(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-03
(45)【発行日】2024-12-11
(54)【発明の名称】端末保持具及び端末収納ケース
(51)【国際特許分類】
H04M 1/11 20060101AFI20241204BHJP
H05K 5/02 20060101ALI20241204BHJP
A45C 11/00 20060101ALI20241204BHJP
【FI】
H04M1/11 Z
H05K5/02 B
A45C11/00 E
(21)【出願番号】P 2020150894
(22)【出願日】2020-09-08
【審査請求日】2023-09-04
(73)【特許権者】
【識別番号】518205760
【氏名又は名称】あけび動作の学校株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100158023
【氏名又は名称】牛田 竜太
(72)【発明者】
【氏名】海谷 重利
【審査官】石井 則之
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-524313(JP,A)
【文献】特開2019-192962(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0163240(US,A1)
【文献】登録実用新案第3181524(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 1/11
H05K 5/02
A45C 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末又は前記携帯端末を覆う端末収納ケースを保持するための端末保持具であって、
前記携帯端末又は前記端末収納ケースに固定される固定部と、
前記固定部から延出方向に延出し、柔軟性を有する素材で構成され、前記携帯端末又は前記端末収納ケースを保持したときに指の間に挟持される被挟持部と、
前記被挟持部の前記延出方向の端部に設けられ、前記延出方向に交差し前記被挟持部を挟持したときに前記指が当接する保持部と、を有し、
前記保持部は、前記携帯端末又は前記端末収納ケースを床面に載置したとき前記床面に当接する床当接部と、前記携帯端末又は前記端末収納ケースに当接する端末当接部と、を有し、
前記携帯端末又は前記端末収納ケースを横置きしたとき、前記端末当接部が前記携帯端末又は前記端末収納ケースに設けられた第1当接部に当接するとともに前記床当接部が前記床面に当接し、
前記携帯端末又は前記端末収納ケースを縦置きしたとき、前記端末当接部が前記携帯端末又は前記端末収納ケースに設けられた前記第1当接部とは異なる位置に設けられた第2当接部に当接するとともに前記床当接部が前記床面に当接し、前記被挟持部は張力が掛かった状態で前記保持部と前記携帯端末又は前記端末収納ケースとに張架されることを特徴とする端末保持具。
【請求項2】
前記携帯端末又は前記端末収納ケースを横置きしたとき、前記保持部は傾斜した状態で前記端末当接部が前記第1当接部に当接するとともに前記床当接部が前記床面に当接し、前記被挟持部には張力が掛かるとともに捻れた状態で前記保持部と前記固定部とを繋ぎ、
前記携帯端末又は前記端末収納ケースを縦置きしたとき、前記保持部は傾斜した状態で前記端末当接部が前記第2当接部に当接するとともに前記床当接部が前記床面に当接し、前記被挟持部は張力が掛かるとともに捻れることなく前記保持部と前記固定部とを繋ぐことを特徴とする請求項1に記載の端末保持具。
【請求項3】
前記携帯端末又は前記端末収納ケースを横置きしたとき、前記保持部は傾斜した状態で前記端末当接
部が前記携帯端末又は前記端末収納ケースに設けられた第1当接部に当接するとともに前記床当接部が前記床面に当接し、前記被挟持部は幅方向の辺のうち一方の辺に張力が掛かっていて他方の辺は弛んでいる状態で前記保持部と前記固定部とを繋ぎ、
前記携帯端末又は前記端末収納ケースを縦置きしたとき、前記保持部は傾斜した状態で前記端末当接部が前記携帯端末又は前記端末収納ケースに設けられた前記第2当接部に当接するとともに前記床当接部が前記床面に当接し、前記被挟持部は前記幅方向の前記辺のうちいずれの辺にも張力が掛かっている状態で前記保持部と前記固定部とを繋ぐことを特徴とする請求項1に記載の端末保持具。
【請求項4】
携帯端末又は前記携帯端末を覆う端末収納ケースを保持するための端末保持具であって、
前記携帯端末又は前記端末収納ケースに固定され、第1当接部と、前記第1当接部とは異なる位置に設けられた第2当接部とを有する固定部と、
前記固定部から延出方向に延出し、柔軟性を有する素材で構成され、前記携帯端末又は前記端末収納ケースを保持したときに指の間に挟持される被挟持部と、
前記被挟持部の前記延出方向の端部に設けられ、前記延出方向に交差し前記被挟持部を挟持したときに前記指が当接する保持部と、を有し、
前記保持部は、前記携帯端末又は前記端末収納ケースを載置したときに床面に当接する床当接部と、前記携帯端末又は前記端末収納ケースに当接する端末当接部と、を有し、
前記携帯端末又は前記端末収納ケースを横置きしたとき、前記端末当接部が前記第1当接部に当接するとともに前記床当接部が前記床面に当接し、前記携帯端末又は前記端末収納ケースを縦置きしたとき、前記端末当接部が前記第2当接部に当接するとともに前記床当接部が前記床面に当接することを特徴とする端末保持具。
【請求項5】
