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特許7598348情報提供プログラム、情報提供システム及び情報提供方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-03
(45)【発行日】2024-12-11
(54)【発明の名称】情報提供プログラム、情報提供システム及び情報提供方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0251 20230101AFI20241204BHJP
   G06Q 30/0241 20230101ALI20241204BHJP
【FI】
G06Q30/0251
G06Q30/0241 446
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2022097463
(22)【出願日】2022-06-16
(65)【公開番号】P2023183767
(43)【公開日】2023-12-28
【審査請求日】2023-11-30
(73)【特許権者】
【識別番号】593022629
【氏名又は名称】株式会社ジェーシービー
(73)【特許権者】
【識別番号】521467087
【氏名又は名称】トヨタ・コニック・アルファ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126480
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 睦
(74)【代理人】
【識別番号】100140431
【弁理士】
【氏名又は名称】大石 幸雄
(72)【発明者】
【氏名】間下 公照
(72)【発明者】
【氏名】南井 享
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 毅
【審査官】山崎 雄司
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-169090(JP,A)
【文献】特開2020-030658(JP,A)
【文献】特開2002-123736(JP,A)
【文献】特開2002-024435(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
第1ユーザによる加盟店の利用に応じて、前記利用に関する利用証明書データを、前記第1ユーザを示す情報と対応付けて記憶部に格納する利用証明書データ格納部と、
前記第1ユーザの第1ユーザ端末からの要求に応じて、前記利用証明書データに対応付けられる前記第1ユーザを示す情報を、第2ユーザを示す情報に更新する利用証明書データ更新部と、
事前に設定される、加盟店がユーザに提供する加盟店に関する配信情報と、前記利用証明書データに応じた前記配信情報の配信条件とが対応付けられた配信条件情報を参照して、前記利用証明書データに基づいて、前記利用証明書データに対応する前記第ユーザの第ユーザ端末に、前記利用証明書データに対応する配信情報を提供する配信情報提供部と、
を実現させる情報提供プログラム。
【請求項2】
前記コンピュータに、前記利用証明書データを、前記利用証明書データに応じた価値情報に変換する価値変換部をさらに実現させる、請求項1に記載の情報提供プログラム。
【請求項3】
前記コンピュータに、前記利用証明書データを、前記利用証明書データに応じた価値情報に変換する価値変換部をさらに実現させる、請求項に記載の情報提供プログラム。
【請求項4】
前記利用証明書データは、前記第1ユーザによる前記加盟店における前記第1ユーザの行動を示すユーザ行動データを含み、
前記配信情報提供部は、前記ユーザ行動データにさらに基づいて、前記ユーザ行動データに対応する前記配信情報を提供する、
請求項1~のいずれか一項に記載の情報提供プログラム。
【請求項5】
第1ユーザによる加盟店の利用に応じて、前記利用に関する利用証明書データを、前記第1ユーザを示す情報と対応付けて記憶部に格納する利用証明書データ格納部と、
前記第1ユーザの第1ユーザ端末からの要求に応じて、前記利用証明書データに対応付けられる前記第1ユーザを示す情報を、第2ユーザを示す情報に更新する利用証明書データ更新部と、
事前に設定される、加盟店がユーザに提供する加盟店に関する配信情報と、前記利用証明書データに応じた前記配信情報の配信条件とが対応付けられた配信条件情報を参照して、前記利用証明書データに基づいて、前記利用証明書データに対応する前記第ユーザの第ユーザ端末に、前記利用証明書データに対応する配信情報を提供する配信情報提供部と、
を備える情報提供システム。
【請求項6】
コンピュータが、
第1ユーザによる加盟店の利用に応じて、前記利用に関する利用証明書データを、前記第1ユーザを示す情報と対応付けて記憶部に格納し、
