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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-04
(45)【発行日】2024-12-12
(54)【発明の名称】ホームページを作成するためのシステム
(51)【国際特許分類】
   H04L 67/02 20220101AFI20241205BHJP
   G06F 40/186 20200101ALI20241205BHJP
【FI】
H04L67/02
G06F40/186
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020168627
(22)【出願日】2020-10-05
(65)【公開番号】P2022060879
(43)【公開日】2022-04-15
【審査請求日】2023-09-06
(73)【特許権者】
【識別番号】520387472
【氏名又は名称】ジャパン・デジタルヘルス・エージェンシー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116850
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 隆行
(74)【代理人】
【識別番号】100165847
【弁理士】
【氏名又は名称】関 大祐
(74)【代理人】
【識別番号】100220696
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 一郎
(72)【発明者】
【氏名】小澤 一世
(72)【発明者】
【氏名】綾部 賢治
【審査官】岩田 玲彦
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0337711(US,A1)
【文献】特開2002-236642(JP,A)
【文献】特開2017-117082(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 67/02
G06F 40/186
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)に投稿された情報からホームページを作成するためのシステムであって,
SNSに投稿された画像,コメント及びハッシュタグを含むSNS情報を受け取る,SNS情報受領手段と,
ホームページのテンプレートを記憶するテンプレート記憶手段と,
前記SNS情報を解析し,前記テンプレート記憶手段から前記ホームページのテンプレートを読み出すテンプレート読出手段と,
解析した前記SNS情報に基づいて,読み出したホームページのテンプレート内の所定のエリアに,前記画像及びコメントを配置する配置手段と,
前記配置手段が配置した前記画像及びコメントのサイズ及び位置を調整する調整手段と,
を含む,システムであって,
画像の撮影時期や画像の内容を解析し,画像解析結果を得る画像解析手段と,
季節情報及び時事情報を受取る季節・時事情報受信手段と,
同じハッシュタグに関する画像が複数ある場合,前記画像解析手段が解析した画像解析結果と,前記季節・時事情報受信手段が受け取った季節情報及び時事情報に基づいて,前記配置手段が配置した前記画像及びコメントの配置を変更する,解析結果に基づく配置変更手段をさらに含む,
システム
【請求項2】
請求項1に記載のシステムであって,
画像,コメント及びハッシュタグを含む電子メールを受け取る電子メール受領手段と,
前記電子メール受領手段が受け取った電子メール由来の画像,コメント及びハッシュタグを用いて,前記配置手段が配置した画像及びコメントを更新する電子メールに基づいたコンテンツ更新手段と,をさらに有する,
システム。
【請求項3】
請求項1に記載のシステムであって,
前記テンプレート読出手段が読み出したテンプレートに基づいて,前記画像を加工する画像加工手段をさらに有する,
システム。
【請求項4】
請求項1に記載のシステムであって,
前記画像に基づいて,前記テンプレート読出手段が読み出したテンプレートの画像及びテキストの配置を調整するテンプレート調整手段をさらに有する,
システム。
【請求項5】
請求項1に記載のシステムであって,
前記SNS情報は,前記画像と関連したSNS上の評価情報を含み,
前記画像が複数ある場合,前記SNS上の評価情報に基づいて,前記配置手段が配置した前記画像及びコメントの配置を変更する,評価情報に基づく配置変更手段をさらに含む,
システム。
【請求項6】
コンピュータを,
ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)に投稿された画像,コメント及びハッシュタグを含むSNS情報を受け取る,SNS情報受領手段と,
