(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-03
(45)【発行日】2024-12-11
(54)【発明の名称】協調移送機構を有するロボットシステム
(51)【国際特許分類】
B25J 13/00 20060101AFI20241204BHJP
B65G 1/137 20060101ALI20241204BHJP
【FI】
B25J13/00 A
B65G1/137 A
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020153088
(22)【出願日】2020-09-11
(62)【分割の表示】P 2020080907の分割
【原出願日】2020-05-01
【審査請求日】2023-04-27
(32)【優先日】2019-05-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-03-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515182347
【氏名又は名称】株式会社Mujin
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134371
【氏名又は名称】中塚 隆志
(72)【発明者】
【氏名】デアンコウ,ロセン ニコラエフ
(72)【発明者】
【氏名】松岡 伸太郎
(72)【発明者】
【氏名】金本 良樹
(72)【発明者】
【氏名】溝口 弘悟
【審査官】神山 貴行
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-043772(JP,A)
【文献】国際公開第2007/086134(WO,A1)
【文献】特開2002-185185(JP,A)
【文献】特開2007-130711(JP,A)
【文献】特開平08-332565(JP,A)
【文献】特開平08-091579(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25J 1/00-21/02
B65G 57/00-61/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、1つまたは複数のコンピューティングシステムに、移送元から移送先に物体を移送するためのロボットシステムを動作させるための方法を実行させる、コンピュータ実行可能命令を格納
した非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、
前記方法が、
前記移送元で前記物体を描写する画像データに基づいて動作計画を導出することであって、前記動作計画が、(1)前記物体を把持及び操作するように構成される第1のロボットと、(2)少なくとも前記移送先よりも上の位置に向けて又は当該位置から離れるよう、横方向に移動するように構成される移送トレイを含む横方向移送機構と、を動作させるための1つまたは複数の部分を含むことと、
前記移送元から前記移送トレイに前記物体を移送するために、前記第1のロボットを動作させるための前記動作計画のピッキング部分を実施することと、
前記移送トレイ上に前記物体を乗せた状態で前記移送トレイを、前記移送先よりも上でかつ当該移送先に
上から見たときに少なくとも部分的に重なり合う前記位置に向けて横方向に移動させるために、前記横方向移送機構を動作させるための前記動作計画の移送先移送部分を実施することと、
前記移送トレイ上の前記物体
に第2のロボット又はストッパを係合させることによって、前記物体を前記移送先に配置する前記動作計画の配置部分を実施することと、
を含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項2】
前記動作計画の前記配置部分を実施することは、
前記移送トレイが前記移送先に少なくとも部分的に重なり合う前記位置にあるとき、前記ストッパが前記移送トレイ上の前記物体に接触し、前記物体を前記移送トレイから滑り落として前記移送先の上に落下させるように、前記ストッパを位置決めすることを行う、請求項1に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項3】
前記動作計画の前記配置部分を実施することは、
前記移送トレイが前記移送先に少なくとも部分的に重なり合う前記位置から離れているとき、前記移送トレイが前記位置に向かって移動している間、前記物体が前記ストッパを越えることを可能にするために前記ストッパを非係合にすることと、
前記移送トレイが前記移送先に少なくとも部分的に重なり合う前記位置にあるとき、前記移送トレイが向きを反転して前記位置から遠ざかるにつれて、前記ストッパを前記物体に接触させ、前記物体を前記移送トレイから滑り落として、前記移送先の上に落下させるように前記ストッパを係合させることと、
を行う、請求項1に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項4】
前記方法が、
前記ストッパを水平方向に沿って移動させ、前記ストッパのエッジを前記物体の落下場所の上に位置合わせするための前記動作計画のストッパ位置合わせ部分を実施することをさらに含む、請求項3に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項5】
前記移送元を表す前記画像データが第1の画像データであり、
前記方法が、
前記移送トレイが前記移送元の上にあるとき、前記移送先を表す第2の画像データにアクセスすることと、
前記移送トレイが前記移送先に少なくとも部分的に重なり合う前記位置にあるとき、
前記移送トレイの上の前記物体を表す第3の画像データにアクセスすることと、
前記第2及び前記第3の画像データに基づいて前記動作計画の移送先配置部分を導出することであって、前記移送先配置部分が、前記ストッパ又は前記第2のロボットを動作させるためのものであることとをさらに含む、請求項1に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項6】
前記方法が、
前記移送トレイが前記移送先に隣接またはその上にあるとき、前記移送トレイから前記物体を選び取ることと、
前記物体を下げて、前記移送先の上に前記物体を配置することと、
を行うために、前記第2のロボットを動作させるための前記移送先配置部分を実施することをさらに含む、請求項5に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項7】
前記方法が、
前記物体を前記移送トレイ上に配置した後、及び/または前記移送トレイが移送先に少なくとも部分的に重なり合う前記位置に向かって移動している間に、前記移送元でコンテナを交換するための前記動作計画の移送元再積載部分を実施することをさらに含む、請求項1に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項8】
前記方法が、
前記移送トレイの高さより上にある所定の高さに達する前記物体を表すクリアイベントを検出することと、
前記移送トレイを前記移送元に向かって移動させるために、前記横方向移送機構を動作させるための前記動作計画の移送元移送部分を実施することと、
前記クリアイベント及び/または前記移送トレイ上に前記物体を配置するためのトレイ場所に基づいて、前記動作計画のトレイ配置部分を実施することと、
をさらに含み、
前記クリアイベントの前記検出が、1つまたは複数の範囲センサからのトリガイベントに基づく、請求項1に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項9】
前記方法が、
前記移送トレイが前記移送先に少なくとも部分的に重なり合う前記位置に隣接している間に、前記移送元を表す次の画像データにアクセスすることと、
前記移送トレイが前記移送先の上にある間に、前記次の画像データに基づいて前記第1のロボット及び前記横方向移送機構を動作させるための次の動作計画を導出することと、
前記移送トレイが前記移送先に少なくとも部分的に重なり合う前記位置にある間に、次の物体を前記移送元から把持して持ち上げるために、前記第1のロボットを動作させるための前記次の動作計画の一部を実施することと、をさらに含む、請求項1に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項10】
前記移送トレイを移動するためのタイミングが、移送元センサからの追加の画像データ及び/または前記第1のロボットのエンドエフェクタの追跡された高さに基づく、請求項1に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項11】
物体を移送先に移送するためにロボットシステムを動作させる方法であって、
前記物体を描写する画像データに基づいて動作計画を導出することであって、前記動作計画が、(1)前記移送先の上を横方向にかつ双方向に移動するように構成される横方向移送機構と、(2)移送トレイ上の前記物体に、前記移送トレイの横方向の移動中に、係合するように構成されるストッパと、を動作させるための1つまたは複数の部分を含むことと、
前記移送トレイ上に前記物体を乗せた状態で前記移送トレイを前記移送先に向かって横方向に移動させるために、前記横方向移送機構を動作させるための前記動作計画の移送先移送部分を実施することと、
前記移送トレイが前記移送先に向かって移動する、または前記移送先から離れると、前記ストッパが前記移送トレイ上の前記物体に接触し、前記物体を前記移送先の上に落下させるように、前記物体に係合させるように前記ストッパを位置決めするための前記動作計画の落下配置部分を実施することと、
を含む、方法。
【請求項12】
物体を移送先に移送するためにロボットシステムを動作させる方法であって、
前記物体を表す画像データを取得することと、
前記画像データに基づい
て動作計画を導出することであって、前記動作計画は、(1)前記移送先の上を横方向にかつ双方向に移動するように構成される横方向移送機構と、(2)前記移送先に前記物体を配置するロボットと、を動作させるための1つまたは複数の部分を含むものであることと、
移送トレイが前記移送先に
上から見たときに少なくとも部分的に重なり合うとき、前記移送トレイから前記物体を選び取ること
を行い、
その後、前記移送先の上に前記物体を配置することを行うために、前記ロボットを動作させるための前記動作計画の移送先配置部分を実施することと、をさらに含む、方法。
【請求項13】
移送元から物体を把持して持ち上げ
、前記物体を移送トレイに移送するように構成されるピッキングロボットと、
前記移送トレイ及びその上の前記物体
を横方向に移送するように構成される横方向移送機構と、
前記物体に係合して
、移送先に前記物体を配置するように構成されるロボット又はストッパとを含み、
前記移送トレイが、前記物体の移送先よりも上でかつ当該移送先に
上から見たときに少なくとも部分的に重なり合う位置を横切るように構成されており、
前記ロボット又は前記ストッパが、前記移送トレイの動作中に
前記物体の移送先よりも上で前記移送トレイ上の前記物体に係合するように構成される、物体移送システム。
【請求項14】
前記移送トレイが、前記移送トレイの上面の下及び前記移送トレイの横方向の移動に平行な方向に沿って延在する少なくとも1つのスロットを含む、請求項13に記載の物体移送システム。
【請求項15】
前記ストッパが、前記移送トレイの前記上面の下及び前記スロットの中へ延在する少なくとも1つの部分を含む、請求項14に記載の物体移送システム。
【請求項16】
前記ピッキングロボットが、前記物体の上面に接触するように構成される一組の吸着カップを有するエンドエフェクタを含み、
前記エンドエフェクタが、前記物体を把持するために前記一組の吸着カップと前記物体の前記上面との間に真空状態を生成するように構成され、
前記移送トレイが、前記一組の吸着カップ内のサブセットが前記移送トレイの前記上面に接触したときに真空状態を防止するように構成される、その上面にくぼみを有する穴あき表面移送トレイである、請求項13に記載の物体移送システム。
【請求項17】
前記ロボットが、前記移送トレイから前記物体を把持して持ち上げ、前記物体を前記移送先上に配置するように構成される梱包ロボットである、請求項13に記載の物体移送システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年5月9日に出願された米国仮特許出願第62/845,792号の利益を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本技術は、一般にロボットシステムを対象とし、より詳細には、複数のユニットの動作を調整するためのシステム、プロセス、及び技術を対象とする。
【背景技術】
【0003】
性能の向上及びコストの削減により、多くのロボット(例えば、物理的行動を自動的/自律的に実行するように構成されるマシン)が様々な分野で広く使用されるようになってきている。例えば、ロボットは、製造及び/または組立、梱包及び/または包装、搬送及び/または出荷などで、様々なタスク(例えば、空間を通して物体を操作または移送する)を実行するために使用できる。タスクを実行する際、ロボットは人間の行動を再現できるため、危険なタスクまたは反復的なタスクを実行するために、普通なら必要とされる人間の介入を置き換えたり、減らしたりすることができる。
