(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-03
(45)【発行日】2024-12-11
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/22 20240101AFI20241204BHJP
【FI】
G06Q50/22
(21)【出願番号】P 2022159480
(22)【出願日】2022-10-03
【審査請求日】2022-10-04
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】591115475
【氏名又は名称】株式会社三菱総合研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】522390674
【氏名又は名称】有限会社ホクセイ
(74)【代理人】
【識別番号】230104019
【氏名又は名称】大野 聖二
(74)【代理人】
【識別番号】230117802
【氏名又は名称】大野 浩之
(72)【発明者】
【氏名】岡田 圭太
(72)【発明者】
【氏名】杉浦 千加志
(72)【発明者】
【氏名】福田 健
(72)【発明者】
【氏名】堀内 元
【審査官】森田 充功
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-174189(JP,A)
【文献】特開平11-149499(JP,A)
【文献】特開2001-338016(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 50/22
G16H 10/00-80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部から身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能のいずれか2つ以上を測定するため
に分類された質問を読み出す読出部と、
前記質問を出力する出力部と、
前記質問に基づいてユーザ端末で表示される身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能のいずれか2つ以上に関する複数の項目における選択肢の選択結果を入力結果として受け付け、身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能のいずれか2つ以上に関連する、複数の介護判断情報の入力を受け付ける受付部と、
を備え、
読出部は、前記介護判断情報の入力結果に基づいて、身体機能に関する想定されるリスク及び対応例、意欲の度合いに関する想定されるリスク及び対応例、栄養状態に関する想定されるリスク及び対応例、並びに認知機能に関する想定されるリスク及び対応例のうちの2つ以上を記憶部から読み出し、
読出部は身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能のうちのある1つに関する第一質問を読み出し、出力部は前記第一質問を出力し、受付部は前記第一質問に対する第一介護判断情報の入力を受け付け、出力部は前記第一介護判断情報の入力結果に基づいて前記読出部によって読み出された想定される第一リスク及び第一対応例を出力し、
読出部は身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能のうちの別の1つに関する第二質問を読み出し、出力部は前記第二質問を出力し、受付部は前記第二質問に対する第二介護判断情報の入力を受け付け、出力部は前記第二介護判断情報の入力結果に基づいて前記読出部によって読み出された想定される第二リスク及び第二対応例を出力し、
出力部は、前記第一リスク及び前記第一対応例と、前記第二リスク及び前記第二対応例を別々に出力する、情報処理装置。
【請求項2】
記憶部から身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能のいずれか3つ以上を測定するため
に分類された質問を読み出す読出部と、
前記質問を出力する出力部と、
前記質問に基づいてユーザ端末で表示される身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能のいずれか3つ以上に関する複数の項目における選択肢の選択結果を入力結果として受け付け、身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能のいずれか3つ以上に関連する、複数の介護判断情報の入力を受け付ける受付部と、
を備え、
読出部は、身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能の2つ以上に関する介護判断情報の入力結果に基づいて、ある
1つのリスク及び対応例を記憶部から読み出し、
かつ身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能の別の2つ以上に関する介護判断情報の入力結果に基づいて、
前記ある1つのリスク及び対応例とは別の
1つのリスク及び対応例を記憶部から読み出し、
出力部は、前記読出部によって読み出された、想定されるあるリスク及び対応例と別のリスク及び対応例を別々に出力する、情報処理装置。
【請求項3】
前記複数の介護判断情報の入力結果に基づいて、被介護者に対する要介護状態の評価を行う評価部を備える、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
