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特許7598342領域管理方法、領域管理システム、及び領域管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-03
(45)【発行日】2024-12-11
(54)【発明の名称】領域管理方法、領域管理システム、及び領域管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   A01B 69/00 20060101AFI20241204BHJP
   G06Q 50/02 20240101ALI20241204BHJP
【FI】
A01B69/00 303Z
G06Q50/02
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022044358
(22)【出願日】2022-03-18
(65)【公開番号】P2023137918
(43)【公開日】2023-09-29
【審査請求日】2024-02-22
(73)【特許権者】
【識別番号】720001060
【氏名又は名称】ヤンマーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100205350
【弁理士】
【氏名又は名称】狩野 芳正
(74)【代理人】
【識別番号】100117617
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 圭策
(72)【発明者】
【氏名】田中 徹士
【審査官】竹中 靖典
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-163922(JP,A)
【文献】特開2021-083343(JP,A)
【文献】特開2021-023263(JP,A)
【文献】特開2021-040654(JP,A)
【文献】特開2019-088209(JP,A)
【文献】特開2018-200639(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0057461(US,A1)
【文献】特開2020-197792(JP,A)
【文献】特開2019-162053(JP,A)
【文献】特開2021-153493(JP,A)
【文献】特開2019-075014(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01B 69/00 - 69/08
G06Q 50/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業装置により作業が行われる複数の作業領域の面積に基づき、前記複数の作業領域のうち、領域の範囲が間違っている可能性のある確認領域を決定することと、
前記複数の作業領域のうち、前記確認領域を、他の作業領域と区別可能に表す確認情報を出力することと、
を含む領域管理方法。
【請求項2】
前記確認領域を決定することは、
前記複数の作業領域の面積に基づき、前記複数の作業領域の面積に関する統計値を決定することと、
前記統計値と、前記複数の作業領域の面積とを比較して、前記複数の作業領域から前記確認領域を決定することと、
を含む請求項1に記載の領域管理方法。
【請求項3】
前記統計値と、前記複数の作業領域の面積とを比較して、前記確認領域を決定することは、
前記統計値と面積との差が閾値より大きい前記確認領域を決定すること
を含む請求項2に記載の領域管理方法。
【請求項4】
前記確認情報に基づき、前記確認領域と、前記確認領域を除く前記複数の作業領域とを識別可能に表す画像を表示することをさらに備える
請求項1から3のいずれか1項に記載の領域管理方法。
【請求項5】
前記確認領域の範囲を修正することを表す修正情報を受け付けることをさらに含む請求項1から4のいずれか1項に記載の領域管理方法。
【請求項6】
前記作業装置が作業を行ったときの位置を表す位置情報に基づき、前記複数の作業領域の少なくとも一部の第1作業領域を推定することをさらに備える請求項1から5のいずれか1項に記載の領域管理方法。
【請求項7】
前記複数の作業領域の少なくとも一部を含む第1作業領域群を有する地域を上空から撮像した撮像画像に基づき、前記第1作業領域群の少なくとも一部の第2作業領域を推定することをさらに備える請求項1から6のいずれか1項に記載の領域管理方法。
【請求項8】
作業装置により作業が行われる複数の作業領域の面積に基づき、前記複数の作業領域のうち、領域の範囲が間違っている可能性のある確認領域を決定する確認領域決定部と、
