(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-04
(45)【発行日】2024-12-12
(54)【発明の名称】パネル製造装置、パネル製造方法及びパネル
(51)【国際特許分類】
B29C 65/08 20060101AFI20241205BHJP
B29C 65/16 20060101ALI20241205BHJP
E04C 2/20 20060101ALI20241205BHJP
【FI】
B29C65/08
B29C65/16
E04C2/20 E
E04C2/20 B
(21)【出願番号】P 2021069992
(22)【出願日】2021-04-16
【審査請求日】2024-01-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】309036221
【氏名又は名称】三菱重工機械システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小山 貴之
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼木 清嘉
(72)【発明者】
【氏名】仙入 克也
(72)【発明者】
【氏名】高桑 義直
(72)【発明者】
【氏名】三宅 孝之
(72)【発明者】
【氏名】相川 勝英
【審査官】岸 智章
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-156087(JP,A)
【文献】特表2018-535846(JP,A)
【文献】米国特許第4132581(US,A)
【文献】米国特許第5114509(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 65/08
B29C 65/16
E04C 2/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱可塑性樹脂を含んでコルゲート形状に形成されるコア部材と、熱可塑性樹脂を含んでプレート形状に形成されると共に前記コア部材の一方側の面に接合される第1のフェイスプレートと、を有するパネルを、搬送方向に搬送する搬送部と、
前記コア部材の他方側の面へ向けて、熱可塑性樹脂を含んでプレート形状に形成される第2のフェイスプレートを供給する供給部と、
前記コア部材と前記第2のフェイスプレートとを接合させて被接合部を形成する接合部と、を備え、
前記第1のフェイスプレートは、前記コア部材へアクセスするために貫通して形成される複数の貫通孔を有し、
前記接合部は、前記第1のフェイスプレートの前記貫通孔を介して、前記被接合部を形成するパネル製造装置。
【請求項2】
前記接合部は、前記被接合部を加圧する加圧部を有し、
前記加圧部は、
前記第1のフェイスプレートの前記貫通孔に挿入され、前記コア部材側から前記第2のフェイスプレート側へ向かって前記被接合部を加圧する加圧部材と、
前記第2のフェイスプレートを挟んで前記パネルの反対側に設けられ、前記加圧部材の加圧を受ける受け部材と、を含む請求項1に記載のパネル製造装置。
【請求項3】
前記接合部は、前記被接合部を加熱する加熱部を、さらに有し、
前記加熱部は、前記加圧部材に振動を付与して、前記被接合部を加熱する振動加熱部である請求項2に記載のパネル製造装置。
【請求項4】
前記接合部は、前記被接合部を加熱する加熱部を有し、
前記加熱部は、前記第1のフェイスプレートの前記貫通孔を介して、前記コア部材側からレーザを照射して前記被接合部を加熱するレーザ照射部である請求項1に記載のパネル製造装置。
【請求項5】
前記接合部は、前記被接合部を加圧する加圧部を、さらに有し、
前記加圧部は、前記パネルと前記第2のフェイスプレートと挟み込んで加圧する請求項4に記載のパネル製造装置。
【請求項6】
前記コア部材のコルゲート形状を検出する形状検出部をさらに備え、
前記接合部は、前記形状検出部により検出した前記コア部材のコルゲート形状に基づいて、前記被接合部の接合を実行する請求項1から5のいずれか1項に記載のパネル製造装置。
【請求項7】
前記第1のフェイスプレートに対して複数の前記貫通孔を形成する孔加工部を、さらに備える請求項1から6のいずれか1項に記載のパネル製造装置。
【請求項8】
前記コア部材のコルゲート形状を検出する形状検出部をさらに備え、
前記孔加工部は、前記形状検出部により検出した前記コア部材のコルゲート形状に基づいて、前記第1のフェイスプレートへの孔加工を実行する請求項7に記載のパネル製造装置。
【請求項9】
熱可塑性樹脂を含んでコルゲート形状に形成されるコア部材と、熱可塑性樹脂を含んでプレート形状に形成されると共に前記コア部材の一方側の面に接合される第1のフェイスプレートと、を有するパネルを、搬送方向に搬送するステップと、
前記コア部材の他方側の面へ向けて、熱可塑性樹脂を含んでプレート形状に形成される第2のフェイスプレートを供給するステップと、
前記コア部材と前記第2のフェイスプレートとを接合させて被接合部を形成するステップと、を備え、