読出部は、前記複数の介護判断情報の入力結果の組み合わせと関連付けられた目標を記憶部から読み出す、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記介護判断情報の入力結果は、身体機能及び認知機能に関する情報を含み、
前記読出部は、身体機能及び認知機能に関する複数の項目の入力結果の組み合わせに対応する、想定されるリスク及び対応例を記憶部から読み出す、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記受付部は被介護者の状態に関して気づいたモニタリング情報を受け付け、
前記読出部は、前記介護判断情報の入力結果及びモニタリング情報に基づいて、想定されるリスク及び対応例を記憶部から読み出す、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
音声又は画像の入力情報を判断モデルに適用することで、被介護者の精神状態を判断する判断部をさらに備える、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
読出部によって、記憶部から身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能のいずれか2つ以上を測定するため
に分類された質問を読み出す工程と、
出力部によって前記質問を出力する工程と、
受付部によって、前記質問に基づいてユーザ端末で表示される身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能のいずれか2つ以上に関する複数の項目における選択肢の選択結果を入力結果として受け付け、身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能のいずれか2つ以上に関連する、複数の介護判断情報の入力を受け付ける工程と、
読出部によって、介護判断情報の入力結果に基づいて、身体機能に関する想定されるリスク及び対応例、意欲の度合いに関する想定されるリスク及び対応例、栄養状態に関する想定されるリスク及び対応例、並びに認知機能に関する想定されるリスク及び対応例のうちの2つ以上を記憶部から読み出す工程と、
出力部によって、前記読出部によって読み出された、身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能のいずれか2つ以上の想定されるリスク及び対応例を別々に出力する工程と、
を備え
、
前記読出部は身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能のうちのある1つに関する第一質問を読み出し、前記出力部は前記第一質問を出力し、前記受付部は前記第一質問に対する第一介護判断情報の入力を受け付け、前記出力部は前記第一介護判断情報の入力結果に基づいて前記読出部によって読み出された想定される第一リスク及び第一対応例を出力し、
前記読出部は身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能のうちの別の1つに関する第二質問を読み出し、前記出力部は前記第二質問を出力し、前記受付部は前記第二質問に対する第二介護判断情報の入力を受け付け、前記出力部は前記第二介護判断情報の入力結果に基づいて前記読出部によって読み出された想定される第二リスク及び第二対応例を出力し、
前記出力部が、前記第一リスク及び前記第一対応例と、前記第二リスク及び前記第二対応例を別々に出力する、情報処理方法。
【請求項9】
コンピュータにインストールされるプログラムであって、
プログラムがインストールされたコンピュータに、
記憶部から身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能のいずれか2つ以上を測定するため
に分類された質問を読み出す機能と、
前記質問を出力する機能と、
前記質問に基づいてユーザ端末で表示される身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能のいずれか2つ以上に関する複数の項目における選択肢の選択結果を入力結果として受け付け、身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能のいずれか2つ以上に関連する、複数の介護判断情報の入力を受け付ける機能と、
前記介護判断情報の入力結果に基づいて、身体機能に関する想定されるリスク及び対応例、意欲の度合いに関する想定されるリスク及び対応例、栄養状態に関する想定されるリスク及び対応例、並びに認知機能に関する想定されるリスク及び対応例のうちの2つ以上を記憶部から読み出す機能と、
前記読み出す機能によって読み出された、身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能のいずれか2つ以上の想定されるリスク及び対応例を別々に出力する機能と、
を実現させ、
前記読み出す機能は身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能のうちのある1つに関する第一質問を読み出し、前記出力する機能は前記第一質問を出力し、前記受け付ける機能は前記第一質問に対する第一介護判断情報の入力を受け付け、前記出力する機能は前記第一介護判断情報の入力結果に基づいて前記読み出す機能によって読み出された想定される第一リスク及び第一対応例を出力し、
