(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-03
(45)【発行日】2024-12-11
(54)【発明の名称】データ伝送方法、端末及びネットワーク側機器
(51)【国際特許分類】
H04W 28/084 20230101AFI20241204BHJP
H04W 80/12 20090101ALI20241204BHJP
【FI】
H04W28/084
H04W80/12
(21)【出願番号】P 2023543406
(86)(22)【出願日】2022-01-21
(86)【国際出願番号】 CN2022073061
(87)【国際公開番号】W WO2022156752
(87)【国際公開日】2022-07-28
【審査請求日】2023-07-19
(31)【優先権主張番号】202110082984.2
(32)【優先日】2021-01-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カン、イェンチャオ
【審査官】伊東 和重
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0351336(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第111869303(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末によって実行されるデータ伝送方法であって、
端末がデータ伝送及び/又は処理を行う時に要するコンピューティング能力リソース情報を表すコンピューティング能力要求情報を決定するステップと、
前記コンピューティング能力要求情報を第1ネットワークノードへ送信するステップと、を含
み、
前記コンピューティング能力要求情報を第1ネットワークノードへ送信するステップは、
ユーザープレーンデータパケットによって前記コンピューティング能力要求情報を前記第1ネットワークノードへ伝達するステップと、
コントロールプレーン上の非アクセス層NASメッセージによって前記コンピューティング能力要求情報を前記第1ネットワークノードを伝達するステップと、
前記端末中のNAS層の上に位置する第1コンピューティング能力感知層によって前記コンピューティング能力要求情報を前記第1ネットワークノードへ伝達するステップと、の少なくとも1つを含む、
データ伝送方法。
【請求項2】
前記コンピューティング能力要求情報の適用範囲は、
アプリケーションデータフロー、
アプリケーションデータパケット、
セッションチャネル、
端末の少なくとも1つを含む、請求項
1に記載のデータ伝送方法。
【請求項3】
前記NASメッセージは移動性管理メッセージ又はセッション管理メッセージである、請求項
1に記載のデータ伝送方法。
【請求項4】
アプリケーション層によって前記コンピューティング能力要求情報を通信層に通知し、次に、前記通信層によって、前記コンピューティング能力要求情報を第1ネットワークノードへ送信する前記ステップを実行するステップを更に含み、
アプリケーション層が前記コンピューティング能力要求情報を通信層に通知するステップは、
前記アプリケーション層がAT命令によって前記コンピューティング能力要求情報をNAS層に伝達するステップと、
前記アプリケーション層がデータパケットヘッダによって前記コンピューティング能力要求情報を伝達するステップと、
前記アプリケーション層が前記コンピューティング能力要求情報を前記NAS層の上に位置する第1コンピューティング能力感知層に伝達するステップと、の少なくとも1つを含む、
請求項1に記載のデータ伝送方法。
【請求項5】
データパケットヘッダによって前記コンピューティング能力要求情報を伝達する場合に、前記コンピューティング能力要求情報を前記データパケットヘッダの予定フィールド又は拡張フィールドに設置する、請求項
1に記載のデータ伝送方法。
【請求項6】
コンピューティング能力要求情報を決定するステップは、
前記端末がデータ伝送及び/又は処理を行う時の目標コンピューティング要求を決定するステップと、
目標ネットワークノードにサポートされる、前記目標コンピューティング要求に対応する基本コンピューティングユニットを取得するステップと、
前記基本コンピューティングユニットのタイプに基づいて前記目標コンピューティング要求を分解し、前記コンピューティング能力要求情報を得るステップと、を含む、請求項1に記載のデータ伝送方法。
【請求項7】
第1ネットワークノードによって実行されるデータ伝送方法であって、
端末がデータ伝送及び/又は処理を行う時に要するコンピューティング能力リソース情報を表すコンピューティング能力要求情報を受信するステップと、
予定コンピューティング能力リソースから、前記コンピューティング能力要求情報を満たす目標コンピューティング能力リソース及び/又は前記目標コンピューティング能力リソースを満たすネットワーク要素機能識別子を選ぶステップと、
前記目標コンピューティング能力リソース及び/又は前記ネットワーク要素機能識別子に基づいてデータ処理及び/又は伝送を行うステップと、を含
み、
コンピューティング能力要求情報を受信するステップは、
ユーザープレーンデータパケットによって伝達される前記コンピューティング能力要求情報を受信するステップと、
コントロールプレーン上の非アクセス層NASメッセージによって伝達される前記コンピューティング能力要求情報を受信するステップと、
前記端末中のNAS層の上に位置する第1コンピューティング能力感知層によって伝達される前記コンピューティング能力要求情報を受信するステップと、の少なくとも1つを含む、
データ伝送方法。
【請求項8】
コンピューティング能力要求情報を受信するステップは、
第2ネットワークノードが転送する、前記端末から前記第2ネットワークノードに送信されたコンピューティング能力要求情報を受信するステップを含む、請求項
7に記載のデータ伝送方法。
【請求項9】
コンピューティング能力要求情報を受信するステップの前に、
前記第1ネットワークノードにサポートされる少なくとも1つの基本コンピューティングユニットを含む第1情報を前記端末に送信するステップを更に含む、請求項
7に記載のデータ伝送方法。
【請求項10】
予定コンピューティング能力リソースから、前記コンピューティング能力要求情報を満たす目標コンピューティング能力リソース及び/又は前記目標コンピューティング能力リソースを満たすネットワーク要素機能識別子を選ぶステップの前に、
ネットワーク機能が送信するコンピューティング能力登録/更新情報を受信するステップと、
前記コンピューティング能力登録/更新情報により前記ネットワーク機能に対してコンピューティング能力登録/更新を行うステップと、を更に含む、請求項
7に記載のデータ伝送方法。
【請求項11】
受信した少なくとも1つの前記コンピューティング能力要求情報を統計するステップと、
統計結果及び登録した各ネットワーク要素機能のコンピューティング能力リソースにより、各前記ネットワーク要素機能及び/又は各前記ネットワーク要素機能に対応するコンピューティング能力リソースをスケジューリングするステップと、を更に含む、請求項
7に記載のデータ伝送方法。
【請求項12】
前記コンピューティング能力要求情報の適用範囲は、
アプリケーションデータフロー、
アプリケーションデータパケット、
セッションチャネル、
端末の少なくとも1つを含む、請求項7に記載のデータ伝送方法。
【請求項13】
前記NASメッセージは移動性管理メッセージ又はセッション管理メッセージである、請求項7に記載のデータ伝送方法。
【請求項14】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶されて前記プロセッサで実行可能なプログラム又は命令と、を備え、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行されると、請求項1~請求項
6のいずれか一項に記載のデータ伝送方法のステップを実現する、端末。
【請求項15】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶されて前記プロセッサで実行可能なプログラム又は命令と、を備え、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行されると、請求項
7~請求項13のいずれか一項に記載のデータ伝送方法のステップを実現する、ネットワーク側機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、無線通信の技術分野に属し、具体的には、データ伝送方法、端末及びネットワーク側機器に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、クラウドコンピューティング、フォグコンピューティング、エッジコンピューティング等では、それらが関わるコンピューティング能力要求及びコンピューティング手順はアプリケーション層に閉鎖するようになっており、つまり、クラウドコンピューティング、フォグコンピューティング、エッジコンピューティング等のいずれに対しても、全てのデータ計算をアプリケーション層で発生させるために、関連デバイスにおいて専用のアプリケーションサーバを配置する必要がある。ただし、クラウドコンピューティング、フォグコンピューティング、エッジコンピューティング等に対しては、それらに関連するクラウド・ネットワーク融合技術はまだハード融合段階にあり、論理層によるトランスポート層とアプリケーション層(又はコンピューティング層)のソフト融合がまだ実現されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本出願の実施例は、クラウド・ネットワーク融合技術において、論理層によるトランスポート層とアプリケーション層(又はコンピューティング層)のソフト融合という問題を実現できる、データ伝送方法、端末及びネットワーク側機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1態様において、端末によって実行されるデータ伝送方法であって、端末がデータ伝送及び/又は処理を行う時に要するコンピューティング能力リソース情報を表すコンピューティング能力要求情報を決定するステップと、前記コンピューティング能力要求情報を第1ネットワークノードへ送信するステップと、を含む、データ伝送方法を提供する。