前記複数の作業領域のうち、前記確認領域を、他の作業領域と区別可能に表す確認情報を出力する出力部と、
を備える領域管理システム。
【請求項9】
作業装置により作業が行われる複数の作業領域の面積に基づき、前記複数の作業領域のうち、領域の範囲が間違っている可能性の高い第1作業領域を決定することと、
前記複数の作業領域のうち、前記第1作業領域を、他の作業領域と区別可能に表す確認情報を出力することと、
を演算装置に実行させる領域管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、領域管理方法、領域管理システム、及び領域管理プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、圃場において行われた作業に関する情報を用いて栽培管理の分析を行うことが研究されている。栽培管理の分析を行うために、作業が行われる圃場がシステムに登録される場合がある。
【0003】
特許文献1には、圃場において作業を行った作業車両の位置情報に基づき、作業車両が作業を行った作業領域を推定する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第6946217号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の技術において推定された作業領域は、実際に作業車両が作業を行った領域と一致しない場合がある。例えば、隣接する複数の作業領域が1つの作業領域として推定される場合がある。これにより、栽培管理の分析が困難になる場合がある。このため、ユーザは、推定された作業領域が実際の作業車両により作業が行われた領域と一致するかを確認する必要がある。しかし、多数の作業領域が存在するとき、ユーザの作業負担は少なくない。
【0006】
上記の状況に鑑み、本開示は、ユーザによる効率的な作業領域の確認を支援することを目的の1つとする。他の目的については、以下の記載及び実施の形態の説明から理解することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下に、発明を実施するための形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態との対応関係の一例を示すために、参考として、括弧付きで付加されたものである。よって、括弧付きの記載により、特許請求の範囲は、限定的に解釈されるべきではない。
【0008】
上記目的を達成するための一実施の形態による領域管理方法は、作業装置(30)により作業が行われる複数の作業領域(400)の面積に基づき、複数の作業領域(400)のうち、領域の範囲が間違っている可能性のある確認領域(410)を決定することを含む。また、領域管理方法は、複数の作業領域(400)のうち、確認領域(410)を、他の作業領域(400)と区別可能に表す確認情報を出力することを含む。
【0009】
上記目的を達成するための一実施の形態による領域管理システム(1000)は、確認領域決定部(160)と、出力部(170)とを備える。確認領域決定部(160)は、作業装置(30)により作業が行われる複数の作業領域(400)の面積に基づき、複数の作業領域(400)のうち、領域の範囲が間違っている可能性のある確認領域(410)を決定する。出力部(170)は、複数の作業領域(400)のうち、確認領域(410)を、他の作業領域(400)と区別可能に表す確認情報を出力する。
【0010】
上記目的を達成するための一実施の形態による領域管理プログラム(310)は、作業装置(30)により作業が行われる複数の作業領域(400)の面積に基づき、複数の作業領域(400)のうち、領域の範囲が間違っている可能性のある確認領域(410)を決定することを演算装置(120、220)に実行させる。また、領域管理プログラム(310)は、複数の作業領域(400)のうち、確認領域(410)を、他の作業領域(400)と区別可能に表す確認情報を出力することを演算装置(120、220)に実行させる。
【発明の効果】
【0011】
上記の形態によれば、ユーザによる効率的な作業領域の確認を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】一実施の形態における領域管理システムの構成図である。
図2】一実施の形態において、端末に表示される確認画像を表す図である。
図3】一実施の形態における領域管理システムが実行する機能ブロックを表す図である。
図4】一実施の形態における領域管理システムによる処理を表すフローチャートである。
