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特許7598228コンピュータプログラム、空気調整装置、及び、空気調整方法
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  • 特許-コンピュータプログラム、空気調整装置、及び、空気調整方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-03
(45)【発行日】2024-12-11
(54)【発明の名称】コンピュータプログラム、空気調整装置、及び、空気調整方法
(51)【国際特許分類】
   F24F 11/52 20180101AFI20241204BHJP
   F24F 11/56 20180101ALI20241204BHJP
   F24F 11/64 20180101ALI20241204BHJP
   F24F 110/10 20180101ALN20241204BHJP
【FI】
F24F11/52
F24F11/56
F24F11/64
F24F110:10
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020189521
(22)【出願日】2020-11-13
(65)【公開番号】P2022078670
(43)【公開日】2022-05-25
【審査請求日】2023-09-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 浩二
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】内田 敬介
【審査官】安島 智也
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-065960(JP,A)
【文献】特開2010-145067(JP,A)
【文献】特開2013-174418(JP,A)
【文献】特開2013-190146(JP,A)
【文献】特開2017-146035(JP,A)
【文献】特開2022-078668(JP,A)
【文献】特開2022-078669(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0289643(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 11/00 - 11/89
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空間の空気の性質を調整する空気調整装置と通信するコンピュータに、
前記空気の性質を調整することに関する、ユーザからの指示であって、前記空気の性質に対する指示を示す設定性質値を含む指示情報を受付ける
ステップと、
前記空気の性質を調整することを確認するメッセージを報知するステップと
を実行させ、
前記メッセージは、前記空気の性質を調整する場合に、前記空間に存在するペットへの影響に関する注意喚起の情報、及び、前記設定性質値を含む運転内容の確認を前記ユーザに促す情報を含み、
前記メッセージを報知するステップは、
前記指示情報にペットが存在する前記空間の前記空気の性質を前記設定性質値に調整することを示す情報が含まれる場合に実行される、コンピュータプログラム。
【請求項2】
空間の空気の性質を調整する空気調整部と、
前記空気の性質を調整することに関する、ユーザからの指示であって、前記空気の性質に対する指示を示す設定性質値を含む指示情報を受信する通信部と、
前記指示情報に応じた制御信号に基づいて、前記空気調整部を制御する制御部と、
前記空間の空気の性質を検知し、検知結果を示す検知値を出力する検知部と
を備え、
前記制御部は、前記空間の空気の性質を調整することを確認するメッセージを報知し、
前記メッセージは、前記空気の性質を調整する場合に、前記空間に存在するペットへの影響に関する注意喚起の情報、及び、前記設定性質値を含む運転内容の確認を前記ユーザに促す情報を含み、
前記制御部は、
前記指示情報にペットが存在する前記空間の前記空気の性質を前記設定性質値に調整することを示す情報が含まれる場合に、前記メッセージの報知を実行する、空気調整装置。
【請求項3】
前記検知部は、前記検知値を所定時間毎に出力し、
前記通信部は、
操作装置から前記指示情報を受信し、
前記検知値に応じた前記メッセージを前記操作装置に前記所定時間毎に送信する、請求項に記載の空気調整装置。
【請求項4】
空間の空気の性質を調整する空気調整方法であって、
前記空気の性質を調整することに関する、ユーザからの指示であって、前記空気の性質に対する指示を示す設定性質値を含む指示情報を受付けるステップと、
前記空間の空気の性質を調整することを確認するメッセージを報知するステップと