【0004】
しかし、技術の進歩にもかかわらず、ロボットは、より大規模及び/またはより複雑なタスクを実行するために必要な人間の相互作用を再現するために必要な高度な機能が欠けていることがしばしばある。したがって、ロボット間の動作及び/または相互作用を管理するための改善された技術及びシステムが依然として必要である。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】協調移送機構を有するロボットシステムが動作し得る例示的な環境の図である。
【
図2】本技術の1つまたは複数の実施形態による、ロボットシステムを示すブロック図である。
【
図3】本技術の1つまたは複数の実施形態による、第1の例示的な移送環境を示す上面図である。
【
図4A】本技術の1つまたは複数の実施形態による、第1の例示的な移送環境の処理シーケンスを示す上面図である。
【
図4B】本技術の1つまたは複数の実施形態による、第1の例示的な移送環境の処理シーケンスを示す上面図である。
【
図4C】本技術の1つまたは複数の実施形態による、第1の例示的な移送環境の処理シーケンスを示す上面図である。
【
図4D】本技術の1つまたは複数の実施形態による、第1の例示的な移送環境の処理シーケンスを示す上面図である。
【
図5A】本技術の1つまたは複数の実施形態による、第2の例示的な移送環境を示す上面図である。
【
図5B】本技術の1つまたは複数の実施形態による、第2の例示的な移送環境を示す側面図である。
【
図6A】本技術の1つまたは複数の実施形態による、第2の例示的な移送環境の処理シーケンスを示す上面図である。
【
図6B】本技術の1つまたは複数の実施形態による、第2の例示的な移送環境の処理シーケンスを示す上面図である。
【
図6C】本技術の1つまたは複数の実施形態による、第2の例示的な移送環境の処理シーケンスを示す上面図である。
【
図6D】本技術の1つまたは複数の実施形態による、第2の例示的な移送環境の処理シーケンスを示す上面図である。
【
図6E】本開示の1つまたは複数の実施形態による、
図1のロボットシステム100を動作させるための第1の例示的な方法の流れ図である。
【
図7A】本技術の1つまたは複数の実施形態による、第3の例示的な移送環境を示す上面図である。
【
図7B】本技術の1つまたは複数の実施形態による、第3の例示的な移送環境を示す側面図である。
【
図8A】本技術の1つまたは複数の実施形態による、第3の例示的な移送環境の処理シーケンスを示す上面図である。
【
図8B】本技術の1つまたは複数の実施形態による、第3の例示的な移送環境の処理シーケンスを示す上面図である。
【
図8C】本技術の1つまたは複数の実施形態による、第3の例示的な移送環境の処理シーケンスを示す上面図である。
【
図8D】本技術の1つまたは複数の実施形態による、第3の例示的な移送環境の処理シーケンスを示す上面図である。
【
図8E】本開示の1つまたは複数の実施形態による、
図1のロボットシステムを動作させるための第2の例示的な方法の流れ図である。
【
図9】本技術の1つまたは複数の実施形態による、第4の例示的な移送環境を示す上面図である。
【
図10A】本技術の1つまたは複数の実施形態による、第4の例示的な移送環境の処理シーケンスを示す上面図である。
【
図10B】本技術の1つまたは複数の実施形態による、第4の例示的な移送環境の処理シーケンスを示す上面図である。
【
図10C】本技術の1つまたは複数の実施形態による、第4の例示的な移送環境の処理シーケンスを示す上面図である。
【
図10D】本技術の1つまたは複数の実施形態による、第4の例示的な移送環境の処理シーケンスを示す上面図である。
【
図10E】本開示の1つまたは複数の実施形態による、
図1のロボットシステムを動作させるための第3の例示的な方法の流れ図である。
【
図11A】本開示の1つまたは複数の実施形態による、例示的な移送トレイの斜視図である。
【
図11B】本開示の1つまたは複数の実施形態による、例示的な移送トレイの斜視図である。
【
図11C】本開示の1つまたは複数の実施形態による、例示的な移送トレイの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本明細書では、移送機構を有するロボットシステムのためのシステム及び方法について説明する。いくつかの実施形態に従って構成されるロボットシステム(例えば、それぞれが1つまたは複数の指定されたタスクを実行するデバイスの統合システム)は、複数のユニット(例えば、ロボット)の動作を調整することにより、統合タスクを自律的に実行する。いくつかの実施形態では、統合タスクは、ある場所から別の場所に物体を移送することを含むことができる。例えば、特定のアイテム/物体のセットを含む出荷注文に応答して、ロボットシステムは、1つまたは複数の移送元(例えば、コンテナ)から注文されたアイテムを選び取り、移送先(例えば、出荷コンテナ)に配置することができる。
【0007】
以下で詳細に説明するように、いくつかの実施形態では、ロボットシステムは、移送元から物体を選び取り、移送先で梱包するピッキングロボットを含むこと/動作させることができる。いくつかの実施形態では、ロボットシステムは、ピッキングロボットを含み/動作させて、物体を選び取り、移送元と移送先との間で物体を横方向に移送するように構成される移送トレイ上に配置することができる。例えば、移送トレイは、移送元及び/または移送先に隣接し、及び/または物体を移送元の上/隣りから移送先の上/隣りに横方向に移送させることができる。ロボットシステムは、トレイが移動し続けている間、移送元上の物体に接触するように構成されるストッパを含むことができ、それによって、物体をトレイから滑り落として移送先の上に落下させる。ストッパは、トレイが移送元から遠ざかっている間、または移送元の方へ移動している間に、物体に接触するように構成することができる。いくつかの実施形態では、ロボットシステムは、移送トレイから物体を選び取り、それらを移送先の上に置く梱包ロボットを含むことができる。
【0008】
さらに、いくつかの実施形態では、移送ロボットは、一組の吸着カップを有するエンドエフェクタ(例えば、グリッパ)を含むことができる。吸着カップは、様々なサイズ、形状、輪郭、及び/または表面特性を有する物体を把持するために、個別に動作及び/または作動させることができる。いくつかの実施形態では、移送トレイは、ベルトコンベヤ移送トレイ、スロット付き移送トレイ、及び/または穴あき表面移送トレイを含むことができる。いくつかの実施形態では、ロボットシステムは、関節を介してリンクに取り付けられた1つまたは複数の可撓性グリッパを含むこと/動作させることができる。可撓性グリッパは、ロック機構及び/またはアクチュエータをさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、ロボットシステムは、選び取り前及び/または梱包動作後に物体の位置/姿勢を調整するように構成される位置調整機構を含むことができる。詳細は以下の通りである。
【0009】
以下では、現在開示されている技術の完全な理解を提供するために、多くの具体的な詳細が述べられている。他の実施形態では、本明細書で紹介される技術は、これらの特定の詳細なしで実施できる。他の実施例では、特定の関数またはルーチンなどの周知の特徴は、本開示を不必要に曖昧にすることを回避するために詳細には説明されない。本明細書における「実施形態」、「一実施形態」などへの言及は、説明されている特定の特徴、構造、材料、または特性が本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書における、そのような語句の出現は、必ずしもすべてが同じ実施形態を指すものではない。一方、そのような参照は必ずしも相互に排他的なものではない。さらに、特定の特徴、構造、材料、または特性は、1つまたは複数の実施形態において任意の適切な方法で組み合わせることができる。図に示す様々な実施形態は、単に例示的な表現であり、必ずしも縮尺通りに描写されていないことを理解されたい。
【0010】
周知であり、しばしばロボットシステム及びサブシステムに関連付けられるが、開示された技術のいくつかの重要な態様を不必要に不明瞭にする可能性がある構造またはプロセスを説明するいくつかの詳細は、明確にするために以下の説明には記載されていない。さらに、以下の開示では、本技術の異なる態様のいくつかの実施形態が示されているが、他のいくつかの実施形態は、本節で説明したものとは異なる構成または異なる構成要素を有することができる。したがって、開示された技術は、追加の要素を有するか、または以下で説明する要素のいくつかを有さない他の実施形態を有することができる。
【0011】
以下で説明する本開示の多くの実施形態または態様は、プログラム可能なコンピュータまたはコントローラによって実行されるルーチンを含む、コンピュータ実行可能命令またはコントローラ実行可能命令の形態をとることができる。当業者は、開示された技術が、以下で示され説明されるもの以外のコンピュータシステムまたはコントローラシステムで実施できることを理解するであろう。本明細書で説明される技術は、以下で説明されるコンピュータ実行可能命令の1つまたは複数を実行するように具体的にプログラムされ、構成され、または構築される専用コンピュータまたはデータプロセッサで具体化することができる。したがって、本明細書で一般的に使用される「コンピュータ」及び「コントローラ」という用語は、任意のデータプロセッサを指し、インターネット機器及びハンドヘルドデバイス(パームトップコンピュータ、ウェアラブルコンピュータ、携帯電話または移動電話、マルチプロセッサシステム、プロセッサベースまたはプログラマブル家庭用電化製品、ネットワークコンピュータ、ミニコンピュータなどを含む)を含むことができる。これらのコンピュータ及びコントローラによって処理される情報は、液晶ディスプレイ(LCD)を含む、任意の適切な表示媒体で表示することができる。コンピュータ実行可能タスクまたはコントローラ実行可能タスクを実行するための命令は、ハードウェア、ファームウェア、またはハードウェアとファームウェアの組み合わせを含む、任意の適切なコンピュータ可読媒体に格納することができる。命令は、例えば、フラッシュドライブ、USBデバイス、及び/または他の適切な媒体を含む、任意の適切なメモリデバイスに含めることができる。
【0012】
「結合された」及び「接続された」という用語は、それらの派生語とともに、構成要素間の構造的関係を説明するために本明細書で使用することができる。これらの用語は、互いに同義語として意図されたものではないことを理解されたい。むしろ、特定の実施形態では、「接続された」は、2つ以上の要素が互いに直接接触していることを示すために使用することができる。文脈で明らかにされていない限り、「結合された」という用語は、2つ以上の要素が直接または間接的に(それらの間にある他の介在要素と)互いに接触していること、2つ以上の要素が互いに(例えば、信号の送信/受信または関数呼び出しなどの因果関係のように)連携または相互作用していること、またはその両方を示すために使用することができる。
【0013】
適切な環境
図1は、協調移送機構を有するロボットシステム100が動作し得る例示的な環境の図である。ロボットシステム100は、1つまたは複数のタスクを実行するように構成される1つまたは複数のユニット(例えば、ロボット)を含み、及び/または通信することができる。協調移送機構の態様は、様々なユニットによって実施または実装することができる。
【0014】
図1に示す実施例では、ロボットシステム100は、倉庫または流通/移送ハブにおいて、荷下ろしユニット102、移送ユニット104(例えば、パレタイジングロボット及び/またはピースピッキングロボット)、搬送ユニット106、積載ユニット108、またはそれらの組み合わせを含むことができる。ロボットシステム100の各ユニットは、1つまたは複数のタスクを実行するように構成することができる。タスクは、トラックまたはバンから物体を荷下ろしして倉庫に保管したり、保管場所から物体を荷下ろしして出荷の準備をしたりするなど、目標を達成する動作を実行するために順番に組み合わせることができる。いくつかの実施形態では、タスクは物体を目標場所(例えば、パレットの上及び/または容器/ケージ/ボックス/ケースの内部)に配置することを含むことができる。以下で詳細に説明するように、ロボットシステム100は、物体を配置及び/または積み重ねるための計画(例えば、配置場所/配向、物体を移送するための順序、及び/または対応する動作計画)を導出することができる。各ユニットは、タスクを実行するために導出された計画の1つまたは複数に従って、一連の行動を実行する(例えば、その中の1つまたは複数の構成要素を動作させる)ように構成することができる。
【0015】