前記読み出す機能は身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能のうちの別の1つに関する第二質問を読み出し、前記出力する機能は前記第二質問を出力し、前記受け付ける機能は前記第二質問に対する第二介護判断情報の入力を受け付け、前記出力する機能は前記第二介護判断情報の入力結果に基づいて前記読み出す機能によって読み出された想定される第二リスク及び第二対応例を出力し、
前記出力する機能は、前記第一リスク及び前記第一対応例と、前記第二リスク及び前記第二対応例を別々に出力する、プログラム。
【請求項10】
読出部によって、記憶部から身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能のいずれか3つ以上を測定するため
に分類された質問を読み出す工程と、
出力部によって前記質問を出力する工程と、
受付部によって、前記質問に基づいてユーザ端末で表示される身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能のいずれか3つ以上に関する複数の項目における選択肢の選択結果を入力結果として受け付け、身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能のいずれか3つ以上に関連する、複数の介護判断情報の入力を受け付ける工程と、
読出部によって、身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能の2つ以上に関する介護判断情報の入力結果に基づいて、ある
1つのリスク及び対応例を記憶部から読み出し、
かつ身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能の別の2つ以上に関する介護判断情報の入力結果に基づいて、
前記ある1つのリスク及び対応例とは別の
1つのリスク及び対応例を記憶部から読み出す工程、
出力部によって、前記読出部によって読み出された、想定されるあるリスク及び対応例と別のリスク及び対応例を別々に出力する工程と、
を備える、情報処理方法。
【請求項11】
記憶部から身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能のいずれか3つ以上を測定するため
に分類された質問を読み出す機能と、
前記質問を出力する機能と、
前記質問に基づいてユーザ端末で表示される身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能のいずれか3つ以上に関する複数の項目における選択肢の選択結果を入力結果として受け付け、身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能のいずれか3つ以上に関連する、複数の介護判断情報の入力を受け付ける機能と、
身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能の2つ以上に関する介護判断情報の入力結果に基づいて、ある
1つのリスク及び対応例を記憶部から読み出し、
かつ身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能の別の2つ以上に関する介護判断情報の入力結果に基づいて、
前記ある1つのリスク及び対応例とは別の
1つのリスク及び対応例を記憶部から読み出す機能と、
前記読み出す機能によって読み出された、想定されるあるリスク及び対応例と別のリスク及び対応例を別々に出力する機能と、
を実現させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、介護の現場で利用される情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、高齢者等の被介護者に対するケアマネージに関する支援技術に注目が高まっており、例えば特許文献1では、被介護者に対して行ったアセスメントの結果の入力を受け付ける入力受付部と、複数の候補ケアプランを記憶する記憶部と、被介護者への候補ケアプランの実施により、被介護者の状況が改善する確率を出力する確率出力部と、を有するケアプラン作成支援システムが提案されている。このケアプラン作成支援システムにおいて、確率出力部は、学習処理された確率的推論モデルにアセスメントの結果及び候補ケアプランを入力して、被介護者の要介護度が改善する確率を出力する態様となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の態様によれば、ケアプランの作成に対して一定程度の支援を実現することができるものの、被介護者に対してどのようなリスクが存在するのか、また被介護者に対する対応としてはどのようにするかを把握することができない。
【0005】
本発明は、被介護者に対する介護判断情報から、当該被介護者に対して想定されるリスク又は対応例を出力する情報処理装置等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[概念1]
本発明による情報処理装置は、
身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能のいずれか1つ以上に関連する、複数の介護判断情報の入力を受け付ける受付部と、
介護判断情報の入力結果から、想定されるリスク又は対応例を記憶部から読み出す読出部と、
前記読出部によって読み出された、想定されるリスク又は対応例を出力する出力部と、
を備えてもよい。
【0007】
[概念2]
概念1による情報処理装置は、
