(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-12-04
(45)【発行日】2024-12-12
(54)【発明の名称】複数部品シール組立品
(51)【国際特許分類】
F16J 15/18 20060101AFI20241205BHJP
F16J 15/3236 20160101ALI20241205BHJP
F16J 15/3232 20160101ALI20241205BHJP
【FI】
F16J15/18 A
F16J15/3236
F16J15/3232 101
(21)【出願番号】P 2021534982
(86)(22)【出願日】2020-01-13
(86)【国際出願番号】 US2020013356
(87)【国際公開番号】W WO2020146883
(87)【国際公開日】2020-07-16
【審査請求日】2023-01-06
(32)【優先日】2019-01-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512115807
【氏名又は名称】エー. ダブリュー. チェスタートン カンパニー
【氏名又は名称原語表記】A.W. CHESTERTON COMPANY
【住所又は居所原語表記】860 Salem Street, Groveland, MA 01834 (US).
(74)【代理人】
【識別番号】100136630
【氏名又は名称】水野 祐啓
(74)【代理人】
【識別番号】100201514
【氏名又は名称】玉井 悦
(72)【発明者】
【氏名】アル-ダラ, ピエール エオニ, アルフォンズ
【審査官】久米 伸一
(56)【参考文献】
【文献】特開昭52-052202(JP,A)
【文献】実開昭62-000858(JP,U)
【文献】実公昭36-027139(JP,Y1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0018002(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0226338(US,A1)
【文献】米国特許第04618154(US,A)
【文献】実公昭44-006569(JP,Y1)
【文献】実開昭48-051945(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2004/0012156(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16J 15/3232
F16J 15/18
F16J 15/3236
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
グランド及び可動ロッドを有する固定装置用のシール組立品であって、前記シール組立品は、前記固定装置の前記グランド内に形成された溝内に収容される複数の密封要素を備え、前記複数の密封要素は、
第1の端部領域及びこれに対向する第2の端部領域を有する本体を有する第1の環状中間密封要素であって、前記本体は、平坦な傾斜していない半径方向内側の壁表面及びこれに対向する平坦な傾斜していない半径方向外側の壁表面を有し、前記本体の前記第1の端部領域は、平坦な端面へと移行する、互いに対向する第1及び第2の傾斜壁表面を有し、前記第2の端部領域は、前記平坦な傾斜していない半径方向内側及び外側の壁表面から軸方向外向きに延伸し、凹部が間に形成された、互いに対向する第1及び第2のフレア状の脚部を含み、前記第1及び第2のフレア状の脚部は、前記平坦な傾斜していない半径方向内側及び外側の壁表面とは離れていてかつ別個であり、前記本体の前記半径方向内側の壁表面は、その上に形成されたリブを有する、第1の環状中間密封要素と、
前記第1の環状中間密封要素の前記第1の端部領域に隣接して配置された第2の環状密封要素であって、前記第2の環状密封要素は、平坦な端面で終端する第1の端部領域と、前記第1の環状中間密封要素の前記第1の端部領域に隣接して配置された、これに対向する第2の端部領域とを有する本体を有し、前記第2の端部領域は、前記第1の環状中間密封要素の前記第1の端部領域の形状に相補的な形状の凹部を含み、前記本体は、平坦な半径方向内側の壁及び平坦な半径方向外側の壁を、前記平坦な半径方向内側の壁及び前記平坦な半径方向外側の壁が外径を画定するように有する、第2の環状密封要素と、
前記第1の環状中間密封要素の前記第2の端部領域に直接隣接して配置された第3の環状密封要素であって、前記第3の環状密封要素は、前記第1の環状中間密封要素の前記第2の端部領域に直接隣接して配置された第1の端部領域及びこれに対向する第2の端部領域を有し、前記第3の環状密封要素の前記第1の端部領域は、前記第1の環状