を包含し、
前記メッセージは、前記空気の性質を調整する場合に、前記空間に存在するペットへの影響に関する注意喚起の情報、及び、前記設定性質値を含む運転内容の確認を前記ユーザに促す情報を含み、
前記メッセージを報知するステップは、
前記指示情報にペットが存在する前記空間の前記空気の性質を前記設定性質値に調整することを示す情報が含まれる場合に実行される、空気調整方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータプログラム、空気調整装置、及び、空気調整方法に関する。
【背景技術】
【0002】
部屋内に居るペットを検出できる空気調和機が開示されている(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載の空気調和機では、室内熱交換器と、空気清浄機と、検出部と、制御部とを備える。室内熱交換器は、部屋内の空気に対して熱交換を行なう。空気清浄機は、空気清浄能力を切換可能である。検出部は、部屋内に居る人及びペットを検出する。制御部は、検出部が部屋内にペットのみが居ることを検出した場合には、検出部が部屋内に人が居ることを検出した場合よりも、空気清浄機の空気清浄能力をアップさせる。また、制御部は、部屋内の空気の温度を所定温度にする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-145006号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ペットのような物の感覚は、ユーザの感覚とは異なる。その結果、ユーザが、部屋内の空気の温度を、物にとって不適切な温度に設定することがあった。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、ペットのような物にとって不適切な性質に空気の性質を調整することを抑制できるコンピュータプログラム、空気調整装置、及び、空気調整方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一局面によれば、コンピュータプログラムは、空間の空気の性質を調整する空気調整装置と通信するコンピュータに、前記空気の性質を調整することに関する、ユーザからの指示を示す指示情報を受付けるステップと、前記空間の空気の性質を調整することを確認するメッセージを報知するステップとを実行させる。前記メッセージは、前記空気の性質を調整した場合における前記空間に存在する物への影響を示す情報を更に含む。
【0007】
本発明の他の一局面によれば、空気調整装置は、空気調整部と、通信部と、制御部と、検知部とを備える。前記空気調整部は、空間の空気の性質を調整する。前記通信部は、前記空気の性質を調整することに関する、ユーザからの指示を示す指示情報を受信する。前記制御部は、前記指示情報に応じた制御信号に基づいて、前記空気調整部を制御する。前記検知部は、前記空間の空気の性質を検知し、検知結果を示す検知値を出力する。前記制御部は、前記空間の空気の性質を調整することを確認するメッセージを報知する。前記メッセージは、前記検知値で示される前記性質の前記空気による前記空間に存在する物への影響を示す情報を含む。
【0008】
本発明の他の一局面によれば、空気調整方法は、空間の空気の性質を調整する。前記空気調整方法は、前記空気の性質を調整することに関する、ユーザからの指示を示す指示情報を受付けるステップと、前記空間の空気の性質を調整することを確認するメッセージを報知するステップとを包含する。前記メッセージは、前記検知値で示される前記性質の前記空気による前記空間に存在する物への影響を示す情報を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明のコンピュータプログラム、空気調整装置、及び、空気調整方法によれば、ペットのような物にとって不適切な性質に空気の性質を調整することを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態に係る空気調整システムの構成を示す図である。
図2A】本実施形態に係る室内機を示す断面図である。
図2B】本実施形態に係る室内機を示す斜視図である。
図3】本実施形態に係る部屋の構成を示す図である。
図4】本実施形態に係る操作装置を示すブロック図である。
図5】本実施形態に係る操作装置に表示された操作画像の一例を示す図である。
図6】本実施形態に係るメッセージが表示された操作画像の一例を示す図である。
図7】本実施形態に係る操作装置による空気調整方法を説明するためのフロー図である。
図8】本実施形態に係る空気調整装置を示すブロック図である。
図9】本実施形態に係る操作装置に表示された操作画像の一例を示す図である。
