(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-02
(45)【発行日】2024-12-10
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/00 20240101AFI20241203BHJP
【FI】
G06Q50/00 300
(21)【出願番号】P 2024048374
(22)【出願日】2024-03-25
【審査請求日】2024-03-25
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004222
【氏名又は名称】弁理士法人創光国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川本 大功
【審査官】塩屋 雅弘
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2022/269998(WO,A1)
【文献】米国特許第11849056(US,B1)
【文献】特開2014-200007(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2022/0398340(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ユーザが保有する
第1非代替性トークンを発行したブロックチェーンのトランザクションを参照して、前記第1ユーザが前記第1非代替性トークンを取得した取得元を特定し、前記第1非代替性トークンに関する情報である第1トークン情報
として特定した前記取得元に基づいて、前記第1ユーザの特性を特定する特性特定部と、
前記第1ユーザとは異なる第2ユーザごとに、前記特性特定部が特定した前記第1ユーザの特性と、当該第2ユーザの特性を特定するための特性特定情報によって特定される当該第2ユーザの特性との特性関係が所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記特性関係が前記所定の条件を満たすと前記判定部が判定した前記第2ユーザに関する情報を、前記第1ユーザに提示する提示部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
第1ユーザが保有する第1非代替性トークンを発行したブロックチェーンのトランザクションを参照して、前記第1非代替性トークンを発行した発行元を特定し、
前記第1非代替性トークンに関する情報である第1トークン情報として特定した前記発行元
に基づいて、前記第1ユーザの特性を特定する特性特定部と、
前記第1ユーザとは異なる第2ユーザごとに、前記特性特定部が特定した前記第1ユーザの特性と、当該第2ユーザの特性を特定するための特性特定情報によって特定される当該第2ユーザの特性との特性関係が所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記特性関係が前記所定の条件を満たすと前記判定部が判定した前記第2ユーザに関する情報を、前記第1ユーザに提示する提示部と、
を有する情報処理装置。
【請求項3】
第1ユーザが保有する第1非代替性トークンに関する情報である第1トークン情報であって前記第1ユーザが有償で前記第1非代替性トークンを取得したか否かを示す情報を含
む前記第1トークン情報のうちの前記第1ユーザが有償で前記第1非代替性トークンを取得したことを示す前記第1トークン情報に基づいて、前記第1ユーザの特性を特定する
特性特定部と、
前記第1ユーザとは異なる第2ユーザごとに、前記特性特定部が特定した前記第1ユーザの特性と、当該第2ユーザの特性を特定するための特性特定情報によって特定される当該第2ユーザの特性との特性関係が所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記特性関係が前記所定の条件を満たすと前記判定部が判定した前記第2ユーザに関する情報を、前記第1ユーザに提示する提示部と、
を有する情報処理装置。
【請求項4】
第1ユーザが保有する第1非代替性トークンに関する情報である第1トークン情報に基づいて、前記第1ユーザの特性を特定する特性特定部と、
前記第1ユーザとは異なる第2ユーザごとに、前記特性特定部が特定した前記第1ユーザの特性と、当該第2ユーザの特性を特定するための特性特定情報によって特定される当該第2ユーザの特性との特性関係が所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記特性関係が前記所定の条件を満たすと前記判定部が判定した前記第2ユーザに関する情報として、前記第2ユーザが保有する第2非代替性トークンに関連付けられているコンテンツを示す情報を、前記第1ユーザに提示する
提示部と、
を有する情報処理装置。
【請求項5】
第1ユーザが保有する第1非代替性トークンに関する情報である第1トークン情報に基づいて、前記第1ユーザの特性を特定する特性特定部と、
前記第1ユーザとは異なる第2ユーザごとに、前記特性特定部が特定した前記第1ユーザの特性と、当該第2ユーザの特性を特定するための特性特定情報によって特定される当該第2ユーザの特性との特性関係が所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記特性関係が前記所定の条件を満たすと前記判定部が判定した前記第2ユーザに関する情報を、前記第1ユーザに提示し、前記第2ユーザに関する情報を前記第1ユーザに提示した後に、当該情報を提示したことを前記第2ユーザに通知する
提示部と、
を有する情報処理装置。
【請求項6】
前記第1トークン情報は、前記第1非代替性トークンに関連付けられたコンテンツの属性を含み、
前記特性特定部は、前記第1トークン情報に含まれる前記コンテンツの属性に基づいて、前記第1ユーザの特性を特定する、
請求項1
から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記判定部は、前記第1ユーザの特性と前記第2ユーザの特性とが類似する度合いを示す類似度が前記所定の条件である所定の閾値を上回るか否かを判定し、