【0005】
第2態様において、第1ネットワークノードによって実行されるデータ伝送方法であって、端末がデータ伝送及び/又は処理を行う時に要するコンピューティング能力リソース情報を表すコンピューティング能力要求情報を受信するステップと、予定コンピューティング能力リソースから、前記コンピューティング能力要求情報を満たす目標コンピューティング能力リソース及び/又は前記目標コンピューティング能力リソースを満たすネットワーク要素機能識別子を選ぶステップと、前記目標コンピューティング能力リソース及び/又は前記ネットワーク要素機能識別子に基づいてデータ処理及び/又は伝送を行うステップと、を含む、データ伝送方法を提供する。
【0006】
第3態様において、端末がデータ伝送及び/又は処理を行う時に要するコンピューティング能力リソース情報を表すコンピューティング能力要求情報を決定するために用いられる決定モジュールと、前記コンピューティング能力要求情報を第1ネットワークノードへ送信するために用いられる第1送信モジュールと、を備える、データ伝送装置を提供する。
【0007】
第4態様において、端末がデータ伝送及び/又は処理を行う時に要するコンピューティング能力リソース情報を表すコンピューティング能力要求情報を受信するために用いられる受信モジュールと、予定コンピューティング能力リソースから、前記コンピューティング能力要求情報を満たす目標コンピューティング能力リソース及び/又は前記目標コンピューティング能力リソースを満たすネットワーク要素機能識別子を選ぶために用いられる処理モジュールと、前記目標コンピューティング能力リソース及び/又は前記ネットワーク要素機能識別子に基づいてデータ処理及び/又は伝送を行うために用いられる伝送モジュールと、を備える、データ伝送装置を提供する。
【0008】
第5態様において、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶されて前記プロセッサで実行可能なプログラム又は命令と、を備え、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行されると、第1態様に記載の方法のステップを実現する、端末を提供する。
【0009】
第6態様において、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶されて前記プロセッサで実行可能なプログラム又は命令と、を備え、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行されると、第2態様に記載の方法のステップを実現する、ネットワーク側機器を提供する。
【0010】
第7態様において、プログラム又は命令を記憶しており、前記プログラム又は命令がプロセッサにより実行されると、第1態様に記載の方法のステップを実現するか、又は第2態様に記載の方法のステップを実現する、可読記憶媒体を提供する。
【0011】
第8態様において、プロセッサと通信インタフェースを備え、前記通信インタフェースと前記プロセッサが結合され、前記プロセッサがネットワーク側機器のプログラム又は命令を実行して、第1態様に記載の方法のステップを実現するか、又は第2態様に記載の方法のステップを実現するためのものである、チップを提供する。
【0012】
第9態様において、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶されて前記プロセッサで実行可能なプログラム又は命令と、を備え、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行されると、第1態様に記載の方法のステップを実現するか、又は第2態様に記載の方法のステップを実現する、コンピュータプログラム製品を提供する。
【発明の効果】
【0013】
本出願の実施例では、端末は、端末がデータ伝送及び/又は処理を行う時に要するコンピューティング能力リソース情報を表すコンピューティング能力要求情報を決定し、次に前記コンピューティング能力要求情報を第1ネットワークノードへ送信することによって、第1ネットワークノードは受信したコンピューティング能力要求情報により端末に対して適切なコンピューティング能力リソースを選択し又は対応付けることができ、これによって、データを伝送しながらコンピューティング機能を行うと同時に、伝送と計算の同時実行を図ったクラウド・ネットワークのソフト融合を実現する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本出願の一例示的実施例で提供する無線通信システムのブロック図である。
【
図2】本出願の一例示的実施例で提供するデータ伝送方法の模式的フローチャートである。
【
図3】本出願の一例示的実施例で提供するデータ伝送方法の模式的フローチャートである。
【
図4a】本出願の一例示的実施例で提供する端末の論理的構成の模式図である。
【
図4b】本出願の異なる例示的実施例で提供するコンピューティング能力要求情報の伝送手順の模式図である。
【
図4c】本出願の異なる例示的実施例で提供するコンピューティング能力要求情報の伝送手順の模式図である。
【
図4d】本出願の異なる例示的実施例で提供するコンピューティング能力要求情報の伝送手順の模式図である。
【
図4e】本出願の一例示的実施例で提供するコンピューティング能力リソースの更新/登録手順の模式図である。
【
図5】本出願の一例示的実施例で提供するリソース割当手順の模式図である。
【
図6】本出願の一例示的実施例で提供するデータ伝送方法の模式的フローチャートである。
【
図7】本出願の一例示的実施例で提供するデータ伝送装置のブロック図である。
【
図8a】本出願の別の例示的実施例で提供するデータ伝送装置のブロック図である。
【
図8b】本出願の更に別の例示的実施例で提供するデータ伝送装置のブロック図である。
【
図9】本出願の一例示的実施例で提供する端末のブロック図である。
【
図10】本出願の一例示的実施例で提供するネットワーク側機器のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下において、本出願の実施例における図面を参照しながら、本出願の実施例における技術的解決手段を明らかに記述し、当然ながら、記述される実施例は全ての実施例ではなく、本出願の一部の実施例である。本出願における実施例に基づき、当業者が得た他の全ての実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属する。
【0016】
本出願の明細書及び特許請求の範囲における用語「第1」、「第2」等は、特定の順序又は先後順序を記述するためのものではなく、類似する対象を区別するためのものである。このように使用される用語は、本出願の実施例がここで図示又は記述される以外の順序で実施できるように、適当な場合において互いに置き換えてもよいことを理解すべきであり、また、「第1」、「第2」で区別する対象は一般に一種類であり、対象の数を限定することがなく、例えば、第1対象は1つであってもよいし、複数であってもよい。また、明細書および特許請求の範囲において「及び/又は」は、接続している対象のうちの少なくとも1つを示し、符号の「/」は、一般的には前後の関連対象が「又は」という関係にあることを示す。
【0017】
指摘すべきことは、本出願に係る実施例に記載の技術は、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution,LTE)/LTEの発展型(LTE-Advanced,LTE-A)システムに限定されず、更に、例えば符号分割多元接続(Code Division Multiple Access,CDMA)、時分割多元接続(Time Division Multiple Access,TDMA)、周波数分割多元接続(Frequency Division Multiple Access,FDMA)、直交周波数分割多元接続(Orthogonal Frequency Division Multiple Access,OFDMA)、シングルキャリア周波数分割多元接続(Single-carrier Frequency-Division Multiple Access,SC-FDMA)のような他の無線通信システム及び他のシステムに利用可能である点である。本出願に係る実施例における「システム」と「ネットワーク」という用語は一般に相互に交換して使用することができ、記述される技術は上述したシステムと無線電信技術に用いてもよいし、他のシステムと無線電信技術に用いてもよい。ただし、以下の記述では例示するためにニューラジオ(New Radio,NR)システム、即ち5Gシステムを記述し、また、以下の大部分の記述においてNR用語を使用するが、これらの技術はNRシステム以外に適用可能であり、例えば5G進化システム、第6世代(6th Generation,6G)通信システム、7G等にも適用可能である。
【0018】
