(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-03
(45)【発行日】2024-12-11
(54)【発明の名称】ワイヤーハーネスコネクタ及びワイヤーハーネスアセンブリ
(51)【国際特許分類】
H01R 13/629 20060101AFI20241204BHJP
【FI】
H01R13/629
(21)【出願番号】P 2024126149
(22)【出願日】2024-08-01
【審査請求日】2024-08-01
(31)【優先権主張番号】202311685786.0
(32)【優先日】2023-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】524286683
【氏名又は名称】太倉科世通汽車零部件有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】蒋 強
【審査官】岡▲さき▼ 潤
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第216145840(CN,U)
【文献】中国実用新案第218975906(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第112260001(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第112909656(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/629
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤーハーネスコネクタであって、
固定コネクタ
(101)と位置決め係合ブロック
(102)とを含み、前記固定コネクタ
(101)は自動車用電子機器上に固装され、前記位置決め係合ブロック
(102)は前記固定コネクタ
(101)の頂部に差し込まれる固定モジュール
(1)と、
プラグイン端子
(201)と突き当てブロック
(202)とを含み、前記プラグイン端子
(201)は前記固定コネクタ
(101)の内部に差し込まれ、前記突き当てブロック
(202)は前記プラグイン端子
(201)の内部に差し込まれる挿抜モジュール
(2)と、
接続受け部
(301)と調整座部
(302)と位置決めロッド
(303)と位置決めブロック
(304)とバネ用回転リング
(305)とを含み、前記接続受け部
(301)は前記プラグイン端子
(201)の側面に差し込まれ、前記調整座部
(302)は前記接続受け部
(301)の外部に回転可能に連結され、前記位置決めロッド
(303)は前記接続受け部
(301)の内部に回転可能に連結され、前記位置決めブロック
(304)は前記接続受け部
(301)の内部に差し込まれ、前記バネ用回転リング
(305)は前記位置決めブロック
(304)の一側に回転可能に連結される機能組立体
(3)とを備え、
前記位置決め係合ブロック(102)の側面に位置決め用頂部バネ
(1021)が設けられ、前記位置決め用頂部バネ
(1021)の両端は前記位置決め係合ブロック
(102)の内部及び前記固定コネクタ
(101)の内部にそれぞれ当接し、
前記プラグイン端子
(201)の内部に接続用係合溝
(2102)が設けられ、前記プラグイン端子
(201)が前記固定コネクタ
(101)の内部に差し込まれた時、前記位置決め用頂部バネ
(1021)の作用の下で前記位置決め係合ブロック
(102)が前記接続用係合溝
(2102)の内部に差し込まれ、前記位置決め係合ブロック
(102)のブロック本体の一端の断面が直角三角形となり、前記プラグイン端子
(201)が前記固定コネクタ
(101)を引き抜く方向に移動した時、前記位置決め係合ブロック
(102)のブロック本体の直辺部と前記接続用係合溝
(2102)の溝本体の直辺部とが係止され、
前記プラグイン端子
(201)の内部にロック解除ガイド溝
(2011)が設けられ、前記ロック解除ガイド溝
