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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-03
(45)【発行日】2024-12-11
(54)【発明の名称】取引仲介装置、および、取引仲介方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/04 20120101AFI20241204BHJP
【FI】
G06Q40/04
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2024148662
(22)【出願日】2024-08-30
【審査請求日】2024-09-09
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523192233
【氏名又は名称】日本GXグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】弁理士法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉岡 賢史
【審査官】加舎 理紅子
(56)【参考文献】
【文献】特開2024-016795(JP,A)
【文献】特開2009-258849(JP,A)
【文献】特許第7426765(JP,B1)
【文献】特許第7445226(JP,B1)
【文献】特表2011-521314(JP,A)
【文献】[民間企業国内初]日本カーボンクレジット取引所(JCX)がオープン!,2023年10月02日,[令和6年9月20日検索],[online],インターネット<https://jp-gx.com/news/QoS5NnqV>
【文献】ゼロボード、東京都助成事業によるカーボン・クレジット取引機能の公開およびenechain 社・フェイガー社との協業を開始,2023年12月12日,[令和6年9月20日検索],[online],インターネット<https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000120.000087068.html>
【文献】SBI ホールディングスとアスエネの合弁会社 Carbon EX によるカーボンクレジット・排出権取引所のサービス開始のお知らせ ,2023年10月04日,[令和6年9月20日検索],[online],インターネット<https://www.sbigroup.co.jp/news/pdf/2023/1004_a.pdf>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1者が保有する第1端末からJクレジット特定番号、Jクレジットの預入量、および、プロジェクト番号のJクレジットを特定するための預入情報を受信し、Jクレジットサーバにアクセスして、前記第1者が保有する第1Jクレジット口座から仲介者が保有する仲介者Jクレジット口座に対して、前記預入情報に応じ所定のJクレジットを移動させる代理手続を実行し、かつ、移動させた所定のJクレジットに相当する仮想Jクレジットを前記第1者が保有する仮想第1Jクレジット口座に発生させる預入処理部と、
前記第1端末からJクレジットの販売価格および販売量を含む第1売注文情報を受信し、かつ、第2者が保有する第2端末からJクレジットの買取価格および買取量を含む第1買注文情報を受信する注文受信処理部と、
前記第1売注文情報および前記第1買注文情報に応じて取引を約定させ、かつ、前記第1売注文情報および前記第1買注文情報に応じて前記仮想第1Jクレジット口座から前記第2者が保有する仮想第2Jクレジット口座に前記仮想Jクレジットを移動させる取引約定処理部と、を備える
ことを特徴とする取引仲介装置。
【請求項2】
請求項1に記載の取引仲介装置において、
前記第2端末からJクレジットの無効化量を含む無効化情報を受信し、前記Jクレジットサーバにアクセスして、前記仲介者Jクレジット口座から無効化口座に対して、前記無効化情報に応じ所定のJクレジットを移動させる代理手続を実行し、かつ、移動させた所定のJクレジットに相当する前記仮想Jクレジットを前記仮想第2Jクレジット口座から消滅させる無効化処理部を備える
ことを特徴とする取引仲介装置。
【請求項3】
請求項1に記載の取引仲介装置において、
前記注文受信処理部は、前記第2端末からJクレジットの販売価格および販売量を含む第2売注文情報を受信し、かつ、第3者が保有する第3端末からJクレジットの買取価格および買取量を含む第2買注文情報を受信し、
前記取引約定処理部は、前記第2売注文情報および前記第2買注文情報に応じて取引を約定させ、かつ、前記第2売注文情報および前記第2買注文情報に応じて前記仮想第2Jクレジット口座から前記第3者が保有する仮想第3Jクレジット口座に前記仮想Jクレジットを移動させる
ことを特徴とする取引仲介装置。
【請求項4】
請求項1に記載の取引仲介装置において、
前記第1売注文情報および前記第1買注文情報を、前記第1端末および前記第2端末に表示させる表示処理部を備える
ことを特徴とする取引仲介装置。
【請求項5】
預入処理部と、注文受信処理部と、取引約定処理部と、を備える取引仲介装置による取引仲介方法であって、
前記預入処理部が、第1者が保有する第1端末からJクレジット特定番号、Jクレジットの預入量、および、プロジェクト番号のJクレジットを特定するための預入情報を受信し、Jクレジットサーバにアクセスして、前記第1者が保有する第1Jクレジット口座から仲介者が保有する仲介者Jクレジット口座に対して、前記預入情報に応じ所定のJクレジットを移動させる代理手続を実行し、かつ、移動させた所定のJクレジットに相当する仮想Jクレジットを前記第1者が保有する仮想第1Jクレジット口座に発生させる預入ステップと、
