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特許7598025制御システム、制御方法及び二次電池保護集積回路
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-03
(45)【発行日】2024-12-11
(54)【発明の名称】制御システム、制御方法及び二次電池保護集積回路
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20241204BHJP
   H02J 7/02 20160101ALI20241204BHJP
   H02H 7/18 20060101ALI20241204BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20241204BHJP
【FI】
H02J7/00 S
H02J7/00 302D
H02J7/02 H
H02H7/18
H01M10/48 P
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021110996
(22)【出願日】2021-07-02
(62)【分割の表示】P 2020145077の分割
【原出願日】2020-08-28
(65)【公開番号】P2022039978
(43)【公開日】2022-03-10
【審査請求日】2023-07-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000006220
【氏名又は名称】ミツミ電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】片屋 寛隆
(72)【発明者】
【氏名】北村 巌
【審査官】大濱 伸也
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-306550(JP,A)
【文献】特開平11-178226(JP,A)
【文献】特開2017-208881(JP,A)
【文献】特開2018-108008(JP,A)
【文献】特開2010-057249(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/02
H02J 7/00
H02H 7/18
H01M 10/42-10/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
直列に接続された複数の二次電池セルと、
前記複数の二次電池セルに直列に接続された電源経路と、
前記電源経路に直列に挿入された少なくとも一つのスイッチ素子と、
前記スイッチ素子を制御することによって前記複数の二次電池セルを保護する二次電池保護装置と、
前記複数の二次電池セルの各々のセル電圧のバランスを制御する外部機器と、を備え、
前記二次電池保護装置は、
前記複数の二次電池セルの全体又は各々の電圧を監視して過充電又は過放電を検出する異常検出回路と、
前記複数の二次電池セルの電極のうち前記スイッチ素子が接続された電極を含む一つ以上の電極の電位を、前記スイッチ素子を含まない経路でモニタ可能に設けられ、前記外部機器に接続される第1モニタ端子と前記二次電池セルに接続される第2モニタ端子と、
少なくとも前記第1モニタ端子と前記第2モニタ端子との間に介在する一つ以上の内部配線と、
前記一つ以上の内部配線のそれぞれに対して直列に挿入され、前記異常検出回路により過充電又は過放電が検出された状態で前記内部配線に流れる電流を遮断する一つ以上の内部スイッチと、
前記異常検出回路による異常検出結果に応じて、前記内部スイッチのそれぞれをオン又はオフにするスイッチ制御回路と、を有し、
前記スイッチ制御回路は、前記複数の二次電池セルのうち少なくとも一つが過放電状態となったとき、前記内部スイッチをオフにする、制御システム。
【請求項2】
前記スイッチ制御回路は、前記二次電池保護装置を介して充電器が接続された場合、前記内部スイッチをオンする、請求項1に記載の制御システム。
【請求項3】
前記一つ以上の内部配線のうち少なくとも一つの内部配線を含む配線経路に流れる電流を制御する電流制御回路を備え、
前記外部機器は、前記電流制御回路を制御することによって、前記複数の二次電池セルの各々のセル電圧のバランスを制御する、請求項1又は2に記載の制御システム。
【請求項4】
前記電流制御回路は、前記配線経路の導通と非導通とを切り替える切り替え回路を有し、
前記外部機器は、前記切り替え回路を制御することによって、前記複数の二次電池セルの各々のセル電圧のバランスを制御する、請求項3に記載の制御システム。
【請求項5】
前記切り替え回路は、前記複数の二次電池セルのうち対応する二次電池セルに並列に接続された複数のスイッチを含む、請求項4に記載の制御システム。
【請求項6】
前記電流制御回路は、前記複数の二次電池セルのうち対応する二次電池セルに並列に接続された複数の電流源と、前記複数の電流源のうち対応する電流源に直列に接続された複数のスイッチと、を含み、
前記外部機器は、前記複数の電流源と前記複数のスイッチを制御することによって、前記複数の二次電池セルの各々のセル電圧のバランスを制御する、請求項3に記載の制御システム。
【請求項7】
前記複数の二次電池セルは、
第1正極と、前記複数の二次電池セルの負極の中で電位が最低の第1負極とを有する第1二次電池セルと、
第2正極と、前記第1正極に接続された第2負極とを有する第2二次電池セルと、を含み、
前記一つ以上のモニタ端子は、
前記第2負極の電位をモニタ可能に設けられたモニタ端子を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の制御システム。
【請求項8】
直列に接続された複数の二次電池セルに直列に接続された電源経路に直列に挿入された少なくとも一つのスイッチ素子を制御することによって前記複数の二次電池セルを保護する二次電池保護回路が行う制御方法であって、
前記二次電池保護回路は、
前記複数の二次電池セルの全体又は各々の電圧を監視して過充電又は過放電を検出する異常検出回路と、
前記複数の二次電池セルの電極のうち前記スイッチ素子が接続された電極を含む一つ以上の電極の電位を、前記スイッチ素子を含まない経路でモニタ可能に設けられ、外部機器に接続される第1モニタ端子と前記二次電池セルに接続される第2モニタ端子と、
少なくとも前記第1モニタ端子と前記第2モニタ端子との間に介在する一つ以上の内部配線と、
前記一つ以上の内部配線のそれぞれに対して直列に挿入され、前記異常検出回路により過充電又は過放電が検出された状態で前記内部配線に流れる電流を遮断する一つ以上の内部スイッチと、
前記異常検出回路による異常検出結果に応じて、前記内部スイッチのそれぞれをオン又はオフにするスイッチ制御回路と、を有し、
前記スイッチ制御回路は、前記複数の二次電池セルのうち少なくとも一つが過放電状態となったとき、前記内部スイッチをオフにする、制御方法。
【請求項9】
直列に接続された複数の二次電池セルに直列に接続された電源経路に直列に挿入された少なくとも一つのスイッチ素子を制御することによって前記複数の二次電池セルを保護する二次電池保護集積回路であって、
前記複数の二次電池セルの全体又は各々の電圧を監視して過充電又は過放電を検出する異常検出回路と、