いくつかの実施形態では、タスクは、開始/移送元場所114からタスク/移送先場所116への対象物体112(例えば、実行中のタスクに対応するパッケージ、ボックス、ケース、ケージ、パレットなどのうちの1つ)の操作(例えば、移動及び/または再配向)を含むことができる。例えば、荷下ろしユニット102(例えば、デバンニングロボット)は、対象物体112を運送車(例えば、トラック)内の場所からコンベヤ上の場所に移送するように構成することができる。また、移送ユニット104は、対象物体112をある場所(例えば、コンベヤ、パレット、または容器)から別の場所(例えば、パレット、容器など)に移送するように構成することができる。別の実施例では、移送ユニット104(例えば、パレタイジングロボット)は、対象物体112を供給場所(例えば、パレット、ピックアップエリア、及び/またはコンベヤ)から積み込み先パレットに移送するように構成することができる。動作が終了すると、搬送ユニット106(例えば、コンベヤ、無人移送車(AGV)、棚移送ロボットなど)は、移送ユニット104に関連付けられた範囲から積載ユニット108に関連付けられた範囲に対象物体112を移送することができ、積載ユニット108は、(例えば、対象物体112を載せたパレットを移動させることによって)対象物体112を移送ユニット104から保管場所(例えば、棚の上の場所)に移送することができる。タスク及び関連する行動に関する詳細は以下で説明する。
【0016】
例示の目的のために、ロボットシステム100は、包装センタ及び/または配送センタの文脈で説明されるが、ロボットシステム100は、他の環境でタスクを実行するように構成できること/製造、組立、保管/在庫、ヘルスケア、及び/または他のタイプの自動化などの他の目的のためにタスクを実行するように構成できることが理解されよう。ロボットシステム100は、
図1には示されていない、マニピュレータ、サービスロボット、モジュール式ロボットなどの他のユニットを含むことができることも理解されよう。例えば、いくつかの実施形態では、ロボットシステム100は、物体をケージカートまたはパレットからコンベヤまたは他のパレットに移送するためのデパレタイズユニット、物体をあるコンテナから別のコンテナに移送するためのコンテナ切り替えユニット、物体をラッピング/包装するための包装ユニット、物体の1つまたは複数の特性に従って物体をグループ化するための並べ替えユニット、物体の1つまたは複数の特性に従って物体を異なる方法で操作するため(例えば、並べ替え、グループ化、及び/または移送するため)のピースピッキングユニット、またはそれらの組み合わせを含むことができる。
【0017】
ロボットシステム100は、動作(例えば、回転及び/または並進変位)のために関節で連結される物理的または構造的部材(例えば、ロボットマニピュレータアーム)を含むことができる。構造部材及び関節は、ロボットシステム100の使用/動作に従って1つまたは複数のタスク(例えば、把持、紡績、溶接など)を実行するように構成されるエンドエフェクタ(例えば、グリッパ)を動作するように構成される運動連鎖を形成することができる。ロボットシステム100は、対応する関節の周りまたは対応する関節で、構造部材を駆動または操作(例えば、変位及び/または再配向)するように構成される作動デバイス(例えば、モータ、アクチュエータ、ワイヤ、人工筋肉、電気活性ポリマなど)を含み得る。いくつかの実施形態では、ロボットシステム100は、対応するユニット/シャーシを場所から場所へ搬送するように構成される搬送モータを含むことができる。
【0018】
ロボットシステム100は、構造部材を操作する及び/またはロボットユニットを搬送するなどのタスクの実施のために使用される情報を取得するように構成されるセンサを含むことができる。センサは、ロボットシステム100の1つまたは複数の物理的特性(例えば、1つまたは複数の構造部材/その関節の状況、状態、及び/または場所)及び/または周辺環境の1つまたは複数の物理的特性を検出または測定するように構成されるデバイスを含むことができる。センサのいくつかの実施例には、加速度計、ジャイロスコープ、力センサ、歪みゲージ、触覚センサ、トルクセンサ、位置エンコーダなどを含むことができる。
【0019】
いくつかの実施形態では、例えば、センサは、周囲環境を検出するように構成される1つまたは複数の撮像デバイス(例えば、視覚カメラ及び/または赤外線カメラ、2D及び/または3D撮像カメラ、ライダまたはレーダなどの距離測定デバイスなど)を含むことができる。撮像デバイスは、(例えば、自動検査、ロボットガイダンス、または他のロボットアプリケーションのために)マシン/コンピュータビジョンを介して処理され得る、デジタル画像及び/または点群などの検出された環境の表現を生成することができる。以下でさらに詳細に説明するように、ロボットシステム100は、デジタル画像及び/または点群を処理して、対象物体112、開始場所114、タスク場所116、対象物体112の姿勢、開始場所114及び/または姿勢に関する信頼尺度、またはそれらの組み合わせを識別することができる。
【0020】
対象物体112を操作するために、ロボットシステム100は、指定された範囲(例えば、容器の内側またはパレットの上などのピックアップ場所)の画像を取り込み及び分析して、対象物体112及びその開始場所114を識別することができる。同様に、ロボットシステム100は、別の指定された範囲(例えば、コンベヤに物体を置くための下降場所、コンテナ内に物体を置くための場所、または積み重ね目的のためのパレット上の場所)の画像を取り込んで分析し、タスク場所116を識別することができる。例えば、撮像デバイスは、ピックアップ範囲の画像を生成するように構成される1つまたは複数のカメラ及び/またはタスク範囲(例えば、下降範囲)の画像を生成するように構成される1つまたは複数のカメラを含むことができる。以下で説明するように、取り込まれた画像に基づいて、ロボットシステム100は、開始場所114、タスク場所116、関連する姿勢、梱包/配置計画、移送/梱包順序、及び/または他の処理結果を決定することができる。
【0021】
いくつかの実施形態では、例えば、センサは、構造部材(例えば、ロボットアーム及び/またはエンドエフェクタ)及び/またはロボットシステム100の対応する関節の位置を検出するように構成される位置センサ(例えば、位置エンコーダ、電位差計など)を含むことができる。ロボットシステム100は、位置センサを使用して、タスクの実行中に構造部材及び/または関節の場所及び/または方向を追跡することができる。
【0022】
適切なシステム
図2は、本技術の1つまたは複数の実施形態による、ロボットシステム100を示すブロック図である。いくつかの実施形態では、例えば、ロボットシステム100(例えば、上述したユニット及び/またはロボットの1つまたは複数)は、1つまたは複数のプロセッサ202、1つまたは複数の記憶デバイス204、1つまたは複数の通信デバイス206、1つまたは複数の入力出力デバイス208、1つまたは複数の作動デバイス212、1つまたは複数の搬送モータ214、1つまたは複数のセンサ216、またはそれらの組み合わせなどの電子/電気デバイスを含むことができる。様々なデバイスは、有線接続及び/または無線接続を介して互いに結合することができる。例えば、ロボットシステム100は、システムバス、ペリフェラルコンポーネントインターコネクト(PCI)バスまたはPCI-Expressバス、ハイパートランスポートまたは業界標準アーキテクチャ(ISA)バス、小型コンピュータシステムインターフェイス(SCSI)バス、ユニバーサルシリアルバス(USB)、IIC(I2C)バス、またはIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)標準1394バス(「ファイアワイア」とも呼ばれる)などのバスを含むことができる。また、例えば、ロボットシステム100は、デバイス間の有線接続を提供するために、ブリッジ、アダプタ、プロセッサ、または他の信号関連デバイスを含むことができる。無線接続は、例えば、セルラ通信プロトコル(例えば、3G、4G、LTE、5Gなど)、無線ローカルエリアネットワーク(LAN)プロトコル(例えば、無線フィデリティ(Wi-Fi))、ピアツーピアまたはデバイス間通信プロトコル(例えば、Bluetooth、近距離無線通信(NFC)など)、モノのインターネット(IoT)プロトコル(例えば、NB-IoT、LTE-Mなど)、及び/または他のワイヤレス通信プロトコルに基づくことができる。
【0023】
プロセッサ202は、記憶デバイス204(例えば、コンピュータメモリ)に格納された命令(例えば、ソフトウェア命令)を実行するように構成されるデータプロセッサ(例えば、中央処理装置(CPU)、専用コンピュータ、及び/またはオンボードサーバ)を含むことができる。いくつかの実施形態では、プロセッサ202は、
図2に示す他の電子/電気デバイス及び/または
図1に示すロボットユニットに動作可能に結合される別個の/スタンドアロンのコントローラに含まれ得る。プロセッサ202は、他のデバイスと制御/インターフェイスするためのプログラム命令を実装することができ、それにより、ロボットシステム100に、行動、タスク、及び/または動作を実行させる。
【0024】
記憶デバイス204は、プログラム命令(例えば、ソフトウェア)が格納されている非一時的コンピュータ可読媒体を含むことができる。記憶デバイス204のいくつかの実施例は、揮発性メモリ(例えば、キャッシュ及び/またはランダムアクセスメモリ(RAM))及び/または不揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリ及び/または磁気ディスクドライブ)を含むことができる。記憶デバイス204の他の実施例は、ポータブルメモリ及び/またはクラウド記憶デバイスを含み得る。
【0025】
いくつかの実施形態では、記憶デバイス204を使用して、処理結果及び/または所定のデータ/閾値をさらに格納し、それらへのアクセスを提供することができる。例えば、記憶デバイス204は、ロボットシステム100によって操作され得る物体(例えば、ボックス、ケース、及び/または製品)の記述を含むマスタデータ252を格納することができる。1つまたは複数の実施形態では、マスタデータ252は、ロボットシステム100によって操作されることが予想される物体の寸法、形状(例えば、潜在的な姿勢のためのテンプレート及び/または異なる姿勢の物体を認識するためのコンピュータ生成モデル)、配色、画像、識別情報(例えば、バーコード、クイック応答(QR)コード(登録商標)、ロゴなど、及び/またはそれらの予想される場所)、予想される重量、他の物理的/視覚的特性、またはそれらの組み合わせを含むことができる。いくつかの実施形態では、マスタデータ252は、各物体の重心(CoM)場所、1つまたは複数の行動/操作に対応する予想されるセンサ測定(例えば、力、トルク、圧力、及び/または接触測定)、またはそれらの組み合わせなど、物体に関する操作関連情報を含むことができる。
【0026】
通信デバイス206は、ネットワークを介して外部デバイスまたはリモートデバイスと通信するように構成される回路を含むことができる。例えば、通信デバイス206は、受信機、送信機、変調器/復調器(モデム)、信号検出器、信号エンコーダ/デコーダ、コネクタポート、ネットワークカードなどを含むことができる。通信デバイス206は、1つまたは複数の通信プロトコル(例えば、インターネットプロトコル(IP)、無線通信プロトコルなど)に従って信号を送信、受信、及び/または処理するように構成することができる。いくつかの実施形態では、ロボットシステム100は、通信デバイス206を使用して、(例えば、報告、データ収集、分析、及び/またはトラブルシューティングの目的で)ロボットシステム100のユニット間で情報を交換する、及び/またはロボットシステム100の外部のシステムまたはデバイスと情報を交換することができる。
【0027】
入力出力デバイス208は、人間のオペレータと情報を通信し、及び/または人間のオペレータから情報を受信するように構成されるユーザインターフェイスデバイスを含むことができる。例えば、入力出力デバイス208は、人間のオペレータに情報を伝達するためのディスプレイ210及び/または他の出力デバイス(例えば、スピーカ、触覚回路、または触覚フィードバックデバイスなど)を含むことができる。また、入力出力デバイス208は、キーボード、マウス、タッチスクリーン、マイクロフォン、ユーザインターフェイス(UI)センサ(例えば、モーションコマンドを受信するためのカメラ)、ウェアラブル入力デバイスなどの制御デバイスまたは受信デバイスを含むことができる。いくつかの実施形態では、ロボットシステム100は、入力出力デバイス208を使用して、行動、タスク、動作、またはそれらの組み合わせを実行する際に人間のオペレータと相互作用することができる。
【0028】
ロボットシステム100は、動作(例えば、回転及び/または並進変位)のために関節で連結される物理的または構造的部材(例えば、ロボットマニピュレータアーム)を含むことができる。構造部材及び関節は、ロボットシステム100の使用/動作に従って1つまたは複数のタスク(例えば、把持、紡績、溶接など)を実行するように構成されるエンドエフェクタ(例えば、グリッパ)を操作するように構成される運動連鎖を形成することができる。ロボットシステム100は、対応する関節の周りまたは対応する関節で、構造部材を駆動または操作(例えば、変位及び/または再配向)するように構成される作動デバイス212(例えば、モータ、アクチュエータ、ワイヤ、人工筋肉、電気活性ポリマなど)を含み得る。いくつかの実施形態では、ロボットシステム100は、対応するユニット/シャーシを色々な場所に搬送するように構成される搬送モータ214を含むことができる。
【0029】