前記携帯端末又は前記端末収納ケースを横置きしたとき、側面視において、前記携帯端末又は前記端末収納ケースの一部と、前記保持部と、前記床面と、で第1仮想三角形を構成し、前記被挟持部と、前記携帯端末又は前記端末収納ケースの一部と、前記保持部の一部と、で第2仮想三角形を構成することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の端末保持具。
【請求項6】
前記携帯端末又は前記端末収納ケースを縦置きしたとき、側面視において、前記携帯端末又は前記端末収納ケースの一部と、前記保持部と、前記床面と、で第3仮想三角形を構成し、前記被挟持部と、前記携帯端末又は前記端末収納ケースのと、前記保持部の一部と、で第4仮想三角形を構成し、
前記第4仮想三角形は、前記第3仮想三角形の1の頂点から対向する辺に延びることにより構成されることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の端末保持具。
【請求項7】
前記被挟持部には、指挿入空間が規定され、
前記指挿入空間は、前記被挟持部が前記保持部に互いに離間して接続されることにより、前記被挟持部と前記保持部とによって囲まれた空間であって、
前記携帯端末又は前記端末収納ケースを縦置きしたとき、前記指挿入空間が規定されていることにより前記保持部が前記被挟持部によって2か所で保持されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の端末保持具。
【請求項8】
第1当接部と、前記第1当接部と異なる位置に設けられた第2当接部と、を有する本体部と、
前記本体部から延出方向に延出し、柔軟性を有する素材で構成され、前記本体部を保持したときに指の間に挟持される被挟持部と、
前記被挟持部の前記延出方向の端部に設けられ、前記延出方向に交差し前記被挟持部を挟持したときに前記指が当接する保持部と、を有し、
前記保持部は、前記本体部を載置したときに床面に当接する床当接部と、前記本体部に当接する端末当接部と、を有し、
前記本体部を横置きしたとき、前記端末当接部が前記第1当接部に当接するとともに前記床当接部が前記床面に当接し、前記本体部を縦置きしたとき、前記端末当接部が前記第2当接部に当接するとともに前記床当接部が前記床面に当接し、前記被挟持部は張力が掛かった状態で前記保持部と前記本体部とに張架されることを特徴とする端末収納ケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は端末保持具及び端末収納ケースに関し、特に携帯端末を保持する端末保持具及び携帯端末を収納する端末収納ケースに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ユーザが被挟持部を挟持して携帯端末又は端末収納ケースを保持する端末保持具が知られている(例えば、特許文献1)。端末保持具は被挟持部の延出方向の端部に設けられた保持部を有していて、保持部に指を当接させることで被挟持部から指が抜け落ちることを防いでいる。被挟持部には指挿入空間が規定されていて、薬指又は小指を挿入することにより携帯端末又は端末収納ケースを保持することができる。
【0003】
他の端末保持具は、固定部と、固定部に接続され指挿入空間が規定された保持部と、を有している(例えば、特許文献2)。指挿入空間は、固定部の固定面に直交する方向から見て固定部とは重複しないように形成されている。これにより、任に位置に端末保持具を配置することができ、保持の自由度が高くなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第6467677号
【文献】特開2020-22149号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の携帯端末保持具及び特許文献2に記載の携帯情報機器用ケースでは、携帯端末を床面に載置することができず、別途携帯端末を支えるための部材が必要となっていた。携帯端末は横置きで動画を再生する場合や、縦置きでウェブブラウジングを行う場合があり、横置き及び縦置きすることができる支持部材が求められていた。
【0006】
そこで、本発明は、携帯端末を縦置き及び横置きすることができる端末保持具及び端末収納ケースを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために第1の発明は、携帯端末又は前記携帯端末を覆う端末収納ケースを保持するための端末保持具であって、前記携帯端末又は前記端末収納ケースに固定される固定部と、前記固定部から延出方向に延出し、柔軟性を有する素材で構成され、前記携帯端末又は前記端末収納ケースを保持したときに指の間に挟持される被挟持部と、前記被挟持部の前記延出方向の端部に設けられ、前記延出方向に交差し、前記被挟持部を挟持したときに前記指が当接する保持部と、を有し、前記保持部は、前記携帯端末又は前記端末収納ケースを床面に載置したとき前記床面に当接する床当接部と、前記携帯端末又は前記端末収納ケースに当接する端末当接部と、を有し、前記携帯端末又は前記端末収納ケースを横置きしたとき、前記端末当接部が前記携帯端末又は前記端末収納ケースに設けられた第1当接部に当接するとともに前記床当接部が前記床面に当接し、前記携帯端末又は前記端末収納ケースを縦置きしたとき、前記端末当接部が前記携帯端末又は前記端末収納ケースに設けられた前記第1当接部とは異なる位置に設けられた第2当接部に当接するとともに前記床当接部が前記床面に当接し、前記被挟持部は張力が掛かった状態で前記保持部と前記携帯端末又は前記端末収納ケースとに張架されることを特徴とする端末保持具を提供している。
【0008】
第2当接部が第1当接部とは異なる位置に設けられているとは、第1当接部の領域の少なくとも一部が第2当接部の領域と重複している場合も含む概念である。
