(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-03
(45)【発行日】2024-12-11
(54)【発明の名称】エアロゾル供給デバイス
(51)【国際特許分類】
A24F 40/53 20200101AFI20241204BHJP
A24F 40/65 20200101ALI20241204BHJP
A24F 40/60 20200101ALI20241204BHJP
G06F 21/44 20130101ALI20241204BHJP
【FI】
A24F40/53
A24F40/65
A24F40/60
G06F21/44
(21)【出願番号】P 2023519829
(86)(22)【出願日】2021-09-28
(86)【国際出願番号】 GB2021052513
(87)【国際公開番号】W WO2022069880
(87)【国際公開日】2022-04-07
【審査請求日】2023-05-29
(32)【優先日】2020-10-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Nicoventures Trading Limited
【住所又は居所原語表記】Globe House, 1 Water Street,WC2R 3LA London,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ボハム, スコット ジョージ
【審査官】杉浦 貴之
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/186158(WO,A1)
【文献】特表2018-527894(JP,A)
【文献】国際公開第2020/136866(WO,A1)
【文献】特表2020-525025(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0281254(US,A1)
【文献】国際公開第2019/185747(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/53
A24F 40/65
A24F 40/60
G06F 21/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル供給システムのためのエアロゾル供給デバイスであって、
前記エアロゾル供給システムのための消耗品を受け入れるように構成されているインターフェースと、
前記消耗品の面を撮像するように構成されているカメラと、
制御回路と
を備え、
前記制御回路は、前記消耗品が前記インターフェースにより受け入れられたことに応答して、前記消耗品の前記面の画像を撮影するよう前記カメラに命令するように構成されており、
前記制御回路は、前記カメラに前記画像を撮影するよう命令する前に、前記消耗品が前記インターフェースにより受け入れられたことに応答して、予め定められた時間待機するように構成されており、
前記制御回路は、前記画像に関連付けられたデータをリモートコンピューティングデバイスに送信するように構成されている、エアロゾル供給デバイス。
【請求項2】
前記カメラが、前記インターフェースの近傍に配置されている、請求項1に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項3】
前記消耗品の前記面を照明するように構成されている光源をさらに備える、請求項1又は2に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項4】
前記光源が、前記カメラの近傍に配置されている、請求項3に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項5】
前記制御回路が、前記カメラに前記画像を撮影するよう命令する前に、前記光源に作動するよう命令するようにさらに構成されている、請求項3又は4に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項6】
前記制御回路は、前記光源に作動するよう命令する前に、前記消耗品が前記インターフェースにより受け入れられたことに応答して、予め定められた時間待機するようにさらに構成されている、請求項5に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項7】
前記制御回路は、前記カメラに前記消耗品の前記面の前記画像を撮影するよう命令した後に、前記光源に動作を停止するよう命令するようにさらに構成されている、請求項3~6のいずれか一項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項8】
前記予め定められた時間が、10ミリ秒~2秒の間である、請求項1~7のいずれか一項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項9】
前記制御回路は、前記画像が正常に読み取られなかったという指示に応答して、1回又は複数回、前記カメラに前記画像を撮影するよう命令することを繰り返すようにさらに構成されている、請求項1~8のいずれか一項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項10】
前記制御回路は、前記画像が正常に読み取られなかったという指示に応答して、前記エアロゾル供給デバイスのユーザに通知を提供するようにさらに構成されている、請求項1~9のいずれか一項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項11】
前記指示が、前記リモートコンピューティングデバイスから受信される、請求項9又は10に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項12】
前記指示が、前記制御回路により生成される、請求項9又は10に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項13】
前記制御回路は、前記画像に関連付けられた前記データを前記制御回路に関連付けられたメモリに記憶するようにさらに構成されている、請求項1~12のいずれか一項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項14】
前記制御回路は、前記リモートコンピューティングデバイスへの前記画像に関連付けられた前記データの送信に応答して、命令を前記リモートコンピューティングデバイスから受信するようにさらに構成されている、請求項1~13のいずれか一項に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項15】
前記命令が、前記消耗品が真正でない及び/又は承認されないことを示す、請求項14に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項16】
前記制御回路は、前記消耗品が真正でない及び/又は承認されないことを示す前記命令を前記リモートコンピューティングデバイスから受信したことに応答して、前記エアロゾル供給デバイスのユーザに通知を提供するようにさらに構成されている、請求項15に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項17】
前記制御回路は、前記命令を前記リモートコンピューティングデバイスから受信したことに応答して、前記エアロゾル供給デバイスの動作パラメータを変更するようにさらに構成されている、請求項14に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項18】
前記動作パラメータが、前記エアロゾル供給システムのエアロゾル生成器の有効化である、請求項17に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項19】
前記制御回路は、前記命令を受信したことに応答して、前記エアロゾル供給デバイスのユーザによる一定数の吸引の間、前記エアロゾル生成器を有効化するようにさらに構成されている、請求項18に記載のエアロゾル供給デバイス。
【請求項20】
エアロゾル供給システムのための消耗品を撮像する方法であって、
前記消耗品が
前記エアロゾル供給システムのインターフェースにより受け入れられたことに応答して、予め定められた時間待機するステップと、
前記予め定められた時間待機したことに応答して、
前記消耗品の面を撮像するように構成されている前記エアロゾル供給システムのカメラに、前記消耗品の
前記面の画像を撮影するよ
うに命令するステップと、
前記カメラによって撮影された前記画像に関連付けられたデータをリモートコンピューティングデバイスに送信するステップと
を含む、方法。
【請求項21】
プロセッサにより実行された場合に、エアロゾル供給システムのための消耗品を撮像する方法を遂行するコンピュータ可読記憶媒体であって、