前記注文受信処理部が、前記第1端末からJクレジットの販売価格および販売量を含む第1売注文情報を受信し、かつ、第2者が保有する第2端末からJクレジットの買取価格および買取量を含む第1買注文情報を受信する注文受信ステップと、
前記取引約定処理部が、前記第1売注文情報および前記第1買注文情報に応じて取引を約定させ、かつ、前記第1売注文情報および前記第1買注文情報に応じて前記仮想第1Jクレジット口座から前記第2者が保有する仮想第2Jクレジット口座に前記仮想Jクレジットを移動させる取引約定ステップと、を備える
ことを特徴とする取引仲介方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、取引仲介装置、および、取引仲介方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、Jクレジットの取引を仲介する仲介装置が知られている(例えば、特許文献1等)。
特許文献1では、売手側が保有するJクレジットの口座情報、および、買手側が保有するJクレジットの口座情報に応じて、Jクレジットの取引用のアカウントを作成し、当該アカウントに関連付けられたウォレット情報を用いて取引することで、Jクレジットの簡易な取引を実現できるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2024-084603号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、Jクレジット口座に関連付けられたアカウントを通じて売手側と買手側とでJクレジットの取引を行うことを前提としているため、Jクレジット口座を開設できない個人やJクレジット口座を保有していない企業では、Jクレジットの取引を行うことができず、Jクレジットを有効に活用することができないといった問題があった。
【0005】
本発明の目的は、Jクレジット口座を開設できない個人等でもJクレジットを有効に活用することができる取引仲介装置、および、取引仲介方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の取引仲介装置は、第1者が保有する第1端末から出力される預入情報を入力し、前記預入情報に応じて前記第1者が保有する第1Jクレジット口座から仲介者が保有する仲介者Jクレジット口座に対して所定のJクレジットを移動させ、かつ、移動させた所定のJクレジットに相当する仮想Jクレジットを前記第1者が保有する仮想第1Jクレジット口座に発生させる預入処理部と、前記第1端末から出力され、Jクレジットの販売価格および販売量を含む第1売注文情報を受信し、かつ、第2者が保有する第2端末から出力され、Jクレジットの買取価格および買取量を含む第1買注文情報を受信する注文受信処理部と、前記第1売注文情報および前記第1買注文情報に応じて取引を約定させ、かつ、前記第1売注文情報および前記第1買注文情報に応じて前記仮想第1Jクレジット口座から前記第2者が保有する仮想第2Jクレジット口座に前記仮想Jクレジットを移動させる取引約定処理部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明では、第1者から仲介者に対して預け入れられたJクレジットに相当する仮想Jクレジットを、第1者が保有する仮想第1Jクレジット口座に発生させる。そして、第2者は、第1者からの第1売注文情報に対応する第1買注文情報を送信することで、第1者から仮想Jクレジットを買い取ることができる。そのため、第2者はJクレジット口座を保有していなくても、仲介者が保有する仲介者Jクレジット口座の中にあるJクレジットを、自身が保有する仮想Jクレジットに応じて販売したり無効化したりすることで、Jクレジットを活用することができる。
【0008】
本発明の取引仲介装置において、前記第2端末から出力され、Jクレジットの無効化量を含む無効化情報を入力し、前記無効化情報に応じて前記仲介者Jクレジット口座から無効化口座に対して所定のJクレジットを移動させ、かつ、移動させた所定のJクレジットに相当する前記仮想Jクレジットを前記仮想第2Jクレジット口座から消滅させる無効化処理部を備えることが好ましい。
これにより、第2者からの無効化情報に応じて、仲介者Jクレジット口座から無効化口座に対して所定のJクレジットを移動させる。そのため、第2者は自身でJクレジット口座を保有していなくても、仲介者が保有する仲介者Jクレジット口座の中にあるJクレジットを、自身が保有する仮想Jクレジットに応じて無効化することができる。
【0009】
本発明の取引仲介装置において、前記注文受信処理部は、前記第2端末から出力され、Jクレジットの販売価格および販売量を含む第2売注文情報を受信し、かつ、第3者が保有する第3端末から出力され、Jクレジットの買取価格および買取量を含む第2買注文情報を受信し、前記取引約定処理部は、前記第2売注文情報および前記第2買注文情報に応じて取引を約定させ、かつ、前記第2売注文情報および前記第2買注文情報に応じて前記仮想第2Jクレジット口座から前記第3者が保有する仮想第3Jクレジット口座に前記仮想Jクレジットを移動させることが好ましい。
これにより、取引約定部は、第2者からの第2売注文情報および第3者からの第2買注文情報に応じて、第2者が保有する仮想第2Jクレジット口座から第3者が保有する仮想第3Jクレジット口座に仮想Jクレジットを移動させる。そのため、第2者は自身でJクレジット口座を保有していなくても、仲介者が保有する仲介者Jクレジット口座の中にあるJクレジットを、自身が保有する仮想Jクレジットに応じて第3者に販売することができる。