前記提示部は、前記類似度が前記所定の閾値を上回ると前記判定部が判定した前記第2ユーザに関する情報を、前記第1ユーザに提示する、
請求項1
から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記特性特定情報は、前記第2ユーザが保有する非代替性トークンに関する情報である第2トークン情報であり、
前記特性特定部は、前記第2トークン情報に基づいて、前記第2ユーザの特性を特定し、
前記判定部は、前記第2ユーザごとに、前記特性特定部が特定した前記第1ユーザの特性と、前記特性特定部が特定した当該第2ユーザの特性との前記特性関係が前記所定の条件を満たすか否かを判定する、
請求項1
から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記第2トークン情報には、前記第2ユーザが保有する非代替性トークンの公開範囲が含まれ、
前記提示部は、前記第2トークン情報に含まれる前記公開範囲に前記第1ユーザが含まれている場合に、前記第2ユーザに関する情報を前記第1ユーザに提示する、
請求
項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記提示部は、前記第2ユーザに関する情報として、前記所定の条件を満たすと前記判定部が判定した前記特性関係によって特定される前記第1ユーザ及び前記第2ユーザの共通の特性を示す情報を、前記第1ユーザに提示する、
請求項1
から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記情報処理装置は、前記第1ユーザが利用するSNS(Social networking service)において前記第1ユーザと所定の関係を有する複数の前記第2ユーザを特定するユーザ特定部をさらに有し、
前記判定部は、前記ユーザ特定部が特定した前記複数の第2ユーザに対して、前記特性関係が前記所定の条件を満たすか否かを判定する、
請求項1
から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
コンピュータが実行する、
第1ユーザが保有する
第1非代替性トークンを発行したブロックチェーンのトランザクションを参照して、前記第1ユーザが前記第1非代替性トークンを取得した取得元を特定するステップと、
前記第1非代替性トークンに関する情報である第1トークン情報
として特定した前記取得元に基づいて、前記第1ユーザの特性を特定するステップと、
前記第1ユーザとは異なる第2ユーザごとに、特定した前記第1ユーザの特性と、当該第2ユーザの特性を特定するための特性特定情報によって特定される当該第2ユーザの特性との特性関係が所定の条件を満たすか否かを判定するステップと、
前記特性関係が前記所定の条件を満たすと判定した前記第2ユーザに関する情報を、前記第1ユーザに提示するステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項13】
コンピュータを、
第1ユーザが保有する
第1非代替性トークンを発行したブロックチェーンのトランザクションを参照して、前記第1ユーザが前記第1非代替性トークンを取得した取得元を特定し、前記第1非代替性トークンに関する情報である第1トークン情報
として特定した前記取得元に基づいて、前記第1ユーザの特性を特定する特性特定部、
前記第1ユーザとは異なる第2ユーザごとに、前記特性特定部が特定した前記第1ユーザの特性と、当該第2ユーザの特性を特定するための特性特定情報によって特定される当該第2ユーザの特性との特性関係が所定の条件を満たすか否かを判定する判定部、及び
前記特性関係が前記所定の条件を満たすと前記判定部が判定した前記第2ユーザに関する情報を、前記第1ユーザに提示する提示部、
として機能させるためのプログラム。
【請求項14】
コンピュータが実行する、
第1ユーザが保有する第1非代替性トークンを発行したブロックチェーンのトランザクションを参照して、前記第1非代替性トークンを発行した発行元を特定するステップと、
前記第1非代替性トークンに関する情報である第1トークン情報として特定した前記発行元に基づいて、前記第1ユーザの特性を特定するステップと、
前記第1ユーザとは異なる第2ユーザごとに、特定した前記第1ユーザの特性と、当該第2ユーザの特性を特定するための特性特定情報によって特定される当該第2ユーザの特性との特性関係が所定の条件を満たすか否かを判定するステップと、
前記特性関係が前記所定の条件を満たすと判定した前記第2ユーザに関する情報を、前記第1ユーザに提示するステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項15】
コンピュータを、
第1ユーザが保有する第1非代替性トークンを発行したブロックチェーンのトランザクションを参照して、前記第1非代替性トークンを発行した発行元を特定し、前記第1非代替性トークンに関する情報である第1トークン情報として特定した前記発行元に基づいて、前記第1ユーザの特性を特定する特性特定部、
前記第1ユーザとは異なる第2ユーザごとに、前記特性特定部が特定した前記第1ユーザの特性と、当該第2ユーザの特性を特定するための特性特定情報によって特定される当該第2ユーザの特性との特性関係が所定の条件を満たすか否かを判定する判定部、及び
前記特性関係が前記所定の条件を満たすと前記判定部が判定した前記第2ユーザに関する情報を、前記第1ユーザに提示する提示部、
として機能させるためのプログラム。
【請求項16】
コンピュータが実行する、
第1ユーザが保有する第1非代替性トークンに関する情報である第1トークン情報であって前記第1ユーザが有償で前記第1非代替性トークンを取得したか否かを示す情報を含む前記第1トークン情報のうちの前記第1ユーザが有償で前記第1非代替性トークンを取得したことを示す前記第1トークン情報に基づいて、前記第1ユーザの特性を特定するステップと、
前記第1ユーザとは異なる第2ユーザごとに、特定した前記第1ユーザの特性と、当該第2ユーザの特性を特定するための特性特定情報によって特定される当該第2ユーザの特性との特性関係が所定の条件を満たすか否かを判定するステップと、