前記方法が、
前記消耗品が
前記エアロゾル供給システムのインターフェースにより受け入れられたことに応答して、予め定められた時間待機するステップと、
前記予め定められた時間待機したことに応答して、
前記消耗品の面を撮像するように構成されている前記エアロゾル供給システムのカメラに、前記消耗品の
前記面の画像を撮影するよ
うに命令するステップと、
前記画像に関連付けられたデータをリモートコンピューティングデバイスに送信するステップと
を含む、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項22】
請求項1~
19のいずれか一項に記載のエアロゾル供給デバイスを備えるエアロゾル供給システム。
【請求項23】
消耗品をさらに備え、前記消耗品が、前記消耗品の前記面におけるコードを備える、請求項
22に記載の
エアロゾル供給システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル供給システムのためのエアロゾル供給デバイス、エアロゾル供給システムのための消耗品を撮像する方法、及びエアロゾル供給システムに関する。
【背景技術】
【0002】
電子タバコ(eシガレット)などの電子エアロゾル供給システムは一般に、通常はニコチンを含む配合物を含有する原料液体のリザーバ、又はタバコ由来製品などの固体材料などのエアロゾル生成材料を含み、そこからエアロゾルが、例えば熱気化により、ユーザによる吸引のために生成される。よって、エアロゾル供給システムは通常、エアロゾル生成材料の一部をエアロゾル化して、エアロゾル供給システムを通して空気流路のエアロゾル生成領域においてエアロゾルを生成するように構成されるエアロゾル生成器、例えば加熱要素を備える。ユーザがデバイスを吸い、電力がエアロゾル生成器に供給されることに伴い、空気が1つ又は複数の流入孔を通してデバイスに入り、空気流路に沿ってエアロゾル生成領域へと引き込まれ、そこで空気が気化エアロゾル生成器と混合し、凝縮エアロゾルを形成する。エアロゾル生成領域を通して引き込まれた空気は、エアロゾルの一部を搬送しながら、空気流路に沿ってマウスピースまで進み、ユーザによる吸引のためにマウスピースを通して出る。
【0003】
多くの場合2つの主な機能部、すなわちエアロゾル供給デバイス及び消耗品を有する、モジュール式アセンブリを備えることが、エアロゾル供給システムには一般的である。通常、消耗品は、消耗エアロゾル生成材料及びエアロゾル生成器(加熱要素)を備え、一方でエアロゾル供給デバイス部は、充電式バッテリー、デバイス制御回路及びユーザインターフェース機構などのより長寿命の部材を備える。エアロゾル供給デバイスは、再使用可能部又はバッテリー部分と称される場合もあり、消耗品は、物品、使い捨て/交換可能部、カートリッジ又はカートマイザーと称される場合もある。
【0004】
エアロゾル供給デバイス及び消耗品は、例えばねじ山、バヨネット、ラッチ式又は摩擦嵌めの固定具を用いて、使用のためにインターフェースにおいて互いに機械的に結合される。消耗品内のエアロゾル生成材料が使い果たされた、又はユーザが異なるエアロゾル生成材料を有する異なる消耗品に切り替えることを望む場合、消耗品がエアロゾル供給デバイスから取り外される場合があり、交換用の消耗品がデバイスの所定位置に取り付けられる場合がある。
【0005】
エアロゾル供給システムの安全且つ高信頼な動作を確実にするために、承認又は推奨された製造者によって生産される、エアロゾル供給デバイス及び消耗品などの構成要素を使用することが推奨される。他のパーティによって製造される構成要素は、より低水準で生産されるおそれがあり、エアロゾル供給システムの一部として用いられた場合に、他の構成要素又はユーザに損害又は損傷を生じさせるおそれがある。エアロゾル供給デバイスは再使用されるように設計され、消耗品は取り外されて交換されるように設計されるため、エアロゾル供給システムの一部としてエアロゾル供給デバイスと共に使用される各消耗品を検証することができることが重要である。
【0006】
上記で論じた課題の一部の対処又は軽減に資することを図る様々な手法について、本明細書において説明する。
【発明の概要】
【0007】
本開示は、添付の特許請求の範囲において定められる。
【0008】
本明細書に記載のいくつかの実施形態によれば、エアロゾル供給システムのためのエアロゾル供給デバイスが提供される。エアロゾル供給デバイスは、エアロゾル供給システムのための消耗品を受け入れるように構成されているインターフェースと、消耗品の面を撮像するように構成されているカメラと、制御回路とを備える。制御回路は、消耗品がインターフェースにより受け入れられたことに応答して、消耗品の面の画像を撮影するようカメラに命令し、画像に関連付けられたデータをリモートコンピューティングデバイスに送信するように構成される。
【0009】
カメラは、インターフェースの近傍に配置されてもよい。
【0010】
制御回路は、カメラに画像を撮影するよう命令する前に、消耗品がインターフェースにより受け入れられたことに応答して、予め定められた時間待機するようにさらに構成されてもよい。予め定められた時間は、10ミリ秒~2秒の間であってもよい。
【0011】
エアロゾル供給デバイスはまた、消耗品の面を照明するように構成されている光源を備えてもよい。光源は、カメラの近傍に配置されてもよい。制御回路は、カメラに画像を撮影するよう命令する前に、光源に作動するよう命令するようにさらに構成されてもよく、制御回路は、光源に作動するよう命令する前に、消耗品がインターフェースにより受け入れられたことに応答して、予め定められた時間待機するようにさらに構成されてもよい。予め定められた時間は、10ミリ秒~2秒の間であってもよい。制御回路は、カメラに消耗品の面の画像を撮影するよう命令した後に、光源に動作を停止するよう命令するようにさらに構成されてもよい。
【0012】
制御回路は、画像が正常に読み取られなかったという指示に応答して、1回又は複数回、カメラに画像を撮影するよう命令することを繰り返すようにさらに構成されてもよい。制御回路は、画像が正常に読み取られなかったという指示に応答して、エアロゾル供給デバイスのユーザに通知を提供するようにさらに構成されてもよい。指示は、リモートコンピューティングデバイスから受信されてもよく、又は、指示は、制御回路により生成されてもよい。
【0013】
制御回路は、画像に関連付けられたデータを制御回路に関連付けられたメモリに記憶するようにさらに構成されてもよい。
【0014】
制御回路は、関連付けられたデータの送信に応答して、命令をリモートコンピューティングデバイスから受信するようにさらに構成されてもよい。命令は、消耗品が真正でない及び/又は承認されないことを示し、制御回路は、消耗品が真正でない及び/又は承認されないことを示す命令をリモートコンピューティングデバイスから受信したことに応答して、エアロゾル供給デバイスのユーザに通知を提供するようにさらに構成されてもよい。
【0015】
制御回路は、命令をリモートコンピューティングデバイスから受信したことに応答して、エアロゾル供給デバイスの動作パラメータを変更するようにさらに構成されてもよい。動作パラメータは、エアロゾル供給システムのエアロゾル生成器の有効化であってもよい。制御回路は、命令を受信したことに応答して、エアロゾル供給デバイスのユーザによる一定数の吸引の間、エアロゾル生成器を有効化するようにさらに構成されてもよい。
【0016】
画像に関連付けられたデータは、Bluetooth(登録商標)を介してリモートコンピューティングデバイスに送信されてもよい。
【0017】
本明細書に記載のいくつかの実施形態によれば、エアロゾル供給システムのための消耗品を撮像する方法であって、消耗品がインターフェースにより受け入れられたことに応答して、消耗品の面の画像を撮影するようカメラに命令するステップと、画像に関連付けられたデータをリモートコンピューティングデバイスに送信するステップとを含む方法が提供される。
【0018】
また、プロセッサにより実行された場合に上記方法を遂行する命令を備えるコンピュータ可読記憶媒体が提供される。
【0019】
本明細書に記載のいくつかの実施形態によれば、本明細書に記載のエアロゾル供給デバイスを備えるエアロゾル供給システムが提供される。
【0020】
エアロゾル供給システムは、消耗品を備えてもよい。消耗品は、消耗品の面におけるコードを備える。
【0021】
これらの態様及び他の態様が、以下の詳細な説明から明らかとなる。この点に関して、説明の特定の部分が他の部分と切り離して読まれるべきではない。
【0022】
ここで、添付の図面を参照して、本発明の実施形態を単に例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図2】
図1に示すエアロゾル供給システムにおいて用いるための消耗品の例の模式図である。
【
図3】
図1に示すエアロゾル供給システムにおいて用いるためのエアロゾル供給デバイスの例の模式図である。