前記第1ユーザの第1ユーザ端末からの要求に応じて、前記利用証明書データに対応付けられる前記第1ユーザを示す情報を、第2ユーザを示す情報に更新し、
事前に設定される、加盟店がユーザに提供する加盟店に関する配信情報と、前記利用証明書データに応じた前記配信情報の配信条件とが対応付けられた配信条件情報を参照して、前記利用証明書データに基づいて、前記利用証明書データに対応する前記第ユーザの第ユーザ端末に、前記利用証明書データに対応する配信情報を提供する、
情報提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提供プログラム、情報提供システム及び情報提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、店舗を利用する顧客から取得する住所やメールアドレスを活用して、顧客にクーポンや商品の情報を提供する方法が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載されているシステムでは、事前に登録された顧客のメールアドレスに、店舗において入力されるサービス企画に関する配信情報を送信し、配信情報を受信した顧客端末からのクーポン発行要求に応じて、顧客のメールアドレスにクーポンを発行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2007―304979号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されているシステムでは、メールアドレスに配信情報を送信するに際して、事前に顧客のメールアドレスを登録する必要があるため、店舗は、配信情報の提供を柔軟に実施することができなかった。
【0006】
そこで、本発明は、配信情報の提供を柔軟に実施することが可能な情報提供プログラム、情報提供システム及び情報提供方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る情報提供プログラムは、コンピュータに、第1ユーザによる加盟店の利用に応じて、利用に関する利用証明書データを、第1ユーザを示す情報と対応付けて記憶部に格納する利用証明書データ格納部と、事前に設定される、加盟店がユーザに提供する加盟店に関する配信情報と、利用証明書データに応じた配信情報の配信条件とが対応付けられた配信条件情報を参照して、利用証明書データに基づいて、利用証明書データに対応する第1ユーザの第1ユーザ端末に、利用証明書データに対応する配信情報を提供する配信情報提供部と、を実現させる。
【0008】
本発明の一態様に係る情報提供システムは、第1ユーザによる加盟店の利用に応じて、利用に関する利用証明書データを、第1ユーザを示す情報と対応付けて記憶部に格納する利用証明書データ格納部と、事前に設定される、加盟店がユーザに提供する加盟店に関する配信情報と、利用証明書データに応じた配信情報の配信条件とが対応付けられた配信条件情報を参照して、利用証明書データに基づいて、利用証明書データに対応する第1ユーザの第1ユーザ端末に、利用証明書データに対応する配信情報を提供する配信情報提供部と、を備える。
【0009】
本発明の一態様に係る情報提供方法は、コンピュータが、第1ユーザによる加盟店の利用に応じて、利用に関する利用証明書データを、第1ユーザを示す情報と対応付けて記憶部に格納し、事前に設定される、加盟店がユーザに提供する加盟店に関する配信情報と、利用証明書データに応じた配信情報の配信条件とが対応付けられた配信条件情報を参照して、利用証明書データに基づいて、利用証明書データに対応する第1ユーザの第1ユーザ端末に、利用証明書データに対応する配信情報を提供する。
【0010】
なお、本発明において、「部」とは、単に物理的手段を意味するものではなく、その「部」が有する機能をソフトウェアによって実現する場合も含む。また、1つの「部」又は装置が有する機能が、物理的手段、装置、又はソフトウェアモジュールの2つ以上の組み合わせにより実現されても、2つ以上の「部」又は装置の機能が、1つの物理的手段、装置、又はソフトウェアモジュールにより実現されてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、配信情報の提供を柔軟に実施することが可能な情報提供プログラム、情報提供システム及び情報提供方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態である情報提供システム100の処理の概要を示す図である。
図2】本発明の一実施形態である情報提供システム100の構成を示す図である。
図3】記憶部111に記憶される利用証明書登録情報の例を示す図である。
図4】記憶部111に記憶される登録配信情報の例を示す図である。
図5】記憶部111に記憶される利用証明書データの例を示す図である。
図6】情報提供システム100における処理の一例を示すフローチャートである。