前記複数の介護判断情報の入力結果から、被介護者に対する要介護状態の評価を行う評価部を備えてもよい。
【0008】
[概念3]
概念1又は2による情報処理装置において、
読出部は、前記複数の介護判断情報の入力結果の組み合わせと関連付けられた想定されるリスク又は対応例を記憶部から読み出してもよい。
【0009】
[概念4]
概念1乃至3のいずれか1つによる情報処理装置において、
読出部は、前記複数の介護判断情報の入力結果の組み合わせと関連付けられた目標を記憶部から読み出してもよい。
【0010】
[概念5]
概念1乃至4のいずれか1つによる情報処理装置において、
介護判断情報の入力結果は、身体機能及び認知機能に関する情報を含み、
前記読出部は、身体機能及び認知機能に関する複数の項目の入力結果の組み合わせに対応する、想定されるリスク又は対応例を記憶部から読み出してもよい。
【0011】
[概念6]
概念1乃至5のいずれか1つによる情報処理装置において、
前記受付部は被介護者の状態に関して気づいたモニタリング情報を受け付け、
前記読出部は、前記介護判断情報の入力結果及びモニタリング情報に基づいて、想定されるリスク又は対応例を記憶部から読み出してもよい。
【0012】
[概念7]
概念1乃至6のいずれか1つによる情報処理装置は、
前記複数の介護判断情報の入力結果から、被介護者に対する要介護状態の評価を行う評価部を備え、
前記読出部は、身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能のいずれか2つ以上に含まれる介護判断情報の評価結果の組み合わせから、想定されるリスク又は対応例を記憶部から読み出してもよい。
【0013】
[概念8]
概念1乃至7のいずれか1つによる情報処理装置は、
音声又は画像の入力情報を判断モデルに適用することで、被介護者の精神状態を判断する判断部をさらに備えてもよい。
【0014】
[概念9]
概念1乃至8のいずれか1つによる情報処理装置において、
受付部は、身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能のいずれか1つ以上に関連する複数の項目に関する選択肢を入力結果として受け付け、
読出部は、介護判断情報の選択肢の組み合わせに対応する、想定されるリスク又は対応例を記憶部から読み出してもよい。
【0015】
[概念10]
本発明による情報処理方法は、
受付部によって、身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能のいずれか1つ以上に関連する、複数の介護判断情報の入力を受け付ける工程と、
読出部によって、介護判断情報の入力結果から、想定されるリスク又は対応例を記憶部から読み出す工程と、
出力部によって、前記読出部によって読み出された、想定されるリスク又は対応例を出力する工程と、
を備えてもよい。
【0016】
[概念11]
本発明によるプログラムは、
コンピュータにインストールされるプログラムであって、
プログラムがインストールされたコンピュータに、
身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能のいずれか1つ以上に関連する、複数の介護判断情報の入力を受け付ける受付機能と、
介護判断情報の入力結果から、想定されるリスク又は対応例を記憶部から読み出す読出機能と、
前記読出機能によって読み出された、想定されるリスク又は対応例を出力する出力機能と、
を実現させてもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、被介護者に対する介護判断情報から、当該被介護者に対して想定されるリスク又は対応例を出力する情報処理装置等を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の実施の形態による情報処理システムの一例の概要を説明するためのブロック図。
【
図2】本発明の実施の形態のユーザ端末で表示されるメニュー画面を示した図。
【
図3】本発明の実施の形態のユーザ端末で表示される認知機能を測定するための入力項目の一例を示した図。
【
図4】本発明の実施の形態のユーザ端末で表示される認知機能に対する所見、経過、想定リスク及び対応例の一例を示した図。
【
図5】本発明の実施の形態のユーザ端末で表示される認知機能に関する目標の一例を示した図。
【
図6】本発明の実施の形態のユーザ端末で表示される栄養状態に対する所見、経過、想定リスク及び対応例の一例を示した図。
【
図7】本発明の実施の形態のユーザ端末で表示される身体機能を測定するための入力項目の一例を示した図。
【
図8】本発明の実施の形態のユーザ端末で表示される身体機能を測定するための入力項目の一例を示した図であって、
図7に続く入力項目を示した図。
【
図9】本発明の実施の形態のユーザ端末で表示される身体機能に対する所見、経過、想定リスク及び対応例の一例を示した図。
【
図10】本発明の実施の形態のユーザ端末で表示される意欲の度合いを測定するための入力項目の一例を示した図。
【
図11】本発明の実施の形態のユーザ端末で表示される意欲の度合いに対する所見、経過、想定リスク及び対応例の一例を示した図。
【
図12】音声及び画像の入力情報を用いて判断部で被介護者の精神状態を判断する態様を説明するための図。
【
図13】本発明の実施の形態のユーザ端末で表示されるモニタリングで気づいた症状の入力項目を示した図。
【
図14】本発明の実施の形態のユーザ端末で表示される症状の経過の一例を示した図。
【