【
図4】エアロゾル供給デバイスを含むシステムの模式図である。
【
図5】エアロゾル供給システムのための消耗品を撮像する方法のフローチャートである。
【
図6】エアロゾル供給システムのための消耗品を撮像するさらなる方法のフローチャートである。
【
図7】エアロゾル供給システムのための消耗品を撮像するさらなる方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
特定の例及び実施形態の態様及び特徴について、本明細書において論じる/説明する。特定の例及び実施形態の一部の態様及び特徴は、従来実現されている場合があり、簡潔にするために、これらについては詳細に論じない/説明しない。よって、詳細には説明されない、本明細書において論じる消耗品及びシステムの態様及び特徴は、そのような態様及び特徴を実現するための任意の従来の技法に従って実現されてもよいことが理解されよう。
【0025】
本開示は、eシガレットなどのエアロゾル供給システムと称される場合もある、エアロゾル供給システムに関する。以下の説明の全体にわたり、場合により「eシガレット」又は「電子タバコ」という用語が用いられることがあるが、この用語は、エアロゾル供給システム及び電子エアロゾル供給システムと同義語的に用いられてもよいことが理解されよう。
【0026】
上記で述べたように、エアロゾル供給システム(eシガレット)は、多くの場合、再使用可能部(エアロゾル供給デバイス)と、消耗品と称される交換可能(使い捨て)又は補充可能カートリッジ部との両方を含むモジュール式アセンブリを備える。このタイプの二部分モジュール式構成に適合するシステムは、一般に、二部分システム又はデバイスと称される場合がある。また、概して細長な形状を有することも、電子タバコには一般的である。具体例を提示する目的で、本明細書に記載されている本開示の特定の実施形態は、この種類の、補充可能カートリッジを用いる概して細長な二部分システムを含む。しかしながら、本明細書に記載の基本原理は、他の全体的形状に適合するデバイスとして、例えば通常はより箱形の形状を有するいわゆるbox-modの高性能デバイスに基づいて、他の電子タバコの構成、例えば2つよりも多くの部分を備えるモジュール式システムにも同様に用いられてもよいことが理解されよう。
【0027】
上述のように、本開示は、(限定されるものではないが)eシガレット及び電子タバコなどのエアロゾル供給システムの消耗品のための補充デバイスに関する。
【0028】
図1は、実施形態が適用可能な、eシガレットなどのエアロゾル供給システム10の例の極めて模式的な図(正確な縮尺でない)である。エアロゾル供給システム10は、軸線により示されているように、長手方向軸線又はy軸に沿って延びる概して円筒形の形状を有し(ただし、本発明の態様は、他の形状及び配置で構成されるeシガレットにも適用可能である)、2つの主要な構成要素、すなわちエアロゾル供給デバイス20及び消耗品30を備える。
【0029】
消耗品30は、ユーザによる使用中にその一部又は全てが消費されるように意図されるエアロゾル生成材料32を備える、又はそれからなる。消耗品30は、エアロゾル生成材料貯蔵領域39、エアロゾル生成材料移送構成要素37、エアロゾル生成領域、ハウジング、ラッパー、マウスピース35、フィルター及び/又はエアロゾル変性剤などの1つ又は複数の他の構成要素を備えてもよい。
【0030】
消耗品30はまた、使用中にエアロゾル生成材料32にエアロゾルを生成させるために熱を発する、加熱要素などのエアロゾル生成器36を備えてもよい。エアロゾル生成器36は、例えば、可燃性材料、電気伝導により加熱可能な材料、又はサセプタを備えてもよい。エアロゾル生成器36が、エアロゾル供給デバイス20の一部であることも可能であり、このとき、消耗品30がエアロゾル供給デバイス20と結合されたときにエアロゾル生成材料32をエアロゾル供給デバイス20におけるエアロゾル生成器36まで移送することができるように、消耗品30がエアロゾル生成材料32のためのエアロゾル生成材料貯蔵領域39を備えてもよいことに留意されたい。
【0031】
エアロゾル生成材料は、例えば加熱され、照射され、又は任意の他の方法でエネルギーを与えられた場合に、エアロゾルを生成することが可能な材料である。エアロゾル生成材料32は、例えば、活性物質及び/又は香味料を含有する場合もあれば含有しない場合もある、固体、液体又はゲルの形態であってもよい。いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料32は、代替的に「モノリシック固体」(すなわち非繊維質)と称され得る「非晶質固体」を含んでもよい。いくつかの実施形態において、非晶質固体は、乾燥ゲルであってもよい。非晶質固体は、液体などの何らかの流体を内部に保持し得る固体材料である。いくつかの実施形態において、エアロゾル生成材料32は、例えば、約50wt%、60wt%又は70wt%の非晶質固体~約90wt%、95wt%又は100wt%の非晶質固体を含んでもよい。
【0032】
エアロゾル生成材料は、1つ又は複数の活性物質及び/又は香味料、1つ又は複数のエアロゾル形成材料、並びに、任意選択で、pH調節剤、着色剤、保存料、結合剤、充填剤、安定剤、及び/又は酸化防止剤などの1つ又は複数の他の機能性材料などの、1つ又は複数の成分を含む。
【0033】
本明細書において用いられる場合、活性物質とは、生理学的反応を実現又は増強するように意図された材料である、生理活性材料であってもよい。活性物質は、例えば、栄養補助食品、向知性薬、及び精神活性剤から選択されるものであってもよい。活性物質は、天然に存在する又は合成により得られるものであってもよい。活性物質は、例えばニコチン、カフェイン、タウリン、テイン、B6若しくはB12若しくはCなどのビタミン、メラトニン、カンナビノイド、又はそれらの構成成分、由来物、若しくは組み合わせを含んでもよい。活性物質は、タバコ、大麻又は別の植物性薬品の1つ又は複数の構成成分、由来物又は抽出物を含んでもよい。
【0034】
いくつかの実施形態において、活性物質は、ニコチンを含む。いくつかの実施形態において、活性物質は、カフェイン、メラトニン又はビタミンB12を含む。
【0035】
エアロゾル供給デバイス20は、電力をエアロゾル生成器36に供給するように構成される、バッテリーなどの電源14を含む。本例における電源14は、充電可能であり、従来のタイプのもの、例えば、電子タバコ、及び比較的短期間にわたる比較的高電流の供給を必要とする他のアプリケーションにおいて通常用いられる種類のものであってもよい。電源14は、例えばUSBコネクタを備え得る充電ポート(不図示)を介して再充電されてもよい。
【0036】
エアロゾル供給デバイス20は、エアロゾル供給システム10の動作を制御し、電子タバコなどのエアロゾル供給システムを制御するための確立された技法に適合する従来の動作機能を提供するように構成されるデバイス制御回路28を含む。デバイス制御回路(プロセッサ回路)28は、電子タバコの動作の様々な態様に関連付けられる様々なサブユニット/回路要素を論理的に備えると考えられてもよい。例えば、様々な実装例において提供される機能性に応じて、デバイス制御回路28は、電源14からエアロゾル生成器36への電力の供給を制御するための電源制御回路、ユーザ入力に応答して構成設定(例えばユーザ定義の電力設定)を確立するためのユーザプログラミング回路、及び、本明細書に記載の原理及び電子タバコの従来の動作態様に係る他の機能ユニット/回路関連の機能性を備えてもよい。デバイス制御回路28の機能性は、様々な異なる方法で、例えば、1つ又は複数の適当にプログラミングされたプログラム可能コンピュータ(複数可)、及び/又は所望の機能性を提供するように構成される1つ又は複数の適当に構成された特定用途向け集積回路(複数可)/回路構成/チップ(複数可)/チップセット(複数可)を用いて、提供されてもよいことが理解されよう。
【0037】
エアロゾル供給デバイス20は、消耗品30を受け入れることにより、エアロゾル供給デバイス20と消耗品30との間の結合を容易にするように構成されるインターフェース22を有する。
図1に示すように、インターフェース22は、エアロゾル供給デバイス20の面24に配置される。
【0038】
消耗品30のハウジングは、消耗品30とエアロゾル供給デバイス20との間の結合を容易にするために、エアロゾル供給デバイス20におけるインターフェース22により受け入れられるように構成される面34を有する。消耗品の面34は、エアロゾル供給デバイス20と消耗品30との間の結合を容易にするために、インターフェース22のサイズ及び/又は形状の鏡映となるサイズ及び/又は形状であるように構成されてもよい。例えば、インターフェース22は、エアロゾル供給デバイス20の面24における空洞、小室又は他の空間を備えてもよい。このとき、消耗品30の面34は、消耗品30の面34が当該空洞に挿入されるように、当該空洞のサイズ及び形状の鏡映となるサイズ及び形状であるように構成されてもよい。