前記複数の二次電池セルの電極のうち前記スイッチ素子が接続された電極を含む一つ以上の電極の電位を、前記スイッチ素子を含まない経路でモニタ可能に設けられ、外部機器に接続される第1モニタ端子と前記二次電池セルに接続される第2モニタ端子と、
少なくとも前記第1モニタ端子と前記第2モニタ端子との間に介在する一つ以上の内部配線と、
前記一つ以上の内部配線のそれぞれに対して直列に挿入され、前記異常検出回路により過充電又は過放電が検出された状態で前記内部配線に流れる電流を遮断する一つ以上の内部スイッチと、
前記異常検出回路による異常検出結果に応じて、前記内部スイッチのそれぞれをオン又はオフにするスイッチ制御回路と、を有し、
前記スイッチ制御回路は、前記複数の二次電池セルのうち少なくとも一つが過放電状態となったとき、前記内部スイッチをオフにする、二次電池保護集積回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御システム、制御方法及び二次電池保護集積回路に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、直列に接続された複数の二次電池セルと、複数の二次電池セル間に接続される中点端子とを有するバッテリーパックを充電する充電装置が知られている。充電装置は、中点端子から充放電を行うことでセル間の電圧バランスを調整する充電制御マイコンを備える。充電制御マイコンは、バッテリーパックの+端子と-端子との間の電圧と、中点端子と-端子との電圧から、二つのセルの電圧を算出し、両セルの電圧の差が所定値以上の場合に、セル間の電圧バランスを調整する。一方、バッテリーパックは、複数の二次電池セルを保護する一対の保護FETを-端子と二次電池セルとの間に備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-57249号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、-端子と二次電池セルとの間に存在する一対の保護FETのオン抵抗によって電圧降下が生ずるため、中点端子と-端子との間の端子間電圧は、実際のセル電圧よりも高くなる。その結果、セル間の電圧バランスの調整精度が低下するおそれがある。
【0005】
本開示は、直列に接続された複数の二次電池セルの各々のセル電圧のバランスを高精度に制御可能な制御システム、制御方法及び二次電池保護集積回路を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、
直列に接続された複数の二次電池セルと、
前記複数の二次電池セルに直列に接続された電源経路と、
前記電源経路に直列に挿入された少なくとも一つのスイッチ素子と、
前記スイッチ素子を制御することによって前記複数の二次電池セルを保護する二次電池保護装置と、
前記複数の二次電池セルの各々のセル電圧のバランスを制御する外部機器と、を備え、
前記二次電池保護装置は、
前記複数の二次電池セルの全体又は各々の電圧を監視して過充電又は過放電を検出する異常検出回路と、
前記複数の二次電池セルの電極のうち前記スイッチ素子が接続された電極を含む一つ以上の電極の電位を、前記スイッチ素子を含まない経路でモニタ可能に設けられ、前記外部機器に接続される第1モニタ端子と前記二次電池セルに接続される第2モニタ端子と、
少なくとも前記第1モニタ端子と前記第2モニタ端子との間に介在する一つ以上の内部配線と、
前記一つ以上の内部配線のそれぞれに対して直列に挿入され、前記異常検出回路により過充電又は過放電が検出された状態で前記内部配線に流れる電流を遮断する一つ以上の内部スイッチと、
前記異常検出回路による異常検出結果に応じて、前記内部スイッチのそれぞれをオン又はオフにするスイッチ制御回路と、を有し、
前記スイッチ制御回路は、前記複数の二次電池セルのうち少なくとも一つが過放電状態となったとき、前記内部スイッチをオフにする、制御システムを提供する。
【0007】
本開示は、
直列に接続された複数の二次電池セルに直列に接続された電源経路に直列に挿入された少なくとも一つのスイッチ素子を制御することによって前記複数の二次電池セルを保護する二次電池保護回路が行う制御方法であって、
前記二次電池保護回路は、
前記複数の二次電池セルの全体又は各々の電圧を監視して過充電又は過放電を検出する異常検出回路と、
前記複数の二次電池セルの電極のうち前記スイッチ素子が接続された電極を含む一つ以上の電極の電位を、前記スイッチ素子を含まない経路でモニタ可能に設けられ、外部機器に接続される第1モニタ端子と前記二次電池セルに接続される第2モニタ端子と、
少なくとも前記第1モニタ端子と前記第2モニタ端子との間に介在する一つ以上の内部配線と、
前記一つ以上の内部配線のそれぞれに対して直列に挿入され、前記異常検出回路により過充電又は過放電が検出された状態で前記内部配線に流れる電流を遮断する一つ以上の内部スイッチと、
前記異常検出回路による異常検出結果に応じて、前記内部スイッチのそれぞれをオン又はオフにするスイッチ制御回路と、を有し、
前記スイッチ制御回路は、前記複数の二次電池セルのうち少なくとも一つが過放電状態となったとき、前記内部スイッチをオフにする、制御方法を提供する。
【0008】
本開示は、
直列に接続された複数の二次電池セルに直列に接続された電源経路に直列に挿入された少なくとも一つのスイッチ素子を制御することによって前記複数の二次電池セルを保護する二次電池保護集積回路であって、
前記複数の二次電池セルの全体又は各々の電圧を監視して過充電又は過放電を検出する異常検出回路と、
前記複数の二次電池セルの電極のうち前記スイッチ素子が接続された電極を含む一つ以上の電極の電位を、前記スイッチ素子を含まない経路でモニタ可能に設けられ、外部機器に接続される第1モニタ端子と前記二次電池セルに接続される第2モニタ端子と、
少なくとも前記第1モニタ端子と前記第2モニタ端子との間に介在する一つ以上の内部配線と、
前記一つ以上の内部配線のそれぞれに対して直列に挿入され、前記異常検出回路により過充電又は過放電が検出された状態で前記内部配線に流れる電流を遮断する一つ以上の内部スイッチと、
前記異常検出回路による異常検出結果に応じて、前記内部スイッチのそれぞれをオン又はオフにするスイッチ制御回路と、を有し、
前記スイッチ制御回路は、前記複数の二次電池セルのうち少なくとも一つが過放電状態となったとき、前記内部スイッチをオフにする、二次電池保護集積回路を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、直列に接続された複数の二次電池セルの各々のセル電圧のバランスを高精度に制御できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1実施形態における制御システムの一構成例を示す図であって、複数の二次電池セルの異常が検出されていない正常状態での第1放電経路を示す図である。
図2】第1実施形態における制御システムの一構成例を示す図であって、複数の二次電池セルの異常が検出されていない正常状態での第2放電経路を示す図である。
図3】第1実施形態における制御システムの一構成例を示す図であって、複数の二次電池セルのうち少なくとも一つの二次電池セルの過放電が検出された状態での放電経路を示す図である。
図4】第1実施形態における制御システムの一構成例を示す図であって、複数の二次電池セルのうち少なくとも一つの二次電池セルの過放電が検出された状態で充電器が接続された場合の充電経路を示す図である。
