(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-04
(45)【発行日】2024-12-12
(54)【発明の名称】冷蔵庫の扉および冷蔵庫
(51)【国際特許分類】
F25D 23/02 20060101AFI20241205BHJP
【FI】
F25D23/02 304D
F25D23/02 304C
(21)【出願番号】P 2021035537
(22)【出願日】2021-03-05
【審査請求日】2023-09-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100148275
【氏名又は名称】山内 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100136319
【氏名又は名称】北原 宏修
(74)【代理人】
【識別番号】100142745
【氏名又は名称】伊藤 世子
(74)【代理人】
【識別番号】100143498
【氏名又は名称】中西 健
(72)【発明者】
【氏名】森田 洋平
【審査官】関口 勇
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-206000(JP,A)
【文献】特開2012-116481(JP,A)
【文献】登録実用新案第3063854(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2017/0082349(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D 23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷蔵庫の扉であって、
前面に配置されている前面板と、
前記前面板の一端辺に取り付けられている取っ手部材と
を備えており、
前記取っ手部材の前記扉の正面側には、シート部材が貼り付けられており、
前記シート部材は、
大面部と、
前記大面部よりも幅が小さく、前記大面部の一端辺から線状に延びる線状部と
を有しており、
前記大面部の前記一端辺と、前記一端辺から連続する前記線状部の端辺とのなす角は、90度以上となっており、
前記シート部材の熱膨張率は、前記取っ手部材の熱膨張率の0.5倍以上10倍以下となっている、
扉。
【請求項2】
前記取っ手部材には、外周に沿って凸部が設けられており、
前記シート部材は、前記凸部で囲われた領域内に貼り付けられている、
請求項1に記載の扉。
【請求項3】
前記凸部の高さは、前記シート部材の厚さよりも大きくなっている、
請求項2に記載の扉。
【請求項4】
請求項1から3の何れか1項に記載の扉を備えている冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷蔵庫に備えられている扉、およびこの扉を備えている冷蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
冷蔵庫には、各収納室を開閉するための扉が備えられている。この扉の何れかの端部には、使用者が扉を開ける際などに手を掛ける取っ手部が設けられている。例えば、特許文献1には、扉本体を形成する扉面材2と、扉の下辺部を形成し対向する前記扉面材の下端縁に嵌合して配置された扉キャップ5と、この扉キャップの内方の少なくとも一側に手掛け凹部6aを形成して配設され上端縁を前記扉面材に嵌合したハンドル部材6とを備えている冷蔵庫扉が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、冷蔵庫の美観を向上させるために、扉の端部に設けられている取っ手部にも意匠性を備えることが検討されている。
【0005】
本発明では、取っ手部の美観を容易に向上させ、かつ維持させることのできる扉および冷蔵庫を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一局面にかかる扉は、冷蔵庫の扉であって、前面に配置されている前面板と、前記前面板の一端辺に取り付けられている取っ手部材とを備えている。前記取っ手部材の前記扉の正面側には、シート部材が貼り付けられており、前記シート部材の熱膨張率は、前記取っ手部材の熱膨張率の0.5倍以上10倍以下となっている。
【0007】
本発明のもう一つの局面にかかる冷蔵庫は、本発明の一局面にかかる扉を備えている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、冷蔵庫の扉および冷蔵庫において、取っ手部の美観を容易に向上させ、かつ維持させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態にかかる冷蔵庫の正面部の構成を示す平面図である。
【
図2】
図1に示す冷蔵庫の野菜室扉の正面部の構成を示す平面図である。