【0039】
図示はされていないが、エアロゾル供給デバイス20のインターフェース22及び消耗品30の面34は、ねじ山、バヨネット取付具、ラッチ式若しくは摩擦嵌めの固定具又は他の締結手段などの、消耗品30をエアロゾル供給デバイス20に可逆的に取り付けて嵌合させるための相補的な機構を有してもよい。
【0040】
インターフェース22はまた、電線を介して制御回路28及び電源14に接続される、コンタクト電極などの1つ又は複数のコネクタ21を備える。消耗品30はまた、電線を介してエアロゾル生成器36に接続される、コンタクト電極などの1つ又は複数のコネクタ31を備える。使用中において、消耗品30がエアロゾル供給デバイス20のインターフェース22により受け入れられることにより、エアロゾル供給デバイス20及び消耗品30が結合する。この結果、消耗品30におけるコネクタ31がエアロゾル供給デバイス20におけるコネクタ21と嵌合することにより、電力及び電流をエアロゾル供給デバイス20の電源14から消耗品30のエアロゾル生成器36に供給することが可能となる。
【0041】
消耗品30のハウジングは、消耗品30とエアロゾル供給デバイス20との間の結合を容易にするために、エアロゾル供給デバイス20におけるインターフェース22と係合するように構成される面34を有する。換言すると、エアロゾル供給デバイス20は、インターフェース22を介して消耗品30を受け入れるように構成され、消耗品の面34は、消耗品20がインターフェース22により受け入れられたときに、エアロゾル供給デバイス20におけるインターフェース22の近傍にある。
【0042】
エアロゾル供給システム10は、エアロゾル供給デバイス20及び消耗品30のうちの1つ又は複数に配置される1つ又は複数の給気口(不図示)を含む。使用中において、ユーザがマウスピース35を吸うことに伴い、空気が給気口を通してエアロゾル供給システム10に入り、空気流路38に沿ってエアロゾル生成器36へと引き込まれ、そこで空気が気化エアロゾル生成材料32と混合し、凝縮エアロゾルを形成する。エアロゾル生成器36を通して引き込まれた空気は、エアロゾルの一部を搬送しながら、空気流路38に沿ってマウスピース35まで進み、ユーザによる吸引のためにマウスピース35を通して出る。
【0043】
具体例として、消耗品30は、(例えばプラスチック材料から形成される)ハウジングと、(本例においては、ニコチンを含有する場合もあれば含有しない場合もある液体であり得る)エアロゾル生成材料32を格納するための、ハウジング内に形成されたエアロゾル生成材料貯蔵領域39と、(本例においては、毛管作用を用いてリザーバから液体を運搬するように構成される、例えばガラス若しくは綿繊維、又はセラミック材料で形成されたウィックである)エアロゾル生成材料移送構成要素37と、エアロゾル生成器36を格納するエアロゾル生成領域と、マウスピース35とを備える。図示はされていないが、フィルター及び/又はエアロゾル変性剤(香味付与材料など)が、マウスピース35に、又はその近傍に配置されてもよい。本例のエアロゾル生成器36は、エアロゾル生成材料移送構成要素37の周囲に螺旋状に巻き付けられた電気抵抗性材料(NiCr8020など)から形成され、空気流路38に配置されるヒーター要素を備える。加熱要素及びウィックの組み合わせの周囲の領域は、消耗品30のエアロゾル生成領域である。
【0044】
図2は、
図1に示すエアロゾル供給システム10において用いるための消耗品30の例の模式図であり、
図1に示す消耗品30と
図2に示す消耗品30との間で同様の要素には、同じ参照符号が用いられている。
【0045】
上述のように、消耗品30は、エアロゾル供給デバイス20のインターフェース22により受け入れられるように構成される面34を有する。消耗品の1つ又は複数のコネクタ31は、上述のように、エアロゾル供給デバイス20におけるコネクタ21との嵌合を容易にするために、消耗品の面34に配置される。
図2に示す消耗品はまた、例えば消耗品30の面34に配置される、コード33を備える。この場合、コード33は、消耗品の面34に印刷され、食刻され、接着され又は他の方法で付着させられてもよい。
【0046】
コード33は、消耗品データ及びデジタル署名と共に生成され又は他の方法で符号化される。デジタル署名は、鍵ペアの秘密鍵を用いて生成される。秘密鍵は、消耗品30の製造者により、又は消耗品30におけるコード33を生成及び印刷することを担うエンティティにより保持される。秘密鍵は、それ以上配布されない。
【0047】
消耗品データは、消耗品30に関連付けられた情報を表す。いくつかの例において、消耗品データは、シリアル番号又は消耗品30を一意に識別する他の手段などの消耗品30の識別子を含む。この結果、消耗品30におけるコード33は、コード33が存在する消耗品30に対して一意となる。
【0048】
消耗品データはまた、消耗品30のためのストックキーピングユニット(SKU)を含んでもよい。SKUは、物品30の製造日及び/若しくは期限、物品30のタイプ、物品30のバッチ番号、並びに/又は物品30が共に使用されるように構成されるエアロゾル供給デバイス20の1つ又は複数のタイプなどの、消耗品30に関連付けられた追加の情報を含んでもよい。SKUは、エアロゾル生成材料32に関するデータ、エアロゾル生成材料貯蔵領域39に貯蔵されているそのような量のエアロゾル生成材料32、1つ又は複数の成分、1つ又は複数の活性物質、エアロゾル生成材料32中の成分、活性物質及び/又は1つ又は複数の香味料の濃度及び/又は量をさらに含んでもよい。
【0049】
コード33は、特定の実装例及び用いられるコード33のタイプに基づいて、従来の手段により生成される。消耗品30におけるコード33は、バーコードなどの一次元(1D)コード若しくはリニアコード、Azteコード、データマトリックス若しくはQRコードなどの二次元(2D)コード若しくはマトリックスコード、又は、3Dバーコード若しくはカラーQRコードなどの三次元(3D)コードであってもよい。
【0050】
コードのサイズは、消耗品データ及びデジタル署名に含まれるデータのサイズ及び量に依存する。例えば、消耗品30の識別子は、24ビットとして実現される場合があり、以て約1670万の一意の識別子及び消耗品30が可能となる。SKUは、16ビットとして実現される場合があり、例えば、4つの異なる活性物質、8つの異なる成分濃度、50の異なる香味料、並びに20の異なるタイプの消耗品30及び/又はエアロゾル供給デバイス20の組み合わせをSKUにおいて表すことが可能となる。このとき、コード33の合計サイズを56ビット(又は7つの8ビット文字)とすると、デジタル署名は、16ビットとして実現される場合がある。このとき、これは、例えば(2平方mm~5平方mmの間の物理的寸法を有する)12×12のデータマトリックス又は3平方cmのQRコードにおいて表される場合がある。ただし、コードは、消耗品データ及びデジタル署名に含まれるデータの量に応じてより小さい又はより大きいものであってもよいことが理解されよう。
【0051】
図3は、
図1に示すエアロゾル供給システム10において用いるためのエアロゾル供給デバイス20の例の模式図であり、
図1に示すエアロゾル供給デバイス20と
図3に示すエアロゾル供給デバイス20との間で同様の要素には、同じ参照符号が用いられている。
【0052】
図3に示すエアロゾル供給デバイス20は、消耗品30の面を撮像するように構成されるカメラ23を備える。
図3に示すように、カメラ23は、消耗品がインターフェースにより受け入れられたときに、コード33を備える消耗品30の面34をカメラが撮像するように、インターフェース22の近傍に配置されてもよい。例えば、カメラ23は、インターフェース22とエアロゾル供給デバイス20の同じ面24に配置されてもよい。代替的に又は加えて、カメラ23は、カメラ23がインターフェース22の一部を形成するように、インターフェース22の一部分に配置されてもよい。インターフェース22が空洞を備える上述の例において、消耗品30の面34が空洞に挿入されたときにカメラ23が消耗品30の面34を撮像するように構成されるように、カメラ23は、空洞内に、例えば空洞の側壁又は底壁に配置されてもよい。ただし、カメラ23がインターフェース22の一部を形成することは必須ではなく、カメラ23は、カメラ23が消耗品30の面を撮像することを可能とするエアロゾル供給デバイス20における任意の箇所に配置されてもよいことが理解されよう。
【0053】