ホームページのテンプレートを記憶するテンプレート記憶手段と,
前記SNS情報を解析し,前記テンプレート記憶手段から前記ホームページのテンプレートを読み出すテンプレート読み出し手段と,
解析した前記SNS情報に基づいて,読み出したホームページのテンプレート内の所定のエリアに,前記画像及びコメントを配置する配置手段と,
前記配置手段が配置した前記画像及びコメントのサイズ及び位置を調整する調整手段と,
を含む,システムであって,
画像の撮影時期や画像の内容を解析し,画像解析結果を得る画像解析手段と,
季節情報及び時事情報を受取る季節・時事情報受信手段と,
同じハッシュタグに関する画像が複数ある場合,前記画像解析手段が解析した画像解析結果と,前記季節・時事情報受信手段が受け取った季節情報及び時事情報に基づいて,前記配置手段が配置した前記画像及びコメントの配置を変更する,解析結果に基づく配置変更手段をさらに含む,
システムとして機能させるための,ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)に投稿された情報からホームページを作成するためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は,ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)に投稿された情報からホームページを作成するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数のホームページ作成支援システムが提案されている。例えば,特開2014-157441号公報には,ホームページ作成方法およびホームページ作成システムが記載されている。このシステムは,特殊タグを含む表形式のデータテーブルを用意し,そのデータテーブルにユーザが情報を入手すると,特殊タグと関連付けて入力されたデータを用いて,ホームページを作成するというものである。
【0003】
しかし,ホームページ作成支援システムは日常的に使用しないフォーマットへデータを入力する必要がある。このため,一般ユーザは,改めてシステムについて学習する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2014-157441号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
よって,ユーザに利便性の高いホームページを作成するためのシステムが望まれた。この発明の課題の一つは,ユーザに利便性の高いホームページを作成するためのシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
多くの一般ユーザは,インスタグラム(登録商標)やツイッター(登録商標)といったソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を利用している。この発明は,ユーザが利用しているSNSから必要な情報を抽出すれば,自動的にホームページを作成できるという知見に基づく。
【0007】
この明細書に記載される最初の発明は,ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)に投稿された情報からホームページを作成するためのシステム1に関する。
このシステム1は,SNS情報受領手段3と,テンプレート記憶部5と,テンプレート読出手段7と,配置手段9と,調整手段11とを有する。
SNS情報受領手段3は,SNSに投稿された画像,コメント及びハッシュタグを含むSNS情報を受け取るための要素である。
テンプレート記憶手段5は,ホームページのテンプレートを記憶するための要素である。テンプレート記憶部と,
テンプレート読出手段7は,SNS情報を解析し,テンプレート記憶部からホームページのテンプレートを読み出すための要素である。
配置手段9は,テンプレート読出手段7が解析したSNS情報に基づいて,読み出したホームページのテンプレート内の所定のエリアに,画像及びコメントを配置するための要素である。
調整手段11は,配置手段9が配置した画像及びコメントのサイズ及び位置を調整するための要素である。
【0008】
上記のシステム1の好ましいものは,電子メール受領手段13と,電子メールに基づいたコンテンツ更新手段15と,をさらに有する。
電子メール受領手段13は,画像,コメント及びハッシュタグを含む電子メールを受け取るための要素である。
電子メールに基づいたコンテンツ更新手段15は,電子メール受領手段13が受け取った電子メール由来の画像,コメント及びハッシュタグを用いて,配置手段9が配置した画像及びコメントを更新するための要素である。
【0009】