図1は本出願の実施例で適用できる無線通信システムのブロック図を示す。無線通信システムは、端末11とネットワーク側機器12を備える。ここで、端末11は、端末機器又はユーザ端末(User Equipment,UE)と呼ばれてもよく、携帯電話、タブレットコンピュータ(Tablet Personal Computer)、ノートパソコンとも呼ばれるラップトップコンピュータ(Laptop Computer)、パーソナルディジタルアシスタント(Personal Digital Assistant,PDA)、携帯情報端末、ネットブック、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(ultra-mobile personal computer,UMPC)、モバイルインターネットデバイス(Mobile Internet Device,MID)、ウェアラブル機器(Wearable Device)又は車載装置(VUE)、歩行者端末(PUE)等の端末側機器であってもよく、ウェアラブル機器は、ブレスレット、イヤホン、メガネ等を含む。本出願に係る実施例では端末11の具体的な種類が限定されないことは説明必要である。ネットワーク側機器12は、基地局又はコアネットワークであってもよく、その中で、基地局は、ノードB、発展型ノードB、アクセスポイント、ベーストランシーバ基地局(Base Transceiver Station,BTS)、無線基地局、無線送受信機、基本サービスセット(Basic Service Set,BSS)、拡張サービスセット(Extended Service Set,ESS)、Bノード、発展型Bノード(eNB)、家庭用Bノード、家庭用発展型Bノード、WLANアクセスポイント、WiFiノード、送受信ポイント(Transmitting Receiving Point,TRP)又は前記分野中の他のある適切な用語で称してもよく、同じ技術効果を達成できれば、前記基地局は特定の技術用語に限定されるものではない。コアネットワークは、例えば、モビリティ管理エンティティ(mobility management entity,MME)、サービングゲートウェイ(serving gateway,SGW)、PDNゲートウェイ(PDN gateway,PGW)、ホーム加入者サーバ(Home Subscriber Server,HSS)、ポリシー及び課金ルール機能ユニット(Policy and Charging Rules Function,PCRF)、アクセスとモビリティ管理機能(access and mobility function,AMF)、セッション管理機能(session management function,SMF)、ユーザープレーン機能(user plane function,UPF)、ポリシー制御機能エンティティ(policy control function,PCF)、ネットワークデータ分析機能(Network data analysis function,NWDAF)等の異なる論理機能を含む。コアネットワークの異なる論理機能又は類似的論理機能は、単独な機能エンティティとしてもよいし、組み合わせ又は分解して異なる機能エンティティとしてもよい。本出願の実施例ではただNRシステム中の基地局を例とするが、基地局の具体的なタイプが限定されるというわけではないことが説明必要である。
【0019】
以下において、図面を参照しながら、具体的な実施例及びそのユースケースによって本出願の実施例で提供する技術手段を詳細に説明する。
【0020】
図2には、本出願の一例示的実施例で提供するデータ伝送方法200の模式的フローチャートを示しており、当該方法200は端末によって実行してもよく、例えば、前記端末に実装されているハードウェア及び/又はソフトウェアによって実行してもよく、本実施例では、前記方法200は以下のステップS210及びステップS220を含んでもよい。
【0021】
S210では、コンピューティング能力要求情報を決定する。
【0022】
ここで、前記コンピューティング能力要求情報は端末がデータ伝送及び/又は処理を行う時に要するコンピューティング能力リソース情報を表す。前記データは、アプリケーション層又はビジネス層等で数学演算、画像/写真処理、通信伝送等の手順を行う時に関わるデータであってもよい。
【0023】
本実施例では、前記コンピューティング能力要求情報の適用範囲はアプリケーションデータフロー、アプリケーションデータパケット、セッションチャネル、端末の少なくとも一項を含んでもよい。以下、前記コンピューティング能力要求情報の適用範囲がそれぞれアプリケーションデータフロー、アプリケーションデータパケット、セッションチャネル、端末であることを例にして、前記コンピューティング能力要求情報を説明する。
【0024】
前記コンピューティング能力要求情報の適用範囲がアプリケーションデータフローである場合に、前記コンピューティング能力要求情報を伝達する時に、前記アプリケーションデータフローを適用粒度とすることが理解でき、例えば、一回のコンピューティング能力要求情報には、目標アプリケーションのデータフローを伝送するために対応するコンピューティング能力要求情報を1つのみ含む。これに対して、前記コンピューティング能力要求情報は前記コンピューティング能力要求情報アプリケーションのデータフロー識別子情報と共にネットワークに伝達され、更に現在コンピューティング能力要求情報がデータフロー(QoS flow、トラフィックフロー又はベアラと称してもよい)のみに適用することを指示する指示情報があってもよい。
【0025】
前記コンピューティング能力要求情報の適用範囲がアプリケーションデータパケットである場合に、前記コンピューティング能力要求情報を伝達する時に、前記アプリケーションデータパケットを適用粒度とし、例えば、一回のコンピューティング能力要求情報には、目標アプリケーションデータパケットに対応するコンピューティング能力要求情報を1つのみ含む。これに対して、前記コンピューティング能力要求情報には、前記現在コンピューティング能力要求情報がアプリケーションデータパケットのみに適用することを指示する指示情報を含んでもよい。
【0026】
前記コンピューティング能力要求情報の適用範囲がセッションチャネルである場合に、前記コンピューティング能力要求情報を伝達する時に、前記セッションチャネルを適用粒度とし、例えば、一回のコンピューティング能力要求情報には、目標セッションチャネルに対応するコンピューティング能力要求情報を1つのみ含む。これに対して、前記コンピューティング能力要求情報には、前記コンピューティング能力要求情報がセッションチャネルのみに適用することを指示する指示情報を含んでもよい。
【0027】
前記コンピューティング能力要求情報の適用範囲が端末である場合に、前記コンピューティング能力要求情報を伝達する時に、前記端末を伝達粒度とし、例えば、一回のコンピューティング能力要求情報には、前記端末がデータ伝送又はデータ処理を行うために要する全ての要求情報を含んでもよく、異なるデータに対応するアプリケーション、セッションチャネル、アプリケーションデータフロー、アプリケーションデータパケット等を区別しなく、これに対して、前記コンピューティング能力要求情報には、前記コンピューティング能力要求情報が端末のみに適用することを指示する指示情報を含んでもよい。
【0028】
S220では、前記コンピューティング能力要求情報を第1ネットワークノードへ送信する。
【0029】
ここで、前記第1ネットワークノードは、上記無線通信システムにおける前記ネットワーク側機器であってもよいし、AMF、SMF、UPF、基地局(gNB)等のネットワーク機能エンティティ等であってもよく、また、前記第1ネットワークノードは、1つ又は複数のネットワークノード/ネットワーク機能エンティティを統合してなるものであってもよく、本実施例はこれを制限するものとならない。
【0030】
上記のコンピューティング能力要求情報については、データ伝送及び/又は処理を正常に行うことを確保するために、前記第1ネットワークノードと前記端末は前記コンピューティング能力要求情報を統一的に理解し、例えば、前記コンピューティング能力要求情報の決定方式等を統一的に理解することに注意すべきである。
【0031】
本実施例では、端末は、端末がデータ伝送及び/又は処理を行う時に要するコンピューティング能力リソース情報を表すコンピューティング能力要求情報を決定し、次に前記コンピューティング能力要求情報を第1ネットワークノードへ送信することによって、第1ネットワークノードは受信したコンピューティング能力要求情報により端末に対して適切なコンピューティング能力リソースを選択し又は対応付けることができ、これによって、データを伝送しながらコンピューティング機能を行うと同時に、伝送と計算の同時実行を図ったクラウド・ネットワークのソフト融合を実現する。
【0032】
図3には、本出願の一例示的実施例で提供するデータ伝送方法300の模式的フローチャートを示しており、当該方法300は端末によって実行してもよく、例えば、前記端末に実装されているハードウェア及び/又はソフトウェアによって実行してもよく、本実施例では、前記方法300は以下のステップS310、ステップS320及びステップS330を含んでもよい。
【0033】
S310では、コンピューティング能力要求情報を決定する。
【0034】
ここで、S310の実現手順については、上記方法200中の関連記述を参照できることに加えて、可能な一実現形態として、S310の実現手順は下記のS311-S313を含んでもよい。
【0035】
S311では、前記端末がデータ伝送及び/又は処理を行う時の目標コンピューティング要求を決定する。
【0036】
ここで、前記目標コンピューティング要求は、前記端末が計算及び/又は伝送するデータ状況等であってもよい。例えば、前記端末中のビジネス層を例とすると、前記目標コンピューティング要求は、前記ビジネス層で1つのビジネスイベントを処理するためにネットワーク側が提供すべき通信リソース、計算リソース等であってもよく、ここで制限しない。