図5】一実施の形態における領域管理システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(実施の形態1)
本発明の本実施の形態による領域管理システム1000を、図面を参照して説明する。本実施の形態において、図1に示すように、領域管理システム1000は、領域管理装置100と、端末200とを備える。領域管理装置100は、ネットワーク20、例えばインターネットを介して、端末200と、作業装置30と通信可能に接続されている。
【0014】
作業装置30は、測位装置、例えばGNSS(Global Navigation Satellite System)の受信機を備え、各時刻の位置、例えば1分間隔で測定される位置を表す位置情報を取得する。このため、位置情報は、作業装置30が移動した軌道に沿った位置を表す。作業装置30は、取得された位置情報を領域管理装置100に出力する。作業装置30は、圃場で作業を行う装置、例えば単体で収穫作業を行うコンバイン、作業機械(例えば耕耘を行うロータリー耕耘機)を牽引して作業を行うトラクター、農薬を散布するドローンなどを含む。
【0015】
領域管理装置100は、作業装置30の位置情報に基づき、作業装置30が作業を行った作業領域、例えば圃場の領域を推定する。一方、一般に、同じ地域における圃場の面積は、同じ場合が多い。このため、同じ地域において、推定された作業領域の面積が、他の作業領域の面積と大きく異なるとき、この作業領域の範囲が間違っている可能性が相対的に高い。そこで、領域管理装置100は、決定された作業領域の面積を、同じ地域にある圃場の面積と比較して、複数の作業領域のうち、領域の範囲が間違っている可能性のある確認領域を決定する。領域管理装置100は、確認領域を含む1つ以上の作業領域を表す確認情報を端末200に出力する。
【0016】
端末200は、領域管理装置100から取得される確認情報に基づき、確認領域と、その他の作業領域とを識別可能に表す画像を表示する。例えば、端末200は、図2に示すように、領域の範囲が間違っている可能性のある確認領域410と、その他の作業領域400とを識別可能に地図上に表す確認画像500を表示する。例えば、端末200は、確認領域410を表す領域の色彩が、その他の作業領域400を表す領域の色彩と異なるように表示する。
【0017】
このため、ユーザ、例えば作業者は、より優先的に確認すべき作業領域400を容易に把握することができ、効率的に作業領域400の確認を行うことができる。
【0018】
(領域管理システムの構成)
図1に示す領域管理装置100の構成を説明する。領域管理装置100は、入出力装置110と、演算装置120と、通信装置130と、記憶装置140とを備える。領域管理装置100は、例えば、コンピュータである。入出力装置110には、演算装置120が処理を実行するための情報が入力される。また、入出力装置110は、演算装置120が処理を実行した結果を出力する。入出力装置110は、様々な入力装置と出力装置とを含み、例えば、キーボード、マウス、マイク、ディスプレイ、スピーカー、タッチパネルなどを含む。入出力装置110は省略されてもよい。
【0019】
通信装置130は、ネットワーク20に電気的に接続され、ネットワーク20を介して各々の装置との通信を行う。通信装置130は、作業装置30から取得する位置情報を演算装置120に転送する。また、演算装置120が生成した信号を端末200に転送する。通信装置130は、例えば、NIC(Network Interface Card)、USB(Universal Serial Bus)などの種々のインタフェースを含む。
【0020】
記憶装置140は、作業領域400を推定するための様々なデータ、例えば圃場データ300と、領域管理プログラム310を格納する。記憶装置140は、領域管理プログラム310を記憶する非一時的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)として用いられる。領域管理プログラム310は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体1に記録されたコンピュータプログラム製品(computer program product)として提供されてもよく、または、サーバからダウンロード可能なコンピュータプログラム製品として提供されてもよい。
【0021】
圃場データ300は、複数の作業領域400、例えば圃場の領域を表す領域情報を格納する。例えば、領域情報は、作業装置30の位置情報に基づき推定された作業領域400を表す情報を含む。
【0022】