【0009】
第2の発明の端末保持具は、第1の発明の端末保持具であって、前記携帯端末又は前記端末収納ケースを横置きしたとき、前記保持部は傾斜した状態で前記端末当接部が前記第1当接部に当接するとともに前記床当接部が前記床面に当接し、前記被挟持部には張力が掛かるとともに捻れた状態で前記保持部と前記固定部とを繋ぎ、前記携帯端末又は前記端末収納ケースを縦置きしたとき、前記保持部は傾斜した状態で前記端末当接部が前記第2当接部に当接するとともに前記床当接部が前記床面に当接し、前記被挟持部は張力が掛かるとともに捻れることなく前記保持部と前記固定部とを繋ぐことを特徴としている。
【0010】
第3の発明では、第1に発明の端末保持具であって、前記携帯端末又は前記端末収納ケースを横置きしたとき、前記保持部は傾斜した状態で前記端末当接が前記携帯端末又は前記端末収納ケースに設けられた第1当接部に当接するとともに前記床当接部が前記床面に当接し、前記被挟持部は幅方向の辺のうち一方の辺に張力が掛かっていて他方の辺は弛んでいる状態で前記保持部と前記固定部とを繋ぎ、前記携帯端末又は前記端末収納ケースを縦置きしたとき、前記保持部は傾斜した状態で前記端末当接部が前記携帯端末又は前記端末収納ケースに設けられた前記第2当接部に当接するとともに前記床当接部が前記床面に当接し、前記被挟持部は前記幅方向の前記辺のうちいずれの辺にも張力が掛かっている状態で前記保持部と前記固定部とを繋ぐことを特徴としている。
【0011】
第4の発明では、携帯端末又は前記携帯端末を覆う端末収納ケースを保持するための端末保持具であって、前記携帯端末又は前記端末収納ケースに固定され、第1当接部と、前記第1当接部とは異なる位置に設けられた第2当接部とを有する固定部と、前記固定部から延出方向に延出し、柔軟性を有する素材で構成され、前記携帯端末又は前記端末収納ケースを保持したときに指の間に挟持される被挟持部と、前記被挟持部の前記延出方向の端部に設けられ、前記延出方向に交差し前記被挟持部を挟持したときに前記指が当接する保持部と、を有し、前記保持部は、前記携帯端末又は前記端末収納ケースを載置したときに床面に当接する床当接部と、前記携帯端末又は前記端末収納ケースに当接する端末当接部と、を有し、前記携帯端末又は前記端末収納ケースを横置きしたとき、前記端末当接部が前記第1当接部に当接するとともに前記床当接部が前記床面に当接し、前記携帯端末又は前記端末収納ケースを縦置きしたとき、前記端末当接部が前記第2当接部に当接するとともに前記床当接部が前記床面に当接することを特徴とする端末保持具を提供している。
【0012】
第2当接部が第1当接部とは異なる位置に設けられているとは、第1当接部の領域の少なくとも一部が第2当接部の領域と重複している場合も含む概念である。
【0013】
第5の発明では、第1の発明から第4の発明のいずれか1項に記載の端末保持具であって、前記携帯端末又は前記端末収納ケースを横置きしたとき、側面視において、前記携帯端末又は前記端末収納ケースの一部と、前記保持部と、前記床面と、で第1仮想三角形を構成し、前記被挟持部と、前記携帯端末又は前記端末収納ケースの一部と、前記保持部の一部と、で第2仮想三角形を構成することを特徴としている。
【0014】
第6の発明は、第1の発明から第5の発明のいずれか1項に記載の端末保持具であって、前記携帯端末又は前記端末収納ケースを縦置きしたとき、側面視において、前記携帯端末又は前記端末収納ケースの一部と、前記保持部と、前記床面と、で第3仮想三角形を構成し、前記被挟持部と、前記携帯端末又は前記端末収納ケースの一部と、前記保持部の一部と、で第4仮想三角形を構成し、前記第4仮想三角形は、前記第3仮想三角形の1の頂点から対向する辺に延びることにより構成されることを特徴としている。
【0015】
第7の発明は、 前記被挟持部には、指挿入空間が規定され、前記指挿入空間は、前記被挟持部が前記保持部に互いに離間して接続されることにより、前記被挟持部と前記保持部とによって囲まれた空間であって、前記携帯端末又は前記端末収納ケースを縦置きしたとき、前記指挿入空間が規定されていることにより前記保持部が前記被挟持部によって2か所で保持されていることを特徴としている。
【0016】
第8の発明は、第1当接部と、前記第1当接部と異なる位置に設けられた第2当接部と、を有する本体部と、前記本体部から延出方向に延出し、柔軟性を有する素材で構成され、前記本体部を保持したときに指の間に挟持される被挟持部と、前記被挟持部の前記延出方向の端部に設けられ、前記延出方向に交差し、前記被挟持部を挟持したときに前記指が当接する保持部と、を有し、前記保持部は、前記本体部を載置したときに床面に当接する床当接部と、前記本体部に当接する端末当接部と、を有し、前記本体部を横置きしたとき、前記端末当接部が前記第1当接部に当接するとともに前記床当接部が前記床面に当接し、前記本体部を縦置きしたとき、前記端末当接部が前記第2当接部に当接するとともに前記床当接部が前記床面に当接し、前記被挟持部は張力が掛かった状態で前記保持部と前記携帯端末又は前記端末収納ケースとに張架されることを特徴とする端末収納ケースを提供している。
【0017】
第2当接部が第1当接部とは異なる位置に設けられているとは、第1当接部の領域の少なくとも一部が第2当接部の領域と重複している場合も含む概念である。
【発明の効果】
【0018】