中間密封要素の前記第2の端部領域内に形成された前記凹部の形状に相補的な形状を有し、前記凹部の内側の表面に直接接触し、前記第3の環状密封要素の前記第2の端部領域は、前記溝の壁に直接接触する、第3の環状密封要素と、
を含み、
前記第1の環状中間密封要素の前記凹部は円形の部分を含み、
前記第3の環状密封要素の前記第1の端部領域は、前記第1の環状中間密封要素の前記凹部内に取り付けられると、前記第1の環状中間密封要素の前記第1及び第2のフレア状の脚部が陰圧条件下で潰れてしまうことを防止できるように、前記第3の環状密封要素の前記第1の端部領域と前記第1の環状中間密封要素の前記凹部の前記円形の部分との前記直接接触からの摩擦嵌合を形成する、
シール組立品。
【請求項2】
前記第1の環状中間密封要素の前記第1の端部領域の前記第1及び第2の傾斜壁表面は、それぞれ45度の角度を有する、請求項1に記載のシール組立品。
【請求項3】
前記第1の環状中間密封要素の前記第1及び第2のフレア状の脚部は、それぞれの密封縁部を有し、前記第1の環状中間密封要素の前記リブで測定された幅並びに前記第1及び第2のフレア状の脚部で測定された幅は、前記第2及び第3の環状密封要素のそれぞれの幅よりも大きい、請求項1に記載のシール組立品。
【請求項4】
前記それぞれの密封縁部は、前記第1の環状中間密封要素の中心軸に直交する端面に対して第2の環状密封要素側に延伸するように構成された、それぞれの傾斜表面を有する、請求項3に記載のシール組立品。
【請求項5】
前記傾斜表面はそれぞれ、前記端面に対して10度の角度をなす、請求項4に記載のシール組立品。
【請求項6】
前記第1の環状中間密封要素の前記凹部は、互いに対向し軸方向に延伸する平坦な第1及び第2の壁部分を有する、前記第1の環状中間密封要素の前記凹部への入口に隣接した軸方向外側部分を更に含む、請求項1に記載のシール組立品。
【請求項7】
前記第3の環状密封要素の前記第1の端部領域は円形の形状を有し、前記第2の端部領域は、互いに対向し軸方向に延伸する第1及び第2の壁表面を有する棒状の形状を有する、請求項1に記載のシール組立品。
【請求項8】
前記第1の環状中間密封要素の前記凹部は、前記円形の部分と、互いに対向し軸方向に延伸する
平坦な第1及び第2の壁部分を有する、前記凹部への入口に隣接した軸方向外側部分とを含み、前記凹部の前記円形の部分は、前記第3の環状密封要素の前記円形の第1の端部領域に相補的な形状であり、これに直接接触し、前記凹部の前記軸方向外側部分は、前記第3の環状密封要素の前記第2の端部領域の少なくとも一部分に相補的な形状である、請求項7に記載のシール組立品。
【請求項9】
前記第2の環状密封要素の前記第2の端部領域の前記凹部は、互いに対向する第1及び第2の壁部分と平坦な床とを含み、組み合わせると、前記第1の環状中間密封要素の前記平坦な端面は、前記第2の環状密封要素の前記凹部の前記床に接触し、前記第1の環状中間密封要素の前記第1及び第2の傾斜壁表面は、前記第2の環状密封要素の前記第1及び第2の傾斜壁部分にそれぞれ接触する、請求項1に記載のシール組立品。
【請求項10】
前記複数の密封要素はそれぞれの硬度値を有し、前記複数の密封要素の前記硬度値は相互に異なる、請求項1に記載のシール組立品。
【請求項11】
前記第1の環状中間密封要素は第1の硬度値を有し、前記第2の環状密封要素は第2の硬度値を有し、前記第3の環状密封要素は第3の硬度値を有し、前記第1、第2及び第3の硬度値は相互に異なり、前記複数の密封要素の前記硬度値は、前記第2の環状密封要素から前記第3の環状密封要素へと軸方向に低くなる、請求項1に記載のシール組立品。
【請求項12】
前記シール組立品は第1の長さを有し、前記グランドの前記溝は第2の長さを有し、前記第1の長さは前記第2の長さよりも長い、請求項1に記載のシール組立品。
【請求項13】
前記傾斜表面はそれぞれ、前記端面に対して角度をなす、請求項4に記載のシール組立品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、その内容を引用して本明細書に援用する「複数部品シール組立品(Multiple Component Seal Assembly)」と題した2019年1月11日付けの米国特許仮出願第62/791,530号の優先権を主張する。
【0002】
技術分野
本発明は、機械装置用のシール組立品に関し、より詳細には、往復シャフトを有する機械装置で使用するためのシール組立品に関する。
【背景技術】
【0003】
従来のシール組立品は、流体密シールを提供するために、例えば様々な機械装置との組み合わせなどの多種多様な環境及び設定において使用されている。通常、こうしたシール組立品は、固定機械ハウジング内に取り付けられ且つそのハウジングから突出する回転シャフトの周囲に設けられる。
【0004】