【0010】
本発明の取引仲介装置において、前記第1売注文情報および前記第1買注文情報を、前記第1端末および前記第2端末に表示させる表示処理部を備えることが好ましい。
これにより、第1者は第2者からの第1買注文情報に応じて販売価格や販売量を決定することができる。また、第2者は第1者からの第1売注文情報に応じて買取価格や買取量を決定することができる。そのため、買手側および売手側が希望する価格や量を互いに確認することができるので、Jクレジット取引の流動性を高くすることができる。
【0011】
本発明の取引仲介方法は、第1者が保有する第1端末から出力される預入情報を入力し、前記預入情報に応じて前記第1者が保有する第1Jクレジット口座から仲介者が保有する仲介者Jクレジット口座に対して所定のJクレジットを移動させ、かつ、移動させた所定のJクレジットに相当する仮想Jクレジットを前記第1者が保有する仮想第1Jクレジット口座に発生させる預入ステップと、前記第1端末から出力され、Jクレジットの販売価格および販売量を含む第1売注文情報を受信し、かつ、第2者が保有する第2端末から出力され、Jクレジットの買取価格および買取量を含む第1買注文情報を受信する注文受信ステップと、前記第1売注文情報および前記第1買注文情報に応じて取引を約定させ、かつ、前記第1売注文情報および前記第1買注文情報に応じて前記仮想第1Jクレジット口座から前記第2者が保有する仮想第2Jクレジット口座に前記仮想Jクレジットを移動させる取引約定ステップと、を備えることを特徴とする。
【0012】
本発明では、第1者から仲介者に対して預け入れられたJクレジットに相当する仮想Jクレジットを、第1者が保有する仮想第1Jクレジット口座に発生させる。そして、第2者は、第1者からの第1売注文情報に対応する第1買注文情報を送信することで、第1者から仮想Jクレジットを買い取ることができる。そのため、第2者はJクレジット口座を保有していなくても、仲介者が保有する仲介者Jクレジット口座の中にあるJクレジットを、自身が保有する仮想Jクレジットに応じて販売したり無効化したりすることで、Jクレジットを活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】一実施形態に係る取引仲介システムの概略を示す図。
図2】前記実施形態の取引仲介装置の概略構成を示すブロック図。
図3】表示処理部による売買注文の表示を示す概略図。
図4】アカウント登録方法を示すフローチャート。
図5】第1者と第2者とによる取引仲介方法を示すフローチャート。
図6】第2者によるJクレジットの無効化の仲介方法を示すフローチャート。
図7】第2者と第3者とによる取引仲介方法を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[実施形態]
以下、具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
【0015】
図1は、本実施形態に係る取引仲介システム1の概略を示す図である。
図1に示すように、取引仲介システム1は、取引仲介装置10と、第1端末20と、第2端末30と、第3端末40と、管理用端末50と、Jクレジットサーバー60と、を備える。
本実施形態では、取引仲介装置10は、Jクレジットの取引を仲介者によって保有・管理され、第1端末20、第2端末30、および、第3端末40と、インターネット回線100を通じて相互に通信可能に構成されている。また、取引仲介装置10は、管理用端末50と、無線回線あるいは有線回線により、相互に通信可能に構成されている。さらに、取引仲介装置10は、Jクレジットサーバー60と、インターネット回線100を通じて、通信可能に構成されている。なお、取引仲介装置10の詳細については、後述する。
【0016】
第1端末20は、PC(personal computer)やスマートフォン等の携帯型端末等により構成され、Jクレジット口座を保有する第1者によって管理・使用される。第1端末20は、前述したように、取引仲介装置10とインターネット回線100を通じて相互に通信可能に構成されている。より具体的には、第1端末20は、仲介者が運営するWBEサイトにアクセスしたり、仲介者から提供されるアプリケーションを使用したりすることで、取引仲介装置10と相互に通信可能に構成されている。
さらに、第1端末20は、後述する取引仲介装置10の表示部14が表示する内容を表示する手段を備える。
なお、第1者としては、Jクレジット口座を保有する企業体等が例示される。
【0017】
第2端末30は、PCやスマートフォン等の携帯型端末等により構成され、Jクレジット口座を保有しない第2者によって管理・使用される。第2端末30は、前述したように、取引仲介装置10とインターネット回線100を通じて相互に通信可能に構成されている。より具体的には、第2端末30は、仲介者が運営するWBEサイトにアクセスしたり、仲介者から提供されるアプリケーションを使用したりすることで、取引仲介装置10と相互に通信可能に構成されている。
さらに、第2端末30は、後述する取引仲介装置10の表示部14が表示する内容を表示する手段を備える。
なお、第2者としては、Jクレジット口座を保有しない個人、任意団体、企業体等が例示される。
【0018】
第3端末40は、PCやスマートフォン等の携帯型端末等により構成され、前述した第1者や第2者とは異なる第3者によって管理・使用される。第3端末40は、前述したように、取引仲介装置10とインターネット回線100を通じて相互に通信可能に構成されている。より具体的には、第3端末40は、仲介者が運営するWBEサイトにアクセスしたり、仲介者から提供されるアプリケーションを使用したりすることで、取引仲介装置10と相互に通信可能に構成されている。