(2011)の溝本体は前記接続用係合溝
(2102)の溝本体の中央に位置し、前記ロック解除ガイド溝
(2011)の溝本体の厚さは前記接続用係合溝
(2102)の溝本体の厚さより小さく、前記突き当てブロック
(202)は前記ロック解除ガイド溝
(2011)の内部に差し込まれ、
前記接続受け部
(301)の側面に傾斜した制御溝
(3011)が設けられ、前記突き当てブロック
(202)の頂部に制御ロッド
(2021)が設けられ、前記制御ロッド
(2021)は前記制御溝
(3011)の内部に差し込まれ、
前記位置決めロッド
(303)のロッド本体の外部にねじ部が設けられ、前記位置決めロッド
(303)はロッド本体の前記ねじ部を介して前記位置決めブロック
(304)の内部に締め付けられ、前記位置決めロッド
(303)のロッド本体は前記バネ用回転リング
(305)の内部を挿通し、
前記バネ用回転リング
(305)の側面に機能引張りばね
(3051)が設けられ、前記機能引張りばね
(3051)の両端は前記バネ用回転リング
(305)の側面及び前記プラグイン端子
(201)の外部にそれぞれ連結固定され、
前記位置決めブロック
(304)のブロック本体の断面形状は、正多角形であり、前記接続受け部
(301)の内部にレール溝
(3012)が設けられ、前記位置決めブロック
(304)は前記レール溝
(3012)の内部に差し込まれ
、
引っ張り力が小さい時、前記機能組立体(3)は前記挿抜モジュール(2)に緩衝機能を働かせ、引っ張り力が大きい時、前記機能組立体(3)は前記挿抜モジュール(2)に保護機能を働かせ、
前記機能組立体(3)が前記挿抜モジュール(2)に保護機能を働かせる時、外力の引っ張り作用により前記接続受け部(301)は独立して前記固定コネクタ(101)の方向に移動し、前記機能引張りばね(3051)を伸長し、
前記接続受け部(301)が移動する時、前記制御溝(3011)は前記制御ロッド(2021)を介して前記突き当てブロック(202)を前記位置決め係合ブロック(102)の方向に移動させることができ、
前記突き当てブロック(202)が移動する時、前記位置決め係合ブロック(102)を前記接続用係合溝(2012)の内部から押し出すことができ、
前記位置決め係合ブロック(102)は前記接続用係合溝(2012)の内部から押し出された後、前記プラグイン端子(201)と前記固定コネクタ(101)との間のロックが解除されるため、その後前記機能引張りばね(3051)の作用下で前記プラグイン端子(201)が前記接続受け部(301)の方向に移動して前記プラグイン端子(201)と前記固定コネクタ(101)との間の接続を解除する
ことを特徴とする、ワイヤーハーネスコネクタ。
【請求項2】
前記位置決めロッド
(303)、前記位置決めブロック
(304)及び前記バネ用回転リング
(305)は、接続機構を共同で構成し、前記接続機構には2組設けられ、2組の前記接続機構は前記接続受け部
(301)の外部に対称的に配置され、2組の前記接続機構の前記位置決めロッド
(303)はギアセットを介して前記調整座部
(302)に動力伝達可能に連結されることを特徴とする、請求項1に記載のワイヤーハーネスコネクタ。
【請求項3】
請求項1~2のいずれか一項に記載のワイヤーハーネスコネクタを備えたワイヤーハーネスアセンブリであって、
接続受け部
(301)の内部に固装され、内部ワイヤーハーネスがプラグイン端子
(201)の内部のデータスロットに電気的に接続される接続用ワイヤーハーネスをさらに備えることを特徴とする、ワイヤーハーネスアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤーハーネスコネクタの技術分野に関し、特に、ワイヤーハーネスコネクタ及びワイヤーハーネスアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車用ワイヤーハーネスアセンブリは、自動車の各々部品間の電力供給、通信を実現することができる自動車の電気システムの重要な部分で、自動車の運転指示、安全保護信号などの情報を伝達するためのチャネルである。現在、ワイヤーハーネスアセンブリの両端はコネクタを介して自動車の電源、車載コンピュータ及び自動車機器(例えばバックミラー、ライト、カメラ、オーディオ等)と接続・通信する。