図10】本実施形態に係る空気調整装置による空気調整方法を説明するためのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0012】
図1を参照して、本発明の実施形態に係る空気調整システム200を説明する。図1は、本実施形態に係る空気調整システム200の構成を示す図である。図1に示すように、空気調整システム200は、空気調整装置95と、操作装置210とを備える。なお、本実施形態では、図中に、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸を示す。Z軸は鉛直方向に平行であり、X軸及びY軸は水平方向に平行である。操作装置210は、「コンピュータ」の一例である。
【0013】
まず、空気調整装置95について説明する。空気調整装置95は、空気の性質を調整する。空気の性質は、例えば、空気の温度を含む。具体的には、空気調整装置95は、室内機5と、室外機10とを含む。なお、室内機5は、配管によって室外機10と接続される。室外機10は部室外に設置される。そして、配管を通して、室内機5と室外機10との間で媒体が循環する。室外機10は、ファンと、圧縮機11と、熱交換器と、四方弁のような各種部品とを備える。
【0014】
具体的には、室内機5は、制御装置90を有する。制御装置90は、制御部56と、通信部59とを有する。制御部56は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサーを含む。制御部56は、空気調整装置95の各要素を制御する。
【0015】
通信部59は、操作装置210と無線通信を行う。例えば、通信部59は、ネットワークを介して相互に通信する。ネットワークは、例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)、及び公衆電話網を含む。具体的には、通信部59は、例えば、所定の通信プロトコルに従って通信を行うネットワークインターフェースコントローラー(NIC)、又は、WiFiによる通信規格に準じた通信を含む。所定の通信プロトコルは、例えば、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)プロトコル・スイート(つまり、インターネット・プロトコル・スイート)である。
【0016】
また、通信部59は、例えば、無線通信を行う無線通信モジュールを含んでもよい。具体的には、通信部59は、例えば、近距離無線通信を実行する無線通信モジュールである。近距離無線通信は、例えば、通信距離が数メートルから数十メートル程度の無線通信である。近距離無線通信は、例えば、赤外線通信、Bluetooth(登録商標)又はZigBee(登録商標)による通信規格に準じた通信である。Bluetooth(登録商標)による通信規格に準じた通信は、例えば、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)である。
【0017】
続けて、図2A及び図2Bを参照して、室内機5の構成について説明する。図2Aは、室内機5を示す断面図である。図2Bは、導風パネル54Aaが取り外された状態の室内機5を示す斜視図である。図1図2Bに示すように、室内機5は、キャビネット50と、フィルター51と、空気調整部91を含む。空気調整部91は、ファン53と、風向板54Aと、熱交換器52とを含む。
【0018】
キャビネット50の形状は、例えば、直方体である。具体的には、キャビネット50は、上面50aと、下面50bと、前面50cと、背面50dと、右側面50eと、左側面50fとを有する。背面50dは、部屋の側壁に取付けられる。
【0019】
背面50dは、前面50cと対向して配置される。第1方向D1は、背面50dから前面50cに向かう方向を示す。そして、背面50dは、キャビネット50の内の第1方向D1と反対側に配置される。第1方向D1は、X軸の正方向である。
【0020】
左側面50fは、右側面50eと対向して配置される。第2方向D2は、右側面50eから左側面50fに向かう方向を示す。そして、左側面50fは、キャビネット50の内の第2方向D2側に配置される。第2方向D2は、Y軸の正方向である。
【0021】
上面50aは、下面50bと対向して配置される。第3方向D3は、下面50bから上面50aに向かう方向を示す。そして、上面50aは、キャビネット50の内の第3方向D3側に配置される。第3方向D3は、Z軸の正方向である。
【0022】
キャビネット50は、吸込口P1Aと、吹出口P2と、流通路Gとを更に有する。吸込口P1Aは、キャビネット50の上面50aに形成される。吹出口P2は、キャビネット50の下面50bに形成される。そして、キャビネット50の内部には、吸込口P1Aから吹出口P2に至る流通路Gが形成される。
【0023】
流通路Gには、空気が流通する。ファン53と熱交換器52とは、流通路Gに配置される。
【0024】