【0037】
S312では、前記目標コンピューティング要求に対応する基本コンピューティングユニットを取得する。
【0038】
ここで、前記基本コンピューティングユニットは目標ネットワークノードにサポートされるコンピューティングユニットである。前記目標ネットワークノードは、第1ネットワークノードであってもよいし、前記第1ネットワークノード以外の他のネットワークノードであってもよい。
【0039】
一実現形態では、前記第1ネットワークノードは前記第1ネットワークノードにサポートされる少なくとも1つの基本コンピューティングユニットを含む第1情報を前記端末に送信できる。選択可能に、前記基本コンピューティングユニットのタイプは、基本数学演算(加算、減算、乗算、除算等)、畳み込み演算、画像認識、音声処理、動画処理、拡張現実(Augmented Reality,AR)/仮想現実技術(Virtual Reality,VR)処理、機械学習のニューラルネットワークモデルトレーニング等であってもよい。
【0040】
S313では、前記基本コンピューティングユニットのタイプに基づいて前記目標コンピューティング要求を分解し、前記コンピューティング能力要求情報を得る。
【0041】
ここで、前記コンピューティング能力要求情報は、前記基本コンピューティングユニットのタイプ及び前記目標コンピューティング要求に対応する計算量を含む。例えば、前記基本コンピューティングユニットのタイプが画像認識であると仮定すると、対応する計算量は5枚の写真、10枚の写真、…、n枚の写真に対する画像認識であってもよい。前記基本コンピューティングユニットのタイプが畳み込み演算であると仮定すると、前記の対応する計算量は100個、1000個、…、n個の畳み込み演算であってもよい。前記基本コンピューティングユニットのタイプが機械学習のニューラルネットワークモデルトレーニングであると仮定すると、前記の対応する計算量は1個、20個…、n個のデータサンプルセットに対するニューラルネットワークモデルトレーニングであってもよい。
【0042】
S320では、アプリケーション層によって前記コンピューティング能力要求情報を通信層に通知する。
【0043】
ここで、
図4aを参照し、端末はS320の実行によって、アプリケーション層のコンピューティング能力要求情報を通信トランスポート層(即ち、通信層)に沈下させ、更に通信トランスポート層上のコントロールプレーン又はユーザープレーンによってコンピューティング能力要求情報をネットワーク側(即ち、第1ネットワークノード)に送信することができる。
【0044】
この場合に、可能な一実現形態として、S320において記述した「アプリケーション層によって前記コンピューティング能力要求情報を通信層に通知する」という実現手順は以下の(1)-(3)の少なくとも一項を含んでもよい。
【0045】
(1)前記アプリケーション層はAT命令(AT-command)又は他のマルチメディアインタフェース(Multi-Media Interface,MMI)によって前記コンピューティング能力要求情報を非アクセス層(Non-Access Stratum,NAS層)に伝達し、ここで、前記MMIは通信チップと端末機器との間のインタフェースである。
【0046】
ここで、AT命令によって伝達する契機は以下の(1a)又は(1b)を含んでもよいが、これらに限定されない。
【0047】
(1a)アプリケーション層にデータ伝送があった時。この時にコンピューティング能力要求情報の適用範囲はアプリケーションレベル又はアプリケーションデータフローレベルであってもよい。
【0048】
(1b)端末がネットワーク登録を行う前。この時にコンピューティング能力要求情報の適用範囲は端末又はアプリケーションである。
【0049】
(2)前記アプリケーション層はデータパケットヘッダによって前記コンピューティング能力要求情報を伝達する。
【0050】
ここで、前記データパケットヘッダによって前記コンピューティング能力要求情報を伝達する場合に、前記コンピューティング能力要求情報を前記データパケットヘッダの予定フィールド又は拡張フィールドに設置してもよい。
【0051】
上記(2)には、コントロールプレーンによって伝送されるデータパケットを含んでもよく、当該データパケットヘッダにおいてコンピューティング能力要求情報を拡張して伝送できることが説明必要である。
【0052】
(3)前記アプリケーション層は前記コンピューティング能力要求情報を前記NAS層の上に位置する第1コンピューティング能力感知層に伝達する。
【0053】
ここで、前記第1コンピューティング能力感知層は前記端末中の通信層に導入された1つのニューレイヤ(new layer)であり、その主な機能の一つは端末がコンピューティング能力要求情報をネットワークに報知するのをサポートすることである。
図4bに示すように、前記第1コンピューティング能力感知層はNAS層の上に位置してもよく、これに対して、ネットワーク側(例えば、前記第1ネットワークノード、第2ネットワークノード等)において前記第1コンピューティング能力感知層の対応層として、1つの第2コンピューティング能力感知層を導入してもよく、このため、前記端末は第1コンピューティング能力感知層によって前記コンピューティング能力要求情報をネットワーク側における第2コンピューティング能力感知層に伝達できる。
【0054】
端末がアプリケーション層のコンピューティング能力要求情報を通信層に沈下させる方式は上記(1)-(3)を含んでもよいが、これらに限定されなく、本実施例がこれを制限するものとならないことに注意すべきである。
【0055】
S330では、前記通信層によって前記コンピューティング能力要求情報を第1ネットワークノードへ送信する。
【0056】
ここで、S330の実現手順については、方法200の関連記述を参照できることに加えて、可能な一実現形態として、S330において記述した「前記通信層によって前記コンピューティング能力要求情報を第1ネットワークノードへ送信する」という実現手順は下記の(1)-(3)の少なくとも一項を含んでもよい。
【0057】
(1)ユーザープレーンデータパケットによって前記コンピューティング能力要求情報を前記第1ネットワークノードへ伝達する。
【0058】
ここで、伝達する前記コンピューティング能力要求情報の適用範囲は、アプリケーションデータフローであってもよいし、アプリケーションデータパケットであってもよい。これに対して、前記コンピューティング能力要求情報にば当該コンピューティング能力要求情報適用範囲の指示を含むべきであり、例えば、現在データパケット又は現在データパケットの所属するデータフローを指示する。
【0059】
本実施例では、データパケットヘッダによって前記コンピューティング能力要求情報を載せる時に、一つの方式としてデータパケットヘッダの予定ビットを用いて載せることであり、もう一つの方式としてデータパケットヘッダの拡張ビットを用いて載せることである。
【0060】
注意すべきことは、ユーザープレーンデータパケットによって前記コンピューティング能力要求情報を伝達する時に、ユーザープレーンノードのコンピューティング能力は自動更新(コンピューティング能力要求に応じてコンピューティング能力を更新するソフトウェア)方式で、現在伝送しているデータパケットのコンピューティング要求を満たすことができる点であり、また、ユーザープレーンノードは適応型ルーティングアルゴリズムの方式で伝送し、例えば、コンピューティング能力要求(例えば、現在データパケットのヘッダ中のコンピューティング能力要求)に応じて、次のホップのネットワーク要素を選んで、伝達するデータに計算サービスを提供させ、本実施例はこれを制限するものとならない。
【0061】
(2)コントロールプレーン上のNASメッセージによって前記コンピューティング能力要求情報を前記第1ネットワークノードに伝達する。
【0062】
ここで、前記コンピューティング能力要求情報の適用範囲が端末であってもよい場合に、これに対して、前記コンピューティング能力要求情報を載せる前記NASメッセージは移動性管理メッセージであってもよく、例えば、登録メッセージ、位置更新メッセージ、移動性登録更新メッセージ等、コンピューティング能力要求情報伝送専用の上りリンクNASメッセージ等であってもよい。
【0063】
また、前記コンピューティング能力要求情報の適用範囲がアプリケーションであれば、これに対して、前記コンピューティング能力要求情報を載せる前記NASメッセージはセッション管理メッセージであってもよく、例えば、セッション確立メッセージやセッション変更メッセージであってもよく、その中、当該セッション管理メッセージは特定アプリケーションデータを伝達するセッションに関連するメッセージである。
【0064】
NASメッセージの終点が第1ネットワークノードでなければ、前記NASメッセージを受信するネットワークエンティティから第1ネットワークノードに報知してもよいことが理解できる。
【0065】
(3)前記端末中のNAS層の上に位置する第1コンピューティング能力感知層によって前記コンピューティング能力要求情報を前記第1ネットワークノードへ伝達する。
【0066】
ここで、
図4bを再度参照し、端末はnew layer、即ち第1コンピューティング能力感知層によって、コンピューティング能力要求情報を第1ネットワークノードに伝達する。
【0067】
一実現形態では、
図4bに示す論理的構成において、ネットワーク側のNAS layerとNew layerは同一のネットワークノード(例えば、第1ネットワークノード)に位置し、同一のエンティティの異なるロジック層に属し、端末のコンピューティング能力要求情報はNASメッセージ中のNew layer層メッセージ内に封入することで第1ネットワークノードに伝送する。第1ネットワークノードのNAS層はNASメッセージを受信した後、その中に封入されたnew layer層メッセージ(コンピューティング能力要求情報)を第2コンピューティング能力感知層(new layer)に転送して処理する。