【0003】
しかしながら、従来のワイヤーハーネスアセンブリのコネクタは、接続後に単純な係合具でロックされるものであるため、次のような欠点があった。
1.保護機能を備えず、ワイヤーハーネスが外力により引っ張られた場合、接続端子の係合具の損傷や破断又はワイヤーハーネスの切れが生じやすく、その後の使用時に接続端子の係合具によりロックができなくなり、接続端子とコネクタとが確実に接続できない現象が発生しやすく、自動車機器の正常使用に影響を及ぼし、安定性が低下し、
2.クイック取り外し構造がなく、接続端子が取り付けられた後、取り外する必要がある場合、係合具を工具(ドライバーなど)でこじ開けることで接続端子を取り外すことができ、手順が面倒で、係合具をこじ開ける際、係合具の破断や損傷を引き起こしやすく、その後の組み立てや使用に影響を及ぼし、柔軟性と実用性が劣っていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の実施形態は、ワイヤーハーネスコネクタ及びワイヤーハーネスアセンブリを提供することにあり、機能組立体を具備し、挿抜モジュールが固定モジュールの内部に差し込まれた後、接続用ワイヤーハーネスが自動車の電源、車載コンピュータを自動車機器と通信可能に接続して使用することができ、且つプラグイン端子は固定コネクタの内部に挿入された後、自動的に位置決め係合ブロックにより自動的にロックされ、プラグイン端子と固定コネクタの間の安定した送信や通信が確保され、機能組立体を設けることにより、プラグイン端子のクイック取り外し及び緩衝保護の機能を実現でき、接続用ワイヤーハーネスが大きな外力により引っ張られた場合、プラグイン端子が自動的に固定コネクタとの接続ロック関係を解除して、固定コネクタの内部から離脱させることができ、この過程でロック構造を損傷することはなく、その後も繰り返して挿入して接続でき、この設計によれば、プラグイン端子を取り外す必要がある場合、調整座部或いは接続受け部を直接より大きな力で引っ張るだけで、プラグイン端子を簡単に取り外すことができ、使い勝手が良く柔軟で安定し、高い柔軟性、安定性、実用性を備えている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1の態様は、具体的に固定コネクタと位置決め係合ブロックとを含み、前記固定コネクタは自動車用電子機器上に固装され、位置決め係合ブロックは固定コネクタの頂部に差し込まれる固定モジュールと、プラグイン端子と突き当てブロックとを含み、前記プラグイン端子は固定コネクタの内部に差し込まれ、突き当てブロックはプラグイン端子の内部に差し込まれる挿抜モジュールと、接続受け部と調整座部と位置決めロッドと位置決めブロックとバネ用回転リングとを含み、前記接続受け部はプラグイン端子の側面に差し込まれ、調整座部は接続受け部の外部に回転可能に連結され、前記位置決めロッドは接続受け部の内部に回転可能に連結され、位置決めブロックは接続受け部の内部に差し込まれ、前記バネ用回転リングは位置決めブロックの一側に回転可能に連結される機能組立体とを備えるワイヤーハーネスコネクタ及びワイヤーハーネスアセンブリを提供する。
【0006】
少なくともいくつかの実施形態において、前記位置決め係合ブロックの側面に位置決め用頂部バネが設けられ、位置決め用頂部バネの両端は位置決め係合ブロックの内部及び固定コネクタの内部にそれぞれ当接する。
【0007】
少なくともいくつかの実施形態において、前記プラグイン端子の内部に接続用係合溝が設けられ、プラグイン端子が固定コネクタの内部に差し込まれた時、位置決め用頂部バネの作用の下で位置決め係合ブロックが接続用係合溝の内部に差し込まれ、位置決め係合ブロックのブロック本体の一端の断面が直角三角形となり、プラグイン端子が固定コネクタを引き抜く方向に移動した時、位置決め係合ブロックのブロック本体の直辺部と接続用係合溝の溝本体の直辺部とが係止される。