ファン53は、空気を送風する。具体的には、ファン53は、運転時に、吸込口P1Aを通して外部から流通路Gに空気を吸い込み、吸い込んだ空気を、吹出口P2を通して流通路Gから外部に吹き出す。ファン53は、例えば、クロスフローファンである。クロスフローファンは、例えば、略円筒体の羽根車である。
【0025】
風向板54Aは、空気の送風方向を調整する。具体的には、風向板54Aは、導風パネル54Aaと、横ルーバ54Abと、複数の縦ルーバ54Acとを含む。風向板54Aは、吹出口P2に配置される。風向板54Aは、移動して、例えば、複数の状態の内のいずれかの状態となる。
【0026】
熱交換器52は、空気の性質を調整する。具体的には、熱交換器52は、熱交換を行う。詳細には、熱交換器52は、流通路Gを流通する空気と、室外機10から供給された媒体との間で、熱エネルギーを伝達する。例えば、流通路Gを流通する空気が冷媒によって冷却されて、流通路Gを流通する空気の温度は、冷却温度になる。冷却温度は、例えば、20℃である。
【0027】
フィルター51は、吸込口P1Aに配置される。フィルター51は室内の空気中の塵埃を集塵する。具体的には、フィルター51は、吸込口P1Aを通過する空気から塵埃を集塵する。
【0028】
続けて図3を参照して、室内機5が配置される部屋100について詳細に説明する。図3は、部屋100の構成を示す図である。図3に示すように、部屋100は、複数の壁面111と、床112と、天井とを有する。複数の壁面111と、床112と、天井とによって、空間114が画定されている。空間114は、三次元空間である。
【0029】
室内機5は、複数の壁面111の内の第1方向D1と逆方向側の壁面111の上部に設置される。また、空間114には、家具又は家電が配置されている。例えば、空間114には、ベッド及びテレビが配置されている。
【0030】
空間114には、犬PEが存在する。犬PEは、「物」の一例である。なお、空間114には、ユーザHAが存在しない。例えば、ユーザHAは仕事に出かけている。すなわち、ユーザHAは長時間、外出している。犬PEは、空間114で、食事、運動、排便又は睡眠を行う。なお、「物」は、ユーザHAと異なる動物であることが好ましく、ペット(愛玩動物)であることがより好ましい。なお、「空間114に存在する」とは、恒常的に空間114に存在するケースと、一時的に空間114に存在するケースとの双方を含む。
【0031】
続けて、図4を参照して、本実施形態に係る操作装置210について説明する。図4は、操作装置210を示すブロック図である。図4に示すように、操作装置210は、例えば、タブレット端末又はスマートフォンである。操作装置210は、ユーザHAに所持される。
【0032】
具体的には、操作装置210は、記憶部211と、制御部212と、通信部213と、操作部214とを有する。制御部212は、「報知部」の一例である。操作部214は、「受付部」の一例である。
【0033】
記憶部211は、プログラムを記録した非一時的コンピュータ読取可能記録媒体の一例である。具体的には、記憶部211は、記憶装置を含み、アプリケーションプログラム(以下、「アプリケーションAP」と記載する場合がある)、コンピュータプログラム及びデータを記憶する。具体的には、記憶部211は、半導体メモリーのような主記憶装置と、半導体メモリー、ソリッドステートドライブ、及び/又は、ハードディスクドライブのような補助記憶装置とを含む。記憶部211は、リムーバブルメディアを含んでいてもよい。
【0034】
アプリケーションAPは、例えば、操作部214に複数の操作ボタンを表示させるコンピュータプログラムである。なお、本実施形態では、アプリケーションAPは、サーバー250から操作装置210にダウンロードされ、インストールされている。サーバー250は、制御部251と、記憶部252とを有する。制御部251は、CPUのようなプロセッサーを含む。記憶部252は、プログラムを記録した非一時的コンピュータ読取可能記録媒体の一例である。具体的には、記憶部252は、記憶装置を含み、アプリケーションAP、コンピュータプログラム及びデータを記憶する。具体的には、記憶部252は、半導体メモリーのような主記憶装置と、半導体メモリー、ソリッドステートドライブ、及び/又は、ハードディスクドライブのような補助記憶装置とを含む。記憶部252は、リムーバブルメディアを含んでいてもよい。
【0035】
制御部212は、CPUのようなプロセッサーを含む。制御部212は、操作装置210の各要素を制御する。具体的には、制御部212が、記憶部211に格納されたコンピュータプログラム及びアプリケーションAPを実行することにより、通信部213と操作部214とを制御する。
【0036】