前記第1のフェイスプレートは、前記コア部材へアクセスするために貫通して形成される複数の貫通孔を有し、
前記被接合部を形成するステップでは、前記第1のフェイスプレートの前記貫通孔を介して、前記被接合部を形成するパネル製造方法。
【請求項10】
熱可塑性樹脂を含んでコルゲート形状に形成されるコア部材と、
熱可塑性樹脂を含んでプレート形状に形成されると共に前記コア部材の一方側の面に接合される第1のフェイスプレートと、
熱可塑性樹脂を含んでプレート形状に形成されると共に前記コア部材の他方側の面に接合される第2のフェイスプレートと、を備え、
前記第1のフェイスプレートは、前記コア部材へアクセスするために貫通して形成される複数の貫通孔を有し、
前記第2のフェイスプレートは、複数の前記貫通孔に対応して設けられ、前記コア部材との接合により形成された複数の被接合部を有するパネル。
【請求項11】
前記複数の貫通孔は、吸音性能を付加する孔となっている請求項10に記載のパネル。
【請求項12】
前記複数の貫通孔は、前記第1のフェイスプレートの剛性を、前記第2のフェイスプレートの剛性に比して低くする請求項10または11に記載のパネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、パネル製造装置、パネル製造方法及びパネルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、互いに重ね合わせた第1シート及び第2シートを、超音波振動により融着する複合シートの製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。第1シートは、第1ロールによりコルゲート形状に形成され、プレート形状となる第2シートに融着される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複合シート等のパネルとして、例えば、2枚のフェイスプレートの間にコルゲート状のコア部材を配置した、いわゆるサンドイッチパネルが考えられている。特許文献1では、第1シートとなるコア部材と、第2シートとなる一方側のフェイスプレートとを融着させて複合シートを製造している。一方で、複合シート等のパネルと、他方側のフェイスプレートとの融着について、特許文献1に記載や示唆はなく、改善の余地がある。
【0005】
そこで、本開示は、2つのフェイスプレートとコア部材とからなるパネルを好適に製造することができるパネル製造装置、パネル製造方法及びパネルを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示のパネル製造装置は、熱可塑性樹脂を含んでコルゲート形状に形成されるコア部材と、熱可塑性樹脂を含んでプレート形状に形成されると共に前記コア部材の一方側の面に接合される第1のフェイスプレートと、を有するパネルを、搬送方向に搬送する搬送部と、前記コア部材の他方側の面へ向けて、熱可塑性樹脂を含んでプレート形状に形成される第2のフェイスプレートを供給する供給部と、前記コア部材と前記第2のフェイスプレートとを接合させて被接合部を形成する接合部と、を備え、前記第1のフェイスプレートは、前記コア部材へアクセスするために貫通して形成される複数の貫通孔を有し、前記接合部は、前記第1のフェイスプレートの前記貫通孔を介して、前記被接合部を形成する。
【0007】
本開示のパネル製造方法は、熱可塑性樹脂を含んでコルゲート形状に形成されるコア部材と、熱可塑性樹脂を含んでプレート形状に形成されると共に前記コア部材の一方側の面に接合される第1のフェイスプレートと、を有するパネルを、搬送方向に搬送するステップと、前記コア部材の他方側の面へ向けて、熱可塑性樹脂を含んでプレート形状に形成される第2のフェイスプレートを供給するステップと、前記コア部材と前記第2のフェイスプレートとを接合させて被接合部を形成するステップと、を備え、前記第1のフェイスプレートは、前記コア部材へアクセスするために貫通して形成される複数の貫通孔を有し、前記被接合部を形成するステップでは、前記第1のフェイスプレートの前記貫通孔を介して、前記被接合部を形成する。
【0008】
本開示のパネルは、熱可塑性樹脂を含んでコルゲート形状に形成されるコア部材と、熱可塑性樹脂を含んでプレート形状に形成されると共に前記コア部材の一方側の面に接合される第1のフェイスプレートと、熱可塑性樹脂を含んでプレート形状に形成されると共に前記コア部材の他方側の面に接合される第2のフェイスプレートと、を備え、前記第1のフェイスプレートは、前記コア部材へアクセスするために貫通して形成される複数の貫通孔を有し、前記第2のフェイスプレートは、複数の前記貫通孔に対応して設けられ、前記コア部材との接合により形成された複数の被接合部を有する。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、2つのフェイスプレートとコア部材とからなるパネルを好適に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施形態1に係るパネルを表す斜視図である。