図15】本発明の実施の形態のユーザ端末で表示されるケアプランの一例を示した図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
実施の形態
《構成》
以下、本発明に係る情報処理装置100の実施の形態について説明する。本実施の形態では、情報処理装置100を利用した情報処理方法、情報処理装置100を生成するためにインストールされるプログラムや、当該プログラムを記憶したUSB、DVD等からなる記憶媒体も本実施の形態により提供される。また、パソコン、スマートフォン、タブレット等の各種端末にインストールされるプログラムも提供される。本願における「又は」は「及び」を含む概念であり、「A又はB」という用語は、「A」、「B」並びに「A及びB」のいずれかを意味している。
【0020】
本実施の形態の情報処理装置100は複数の装置から構成されるシステムであってもよい。情報処理装置100を構成する要素の一部又はその全部がサーバに設けられてもよい。典型的には、情報処理システムは、サーバ等からなる情報処理装置100と、複数のユーザ端末200等のその他の装置とによって構成される。
【0021】
典型的には、サーバ等からなる情報処理装置100は、複数のユーザ端末200と通信可能となっている(
図1参照)。ユーザ端末200は、パソコン、スマートフォン、タブレット端末、スマートウォッチやスマートグラス等のウェアラブルコンピュータ等といった端末であり、典型的にはスマートフォンやタブレット端末といった携帯端末である。
【0022】
図1に示すように、本実施の形態の情報処理装置100は、複数の介護判断情報のユーザ端末200からの入力を受け付ける受付部5と、介護判断情報の入力結果から、想定されるリスク又は対応例を記憶部90から読み出す読出部40と、読出部40によって読み出された、想定されるリスク又は対応例を出力する出力部80と、を有している。介護判断情報は、身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能のいずれか1つ以上に関連してもよい。想定されるリスク及び対応例の他、利用者である被介護者の情報に加えて、測定日、所見及び経過のいずれか1つ以上を出力してもよい(
図4、
図6、
図9及び
図11参照)。記憶部90は情報処理装置100の内部に設置されてもよいし、情報処理装置100の外部に設置されてもよい。評価部10が介護判断情報の入力結果から、被介護者に対する要介護状態の評価(
図4の例で言えば「やや高度認知症の疑い」という評価、
図6の例で言えば「栄養状態「正常値」」という評価、
図9の例で言えば「中度要介護」という評価、
図11の例で言えば「起こさないと起床しないことがある」という評価)を行ってもよく、その評価結果を所見として出力部80が出力してもよい。
【0023】
介護判断情報として身体機能を用いることで、被介護者の身体機能の観点からリスク及び対応例を出力することができる。介護判断情報として意欲の度合いを用いることで、被介護者の意欲がどの程度あるかに基づいてリスク及び対応例を出力することができる。介護判断情報として栄養状態を用いることで、被介護者の栄養状態が良好であるかどうか等に基づいてリスク及び対応例を出力することができる。介護判断情報として認知機能を用いることで、被介護者の認知機能がしっかりしているかどうか等に基づいてリスク及び対応例を出力することができる。
【0024】
出力部80で出力される情報は、ユーザ端末200の表示画面210で表示可能となる。また本実施の形態では、ユーザ端末200の利用者であるケアマネジャー等をユーザとして示し、ケアマネジャー等のユーザが担当する被介護者等を利用者として示す。
【0025】
読出部40は、評価部10による評価結果に基づいて想定されるリスク又は対応例を読み出してもよい。この際、評価部10による被介護者に対する要介護状態の評価の結果を用いて想定されるリスク又は対応例を読み出してもよいし、入力された複数の介護判断情報について評価部10が一定の評価を行った上で、当該評価の結果を用いて想定されるリスク又は対応例を読み出してもよい。一例として、読出部40は、身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能の各々の評価結果(所見)の組み合わせから、想定されるリスク又は対応例を記憶部から読み出してもよい。
【0026】
介護判断情報は、身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能の2つ以上に関連する情報を含んでもよいし、3つ以上に関連する情報を含んでもよいし、全てに関連する情報を含んでもよい。想定されるリスク及び対応例は、身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能の各々に対応して記憶部90から読出部40によって読み出されて、出力部80によって出力されてもよい(
図4、
図6、
図9及び
図11参照)。この場合には、身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能の各々に対して、想定されるリスク及びその対応例が出力されることになり、ケアマネジャーのようなユーザは、項目ごとにその内容を把握することができる。
【0027】