さらに、第3端末40は、後述する取引仲介装置10の表示部14が表示する内容を表示する手段を備える。
なお、第2者としては、Jクレジット口座を保有する企業体等や、Jクレジット口座を保有しない個人、任意団体、企業体等が例示される。
【0019】
管理用端末50は、PCやスマートフォン等の携帯型端末等により構成され、取引仲介装置10の管理を行う。管理用端末50は、取引仲介装置10を管理する仲介者による手動または自動により、取引仲介装置10を運用することが可能であるように構成される。より具体的には、管理用端末50は、取引仲介装置10の稼働を管理する機能や、表示部14のユーザインタフェースを管理する機能を備える。
【0020】
Jクレジットサーバー60は、Jクレジット制度を運営するJクレジット制度事務局により運営・管理され、サーバー装置等によって構成される。Jクレジットサーバー60は、第1者等が保有するJクレジット口座を管理可能に構成される。
【0021】
[取引仲介装置10]
図2は、取引仲介装置10の概略構成を示すブロック図である。
図2に示すように、取引仲介装置10は、通信部11、記憶部12、制御部13、および、表示部14を備える。また、本実施形態では、取引仲介装置10は、PC、サーバー装置、コンピュータ通信のホスト、インターネット上に接続されたコンピュータシステム等によって構成され、Jクレジットの仲介を行う仲介者によって保有・管理される。さら、取引仲介装置10に含まれる機能は、ネットワーク上の各機器に分散されてもよく、当該各機器で一つの機能を構成することも可能である。
【0022】
通信部11は、取引仲介装置10と第1端末20、第2端末30、第3端末40、管理用端末50、および、Jクレジットサーバー60との間において、様々な情報の送受信を行うための通信インタフェースである。通信網が無線回線である場合、通信部11は、アンテナを備える。また、通信網が有線回線である場合、通信部11は、通信ケーブルを接続させる接続ポートを備える。
【0023】
記憶部12は、仲介者口座記憶部121、取引DB122、ユーザーDB123、および、クレジット移管DB124を含む。記憶部12は、不揮発性の記憶装置であり、例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)または光ディスクドライブなどの情報媒体を用いることができる。
【0024】
仲介者口座記憶部121は、仲介者が保有するJクレジット口座の情報が記憶されている。また、仲介者口座記憶部121には、第1者から預け入れられるJクレジット情報が記憶されている。
取引DB122は、表示部14が表示する取引情報を記憶する。取引情報は、第1端末20から出力される第1売注文情報や第2端末30から出力される第1買取注文情報等のJクレジットの売買に関する情報や、仮想Jクレジットの取引の約定履歴等を含む。
【0025】
ユーザーDB123は、第1者が保有する仮想第1Jクレジット口座情報、第2者が保有する仮想第2Jクレジット口座の情報、第3者が保有する仮想第3Jクレジット情報、第1者のアカウント情報、第2者のアカウント情報、第3者のアカウント情報等を記憶する。第1者のアカウント情報には、第1者の名称や住所、第1者が保有するJクレジット口座の情報、第1者が保有する銀行口座の情報等が含まれる。また、第2者のアカウント情報には、第2者の名称や住所、第2者が保有する銀行口座の情報等が含まれる。さらに、第3者がJクレジット口座を保有している場合は、第3者のアカウント情報には、第3者の名称や住所、第3者が保有するJクレジット口座の情報、第3者が保有する銀行口座の情報等が含まれる。一方、第3者がJクレジット口座を保有していない場合は、第3者のアカウント情報には、第3者の名称や住所、第3者が保有する銀行口座の情報等が含まれる。
クレジット移管DB124は、第1者等から移管されたJクレジットの履歴情報が記憶されている。
【0026】
制御部13は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、作業用メモリ、および、取引仲介装置10の全体を制御するためのプログラムを記憶した不揮発性の記憶装置等によって構成される。また、制御部13は、例えばIC(Integrated Circuit)によって実現することもできる。
本実施形態では、制御部13は、アカウント登録処理部131、預入処理部132、注文受信処理部133、取引約定処理部134、無効化処理部135、表示処理部136、請求処理部137、および、仲介者口座開設処理部138、を備える。
【0027】
アカウント登録処理部131は、第1端末20、第2端末30、または、第3端末40から出力された登録情報に応じて、ユーザーDB123にアカウント情報を記憶させる登録処理を行うように構成される。
【0028】
預入処理部132は、第1端末20から出力される預入情報を入力し、預入情報に応じて第1者が保有する第1Jクレジット口座から仲介者が保有する仲介者Jクレジット口座に対して所定のJクレジットを移動させる処理を行う。具体的には、預入処理部132は、通信部11およびインターネット回線100を通じてJクレジットサーバー60にアクセスし、第1者が保有する第1Jクレジット口座から仲介者が保有する仲介者Jクレジット口座に対して所定のJクレジットを移動させる代理手続を実行する。
また、預入処理部132は、移動させた所定のJクレジットに相当する仮想Jクレジットを第1者が保有する仮想第1Jクレジット口座に発生させ、ユーザーDB123に記憶させる処理を行う。
【0029】