操作部214は、例えばタッチパネルである。具体的には、操作部214は、タッチ検出部及び表示部を含む。表示部は、例えば、液晶ディスプレイ、又は、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイである。タッチ検出部は、例えば、タッチセンサーである。タッチ検出部は、例えば表示部の表示面に配置される。
【0037】
詳細には、操作部214は、指示情報S1を受付ける。すなわち、アプリケーションAPは、指示情報S1を受付けるステップを実行させる。指示情報S1は、ユーザHAからの指示を示す。具体的には、指示情報S1は、空気の性質を調整することに関する。詳細には、空気の性質に対する指示を示す設定温度値(例えば23℃)を含む。設定性質値は、任意の数値であり、ユーザHAによって選択される。例えば、ユーザHAが所定ボタン(例えばペットモードボタン)をタッチすることにより、操作部214は、指示情報S1を受付ける。指示情報S1は、犬PEが存在する空間114の空気の性質を設定性質値に調整することを示す情報、及び空気の性質を犬PEのために調整することを示す情報を含む。
【0038】
通信部213は、室内機5と無線通信を行う。通信部213は、例えば、所定の通信プロトコルに従って通信を行うネットワークインターフェースコントローラー(NIC)、又は、WiFiによる通信規格に準じた通信を含む。また、通信部213は、無線通信を行う無線通信モジュールを含んでもよい。具体的には、通信部213は、室内機5に指示情報S1を送信する。
【0039】
また、制御部212は、メッセージを報知する。メッセージは、空間114の空気の性質を調整することを確認するメッセージを示し、犬PEが存在する空間114の空気の性質を調整することを確認するメッセージを示すことが好ましい。メッセージは、空気の性質を調整した場合における空間114に存在する犬PEへの影響を示す情報を更に含む。すなわち、アプリケーションAPは、空間の空気の性質を調整することを確認するステップを実行させる。メッセージは、例えば、「空気調整装置の状態、安全を十分確認して使用してください。」、「人の不在時に使用する場合は、こまめにアプリで部屋の温度や空気調整装置の状態を確認してください。」、「設定温度値は個体差があるため、ペットの様子を見ながら設定してください。」、又は、「風が直接当たる場合があるため、ペットが自由に移動できない状態で使用しないでください。」等である。なお、メッセージは、表示されてもよく、音声で出力されてもよい。
【0040】
以上、図1から図4を参照して説明したように、本実施形態によれば、制御部212は、空間114の空気の性質を調整することを確認するメッセージを報知する。また、メッセージは、空気の性質を調整した場合における空間114に存在する物への影響を示す情報を更に含む。その結果、ユーザHAはメッセージを認識する。よって、ユーザHAは、犬PEのような物にとって不適切な性質に空気の性質を調整することを抑制できる。その結果、犬PEのような物が部屋100内で快適にすごすことができる。
【0041】
詳細には、メッセージは、空気の性質を設定性質値に調整した場合における犬PEへの影響を示す情報を更に含むことが好ましい。メッセージは、例えば、「部屋の空気調整装置を冷房23℃「ワンちゃんモード」で運転します。よろしいですか?必ず運転内容を確認した上で適切にご使用ください」等である。その結果、ユーザHAは、犬PEにとって不適切な性質に空気の性質を調整することを、より抑制できる。
【0042】
また、メッセージは、空気の性質を犬PEのために調整することを示す情報が含まれる場合に、空間114に存在する犬PEへの影響を示す情報を含むことが好ましい。
【0043】
続けて、図5を参照して、操作装置210に表示された操作画像300の一例について説明する。図5は、操作装置210に表示された操作画像300の一例を示す図である。
【0044】
図5に示すように、操作画像300は、第1表示エリア301と、第2表示エリア302と、第3表示エリア303と、第4表示エリア304とに分割されている。
【0045】
第1表示エリア301には、複数の操作ボタン301a~301bが表示されている。具体的には、第1表示エリア301には、冷房ボタン301aと、暖房ボタン301bとが表示されている。詳細には、ユーザHAは、複数の操作ボタン301a~301bの内から1個の操作ボタンを選択する。選択された1個の操作ボタンは、円で囲まれる。
【0046】
冷房ボタン301aは、「冷房運転」に対応する。「冷房運転」では、流通路Gを流通する空気が冷媒によって冷却されて、流通路Gを流通する空気の温度は、冷却温度になる。また、暖房ボタン301bは、「暖房運転」に対応する。「暖房運転」では、流通路Gを流通する空気が熱媒によって温められて、流通路Gを流通する空気の温度は、暖房温度になる。暖房温度は、例えば、30℃である。
【0047】