図7】情報提供システム100における処理の一例を示すフローチャートである。
図8】情報提供システム100における処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態である情報提供システム100の処理の概要を示す図である。
【0014】
情報提供システム100は、情報提供プログラムによって実現される情報処理システムであり、第1ユーザによる加盟店の利用に応じて発行される、加盟店の利用に関する利用証明書データに基づいて、利用証明書データに対応する第1ユーザの第1ユーザ端末に、利用証明書データに対応する配信情報を提供する情報処理システムである。
【0015】
まず、第1ユーザは、加盟店を利用する(S101)。第1ユーザは、例えば、加盟店に入店したり、加盟店において商品又はサービスを購入したりする。情報提供システム100は、加盟店から、第1ユーザによる加盟店の利用に関する利用情報を取得する(S102)。情報提供システム100は、利用情報に応じて利用証明書データを発行し、第1ユーザを示す情報と対応付けて記憶する(S103)。情報提供システム100は、利用証明書データ及び事前に設定される配信情報の配信条件に関する情報に基づいて、利用証明書データに対応する第1ユーザに、利用証明書データに対応する配信情報を提供する(S104)。
【0016】
また、第1ユーザは、第2ユーザに利用証明書データを移転する旨、第2ユーザと合意する(S111)。情報提供システム100は、第1ユーザからの要求に応じて、利用証明書データに対応付けられる第1ユーザを示す情報を、第2ユーザを示す情報に更新する(S112)。そして、情報提供システム100は、利用証明書データに対応する第2ユーザに、利用証明書データに対応する配信情報を提供する(S113)。
【0017】
また、情報提供システム100は、利用証明書データを、利用証明書データに応じた価値情報(例えば、ポイント)に変換する(S121)。
【0018】
図2は、本発明の一実施形態である情報提供システム100の構成を示す図である。情報提供システム100は、加盟店端末200、第1ユーザ端末300及び第2ユーザ端末400とインターネット等のネットワークを介して通信可能に接続されるシステムである。情報提供システム100の詳細については、後述する。
【0019】
加盟店端末200は、加盟店が利用する情報端末であり、例えば、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等である。また、加盟店端末200は、加盟店に設置される、決済に関する処理を行うための端末であってもよく、例えば、レジ端末等、決済に際して商品に関する情報(例えば、商品番号又は価格等の情報)を登録するための情報(例えば、商品に付されているバーコード情報又はタグ情報)を読み込むための端末を含んでもよい。
【0020】
加盟店は、加盟店端末200を通じて、情報提供システム100において、ユーザに提供する加盟店に関する配信情報と、利用証明書データに応じた配信情報の配信条件とが対応付けられた配信条件情報を設定する。また、加盟店は、第1ユーザによる加盟店の利用に応じて、第1ユーザによる加盟店の利用に関する利用情報を、加盟店端末200を通じて情報提供システム100に提供する。
【0021】
第1ユーザ端末300及び第2ユーザ端末400は、それぞれ、第1ユーザ及び第2ユーザが利用する情報端末であり、例えば、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等である。第1ユーザ及び第2ユーザは、第1ユーザを示す情報及び第2ユーザを示す情報にそれぞれ対応付けられている利用証明書データに応じた配信情報を、それぞれ第1ユーザ端末300及び第2ユーザ端末400を通じて、情報提供システム100から取得する。
【0022】
なお、図2において、加盟店端末200、第1ユーザ端末300及び第2ユーザ端末400は、それぞれ1つずつ示されているが、それぞれ複数の加盟店端末200、第1ユーザ端末300及び第2ユーザ端末400であってもよい。
【0023】
続いて、情報提供システム100の詳細について説明する。情報提供システム100は、記憶部111、配信情報登録部112、利用情報取得部121、利用証明書データ格納部122、配信情報生成部131、配信情報提供部132、利用証明書データ更新部141、価値変換部142を備える。情報提供システム100を構成するコンピュータは、プロセッサ及び記憶領域を備える。図2に示す各部は、例えば、記憶領域を用いたり、記憶領域に格納された情報提供プログラムをプロセッサが実行したりすることにより実現することができる。
【0024】
記憶部111は、情報提供システム100において処理される情報を記憶する。記憶部111は、例えば、後述する、利用証明書登録情報、登録配信情報、利用証明書データを記憶することができる。
【0025】