演算装置120は、領域管理プログラム310を記憶装置140から読み出し実行して、作業領域400を推定するための様々なデータ処理を行う。例えば、演算装置120は、中央演算処理装置(CPU;Central Processing Unit)などを含む。
【0023】
演算装置120は、領域管理プログラム310を読み出し実行することで、図3に示すように、領域推定部150と、確認領域決定部160と、出力部170とを実現する。領域推定部150は、作業装置30の位置情報に基づき、作業装置30により作業が行われた作業領域400を推定する。確認領域決定部160は、圃場データ300に基づき、推定された作業領域400のうち、領域の範囲が間違っている可能性のある確認領域410を決定する。出力部170は、1つ以上の作業領域400を表す確認情報を端末200に出力する。また、出力部170は、端末200から取得する修正情報に基づき、圃場データ300に格納された作業領域400を表す領域情報を更新する。
【0024】
次に、端末200の構成を説明する。端末200は、図1に示すように、入出力装置210と、演算装置220と、通信装置230と、記憶装置240とを備える。端末200は、例えば、コンピュータ、タブレット、携帯電話などを含む。入出力装置210には、演算装置220が処理を実行するための情報が入力される。また、入出力装置210は、演算装置220が処理を実行した結果を出力する。入出力装置210は、様々な入力装置と出力装置とを含み、例えば、キーボード、マウス、マイク、ディスプレイ、スピーカー、タッチパネルなどを含む。
【0025】
通信装置230は、ネットワーク20に電気的に接続され、ネットワーク20を介して領域管理装置100との通信を行う。通信装置230は、領域管理装置100から取得する信号を演算装置220に転送する。また、演算装置220が生成した信号を領域管理装置100に転送する。通信装置230は、例えば、無線LAN(Local Area Network)やセルラーネットワークなどの無線通信に用いられる送受信機、NIC(Network Interface Card)、USB(Universal Serial Bus)などの種々のインタフェースを含む。
【0026】
記憶装置240は、確認情報を表示するための様々なデータ、例えば表示プログラム320を格納する。記憶装置240は、表示プログラム320を記憶する非一時的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)として用いられる。表示プログラム320は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体2に記録されたコンピュータプログラム製品(computer program product)として提供されてもよく、または、サーバからダウンロード可能なコンピュータプログラム製品として提供されてもよい。
【0027】
演算装置220は、表示プログラム320を読み出し実行することで、図3に示すように、入出力装置210と協働して、表示部250を実現する。表示部250は、領域管理装置100から確認情報を取得して、確認情報、例えば領域の範囲が間違っている可能性のある確認領域410を地図上に表す確認画像500を表示する。また、表示部250は、作業領域400を修正することを表す修正情報を受け付け、修正情報を領域管理装置100に出力する。
【0028】
(領域管理システムの動作)
図1に示す作業装置30は、圃場での作業を行うと、位置情報を領域管理装置100の演算装置120に送信する。演算装置120は、作業装置30から位置情報を受信すると、領域管理プログラム310を読み出し実行する。領域管理プログラム310が読み出し実行されると、演算装置120は、領域管理方法の一部である図4に示す処理を開始する。
【0029】
ステップS110において、演算装置120により実現される領域推定部150は、作業装置30の位置情報に基づき、作業装置30が作業を行った作業領域400、例えば圃場の領域を推定する。例えば、領域推定部150は、作業装置30の位置情報に表された位置に対する凸包を作業領域400として推定する。凸包は、すべての位置を含む最小の領域を表す。また、作業領域400は、凸包の輪郭を作業装置30の作業幅だけ外方に広げた領域を表してもよい。作業装置30の作業幅は、作業装置30により予め登録されている。例えば、作業幅は、作業装置30の幅方向において、作業装置30に設けられた装置の位置から作業装置30が作業を行う領域の端までの距離を表す。作業幅は、トラクターが農機を牽引するとき、作業装置30の幅方向において、作業装置30に設けられた装置の位置から農機が作業を行う領域の端までの距離を表す。また、領域推定部150は、作業装置30の位置情報に表された位置に対応する凹包を作業領域400として推定してもよい。推定された作業領域400を表す領域情報は、領域推定部150により圃場データ300に格納される。
