IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ タイガー魔法瓶株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-炊飯器 図1
  • 特許-炊飯器 図2
  • 特許-炊飯器 図3
  • 特許-炊飯器 図4
  • 特許-炊飯器 図5
  • 特許-炊飯器 図6
  • 特許-炊飯器 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-03
(45)【発行日】2024-12-11
(54)【発明の名称】炊飯器
(51)【国際特許分類】
   A47J 27/00 20060101AFI20241204BHJP
【FI】
A47J27/00 109G
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2021006844
(22)【出願日】2021-01-20
(65)【公開番号】P2022111428
(43)【公開日】2022-08-01
【審査請求日】2023-09-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000003702
【氏名又は名称】タイガー魔法瓶株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001438
【氏名又は名称】弁理士法人 丸山国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長▲崎▼ 泰子
【審査官】西村 賢
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-077352(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2014-0081416(KR,A)
【文献】特開2008-295623(JP,A)
【文献】特開2007-075322(JP,A)
【文献】特開2005-065928(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 27/00-36/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
米の銘柄別で異なる複数の炊飯シーケンスを記憶している制御装置と、
前記炊飯シーケンスを実行する炊飯手段と、
を具える炊飯器であって、
前記制御装置は、炊飯時間が短い炊飯シーケンスは、最も長い炊飯時間の炊飯シーケンスと同じ炊飯時間となるように、炊飯シーケンスの前に炊飯時間調整工程を付加するものであり
前記炊飯シーケンスは、吸水工程、昇温工程、沸騰維持工程、炊き上げ工程及び蒸らし工程を含み、
前記炊飯時間調整工程は、炊飯水が所定温度以下の場合、所定温度まで水温を上げる加温工程を含み、
前記加温工程の所定温度は、前記吸水工程の吸水温度よりも低い、
炊飯器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、米の銘柄別の炊飯シーケンスによって炊飯を行なうことができる炊飯器に関するものであり、より具体的には、炊飯時間を略同じにできる炊飯器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
米は銘柄別に特性が異なるため、その炊き方も銘柄毎に異なる。そこで、特許文献1の炊飯器では、米の銘柄とその炊飯シーケンスを予め登録しておき、ユーザーが選択した銘柄に応じた炊飯シーケンスで炊飯を行なうようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-77352号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
炊飯シーケンス毎に炊き上げ時間や蒸らし時間が異なるから、銘柄を変更すると、炊飯時間が長くなったり短くなったりする。この時間差は、最大15分程度となることもある。このため、他の料理の出来上がり時間と炊飯完了時間を合わそうとすると、炊飯開始時間を銘柄毎に調整する必要がある。また、炊飯時間が変わると、予約をセットできる時間も変わってしまうから、ユーザーにとってわかりにくく、不便であるという問題がある。
【0005】
本発明の目的は、米の銘柄別に異なる炊飯時間を略同じにできる炊飯器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る炊飯器は、
米の銘柄別で異なる複数の炊飯シーケンスを記憶している制御装置と、
前記炊飯シーケンスを実行する炊飯手段と、
を具える炊飯器であって、
前記制御装置は、炊飯時間が短い炊飯シーケンスは、最も長い炊飯時間の炊飯シーケンスと同じ炊飯時間となるように、炊飯シーケンスの前に炊飯時間調整工程を付加する。
【0007】
前記炊飯シーケンスは、吸水工程、昇温工程、沸騰維持工程、炊き上げ工程及び蒸らし工程を含むことができる。
【0008】