記憶部111は、利用証明書登録情報を記憶する。利用証明書登録情報は、例えば、後述する利用証明書データ格納部122が利用証明書データを発行する発行条件を示す発行条件情報、及び利用証明書データの内容を示す利用証明書内容情報を含む。すなわち、利用証明書データ格納部122は、利用証明書登録情報を参照して、第1ユーザによる加盟店の利用が、発行条件情報が示す条件を満たす場合に、当該第1ユーザを示す情報と対応付けて、利用証明書内容情報が示す利用証明書データを記憶部111に格納することができる。
【0026】
ここで、利用証明書データは、第1ユーザによる加盟店の利用に応じて発行される、当該利用に関するデータである。すなわち、利用証明書データは、例えば、第1ユーザが加盟店をどのように利用しているかを示すデータである。
【0027】
利用証明書データは、例えば、加盟店での決済の記録を示す情報(例えば、レシートに記載される情報)、加盟店を一定回数(1回又は複数回)利用したことを示す情報、加盟店における特定の商品の購入回数若しくは購入金額を示す情報、又は加盟店での決済金額又は購入商品に応じて付与される価値情報(例えば、ポイント)を示す情報であってもよい。
【0028】
また、利用証明書データは、加盟店におけるユーザによる特定の行動を示すユーザ行動データを含んでもよい。ユーザ行動データは、加盟店においてユーザが行った環境に配慮した行動を示す情報であってもよい。加盟店においてユーザが行う環境に配慮した行動は、例えば、消費期限間近の商品を購入する行動、環境に配慮した商品を購入する行動、いわゆるエコバッグを持参して購入する行動、又は空き缶若しくはプラスチックトレイを店舗に持ち込んで回収に協力する行動であってもよい。
【0029】
利用証明書データは、後述する利用情報取得部121が取得する、第1ユーザによる加盟店の利用に関する利用情報に応じて発行されるデータであってもよい。この場合、利用証明書データは、利用情報の内容を証明し、又は、複数の利用情報を統合して証明するデータであってもよい。
【0030】
利用証明書登録情報に含まれる発行条件情報は、後述する利用証明書データ格納部122が利用証明書データを発行する発行条件を示す情報である。発行条件情報は、利用証明書データが示す情報(すなわち、例えば、第1ユーザが加盟店をどのように利用しているかを示すデータ)に対応する条件であればよい。発行条件情報が示す条件は、例えば、第1ユーザが加盟店を利用した回数に関する条件(例えば、「加盟店を3度利用」)であってもよく、また、加盟店における商品の購入回数又は購入金額に関する条件であってもよい。
【0031】
具体的には、例えば、利用証明書データが、加盟店Aを3度利用したことを示す情報である場合、第1ユーザが加盟店Aを利用したことを示す利用情報「加盟店Aを利用」3つを統合して(すなわち、第1ユーザが加盟店Aを3度利用したことに応じて)、加盟店Aを3度利用したことを示す利用証明書データを発行してもよい。
【0032】
なお、利用証明書登録情報は、例えば、配信情報を登録する加盟店によって加盟店端末200を通じて設定されてもよく、また、情報提供システム100のシステム管理者によって設定されてもよい。
【0033】
図3は、記憶部111に記憶される利用証明書登録情報の例を示す図である。記憶部111に記憶される利用証明書登録情報は、例えば、利用証明書データID、発行条件情報、利用証明書内容情報を含む。利用証明書データIDは、情報提供システム100において処理される利用証明書データを識別する情報である。
【0034】
利用証明書内容情報は、利用証明書データの内容を示す情報である。利用証明書内容情報は、例えば、第1ユーザが加盟店をどのように利用しているかを示す情報であってもよい。
【0035】
また、利用証明書登録情報は、さらに、利用証明書内容情報に対応する記号又は図形(例えば、スタンプ又はバッジを模した記号又は図形)を示す情報を含んでもよい。
【0036】
配信情報登録部112は、加盟店端末200から、加盟店に関する配信情報の登録を受け付け、登録配信情報として記憶部111に格納する。ここで、配信情報は、情報提供システム100がユーザに提供する、加盟店に関する情報である。配信情報は、例えば、加盟店で利用可能な割引若しくは優待を示す情報、又は、加盟店における新商品を告知する情報を含んでもよい。
【0037】
登録配信情報は、配信情報をユーザ端末(例えば、第1ユーザ端末300)に配信する配信条件を示す配信条件情報を含む。すなわち、登録配信情報において、配信情報と配信条件情報とが対応付けられている。
【0038】
後述する配信情報提供部132は、配信条件情報が示す条件が満たされている場合に、対応するユーザのユーザ端末に、登録配信情報に対応する配信情報を提供する。すなわち、加盟店は、例えば、配信情報の提供先となるユーザ又は配信日時を想定して、配信条件情報を設定する。配信情報登録部112は、加盟店の設定に応じて、配信情報と配信条件情報とが対応付けられた登録配信情報を記憶部111に格納する。