注文受信処理部133は、第1端末20から出力され、Jクレジットの販売価格および販売量を含む第1売注文情報を受信する処理を行う。また、注文受信処理部133は、第2端末30から出力され、Jクレジットの買取価格および買取量を含む第1買注文情報を受信する処理を行う。そして、注文受信処理部133は、受信した第1売注文情報および第2買注文情報を取引DB122に記憶させる。
【0030】
取引約定処理部134は、第1売注文情報および第1買注文情報に応じて取引を約定させる。具体的には、第1注文情報に含まれるJクレジットの販売価格および販売量と、第1買注文情報に含まれるJクレジットの買取価格および買取量とが見合った場合に、取引を約定させる。この際、販売価格と買取価格とが見合っていた場合に、販売量よりも買取量が下回っていたとしても、第2者による買取量だけ取引を約定するようにしてもよい。一方、販売価格と買取価格とが見合っていた場合に、販売量よりも買取量が上回っていたとしても、第1者による販売量だけ取引を約定するようにしてもよい。すなわち、第1者および第2者の要望に応じて、販売量や買取量の一部のみの取引を約定してもよい。
【0031】
また、取引約定処理部134は、第1売注文情報および第1買注文情報に応じて仮想第1Jクレジット口座から仮想第2Jクレジット口座に仮想Jクレジットを移動させる処理を行う。具体的には、取引約定処理部134は、約定させた取引に応じて、ユーザーDB123に記憶された仮想第1Jクレジット口座内の仮想Jクレジットを仮想第2Jクレジットに移動させる。
【0032】
無効化処理部135は、第2端末30から出力され、通信部11および注文受信処理部133を介してJクレジットの無効化量を含む無効化情報を入力する。そして、無効化処理部135は、無効化情報に応じて仲介者Jクレジット口座から無効化口座に対して所定のJクレジットを移動させる。具体的には、無効化処理部135は、通信部11およびインターネット回線100を通じてJクレジットサーバー60にアクセスし、仲介者が保有する仲介者Jクレジット口座から無効化口座に対して所定のJクレジットを移動させる代理手続を実行する。
また、無効化処理部135は、移動させた所定のJクレジットに相当する仮想Jクレジットを仮想第2Jクレジット口座から消滅させる。具体的には、無効化処理部135は、代理無効化させたJクレジットに応じて、ユーザーDB123に記憶された仮想第2Jクレジット口座内の仮想Jクレジットを消滅させる。
【0033】
表示処理部136は、第1売注文情報や第1買注文情報を表示部14、第1端末20、第2端末30、第3端末40、および、管理用端末50に表示させるように構成されている。
図3は、表示処理部136による売買注文の表示を示す概略図である。図3に示すように、本実施形態では、表示処理部136は、第1者等によるJクレジットの売り注文の情報だけでなく、第2者等による買い注文の情報も並列的に表示部14等に表示させる処理を実行する。
これにより、第1者等は第2者等からの買い注文情報に応じて販売価格や販売量を決定することができる。また、第2者等は第1者等からの売り注文情報に応じて買取価格や買取量を決定することができる。そのため、買手側および売手側が希望する価格や量を互いに確認することができるので、Jクレジット取引の流動性を高くすることができる。
【0034】
請求処理部137は、取引約定処理部134がJクレジットの取引を約定させた場合に、Jクレジットの売買に関する請求処理を実行する。例えば、請求処理部137は、前述した第1売注文情報および第1買注文情報に応じて取引約定処理部134が取引を約定させた場合、Jクレジットの売買価格および売買量に応じて、第2者が保有する銀行口座から仲介者が保有する銀行口座に対して振込処理を行う手続を実行する。さらに、請求処理部137は、Jクレジットの売買価格および売買量に応じて、仲介者が保有する銀行口座から第1者が保有する銀行口座に対して振込処理を行う手続を実行する。
なお、請求処理部137は、上記構成に限られるものではなく、例えば、Jクレジットの売買価格および売買量に応じて、第2者に対して請求書を発行する処理を実行するように構成されていてもよい。
【0035】
仲介者口座開設処理部138は、仲介者が保有する仲介者Jクレジット口座を開設するための手続処理を実行するように構成されている。
【0036】
表示部14は、LCD(liquid crystal display)、VFD(vacuum fluorescent display)、および、LED(light emitting diode)等、様々な表示装置を用いることができる。また、表示部14は、携帯電話機(いわゆるスマートフォンを含む。)などの携行できる装置を用いることもできる。
また、表示部14は、前述したように、図3に示すような売買注文等の取引情報や、第1者、第2者、または、第3者のアカウント情報を表示するように構成されている。なお、アカウント情報は、各者の端末からは各者のIDでログインしないと表示されないように保護されている。
【0037】
[アカウントの登録方法]
次に、アカウントの登録方法について説明する。
図4は、アカウントの登録方法を示すフローチャートである。なお、図4では、第1者によるアカウントの登録を例示して説明しているが、第2者および第3者についても同様の手順でアカウントを登録することができる。
図4に示すように、先ず、第1者は、第1端末20およびインターネット回線100を通じて、アカウントの登録に必要な登録情報を取引仲介装置10に出力する(ステップS101)。具体的には、第1者は、第1端末20およびインターネット回線100を通じて、仲介者が運営するWBEサイトにアクセスしたり、仲介者から提供されるアプリケーションを使用したりすることで、アカウントの登録に必要な名所や住所、Jクレジットの口座情報、銀行口座の情報等の登録情報を入力して、取引仲介装置10に出力する。