前記特性関係が前記所定の条件を満たすと判定した前記第2ユーザに関する情報を、前記第1ユーザに提示するステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項17】
コンピュータを、
第1ユーザが保有する第1非代替性トークンに関する情報である第1トークン情報であって前記第1ユーザが有償で前記第1非代替性トークンを取得したか否かを示す情報を含む前記第1トークン情報のうちの前記第1ユーザが有償で前記第1非代替性トークンを取得したことを示す前記第1トークン情報に基づいて、前記第1ユーザの特性を特定する特性特定部、
前記第1ユーザとは異なる第2ユーザごとに、前記特性特定部が特定した前記第1ユーザの特性と、当該第2ユーザの特性を特定するための特性特定情報によって特定される当該第2ユーザの特性との特性関係が所定の条件を満たすか否かを判定する判定部、及び
前記特性関係が前記所定の条件を満たすと前記判定部が判定した前記第2ユーザに関する情報を、前記第1ユーザに提示する提示部、
として機能させるためのプログラム。
【請求項18】
コンピュータが実行する、
第1ユーザが保有する第1非代替性トークンに関する情報である第1トークン情報に基づいて、前記第1ユーザの特性を特定するステップと、
前記第1ユーザとは異なる第2ユーザごとに、特定した前記第1ユーザの特性と、当該第2ユーザの特性を特定するための特性特定情報によって特定される当該第2ユーザの特性との特性関係が所定の条件を満たすか否かを判定するステップと、
前記特性関係が前記所定の条件を満たすと判定した前記第2ユーザに関する情報として、前記第2ユーザが保有する第2非代替性トークンに関連付けられているコンテンツを示す情報を、前記第1ユーザに提示するステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項19】
コンピュータを、
第1ユーザが保有する第1非代替性トークンに関する情報である第1トークン情報に基づいて、前記第1ユーザの特性を特定する特性特定部、
前記第1ユーザとは異なる第2ユーザごとに、前記特性特定部が特定した前記第1ユーザの特性と、当該第2ユーザの特性を特定するための特性特定情報によって特定される当該第2ユーザの特性との特性関係が所定の条件を満たすか否かを判定する判定部、及び
前記特性関係が前記所定の条件を満たすと前記判定部が判定した前記第2ユーザに関する情報として、前記第2ユーザが保有する第2非代替性トークンに関連付けられているコンテンツを示す情報を、前記第1ユーザに提示する提示部、
として機能させるためのプログラム。
【請求項20】
コンピュータが実行する、
第1ユーザが保有する第1非代替性トークンに関する情報である第1トークン情報に基づいて、前記第1ユーザの特性を特定するステップと、
前記第1ユーザとは異なる第2ユーザごとに、特定した前記第1ユーザの特性と、当該第2ユーザの特性を特定するための特性特定情報によって特定される当該第2ユーザの特性との特性関係が所定の条件を満たすか否かを判定するステップと、
前記特性関係が前記所定の条件を満たすと判定した前記第2ユーザに関する情報を、前記第1ユーザに提示するステップと、
前記第2ユーザに関する情報を前記第1ユーザに提示した後に、当該情報を提示したことを前記第2ユーザに通知するステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項21】
コンピュータを、
第1ユーザが保有する第1非代替性トークンに関する情報である第1トークン情報に基づいて、前記第1ユーザの特性を特定する特性特定部、
前記第1ユーザとは異なる第2ユーザごとに、前記特性特定部が特定した前記第1ユーザの特性と、当該第2ユーザの特性を特定するための特性特定情報によって特定される当該第2ユーザの特性との特性関係が所定の条件を満たすか否かを判定する判定部、及び
前記特性関係が前記所定の条件を満たすと前記判定部が判定した前記第2ユーザに関する情報を、前記第1ユーザに提示し、前記第2ユーザに関する情報を前記第1ユーザに提示した後に、当該情報を提示したことを前記第2ユーザに通知する提示部、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ユーザがアバターとして活動する仮想空間、いわゆるメタバースを提供するサービスが普及しつつあり、リアルのイベントやSNS(Social networking service)等に加えて、ユーザが活動可能な場所(以下、「活動場所」という。)の選択肢が増えている。特許文献1には、仮想空間をユーザに提示する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
活動場所では、様々なユーザが活動するが、あるユーザが活動しても他のユーザと交友関係を築きづらかったり、関心が持てる他のユーザを見つけづらかったりする場合がある。そのため、ユーザが活動場所において活動しづらいと感じる場合があった。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、活動場所においてユーザが活動しやすくするための仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に係る情報処理装置は、第1ユーザが保有する第1非代替性トークンに関する情報である第1トークン情報に基づいて、前記第1ユーザの特性を特定する特性特定部と、前記第1ユーザとは異なる第2ユーザごとに、前記特性特定部が特定した前記第1ユーザの特性と、当該第2ユーザの特性を特定するための特性特定情報によって特定される当該第2ユーザの特性との特性関係が所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、前記特性関係が前記所定の条件を満たすと前記判定部が判定した前記第2ユーザに関する情報を、前記第1ユーザに提示する提示部と、を有する。
【0007】
前記第1トークン情報は、前記第1非代替性トークンに関連付けられたコンテンツの属性を含んでもよいし、前記特性特定部は、前記第1トークン情報に含まれる前記コンテンツの属性に基づいて、前記第1ユーザの特性を特定してもよい。