ロボットシステム100は、構造部材を操作する及び/またはロボットユニットを搬送するなどのタスクの実施のために使用される情報を取得するように構成されるセンサ216を含むことができる。センサ216は、ロボットシステム100の1つまたは複数の物理的特性(例えば、1つまたは複数の構造部材/その関節の状況、状態、及び/または場所)及び/または周辺環境の1つまたは複数の物理的特性を検出または測定するように構成されるデバイスを含むことができる。センサ216のいくつかの実施例には、加速度計、ジャイロスコープ、力センサ、歪みゲージ、触覚センサ、トルクセンサ、位置エンコーダなどを含むことができる。
【0030】
いくつかの実施形態では、例えば、センサ216は、周辺環境を検出するように構成される1つまたは複数の撮像デバイス222(例えば、視覚カメラ及び/または赤外線カメラ、2D及び/または3D撮像カメラ、ライダまたはレーダなどの距離測定デバイスなど)を含むことができる。撮像デバイス222は、(例えば、自動検査、ロボットガイダンス、または他のロボットアプリケーションのために)マシン/コンピュータビジョンを介して処理され得る、デジタル画像及び/または点群などの検出された環境の表現を生成することができる。以下にさらに詳細に説明するように、ロボットシステム100(例えば、プロセッサ202を介して)は、デジタル画像及び/または点群を処理して、
図1の対象物体112、
図1の開始場所114、
図1のタスク場所116、対象物体112の姿勢、開始場所114及び/または姿勢に関する信頼尺度、またはそれらの組み合わせを識別することができる。
【0031】
対象物体112を操作するために、ロボットシステム100は、指定された範囲(例えば、トラック内またはコンベヤベルト上などのピックアップ場所)の画像を取り込み及び分析して、対象物体112及びその開始場所114を識別することができる。同様に、ロボットシステム100は、別の指定された範囲(例えば、コンベヤに物体を置くための下降場所、コンテナ内に物体を置くための場所、または積み重ね目的のためのパレット上の場所)の画像データを取り込んで分析し、タスク場所116を識別することができる。例えば、撮像デバイス222は、ピックアップ範囲の画像データを生成するように構成される1つまたは複数のカメラ及び/またはタスク範囲(例えば、下降範囲)の画像データを生成するように構成される1つまたは複数のカメラを含むことができる。画像データに基づいて、以下で説明するように、ロボットシステム100は、開始場所114、タスク場所116、関連する姿勢、梱包/配置場所、動作計画、及び/または他の処理結果を決定することができる。
【0032】
いくつかの実施形態では、例えば、センサ216は、構造部材(例えば、ロボットアーム及び/またはエンドエフェクタ)及び/またはロボットシステム100の対応する関節の位置を検出するように構成される位置センサ224(例えば、位置エンコーダ、電位差計など)を含むことができる。ロボットシステム100は、位置センサ224を使用して、タスクの実行中に構造部材及び/または関節の場所及び/または配向を追跡することができる。
【0033】
第1の例示的な移送環境
図3は、本技術の1つまたは複数の実施形態による、第1の例示的な移送環境を示す上面図である。移送環境(例えば、
図1に示す環境の一部)は、ピッキングロボット302(例えば、
図1の移送ユニット104のインスタンス)、移送元センサ306、及び/または移送先センサ308を含むことができる。移送元306は、
図1の開始場所114を感知/描写するように構成される
図2のセンサ216のインスタンス(例えば、二次元(2D)カメラ、三次元(3D)カメラ、及び/または深度センサ)を含むことができる。同様に、移送先センサ308は、
図1のタスク場所116を感知/描写するように構成されるセンサ216のインスタンス(例えば、2Dカメラ、3Dカメラ、及び/または深度センサ)を含むことができる。
【0034】
ロボットシステム100は、(例えば、
図2のプロセッサ(複数可)202を介して)ピッキングロボット302を動作させて、移送元コンテナ304(例えば、パレット、容器、カート、ボックス、ケースなど)から対象物体112を選び取り、空間を横切って対象物体112を移送し、対象物体112を移送先コンテナ310(例えば、パレット、容器、カート、ボックス、ケースなど)に配置することができる。例えば、ロボットシステム100は、ピッキングロボット302を動作させて、対応する経路に沿って対象物体112を操作/移送するように構成される動作計画(例えば、
図2の作動デバイス212及び/または
図2の搬送モータ214に対する一連のコマンド及び/または設定)を導出及び/または取得することができる。ロボットシステム100は、一連のコマンド及び/または設定をピッキングロボット302に通信することによって、及び/または一連のコマンド及び/または設定をピッキングロボット302を介して実行することなどによって、動作計画を実施することができる。動作計画の実行において、ピッキングロボット302は、そのエンドエフェクタ(例えば、グリッパ)を対象物体112の周りの指定された場所に配置し、対象物体112をエンドエフェクタと係合/接触させ、対象物体112をエンドエフェクタで把持することができる。把持すると、ピッキングロボット302は、対象物体112を持ち上げること、及び/または対象物体112を横方向に(例えば、移送元コンテナ304から移送先コンテナ310に向かって)移送することができる。ピッキングロボット302は、対象物体112を移送先コンテナ310内の指定された場所に降ろし、対象物体112を解放して、動作計画に従って対象物体112の移送タスクを完了することができる。
【0035】
移送元センサ306及び/または移送先センサ308は、移送元コンテナ304、移送先コンテナ310、及び/またはその中の内容物(例えば、物体)に関するリアルタイム情報を決定するために使用され得る。例えば、移送元センサ306及び/または移送先センサ308は、開始場所114及び/またはタスク場所116のリアルタイム画像データ(例えば、2D/3D画像、深度マップ、点群など)を生成することができる。ロボットシステム100は、画像データを処理して、物体の場所及び/または物体のエッジを決定し、及び/または物体を識別することができる。したがって、いくつかの実施形態では、ロボットシステム100は、画像データを使用して、対象物体を識別すること、対象物体を把持するための接近場所/経路を導出すること、及び/または対象物体112を配置するための接近場所/経路を導出することなどによって、動作計画を導出/生成することができる。いくつかの実施形態では、ロボットシステム100は、画像データを使用して、動作計画の実行中に進行状況を追跡することができる。例えば、ロボットシステム100は、画像データを処理して、エンドエフェクタ及び/または対象物体112を位置決めしたり、衝突を検出したり、物体の損失(例えば、移送中に把持を失い、対象物体112を落とす)を検出したり、及び/または他のイベント/物理的属性を検出したりすることができる。
【0036】
例示の目的のために、移送元コンテナ304及び移送先コンテナ310は、少なくとも一対の対向する垂直壁を有するオープントップコンテナとして説明される。しかし、移送元コンテナ304及び移送先コンテナ310は、上述したように、他の様々な構造を含み得ることが理解されよう。例えば、移送元コンテナ304及び/または移送先コンテナ310は、配置面の上に延在する垂直壁を有しないパレットを含むことができる。また、移送元コンテナ304及び/または移送先コンテナ310は、3つ以上の垂直壁を有するオープントップボックスを含むことができる。さらに、移送元コンテナ304及び/または移送先コンテナ310は、カートラック、コンベヤ、カート、及び/または他の搬送コンテナを介して実装することができる。
【0037】
第1の例示的な移送状態
図4A~
図4Dは、本技術の1つまたは複数の実施形態による、第1の例示的な移送環境の処理シーケンスを示す上面図である。
図4A~
図4Dは、処理シーケンス中のピッキングロボット及び/または対象物体の様々な状態を示す。
図4Aに示すように、ロボットシステム100は、移送元センサ306を制御して、移送元コンテナ304及びその中の物体(複数可)を描写する画像データを生成/取得することができる。画像データに基づいて、ロボットシステム100は、画像データを処理して、対象物体112を識別し、対象物体112を取り上げ、移送し、及び/または配置するための動作計画を導出することができる。動作計画によれば、ロボットシステム100は、エンドエフェクタを(例えば、ピッキングロボット302を動作させて、エンドエフェクタを横方向/垂直方向に変位させることによって)対象物体112の周りまたは上に配置し、(例えば、エンドエフェクタで把持及び/または持ち上げることによって)対象物体112を選び取ることができる。
【0038】
図4Bに示すように、ロボットシステム100は、ピッキングロボット302を制御して、動作計画に従って、対象物体112を空間を横切って(例えば、横方向及び/または垂直方向に)移送し、移送先コンテナ310に向かって移動させることができる。対象物体112が、導出された場所(例えば、配置場所)からの閾値距離内及び/またはその上にあると、ピッキングロボット302は、(例えば、エンドエフェクタから落下及び/または解放することによって)対象物体112を配置することができる。いくつかの実施形態では、ロボットシステム100は、(例えば、移送元の再積載部分などの動作計画の一部に従って)1つまたは複数の他のユニット(例えば、AGV、棚移送ロボットなど)を動作させて、ピッキングロボット302が対象物体112を移送及び/または配置している間に、開始場所114で初期移送元コンテナ304を新しい移送元コンテナに交換することができる。他の実施形態では、移送元コンテナ304は、新しい対象物体402として選択することができる複数の物体を含むことができる。
【0039】
図4Cに示すように、ロボットシステム100は、移送元センサ306を制御して、新しい画像データを生成することができる。ロボットシステム100は、移送元コンテナ304を描写するために上述と同様に画像データを生成することができる。したがって、ロボットシステム100は、上述したように、新しい画像データを処理し、新しい動作計画を導出することができる。ロボットシステム100は、ピッキングロボット302を動作させて、開始場所114で移送元コンテナ304内の新しい対象物体402を選び取ることができる。
【0040】
図4Dに示すように、ロボットシステム100は、ピッキングロボット302を制御して、新しい動作計画に従って、新しい対象物体402を空間を横切って移送し、移送先コンテナ310に向かって移動させることができる。ロボットシステム100は、新しい対象物体402を、以前に配置された/対象とされた物体112の隣り及び/または上にあり得る指定された場所に配置することができる。上述した例示的な状態は、出荷注文を履行するためなど、対象とされた物体を移送先コンテナ310(例えば、出荷コンテナまたはボックス)を梱包するための処理シーケンスに従って繰り返すことができる。
【0041】
第2の例示的な移送環境
図5Aは、第2の例示的な移送環境を示す上面図であり、
図5Bは、第2の例示的な移送環境を示す側面図であり、いずれも、本技術の1つまたは複数の実施形態に従ったものである。
図5A及び
図5Bを一緒に参照すると、移送環境(例えば、
図1に示す環境の一部)は、
図3に示す環境と同様に、ピッキングロボット302(例えば、
図1の移送ユニット104のインスタンス)、移送元センサ306、移送先センサ308、移送元コンテナ304、及び/または移送先コンテナ310を含むことができる。
【0042】
環境は、対象物体112を横方向に移送するように構成される移送トレイ506をさらに含むことができる。移送トレイ506は、横方向移送機構に動作可能に結合することができる。横方向移送機構は、ガイドレール504を含み、移送トレイ506を移送元コンテナ304と移送先コンテナ310との間で横方向に移動させるように構成することができる。いくつかの実施形態では、移送トレイ506は、ガイドレール504及び1つまたは複数の搬送モータ(図示せず)を介して水平線/水平面に沿って移動することができる。移送トレイ506の移動の水平線/水平面は、移送元コンテナ304及び移送先コンテナ310の垂直上方、移送元/移送先センサ306及び308の下、及び/またはピッキングロボット302の上の移動範囲の下に配置することができる。いくつかの実施形態では、移送トレイ506は、1つまたは複数のセンサデバイス(図示せず)を含み得る。センサデバイスは、現在移送トレイ506上にある対象物体112に関する物体情報を提供するために、移送トレイ506に一体化または取り付けることができる。例えば、センサデバイスは、対象物体112のRFIDタグを読み取るための無線周波数識別(RFID)スキャナなどの物体識別スキャナとするか、または重量または質量などの対象物体112の物理的特性を決定することができるセンサとすることができる。
【0043】
上述したように、
図1のロボットシステム100は、画像データを取得及び処理して、移送元コンテナ304及び/また移送先コンテナ310のリアルタイムの状態を分析することができる。さらに、ロボットシステム100は、画像データを処理して、対象物体112を識別し、対象物体112を移送元コンテナ304から移送先コンテナ310内/上の導出された場所に移送させるための動作計画を導出することができる。さらに、ロボットシステム100は、上述したように、動作計画を実装及び/または実行できる。