シール組立品は、装置の可動シャフト又はロッドに気密且つ流体密シールを提供するために、例えば弁又はポンプなどの多種多様な機械装置で使用されている。通常、シール組立品は、固定ハウジング内に取り付けられ且つそのハウジングから突出する回転シャフト又は往復シャフトの周囲に設けられる。通常、シール組立品は、シャフトの出口箇所で装置のハウジングに固定することのできるグランド構造内に取り付けられ、よって加圧プロセス流体がハウジングから失われるのを防いでいる。
【0005】
従来のシール組立品の欠点として、可動シャフト又はロッドの老朽化に伴い、シャフトの半径方向外側の面(即ち、シールの密封表面に面するシャフトの面)に不整、穴、窪み、損傷又は凹凸が生じる場合がある。シール組立品の密封表面がシャフトの凹凸のある表面と整合できないと、シール組立品がシャフトとの流体密シールを維持することが不可能となる。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、固定機械装置での使用に適した複数密封要素シール組立品に関する。シール組立品は、回転シャフトと共に使用するためのメカニカルシール組立品又は往復ロッドと共に使用するための液圧シール組立品であってもよい。好適な一実施形態では、シール組立品は、往復ロッドと共に使用するための液圧シール組立品である。シール組立品は、中間密封要素と、中間密封要素の軸方向両側に配置された一対の端部密封要素とを含む。一対の端部密封要素は、中間密封要素の各端部領域に相補的な形状の表面特徴を有する、中間密封要素に隣接した端部領域を有するように構成されている。これにより、密封要素が入れ子状となってシール組立品を形成する。
【0007】
本発明のシール組立品の密封要素はまた、相互に異なる硬度値又はショア値を有する。一実施形態では、密封要素の硬度値は、軸方向に外向きに低くなるか、又は軸方向に内向きに高くなる。
【0008】
本発明のシール組立品は、グランド及び可動ロッドを有する固定装置用であり、シール組立品は、固定装置のグランド内に形成された溝内に収容される複数の密封要素を備える。これら複数の密封要素は、第1の端部領域及びこれに対向する第2の端部領域を有する本体を有する第1の環状中間密封要素を含み、本体は、半径方向内側の壁表面及びこれに対向する半径方向外側の壁表面を有し、本体の第1の端部領域は、比較的平坦な端面へと移行する、互いに対向する第1及び第2の傾斜壁表面を有し、第2の端部領域は、凹部が間に形成された、互いに対向する第1及び第2のフレア状の脚部を含み、本体の半径方向内側の壁表面は、その上に形成されたリブを有する。シール組立品は、第1の中間密封要素の第1の端部領域に隣接して配置された第2の環状密封要素を更に含み、第2の密封要素は、比較的平坦な端面で終端する第1の端部領域と、第1の中間密封要素の第1の端部領域に隣接して配置された、これに対向する第2の端部領域とを有する本体を有し、第2の端部領域は、第1の中間密封要素の第1の端部領域の形状に相補的な形状の凹部を含む。加えて、シール組立品は、第1の中間密封要素の第2の端部領域に隣接して配置された第3の環状密封要素を含み、第3の密封要素は、第1の中間密封要素の第2の端部領域に隣接して配置された第1の端部領域及びこれに対向する第2の端部領域を有し、第3の密封要素の第1の端部領域は、第1の密封要素の第2の端部領域内に形成された凹部の形状に相補的な形状を有する。
【0009】
本発明によれば、第1の中間密封要素の第1の端部の第1及び第2の傾斜壁表面は、それぞれ角度を形成する。更に、角度は好適には約45度であってもよい。更に、第1の中間密封要素の第1及び第2のフレア状の脚部は、それぞれの密封縁部を有し、第1の中間密封要素のリブで測定された幅並びに第1及び第2のフレア状の脚部で測定された幅は、第2及び第3の密封要素のそれぞれの幅よりも大きい。更に、密封縁部の一方又は双方は、第1の中間密封要素の中心軸に直交する端面に対して上方に延伸するように構成された、それぞれの傾斜表面を有する。傾斜表面の一方又は双方は、端面に対して約10度の角度をなす。
【0010】
本発明によれば、第1の中間密封要素の凹部は、第1の実質的に円形の部分と、互いに対向し軸方向に延伸する概ね平坦な第1及び第2の壁部分を有する、凹部への入口に隣接した第2の軸方向外側部分とを含む。第3の密封要素の第1の端部領域は実質的に円形の形状を有し、第2の端部領域は、互いに対向し軸方向に延伸する第1及び第2の壁表面を有する棒状の形状を有する。
【0011】
第1の中間密封要素の凹部は、第1の実質的に円形の部分と、互いに対向し軸方向に延伸する概ね平坦な第1及び第2の壁部分を有する、凹部への入口に隣接した第2の軸方向外側部分とを含み、凹部の第1の実質的に円形の領域は、第3の密封要素の実質的に円形の第1の端部領域に相補的な形状であり、凹部の第2の軸方向外側部分は、第3の密封要素の第2の端部領域の少なくとも一部分に相補的な形状である。