上記のシステム1の好ましいものは,画像加工手段17をさらに有する。
画像加工手段17は,テンプレート読出手段7が読み出したテンプレートに基づいて,画像を加工するための要素である。
【0010】
上記のシステム1の好ましいものは,テンプレート調整手段19をさらに有する。テンプレート調整手段19は,画像に基づいて,テンプレート読出手段が読み出したテンプレートの画像及びテキストの配置を調整するための要素である。
【0011】
上記のシステム1の好ましいものは,評価情報に基づく配置変更手段21をさらに含む。この態様においては,SNS情報は,画像と関連したSNS上の評価情報を含む。そして,評価情報に基づく配置変更手段21は, 画像が複数ある場合,SNS上の評価情報に基づいて,配置手段9が配置した画像及びコメントの配置を変更するための要素である。
【0012】
上記のシステム1の好ましいものは,画像解析手段23と,季節・時事情報受信手段25と,解析結果に基づく配置変更手段27をさらに含む。
画像解析手段23は,画像の撮影時期や画像の内容を解析し,画像解析結果を得るための要素である。
季節・時事情報受信手段25は,季節情報及び時事情報を受取るための要素である。
解析結果に基づく配置変更手段27は,同じハッシュタグに関する画像が複数ある場合,画像解析手段が解析した画像解析結果と,季節・時事情報受信手段が受け取った季節情報及び時事情報に基づいて,配置手段が配置した画像及びコメントの配置を変更するための要素である。
【0013】
この明細書に記載される第2の発明は,コンピュータを,この明細書に記載されるいずれかのシステムとして機能させるためのプログラムに関する。この発明は,上記のプログラムを含むアプリケーションや,上記のプログラムを記憶したコンピュータが読み取り可能な情報記録媒体を含む。
【0014】
この明細書に記載される第3の発明は,この明細書に記載されるいずれかのシステムを用いた方法に関する。この方法は,ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)に投稿された情報からホームページを作成するための方法である。
この方法は,SNS情報受領工程(S101)と,テンプレート読み出し工程(S102)と,配置工程(S103)と,調整工程(S104)とを含む。
SNS情報受領工程(S101)は,SNSに投稿された画像,コメント及びハッシュタグを含むSNS情報を受け取るための工程である。
テンプレート読み出し工程(S102)は,SNS情報を解析し,テンプレート記憶部からホームページのテンプレートを読み出すための工程である。
配置工程(S103)は,解析したSNS情報に基づいて,テンプレート読み出し工程で読み出したホームページのテンプレート内の所定のエリアに,画像及びコメントを配置するための工程である。
調整工程(S104)は,配置工程において配置された画像及びコメントのサイズ及び位置を調整するための工程である。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば,ユーザに利便性の高いホームページを作成するためのシステムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は,本発明のシステムの基本構成例を示すブロック図である。
図2図2は,コンピュータの基本構成を示すブロック図である。
図3図3は,本発明のシステム例を示す概念図である。
図4図4は,ユーザがSNSに情報を投稿し,投稿されたSNS情報に基づいて,ホームページが作成される様子を示す概念図である
図5図5は,ホームページを作成するための方法の例を説明するためのフローチャートである。
図6図6は,ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)に投稿された情報からホームページを作成する様子を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下,図面を用いて本発明を実施するための形態について説明する。本発明は,以下に説明する形態に限定されるものではなく,以下の形態から当業者が自明な範囲で適宜修正したものも含む。
【0018】
図1は,本発明のシステムの基本構成例を示すブロック図である。この装置は,コンピュータによる処理装置である。コンピュータは,携帯端末,デスクトップ型パーソナルコンピュータ,及びサーバのいずれか又は2つ以上の組み合わせであってもよい。これらは通常インターネット(イントラネット)等により情報の授受を行うことができるように接続されている。一部の機能をいずれかのコンピュータにもたせるなど,複数のコンピュータを用いて,機能を分担してもよい。
【0019】