【
図2】
図2は、実施形態1に係るパネル製造装置を表す概略構成図である。
【
図3】
図3は、シングルフェーサを表す概略構成図である。
【
図4】
図4は、ダブルフェーサを表す概略構成図である。
【
図5】
図5は、実施形態2に係るパネル製造装置を表す概略構成図である。
【
図6】
図6は、実施形態3に係るパネル製造装置を表す概略構成図である。
【
図7】
図7は、実施形態4に係るパネル製造装置を表す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本開示に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能であり、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせることも可能である。
【0012】
[実施形態1]
実施形態1に係るパネル製造装置10は、コルゲート形状となるコア部材5の両面に、プレート形状となるフェイスプレート6,7を接合して、シート状のサンドイッチパネル(以下、単にパネル1という)を製造するものである。パネル製造装置10の説明に先立ち、パネル1について説明する。
【0013】
(パネル)
図1は、実施形態1に係るパネルを表す斜視図である。
図1に示すように、パネル1は、幅方向及び長さ方向に延びる平板となるシート状のパネルである。なお、パネル1の長さ方向は、後述するパネル製造装置10における搬送方向となっている。パネル1は、コア部材5と、第1のフェイスプレート6と、第2のフェイスプレート7と、を備える。コア部材5、第1のフェイスプレート6及び第2のフェイスプレート7は、熱可塑性樹脂を含んで構成されている。なお、コア部材5、第1のフェイスプレート6及び第2のフェイスプレート7は、熱可塑性樹脂の他、強化繊維を含む複合材であってもよい。また、コア部材5、第1のフェイスプレート6及び第2のフェイスプレート7に用いられる熱可塑性樹脂は、異なる種類の熱可塑性樹脂であってもよい。
【0014】
コア部材5は、コルゲート形状に形成されている。具体的に、コア部材5は、長さ方向において、山と谷とが交互に連続して形成される波形形状となっており、山の頂部及び谷の底部が幅方向に延在して形成されている。なお、コルゲート形状は、上記の形状に特に限定されず、例えば、凹凸が千鳥状に形成されるエンボス形状であってもよい。つまり、後述するパネル製造装置10において、搬送方向に連続的に形成可能な形状であれば、何れの形状であってもよい。
【0015】
第1のフェイスプレート6は、コア部材5の一方側(
図1の上側)の面に接合されている。第1のフェイスプレート6は、プレート形状に形成されている。第1のフェイスプレート6は、コア部材5の山の頂部と接合される一方で、コア部材5の谷の底部と離れている。第1のフェイスプレート6は、複数の貫通孔8を有している。複数の貫通孔8は、貫通形成されており、外部から第1のフェイスプレート6を介してコア部材5へアクセスするための孔となっている。貫通孔8は、例えば、円形状の開口(丸穴)となっている。なお、貫通孔8は、矩形状の開口(スリット)であってもよく、特に限定されない。複数の貫通孔8は、長さ方向及び幅方向に格子状に配置されている。具体的に、複数の貫通孔8は、所定の間隔を空けて、幅方向に沿って並べて設けられる。また、複数の貫通孔8は、長さ方向において、コア部材5の谷の底部と対向する位置に設けられている。
【0016】
第2のフェイスプレート7は、コア部材5の他方側(
図1の下側)の面に接合されている。第2のフェイスプレート7は、プレート形状に形成されている。第2のフェイスプレート7は、コア部材5の谷の底部と接合される一方で、コア部材5の山の頂部と離れている。第2のフェイスプレート7は、コア部材5と接合する部位となる被接合部としての溶着部9が設けられる。
【0017】
上記のパネル1は、先ず、コア部材5と第1のフェイスプレート6とが接合されて、パネル1aが形成され、この後、パネル1aと第2のフェイスプレート7とが接合されることで、
図1に示すサンドイッチパネルとなる。
【0018】
ここで、パネル1に設けられる複数の貫通孔8は、パネル1に対して吸音性能を付加する孔となっていてもよい。つまり、複数の貫通孔8は、パネル1に入射する音を、パネル1内部へ向かって通過させ、パネル1内部において音を反射させることで、音を吸音する。また、複数の貫通孔8は、第1のフェイスプレート6の剛性を、第2のフェイスプレート7の剛性に比して低くするものであってもよい。貫通孔8が設けられる前の第1のフェイスプレート6と第2のフェイスプレート7との剛性が同じである場合、第1のフェイスプレート6は、複数の貫通孔8が設けられることで剛性が低下する。このため、パネル1を変形させる場合、第1のフェイスプレート6側を谷折り、第2のフェイスプレート7側を山折りとして変形及び加工することが容易となる。
【0019】
(パネル製造装置)
次に、
図2から
図4を参照して、パネル製造装置10について説明する。
図2は、実施形態1に係るパネル製造装置を表す概略構成図である。