【0008】
少なくともいくつかの実施形態において、前記プラグイン端子の内部にロック解除ガイド溝が設けられ、ロック解除ガイド溝の溝本体は接続用係合溝の溝本体の中央に位置し、ロック解除ガイド溝の溝本体の厚さは接続用係合溝の溝本体の厚さより小さく、突き当てブロックはロック解除ガイド溝の内部に差し込まれる。
【0009】
少なくともいくつかの実施形態において、前記接続受け部の側面に傾斜した制御溝が設けられ、突き当てブロックの頂部に制御ロッドが設けられ、制御ロッドは制御溝の内部に差し込まれる。
【0010】
少なくともいくつかの実施形態において、前記位置決めロッドのロッド本体の外部にねじ部が設けられ、位置決めロッドはロッド本体のねじ部を介して位置決めブロックの内部に締め付けられ、位置決めロッドのロッド本体はバネ用回転リングの内部を挿通する。
【0011】
少なくともいくつかの実施形態において、前記バネ用回転リングの側面に機能引張りばねが設けられ、機能引張りばねの両端はバネ用回転リングの側面及びプラグイン端子の外部にそれぞれ連結固定される。
【0012】
少なくともいくつかの実施形態において、前記位置決めブロックのブロック本体の断面形状は、正多角形であり、接続受け部の内部にレール溝が設けられ、位置決めブロックはレール溝の内部に差し込まれる。
【0013】
少なくともいくつかの実施形態において、前記位置決めロッド、位置決めブロック及びバネ用回転リングは、接続機構を共同で構成し、接続機構には2組設けられ、2組の接続機構は接続受け部の外部に対称的に配置され、2組の接続機構の位置決めロッドはギアセットを介して調整座部に動力伝達可能に連結される。
【0014】
上述したワイヤーハーネスコネクタを備えたワイヤーハーネスアセンブリであって、接続受け部の内部に固装され、内部ワイヤーハーネスがプラグイン端子の内部のデータスロットに電気的に接続される接続用ワイヤーハーネスをさらに備える。
【発明の効果】
【0015】
本発明により提供されるワイヤーハーネスコネクタ及びワイヤーハーネスアセンブリは、次の有利な効果を奏する。
【0016】
挿抜モジュールが固定モジュールの内部に差し込まれた後、接続用ワイヤーハーネスが自動車の電源、車載コンピュータを自動車機器と通信可能に接続して使用することができ、且つプラグイン端子は固定コネクタの内部に挿入された後、自動的に位置決め係合ブロックにより自動的にロックされ、プラグイン端子と固定コネクタの間の安定した送信や通信が確保され、安定性が極めて高い。
【0017】
機能組立体を設けることにより、プラグイン端子のクイック取り外し及び緩衝保護の機能を実現でき、接続用ワイヤーハーネスが大きな外力により引っ張られた場合、プラグイン端子が自動的に固定コネクタとの接続ロック関係を解除して、固定コネクタの内部から離脱させることができ、この過程でロック構造を損傷することはなく、その後も繰り返して挿入して接続でき、この設計によれば、プラグイン端子を取り外す必要がある場合、調整座部或いは接続受け部を直接より大きな力で引っ張るだけで、プラグイン端子を簡単に取り外すことができ、使い勝手が良く柔軟である。
【0018】
以下、本発明の実施例の技術的手段をより明確に説明するため、実施例の添付図面を簡単に説明する。
【0019】
以下の説明における図面は、本発明のいくつかの実施例にのみ関し、本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図2】本発明を取り外した後の固定モジュールの概略構成図である。
【
図3】本発明の挿抜モジュールを取り外した後の内部構造を示す概略図である。
【
図4】本発明を取り外した後の機能組立体の概略構成図である。
【
図5】本発明の固定モジュールと挿抜モジュールが接続されて使用された後の内部構造を示す概略図である。
【
図6】本発明の機能組立体の保護機能をトリガした時の内部構造を示す概略図である。
【
図7】本発明の
図6の接続用ワイヤーハーネス又は接続受け部を引っ張り続けた後の内部構造を示す概略図である。
【