第2表示エリア302には、減算ボタン302aと、設定温度表示エリア302bと、加算ボタン302cとが表示されている。設定温度表示エリア302bには、設定温度値(例えば、26.0℃)が表示されている。ユーザHAが減算ボタン302aを押下すると、設定温度値から0.5℃が減算されて、設定温度表示エリア302bに新たな設定温度値が表示される。また、ユーザHAが加算ボタン302cを押下すると、設定温度値に0.5℃が加算されて、設定温度表示エリア302bに新たな設定温度値が表示される。
【0048】
第3表示エリア303には、ペットモードボタン303aが表示されている。ペットモードボタン303aは、例えば、ペットモードワンちゃんと表示されている。ペットモードボタン303aは、指示情報S1を受付ける。詳細には、ペットモードボタン303aが選択されたときに、ペットモードボタン303aは指示情報S1を受付ける。ペットモードボタン303aは、円で囲まれる。一方、ペットモードボタン303aが選択されていないときに、ペットモードボタン303aは指示情報S1を受付けない。ペットモードボタン303aは、円で囲まれない。
【0049】
第4表示エリア304には、決定ボタン304aが表示されている。決定ボタン304aは、第1表示エリア301と第2表示エリア302と第3表示エリア303とで選択されている運転内容に決定する。例えば、第1表示エリア301で冷房ボタン301aが選択され、第2表示エリア302の設定温度表示エリア302bで設定温度値が設定され、第3表示エリア303でペットモードボタン303aが選択されたことが決定ボタン304aで決定される。
【0050】
決定ボタン304aで決定されると、制御部212は、空間114の空気の性質を調整することを確認するメッセージを報知する。メッセージは、空気の性質を調整した場合における空間114に存在する犬PEへの影響を示す情報を更に含む。詳細には、制御部212は、指示情報S1を受付けたことに応じて、メッセージを操作部214に表示する。
【0051】
続けて、図6を参照して、メッセージが表示された操作画像400の一例について説明する。図6は、メッセージが表示された操作画像400の一例を示す図である。
【0052】
図6に示すように、操作画像400には、メッセージ401と、キャンセルボタン402と、OKボタン403とが表示されている。
【0053】
OKボタン403は、承諾情報を受付ける。承諾情報は、メッセージ401を承諾することを示す。
【0054】
キャンセルボタン402は、拒否情報を受付ける。拒否情報は、メッセージ401を拒否することを示す。
【0055】
具体的には、メッセージ401は、「部屋の空気調整装置を冷房23℃「ワンちゃんモード」で運転します。よろしいですか?必ず運転内容を確認した上で適切にご使用ください」を示す。その結果、ユーザHAはメッセージ401を認識する。そして、ユーザHAがOKボタン403を押下すると、通信部213は、室内機5に指示情報S1を送信する。また、ユーザHAがキャンセルボタン402を押下すると、室内機5に指示情報S1を送信しない。
【0056】
次に、図7を参照して本実施形態の操作装置210による空気調整方法を説明する。図7は、操作装置210による空気調整方法を説明するためのフロー図である。
【0057】
ステップS101において、操作部214は、指示情報S1を受付けたか否かを判定する。
【0058】
ステップS101で操作部214は、指示情報S1を受付けていないと判定した場合には、処理は、ステップS101に戻る。一方、ステップS101で操作部214は、指示情報S1を受付けたと判定した場合には、処理は、ステップS102に進む。
【0059】
ステップS102において、制御部212は、空間の空気の性質を調整することを確認するメッセージを報知する。メッセージは、空気の性質を調整した場合における空間114に存在する犬PEへの影響を示す情報を更に含む。
【0060】
次に、ステップS103において、操作部214は、承諾情報を受付けたか否かを判定する。
【0061】
ステップS103で操作部214は、承諾情報を受付けてたと判定した場合には、処理は、ステップS104に進む。
【0062】
ステップS104において、操作装置210の通信部213は、室内機5の通信部59に指示情報S1を送信する。そして、空気調整方法が終了する。
【0063】
一方、ステップS103で操作部214は、承諾情報を受付けていないと判定した場合には、そのまま、空気調整方法が終了する。
【0064】
続けて、図8を参照して、本実施形態に係る空気調整装置95を説明する。図8は、空気調整装置95を示すブロック図である。図8に示すように、室内機5は、記憶部57と、駆動部58と、温度センサ70とを更に含む。温度センサ70は、「検知部」の一例である。
【0065】
温度センサ70は、空間114の空気の性質を検知する。具体的には、温度センサ70は、空間114の空気の温度を所定時間毎に検知して、検知結果を示す検知値を所定時間毎に出力する。温度センサ70は、例えば、キャビネット50に配置されている。