図5】第1実施形態における制御システムの一構成例を示す図であって、複数の二次電池セルのうち低電位側の二次電池セルの過充電が検出された状態での放電経路を示す図である。
図6】第1実施形態における制御システムの一構成例を示す図であって、複数の二次電池セルのうち高電位側の二次電池セルの過充電が検出された状態での放電経路を示す図である。
図7】第2実施形態における制御システムの一構成例を示す図であって、複数の二次電池セルのうち低電位側の二次電池セルの充放電によるセルバランス制御での充電経路を示す図である。
図8】第2実施形態における制御システムの一構成例を示す図であって、複数の二次電池セルのうち低電位側の二次電池セルの充放電によるセルバランス制御での放電経路を示す図である。
図9】第3実施形態における制御システムの一構成例を示す図であって、複数の二次電池セルのうち低電位側の二次電池セルの放電によるセルバランス制御での放電経路を示す図である。
図10】第3実施形態における制御システムの一構成例を示す図であって、複数の二次電池セルのうち高電位側の二次電池セルの放電によるセルバランス制御での放電経路を示す図である。
図11】第3実施形態における制御システムの一構成例を示す図であって、複数の二次電池セルのうち低電位側の二次電池セルの充電によるセルバランス制御での充電経路を示す図である。
図12】第4実施形態における制御システムの一構成例を示す図であって、複数の二次電池セルのうち低電位側の二次電池セルの放電によるセルバランス制御での放電経路を示す図である。
図13】第4実施形態における制御システムの一構成例を示す図であって、複数の二次電池セルのうち高電位側の二次電池セルの放電又は低電位側の二次電池セルの充電によるセルバランス制御での充放電経路を示す図である。
図14】第5実施形態における制御システムの一構成例を示す図であって、複数の二次電池セルのうち高電位側の二次電池セルの放電によるセルバランス制御での放電経路を示す図である。
図15】第6実施形態における制御システムの一構成例を示す図であって、複数の二次電池セルのうち高電位側の二次電池セルの放電によるセルバランス制御での放電経路を示す図である。
図16】各状態でのスイッチ制御と端子処理の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の実施形態を図面に従って説明する。
【0012】
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態における制御システムの一構成例を示す図である。図1に示す制御システム301は、直列に接続された複数(この例では、2つ)の二次電池セル201,202の各々のセル電圧のバランスを制御するシステムである。制御システム301は、外部機器140と電池パック151とを備える。
【0013】
外部機器140は、電池パック151に接続される機器である。外部機器140は、電池パック151を充電する充電器でもよいし、電池パック151から供給される電力で動作する機器でもよい。電池パック151から供給される電力で動作する機器の具体例として、スマートフォン、タブレット、携帯電話などの電子機器が挙げられる。
【0014】
外部機器140は、複数の二次電池セルの各々のセル電圧のバランスを制御するバランス制御回路33を有する。バランス制御回路33については後述する。
【0015】
電池パック151は、直列に接続された複数の二次電池セル201,202を収容する部品であり、外部機器140に接続されて使用される。電池パック151は、複数の二次電池セル201,202と、二次電池保護装置110とを備える。
【0016】
複数の二次電池セル201,201は、充電可能な電池セルである。二次電池の具体例として、リチウムイオン電池、リチウムポリマ電池などが挙げられる。
【0017】
二次電池セル201は、第1二次電池セルの一例であり、正極201bと負極201aとを有する。正極201bは、第1正極の一例である。負極201aは、複数の二次電池セルの各々の低電位側の電極である複数の負極の中で電位が最低の第1負極の一例である。二次電池セル202は、第2二次電池セルの一例であり、正極202bと負極202aとを有する。正極202bは、第2正極の一例である。負極202aは、正極201bに接続されている。
【0018】
二次電池保護装置110は、複数の二次電池セル201,202を電源として動作し、複数の二次電池セル201,202の充放電を制御することによって複数の二次電池セル201,202を過放電等から保護する。二次電池保護装置110は、例えば、スイッチ回路13、保護IC120、抵抗素子R1,R2,R3,R4,R5、容量素子C1,C2及びこれらが実装される不図示の基板を備える。
【0019】
基板の具体例として、プリント基板が挙げられる。基板には、端子B-、端子B+、端子BM、端子P-、端子P+、端子BSL及び端子BSMが設けられている。これらの各端子は、例えば、基板に形成された電極である。さらに、基板には、電源経路7,8が設けられている。
【0020】
端子B-は、電池マイナス側端子の一例であり、直列に接続された二次電池セルの中で最も低電位の二次電池セル201の負極201aに接続される。端子B+は、電池プラス側端子の一例であり、直列に接続された二次電池セルの中で最も高電位の二次電池セル202の正極202bに接続される。端子BMは、電池モニタ端子の一例であり、直列に接続された二次電池セルのうち隣り合う二次電池セルの間に接続される。端子BMは、この例では、二次電池セル201の正極201bと二次電池セル202の負極202aとに接続される。
【0021】
端子P-は、負荷マイナス側端子の一例であり、外部機器140のグランド端子に接続される。端子P+は、負荷プラス側端子の一例であり、外部機器140の電源端子に接続される。
【0022】
端子B-と端子P-とは、マイナス側の電源経路7によって接続されている。電源経路7は、端子B-と端子P-との間の電流経路であり、充電電流又は放電電流が流れる。電源経路7は、二次電池セル201の負極201aに直列に接続されている。
【0023】
端子B+と端子P+とは、プラス側の電源経路8によって接続されている。電源経路8は、端子B+と端子P+との間の電流経路であり、充電電流又は放電電流が流れる。電源経路8は、二次電池セル202の正極202bに直列に接続されている。
【0024】
端子BSLは、第1モニタ端子の一例であり、二次電池セル201の負極201aの電位を電源経路7,8とは異なる経路でモニタ可能に設けられている。端子BSLは、バランス制御回路33の低電位側モニタ部に接続される。端子BSMは、第2モニタ端子の一例であり、二次電池セル202の負極202aの電位を電源経路7,8とは異なる経路でモニタ可能に設けられている。端子BSMは、バランス制御回路33の高電位側モニタ部に接続される。
【0025】
スイッチ回路13は、端子B-と端子P-との間の電源経路7に直列に挿入される。スイッチ回路13は、例えば、充電制御トランジスタ11と放電制御トランジスタ12とが直列に接続された直列回路である。充電制御トランジスタ11のオフにより、二次電池セル201,202の充電電流が流れる電源経路7が遮断され、二次電池セル201,202の充電電流の流れが禁止される。放電制御トランジスタ12のオフにより、二次電池セル201,202の放電電流が流れる電源経路7が遮断され、二次電池セル201,202の放電電流の流れが禁止される。