図3は、シングルフェーサを表す概略構成図である。
図4は、ダブルフェーサを表す概略構成図である。
図2に示すように、パネル製造装置10は、シングルフェーサ11と、ダブルフェーサ12と、制御装置15とを備えている。
【0020】
(シングルフェーサ)
シングルフェーサ11は、コア部材5と第1のフェイスプレート6とを接合して、パネル1aを形成する装置である。シングルフェーサ11は、ベルトロール41と、張力ロール42と、加圧ベルト43と、上段ロール44と、下段ロール45を備える。
【0021】
ベルトロール41は、図示しない駆動装置により駆動回転可能である。張力ロール42は、ベルトロール41と所定間隔を空けて回転自在に支持される。加圧ベルト43は、無端のベルトであって、ベルトロール41と張力ロール42との間に掛け回される。上段ロール44は、図示しない駆動装置により駆動回転可能であり、外周面が波形状に形成される。上段ロール44は、ベルトロール41と張力ロール42との間で、加圧ベルト43の鉛直方向における下方に配置され、波形状の外周面が加圧ベルト43の下面に加圧状態で当接する。下段ロール45は、上段ロール44と同様に、外周面が波形状に形成され、上段ロール44の鉛直方向における下方で、この上段ロール44の外周面に噛み合う。
【0022】
シングルフェーサ11に供給される第1のフェイスプレート6は、上流側のガイドロール47に巻き付けられた後、下流側のガイドロール46に巻き付けられる。この後、第1のフェイスプレート6は、ベルトロール41により案内される加圧ベルト43と共に、加圧ベルト43と上段ロール44との間に挟み込まれて加圧される。一方、コア部材5は、賦形前となるプレート形状のものが、上段ロール44と下段ロール45との噛み合い部で波形状に賦形された後、上段ロール44により案内されて加圧ベルト43と上段ロール44との間に供給される。
【0023】
また、シングルフェーサ11は、第1のフェイスプレート6とコア部材5とを接合する、図示しない接合装置を備える。接合装置は、コア部材5の山の頂部を加熱により溶融させる。シングルフェーサ11は、山の頂部が溶融したコア部材5を、加圧ベルト43と上段ロール44との間に移送し、加圧ベルト43と上段ロール44との間において第1のフェイスプレート6と共に加圧することで、コア部材5とて第1のフェイスプレート6とを接合する。シングルフェーサ11は、コア部材5と第1のフェイスプレート6とを接合することでパネル1aを形成し、形成したパネル1aをダブルフェーサ12へ向けて搬送する。
【0024】
(ダブルフェーサ)
ダブルフェーサ12は、パネル1aと第2のフェイスプレート7とを接合して、サンドイッチパネルとなるパネル1を形成する装置である。ダブルフェーサ12は、搬送部51と、供給部52と、接合部53と、を備えている。
【0025】
搬送部51は、パネル1aを搬送方向に搬送する装置である。搬送部51は、パネル1aに第2フェイスプレート7を接合した後のパネル1を両側から挟み込んで、搬送方向に送出することで、パネル1aを搬送している。搬送部51は、複数の搬送ローラを用いて構成してもよいし、シングルフェーサ11の加圧ベルト43のように、無端のベルトを用いて構成してもよい。
【0026】
供給部52は、パネル1aのコア部材5の他方側の面へ向けて、第2のフェイスプレート7を供給する装置である。供給部52は、第2のフェイスプレート7を挟み込んで、接合部53へ向けて送出する一対の搬送ローラ57を有している。
【0027】
接合部53は、コア部材5と第2のフェイスプレート7とを接合させて溶着部9を形成するものである。接合部53は、第1のフェイスプレート6に設けられる複数の貫通孔8を介して、溶着部9を形成している。接合部53は、加圧部61と、加熱部62とを有している。
【0028】
加圧部61は、溶着部9を加圧する装置であり、受けローラ(受け部材)65と、加圧棒(加圧部材)66と、棒駆動部67と、を有している。受けローラ65は、第2のフェイスプレート7の外表面に転接しており、加圧棒66からの加圧を受けるローラとなっている。受けローラ65は、コア部材5と第2のフェイスプレート7との接合に寄与するように、加熱源により加熱されていてもよい。加圧棒66は、円形開口となる貫通孔8に挿通される棒形状の部材となっている。加圧棒66は、受けローラ65との間で、コア部材5と第2のフェイスプレート7とを挟み込んで加圧している。加圧棒66は、コア部材5と第2のフェイスプレート7とを挟み込む押圧位置と、貫通孔8から離脱してパネル1aとの物理的な干渉から回避する回避位置と、の間で進退自在となっている。この加圧棒66は、幅方向に亘って複数設けられ、幅方向に並んで設けられる複数の貫通孔8に対応して設けられている。棒駆動部67は、加圧棒66を押圧位置と回避位置との間で進退移動させる駆動部となっている。棒駆動部67は、例えば、シリンダが適用される。なお、棒駆動部67は、シリンダに特に限定されず、何れのアクチュエータであってもよい。棒駆動部67は、制御装置15に接続されており、制御装置15により棒駆動部67の駆動が制御されることで、加圧棒66の進退移動が制御される。