【0039】
配信条件情報は、例えば、日時に関する条件を示す日時条件情報を含んでもよい。日時条件情報は、特定の日付又は時刻に対応する条件を示す情報であってもよく、特定の条件(例えば、天気又はイベント)の日又は時間帯に対応する条件を示す情報であってもよい。具体的には、日時条件情報が「雨の日」である場合、情報提供システム100は、対応する配信情報を、雨の日にユーザ端末に提供してもよい。
【0040】
配信条件情報は、例えば、利用証明書データに関する条件を示す利用証明書条件情報を含んでもよい。具体的には、利用証明書条件情報が「1か月前から、利用証明書データID C0001を保有」である場合、情報提供システム100は、対応する配信情報を、1か月前から利用証明書ID C0001に対応する利用証明書データを保有しているユーザのユーザ端末に提供してもよい。
【0041】
なお、利用証明書条件情報が示す条件は、上記の例に限られず、例えば、提供時において所定の利用証明書データを保有している場合に配信情報を提供する条件であってもよく、また、過去に所定の利用証明書データを保有していた場合に配信情報を提供する条件であってもよく、また、その他、利用証明書データに関する条件であればよい。
【0042】
また、利用証明書データが、加盟店を一定回数(1回又は複数回)利用したことを示す情報である場合、加盟店は、例えば、当該利用証明書データに対応する配信情報として、加盟店の利用を促す広告情報を設定することができる。そして、後述する配信情報生成部131及び配信情報提供部132は、当該広告情報を、当該利用証明書データに対応するユーザ端末に提供することができる。これにより、加盟店は、当該加盟店の利用実績があるユーザに対して効果的な広告宣伝を行うことができる。
【0043】
また、利用証明書データが、加盟店においてユーザが行った環境に配慮した行動を示す情報である場合、加盟店は、例えば、当該利用証明書データに対応する配信情報として、加盟店における環境に配慮した行動を促す広告情報を設定することができる。そして、配信情報生成部131及び配信情報提供部132は、当該広告情報を、当該利用証明書データに対応するユーザ端末に提供することができる。これにより、加盟店は、環境意識の高いユーザに対して効果的な広告宣伝を行うことができる。
【0044】
図4は、記憶部111に記憶される登録配信情報の例を示す図である。記憶部111に記憶される登録配信情報は、例えば、登録配信情報ID、利用加盟店情報、配信内容情報、配信条件情報を含む。
【0045】
登録配信情報IDは、記憶部111に記憶される登録配信情報を識別する情報である。利用加盟店情報は、登録配信情報に対応する加盟店を示す情報である。ここで、登録配信情報に対応する加盟店は、登録配信情報が割引を示す情報である場合、例えば、当該割引を利用可能な加盟店であってもよい。
【0046】
配信内容情報は、登録配信情報の内容を示す情報である。配信内容情報は、例えば、加盟店で利用可能な割引若しくは優待、又は、加盟店における新商品を告知する情報であってもよい。後述する配信情報生成部131は、例えば、配信内容情報に基づいて、配信内容情報が示す内容の配信情報を生成してもよい。
【0047】
配信条件情報は、登録配信情報に対応する配信情報をユーザ端末に提供する配信条件を示す情報である。配信条件情報は、例えば、日時条件情報、利用証明書条件情報を含む。
【0048】
利用情報取得部121は、第1ユーザによる加盟店の利用に応じて、当該利用に関する利用情報を取得する。利用情報取得部121は、加盟店端末200から利用情報を取得してもよく、第1ユーザ端末300から利用情報を取得してもよい。また、利用情報取得部121は、外部の情報処理システム(例えば、第1ユーザ及び加盟店の決済に関する処理を行う情報処理システム)から、利用情報を取得してもよい。
【0049】
ここで、利用情報は、第1ユーザによる加盟店の利用に応じて生成される、当該利用に関する情報である。利用情報は、例えば、第1ユーザが加盟店を利用した事実又は回数を示す情報、第1ユーザが加盟店において購入した商品の内容又は金額を示す購入情報、又は第1ユーザによる加盟店における行動を示す行動情報であってもよい。購入情報は、例えば、第1ユーザが加盟店において購入した特定の商品(例えば、キャンペーン対象の商品、環境に配慮した商品、又は消費期限間近の商品)に関する購入情報であってもよい。行動情報は、例えば、第1ユーザが加盟店において行った環境に配慮した行動(例えば、いわゆるエコバッグの持参、又は空き缶若しくはプラスチックトレイの持ち込み)を示す情報であってもよい。
【0050】
加盟店端末200及び第1ユーザ端末300は、例えば、決済の際に、利用情報を情報提供システム100に提供してもよい。
【0051】