カメラ23は、画像を撮影し、当該画像を対応する画像データに変換するために、CCD又はCMOSイメージセンサなどのイメージセンサを備えてもよい。イメージセンサは、1メガピクセル~10メガピクセルの間、例えば2メガピクセル又は5メガピクセルの解像度を有してもよい。カメラ23はまた、入射光をイメージセンサに合焦するように配置される1つ又は複数のレンズを含んでもよい。1つ又は複数のレンズ及びイメージセンサは、カメラ23の全体的寸法を低減することにより、カメラ23をより小さい領域内に格納することを可能とするように選択されてもよい。例えば、レンズの焦点距離、口径及び/又はf数は、レンズとイメージセンサとの間に必要とされる離隔距離を低減することにより、撮像方向におけるカメラの長さを低減するように選択されてもよい。例えば、レンズの焦点距離は、1~4mmの間、例えば1.4mmであってもよく、レンズとイメージセンサとの間の局所距離は、2mm未満であってもよい。イメージセンサは、カメラ23の全体的寸法が5mm×5mm×5mm以下となるように、各方向において5mm未満、例えば2mm×1.4mm×1.95mmの寸法を有してもよい。これにより、電源14のために利用可能な空間に悪影響を及ぼすことなく、カメラ23をエアロゾル供給20に配置することが可能となる。
【0054】
カメラ23は、撮影された画像内にコード33を含めるためにカメラ23により必要とされる視野を低減するために、イメージセンサ及び1つ又は複数のレンズが消耗品30の面34におけるコード33と位置合わせされるように、エアロゾル供給デバイス20に配置されてもよい。例えば、カメラ23の撮像方向(換言すると、イメージセンサ及び1つ又は複数のレンズの位置合わせ方向)は、
図1~
図3におけるy軸に平行であってもよい。このとき、コード33は、消耗品30がエアロゾル供給デバイス20のインターフェース22により受け入れられたときにコード33がカメラ23の撮像方向と同一線上にある(軸線方向に位置合わせされる)ように、消耗品30の面34に配置されてもよい。いくつかの例において、消耗品30の面34は、平坦且つカメラ23の撮像方向に垂直であり、その結果、コードがカメラ23の撮像方向に垂直になることにより、カメラ23により撮影された画像におけるコード33の画質及び解像度が向上する。ただし、これらの構成は必須ではなく、カメラ23は、カメラ23により撮影される画像が消耗品30の面34におけるコード33の位置にかかわらずコード33を含むように、消耗品30の面34全体がカメラ23の視野内にあるように構成されてもよいことが理解されよう。
【0055】
図3に示すエアロゾル供給デバイス20はまた、LED、白熱電球、又はコンパクト形蛍光ランプ(CFL)などの光源25を備える。光源25及びカメラ23は、
図3においては別個の構成要素として示されているが、いくつかの実施形態においては、単一の構成要素を形成するように一体化される。例えば、光源25は、カメラ23のイメージセンサにおけるLEDを備えてもよい。光源25は、カメラ23により撮像される消耗品30の面34を照明することにより、面34の照明効果、及び結果として得られるカメラにより撮影された画像を改善するように構成される。消耗品30の面34は、消耗品30がインターフェース22により受け入れられたとき、実質的に又は全体的に暗い又は影に入っている場合がある。したがって、光源35は、面34を照明する手段を提供する。
図3に示すように、光源25はカメラ23の近傍に配置されるが、これは必須ではない。光源25は、光源25が消耗品30の面34を照明することを可能とするエアロゾル供給デバイス20における任意の箇所に配置されてもよいことが理解されよう。光源25も、インターフェース22の一部を形成してもよい。インターフェース22が空洞を備える上述の例において、消耗品30の面34が空洞に挿入されたときに光源25が消耗品30の面34を照明するように構成されるように、光源25は、空洞内に、例えば空洞の側壁又は底壁に配置されてもよい。上述のように、光源25は、カメラ23の近傍に、例えばカメラ23と同じ空洞の壁に、又はカメラ23が配置される壁に隣り合う又は対向する壁に配置されてもよい。
【0056】
上述のように、制御回路28は、エアロゾル供給システム10の動作を制御するように構成される。制御回路28は、シリアルペリフェラルインターフェース(SPI)などを介して、カメラ23及び光源25と通信することにより、制御回路28がカメラ23及び光源25の動作を制御することを可能とするように構成される。
【0057】
制御回路28は、消耗品30がエアロゾル供給デバイス20のインターフェース22に受け入れられたことに応答して、消耗品30の面34の画像を撮影するようカメラ23に命令するように構成される。
【0058】
制御回路28は、例えば消耗品30におけるコネクタ31のうちの1つ又は複数がエアロゾル供給デバイス20におけるコネクタ21と嵌合したことを検出することにより、又はインターフェース22の固定ラッチ、キャッチ又は他の取り付け手段が係合したことを検出することにより、又は光センサ又は圧力センサなどの検知手段を用いることにより、消耗品30がインターフェース22により受け入れられたことを検出するように構成されてもよい。例えば、消耗品30がエアロゾル供給デバイス20と離れているとき、エアロゾル供給デバイス20におけるコネクタ21は、開回路を形成してもよい。消耗品30がインターフェース22により受け入れられたとき、消耗品30におけるコネクタ31がエアロゾル供給デバイス20におけるコネクタ21と嵌合することにより、電源14とエアロゾル生成器36との間の電気回路が完成する。制御回路28は、この電気回路が完成した、閉じた又は他の方法で形成されたことを検出することにより、消耗品30がインターフェース22により受け入れられたことを制御回路28が検出することを可能とするように構成されてもよい。消耗品30がインターフェース22により受け入れられたことを検出したことに応答して、制御回路28は、消耗品30の面34の画像を撮影するようカメラ23に命令するように構成される。
【0059】
図3に示すように、エアロゾル供給システム20はまた、光源25を備えてもよい。制御回路28は、カメラ23に画像を撮影するよう命令する前に、光源25に作動するよう命令するように構成される。換言すると、制御回路28は、カメラ23により撮影される画像が光源25により照明されるように、カメラ23が画像を撮影する前にターンオンし光を供給するよう光源に命令する。制御回路28は、カメラに画像を撮影23するよう命令する1秒未満前、例えば0.5秒前又は1ミリ秒前に光源25に作動するよう命令するように構成されてもよい。代替的に、光源25の応答時間がカメラ23よりも速い(換言すると、命令が同時に送信されたにもかかわらず、カメラ23が画像を撮影する前に光源25が作動する)例においては、制御回路28は、カメラ23に画像を撮影するよう命令するのと同時に光源25に作動するよう命令してもよい。このとき、制御回路28は、カメラ23に画像を撮影するよう命令した後(換言すると、カメラ23が画像を撮影した後)に、光源25に動作を停止する又はターンオフするよう命令してもよく、以て光源23の電力消費が低減する。例えば、制御回路28は、カメラ23から画像データを受信したことに応答して、光源25に動作を停止するよう命令してもよい。代替的に、制御回路28は、1、50又は500ミリ秒などの固定の期間、又はカメラ23のシャッタースピード若しくは露光時間に対応する期間にわたって作動するように構成されてもよい。
【0060】
いくつかの実施形態において、制御回路28は、カメラ23に画像を撮影するよう命令する前に、消耗品30がインターフェース22により受け入れられたことに応答して、予め定められた時間待機するように構成される。エアロゾル供給デバイス20が光源25を備える実施形態において、制御回路28は、光源25に作動するよう命令する前に、消耗品30がインターフェース22により受け入れられたことに応答して、予め定められた期間待機するように構成されてもよい。換言すると、消耗品30がインターフェース22により受け入れられたことに応答して、例えば、消耗品30がインターフェース22により受け入れられたことを制御回路28が検出することにより、制御回路28は、光源25に作動するよう、又はカメラ23に画像を撮影するよう命令する前に、予め定められた時間待機するように構成される。予め定められた時間待機することで、消耗品30がインターフェース22により受け入れられることに起因する又はそれにより生じる何らかの振動又は動きが止まる又は収まることが確実になり、以て、画像における被写体ぶれが低減するので、カメラ23により撮影される画像の品質が向上する。予め定められた時間は、10ミリ秒~2秒の間、例えば50ミリ秒、500ミリ秒又は1秒など、5秒未満であってもよい。
【0061】
上述のように、カメラ23は、従来の技法を用いて、例えばCCD又はCMOSイメージセンサを用いて、消耗品30の面34の画像を撮影する。カメラ23は、撮影された画像を画像データに変換するように構成され、制御回路28は、画像についての画像データをカメラ23から受信するように構成される。
図2に示す例において、消耗品30の面34はコード30を備え、その結果、カメラにより撮影される画像(及び対応する画像データ)はコードを含む。
【0062】