【0068】
別の実現形態では、
図4cに示す論理的構成において、ネットワーク側のNAS layerとNew layerは異なるネットワークノード(例えば、第2ネットワークノード、第1ネットワークノード)に位置し、異なるエンティティの異なるロジック層に属し、端末のコンピューティング能力要求情報はNASメッセージ中のNew layer層メッセージ1内に封入することでネットワーク側に伝送する。ここで、第2ネットワークノードのNAS層はNASメッセージ2を受信した後、その中に封入されたnew layer層メッセージ(MSG)2をメッセージ3に封入して第1ネットワークノードのnew layer層に転送して処理する。
【0069】
本実現形態では、第1ネットワークノードと第2ネットワークノードとの間のインタフェース(メッセージ3)は、サービスベースアーキテクチャ(Service Based Architecture,SBA)に基づくインタフェースであってもよいし、古典論理に基づくインタフェースであってもよいことが理解でき、ここでこれは制限されない。
【0070】
更に別の実現形態では、
図4dに示す論理的構成において、ネットワーク側のNAS layerはあるネットワークノードに位置し、端末はユーザープレーンチャネルを構築することで第1ネットワークノードに接続することができ、端末のコンピューティング能力要求情報はNew layer層メッセージ1内に封入することで第1ネットワークノードに伝送する。new layer 層のMSG1はユーザープレーンデータとしてユーザープレーンによってネットワークに伝達する。
【0071】
上記S330において記述した(1)-(3)中の送信方式に対応するように、前記第1ネットワークノードがコンピューティング能力要求情報を受信する手順は以下の(1)-(3)の少なくとも一項を含んでもよい。
【0072】
(1)ユーザープレーンデータパケットによって伝達される前記コンピューティング能力要求情報を受信する。
【0073】
(2)コントロールプレーン上のNASメッセージによって伝達される前記コンピューティング能力要求情報を受信する。
【0074】
(3)前記端末中のNAS層の上に位置する第1コンピューティング能力感知層によって伝達される前記コンピューティング能力要求情報を受信する。
【0075】
ここで、(1)-(3)に記載の受信方式の関連記述については、S330における送信方式についての関連記述を参照でき、繰り返して説明しないように、本実施例はこれを詳細に説明しない。
【0076】
更に、前記第1ネットワークノードは、端末が送信するコンピューティング能力要求情報を受信した後、予定コンピューティング能力リソースから、前記コンピューティング能力要求情報を満たす目標コンピューティング能力リソース及び/又は前記目標コンピューティング能力リソースを満たすネットワーク要素機能識別子を選び、更に前記目標コンピューティング能力リソース及び/又は前記ネットワーク要素機能識別子に基づいてデータ処理及び/又は伝送を行うことができる。
【0077】
ここで、予定コンピューティング能力リソースは、予め前記第1ネットワークノードに配置されたものであってもよく、予定コンピューティング能力リソースは他のネットワークノードに配置されてもよく、この時に、前記第1ネットワークノードにおいてはネットワーク機能の送信する前記コンピューティング能力登録/情報により前記ネットワーク機能に対してコンピューティング能力登録/更新を行って得られる。例えば、前記第1ネットワークノードは、予定コンピューティング能力リソースから、前記コンピューティング能力要求情報を満たす目標コンピューティング能力リソース及び/又は前記目標コンピューティング能力リソースを満たすネットワーク要素機能識別子を選ぶ前に、ネットワーク機能が送信するコンピューティング能力登録/更新情報を受信し、前記コンピューティング能力登録/更新情報により前記ネットワーク機能に対してコンピューティング能力登録/更新を行うことができる。
【0078】
例として、
図4eを参照し、コンピューティング能力リソースを有するネットワーク機能/ネットワーク機能エンティティ(例えば、
図4eに示すNF1)はネットワークに配置され、或いは起動又は再起動する時に専用のネットワーク機能2(例えば
図4eに示すNF2であり、それは第1ネットワークノードであっても、前記第1ネットワークノード以外の他のネットワークノードであってもよい)においてコンピューティング能力リソース登録を行う必要があり、当該ネットワーク機能2はgenericのネットワーク機能登録管理エンティティ、例えば5G中のネットワークリポジトリ機能(Network Repository Function,NRF)であってもよく、6G中のネットワーク機能登録管理エンティティであってもよく、第1ネットワークノードはNF2から現在ネットワーク中の異なるネットワーク機能のコンピューティング能力リソース分布を得ることができる。NF1はネットワーク機能登録/更新を行うと同時に、ネットワーク要素のコンピューティング能力リソースの登録/更新を完成する。
【0079】
また、ネットワーク機能のコンピューティング能力リソースはコンピューティング能力リソース登録専用のネットワーク機能エンティティに登録してもよく、当該ネットワーク機能エンティティはネットワークのビジネス感知層又はコンピューティング能力感知層に所属してもよく、ここで制限しない。
【0080】
一実現形態では、異なる第1ネットワークノードによって、前記第1ネットワークノードが前記予定コンピューティング能力リソースから、前記コンピューティング能力要求情報を満たす目標コンピューティング能力リソース及び/又は前記目標コンピューティング能力リソースを満たすネットワーク要素機能(データ伝送ノード等と理解してもよい)識別子を選ぶ実現手順は異なってもよく、そして異なるユースケースに適用できる。以下、異なるユースケースに合わせて説明する。ここで、第1ネットワークノードはネットワーク機能選択ノード(例えば、端末登録ノード、セッション管理機能ノード)及びネットワーク要素機能登録メンテナンスノード(又はネットワークコンピューティング能力リソース管理ノード)を含むと仮定する。
(ユースケース1)
【0081】
端末登録手順において、登録ノードがセッション管理機能ノードを選択すると仮定し、この時に登録ノードがネットワーク機能選択ノードの機能を担当し、端末は移動性管理メッセージ(例えば、登録メッセージ、attachメッセージ、TAUメッセージ、位置更新メッセージ等)によってコンピューティング能力要求情報を登録ノードに送信する。このように、登録ノードはMSGをネットワーク要素機能登録メンテナンスノードに送信し、これによって、前記ネットワークネットワーク要素機能登録メンテナンスノードは、前記コンピューティング能力要求情報を満たす目標コンピューティング能力リソース及び/又は前記目標コンピューティング能力リソースを満たすネットワーク要素機能識別子を選択でき、ここで、前記MSGには、コンピューティング能力要求情報に加えて、ネットワーク要素機能タイプ(NF type、例えば、セッション管理機能ノード)、スライスタイプ等の情報を含んでもよい。この場合に、前記ネットワーク要素機能登録メンテナンスノードは、コンピューティング能力要求に合致し、選択可能であると共にNF type、スライスタイプを満たすセッション管理ノード識別子を前記登録ノードにフィードバックできる。
(ユースケース2)
【0082】
端末セッション管理手順において、セッション管理機能ノードがゲートウェイノードを選択すると仮定し、この時にセッション管理機能ノードがネットワーク機能選択ノードの機能を担当し、端末はセッション管理メッセージ(例えば、PDU session確立手順、PDU session変更手順等)によってコンピューティング能力要求情報をセッション管理機能ノードに送信する。このように、セッション管理機能ノードはMSGをネットワーク要素機能登録メンテナンスノードに送信し、これによって、前記ネットワークネットワーク要素機能登録メンテナンスノードは、前記コンピューティング能力要求情報を満たす目標コンピューティング能力リソース及び/又は前記目標コンピューティング能力リソースを満たすネットワーク要素機能識別子を選択でき、ここで、前記MSGには、コンピューティング能力要求情報に加えて、NF type(例えば、ゲートウェイノード)を含んでもよく、この場合に、前記ネットワーク要素機能登録メンテナンスノードは、コンピューティング能力要求に合致し、選択可能であると共にNF typeを満たすゲートウェイノード識別子を前記セッション管理機能ノードにフィードバックできる。
(ユースケース3)
【0083】
コントロールプレーンデータ伝送手順において、移動性管理ノードがコントロールプレーンデータ処理ノードを選択し、この時に移動性管理ノードがネットワーク機能選択ノードの機能を担当し、UEは移動性管理メッセージ(例えば、登録メッセージ、attachメッセージ、TAUメッセージ、位置更新メッセージ等)によってコンピューティング能力要求情報を移動性管理ノードに送信し、このように、前記移動性管理ノードはMSGをネットワーク要素機能登録メンテナンスノードに送信し、これによって、前記ネットワークネットワーク要素機能登録メンテナンスノードは、前記コンピューティング能力要求情報を満たす目標コンピューティング能力リソース及び/又は前記目標コンピューティング能力リソースを満たすネットワーク要素機能識別子を選択でき、ここで、前記MSGには、コンピューティング能力要求情報に加えて、ネットワーク要素機能タイプ(NF type、例えば、コントロールプレーンデータ処理ノード)を含んでもよく、この場合に、前記ネットワーク要素機能登録メンテナンスノードは、コンピューティング能力要求に合致し、選択可能であると共にNF typeを満たすコントロールプレーンデータ処理ノード識別子を前記移動性管理ノードにフィードバックできる。