【0012】
第2の密封要素の第2の端部領域の凹部は、互いに対向する第1及び第2の壁部分と比較的平坦な床とを含み、組み合わせると、第1の中間密封要素の平坦な端面は、第2の密封要素の凹部の床に接触し、第1の中間密封要素の第1及び第2の傾斜壁表面は、第2の密封要素の第1及び第2の傾斜壁部分にそれぞれ接触する。
【0013】
更に、複数の密封要素はそれぞれの硬度値を有し、これらの密封要素の硬度値は相互に異なる。第1の中間密封要素は第1の硬度値を有し、第2の密封要素は第2の硬度値を有し、第3の密封要素は第3の硬度値を有し、第1、第2及び第3の硬度値は相互に異なり、これらの密封要素の硬度値は、第2の密封要素から第3の密封要素へと軸方向に低くなる。
【0014】
シール組立品は第1の長さを有し、グランドの溝は第2の長さを有し、第1の長さは第2の長さよりも長い。また、傾斜表面はそれぞれ、端面に対して角度をなす。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本発明の上記及びその他の特徴及び利点は、次の詳細な説明と添付の図面を参照すればより完全に理解されるはずであり、図面の中の類似した参照記号は、これら複数図面を通して類似の部材を示す。これら図面は本発明の原理を表すもので、縮尺は一定ではないが、相対的寸法を示す。
【
図1】
図1は、本発明の密封システムを用いた従来の機械装置の断面図である。
【
図2】
図2は、本発明の組み合わせたシール組立品の等角図である。
【
図3】
図3は、本発明のシール組立品の断面図である。
【
図4】
図4は、本発明の教示によるシール組立品の中間密封構成要素の断面図である。
【
図5】
図5は、本発明の教示によるシール組立品の第2の端部密封構成要素の断面図である。
【
図6】
図6は、本発明の教示によるシール組立品の対向する第3の端部密封構成要素の断面図である。
【
図7】
図7は、本発明の特徴に基づく、
図2の第3の環状密封構成要素の離間した圧力開口部を示す透視図である。
【
図8】
図8は、本発明の教示による、
図2の第3の環状密封構成要素の上面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明は、可動シャフト又は他の適切な装置に密封を提供するためのシール組立品を提供する。本発明を、図示の実施形態と関連させながら以下の記載で説明する。当業者であれば、本発明は多数の異なる応用例及び実施形態で実現可能であり、本明細書に記載した特定の実施形態に特に限定されないことは理解するはずである。
【0017】
「シャフト」という用語は、機械システムにおいてシールを取り付け可能な任意の好適な装置を指すことを意図し、軸、ロッド及び他の既知の装置を含む。
【0018】
本明細書で用いる「軸方向の」及び「軸方向に」という用語は、任意のシャフトの軸に概ね平行な方向を指す。本明細書で用いる「半径方向の」及び「半径方向に」という用語は、任意のシャフトの軸に概ね垂直な方向を指す。「流体」及び「複数の流体」という用語は、液体、気体及びそれらの組み合わせを指す。
【0019】
本明細書で用いる「軸方向内側」という用語は、固定装置及び/又はメカニカルシール組立品の、このシール組立品を使用する機械システムに隣接して配置された部分及び/又は構成要素を指す。従って、シール組立品のこれらの構成要素は、装置の(例えば内側などの)内部に取り付けられているか、又は、装置内の奥深くもしくは装置に近接して配置されている。反対に、本明細書で用いる「軸方向外側」という用語は、固定装置及びシール組立品の、機械システムから遠位の(例えば外側などの)部分を指す。
【0020】
本明細書で用いる「半径方向内側」という用語は、シール組立品の、任意のシャフトに近接した部分又は関連する構成要素を指す。反対に、本明細書で用いる「半径方向外側」という用語は、シール組立品の、そのシャフトから遠位の部分又は関連する構成要素を指す。
【0021】
本明細書で用いる「固定装置」及び/又は「静止表面」という用語は、グランドを備えたシールが固定されるシャフト又はロッドを収容する任意適切な固定構造体を含むことを意図する。通常の技能を備えた当業者であれば、グランド組立品がメカニカルシールの一部又は固定装置の一部を形成できることも理解するはずである。
【0022】
本発明は、可動シャフト又はロッドを有する固定装置のハウジングに対する封止のためのシール組立品に関する。シール組立品は、回転シャフトと共に使用するための機械的組立品又は往復ロッドと共に使用するための液圧シール組立品であってもよい。好適な一実施形態では、シール組立品は液圧シール組立品であるが、通常の技能を備えた当業者であれば、本発明のシール組立品30はグランドを有する任意の好適な機械装置で使用できることは容易に理解するはずである。本発明のシール組立品は、一緒に収容されてシール組立品を形成するように構成された複数の密封要素を含む。