第1の発明によると、端末当接部を第1当接部に当接させるとともに床当接部を床面に当接させることにより携帯端末又は端末収納ケースを横置きすることができる。また、端末当接部を第2当接部に当接させるとともに床当接部を床面に当接させることにより携帯端末又は端末収納ケースを縦置きすることができる。これにより、1つの保持部で携帯端末又は端末収納ケースを横置き又は縦置きすることができる。また、指の間に挟持する被挟持部の端部に保持部が設けられていることにより、被挟持部を挟持した指が抜け落ちることを防止することができる。さらに、携帯端末を保持したときに指を支える保持部が携帯端末又は端末収納ケースを床面に載置したときに支持する部材を兼ねているため、部品点数を削減し製造コストを抑えることができる。
【0019】
第2の発明によると、被挟持部に張力が掛かった状態で床当接部が床面に当接するとともに端末当接部が第1当接部に当接しているため、被挟持部が支えとなって携帯端末又は端末収納ケースを横置きした状態を維持することができる。また、被挟持部は柔軟性を有しているため、端末当接部の位置を微調整することで携帯端末の角度を任意の位置に設定することができる。さらに、横置きのときは被挟持部が捻れた状態であって縦置きのときは被挟持部が捻れない状態であるため、被挟持部の柔軟性によって1つの保持部で携帯端末又は端末収納ケースの横置きと縦置きとを実現することができる。
【0020】
第3の発明によると、被挟持部に張力が掛かった状態で床当接部が床面に当接するとともに端末当接部が第1当接部に当接しているため、被挟持部が支えとなって携帯端末又は端末収納ケースを横置きした状態を維持することができる。また、横置きのときも縦置きのときも被挟持部が捻れない状態であるため、保持部が携帯端末又は端末収納ケースを安定して支持することができる。
【0021】
第4の発明によると、端末当接部を第1当接部に当接させるとともに床当接部を床面に当接させることにより携帯端末又は端末収納ケースを横置きすることができる。また、端末当接部を第2当接部に当接させるとともに床当接部を床面に当接させることにより携帯端末又は端末収納ケースを縦置きすることができる。これにより、1つの保持部で携帯端末又は端末収納ケースを横置き又は縦置きすることができる。また、固定部に第1当接部と第2当接部とが設けられているため、携帯端末又は端末収納ケースに新たに滑り止め等を設ける必要がない。さらに、固定部に第1当接部と第2当接部とが設けられているため、保持部の形状に応じて第1当接部及び第2当接部の位置を任意に設定することができる。これにより、どのような形状の保持部にも対応することができる。
【0022】
第5の発明によると、携帯端末又は端末収納ケースを横置きしたとき、第1仮想三角形及び第2仮想三角形が形成される。第1仮想三角形が形成されることで、携帯端末又は端末収納ケースを横置きした状態を安定的に保持することができる。また、第2仮想三角形が形成されることで第1仮想三角形が安定し、被挟持部が支えとなって保持部が携帯端末又は端末収納ケースを支えた状態を維持することができる。
【0023】
第6の発明によると、携帯端末又は端末収納ケースを縦置きしたとき、第3仮想三角形及び第4仮想三角形が形成される。第3仮想三角形が形成されることで、携帯端末又は端末収納ケースを縦置きした状態を安定的に保持することができる。また、第4仮想三角形が第3仮想三角形の頂点から対向する辺に延びることにより形成されるため、被挟持部が支えとなって保持部が携帯端末又は端末収納ケースを支えた状態を維持することができる。
【0024】
第7の発明によると、保持部において床当接部は端末当接部の反対側に設けられているため、簡易な構成で携帯電話又は端末収納ケースを支持する保持部を構成することができる。
【0025】
第8の発明によると、端末当接部を第1当接部に当接させるとともに床当接部を床面に当接させることにより携帯端末又は前記端末収納ケースを横置きすることができる。また、端末当接部を第2当接部に当接させるとともに床当接部を床面に当接させることにより携帯端末又は前記端末収納ケースを縦置きすることができる。これにより、1つの保持部で携帯端末又は端末収納ケースを横置き又は縦置きすることができる。
【0026】
本発明によると、携帯端末を縦置き及び横置きすることができる端末保持具及び端末収納ケースを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本発明の第1の実施の形態による端末保持具を端末収納ケースに取り付けた状態を示す背面斜視図。
【
図2】本発明の第1の実施の形態による端末保持具を端末収納ケースに取り付けた状態を示す正面斜視図。
【
図3】本発明の第1の実施の形態による端末保持具を端末収納ケースに取り付けた状態を示す側面図。
【
図4】本発明の第1の実施の形態による端末保持具が取り付けられた端末収納ケースを横置きしたときの斜視図。
【
図5】本発明の第1の実施の形態による端末保持具が取り付けられた端末収納ケースを横置きしたときの側面図であって、
図5(a)は保持部を捻った状態の側面図、
図5(b)は保持部を捻らない状態の側面図。
【
図6】本発明の第1の実施の形態による端末保持具が取り付けられた端末収納ケースを縦置きしたときの側面図。
【
図7】本発明の第1の実施の形態による端末保持具が取り付けられた端末収納ケースを把持したときの図。
【
図8】本発明の第1の実施の形態による端末保持具が取り付けられた端末収納ケースで被挟持部を挟持した状態で端末収納ケースから手を離したときの図。
【
図9】本発明の第2の実施の形態による端末保持具を端末収納ケースに取り付けた状態を示す背面斜視図。
【
図10】本発明の第3の実施の形態による端末収納ケースを示す背面斜視図。
【
図11】本発明の第4の実施の形態による端末収納ケースを示す背面斜視図。
【
図12】本発明の第5の実施の形態による端末収納ケースを示す背面斜視図。
【
図13】本発明の第6の実施の形態による端末収納ケースを示す背面斜視図。
【