前記炊飯時間調整工程は、炊飯水が所定温度以下の場合、所定温度まで水温を上げる加温工程を含むことができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る炊飯器によれば、銘柄に拘わらずほぼ同じ炊飯時間で炊飯を完了させることができるから、ユーザーに炊飯完了時刻を判り易くすることができ、予約炊飯等の使い勝手もよくなる。炊飯時間調整工程は、炊飯シーケンスの前に付加している。この間に米は自然吸水するが、自然吸水であれば、炊き上がったご飯の状態も大きく変わることはない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る炊飯器の平面図である。
図2図2は、図1の線A-Aに沿う断面図である。
図3図3は、図1の線B-Bに沿う断面図である。
図4図4は、本発明の炊飯器の制御ブロック図である。
図5図5は、本発明の炊飯器を含むクラウドを利用したシステムの説明図である。
図6図6は、米の銘柄により異なる炊飯シーケンスのグラフを並べた図である。
図7図7は、炊飯時間が略同じなるように炊飯時間調整工程を付加した炊飯シーケンスのグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の炊飯器10及び炊飯方法について図面を参照しながら説明を行なう。なお、炊飯器10自体の構成や炊飯シーケンスで例示する銘柄、また、各炊飯シーケンスの詳細は発明を理解するための一例である。
【0012】
炊飯器10は、図1は、本発明の一実施形態に係る炊飯器10の平面図、図2は、図1の線A-Aに沿う断面図、図3は、図1の線B-Bに沿う断面図、図4は、制御ブロック図である。図に示すように、炊飯器10は、炊飯器本体20と蓋体40を有している。
【0013】
炊飯器本体20は、米及び炊飯水が投入され、ご飯を炊く内釜30が収容可能となっている。内釜30は、蓋体40の下面に装着された内蓋41により気密に封止される。
【0014】
炊飯器本体20及び蓋体40には、内釜30を加熱する1又は複数のヒーターが配置される。たとえば、ヒーターは、本実施形態では、内釜30を底面から加熱するメインヒーター21、内釜30を側方から加熱する側面ヒーター22、内蓋41の上部に配置され、内釜30内を上側から加熱する蓋ヒーター42とすることができる。これらヒーター21,22,42は、炊飯器本体20に配置された制御装置50により個別に制御可能となっている。メインヒーター21は、電磁誘導加熱式のヒーター(IHヒーター)とすることができ、単位時間当たりの通電率、通電時間を制御装置50により調整することで加熱やその温度を制御することができる。
【0015】
また、蓋体40には、炊飯時に発生する蒸気を放出する蒸気排出口43が設けられている。蒸気排出口43は、図3に示すように内蓋41に設けられた圧力調節機構44と連通しており、蓋体40の上面に貫通開設された蒸気排出孔46を通じて蒸気を外部放出可能となっている。圧力調節機構44は、その一部が図3に示される2つの調圧ボール45とソレノイド(図示せず)から構成することができ、一方の調圧ボール45により内釜30内の圧力を約1.05気圧、他方の調圧ボールにより内釜30内の圧力を約1.25気圧に調整することができる。ソレノイドは、制御装置50が制御する。なお、圧力調節機構44の構成は、これに限定されるものではない。圧力調節機構44と上記したヒーター21,22,42は、本発明の炊飯手段を構成する。
【0016】
蓋体40は、後端側が炊飯器本体20にヒンジ接続されており、前方に設けられたフックボタン48によって開閉可能となっている。
【0017】
蓋体40の上面には、炊飯器10の状態や選択可能な操作、時間等を示す表示部52が設けられると共に、その周囲に操作ボタン53が配置されている。表示部52及び操作ボタン53はその直下に配置された操作制御部51に電気的に接続される。操作制御部51は制御装置50に接続される。
【0018】
その他、図3及び図4に示すように、炊飯器本体20には内釜30の中央直下に内釜30の温度を測定するセンターセンサー23が配置されると共に、蓋体40には、蒸気排出口43を通過する蒸気の温度を測定する沸騰センサー47が配置される。これらセンサー23,47も制御装置50に電気的に接続される。
【0019】
制御装置50は、所謂マイコンを含み、炊飯器10のすべての炊飯や保温動作を制御する。具体的には、図4に示すように、制御装置50には、各ヒーター21,22,42、圧力調節機構44、センサー23,47が電気的に接続されており、操作制御部51を介して表示部52と操作ボタン53が電気的に接続されている。
【0020】
制御装置50は、後述する米の銘柄に応じた炊飯シーケンスや本発明の炊飯時間調整工程Tに関する調整プログラム、その他予約プログラム等の炊飯器一般のプログラムを記憶するメモリーや、タイマー、CPU等を具える所謂マイコンから構成することができる。制御装置50は、操作ボタン53の操作が行なわれることで、これらプログラムに基づいてヒーター21,22,42や圧力調節機構44を制御し、表示部52の表示を制御する。
【0021】