図1~
図3に示すように、本発明は、可動シャフト又はロッド12の周りに同心円状に環着されたグランド14を含む密封システム10に関する。ロッド12は、シャフトとの流体密シールを形成する密封構造を必要とする、例えばポンプ又は弁などの任意の選択された固定装置の部分を形成してもよい。グランド14は、既知の締結技術によって装置のハウジングに固定されるか又は取り付けられてもよい。グランドは、当業で知られているように、使用する装置の特定の種類に応じて任意の選択された形状を有することができる。例えば、図示の実施形態では、グランド14は、溝20がその中に形成された内側表面18を含むハウジング16を含む。グランドハウジングは、冷却流体又はバリア流体などの選択された流体をシャフト表面に導入するための流体通路24を更に有してもよい。グランド溝20は、本発明のシール組立品を収容するようにサイズ決め及び構成することができる。シール組立品30は、組み合わせて溝20内に収容することの可能な複数の別個の密封要素又は構成要素40、60、80を含むことができる。溝は、一対の向かい合う側壁20A、20Bと床部分20Cとを有する。シール組立品30は、密封構成要素が溝の床部分20C及び向かい合う両端20A、20Bと接触するように、溝20内にぴったりと嵌合する。密封要素はまた、ロッド12に対する流体密シールの形成を助けて、機械装置のプロセス流体がその中に保持されるようにする。ロッド12は、使用する機械装置の種類に応じて、回転シャフトであっても、又は往復シャフトであってもよい。
【0023】
本発明のシール組立品30は、任意の選択された数の別個の密封要素を含むことができるが、好適には3つの密封要素40、60、80を含む。密封要素は、密封要素を溝20内で組み合わせると、入れ子状になってシール組立品30を形成するように、相互に補完的な形状に構成されている。
図1~
図4に示すように、シール組立品30は、第1の環状中間密封要素40、第2の環状の端部又は内側密封要素60及び第3の環状の端部又は外側密封要素80を含む。図示の中間密封要素40は、以下により詳細に説明するように、ロッド12に対する密封を提供する。密封要素40は、第1のテーパ状の軸方向端部44と、対向する第2のフレア状の軸方向端部46とを含む。テーパ状の軸方向端部44は、平坦な軸方向最外表面50へと移行する一対の傾斜壁表面48A、48Bを有する。内側又はシャフト側傾斜壁表面48Aの長さは、外側の溝側傾斜壁表面48Bよりも短い。傾斜壁の長さの違いは、中心線51を中心とした密封要素40の半径方向内側幅部分又は半割れ51Aが、密封要素の半径方向外側部分又は半割れ51Bよりも短いために生じる。平坦な最外表面50は、溝内に取り付けると、溝の側壁20Bに当接して収容されるか又は接触すると共に溝の床20Cにも接触するように構成されている。テーパ状の表面48A、48Bは、半径方向内側表面42A及び半径方向外側表面42Bに対して傾斜して、それぞれ角度49A、49Bを形成する。これらの角度は、好適には軸方向に対して約45度であり、従って、密封要素20の隣接する端部に一致するか又は相補的な形状である。本発明の角度は、これらの密封要素が組み合わせて使用する際に十分に入れ子状となることを可能とするように採用されている。
【0024】
図示の中間密封要素40は、任意の選択された硬度を有する任意の好適な材料製であってもよい。一例では、中間密封要素40は、硬度又はショアA値が約95のエラストマー材料製であってもよい。通常の技能を備えた当業者であれば、例えばNBR、FKM及びFFKMなどの、様々な材料製の他の種類の密封要素を使用してもよいことは容易に理解するはずである。熟練した当業者であれば、装置の環境、用途の詳細、ロッドの接合表面の古さ及び状態及び接触表面積、流体及び潤滑剤の種類と予想される挙動、ロッド速度、温度、圧力などに基づいて、適切な硬度範囲を容易に決定できるはずである。
【0025】
図1、
図3及び
図4を更に参照すると、密封要素40の対向する第2の端部46は、溝55と境を接し、且つこれをその中に形成している一対の互いに対向する脚部52、54を含むフランジ又はフレア状の部分を有する。溝55は、第3の環状密封要素80の嵌合端に相補的な形状となるように形成されていることが望ましい。溝は、形状が実質的に又は概ね円形で半径55Dを有する第1の部分55Aを有する。熟練した当業者であれば、環境、用途の詳細、ロッドの接合表面の古さ及び状態及び接触表面積、流体及び潤滑剤の種類と予想される挙動、ロッド速度、温度、圧力などに基づいて、適切な及び好適な半径範囲を容易に決定できるはずである。溝55は、互いに対向し軸方向に延伸する概ね平坦な壁部分55B、55Cを有する、凹部への入口に隣接した第2の軸方向外側部分を更に含む。