図4は、エアロゾル供給デバイス20を含むシステム400の模式図である。システム400は、エアロゾル供給デバイス20及びリモートコンピューティングデバイス40を備える。エアロゾル供給デバイス20は、Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)などの無線通信プロトコルを用いて、又はセルラーネットワークを用いて、リモートコンピューティングデバイス40と通信するように構成される。リモートコンピューティングデバイス40は、エアロゾル供給デバイス20に通信可能に結合され得る任意の好適な電子デバイスを含んでもよい。例えば、リモートコンピューティングデバイス40は、モバイルデバイス(スマートフォンなど)、PDA、パーソナルコンピュータ、ラップトップ、タブレット、スマートウォッチ等を含んでもよい。
【0063】
制御回路28は、画像に関連付けられたデータをリモートコンピューティングデバイス40に送信するように構成される。画像に関連付けられたデータは、カメラ23から制御回路28により受信される画像データに対応するものであってもよく、又は、画像に関連付けられたデータは、画像データに対して制御回路28により行われる1つ又は複数の計算の結果に対応するものであってもよい。制御回路28はまた、画像に関連付けられたデータをリモートコンピューティングデバイス40に送信する前又は送信した後に、画像データ及び/又は画像に関連付けられたデータを制御回路28に関連付けられたメモリに記憶するように構成されてもよい。
【0064】
制御回路28は、画像データが正常に読み取られなかったという指示に応答して、1回又は複数回、カメラ23に画像を撮影するよう命令することを繰り返すように構成されてもよい。
【0065】
指示は、制御回路28により生成されてもよい。この場合、画像についての画像データをカメラ23から受信したことに応答して、制御回路28は、画像データを読み取ることを試み、画像データを読み取る試みが成功しない場合に指示を生成するように構成される。画像データを読み取る試みは、コード33を画像内において識別又は位置特定し、画像において識別されたコードを復号することで、上述の消耗品データ及びデジタル署名に対応する数値を生成することなどの、画像データに対して1つ又は複数の計算を行うことを伴ってもよい。これらの計算が成功しない場合、例えば、コードを画像において識別又は位置特定することができなかった、又はコードを復号することができなかった場合、制御回路28は、指示を生成するように構成される。指示は、成功しなかった特定の計算を識別してもよく、又は、通知は、単に画像データを読み取ることができなかったことを識別してもよい。この場合、画像に関連付けられたデータは、画像データが正常に読み取られたときにのみリモートコンピューティングデバイス40に送信されてもよく、画像に関連付けられたデータは、制御回路28により行われる1つ又は複数の計算の結果に対応するものであってもよく、又は、画像に関連付けられたデータは、画像データ自体を含んでもよい。
【0066】
代替的に、指示は、リモートコンピューティングデバイス40から制御回路28により受信されてもよい。この場合、制御回路28によりリモートコンピューティングデバイス40に送信される画像に関連付けられたデータは、画像データに対応する。リモートコンピューティングデバイス40は次いで、上述のように画像データを読み取ることを試み、画像データを読み取る試みが成功しなかったことを示す通知を制御回路28に送信する。指示を受信したことに応答して、制御回路28は、制御回路28が指示を生成する上述の場合と同様に、カメラ23に画像を撮影するよう命令することを繰り返すように構成される。
【0067】
制御回路28はまた、画像データが正常に読み取られなかったという指示に応答して、1回又は複数回、カメラに画像を撮影するよう命令することと共に他の動作を繰り返すように構成されてもよい。
【0068】
エアロゾル供給デバイス20が光源25を備える実施形態において、光源25に作動するよう命令する動作が、カメラに画像を撮影するよう命令すること、及び画像についての画像データをカメラ23から受信することと共に、1回又は複数回繰り返されてもよい。同様に、指示がリモートコンピューティングデバイス40から制御回路28により受信され得る上述の場合において、画像に関連付けられたデータをリモートデータ記憶部に送信する動作が、カメラに画像を撮影するよう命令すること、及び画像についての画像データをカメラ23から受信することと共に、1回又は複数回繰り返されてもよい。
【0069】
各場合において、それらの動作(例えば、カメラ23に画像を撮影するよう命令すること、及び画像についての画像データをカメラ23から受信すること)が繰り返される回数は、画像データが正常に読み取られなかった回数に依存してもよい。それらの動作は、別の行為が行われる前に、予め定められた回数、例えば2、5又は10回まで繰り返されてもよい。換言すると、画像データが正常に読み取られなかったという指示に応答して、制御回路28は、それらの動作(例えば、カメラ23に画像を撮影するよう命令すること、及び画像についての画像データをカメラ23から受信すること)が以前に行われた回数を決定するように構成されてもよい。制御回路は次いで、それらの動作を再び行うか否かを決定するために、それらの動作が以前に行われた回数を予め定められた回数と比較する。例えば、それらの動作が以前に行われた回数が予め定められた回数未満である場合、制御回路は、それらの動作を繰り返すように構成される28。
【0070】
それらの動作が以前に行われた回数が予め定められた回数以上である場合、制御回路28は、エアロゾル供給デバイス20のユーザに通知を提供するなどの異なる行為を行うように構成される。代替的に、制御回路28は、反対を繰り返すことなく、画像データが正常に読み取られたという指示に応答して、エアロゾル供給デバイス20のユーザに通知を提供するように構成されてもよい。
【0071】
通知は、例えば、上述のLEDなどの1つ又は複数の表示灯を作動させること、スピーカから音声を発すること、エアロゾル供給デバイス20におけるディスプレイ画面にメッセージを表示すること、又はエアロゾル供給デバイス20における触覚通知手段を作動させることにより、ユーザに提供されてもよい。例えば、エアロゾル供給デバイス20及び/又は消耗品30内の偏心回転質量(ERM)又は圧電アクチュエータにより振動が生成されてもよく、又は、エアロゾル供給デバイス20及び/又は消耗品30内のモータにより力が生成されてもよい。理解されるように、通知は、任意の好適な伝達又は指示手段によりユーザに提供されてもよい。
【0072】
代替的に、通知は、リモートコンピューティングデバイス40において、例えばリモートコンピューティングデバイス40にインストールされたアプリケーションにおいて、提供されてもよい。例えば、上述のように、リモートコンピューティングデバイス40におけるディスプレイ画面にメッセージが表示されてもよく、表示灯が作動されてもよく、スピーカから音声が発せられてもよく、又はリモートコンピューティングデバイス40における触覚通知手段があってもよい。コンピューティングリモートデバイス40における通知は、プッシュ通知であってもよく、又はパッシブ通知であってもよい。
【0073】
通知はまた、例えば上述のように制御回路28又はリモートコンピューティングデバイス40により生成される指示に基づいて、なぜ画像データが正常に読み取られなかったかに関する指示を提供してもよい。例えば、通知は、撮影された画像及び対応する画像データがコードを含んでいないことを示してもよい。通知は、例えば消耗品がエアロゾル供給デバイスに誤って取り付けられているためにコードがカメラの視野にない場合に、コードが存在するか否かについて消耗品をチェックするよう、又は消耗品がコードを含んでいないことをユーザに示し、以て、消耗品が真正でないおそれがある、又は消耗品がエアロゾル供給デバイス20と共に使用されるように設計されていないことを示してもよい。代替的に、又は加えて、通知は、画像及び対応する画像データにおいてコードが検出されたが、コードを変換又は他の方法で復号することができなかったことを示してもよい。通知は、カメラのレンズが汚れているおそれがあり、又は異物により遮られ又は部分的に覆い隠されており、清掃が必要であることをユーザに示してもよい。代替的に、通知は、消耗品が真正でなく、したがって代わりの消耗品が使用されるべきであることを示してもよい。
【0074】
通知は、1つ又は複数の行為を行うようユーザに示してもよい。例えば、エアロゾル供給デバイス20への消耗品30の不適切な挿入により、コード33がカメラの視野になかったおそれがあるので、カメラがコード33を撮像することが妨げられたおそれがあるために、画像においてコード33を検出することができなかった場合に、消耗品30を取り外してエアロゾル供給デバイス20に再挿入することなどである。代替的に、画像がぼやけていた、焦点がずれていた、粒子が粗かった、又は他の理由で不明瞭であったために、コード33が画像において検出されたが読み取られなかった又は他の方法で復号されなかった場合がある。したがって、ユーザへの通知は、カメラ23のレンズに清掃が必要であること、又は、別の画像が撮影されている間に、カメラ23及び/又はエアロゾル供給デバイス20をより堅固に保持する、又は他の方法で動かないようにする必要があることを示してもよい。