【0008】
前記特性特定部は、前記第1非代替性トークンを発行したブロックチェーンのトランザクションを参照して、前記第1ユーザが前記第1非代替性トークンを取得した取得元を特定し、特定した前記取得元を前記第1トークン情報として、前記第1ユーザの特性を特定してもよい。
【0009】
前記特性特定部は、前記第1非代替性トークンを発行したブロックチェーンのトランザクションを参照して、前記第1非代替性トークンを発行した発行元を特定し、特定した前記発行元を前記第1トークン情報として、前記第1ユーザの特性を特定してもよい。
【0010】
前記第1トークン情報は、前記第1ユーザが有償で前記第1非代替性トークンを取得したか否かを示す情報を含んでもよいし、前記特性特定部は、前記第1ユーザが有償で前記第1非代替性トークンを取得したことを示す前記第1トークン情報に基づいて、前記第1ユーザの特性を特定してもよい。
【0011】
前記判定部は、前記第1ユーザの特性と前記第2ユーザの特性とが類似する度合いを示す類似度が前記所定の条件である所定の閾値を上回るか否かを判定してもよいし、前記提示部は、前記類似度が前記所定の閾値を上回ると前記判定部が判定した前記第2ユーザに関する情報を、前記第1ユーザに提示してもよい。
【0012】
前記特性特定情報は、前記第2ユーザが保有する非代替性トークンに関する情報である第2トークン情報であってもよいし、前記特性特定部は、前記第2トークン情報に基づいて、前記第2ユーザの特性を特定してもよいし、前記判定部は、前記第2ユーザごとに、前記特性特定部が特定した前記第1ユーザの特性と、前記特性特定部が特定した当該第2ユーザの特性との前記特性関係が前記所定の条件を満たすか否かを判定してもよい。
【0013】
前記提示部は、前記第2ユーザに関する情報として、前記第2ユーザが保有する第2非代替性トークンに関連付けられているコンテンツを示す情報を、前記第1ユーザに提示してもよい。
【0014】
前記第2トークン情報には、前記第2ユーザが保有する非代替性トークンの公開範囲が含まれてもよいし、前記提示部は、前記第2トークン情報に含まれる前記公開範囲に前記第1ユーザが含まれている場合に、前記第2ユーザに関する情報を前記第1ユーザに提示してもよい。
【0015】
前記提示部は、前記第2ユーザに関する情報として、前記所定の条件を満たすと前記判定部が判定した前記特性関係によって特定される前記第1ユーザ及び前記第2ユーザの共通の特性を示す情報を、前記第1ユーザに提示してもよい。
【0016】
前記情報処理装置は、前記第1ユーザが利用するSNSにおいて前記第1ユーザと所定の関係を有する複数の前記第2ユーザを特定するユーザ特定部をさらに有してもよいし、前記判定部は、前記ユーザ特定部が特定した前記複数の第2ユーザに対して、前記特性関係が前記所定の条件を満たすか否かを判定してもよい。
【0017】
前記提示部は、前記第2ユーザに関する情報を前記第1ユーザに提示した後に、当該情報を提示したことを前記第2ユーザに通知してもよい。
【0018】
本発明の第2の態様に係る情報処理方法は、コンピュータが実行する、第1ユーザが保有する第1非代替性トークンに関する情報である第1トークン情報に基づいて、前記第1ユーザの特性を特定するステップと、前記第1ユーザとは異なる第2ユーザごとに、特定した前記第1ユーザの特性と、当該第2ユーザの特性を特定するための特性特定情報によって特定される当該第2ユーザの特性との特性関係が所定の条件を満たすか否かを判定するステップと、前記特性関係が前記所定の条件を満たすと判定した前記第2ユーザに関する情報を、前記第1ユーザに提示するステップと、を有する。
【0019】
本発明の第3の態様に係るプログラムは、コンピュータを、第1ユーザが保有する第1非代替性トークンに関する情報である第1トークン情報に基づいて、前記第1ユーザの特性を特定する特性特定部、前記第1ユーザとは異なる第2ユーザごとに、前記特性特定部が特定した前記第1ユーザの特性と、当該第2ユーザの特性を特定するための特性特定情報によって特定される当該第2ユーザの特性との特性関係が所定の条件を満たすか否かを判定する判定部、及び前記特性関係が前記所定の条件を満たすと前記判定部が判定した前記第2ユーザに関する情報を、前記第1ユーザに提示する提示部、として機能させる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、活動場所においてユーザが活動しやすくするための仕組みを提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】情報処理システムの概要を説明するための図である。
【
図2】情報処理装置の機能構成を模式的に示す図である。
【
図3】情報処理サービスの表示画面の一例を模式的に表した図である。
【
図4】情報処理装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
[情報処理システムSの概要]
図1は、情報処理システムSの概要を説明するための図である。情報処理システムSは、情報処理サービスを提供するために用いられるシステムである。情報処理サービスは、活動場所をユーザに提供するサービスである。活動場所は、例えば、仮想空間やSNS等のようなインターネット上において提供される場所、又はリアルイベントやボランティア活動等のような現実空間において提供される場所等であるが、これに限らず、複数のユーザが活動し得る場所やコミュニティであればいずれであってもよい。本明細書では、活動場所が仮想空間であるとして説明する。ユーザは、例えば、仮想空間においてアバターとして活動する情報処理サービスの利用者である。情報処理システムSは、ユーザ端末1と、トークン管理システム2と、情報処理装置3とを有する。
【0023】
ユーザ端末1は、ユーザが使用する端末であり、例えば、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュタ、又はヘッドマウントディスプレイ等である。ユーザ端末1には、例えば、情報処理サービスを提供するための専用のアプリケーションプログラム(以下、「専用アプリ」という。)がインストールされている。ユーザは、専用アプリを用いることにより、情報処理サービスを利用することができる。なお、情報処理サービスは、Webサイトにおいて提供されてもよい。