【0026】
充電制御トランジスタ11と放電制御トランジスタ12は、それぞれ、例えば、Nチャネル型のMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)である。充電制御トランジスタ11は、充電制御トランジスタ11の寄生ダイオードの順方向が二次電池セル201,202の放電電流の流れる方向に一致するように電源経路7に直列に挿入されたスイッチ素子である。放電制御トランジスタ12は、放電制御トランジスタ12の寄生ダイオードの順方向が二次電池セル201,202の充電電流の流れる方向に一致するように電源経路7に直列に挿入されたスイッチ素子である。
【0027】
保護IC120は、二次電池保護集積回路の一例である。保護IC120は、二次電池セル201,202を電源として動作する。保護IC120は、スイッチ回路13を制御することによって、二次電池セル201,202を過放電等から保護する。例えば、保護IC120は、充電制御トランジスタ11をオフにすることによって、二次電池セル201,202を充電異常(例えば、過充電、充電方向の過電流(充電過電流)など)から保護する。一方、保護IC120は、放電制御トランジスタ12をオフすることによって、二次電池セル201,202を放電異常(例えば、過放電、放電方向の過電流(放電過電流)など)から保護する。
【0028】
保護IC120は、端子VDD、端子VSS、端子VBM、端子DO、端子CO、端子VM、端子BS1及び端子BS2を備える。これらの端子は、保護IC120の内部回路を保護IC120外部と接続するための外部接続端子である。
【0029】
端子VDDは、電源経路8に接続されるプラス側電源端子の一例であり、端子B+を介して二次電池セル202の正極202bに接続される。この例では、端子VDDは、抵抗素子R1及び端子B+を介して、二次電池セル202の正極202bに接続される。抵抗素子R1と容量素子C1によって、CRフィルタが構成されている。
【0030】
端子VSSは、二次電池セル201の負極201aとスイッチ回路13との間で電源経路7に接続されるマイナス側電源端子の一例であり、端子B-を介して二次電池セル201の負極201aに接続されるグランド端子である。
【0031】
端子VBMは、直列に接続された二次電池セルのうち隣り合う二次電池セルの間の電位(中間電位)をモニタ可能に設けられた中間モニタ端子の一例である。この例では、端子VBMは、抵抗素子R2及び端子BMを介して、二次電池セル201の正極201bと二次電池セル202の負極202aとの間に接続される。抵抗素子R2と容量素子C2によって、CRフィルタが構成されている。
【0032】
端子COは、二次電池セル201,202の充電を禁止する信号を出力する充電制御端子の一例であり、充電制御トランジスタ11の制御電極(例えばMOSFETの場合、ゲート)に接続される。
【0033】
端子DOは、二次電池セル201,202の放電を禁止する信号を出力する放電制御端子の一例であり、放電制御トランジスタ12の制御電極(例えば、MOSFETの場合、ゲート)に接続される。
【0034】
端子VMは、端子P-の電位を監視する監視端子の一例であり、端子P-とスイッチ回路13との間で電源経路7に接続される。端子VMは、抵抗素子R3を介して端子P-に接続される。
【0035】
端子BS1は、端子BSLと同様に、第1モニタ端子の一例であり、二次電池セル201の負極201aの電位を電源経路7,8とは異なる経路でモニタ可能に設けられている。この例では、端子BS1は、抵抗素子R5を介して、端子BSLに接続される。端子BS1及び端子BSLを含む配線経路に流れる電流の電流値は、抵抗素子R5の抵抗値によって調整可能となる。
【0036】
端子BS2は、端子BSMと同様に、第2モニタ端子の一例であり、二次電池セル202の負極202aの電位を電源経路7,8とは異なる経路でモニタ可能に設けられている。端子BS2は、抵抗素子R4を介して、端子BSMに接続される。端子BS2及び端子BSMを含む配線経路に流れる電流の電流値は、抵抗素子R4の抵抗値によって調整可能となる。
【0037】
保護IC120は、放電制御回路81、充電制御回路82、スイッチ制御回路83、内部配線85,86、内部スイッチ21,22,23,24,43及び内部抵抗51,52を備える。
【0038】
放電制御回路81は、二次電池セル201,202の放電異常を検出する異常検出回路を有する。放電制御回路81は、二次電池セル201,202の放電異常が当該異常検出回路により検出された場合、当該異常検出回路の検出結果に基づき、スイッチ回路13を制御する制御回路の一例である。充電制御回路82は、二次電池セル201,202の充電異常を検出する異常検出回路を有する。充電制御回路82は、二次電池セル201,202の充電異常が当該異常検出回路により検出された場合、当該異常検出回路の検出結果に基づき、スイッチ回路13を制御する制御回路の一例である。
【0039】
充電制御回路82は、二次電池セル201,202の過充電(所定の異常の一例)を検出する過充電検出回路(異常検出回路の一例)を備える。過充電検出回路は、端子VDDと端子VSSとの間の電源電圧VDを監視する。過充電検出回路は、複数の二次電池セル201,202の各々のセル電圧を監視してもよい。例えば、過充電検出回路は、端子VBMと端子VSSとの間の電圧を二次電池セル201のセル電圧VC1として監視し、端子VDDと端子VBMとの間の電圧を二次電池セル202のセル電圧VC2として監視する。セル電圧VC1とセル電圧VC2とのうち少なくとも一方が所定の過充電検出閾値Vdet1以上になることが過充電検出回路により検出された場合、充電制御回路82は、充電制御トランジスタ11をオフさせる充電制御信号を端子COから出力する(過充電保護動作)。充電制御トランジスタ11がオフされることにより、二次電池セル201,202の充電方向の電流が遮断されるため、二次電池セル201,202が過充電されることを防止することができる。
【0040】
放電制御回路81は、二次電池セル201,202の過放電(所定の異常の一例)を検出する過放電検出回路(異常検出回路の一例)を備える。過放電検出回路は、端子VDDと端子VSSとの間の電源電圧VDを監視する。過放電検出回路は、複数の二次電池セル201,202の各々のセル電圧を監視してもよい。例えば、過放電検出回路は、端子VBMと端子VSSとの間の電圧を二次電池セル201のセル電圧VC1として監視し、端子VDDと端子VBMとの間の電圧を二次電池セル202のセル電圧VC2として監視する。セル電圧VC1とセル電圧VC2とのうち少なくとも一方が所定の過放電検出閾値Vdet2以下になることが過放電検出回路により検出された場合、放電制御回路81は、放電制御トランジスタ12をオフさせる放電制御信号を端子DOから出力する(過放電保護動作)。放電制御トランジスタ12がオフされることにより、二次電池セル201,202の放電方向の電流が遮断されるため、二次電池セル201,202が過放電されることを防止することができる。
【0041】