【0075】
動作が以前に行われた回数は、値としてカウンタに記憶されてもよい。このとき、制御回路28は、動作が行われるたびにカウンタを1だけインクリメントするように構成される。制御回路は、1つ又は複数の行為が行われたことに応答して、カウンタをリセットするように構成されてもよい。例えば、カウンタは、消耗品30がインターフェース22から切り離された又は他の方法で取り外されたことの検出に応答して、画像が正常に読み取られたことに応答して、及び/又は、カウンタの値が予め定められた回数に等しくなり、通知がエアロゾル供給デバイス20のユーザに提供されたことに応答して、ゼロにリセットされてもよい。
【0076】
いくつかの例において、制御回路28は、制御回路28によるリモートコンピューティングデバイス40への画像に関連付けられたデータの送信に応答して、命令をリモートコンピューティングデバイス40から受信するように構成される。換言すると、制御回路28が画像に関連付けられたデータをリモートコンピューティングデバイス40に送信した後、リモートコンピューティングデバイス40は、命令を制御回路28に送信してもよい。
【0077】
命令は、消耗品30が真正であることを示してもよい。この場合、リモートコンピューティングデバイス40は、画像データの読み取りの成功に続いて、消耗品を認証するように構成される。上述のように、画像データを読み取ることは、画像におけるコードを検出及び復号して、消耗品データ及びデジタル署名に対応する数値を生成することを含んでもよい。これに続き、リモートコンピューティングデバイス40は、デジタル署名に基づいて消耗品30を認証するように構成される。認証は、鍵ペアの公開鍵を用いてデジタル署名を検証することを伴ってもよい。上述のように、デジタル署名は、鍵ペアの秘密鍵を用いて生成される。鍵ペアの公開鍵は、例えば秘密鍵の所有者(消耗品30の製造者、又は消耗品30におけるコード33を生成及び印刷することを担うエンティティ)が適合するアプリケーションの一部として、リモートコンピューティングデバイス40に提供される。公開鍵は次いで、デジタル署名を検証することにより、消耗品30におけるコード33が真正であることを示すために用いられる。換言すると、リモートコンピューティングデバイス40がデジタル署名を検証することができない場合、これは、コードが秘密鍵の所有者(消耗品30の製造者、又は消耗品30におけるコード33を生成及び印刷することを担うエンティティ)により生成されたものではなく、したがってコードを備える消耗品30が真正でないことを示す。デジタル署名が検証される(換言すると、デジタル署名が正常に検証される)場合、これは、コードが秘密鍵の所有者により生成されたものであり、したがってコードを備える消耗品30が真正であることを示す。代替的に、命令は、例えばリモートコンピューティングデバイス40がデジタル署名を検証できないことの結果として、消耗品が真正でないことを示してもよい。
【0078】
命令はまた、消耗品が承認されないことを示してもよい。デジタル署名が検証されたことに応答して、リモートコンピューティングデバイス40は、消耗品データに基づいて、例えば識別子を識別子のリストと比較することにより、消耗品を承認するように構成される。識別子のリストは、承認された消耗品30についての識別子のリストであってもよく、その結果、識別子が識別子のリストに存在する場合、消耗品30は承認される。識別子が識別子のリストに存在しない場合、消耗品30は承認されない。代替的に、識別子のリストは、使用済みの消耗品30についての識別子のリストであってもよく、その結果、識別子が識別子のリストに存在せず、以て識別子(及び対応する消耗品30)が以前に使用されていないことを示す場合、消耗品30は承認される。識別子が識別子のリストに存在する場合、識別子(及び対応する消耗品30)が既に使用されているので、消耗品30は承認されない。
【0079】
命令を受信したことに応答して、制御回路28は、エアロゾル供給デバイス20のユーザに通知を提供するように構成されてもよい。例えば、消耗品30が真正でないことを命令が示す場合、通知は、消耗品30が真正でないことを示してもよく、消耗品30が承認されないことを命令が示す場合、通知は、消耗品30が承認されないことを示してもよい。消耗品30が真正でない又は承認されないことを示す通知は、例えば消耗品30をエアロゾル供給デバイス20のインターフェース22から取り外して異なる消耗品30と交換することにより、消耗品30を替えることをユーザに促してもよい。通知は、例えば、上述のLEDなどの1つ又は複数の表示灯を作動させること、スピーカから音声を発すること、エアロゾル供給デバイス20におけるディスプレイ画面にメッセージを表示すること、又はエアロゾル供給デバイス20における上述の触覚通知手段を作動させることにより、ユーザに提供されてもよい。理解されるように、通知は、任意の好適な伝達又は指示手段によりユーザに提供されてもよい。
【0080】
いくつかの例において、制御回路28は、命令をリモートコンピューティングデバイスから受信したことに応答して、エアロゾル供給デバイス20の動作パラメータを変更するように構成される。動作パラメータは、電源14からエアロゾル生成器36に送達される電力又は電流の量、エアロゾル生成器36の平均又は最大の温度、及びエアロゾル生成器36についての温度又は電力のプロファイル又は設定のうちの少なくとも1つであってもよい。動作パラメータは、エアロゾル供給デバイス20及び/又は消耗品30における1つ又は複数の表示灯、スピーカ、ディスプレイ画面又は触覚通知手段についての少なくとも1つの設定であってもよい。
【0081】
いくつかの例において、動作パラメータは、エアロゾル供給システム10のエアロゾル生成器36の有効化である。例えば、エアロゾル供給デバイス20の制御回路28は、エアロゾル生成器36を有効化すべきであることを示す命令がリモートコンピューティングデバイス40から受信されるまで、エアロゾル生成器36を無効化する(換言すると、電源14からエアロゾル生成器36に電力又は電流が送達されないようにする)ように構成されてもよい。通知を受信したことに応答して、制御回路28は次いで、電源14からエアロゾル生成器36に電力又は電流を供給することにより、エアロゾル生成器36を有効化するように構成される。これにより、消耗品30に関連付けられたコードが消耗品30の承認に用いられるまで、エアロゾル供給デバイス20により受け入れられた消耗品30をエアロゾル供給デバイス20と共に使用できないことが確実になる。エアロゾル供給デバイス20の制御回路28は次いで、例えば消耗品30がエアロゾル供給デバイス20から取り外された後、ユーザによるエアロゾル供給システム10に対する予め定められた量の時間又は数のパフの後、又は、エアロゾル生成材料32がなくなった又は他の方法で使い切られた後、エアロゾル生成器36を再び無効化するように構成されてもよい。これにより、エアロゾル供給デバイス20により受け入れられた任意のさらなる消耗品30が、使用可能になる前に上述のものと同じ承認プロセスを必要とすることが確実になる。いくつかの例においてエアロゾル生成器36の有効化は、10分、1時間又は24時間などの特定の期間にわたるものである。制御回路28は次いで、当該期間が経過した後にエアロゾル生成器36を無効化するように構成される。
【0082】
いくつかの例において、エアロゾル生成器36の有効化は、エアロゾル供給デバイス20のユーザによる一定数の吸引の間である。換言すると、コンピューティングデバイス40からエアロゾル供給システム10に送信される命令は、5、10、50又は100回などの特定の数の吸引又はパフの間エアロゾル生成器36を有効化することを示す。ユーザがエアロゾル供給システム10に対して特定の数の吸引を行った後、エアロゾル供給デバイス20の制御回路28は次いで、エアロゾル生成器36を無効化することにより、エアロゾル生成器36が再び有効化される前に上述の承認プロセスを再び行うことを必要とするように構成される。したがって、特定の数の吸引は、消耗品30におけるエアロゾル生成材料32の全てを使用するためにエアロゾル供給システム10に対してユーザにより通常行われる吸引の数に基づいて選択されてもよい。
【0083】
図5は、例えばエアロゾル供給デバイス20の制御回路28により行われる、エアロゾル供給システム10のための消耗品30を撮像する方法500のフローチャートである。本方法は、消耗品30がインターフェース22により受け入れられたことに応答して、カメラ23が消耗品30の面34の画像を撮影するよう命令されるステップ510で開始する。ステップ520において、画像に関連付けられたデータが、リモートコンピューティングデバイス40に送信される。ここで本方法は終了する。