【0024】
トークン管理システム2は、コンテンツに関連付けられた非代替性トークン(NFT:Non-Fungible Token)を管理するシステムであり、例えば、ブロックチェーンを構成する複数のノードである。コンテンツは、デジタルコンテンツであり、例えば、アート、音楽、トレーディングカード、ファッションアイテム等である。コンテンツは、情報処理サービスにおいて提供される仮想空間で表示されるコンテンツ(例えば、後述する情報処理装置3が管理するコンテンツ)であってもよいし、当該仮想空間では表示されないコンテンツ(例えば、情報処理装置3以外の装置が管理するコンテンツ)であってもよい。
【0025】
情報処理装置3は、情報処理サービスを管理する装置であり、例えば、サーバである。情報処理装置3は、ユーザに関する情報を管理している。
以下において、情報処理システムSが実行する処理について説明する。
【0026】
まず、第1ユーザがユーザ端末1において専用アプリを起動する操作を行うと、ユーザ端末1は、仮想空間の提示を要求する提示要求を情報処理装置3に送信する(
図1における(1))。
【0027】
情報処理装置3は、トークン管理システム2から第1トークン情報を取得する(
図1における(2))。第1トークン情報は、第1ユーザが保有する非代替性トークンである第1非代替性トークンに関する情報である。第1非代替性トークンに関する情報は、例えば、第1非代替性トークンに関連付けられているコンテンツに関する情報である。
【0028】
情報処理装置3は、取得した第1トークン情報に基づいて、第1ユーザの特性を特定する(
図1における(3))。第1ユーザの特性は、例えば、第1ユーザの嗜好である。情報処理装置3は、特定した第1ユーザの特性と、第1ユーザとは異なる第2ユーザの特性特定情報に基づく第2ユーザの特性との特性関係が所定の条件を満たすか否かを判定する(
図1における(4))。詳細については後述するが、第2ユーザの特性特定情報は、第2ユーザの特性を特定するための情報である。所定の条件は、例えば、第1ユーザの特性と第2ユーザの特性とが一致すること等である。
【0029】
そして、情報処理装置3は、第1ユーザの特性との特性関係が所定の条件を満たすと判定した第2ユーザに関する情報を、第1ユーザのユーザ端末1に送信する(
図1における(5))。情報処理装置3は、例えば、第1ユーザと共通の嗜好を有する第2ユーザに関する情報を、第1ユーザに提示する。
【0030】
このようにすることで、情報処理システムSは、関心を持ち得る第2ユーザ又は交友関係を築ける蓋然性が高い第2ユーザを第1ユーザに提示することができる。これにより、情報処理システムSは、第1ユーザに対して第2ユーザに接する動機づけを提供することができる。その結果、情報処理システムSは、仮想空間において第1ユーザが活動しやすくするための仕組みを提供することができる。
以下、情報処理装置3の構成について説明する。
【0031】
[情報処理装置3の構成]
図2は、情報処理装置3の機能構成を模式的に示す図である。情報処理装置3は、通信部31と、記憶部32と、制御部33とを備える。
図2において、矢印は主なデータの流れを示しており、
図2に示していないデータの流れがあってもよい。
図2において、各機能ブロックはハードウェア(装置)単位の構成ではなく、機能単位の構成を示している。そのため、
図2に示す機能ブロックは単一の装置内に実装されてもよく、あるいは複数の装置内に分かれて実装されてもよい。機能ブロック間のデータの授受は、データバス、ネットワーク、可搬記憶媒体等、任意の手段を介して行われてもよい。
【0032】
通信部31は、ネットワークに接続するための通信インターフェースであり、外部の端末及び外部のサーバからデータを受信するための通信コントローラを有する。
【0033】
記憶部32は、情報処理装置3を実現するコンピュータのBIOS(Basic Input Output System)等を格納するROM(Read Only Memory)や情報処理装置3の作業領域となるRAM(Random Access Memory)、OS(Operating System)やアプリケーションプログラム、当該アプリケーションプログラムの実行時に参照される種々の情報を格納するHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の大容量記憶装置である。
【0034】
記憶部32は、例えば、ユーザに関する情報を記憶している。ユーザに関する情報には、ユーザID、ユーザの名前、ユーザのプロフィール、ユーザの活動状態等が含まれる。ユーザIDは、情報処理サービスの利用者を識別するための情報である。ユーザIDは、例えば、情報処理サービスとトークン管理システム2が提供するサービスとにおいて共通に用いられる情報である。ユーザの活動状態は、例えば、当該ユーザが仮想空間において活動しているか否か、当該ユーザに対応するアバターが活動している場所(仮想空間においてアバターが存在する場所)等を示す情報である。
【0035】
制御部33は、情報処理装置3のCPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサであり、記憶部32に記憶されたプログラムを実行することによって、取得部331、特性特定部332、ユーザ特定部333、判定部334及び提示部335として機能する。
【0036】
取得部331は、第1ユーザのユーザ端末1から仮想空間の提示要求を取得する。提示要求には、例えば、第1ユーザのユーザIDが含まれる。
【0037】
特性特定部332は、第1ユーザが保有する第1非代替性トークンに関する情報である第1トークン情報に基づいて、第1ユーザの特性を特定する。具体的には、まず、特性特定部332は、トークン管理システム2から第1トークン情報を取得する。そして、特性特定部332は、取得した第1トークン情報に基づいて、第1ユーザの特性を特定する。
【0038】