中間密封要素40のフレア状の端部46は、ロッド12に取り付けられた時にこれと接触するように、最も幅の広い部分の半径方向の幅36が溝20の深さ及び密封要素60の幅38よりも広い。半径方向内側(例えばシャフト側など)の脚部54は、ロッド12に動的に接触してこれを密封するための半径方向内側の密封縁部54Aを有する。半径方向外側の脚部52は、グランド溝20の床20Cを静的に密封するための半径方向外側の密封縁部54Bを有する。更に、密封縁部54A、54Bは、中心線51と直交する端面又は軸に対して上方に延伸するように形成又は構成された、傾斜した表面をそれぞれ有する。この面に対して、密封縁部54A、54Bの傾斜した表面は、半径方向内側の端部では角度56Aをなし、半径方向外側の端部では角度56Bをなす。角度56A及び56Bは、任意の選択された角度であってよく、同じ角度であっても異なる角度であってもよい。好適な一実施形態では、角度56A、56Bは同一であり、約10度である。熟練した当業者であれば、装置の環境、用途の詳細、ロッドの接合表面の古さ及び状態及び接触表面積、流体及び潤滑剤の種類と予想される挙動、ロッド速度、温度、圧力などに基づいて、適切な半径範囲を容易に決定できるはずである。角度が比較的浅いか又は小さいために、縁部54B、54A上に形成される潤滑膜が比較的薄いものとなり、漏れの発生が防止されやすい。
【0026】
図示の密封要素40は、小塊又はリブ58などの、軸方向内側表面42Aから半径方向外向きに延伸する表面特徴を有する中間部分を更に含む。リブ58は、密封要素40が中に取り付けられている時に溝20から外向きに延伸してロッド12に接触するように、内側表面42Aから十分な距離だけ外向きに延伸している。この構成では、リブ58の位置での中間密封要素40は、他の密封要素60、80及び溝20よりも幅広い。リブはまた、密封要素40の半径方向内側表面42Aがロッド12と広い接触面積にわたって接触することを防止するようにサイズ決めされている。これは、シール組立品30が高圧に曝された場合に、リブ58の接触面積が比較的小さいことが過剰な摩擦、ひいては熱の発生の防止に役立つことから重要である。
【0027】
図1~
図3及び
図5を参照すると、本発明のシール組立品30は、第1の中間密封要素40の支持及び案内に役立つ第2の環状密封要素60を更に含む。図示の密封要素60は、半径方向内側表面62A及び半径方向外側表面62Bを含む本体62を含む。密封要素60はまた、第1の軸方向外側端部64A及び対向する第2の端部64Bも含む。第1の端部64Aは、例えば側壁20Bなどの溝20の側壁に当接し、よって接触するように構成された比較的平坦な表面68で終端する。対向する第2の端部64Bは、その中に形成された凹部70を有し、一対の傾斜した側壁72A、72B及び床72Cを含む。凹部70は、中間密封要素40のテーパ状の端部44に相補的な形状であり、よってこれと嵌合するように構成されている。更に、傾斜した側壁72A、72Bは、中間密封要素40の傾斜した側壁48A、48Bと概ね同じ角度を有する。
【0028】
第2の密封要素60は、中間密封要素40の硬度又はショアA値よりも高い硬度又はショアA値を有する。従って、密封要素60は、密封要素同士を組み合わせる際に中間要素40が半径方向に変形することを防止するのに役立つ。詳細には、硬度値の違いは、中間密封要素40が高圧条件下でロッド12に平らに密着して摩擦を増加させることを防止するのに役立つ。更に、端部密封要素60は、中間密封要素40などの材料が、ロッド12とグランド14との間に形成された隙間又は間隙内に高圧下で押し出されることを防止する。最後に、ロッド12が何らかの対応するベアリング(図示せず)によって適切に案内されない場合、又はベアリングの遊びが老朽化又は摩耗のために大きくなり過ぎた場合に、第2の端部密封要素60が案内機能の一部を担う。この補助的な案内が中間密封要素40の隣で提供されるので、中間密封要素40の耐久性が向上し、ロッド12が不適切に(例えば偏って)案内された場合の密封機能が強化される。本発明によれば、端部密封要素60の硬度又はショアD値は約80である。通常の技能を備えた当業者であれば、密封要素で使用される材料の種類に基づいて、適切な硬度又は硬度範囲を決定すると共に、密封要素が確実に案内を行い、中間密封要素40が押し出されないようにすることは容易であろう。更に、密封要素60は、例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK)材料、ポリアミド(PA)材料、POMなどの任意の好適な材料製であってもよい。
【0029】
更に、端部密封要素60は、そのいずれの部分も中間密封要素40の密封縁部54ほどには半径方向に内向きに延伸していないため、ロッド12に対する密封機能を提供することを目的とはしていない。代わりに、端部密封要素60は、主に中間密封要素40を構造的に支持すると共に案内を行う役割を果たす。