【0066】
駆動部58は、風向板54Aを駆動する。風向板54Aは、複数の状態の内のいずれかの状態となる。
【0067】
通信部59は、操作装置210から指示情報S1を受付ける。
【0068】
記憶部57は、プログラムを記録した非一時的コンピュータ読取可能記録媒体の一例である。具体的には、記憶部57は、記憶装置を含み、コンピュータプログラム及びデータを記憶する。具体的には、記憶部57は、半導体メモリーのような主記憶装置と、半導体メモリー、ソリッドステートドライブ、及び/又は、ハードディスクドライブのような補助記憶装置とを含む。記憶部211は、リムーバブルメディアを含んでいてもよい。
【0069】
詳細には、記憶部57は、制御テーブルを更に記憶することが好ましい。制御テーブルは、指示情報S1と、制御信号S2との関係を示す。具体的には、温度センサ70の検知結果(例えば、初期温度値)と、設定性質値(例えば、設定温度値)と、ファン53の制御方法(例えば、回転速度、角加速度)と、駆動部58の制御方法(例えば、風向板54Aの状態)と、圧縮機11の制御方法(例えば、回転数、膨張弁開度、弁の切替)との関係を示す。
【0070】
制御信号S2は、圧縮機11を制御する信号S23と、ファン53を制御する信号S21と、駆動部58を制御する信号S22とを含む。圧縮機11を制御する信号S21は、指示情報S1で示される設定温度値に空気の性質を調整するための信号を示す。
【0071】
具体的には、制御部56は、指示情報S1と制御テーブルと温度センサ70の検知結果とに基づいて、制御信号S2を作成する。詳細には、制御部56は、温度センサ70から初期温度値(例えば、30℃)を示す信号を受信し、初期温度値と設定温度値とに基づいて、圧縮機11を作動させる。
【0072】
また、制御部56は、空間114に向かって冷却温度の空気を送風するように、ファン53及び駆動部58を制御する。そして、例えば、温度センサ70で検出された検知値が設定温度値以下になったときに、駆動部58、ファン53及び圧縮機11を作動させることを停止する。一方、温度センサ70で検出された検知値が設定温度値を超えたときに、駆動部58、ファン53及び圧縮機11を作動させる。
【0073】
制御部56は、空間114の空気の性質を調整することを確認するメッセージを報知する。メッセージは、検知値で示される性質の空気による犬PEへの影響を示す情報を更に含む。例えば、メッセージは、室内機5を指示情報S1で制御することを継続するか否かを確認する情報を示す。その結果、ユーザHAはメッセージを認識する。例えば、検知値と設定温度値との差が大きい場合には、ユーザHAは、外出先から部屋100に戻る。その結果、犬PEが部屋100内で快適にすごすことができる。
【0074】
また、制御部56は、検知値及び設定性質値に基づいて、メッセージを報知するか否かを判定することが好ましい。詳細には、制御部56は、検知値と設定温度値との差が閾値以上であるときには、メッセージを報知する。メッセージは、例えば、「空気調整装置が正常に働いていない可能性があるため確認してください。」である。その結果、ユーザHAは、空気調整装置95が正常に運転していないことを認識できる。
【0075】
また、通信部59は、検知値に応じたメッセージを操作装置210に所定時間毎に送信することが好ましい。所定時間は、例えば2時間である。メッセージは、例えば、「部屋の温度は23℃です。部屋の温度を確認してあげてくださいね。」である。その結果、ユーザHAは、空気調整装置95が正常に運転していることを認識できる。一方、メッセージを所定時間毎に受信しない場合には、空気調整装置95が正常に運転していないことを認識できる。ユーザHAは、外出先から部屋100に戻る。その結果、犬PEが部屋100内で快適にすごすことができる。
【0076】
続けて、図9を参照して、操作装置210に表示された操作画像500の一例について説明する。図9は、操作装置210に表示された操作画像500の一例を示す図である。
【0077】
図9に示すように、操作画像500は、第1表示エリア501と、第2表示エリア502とに分割されている。第1表示エリア501には、第1時間に通信部59から受信したメッセージが表示されている。また、第2表示エリア502には、第2時間に通信部59から受信したメッセージが表示されている。第1時間と第2時間とは異なる。
【0078】
第1表示エリア501には、検知値で示される性質の空気による犬PEへの影響を示す情報を含むメッセージが表示されている。具体的には、第1表示エリア501には、「部屋の温度は23℃です。ポチちゃんの様子はどうかな?部屋の温湿度を確認してあげてくださいね。」が表示されている。その結果、ユーザHAは、第1時間に空気の性質の調整状況を認識できる。よって、ユーザHAは、第1時間に空気調整装置95が正常に運転していることを認識できる。