また、第1ユーザ端末300は、第1ユーザ端末300に備わる位置情報取得機能によって取得される位置情報に基づいて判断される、第1ユーザが加盟店に来店したことを示す情報を、利用情報として情報提供システム100に提供してもよい。また、加盟店端末200は、加盟店に備わる、第1ユーザ端末300を検出する機器によって検出される情報に基づいて、第1ユーザが来店したことを示す情報を取得して、利用情報として情報提供システム100に提供してもよい。
【0052】
利用証明書データ格納部122は、第1ユーザによる加盟店の利用に応じて、第1ユーザによる加盟店の利用に関する利用証明書データを、第1ユーザを示す情報と対応付けて記憶部111に格納する。利用証明書データ格納部122は、利用情報取得部121によって取得される利用情報に基づいて、利用証明書データを発行して格納してもよい。
【0053】
具体的には、利用情報が「第1ユーザによる加盟店Aの利用」を示す情報であり、利用情報取得部121が当該利用情報を累計3度取得した場合、利用証明書データ格納部122は、利用証明書登録情報に含まれる発行条件情報「加盟店Aを3度利用」に基づいて、対応する利用証明書データを発行し、第1ユーザを示す情報と対応付けて記憶部111に格納する。
【0054】
図5は、記憶部111に記憶される利用証明書データの例を示す図である。記憶部111に記憶される利用証明書データは、例えば、ユーザID、利用証明書データID、取得日時情報を含む。ユーザIDは、ユーザ(例えば、第1ユーザ)を示す情報である。ユーザIDは、情報提供システム100を利用するユーザを識別可能な情報であればよく、情報提供システム100を利用するユーザごとに設定される情報であってもよい。
【0055】
取得日時情報は、第1ユーザが利用証明書データを取得した日時を示す情報である。
【0056】
配信情報生成部131は、登録配信情報に含まれる配信内容情報及び配信条件情報を参照して、記憶部111に記憶される利用証明書データに基づいて、利用証明書データに対応する第1ユーザの第1ユーザ端末300に提供するための、利用証明書データに対応する配信情報を生成する。
【0057】
具体的には、例えば、まず、配信情報生成部131は、記憶部111に記憶される登録配信情報及び利用証明書データを参照して、配信条件情報が示す条件(例えば、「1か月前から、利用証明書ID C0001を保有」)を満たす利用証明書データ及びユーザを特定する。そして、例えば、配信情報生成部131は、当該特定された利用証明書データに対応するユーザのユーザ端末に提供するための配信情報を、登録配信情報に含まれる配信内容情報に基づいて生成する。
【0058】
配信情報提供部132は、配信情報生成部131によって生成された配信情報を、利用証明書データに対応する第1ユーザ端末300に提供する。すなわち、配信情報提供部132は、事前に設定される、加盟店がユーザに提供する加盟店に関する配信情報と、利用証明書データに応じた配信情報の配信条件とが対応付けられた配信条件情報を参照して、利用証明書データに基づいて、利用証明書データに対応する第1ユーザの第1ユーザ端末300に、利用証明書データに対応する配信情報を提供する。
【0059】
また、配信情報生成部131及び配信情報提供部132は、後述する利用証明書データ更新部141によって更新された利用証明書データに基づいて、更新された利用証明書データに対応する第2ユーザの第2ユーザ端末400に提供するための配信情報を生成して提供することができる。
【0060】
このように、情報提供システム100は、利用証明書データに対応付けられているユーザ(例えば、第1ユーザ又は第2ユーザ)のユーザ端末に、配信情報を提供することができる。さらに言い換えると、情報提供システム100は、利用証明書データを保有しているユーザ(すなわち、利用証明書データに対応付けられているユーザ)は配信情報の提供について同意しているものとして、配信情報の提供処理を行うことができる。
【0061】
利用証明書データ更新部141は、第1ユーザ端末300からの要求に応じて、記憶部111に記憶される利用証明書データに対応付けられる第1ユーザを示す情報を、第2ユーザを示す情報に更新する。
【0062】
まず、第1ユーザは、第2ユーザとの間で、例えば、利用証明書データの移転について合意する。この場合、第1ユーザ及び第2ユーザは、それぞれ第1ユーザ端末300及び第2ユーザ端末400を通じた情報提供システム100への操作に基づいて、利用証明書データの移転の合意を行うことができる。そして、合意に応じて、例えば、第1ユーザは、第1ユーザ端末300を通じて、情報提供システム100に対し、当該合意に対応する利用証明書データの第2ユーザへの移転を要求する。利用証明書データ更新部141は、当該要求に応じて、記憶部111に記憶される利用証明書データに対応付けられる第1ユーザを示す情報を、第2ユーザを示す情報に更新する。
【0063】
具体的には、利用証明書データ更新部141は、記憶部111に記憶される、第1ユーザに対応付けられている当該利用証明書データを第2ユーザに対応付ける形式に変更する。