放電制御回路81は、二次電池セル201,202の放電過電流(所定の異常の一例)を検出する放電過電流検出回路(異常検出回路の一例)を備える。放電過電流検出回路は、端子VMと端子VSSとの間の電流検出電圧VIを監視する。電流検出電圧VIが所定の放電過電流検出閾値Vdet3以上になることが放電過電流検出回路により検出された場合、放電制御回路81は、放電制御トランジスタ12をオフさせる放電制御信号を端子DOから出力する(放電過電流保護動作)。放電制御トランジスタ12がオフされることにより、二次電池セル201,202の放電方向の電流が遮断されるため、二次電池セル201,202を放電する方向に過電流が流れることを防止することができる。
【0042】
充電制御回路82は、二次電池セル201,202の充電過電流(所定の異常の一例)を検出する充電過電流検出回路(異常検出回路の一例)を備える。充電過電流検出回路は、端子VMと端子VSSとの間の電流検出電圧VIを監視する。電流検出電圧VIが所定の充電過電流検出閾値Vdet4以下になることが充電過電流検出回路により検出された場合、充電制御回路82は、充電制御トランジスタ11をオフさせる充電制御信号を端子COから出力する(充電過電流保護動作)。充電制御トランジスタ11がオフされることにより、二次電池セル201,202の充電方向の電流が遮断されるため、二次電池セル201,202を充電する方向に過電流が流れることを防止することができる。
【0043】
内部配線85は、負極201aと端子BSLとの間に介在する電流経路であり、より詳しくは、端子VSSと端子BS1との間に介在する電流経路である。内部配線86は、負極202aと端子BSMとの間に介在する電流経路であり、より詳しくは、端子VBMと端子BS2との間に介在する電流経路である。
【0044】
スイッチ制御回路83は、上述の異常検出回路による異常検出結果に応じて、複数の内部スイッチ21,22,23,24,43のそれぞれをオン又はオフにする回路である。
【0045】
内部スイッチ21は、内部配線85に直列に挿入されている。内部スイッチ22は、端子BS1と端子VMとをショート可能に設けられている。内部スイッチ23は、内部配線86に直列に挿入されている。内部スイッチ24は、端子BS2と端子VMとをショート可能に設けられている。内部スイッチ43は、内部抵抗51を介して端子VMを端子VSSにプルダウンした状態と、内部抵抗52を介して端子VMを端子VDDにプルアップした状態と、プルアップもプルダウンもしない状態とを選択可能に設けられている。複数の内部スイッチ21,22,23,24,43のそれぞれは、上述の異常検出回路による異常検出結果に応じて、スイッチ制御回路83によってオン又はオフとなる。
【0046】
外部機器140は、バランス制御回路33を備える。バランス制御回路33は、複数の端子BSL,BSMの電位に基づいて、複数の内部配線85,86のうち少なくとも一つの内部配線を含む配線経路に流れる電流を制御することによって、複数の二次電池セル201,202の各々のセル電圧のバランスを制御する。この例では、外部機器140は、複数の内部配線85,86のうち少なくとも一つの内部配線を含む配線経路に流れる電流を制御する電流制御回路30を備える。バランス制御回路33は、この電流制御回路30を制御することによって、複数の二次電池セル201,202の各々のセル電圧のバランスを制御する。
【0047】
電流制御回路30は、例えば、複数の二次電池セル201,202のうち対応する二次電池セルに並列に接続された複数の電流源31,32を含む。バランス制御回路33は、複数の電流源31,32のうちの一方から、複数の内部配線85,86のうち少なくとも一つの内部配線を含む配線経路に、定電流が流れるように、電流制御回路30を制御することによって、複数の二次電池セル201,202の各々のセル電圧のバランスを制御する。
【0048】
電流源32は、例えば、二次電池セル201に並列に接続された定電流源である。バランス制御回路33は、電流源32により生成される定電流を、内部配線86及び電源経路7を含む配線経路DR1(図1参照)に流すことによって、二次電池セル201の放電量を制御する。これにより、電池パック151内の抵抗素子R4の抵抗値が経年劣化や設計変更等により変化しても、外部機器140は、二次電池セル201、内部配線86及び電源経路7を含む配線経路DR1に、所望の放電量の放電電流を流すことができる。
【0049】
電流源31は、例えば、二次電池セル202に並列に接続された定電流源である。バランス制御回路33は、電流源31により生成される定電流を、内部配線86及び電源経路8を含む配線経路DR2(図2参照)に流すことによって、二次電池セル202の放電量を制御する。これにより、電池パック151内の抵抗素子R4の抵抗値が経年劣化や設計変更等により変化しても、外部機器140は、二次電池セル202、内部配線86及び電源経路7を含む配線経路DR2に、所望の放電量の放電電流を流すことができる。
【0050】
電流制御回路30は、例えば、複数の二次電池セル201,202のうち対応する二次電池セルに並列に接続された複数のスイッチ25,26を含む切り替え回路を有する。バランス制御回路33は、この切り替え回路を制御することによって、複数の二次電池セル201,202の各々のセル電圧のバランスを制御する。切り替え回路は、複数の内部配線85,86のうち少なくとも一つの内部配線を含む配線経路の導通と非導通とを切り替える。
【0051】
スイッチ26は、二次電池セル201に並列に且つ電流源32に直列に接続されている。スイッチ26は、バランス制御回路33からの切り替え信号に応じて、内部配線86及び電源経路7を含む配線経路DR1(図1参照)の導通と非導通とを切り替える。これにより、外部機器140は、二次電池セル201、内部配線86及び電源経路7を含む配線経路DR1に、所望の放電量を制御できる。
【0052】
スイッチ25は、二次電池セル202に並列に且つ電流源31に直列に接続されている。スイッチ25は、バランス制御回路33からの切り替え信号に応じて、内部配線86及び電源経路8を含む配線経路DR2(図2参照)の導通と非導通とを切り替える。これにより、外部機器140は、二次電池セル202、内部配線86及び電源経路8を含む配線経路DR2に、所望の放電量を制御できる。
【0053】
図16は、各状態でのスイッチ制御と端子処理の一例を示す図である。以下、図16を適宜参照して、制御システムの動作例について説明する。
【0054】
充電制御回路82は、二次電池セル201,202の過充電と充電過電流とが検出されていない場合、充電制御トランジスタ11をオンにする。一方、充電制御回路82は、二次電池セル201,202の過充電と充電過電流の少なくとも一方が検出された場合、充電制御トランジスタ11をオフにする。
【0055】
放電制御回路81は、二次電池セル201,202の過放電と放電過電流とが検出されていない場合、放電制御トランジスタ12をオンにする。一方、放電制御回路81は、二次電池セル201,202の過放電と放電過電流の少なくとも一方が検出された場合、放電制御トランジスタ12をオフにする。
【0056】
図1及び図2は、二次電池セル201,202の異常が検知されていない正常状態の場合を示す。スイッチ制御回路83は、二次電池セル201,202の過充電と過放電と放電過電流と充電過電流とが検出されていない場合(正常状態)、内部スイッチ21をオン、内部スイッチ22をオフ、内部スイッチ23をオン、内部スイッチ24をオフ、内部スイッチ43をオフにする。これにより、端子BSLは、端子B-、端子VSS及び負極201aと略同電位になるとともに、端子BSMは、端子BM、端子VBM及び負極202aと略同電位になる。