【0079】
第2表示エリア502には、検知値で示される性質の空気による犬PEへの影響を示す情報を含むメッセージが表示されている。具体的には、第2表示エリア502には、「部屋の温度が30℃になっています。空気調整装置が正常に働いていない可能性があるため確認してください。」が表示されている。その結果、ユーザHAは、第2時間に空気の性質の調整状況を認識できる。よって、ユーザHAは、第2時間に空気調整装置95が正常に運転していないことを認識できる。
【0080】
次に、図10を参照して本実施形態の空気調整装置95による空気調整方法を説明する。図10は、空気調整装置95による空気調整方法を説明するためのフロー図である。
【0081】
ステップS201において、室内機5の通信部59は、指示情報S1を受付けたか否かを判定する。
【0082】
ステップS201で通信部59は、指示情報S1を受付けていないと判定した場合には、処理は、ステップS201に戻る。
【0083】
一方、ステップS201で通信部59は、指示情報S1を受付けたと判定した場合には、処理は、ステップS202に進む。
【0084】
ステップS202において、室内機5の制御部56は、正常であるか否かを判定する。
【0085】
ステップS202で制御部56は、正常でないと判定した場合には、処理は、ステップS205に進む。
【0086】
ステップS205において、室内機5の通信部59は、操作装置210の通信部213にメッセージを送信する。メッセージは、例えば、「部屋の温度が30℃になっています。空気調整装置が正常に働いていない可能性があるため確認してください。」を示す。
【0087】
一方、ステップS202で制御部56は、正常であると判定した場合には、処理は、ステップS203に進む。
【0088】
ステップS203において、制御部56は、所定時間が経過したか否かを判定する。
【0089】
ステップS203で制御部56は、所定時間が経過していないと判定した場合には、処理は、ステップS202に戻る。
【0090】
一方、ステップS203で制御部56は、所定時間が経過したと判定した場合には、処理は、ステップS204に進む。
【0091】
ステップS204において、室内機5の通信部59は、操作装置210の通信部213にメッセージを送信する。メッセージは、例えば、「部屋の温度は23℃です。ポチちゃんの様子はどうかな?部屋の温度を確認してあげてくださいね。」を示す。そして、空気調整方法が終了する。
【0092】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。また、上記の各実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の実施形態で示す各構成要素の速度、材質、形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の構成から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0093】
(1)図1図10を参照して説明したように、本実施形態では、室内機5は、空気の性質として、空気の温度を調整したが、本発明はこれに限定されない。室内機5は、空気の性質として、空気の湿度を調整してもよく、空気中の物質(例えば、正負イオン)の含有量を調整してもよく、空気の温度及び湿度を調整してもよく、空気の温度及び空気中の物質の含有量を調整してもよい。
【0094】
(2)図1図10を参照して説明したように、本実施形態では、ペットは、犬PEであったが、本発明はこれに限定されない。ペットは、猫、鳥、爬虫類又は両生類であってもよい。
【0095】
(3)図1図10を参照して説明したように、本実施形態では、操作装置210は、タブレット端末又はスマートフォンであったが、本発明はこれに限定されない。操作装置210は、室内機5専用のリモコンであってもよい。
【0096】
(4)図1図10を参照して説明したように、本実施形態では、操作装置210は指示情報S1を室内機5に送信したが、本発明はこれに限定されない。操作装置210は、制御信号S2を室内機5に送信してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0097】
本発明は、コンピュータプログラム、空気調整装置、及び、空気調整方法を提供するものであり、産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0098】
5 室内機
52 熱交換器
53 ファン
95 空気調整装置
114 空間
210 操作装置(コンピュータ)
PE 犬(物)
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10