【0030】
図1~
図3及び
図6~
図8を参照すると、本発明のシール組立品30は、第3の環状密封要素80を含む。密封要素80は、中間密封要素40の、第2の端部密封要素60に隣接する端部とは反対の軸方向端部に接して配置されている。密封要素80は、第1の端部84Aと、対向する端部84Bとを含む本体82を有する。第1の端部84Aは略円形の形状であり、その半径は、通常の技能を備えた当業者であれば、使用材料の種類に基づき、また隣接する端部領域の特定の嵌合形状又は入れ子形状に基づいて容易に決定又は選択できるはずである。第1の端部の大きさ又は幅は、第2の端部84Bの大きさ又は幅よりも大きい。第2の端部84Bは、円形の端部84Aの延長部を形成し、比較的平坦な端面又は表面90で終端する一対の対向する比較的平坦な壁部分88A、88Bを有する。
【0031】
円形の端部84Aは、中間密封要素40の溝の円形部分55A内に収容されるようにサイズ決め及び構成されている。詳細には、円形の端部84Aと溝部分55Aとは、第3の環状密封要素80の円形の端部84Aを受容及び収容するように、相補的な形状である。円形の端部84Aが中間密封要素40の溝55内に収容されると、嵌合している組立品、密封要素同士の係合、及び特に円形の端部84Aが、陰圧条件下で脚部52、54が潰れてしまうことを防止するのに役立つ。更に、第3の端部密封要素80の軸方向の長さは、シール組立品30全体の軸方向の全長が、グランド14内に形成された溝20の長さよりもわずかに長くなるように設計されている。従って、シール組立品30がグランド14の溝20内に取り付けられると、密封要素80は、溝20との摩擦嵌合メカニカルシール関係へと圧縮又は押入される。更に、円形の端部84Aが中間密封要素40の凹部55内へと押入されて、半径方向内側脚部52と半径方向外側脚部54とを開かせることにより、密封縁部54A、54Bとロッド12及びグランド14との間の接触圧力を増大させ、その結果、中間密封要素40の全体的な密封能力を向上させる。更に、密封要素80の幅のより狭い棒状の端部84Bがグランド14の溝20の軸方向の側壁20Bに当接するので、シール組立品30が用いられているロッド12などの稼働サイクル中に密封要素80の両側にかかる圧力が逆転しても、シール組立品30が軸方向に動いてしまうことがない。
【0032】
第3の環状密封要素80の硬度値は、中間密封要素40及び第2の端部密封要素60の硬度値よりも低いことが望ましい。例えば、密封要素80は、エラストマー材料製であってもよく、約60~約85の硬度又はショアA値を有してもよい。熟練した当業者であれば、環境、用途の詳細、ロッドの接合表面の古さ及び状態及び接触表面積、流体及び潤滑剤の種類と予想される挙動、ロッド速度、温度、圧力などに基づいて、第3の密封要素の好適な硬度値を容易に決定できるはずである。従って、公知の技術に従ってショアA値をショアD値に変換すると、最も硬いシール又はより高い硬度値を有するシールは、第2の端部密封要素60(ショアDが80)であり、ショアA値が95(例えば、ショアD値が約46)の中間密封要素40が次に硬く、最も柔らかい、又は最も硬度の低い密封要素は、硬度又はショアA値が85(例えば、ショアD値が38)の密封要素80である。第3の環状密封要素80は、好適には、フレア状の脚部52、54及びこれらの密封縁部54A、54Bのロッド12に対する密封能力を向上させるように、最も低い硬度値を有する。これは、第3の密封要素80が他の密封要素よりも高い弾力性を有することに起因する。
【0033】
密封要素80の図示の棒状の端部84B内に、使用中に端部84Bの両側にかかる圧力を均等化するための1つ以上の圧力開口部94が形成されてもよい。一実施形態では、密封要素80は、端部84Bの環状の周縁に沿って好適には等間隔に分散された、複数の空間的に隔てられた圧力開口部94を含んでもよい。圧力開口部94は、好適には端部84Bの壁表面88A、88B間に延伸する。圧力開口部94は、端部84Bの半径方向内側と半径方向外側とにかかる圧力を均等化することを可能にする。圧力の均等化は、端部84Bの半径方向内側と半径方向外側とにかかる圧力の差に起因して発生しうる密封要素80の端部84Bの望ましくない変形を効果的に防止する。
【0034】
本発明の別の一実施形態では、本発明のグランド14、ロッド12及びシール組立品30を用いた機械装置が侵略性の材料を処理する場合には、端部密封要素60、80のいずれか又は双方を、例えばFKM又はFFKMなどのフルオロエラストマー材料、あるいは水素化アクリロニトリルブタジエンゴム(H-NBR)などの適切な材料から形成してもよい。
【0035】