【0084】
更に、前記第1ネットワークノード(例えば、上記のネットワーク機能選択ノード)は選択した目標コンピューティング能力リソース及び/又は前記目標コンピューティング能力リソースを満たすネットワーク要素機能識別子に基づいて、対応するデータ伝送及び/又は計算を行う。
【0085】
上記手順では、端末のデータ伝送手順中又はデータ伝送手順前に、第1ネットワークノードは端末のコンピューティング能力要求情報と利用可能なネットワーク側のコンピューティング能力リソースを総合的に考慮し、端末に対してコンピューティング能力要求を満たす目標コンピューティング能力リソース又は/及びネットワーク機能を選択してデータ伝送を行い、データを伝送しながらデータのコンピューティング要求を完成でき、伝送と計算の同時実行を図ったクラウド・ネットワークのソフト融合を有効に実現した。
【0086】
また、前記第1ネットワークノードは、更に、受信した少なくとも1つの前記コンピューティング能力要求情報を統計し、統計結果及び登録した各ネットワーク要素機能のコンピューティング能力リソースにより、各前記ネットワーク要素機能及び/又は各前記ネットワーク要素機能に対応するコンピューティング能力リソースをスケジューリングすることができる。ここで、前記「スケジューリングする」というのは、1つのネットワーク要素機能上のコンピューティング能力リソースを増加又は低減することであってもよく、複数のネットワーク要素ノードに対して、1つのネットワーク要素機能上のコンピューティング能力リソースを別のネットワーク要素機能にスケジューリングすることであってもよく、これによって、データ伝送/計算等を行うように、スケジューリングされた後のネットワーク要素機能は前記端末により好適にサービスを提供することができる。
【0087】
また、上述したコンピューティング能力リソースのスケジューリングは、前記第1ネットワークノードによって独立に完成してもよいし、複数の第1ネットワークノードが提携して完成してもよく、例えば、
図5を参照し、前記第1ネットワークノードAは大量の端末が報知したコンピューティング能力要求情報により、ある領域又はある期限のネットワークコンピューティング能力リソース要求の統計情報を提供し、且つネットワークコンピューティング能力リソース要求の統計情報を第1ネットワークノードB(例えば、ネットワーク管理システム)にフィードバックすることができ、第1ネットワークノードBはネットワークコンピューティング能力リソース要求の統計情報に基づいて、ネットワーク機能のコンピューティング能力リソースをスケジューリングする。
【0088】
本実施例では、端末はアプリケーション層上のコンピューティング能力要求情報を通信トランスポート層に沈下させ、次に通信トランスポート層のコントロールプレーン又はユーザープレーンによってコンピューティング能力要求情報をネットワークノードに伝送し、ネットワークノードはコントロールプレーン又はユーザープレーンのコンピューティング能力要求情報により、適切なコンピューティング能力を有するデータ伝送ノード(例えば、ネットワーク要素機能)を選択又は対応付け、これによって、データを伝送しながら計算機能を行うことを実現し、更に伝送と計算の同時実行を図ったクラウド・ネットワークのソフト融合を実現する。
【0089】
図6には、本出願の一例示的実施例で提供するデータ伝送方法600の模式的フローチャートを示しており、当該方法600は第1ネットワークノードによって実行してもよく、例えば、前記第1ネットワークノードに実装されているハードウェア及び/又はソフトウェアによって実行してもよく、本実施例では、前記方法600は以下のステップS610、ステップS620及びステップS630を含んでもよい。
【0090】
S610では、端末がデータ伝送及び/又は処理を行う時に要するコンピューティング能力リソース情報を表すコンピューティング能力要求情報を受信する。
【0091】
S620では、予定コンピューティング能力リソースから、前記コンピューティング能力要求情報を満たす目標コンピューティング能力リソース及び/又は前記目標コンピューティング能力リソースを満たすネットワーク要素機能識別子を選ぶ。
【0092】
S630では、前記目標コンピューティング能力リソース及び/又は前記ネットワーク要素機能識別子に基づいてデータ処理及び/又は伝送を行う。
【0093】
本出願の可能な一実現形態では、コンピューティング能力要求情報を受信するS610に記載のステップは、以下の(1)-(3)の少なくとも一項を含んでもよい。
【0094】
(1)ユーザープレーンデータパケットによって伝達される前記コンピューティング能力要求情報を受信する。
【0095】
(2)コントロールプレーン上のNASメッセージによって伝達される前記コンピューティング能力要求情報を受信し、前記NASメッセージは移動性管理メッセージ又はセッション管理メッセージである。
【0096】
(3)前記端末中のNAS層の上に位置する第1コンピューティング能力感知層によって伝達される前記コンピューティング能力要求情報を受信する。
【0097】
第1コンピューティング能力感知層によって伝達される前記コンピューティング能力要求情報を受信する上記(3)に記載のステップは、前記第1ネットワークノード中のNAS層の上に位置する第2コンピューティング能力感知層によって、第1コンピューティング能力感知層によって伝達されるコンピューティング能力要求情報を受信するステップを含んでもよい。
【0098】
本出願の別の可能な実現形態として、コンピューティング能力要求情報を受信するS610に記載のステップは、第2ネットワークノードが転送する、前記端末から前記第2ネットワークノードに送信されたコンピューティング能力要求情報を受信するステップを含んでもよい。
【0099】
本出願の更に別の可能な実現形態として、第1ネットワークノードはコンピューティング能力要求情報を受信する前に、前記第1ネットワークノードにサポートされる少なくとも1つの基本コンピューティングユニットを含む第1情報を前記端末に送信してもよい。選択可能に、前記コンピューティング能力要求情報は、前記基本コンピューティングユニットのタイプ、及び前記端末がデータ伝送及び/又は処理を行う時の目標コンピューティング要求に対応する計算量を含む。
【0100】
本出願の更に別の可能な実現形態として、第1ネットワークノードは予定コンピューティング能力リソースから、前記コンピューティング能力要求情報を満たす目標コンピューティング能力リソース及び/又は前記目標コンピューティング能力リソースを満たすネットワーク要素機能識別子を選ぶ前に、ネットワーク機能が送信するコンピューティング能力登録/更新情報を受信し、前記コンピューティング能力登録/更新情報により前記ネットワーク機能に対してコンピューティング能力登録/更新を行ってもよい。
【0101】
本出願の更に別の可能な実現形態として、第1ネットワークノードは受信した少なくとも1つの前記コンピューティング能力要求情報を統計し、統計結果及び登録した各ネットワーク要素機能のコンピューティング能力リソースにより、各前記ネットワーク要素機能及び/又は各前記ネットワーク要素機能に対応するコンピューティング能力リソースをスケジューリングする。
【0102】
本実施例で挙げた上記各実現形態については、方法200と方法300中の関連記述を参照してもよいことが説明必要であり、繰り返して説明しないように、ここで詳細な説明を省略する。
【0103】
本実施例では、端末のデータ伝送手順中又はデータ伝送手順前に、第1ネットワークノードは端末のコンピューティング能力要求情報と利用可能なネットワーク側のコンピューティング能力リソースを総合的に考慮し、端末に対してコンピューティング能力要求を満たす目標コンピューティング能力リソース又は/及びネットワーク機能を選択してデータ伝送を行い、データを伝送しながらデータのコンピューティング要求を完成することをでき、伝送と計算の同時実行を図ったクラウド・ネットワークのソフト融合を有効に実現した。
【0104】
本出願の実施例で提供するデータ伝送方法200、300、600では、実行主体はデータ伝送装置、又は、当該データ伝送装置におけるデータ伝送方法を実行するための制御モジュールであってもよいことが説明必要である。本出願の後続実施例ではデータ伝送装置がデータ伝送方法を実行することを例として、本出願の実施例で提供するデータ伝送装置を説明する。
【0105】
図7には、本出願の一例示的実施例で提供するデータ伝送装置700のブロック図を示している。当該装置70は、端末がデータ伝送及び/又は処理を行う時に要するコンピューティング能力リソース情報を表すコンピューティング能力要求情報を決定するために用いられる決定モジュール710と、前記コンピューティング能力要求情報を第1ネットワークノードへ送信するために用いられる第1送信モジュール720と、を備える。
【0106】
本出願の可能な一実現形態では、前記第1送信モジュールは、ユーザープレーンデータパケットによって前記コンピューティング能力要求情報を前記第1ネットワークノードへ伝達するステップと、コントロールプレーン上のNASメッセージによって前記コンピューティング能力要求情報を前記第1ネットワークノードに伝達するステップと、前記端末中のNAS層の上に位置する第1コンピューティング能力感知層によって前記コンピューティング能力要求情報を前記第1ネットワークノードへ伝達するステップと、の少なくとも一項に用いられる。
【0107】
本出願の別の可能な実現形態として、前記コンピューティング能力要求情報の適用範囲は、アプリケーションデータフロー、アプリケーションデータパケット、セッションチャネル、端末の少なくとも一項を含む。