このシステム1は,ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)に投稿された情報からホームページを作成するためのシステムである。ソーシャルネットワーキングサービスは,ウェブやインターネット上で社会的ネットワーク(ソーシャル・ネットワーク)を構築できるようにするためのウェブサイトやアプリケーションである。SNSの例は,インスタグラム(登録商標),ツイッター(登録商標),フェイスブック(登録商標)及びLINE(登録商標)である。このシステムは,SNS用のウェブサイトや,グループアプリケーションなどに投稿された情報から必要な情報(例えば,タグや画像,コメント及びメッセージ)を抽出し,システム内に入力して,入力された情報を用いて自動的にホームページを作製したり,更新したりするためのシステムである。
【0020】
図2は,コンピュータの基本構成を示すブロック図である。この図に示されるように,コンピュータは,入力部31,出力部33,制御部35,演算部37及び記憶部39を有しており,各要素は,バス41などによって接続され,情報の授受を行うことができるようにされている。例えば,記憶部には,制御プログラムが記憶されていてもよいし,各種情報が記憶されていてもよい。入力部から所定の情報が入力された場合,制御部は,記憶部に記憶される制御プログラムを読み出す。そして,制御部は,適宜記憶部に記憶された情報を読み出し,演算部へ伝える。また,制御部は,適宜入力された情報を演算部へ伝える。演算部は,受け取った各種情報を用いて演算処理を行い,記憶部に記憶する。制御部は,記憶部に記憶された演算結果を読み出して,出力部から出力する。このようにして,各種処理が実行される。この各種処理を実行するものが,各手段である。各手段は,各部や各装置などと読み替えても構わない。上記の処理は,コンピュータのプロセッサが行ってもよい。
【0021】
図3は,本発明のシステム例を示す概念図である。図3に示されるように,本発明のシステム(本発明の装置を含むシステム)は,インターネット又はイントラネット43と接続された携帯端末45と,インターネット又はイントラネット43に接続されたサーバ47とを含むものであってもよい。もちろん,単体のコンピュータや携帯端末が,本発明の装置として機能してもよいし,複数のサーバが存在してもよい。
【0022】
図1に示されるように,このシステム1は,SNS情報受領手段3と,テンプレート記憶部5と,テンプレート読出手段7と,配置手段9と,調整手段11とを有する。
SNS情報受領手段3は,SNSに投稿された画像,コメント及びハッシュタグを含むSNS情報を受け取るための要素である。
図4は,ユーザがSNSに情報を投稿し,投稿されたSNS情報に基づいて,ホームページが作成される様子を示す概念図である。ユーザが,SNSサイトに写真やコメントをアップロードする。すると,SNSサイトでは,画像の位置,大きさ,種類,投稿時期,を示す情報が,タグ(タグ1)とともに記憶される。また,このSNSサイトでは,コメントの上方が,タグ(タグ2)とともに記憶される。システム1は,このSNSサイトのユーザ情報を記憶しており,記憶したユーザ情報に関連するホームページ情報をも記憶している。そして,システム1は,そのSNSサイトに情報がアップロードされたという情報を受取る。すると,SNS情報受領手段3は,そのSNSサイトから,SNSに投稿された画像,コメント及びハッシュタグを含むSNS情報を受け取る。受取ったSNS情報は,システム1内に入力される。例えば,コンピュータの入力部31が,SNS情報受領手段3として機能する。
【0023】
テンプレート記憶手段5は,ホームページのテンプレートを記憶するための要素である。例えば,コンピュータの記憶部39がテンプレート記憶手段5として機能する。テンプレート記憶手段5は,様々なフォーマットのホームページのテンプレートを記憶している。テンプレートの例は,写真が1枚でコメントが中心のもの,写真が4枚で4枚の写真がほぼ同程度の大きさのものなど,写真の枚数や配置が異なるものである。テンプレートの別の例は,背景が単色のもの,背景が秋の風景のもの,背景が星座のもの,背景が所定のキャラクタのもの,及び背景が研究室風のものなど,背景がカテゴリー別のものである。ホームページのテンプレートは公知である。
【0024】