図8】本発明の機能組立体の保護機能のトリガ強度を調整した後の内部構造を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施例の目的、技術的手段、及び利点をより明確にするため、本発明の実施例の図面を参照しつつ、本発明の実施例の技術的手段を明確かつ完全に説明する。説明する実施例は本発明の一部の実施例であり、全ての実施例でないことは言うまでもない。本発明中の実施例に基づいて、当業者が創造性の活動をしない前提で得られた全ての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0022】
図1~
図10を参照されたい。
(実施例1)
本発明は、ワイヤーハーネスコネクタ及びワイヤーハーネスアセンブリを提供したものであり、固定コネクタ101と位置決め係合ブロック102とを含み、固定コネクタ101は自動車用電子機器上に固装され、位置決め係合ブロック102は固定コネクタ101の頂部に差し込まれる固定モジュール1と、プラグイン端子201と突き当てブロック202とを含み、プラグイン端子201は固定コネクタ101の内部に差し込まれ、突き当てブロック202はプラグイン端子201の内部に差し込まれる挿抜モジュール2と、接続受け部301と調整座部302と位置決めロッド303と位置決めブロック304とバネ用回転リング305とを含み、接続受け部301はプラグイン端子201の側面に差し込まれ、調整座部302は接続受け部301の外部に回転可能に連結され、位置決めロッド303は接続受け部301の内部に回転可能に連結され、位置決めブロック304は接続受け部301の内部に差し込まれ、バネ用回転リング305は位置決めブロック304の一側に回転可能に連結される機能組立体3とを備え、
上述したワイヤーハーネスコネクタを備えたワイヤーハーネスアセンブリであって、接続受け部301の内部に固装され、内部ワイヤーハーネスがプラグイン端子201の内部のデータスロットに電気的に接続される接続用ワイヤーハーネスをさらに備える。
【0023】
本開示の実施例において、位置決め係合ブロック102の側面に位置決め用頂部バネ1021が設けられ、位置決め用頂部バネ1021の両端は位置決め係合ブロック102の内部及び固定コネクタ101の内部にそれぞれ当接し、プラグイン端子201の内部に接続用係合溝2012が設けられ、プラグイン端子201が固定コネクタ101の内部に差し込まれた時、位置決め用頂部バネ1021の作用の下で位置決め係合ブロック102が接続用係合溝2012の内部に差し込まれ、位置決め係合ブロック102のブロック本体の一端の断面が直角三角形となり、プラグイン端子201が固定コネクタ101を引き抜く方向に移動した時、位置決め係合ブロック102のブロック本体の直辺部と接続用係合溝2012の溝本体の直辺部とが係止される。使用中に、プラグイン端子201を固定コネクタ101の内部に直接挿入したとき、固定モジュール1と挿抜モジュール2との間の接続使用を実現できる。プラグイン端子201は固定コネクタ101の内部に挿入された後、使用位置が自動的にロックされ、プラグイン端子201と固定コネクタ101との間の安定した連接を確保し、データの通信・送信を実現する。プラグイン端子201は固定コネクタ101の内部に挿入された後、接続用ワイヤーハーネス4がプラグイン端子201のデータスロットを通じて固定コネクタ101(内部のデータピン)とのデータ通信を実現でき、且つ位置決め用頂部バネ1021の作用の下でプラグイン端子201が固定コネクタ101の内部に挿入された後、位置決め係合ブロック102は接続用係合溝2012の内部に自動的に差し込まれることができ、位置決め係合ブロック102と接続用係合溝2012の溝本体直辺部の係止作用の下でプラグイン端子201は固定コネクタ101から離反する方向に移動できないことで、プラグイン端子201をロックし、プラグイン端子201が固定コネクタ101から不意に抜け落ちるのを防ぎ、且つ接続用ワイヤーハーネス4が外力により引っ張られない時、突き当てブロック202は接続用係合溝2012の内部空洞に侵入することはなく、プラグイン端子201が不意に抜け落ちることを防ぐことができ、使用も安定する。