【0108】
本出願の更に別の可能な実現形態として、前記NASメッセージは移動性管理メッセージ又はセッション管理メッセージである。
【0109】
本出願の更に別の可能な実現形態として、前記第1送信モジュールは、更に、アプリケーション層によって前記コンピューティング能力要求情報を通信層に通知し、次に、前記通信層によって、前記コンピューティング能力要求情報を第1ネットワークノードへ送信する前記ステップを実行するために用いられる。
【0110】
本出願の更に別の可能な実現形態として、アプリケーション層が前記コンピューティング能力要求情報を通信層に通知するステップは、前記アプリケーション層がAT命令によって前記コンピューティング能力要求情報をNAS層に伝達するステップと、前記アプリケーション層がデータパケットヘッダによって前記コンピューティング能力要求情報を伝達するステップと、前記アプリケーション層が前記コンピューティング能力要求情報を前記NAS層の上に位置する第1コンピューティング能力感知層に伝達するステップと、の少なくとも一項を含む。
【0111】
本出願の更に別の可能な実現形態として、前記データパケットヘッダによって前記コンピューティング能力要求情報を伝達する場合に、前記コンピューティング能力要求情報を前記データパケットヘッダの予定フィールド又は拡張フィールドに設置する。
【0112】
本出願の更に別の可能な実現形態として、前記決定モジュール710は、前記端末がデータ伝送及び/又は処理を行う時の目標コンピューティング要求を決定するステップと、前記目標ネットワークノードにサポートされる、前記目標コンピューティング要求に対応する基本コンピューティングユニットを取得するステップと、前記基本コンピューティングユニットのタイプに基づいて前記目標コンピューティング要求を分解し、前記コンピューティング能力要求情報を得るステップと、を実行するために用いられる。
【0113】
本出願の更に別の可能な実現形態として、前記コンピューティング能力要求情報は、前記基本コンピューティングユニットのタイプ及び前記目標コンピューティング要求に対応する計算量を含む。
【0114】
本願に係る実施例におけるデータ伝送装置700は、装置であってもよいし、端末における部材、集積回路又はチップであってもよい。当該装置は、携帯型端末であってもよいし、非携帯型端末であってもよい。例として、携帯型端末は、以上で挙げられた端末11の種類を含んでもよいが、それらに限定されることがなく、非携帯型端末は、サーバ、ネットワークアタッチドストレージ(Network Attached Storage,NAS)、パーソナルコンピュータ(personal computer,PC)、テレビ(television,TV)、現金自動預払機又はキオスク等であってもよく、本願に係る実施例で具体的に限定されない。
【0115】
本出願の実施例におけるデータ伝送装置700は、オペレーティングシステムを有する装置であってもよい。該オペレーティングシステムは、アンドロイド(登録商標)(Android(登録商標))オペレーティングシステムであってもよく、iosオペレーティングシステムであってもよく、他の可能なオペレーティングシステムであってもよく、本出願の実施例では具体的に限定しない。
【0116】
本出願の実施例で提供するデータ伝送装置700は
図2~
図3の方法実施例で実現する各工程を実現でき、且つ同様な技術効果を達成し、繰り返して説明しないように、ここで詳細な説明を省略する。
【0117】
図8aには、本出願の一例示的実施例で提供するデータ伝送装置800のブロック図を示しており、当該装置800は、端末がデータ伝送及び/又は処理を行う時に要するコンピューティング能力リソース情報を表すコンピューティング能力要求情報を受信するために用いられる受信モジュール810と、予定コンピューティング能力リソースから、前記コンピューティング能力要求情報を満たす目標コンピューティング能力リソース及び/又は前記目標コンピューティング能力リソースを満たすネットワーク要素機能識別子を選ぶために用いられる処理モジュール820と、前記目標コンピューティング能力リソース及び/又は前記ネットワーク要素機能識別子に基づいてデータ処理及び/又は伝送を行うために用いられる伝送モジュール830と、を備える。
【0118】
本出願の可能な一実現形態では、前記受信モジュール810は、ユーザープレーンデータパケットによって伝達される前記コンピューティング能力要求情報を受信するステップと、コントロールプレーン上のNASメッセージによって伝達される前記コンピューティング能力要求情報を受信するステップと、前記端末中のNAS層の上に位置する第1コンピューティング能力感知層によって伝達される前記コンピューティング能力要求情報を受信するステップと、の少なくとも一項に用いられる。
【0119】
本出願の別の可能な実現形態として、前記NASメッセージは移動性管理メッセージ又はセッション管理メッセージである。
【0120】
本出願の更に別の可能な実現形態として、前記受信モジュールは、第1ネットワークノード中のNAS層の上に位置する第2コンピューティング能力感知層によって、第1コンピューティング能力感知層によって伝達されるコンピューティング能力要求情報を受信するために用いられる。
【0121】
本出願の更に別の可能な実現形態として、前記受信モジュールは、第2ネットワークノードが転送する、前記端末から前記第2ネットワークノードに送信されたコンピューティング能力要求情報を受信するために用いられる。
【0122】
本出願の更に別の可能な実現形態として、前記コンピューティング能力要求情報の適用範囲は、アプリケーションデータフロー、アプリケーションデータパケット、セッションチャネル、端末の少なくとも一項を含む。
【0123】
本出願の更に別の可能な実現形態として、
図8bに示すように、前記装置800は、第1ネットワークノードにサポートされる少なくとも1つの基本コンピューティングユニットを含む第1情報を前記端末に送信するために用いられる第2送信モジュール840を更に備える。
【0124】
本出願の更に別の可能な実現形態として、前記コンピューティング能力要求情報は、前記基本コンピューティングユニットのタイプ、及び前記端末がデータ伝送及び/又は処理を行う時の目標コンピューティング要求に対応する計算量を含む。
【0125】
本出願の更に別の可能な実現形態として、前記受信モジュール810は、更に、ネットワーク機能が送信するコンピューティング能力登録/更新情報を受信するステップと、前記コンピューティング能力登録/更新情報により前記ネットワーク機能に対してコンピューティング能力登録/更新を行うステップと、を実行するために用いられる。
【0126】
本出願の更に別の可能な実現形態として、前記処理モジュール820は、更に、受信した少なくとも1つの前記コンピューティング能力要求情報を統計するステップと、統計結果及び登録した各ネットワーク要素機能のコンピューティング能力リソースにより、各前記ネットワーク要素機能及び/又は各前記ネットワーク要素機能に対応するコンピューティング能力リソースをスケジューリングするステップと、を実行するために用いられる。
【0127】
本出願の実施例におけるデータ伝送装置800は、装置であってもよいし、ネットワーク側機器における素子、集積回路又はチップであってもよい。
【0128】
本出願の実施例におけるデータ伝送装置800は、オペレーティングシステムを有する装置であってもよい。該オペレーティングシステムは、アンドロイド(登録商標)(Android(登録商標))オペレーティングシステムであってもよく、iosオペレーティングシステムであってもよく、他の可能なオペレーティングシステムであってもよく、本出願の実施例では具体的に限定しない。
【0129】
本出願の実施例で提供するデータ伝送装置800は
図6の方法実施例で実現する各工程を実現でき、且つ同様な技術効果を達成し、繰り返して説明しないように、ここで詳細な説明を省略する。
【0130】
図9に示すように、
図9は本出願の実施例の端末を実現するハードウェア構成模式図である。当該端末900は、高周波ユニット901、ネットワークモジュール902、オーディオ出力ユニット903、入力ユニット904、センサ905、表示ユニット906、ユーザ入力ユニット907、インタフェースユニット908、メモリ909及びプロセッサ910等の素子を含むが、これらに限定されない。
【0131】
当業者であれば、端末900は各部材に給電する電源(例えば、電池)をさらに含んでもよいことが理解可能であり、電源は、電源管理システムによってプロセッサ910と論理的に接続してもよく、このように電源管理システムによって充放電の管理、及び電力消費管理等の機能を実現する。
図9に示す端末の構造は端末を限定するものではなく、端末は図示より多く又はより少ない部材、又は一部の部材の組合せ、又は異なる部材配置を含んでもよく、ここで詳細な説明は省略する。
【0132】
本出願に係る実施例では、入力ユニット904は、ビデオ獲得モード又は画像獲得モードで画像獲得装置(例えば、カメラ)により取得した静的画像又はビデオの画像データを処理するグラフィックスプロセッシングユニット(Graphics Processing Unit,GPU)9041と、マイクロホン9042とを含んでもよいことを理解すべきである。表示ユニット906は表示パネル9061を含んでもよく、表示パネル9061は液晶ディスプレイ、有機発光ダイオード等の形式で配置してもよい。ユーザ入力ユニット907はタッチパネル9071及び他の入力デバイス9072を含む。タッチパネル9071はタッチスクリーンとも呼ばれる。タッチパネル9071は、タッチ検出装置及びタッチ制御器という2つの部分を含んでもよい。他の入力デバイス9072は、物理キーボード、機能ボタン(例えば、音量制御ボタン、スイッチボタン等)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、これらに限定されなく、ここで詳細な説明を省略する。