【
図3】
図2に示す野菜室扉の外観構成を示す斜視図である。
【
図4】
図2に示す野菜室扉の内部(正面部分の裏面側)の構成を示す平面図である。
【
図5】
図2に示す野菜室扉のA-A線部分の構成を示す断面図である。
【
図6】
図3に示す野菜室扉の正面部分に取り付けられている補強部材を取り外した状態で示す斜視図である。
【
図7】
図1に示す冷蔵庫の野菜室扉を構成する取っ手部材の正面側の構成を示す斜視図である。
【
図8】
図2に示す野菜室扉のB-B線に相当する位置における取っ手部材および補強部材の構成を示す断面図である。
【
図9】冷蔵庫の扉に貼り付けられるシール部材の一部を拡大して示す平面図である。
【
図10】
図1に示す冷蔵庫の冷凍室扉および製氷室扉の外観構成を示す斜視図である。
【
図11】第2の実施形態にかかる冷蔵庫の冷凍室扉の正面部の構成を示す平面図である。
【
図12】第3の実施形態にかかる冷蔵庫の冷凍室扉の正面部の構成を示す平面図である。
【
図13】第4の実施形態にかかる冷蔵庫の冷凍室扉の正面部の構成を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しつつ、本発明の各実施形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0011】
<第1の実施形態>
(冷蔵庫の全体構成)
先ず、第1の実施形態にかかる冷蔵庫1の全体構成を説明する。
図1には、冷蔵庫1を正面から見た外観を示す。
【0012】
冷蔵庫1の外形は、主として断熱箱体90で構成されている。この断熱箱体90によって冷蔵庫1の貯蔵空間が形成される。断熱箱体90によって形成される貯蔵空間は、水平方向に延びる複数の仕切りによって、例えば、上段から順に、冷蔵室11と、野菜室12と、製氷室14および第2冷凍室15と、冷凍室13とに区分けされている。
【0013】
冷蔵室11には、左右に分割された観音開き式の冷蔵室扉11aおよび11bが設けられている。野菜室12には、引き出し式の野菜室扉12aが設けられている。冷凍室13には、引き出し式の冷凍室扉13aが設けられている。製氷室14には、引き出し式の製氷室扉14aが設けられている。第2冷凍室15には、引き出し式の冷凍室扉15aが設けられている。
【0014】
以上のように、本実施の形態にかかる冷蔵庫1は、複数の貯蔵空間に区分けされて、冷蔵室11および野菜室12などが設けられている。但し、各貯蔵空間の配置位置については、これに限定はされない。また、各貯蔵空間に設けられている扉の構成も、上記のものに限定はされない。
【0015】
本実施形態では、扉が設けられている面を冷蔵庫の正面または前面と呼ぶ。そして、前面を基準にして、冷蔵庫1を通常の状態で設置した場合に存在する位置に基づいて、冷蔵庫1の各面を、上面、側面、背面、及び底面とする。また、冷蔵庫1を設置面に載置した状態で、冷蔵庫1を正面から見て左右の方向(上下方向と直交する横方向)のことを、冷蔵庫1(または、野菜室扉12aなど)の左右方向という。また、冷蔵庫1を設置面に載置した状態で、冷蔵庫1の上下の方向(左右方向と直交する縦方向)のことを、冷蔵庫1(または、野菜室扉12aなど)の上下方向という。また、冷蔵庫1の前面側から見て左側に位置する側を、冷蔵庫1の左側と呼び、冷蔵庫1の前面側から見て右側に位置する側のことを、冷蔵庫1の右側と呼ぶ。
【0016】
なお、本実施形態では、引き出し式の各扉(すなわち、野菜室扉12a、冷凍室扉13a、製氷室扉14a、および冷凍室扉15aなど)には、その上端部に取っ手部31が設けられている。そして、取っ手部31の周囲の傾斜面には、シール部材(シート部材)61が貼り付けられている(
図2参照)。なお、取っ手部31の周囲の面は傾斜面でなくてもよく、例えば扉の前面と平行の面であってもよい。
【0017】
シール部材61の表面には、例えば、木目模様、大理石模様などの種々の模様が様々な色彩でプリントされている。これにより、冷蔵庫1の外観の意匠性を向上させることができる。シール部材61は化粧シートとも呼ばれる。
【0018】
シール部材61の裏面には、接着材を含む接着層が形成されている。そのため、使用者は、異なる模様がプリントされている複数のシール部材61から好みの模様のシール部材61を選択して、冷蔵庫1の各扉の取っ手部31の周囲に貼り付けることができる。また、既に貼り付けられているシール部材61の表面に、さらに別のシール部材61を貼り付けることも可能となる。これにより、使用者は、冷蔵庫1が設置される部屋のインテリアなどに合わせて冷蔵庫1の正面部分のデザインを容易に変更することができる。
【0019】
(野菜室扉の構成)
続いて、冷蔵庫1に設けられている野菜室扉(冷蔵庫の扉)12aのより詳細な構成について説明する。
図2および
図3には、野菜室扉12aの正面側からの外観を示す。
図2では、野菜室扉12aの取っ手部材22に貼り付けられるシール部材61も図示している。