【0024】
本開示の実施例において、バネ用回転リング305の側面に機能引張りばね3051が設けられ、機能引張りばね3051の両端はバネ用回転リング305の側面及びプラグイン端子201の外部にそれぞれ連結固定される。使用中に、接続機構は全体として機能組立体3と挿抜モジュール2を組み付け、接続用ワイヤーハーネス4は接続受け部301の内部に固定される。接続用ワイヤーハーネス4が外力により引っ張られた時、機能組立体3は挿抜モジュール2に緩衝と保護機能を働かせることができ、接続用ワイヤーハーネス4が力により引っ張られた時、引っ張り力は接続受け部301に直接作用し、引っ張り力が小さい時、機能組立体3は挿抜モジュール2に緩衝機能を働き、引っ張り力が大きい時、機能組立体3は挿抜モジュール2に保護機能を働かせ、柔軟性と安定性も極めて高い。
【0025】
本開示の実施例において、プラグイン端子201の内部にロック解除ガイド溝2011が設けられ、ロック解除ガイド溝2011の溝本体は接続用係合溝2012の溝本体の中央に位置し、ロック解除ガイド溝2011の溝本体の厚さは接続用係合溝2012の溝本体の厚さより小さく、突き当てブロック202はロック解除ガイド溝2011の内部に差し込まれる。使用中に、機能組立体3が挿抜モジュール2に保護機能を働くことを例にした際、この時、引っ張り力が大きく、且つ位置決め係合ブロック102と接続用係合溝2012の係止作用の下でプラグイン端子201は固定コネクタ101から離反する方向に移動できないことで、外力の引っ張り作用により接続受け部301は独立して固定コネクタ101の方向に移動し、機能引張りばね3051を伸長し、接続受け部301の側面に傾斜した制御溝3011が設けられ、且つ突き当てブロック202の頂部に制御ロッド2021が設けられ、制御ロッド2021は制御溝3011の内部に差し込まれ、接続受け部301が移動する時、制御溝3011は制御ロッド2021を介して突き当てブロック202を位置決め係合ブロック102の方向に移動させることができ、突き当てブロック202が移動する時、位置決め係合ブロック102を接続用係合溝2012の内部から押し出すことができ、位置決め係合ブロック102は接続用係合溝2012の内部から押し出された後、プラグイン端子201と固定コネクタ101との間のロックが解除されるため、その後機能引張りばね3051の作用下でプラグイン端子201が接続受け部301の方向に移動してプラグイン端子201と固定コネクタ101との間の接続を解除し、即ち、機能組立体3の保護機能をトリガして引っ張り力による接続用ワイヤーハーネス4の破断又は固定モジュール1或いは挿抜モジュール2の損傷の減少を避ける。上述によれば、引っ張り力が小さい時、突き当てブロック202の移動範囲は位置決め係合ブロック102を接続用係合溝2012の内部から押し出すことができず、機能引張りばね3051が該過程で部分的に引き伸ばされたままで、引っ張り力を緩衝することで、機能組立体3の緩衝機能をトリガし、使い勝手が良く柔軟で、安定性が極めて高い。
【0026】
本開示の実施例において、位置決めロッド303、位置決めブロック304及びバネ用回転リング305は、接続機構を共同で構成し、接続機構には2組設けられ、2組の接続機構は接続受け部301の外部に対称的に配置され、2組の接続機構の位置決めロッド303はギアセットを介して調整座部302に動力伝達可能に連結される。使用中に、機能組立体3の保護機能をトリガする引っ張り力を自由に調整でき、異なる環境での取り付けや使用に適応することができる、調整座部302を回転させると実現される。調整座部302が回転する時、ギアセットを介して2組の接続機構の位置決めロッド303を同時に回転させることができ、位置決めロッド303のロッド本体の外部にねじ部が設けられ、位置決めロッド303はロッド本体のねじ部を介して位置決めブロック304の内部に締め付けられ、位置決めロッド303のロッド本体はバネ用回転リング305の内部を挿通する。