テンプレート読出手段7は,SNS情報を解析し,テンプレート記憶部5からホームページのテンプレートを読み出すための要素である。配置手段9は,テンプレート読出手段7が解析したSNS情報に基づいて,読み出したホームページのテンプレート内の所定のエリアに,画像及びコメントを配置するための要素である。調整手段11は,配置手段9が配置した画像及びコメントのサイズ及び位置を調整するための要素である。例えば,コンピュータの制御部35,演算部37及び記憶部39がテンプレート読出手段7,及び調整手段11として機能する。画像の例は,写真である。写真は,デジタル画像であってもよい。画像の別の例は,キャラクタ画像である。コメントは,テキストであってもよいし,音声であってもよい。SNS情報には,例えば,写真の枚数,コメントが含まれている。テンプレート読出手段7は,例えば,写真の枚数に基づいて,テンプレートを読み出してもよい。また,コメントに含まれる用語を抽出し,抽出した用語に関連する背景を有するテンプレートを抽出してもよい。テンプレート読出手段7は,ハッシュタグを解析し,画像やコメントの関連性を解析してもよい。このようにして,テンプレート記憶部5からホームページのテンプレートが読み出される。
【0025】
配置手段9は,テンプレート読出手段7が解析したSNS情報に基づいて,読み出したホームページのテンプレート内の所定のエリアに,画像及びコメントを配置するための要素である。例えば,コンピュータの制御部35,演算部37及び記憶部39が配置手段9として機能する。SNS情報には,例えば,ハッシュタグなどのタグが含まれる。配置手段9は,タグを用いて情報の種類と,情報の関連性を把握する。例えば,配置手段9は,所定の画像のサイズやその画像と関連するコメントを把握する。そのうえで,配置手段9は,テンプレートの所定の位置に,画像やそれと関連したコメントを配置する。この際に同じハッシュタグが付された画像が複数ある場合,一つの画像を選択し,複数の画像に関連したコメントを統合し,選択された画像のコメントとなるようにしてもよい。
【0026】
調整手段11は,配置手段9が配置した画像及びコメントのサイズ及び位置を調整するための要素である。例えば,コンピュータの制御部35,演算部37及び記憶部39が調整手段11として機能する。配置手段9がテンプレートに画像やコメントを配置した場合,コメントの多寡や画像のサイズによって,ホームページの見栄えが良くない場合がある。そのような場合は,例えば,画像のサイズを統一するか,又はコメントの文字の大きさを調整することで,隣接する画像及びコメントの組合せが同じような大きさの配置となるように調整すればよい。なお,配置手段9と調整手段11は,一つの要素が同時にふたつの手段に関する処理を行っても構わない。このようにして,ユーザがSNSに画像やコメントを投稿すると,自動的にホームページの案が作成される。また,すでにホームページが存在する場合,ユーザがSNSに画像やコメントを投稿すると,自動的にホームページが更新されることとなる。画像の調整は,後述する画像加工手段17が行ってもよい。
【0027】
図1に示されるように,このシステム1は,電子メール受領手段13と,電子メールに基づいたコンテンツ更新手段15と,をさらに有してもよい。
電子メール受領手段13は,画像,コメント及びハッシュタグを含む電子メールを受け取るための要素である。例えば,コンピュータの入力部31が電子メール受領手段13として機能する。システム1は,電子メールを受信すると,電子メールアドレス情報のほか,電子メールに添付された画像やコメント,電子メールの本文に関する情報を受取る。システム1は,受取ったこれらの情報をシステム1内に入力する。このようにして,電子メールに基づいて,画像,コメント及びハッシュタグがシステム1内に入力される。
【0028】
電子メールに基づいたコンテンツ更新手段15は,電子メール受領手段13が受け取った電子メール由来の画像,コメント及びハッシュタグを用いて,配置手段9が配置した画像及びコメントを更新するための要素である。例えば,コンピュータの制御部35,演算部37及び記憶部39が電子メールに基づいたコンテンツ更新手段15として機能する。
記憶部は,例えば電子メールアドレスと関連してホームページの識別情報を記憶している。コンテンツ更新手段15は,システム1が,電子メールを受信した場合,例えば,その電子メールアドレスと関連した識別情報を用いて,その電子メールアドレスを有するユーザのホームページに関する情報を記憶部から読み出す。そして,ハッシュタグに基づいて,画像及びコメントをホームページのテンプレートに再配置する。この際,不要となった画像やコメントを削除してもよいし,電子メールに基づいて入手した画像やコメントをホームページに追加してもよい。
【0029】
図1に示されるように,このシステム1は,画像加工手段17をさらに有してもよい。
画像加工手段17は,テンプレート読出手段7が読み出したテンプレートに基づいて,画像を加工するための要素である。コンピュータの制御部35,演算部37及び記憶部39が画像加工手段17として機能する。画像加工手段17の加工例は,テンプレートの背景の色や他の画像の色に合わせて画像の色を調整するものや,テンプレートの画像配置箇所や他の画像の大きさを考慮して,画像の大きさを調整するもの,画像ファイルのデータ容量を考慮して画質を調整するものである。また,画像加工手段17は,テンプレートのデザイン(色,要素の形,配置など)に合わせて,画像の色調,色彩を調整したり,トリミングを行ってもよい。