また、一実施形態として、本発明の炊飯器10は、図2及び図4に示すように、無線通信用の中継器60とアンテナ61を具備しており、図5に示すように、インターネット70を介してクラウドサーバー71と通信可能となっている。クラウドサーバー71には、炊飯器メーカー72等により予め米の銘柄に応じた炊飯シーケンスが複数格納されており、ユーザーが操作ボタン53の選択により選択した米の銘柄に応じた炊飯シーケンスを制御装置50にダウンロード可能となっている。
【0022】
なお、炊飯器10は、炊飯シーケンスだけでなく、米の使用量や炊飯状況をクラウドサーバー71にアップロードする構成とすることもできる。たとえば、米の使用量は、同じくクラウドサーバー71に接続される店舗73に送信可能となっており、米の残量が少なくなると、店舗73へ米の発注を行なうことができる。また、米の残量や炊飯状況は、ユーザーの携帯端末74で確認することもできる。
【0023】
上記のように、炊飯シーケンスをダウンロード可能とすることで、炊飯器10の制御装置50には全ての銘柄の炊飯シーケンスを記憶させておく必要はない。従って、制御装置50は、メモリーの記憶容量を小さくでき、また、新たな銘柄に対する炊飯シーケンスも容易に入手できる利点がある。
【0024】
上記構成の炊飯器10について、内釜30に米及び炊飯水を投入し、ユーザーは表示部52を参照しながら、操作ボタン53を操作する。これにより、一般的な炊飯器10の制御であれば、すでにダウンロードされ、制御装置50に記憶された米の銘柄に応じた炊飯シーケンスが選択されて、炊飯が実行される。
【0025】
炊飯シーケンスは、夫々吸水工程、昇温工程、沸騰維持工程、炊き上げ工程、蒸らし工程を含んでいる。たとえば、銘柄「ひとめぼれ」、「コシヒカリ」、「はえぬき」の炊飯シーケンスを図6に示している。図6は、各炊飯シーケンスを縦軸温度、横軸時間として比較のために並べたグラフである。図中、吸水工程はTA、沸騰工程はTB、沸騰維持工程はTC、炊き上げ工程はTD、蒸らし工程はTEで示している。
【0026】
吸水工程TAは、米に炊飯水を吸水させる工程であり、メインヒーター21に通電を行ない、センターセンサー23により検知される温度を吸水温度(たとえば40℃)で保持する工程である。吸水工程における吸水温度の保持時間は、タイマーによりカウントされる。吸水工程と続く昇温工程は、内釜30内の圧力が大気圧の状態で実施することができる。
【0027】
昇温工程TBは、吸水工程の後、内釜30が沸騰するまで加熱する工程であり、同じくメインヒーター21に通電が行なわれる。沸騰の完了は、沸騰センサー47により検知される。
【0028】
沸騰維持工程TCは、昇温工程における沸騰の後、所定時間沸騰状態を維持する工程である。沸騰維持工程及び続く炊き上げ工程は、圧力調節機構44により内釜30内の圧力が大気圧よりも高圧(たとえば1.25気圧)の状態で行なわれる。沸騰維持工程では、メインヒーター21、側面ヒーター22、蓋ヒーター42の少なくとも1つに通電が行なわれる。沸騰維持工程は、ヒーター21,22,42の出力を調整しつつ、所定時間継続される。この時間は、タイマーによりカウントされる。
【0029】
炊き上げ工程TDは、沸騰状態を維持しつつ、炊飯水がドライアップするまで加熱する工程である。炊き上げ工程では、メインヒーター21、側面ヒーター22、蓋ヒーター42の少なくとも1つに通電が行なわれる。炊き上げ工程は、タイマーカウントによる所定時間、或いは、センターセンサー23により検知される内釜30の温度によりヒーター21,22,42の出力調整が行なわれる。
【0030】
そして、最後に、蒸らし工程TEに移行する。蒸らし工程は、炊き上がったご飯を所定時間蒸らす工程である。蒸らし工程では、メインヒーター21、側面ヒーター22、蓋ヒーター42の少なくとも1つに通電を行ないつつ、圧力調節機構44により内釜30内の圧力を炊き上げ工程よりもやや下げ(たとえば1.05気圧)、最終的に大気圧にまで調整する。蒸らし工程におけるヒーター21,22,42、圧力調節機構44は、たとえばタイマーによる所定時間のカウントにより制御することができる。
【0031】
蒸らし工程を終えることで、炊飯シーケンスが終了し、炊飯が完了Eする。その後、ヒーター21,22,42は、内釜30を所定温度に維持する保温工程に移行する。
【0032】
上記した炊飯シーケンスについて、図6を参照してわかるとおり、米の銘柄により、各工程の時間や温度が異なり、最終的な炊飯完了Eの時刻も異なる。具体的には、米の銘柄によって粘りや硬さ、水分量などの特性が違うため、同じ炊飯シーケンスでは、出来上がりに差が生じるためである。
【0033】
たとえば、吸水時間(TA)だけに着目しても、「ひとめぼれ」は長く、「コシヒカリ」は標準、「はえぬき」は最も短いことがわかる。
【0034】
このように米の銘柄毎に炊飯シーケンスが異なる結果、炊飯完了Eの時刻が異なってしまうから、他の料理の出来上がり時間と炊飯完了時間を合わそうとすると、炊飯開始時間を銘柄毎に調整する必要があり、不便である。また、炊飯時間が変わると、予約をセットできる時間も変わってしまうから、ユーザーにとってわかりにくい。
【0035】