想定されるリスク及び対応例が、身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能の各々に対応して記憶部90から読み出される態様ではなく、身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能での入力内容を総合した結果として、想定されるリスク及び対応例が記憶部90から読出部40によって読み出されて、出力部80によって出力されてもよい。この場合には、対象となっている被介護者に対する想定されるリスク及び対応例を、総合的な観点から見た結果から把握することができる点で有益である。一例としては、身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能の各々における各入力項目の組み合わせに一対一で対応する想定されるリスク及び対応例が読出部40によって読み出されて、出力部80によって出力されてもよい。
【0028】
図2は、ユーザ端末200における表示画面210で表示されるメニューの一例であるが、身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能の他、酸素飽和度、モニタリングで気づいた症状が、測定及び記録の項目で選択できるようにしてもよい。また、その他として、
図2で示すように、経過の照会やライブラリーに含まれる各項目が選択できるようになってもよい。これらの情報は、利用者である被介護者に関連づけられており、利用者(被介護者)の氏名やID等の識別情報を入力部220から入力することで、記憶部90で記憶された当該識別情報に対応する利用者(被介護者)の情報をユーザ端末200で読み出すことができる。
【0029】
読出部40は記憶部90から認知機能を測定するために
図3で示すような質問を読み出して、出力部80が出力してもよい。前述したように、出力部80で出力される情報は、ユーザ端末200の表示画面210で表示可能となる。そして、当該質問に対する回答がユーザ端末200の入力部220から入力されることで、対象となっている被介護者の認知機能の状態が記憶部90で記憶されることになる。この際、前回(例えば1か月前)の入力項目を確認できるようにしてもよい。このような態様を採用することで、直近の入力項目からの変化を容易に確認することができる。
【0030】
栄養状態としては身長及び体重がユーザ端末200から入力されるようにしてもよく、入力された身長及び体重からBMI(Body Mass Index)を算出部20で算出するようにしてもよい(
図6参照)。この際、前回の入力内容を確認できるようにしてもよい。このような態様を採用することで、直近からの変化を容易に確認することができる。本願の「入力結果」には、算出部20で算出されたBMI等の算出結果や、算出結果から判断された評価結果が含まれている。一例として、BMIが〇以上△未満であれば「A」、△以上□未満であれば「B」、□以上▽未満であれば「C」とカテゴリー分けされていた場合、算出部20で算出されたBMIの結果、属することになったカテゴリーが評価結果として用いられることになる。なお当該評価結果は入力結果に含まれる概念である。
【0031】
身体機能を測定するために、読出部40は記憶部90から食事の状態、車椅子からベッドへの移動といった移動の状態、整容の状態、トイレ動作の状態、入浴の状態、歩行の状態、階段の昇降に関する状態、着替えの状態、排便コントロール、排尿コントロール等に関する質問(
図7及び
図8参照)を読み出してもよい。当該質問に対する回答がユーザ端末200から入力されることで、対象となっている被介護者の身体機能の状態が記憶部90で記憶されることになる。この際にも、前回の入力項目を確認できるようにしてもよい。このような態様を採用することで、直近からの変化を容易に確認することができる。
【0032】
意欲の度合いを測定するために、読出部40は記憶部90から起床の状態、意思疎通の状態、食事の状態、排せつの状態、リハビリ活動の状態等に関する質問(
図10参照)を読み出してもよい。当該質問に対する回答がユーザ端末200から入力されることで、対象となっている被介護者の意欲の度合いの状態が記憶部90で記憶されることになる。この際にも、前回の入力項目を確認できるようにしてもよい。このような態様を採用することで、直近からの変化を容易に確認することができる。
【0033】
本実施の形態のように、各介護判断情報の入力内容の組み合わせ又は入力内容の評価結果から想定されるリスク又は対応例を記憶部90から読み出して出力する態様を採用することで、想定されるリスクとしてはどのようなものがあるか、またそのようなリスクに対してどのように対応すればよいか等を、ユーザである例えばケアマネジャーが把握することができるようになる。従来であれば、所見によって例えば被介護者に「5:やや高度認知症の疑い」ということが分かったとしても、それ以降は、各ケアマネジャー等のユーザが自己の経験や知識に基づいて、リスクや対応方法を判断することになっていた。これに対して、本態様を採用することで、想定されるリスク及びユーザがとるべき対応を適切に把握することができ、経験の少ないケアマネジャーであれば自信をもって対応することができる。また経験が豊富なケアマネジャーであっても、自分が想定していたリスクや対応とは違うリスク又は対応例が提示された場合には、自己の気づきとして利用することができ、自己研鑽のための情報として利用することもできる。
【0034】
読出部40によって読み出される想定されるリスクとしては、被介護者に対して生じるリスク又は被介護者の周囲の人々(典型的には家族)に対して生じるリスクを含んでもよい。一例として認知機能に関するものを挙げるとすると、徘徊の可能性、昼夜逆転の可能性、夜間せん妄の可能性、同居者が抱えるストレスが高まる可能性、在宅生活が困難となる可能性等を一例として挙げることができる。また、読出部40によって読み出される対応例としては、被介護者に対する対応例、被介護者の家族に対する対応例又は主治医に対する対応例を含んでもよく、一例としては、被介護者に対してどのようなサービスを提供すべきか、被介護者の家族に対してどのように接するべきか、被介護者の家族にどのような情報を提供すべきか、主治医に対してどのような対応を依頼すべきかというような情報を提供することが考えられる。