位置決めロッド303が回転した時、ロッド本体のねじ部を介して位置決めブロック304を移動させて使用位置を変更でき、位置決めブロック304の使用位置が変更されると、機能引張りばね3051の初期使用長さが変更され、突き当てブロック202が移動する時、位置決め係合ブロック102を接続用係合溝2012の内部から押し出すという動作が機能引張りばね3051に打ち勝つのに必要な作用力が変化し、この力は保護機能のトリガとなる力であり、且つこの設計により、プラグイン端子201のクイック取り外しも容易になり、プラグイン端子201と固定コネクタ101との間の接続を解除する必要がある場合、保護機能のトリガとなる力を超える力で接続受け部301又は調整座部302を引っ張ったとき、プラグイン端子201と固定コネクタ101との間の接続(機能組立体3の保護機能が手動でトリガされる)を解除することができ、位置決め係合ブロック102及び接続用係合溝2012を損傷させることはなく、その後繰り返し取り付け・使用することもでき、柔軟性及び適応性は極めて高い。
【0027】
本実施例の具体的な使用方法及び作用:本発明では、使用環境に応じて、機能組立体3の保護機能のトリガとなる力を調整し、調整座部302を回転させると実現される。調整座部302が回転する時、ギアセットを介して2組の接続機構の位置決めロッド303を同時に回転させることができ、位置決めロッド303が回転した時、ロッド本体のねじ部を介して位置決めブロック304を移動させて使用位置を変更でき、位置決めブロック304の使用位置が変更されると、機能引張りばね3051の初期使用長さが変更され、突き当てブロック202が移動する時、位置決め係合ブロック102を接続用係合溝2012の内部から押し出すという動作が機能引張りばね3051に打ち勝つのに必要な作用力が変化し、この力は保護機能のトリガとなる力であり、調整が完了した後、プラグイン端子201を固定コネクタ101の内部に直接挿入したとき、固定モジュール1と挿抜モジュール2との間の接続使用を実現できる。プラグイン端子201は固定コネクタ101の内部に挿入された後、使用位置が自動的にロックされ、プラグイン端子201と固定コネクタ101との間の安定した連接を確保し、データの通信・送信を実現する。プラグイン端子201は固定コネクタ101の内部に挿入された後、接続用ワイヤーハーネス4がプラグイン端子201のデータスロットを通じて固定コネクタ101(内部のデータピン)とのデータ通信を実現でき、且つ位置決め用頂部バネ1021の作用の下でプラグイン端子201は固定コネクタ101の内部に挿入された後、位置決め係合ブロック102が接続用係合溝2012の内部に自動的に差し込まれることができ、位置決め係合ブロック102と接続用係合溝2012の溝本体直辺部の係止作用の下でプラグイン端子201は固定コネクタ101から離反する方向に移動できないことで、プラグイン端子201をロックし、プラグイン端子201が固定コネクタ101から不意に抜け落ちるのを防ぎ、且つ接続用ワイヤーハーネス4が外力により引っ張られない時、突き当てブロック202は接続用係合溝2012の内部空洞に侵入することはなく、プラグイン端子201が不意に抜け落ちることを防ぐことができ、接続機構は全体として機能組立体3と挿抜モジュール2を組み付け、接続用ワイヤーハーネス4は接続受け部301の内部に固定される。接続用ワイヤーハーネス4が外力により引っ張られた時、機能組立体3は挿抜モジュール2に緩衝と保護機能を働かせることができ、接続用ワイヤーハーネス4が力により引っ張られた時、引っ張り力は接続受け部301に直接作用し、引っ張り力が小さい時、機能組立体3は挿抜モジュール2に緩衝機能を働き、引っ張り力が大きい時、機能組立体3は挿抜モジュール2に保護機能を働かせ、機能組立体3が挿抜モジュール2に保護機能を働くことを例にした際、この時、引っ張り力が大きく、且つ位置決め係合ブロック102と接続用係合溝2012の係止作用の下でプラグイン端子201は固定コネクタ101から離反する方向に移動できないことで、外力の引っ張り作用により接続受け部301は独立して固定コネクタ101の方向に移動し、機能引張りばね3051を伸長し、接続受け部301が移動する