【0029】
加熱部62は、加圧棒66に超音波振動を付与することで、超音波溶着を行う装置(振動加熱部)である。加熱部62は、振動子となる上記の加圧棒66と、振動付与部68と、を有している。振動付与部68は、押圧位置に移動した加圧棒66に対して、超音波振動を付与する。加圧棒66は、振動付与部68により振動が付与されると、受けローラ65との間で挟み込んだコア部材5と第2のフェイスプレート7とを超音波融着する。振動付与部68は、制御装置15に接続されており、制御装置15により振動付与部68の振動が制御されることで、加圧棒66による超音波溶着が制御される。
【0030】
シングルフェーサ11からダブルフェーサ12に移送されるパネル1aは、搬送部51により受けローラ65と加圧棒66との間に引き込まれる。また、ダブルフェーサ12に供給される第2のフェイスプレート7は、搬送ローラ57により受けローラ65と加圧棒66との間に供給される。このとき、第2のフェイスプレート7は、パネル1aのコア部材5の他方側の面に供給される。
【0031】
ダブルフェーサ12は、受けローラ65と加圧棒66との間に供給されたパネル1a及び第2のフェイスプレート7に対して、棒駆動部67により加圧棒66を回避位置から押圧位置に移動させる。加圧棒66は、貫通孔8に挿通され、コア部材5にアクセスして、パネル1aのコア部材5の谷の底部と第2のフェイスプレート7とを加圧する。また、ダブルフェーサ12は、加圧棒66が押圧位置に位置した状態において、振動付与部68により加圧棒66に超音波振動を付与することで、パネル1aのコア部材5の谷の底部と第2のフェイスプレート7とを超音波溶着により溶着する。
【0032】
ダブルフェーサ12は、パネル1aと第2のフェイスプレート7とが接合されたパネル1を排出する。排出後のパネル1は、そのまま排出してもよいし、裁断を行って枚葉のシートとしてもよく、特に限定されない。
【0033】
制御装置15は、シングルフェーサ11及びダブルフェーサ12に接続されており、これらの駆動を制御する。具体的に、ダブルフェーサ12において、制御装置15は、棒駆動部67と振動付与部68とに接続されており、加圧棒66による加圧動作と、加圧棒66による超音波溶着とを制御している。
【0034】
次に、上記のパネル製造装置10を用いてパネル1を製造するパネル製造方法について説明する。
図3に示すように、パネル製造装置10は、シングルフェーサ11において、コルゲート形状のコア部材5を賦形し、賦形したコア部材5と第1のフェイスプレート6を接合してパネル1aを形成する。そして、パネル製造装置10は、形成したパネル1aをシングルフェーサ11からダブルフェーサ12へ向けて搬送する。
【0035】
図4に示すように、パネル製造装置10は、ダブルフェーサ12において、搬送部51によりパネル1aを搬送方向(長さ方向)に搬送して、接合部53へ向けて供給する。また、パネル製造装置10は、供給部52の搬送ローラ57により、コア部材5の他方側の面へ向けて第2のフェイスプレート7を供給する。パネル製造装置10は、接合部53にパネル1a及び第2のフェイスプレート7が供給されると、接合部53により、パネル1aと第2のフェイスプレート7とを接合して、溶着部9を形成する。具体的に、パネル製造装置10は、接合部53における加圧部61の加圧棒66を、第1のフェイスプレート6の貫通孔8に挿通させる。そして、パネル製造装置10は、棒駆動部67により加圧棒66を押圧位置に移動させることで、受けローラ65との間でコア部材5と第2のフェイスプレート7とを加圧する。また、パネル製造装置10は、加圧状態において、振動付与部68により加圧棒66に超音波振動を付与することで、超音波溶着する。
【0036】
[実施形態2]
次に、
図5を参照して、実施形態2に係るパネル製造装置70について説明する。なお、実施形態2では、重複した記載を避けるべく、実施形態1と異なる部分について説明し、実施形態1と同様の構成である部分については、同じ符号を付して説明する。
図5は、実施形態2に係るパネル製造装置を表す概略構成図である。
【0037】
(パネル製造装置)
図5に示すように、実施形態2のパネル製造装置70は、実施形態1のパネル製造装置10における加熱部62(振動付与部68)に代えて、加熱部72を設けている。実施形態1では、接合部53の加圧部61と加熱部62とが一体となっていたが、実施形態2では、接合部53の加圧部61と加熱部72とが別体となっている。
【0038】
加熱部72は、コア部材5と第2フェイスプレート7とが対向する面を加熱して、熱溶着が可能な温度まで上昇させるものとなっている。具体的に、加熱部72は、例えば、加熱ヒータ、レーザまたは加熱ランプ等であり、受けローラ65及び加圧棒66の搬送方向における上流側に位置して設けられている。また、加熱部72は、コア部材5と第2フェイスプレート7との間に形成される空間に設けられ、コア部材5の他方側の面を加熱すると共に、第2のフェイスプレート7のコア部材5と対向する面を加熱している。
【0039】