【0044】
動作計画を実行する際に、ロボットシステム100は、ピッキングロボット302を制御して、対象物体112を選び取ることができる。ロボットシステム100は、対象物体112が所定の高さより上に持ち上げられると、移送トレイ506を移送元コンテナ304に向けて及び/または対象物体112の下に移動させるために、動作計画を導出することができる。いくつかの実施形態では、移送トレイ506を移動するタイミングは、移送元センサ306からの追加の画像データ及び/またはエンドエフェクタの追跡された高さに基づくことができる。
【0045】
いくつかの実施形態では、ロボットシステム100は、1つまたは複数の範囲センサ502からの出力に従って、移送トレイ506を移動させること、及び/またはピッキングロボット302を動作させることができる。ロボットシステム100は、交差イベントを検出するように構成される範囲センサ502を含むことができる。範囲センサ502のいくつかの実施例は、交差閾値512に沿って信号(例えば、光信号、赤外線信号、レーザーなど)を送信する送信機を含むことができる。送信機は、送信された信号を検出する信号検出器をさらに含むことができる。範囲センサ502は、送信された信号を受信する際の中断(例えば、不連続性)を検出することに基づいて、物体が交差閾値512に入った/横切ったことを決定することができる。さらに、範囲センサ502は、中断後に送信された信号を検出することに基づいて、物体が交差閾値512を出た/クリアしたことを決定することができる。したがって、ロボットシステム100は、移送トレイ506の上部(例えば、上面)の上にある及び/または上部と一致している交差閾値512で構成される範囲センサ502を含むことができる。したがって、エンドエフェクタ及び/または対象物体112が交差閾値512を横切り、続いてピッキング動作中に交差閾値512を出ると、範囲センサ502は、出口イベントを生成することができる。ロボットシステム100は、出口イベントをトリガとして使用して、移送トレイ506が、対象物体112からの、対象物体112の下の、及び/または対象物体112に重なり合う閾値距離内になるまで横方向に移動させることができる。
【0046】
移送トレイ506が対象物体112に対して(例えば、対象物体112の下及び/または所定の停止場所に)配置されると、ロボットシステム100は、対象物体112を移送トレイ506上に配置することができる。例えば、ロボットシステム100は、ピッキングロボット302を動作させて、対象物体112を下げること、及び/または対象物体112を移送トレイ506上に解放することができる。いくつかの実施形態では、ロボットシステム100は、移送元コンテナ304の垂直エッジ/壁及び/または移送トレイ506の上面のすぐ上の交差閾値512で構成される範囲センサ502を含み、それにより、対象物体と移送トレイ506との間の垂直距離を減少させることができる。
【0047】
ロボットシステム100は、移送トレイ506を動作させて、対象物体112を横(例えば、水平)方向に沿って変位させることができる。したがって、ピッキングロボット302は、主に対象物体112を垂直方向に変位させる、または持ち上げるために使用することができる。移送トレイ506を使用して対象物体112を横方向に変位させ、それにより、ピッキングロボット302を介した対象物体112の水平移動を減少させ、ロボットシステム100のスループットを向上させる。ピッキングロボット302を使用して主に対象物体112を持ち上げると、総把持時間、水平力、及び/または(例えば、把持の失敗による)ピースの損害の原因となる衝突が減少する。したがって、ロボットシステム100は、ピースの損害率を低減することができる。さらに、把持が失敗した場合でも、上述した構成により、対象物体112は移送元コンテナ304内に落下する。したがって、落下したピースであっても、人間のオペレータの支援なしに(例えば、移送元コンテナ304を再撮像し、動作計画を再導出することにより)再度操作することができる。さらに、横移送中に対象物体112が把持されなくなるため、ピッキングロボット302を介して対象物体112を水平方向に移送する場合に比べて、移送トレイ506を使用して水平移送速度を上げることができる。したがって、ロボットシステム100は、移送トレイ506を使用して各物体を移送するのに必要な時間を短縮することができる。
【0048】
対象物体112を移送先コンテナ310に配置する/移送先コンテナ310内に配置するために、ロボットシステム100は、対象物体112を移送トレイ506の上面から水平に変位させるように構成されるストッパ508を含むことができる。いくつかの実施形態では、ストッパ508は、移送トレイ506の上に位置する高さで、移送先コンテナ310の上に配置することができる。ストッパ508は、ガイドレール504に沿って及び/または別の機構を介してなど、水平に移動するように構成することができる。対象物体112を配置/落下させるために、ロボットシステム100は、ストッパ508のエッジ/表面が落下場所510の真上になるまで、横方向に沿ってストッパ508を移動させることができる。対象物体112が移送トレイ506上に配置されると、ロボットシステム100は、移送トレイ506を落下場所510に向かい、落下場所510を越えて移動させることができる。ストッパ508(例えば、その底部)が移送トレイ506の上面の真上に垂直に配置されると、移送トレイ506がストッパ508を越えて移動し続ける間、ストッパ508によって対象物体112を所定の位置に保持することができる。したがって、対象物体112を、移送トレイ506から滑り落として、移送先コンテナ310内に落下させることができる。したがって、ロボットシステム100は、タスクの成功率の向上をもたらし、より単純な/より小さなグリッパ設計を可能にし、ダブルピックイベントの確率の低減をもたらすことができる。
【0049】
第2の例示的な移送状態
図6A~
図6Dは、本技術の1つまたは複数の実施形態による、第2の例示的な移送環境の処理シーケンスを示す上面図である。
図6A~
図6Dは、処理シーケンス中の
図1のロボットシステム100及び/または対象物体112の様々な状態を示す。
図6Aに示すように、ロボットシステム100は、移送元センサ306を制御して、移送元コンテナ304及びその中の物体(複数可)を描写する画像データを生成することができる。画像データに基づいて、ロボットシステム100は、画像データを処理して、対象物体112を識別し、対象物体112を取り上げ、移送し、及び/または配置するための動作計画を導出することができる。動作計画によれば、ロボットシステム100は、ピッキングロボット302を動作させて、(例えば、エンドエフェクタで把持すること及び/または持ち上げることにより)対象物体112を選び取ることができる。対象物体112が(例えば、範囲センサ502からのトリガイベントによって表されるように)所定の高さに達すると、ロボットシステム100は、移送トレイ506を以前の場所(例えば、移送先コンテナ310の上及び/または移送先コンテナ310からの所定の距離内)から移送元コンテナ304の上及び/または移送元コンテナ304からの所定の距離内に移動させることができる。
【0050】
図6Bに示すように、ロボットシステム100は、ピッキングロボット302を制御して、対象物体112を下の移送トレイ506上に落下及び/または配置することができる。いくつかの実施形態では、ロボットシステム100は、対象物体112の導出された落下場所510に従ってストッパ508の位置を調整することができる。他の実施形態では、ストッパ508は、固定/静的場所に配置することができる。ロボットシステム100は、移送トレイ506及びその上の対象物体112を移送先コンテナ310に向かって移動させることができる。いくつかの実施形態では、ロボットシステム100は、移送トレイ506を対象物体112の下に配置した後、及び/または移送トレイ506が移送先コンテナ310に向かって移動している間に、開始場所114で移送元コンテナ304を交換または補充することができる。他の実施形態では、移送元コンテナ304は、新しい対象物体402として選択することができる複数の物体を含むことができる。
【0051】
図6Cに示すように、ロボットシステム100は、移送トレイ506をストッパ508を越えて移動させることができる。したがって、移送トレイ506が横方向に移動し続けている間、ストッパ508に接触することに基づいて、対象物体112を停止させることができる(例えば、横方向に移動しない)。横方向移動中、ロボットシステム100は、移送元コンテナ304の追加の画像データを生成し、対応する動作計画を生成し、及び/または移送元コンテナ304から次の物体402を選び取ることができる。
【0052】
図6Dに示すように、ロボットシステム100は、ストッパ508を越えて移送トレイ506を移動し続けることができる。その結果、対象物体112を、移送トレイ506から滑り落として、移送先コンテナ310内に落下させることができる。移送トレイ506が(移送トレイ506のトレーリングエッジをストッパ508まで、またはストッパ508を越えて移動させるなどのために)所定の場所に達する、及び/または対象物体112が移送トレイ506から滑り落ちると、ロボットシステム100は、移送トレイ506を移送元コンテナ304に向かって移動させることができる。ロボットシステム100は、上述した状態を繰り返して、複数の物体を移送先コンテナ310に梱包することができる。
【0053】
図6Eは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、
図1のロボットシステム100を動作させるための第1の例示的な方法600の流れ図である。例示的な流れ図は、第2の例示的な移送環境において1つまたは複数のユニットによって実行されるプロセス及び/または操作を表すことができる。したがって、例示的な流れ図またはその一部は、対象物体を移送元コンテナから移送先コンテナに移送するタスクを実行するための動作計画に対応することができる。
【0054】
ブロック602で、ロボットシステム100は、
図5Aの移送元コンテナ304及びその中の内容物(例えば、
図5Aの対象物体112)を描写する画像データを移送元センサを介して取得することができる。例えば、ロボットシステム100は、
図5Aの移送元センサ306を使用して、
図1の開始場所114の2D/3D画像を生成することができる。画像データは、
図2の1つまたは複数のプロセッサ202によって受信され得る。したがって、ロボットシステム100は、開始場所114(例えば、移送元コンテナ304内)に配置された対象物体112を表す画像データを取得して処理することができる。
【0055】
ブロック604で、ロボットシステム100は、画像データ内のエッジの識別及び処理などに基づいて、画像データを分析して、対象物体112、物体場所、及び/または物体姿勢を識別することができる。ロボットシステム100は、エッジを分析して、物体を検出及び識別することができる。例えば、ロボットシステム100は、交差するエッジのセットによって囲まれた範囲を物体の表面として決定することができる。ロボットシステム100はまた、画像の1つまたは複数の部分を、既知の/登録された物体の表面を表すマスタデータ252の画像と比較することができる。ロボットシステム100は、範囲の画像及び/または範囲の寸法がマスタデータ252の情報と一致するとき、(例えば、単一または特定の物体が存在するか、または特定の場所にあることを決定することにより)物体を検出することができる。いくつかの実施形態では、ロボットシステム100は、3D画像を処理し、露出したエッジ及び/または露出したコーナーに従って表面を識別することができる。
【0056】
ブロック606で、ロボットシステム100は、そのような処理結果を使用して、動作計画を導出することができる。例えば、ロボットシステム100は、ピックアップ場所、対象物体の移送経路、ピッキングロボットの対応する操作、及び/または関連するコマンド/設定を決定することができる。ロボットシステム100は、撮像された場所を現実世界の場所にマッピングする所定のプロセスまたは方程式に従って、検出された物体の現実世界の場所を決定することができる。ロボットシステム100は、
図1のタスク場所116(例えば、移送先コンテナ310またはその中の場所)を識別し、現在の現実世界の場所とタスク場所116との間の対象物体112の移動経路を導出することに基づいて、動作計画を導出することができる。ロボットシステム100は、所定の一組のルール、プロセス、ルーチンに基づいて移動経路を導出することができる。ロボットシステム100は、移動経路を、
図5Aのピッキングロボット302のために、そのようなコマンド/設定を実行するための一組の/一連のコマンド/設定及び/または条件に変換することに基づいて、動作計画を導出することができる。
【0057】
例示的な実施例として、ロボットシステム100は、ピッキングロボット302及びそのエンドエフェクタを動作させるための動作計画を導出して、エンドエフェクタを直接隣接して(例えば、真上に)配置し、対象物体に接触させ、対象物体112をエンドエフェクタで把持し、対象物体112を所定の高さまで持ち上げることができる。いくつかの実施形態では、ロボットシステム100は、上述したように範囲センサ502によって出口イベントが検出されるまで、対象物体112を持ち上げるための動作計画を導出することができる。ロボットシステム100は、