図14】本発明の端末保持具の保持部の変形例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明の第1の実施の形態による端末保持具1を
図1から
図8に基づき説明する。図中に示すように、前後上下左右方向を定義する。
【0029】
端末保持具1は、各種情報を表示するディスプレイを有する携帯端末10A(
図7)を収納する端末収納ケース10に取り付けられる保持具であって、固定部2と、被挟持部3と、保持部4と、から構成される。携帯端末10Aは、スマートフォンやタブレットであるが、情報を表示することができる薄型の端末であればこれに限定されない。また、端末保持具1は携帯端末に直接取り付けてもよい。
【0030】
固定部2及び被挟持部3は、柔軟性を有する素材から構成され、布、化学繊維、革、人工革、樹脂等の材料を任意に選択することができる。固定部2には携帯端末10A又は端末収納ケース10に貼付される粘着テープが設けられている。固定部2は被挟持部3と一体的に形成されているが、固定部2と被挟持部3とが別体であってもよい。携帯端末10Aが端末収納ケース10に収納されることによって、固定部2が端末収納ケース10と携帯端末10Aとで挟持され外れ難くなる。
【0031】
被挟持部3は、固定部2と同一平面上に位置し、固定部2の下端部の左右方向中央から下方にむけて延出し、前後方向から見て固定部2と重複しない。被挟持部3は、左右方向に幅を有する略平板形状であって、下端(先端)に保持部4が設けられている。被挟持部3と固定部2との接続部分から保持部4までの長さは、指が1~3本入る程度が好ましい。当該長さは、端末保持具1の大きさに応じて任意に設定することができる。被挟持部3は、
図7に示すように、端末保持具1がユーザによって保持されたとき、薬指24と小指25とによって挟持される。詳細な端末収納ケース10の把持方法は、後述する。被挟持部3が延出する下方向は、本発明の延出方向に相当する。被挟持部3は、テープ状の柔軟性を有する素材で構成されるが、これに限定されず紐状の素材であってもよい。
【0032】
被挟持部3は、保持部4と接続する部分で上下に離間しており、
図3に斜線で示すような指挿入空間3aが規定されている。指挿入空間3aに薬指24又は小指25を挿入することにより、端末収納ケース10を保持してもよい。
【0033】
保持部4は略薄円形状であって、略中心部分に被挟持部3の端部が固定されている。詳細には、
図3に示すように、被挟持部3が前後に離間しており、当該離間している空間が指挿入空間3aとなる。保持部4は、硬質な樹脂であってもよく、金属等であってもよい。保持部4は、端末保持具1を保持したときに薬指24と小指25とが被挟持部3から抜け落ちることを防止する役割を果たすとともに、端末保持具1を床面Fに載置したとき端末保持具1の支えとしての役割を果たす。
【0034】
保持部4は、端末保持具1を床面Fに載置したときに床面Fに当接する床当接部41と、端末保持具1を床面Fに載置したときに端末保持具1に当接する端末当接部42と、を有している。保持部4は直径60mmの略円形であって、床当接部41の反対側に端末当接部42が設けられている。換言すると、保持部4の略中心に対して床当接部41の反対側に端末当接部42が設けられている。床当接部41は第1突起41Aを有しており、第1突起41Aの円周方向に時計回り及び反時計回り方向に所定距離進んだ領域となる。換言すると、床当接部41は、第1突起41Aの周辺である。
図4に示すように、端末保持具1を床面Fに載置したとき、床当接部41は第1突起41Aと、第1突起41Aから円周方向に時計回りに進んだ部分と、の2か所で床面Fと当接する。
【0035】
端末当接部42は第2突起42Aを有しており、第2突起42Aの円周方向に時計回り及び反時計回り方向に所定距離進んだ領域となる。換言すると、端末当接部42は、第2突起42Aの周辺である。
図4に示すように、端末保持具1を床面Fに載置したとき、端末当接部42は第2突起42Aと第2突起42Aから円周方向に時計回りに進んだ部分と、の2か所で端末収納ケース10と当接する。
【0036】
端末保持具1を端末収納ケース10に取り付けるときは、
図2に示すように、携帯端末の下端部と固定部2の下端部とが略一致し、被挟持部3が端末収納ケース10の下部から延出するような位置に貼付する。端末保持具1を取り付ける位置は、これに限定されず、ユーザの所望する場所に取り付けることができる。ただし、端末保持具1は、薬指24と小指25と被挟持部3を挟持することが好ましく、携帯端末の下部、具体的には、携帯端末を上下方向に3分割したときに最も下に位置する領域に取り付けることが好ましい。なお、端末保持具1を携帯端末10Aの下部に直接取り付けてもよい。
【0037】
次に、端末収納ケース10を床面Fに横置きしたときの状態を
図4及び
図5に示す。端末収納ケース10には、第1当接部11と、第1当接部11とは異なる位置に設けられた第2当接部12と、が規定されている。第1当接部11には、滑り止め材が貼付されている。第2当接部12は第1当接部11と隣接しており、一点鎖線で示す領域である。なお、第1当接部11は第2当接部12と一部が重複してもよい。第1当接部11及び第2当接部12は、端末収納ケース10を床面Fに載置した際に端末当接部42が当接するおおよその領域を示しており、この位置及び形状に限定されるものではない。
【0038】
図5に示すように、端末収納ケース10を床面Fに横置きしたとき、床当接部41が床面Fに当接するとともに端末当接部42が第1当接部11と当接することにより端末収納ケース10が傾斜した状態で維持される。
図5(a)は、