例えば、トークン管理システム2が管理する非代替性トークンには、非代替性トークンの保有者に対応するユーザIDが含まれている。この場合において、特性特定部332は、第1非代替性トークンの保有者として第1ユーザのユーザIDを含む第1非代替性トークンに基づいて、第1トークン情報を取得する。例えば、第1トークン情報(例えば、第1非代替性トークンに関連付けられているコンテンツに関する情報)は、トークン管理システム2において記憶されていてもよいし、トークン管理システム2以外の装置において記憶されていてもよい。第1トークン情報がトークン管理システム2以外の装置において記憶されている場合、第1非代替性トークンには、第1トークン情報が記憶されている場所を示す場所情報(例えば、URI:Uniform Resource Identifier)が含まれており、特性特定部332は、第1非代替性トークンに含まれる場所情報に基づいて、第1トークン情報を取得する。
【0039】
特性特定部332は、例えば、第1非代替性トークンに関連付けられたコンテンツの属性に基づいて、第1ユーザの特性を特定する。コンテンツの属性は、例えば、コンテンツのカテゴリ、コンテンツ(例えばアート等)に含まれるキャラクタ又は人物を示す情報等である。例えば、第1トークン情報には、第1非代替性トークンに関連付けられたコンテンツの属性が含まれる。
【0040】
この場合において、特性特定部332は、第1トークン情報に含まれるコンテンツの属性に基づいて、第1ユーザの特性を特定する。例えば、第1非代替性トークンに関連付けられたコンテンツが、サッカーに関連するアートである場合において、当該コンテンツの属性には、当該コンテンツのカテゴリとして「サッカー」が含まれているとする。この場合において、特性特定部332は、第1トークン情報に含まれるコンテンツの属性が示す「サッカー」を、第1ユーザの嗜好として特定する。
【0041】
特性特定部332は、第1非代替性トークンに関連付けられたコンテンツを解析することによって第1トークン情報によって示される第1非代替性トークンに関連付けられたコンテンツの属性を特定してもよい。例えば、第1非代替性トークンに関連付けられたコンテンツがアート又はトレーディングカード等の画像である場合、特性特定部332は、当該コンテンツを画像解析することによって、当該コンテンツの属性を特定する。
【0042】
第1ユーザの特性は、第1ユーザが第1非代替性トークンを取得した取得経路によって特定できる場合がある。例えば、第1ユーザは、コンテンツを提供する特定の店舗又は特定のサイトを好んで、当該店舗等からコンテンツを取得する場合がある。そこで、特性特定部332は、第1非代替性トークンの取得元に基づいて、第1ユーザの特性を特定してもよい。
【0043】
具体的には、まず、特性特定部332は、トークン管理システム2のブロックチェーンのトランザクションを参照して、第1ユーザが第1非代替性トークンを取得した取得元を特定する。第1非代替性トークンが複数回にわたって移転された場合、特性特定部332は、第1非代替性トークンが最初に移転したときにおける移転元を、第1非代替性トークンの取得元として特定してもよい。
【0044】
特性特定部332は、特定した取得元を第1トークン情報として、第1ユーザの特性を特定する。特性特定部332は、例えば、第1非代替性トークンの取得元を、第1ユーザの嗜好として特定する。このようにすることで、情報処理装置3は、第1非代替性トークンに応じた第1ユーザの嗜好を特定することができる。
【0045】
第1ユーザは、保有するコンテンツ自体を好むだけでなく、保有するコンテンツの提供者(例えば、コンテンツを創作するアーティスト等)を好んで、当該提供者のコンテンツを取得する場合がある。そこで、特性特定部332は、第1ユーザが保有するコンテンツの提供者に基づいて、当該第1ユーザの特性として特定してもよい。
【0046】
具体的には、まず、特性特定部332は、トークン管理システム2のトランザクションを参照して、第1非代替性トークンを発行した発行元を特定する。そして、特性特定部332は、特定した発行元を第1トークン情報として、第1ユーザの特性を特定する。特性特定部332は、例えば、第1非代替性トークンの発行元を、第1ユーザの嗜好として特定する。このようにすることで、情報処理装置3は、第1非代替性トークンに応じた第1ユーザの嗜好を特定することができる。
【0047】
ここで、第1ユーザが有償で取得した第1非代替性トークンにおいては、第1ユーザが無償で取得した第1非代替性トークンよりも、第1ユーザの嗜好が影響する蓋然性が高いことが考えられる。そこで、特性特定部332は、有償で取得した第1非代替性トークンに基づいて、第1ユーザの特性を特定してもよい。
【0048】
例えば、第1トークン情報には、第1ユーザが有償で第1非代替性トークンを取得したか否かを示す情報が含まれる。この場合において、特性特定部332は、第1ユーザが有償で第1非代替性トークンを取得したことを示す第1トークン情報に基づいて、第1ユーザの特性を特定する。このようにすることで、情報処理装置3は、第1ユーザの嗜好を特定する精度を向上させることができる。
【0049】
判定部334は、第2ユーザごとに、特性特定部332が特定した第1ユーザの特性と、当該第2ユーザの特性特定情報によって特定される当該第2ユーザの特性との特性関係が所定の条件を満たすか否かを判定する判定処理を実行する。特性特定情報は、第2ユーザの特性を特定するための情報であり、例えば、第2ユーザのプロフィールに含まれる嗜好(第2ユーザが入力した嗜好)である。判定部334は、例えば、第2ユーザごとに、記憶部32に記憶されている当該第2ユーザのプロフィールを参照し、特性特定部332が特定した第1ユーザの嗜好と、当該第2ユーザのプロフィールに含まれる嗜好とが一致するか否かを判定する。
【0050】
特性特定情報は、第2ユーザが保有する非代替性トークンである第2非代替性トークンに関する情報である第2トークン情報であってもよい。この場合、まず、特性特定部332は、第2ユーザごとに、当該第2ユーザの第2トークン情報に基づいて、当該第2ユーザの特性を特定する。そして、判定部334は、第2ユーザごとに、特性特定部332が特定した第1ユーザの特性と、特性特定部332が特定した当該第2ユーザの特性との特性関係が所定の条件を満たすか否かを判定する。