加熱部72により加熱されたパネル1aのコア部材5と第2のフェイスプレート7とは、加圧棒66により加圧されることで接合される。
【0040】
[実施形態3]
次に、
図6を参照して、実施形態3に係るパネル製造装置80について説明する。なお、実施形態3では、重複した記載を避けるべく、実施形態1及び2と異なる部分について説明し、実施形態1及び2と同様の構成である部分については、同じ符号を付して説明する。
図6は、実施形態3に係るパネル製造装置を表す概略構成図である。
【0041】
(パネル製造装置)
図6に示すように、実施形態3のパネル製造装置80は、実施形態1のパネル製造装置10における加熱部62(振動付与部68)に代えて、加熱部82を設けている。実施形態1では、接合部53の加圧部61と加熱部62とが一体となっていたが、実施形態3でも、実施形態2と同様に、接合部53の加圧部61と加熱部82とが別体となっている。また、パネル製造装置80は、孔加工部84と、形状検出部85と、をさらに備えるものとなっている。
【0042】
加熱部82は、第1のフェイスプレート6の貫通孔8を介して、コア部材5側からレーザを照射して、コア部材5の谷の底部を加熱するレーザ照射部となっている。具体的に、加熱部82は、受けローラ65及び加圧棒66の搬送方向における上流側に位置して設けられ、第1のフェイスプレート6側に設けられる。加熱部82は、貫通孔8を通過するようにレーザを照射して、コア部材5の谷の底部を加熱し、第2のフェイスプレート7との溶着部分を加熱する。
【0043】
加熱部82により加熱されたパネル1aのコア部材5と第2のフェイスプレート7とは、加圧棒66により加圧されることで接合される。
【0044】
孔加工部84は、第1のフェイスプレート6に複数の貫通孔8を形成する加工装置であり、例えば、穴あけドリルとなっている。孔加工部84は、加熱部82の搬送方向における上流側に位置して設けられ、第1のフェイスプレート6側に設けられる。孔加工部84は、コア部材5の谷の底部と対向する第1のフェイスプレート6の部位に対して、貫通孔8を貫通形成する。
【0045】
形状検出部85は、コア部材5のコルゲート形状を検出するセンサである。形状検出部85は、孔加工部84の搬送方向における上流側に位置して設けられ、コア部材5側に設けられる。形状検出部85は、例えば、コア部材5に接してメカニカルに形状を計測する計測装置となっている。なお、形状検出部85は、レーザ変位計を用いて形状を計測するものであってもよいし、画像を撮像して形状を計測するものであってもよく、特に限定されない。形状検出部85は、制御装置15に接続されており、コア部材5のコルゲート形状の計測結果を制御装置15に出力する。
【0046】
制御装置15は、形状検出部85から取得したコア部材5の形状に基づいて、孔加工部84、加熱部82及び加圧部61を制御する。具体的に、制御装置15は、コア部材5の形状に基づいて、孔加工部84により形成される貫通孔8の位置が、コア部材5の谷の底部と対向する位置となるように、孔加工部84を制御する。また、制御装置15は、コア部材5の形状に基づいて、加熱部82により加熱される位置が、コア部材5の谷の底部となるように、加熱部82を制御する。さらに、制御装置15は、コア部材5の形状に基づいて、加圧部61により加圧される位置が、コア部材5の谷の底部となるように、加圧部61を制御する。
【0047】
なお、実施形態3では、加圧部61、加熱部82及び孔加工部84がそれぞれ別体の構成となっていたが、これらを一体にした構成であってもよい。つまり、接合部53が、加圧部61、加熱部82及び孔加工部84として機能しており、一つの動作で、孔加工と、加圧と、加熱とを実行可能な構成としてもよい。
【0048】
また、実施形態3の孔加工部84及び形状検出部85は、実施形態1及び実施形態2に適用可能である。すなわち、実施形態1または実施形態2において、孔加工部84及び形状検出部85は、ダブルフェーサ12において接合部53の搬送方向における上流側に位置して設けられる。そして、シングルフェーサ11において、貫通孔8を有しない第1のフェイスプレート6を用いてパネル1aを形成し、ダブルフェーサ12において、孔加工部84及び形状検出部85により複数の貫通孔8を形成した後、接合部53によりパネル1aと第2のフェイスプレート7とを接合してパネル1を形成する。このとき、接合部53は、形状検出部85から取得したコア部材5の形状に基づいて、加圧部61を制御してもよい。なお、実施形態3の形状検出部85のみを、実施形態1及び実施形態2に適用してもよく、この場合、形状検出部85から取得したコア部材5の形状に基づいて、加圧部61を制御してもよい。
【0049】
[実施形態4]
次に、
図7から
図9を参照して、実施形態4に係るパネル製造装置90について説明する。なお、実施形態4では、重複した記載を避けるべく、実施形態1から3と異なる部分について説明し、実施形態1から3と同様の構成である部分については、同じ符号を付して説明する。
図7は、実施形態4に係るパネル製造装置を表す概略構成図である。
図8及び