【0020】
野菜室扉12aは、主として、金属板21、取っ手部材(キャップ部材)22、補強部材23、下方キャップ部材24、背面部材(図示せず)、および断熱材(図示せず)などを備えている。野菜室扉12aの外形は、金属板21、取っ手部材(キャップ部材)22、補強部材23、下方キャップ部材24、および背面部材(図示せず)で形成されている。
【0021】
金属板21は、扉の前面に配置されている。金属板21は、例えば、略四角形状の1枚の鋼板の各端辺を折り曲げて形成されている。金属板21は、正面部21a、左右両側に設けられている側面部21bおよび21b、および上下両側に設けられている折り曲げ部41および41を有している。扉の前面を形成する板部材は、ガラスや樹脂製の部材であてもよい。また、扉の前面を金属やガラスとし、外周部を樹脂とする等、扉の前面を別の部材で形成してもよい。
【0022】
取っ手部材(キャップ部材)22は、金属板21の上端辺に取り付けられている。取っ手部材22は、例えば、ABS、PP、PSなどの樹脂材料を成形して形成されている。本実施形態では、取っ手部材22は、金属板21の上方側の折り曲げ部41に取り付けられている。取っ手部材22には、その長手方向に沿って形成されている凹部31aを有する取っ手部31を有している。
【0023】
補強部材23は、金属板21と取っ手部材22との接合部を補強するための部材である。後述するように、補強部材23は、扉の内側から金属板21と取っ手部材22との接合部を覆うように設けられている。補強部材23は、例えば、ABS、PP、PSなどの樹脂材料を成形して形成されている。
【0024】
下方キャップ部材24は、金属板21の下端辺に取り付けられている。下方キャップ部材24は、取っ手部材22と同様に、例えば、ABS、PP、PSなどの樹脂材料を成形して形成されている。本実施形態では、下方キャップ部材24は、金属板21の下方側の折り曲げ部41に取り付けられている。
【0025】
上述した金属板21、取っ手部材22、補強部材23、および下方キャップ部材24によって、野菜室扉12aの正面側の外形が形成される。
図4には、これらの部材で形成されている野菜室扉12aの正面側の部分の内部構成(正面部分の裏面側の構成)を示す。
【0026】
背面部材は、例えば、ABS、PP、PSなどの樹脂材料を成形して形成されている。背面部材は、
図4に示す各部材の背面部を覆うように取り付けられる。これにより、扉の外形が形成される。
【0027】
断熱材は、これらの部材を組み合わせて形成された扉の外装体の内部に設けられている。断熱材は、例えば、発泡ウレタンなどの発泡断熱材を扉の外装体の内部に充填することによって形成される。
【0028】
本実施形態では、野菜室扉12aの上端部に設けられている取っ手部31の周囲は、シール部材61を貼り付けることができる。また、この面は扉の前面に対して傾斜する傾斜面(すなわち、傾斜面部32)となっている。
図2では、野菜室扉12aとそれに貼り付けられるシール部材61とを分解した状態で示している。
【0029】
本実施形態では、野菜室扉12a以外の引き出し式の扉(例えば、冷凍室扉13a、製氷室扉14a、および冷凍室扉15aなど)の取っ手部31の周囲にも、傾斜面部32が設けられている。そして、各扉の傾斜面部32には、野菜室扉12aと同様のシール部材(シート部材)61が貼り付けられている(
図1および
図10参照)。
【0030】
(金属板と取っ手部材との接合部の構成)
続いて、金属板21と取っ手部材22との接合部のより詳細な構成について説明する。
図5には、金属板21と取っ手部材22との接合部の構成を示す。
図5は、
図2に示す野菜室扉のA-A線部分の断面図である。
図6には、金属板21と取っ手部材22との接合部に補強部材23を取り付ける様子を示す。
【0031】
図8には、取っ手部材22と補強部材23との接合部の構成を示す。
図8は、
図2に示す野菜室扉12aのB-B線に相当する位置における取っ手部材22および補強部材23の断面図である。
【0032】
上述したように、金属板21と取っ手部材22との接合部には、補強部材23が取り付けられている。そこで、先ず、接合部を構成している各部材(金属板21、取っ手部材22、および補強部材23)の個々の構成について説明する。
図7には、取っ手部材22の正面側の構成を示す。
【0033】
金属板21は、例えば、略四角形状の1枚の鋼板の各端辺を折り曲げて形成されている。金属板21は、主として、正面部21a、左右両側の側面部21bおよび21b、並びに上下両側の折り曲げ部41および41で構成されている。
【0034】
正面部21aは、野菜室扉12aの正面部を形成している。側面部21bは、野菜室扉12aの左右両側の側面部を形成している。上側の折り曲げ部41は、金属板21の上端部の一部を背面側に折り曲げて形成されている。下側の折り曲げ部41は、金属板21の下端部の一部を背面側に折り曲げて形成されている。