図4に示すように、床当接部41が第1突起41Aと、床当接部41から円周方向に時計回りに進んだ領域と、の2か所で床面Fに当接するとともに、端末当接部42が第2突起42Aと、端末当接部42から円周方向に時計回りに進んだ領域と、の2か所で第1当接部11に当接している。このとき、被挟持部3には、張力が掛かって捻れた状態となっている。
【0039】
図5(b)に示す状態では、床当接部41は第1突起41Aと、床当接部41から円周方向に反時計回りに進んだ領域と、の2か所で床面Fに当接するとともに、端末当接部42は第2突起42Aと、端末当接部42から円周方向に反時計回りに進んだ領域と、の2か所で第1当接部11に当接している。換言すると、
図4に示す状態から、保持部4を時計回り方向に所定角度回転させた状態が
図5(b)となる。このとき、被挟持部3は捻れておらず、被挟持部3の上側の辺が弛むとともに下側の辺に張力が掛かった状態となっている。
【0040】
図5(b)に一点鎖線で示すように、床面Fと、端末収納ケース10と、保持部4とで三角形abcとして第1仮想三角形T1が形成される。保持部4と、端末収納ケース10の上部分と、保持部4の上部分とで三角形cde第2仮想三角形T2が形成される。このとき、点eが辺acの下部に位置しているため、保持部4が端末収納ケース10を安定して支持することができる。よって、端末収納ケース10の底面に端末保持具1を貼付するときは、中央から左右方向に寄った位置に取り付けることが望ましい。このとき、被挟持部3には一定の張力が掛かっている。詳細には、被挟持部3の幅方向(左右方向)における一方の辺に張力が掛かっていて他方の辺は弛んでいる。被挟持部3に張力が掛かった状態のため、保持部4が端末収納ケース10から離間することがなく端末収納ケース10の傾斜した状態を維持することができる。被挟持部3を辺とする第2仮想三角形T2が形成されることにより、第1仮想三角形T1が安定するため、端末収納ケース10が傾斜した状態を維持することができる。
【0041】
図6に示すように、端末収納ケース10を床面Fに縦置きしたとき、床当接部41が床面Fに当接するとともに端末当接部42が第2当接部12と当接することにより端末収納ケース10が傾斜した状態で維持される。床面Fと、端末収納ケース10と、保持部4とで一点鎖線で示す三角形fghにより第3仮想三角形T3が形成される。同時に、被挟持部3と、端末収納ケース10の下部分と、保持部4の上部分とで一点鎖線で示す三角形fhiにより第4仮想三角形T4が形成される。第4仮想三角形T4は、第3仮想三角形T3の頂点から対向する辺に直交することで構成される。
【0042】
縦置きの状態では、点fから辺hgに向かって延びるように被挟持部3が位置している。換言すると、被挟持部3は端末収納ケース10の下端部から延びている。これにより、保持部4が端末収納ケース10を安定して支持することができる。端末収納ケース10の端末保持具1を貼付するときは、下端部に取り付けることが最も望ましい。第4仮想三角形T4の面積が第3仮想三角形T3よりも大きいため、縦置きは横置きよりも安定した状態となる。このとき、被挟持部3には一定の張力が掛かっている。被挟持部3に張力が掛かった状態のため、保持部4が端末収納ケース10から離間することがなく端末収納ケース10の傾斜した状態を維持することができる。被挟持部3を辺とする第4仮想三角形T4が形成されることにより、第3仮想三角形T3が安定するため、端末収納ケース10が傾斜した状態を維持することができる。
【0043】
次に、端末保持具1を用いた携帯端末の保持方法について、
図7及び
図8を参照して説明する。端末保持具1が装着された端末収納ケース10には、携帯端末10Aが収納されている。ユーザは、親指21と、人差し指22と、中指23と、で携帯端末を把持し、薬指24で携帯端末の背面を支持しつつ、薬指24と小指25とで被挟持部3を挟持する。このとき、ユーザは
図7に示すような方法で、前後方向から薬指24と小指25とで被挟持部3を挟持している。ユーザは、人差し指22と、中指23と、薬指24と、で携帯端末の背面を支え、薬指14と小指25とで被挟持部3を挟持するとともに薬指24と小指25とが保持部4に当接することにより、携帯端末が掌の上で固定される。
【0044】
ユーザは、親指21で携帯端末10Aを操作する。携帯端末の重心Gは略中央から下方に向けて働くため、人差し指22、中指23、及び薬指24で携帯端末を安定的に保持することができる。つまり、携帯端末は重心Gから離間した支点Sで薬指24及び小指25によって保持されているため、重心G近傍を複数の指で支持することで携帯端末の自重を利用して安定的に保持することができる。ここで、支点Sは端末保持具1が携帯端末を支持する支点であり、携帯端末の下端部に位置することとなる。つまり、端末保持具1を携帯端末10Aの下端部に取り付け、薬指24及び小指25で端末保持具1を保持することによって、支点Sを携帯端末の下端部に配置させることができる。
【0045】
ユーザは、携帯端末10Aを把持したまま他の作業を行いたい場合には、携帯端末10Aの背面を支持している人差し指22及び中指23を携帯端末10Aから離すことで、
図8に示すように、携帯端末10Aが自重で薬指24を中心に反時計回り方向に回転する。このとき、被挟持部3は薬指24と小指25とに挟持されつつ薬指24及び小指25は保持部4に当接している。これにより、ユーザは携帯端末10Aを手から離すことなく薬指24及び小指25以外の指で他の作業を行うことができる。再び携帯端末10Aを操作するときは、反動を使い、又はもう一方の手で端末収納ケース10を薬指24を中心に時計回り方向に回転させて再び
図7に示す状態とする。
【0046】