【0038】
次に、アカウント登録処理部131は、通信部11を介して前述した登録情報を入力する(ステップS102)。そして、アカウント登録処理部131は、入力した登録情報を、ユーザーDB123に第1者のアカウント情報として記憶させる(ステップS103)。
【0039】
次に、アカウント登録処理部131は、第1者のアカウント情報に紐づくIDやパスワードを発行し、ユーザーDB123に記憶させる(ステップS104)。そして、アカウント登録処理部131は、通信部11およびインターネット回線100を通じて、ユーザーDBに記憶された第1者のIDおよびパスワードを第1端末20に出力する(ステップS105)。このように、本実施形態では、アカウント情報に紐づくIDおよびパスワードを発行することで、第1者のアカウント情報のセキュリティを高くすることができる。
【0040】
[第1者と第2者とによる取引仲介方法]
次に、第1者と第2者とによる取引の仲介方法について説明する。
図5は、第1者と第2者とによる取引仲介方法を示すフローチャートである。
図5に示すように、先ず、第1者は、第1端末20およびインターネット回線100を通じて、仲介者が運営するWBEサイトにアクセスしたり、仲介者から提供されるアプリケーションを使用したりすることで、自身のアカウント情報にアクセスして、預入情報を入力する(ステップS201)。具体的には、第1者は、仲介者のJクレジットの口座に預け入れたい自身のJクレジットのJクレジット特定番号、Jクレジットの預入量、プロジェクト番号等のJクレジットを特定するための情報を預入情報として入力する。
【0041】
次に、預入処理部132は、第1端末20から出力された預入情報を、通信部11を介して入力する(ステップS202)。そして、預入処理部132は、通信部11およびインターネット回線100を通じてJクレジットサーバー60にアクセスし、入力した預入情報に応じて第1者が保有する第1Jクレジット口座から仲介者が保有する仲介者Jクレジット口座に対してJクレジットを移動させる代理手続の処理を実行する(ステップS203)。
【0042】
次に、預入処理部132は、移動させた所定のJクレジットに相当する仮想Jクレジットを第1者が保有する仮想第1Jクレジット口座に発生させ、ユーザーDB123に記憶させる処理を実行する(ステップS204)。なお、ステップS202~S204は、本発明の預入ステップを構成する。
【0043】
次に、第1者は、第1端末20およびインターネット回線100を通じて、仲介者が運営するWBEサイトにアクセスしたり、仲介者から提供されるアプリケーションを使用したりすることで、自身のアカウント情報にアクセスして、第1売注文情報を入力する(ステップS205)。具体的には、第1者は、仲介者に預け入れたJクレジットの中で販売したいJクレジットの販売価格や販売量等の情報を第1売注文情報として入力する。そして、注文受信処理部133は、入力した第1売注文情報を取引DB122に記憶させる(ステップS206)。
【0044】
次に、第2者は、第2端末30およびインターネット回線100を通じて、仲介者が運営するWBEサイトにアクセスしたり、仲介者から提供されるアプリケーションを使用したりすることで、自身のアカウント情報にアクセスして、第1買注文情報を入力する(ステップS207)。具体的には、第2者は、購入したいJクレジットの買取価格や買取量等の情報を第1買注文情報として入力する。そして、注文受信処理部133は、入力した第1買注文情報を取引DB122に記憶させる(ステップS208)。なお、ステップS205~S208は、本発明の注文受信ステップを構成する。
【0045】
次に、取引約定処理部134は、取引DB122に記憶された第1売注文情報および第1買注文情報を参照し、第1注文情報に含まれるJクレジットの販売価格および販売量と、第1買注文情報に含まれるJクレジットの買取価格および買取量とが見合った場合に、取引を約定させる処理を実行する(ステップS209)。
【0046】
そして、取引約定処理部134は、ステップS209で約定させた取引に応じて、ユーザーDB123に記憶された仮想第1Jクレジット口座内の所定の仮想Jクレジットを仮想第2Jクレジットに移動させる(ステップS210)。
なお、ステップS209~S210は、本発明の取引約定ステップを構成する。
【0047】
最後に、請求処理部137は、Jクレジットの売買価格および売買量に応じて、第2者が保有する銀行口座から仲介者が保有する銀行口座に対して振込処理を行う手続を実行する(ステップS211)。そして、請求処理部137は、Jクレジットの売買価格および売買量に応じて、仲介者が保有する銀行口座から第1者が保有する銀行口座に対して振込処理を行う手続を実行する(ステップS212)。
【0048】
このように、本実施形態では、上記のステップS201~S210の処理により、第1者から仲介者に対して預け入れられたJクレジットに相当する仮想Jクレジットを、第1者が保有する仮想第1Jクレジット口座に発生させる。そして、第2者は、第1者からの第1売注文情報に対応する第1買注文情報を送信することで、第1者から仮想Jクレジットを買い取ることができる。そのため、第2者はJクレジット口座を保有していなくても、仲介者が保有する仲介者Jクレジット口座の中にあるJクレジットを、自身が保有する仮想Jクレジットに応じて販売したり無効化したりすることで、Jクレジットを活用することができる。
【0049】
なお、本実施形態では、注文受信処理部133は、第1売注文情報を入力・記憶した後、第1買注文情報を入力・記憶していたが、これに限定されない。例えば、注文受信処理部133は、第1買注文受信を入力・記憶した後、第1売注文受信を入力・記憶してもよい。