【0133】
本出願の実施例において、高周波ユニット901は、ネットワーク側機器からのダウンリンクデータを受信した後、プロセッサ910で処理し、また、アップリンクのデータをネットワーク側機器に送信する。通常、高周波ユニット901は、アンテナ、少なくとも1つの増幅器、受送信機、カプラー、低騒音増幅器、デュプレクサ等を含むが、それらに限定されない。
【0134】
メモリ909は、ソフトウェアプログラム又はコマンド及び様々なデータを記憶するために用いることができる。メモリ909は、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーション又はコマンド(例えば、音声再生機能、画像再生機能等)等を記憶可能な、プログラム又はコマンドを記憶する領域及びデータ記憶領域を主に含んでもよい。また、メモリ909は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよいし、不揮発性メモリを含んでもよく、そのうち、不揮発性メモリは、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)、プログラマブル読み取り専用メモリ(Programmable ROM,PROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(Erasable PROM,EPROM)、電気的消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(Electrically EPROM,EEPROM)又はフラッシュメモリであってもよい。例えば、少なくとも1つの磁気ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性ソリッドステート記憶デバイスが挙げられる。
【0135】
プロセッサ910は、1つ又は複数の処理ユニットを含んでもよく、選択可能に、プロセッサ910に、オペレーティングシステム、ユーザインタフェース及びアプリケーション又はコマンド等を主に処理するアプリケーションプロセッサと、ベースバンドプロセッサのような無線通信を主に処理するモデムプロセッサとを統合することができる。上記モデムプロセッサはプロセッサ910に統合されなくてもよいことが理解可能である。
【0136】
プロセッサ910は、端末がデータ伝送及び/又は処理を行う時に要するコンピューティング能力リソース情報を表すコンピューティング能力要求情報を決定するステップと、前記コンピューティング能力要求情報を第1ネットワークノードへ送信するステップと、を実行するために用いられる。
【0137】
本出願の実施例では、端末は、端末がデータ伝送及び/又は処理を行う時に要するコンピューティング能力リソース情報を表すコンピューティング能力要求情報を決定し、次に前記コンピューティング能力要求情報を第1ネットワークノードへ送信することによって、第1ネットワークノードは受信したコンピューティング能力要求情報により端末に対して適切なコンピューティング能力リソースを選択し又は対応付けることができ、これによって、データを伝送しながらコンピューティング機能を行うと同時に、伝送と計算の同時実行を図ったクラウド・ネットワークのソフト融合を実現する。
【0138】
図10に示すように、本出願の実施例は、更に、ネットワーク側機器を提供する。当該ネットワーク側機器1000は、アンテナ1001、高周波装置1002、ベースバンド装置1003を含む。アンテナ1001が高周波装置1002に接続される。アップリンク方向において、高周波装置1002はアンテナ1001を介して情報を受信し、受信した情報をベースバンド装置1003に送信して処理させる。ダウンリンク方向において、ベースバンド装置1003は送信される情報を処理し、且つ高周波装置1002に送信し、高周波装置1002は受信した情報を処理してからアンテナ1001を経由して送信する。
【0139】
上記周波帯処理装置はベースバンド装置1003にあってもよく、上記実施例でネットワーク側機器が実行する方法はベースバンド装置1003で実現でき、当該ベースバンド装置1003はプロセッサ1004とメモリ1005を含む。
【0140】
ベースバンド装置1003は、例えば、複数のチップを設置した少なくとも1つのベースバンドボードを含んでもよく、
図10に示すように、その中の1つのチップは、例えば、メモリ1005に接続されてメモリ1005中のプログラムを呼び出して、上記方法実施例に示されたネットワーク機器の操作を実行するプロセッサ1004である。
【0141】
当該ベースバンド装置1003は、高周波装置1002と情報をやり取りするためのネットワークインタフェース1006を更に含んでもよく、当該インタフェースは、例えば、共通公衆無線インタフェース(Common Public Radio Interface,CPRI)である。
【0142】
具体的には、本発明の実施例のネットワーク側機器は、メモリ1005に記憶されてプロセッサ1004で動作可能なコマンド又はプログラムを更に備え、プロセッサ1004はメモリ1005におけるコマンド又はプログラムを呼び出して
図8に示す各モジュールが実行する方法を実行し、且つ同様な技術効果を達成することができ、繰り返して説明しないように、ここで詳細な説明を省略する。
【0143】
本出願の実施例は、プログラム又は命令を記憶しており、当該プログラム又は命令がプロセッサにより実行されると、上記データ伝送方法実施例の各工程を実現し、且つ同様な技術効果を達成できる可読記憶媒体を更に提供し、繰り返して説明しないように、ここで詳細な説明を省略する。
【0144】
ここで、前記プロセッサは上記実施例に記載の端末におけるプロセッサである。前記可読記憶媒体は、例えば、コンピュータ読み出し専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)、磁気ディスク又は光ディスク等のコンピュータ可読記憶媒体を含む。
【0145】
本出願の実施例は、プロセッサと通信インタフェースを備え、前記通信インタフェースと前記プロセッサが結合され、前記プロセッサがネットワーク側機器のプログラム又は命令を実行して、上記データ伝送方法実施例の各工程を実現するためのものであり、且つ同様な技術効果を達成できるチップを更に提供し、繰り返して説明しないように、ここで詳細な説明を省略する。
【0146】
本出願に係る実施例に記載のチップは、システムチップ、チップシステム又はシステムオンチップ等と呼んでもよいことを理解すべきである。
【0147】
本出願の実施例は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶されて前記プロセッサで実行可能なプログラム又は命令と、を備え、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行されると、上記データ伝送方法実施例の各工程を実現し、且つ同様な技術効果を達成できるコンピュータプログラム製品を更に提供し、繰り返して説明しないように、ここで詳細な説明を省略する。
【0148】
説明すべきことは、本明細書において、用語「含む」、「からなる」又はその他のあらゆる変形は非排他的包含を含むように意図され、それにより一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素のみならず、明示されていない他の要素、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素をも含む点である。特に断らない限り、語句「一つの…を含む」により限定される要素は、該要素を含むプロセス、方法、物品又は装置に別の同じ要素がさらに存在することを排除するものではない。また、指摘すべきことは、本出願の実施形態における方法及び装置の範囲は、図示又は検討された順序で機能を実行することに限定されず、係る機能に応じて実質的に同時に又は逆の順序で機能を実行することも含み得る点であり、例えば、説明されたものと異なる順番で、説明された方法を実行してもよく、さらに各種のステップを追加、省略、又は組み合わせてもよい。また、何らかの例を参照して説明した特徴は他の例において組み合わせられてもよい。
【0149】
以上の実施形態に対する説明によって、当業者であれば上記実施例の方法がソフトウェアと必要な共通ハードウェアプラットフォームとの組合せという形態で実現できることを明確に理解可能であり、当然ながら、ハードウェアによって実現してもよいが、多くの場合において前者はより好ましい実施形態である。このような見解をもとに、本出願の技術的解決手段は実質的に又は従来技術に寄与する部分はソフトウェア製品の形で実施することができ、該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク側機器等であってもよい)に本出願の各実施例に記載の方法を実行させる複数の命令を含む。
【0150】
以上、図面を参照しながら本出願の実施例を説明したが、本出願は上記の具体的な実施形態に限定されず、上記の具体的な実施形態は例示的なものに過ぎず、限定的なものではなく、本出願の示唆をもとに、当業者が本出願の趣旨及び特許請求の保護範囲から逸脱することなくなし得る多くの形態は、いずれも本出願の保護範囲に属するものとする。
【0151】
(関連出願の相互参照)
本発明は、2021年1月21日に中国特許局に提出された、出願番号が202110082984.2、発明の名称が「データ伝送方法、端末及びネットワーク側機器」の中国特許出願の優先権を主張し、当該出願の全ての内容が引用によって本発明に組み込まれている。