【0057】
したがって、図1,2に示す正常状態では、バランス制御回路33は、端子BSMと端子P-との電位差をモニタすることで、二次電池セル201のセル電圧を高精度に測定できる。また、図1,2に示す正常状態では、バランス制御回路33は、端子BSMと端子P+との電位差をモニタすることで、二次電池セル202のセル電圧を高精度に測定できる。また、図1,2に示す正常状態では、バランス制御回路33は、端子BSLと端子P+との電位差をモニタすることで、二次電池セル201,202の各々のセル電圧を加えたセル電圧(総セル電圧VC)を高精度に測定できる。
【0058】
図1は、正常状態において、二次電池セル201のセル電圧が二次電池セル202のセル電圧よりも高い場合を示している。バランス制御回路33は、二次電池セル201のセル電圧が二次電池セル202のセル電圧と比較して高いと判定した場合、二次電池セル201のセル電圧を下げるため、スイッチ26をオフからオンに切り替えることで二次電池セル201を配線経路DR1で放電させる。
【0059】
図2は、正常状態において、二次電池セル202のセル電圧が二次電池セル201のセル電圧よりも高い場合を示している。バランス制御回路33は、二次電池セル202のセル電圧が二次電池セル201のセル電圧と比較して高いと判定した場合、二次電池セル202のセル電圧を下げるため、スイッチ25をオフからオンに切り替えることで二次電池セル202を配線経路DR2で放電させる。
【0060】
バランス制御回路33は、二次電池セル201のセル電圧と二次電池セル202のセル電圧との差が所定の閾値以下となった場合、スイッチ25,26をいずれもオフすることで、セルバランス制御による二次電池セル201,202の放電を停止する。
【0061】
図3は、第1実施形態における制御システムの一構成例を示す図であって、複数の二次電池セルのうち少なくとも一つの過放電が検出された状態での放電経路を示す図である。スイッチ制御回路83は、複数の二次電池セル201,202のうち少なくとも一つの二次電池セルの過放電が検出された状態では、内部スイッチ21をオフ、内部スイッチ22をオン、内部スイッチ23をオフ、内部スイッチ24をオン、内部スイッチ43をプルアップ側にする。これにより、端子BSL(端子BS1)及び端子BSM(端子BS2)は、端子P-(端子VM)にショートされ、端子P-は、端子VDDにプルアップされる。したがって、過放電が検出された状態において、電源経路8から、外部機器140の電源端子VDD、外部機器140の抵抗分143及び寄生ダイオード141,142を経由して、端子BS1,BS2に流れるリーク電流経路DR3を遮断できる。その結果、二次電池セル201,202の放電の進行を抑制できる。
【0062】
図4は、第1実施形態における制御システムの一構成例を示す図であって、複数の二次電池セルのうち少なくとも一つの二次電池セルの過放電が検出された状態で充電器が接続された場合の充電経路を示す図である。スイッチ制御回路83は、複数の二次電池セル201,202のうち少なくとも一つの二次電池セルの過放電が検出された状態で充電器130が接続されると、内部スイッチ21をオン、内部スイッチ22をオフ、内部スイッチ23をオン、内部スイッチ24をオフ、内部スイッチ43をプルアップ側にする。これにより、端子BSL(端子BS1)は、端子P-(端子VSS)にショートされ、端子BSM(端子BS2)は、端子BM(端子VBM)にショートされ、端子P-は、端子VDDにプルアップされる。したがって、過放電が検出された状態で充電器130が接続されると、充電器130から二次電池セル201,202への配線経路CR1で二次電池セル201,202を充電できる。また、外部機器140は、寄生ダイオード141,142(図3参照)の順方向電圧の影響なく、二次電池セル201,202の各々のセル電圧を高精度に測定できるので、予備充電と急速充電とが無駄に繰り返されることを抑止できる。
【0063】
図5は、第1実施形態における制御システムの一構成例を示す図であって、複数の二次電池セルのうち低電位側の二次電池セルの過充電が検出された状態での放電経路を示す図である。スイッチ制御回路83は、複数の二次電池セル201,202のうちどちらか一方のみの過充電が検出された状態では、内部スイッチ21をオフ、内部スイッチ22をオン、内部スイッチ23をオン、内部スイッチ24をオフ、内部スイッチ43をオフにする。これにより、端子BSL(端子BS1)は、端子P-(端子VM)にショートされ、端子BSM(端子BS2)は、端子BM(端子VBM)にショートされ、端子P-は、ハイインピーダンス(Hi-Z)となる。バランス制御回路33は、二次電池セル201のセル電圧が二次電池セル202のセル電圧と比較して高いと判定した場合、二次電池セル201のセル電圧を下げるため、スイッチ26をオフからオンに切り替えることで二次電池セル201を配線経路DR1で放電させる。したがって、過充電が検出された状態でも、セルバランス制御により二次電池セル201を放電することが可能となる。
【0064】
図6は、第1実施形態における制御システムの一構成例を示す図であって、複数の二次電池セルのうち高電位側の二次電池セルの過充電が検出された状態での放電経路を示す図である。スイッチ制御回路83は、複数の二次電池セル201,202のうちどちらか一方のみの過充電が検出された状態では、内部スイッチ21をオフ、内部スイッチ22をオン、内部スイッチ23をオン、内部スイッチ24をオフ、内部スイッチ43をオフにする。これにより、端子BSL(端子BS1)は、端子P-(端子VM)にショートされ、端子BSM(端子BS2)は、端子BM(端子VBM)にショートされ、端子P-は、ハイインピーダンス(Hi-Z)となる。バランス制御回路33は、二次電池セル202のセル電圧が二次電池セル201のセル電圧と比較して高いと判定した場合、二次電池セル202のセル電圧を下げるため、スイッチ25をオフからオンに切り替えることで二次電池セル202を配線経路DR2で放電させる。したがって、過充電が検出された状態でも、セルバランス制御により二次電池セル202を放電することが可能となる。
【0065】
<第2実施形態>
図7は、第2実施形態における制御システムの一構成例を示す図であって、複数の二次電池セルのうち低電位側の二次電池セルの充放電によるセルバランス制御での充電経路を示す図である。図8は、第2実施形態における制御システムの一構成例を示す図であって、複数の二次電池セルのうち低電位側の二次電池セルの充放電によるセルバランス制御での放電経路を示す図である。第2実施形態において、上述の実施形態と同様の構成についての説明は、上述の説明を援用することで、省略する。
【0066】
図7,8に示す制御システム302では、外部機器140は、複数の内部配線85,86のうち少なくとも一つの内部配線を含む配線経路に流れる電流を制御する電流制御回路30を備える。電流制御回路30は、内部配線86に直列に接続された電流源38と、電流源38に直列に接続されたスイッチ27を含む切り替え回路とを有する。
【0067】
図7及び図8は、二次電池セル201,202の異常が検知されていない正常状態の場合を示す。図7,8に示す正常状態では、バランス制御回路33は、配線経路CR2(図7参照)で流す充電電流によって二次電池セル201を充電し、又は、配線経路DR1(図8参照)で流す放電電流によって二次電池セル201を放電して、二次電池セル201のセル電圧を二次電池セル202のセル電圧に近づける。
