実装され得る。装置またはユニット間の間接的な結合または通信接続は、電子形態、機械形態、またはその他の形態で実装され得る。
【0262】
分離した部分として記載されるユニットは、物理的に分離していることも分離していないこともあり、ユニットとして表示される部分は、物理ユニットであることも物理ユニットではないこともあり、換言すれば、1つの位置に位置していることも、複数のネットワークユニット上に分散していることもある。ユニットの一部または全ては、実施形態の解決策の目的を達成するための実際の要件に基づいて選択され得る。
【0263】
上記の実施形態全てまたは一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せを用いて実装され得る。実施形態を実装するためにソフトウェアが使用されるときには、実施形態のうちの全てまたは一部は、コンピュータプログラム製品の形態で実装されることがある。コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がコンピュータにロードされ実行されたときに、本願の実施形態による手順または機能が、全て、または部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または別のプログラマブル装置であり得る。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されることもあるし、コンピュータ可読記憶媒体を用いて伝送されることもある。コンピュータ命令は、有線方式(例えば同軸ケーブル、光ファイバ、もしくはデジタル加入者回線(digital subscriber line, DSL))またはワイヤレス方式(例えば赤外線、無線、もしくはマイクロ波)で、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタに伝送され得る。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体、または1つもしくは複数の使用可能な媒体を一体化したサーバもしくはデータセンタなどのデータ記憶デバイスであり得る。使用可能な媒体は、読取り専用メモリ(read-only memory, ROM)、ランダムアクセスメモリ(random access memory, RAM)、または磁気媒体、例えばフロッピーディスク、ハードディスク、磁気テープ、もしくは磁気ディスク、または光学媒体、例えばデジタル汎用ディスク(digital versatile disc, DVD)、または半導体媒体、例えばソリッドステートディスク(solid state disk, SSD)であり得る。
図1
図2
図3(a)】
図3(b)】
図3(c)】
図4(a)】
図4(b)】
図5
図6
図7
図8(a)】
図8(b)】
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16