【0084】
図6は、例えばエアロゾル供給デバイス20の制御回路28により行われる、エアロゾル供給システム10のための消耗品30を撮像するさらなる方法600のフローチャートである。本方法は、消耗品がインターフェース22により受け入れられたことが検出されるステップ610で開始する。ステップ620において、予め定められた時間の待機が行われる。換言すると、本方法は、予め定められた時間にわたって一時停止し、その結果、本方法がステップ625に進む前に、予め定められた時間が経過させられる。ステップ625において、光源25が作動するよう命令され、ステップ630において、カメラ23が消耗品30の面34の画像を撮影するよう命令され、画像についての画像データがカメラ23から受信される。ステップ635において、光源25が動作を停止するよう命令される。ステップ640において、画像に関連付けられたデータがリモートコンピューティングデバイス40に送信される。
図6に示す方法において、画像に関連付けられたデータは、カメラから受信される画像データに対応する。ステップ650において、画像が正常に読み取られたか否かが判定される。
図6に示す方法において、画像が正常に読み取られなかったという指示が、リモートコンピューティングデバイス40から受信される。そのような指示が受信された場合、ステップ650において、画像が正常に読み取られなかったと判定され、本方法はステップ655に進む。ステップ655において、カウンタが1だけインクリメントされる。本方法は次いで、カウンタの値が予め定められた数未満であるか否かが判定されるステップ660に進む。カウンタの値が予め定められた数未満である場合、本方法はステップ625に戻る。そうでない場合、本方法は、エアロゾル供給デバイス20のユーザに通知が提供されるステップ690に進む。ここで本方法は終了する。
【0085】
ステップ650において、画像が正常に読み取られたと判定された場合、換言すると、指示が受信されない場合、又は画像が正常に読み取られたという指示が受信された場合、本方法はステップ670に進む。ステップ670において、消耗品30が真正であるか否かが判定される。消耗品30が真正でない場合、消耗品30が真正でないことを示す命令が、リモートコンピューティングデバイス40から受信され、本方法は、エアロゾル供給デバイス20のユーザに通知が提供されるステップ690に進む。ここで本方法は終了する。
【0086】
ステップ670において、消耗品が真正であると判定された場合、換言すると、消耗品30が真正でないことを示す命令が受信されない場合、又は消耗品30が真正であることを示す命令がリモートコンピューティングデバイス40から受信された場合、本方法は、消耗品30が承認されるか否かが判定されるステップ675に進む。消耗品30が承認されない場合、消耗品30が承認されないことを示す命令が、リモートコンピューティングデバイス40から受信され、本方法は、エアロゾル供給デバイス20のユーザに通知が提供されるステップ690に進む。ここで本方法は終了する。
【0087】
ステップ675において、消耗品が承認されると判定された場合、換言すると、消耗品30が承認されないことを示す命令が受信されない場合、又は消耗品30が承認されることを示す命令がリモートコンピューティングデバイス40から受信された場合、本方法は、エアロゾル生成器36が有効化されるステップ680に進む。ここで本方法は終了する。
【0088】
図7は、例えばエアロゾル供給デバイス20の制御回路28により行われる、エアロゾル供給システム10のための消耗品30を撮像するさらなる方法700のフローチャートである。本方法は、消耗品がインターフェース22により受け入れられたことが検出されるステップ710で開始する。ステップ720において、予め定められた時間の待機が行われる。換言すると、本方法は、予め定められた時間にわたって一時停止し、その結果、本方法がステップ725に進む前に、予め定められた時間が経過させられる。ステップ725において、光源25が作動するよう命令され、ステップ730において、カメラ23が消耗品30の面34の画像を撮影するよう命令され、画像についての画像データがカメラ23から受信される。ステップ735において、光源25が動作を停止するよう命令される。
【0089】
ステップ740において、画像が正常に読み取られたか否かが判定される。
図7に示す方法において、制御回路28は、上述のように1つ又は複数の計算を行うことにより画像を読み取ることを試み、画像が正常に読み取られたか否かを判定する。画像が正常に読み取られなかったと判定された場合、本方法はステップ755に進む。ステップ755において、カウンタが1だけインクリメントされる。本方法は次いで、カウンタの値が予め定められた数未満であるか否かが判定されるステップ760に進む。カウンタの値が予め定められた数未満である場合、本方法はステップ725に戻る。そうでない場合、本方法は、エアロゾル供給デバイス20のユーザに通知が提供されるステップ790に進む。ここで本方法は終了する。
【0090】
ステップ740において、画像が正常に読み取られたと判定された場合、本方法はステップ750に進む。ステップ750において、画像に関連付けられたデータが、リモートコンピューティングデバイス40に送信される。
図7に示す方法において、画像に関連付けられたデータは、画像データに対して制御回路28により行われる1つ又は複数の計算の結果に対応する。本方法は次いで、消耗品30が真正であるか否かが判定されるステップ770に進む。消耗品30が真正でない場合、消耗品30が真正でないことを示す命令が、リモートコンピューティングデバイス40から受信され、本方法は、エアロゾル供給デバイス20のユーザに通知が提供されるステップ790に進む。ここで本方法は終了する。
【0091】
ステップ770において、消耗品が真正であると判定された場合、換言すると、消耗品30が真正でないことを示す命令が受信されない場合、又は消耗品30が真正であることを示す命令がリモートコンピューティングデバイス40から受信された場合、本方法は、消耗品30が承認されるか否かが判定されるステップ775に進む。消耗品30が承認されない場合、消耗品30が承認されないことを示す命令が、リモートコンピューティングデバイス40から受信され、本方法は、エアロゾル供給デバイス20のユーザに通知が提供されるステップ790に進む。ここで本方法は終了する。
【0092】
ステップ775において、消耗品が承認されると判定された場合、換言すると、消耗品30が承認されないことを示す命令が受信されない場合、又は消耗品30が承認されることを示す命令がリモートコンピューティングデバイス40から受信された場合、本方法は、エアロゾル生成器36が有効化されるステップ780に進む。ここで本方法は終了する。
【0093】
図5、
図6及び
図7に示す方法500、600及び700は、コンピュータ可読記憶媒体において命令として記憶されてもよく、その結果、それらの命令がプロセッサにより実行された場合、上述の方法500、600及び700が行われる。コンピュータ可読記憶媒体は、非一時的であってもよい。換言すると、
図5、
図6及び
図7に示す方法500、600及び700は、コンピュータで実施されるものであってもよい。
【0094】
上述のように、本開示は、(限定されるものではないが)エアロゾル供給システムのためのエアロゾル供給デバイスに関する。エアロゾル供給デバイスは、エアロゾル供給システムのための消耗品を受け入れるように構成されているインターフェースと、消耗品の面を撮像するように構成されているカメラと、制御回路とを備える。制御回路は、消耗品がインターフェースにより受け入れられたことに応答して、消耗品の面の画像を撮影するようカメラに命令し、画像に関連付けられたデータをリモートコンピューティングデバイスに送信するように構成される。
【0095】
ここまで、エアロゾル供給システムのためのエアロゾル供給デバイス、エアロゾル供給システムのための消耗品を撮像する方法、及びエアロゾル供給システムについて説明した。
【0096】
本明細書に記載の様々な実施形態は、単に特許請求される特徴の理解及び教示を助けるために提示されている。これらの実施形態は、単に実施形態の代表的実例として提供されており、網羅的及び/又は排他的なものではない。本明細書に記載の利点、実施形態、例、機能、特徴、構造、及び/又は他の態様は、特許請求の範囲により定められる本発明の範囲に対する限定、又は特許請求の範囲の均等物に対する限定と考えられるべきではなく、他の実施形態が用いられてもよく、特許請求の対象の発明の範囲から逸脱しない限りにおいて変更がなされてもよいことを理解されたい。本発明の様々な実施形態は、本明細書に具体的に記載されているもの以外の、開示の要素、構成要素、特徴、部分、ステップ、手段等の適切な組み合わせを適当に含む、それらからなる、又は実質的にそれらからなるものであってもよい。加えて、本開示は、現時点では特許請求されていないが将来特許請求され得る他の発明を含んでもよい。