動作に際しては、密封要素40、60及び80が、グランド14の溝20内への挿入前に組み立てられる。密封要素80の円形の端部84Aが、中間密封要素40の端部46内に形成された溝又は凹部55内に挿入される。凹部55及び、特に凹部の部分55Aは、密封要素80の端部84Aに相補的に形成されている。従って、端部84Aが凹部内に収容され、凹部の部分55Aの表面のほぼ全体と密接に対接する。相補的に形成された表面が、溝20内へのぴったりとした密封嵌合を実現する。
【0036】
密封要素60の凹部70の形状もまた、密封要素40の端部44に相補的である。従って、端部44は凹部70内に収容され、凹部70のほぼ全体と密接に対接する。詳細には、中間密封要素40の端面50は溝70の床72Cに接触し、傾斜した表面48A、48Bは、溝70の傾斜した表面72A、72Bにそれぞれ接触する。組み合わせられた密封要素40、60、80は、シール組立品30を形成する。シール組立品30は次に、溝20内に取り付けられる。シール組立品30の軸方向の長さが溝20の長さ又は幅よりも長いため、シール組立品は溝20内に押し込まれ、摩擦嵌合によってその中に保持される。溝20内に取り付けられると、密封部材60の平坦な外側表面68は溝の壁20Aに接触し、密封部材80の平坦な端面90は、第2の端部密封部材60とは反対側の壁20Bに接触する。同様に、中間密封要素の壁42B及びフランジ52、54Bは、溝の床20Cに接触して流体シールを提供する。側壁62Bも床20Cと接触する。ロッド12については、リブ58及びフランジ54Aがロッドに接触して流体密シールを提供する。
【0037】
フレア状の脚部の角度56A及び56Bは、比較的浅い角度を形成するように構成されており、縁54A、54B上に比較的薄い膜を形成させて、漏れの発生の防止に役立つ。更に、中間密封要素40は、ロッド12に接触して流体密シールを形成するために、密封縁部54Aに加えてリブ58を更に含む。密封要素40の接触領域は、従来のシール組立品と比較して大幅に削減され、シールの広い領域(例えば内側表面42Aなど)がシャフトに接触することを防止する。詳細には、リブ58は、密封要素40の半径方向内側表面42Aがロッド12に広い接触面積にわたって接触することを防止するようにサイズ決めされている。これは、シール組立品30が高圧に曝された場合に、リブ58の接触面積が比較的小さいことが過剰な摩擦、ひいては熱の発生の防止に役立つことから重要である。
【0038】
第3の環状密封要素80の円形の端部84Aが中間密封要素40の溝55内に収容されると、嵌合している組立品、密封要素同士の係合、及び特に円形の端部84Aと溝の円形部分55Aとの係合が、シール組立品の外端に向かって印加されうる陰圧条件下で脚部52、54が潰れてしまうことを防止するのに役立つ。
【0039】
密封要素は、密封要素の硬度がシール組立品の外端に向かって低くなるように更に構成されている。即ち、密封要素60は最も高い硬度値を有し、中間密封要素40は次に高い硬度値を有し、密封要素80は最も低い硬度値を有する。詳細には、軸方向端部密封要素60は、中間密封要素40の硬度又はショア値よりも高い硬度又はショア値を有する。従って、第2の環状密封要素60は、密封要素同士を組み合わせた時に中間密封要素40が半径方向に変形することを防止するのに役立つ。詳細には、硬度値の違いは、中間密封要素40が高圧条件下でロッド12に平らに密着して摩擦を増加させることを防止するのに役立つ。更に、第2の環状密封要素60は、中間密封要素40などの材料が、ロッド12とグランド14との間に形成された隙間又は間隙内に高圧下で押し出されることを防止する。
【0040】
密封要素80の図示の棒状の端部84B内に、使用中に端部84Bの両側にかかる圧力を均等化するための1つ以上の開口部94が形成されてもよい。圧力開口部94は、端部84Bの半径方向内側と半径方向外側とにかかる圧力を均等化することを可能にする。圧力の均等化は、端部84Bの半径方向内側と半径方向外側とにかかる圧力の差に起因して発生しうる密封要素80の端部84Bの望ましくない変形を効果的に防止する。
【0041】
従って、本発明は、これまでの記載から明らかとなった目的に含まれる、すでに記載した目的を有効に達成することが分かるはずである。本発明の範囲を逸脱することなく上記の構成に対して一定の変更を施すことが可能であるから、この説明に含まれ又は添付の図面に示された事項全ては、例示的なものとして解釈すべきであり、限定的な意味で解釈すべきではないことが意図されている。
【0042】
さらに、次の特許請求の範囲は、ここに説明された本発明のすべての一般的特徴及び具体的特徴を網羅するものであり、また本発明の範囲に関するすべての言明をも網羅するものと理解すべきである。
【0043】
本発明を説明してきたが、新規なものと主張し特許証による確保を望むものは以下の通りである。