【0035】
上側の折り曲げ部41には、少なくとも一つの穴42が形成されている(
図5参照)。
【0036】
取っ手部材22は、その正面側に、取っ手部31、傾斜面部32、および狭幅部33などを有している。
【0037】
取っ手部31は、野菜室扉12aの上端の中央部から左右両側に延びるように設けられている。取っ手部31は、下方に窪んだ凹部31aを有している(
図5参照)。凹部31aは、取っ手部31の位置に合わせて取っ手部材22の長手方向に延びている。
【0038】
傾斜面部32は、取っ手部31の左右両側に設けられている。傾斜面部32は、上方から下方に向かって前方へ傾斜している。上述したように、傾斜面部32にはシール部材61が貼り付けられる。これにより、冷蔵庫1の正面側の意匠性を向上させることができる。
【0039】
狭幅部33は、傾斜面部32の一部である。狭幅部33は、取っ手部31の左右両側に位置している傾斜面部32よりも上下方向の幅が狭くなっている。狭幅部33は、取っ手部31の形成領域に沿って、取っ手部31の下方に設けられている。
【0040】
なお、野菜室扉12aに貼り付けられるシール部材61は、取っ手部材22に設けられている傾斜面部32および狭幅部33の形状に合わせた形状となっている(
図2参照)。
【0041】
傾斜面部32には、金属板21との接合部側の辺に沿って、少なくとも一つの窪み(凹部)36が設けられている。窪み36は、取っ手部材22を形成している樹脂の一部が削り取られた部分である。
図2に示す例では、野菜室扉12aの左側の傾斜面部32の下辺近傍に、4個の窪み36が設けられており、野菜室扉12aの右側の傾斜面部32の下辺近傍に、4個の窪み36が設けられている。このような窪み36は、取っ手部材22の樹脂成型(例えば、射出成形)時に使用する金型に窪みに相当する突起を設けることによって形成することができる。
【0042】
本実施形態では、窪み36は、複数個設けられている。そして、一つの窪み36の横幅は、1cm以下となっていることが好ましい。これにより、窪み36の大きさを、一般的な人の手指の幅よりも小さくすることができ、使用者が傾斜面部32に触れた時に窪み36によって違和感を覚えることを防ぐことができる。
【0043】
また、窪み36は、傾斜面部32における金属板21との接合部側の端辺から、少し離れた位置に設けられていることが好ましい。これにより、窪み36の外側にシール部材61の貼りしろを設けることができ、シール部材61の剥離を防止できる。
【0044】
また、取っ手部材22の内側には、爪部34、第2爪部35、肉盗み(第2凹部)37、嵌め込み溝38、および押さえ部39などが設けられている(
図5および
図8など参照)。
【0045】
爪部34は、狭幅部33の下面に設けられている。爪部34は、金属板21の折り曲げ部41に設けられている穴42と係合する(
図5参照)。これにより、取っ手部材22は、金属板21に対して取り付けられる。
【0046】
第2爪部35は、凹部31aの裏面側の左右両端部に設けられている。第2爪部35は、補強部材23の長手方向の両端部に設けられている開口部57(
図6参照)に嵌め込まれる。これにより、補強部材23が取っ手部材22に取り付けられる。
【0047】
肉盗み37は、傾斜面部32の裏面側に位置する裏面部32bに設けられている。すなわち、肉盗み37は、取っ手部31の左右両側に位置している裏面部32bにそれぞれ設けられている(
図4参照)。肉盗み37は、取っ手部材22を形成している樹脂の一部が削り取られた部分である(
図8参照)。このような肉盗み37は、取っ手部材22の樹脂成型(例えば、射出成形)時に使用する金型に肉盗みに相当する突起を設けることによって形成することができる。なお、肉盗み37は、正面視で傾斜面部32側に設けられている窪み36と重ならない位置に設けられている。
【0048】
嵌め込み溝38は、傾斜面部32の下方に設けられている(
図7および
図8参照)。金属板21に対して取っ手部材22が取り付けられる際に、金属板21の折り曲げ部41の一部がこの嵌め込み溝38に差し込まれる。
【0049】
押さえ部39は、嵌め込み溝38の下方に設けられている。押さえ部39は、金属板21の折り曲げ部41が嵌め込み溝38に差し込まれた状態で、金属板21の正面部21aを背面側から支持する(
図4参照)。これにより、金属板21と取っ手部材22の接合部から発泡断熱材が漏れ出すことを抑制することができる。
【0050】
補強部材23は、扉の内側から金属板21と取っ手部材22との接合部を覆うように設けられている。
図4に示すように、補強部材23は、取っ手部材22の取っ手部31(すなわち、凹部31a)の形成位置に沿って配置されている。補強部材23は、例えば、ABS、PP、PSなどの樹脂材料を成形(例えば、射出成形)して形成されている。
【0051】