【0068】
図7は、正常状態において、二次電池セル201のセル電圧が二次電池セル202のセル電圧よりも低い場合を示している。バランス制御回路33は、二次電池セル201のセル電圧が二次電池セル202のセル電圧と比較して低いと判定した場合、二次電池セル201のセル電圧を上げるため、スイッチ27をオフからオンに切り替えることで二次電池セル201を配線経路CR2で充電する。二次電池セル201は、電流源38により出力される電流で充電される。電流源38は、例えば定電流源である。
【0069】
図8は、正常状態において、二次電池セル201のセル電圧が二次電池セル202のセル電圧よりも高い場合を示している。バランス制御回路33は、二次電池セル201のセル電圧が二次電池セル202のセル電圧と比較して高いと判定した場合、二次電池セル201のセル電圧を下げるため、スイッチ26をオフからオンに切り替えることで二次電池セル201を配線経路DR1で放電させる。二次電池セル201は、電流源32により出力される電流で放電する。電流源32は、例えば定電流源である。
【0070】
<第3実施形態>
図9は、第3実施形態における制御システムの一構成例を示す図であって、複数の二次電池セルのうち低電位側の二次電池セルの放電によるセルバランス制御での放電経路を示す図である。図10は、第3実施形態における制御システムの一構成例を示す図であって、複数の二次電池セルのうち高電位側の二次電池セルの放電によるセルバランス制御での放電経路を示す図である。図11は、第3実施形態における制御システムの一構成例を示す図であって、複数の二次電池セルのうち低電位側の二次電池セルの充電によるセルバランス制御での充電経路を示す図である。第3実施形態において、上述の実施形態と同様の構成についての説明は、上述の説明を援用することで、省略する。
【0071】
図9,10,11に示す制御システム303では、保護IC120は、端子BS1,BSL及び内部配線85を備えない。図9,10,11は、二次電池セル201,202の異常が検知されていない正常状態の場合を示す。
【0072】
図9は、正常状態において、二次電池セル201のセル電圧が二次電池セル202のセル電圧よりも高い場合を示している。バランス制御回路33は、二次電池セル201のセル電圧が二次電池セル202のセル電圧と比較して高いと判定した場合、二次電池セル201のセル電圧を下げるため、スイッチ26をオフからオンに切り替えることで二次電池セル201を配線経路DR1で放電させる。二次電池セル201は、電流源32により出力される電流で放電する。電流源32は、例えば定電流源である。
【0073】
図10は、正常状態において、二次電池セル202のセル電圧が二次電池セル201のセル電圧よりも高い場合を示している。バランス制御回路33は、二次電池セル202のセル電圧が二次電池セル201のセル電圧と比較して高いと判定した場合、二次電池セル202のセル電圧を下げるため、スイッチ25をオフからオンに切り替えることで二次電池セル202を配線経路DR2で放電させる。二次電池セル202は、電流源31により出力される電流で放電する。電流源31は、例えば定電流源である。
【0074】
図11は、正常状態において、二次電池セル201のセル電圧が二次電池セル202のセル電圧よりも低い場合を示している。バランス制御回路33は、二次電池セル201のセル電圧が二次電池セル202のセル電圧と比較して低いと判定した場合、二次電池セル201のセル電圧を上げるため、スイッチ27をオフからオンに切り替えることで二次電池セル201を配線経路CR2で充電する。二次電池セル201は、電流源38により出力される電流で充電される。電流源38は、例えば定電流源である。
【0075】
<第4実施形態>
図12は、第4実施形態における制御システムの一構成例を示す図であって、複数の二次電池セルのうち低電位側の二次電池セルの放電によるセルバランス制御での放電経路を示す図である。図13は、第4実施形態における制御システムの一構成例を示す図であって、複数の二次電池セルのうち高電位側の二次電池セルの放電又は低電位側の二次電池セルの充電によるセルバランス制御での充放電経路を示す図である。第4実施形態において、上述の実施形態と同様の構成についての説明は、上述の説明を援用することで、省略する。上述の実施形態における制御システム301等では、放電電流が流れるセルバランス放電経路は、外部機器140を経由する。これに対し、第4実施形態における図12,13に示す制御システム304では、放電電流(後述の制御電流を除く)が流れるセルバランス放電経路は、電池パック151側にある。
【0076】
図12は、正常状態において、二次電池セル201のセル電圧が二次電池セル202のセル電圧よりも高い場合を示している。バランス制御回路33は、二次電池セル201のセル電圧が二次電池セル202のセル電圧と比較して高いと判定した場合、二次電池セル201のセル電圧を下げるため、スイッチ29をオフからオンに切り替える。これにより、二次電池セル201の正極201bから、端子BM、端子VBM、端子BS2、端子BSM、スイッチ29、端子P-、スイッチ回路13及び端子B-を経由して、二次電池セル201の負極201aに至る配線経路DR5で流れる制御電流が生成される。
【0077】
二次電池保護装置110は、内部配線86にバランス制御回路33の制御によって流れる電流を検出する電流検出回路44と、複数の二次電池セル201,202のそれぞれに対して設けられる複数の放電回路36,37とを備える。電流検出回路44及び放電回路36,37は、電池IC121の外部に設けられ、基板に実装される。放電回路36は、電流検出回路44による電流検出結果に応じて、二次電池セル201,202のうち対応する二次電池セル201を放電させる。放電回路37は、電流検出回路44による電流検出結果に応じて、二次電池セル201,202のうち対応する二次電池セル202を放電させる。
【0078】
電流検出回路44は、この例では、内部配線86に直列に接続された抵抗素子R7を含み、制御電流により抵抗素子R7に発生する電圧降下を検出する。抵抗素子R7は、端子BM(負極202a)と端子VBMとの間の電流経路に直列に挿入されている。
【0079】
放電回路36は、抵抗素子R7に発生する電圧降下に応じて、複数の二次電池セル201,202のうち対応する二次電池セル201を放電させるスイッチ41と、スイッチ41に直列に接続される抵抗素子R9とを含む。スイッチ41と抵抗素子R9との直列回路は、二次電池セル201に並列に接続されている。スイッチ41は、例えば、抵抗素子R7の一端に接続されるソースと、抵抗素子R9の一端に接続されるドレインと、抵抗素子R7の他端(端子VBM)に接続されるゲートとを有するPチャネル型のMOSトランジスタである。抵抗素子R9の他端は、端子VSSに接続される。
【0080】
放電回路37は、抵抗素子R8に発生する電圧降下に応じて、複数の二次電池セル201,202のうち対応する二次電池セル202を放電させるスイッチ40と、スイッチ40に直列に接続される抵抗素子R8とを含む。スイッチ40と抵抗素子R8との直列回路は、二次電池セル202に並列に接続されている。スイッチ40は、例えば、抵抗素子R7の一端に接続されるソースと、抵抗素子R8の一端に接続されるドレインと、抵抗素子R7の他端(端子VBM)に接続されるゲートとを有するNチャネル型のMOSトランジスタである。抵抗素子R8の他端は、端子VDDに接続される。