【0064】
なお、情報提供システム100に対する、当該合意に対応する利用証明書データの第2ユーザへの移転の要求は、第2ユーザが第2ユーザ端末400を通じて行ってもよい。
【0065】
また、利用証明書データ更新部141は、第1ユーザに対応付けられている当該利用証明書データを第2ユーザに対応付ける形式に変更するに際して、利用証明書データごとに設定される設定情報に応じて、第1ユーザに対応付けられない形式に変更してもよく、また、第1ユーザに対応付けられる形式を維持してもよい。すなわち、第1ユーザは、第1ユーザに対応付けられている利用証明書データを第2ユーザに移転して、第1ユーザは当該利用証明書データを失うこととしてもよく、また、第1ユーザに対応付けられている利用証明書データを、いわば複製した上で第2ユーザに移転して、第1ユーザは当該利用証明書データを失わないこととしてもよい。これにより、ユーザは、利用証明書データの性質に応じた移転処理を行うことができる。
【0066】
また、利用証明書データ更新部141は、第1ユーザに対応付けられている当該利用証明書データを第2ユーザに対応付ける形式に変更するに際して、当該利用証明書データの一部のデータを、第2ユーザに対応付ける形式に変更してもよい。この場合、利用証明書データ更新部141は、当該利用証明書データを分割して、所定の一部のデータを第2ユーザに対応付ける形式に変更し、その他のデータを第1ユーザに対応付け又は消去してもよい。
【0067】
具体的には、利用証明書データが、加盟店での決済の記録を示す情報、及び加盟店での決済金額又は購入商品に応じて付与される価値情報(例えば、ポイント)を示す情報を含む場合、利用証明書データ更新部141は、利用証明書データを分割して、加盟店での決済の詳細な記録を示す情報については、第1ユーザに対応付けたままとし、加盟店での決済の有無を示す情報、及び加盟店での決済金額又は購入商品に応じて付与される価値情報(例えば、ポイント)を示す情報については、第2ユーザに対応付ける形式に変更してもよい。これにより、第1ユーザは、自身の決済の詳細な内容(例えば、購入した商品の詳細)を第2ユーザに知らせることなく、利用証明書データ(例えば、加盟店の利用有無を示す情報又は利用証明書データに基づく価値情報)を第2ユーザに移転することができる。
【0068】
このように、情報提供システム100では、第1ユーザが、自身に対応付けられている利用証明書データを第2ユーザに移転することによって、第1ユーザ及び第2ユーザは、利用証明書データを活用することができる。具体的には、例えば、第1ユーザは、不要な利用証明書データを第2ユーザに提供することができる。また、第2ユーザは、例えば、関心のある配信情報に対応する利用証明書データの移転を受けることで、当該関心のある配信情報の提供を受けることができる。
【0069】
価値変換部142は、利用証明書データを、利用証明書データに応じた価値情報に変換する。ここで、価値情報は、例えば、ポイント、電子マネー、クーポン、景品、又は、価値情報を得ることができるくじへの応募の権利であってもよい。
【0070】
価値変換部142は、利用証明書データと価値情報との対応関係を示す情報に基づいて、利用証明書データを価値情報に変換することができる。利用証明書データと価値情報との対応関係を示す情報は、例えば、情報提供システム100のシステム管理者において設定されてもよい。
【0071】
価値変換部142は、利用証明書データに対応付けられているユーザ(例えば、第1ユーザ)によるユーザ端末を通じた要求に応じて、利用証明書データを価値情報に変換してもよい。
【0072】
価値変換部142は、ユーザの要求又は、利用証明書データごとに設定される価値情報への変換の条件に応じて、当該利用証明書データの全部を価値情報に変換してもよく、また、当該利用証明書データの一部を価値情報に変換してもよい。すなわち、利用証明書データが、例えば、特定の商品を購入した際に付与されるポイントである場合、当該ポイントの全てを価値情報に変換してもよく、また、当該ポイントの一部(例えば、景品くじへの応募に必要なポイント数)を価値情報に変換してもよい。
【0073】
価値変換部142によって変換された利用証明書データは、利用証明書データごとに設定される価値情報への変換の条件に応じて、当該利用証明書データに対応するユーザを示す情報を削除(すなわち、当該ユーザは利用証明書データを失うことと)してもよく、当該利用証明書データに対応するユーザを示す情報を維持(すなわち、当該ユーザは利用証明書データを失わないことと)してもよい。これにより、ユーザは、利用証明書データの性質に応じて、価値情報への柔軟な変換を行うことができる。
【0074】