【0035】
介護判断情報の入力はユーザ端末200を介して行われてもよい。この際には、表示画面210に表示されているボタンを押下することで各介護判断情報の内容を選択するようにしてもよいし(
図3、
図7、
図8及び
図10参照)、キーボード入力や音声入力等で内容を記載するようにしてもよい。この際、入力を選択枝から選択する態様を採用した場合には、ケアマネジャーといったユーザが容易に入力することができる点で有益であるし、必要な情報が漏れなく入力されることを期待できる点でも有益である。
【0036】
身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能のいずれか2つ以上に関連する介護判断情報を用いて、読出部40が想定されるリスク又は対応例を記憶部90から読み出して、出力部80が出力してもよい。一例としては、認知機能が低く身体機能が高い被介護者であれば徘徊するリスクが高くなり、そのリスクに対応する対応例が記憶部90から読み出されて出力部80によって出力されることになる。介護判断情報の各々は選択肢を選択することで入力できるようになってもよい(
図3、
図7、
図8及び
図10参照)。選択肢から選択する態様とすることで、予め準備された回答から選択が行われることとなり、被介護者に対する介護判断情報の各々の項目に関する入力内容を読出部40において容易に判断でき、簡易なシステム構成を採用できる点で有益である。
【0037】
読出部40は、各介護判断情報の入力内容の組み合わせ又は入力内容の評価結果から、目標を記憶部90から読み出してもよい(
図5参照)。目標は、長期的な目標であってもよいし、短期的な目標であってもよい。介護の現場では、被介護者のアセスメント→ケアプラン作成→ケアマネジャー、主治医、看護師等のサービス担当者会議→被介護者のモニタリング→被介護者のアセスメントという手順を繰り返すことになるが、ケアマネジャーがユーザである場合には、ケアプランを作成する必要が出てくる。この点、本態様のように、各介護判断情報の入力結果の組み合わせ又は入力内容の評価結果から目標が出力されることで、ケアプランを作成するアシストをすることができる点で有益である。
【0038】
記憶部90で記憶されている目標は、想定されるリスク及び対応例に関連付けられていてもよく、同じリスク及び同じ対応例であれば同じ目標が出力されるようにしてもよい。他方、リスク及び対応例のいずれかが異なる場合には異なる目標が出力されるようにしてもよい。目標は複数出力されてもよい。目標が複数出力される場合において「同じ目標」というのは、出力される目標が全く同じであることを意味する。他方、「異なる目標」というのは、複数の目標のうち少なくとも一部で異なる内容となっていることを意味している。目標として出力される文例は、1又は複数の経験豊富なケアマネジャーが作成した文例を用いるようにしてもよく、当該文例は記憶部90で記憶されることになる。
【0039】
ケアプランを作成するアシストをするという観点からは、各介護判断情報の入力結果の組み合わせ又は入力内容の評価結果に基づいて
図15で示すようなケアプランの文例が出力部80によって出力される態様を採用してもよい。この文例もまた、想定されるリスク及び対応例に関連付けられていてもよく、同じリスク及び同じ対応例であれば同じ文例が出力されるようにしてもよい。また、
図14で示すように、各介護判断情報の経過が出力部80によって一覧で出力される態様を採用してもよい。このような態様を採用することで、被介護者の経過を一目で確認できる点で有益である。
【0040】
受付部5は被介護者の状態に関して気づいたモニタリング情報を受け付けてもよい。読出部40は、各介護判断情報の入力内容及びモニタリング情報に基づいて、想定されるリスク又は対応例を記憶部90から読み出してもよい。モニタリング情報も選択肢で入力できるようになってもよく、例えば認知機能の悪化による症状、身体機能に起因する変化等が選択肢から選択できるようになってもよい(
図13参照)。この際にも、前回の入力内容を確認できるようにしてもよい。このような態様を採用することで、直近からの変化を容易に確認することができる。また、選択肢から選択する態様とすることで、予め準備された回答から選択が行われることとなり、モニタリング情報に関する入力項目の各々に対する入力内容を読出部40において容易に判断でき、簡易なシステム構成を採用できる点で有益である。
【0041】
また、身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能に加えてモニタリング情報を入力データとして用い、総合して想定されるリスク及び対応例が記憶部90から読み出されて、読出部40によって読み出される態様を採用する場合には、被介護者に対する想定されるリスク及び対応例に関して、さらにより適切な内容を提示することができる。
【0042】