時、制御溝3011は制御ロッド2021を介して突き当てブロック202を位置決め係合ブロック102の方向に移動させることができ、突き当てブロック202が移動する時、位置決め係合ブロック102を接続用係合溝2012の内部から押し出すことができ、位置決め係合ブロック102は接続用係合溝2012の内部から押し出された後、プラグイン端子201と固定コネクタ101との間のロックが解除されるため、その後機能引張りばね3051の作用下でプラグイン端子201が接続受け部301の方向に移動してプラグイン端子201と固定コネクタ101との間の接続を解除し、即ち、機能組立体3の保護機能をトリガして引っ張り力による接続用ワイヤーハーネス4の破断又は固定モジュール1或いは挿抜モジュール2の損傷の減少を避ける。上述によれば、引っ張り力が小さい時、突き当てブロック202の移動範囲は位置決め係合ブロック102を接続用係合溝2012の内部から押し出すことができず、機能引張りばね3051が該過程で部分的に引き伸ばされたままで、引っ張り力を緩衝することで、機能組立体3の緩衝機能をトリガし、その後接続用ワイヤーハーネス4又は自動車機器を点検し、プラグイン端子201を取り外す必要がある場合、保護機能のトリガとなる力を超える力で接続受け部301又は調整座部302を引っ張ったとき、プラグイン端子201と固定コネクタ101との間の接続(機能組立体3の保護機能が手動でトリガされる)を解除することができ、位置決め係合ブロック102及び接続用係合溝2012を損傷させることはなく、点検完了後、プラグイン端子201を固定コネクタ101と接続して使用することができる。
【0028】
別の実施形態において、位置決めブロック304のブロック本体の断面形状は、正多角形であり、接続受け部301の内部にレール溝3012が設けられ、位置決めブロック304はレール溝3012の内部に差し込まれ、レール溝3012は位置決めブロック304の移動軌跡を制限できるため、位置決めブロック304が移動して使用位置を調整するとき、歪み、ねじれが生じて装置のスタック故障現象が発生することはなく、調整が安定する。
【0029】
本明細書において、以下のいくつかの点に注意されたい。
【0030】
1.本開示の実施例の図面は、本開示の実施例に係る構造のみに関するものであり、他の構造は通常の設計を参照することができ、
2.矛盾することなく、本開示の実施例及び実施例内の特徴を互いに組み合わせて新しい実施例を得ることができる。
【0031】
本開示では具体的実施形態を前述の通り開示したが、本開示の保護範囲はこれに限定されるものではなく、当該技術を熟知する者なら誰でも、本開示に開示された技術的範囲内で、変化又は置換を容易に想到することができ、かかる変化や置換は本開示の保護範囲に含まれる。従って本開示の保護範囲は、特許請求の範囲で指定した内容を基準とする。
【符号の説明】
【0032】
1固定モジュール
101固定コネクタ
102位置決め係合ブロック
1021位置決め用頂部バネ
2挿抜モジュール
201プラグイン端子
2011ロック解除ガイド溝
2012接続用係合溝
202突き当てブロック
2021制御ロッド
3機能組立体
301接続受け部
3011制御溝
3012レール溝
302調整座部
303位置決めロッド
304位置決めブロック
305バネ用回転リング
3051機能引張りばね
4接続用ワイーハーネス
【要約】 (修正有)
【課題】ワイヤーハーネスコネクタ及びワイヤーハーネスアセンブリを提供する。
【解決手段】プラグイン端子201の側面に差し込まれる接続受け部301を備え、機能組立体を設けることにより、接続用ワイヤーハーネス4が大きな外力により引っ張られた場合、プラグイン端子が自動的に固定コネクタ101との接続ロック関係を解除して、固定コネクタの内部から離脱させることができ、この過程でロック構造を損傷することはなく、その後も繰り返して挿入して接続でき、この設計によれば、プラグイン端子を取り外す必要がある場合、調整座部302或いは接続受け部を直接より大きな力で引っ張るだけで、プラグイン端子を簡単に取り外すことができる。
【選択図】
図5