【0030】
図1に示されるように,このシステム1は,テンプレート調整手段19をさらに有してもよい。テンプレート調整手段19は,画像に基づいて,テンプレート読出手段が読み出したテンプレートの画像及びテキストの配置を調整するための要素である。例えば,コンピュータの制御部35,演算部37及び記憶部39がテンプレート調整手段19として機能する。例えば,システム1内に新たに画像が入力された場合,テンプレート調整手段19は,その画像の平均の色を解析し,解析した色情報や従来のホームページの背景色と解析した色情報に基づいて,テンプレートの背景の色を調整してもよい。このようにすることで,ホームページの背景色を簡単に更新でき,飽きの来ないホームページを提供し続けることができる。また,テンプレート調整手段19は,仮に更新されたホームページ用テンプレートに含まれる1又は2以上の画像の色を分析し,分析した画像の色に基づいて,テンプレートの背景を調整するようにしてもよい。テンプレートの背景が更新されると,そのユーザのホームページの背景も更新されることとなる。
【0031】
図1に示されるように,このシステム1は,評価情報に基づく配置変更手段21をさらに有してもよい。この態様においては,SNS情報は,画像と関連したSNS上の評価情報を含む。そして,評価情報に基づく配置変更手段21は, 画像が複数ある場合,SNS上の評価情報に基づいて,配置手段9が配置した画像及びコメントの配置を変更するための要素である。例えば,コンピュータの,入力部31,制御部35,演算部37及び記憶部39が評価情報に基づく配置変更手段21として機能する。画像と関連したSNS上の評価情報は,いわゆる「いいね」「超いいね」の数や,Likeの数など,画像やコメントに関連して閲覧者が評価を投票した数や種類に基づく情報を意味する。特に同じハッシュタグに関連した画像が複数ある場合,上記の評価情報に基づき,テンプレートに従って,最も評価の高い画像(及びコメント)のみを掲載したり,評価に従って画像(及びコメント)の配置やサイズを調整するようにすればよい。
【0032】
図1に示されるように,このシステム1は,画像解析手段23と,季節・時事情報受信手段25と,解析結果に基づく配置変更手段27をさらに有してもよい。
画像解析手段23は,画像の撮影時期や画像の内容を解析し,画像解析結果を得るための要素である。例えば,コンピュータの制御部35,演算部37及び記憶部39が画像解析手段23として機能する。制御部35は,プログラムの指令に従い,記憶部39に記憶された画像を読み出し,演算部37に所定の演算を行わせる。その演算の例は,画像認識である。例えば,画像解析手段23は,画像に含まれる所定の色の領域を分析し,それにより木の葉部分を把握して,木の葉の色を求める。そして,木の葉の色から季節を分析するようにすればよい。また,画像が写真の場合,画像の撮影日や撮影場所に関する情報が付随している場合は,それらの情報を読み取り画像の撮影時期に関する画像解析結果を得ればよい。また,画像解析手段23は,画像に含まれる内容(例えば,人物,施設,設備,環境)を画像解析して,画像の内容求め,画像解析結果を得てもよい。
【0033】
季節・時事情報受信手段25は,季節情報及び時事情報を受取るための要素である。例えば,コンピュータの入力部31,制御部35,演算部37及び記憶部39が季節・時事情報受信手段25として機能する。例えば,管理者が端末から,システム1に季節情報及び時事情報を入力してもよい。また,システム1は,インターネットと接続されており,ニュースサイトなどのウェブサイトから自動的に季節情報及び時事情報を受取ってもよい。また,システム1は,カレンダーを有しており,カレンダーに基づいて季節情報を受取ってもよい。例えばブログには多数のタグがふられている。このタグを用いて時事情報を把握し,システム1に入力するようにしてもよい。
【0034】
解析結果に基づく配置変更手段27は,同じハッシュタグに関する画像が複数ある場合,画像解析手段が解析した画像解析結果と,季節・時事情報受信手段が受け取った季節情報及び時事情報に基づいて,配置手段が配置した画像及びコメントの配置を変更するための要素である。例えば,コンピュータの制御部35,演算部37及び記憶部39が解析結果に基づく配置変更手段27として機能する。例えば同じハッシュタグに関する画像が複数ある場合,季節情報(例えば夏)にあった画像解析結果(例えば,夏の海,プール,花火)に関する画像の優先度を上げて,優先的にホームページに表示したり,画像のサイズを大きくしたり,画像と関連したコメントの大きさを変えたりすればよい。