なお、各介護判断情報の入力内容やモニタリング情報が選択肢で入力される態様とはなっていない場合には、記入された内容や音声入力された内容といったインプット内容の各々について処理部110が評価を行い、項目毎のインプット内容に対応する選択肢(この選択肢は「カテゴリー」ともいえる。)が処理部110で選択されるようにしてもよい。そして、この選択肢(カテゴリー)の組み合わせを用いて、想定されるリスク又は対応例を記憶部90から読み出すようにしてもよい。選択肢(カテゴリー)が同じ組み合わせの場合には、同じリスク及び対応例が記憶部90から読み出されることになる。記入された内容については処理部110で自然言語処理を行った上で評価部10が評価してもよいし、音声入力された内容については処理部110で音声認識処理を用いて文字に変換し、その後で処理部110で自然言語処理を行った上で評価部10が評価してもよい。
【0043】
音声又は画像の入力情報を判断モデルに適用することで、被介護者の精神状態を判断する判断部30が設けられてもよい。判断モデルは予め作成されたものを用いてもよく、当該判断モデルは記憶部90で記憶されてもよい。判断モデルに、被介護者の音声や動画等の画像を適用することで、精神的に上を向いているのか又は下を向いているのか等を出力するようにしてもよい。
図12の「A」~「D」は被介護者の精神的な推移を示したグラフであるが、「A」の被介護者は精神的に上を向いていることを確認することができ、逆に「D」の被介護者は精神的に下を向いていることを確認することができる。このような態様を採用することで、ケアマネジャー等のユーザが被介護者の担当を開始した後で、被介護者の精神状態がどのように変化したのかを把握することができ、ケアマネジャー等のユーザのモチベーション向上につなげることができる。ここでいう被介護者の精神状態は例えば被介護者のQOL(Quality Of Life)に繋がるものである。
【0044】
情報処理装置100は機械学習する学習部70を有し、学習部70で学習されて生成されたモデルを用いてもよい。例えば、ランダムに選択された複数の被介護者の身体機能、意欲の度合い、栄養状態、認知機能及びモニタリング情報をインプットデータとし、当該複数の被介護者に対する想定されるリスク及び対応例をアウトプットデータとした学習データを用いて機械学習を行ってモデルを生成してもよい。想定されるリスク及び対応例は複数のケアマネジャーによる議論の結果としての内容を入力するようにしてもよく、その内容は定期的(例えば1年に1回)に見直されて、アップデートされてもよい。
【0045】
また判断部30で利用される判断モデルも機械学習によって生成されてもよい。例えば、ランダムに選択された複数の被介護者の音声及び画像をインプットデータとし、当該複数の被介護者に対する精神状態の専門家による判断結果をアウトプットデータとした学習データを用いて機械学習を行って判断モデルを生成してもよい。
【0046】
身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能の各々の項目における入力内容又は算出部20による算出結果(「入力結果」はこれら入力内容及び算出結果を含んでいる。)の組み合わせと想定されるリスクが対応付けられて記憶部90で記憶されてもよい。同様に、身体機能、意欲の度合い、栄養状態及び認知機能の各々の項目における入力内容又は算出部20による算出結果の組み合わせと対応例が対応付けられて記憶部90で記憶されてもよい。具体的な例で言えば、
図3で示される認知機能における各入力項目の内容、栄養状態を示すBMIの数値範囲、
図7及び
図8で示される身体機能における各入力項目の内容及び
図10で示される意欲の度合いにおける各入力項目の内容の組み合わせに対して、想定されるリスク及び対応例が関連づけられてもよい。BMIの数値範囲は予め区分に分けられており、BMIの数値範囲がどの区分に入るかが、想定されるリスク及び対応例との関連づけに用いられてもよい。このような態様を採用した場合には、総合した入力データに対して一対一の対応で想定されるリスク及び対応例が出力されることから、個々の被介護者に適した想定されるリスク及び対応例をケアマネジャー等のユーザに対して出力することができる点で有益である。
【0047】
モニタリング情報が用いられる場合も同様であり、身体機能、意欲の度合い、栄養状態、認知機能及びモニタリング情報の各々の項目における入力内容又は算出部20による算出結果(「入力結果」はこれら入力内容及び算出結果を含んでいる。)の組み合わせと、想定されるリスク及び対応例が対応付けられて記憶部90で記憶されてもよい。具体的な例で言えば、
図3で示される認知機能における各入力項目の内容、栄養状態を示すBMIの数値範囲(どの区分に属するか)、
図7及び
図8で示される身体機能における各入力項目の内容、
図10で示される意欲の度合いにおける各入力項目の内容及び
図13における各入力項目の内容の組み合わせに対して、想定されるリスク及び対応例が関連づけられてもよい。このような態様を採用した場合には、モニタリング情報を含む総合した入力データに対して一対一の対応で想定されるリスク及び対応例が出力されることから、個々の被介護者により適した想定されるリスク及び対応例をケアマネジャー等のユーザに対して出力することができる点で有益である。
【0048】
上述した実施の形態の記載及び図面の開示は、特許請求の範囲に記載された発明を説明するための一例に過ぎず、上述した実施の形態の記載又は図面の開示によって特許請求の範囲に記載された発明が限定されることはない。また、出願当初の請求項の記載はあくまでも一例であり、明細書、図面等の記載に基づき、請求項の記載を適宜変更することもできる。
【符号の説明】
【0049】
5 受付部
10 評価部
30 判断部
40 読出部
80 出力部
90 記憶部
100 情報処理装置
200 ユーザ端末