【0051】
判定部334は、第1ユーザの特性と第2ユーザの特性とが類似する度合いに基づいて、第1ユーザの特性と第2ユーザの特性との特性関係が所定の条件を満たすか否かを判定してもよい。具体的には、判定部334は、第1ユーザの特性と第2ユーザの特性とが類似する度合いを示す類似度が所定の閾値を上回るか否かを判定する。類似度は、例えば、数値が大きいほど比較する2つの特性が類似する度合いが高いことを示す。所定の閾値は、所定の条件であって、予め定められた数値である。
【0052】
例えば、まず、特性特定部332は、第1ユーザの第1トークン情報(例えば、第1非代替性トークンに関連付けられているコンテンツの属性を示す文字列)を、第1ユーザの特性を示すベクトルに変換し、各第2ユーザの特性特定情報(例えば、第2非代替性トークンに関連付けられているコンテンツの属性を示す文字列)を、第2ユーザの特性を示すベクトルに変換する。そして、判定部334は、第2ユーザごとに、変換した第1ユーザのベクトルと、当該第2ユーザのベクトルとの類似度(例えば、コサイン類似度)を算出する。そして、判定部334は、算出した類似度が所定の閾値を上回るか否かを判定することにより、第1ユーザの特性と第2ユーザの特性との特性関係が所定の条件を満たすか否かを判定する。このようにすることで、情報処理装置3は、第1ユーザの嗜好と第2ユーザの嗜好とが類似するか否かを判定することができる。
【0053】
判定部334は、例えば、情報処理サービスを利用する全ての第2ユーザを対象にして判定処理を実行する。判定部334は、情報処理サービスを利用する全ての第2ユーザのうち、仮想空間においてアバターとして活動している第2ユーザ(例えば、記憶部32に記憶されている第2ユーザの活動状態が仮想空間で活動していることを示す第2ユーザ)を対象にして判定処理を実行してもよい。この場合、判定部334は、仮想空間においてアバターとして活動している第2ユーザを対象にして判定処理を実行した後において、新たな第2ユーザが仮想空間において活動を開始するごとに、当該新たな第2ユーザに対して判定処理を実行してもよい。判定部334は、第1ユーザのユーザ端末1に表示される仮想空間の表示領域に存在するアバターに対応する第2ユーザを対象にして判定処理を実行してもよい。
【0054】
また、判定部334は、情報処理サービスを利用する全ての第2ユーザのうち、第1ユーザが利用するSNSにおいて第1ユーザと所定の関係を有する第2ユーザを対象にして判定処理を実行してもよい。第1ユーザと所定の関係を有する第2ユーザは、例えば、第1ユーザと友達である第2ユーザ、及び他のユーザを介して第1ユーザと繋がりを有する第2ユーザ(例えば、第1ユーザとは友達ではないユーザであって第1ユーザの友達の友達である第2ユーザ等)等である。
【0055】
具体的には、まず、ユーザ特定部333は、第1ユーザが利用するSNSにおいて第1ユーザと所定の関係を有する複数の第2ユーザを特定する。ユーザ特定部333は、例えば、第1ユーザが利用するSNSを管理する不図示のSNSサーバが管理する利用者に関する情報を参照し、第1ユーザと第2ユーザ(SNSを利用する第1ユーザ以外の他の利用者)との関係性を示すソーシャルグラフを作成することによって、第1ユーザが利用するSNSにおいて第1ユーザと所定の関係を有する複数の第2ユーザを特定する。なお、ユーザ特定部333は、SNSサーバに第1ユーザのユーザIDを送信することに応じて当該SNSサーバが作成したソーシャルグラフを取得してもよい。
【0056】
そして、判定部334は、ユーザ特定部333が特定した複数の第2ユーザに対して、特性関係が所定の条件を満たすか否かを判定する。判定部334は、例えば、ソーシャルグラフによって示される第1ユーザと第2ユーザとの関係が所定の条件を満たすか否かを判定する。この場合における所定の条件は、例えば、第2ユーザが第1ユーザとは直接的な友達関係ではないこと、第2ユーザが第1ユーザの友達と友達関係にあること、第2ユーザがソーシャルグラフに含まれていること等である。このようにすることで、情報処理装置3は、SNS上の人間関係を考慮して、交友関係が築きやすい第2ユーザを特定することができる。
【0057】
提示部335は、第1ユーザの特性との特性関係が所定の条件を満たすと判定部334が判定した第2ユーザに関する情報を、第1ユーザに提示する。提示部335は、例えば、第1ユーザとの類似度が所定の閾値を上回ると判定部334が判定した第2ユーザに関する情報を、第1ユーザに提示する。第1ユーザの特性と第2ユーザの特性との特性関係が所定の条件を満たす複数の第2ユーザが存在する場合、提示部335は、第2ユーザに関する情報として、当該複数の第2ユーザのリストを、第1ユーザに提示してもよい。
【0058】
提示部335は、例えば、取得部331が仮想空間の提示要求を取得したことを契機として、第2ユーザに関する情報を第1ユーザに提示する。提示部335は、仮想空間において第1ユーザがアバターとして活動を開始した後における所定のタイミングで、第2ユーザに関する情報を第1ユーザに提示してもよい。
【0059】
所定のタイミングは、例えば、第1ユーザの特性と第2ユーザの特性との特性関係が所定の条件を満たすと判定部334が判定したときである。所定のタイミングは、仮想空間において開催されるイベントに参加するときであってもよい。この場合、提示部335は、イベントに参加する複数の第2ユーザのうちの第1ユーザとの特定関係が所定の条件を満たす第2ユーザに関する情報を第1ユーザに提示してもよい。
【0060】
提示部335は、例えば、仮想空間を表示した空間画像であって、第2ユーザに関する情報を含む空間画像をレンダリングし、レンダリングした空間画像を第1ユーザのユーザ端末1に送信することにより、当該第1ユーザのユーザ端末1に空間画像を表示させる。提示部335は、第2ユーザに関する情報として、第2ユーザが保有する第2非代替性トークンに関連付けられているコンテンツを示す情報を、第1ユーザに提示してもよい。
【0061】
図3は、情報処理サービスの表示画面の一例を模式的に表した図である。