このような構成によると、端末当接部42を第1当接部11に当接させるとともに床当接部41を床面Fに当接させることにより携帯端末10A又は端末収納ケース10を横置きすることができる。また、端末当接部42を第2当接部12に当接させるとともに床当接部41を床面Fに当接させることにより携帯端末10A又は端末収納ケース10を縦置きすることができる。これにより、1つの保持部4で携帯端末10A又は端末収納ケース10を横置き又は縦置きすることができる。また、指の間に挟持する被挟持部3の端部に保持部4が設けられていることにより、被挟持部3を挟持した指が抜け落ちることを防止することができる。さらに、携帯端末10Aを保持したときに指を支える保持部4が携帯端末10A又は端末収納ケース10を床面Fに載置したときに支持する部材を兼ねているため、部品点数を削減し製造コストを抑えることができる。
【0047】
このような構成によると、被挟持部3に張力が掛かった状態で床当接部41が床面Fに当接するとともに端末当接部42が第1当接部11に当接しているため、被挟持部3が支えとなって携帯端末10A又は端末収納ケース10を横置きした状態を維持することができる。また、被挟持部3は柔軟性を有しているため、端末当接部42の位置を微調整することで携帯端末10Aの角度を任意の位置に設定することができる。さらに、横置きのときは被挟持部3が捻れた状態であって縦置きのときは被挟持部3が捻れない状態であるため、被挟持部3の柔軟性によって1つの保持部4で携帯端末10A又は端末収納ケース10の横置きと縦置きとを実現することができる。
【0048】
このような構成よると、被挟持部3に張力が掛かった状態で床当接部41が床面Fに当接するとともに端末当接部42が第1当接部11に当接しているため、被挟持部3が支えとなって携帯端末10A又は端末収納ケース10を横置きした状態を維持することができる。また、横置きのときも縦置きのときも被挟持部3が捻れない状態であるため、保持部4が携帯端末10A又は端末収納ケース10を安定して支持することができる。
【0049】
このような構成によると、携帯端末10A又は端末収納ケース10を横置きしたとき、第1仮想三角形T1及び第2仮想三角形T2が形成される。第1仮想三角形T1が形成されることで、携帯端末10A又は端末収納ケース10を横置きした状態を安定的に保持することができる。また、第2仮想三角形T2が形成されることで、被挟持部3が支えとなって保持部4が携帯端末10A又は端末収納ケース10を支えた状態を維持することができる。
【0050】
このような構成によると、携帯端末10A又は端末収納ケース10を縦置きしたとき、第3仮想三角形T3及び第4仮想三角形T4が形成される。第3仮想三角形T3が形成されることで、携帯端末10A又は端末収納ケース10を縦置きした状態を安定的に保持することができる。また、第4仮想三角形T4が第3仮想三角形T4の頂点から対向する辺に延びることにより形成されるため、被挟持部3が支えとなって保持部4が携帯端末10A又は端末収納ケース10を支えた状態を維持することができる。
【0051】
次に、本発明の第2の実施の形態について、
図9を参照して説明する。端末保持具101は、端末収納ケース110の裏面に貼付される固定部102と、被挟持部3と、保持部4と、から構成される。上述の実施の形態と同一の構成については、同一の符号を付し説明を省略する。
【0052】
固定部102は略矩形であって、一点鎖線で示す第1当接部111と第2当接部112とを一体的に備えている。固定部102は滑り止め防止のための素材で構成されており、端末収納ケース10を横置き又は縦置きしたときに保持部4が第1当接部111及び第2当接部112に対して滑ることを防止している。第1当接部111及び第2当接部112は、端末収納ケース110を床面Fに載置した際に端末当接部42が当接するおおよその領域を示しており、この位置及び形状に限定されるものではない。
【0053】
このような構成によると、端末当接部42を第1当接部111に当接させるとともに床当接部41を床面Fに当接させることにより端末収納ケース110を横置きすることができる。また、端末当接部42を第2当接部112に当接させるとともに床当接部41を床面Fに当接させることにより端末収納ケース10を縦置きすることができる。これにより、1つの保持部4で携帯端末10A又は端末収納ケース10を横置き又は縦置きすることができる。また、固定部102に第1当接部111と第2当接部112とが設けられているため、端末収納ケース110に新たに滑り止め等を設ける必要がない。さらに、固定部102に第1当接部111と第2当接部112とが設けられているため、保持部4の形状に応じて第1当接部111及び第2当接部112の位置を任意に設定することができる。これにより、どのような形状の保持部4にも対応することができる。
【0054】
次に、本発明の第3の実施の形態について、
図10を参照して説明する。第3の実施の形態では、端末収納ケース210と端末保持具201とが一体的に構成されている。端末収納ケース210は、本体部209と、端末保持具201と、被挟持部3と、保持部4と、当接部202と、から構成される。上述の実施の形態と同一の構成については、同一の符号を付し説明を省略する。
【0055】
本体部209の下端部の中央から左寄りから端末保持具201が下方に延出している。本体部209の裏側下部に設けられた当接部202は略矩形であって、一点鎖線で示す第1当接部211と第2当接部212とから構成される。第1当接部211及び第2当接部212は、端末収納ケース210を床面Fに載置した際に端末当接部42が当接するおおよその領域を示しており、この位置及び形状に限定されるものではない。当接部202は滑り止め防止のための素材で構成されており、端末収納ケース210を横置き又は縦置きしたときに保持部4が第1当接部211及び第2当接部212に対して滑ることを防止している。