図5Aのピッキングロボット302及び/または移送トレイ506を動作させて対象物体112を移送トレイ506上に配置し、移送トレイ506を介して対象物体112を横方向に移送するための動作計画をさらに導出することができる。例えば、ロボットシステム100は、対象物体112が所定の高さに達することに基づいて(例えば、出口イベントを検出することに基づいて)、対象物体112からの閾値距離内及び/または対象物体112の下に移送トレイ506を配置するための動作計画を導出することができる。ロボットシステム100はまた、
図5Aの移送トレイ506及び/またはストッパ508を動作させて、対象物体112をタスク場所116に落下させるための動作計画を導出することができる。
【0058】
ロボットシステム100は、動作計画及び/または関連するコマンド/設定をプロセッサ202からピッキングロボット302及び/または移送トレイ506及び/またはストッパ508を移動するためのシステムに通信することなどによって、動作計画を実施することができる。ロボットシステム100は、ピッキングロボット302、移送トレイ506、及び/またはストッパ508を介して動作計画を実行することによって、動作計画をさらに実施することができる。したがって、ブロック608で、ロボットシステム100は、動作計画の一部(例えば、ピッキング部分)を実施し、ピッキングロボット302を介して対象物体を選び取る(例えば、把持する及び/または持ち上げる)ことができる。初期状態として、いくつかの実施形態では、移送トレイは、移送先コンテナ310の上または移送先コンテナ310からの所定の距離内にあり得る。
【0059】
ブロック610で、ロボットシステム100は、クリアイベントを決定することができる。ロボットシステム100は、所定の高さに達する対象物体112を表すクリアイベントを決定することができる。いくつかの実施形態では、ロボットシステム100は、追跡された高さが対象物体112の既知の高さを加えた最小クリアランス高さよりも高い高さに達するときなど、動作計画を実施している間に、エンドエフェクタの高さを追跡することに基づいてクリアイベントを決定することができる。ロボットシステム100はまた、上述したように範囲センサ502で出口イベントを検出することに基づいて、クリアイベントを決定することができる。
【0060】
ブロック612で、ロボットシステム100は、移送トレイ506を移送元コンテナ304に向かって移動させるために、クリアイベントをトリガとして使用して、動作計画の一部(例えば、移送元移送部分)を実施することができる。したがって、例えば、ロボットシステム100は、選び取られた対象物体112の真下に移送トレイ506を配置することができる。ブロック614で、ロボットシステム100は、対象物体112を降下させること、及び/または対象物体112をエンドエフェクタから解放することなどによって、移送トレイ506上に対象物体112を配置/落下させるための動作計画の一部(例えば、トレイ配置部分)を実施することができる。
【0061】
いくつかの実施形態では、ブロック616で示すように、ロボットシステム100は、ストッパ508を水平方向/水平面に沿って移動させ、ストッパのエッジを落下場所の上に合わせることなどによって、ストッパ508を位置決めするための動作計画の一部(例えば、ストッパ配置部分及び/またはストッパ位置合わせ部分)を実施することができる。ブロック618で、ロボットシステム100は、上述したように、移送トレイ506を移送先コンテナ310に向かって、移送先コンテナ310を越えて、及び/または移送先コンテナ310の上に移動させるため、及び少なくとも部分的にストッパ508を越えて移動させるための動作計画の一部(例えば、移送先移送部分)を実施することができる。したがって、ロボットシステム100は、構成要素を動作させて、対象物体112を移送トレイ506から滑り落として、移送先コンテナ310に落下させることができる。いくつかの実施形態では、ブロック620で示すように、ロボットシステム100は、移送元コンテナ304を交換及び/または次のタスクのために開始場所114で新しい物体(例えば、
図6Cの新しい対象物体402)を再積載するための動作計画の一部を実施することができる。他の実施形態では、移送元コンテナ304は、新しい対象物体402として選択することができる複数の物体を含むことができる。動作フローはブロック602に進むことができ、ロボットシステム100は、上述したプロセスを繰り返して、新しい物体の次のタスクを実行することができる。
【0062】
第3の例示的な移送環境
図7Aは、第3の例示的な移送環境を示す上面図であり、
図7Bは、第3の例示的な移送環境を示す側面図であり、いずれも、本技術の1つ以上の実施形態に従ったものである。
図7A及び
図7Bを一緒に参照すると、移送環境(例えば、
図1に示す環境の一部)は、
図5A及び
図5Bに示す環境と同様であり得る。例えば、第3の例示的な移送環境は、上述したように、ピッキングロボット302(例えば、
図1の移送ユニット104のインスタンス)、移送元センサ306、移送先センサ308、移送元コンテナ304、移送先コンテナ310、移送トレイ506、ガイドレール504、ストッパ508、及び/または範囲センサ502を含むことができる。
【0063】
第3の例示的な移送環境の場合、ストッパ508は、第2の例示的な移送環境と比較して、移送元コンテナ304の近くに配置することができる。さらに、ストッパ508は、少なくとも対象物体112に接触するための係合状態及び対象物体112が通過することを可能にするための非係合状態を有するように構成することができる。例えば、ロボットシステム100は、係合状態及び非係合状態について、
図7Aの垂直方向に沿って、及び/または
図7Bに示すように上下にストッパ508を移動させることができる。したがって、ロボットシステム100は、トレイ506が移送元コンテナ304に向かって移動しているときに、ストッパ508が移送トレイ506上の対象物体112に接触/係合するように、移送トレイ506及びストッパ508を動作させることができる。言い換えれば、ロボットシステム100は、ピッキングロボット302が対象物体112を移送トレイ506上に配置した後、ストッパ508を動作させて、非係合状態にすることができる。移送トレイ506は、その上の対象物体112を、ストッパ508が非係合状態にある状態で、移送先コンテナ310に向かって及び/またはその上に移動させることにより、運び続けることができる。移送トレイ506が移送先コンテナ310の周りの所定の場所に達すると、ロボットシステム100は、ストッパ508を係合状態になるように動作させることができる。ロボットシステム100は、続いて、移送トレイ506を移送元コンテナ304に向かって、及びストッパ508を越えて移動させることができる。ストッパ508が係合状態にある状態で、対象物体112が移送トレイ506から滑り落ちて、移送先コンテナ310内に落下するように、ストッパ508は対象物体112に接触することができる。したがって、ストッパ508が移送元コンテナ304の近くに配置され、係合/非係合状態を有することにより、ロボットシステム100は、各タスクについて移送トレイ506による移動距離の総量を減少させることによって、スループットをさらに向上させることができる。したがって、各タスクの実行時間を短縮することができ、スループットの向上につながる。移送トレイ506による移動距離の減少は、ロボットシステム100の水平フットプリントをさらに減少させることができる。さらに、上述した構成は、タスクを完了するための成功率を向上させ、より単純でより小さなグリッパ設計を可能にし、ダブルピックイベントの確率を低減させることができる。
【0064】
第3の例示的な移送状態
図8A~
図8Dは、本技術の1つまたは複数の実施形態による、第3の例示的な移送環境の処理シーケンスを示す上面図である。
図8A~
図8Dは、処理シーケンス中の
図1のロボットシステム100及び/または対象物体112の様々な状態を示す。
図8Aに示すように、ロボットシステム100は、移送元センサ306を制御して、移送元コンテナ304及びその中の物体(複数可)を描写する画像データを生成することができる。画像データに基づいて、ロボットシステム100は、画像データを処理して、対象物体112を識別し、対象物体112を取り上げ、移送し、及び/または配置するための動作計画またはその一部を導出することができる。動作計画によれば、ロボットシステム100は、ピッキングロボット302を動作させて、(例えば、エンドエフェクタで把持すること及び/または持ち上げることにより)対象物体112を選び取ることができる。対象物体112が(例えば、範囲センサ502からのトリガイベントによって表されるように)最小高さに達すると、ロボットシステム100は、移送トレイ506を移送先コンテナ310と移送元コンテナ304との間で移動させることができる。例えば、ロボットシステム100は、移送トレイ506を、移送先コンテナ310に隣接する及び/またはその上にある場所から、移送元コンテナ304に隣接する及び/またはその上にある場所に移動させることができる。ストッパ508の初期状態は、非係合状態であり得る。
【0065】
図8Bに示すように、ロボットシステム100は、ピッキングロボット302を制御して、対象物体112を下の移送トレイ506上に落下及び/または配置することができる。いくつかの実施形態では、ロボットシステム100は、対象物体112の落下場所510に従ってストッパ508の横方向位置を調整することができる。他の実施形態では、ストッパ508は、固定/静的な横方向の場所に配置することができる。ロボットシステム100は、移送トレイ506及びその上の対象物体112を移送先コンテナ310に向かって移動させることができる。いくつかの実施形態では、ロボットシステム100は、移送トレイ506を対象物体112の下に配置した後、及び/または移送トレイ506が移送先コンテナ310に向かって移動している間に、開始場所114で移送元コンテナ304を交換することができる。他の実施形態では、移送元コンテナ304は、新しい対象物体402として選択することができる複数の物体を含むことができる。
【0066】
図8Cに示すように、ロボットシステム100は、移送トレイ506を移送先コンテナ310に向けて及び/またはその上に移動させ、非係合状態にあるストッパ508を越えさせることができる。移送トレイ506が、移送先コンテナ310に対して、またはその上の所定の水平場所に達すると、ロボットシステム100は、ストッパ508を係合状態になるように動作させることができる。続いて、ロボットシステム100は、移送トレイ506を移送元コンテナ304に向かって移動させることができる。したがって、移送トレイ506が横方向に移動し続けている間、ストッパ508に接触することに基づいて、対象物体112を停止させることができる。移送トレイ506が移送先コンテナ310の上にある間、ロボットシステム100は、移送元コンテナ304の追加の画像データを生成し、対応する動作計画を生成し、及び/または移送元コンテナ304から次の物体402を選び取ることができる。
【0067】
図8Dに示すように、ロボットシステム100は、ストッパ508を越えて移送トレイ506を移動し続けることができる。その結果、対象物体112を、移送トレイ506から滑り落として、移送先コンテナ310内に落下させることができる。移送トレイ506は、移送元コンテナ304の上、選び取られた対象物体112からの閾値距離内、及び/または選び取られた対象物体112の下まで移動し続けることができる。さらに、ロボットシステム100は、ストッパ508を非係合状態になるように動作させることができる。したがって、ロボットシステム100は、対象物体112を移送トレイ506上に配置し、その横方向移送を開始する準備として、
図8Bに示す状態に戻ることができる。ロボットシステム100は、上述した状態を繰り返して、複数の物体を移送先コンテナ310に梱包することができる。
【0068】
図8Eは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、
図1のロボットシステム100を動作させるための第2の例示的な方法800の流れ図である。例示的な流れ図は、第3の例示的な移送環境において1つまたは複数のユニットによって実行されるプロセス及び/または操作を表すことができる。したがって、第2の例示的な方法800またはその一部は、対象物体112を移送元コンテナ304から移送先コンテナ310に移送するタスクを実行するための動作計画に対応することができる。
【0069】
第2の例示的な方法800は、
図6Eに示す方法と同様であり得る。例えば、ブロック802、804、806、808、810、812、814、816、818、及び820によって表されるプロセスは、それぞれブロック602、604、606、608、610、612、614、616、618、及び620によって表されるプロセスと同様であり得る。
【0070】
ブロック802で、ロボットシステム100は、
図5Aの移送元センサ306を使用して、
図5Aの移送元コンテナ304及びその中の内容物(例えば、