図3に示す表示画面には、第1ユーザに対応する第1アバター以外の他のアバターである第2アバターA1、A2、A3と、第2ユーザが保有する第2非代替性トークンに関連付けられているコンテンツを示す情報オブジェクトIとが表示されている。
【0062】
例えば、第1ユーザの特性と第2ユーザの特性との特性関係が所定の条件を満たすと判定部334が判定した第2ユーザに対応する第2アバターAが第2アバターA3であるとする。この場合において、提示部335は、情報オブジェクトIを第2アバターA3に関連付けて表示させる。このようにすることで、情報処理装置3は、第1ユーザが第2ユーザに対応する第2アバターAに接するための情報を提供することができる。
【0063】
提示部335は、第2ユーザに関する情報として、所定の条件を満たすと判定部334が判定した特性関係によって特定される第1ユーザ及び第2ユーザの共通の特性を示す情報を、第1ユーザに提示してもよい。例えば、第1ユーザの特性と、第1ユーザとの特性関係が所定の関係を有する第2ユーザの特性とが、αキャラクタで一致する場合、提示部335は、「(第2ユーザの名前)さんは、あなたが好きなαキャラクタに関心が高いです。」等のようなメッセージを、第1ユーザのユーザ端末1に表示させる。このようにすることで、情報処理装置3は、第1ユーザが第2ユーザに対応する第2アバターAに接するための情報を提供することができる。
【0064】
ここで、第2ユーザは、保持する第2非代替性トークンに関連する情報が他のユーザに公開されたくないと思う場合があり、このような場合、情報処理装置3は、プライバシーの観点から、上記情報を他のユーザに提示しないことが望ましい。そこで、情報処理装置3は、第2ユーザが設定した第2非代替性トークンの公開範囲に応じて、第2非代替性トークンに関連する情報を提示してもよい。
【0065】
例えば、第2トークン情報には、第2ユーザが保有する第2非代替性トークンの公開範囲が含まれている。公開範囲は、例えば、第2ユーザが第2非代替性トークンを取得した後に設定した情報である。公開範囲は、例えば、公開の許可、公開の拒否(非公開)、限定公開(例えば、SNSにおける友達の友達まで等)等である。公開範囲は、公開を許可するユーザの属性(例えば、性別、年代、居住地域、特定の活動場所(例えば、特定のSNS等)で活動するユーザ等)であってもよい。
【0066】
この場合において、提示部335は、第2トークン情報に含まれる公開範囲に第1ユーザが含まれている場合(例えば、公開範囲が公開の許可又は限定公開に第1ユーザが含まれている場合等)に、第2ユーザに関する情報(例えば、第2ユーザが保有する第2非代替性トークンに関連付けられているコンテンツを示す情報)を第1ユーザに提示する。このようにすることで、情報処理装置3は、第2ユーザが許容する範囲において、第2非代替性トークンに関連する情報を提示することができる。
【0067】
提示部335は、第2ユーザに関する情報を第1ユーザに提示した後に、当該情報を提示したことを第2ユーザに通知してもよい。このようにすることで、情報処理装置3は、第1ユーザ及び第2ユーザの間において交友関係を築きやすくすることができる。
【0068】
[情報処理装置3の処理]
続いて、情報処理装置3の処理の流れについて説明する。
図4は、情報処理装置3の処理の流れを示すフローチャートである。本処理は、取得部331が、第1ユーザのユーザ端末1から仮想空間の提示要求を取得したことを契機として開始する(S1)。
【0069】
特性特定部332は、第1ユーザの第1トークン情報に基づいて、第1ユーザの特性を特定し、第2ユーザの特性特定情報に基づいて、第2ユーザの特性を特定する(S2)。判定部334は、第2ユーザごとに、特性特定部332が特定した第1ユーザの特性と、特性特定部332が特定した第2ユーザの特性との特性関係が所定の条件を満たすか否かを判定する(S3)。
【0070】
判定部334は、第1ユーザの特性と第2ユーザの特性との特性関係が所定の条件を満たさないと判定した場合(S3においてNOの場合)、処理を終了させる。一方、判定部334は、第1ユーザの特性と第2ユーザの特性との特性関係が所定の条件を満たすと判定した場合(S3においてYESの場合)、当該第2ユーザに関する情報を、第1ユーザのユーザ端末1送信することにより、第2ユーザに関する情報を第1ユーザに提示する(S4)。
【0071】
[本実施の形態における効果]
以上説明したとおり、情報処理装置3は、第1ユーザの特性との特性関係が所定の条件を満たすと判定した第2ユーザに関する情報を第1ユーザに提示する。このようにすることで、情報処理装置3は、関心を持ち得る第2ユーザ又は交友関係を築ける蓋然性が高い第2ユーザを第1ユーザに提示することができる。これにより、情報処理装置3は、第1ユーザに対して第2ユーザに接する動機づけを提供することができる。その結果、情報処理装置3は、仮想空間において第1ユーザが活動しやすくするための仕組みを提供することができる。
【0072】
なお、本発明により、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に貢献することが可能となる。
【0073】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0074】
1 ユーザ端末
2 トークン管理システム
3 情報処理装置
31 通信部
32 記憶部
33 制御部
331 取得部
332 特性特定部
333 ユーザ特定部
334 判定部
335 提示部
S 情報処理システム
【要約】
【課題】活動場所においてユーザが活動しやすくするための仕組みを提供する。
【解決手段】情報処理装置3は、第1ユーザが保有する第1非代替性トークンに関する情報である第1トークン情報に基づいて、第1ユーザの特性を特定する特性特定部332と、第1ユーザとは異なる第2ユーザごとに、特性特定部332が特定した第1ユーザの特性と、当該第2ユーザの特性を特定するための特性特定情報によって特定される当該第2ユーザの特性との特性関係が所定の条件を満たすか否かを判定する判定部334と、特性関係が所定の条件を満たすと判定部334が判定した第2ユーザに関する情報を、第1ユーザに提示する提示部335と、を有する。
【選択図】
図2