図9は、溶着部の一例を表す説明図である。
【0050】
図7に示すように、実施形態4のパネル製造装置90は、実施形態1のパネル製造装置10における加圧部61の加圧棒66を省くと共に、加圧棒66に代えて、実施形態3の加熱部82を設けたものとなっている。つまり、実施形態4のパネル製造装置90は、受けローラ65による加圧により、コア部材5と第2のフェイスプレート7とを十分に接合可能となる場合の装置構成となっている。
【0051】
加熱部82は、第1のフェイスプレート6の貫通孔8を介して、コア部材5側からレーザを照射して、コア部材5の谷の底部を加熱するレーザ照射部となっている。具体的に、加熱部82は、受けローラ65と対向する位置に設けられ、第1のフェイスプレート6側に設けられる。加熱部82は、貫通孔8を通過するようにレーザを照射して、コア部材5の谷の底部を加熱し、第2のフェイスプレート7との溶着部分を加熱する。
【0052】
加熱部82により加熱されたパネル1aのコア部材5と第2のフェイスプレート7とは、受けローラ65により加圧されることで接合される。
【0053】
ここで、
図8及び
図9を参照して、加熱部82により形成される溶着部9の一例について説明する。
図8及び
図9は、その左右方向がパネル1の幅方向となっている。
図8に示す溶着部9は、円形開口となる複数の貫通孔8に対応するように、レーザを照射することにより形成される円形状のスポット溶着部となっている。
図9に示す溶着部9は、幅方向に連続する幅広の溶着部となっている。
図9では、レーザを幅方向に拡散させることにより、
図9に示す溶着部を形成してもよいし、複数の貫通孔8をスリット開口とすることにより、
図9に示す溶着部を形成してもよい。
【0054】
なお、実施形態1から4では、連続的なシート状となるコア部材5、第1のフェイスプレート6及び第2のフェイスプレート7を、連続的に供給していたが、コア部材5、第1のフェイスプレート6及び第2のフェイスプレート7を、枚葉とし、間欠的に供給する構成としてもよい。
【0055】
また、実施形態1から3では、加圧部61において、受けローラ65に対して、加圧棒66を進退移動させたが、この構成に特に限定されない。例えば、加圧部61が別体となる実施形態2または実施形態3において、外周面に複数の加圧棒66が突出して設けられる加圧ローラの構成としてもよい。つまり、加圧ローラを回転させることで、複数の加圧棒66が、複数の貫通孔8に挿入されて、受けローラ65との間で、コア部材5と第2のフェイスプレート7とを挟み込んで加圧する。この後、さらに、加圧ローラを回転させることで、加圧後の複数の加圧棒66が、複数の貫通孔8から退避する構成としてもよい。
【0056】
以上のように、実施形態に記載のパネル製造装置10,70,80,90、パネル製造方法及びパネル1は、例えば、以下のように把握される。
【0057】
第1の態様に係るパネル製造装置10,70,80,90は、熱可塑性樹脂を含んでコルゲート形状に形成されるコア部材5と、熱可塑性樹脂を含んでプレート形状に形成されると共に前記コア部材5の一方側の面に接合される第1のフェイスプレート6と、を有するパネル1aを、搬送方向に搬送する搬送部51と、前記コア部材5の他方側の面へ向けて、熱可塑性樹脂を含んでプレート形状に形成される第2のフェイスプレート7を供給する供給部52と、前記コア部材5と前記第2のフェイスプレート7とを接合させて被接合部(溶着部9)を形成する接合部53と、を備え、前記第1のフェイスプレート6は、前記コア部材5へアクセスするために貫通して形成される複数の貫通孔8を有し、前記接合部53は、前記第1のフェイスプレート6の前記貫通孔8を介して、前記被接合部を形成する。
【0058】
この構成によれば、貫通孔8を介してコア部材5にアクセスすることができるため、パネル1aのコア部材5と第2のフェイスプレート7とを適切に接合することができる。このため、2つのフェイスプレート6,7とコア部材5とからなるパネル1を好適に製造することができる。
【0059】
第2の態様として、前記接合部53は、前記被接合部を加圧する加圧部61を有し、前記加圧部61は、前記第1のフェイスプレート6の前記貫通孔8に挿入され、前記コア部材5側から前記第2のフェイスプレート7側へ向かって前記被接合部を加圧する加圧部材(加圧棒66)と、前記第2のフェイスプレート7を挟んで前記パネル1aの反対側に設けられ、前記加圧部材の加圧を受ける受け部材(受けローラ65)と、を含む。
【0060】
この構成によれば、加圧棒66と受けローラ65により、コア部材5と第2のフェイスプレート7とを挟み込んで適切に加圧することができる。
【0061】
第3の態様として、前記接合部53は、前記被接合部を加熱する加熱部62を、さらに有し、前記加熱部62は、前記加圧部材に振動を付与して、前記被接合部を加熱する振動加熱部である。
【0062】
この構成によれば、加圧とともに加熱を行うことができるため、接合作業を効率よく行うことができる。
【0063】