補強部材23は、前面部51、上面部52、後方部53、および左右用側の側方部54などを有している(
図5および
図6参照)。これらの補強部材23の各部分の名称は、補強部材23が野菜室扉12aに取り付けられた状態での位置に基づいて規定されている。
【0052】
補強部材23の上面部52には、少なくとも一つの凹み56が設けられている。凹み56は、金属板21に設けられている穴42および取っ手部材22に設けられている爪部34に対応する位置に設けられている(
図5参照)。
【0053】
側方部54には、開口部57が設けられている。この開口部57には、取っ手部材22に設けられている第2爪部35が嵌め込まれる。これにより、補強部材23が取っ手部材22に取り付けられる。
【0054】
補強部材23は、金属板21と取っ手部材22との接合部を扉の内側から覆うように設けられている(
図4および
図6など参照)。このような補強部材23が設けられていることで、金属板21と取っ手部材22との間に形成された隙間を狭くしたり、塞いだりすることができる。これにより、扉内部に充填される発泡断熱材の漏れを抑制できる。また、金属板21の位置ずれを抑制できる。
【0055】
金属板21に対して取っ手部材22を取り付ける際には、取っ手部材22の嵌め込み溝38に金属板21の折り曲げ部41を差し込む。そして、折り曲げ部41に設けられている穴42に取っ手部材22の爪部34を係合させる(
図5参照)。
【0056】
金属板21に対して取っ手部材22が取り付けられた後、補強部材23が取り付けられる。補強部材23は、取っ手部材22の下方側から取っ手部材22に対して取り付けられる(
図6参照)。そのため、補強部材23の開口部57は、取っ手部材22の第2爪部35の下方側から第2爪部35の配置位置に移動して、係合される。すなわち、第2爪部35は、補強部材23の取り付け方向に沿って開口部57に嵌め込まれる(
図8参照)。これにより、補強部材23の取り付け時の作業性を向上させることができる。
【0057】
金属板21と取っ手部材22との接合部に補強部材23が取り付けられると、補強部材23の上面部52に設けられている各凹み56は、取っ手部材22の爪部34の下方に位置する(
図5参照)。また、補強部材23の前面部51は、金属板21の正面部21aを背面側から支持する(
図5参照)。また、補強部材23の後方部53は、取っ手部材22の凹部31aの前方側を支持する(
図5参照)。これにより、取っ手部31の形成領域において、金属板21と取っ手部材22との接合部が補強部材23によって内側から塞がれた状態となる。したがって、扉内部に充填される発泡断熱材の漏れを抑制したり、金属板21の位置ずれを抑制したりすることができる。
【0058】
なお、野菜室扉12aの下端部に設けられている下方キャップ部材24と金属板21との接合部も、上記と同様の構成が適用できる。したがって、金属板21と下方キャップ部材24との接合にも、折り曲げ部41と下方キャップ部材24の爪部(図示せず)との係合部を扉の内側から覆うような補強部材が設けられていてもよい。
【0059】
また、別の実施態様では、金属板21と下方キャップ部材24との接合には、補強部材が設けられていなくてもよい。
【0060】
(取っ手部材の傾斜面部に貼り付けられるシール部材について)
続いて、取っ手部材22の傾斜面部32、およびこの傾斜面部32に貼り付けられるシール部材61のより具体的な構成について説明する。
図9には、シール部材61の一部(右側部分)を拡大して示す。
【0061】
図7に示すように、取っ手部材22の傾斜面部32には、外周に沿って凸部71が設けられている。そして、シール部材61は、凸部71で囲われた領域内に貼り付けられている。本実施形態では、
図8に示すように、凸部71の高さは、シール部材61の厚さよりも大きく(すなわち、高く)なっている。これにより、シール部材61が傾斜面部32から剥がれにくい構成とすることができる。
【0062】
シール部材61は、主として、表面の印刷層、裏面の接着層、および印刷層と接着層との間に位置する基材層で構成されている。印刷層には、種々の模様がプリントされている。また、印刷層の表面には、光沢加工が施されていたり保護層が積層されていたりしてもよい。接着層は、例えば、テープ、接着剤などを有している。これにより、傾斜面部32の表面にシール部材61を容易に貼り付けることができる。
【0063】
基材層は、シール部材61の大部分を形成している。基材層の材料によって、シール部材61の熱膨張率が決定される。基材層の材料は、取っ手部材22を形成している樹脂材料(例えば、ABS、PP、PSなど)の熱膨張率を考慮して選択される。すなわち、シール部材61の基材層の材料には、その熱膨張率が、取っ手部材22の熱膨張率と同程度のものが選択されることが好ましい。
【0064】