【0081】
バランス制御回路33がスイッチ29をオンさせることで制御電流が流れることによって、電流検出回路44が閾値以上の電圧降下量を抵抗素子R7により検出すると、放電回路36は、二次電池セル201に並列に接続されたスイッチ41をオンさせることでセルバランス放電が実行される。これにより、二次電池セル201の正極201bから、端子BM、抵抗素子R9、スイッチ41及び端子B-を経由して、二次電池セル201の負極201aに至る配線経路DR4で流れる放電電流が生成される。抵抗素子R9は、この放電電流の電流値を調整(制限)するための素子である。
【0082】
図13は、正常状態において、二次電池セル202のセル電圧が二次電池セル201のセル電圧よりも高い場合を示している。バランス制御回路33は、二次電池セル202のセル電圧が二次電池セル201のセル電圧と比較して高いと判定した場合、二次電池セル202のセル電圧を下げるため、スイッチ28をオフからオンに切り替える。これにより、外部機器140の電源Vから、スイッチ28、端子BSM、端子BS2、端子VBM及び端子BMを経由して、二次電池セル201の正極201bに至る配線経路CR4で流れる制御電流が生成される。
【0083】
バランス制御回路33がスイッチ28をオンさせることで制御電流が流れることによって、電流検出回路44が閾値以上の電圧降下量を抵抗素子R7により検出すると、放電回路37は、二次電池セル202に並列に接続されたスイッチ40をオンさせることでセルバランス放電が実行される。これにより、二次電池セル202の正極202bから、端子B+、抵抗素子R1、抵抗素子R8、スイッチ40及び端子BMを経由して、二次電池セル202の負極202aに至る配線経路DR6で流れる放電電流が生成される。抵抗素子R8は、この放電電流の電流値を調整(制限)するための素子である。
【0084】
<第5実施形態>
図14は、第5実施形態における制御システムの一構成例を示す図であって、複数の二次電池セルのうち高電位側の二次電池セルの放電によるセルバランス制御での放電経路を示す図である。第5実施形態において、上述の実施形態と同様の構成についての説明は、上述の説明を援用することで、省略する。
【0085】
図14に示す制御システム305では、外部機器140は、複数の内部配線85,86のうち少なくとも一つの内部配線を含む配線経路に流れる電流を制御する電流制御回路30を備える。電流制御回路30は、内部配線86に直列に接続された電流源31と、電流源31に直列に接続されたスイッチ25を含む切り替え回路とを有する。
【0086】
図14は、二次電池セル201,202の異常が検知されていない正常状態の場合を示す。図14に示す正常状態では、バランス制御回路33は、配線経路DR2(図14参照)で流す放電電流によって二次電池セル202を放電して、二次電池セル202のセル電圧を二次電池セル201のセル電圧に近づける。
【0087】
図14は、正常状態において、二次電池セル202のセル電圧が二次電池セル201のセル電圧よりも高い場合を示している。バランス制御回路33は、二次電池セル202のセル電圧が二次電池セル201のセル電圧と比較して高いと判定した場合、二次電池セル202のセル電圧を下げるため、スイッチ25をオン状態に切り替えることで二次電池セル202を配線経路DR2で放電させる。
【0088】
<第6実施形態>
図15は、第6実施形態における制御システムの一構成例を示す図であって、複数の二次電池セルのうち高電位側の二次電池セルの放電によるセルバランス制御での放電経路を示す図である。第6実施形態において、上述の実施形態と同様の構成についての説明は、上述の説明を援用することで、省略する。
【0089】
図15に示す制御システム306では、保護IC120は、端子VB2を備え、基板は、端子BSHを備える。内部配線86は、端子VBM2と端子BS2との間を結ぶ。端子VBM2は、抵抗素子R2を介さずに端子BMに接続され、端子VBM1は、抵抗素子R2を介して端子BMに接続される。端子BSHは、抵抗素子R6を介して端子B+(正極202b)に接続され、端子P+は、抵抗素子R6を介さずに端子B+(正極202b)に接続される。
【0090】
保護IC120は、端子VBM1と端子VSSとの間の電位差を検出することで、二次電池セル201のセル電圧を測定し、端子VBM1と端子VDDとの間の電位差を検出することで、二次電池セル202のセル電圧を測定する。これにより、放電電流が流れる配線経路と異なる配線経路で二次電池セル201,202の各々のセル電圧を測定するので、その測定精度が向上する。
【0091】
また、バランス制御回路33は、端子BSHと端子BSMとの間の電位差を検出することで、二次電池セル202のセル電圧を測定し、端子BSHと端子BSLとの間の電位差を検出することで、二次電池セル201,202の総セル電圧VCを測定する。これにより、放電電流が流れる配線経路と異なる配線経路で二次電池セル202のセル電圧及び二次電池セル201,202の総セル電圧VCを測定するので、その測定精度が向上する。
【0092】
このように、上述の各実施形態では、外部機器140は、スイッチ回路13を迂回して、複数の二次電池セル201,202の各々のセル電圧をモニタできるので、そのモニタ精度が高くなる。よって、そのモニタ結果に基づいてセルバランス制御を行うので、複数の二次電池セルの各々のセル電圧のバランスを高精度に制御できる。また、外部機器140が複数の二次電池セルの各々のセル電圧を測定するための内部配線に内部スイッチが直列に挿入されているので、内部スイッチをオフすることで、内部配線に生じた電流を遮断できる。
【0093】
以上、制御システム、制御方法及び二次電池保護集積回路を実施形態により説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。他の実施形態の一部又は全部との組み合わせや置換などの種々の変形及び改良が、本発明の範囲内で可能である。
【0094】
また、例えば、充電制御トランジスタ11と放電制御トランジスタ12の配置位置は、図示の位置に対して互いに置換されてもよい。また、スイッチ回路13は、保護IC120に内蔵されてもよい。また、充電器130は、基板に実装されていてもよい。
【符号の説明】
【0095】
7,8 電源経路
13 スイッチ回路
21,22,23,24 内部スイッチ
25,26,27,28,29,40,41,42 スイッチ
30 電流制御回路
31,32,38 電流源
33 バランス制御回路
36,37 放電回路
43 内部スイッチ
44 電流検出回路
51,52 内部抵抗
81 放電制御回路
82 充電制御回路
83 スイッチ制御回路
85,86 内部配線
110 二次電池保護装置
120,121 保護IC
130 充電器
140 外部機器
141,142 寄生ダイオード
143 抵抗分
151 電池パック
201,202 二次電池セル
201a,202a 負極
201b,202b 正極
301,302,303,304,305,306 制御システム
図1
図2
図3
図4
図5
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図8
図9
図10
図11
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図16