第4の態様として、前記接合部53は、前記被接合部を加熱する加熱部72,82を有し、前記加熱部72,82は、前記第1のフェイスプレート6の前記貫通孔8を介して、前記コア部材5側からレーザを照射して前記被接合部を加熱するレーザ照射部である。
【0064】
この構成によれば、貫通孔8を介してコア部材5を直接加熱することができるため、コア部材5と第2のフェイスプレート7との溶着を好適に行うことができる。
【0065】
第5の態様として、前記接合部53は、前記被接合部を加圧する加圧部61を、さらに有し、前記加圧部61は、前記パネル1aと前記第2のフェイスプレート7と挟み込んで加圧する。
【0066】
この構成によれば、加圧部61によりパネル1aと第2のフェイスプレート7と挟み込んで加圧することで、パネル1aと第2のフェイスプレート7とを好適に接合させることができる。
【0067】
第6の態様として、前記コア部材5のコルゲート形状を検出する形状検出部85をさらに備え、前記接合部53は、前記形状検出部85により検出した前記コア部材5のコルゲート形状に基づいて、前記被接合部の接合を実行する。
【0068】
この構成によれば、形状検出部85により検出したコア部材5のコルゲート形状に基づく接合を行うことができるため、適切な位置においてパネル1aと第2のフェイスプレート7とを接合することができる。
【0069】
第7の態様として、前記第1のフェイスプレート6に対して複数の前記貫通孔8を形成する孔加工部84を、さらに備える。
【0070】
この構成によれば、孔加工部84により、第1のフェイスプレート6に複数の貫通孔8を形成することができることから、予め貫通孔8が形成された第1のフェイスプレート6を用意する必要がない。
【0071】
第8の態様として、前記コア部材5のコルゲート形状を検出する形状検出部85をさらに備え、前記孔加工部84は、前記形状検出部85により検出した前記コア部材5のコルゲート形状に基づいて、前記第1のフェイスプレート6への孔加工を実行する。
【0072】
この構成によれば、形状検出部85により検出したコア部材5のコルゲート形状に基づく孔加工を行うことができるため、適切な位置に複数の貫通孔8を形成することができる。
【0073】
第9の態様に係るパネル製造方法は、熱可塑性樹脂を含んでコルゲート形状に形成されるコア部材5と、熱可塑性樹脂を含んでプレート形状に形成されると共に前記コア部材5の一方側の面に接合される第1のフェイスプレート6と、を有するパネル1aを、搬送方向に搬送するステップと、前記コア部材5の他方側の面へ向けて、熱可塑性樹脂を含んでプレート形状に形成される第2のフェイスプレート7を供給するステップと、前記コア部材5と前記第2のフェイスプレート7とを接合させて被接合部を形成するステップと、を備え、前記第1のフェイスプレート6は、前記コア部材5へアクセスするために貫通して形成される複数の貫通孔8を有し、前記被接合部を形成するステップでは、前記第1のフェイスプレート6の前記貫通孔8を介して、前記被接合部を形成する。
【0074】
この構成によれば、貫通孔8を介してコア部材5にアクセスすることができるため、パネル1aのコア部材5と第2のフェイスプレート7とを適切に接合することができる。このため、2つのフェイスプレート6,7とコア部材5とからなるパネル1を好適に製造することができる。
【0075】
第10の態様に係るパネル1は、熱可塑性樹脂を含んでコルゲート形状に形成されるコア部材5と、熱可塑性樹脂を含んでプレート形状に形成されると共に前記コア部材5の一方側の面に接合される第1のフェイスプレート6と、熱可塑性樹脂を含んでプレート形状に形成されると共に前記コア部材5の他方側の面に接合される第2のフェイスプレート7と、を備え、前記第1のフェイスプレート6は、前記コア部材5へアクセスするために貫通して形成される複数の貫通孔8を有し、前記第2のフェイスプレート7は、複数の前記貫通孔8に対応して設けられ、前記コア部材5との接合により形成された複数の被接合部を有する。
【0076】
この構成によれば、2つのフェイスプレート6,7とコア部材5とが好適に接合されたサンドイッチパネルとすることができる。
【0077】
第11の態様として、前記複数の貫通孔は、吸音性能を付加する孔となっている。
【0078】
この構成によれば、吸音性能を有するパネル1とすることができる。
【0079】
第12の態様として、前記複数の貫通孔8は、前記第1のフェイスプレート6の剛性を、前記第2のフェイスプレート7の剛性に比して低くする。
【0080】
この構成によれば、変形加工が容易なパネル1とすることができる。
【符号の説明】
【0081】
1 パネル
1a パネル
5 コア部材
6 第1のフェイスプレート
7 第2のフェイスプレート
8 貫通孔
9 溶着部
10 パネル製造装置
11 シングルフェーサ
12 ダブルフェーサ
15 制御装置
51 搬送部
52 供給部
53 接合部
61 加圧部
62 加熱部
65 受けローラ
66 加圧棒
67 棒駆動部
68 振動付与部
70 パネル製造装置(実施形態2)
72 加熱部
80 パネル製造装置(実施形態3)
82 加熱部
84 孔加工部
85 形状検出部
90 パネル製造装置(実施形態4)