図5Aの対象物体112)を描写する画像データを取得することができる。ブロック804で、ロボットシステム100は、画像データを分析して、画像データの分析に基づいて対象物体112を識別、検出、及び位置決めすることができる。ブロック806で、ロボットシステム100は、対象物体112の検出及び/または位置決めに基づいて動作計画を導出することができる。上述したように、ロボットシステム100は、
図5Aのピッキングロボット302、
図5Aの移送トレイ506、及び/または
図5Aのストッパ508を動作させるための動作計画を導出して、対象物体112を選び取り、移送トレイ506上に対象物体112を配置し、対象物体112を移送先コンテナ310内に落下させることができる。ブロック808で、ロボットシステム100は、導出された動作計画に基づいて、(例えば、プロセッサ202からピッキングロボット302に動作計画及び/または関連するコマンド/設定を通信し、ピッキングロボット302を介して動作計画を実行することによって)ピッキングロボット302を介して対象物体112を選び取ることができる。
【0071】
第2の例示的な方法800の場合、ロボットシステム100は、対象物体112を移送先コンテナに落下させるためにストッパ508を動作(例えば、係合及び非係合)させるための動作計画を実施することができる。例えば、ブロック807に示すように、ロボットシステム100は、動作計画を実施して、動作計画の導出後及び/または導出中(ブロック806)に、(例えば、ストッパ508を移送トレイ506の上面の上の所定のストッパ高さまで降下させることにより)ストッパ508を係合させることができる。いくつかの実施形態では、ロボットシステム100は、対象物体112を選び取りながら(ブロック808)、ストッパ508を係合させることができる。
【0072】
ストッパを係合させた状態で、ブロック810で、ロボットシステム100は、追跡された高さが対象物体112の既知の高さを加えた最小クリアランス高さよりも高い高さに達するときなど、動作計画を実施している間に、エンドエフェクタの高さを追跡することによってクリアイベントを決定することができる。ロボットシステム100はまた、範囲センサ502を使用して終了イベントを検出することによって、クリアイベントを決定することができる。ブロック812で、クリアイベントをトリガとして使用して、ロボットシステム100は、移送トレイ506が、選び取られた対象物体112からの閾値距離内及び/または対象物体112の直下になるように、移送トレイ506を移送元コンテナ304に向かって及び/または移送元コンテナ304の上に移動させるための動作計画の一部を実施することができる。ブロック814で、ロボットシステム100は、ピッキングロボット302を動作させて対象物体112を降下させる、及び/または対象物体112をエンドエフェクタから解放することによって、対象物体112を移送トレイ506上に配置/落下させるための動作計画の一部を実施することができる。いくつかの実施形態では、ブロック816に示すように、ロボットシステム100は、ストッパ508を水平方向/水平面に沿って移動させ、ストッパのエッジを落下場所の上に位置合わせすることなどにより、ストッパ508を横方向に位置決めするための動作計画の一部を実施することができる。したがって、ロボットシステム100は、
図7Aのストッパ508を使用して、対象物体112を移送先コンテナ310に落下させることができる。
【0073】
ブロック817で、ロボットシステム100は、ストッパ508を所定の高さまで上げ、移送トレイ506の上面からの垂直方向の間隔を大きくすることなどによって、ストッパ508を非係合にすることができる。ロボットシステム100は、対象物体112を移送トレイ506上に配置する(ブロック814)及び/またはストッパ508の横方向の位置決めの(ブロック816)間またはその後に、ストッパ508を非係合にすることができる。ロボットシステム100は、移送トレイ506を移送先コンテナ310に向かって及び/またはその上に移動する前に、ストッパ508を非係合にすることができる(ブロック818)。したがって、移送トレイ506は、その上の対象物体112を、移送先コンテナ310の上または移送先コンテナ310からの閾値距離内に運ぶことができる。ブロック820で、いくつかの実施形態では、ロボットシステム100は、移送元コンテナ304を交換及び/または次のタスクのために開始場所114で新しい物体(例えば、
図8Cの新しい対象物体402)を再積載するための動作計画の一部を実施し得る。他の実施形態では、移送元コンテナ304は、新しい対象物体402として選択することができる複数の物体を含むことができる。動作フローはブロック802に進むことができ、ロボットシステム100は、上述したプロセスを繰り返して、新しい物体の次のタスクを実行することができる。
【0074】
次の物体402を識別して選び取るためなど、上述したプロセスが繰り返されると、ロボットシステム100は、ブロック807でストッパ508を係合させ、ブロック812で対象物体112がまだ移送トレイ上にある状態で、移送トレイ506を移送元コンテナ304に向かって及び/またはその上に移動させることができる。対象物体112は、ストッパ508に接触し、移送トレイ506が移送元コンテナ304に向かって移動し続けると滑り落ち始め得て、したがって、対象物体112が移送先コンテナ310に落下することになる。したがって、ロボットシステム100は、移送トレイ506が次の物体402を受け取るために、移送元コンテナ304に向かって戻るときに、対象物体112を移送先コンテナ310内に落下させることができる。
【0075】
第4の例示的な移送環境
図9は、本技術の1つまたは複数の実施形態による、第4の例示的な移送環境を示す上面図である。移送環境(例えば、
図1に示す環境の一部)は、
図5A及び/または
図7Aに示す環境と同様であり得る。例えば、第4の例示的な移送環境は、上述したように、ピッキングロボット302(例えば、
図1の移送ユニット104のインスタンス)、移送元センサ306、移送先センサ308、移送元コンテナ304、移送先コンテナ310、移送トレイ506、ガイドレール504、及び/または範囲センサ502を含むことができる。第4の例示的な搬送環境は、
図5A及び
図7Aに示すストッパ508なしとすることができる。例示の目的のために、
図9は、移送元コンテナ304及び/または移送先コンテナ310の上に直接配置されるようにガイドレール504に沿って横切るように構成される移送トレイ506を描写しているが、移送トレイ506及び/またはガイドレール504は、異なる位置に配置され得ることが理解されるよう。例えば、移送トレイ506がガイドレール504に沿って移動するときに、移送元コンテナ304及び/または移送先コンテナ310の上及び/または隣接するが、直接上には配置されないように、移送トレイ506は、移送元コンテナ304及び/または移送先コンテナ310から水平方向にオフセットすることができる。いくつかの実施形態では、ガイドレール504及び移送トレイ506は、コンテナ(例えば、移送元コンテナ304及び移送先コンテナ310)とロボットとの間にあり得る。
【0076】
第4の例示的な移送環境は、ピッキングロボット302と同様であり得るが、物体を移送先コンテナ310に配置するように構成される梱包ロボット902を含み得る。上述したように、ストッパ508を介して移送先コンテナ310に物体を落下させる代わりに、ロボットシステム100は、梱包ロボット902を動作させて、移送トレイ506から物体を選び取り、それらを移送先コンテナ310に配置することができる。例えば、ロボットシステム100は、移送トレイ506を移送先コンテナ310からの閾値距離内及び/または移送先コンテナ310の上に配置し、梱包ロボット902を介して移送トレイ506の上の対象物体112を選び取り(例えば、把持及び/または持ち上げ)、対象物体112を配置場所まで移送/下降させ、次いで、対象物体112を解放するための動作計画を実施することができる。したがって、梱包ロボット902を使用して、ロボットシステム100は、対象物体112の配置の制御を向上させることができる。したがって、ロボットシステム100は、対象物体112への損傷を低減し、及び/または対象物体112を配置/梱包する際の正確度を向上させることができる。さらに、梱包ロボット902及び移送トレイ506を使用して、ロボットシステム100は、ロボットアームを介した対象物体112の水平移送を削減及び/または排除することができる。したがって、ロボットシステム100は、対象物体112の移送中の把持の失敗によって引き起こされるピースの損害を低減することができる。
【0077】
第4の例示的な移送状態
図10A~
図10Dは、本技術の1つまたは複数の実施形態による、第4の例示的な移送環境の処理シーケンスを示す上面図である。
図10A~
図10Dは、処理シーケンス中の
図1のロボットシステム100及び/または第1の対象物体112の様々な状態を示す。
図10Aに示すように、ロボットシステム100は、移送元センサ306を制御して、移送元コンテナ304及びその中の物体(複数可)を描写する画像データを生成することができる。画像データに基づいて、ロボットシステム100は、画像データを処理して、第1の対象物体112を識別し、第1の対象物体112を取り上げ、移送し、及び/または配置するための動作計画を導出することができる。動作計画によれば、ロボットシステム100は、ピッキングロボット302を動作させて、(例えば、エンドエフェクタで把持すること及び/または持ち上げることにより)第1の対象物体112を選び取ることができる。第1の対象物体112が(例えば、範囲センサ502からのトリガイベントによって表されるように)最小高さに達すると、ロボットシステム100は、移送トレイ506を移送先コンテナ310から移送元コンテナ304に(例えば、移送先コンテナ310及び移送元コンテナ304に隣接する及び/またはそれらの上の場所の間で)移動させることができる。
【0078】
図10Bに示すように、ロボットシステム100は、ピッキングロボット302を制御して、第1の対象物体112を、第1の対象物体112の下の移送トレイ506上に落下及び/または配置することができる。移送トレイ506が、移送元コンテナ304及び移送先コンテナ310の上またはそれらからの閾値距離内に露出された状態で、ロボットシステム100は、移送先センサ308を動作させて、移送先コンテナ310及び/またはその中の物体(複数可)を描写する画像データを生成することができる。続いて、ロボットシステム100は、移送トレイ506及びその上の第1の対象物体112を移送先コンテナ310に向かって移動させることができる。いくつかの実施形態では、ロボットシステム100は、移送トレイ506を第1の対象物体112の下に配置した後、及び/または移送トレイ506が移送先コンテナ310に向かって移動している間に、開始場所114で移送元コンテナ304を交換することができる。他の実施形態では、移送元コンテナ304は、新しい対象物体402として選択することができる複数の物体を含むことができる。
【0079】
図10Cに示すように、ロボットシステム100は、移送トレイ506を、移送先コンテナ310に向けて及び/またはその上に、及び梱包ロボット902のエンドエフェクタからの閾値距離内及び/またはその下に移動させることができる。ロボットシステム100は、移送先センサ308を動作させて、移送トレイ506上、及び移送先コンテナ310の周り/上にある第1の対象物体112を描写する画像データを生成することができる。移送先コンテナ310の画像データ(すなわち、
図10Bに示す)及び第1の対象物体112の画像データによれば、ロボットシステム100は、梱包ロボット902の動作計画の一部(例えば、移送先配置部分)を導出することができる。ロボットシステム100は、移送トレイ506から第1の対象物体112を選び取るために、梱包ロボット902を使用して動作計画を実施することができる。
【0080】
ロボットシステム100はまた、移送元センサ306を動作させて、移送元コンテナ304内の第2の対象物体402を識別するための画像データを生成し、及び/またはピッキングロボット302のための動作計画の対応する部分(例えば、ピッキング部分)を導出することができる。いくつかの実施形態では、ロボットシステム100は、移送元センサ306及び移送先センサ308を同時に動作させることができる。ロボットシステム100は、第2の対象物体402の動作計画を実施し、それにより、ピッキングロボット302を動作させて、第2の対象物体402を選び取ることができる。いくつかの実施形態では、ロボットシステム100は、ピッキングロボット302及び梱包ロボット902を同時に動作させて、対応する物体を選び取ることができる。
【0081】
図10Dに示すように、ロボットシステム100は、移送トレイ506を移送元コンテナ304に向かって及び/またはその上に移動させることができる。移送トレイ506が移送元コンテナ304の上またはその周りの所定の場所に達すると、ピッキングロボット302は、第2の対象物体402を移送トレイ506上に配置することができる。ロボットシステム100は、梱包ロボット902を動作させて、第1の対象物体112を移送先コンテナ310に配置することができる。いくつかの実施形態では、ロボットシステム100は、ピッキングロボット302及び梱包ロボット902を同時に動作させて、対応する物体を配置することができる。ロボットシステム100は、上述した状態を繰り返して、複数の物体を移送及び梱包することができる。ロボットシステム100は、上述した状態に対応する方法を実施することができる。