【0056】
次に、本発明の第4の実施の形態について、
図11を参照して説明する。第4の実施の形態では、端末収納ケース310と端末保持具301とが一体的に構成されている。端末収納ケース310は、本体部309と、端末保持具301と、被挟持部3と、保持部304と、から構成される。上述の実施の形態と同一の構成については、同一の符号を付し説明を省略する。
【0057】
端末収納ケース310では、滑り止めの部材が端末収納ケース310の本体部309ではなく、保持部304に設けられている。本体部309には、一点鎖線で示す第1当接部311及び第2当接部312が規定されている。第1当接部311及び第2当接部312は、端末収納ケース310を床面Fに載置した際に端末当接部342が当接するおおよその領域を示しており、この位置及び形状に限定されるものではない。保持部304は、第1突起341Aを有する床当接部341と、第2突起342Aを有する端末当接部342と、から構成される。被挟持部3は、端末収納ケース310の中央から延出している。なお、被挟持部3は端末収納ケース310の左右方向いずれかに寄った位置に設けられていてもよい。保持部304の床当接部341及び端末当接部342には、斜線で示すように滑り止め防止のための素材が設けられている。これにより、端末収納ケース310を横置き又は縦置きしたときに保持部304が滑ることを防止している。
【0058】
次に、本発明の第5の実施の形態について、
図12を参照して説明する。第5の実施の形態では、端末保持具401の被挟持部403が紐形状となっている。上述の実施の形態と同一の構成については、同一の符号を付し説明を省略する。
【0059】
端末保持具401は、端末収納ケース10に固定される固定部402と、紐状の被挟持部403と、保持部4とから構成される。被挟持部403が紐形状であるため、横置きのときの捻れが目立たず外観上優れた端末保持具401となる。また、被挟持部403が紐状であるため、指で挟持したときに違和感がない。
【0060】
次に、本発明の第6の実施の形態について、
図13を参照して説明する。第6の実施の形態による端末保持具501は、保持部604が折り畳み式となっている。
【0061】
端末保持具501は、端末収納ケース10に固定される図示せぬ固定部と、被挟持部503と、保持部504と、から構成される。被挟持部503は、端末収納ケース10の下端部から保持部504の略中心に繋がっている。保持部504は、第1保持部551と、第2保持部552と、から構成される。第2保持部552は、回転軸553を中心に第1保持部551に対して矢印Aの方向に回転可能である。
【0062】
端末収納ケース10を縦置きするときは、第1保持部551を回転軸553を中心に回転させて
図13に示す状態とし、第1保持部551の下端部の床当接部541を床面Fに当接させ、第2保持部552を端末収納ケース10の第2当接部に当接させる。被挟持部503は、弛んだ状態で床面Fに敷かれている。このとき、端末収納ケース10の下部と、第1保持部551と、床面Fとで第3仮想三角形T3が形成される。端末収納ケース10を横置きしたときは、第1保持部551を回転させて、第1保持部551の下端部の床当接部541を床面Fに当接させ、第2保持部552を端末収納ケース10の第1当接部に当接させる。このとき、第1当接部と第2当接部とは、異なる位置に設けられているが部分的に重複している。第1保持部551は、ラチェット式となっていて第2保持部552に対して任意の位置で仮固定することができる。
【0063】
本発明による端末保持具及び端末収納ケースは、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明の要旨の範囲内で種々の変更が可能である。
【0064】
上述の実施の形態では、保持部は略薄円形状であったが、これに限定されない。例えば、
図14に示すような形状であってもよい。
図14(a)に示す保持部604は、六角形であって上辺が端末当接部642となり、下辺が床当接部641となる。保持部604の略中心に対して床当接部641の反対側に端末当接部642が設けられている。
図14(b)に示す保持部704は、正方形であって上辺が端末当接部742となり、下辺が床当接部741となる。
図14(c)に示す保持部804は、上部及び下部が切り欠かれた円であって、上辺が端末当接部842となり、下辺が床当接部841となる。
図14(d)に示す保持部904は、両手を挙げた人型であって手の先端が端末当接部942となり、足の先端が床当接部941となる。これに限定されず、保持部は多角形であっても楕円であっても動物の形状であってもよい。
【0065】
図14に示す保持部の変形例は、本発明の第1の実施の形態から第6の実施の形態のいずれにも適用することができる。また、本発明の第4の実施の形態の保持部304及び第6の実施の形態の保持部504は、いずれの実施の形態にも適用することができる。
【符号の説明】
【0066】
1、101、201、301、401、501、601 端末保持具
2、102、202、402 固定部
3、403、503 被挟持部
3a 指挿入空間
4、304、504、604、704、804、904 保持部
10、110、210、310 携帯端末
11、111、211、311 第1当接部
12 第2当接部
41、341、541、641、741、841、941 床当接部
42、342、642、742、842、942 端末当接部
202 当接部
T1 第1仮想三角形
T2 第2仮想三角形
T3 第3仮想三角形
T4 第4仮想三角形
F 床面