このため、本発明では、米の銘柄が異なっても、炊飯完了Eの時刻が略同じとなるように、炊飯シーケンスの前に、炊飯時間調整工程Tを付加する。
【0036】
具体的には、制御装置50に記憶されている炊飯シーケンスのうち、最も炊飯完了までの時間が長い炊飯シーケンスを基準とし、これよりも炊飯時間の短い炊飯シーケンスについては、炊飯時間の差分時間を炊飯時間調整工程Tとして炊飯シーケンスに付加する。
【0037】
表1は、1又は複数の米の銘柄を品種や特性によって炊飯シーケンスが近いグループA~Fに分け、代表的な銘柄をシーケンス名とする炊飯シーケンスの例示である。たとえば、グループAの炊飯シーケンス名「ひとめぼれ」は、図6にも示したように、吸水工程TAが長く、また、沸騰維持工程TCは強めの加熱、逆に炊き上げ工程TDはやや弱めの工程となっている。その他の銘柄については表1に示すとおりである。これらグループA~Fの6つの炊飯シーケンスについて、吸水工程TAから炊飯完了Eまでの時間は、グループAの「ひとめぼれ」、グループCの「つや姫」、グループEの「ゆめぴりか」が長く、グループBの「コシヒカリ」とグループFの「ミルキークイーン」は5分、グループDの「はえぬき」は10分夫々短い。
【0038】
【表1】
【0039】
そこで、これら6つの炊飯シーケンスが制御装置50に記憶されている場合、制御装置50は、すべての炊飯時間が略同じとなるように、最も時間の長い炊飯シーケンスとこれより時間の短い炊飯シーケンスの時間差分を算出し、当該時間差分を炊飯時間調整工程Tとして、炊飯シーケンスの前に付加する。表1に示すように、炊飯時間調整工程Tは、グループAの「ひとめぼれ」、グループCの「つや姫」、グループEの「ゆめぴりか」が「0分」、グループBの「コシヒカリ」とグループFの「ミルキークイーン」は「5分」、グループDの「はえぬき」は「10分」である。
【0040】
炊飯時間調整工程Tを付加したことで、何れの炊飯シーケンスを実行しても、炊飯開始から炊飯完了Eまでの炊飯時間は略同じに調整できる。炊飯時間が略同じとなることで、ユーザーは、米の銘柄に拘わらず、いつも同じ炊飯時間で炊飯が完了することを予期できるから、他の料理の出来上がり時間との調整も容易である。
【0041】
炊飯時間調整工程Tは、吸水工程TAの前に付加してる。吸水工程TAの加熱が始まる前に炊飯時間調整工程Tを設けることで、米の食味への影響を抑えることができる。
【0042】
図7は、図6に示した3種類の銘柄の炊飯シーケンスに炊飯時間調整工程Tを付加した炊飯シーケンスを示すグラフである。図に示すように、「ひとめぼれ」は、炊飯時間が最も長いため、炊飯時間調整工程Tの付加はない。一方、「コシヒカリ」と「はえぬき」については、夫々炊飯時間調整工程Tを吸水工程TAの前に付加している。これにより、炊飯完了Eを略同じに調整できたことがわかる。
【0043】
なお、吸水工程TAでは、炊飯水の温度を所定温度(たとえば40℃)まで昇温させることで、米への吸水を促進できる。冬場等、炊飯水の温度が低い場合には、吸水工程TAにおいて所定温度まで炊飯水を昇温させるのに時間が掛かり、吸水不足となって食味が劣ることがある。そこで、炊飯時間調整工程Tを利用して、炊飯水の温度が低い場合、図7の「はえぬき」のグラフに示すように、所定の温度(たとえば20℃)まで炊飯水の温度を上げる加温工程を含めることが望ましい。具体的には、センターセンサー23の出力に基づいて、メインヒーター21に通電を行なえばよい。これにより、吸水工程TAでの炊飯水の温度上昇遅れによる米の吸水不足を防ぐことができ、食味を改善できる。もちろん、炊飯水の温度が所定の温度以上であれば加熱は不要である(図7の「コシヒカリ」参照)。
【0044】
米の銘柄毎の炊飯シーケンスは、上記及び図4に示したクラウドサーバー71からダウンロードできる。制御装置50は、すべての炊飯シーケンスを記憶しておく必要はなく、購入した米の銘柄に応じた炊飯シーケンスを適宜ダウンロードし、複数(たとえば6種類)の炊飯シーケンスを記憶しておく構成とすることができる。この場合、記憶された炊飯シーケンスのうちで最も長い炊飯時間の炊飯シーケンスに合わせて炊飯時間調整工程Tの付加時間を設定すればよい。
【0045】
上記説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或いは範囲を限縮するように解すべきではない。また、本発明の各部構成は、上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
【0046】
上記した炊飯シーケンスは一例であり、米の銘柄も説明のための例示であることは理解されるべきである。たとえば、炊飯シーケンスは、温度や圧力、時間などを適宜調整可能である。また、炊飯器10の構成も説明のためのものであり、上記と異なる構成の炊飯器についても本発明は適用可能である。
【符号の説明】
【0047】
10 炊飯器
21 メインヒーター(炊飯手段)
22 側面ヒーター(炊飯手段)
30 内釜
44 圧力調節機構(炊飯手段)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7