すなわち、シール部材61の基材層の熱膨張率は、取っ手部材22を形成している樹脂材料の熱膨張率の0.5倍以上10倍以下の範囲内となっている。また、より好ましくは、シール部材61の基材層の熱膨張率は、取っ手部材22を形成している樹脂材料の熱膨張率の0.5倍以上3倍以下の範囲内となっている。これにより、傾斜面部32に貼り付けられるシール部材61の表面に、シワや、裂け目などが発生することを抑制し、シール部材61の表面の美観を維持することができる。
【0065】
上述したように、取っ手部材22を形成している樹脂材料は、例えば、ABS、PP(ポリプロピレン)、PS(ポリスチレン)などである。この場合、シール部材61の基材層は、例えば、PET(ポリエチレンテレフタラート)、PP、PS、PE(ポリエチレン)などで形成することが好ましい。
【0066】
上述の各樹脂材料の熱膨張率は、以下の通りである。
ABS:(6.0~13)×10-5/℃
PP:(5.8~10.2)×10-5/℃
PS:(6.0~8.0)×10-5/℃
PET:(6.5)×10-5/℃
PE:(11~20)×10-5/℃
【0067】
また、取っ手部材22およびシール部材61の熱膨張率の差を考慮した上で、シール部材61の平面積は、貼り付け対象となる傾斜面部32の面積よりもやや小さいことが好ましい。
【0068】
図2に示すように、シール部材61は、2つの大面部62と、これら2つの大面部62を連結する線状部63とを有している。2つの大面部62は、シール部材61の長手方向の各端部に位置している。各大面部62は、取っ手部材22の傾斜面部32に対応する位置に貼り付けられる。線状部63は、大面部62よりも上下方向の幅が小さく、一方の大面部62の一端辺から他方の大面部62の一端辺に向かって線状に延びている。
【0069】
ここで、
図9に示すように、大面部62の一端辺62aと、この一端辺62aから連続する線状部63の端辺63aとのなす角をθとする。この角度θは、90度以上となっていることが好ましい。野菜室扉12aなどの冷蔵庫の扉の内部に発泡断熱材を形成する場合などには、発泡断熱材の熱膨張または熱収縮の影響を受けて、取っ手部材22が変形することがある。本実施形態の例では、傾斜面部32は左右に分かれて配置されているのに対し、狭幅部33は左右両側の傾斜面部32を接続するように延在しているため、傾斜面部32と狭幅部33との境界に位置する取っ手部材22の角部分に、発泡断熱材の膨張または収縮量の差が現れやすい。したがって、この角部分に取っ手部材22の変形が集中しやすい。そこで、この角部分の角度θを90度以上とすることで、熱膨張および収縮時の応力を上下方向に分散し、取っ手部材22の角部分に局所的な変形が発生することを抑制できる。
【0070】
そして、この角部分に対応するシール部材61(端辺62aと端辺63aとの間の角部分)の形状を同様の角度とすることで、取っ手部材22とシール部材61とを一体的に見せることができ、美観が向上する。さらに、取っ手部材22の角部分に若干の変形が発生した場合であっても、シール部材61の角部分でも応力を上下方向に分散できるため、シール部材61にシワが寄ることをより確実に防ぐことができる。
【0071】
なお、
図9に示す例では、大面部62の端辺62aと、線状部63の端辺63aとで形成される角部分は、R形状となっている。これにより、例えば、傾斜面部32にシール部材61を貼り付ける際に起こり得る角部分におけるシワ寄りを起こりにくくすることができる。
【0072】
(野菜室扉以外の引き出し式の扉の構成)
本実施形態では、冷蔵庫の扉の一例として野菜室扉12aを挙げているが、本実施態様にかかる冷蔵庫の扉は、野菜室扉に限定されない。冷蔵庫の扉は、例えば、製氷室扉14a、冷凍室扉13a、および冷凍室扉15aなどであってもよい。
【0073】
なお、扉によっては、上述した野菜室扉12aとは取っ手部31の配置位置が異なる場合がある。例えば、本実施形態にかかる冷蔵庫1の場合、製氷室扉14aの取っ手部31は、その上端部の右側に片寄った状態で取っ手部31が配置されている。
【0074】
図10には、製氷室扉14a、冷凍室扉13a、および冷凍室扉15aの外観を示す。
図10では、各扉13a、14a、15aの取っ手部材22に貼り付けられるシール部材(シート部材)61も図示している。これらのシール部材61は、野菜室扉12aに貼り付けられるシール部材61と同様に、取っ手部材22に設けられている傾斜面部32および狭幅部33の形状に合わせた形状となっている。
【0075】
(第1の実施形態のまとめ)
以上のように、本実施形態にかかる冷蔵庫1は、野菜室扉12aなどの扉を備えている。野菜室扉12aは、金属板(前面板)21および取っ手部材22を備えている。金属板21は、扉の前面に配置されている。取っ手部材22は、金属板21の一端辺に当該一端辺が視認できる状態で取り付けられている。取っ手部材22の扉の正面側には、シール部材(シート部材)61が貼り付けられている。シール部材61の熱膨張率は、取っ手部材22の熱膨張率の0.5倍以上10倍以下となっている。本実施形態では、取っ手部材22は、扉の正面側に位置する傾斜面部32を有しており、シール部材(シート部材)61は、取っ手部材22の傾斜面部32に貼り付けられている。