【0050】
[第2者による無効化仲介方法]
次に、第2者によるJクレジットの無効化の仲介方法について説明する。
図6は、第2者によるJクレジットの無効化の仲介方法を示すフローチャートである。
図6に示すように、先ず、第2者は、第2端末30およびインターネット回線100を通じて、仲介者が運営するWBEサイトにアクセスしたり、仲介者から提供されるアプリケーションを使用したりすることで、自身のアカウント情報にアクセスして、無効化情報を入力する(ステップS301)。具体的には、第2者は、無効化したいJクレジットのJクレジット特定番号、Jクレジット量、プロジェクト番号等のJクレジットを特定するための情報を無効化情報として入力する。そして、注文受信処理部133は、入力した無効化情報を取引DB122に記憶させる(ステップS302)。
【0051】
次に、無効化処理部135は、通信部11およびインターネット回線100を通じてJクレジットサーバー60にアクセスし、第2端末30から出力された無効化情報を入力することにより、Jクレジットの無効化の手続を受け付ける(ステップS303)。そして、無効化処理部135は、無効化情報に応じて、ユーザーDB123に記憶された仮想第2Jクレジット口座内の仮想Jクレジットを消滅させる(ステップS304)。また、無効化処理部135は、仲介者が保有する仲介者Jクレジット口座から無効化口座に対して無効化情報に応じたJクレジットを移動させる代理手続を実行することで、Jクレジットを消滅させる(ステップS305)。
【0052】
このように、本実施形態では、第2者からの無効化情報に応じて、仲介者Jクレジット口座から無効化口座に対して所定のJクレジットを移動させる。そのため、第2者は自身でJクレジット口座を保有していなくても、仲介者が保有する仲介者Jクレジット口座の中にあるJクレジットを、自身が保有する仮想Jクレジットに応じて無効化することができる。
特に、本実施形態では、第2者は、所望の時期に仮想Jクレジットを購入し、所望の時期に当該仮想Jクレジットに相当するJクレジットを無効化することができるので、例えば、相場が低い時期にJクレジット購入しておき、自身の行動に応じてJクレジットを無効化することで、より効率的にJクレジットを運用することができる。
【0053】
[第2者と第3者とによる取引仲介方法]
次に、第2者と第3者とによる取引の仲介方法について説明する。
図7は、第2者と第3者とによる取引仲介方法を示すフローチャートである。
図7に示すように、先ず、第2者は、第2端末30およびインターネット回線100を通じて、仲介者が運営するWBEサイトにアクセスしたり、仲介者から提供されるアプリケーションを使用したりすることで、自身のアカウント情報にアクセスして、第2売注文情報を入力する(ステップS401)。具体的には、第2者は、仮想Jクレジットとして保有しているJクレジットの販売価格や販売量等の情報を第2売注文情報として入力する。そして、注文受信処理部133は、入力した第2売注文情報を取引DB122に記憶させる(ステップS402)。
【0054】
次に、第3者は、第3端末40およびインターネット回線100を通じて、仲介者が運営するWBEサイトにアクセスしたり、仲介者から提供されるアプリケーションを使用したりすることで、自身のアカウント情報にアクセスして、第2買注文情報を入力する(ステップS403)。具体的には、第3者は、購入したいJクレジットの買取価格や買取量等の情報を第2買注文情報として入力する。そして、注文受信処理部133は、入力した第2買注文情報を取引DB122に記憶させる(ステップS404)。
【0055】
次に、取引約定処理部134は、取引DB122に記憶された第2売注文情報および第2買注文情報を参照し、第2注文情報に含まれるJクレジットの販売価格および販売量と、第2買注文情報に含まれるJクレジットの買取価格および買取量とが見合った場合に、取引を約定させる処理を実行する(ステップS405)。
【0056】
そして、取引約定処理部134は、ステップS405で約定させた取引に応じて、ユーザーDB123に記憶された仮想第2Jクレジット口座内の所定の仮想Jクレジットを仮想第3Jクレジットに移動させる(ステップS406)。
【0057】
最後に、請求処理部137は、Jクレジットの売買価格および売買量に応じて、第3者が保有する銀行口座から仲介者が保有する銀行口座に対して振込処理を行う手続を実行する(ステップS407)。そして、請求処理部137は、Jクレジットの売買価格および売買量に応じて、仲介者が保有する銀行口座から第2者が保有する銀行口座に対して振込処理を行う手続を実行する(ステップS408)。
【0058】
このように、本実施形態では、取引約定処理部134は、第2者からの第2売注文情報および第3者からの第2買注文情報に応じて、第2者が保有する仮想第2Jクレジット口座から第3者が保有する仮想第3Jクレジット口座に仮想Jクレジットを移動させる。そのため、第2者は自身でJクレジット口座を保有していなくても、仲介者が保有する仲介者Jクレジット口座の中にあるJクレジットを、自身が保有する仮想Jクレジットに応じて第3者に販売することができる。
特に、本実施形態では、第2者は、所望の時期に仮想Jクレジットを購入し、所望の時期に当該仮想Jクレジットを販売することができるので、例えば、相場が低い時期にJクレジット購入しておき、相場が高い時期にJクレジットを販売することで、Jクレジットを通じて自身の資産を運用することができる。
【0059】
なお、本実施形態では、注文受信処理部133は、第2売注文情報を入力・記憶した後、第2買注文情報を入力・記憶していたが、これに限定されない。例えば、注文受信処理部133は、第2買注文受信を入力・記憶した後、第2売注文受信を入力・記憶してもよい。