【0030】
ステップS120において、確認領域決定部160は、圃場データ300に格納された複数の作業領域400を表す領域情報に基づき、領域の範囲が間違っている可能性のある確認領域410を決定する。例えば、最初に、確認領域決定部160は、作業情報に記憶された複数の作業領域400の面積に基づき、複数の作業領域400の面積に関する統計値、例えば平均値、中央値などを決定する。例えば、確認領域決定部160は、圃場データ300から、同じ地域に含まれる複数の作業領域400を抽出し、抽出された複数の作業領域400の面積に関する統計値を決定する。同じ地域に含まれる複数の作業領域400は、例えば、行政上の区画、例えば市、郡などに基づき決定されてもよい。また、同じ地域に含まれる複数の作業領域400は、対象の作業領域400からの距離に基づき決定されてもよい。例えば、確認領域決定部160は、対象の作業領域400からの距離が閾値以内の作業領域400を同じ地域に含まれる作業領域400として決定してもよい。なお、2つの作業領域400の間の距離は、2つの作業領域400の間の距離を表す任意の距離を表し、例えば互いの作業領域400の幾何中心の間の距離を表してもよい。
【0031】
次に、確認領域決定部160は、決定された複数の作業領域400の面積に関する統計値と、複数の作業領域400の面積とを比較して、複数の作業領域400から確認領域410を決定する。例えば、確認領域決定部160は、統計値と、作業領域400の面積との差が閾値より大きい作業領域400を確認領域410として決定する。
【0032】
ステップS130において、出力部170は、決定された確認領域410を、他の作業領域400と区別可能に表す確認情報を端末200に出力する。例えば、確認情報は、図2に示すように、確認領域410と、他の作業領域400とを識別可能に地図上に表す確認画像500を構成するための情報を含む。この場合、確認領域410を表す領域は、他の作業領域400を表す領域の表示形態、例えば色彩、模様などと異なる表示形態で表される。また、確認情報は、確認領域410と、他の作業領域400とを識別可能に示した一覧を表してもよい。
【0033】
ステップS140において、端末200の表示部250は、領域管理装置100の出力部170から取得した確認情報を入出力装置210に表示する。表示部250は、例えば、図2に示すように、確認領域410と、他の作業領域400とを識別可能に地図上に表す確認画像500を表示する。ユーザ、例えば作業者は、確認画像500に基づき、推定された作業領域400と、確認領域410とを確認する。
【0034】
ステップS150において、表示部250は、作業領域400、特に確認領域410の範囲を修正することを表す修正情報を受け付ける。例えば、ユーザは、確認画像500に表された作業領域400と、確認領域410とが間違っているとき、間違っている作業領域400と、確認領域410とを修正するための修正操作を入出力装置210に入力する。例えば、ユーザは、間違っている作業領域400を選択し、正しい作業領域400の範囲、例えば領域の角(例えば四隅)を表す位置を順番に入力する。表示部250は、入力された修正操作に基づき、作業領域400の範囲を修正することを表す修正情報を領域管理装置100に出力する。例えば、修正情報は、修正された作業領域400の範囲を表す。また、修正情報は、確認領域410のうち、修正されない確認領域410を表す情報を含んでもよい。
【0035】
ステップS160において、領域管理装置100の出力部170は、端末200の表示部250から取得した修正情報に基づき、圃場データ300に格納された領域情報に表された作業領域400を更新する。例えば、出力部170は、修正情報からユーザにより修正された作業領域400と、その作業領域400の範囲とを抽出する。出力部170は、圃場データ300に格納された領域情報のうち、抽出された作業領域400に対応する領域の範囲を、修正情報から抽出された作業領域400の範囲に更新する。また、修正情報に修正されない確認領域410を表す情報が含まれるとき、出力部170は、修正されない確認領域410を、ユーザにより確認された作業領域400として、圃場データ300を更新する。
【0036】
このように、ユーザは、より優先的に確認すべき確認領域410を容易に把握し、推定された確認領域410が間違っているとき、確認領域410の範囲を修正することができる。