【0076】
上記の構成によれば、取っ手部材22が、金属板21の上方の一端辺(具体的には、折り曲げ部41)に取り付けられていることで、冷蔵庫1を正面から見たときに、野菜室扉12aの前面部分を形成している金属板21の上端部を露出させることができる。このように、金属板21の上端部を、例えば、取っ手部材22などのキャップ部材で覆わない構成とすることで、冷蔵庫1の正面側の美観を向上させることができる。
【0077】
さらに、本実施形態にかかる冷蔵庫1では、取っ手部材22の傾斜面部32には、シール部材61が貼り付けられている。そして、このシール部材61の熱膨張率は、取っ手部材22の熱膨張率の0.5倍以上10倍以下となっている。これにより、取っ手部材22とシール部材61との間の熱膨張率の差に起因して、傾斜面部32に貼り付けられたシール部材61の表面に、シワや、裂け目などが発生することを抑制できる。したがって、シール部材61の表面の美観を維持することができ、正面に傾斜面を有している取っ手部の美観をより向上させることのできる冷蔵庫が得られる。
【0078】
なお、金属板21の上端部を露出させる構成では、扉の内部に発泡断熱材を注入した場合などに起こり得る金属板端部の表面の浮きの発生を抑えることが好ましい。本実施形態では、金属板21と取っ手部材22との接合部において、取っ手部材22に設けられている爪部34が、金属板21の折り曲げ部41に設けられている穴42に係止されているため、取っ手部材22に対して金属板21が前後方向に動くことを規制することができる。これにより、金属板21の上端部の表面に浮きや凹凸ができる可能性を低減させることができる。
【0079】
<第2の実施形態>
続いて、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、冷蔵庫の各扉の取っ手部分の構成が第1の実施形態とは異なっている。それ以外の構成については、第1の実施形態と同様の構成が適用できる。以下では、本実施形態にかかる冷蔵庫1に備えられている冷凍室扉13aを例に挙げて説明するが、この構成は、野菜室扉12a、製氷室扉14a、および冷凍室扉15aなどの他の扉にも適用できる。
【0080】
図11には、冷凍室扉13aの正面側からの外観を示す。
図11では、冷凍室扉13aの取っ手部材22に貼り付けられるシール部材161(具体的には、右側のシール部材161aおよび左側のシール部材161b)も図示している。
【0081】
本実施形態にかかる冷蔵庫1では、シール部材161は、2つに分割されている。このシール部材161のうち、右側のシール部材161aは、正面から見て右側の傾斜面部132aおよび狭幅部33の右側の一部に貼り付けられる。また、シール部材161のうち、右側のシール部材161bは、正面から見て左側の傾斜面部132bおよび狭幅部33の左側の一部に貼り付けられる。
【0082】
また、取っ手部材22の狭幅部33には、右側のシール部材161aが貼り付けられる領域と、左側のシール部材161bが貼り付けられる領域との間に、隙間133aが設けられている。このような隙間133aは、シール部材161aおよび161bが熱膨張した場合に、シール部材161aおよび161bの各端部を配置するための予備の領域となり得る。
【0083】
なお、本実施形態では、隙間133aは、狭幅部33の左右方向の中央位置ではなく、やや左寄りの位置に設けられている。これにより、冷凍室扉13aの上段に位置する製氷室扉14aと冷凍室扉15aとの境界位置(
図1参照)と、隙間133aの位置とを合わせることができ、冷蔵庫1のデザインの統一感を出すことができる。
【0084】
<第3の実施形態>
続いて、本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態では、冷蔵庫の各扉の取っ手部分の構成が第1の実施形態とは異なっている。それ以外の構成については、第1の実施形態と同様の構成が適用できる。以下では、本実施形態にかかる冷蔵庫1に備えられている冷凍室扉13aを例に挙げて説明するが、この構成は、野菜室扉12a、製氷室扉14a、および冷凍室扉15aなどの他の扉にも適用できる。
【0085】
図12には、冷凍室扉13aの正面側からの外観を示す。
図12では、冷凍室扉13aの取っ手部材22に貼り付けられるシール部材261も図示している。
【0086】
本実施形態にかかる冷凍室扉13aの取っ手部材22には、傾斜面部32および狭幅部33にシール部材261を貼り付ける際の目印となる位置合わせ用の突起233aが設けられている。突起233aは、狭幅部33の下辺側に設けられている。そして、シール部材261には、この突起233aに対応する位置に切り欠き264が形成されている。これにより、傾斜面部32および狭幅部33にシール部材261を貼り付ける際に、シール部材261の位置合わせが行い易くなる。