【0060】
[本実施形態の作用効果]
以上のような本実施形態では、次の効果を奏することができる。
(1)本実施形態では、第1者から仲介者に対して預け入れられたJクレジットに相当する仮想Jクレジットを、第1者が保有する仮想第1Jクレジット口座に発生させる。そして、第2者は、第1者からの第1売注文情報に対応する第1買注文情報を送信することで、第1者から仮想Jクレジットを買い取ることができる。そのため、第2者はJクレジット口座を保有していなくても、仲介者が保有する仲介者Jクレジット口座の中にあるJクレジットを、自身が保有する仮想Jクレジットに応じて販売したり無効化したりすることで、Jクレジットを活用することができる。
【0061】
(2)本実施形態では、第2者からの無効化情報に応じて、仲介者Jクレジット口座から無効化口座に対して所定のJクレジットを移動させる。そのため、第2者は自身でJクレジット口座を保有していなくても、仲介者が保有する仲介者Jクレジット口座の中にあるJクレジットを、自身が保有する仮想Jクレジットに応じて無効化することができる。
【0062】
(3)本実施形態では、取引約定処理部134は、第2者からの第2売注文情報および第3者からの第2買注文情報に応じて、第2者が保有する仮想第2Jクレジット口座から第3者が保有する仮想第3Jクレジット口座に仮想Jクレジットを移動させる。そのため、第2者は自身でJクレジット口座を保有していなくても、仲介者が保有する仲介者Jクレジット口座の中にあるJクレジットを、自身が保有する仮想Jクレジットに応じて第3者に販売することができる。
【0063】
(4)本実施形態では、第1者は第2者からの第1買注文情報に応じて販売価格や販売量を決定することができる。また、第2者は第1者からの第1売注文情報に応じて買取価格や買取量を決定することができる。そのため、買手側および売手側が希望する価格や量を互いに確認することができるので、Jクレジット取引の流動性を高くすることができる。
【0064】
[変形例]
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0065】
上記の実施形態では、取引仲介装置10の処理の一部又は全部を、CPUにコンピュータプログラムを実行させることにより実現することが可能である。
プログラムは、コンピュータに読み込まれた場合に、実施形態で説明された1又はそれ以上の機能をコンピュータに行わせるための命令群(又はソフトウェアコード)を含む。プログラムは、非一時的なコンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体に格納されてもよい。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体は、RAM(random-access memory)、ROM(read-only memory)、フラッシュメモリ、SSD(solid-state drive)又はその他のメモリ技術、CD-ROM、DVD(digital versatile disc)、Blu-ray(登録商標)ディスク又はその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気ストレージデバイスを含む。プログラムは、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体上で送信されてもよい。限定されない例として、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体は、電気的、光学的、音響的、またはその他の形式の伝搬信号を含む。
【0066】
上記実施形態では、取引約定処理部134は、第2者からの第2売注文情報および第3者からの第2買注文情報を参照して取引を約定するように構成されていたが、これに限定されない。例えば、取引約定処理部は、第2者からの売注文情報および第1者からの買注文情報を参照して取引を約定させてもよく、売注文情報の販売価格および販売量と、買注文情報の買取価格および買取量と、が見合っていれば、取引を約定するように構成されていればよい。
【符号の説明】
【0067】
1…取引仲介システム、10…取引仲介装置、11…通信部、12…記憶部、13…制御部、14…表示部、20…第1端末、30…第2端末、40…第3端末、50…管理用端末、60…Jクレジットサーバー、100…インターネット回線、121…仲介者口座記憶部、122…取引DB、123…ユーザーDB、124…クレジット移管DB、131…アカウント登録処理部、132…預入処理部、133…注文受信処理部、134…取引約定処理部、135…無効化処理部、136…表示処理部、137…請求処理部、138…仲介者口座開設処理部。
【要約】
【課題】Jクレジット口座を開設できない個人等でもJクレジットを有効に活用することができる取引仲介装置を提供すること。
【解決手段】取引仲介装置10は、預入情報に応じて第1者が保有する第1Jクレジット口座から仲介者が保有する仲介者Jクレジット口座に対して所定のJクレジットを移動させ、かつ、仮想Jクレジットを第1者が保有する仮想第1Jクレジット口座に発生させる預入処理部132と、Jクレジットの販売価格および販売量を含む第1売注文情報を受信し、かつ、Jクレジットの買取価格および買取量を含む第1買注文情報を受信する注文受信処理部133と、第1売注文情報および第1買注文情報に応じて取引を約定させ、かつ、仮想第1Jクレジット口座から仮想第2Jクレジット口座に仮想Jクレジットを移動させる取引約定処理部134と、を備える。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7