【0035】
なお,特定のハッシュタグが付いた画像やコメントを用いて,自動で文章を作成するとともに画像の配置調整を行い,ホームページのある頁又はブログを自動作成するようにしてもよい。
【0036】
この明細書に記載される第2の発明は,コンピュータを,この明細書に記載されるいずれかのシステムとして機能させるためのプログラムに関する。この発明は,上記のプログラムを含むアプリケーションや,上記のプログラムを記憶したコンピュータが読み取り可能な情報記録媒体を含む。情報記録媒体の例は,CD-ROM,DVD,SDカード,USBメモリ及びハードディスクである。
【0037】
この明細書に記載される第3の発明は,この明細書に記載されるいずれかのシステムを用いた方法に関する。この方法は,ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)に投稿された情報からホームページを作成するための方法である。
図5は,ホームページを作成するための方法の例を説明するためのフローチャートである。図6は,ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)に投稿された情報からホームページを作成する様子を示す概念図である。
【0038】
図5に示される通り,この方法は,SNS情報受領工程(S101)と,テンプレート読み出し工程(S102)と,配置工程(S103)と,調整工程(S104)とを含む。
SNS情報受領工程(S101)は,SNSに投稿された画像,コメント及びハッシュタグを含むSNS情報を受け取るための工程である。
テンプレート読み出し工程(S102)は,SNS情報を解析し,テンプレート記憶部からホームページのテンプレートを読み出すための工程である。
配置工程(S103)は,解析したSNS情報に基づいて,テンプレート読み出し工程で読み出したホームページのテンプレート内の所定のエリアに,画像及びコメントを配置するための工程である。
調整工程(S104)は,配置工程において配置された画像及びコメントのサイズ及び位置を調整するための工程である。
【0039】
図6の例では,2つのSNSサイト(インスタグラム(登録商標)及びツイッター(登録商標))から,一つのホームページが作成される例を示す。これらは,ユーザの識別情報で関連が確認されている。ユーザの識別情報は,記憶部に記憶されている。この例では,2つのサイトから抽出した主要画像データ及びコメントが,システム1に入力される。
テンプレート読出手段は,主要画像データ及びコメントを解析し,テンプレートを読み出す。この際に読み出したテンプレートは図6の右部分の通りであった。図6の例では,
この例では,2つのサイトのブログ(コメント)部分から共通するテーマが抽出される。例えば,配置手段が,システムに入力され,記憶部に記憶されたコメントを読み出して,読み出したコメントに基づいてテーマを解析する。これは全ての画像やコメントに共通しているテーマでなくてもよい。この例では,解析されたテーマが,ホームページのタイトルの案として記憶部に記憶される。この例では,テンプレートのタイトルに関する部位に,コメントに基づくテーマが配置される。
また,この例では,写真2,写真4及び写真6に共通するハッシュタグがふられている。すると,システム1は,このユーザの関心が最も多くハッシュタグがふられたこれらの写真に関するものであると解析する。そのうえで,写真をホームページ画像とするように決定する。後述するように,季節情報や時事情報などを考慮して,ホームページに掲載する画像であるホームページ画像を決定してもよい。なお,写真の内容を解析したり,コメントの内容を解析して抽出する画像を決定してもよい。
この例では,時系列や内容の関連性を考慮し,採用する写真を決定した。また,これに関する2つのサイトのコメントを配置した。図6の例では,いったん写真4に対して,コメント6及び9,写真2に対してコメント2及び8,写真6に対してコメント6及び2のようにテンプレートに配置した。
その後,写真の大きさを調整し,写真の大きさに合わせた文章となるように,写真に対応したコメントを統合した。このようにして配置された画像及びコメントのサイズ及び位置を調整した。
【産業上の利用可能性】
【0040】
この発明は情報通信産業において利用されうる。
【符号の説明】
【0041】
1 ホームページを作成するためのシステム
3 SNS情報受領手段
5 テンプレート記憶部
7 テンプレート読出手段
9 配置手段
11 調整手段
13 電子メール受領手段
15 コンテンツ更新手段
17 画像加工手段
19 テンプレート調整手段
21 評価情報に基づく配置変更手段
23 画像解析手段
25 季節・時事情報受信手段
27 解析結果に基づく配置変更手段
図1
図2
図3
図4
図5
図6