【0087】
また、突起233aは、狭幅部33の左右方向の中央位置ではなく、やや左寄りの位置に設けられている。これにより、冷凍室扉13aの上段に位置する製氷室扉14aと冷凍室扉15aとの境界位置(
図1参照)と、突起233aの位置とを合わせることができ、冷蔵庫1のデザインの統一感を出すことができる。
【0088】
<第4の実施形態>
続いて、本発明の第4の実施形態について説明する。第4の実施形態では、冷蔵庫の各扉の取っ手部分の構成が第1の実施形態とは異なっている。それ以外の構成については、第1の実施形態と同様の構成が適用できる。以下では、本実施形態にかかる冷蔵庫1に備えられている冷凍室扉13aを例に挙げて説明するが、この構成は、野菜室扉12a、製氷室扉14a、および冷凍室扉15aなどの他の扉にも適用できる。
【0089】
図13には、冷凍室扉13aの正面側からの外観を示す。
図13では、冷凍室扉13aの取っ手部材22に貼り付けられるシール部材361も図示している。
【0090】
本実施形態にかかる冷凍室扉13aの取っ手部材22には、傾斜面部32および狭幅部33にシール部材361を貼り付ける際の目印となる位置合わせ用の突起333aが設けられている。突起333aは、狭幅部33の下辺側に設けられている。そして、シール部材361には、この突起333aに対応する位置に切り欠き364が形成されている。これにより、傾斜面部32および狭幅部33にシール部材361を貼り付ける際に、シール部材361の位置合わせが行い易くなる。
【0091】
なお、本実施形態では、突起333aは、狭幅部33の左右方向の略中央位置に設けられている。また、シール部材361に設けられている切り欠き364は、突起333aの位置に合わせて、シール部材361の長手方向の略中央位置に設けられている。
【0092】
(まとめ)
本発明の一局面にかかる冷蔵庫の扉(例えば、野菜室扉12a、製氷室扉14a、冷凍室扉13a、冷凍室扉15a)は、前面に配置されている前面板(例えば、金属板21)と、前記前面板の一端辺に取り付けられている取っ手部材(例えば、取っ手部材22)とを備えている。前記取っ手部材の前記扉の正面側には、シート部材(例えば、シール部材61、161、261、361)が貼り付けられている。前記シート部材の熱膨張率は、前記取っ手部材の熱膨張率の0.5倍以上10倍以下となっている。
【0093】
上記の本発明の一局面にかかる冷蔵庫の扉(例えば、野菜室扉12a、製氷室扉14a、冷凍室扉13a、冷凍室扉15a)において、前記シート部材(例えば、シール部材61、161、261、361)は、大面部(例えば、大面部62)と、前記大面部よりも幅が小さく、前記大面部の一端辺から線状に延びる線状部(例えば、線状部63)とを有しており、前記大面部の前記一端辺と、前記一端辺から連続する前記線状部の端辺とのなす角(例えば、角度θ)は、90度以上となっていてもよい。
【0094】
上記の本発明のもう一つの局面にかかる冷蔵庫の扉(例えば、野菜室扉12a、製氷室扉14a、冷凍室扉13a、冷凍室扉15a)において、前記取っ手部材(例えば、取っ手部材22)には、外周に沿って凸部(例えば、凸部71)が設けられており、前記シート部材(例えば、シール部材61、161、261、361)は、前記凸部で囲われた領域内に貼り付けられていてもよい。
【0095】
上記の本発明の何れかの局面にかかる冷蔵庫の扉(例えば、野菜室扉12a、製氷室扉14a、冷凍室扉13a、冷凍室扉15a)において、前記凸部(例えば、凸部71)の高さは、前記シート部材(例えば、シール部材61、161、261、361)の厚さよりも大きくなっていてもよい。
【0096】
本発明のもう一つの局面にかかる冷蔵庫(例えば、冷蔵庫1)は、上記の本発明の何れかの局面にかかる扉(例えば、野菜室扉12a、製氷室扉14a、冷凍室扉13a、冷凍室扉15a)を備えている。
【0097】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、本明細書で説明した異なる実施形態の構成を互いに組み合わせて得られる構成についても、本発明の範疇に含まれる。
【符号の説明】
【0098】
1 :冷蔵庫
12 :野菜室
12a :野菜室扉(冷蔵庫の扉)
13a :冷凍室扉(冷蔵庫の扉)
21 :金属板(前面板)
21a :(金属板の)正面部
22 :取っ手部材
31 :取っ手部
31a :(取っ手部の)凹部
32 :(取っ手部材の)傾斜面部
41 :(金属板の)折り曲げ部
61 :シール部材(シート部材)
62 :(シール部材の)大面部
63 :(シール部材の)線状部
71 :(取っ手部材の)凸部
161 :シール部材(シート部材)
261 :シール部材(シート部材)
361 :シール部材(シート部材)