【0082】
図10Eは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、
図1のロボットシステム100を動作させるための第3の例示的な方法1000の流れ図である。例示的な流れ図は、第4の例示的な移送環境において1つまたは複数のユニットによって実行されるプロセス及び/または操作を表すことができる。したがって、第3の例示的な方法1000またはその一部は、対象物体112を移送元コンテナ304から移送先コンテナ310に移送するタスクを実行するための動作計画に対応することができる。
【0083】
第3の例示的な方法1000は、
図6E及び/または
図8Eに示す方法と同様であり得る。例えば、ブロック1002、1004、1006、1008、1010、1012、1016、1018、及び1020によって表されるプロセスは、それぞれブロック602、604、606、608、610、612、614、618、及び620によって表されるプロセスと同様であり得る。また、ブロック1002、1004、1006、1008、1010、1012、1016、1018、及び1020によって表されるプロセスは、それぞれブロック802、804、806、808、810、812、814、818、及び820によって表されるプロセスと同様であり得る。
【0084】
ブロック1002で、ロボットシステム100は、
図9の移送元センサ306を使用して、
図9の移送元コンテナ304及びその中の内容物(例えば、
図5Aの対象物体112)を描写する画像データを取得することができる。ブロック1004で、ロボットシステム100は、画像データを分析して、画像データの分析に基づいて対象物体112を識別、検出、及び位置決めすることができる。ブロック1006で、ロボットシステム100は、対象物体112の検出及び/または位置決めに基づいて、動作計画のピッキング部分を導出することができる。上述したように、ロボットシステム100は、
図9のピッキングロボット302及び/または
図9の移送トレイ506を動作させて、対象物体112を選び取り、移送トレイ506上に対象物体112を配置するためのピッキング部分を導出することができる。ブロック1008で、ロボットシステム100は、ピッキング部分に基づいて、(例えば、プロセッサ202からピッキングロボット302に動作計画及び/または関連するコマンド/設定を通信し、ピッキングロボット302を介して動作計画を実行することによって)ピッキングロボット302を介して対象物体112を選び取ることができる。ブロック1010で、ロボットシステム100は、動作計画を実施しながらエンドエフェクタの高さを追跡することによって、及び/または範囲センサ502を使用して出口イベントを検出することによって、クリアイベントを決定することができる。ブロック1012で、クリアイベントをトリガとして使用して、ロボットシステム100は、移送トレイ506が、選び取られた対象物体112からの閾値距離内及び/または対象物体112の直下になるように、移送トレイ506を移送元コンテナ304に向かって及び/または移送元コンテナ304の上に移動させるための動作計画の一部(例えば、移送元移送部分)を実施することができる。
【0085】
第3の例示的な方法1000の場合、ブロック1014で、ロボットシステム100は、移送先センサ308を介して移送先コンテナ310を描写する画像データを取得することができる。ロボットシステム100は、移送トレイが閾値距離内にあるとき、及び/または移送元コンテナ304の上にあるときに、画像データを生成することができる。例えば、ロボットシステム100は、移送先センサ308を使用して、
図1のタスク場所116の2D/3D画像を生成することができる。画像データは、
図2の1つまたは複数のプロセッサ202によって受信され得る。ロボットシステム100は、ブロック1016で示すように、対象物体を移送トレイに配置する前、間、または後に画像データを取得し得る。ロボットシステム100は、ピッキングロボット302を動作させて対象物体112を降下させる、及び/または対象物体112をエンドエフェクタから解放することによって、対象物体112を移送トレイ506上に配置/落下させるための動作計画の一部を実施することができる。ブロック1018で、ロボットシステム100は、移送トレイ506及びその上の対象物体112を、移送先コンテナ310に向かって及び/またはその上に移動させるための動作計画の一部を実施することができる。ブロック1020で、ロボットシステム100は、移送元コンテナ304を交換及び/または次のタスクのために開始場所114で新しい物体(例えば、
図10Cの新しい対象物体402)を再積載するための動作計画の一部を実施し得る。他の実施形態では、移送元コンテナ304は、新しい対象物体402として選択することができる複数の物体を含むことができる。
【0086】
さらに、ブロック1022で、ロボットシステム100は、移送トレイ506上の、及びタスク場所116の上/タスク場所116からの閾値距離内の対象物体112を描写する画像データを生成することができる。ロボットシステム100は、移送トレイ506が移送先コンテナ310の上または移送先コンテナ310からの閾値距離内にあるときに画像データを生成することができる。ブロック1024で、移送先コンテナ310の画像データ及び/または対象物体112の画像データに基づいて、ロボットシステム100は、梱包ロボット902の動作計画の移送先配置部分を導出することができる。ブロック1026で、ロボットシステム100は、梱包ロボット902を使用して梱包動作計画の一部を実施することにより、移送トレイ506から対象物体112を選び取ることができる。ブロック1028で示すように、ロボットシステム100は、梱包ロボット902を介して、選び取られた対象物体112を移送先コンテナ310内に配置することができる。ロボットシステム100は、移送トレイを移送先コンテナ310から移送元コンテナに向かって移動させた(ブロック1012)後に、対象物体112を配置するための梱包動作計画の一部を実施することができる。
【0087】
図11A~
図11Cは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、例示的な移送トレイ(例えば、
図5Aの移送トレイ506)の斜視図である。
図11Aは、移送元コンテナ304の上と移送先コンテナ310の上との場所の間で、物体を横方向に移送するように構成されるベルトコンベヤ移送トレイ1102を示す。いくつかの実施形態では、ベルトコンベヤ移送トレイ1102自体がガイドレール504に沿って移動することができる。ベルトコンベヤ移送トレイ1102が、移送先コンテナ310の上及び/または移送先コンテナ310からの閾値距離内の対象物体に達すると、ロボットシステム100は、
図5Aまたは
図7Aのストッパ508を使用して対象物体112に係合させる代わりに、ベルトコンベヤを動作させて対象物体112を落下させることができる。
【0088】
他の実施形態では、ベルトコンベヤ移送トレイ1102は、静的であり、移送元コンテナ304と移送先コンテナ310との間に延在でき、ベルトコンベヤ移送トレイ1102は、その上のベルトを移動させて、対象物体112を移送元コンテナ304及び移送先コンテナ310から横方向に移動させることができる。ベルトコンベヤ移送トレイ1102は、ストッパ508なしで動作させることができる。さらに、ベルトコンベヤ移送トレイ1102は、停止、方向転換、及び/または加速イベントを最小限に抑えながら、その上で対象物体112を水平に移送することができる。
【0089】
図11Bは、移送元コンテナ304及び移送先コンテナ310を横切って物体を横方向に移動させるように構成されるスロット付き移送トレイ1104を示す。スロット付き移送トレイ1104は、ガイドレール504に動作可能に結合され、ガイドレール504に沿って移動することができる。スロット付き移送トレイ1104は、その上面にスロット1106(例えば、線状のくぼみ)を含むことができる。スロット1106は、スロット付き移送トレイ1104の移動の方向と平行に延在することができる。
【0090】
いくつかの実施形態では、ロボットシステム100は、スロット付き移送トレイ1104とともにフォーク型ストッパ1108を含むことができる。フォーク型ストッパ1106は、下向きにスロット1106内に延在する延長部1110を含むことができる。したがって、フォーク型ストッパ1108は、対象物体112の下に延在することができ、それによって故障を低減することができる。さらに、スロット1106は、対象物体112がトレイ1104に張り付くことを防ぎ、故障をさらに低減することができる。また、スロット1106は、対象物体112がスロット付き移送トレイ1104上に配置されて/落下して乗っている間、空気の逃げ道を提供することができる。したがって、スロット付き移送トレイ1104は、対象物体の配置中の空気抵抗または空気流によって引き起こされる、関連する障害とともに、対象物体112の意図しない移動を低減/除去することができる。
【0091】
図11Cは、移送元コンテナ304及び移送先コンテナ310を横切って物体を横方向に移送するように構成される穴あき表面移送トレイ1112を示す。穴あき表面移送トレイ1112は、その上面に穴あき層1114を含むことができる。穴あき層1114は、上面にくぼみを含むことができる。いくつかの実施形態では、穴あき層1114は、ゴムまたは樹脂タイプの材料を含むことができる。したがって、穴あき層1114は、摩擦の増加をもたらし、それにより、移送中に対象物体112がトレイ1112から滑り落ちる可能性を低減することができる。さらに、穴あき層1114及び穴あき表面移送トレイ112の上面のくぼみは、グリッパ上のあらゆる吸着カップがトレイ1112を把持することを防ぐことができる。
【0092】
追加的または代替的に、1つまたは複数のセンサが、移送トレイ506に取り付けられ得る、及び/またはそれと一体化され得る。トレイセンサのいくつかの実施例は、視覚コードセンサ(例えば、バーコードセンサ及び/またはQRセンサ)、カメラ、重量/質量センサ、RFIDセンサ、接触センサなどを含むことができる。いくつかの実施形態では、移送トレイ506は、トレイ上に置かれた物体を識別する識別センサ(例えば、RFIDセンサまたは視覚コードセンサ)を含むことができる。移送トレイ506は、同様に、トレイセンサ(複数可)を介して重量/質量物体、物体の不在/存在、及び/または配置された物体の他の態様を感知し得る。移送トレイ506は、センサ出力を使用して、配置された物体を識別し、及び/または動作計画または対応する行動の状態を追跡することができる。
【0093】
結論
開示された技術の実施例の上記の詳細な説明は、網羅的であること、または開示された技術を上記で開示された正確な形態に限定することを意図するものではない。開示された技術の特定の実施例が例示の目的で上記で説明されているが、当業者が認識するように、開示された技術の範囲内で様々な同等の修正が可能である。例えば、プロセスまたはブロックが所与の順序で提示されているが、代替的な実施態様は、ステップを有するルーチンを実行してもよく、またはブロックを有するシステムを異なる順序で使用してもよく、いくつかのプロセスまたはブロックは、代替または部分的な組み合わせを提供するために、削除、移動、追加、細分、結合、及び/または変更されてもよい。これらのプロセスまたはブロックのそれぞれは、様々な方法で実施されてもよい。また、プロセスまたはブロックは、時には直列に実行されるように示されているが、これらのプロセスまたはブロックは、代わりに並列に実行または実施されてもよく、または異なる時間に実行されてもよい。さらに、本明細書に記載されている任意の特定の数は単なる実施例であり、代替的な実施態様では、異なる値または範囲を使用してもよい。
【0094】
これら及び他の変更は、上記の詳細な説明に照らして、開示された技術に対して行うことができる。詳細な説明は、開示された技術の特定の実施例ならびに考えられるベストモードを説明しているが、開示された技術は、上記の説明が本文にどのように詳細に記載されていても、多くの方法で実施することができる。システムの詳細は、本明細書に開示されている技術によって包含されながら、特定の実施態様ではかなり異なり得る。上述したように、開示された技術の特定の特徴または態様を説明するときに使用される特定の用語は、その用語が関連付けられている開示された技術の特定の特性、特徴、または態様に制限されるように、本明細書でその用語が再定義されていることを意味するものと解釈されるべきではない。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲によるものを除き、限定されない。一般に、以下の特許請求の範囲で使用される用語は、上記の詳細な説明の節でそのような用語を明示的に定義しない限り、開示された技術を本明細書で開示される特定の実施例に限定するように解釈されるべきではない。
【0095】
本発明の特定の態様は、以下に特定の特許請求の範囲の形態で提示されるが、出願人は、本発明の様々な態様を任意の数の特許請求の範囲の形態で検討する。したがって、本出願人は、本願または継続出願のいずれかで、そのような付加的な特許請求の範囲の形態を追求するために、本願を出願した後に付加的な特許請求の範囲を追求する権利を留保する。