また、価値変換部142は、利用証明書データ更新部141によって利用証明書データに対応付けられるユーザが第1ユーザから第2ユーザに更新された際に、第2ユーザに移転された利用証明書データを価値情報に変換してもよい。これにより、第1ユーザは、第2ユーザへの移転に応じた価値情報を受け取ることができる。
【0075】
このように、価値変換部142による利用証明書データの価値情報の変換処理によって、利用証明書データに対応付けられるユーザは、利用証明書データを活用することができる。これにより、ユーザは、利用証明書データに応じた価値を享受することができ、また、加盟店では、ユーザによる加盟店利用の促進が期待される。
【0076】
図6は、情報提供システム100における処理の一例を示すフローチャートである。図6は、情報提供システム100における、配信情報の提供処理の一例を示すフローチャートである。
【0077】
まず、配信情報登録部112が、配信情報の登録を受け付ける(S601)。利用情報取得部121が、第1ユーザによる加盟店の利用に関する利用情報を取得する(S602)。利用証明書データ格納部122が、利用情報に応じて利用証明書データを発行し、第1ユーザを示す情報と対応付けて記憶部111に格納する(S603)。配信情報生成部131が、利用証明書データに基づいて、利用証明書データに対応する配信情報を生成し、配信情報提供部132が、利用証明書データに対応する第1ユーザの第1ユーザ端末300に、配信情報を提供する(S604)。
【0078】
図7は、情報提供システム100における処理の一例を示すフローチャートである。図7は、情報提供システム100における、利用証明書データの更新処理の一例を示すフローチャートである。
【0079】
まず、利用証明書データ更新部141が、例えば第1ユーザ端末300から、利用証明書データの移転の要求を取得する(S701)。続いて、利用証明書データ更新部141が、当該要求に応じて、利用証明書データに対応付けられる第1ユーザを示す情報を、第2ユーザを示す情報に更新する(S702)。
【0080】
図8は、情報提供システム100における処理の一例を示すフローチャートである。図8は、情報提供システム100における、利用証明書データの価値情報への変換処理の一例を示すフローチャートである。
【0081】
まず、価値変換部142が、例えば第1ユーザ端末300から、利用証明書データの価値情報への変換の要求を取得する(S801)。続いて、価値変換部142が、利用証明書データを価値情報に変換する(S802)。
【0082】
以上、本発明の一実施形態について説明した。情報提供システム100は、第1ユーザによる加盟店の利用に応じて、第1ユーザを示す情報と対応付けた利用証明書データを発行し、利用証明書データに基づいて、利用証明書データに対応する第1ユーザの第1ユーザ端末に、利用証明書データに対応する配信情報を提供することができる。これにより、情報提供システム100は、加盟店における第1ユーザの事前の登録を必要とせずに、配信情報の提供を柔軟に実施することができる。
【0083】
また、情報提供システム100は、第1ユーザ端末300からの要求に応じて、利用証明書データに対応付けられる第1ユーザを示す情報を、第2ユーザを示す情報に更新し、更新される利用証明書データに基づいて、更新される利用証明書データに対応する第2ユーザの第2ユーザ端末に配信情報を提供することができる。これにより、情報提供システム100は、配信情報の提供先に関する設定を逐次変更せずとも、利用証明書データに対応するユーザに配信情報を提供することで、ユーザに対する配信情報の提供を柔軟に実施することができる。
【0084】
また、情報提供システム100は、利用証明書データを、利用証明書データに応じた価値情報に変換することができる。これにより、ユーザは、利用証明書データに応じた価値情報を取得することができ、ユーザによる加盟店の利用が促進される。
【0085】
また、情報提供システム100は、第1ユーザによる加盟店の利用における、第1ユーザの行動を示すユーザ行動データを含む利用証明書データを発行し、ユーザ行動データに基づいて、ユーザ行動データに対応する配信情報を提供することができる。これにより、情報提供システム100は、特定の行動を行うユーザに対して配信情報を提供することができ、目的のユーザに対する配信情報の提供を柔軟に実施することができる。
【0086】
なお、本実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るととともに、本発明にはその等価物も含まれる。
【符号の説明】
【0087】
100 情報提供システム、111 記憶部、112 配信情報登録部、121 利用情報取得部、122 利用証明書データ格納部、131 配信情報生成部、132 配信情報提供部、141 利用証明書データ更新部、142 価値変換部、200 加盟店端末、300 第1ユーザ端末、400 第2ユーザ端末
図1
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図7
図8