【0037】
(変形例)
実施の形態において説明した構成は一例であり、機能を阻害しない範囲で構成を変更することができる。例えば、領域管理装置100の確認領域決定部160は、図4に示すステップS120において、複数の作業領域400の面積に関する代表値を表す任意の統計値を用いてもよい。例えば、統計値は、最頻値を含んでもよい。この場合、領域管理装置100は、複数の作業領域400の面積の分布を表すヒストグラムにおいて、最も頻度の多い階級に表される面積を統計値として決定する。
【0038】
また、確認領域決定部160は、複数の作業領域400のうち、一部の作業領域400に関する面積の統計値を用いてもよい。例えば、確認領域決定部160は、複数の作業領域400を面積の大きさの順番に並べたとき、上位または下位の所定の範囲、例えば5%に含まれる作業領域400を除いて、面積の統計値を決定してもよい。
【0039】
領域推定部150は、作業領域400の範囲を任意の方法で推定してもよい。例えば、領域推定部150は、圃場を上空から撮像した撮像画像に基づき、作業領域400を推定してもよい。例えば、図5に示すように、領域管理装置100は、撮像装置45、例えば人工衛星により撮像された撮像画像に基づき、作業領域400を推定してもよい。この場合、人工衛星は、圃場を含む地域を上空から撮像し、撮像した撮像画像を表す画像情報を画像取得装置40に出力する。領域管理装置100は、画像取得装置40に格納された画像情報を取得し、画像情報に表される撮像画像に画像処理、例えばエッジングを行うことで作業領域400を推定する。なお、撮像画像は、任意の方法で撮像され、電波、例えば合成開口レーダ(Synthetic Aperture Radar;SAR)を用いて撮像された電波画像、例えばSAR画像を含んでもよい。また、撮像画像は、光波、例えば可視光を受光して撮像した光波画像を含んでもよい。
【0040】
また、領域推定部150は、撮像画像と、作業装置30の位置情報との両方を用いて、複数の作業領域400を推定してもよい。例えば、作業装置30が、複数の作業領域400の一部において作業を行うとき、領域推定部150は、作業装置30の位置情報に基づき、複数の作業領域400のうちの一部の作業領域400を推定する。また、撮像装置45は、複数の作業領域400の少なくとも一部を含む作業領域群を有する地域を上空から撮像する。領域推定部150は、撮像装置45により撮像された撮像画像に基づき、撮像された作業領域群に含まれる作業領域400のうち、少なくとも一部の作業領域400を推定する。このように、領域推定部150は、作業装置30の位置情報から複数の作業領域400の一部の作業領域400を推定し、撮像画像から複数の作業領域400の一部の作業領域400を推定してもよい。また、領域推定部150は、作業装置30の位置情報から複数の作業領域400のすべてを推定してもよく、撮像画像から複数の作業領域400のすべてを推定してもよい。
【0041】
以上において説明した実施の形態および変形例は一例であり、各実施の形態および変形例で説明した構成は、機能を阻害しない範囲で、任意に変更してもよく、または/および、任意に組み合わせてもよい。さらに、必要となる機能を実現できれば、実施の形態および変形例で説明した一部の機能を省略してもよい。例えば、図1に示す領域管理システム1000に端末200は含まれなくてもよい。また、領域管理装置100の処理は、すべてまたは一部が端末200で実行されてもよい。また、端末200の処理は、すべてまたは一部が領域管理装置100で実行されてもよい。また、領域管理プログラム310は、表示プログラム320を含んでもよい。
【0042】
また、領域管理装置100は、領域推定部150を含まなくてもよい。この場合、領域管理装置100は、作業領域400を表す領域情報を、領域管理システム1000に含まれない他の装置から取得する。
【符号の説明】
【0043】
1、2 :記憶媒体
20 :ネットワーク
30 :作業装置
40 :画像取得装置
45 :撮像装置
100 :領域管理装置
110 :入出力装置
120 :演算装置
130 :通信装置
140 :記憶装置
150 :領域推定部
160 :確認領域決定部
170 :出力部
200 :端末
210 :入出力装置
220 :演算装置
230 :通信装置
240 :記憶装置
250 :表示部
300 :圃場データ
310 :領域管理プログラム
320 :表示プログラム
400 :作業領域
410 :確認領域
500 :確認画像
1000 :領域管理システム
図1
図2
図3
図4
図5